JP2021042338A - 吸湿性に優れたポリエステル組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリエステル樹脂組成物中の異物量が少なく、紡糸時の糸斑の発生といった糸特性への影響や、紡糸中の糸切れや、紡糸パックの交換頻度の増加といった操業性の低下を防ぐことが出来、かつ、水洗濯処理後の黄変抑制かつ酸化発熱抑制が可能な吸湿性ポリエステル組成物の製造方法を提供する。【解決手段】芳香族ジカルボン酸と、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオールを用いてエステル化反応を行い、あらかじめ数平均分子量が5,000〜20,000のポリエチレングリコールを10〜50重量%仕込んだ重合槽に、該エステル化反応によって得られたエステル化反応物を移行する共重合ポリエステルの製造方法において、該エステル化反応物のピークトップ分子量(Mp)が1,250以上であることを特徴とするポリエステル樹脂組成物の製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、吸湿性ポリエステル組成物の製造方法に関する。
ポリエステル繊維は、安価であり、機械的特性やドライ感に優れているため、幅広い用途において用いられている。しかし、吸湿性に乏しいため、夏場の高湿時には蒸れ感の発生、冬場の低湿時には静電気の発生など、着用快適性の観点において解決すべき課題を有している。
上記の欠点を改善するため、ポリエステル繊維へ吸湿性を付与する方法について、これまでに種々の提案がなされている。吸湿性を付与するための一般的な方法として、ポリエステルへの親水性化合物の共重合や親水性化合物の添加などが挙げられ、親水性化合物の一例としてポリエチレングリコールが挙げられる。
また、ポリエチレングリコールを含むポリアルキレングリコールを構成成分とし、その他の添加剤等を含有するポリエステル組成物についても、これまでに種々の方法が提案されている。
例えば、特許文献1では、ポリオキシアルキレングリコールを1〜20重量%共重合したポリエステルを用いた分割型のポリエステル繊維が提案されている。
特許文献2では、セミヒンダードフェノール系酸化防止剤を含有する、数平均分子量が4000〜30000g/molのポリエーテルを10〜60wt%共重合し、ジオール成分を1,4−ブタンジオールとしたポリエーテルエステルを用いた芯鞘型複合繊維が提案されている。酸化防止剤を含有した高分子量のポリエチレングリコール共重合ポリエステルを単独で繊維化し、ポリエステル繊維へ吸湿性を付与している。
ところで、ポリエステル組成物を用い、紡糸行い、ポリエステル繊維を作成する際に、ポリエステル組成物中に含まれる異物量が多いと、糸斑の発生といった糸特性への影響や、紡糸中の糸切れや、紡糸パックの交換頻度の増加といった操業性の低下、といった問題が発現する。
この異物形成を抑制するために、これまでに種々の方法が提案されている。
特許文献3では、チタン触媒および原料を特定の態様で供給しエステル化反応を行うことで異物量の少ないポリブチレンテレフタレートを提案している。
しかしながら、上記特許文献1記載には、例えば、その実施例には用いる分子量が4000のポリエチレングリコールを10wt%共重合した共重合ポリエチレンテレフタレートが開示されているが、要求されているレベルよりも吸湿性に劣るという課題があった。
一方、特許文献2記載の方法では、吸湿性に優れるポリエチレングリコール共重合ポリエステルを得ることは出来るが、公知のポリエステルの製造方法に従ってポリエチレングリコール共重合ポリエステルを製造しているため、得られる共重合ポリエステル中の異物量が増え、糸斑の発生といった糸特性への影響や、紡糸中の糸切れや、紡糸パックの交換頻度の増加といった操業性の低下、といった課題があった。
そこで異物形成を抑制する技術を適用することが考えられるが、特許文献3記載には異物量の少ないポリブチレンテレフタレートの連続重合法による製造方法が開示されているものの、連続重合法であるため、ポリエチレングリコールを共重合したポリブチレンテレフタレートへの適用は難しく、得られたポリエステルが吸湿性に劣るという課題があった。
そこで、本発明の目的は上記従来技術の問題点を解決し、共重合ポリエステル中の異物量を抑制することで紡糸時の糸特性と作業性の向上が可能となり、かつ、水洗濯処理(JIS L0217)後の黄変抑制かつ酸化発熱抑制が可能な吸湿性ポリエステル組成物の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、主として次の手段を採用する。
芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを用いてエステル化反応を行い、あらかじめ数平均分子量が5,000〜20,000のポリエチレングリコールを10〜50重量%仕込んだ重合槽に、該エステル化反応によって得られたエステル化反応物を移行する共重合ポリエステルの製造方法であって、該エステル化反応物のピークトップ分子量(Mp)が1,250以上であることを特徴とする共重合ポリエステル組成物の製造方法。
高い吸湿性を有する一方、ポリエステルおよびポリエステル組成物中の異物量が少ないことから、紡糸時の糸斑の発生といった糸特性への影響や、紡糸中の糸切れや、紡糸パックの交換頻度の増加といった操業性の低下を防ぐことが出来、水洗濯処理後の黄変抑制かつ酸化発熱抑制が可能な吸湿ポリエステル繊維が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における吸湿性とは、軽い運動後の衣服内温湿度を想定した温度30℃、湿度90%RHにおける吸湿率と、外気温湿度として温度20℃、湿度65%RHにおける吸湿率の差:△MRで表すことが出来る。△MRの値が大きいほど吸湿性が高くなり、繊維や布帛としたときに着用快適性が向上する。
ポリエステル組成物の△MRは、着用快適性の観点から、好ましくは2.0〜25.0%であり、4.0〜25.0%以下がより好ましく、8.0〜25.0%以下が更に好ましく、15.0〜25.0%以下が特に好ましく20.0〜25.0%以下が最も好ましい。△MRが2.0%より小さいときは、吸湿性が低く衣服内の蒸れ感が大きくなる。△MRが25.0%より大きいときは、溶融成形性が悪化し、成形品の機械的強度が低下や毛羽が発生する場合がある。
本発明のポリエステル組成物の製造方法は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを用いてエステル化反応を行い、あらかじめ数平均分子量が5,000〜20,000のポリエチレングリコールを10〜50重量%仕込んだ重合槽に、該エステル化反応によって得られたエステル化反応物を移行する共重合ポリエステルの製造方法であって、該エステル化反応物のピークトップ分子量(Mp)が1,250以上であるポリエステル組成物の製造方法である。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、ポリエステルとはジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはこれらのエステル形成性誘導体からなるポリエステルである。
このようなポリエステルとして具体的には、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ−ト、ポリエチレン−1,2−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレート等が挙げられる。本発明の製造方法は、結晶性に優れ、重合終了吐出時のカッティング性に優れるという観点から、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法は、ポリエステルにはジカルボン酸成分として、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸等のジカルボン酸およびそのエステル形成性誘導体を共重合してもよい。好ましくは全ジカルボン酸成分に占める共重合ジカルボン酸成分の量が20モル%以下、更に好ましくは10モル%以下である。
本発明のポリエステル組成物の製造方法は、これらのポリエステルにはジオール成分として、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ポリプロピレングリコール等のジオール化合物及びそのエステル形成性誘導体等が共重合してもよい。好ましくは全ジオール成分中に占めるブタンジオールが80モル%以上である。ブタンジオール以外のジオール成分として、発明の効果を損ねない範囲内で共重合することもできる。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、および5−ナトリウムスルホイソフタル酸等が挙げられる。
