JP5109506B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体チップの両面に導電部材が配置され、導電部材と半導体チップとが電気的に接続された半導体装置に関するものである。
従来、インバータ回路は、スイッチング素子としての絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)と、フライホイールダイオード(FWD)で構成される。ここで、FWDは還流ダイオードとして用いられ、IGBTのオフ中にモータに流れる電流を迂回還流させ、モータを流れる電流自体がIGBTのスイッチングにより変化しないようにしている。
特許文献1には、インバータ回路を構成するIGBTとFWDがモジュール化された半導体装置が提案されている。この半導体装置においては、放熱板としての役割を果たす一対の導体部材間に、IGBTが構成された半導体チップとFWDが構成された半導体チップが並設されている。そして、各半導体チップは一面が一方の導体部材にはんだを介して接続され、その裏面がCuからなるEヒートシンクを介して他方の導体部材にそれぞれ接続されている。なお、Eヒートシンクは、半導体チップと導体部材とを熱的及び電気的に接続するとともに、IGBTからボンディングワイヤを引き出す際のワイヤの高さを確保する等、半導体チップと導体部材との間の距離を確保する役割を有している。
特開2002−110893号公報
ところで、回路におけるスイッチング損失を低減するために、FWDとして、pn接合ダイオードに代えてショットキーバリアダイオード(SBD)を採用し、スイッチング素子として、IGBTに代えてMOSFETを採用することが考えられる。
ユニポーラ型であるSBDは、バイポーラ型のpn接合ダイオードのように伝導度変調によるキャリアをほとんど有さないので、pn接合ダイオードと比べて逆回復電流によるスイッチング損失を低減することができる。しかしながら、pn接合ダイオードでは、金属電極に隣接するp型半導体層とn型半導体層との界面がダイオード特性を示す部位であるのに対し、SBDにおいては、金属電極とn型半導体層との界面がダイオード特性を示す部位となっている。したがって、特許文献1に示される構成において、EヒートシンクとFWDが構成された基板との線膨張係数差に基づく応力が、EヒートシンクとFWDの接合部に作用すると、ダイオード特性を示す界面が接合部に近いSBDのほうが、pn接合ダイオードよりも素子特性が劣化する恐れがある。
また、ユニポーラ素子であるMOSFETは、バイポーラ素子であるIGBTと比べて、スイッチング損失を低減することができる。しかしながら、MOSFETには内蔵ダイオードが存在するため、オフ時において、還流電流が大きい場合や高温の場合には、FWDではなく、内蔵ダイオードに還流電流が流れやすくなることが知られている。したがって、FWDとしてSBDを採用し、スイッチング素子としてMOSFETを採用した場合、バイポーラ型のダイオードである内蔵ダイオード(pn接合ダイオード)に還流電流が流れ、SBDに還流電流が流れる場合と比べてスイッチング損失が増大する恐れがある。
これに対し、MOSFETの内蔵ダイオードに還流電流が流れるのを抑制するために、ブロッキングダイオードを設けることも考えられる。しかしながら、特許文献1に示される構成において、ブロッキングダイオードを外付けで組み付けると、組み付け性や搭載性の問題とともに、インダクタンスの増大によってスイッチング損失低下の効果を十分に得ることができないことが考えられる。
本発明は上記問題点に鑑み、FWDの特性劣化を抑制し、スイッチング損失を低減できる半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に請求項1に記載の発明は、第1の半導体基板に、回路のスイッチングを行うスイッチング素子としてMOSFETが構成されたMOSチップと、第2の半導体基板に、スイッチング素子に対する還流ダイオードとしてショットキーバリアダイオードが構成されたFWDチップと、導電材料からなり、MOSチップの素子形成面に、第1の接合部材を介して電気的に接続された第1の導電部材と、導電材料からなり、FWDチップのアノード電極形成面に、第2の接合部材を介して電気的に接続された第2の導電部材と、導電材料からなり、第1の導電部材におけるMOSチップとの接合面の裏面と、第2の導電部材におけるFWDチップとの接合面の裏面とに、第3の接合部材を介して電気的に接続された第1のヒートシンクと、導電材料からなり、MOSチップにおける第1の導電部材との接合面の裏面と、FWDチップにおける第2の導電部材との接合面の裏面とに、第4の接合部材を介して電気的に接続された第2のヒートシンクと、MOSチップ、FWDチップ、第1の導電部材、第2の導電部材、第1のヒートシンクにおける第1の導電部材及び第2の導電部材との接合面、及び第2のヒートシンクにおけるMOSチップ及びFWDチップとの接合面を封止する封止部材と、を有する半導体装置であって、MOSチップは、第1の半導体基板としてのSiC基板にMOSFETが構成され、第1の導電部材は、MOSチップとの接合面を含む少なくとも一部として第1の半導体領域を有し、MOSFETにドレイン電流とは逆向きの電流が流れるのを抑制するブロッキングダイオードが第1の半導体領域に構成され、ブロッキングダイオードは、ショットキーバリアダイオードであり、第1の半導体領域が、第1の半導体基板と同一材料からなり、MOSチップと第1の導電部材の積層方向において、第1の半導体領域の厚さが、0.01mm以上0.1mm以下とされ、第1の導電部材が、第1の半導体領域に積層された金属層を有し、還流ダイオードとしてのショットキーバリアダイオードと、ブロッキングダイオードとしてのショットキーバリアダイオードとは、第2の半導体基板と第1の半導体領域が同一材料からなり、第1の半導体領域の方が第2の半導体基板よりも不純物濃度が高くされ、FWDチップは、第2の半導体基板としてのSiC基板にショットキーバリアダイオードが構成され、第2の導電部材は、FWDチップとの接合面を含む少なくとも一部として、第2の半導体基板と同一材料からなり、第2の半導体基板よりも不純物濃度が高くされた第2の半導体領域を有することを特徴とする。
