JP2002184240A - 錫めっき線及び錫合金はんだめっき線 - Google Patents

錫めっき線及び錫合金はんだめっき線

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JP2002184240A JP2000377504A JP2000377504A JP2002184240A JP 2002184240 A JP2002184240 A JP 2002184240A JP 2000377504 A JP2000377504 A JP 2000377504A JP 2000377504 A JP2000377504 A JP 2000377504A JP 2002184240 A JP2002184240 A JP 2002184240A
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Yoichi Okada
洋一 岡田
Hidenori Harada
秀則 原田
Yutaka Awaya
豊 粟屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温或いは高温高湿環境下においても、めっ
き層表面に変色現象を生ずることのない、外観品質、信
頼性、作業性に優れる錫めっき線及び錫合金めっき線を
提供する。 【解決手段】 錫又は錫合金にリンを20ppm〜50
0ppm添加してなるめっき層3又は5を金属線2の外
周に施した錫めっき線1又は錫合金めっき線4。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、錫めっき線及び錫合金
はんだめっき線に関するもので、特に高温環境下或は高
温高湿環境下におけるめっき線表面の酸化による変色を
抑制した錫めっき線及び錫合金はんだめっき線に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、耐食性に優れ、はんだ付け性
や圧着接続性の良好な錫めっき線や錫合金はんだめっき
線が、電気機器や電子機器内のリード線として広く使用
されている。しかし、近時、電気機器や電子機器の使用
される環境条件が厳しくなり、機器内が高温或は高温高
湿雰囲気に曝されることが多くなり、これら電子機器部
品等のリード線として使用される錫めっき線や錫合金は
んだめっき線などに対しても高温或いは高温高湿環境下
においても安定した品質を維持することが求められるよ
うになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来から多用
されてきている錫めっき線や錫合金はんだめっき線は、
高温雰囲気や高温高湿雰囲気中に曝されると、錫めっき
層や錫合金はんだめっき層の表面が金属光沢を失って黄
色若しくは茶色く変色するという大きな欠点があった。
このめっき層表面が黄色若しくは茶色く変色する現象
は、めっき層を形成する錫或いは錫合金を構成する金属
が酸化することに起因している。めっき層表面の変色現
象は、めっき線の外観品質上好ましくなく機器の商品価
値を損なうほか、めっき層表面の接触電気抵抗の増加を
もたらし機器の正常な作動を妨げたり、はんだ付け作業
性や圧着接続作業性を低下させるなど信頼性や作業効率
に係わる問題を発生するおそれがあった。
【0004】そこで本発明の目的は、高温或いは高温高
湿環境下においても、めっき層表面に変色現象を生ずる
ことのない、外観品質、信頼性、作業性に優れる錫めっ
き線及び錫合金はんだめっき線を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
の錫めっき線は、錫にリンを20〜500ppm添加し
てなるめっき層を金属線外周に施したことを構成上の特
徴とするものである。
【0006】第2の観点では、本発明の錫合金はんだめ
っき線は、錫合金はんだにリンを20〜500ppm添
加してなる錫合金はんだめっき層を金属線外周に施した
ことを構成上の特徴とするものである。
【0007】第3の観点では、本発明の錫合金はんだめ
っき線は、前記第2の観点の錫合金はんだめっき線にお
いて、前記錫合金はんだめっき層が錫−鉛合金はんだめ
っき層からなることを構成上の特徴とするものである。
【0008】第4の観点では、本発明の錫合金はんだめ
っき線は、前記第2の観点の錫合金はんだめっき線にお
いて、前記錫合金はんだめっき層が錫に銅を0.1〜
3.0重量%含有させてなる錫−銅合金はんだめっき層
からなることを構成上の特徴とするものである。
【0009】第5の観点では、本発明の錫合金はんだめ