耐熱性、機械特性および染色性に優れるポリエステル組成物を効率的に製造できるという点で、全ジカルボン酸成分中、テレフタル酸が50モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがさらに好ましく、100モル%であることが最も好ましい態様である。テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分として、イソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を併用することも好ましい態様である。
ジオールとしては、芳香族ジオール、脂肪族ジオール、脂環式ジオール、複素環式ジオールなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
上記の芳香族ジオールとしては、例えば、ポリオキシエチレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2.8)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、およびポリオキシエチレン−(3.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のエチレンオキサイドを付加したビスフェノールA誘導体と、ポリオキシプロピレン−(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(2.8)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、およびポリオキシプロピレン−(3.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のプロピレンオキサイドを付加したビスフェノールA誘導体等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
上記の他の脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
上記の脂環式ジオールとしては、例えば、シクロペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、および1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
上記の複素環式ジオールとしては、例えば、イソソルビド、イソマンニド、およびイソイデット等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
結晶化特性、成形性、耐熱性および機械特性に優れるポリブチレンテレフタレートを効率的に製造できるという点から、全ジオール成分中、1,4−ブタンジオールが50モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがさらに好ましく、100モル%であることが最も好ましい態様である。1,4−ブタンジオール以外のジオール成分として、エチレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールを併用することも好ましい態様である。
本発明のポリエステル組成物の製造方法は、ポリエステルはポリエチレングリコールを共重合したポリエステルである。共重合ポリエステルは、ポリエチレングリコールをポリエステルに混練する場合と比較して高次加工工程における洗浄工程でポリエチレングリコールの溶出がなく、高い吸湿性を維持出来ることから、繊維等の加工品として好適に用いられる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法は、ポリエステルに共重合されたポリエチレングリコールは数平均分子量5000〜20000であり、得られる共重合ポリエステルに対して10〜50重量%共重合しているポリエステルを得るための方法である。ここで、共重合ポリエステル中のポリエチレングリコールの数平均分子量および共重合量の具体的な測定方法は後述するが、共重合ポリエステルをアルカリ水溶液で加水分解した後、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)により測定することができる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法は、ポリエステルに共重合された特定の数平均分子量を有するポリエチレングリコールをポリエステルに共重合することで、吸湿特性が極めて大きくなり加工性が良好となる。具体的には共重合ポリエステルに共重合されたポリエチレングリコールの数平均分子量が5000以上で吸湿性能が極めて大きくなる。この理由は明らかとはなっていないが数平均分子量が5000以上であると、本発明のポリエステル組成物中のポリエチレングリコールとポリエステルが特異な構造を形成しており、そのため吸湿性が極めて高くなると考えている。ポリエチレングリコールの数平均分子量は5500以上がより好ましく、6000以上が更に好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、ポリエステルに共重合されたポリエチレングリコールの数平均分子量が20000を超えるとポリエチレンテレフタレートとの反応性が低下し、重合時の吐出性が劣り、またポリエチレングリコールが熱水で溶け出すという問題が生じる場合がある。ポリエステルに共重合されたポリエチレングリコールの数平均分子量は成形性、特に製糸性の観点から10000以下がより好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、ポリエステルに共重合されたポリエチレングリコールの数平均分子量は以下の手順にて算出することができる。共重合ポリエステル、約0.05gを密閉可能なバイアル瓶に採取し、28重量%のアンモニア水1mLを加え、120℃で5時間加熱し試料を溶解する。放冷後、精製水1ml、6M塩酸1.5mlを加え、精製水で5mlに定容する。遠心分離後、0.45μmフィルターで濾過し、濾液に含まれる片末端封鎖ポリアルキレンオキサイド化合物の数平均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて測定する。なお、本発明における共重合成分であるポリエチレングリコールの数平均分子量とは、GPCにより標準ポリエチレングリコール換算の値として求めたものを指す。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、ポリエステルはポリエチレングリコールを共重合したポリエステルであり、ポリエステルに共重合されたポリエチレングリコールの共重合量は10〜50重量%である。ポリエチレングリコールの共重合量が10重量%より少ないと得られた共重合ポリエステルの吸湿性が小さく、ポリエチレングリコールを共重合しないポリエステルと同等程度の吸湿性となり、衣服内の蒸れ感が大きくなる。高い吸湿性を得ることができるという観点から、ポリエチレングリコールの共重合量は、10重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましく、30重量%以上が更に好ましく、40重量%以上が特に好ましい。また、耐熱性、溶融成形性、例えば紡糸性の観点からポリエチレングリコールの添加量は50重量%以下である必要がある。50重量%を超えると得られた共重合ポリエステルが高い温度域での使用に耐えられない、あるいは成形品の機械的強度が低下する場合がある。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、ポリエステルに共重合されたポリエチレングリコールの共重合量は以下の手順にて算出することができる。共重合ポリエステル約0.05gを核磁気共鳴装置(NMR)の測定チューブに採取し、重水素化1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−イソプロパノール(HFIP)1gを加え溶解する。この溶液を1H−NMR測定行うことで、ポリエステル組成物に共重合されたポリエチレングリコールの共重合量を算出することができる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法における共重合ポリエステルは、ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを主成分とする縮合反応により得られる共重合体であるため、ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを、エステル化反応またはエステル交換反応し、次いで重縮合反応することにより製造することができる。