本発明によれば、スイッチング素子としてユニポーラ素子のMOSFETを採用し、還流ダイオードとしてユニポーラ型のショットキーバリアダイオードを採用している。また、MOSFETにドレイン電流とは逆向きの電流が流れるのを抑制するブロッキングダイオードを有している。したがって、ブロッキングダイオードによって、MOSFETがオフの状態で、MOSFETの内蔵ダイオード(pn接合ダイオード)にドレイン電流とは逆向きの電流(オフ時の還流電流)が流れるのを抑制することができる。すなわち、ドレイン電流とは逆向きの電流は、還流ダイオードであるユニポーラ型のショットキーバリアダイオードを流れることとなるので、スイッチング損失低下を抑制することができる。
また、MOSチップに隣接する第1の導電部材の少なくとも一部をブロッキングダイオードとしているので、インダクタンスの増大により、スイッチング損失低下の効果が薄れるのを抑制することができる。以上より、スイッチング素子としてIGBTを採用し、還流ダイオードとしてpn接合ダイオードが採用された構成に比べて、スイッチング損失を低減することができる。特にブロッキングダイオードとしてショットキーバリアダイオードを採用すると、pn接合ダイオードを採用する場合よりも、スイッチング損失を低減することができる。また、MOSチップを構成する第1の半導体基板と、第1の導電部材のうち、MOSチップ側の少なくとも一部である第1の半導体領域とは、線膨張係数が互いにほぼ等しいので、線膨張係数差に基づく応力を低減することができる。これにより、ブロッキングダイオードとしてショットキーバリアダイオードを採用しながらも、素子特性の劣化(特性変動)を抑制することができる。
また、ブロッキングダイオードとしてのショットキーバリアダイオードにおいて、アノード電極と隣接する半導体層(第2の半導体領域の一部)の厚さは、0.01mm程度必要である。また、0.1mmを超える厚さとすると、電圧降下がほぼ0.01Vよりも大きくなり、これによる損失が無視できなくなる。したがって、第1の半導体領域の厚さが0.01mm以上0.1mm以下とされ、第1の導電部材が、第1の半導体領域に積層された金属層を有する構成とすると、第1の半導体領域の存在により応力を緩和しつつ、金属層の存在により電圧降下による損失を低減することができる。
また、FWDチップに隣接する第2の導電部材が、FWDチップとの接合面を含む少なくとも一部として、第2の半導体基板と同一材料からなり、第2の半導体基板よりも不純物濃度が高くされた第2の半導体領域を有する構成としている。したがって、FWDチップを構成する第2の半導体基板と、第2の導電部材のうち、FWDチップ側の少なくとも一部である第2の半導体領域とは、線膨張係数が互いにほぼ等しいので、線膨張係数差に基づく応力を低減することができる。これにより、流ダイオードとしてショットキーバリアダイオードを採用しながらも、素子特性の劣化(特性変動)を抑制することができる。
また、FWDチップとして、第2の半導体基板としての炭化珪素(SiC)基板にショットキーバリアダイオードが構成されたものを採用する。これによれば、Si基板に構成されたショットキーバリアダイオードでは得ることのできない高耐圧なダイオードとすることができる。したがって、還流ダイオードとして好適である。
また、MOSチップとして、第1の半導体基板としてのSiC基板にMOSFETが構成されたものを採用する。これによれば、Si基板に構成されたMOSFETよりも高耐圧化することができる。
請求項1に記載の発明においては、請求項2に記載の発明のように、FWDチップと第2の導電部材の積層方向において、第2の導電部材が、第2の半導体領域に積層された金属層を有する構成とすると良い。このような構成とすると、第2の半導体領域の存在により応力を緩和しつつ、金属層の存在により電圧降下による損失を低減することができる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。図2は、半導体装置のうち、MOSチップと第1の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。図3は、半導体装置のうち、FWDチップと第2の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。
図1に示すように、半導体装置100は、主要部として、MOSチップ110と、FWDチップ130と、MOSチップ110と直接的に接続された第1の導電部材150と、FWDチップ130と直接的に接続された第2の導電部材170と、第1の導電部材150及び第2の導電部材170と直接的に接続された第1のヒートシンク190と、MOSチップ110及びFWDチップ130と直接的に接続された第2のヒートシンク210とを有している。
MOSチップ110には、回路のスイッチングを行うスイッチング素子として、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field EffectTransistor)が構成されている。本実施形態においては、その一例として、トレンチゲート構造のnチャネル縦型MOSFETが構成されている。詳しくは、図2に示すように、ドレイン層111として、炭化珪素(SiC)にn型不純物が高濃度に導入されたn導電型(n+)のSiC基板を採用しており、ドレイン層111の一方の面上にはドレイン電極112が配置されている。また、ドレイン層111におけるドレイン電極配置面の裏面上には、例えばエピタキシャル成長により、ドレイン層111よりも不純物濃度の低い(高抵抗の)n導電型(n−)のドリフト層113が形成されている。このドレイン層111とドリフト層113が、特許請求の範囲に記載の第1の半導体基板に相当する。