っき線は、前記第2の観点の錫合金はんだめっき線にお
いて、前記錫合金はんだめっき層が錫に銀を1.0〜
7.0重量%含有させてなる錫−銀合金はんだめっき層
からなることを構成上の特徴とするものである。
【0010】第6の観点では、本発明の錫合金はんだめ
っき線は、前記第2の観点の錫合金はんだめっき線にお
いて、前記錫合金はんだめっき層が錫−鉛合金に銅を
0.1〜3.0重量%含有させてなる錫−鉛−銅合金は
んだめっき層からなることを構成上の特徴とするもので
ある。
【0011】第7の観点では、本発明の錫合金はんだめ
っき線は、前記第2の観点の錫合金はんだめっき線にお
いて、前記錫合金はんだめっき層が錫に銀を1.0〜
7.0重量%、銅を0.1〜3.0重量%含有させてな
る錫−銀−銅合金はんだめっき層からなることを構成上
の特徴とするものである。
【0012】
【作用】第1の観点の本発明の錫めっき線は、めっき層
が錫にリンを20〜500ppm添加した錫めっき層に
て形成される。リンは還元作用が極めて強いので、錫に
リンを添加したことにより、錫めっき線が高温雰囲気或
は高温高湿雰囲気など酸化され易い雰囲気中に曝された
ときにも、めっき層中の錫が酸化する前にリンが酸化し
て無色の5酸化リン(P2 5 )を形成し、錫が酸化す
るのを防止する。この結果、錫めっき層表面には錫酸化
物の発生が防がれ、錫酸化物に起因するめっき層表面の
変色現象が生じ難くなる。また、めっき層の錫に添加す
るリンの量を20〜500ppmに限定した理由は、リ
ンの添加量が20ppm未満ではめっき層表面の変色現
象を防止する効果が少なく、またリンの添加量が500
ppmを越えるとめっき層表面にざらつきを生じめっき
層の外観を悪化させる原因となることによる。
【0013】第2の観点の本発明の錫合金はんだめっき
線は、めっき層が錫合金はんだにリンを20〜500p
pm添加した錫合金はんだめっき層にて形成される。錫
合金はんだめっき層の場合にあっても、上記第1の観点
の錫めっき線にて述べたと同様、還元作用の強いリンを
錫合金はんだめっきに添加することにより、めっき層に
おいては錫合金はんだを構成する各金属が酸化される前
に、リンが酸化され5酸化リン(P2 5 )を形成し、
めっき層の構成金属の酸化を防止し、めっき層構成金属
の酸化物に起因するめっき層表面の変色現象が生じ難く
なる。また、リンの添加量を20〜500ppmに限定
する理由は、上記第1の観点に述べたと全く同様の理由
によるもので、リンの添加量が20ppm未満ではめっ
き層表面の変色現象を防止する効果が少なく、リンの添
加量が500ppmを越えるとめっき層表面にざらつき
を生じめっき層の外観を悪化させる原因となることから
である。
【0014】第3の観点の本発明の錫合金はんだめっき
線は、上記第2の観点の錫合金はんだめっき線におい
て、錫合金はんだ層が最も一般的な錫ー鉛合金はんだ層
からなる。このような錫ー鉛合金はんだ層の場合であっ
ても、錫ー鉛合金はんだにリンを20〜500ppm添
加することにより、めっき層においては錫、鉛が酸化さ
れる前に、添加されたリンが酸化して5酸化リン(P2
5 )を形成することにより、めっき層中の錫、鉛の酸
化が防止され、めっき層表面の変色現象が防止される。
【0015】第4の観点の本発明の錫合金はんだめっき
線は、上記第2の観点の錫合金はんだめっき線におい
て、錫合金はんだめっき層が錫ー銅合金はんだめっき層
からなる。錫ー銅合金はんだ層は主成分の錫に銅を0.
1〜3.0重量%含有させてなり、含有された銅成分の
作用により、めっき層の光沢や表面滑らかさ等のめっき
外観特性を向上させる効果を奏する。かかる錫ー銅合金
はんだめっき層の場合においても、リンを20〜500
ppm添加することにより、めっき層の錫、銅が酸化さ
れる前に、添加されたリンが酸化して5酸化リン(P2
5 )を形成することにより、めっき層中の錫、銅の酸
化が防止され、めっき層表面の変色現象を防止すること
ができる。また、錫に対する銅の含有量を0.1〜3.
0重量%に限定したのは、銅量が錫量に対し0.1重量
%未満では銅の添加によるめっき層の外観特性向上効果
が見られず、また銅の含有量が錫量に対し3.0重量%
を超えてくると錫ー銅合金固体がめっき層表面に付着し
てめっき層外観を悪化させる弊害を生じ、はんだ合金め
っきに不適なことによる。
【0016】第5の観点の本発明の錫合金はんだめっき
線は、上記第2の観点の錫合金はんだめっき線におい
て、錫合金はんだめっき層が錫ー銀合金はんだめっき層
からなる。錫ー銀合金はんだ層は主成分の錫に銀を1.