共重合成分のポリエチレングリコールの添加時期は、例えば、エステル化反応またはエステル交換反応前、エステル化反応またはエステル交換反応が実質的に終了した時点から重縮合反応が開始されるまで、重縮合反応が実質的に終了した後などの任意の段階に添加される。しかし、吸湿性に優れる共重合ポリエステルが得られるという点から、エステル化反応またはエステル交換反応が実質的に終了した時点から重縮合反応が開始されるまでにポリエチレングリコールを添加することが好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法は、芳香族ジカルボン酸と、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオールを用いてエステル化反応を行うことが好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法は、芳香族ジカルボン酸と、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオールを用いたエステル化反応によって得られるエステル化反応物(オリゴマー)を重合缶へ移行し、ポリエチレングリコールとの重縮合反応を行うことで共重合ポリエステルを得ることが出来る。このとき、得られた共重合ポリエステル中の異物が少なくなり、紡糸時の糸斑の発生といった糸特性への影響や、紡糸中の糸切れや、紡糸パックの交換頻度の増加といった操業性の低下を防ぐことができるという点から、該エステル化反応物(オリゴマー)をGPC測定行った時のピークトップ分子量(Mp)が1250以上であることを特徴とする。より異物形成を抑制でき、紡糸時のパック交換頻度を低減できるという点からMpは1300以上であることがより好ましく、1350以上が得に好ましく、1400以上が最も好ましい。Mpが1250未満の場合、共重合ポリエステル中の異物量が増加し、紡糸時の糸斑の発生や、糸切れの多発、パック交換頻度が増加し、非効率である。
本発明の実施形態において、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを用いたエステル化反応またはエステル交換反応によって得られるエステル化反応物(オリゴマー)のMpを1250以上とするには、エステル化反応時間の長時間化や、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオール成分と、テレフタル酸のモル比の低下、エステル化反応後期における減圧による初期重合の実施、により達成できる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオールまたはそのエステル形成性誘導体を用いたエステル化反応またはエステル交換反応によって得られるエステル化反応物(オリゴマー)のMpを1250以上とするには、例えば、エステル化反応時間を330分以上とすることで達成できるが、生産性が低下する。生産性を維持できるという点から、エステル化反応時間は270分以内であることが好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、エステル化反応は、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオール成分またはそのエステル形成性誘導体と、テレフタル酸またはテレフタル酸のエステル形成誘導体のモル比が1.2より大きく2.5以下である条件下で行うことが好ましい。モル比の上限値は、1,4−ブタンジオールの環化による副生THF発生量を抑え、効率的に製造することができ、重縮合反応の反応時間を短縮する効果の点から、1.8以下であることがより好ましい。さらに、得られるエステル化反応物(オリゴマー)のMpが1250以上となり紡糸時に紡糸パックを交換する頻度を減らすことができる点から、1.6以下であることが特に好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、エステル化反応は、反応を効率的に進行させるという点から、ジオール成分の追加添加を行ってもよい。ジオール成分の追加添加は、エステル化反応またはエステル交換反応の終了後、重縮合反応の開始前に行ってもよいが、重合時間短縮の点から、エステル化反応の開始後、重縮合反応の開始までのいずれかの段階で行うことがより好ましい。ジオール成分の追加添加は、複数回行ってもよいが、操作性の点から、エステル化反応の開始後、重縮合反応の開始までのいずれかの段階で1回行うことが好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、エステル化反応は、所定のエステル化反応時間が経過したエステル化反応後期に減圧による初期重合反応を実施することで、芳香族ジカルボン酸と、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオールを用いたエステル化反応によって得られるオリゴマーのMpを1250以上となる。初期重合反応は反応圧力を70kPa以下の減圧下で実施することが好ましく、35kPa以下がより好ましく、10kPa以下が特に好ましい。反応時間は、エステル化反応物(オリゴマー)の高分子量化の点から30分以上が好ましく、生産性の点から60分以下が好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、エステル化反応を、反応圧力30kPa以上95kPa以下の減圧下にて実施することが好ましい。エステル化反応の反応圧力が30kPa以上の場合、得られたポリエステルを用いた糸の強度をより向上させることができる。得られたポリエステルを用いた糸の強度をより向上させることができるという点から、エステル化反応の反応圧力を60kPa以上とすることが好ましく、80kPa以上とすることがより好ましく、85kPa以上とすることがより好ましい。一方、エステル化反応またはエステル交換反応の圧力が95kPa以下であると、エステル化反応の反応時間をより短縮することができる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、エステル化反応またはエステル交換反応には、反応時間を短縮できる点から、反応触媒を使用することができる。反応触媒としては、チタン化合物および/またはスズ化合物などが挙げられる。本発明においては、反応時間をより短縮できる点から、チタン化合物を用いることが好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、エステル化反応時に反応触媒として使用されるチタン化合物としては、一般式(R1O)nTi(OR2)(4−n)(ただし、式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜l0の脂肪族、脂環族または芳香族の炭化水素基を表し、nは0〜4の数字(小数を含む)を表す。)で示されるチタン酸エステルまたはその縮合物が好ましい。
上記一般式で表されるチタン化合物の具体例としては、チタン酸のメチルエステル、テトラ−n−プロピルエステル、テトラ−n−ブチルエステル、テトライソプロピルエステル、テトライソブチルエステル、テトラ−t−ブチルエステル、シクロヘキシルエステル、フェニルエステル、ベンジルエステルおよびトリルエステルあるいはこれらの混合エステルなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらのなかでも、ポリエステルをより効率的に製造できるという点から、チタン酸のテトラ−n−プロピルエステル、テトラ−n−ブチルエステルおよびテトライソプロピルエステルが好ましく、特にチタン酸のテトラ−n−ブチルエステルが好ましく使用される。
これらのチタン化合物の添加量は、ポリエステルをより効率的に製造できるという点から、生成するポリエステルに対して、好ましくは0.02〜0.2重量%の範囲である。
スズ化合物の具体例としては、ジブチルスズオキサイド、メチルフェニルスズオキサイド、テトラエチルスズオキサイド、ヘキサエチルジスズオキサイド、シクロヘキサヘキシルジスズオキサイド、ジドデシルスズオキサイド、トリエチルスズハイドロオキサイド、トリフェニルスズハイドロオキサイド、トリイソブチルスズアセテート、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、モノブチルスズトリクロライド、ジブチルスズジクロライド、トリブチルスズクロライド、ジブチルスズサルファイドおよびブチルヒドロキシスズオキサイドなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらのなかでも、ポリブチレンテレフタレートをより効率的に製造できるという点から、モノアルキルスズ化合物が好ましく使用される。
また、他のスズ化合物としては、スタンノン酸も用いることができる。例えば、メチルスタンノン酸、エチルスタンノン酸およびブチルスタンノン酸などのアルキルスタンノン酸が好ましく使用される。これらを2種以上用いてもよい。
これらのスズ化合物の添加量は、ポリエステルをより効率的に製造できるという点から、生成するポリエステルに対して、好ましくは0.03〜0.2重量%の範囲である。
これら反応触媒の添加時期は、エステル化反応終了前であればいつでも構わないが、反応時間をより短縮できる点から、エステル化反応開始前に添加することがより好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、反応時間をより短縮できる点から、エステル化反応またはエステル交換反応の反応温度は、好ましくは140℃以上であり、より好ましくは150℃以上であり、160℃以上がさらに好ましい。また、エステル化反応の反応温度は、好ましくは290℃以下であり、より好ましくは280℃以下であり、240℃以下がさらに好ましい。