ドリフト層113には、ドレイン層111との境界面の裏面側の表層の一部に、例えば不純物濃度が1×1019cm−3程度のp導電型(p)のベース領域114が形成されている。そして、ベース領域114の表層には、n導電型(n+)のソース領域115が形成されている。このソース領域115の不純物濃度としては、ソース電極116との間でオーミック特性を確保できる濃度であれば良い。本実施形態においては、1×1020cm−3程度とされている。また、ベース領域114の表層には、ソース領域115と隣接してp導電型(p+)のベースコンタクト領域117が形成されている。ベースコンタクト領域117は、ベース領域114におけるソース電極とのコンタクト領域であり、その不純物濃度は、ソース電極116との間でオーミック特性を確保できる濃度であれば良い。本実施形態においては、1×1020cm−3程度とされている。
そして、ソース領域115とベース領域114を貫通してトレンチゲート電極118が形成されている。このトレンチゲート電極118は、ゲート絶縁膜119で被覆されており、ソース電極116とトレンチゲート電極118は、層間絶縁膜120で電気的に隔てられている。なお、図2に示す符号121は、ドリフト層113における素子形成領域の周辺部の表面に形成されたフィールド酸化膜である。
FWDチップ130には、MOSチップ110に構成されたMOSFETに対する流ダイオードとして、ショットキーバリアダイオード(以下、SBDと示す)が構成されている。本実施形態においては、図3に示すように、SiCにn型不純物が高濃度に導入されたn+半導体層131の一面上にカソード電極132が配置されている。また、n+半導体層131におけるカソード電極配置面の裏面上には、例えばエピタキシャル成長により、n+半導体層131よりも不純物濃度の低いn−半導体層133が形成されている。このn+半導体層131とn−半導体層133が、特許請求の範囲に記載の第2の半導体基板に相当する。また、n−半導体層133におけるn+半導体層131との接触面の裏面上に、金属電極であるアノード電極134が形成され、n−半導体層133とアノード電極134との接触界面に、ショットキー障壁が形成されている。そして、MOSチップ110とFWDチップ130は、第1のヒートシンク190と第2のヒートシンク210の間で並設され、第1のヒートシンク190と第2のヒートシンク210の積層方向(以下、単に積層方向と示す)において、ソース電極116とアノード電極134が同一側(第1のヒートシンク190側)となっている。
第1の導電部材150は、導電材料からなり、MOSチップ110に構成されたMOSFETと第1のヒートシンク190とを、熱的及び電気的に接続する役割を有している。また、MOSチップ110の表面に形成されたランド(図示略)と外部接続端子250とを電気的に接続するボンディングワイヤ251を、MOSチップ110から引き出す際のワイヤの高さを確保する等、MOSチップ110と第1のヒートシンク190との間の距離を確保する役割も有している。この役割を果たすために、積層方向における厚さが1mm程度となっている。さらには、MOSFETにドレイン電流とは逆向きの電流が流れるのを抑制する役割も果たすべく、ブロッキングダイオード151(以下、BD151と示す)が構成されている。
BD151の一例として、本実施形態においてはSBDが構成されている。詳しくは、図2に示すように、SiCにn型不純物が高濃度に導入されたn+半導体層152の一面上にカソード電極153が配置されている。また、n+半導体層152におけるカソード電極配置面の裏面上には、例えばエピタキシャル成長により、n+半導体層152よりも不純物濃度の低いn−半導体層154が配置されている。このn+半導体層152とn−半導体層154が、特許請求の範囲に記載の第1の半導体領域に相当する。n+半導体層152とn−半導体層154の不純物濃度としては、好ましくはドリフト層113の不純物濃度よりも高くすることが好ましい。MOSチップ110と第1のヒートシンク190との間での電気抵抗を小さくすることができる。
また、n−半導体層154におけるn+半導体層152との接触面の裏面上に、金属電極であるアノード電極155が形成され、n−半導体層154とアノード電極155との接触界面に、ショットキー障壁が形成されている。このように本実施形態においては、第1の導電部材150がBD151のみによって構成され、積層方向において、アノード電極155がMOSチップ110側、カソード電極153が第1のヒートシンク190側となるように、第1のヒートシンク190とMOSチップ110(第2のヒートシンク210)の間に配置されている。
第2の導電部材170は、導電材料からなり、FWDチップ130に構成されたSBDと第1のヒートシンク190とを、熱的及び電気的に接続する役割を有している。本実施形態においては、第1の導電部材150同様、積層方向における厚さが1mm程度となっている。また、第2の導電部材170が、第2の半導体基板としてのn+半導体層131と同じくSiCからなり、n+半導体層131よりも不純物濃度が高くされたn導電型(n+)の高濃度層171を有している。この高濃度層171は、特許請求の範囲に記載の第2の半導体領域に相当する。このように、高濃度層171の不純物濃度を高くすると、FWDチップ130と第1のヒートシンク190との間での電気抵抗を小さくすることができる。そして、高濃度層171の相対する表面に、例えば蒸着やスパッタなどにより、導体膜172,173がそれぞれ形成されて第2の導電部材170が構成されている。