0〜7.0重量%含有させてなり、含有された銀成分の
作用により、めっき層の耐熱強度が向上する。かかる錫
ー銀合金はんだめっき層においても、リンを20〜50
0ppm添加することにより、めっき層の錫、銀が酸化
される前に、添加されたリンが酸化して5酸化リン(P
2 5 )を形成し、めっき層中の錫、銀の酸化を防止
し、めっき層表面の変色現象を防止することができる。
また、錫に対する銀の含有量を1.0〜7.0重量%に
限定したのは、銀量が錫量に対し1.0重量%未満では
めっき層の耐熱強度の向上が見られず、また銀の含有量
が錫量に対し7.0重量%を超えてくると錫ー銀合金は
んだの融点が上昇し溶融めっき作業性を悪化させ、はん
だ合金めっきに不適なことによる。
【0017】第6の観点の本発明の錫合金はんだめっき
線は、上記第2の観点の錫合金はんだめっき線におい
て、錫合金はんだめっき層が錫−鉛ー銅合金はんだめっ
き層からなる。錫−鉛−銅合金はんだめっき層は錫−鉛
合金はんだに銅を0.1〜3.0重量%含有させてな
り、含有された銅成分の作用により、前記第4の観点の
錫ー銅合金はんだめっき線において述べたと同様に、は
んだめっき層の光沢や表面滑らかさ等のめっき層外観特
性が向上する。かかる錫−鉛ー銅合金はんだめっき層に
おいても、リンを20〜500ppm添加することによ
り、めっき層の錫、鉛、銅が酸化される前に、添加され
たリンが酸化して5酸化リン(P2 5 )を形成し、め
っき層中の錫、鉛、銅の酸化を防止し、めっき層表面の
変色現象を防止することができる。また、錫−鉛合金は
んだに対する銅の含有量を0.1〜3.0重量%に限定
した理由は、前記第4の観点の錫ー銅合金はんだめっき
線において述べたと同様の理由によるもので、上記含有
量の範囲を外れるとはんだ合金として不適なことによ
る。
【0018】第7の観点の本発明の錫合金はんだめっき
線は、上記第2の観点の錫合金はんだめっき線におい
て、錫合金はんだめっき層が錫−銀−銅合金はんだめっ
き層からなる。錫−銀−銅合金はんだめっき層は錫に銀
を1.0〜7.0重量%、銅を0.1〜3.0重量%含
有させてなり、含有された銀成分の作用によりめっき層
の耐熱強度が向上し、含有された銅成分の作用によりは
んだめっき層の光沢や表面滑らかさ等のめっき外観特性
が向上する。かかる錫−銀ー銅合金はんだめっき層にお
いても、リンを20〜500ppm添加することによ
り、めっき層中の錫、銀、銅が酸化される前に、添加さ
れたリンが酸化して5酸化リン(P2 5 )を形成し、
めっき層の錫、銀、銅の酸化を防止し、めっき層表面の
変色現象を防止することができる。上記合金はんだにお
いて、銀の含有量を1.0〜7.0重量%に限定したの
は、銀量が1.0重量%未満ではめっき層の耐熱強度の
向上が見られず、銀の含有量が7.0重量%を超えてく
ると錫−銀−銅合金はんだの融点が上昇し溶融めっき作
業性を悪化させることによるためであり、また銅の含有
量を0.1〜3.0重量%に限定したのは、銅量0.1
重量%未満では銅の添加によるめっき層の外観特性向上
効果が見られず、銅の含有量が3.0重量%を超えてく
ると錫ー銅合金固体がめっき層表面に付着してめっき層
外観を悪化させる弊害を生じ、はんだ合金として不適な
ことによる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0020】図1(a),(b)は、本発明のめっき線
の断面図である。図1(a)の含リン錫めっき線1は銅
或いは銅合金等の金属線2の外周にリンを20〜500
ppm添加した錫めっき層3を形成してなり、また図1
(b)の含リン錫合金はんだめっき線4は銅或いは銅合
金等の金属線2の外周にリンを20〜500ppm添加
した錫合金はんだめっき層5を形成してなる。図1
(b)の含リン錫合金はんだめっき層5としては、錫ー
鉛合金はんだ(例えば錫63重量%と鉛37重量%の錫
ー鉛合金はんだ)、錫に銅を0.1〜3.0重量%含有
させてなる錫ー銅合金はんだ、錫に銀を1.0〜7.0
重量%含有させてなる錫ー銀合金はんだ、錫−鉛合金は
んだに銅を0.1〜3.0重量%含有させてなる錫−鉛
ー銅合金はんだ或いは錫に銀を1.0〜7.0重量%と
銅を0.1〜3.0重量%含有させてなる錫−銀ー銅合
金はんだ等にリンを20〜500ppm添加しためっき