次に本発明における重縮合反応について説明する。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、重縮合反応は、重縮合反応を効果的に進める上で、必要に応じて反応触媒を別途添加することができる。例えば、三酸化アンチモンや酢酸アンチモンなどのアンチモン化合物、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシドなどのジルコニア化合物、前記のチタン化合物および前記のスズ化合物などを、生成する共重合ポリエステルに対して0.01〜0.15重量%の範囲で添加することが好ましく、特にチタン化合物を使用することが好ましい。
これら反応触媒の添加時期は、重縮合反応終了前であればいつでも構わないが、反応時間を短縮できる点から、エステル化反応終了後、重縮合反応開始前に添加することが好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法においては、ポリエステル組成物はポリエチレングリコールを共重合したポリエステルであることを特徴とする。ポリエチレングリコールを混練する場合と比較して、高次加工工程における洗浄工程でポリエチレングリコールの溶出がなく、高い吸湿性を維持出来ることから、繊維等の加工品として好適に用いられる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、あらかじめ重合槽にポリエチレングリコールを仕込んでおいて、重合槽の温度が210℃以下のときに、エステル化反応物(オリゴマー)を移行することが好ましい。ポリエチレングリコールの分解を抑制でき、重縮合反応性が低下しないという点から210℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましい。
なお、本発明のポリエステル組成物の製造方法において、エステル化反応成物を移行するときの重合槽の温度とは、あらかじめ重合槽に仕込んであるポリエチレングリコールの温度と同義である。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、あらかじめ重合槽にポリエチレングリコールを仕込んでおいて、水分率0.01%以下の調湿した空気または窒素下にてポリエチレングリコールを溶融することが好ましい。ポリエチレングリコールの分解を抑制でき、重縮合反応性が低下しないという点から、水分率0.01%以下の空気または窒素下にてポリエチレングリコールを溶融することが好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、紡糸時に紡糸パックを交換する頻度を減らすことができる点から、重合時にフェノール系酸化防止剤を添加することが好ましい。フェノール系酸化防止剤の種類は特に限定されないが、コスト面からペンタエリスリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート)(BASF製、Irganox(登録商標)1010(IR1010))を添加することが好ましい。IR1010の添加量は、好ましくは0.15〜0.50重量%(5.0〜17.0mmol/kg)の範囲で添加することが好ましく、0.25〜0.50重量%(8.0〜17.0mmol/kg)がより好ましく、0.35〜0.50重量%(11.5〜17.0mmol/kg)が最も好ましい。添加量が0.15重量%未満(5.0mmol/kg)では、紡糸時に紡糸パックを交換する頻度を減らす効果が発現しない傾向にある。添加量が0.50重量%(17.0mmol/kg)より多いと、窒素酸化物存在下にて得られた糸が黄変してしまう傾向にある。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、重縮合反応は、重縮合反応時間を短縮できるという点から、反応圧力133Pa以下の減圧条件下で行うことが好ましい。
重縮合反応では、回分法または連続法などの、通常のポリエステルの製造に用いられる重縮合条件をそのまま適用することができる。例えば、重縮合反応の反応温度は、好ましくは230℃以上であり、さらに好ましくは240℃以上である。また、重縮合反応の反応温度は、好ましくは260℃以下であり、さらに好ましくは255℃以下である。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、分子量が大きく、固有粘度が高いポリエステル原料を得るために、さらに固相重合を行ってもよい。固相重合は、減圧下または窒素雰囲気下で行われることが一般的であるが、本発明においては特に限定されない。固相重合温度は、反応速度および生産性の点から、180℃以上が好ましく、185℃以上がより好ましい。一方、ポリエステルチップ同士の融着を抑制する点から、240℃以下が好ましく、230℃以下がより好ましい。固相重合温度は、上記範囲内で任意に設定可能である。一般的な傾向として、低い温度で重合した場合には、反応速度が低下して期待する固有粘度まで上昇させる時間が長くなるが、最高到達固有粘度は高くなる。逆に重合温度を高くした場合には、反応速度が上昇するが、同時に劣化反応も進行するため、最高到達固有粘度は低くなる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、例えば、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、リン酸トリアミド、リン酸モノアンモニウム、リン酸トリメチル、リン酸ジメチル、リン酸ジフェニル、リン酸トリフェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリフェニルおよびホスホン酸ジメチルフェニルなどのリン化合物を配合することにより、得られる共重合ポリエステルの色調が著しく改善されるという好ましい効果が得られる。これらのリン化合物は、例えば、共重合ポリエステルの製造方法において、重縮合反応時に添加することが好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、の成形加工工程での各種ガイド、ローラー等の接触物との摩擦を低減し工程通過性の向上や、製品の色調を調整する目的で粒子を添加しても構わない。この粒子の種類は、従来公知の粒子のいずれでも用いることができる。具体的には、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の無機粒子や、架橋ポリスチレン等の有機高分子粒子を用いることができる。これらの粒子の中でも、二酸化チタン粒子は、ポリマー中での分散性が良好で、比較的低コストであることから好ましい。二酸化チタン粒子は、湿式、乾式の種々の方法で製造され、必要に応じて、粉砕、分級等の前処理を施された上で、共重合ポリエステルの反応系に添加される。共重合ポリエステル反応系への粒子の添加は任意の段階で良いが、実質的にエステル化反応またはエステル交換反応を完結させた後に添加するとポリマー中の分散性が良好となるため好ましい。粒子のポリマーに対する添加量や粒子径は、適用する用途によって変化し、特に限定されないが、共重合ポリエステルに対し0.01〜10重量%、平均粒子径として0.05〜5μm、粒子径が4μm以上の粗大粒子が1000個/0.4mg以下の範囲であると、工程通過性や色調が特に良好となり好ましい。
また、本発明のポリエステル組成物の製造方法において、色調調整剤として青系調整剤、赤系調整剤、紫系調整剤を添加してもよい。本発明の色調調整剤とは樹脂等に用いられる染料のことであり、COLOR INDEX GENERIC NAMEで具体的にあげると、SOLVENT BLUE 104、SOLVENT BLUE 122、SOLVENT BLUE 45等の青系の色調調整剤、SOLVENT RED 111、SOLVENT RED 179、SOLVENT RED 195、SOLVENT RED 135、PIGMENT RED 263、VAT RED 41等の赤系の色調調整剤、DESPERSE VIOLET 26、SOLVENT VIOLET 13、SOLVENT VIOLET 37、SOLVENT VIOLET 49等の紫系の色調調整剤が挙げられる。なかでも装置腐食の要因となりやすいハロゲンを含有せず、高温での耐熱性が比較的良好で発色性に優れた、SOLVENT BLUE 104、SOLVENT BLUE 45、SOLVENT RED 179、SOLVENT RED 195、SOLVENT RED 135、SOLVENT VIOLET 49が好ましく用いられる。また、これらの色調調整剤を目的に応じて、1種類または複数種類用いることができる。特に青系調整剤と赤系調整剤をそれぞれ1種類以上用いると色調を細かく制御できるため好ましい。さらにこの場合には、添加する色調調整剤の総量に対して青系調整剤の比率が50重量%以上であると得られる共重合ポリエステルの色調が特に良好となり好ましい。最終的に共重合ポリエステルに対する色調調整剤の含有量は総量で30ppm以下であることが好ましい。30ppmを超えると共重合ポリエステルの透明性低下や、くすんだ発色となることがある。含有量は核磁気共鳴装置(NMR)により色調調整剤の構造特定および色調調整剤の構成部分の割合から算出できる。