第1のヒートシンク190及び第2のヒートシンク210は、導電材料からなり、MOSチップ110に構成されたMOSFET及びFWDチップ130に構成されたSBDの発する熱を放熱する役割を果たすととともに、MOSチップ110に構成されたMOSFETとFWDチップ130に構成されたSBDとを電気的に接続する役割を果たすものである。本実施形態においては、第1のヒートシンク190及び第2のヒートシンク210として、Cuからなる金属板を採用している。
図1及び図2に示すように、第2のヒートシンク210における第1のヒートシンク190と対向する表面211の一部とMOSチップ110のドレイン電極形成面との間にはんだ230aが介在され、第2のヒートシンク210とMOSチップ110とが、熱的、電気的、且つ機械的に接続されている。また、MOSチップ110のソース電極形成面と第1の導電部材150のアノード電極形成面との間にはんだ230bが介在され、MOSチップ110と第1の導電部材150とが、熱的、電気的、且つ機械的に接続されている。さらに、第1の導電部材150のカソード電極形成面と第1のヒートシンク190における第2のヒートシンク210と対向する表面191の一部との間にはんだ230cが介在され、第1の導電部材150と第1のヒートシンク190とが、熱的、電気的、且つ機械的に接続されている。
同様に、図1及び図3に示すように、第2のヒートシンク210における第1のヒートシンク190と対向する表面211のうち、MOSチップ110との接続領域を除く一部とFWDチップ130のカソード電極形成面との間にはんだ230dが介在され、第2のヒートシンク210とFWDチップ130とが、熱的、電気的、且つ機械的に接続されている。また、FWDチップ130のアノード電極形成面と第2の導電部材170との間にはんだ230eが介在され、FWDチップ130と第2の導電部材170とが、熱的、電気的、且つ機械的に接続されている。さらに、第2の導電部材170と第1のヒートシンク190における第2のヒートシンク210と対向する表面191のうち、第1の導電部材150との接続領域を除く一部との間にはんだ230fが介在され、第2の導電部材170と第1のヒートシンク190とが、熱的、電気的、且つ機械的に接続されている。なお、はんだ230bが特許請求の範囲に記載の第1の接合部材、はんだ230eが特許請求の範囲に記載の第2の接合部材、はんだ230c,230fが特許請求の範囲に記載の第3の接合部材、はんだ230a,230dが特許請求の範囲に記載の第4の接合部材に相当する。
そして、MOSチップ110に形成されたランド(図示略)と外部接続端子250とが、ボンディングワイヤ251を介して電気的に接続された状態で、MOSチップ110、FWDチップ130、第1の導電部材150、第2の導電部材170、第1のヒートシンク190における表面191、及び第2のヒートシンク210における表面が封止部材270によって封止されている。封止部材270としては、例えば熱硬化性樹脂を採用することができ、本実施形態においてはエポキシ系樹脂を採用している。
なお、第1のヒートシンク190における少なくとも表面191の裏面192、第2のヒートシンク210における少なくとも表面211の裏面212、外部接続端子250の一部が、封止部材270から露出されている。したがって、MOSチップ110やFWDチップ130から生じた熱を、はんだ230a〜230fを介して、第1の導電部材150、第2の導電部材170、第1のヒートシンク190、及び第2のヒートシンク210に伝え、第1のヒートシンク190及び第2のヒートシンク210の裏面192,212から放熱することができる。また、第1のヒートシンク190及び第2のヒートシンク210の裏面192,212が封止部材270から露出されているので、裏面192,212に冷却部材を当接させて放熱をさらに促すこともできる。
また、第1の導電部材150、第2の導電部材170、第1のヒートシンク190、及び第2のヒートシンク210は、MOSチップ110とFWDチップ130との電気的な経路となっている。
次に、このように構成された半導体装置100をインバータ回路に適用した一例を図4に示す。図4に示すインバータ回路10は、ハイサイド側スイッチ12と、ローサイド側スイッチ13からなる公知のインバータ回路において、両スイッチ12,13に上述した半導体装置100を適用したものである。
図4に示すように、直流電源11の高電位(正極)側には、ハイサイド側スイッチ12のMOSFETとしてMOSチップ110に構成されたMOSFETのドレインD(ドレイン電極112)が接続されている。ハイサイド側のMOSFETのソースS(ソース電極116)には、BD151のアノード(アノード電極155)が接続されている。そして、FWDチップ130に構成されたFWDのカソード(カソード電極132)がハイサイド側のMOSFETのドレインDに接続され、アノード(アノード電極134)がBD151のカソード(カソード電極153)に接続されている。すなわち、直列接続されたMOSFET及びBD151がFWDと並列に接続されている。
直流電源11の低電位(負極)側)には、FWDチップ130に構成されたFWDのアノード(アノード電極134)が接続されている。このFWDのカソード(カソード電極132)には、ローサイド側スイッチ13のMOSFETとしてMOSチップ110に構成されたMOSFETのドレインD(ドレイン電極112)が接続されている。ローサイド側のMOSFETのソースS(ソース電極116)には、BD151のアノード(アノード電極155)が接続されている。そして、BD151のカソード(カソード電極153)は、FWDのアノードと接続されている。すなわち、直列接続されたMOSFET及びBD151とFWDとが並列接続されている。