層がある。なお、金属線2は、断面形状が円形状、平角
状、長方形状等のいずれの形状であってもよく、材質も
銅、銅合金のいずれであってもよい。
【0021】次に、本発明の一実施例として、溶融めっ
き法による含リン錫めっき線1の製造実施例を図2に沿
って説明する。溶融めっき装置6は、溶融金属めっき液
7の入った溶融金属めっき液部7Aと溶融金属めっき液
部7Aの液面上部を覆う不活性ガス8の雰囲気層部8A
を有し、不活性ガス雰囲気層部8Aには被めっき金属線
2の導入口9と不活性ガス8の導入口10と溶融金属め
っき液部7Aの液面垂直上方から溶融めっき装置6の外
部に通じるめっき線1の導出口11とが設けられ、溶融
金属めっき液7の液面全体が不活性ガス雰囲気層部8A
で覆われた構成となっている。かかる構成の溶融めっき
装置6の溶融金属めっき液部7A内に、錫にリンを30
0ppm添加した組成の含リン溶融錫めっき液7を溶融
温度260°Cに保持して満たし、不活性ガス導入口1
0から不活性ガス8として窒素ガスを流入し、含リン溶
融錫めっき液7の液面全体を窒素ガス雰囲気層部8Aで
覆う。次に、外径0.5mmの軟銅線2を銅線導入口9
より含リン溶融錫めっき液7中に導入し、含リン溶融錫
めっき液7内にて滑車12で走行方向を転換し含リン溶
融錫めっき液7の液面から垂直上方へと引き出し、錫め
っき線導出口11から大気中に導出、大気冷却して、含
リン錫めっき厚さ10μm、仕上り外径0.52mmの
含リン錫めっき線1を得た。なお、この溶融めっき法で
は、めっき線1を含リン溶融錫めっき液7から垂直上方
へ引き出すだけで、仕上げ用の絞りダイスを用いること
なく溶融めっき線速を制御することにより所望のめっき
厚さに調整することができる。
【0022】上記実施例では含リン錫めっき線の製造例
を例示したが,溶融金属めっき液7として、前記第2の
観点に記載の組成からなる含リン錫合金はんだ、前記第
3の観点に記載の組成からなる含リン錫ー鉛合金はん
だ、前記第4の観点に記載の組成からなる含リン錫ー銅
合金はんだ、前記第5の観点に記載の組成からなる含リ
ン錫ー銀合金はんだ、前記第6の観点に記載の組成から
なる含リン錫−鉛ー銅合金はんだ、前記第7の観点に記
載の組成からなる含リン錫−銀ー銅合金はんだ等を用い
ることにより、上記と同じ溶融めっき装置6を用いて同
様の溶融めっき工程により、それぞれの含リン錫合金は
んだめっき線4を製造することができる。
【0023】上記溶融めっき法により、本発明の実施例
1〜18として後記表1に示す組成のめっき層からなる
含リン錫めっき線1及び含リン錫合金はんだめっき線4
を製造し、また比較のため後記表1に示す組成のめっき
層からなる従来例1〜6の錫めっき線及び錫合金はんだ
めっき線を製造した。この製造した実施例1〜18及び
従来例1〜6について、めっき層の高温変色試験及び高
温高湿度変色試験を行った結果を表1に記す。なお、実
施例1〜18及び従来例1〜6の試料には、外径0.5
mmの軟銅線の外周に厚さ10μmのめっき層を施し仕
上り外径0.52mmとしためっき線を20cm長さに
切断したもの各5本を用意した。
【0024】−高温変色試験方法− 各5本の試料を温度500°Cに設定した加熱炉内に約
6秒間連続して通過させた後、各試料のめっき層表面の
変色の程度を肉眼により観察した。
【0025】−高温高湿変色試験方法− 各5本の試料を温度105°C、湿度100%の環境に
設定したプレッシャークッカー試験機(寿命加速試験
機)に24時間投入し、試験機から取り出した後各試料
のめっき層表面の変色の程度を肉眼により観察した。
【0026】表1の結果から明らかなように、本発明の
含リン錫めっき線1及び含リン錫合金はんだめっき線4
は、高温環境試験及び高温高湿環境試験においてもめっ
き層表面に酸化変色現象が極めて生じ難いことが確認さ
れた。
【0027】
【発明の効果】本発明の錫めっき線及び錫合金はんだめ
っき線によれば、錫或いは錫合金はんだに極く微量のリ
ンを添加するのみで、高温環境下或いは高温高湿環境下
においても錫めっき層或いは錫合金はんだめっき層表面
の変色現象が生じ難くなる。従って、電子機器部品のリ
ード線として用いたとき、機器の組み込み工程時のはん
だ付け等のリード線が加熱される条件下にあっても、ま