本発明においては、ポリエステル組成物に、下記化学式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤(以下、フェノール系酸化防止剤と略記することがある)を共重合ポリエステルに添加する工程を含むことが好ましい。
上記式中、R1、R2、R3は炭化水素基、水酸基、水素原子のいずれかを表す。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、添加するフェノール系酸化防止剤としては、具体的には、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル}2,4,8,10−テトラオキサスピロ{5,5}ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス{3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド}グリコールエステル、トコフェロール、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート)、ビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸][エチレンビス(オキシエチレン)]、1,3,5−トリス[[4−(1,1−ジメチルエチル)−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルフェニル]メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらのフェノール系化合物は1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。酸化分解抑制効果が高くかつ水洗濯処理の際に生成される黄色のキノン系化合物の量が減少し、黄変抑制効果が高いという観点から、ビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸][エチレンビス(オキシエチレン)](BASF製、IRGANOX(登録商標)245)、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル}2,4,8,10−テトラオキサスピロ{5,5}ウンデカン(ADEKA製、アデカスタブ(登録商標)AO−80)、1,3,5−トリス[[4−(1,1−ジメチルエチル)−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルフェニル]メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(RIANINLON CORPORATION製、THANOX1790)を好適に採用できる。
本発明の製造方法にて得られたポリエステル組成物に含有されるフェノール系酸化防止剤の種類は以下の手順で同定することができる。ポリエステル組成物、約1gをHFIP20mLに溶解後、トルエンを40mL添加する。その後、メタノール60mLを加え、析出させる。調整した溶液を0.45μmフィルターで濾過し、エバポレーターを用いて濾液から溶媒を除去し、酸化防止剤を得ることができる。得られた酸化防止剤をNMR測定チューブに入れ、重水素化HFIP1gを加え溶解する。この溶液を1H−NMR測定行うことで、ポリエステル組成物に含有されるフェノール系酸化防止剤の構造が判明し、種類を同定することができる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、上記フェノール系酸化防止剤を10.0〜200.0mmol/kg(0.5〜8.0重量%)添加することが好ましい。フェノール系酸化防止剤の添加量が10mmol/kg(0.5重量%)より少ないと、本発明によって得られたポリエステル組成物を用いてなる複合繊維を、水洗濯処理(JIS L0217−1995)を実施後の耐酸化発熱性が低下し、90時間未満で酸化発熱が発生する。フェノール系酸化防止剤の添加量が200.0mmol/kg(8.0重量%)より多いと、ポリエステル組成物を用いてなる繊維の配向が抑制されるため繊維強度が低下し、製編、製織工程における糸切れの多発や、使用時の毛羽発生による品位低下が起こる。耐酸化発熱性と繊維強度の観点から、フェノール系酸化防止剤の添加量は、70.0〜200.0mmol/kg(3.0〜8.0重量%)がより好ましく、120.0〜200.0mmol/kg(5.0〜8.0重量%)が特に好ましい。
本発明のポリエステル組成物を用いてなる複合繊維の耐酸化発熱試験は以下の手順で実施する。水洗濯処理(JIS L0217−1995)を実施した試料を円筒形容器の深さ25mmまで積み重ね、その中心部に熱電対を設置する。更に試料を積み重ねて円筒形容器に隙間無く充填する。試料を充填した円筒形容器を150℃に設定した恒温乾燥機に入れ、酸化発熱が開始する時間を測定する。酸化発熱開始時間が100時間以上であれば合格、90時間以上であれば良好、90時間未満であれば不合格とした。
本発明の製造方法にて得られたポリエステル組成物に含有されるフェノール系酸化防止剤の含有量は、以下の手順で算出できる。共重合ポリエステル、約1gをHFIP20mLに溶解後、トルエンを40mL添加する。その後、メタノールで60mLを加え、析出させる。調整した溶液を0.45μmフィルターで濾過し、得られた濾液を測定用試料し、HPLC測定行うことで、ポリエステル組成物に含有されるフェノール系酸化防止剤の含有量を算出することができる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、更にリン系酸化防止剤を添加する工程を含むことが好ましい。リン系酸化防止剤を添加することで、水洗濯処理(JIS L0217−1995)に使用される次亜塩素酸系漂白剤によるフェノールの失活が抑制され、水洗濯処理後も高い耐酸化発熱性を発現する。本発明のポリエステル組成物の製造方法において添加するリン系酸化防止剤は、リン元素を有した化合物であれば特に制限はない。具体的には、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−t−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス[2,4ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸、ビス(2,4−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト−ルジフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)[1,1ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスホナイト、テトラ(C12〜C15アルキル)−4,4’-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、3,9−ビス(2,6−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5ウンデカン]、1,1’−ビフェニル−4,4’−ジイルビス[亜ホスホン酸ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)]等があげられる。これらのリン系酸化防止剤は1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、トリス(2,4−t−ブチルフェニル)フォスファイト(BASF製、IRGAFOS(登録商標)168)、3,9−ビス(2,6−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5ウンデカン](ADEKA製、アデカスタブ(登録商標)PEP−36)、テトラ(C12〜C15アルキル)−4,4’-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト(城北化学製、JA−805)、1,1’−ビフェニル−4,4’−ジイルビス[亜ホスホン酸ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)](クラリアントケミカルズ製、HOSTANOX P−EPQ)は、水洗濯処理後の耐酸化分解性良好であるため、好適に採用でき、水洗濯処理後の黄変抑制の観点から、P−EPQまたはPEP−36が更に好ましい。紡糸前のチップ乾燥時にブリードアウト抑制可能という観点から、PEP−36が特に好ましい。