このように構成されるインバータ回路10では、MOSFETのオフした時に、モータなどの負荷(図示略)から流電流が流れる。しかしながら、図4に示すように、BD151によってMOSFETの内蔵ダイオード(pn接合ダイオード)に流電流が流れるのを抑制し、FWDに流電流(破線で図示)が流れるようにすることができる。
上述したように、本実施形態に係る半導体装置100によれば、回路を構成するスイッチング素子としてユニポーラ素子のMOSFETを採用し、FWDとしてユニポーラ型のSBDを採用している。
また、BD151により、MOSFETがオフの状態で、MOSFETの内蔵ダイオード(pn接合ダイオード)にドレイン電流とは逆向きの電流(オフ時の流電流)が流れるのを抑制することができる。したがって、還流電流が大きい場合や高温の場合であっても、流電流は、FWDであるユニポーラ型のSBDを流れることとなるので、スイッチング損失低下を抑制することができる。
また、MOSチップ110とはんだ230bを介して接続された第1の導電部材150の少なくとも一部をBD151としている。したがって、インダクタンスの増大により、スイッチング損失低下の効果が薄れるのを抑制することができる。
このように、本実施形態に係る半導体装置100によれば、スイッチング素子としてIGBTを採用し、流ダイオードとしてpn接合ダイオードが採用された構成に比べて、スイッチング損失を低減することができる。
また、第2の導電部材170を構成する高濃度層171と、FWDチップ130を構成するn+半導体層131及びn−半導体層133とが、同一の材料であるSiCから構成されている。すなわち、n+半導体層131及びn−半導体層133と高濃度層171との線膨張係数差に基づく応力が、従来よりも低減された構成となっている。線膨張係数差に基づく応力が低減されることにより、FWDチップ130と第2の導電部材170とのはんだ230dを介した接合部に作用する応力も低減され、ひいては、はんだ230dと接するアノード電極134に作用する応力も低減される。したがって、アノード電極134とn−半導体層133との接触界面に形成されたショットキー障壁に与える影響も低減することができるので、FWDとしてSBDを採用しながらも、素子特性の劣化(特性変動)を抑制することができる。
また、第2の導電部材170を構成する高濃度層171が、SiCを用いて構成されている。したがって、n+半導体層131及びn−半導体層133と同一の材料(半導体材料)としながらも、Siを用いる場合に比べて、FWDチップ130から、第2の導電部材170を経由した第1のヒートシンク190側への放熱性の低下を抑制することができる。
また、FWDチップ130を構成するn+半導体層131及びn−半導体層133が、SiCを用いて構成されている。したがって、Si基板に構成されたSBDでは得ることのできない高耐圧なダイオードとすることができる。同様に、MOSチップ110を構成するドレイン層111及びドリフト層113も、SiCを用いて構成されている。したがって、Si基板に構成されたMOSFETでは得ることのできない高耐圧なMOSFETとすることができる。
また、BD151として、ユニポーラ型のSBDを採用している。したがって、バイポーラ型であるpn接合ダイオードを採用する場合よりも、スイッチング損失を低減することができる。
また、第1の導電部材150を構成するn+半導体層152及びn−半導体層154と、MOSチップ110を構成するドレイン層111及びドリフト層113とが、同一の材料であるSiCから構成されている。すなわち、ドレイン層111及びドリフト層113とn+半導体層152及びn−半導体層154との線膨張係数差に基づく応力が、従来よりも低減された構成となっている。線膨張係数差に基づく応力が低減されることにより、MOSチップ110と第1の導電部材150とのはんだ230bを介した接合部に作用する応力も低減され、ひいては、はんだ230bと接するアノード電極155に作用する応力も低減される。したがって、アノード電極155とn−半導体層154との接触界面に形成されたショットキー障壁に与える影響も低減することができるので、BD151としてSBDを採用しながらも、素子特性の劣化(特性変動)を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、FWDであるSBDと、BD151であるSBDとの関係については特に明記しなかった。しかしながら、BD151の耐圧は、FWDがオンする電圧分あれば良い。すなわち、BD151の耐圧がFWDのオン電圧よりも大きければ良い。この場合、具体的には、BD151であるSBDのn−半導体層154の不純物濃度が、FWDであるSBDのn−半導体層133の不純物濃度よりも高く(濃く)された構成とすれば良い。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係る半導体装置のうち、MOSチップと第1の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。図6は、第2実施形態に係る半導体装置のうち、FWDチップと第2の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。なお、第1実施形態に示した構成要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
本実施形態に係る半導体装置は、第1実施形態に示した半導体装置100と基本構成が同じであり、第1の導電部材150のBD151を構成するドレイン層111及びドリフト層113と第2の導電部材170を構成する高濃度層171は、第1実施形態同様、SiCを用いて構成されている。第1実施形態でも示したが、SiCは半導体材料であり、不純物濃度を可能な限り濃くするほど電気抵抗が小さくなり、電圧降下による損失を低減することができる。しかしながら、SiCの場合、不純物濃度を高濃度としても1.3×10−2Ωcm程度であり、従来のようにCu板を採用した場合の1.6×10−6Ωcm程度よりも抵抗が高くなってしまう。例えば1cm角の1mm厚に100A流したとすると、電圧降下は、SiCの場合0.13V、Cu板の場合0.000016Vとなる。