た電子機器の使用される高温或は高温高湿環境環境下に
おいても、めっき線が変色して外観品質を低下させるこ
とがなくなり、めっき線及び電子機器の商品価値が向上
し、まためっき層表面の酸化変色によるめっき線の接触
電気抵抗の増加など電子機器の信頼性を損なうこともな
くなり、外観品質、信頼性、作業性に優れる錫めっき線
及び錫合金はんだめっき線を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の錫めっき線の1実施例を
示す断面図である。図1(b)は本発明の錫合金はんだ
めっき線の1実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の錫めっき線及び錫合金はんだめっき線
の溶融めっき装置の1実施例を示す説明図である。
【図3】錫めっき線及び錫合金はんだめっき線の高温変
色試験及び高温高湿変色試験結果を示す図表である。
【符号の説明】
1 錫めっき線 2 金属線 3 錫めっき層 4 錫合金はんだめっき線 5 錫合金はんだめっき層 6 溶融めっき装置 7 溶融金属めっき液 7A 溶融金属めっき液部 8 不活性ガス 8A 不活性ガス雰囲気層部 9 被めっき金属線導入口 10 不活性ガス導入口 11 めっき線導出口 12 滑車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K027 AA02 AA06 AA25 AB04 AB12 AB46 AB50 AE03 AE36 5G307 AA02 BA02 BB02 BC02 BC03 BC05 BC06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錫にリンを20〜500ppm添加して
    なるめっき層を金属線外周に施したことを特徴とする錫
    めっき線。
  2. 【請求項2】 錫合金にリンを20〜500ppm添加
    してなる錫合金はんだめっき層を金属線外周に施したこ
    とを特徴とする錫合金はんだめっき線。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の錫合金はんだめっき線に
    おいて、前記錫合金はんだめっき層が錫−鉛合金はんだ
    めっき層からなることを特徴とする錫合金はんだめっき
    線。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の錫合金はんだめっき線に
    おいて、前記錫合金はんだめっき層が錫に銅を0.1〜
    3.0重量%含有させてなる錫−銅合金はんだめっき層
    からなることを特徴とする錫合金はんだめっき線。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の錫合金はんだめっき線に
    おいて、前記錫合金はんだめっき層が錫に銀を1.0〜
    7.0重量%含有させてなる錫−銀合金はんだめっき層
    からなることを特徴とする錫合金はんだめっき線。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の錫合金はんだめっき線に
    おいて、前記錫合金はんだめっき層が錫−鉛合金に銅を
    0.1〜3.0重量%含有させてなる錫−鉛−銅合金は
    んだめっき層からなることを特徴とする錫合金はんだめ
    っき線。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の錫合金はんだめっき線に
    おいて、前記錫合金はんだめっき層が錫に銀を1.0〜
    7.0重量%、銅を0.1〜3.0重量%含有させてな
    る錫−銀−銅合金はんだめっき層からなることを特徴と
    する錫合金はんだめっき線。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7750475B2 (en) 2003-10-07 2010-07-06 Senju Metal Industry Co., Ltd. Lead-free solder ball
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