本発明の製造方法にて得られたポリエステル組成物に含有されるリン系酸化防止剤の種類は以下の手順で同定することができる。共重合ポリエステル、約1gをHFIP20mLに溶解後、トルエンを40mL添加する。その後、メタノール60mLを加え、析出させる。調整した溶液を0.45μmフィルターで濾過し、エバポレーターを用いて濾液から溶媒を除去し、酸化防止剤を得ることができる。得られた酸化防止剤をNMR測定チューブに入れ、重水素化HFIP1gを加え溶解する。この溶液を1H−NMR測定を行うことで、ポリエステル組成物に含有されるリン系酸化防止剤の構造が判明し、種類を同定することができる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、リン系酸化防止剤をリン含有量として15.0〜75.0mmol/kg(0.10〜0.25重量%)添加することが好ましい。リン系酸化防止剤のリン含有量が15.0mmol/kg(0.10重量%)よりも少ないと水洗濯処理(JIS L0217−1995)実施後に黄変が発生し、耐酸化発熱性が低下し、90時間未満で酸化発熱が発生する場合がある。また、リン系酸化防止剤のリン含有量が75.0mmol/kg(0.25重量%)より多いと、ポリエステル組成物を用いてなる繊維の配向が抑制されるため繊維強度が低下し、製編、製織工程における糸切れの多発や、使用時の毛羽発生による品位低下が起こる場合がある。水洗濯処理後の黄変抑制と耐酸化発熱性、繊維強度の観点から、リン系酸化防止剤のリン含有量は、35.0〜65.0mmol/kg(0.15〜0.25重量%)がより好ましく、35.0〜50.0mmol/kg(0.15〜0.20重量%)が特に好ましい。
本発明の製造方法にて得られたポリエステル組成物に含有されるリン系酸化防止剤のリン含有量は、以下の手順で算出できる。共重合ポリエステル、約1gに硫酸10mLを加えサンドバス上にて250℃で分解させる。過塩素酸1.0mLを加え、さらに300℃で分解させる。試料が無色透明になったら、350℃で分解し、硫酸還流を行う。冷却後、20%水酸化ナトリウム水溶液で中和する。得られた溶液と試料溶液として、分光光度計にて720nmにおける吸光度を測定し、リン含有量を算出することができる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、添加するリン系酸化防止剤は、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温速度で熱重量示差熱分析装置(TG−DTA)にて加熱減量評価を行ったとき、5%重量減少温度が170℃以上であることを特徴とする。5%重量減少温度が170℃未満のとき、混練時や紡糸時に、分解および/または揮発してしまい、得られる繊維の耐酸化発熱性や黄変抑制効果が低下する傾向にある。耐酸化発熱性や黄変抑制効果が発現するという観点から、5%重量減少温度は170℃以上が好ましく、180℃以上がより好ましく、200℃以上が更に好ましく、220℃以上が特に好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、添加するリン系酸化防止剤は、1分子中にリン原子を2個以上含む分子構造であること。1分子中のリン原子が1個の分子構造のリン系酸化防止剤を用いると、混練時や紡糸時に揮発してしまい、得られる繊維の耐酸化発熱性や黄変抑制効果が低下する。耐酸化発熱性や黄変抑制効果が発現するという観点から、リン系酸化防止剤は、1分子中にリン原子を2個以上含む分子構造であることが好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、添加するリン系酸化防止剤は、融点が80℃以上であること。リン系酸化防止剤の融点が80℃未満のとき、混練時や紡糸時に、分解および/または揮発してしまい、得られる繊維の耐酸化発熱性や黄変抑制効果が低下する傾向にある。耐酸化発熱性や黄変抑制効果が発現するという観点から、融点は80℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましく、150℃以上が更に好ましく、180℃以上が特に好ましく、200℃以上が最も好ましい。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、添加するリン系酸化防止剤は、下記化学式(2)または化学式(3)で表される分子構造を有していることが好ましい。
上記式(2)中、Rは炭化水素基を表す。
上記式(3)中、Rは炭化水素基を表す。
化学式(2)で表される分子構造を有するリン系酸化防止剤としては、クラリアントケミカルズ製、HOSTANOX P−EPQを挙げることができる。
化学造式(3)で表される分子構造を有するリン系酸化防止剤としては、ADEKA製、アデカスタブPEP−36を挙げることができる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法においては、上記フェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤のポリエステルへの添加方法は、本発明で規定する要件を満たす限りその他の条件は特に限定されるものではないが、混練機として単軸または二軸押出機を用いて均一に混練する方法が好ましく、機械特性に優れる繊維が得られるという点から、二軸押出機で均一に混練する方法が特に好ましい。
本発明の実施形態において、溶融混練する場合に、各成分を投入する方法は、例えば、投入口を2カ所有する押出機を用い、スクリュー根元側に設置した主投入口から、ポリエステル組成物の主成分共重合ポリエステル、フェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤および必要に応じてその他の成分を供給する方法や、主投入口からポリエステル組成物の主成分共重合ポリエステルおよびその他成分を供給し、主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口からフェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤物を供給し溶融混合する方法などが挙げられ、機械物性および生産安定性に優れるという点で、主投入口からポリエステル組成物の主成分である共重合ポリエステル、フェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤および必要に応じてその他の成分を供給する方法が好ましい。
本発明におけるポリエステル組成物には、成形加工工程での各種ガイド、ローラー等の接触物との摩擦を低減し工程通過性の向上や、製品の色調を調整する目的で粒子を添加しても構わない。この粒子の種類は、従来公知の粒子のいずれでも用いることができる。具体的には、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の無機粒子や、架橋ポリスチレン等の有機高分子粒子を用いることができる。これらの粒子の中でも、二酸化チタン粒子は、ポリマー中での分散性が良好で、比較的低コストであることから好ましい。二酸化チタン粒子は、湿式、乾式の種々の方法で製造され、必要に応じて、粉砕、分級等の前処理を施された上で、共重合ポリエステルの反応系に添加される。共重合ポリエステル反応系への粒子の添加は任意の段階で良いが、実質的にエステル化反応またはエステル交換反応を完結させた後に添加するとポリマー中の分散性が良好となるため好ましい。粒子のポリマーに対する添加量や粒子径は、適用する用途によって変化し、特に限定されないが、共重合ポリエステルに対し0.01〜10重量%、平均粒子径として0.05〜5μm、粒子径が4μm以上の粗大粒子が1000個/0.4mg以下の範囲であると、工程通過性や色調が特に良好となり好ましい。
また、色調調整剤として青系調整剤、赤系調整剤、紫系調整剤を添加してもよい。本発明の色調調整剤とは樹脂等に用いられる染料のことであり、COLOR INDEX GENERIC NAMEで具体的にあげると、SOLVENT BLUE 104、SOLVENT BLUE 122、SOLVENT BLUE 45等の青系の色調調整剤、SOLVENT RED 111、SOLVENT RED 179、SOLVENT RED 195、SOLVENT RED 135、PIGMENT RED 263、VAT RED 41等の赤系の色調調整剤、DESPERSE VIOLET 26、SOLVENT VIOLET 13、SOLVENT VIOLET 37、SOLVENT VIOLET 49等の紫系の色調調整剤が挙げられる。なかでも装置腐食の要因となりやすいハロゲンを含有せず、高温での耐熱性が比較的良好で発色性に優れた、SOLVENT BLUE 104、SOLVENT BLUE 45、SOLVENT RED 179、SOLVENT RED 195、SOLVENT RED 135、SOLVENT VIOLET 49が好ましく用いられる。また、これらの色調調整剤を目的に応じて、1種類または複数種類用いることができる。特に青系調整剤と赤系調整剤をそれぞれ1種類以上用いると色調を細かく制御できるため好ましい。さらにこの場合には、添加する色調調整剤の総量に対して青系調整剤の比率が50重量%以上であると得られる共重合ポリエステルの色調が特に良好となり好ましい。最終的に共重合ポリエステルに対する色調調整剤の添加量は総量で30ppm以下であることが好ましい。30ppmを超えると共重合ポリエステルの透明性低下や、くすんだ発色となることがある。添加量は核磁気共鳴装置(NMR)により色調調整剤の構造特定および色調調整剤の構成部分の割合から算出できる。