そこで、本実施形態においては、第1の導電部材150及び第2の導電部材170を構成する半導体層を薄くし、金属層を新たに追加した点を特徴とする。図5に示すように、第1の導電部材150では、第1実施形態(図2参照)同様、MOSチップ110側から、アノード電極155、n−半導体層154、n+半導体層152、カソード電極153の順で積層されてBD151としてのSBDが構成されている。本実施形態においては、積層方向において、SBDの厚さ(第1の半導体領域であるn−半導体層154及びn+半導体層152の厚さ)が第1実施形態よりも薄くされ、カソード電極153上に、はんだ230gを介して金属層156が接合されている。そして、BD151と金属層156が一体化されてなる第1の導電部材150の厚さが1mm程度となっている。
また、図6に示すように、第2の導電部材170では、第1実施形態(図3参照)同様、FWDチップ130側から、導体膜172、高濃度層171、導体膜173の順で積層されている。本実施形態においては、積層方向において、高濃度層171の厚さが第1実施形態よりも薄くされ、第1のヒートシンク190側の導体膜173上に、はんだ230hを介して金属層174が接合されている。そして、金属層174を含めた第2の導電部材170の厚さが1mm程度となっている。
このように、金属層156,174を新たに追加すると、第1実施形態に示す構成に比べて、第1の導電部材150及び第2の導電部材170の電気抵抗を小さくし、電圧降下による損失を低減することができる。なお、金属層156,174としては、電気伝導性、熱伝導性に優れるものであれば金属であれば採用することができる。本実施形態においては、金属層156,174が、ともにCuを用いて構成されている。
このような構成においては、積層方向において、第1の導電部材150における半導体層であるn−半導体層154及びn+半導体層152の厚さと、第2の導電部材170における半導体層である高濃度層171の厚さを、0.1mm以下とすることが好ましい。上述したように、SiCの場合には1mm厚で電圧降下が0.13Vである。したがって、厚さを0.1mm以下とすると、電圧降下をほぼ0.01V以下とすることができる。すなわち、損失としての影響を無視できる程度とすることができる。
また、BD151としてSBDを採用した場合、エピタキシャル成長によってn+半導体層152上に形成されるn−半導体層154の厚さは、0.01mm程度である。したがって、第1の導電部材150における半導体層であるn−半導体層154及びn+半導体層152の厚さは、0.01mm以上0.1mm以下とすることが好ましい。本実施形態においては、n−半導体層154及びn+半導体層152の厚さが0.1mm、高濃度層171の厚さが0.05mmとなっている。
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態に係る半導体装置のうち、MOSチップと第1の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。図8は、第3実施形態に係る半導体装置のうち、FWDチップと第2の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。なお、第1実施形態又は第2実施形態に示した構成要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、MOSチップ110を構成するドレイン層111及びドリフト層113と、FWDチップ130を構成するn−半導体層154及びn+半導体層152とが、ともにSiCからなる例を示した。すなわち、スイッチング素子としてSiC−MOSFETを採用し、FWDとしてSiC−SBDを採用する例を示した。これに対し、本実施形態においては、SiCではなくSiを用い、Siの少なくとも一部が、n型不純物が導入されたnコラムとSiにp型不純物が導入されたpコラムとが交互に繰り返し隣接して配置され、nコラム及びpコラムのいずれかをドリフト層とするスーパージャンクション構造(以下、SJと示す)のpnコラムとなっている。すなわち、スイッチング素子としてSi−SJ−MOSFETを採用し、FWDとしてSi−SJ−SBDを採用する点を特徴とする。それ以外の構成については、第1実施形態と同じであるので、差異を中心に説明する。
一例として、図7に示すMOSチップ110は、公知のトレンチ埋め込み法によって形成されている。なお、気相拡散(例えばPH)によってn型不純物が導入され、トレンチ内にp型半導体がエピタキシャル成長によって埋め込まれてpnコラムが構成されている。Siにn型不純物が高濃度に導入されたn導電型(n+)のドレイン層111の一方の面上にはドレイン電極112が配置され、ドレイン層111におけるドレイン電極配置面の裏面上の一部には、積層方向と直交する一方向に、nコラム122aとpコラム122bが互いに隣接して交互に並設され、pnコラム122が構成されている。このpnコラム122のうち、nコラム122aが、縦型MOSFETのドリフト領域となっている。また、nコラム122aとpコラム122bの不純物量は、並設方向に空乏層が伸びやすいようにチャージバランスが取れている。
ドレイン層111におけるドレイン電極配置面の裏面には、pnコラム122を取り囲むように、例えばnコラム122aよりも不純物濃度の低い(高抵抗の)低濃度不純物層123が配置されている。また、pnコラム122と低濃度不純物層123におけるドレイン層111とは反対側の面上に、pnコラム122から低濃度不純物層123まで連続して、p−型半導体層124が形成されている。