その他の添加剤として、前述の粒子、色調調整剤の他に、カーボンブラック等の顔料、アルキルベンゼンスルホン酸等の界面活性剤、従来公知の酸化防止剤、着色防止剤、耐光剤、帯電防止剤、相溶化剤、可塑剤、蛍光増白剤、離型剤、抗菌剤、核形成剤、調整剤、艶消し剤、消泡剤、防腐剤、ゲル化剤、ラテックス、フィラー、インク、着色料、香料などが挙げられる。これらの他の添加物は単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
本発明のポリエステル組成物の製造方法において、ポリエステル組成物を製造する際の溶融混練温度は、機械物性に優れるという点で110〜360℃が好ましく、210℃〜320℃がさらに好ましく、240〜280℃が特に好ましい。
本発明の製造方法にて得られたポリエステル組成物は、o−クロロフェノールを溶媒として25℃で測定行ったときの固有粘度(IV)が1.50dL/g以上が好ましく、1.55dL/g以上がより好ましく、1.60dL/g以上がさらに好ましく、1.63dL/g以上が特に好ましい。また、上限値は2.20dL/g以下が好ましく、2.15dL/g以下がより好ましく、2.10dL/g以下がさらに好ましい。この範囲にあることにより、共重合ポリエステルにおいて、高重合度による高強度繊維が得られる。
本発明の製造方法にて得られたポリエステル組成物を複合繊維の構成成分として用いることで今までにない吸湿性を発現し、繊維物性を損なわない複合繊維を得ることができる。
複合繊維の具体的な態様として以下に例を記載する。
繊維の形態として、芯鞘型複合繊維、芯鞘型複合中空繊維、海島型複合繊維等があげられ、本発明の製造方法にて得られたポリエステル組成物を任意の割合で構成成分として用いることができる。例えば、芯鞘型複合繊維および芯鞘型複合中空繊維の場合、芯部のポリエステル組成物の複合比率(重量%)は芯/鞘=10/90〜90/10とすることが好ましい。さらに好ましくは15/85〜50/50、特に好ましくは20/80〜40/60である。芯部の複合比率の下限は十分な吸湿性を付与する目的から設定され、複合繊維比率の上限は紡糸性の低下や繊維物性の低下を防止する観点から設定される。海島型複合繊維の場合、島部のポリエステル組成物の複合比率(重量%)は島/海=10/90〜90/10とすることが好ましい。さらに好ましくは15/85〜50/50、特に好ましくは20/80〜40/60である。島部の複合比率の下限は十分な吸湿性を付与する目的から設定され、複合繊維比率の上限は紡糸性の低下や繊維物性の低下を防止する観点から設定される。
本発明の製造方法にて得られたポリエステル組成物とその他のポリエステルを用いる複合繊維の製法としては従来公知の方法で製造することができるが、以下に代表して海島型複合繊維の製造方法を示す。海島型複合繊維の場合、本発明の製造方法にて得られたポリエステル組成物(島部)とポリエステル(海部)をそれぞれ別々に溶融し、紡糸パックに導き口金装置内で海島複合流を形成し、吐出孔から紡出する。紡出したフィラメント糸を所定の速度で引取った後、一旦パッケージに巻上げ、得られた未延伸糸を通常の延伸機にて延伸を行う。また、延伸は紡出糸を引取った後、巻取ることなく連続して行い巻上げても良いし、4000m/分以上の高速で引取り実質的に延伸することなく一挙に所望の繊維性能を得る方法をとってもよい。直接紡糸延伸法としては、例えば、紡出糸を1000〜5000m/分で引取り、引続いて3000〜6000m/分で延伸・熱固定する方法が挙げられる。該繊維の糸状形態は、フィラメント、ステープルのどちらでも良く、用途によって適宜選定される。布帛形態としては、織物、編物、不織布など目的に応じて適宜選択できる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の各特性値は、以下の方法で求めた。
A.ポリエチレングリコールの数平均分子量
共重合ポリエステル中のポリエチレングリコールの分子量の分析は、上記の抽出した濾液をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で行った。
検出器:Waters製2410示差屈折率検出器、感度 128x
カラム:東ソー製TSKgelG3000PWXLI
溶媒:0.1M 塩化ナトリウム水溶液
流速:0.8mL/min
注入量:200μL
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール(エーエムアル株式会社製 Mw106〜10100)。
共重合ポリエステル中のポリエチレングリコールの分子量の分析は、上記の抽出した濾液をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で行った。
検出器:Waters製2410示差屈折率検出器、感度 128x
カラム:東ソー製TSKgelG3000PWXLI
溶媒:0.1M 塩化ナトリウム水溶液
流速:0.8mL/min
注入量:200μL
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール(エーエムアル株式会社製 Mw106〜10100)。
B.共重合ポリエステル中のポリエチレングリコールの抽出
共重合ポリエステル中のポリエチレングリコールの抽出を以下の手順を行い、ポリエチレングリコールの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。
共重合ポリエステル中のポリエチレングリコールの抽出を以下の手順を行い、ポリエチレングリコールの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。
共重合ポリエステル中のポリエチレングリコールの抽出手順を示す。
得られた共重合ポリエステルを0.05g採取し、1mLの28%アンモニア水中にて120℃で5時間加熱溶解し、放冷後、精製水1mL、6M塩酸1.5mLを加え、精製水で5mL定容、遠心分離後、0.45μmフィルターにて濾過し、濾液をGPC測定に用いた。
C.ポリエチレングリコールの共重合量
共重合ポリエステル中のポリエチレングリコールの共重合量の分析は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて実施した。
装置:日本電子株式会社製 AL−400
重溶媒:重水素化1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−イソプロパノール(HFIP)
積算回数:128回
サンプル濃度:測定サンプル0.05g/重溶媒1mL。
共重合ポリエステル中のポリエチレングリコールの共重合量の分析は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて実施した。
装置:日本電子株式会社製 AL−400
重溶媒:重水素化1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−イソプロパノール(HFIP)
積算回数:128回
サンプル濃度:測定サンプル0.05g/重溶媒1mL。
D.ポリエステルオリゴマーの分子量測定
ポリエステルオリゴマーの分子量(Mp)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
装置:Waters社製 Waters−e2695
検出器:Waters社製 示差屈折率検出器RI(Waters−2414,感度128x)
カラム:昭和電工株式会社製 ShodexHFIP806M(2本連結)
カラム温度:30℃
溶媒:HFIP(0.01Nトリフルオロ酢酸ナトリウム添加)
流速:1.0mL/min
注入量:0.10mL
標準サンプル:標準ポリメタクリル酸メチル
E.共重合ポリエステル組成物中のフェノール系酸化防止剤の抽出
共重合ポリエステル組成物中のフェノール系酸化防止剤の抽出を以下の手順を行い、フェノール系酸化防止剤の構造分析は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて実施した。
ポリエステルオリゴマーの分子量(Mp)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
装置:Waters社製 Waters−e2695
検出器:Waters社製 示差屈折率検出器RI(Waters−2414,感度128x)
カラム:昭和電工株式会社製 ShodexHFIP806M(2本連結)
カラム温度:30℃
溶媒:HFIP(0.01Nトリフルオロ酢酸ナトリウム添加)
流速:1.0mL/min
注入量:0.10mL
標準サンプル:標準ポリメタクリル酸メチル
E.共重合ポリエステル組成物中のフェノール系酸化防止剤の抽出
共重合ポリエステル組成物中のフェノール系酸化防止剤の抽出を以下の手順を行い、フェノール系酸化防止剤の構造分析は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて実施した。