そして、p−型半導体層124におけるpnコラム122上の部位には、p型のベース領域114が直接接して形成されており、ベース領域114の表層には、第1実施形態同様、ソース領域115とベースコンタクト領域117が選択的に形成されている。また、ソース領域115とベース領域114及びp−型半導体層124を貫通してトレンチゲート電極118が形成されている。
第1の導電部材150においては、図7に示すように、BD151としてのSBDを構成するn+半導体層152が、Siを用いて構成されている。そして、n+半導体層152における導体膜配置面の裏面に、例えばエピタキシャル成長によりn+半導体層152よりも不純物濃度の低いn−半導体層154が配置されている。また、n−半導体層154におけるn+半導体層152との接触面の裏面にアノード電極155が形成されている。
FWDチップ130においては、図8に示すように、n+半導体層131がSiを用いて構成されている。そして、n+半導体層131におけるカソード電極配置面の裏面に、Siにn型不純物が導入されたnコラム135aとSiにp型不純物が導入されたpコラム135bが交互に繰り返し隣接して配置されたスーパージャンクション構造(以下、SJと示す)のpnコラム135が構成されている。そして、pnコラム135におけるn+半導体層131との接触面の裏面にアノード電極134が形成されている。
第2の導電部材170においては、図8に示すように、n+半導体層131と同じくSiからなり、n+半導体層131よりも不純物濃度が高くされたn導電型(n+)の高濃度層171が構成されている。そして、高濃度層171の相対する表面に、導体膜172,173が形成されている。
このように本実施形態に係る半導体装置100によれば、スイッチング素子としてSi−SJ−MOSFETを採用し、FWDとしてSi−SJ−SBDを採用している。したがって、Siを用いながらも、高耐圧なMOSFET、SBDとすることができる。
また、第1実施形態同様、スイッチング素子としてIGBTを採用し、流ダイオードとしてpn接合ダイオードが採用された構成に比べて、スイッチング損失を低減することができる。
また、第2の導電部材170を構成する高濃度層171と、FWDチップ130を構成するn+半導体層131及びpnコラム135とが、同一の材料であるSiから構成されている。したがって、アノード電極134とpnコラム135(nコラム135a)との接触界面に形成されたショットキー障壁に与える影響も低減することができるので、FWDとしてSBDを採用しながらも、素子特性の劣化(特性変動)を抑制することができる。
また、BD151として、ユニポーラ型のSBDを採用している。したがって、バイポーラ型であるpn接合ダイオードを採用する場合よりも、スイッチング損失を低減することができる。
また、第1の導電部材150を構成するn+半導体層152及びn−半導体層154と、MOSチップ110を構成するドレイン層111、pnコラム122、低濃度不純物層123、p−型半導体層124とが、同一の材料であるSiから構成されている。したがって、アノード電極155とn−半導体層154との接触界面に形成されたショットキー障壁に与える影響も低減することができるので、BD151としてSBDを採用しながらも、素子特性の劣化(特性変動)を抑制することができる。
なお、本実施形態においても、FWDチップ130を構成するn+半導体層131及びpnコラム135と、BD151を構成するn+半導体層152及びn−半導体層154とが、同一材料からなる例を示した。このような場合、第1実施形態の変形例で示したように、BD151の耐圧は、FWDのオン電圧よりも大きければ良い。したがって、BD151であるSBDのn−半導体層154の不純物濃度が、FWDであるSBDのpnコラム135(nコラム135a)の不純物濃度よりも高く(濃く)された構成とすれば良い。
また、本実施形態においては、FWDであるSBDにおいて、第1実施形態に示したn−半導体層133全体に代えて、pnコラム135を採用する例を示した。しかしながら、n−半導体層133の一部に代えて、pnコラムを採用しても良い。
なお、本実施形態においては、第1実施形態に示した構成に対し、pnコラムを適用する例を示した。しかしながら第2実施形態に示した構成に対し、pnコラムを適用しても良い。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態においては、スイッチング素子として、SiC−MOSFET又はSi−SJ−MOSFETを採用し、FWDとしてSiC−SBD又はSi−SJ−SBDを採用する例を示した。しかしながら、耐圧は低くなるものの、pnコラムを有さないSiを用い、スイッチング素子として、Si−MOSFETを採用し、FWDとしてSi−SBDを採用しても良い。この場合、第1の導電部材150が、MOSチップ110側の少なくとも一部にSiからなる半導体領域を有し、この半導体領域にBD151が構成されれば良い。また、第2の導電部材170が、FWDチップ130側の少なくとも一部にSiからなる半導体領域を有し、この半導体領域の不純物濃度がFWDを構成する半導体基板よりも高くされた構成とすれば良い。
本実施形態においては、第1の導電部材150に構成されるBD151として、SBDを採用する例を示した。しかしながら、BD151は、少なくともMOSFETの内蔵ダイオードに流電流が流れないようにする役割を果たせば良いので、pn接合ダイオードを採用しても良い。しかしながら、オンオフ切り替え時における逆回復電流を考慮すると、本実施形態に示したようにSBDを採用した方が良い。
本実施形態においては、MOSチップ110、FWDチップ130、第1の導電部材150、及び第2の導電部材170を構成する各半導体層が同一材料からなる例を示した。しかしながら、MOSチップ110と第1の導電部材150が同一材料からなり、FWDチップ130と第2の導電部材170が同一材料からなり、MOSチップ110とFWDチップ130とで異なる材料としても良い。例えば、MOSチップ110と第1の導電部材150側をSi−SJとし、FWDチップ130と第2の導電部材170側をSiCを用いた構成としても良い。また、MOSチップ110と第1の導電部材150側をSiCを用いた構成とし、FWDチップ130と第2の導電部材170側をSi−SJとしても良い。
本実施形態においては、MOSFETの例としてトレンチゲート構造の例を示した。しかしながら、プレーナゲート構造を採用することもできる。また、nチャネル型の例を示したが、pチャネル型を採用することもできる。
第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。 半導体装置のうち、MOSチップと第1の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。 半導体装置のうち、FWDチップと第2の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。 半導体装置が適用されたインバータ回路の一例を示す図である。 第2実施形態に係る半導体装置のうち、MOSチップと第1の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。 第2実施形態に係る半導体装置のうち、FWDチップと第2の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。 第3実施形態に係る半導体装置のうち、MOSチップと第1の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。 第3実施形態に係る半導体装置のうち、FWDチップと第2の導電部材との接続部分を拡大した断面図である。
符号の説明
10・・・インバータ回路
100・・・半導体装置
110・・・MOSチップ
116・・・ソース電極
130・・・FWDチップ
133・・・アノード電極
150・・・第1の導電部材
151・・・ブロッキングダイオード
154・・・アノード電極
170・・・第2の導電部材
171・・・n+半導体層
190・・・第1のヒートシンク
210・・・第2のヒートシンク

Claims (2)

  1. 第1の半導体基板に、回路のスイッチングを行うスイッチング素子としてMOSFETが構成されたMOSチップと、
    第2の半導体基板に、前記スイッチング素子に対する還流ダイオードとしてショットキーバリアダイオードが構成されたFWDチップと、
    導電材料からなり、前記MOSチップの素子形成面に、第1の接合部材を介して電気的に接続された第1の導電部材と、
    導電材料からなり、前記FWDチップのアノード電極形成面に、第2の接合部材を介して電気的に接続された第2の導電部材と、
    導電材料からなり、前記第1の導電部材における前記MOSチップとの接合面の裏面と、前記第2の導電部材における前記FWDチップとの接合面の裏面とに、第3の接合部材を介して電気的に接続された第1のヒートシンクと、
    導電材料からなり、前記MOSチップにおける前記第1の導電部材との接合面の裏面と、前記FWDチップにおける前記第2の導電部材との接合面の裏面とに、第4の接合部材を介して電気的に接続された第2のヒートシンクと、
    前記MOSチップ、前記FWDチップ、前記第1の導電部材、前記第2の導電部材、前記第1のヒートシンクにおける前記第1の導電部材及び前記第2の導電部材との接合面、及び前記第2のヒートシンクにおける前記MOSチップ及び前記FWDチップとの接合面を封止する封止部材と、を有する半導体装置であって、
    前記MOSチップは、前記第1の半導体基板としてのSiC基板にMOSFETが構成され、
    前記第1の導電部材は、前記MOSチップとの接合面を含む少なくとも一部として第1の半導体領域を有し、前記MOSFETにドレイン電流とは逆向きの電流が流れるのを抑制するブロッキングダイオードが前記第1の半導体領域に構成され、
    前記ブロッキングダイオードは、ショットキーバリアダイオードであり、
    前記第1の半導体領域が、前記第1の半導体基板と同一材料からなり、
    前記MOSチップと前記第1の導電部材の積層方向において、前記第1の半導体領域の厚さが、0.01mm以上0.1mm以下とされ、
    前記第1の導電部材が、前記第1の半導体領域に積層された金属層を有し、
    前記還流ダイオードとしてのショットキーバリアダイオードと、前記ブロッキングダイオードとしてのショットキーバリアダイオードとは、前記第2の半導体基板と前記第1の半導体領域が同一材料からなり、前記第1の半導体領域の方が前記第2の半導体基板よりも不純物濃度が高くされ、
    前記FWDチップは、前記第2の半導体基板としてのSiC基板にショットキーバリアダイオードが構成され、
    前記第2の導電部材は、前記FWDチップとの接合面を含む少なくとも一部として、前記第2の半導体基板と同一材料からなり、前記第2の半導体基板よりも不純物濃度が高くされた第2の半導体領域を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記FWDチップと前記第2の導電部材の積層方向において、前記第2の導電部材が、前記第2の半導体領域に積層された金属層を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
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