共重合ポリエステル中のフェノール系酸化防止剤の抽出手順を示す。
得られた共重合ポリエステル、約1gをHFIP20mLに溶解後、トルエンを40mL添加した。その後、メタノール60mLを加え、析出させた。析出物を0.45μmフィルターで除去し、濾液をエバポレーターを用いて濃縮し、乾固物を得ることができた。この乾固物を1H−NMR測定または高速液体クロマトグラム(HPLC)測定に用いた。
F.フェノール基構造式および共重合ポリエステル組成物中のフェノール系酸化防止剤の構造分析
フェノール基構造式および共重合ポリエステル組成物中のフェノール系酸化防止剤の構造分析は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて実施した。
装置:日本電子株式会社製 AL−400
重溶媒:重水素化HFIP
積算回数:128回
サンプル濃度:測定サンプル0.05g/重溶媒1mL。
フェノール基構造式および共重合ポリエステル組成物中のフェノール系酸化防止剤の構造分析は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて実施した。
装置:日本電子株式会社製 AL−400
重溶媒:重水素化HFIP
積算回数:128回
サンプル濃度:測定サンプル0.05g/重溶媒1mL。
G.フェノール基含有率の分析
(1)実施例によって得られた繊維を試料とし、試料1gをHFIP20mLに溶解後、トルエンを40mL添加した。その後、メタノール60mLを加え、析出させた。析出物を0.45μmフィルターで除去し、得られた濾液をHPLC測定試料とした。この試料を用い、以下の条件にてHPLC装置(島津製作所製SCL−10AVP)でHPLC測定を行い、予め作成しておいた標準物質(1,4−ジフェニルベンゼン)の検量線より、HPLC測定用試料中に含まれるフェノール基量を定量し、実施例によって得られた繊維中に含まれるフェノール基含有率(mmol/kg)を算出した。なお、測定は1試料につき5回行い、その平均値をフェノール基含有率とした。
カラム:YMC製YMC−Pack ODS−A(内径4.6mm、長さ150mm、粒子径5nm)検出器:島津製作所製 SPD−10AVVP
移動相:メタノール(溶媒A)、水(溶媒B)、溶媒A:溶媒B=88:12
流速:1.3mL/分
注入量:1μL
カラム温度:40℃
標準物質:1,4−ジフェニルベンゼン。
(1)実施例によって得られた繊維を試料とし、試料1gをHFIP20mLに溶解後、トルエンを40mL添加した。その後、メタノール60mLを加え、析出させた。析出物を0.45μmフィルターで除去し、得られた濾液をHPLC測定試料とした。この試料を用い、以下の条件にてHPLC装置(島津製作所製SCL−10AVP)でHPLC測定を行い、予め作成しておいた標準物質(1,4−ジフェニルベンゼン)の検量線より、HPLC測定用試料中に含まれるフェノール基量を定量し、実施例によって得られた繊維中に含まれるフェノール基含有率(mmol/kg)を算出した。なお、測定は1試料につき5回行い、その平均値をフェノール基含有率とした。
カラム:YMC製YMC−Pack ODS−A(内径4.6mm、長さ150mm、粒子径5nm)検出器:島津製作所製 SPD−10AVVP
移動相:メタノール(溶媒A)、水(溶媒B)、溶媒A:溶媒B=88:12
流速:1.3mL/分
注入量:1μL
カラム温度:40℃
標準物質:1,4−ジフェニルベンゼン。
(2)実施例によって得られた繊維を試料とし、試料0.01gを10%塩酸メタノール4mLにて80℃で分解した。冷却後、塩酸メタノールを1mL加え、析出物をろ過した。ろ液を用いてHPLC測定を実施した。標準溶液は、IRGANOX(登録商標)1010、3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルおよび3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸をそれぞれクロロホルム/アセトニトリル溶媒に溶解させることで調製し、検量線を作成し、実施例によって得られた繊維中に含まれるフェノール基含有率(mmol/kg)を算出した。
カラム:Inertsil製 ODS−3(3×150mm、5μm)
検出器:島津製作所製 LC−20A
移動相:A.0.1vol%ギ酸水溶液、B.アセトニトリル
プログラム:0.0min→10.0min B25%→100%
10.0min→20min B100%
流速:0.8mL/分
注入量:20μL
カラム温度:50℃
検出波長: PDA 260〜280nm。
カラム:Inertsil製 ODS−3(3×150mm、5μm)
検出器:島津製作所製 LC−20A
移動相:A.0.1vol%ギ酸水溶液、B.アセトニトリル
プログラム:0.0min→10.0min B25%→100%
10.0min→20min B100%
流速:0.8mL/分
注入量:20μL
カラム温度:50℃
検出波長: PDA 260〜280nm。
H.共重合ポリエステル組成物中のフェノール系酸化防止剤の含有量分析
共重合ポリエステル組成物中のフェノール系酸化防止剤の含有量の分析は、E項記載の析出物を用いてHPLC測定を実施した。予め作成しておいた標準物質(1,4−ジフェニルベンゼン)の検量線より、HPLC測定用試料中に含まれるフェノール系酸化防止剤の含有量を定量した。なお、測定は1試料につき5回行い、その平均値を用いた。
カラム:YMC製YMC−Pack ODS−A(内径4.6mm、長さ150mm、粒子径5nm)検出器:島津製作所製 SPD−10AVVP
移動相:メタノール(溶媒A)、水(溶媒B)、溶媒A:溶媒B=88:12
流速:1.3mL/分
注入量:1μL
カラム温度:40℃
標準物質:1,4−ジフェニルベンゼン。
共重合ポリエステル組成物中のフェノール系酸化防止剤の含有量の分析は、E項記載の析出物を用いてHPLC測定を実施した。予め作成しておいた標準物質(1,4−ジフェニルベンゼン)の検量線より、HPLC測定用試料中に含まれるフェノール系酸化防止剤の含有量を定量した。なお、測定は1試料につき5回行い、その平均値を用いた。
カラム:YMC製YMC−Pack ODS−A(内径4.6mm、長さ150mm、粒子径5nm)検出器:島津製作所製 SPD−10AVVP
移動相:メタノール(溶媒A)、水(溶媒B)、溶媒A:溶媒B=88:12
流速:1.3mL/分
注入量:1μL
カラム温度:40℃
標準物質:1,4−ジフェニルベンゼン。
I.リン元素含有量
試料1gを100mLの三角フラスコにとり、硫酸10mLを加えサンドバス上にて250℃で分解させた。過塩素酸1.0mLを加え、さらに300℃で分解させた。試料が無色透明になったら、350℃で分解し、硫酸が十分還流するまで継続した。冷却後、溶液を50mLのメスフラスコに移し、20%水酸化ナトリウム水溶液で滴定中和後、中和液にモリブテン青発色液2mLを加えた。15分放置後、分光光度計(日立ハイテクサイエンス製U−3310)にて720nmにおける吸光度を測定し、リン元素量を定量し、実施例によって得られた繊維のリン元素含有量(mmol/kg)を算出した。
試料1gを100mLの三角フラスコにとり、硫酸10mLを加えサンドバス上にて250℃で分解させた。過塩素酸1.0mLを加え、さらに300℃で分解させた。試料が無色透明になったら、350℃で分解し、硫酸が十分還流するまで継続した。冷却後、溶液を50mLのメスフラスコに移し、20%水酸化ナトリウム水溶液で滴定中和後、中和液にモリブテン青発色液2mLを加えた。15分放置後、分光光度計(日立ハイテクサイエンス製U−3310)にて720nmにおける吸光度を測定し、リン元素量を定量し、実施例によって得られた繊維のリン元素含有量(mmol/kg)を算出した。
J.リン系酸化防止剤の構造分析
E項記載の方法で得られた析出物を用い、共重合ポリエステル中に含まれるリン系酸化防止剤の構造分析は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて実施した。
装置:日本電子株式会社製 AL−400
重溶媒:重水素化HFIP
積算回数:128回
サンプル濃度:測定サンプル0.05g/重溶媒1mL。
E項記載の方法で得られた析出物を用い、共重合ポリエステル中に含まれるリン系酸化防止剤の構造分析は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて実施した。
装置:日本電子株式会社製 AL−400
重溶媒:重水素化HFIP
積算回数:128回
サンプル濃度:測定サンプル0.05g/重溶媒1mL。
K.リン系酸化防止剤の加熱減量評価
E項記載の方法で得られた析出物を用い、共重合ポリエステル中に含まれるリン系酸化防止剤の加熱減量分析は、熱重量示差熱分析装置(TG−DTA)を用いて実施した。
装置:SEIKO Instruments社製 TG/DTA6200
サンプル:90℃で0.1KPa以下での24時間真空乾燥
測定雰囲気:窒素下
昇温速度:100℃で5分保持し、10℃/分、100℃→300℃。
E項記載の方法で得られた析出物を用い、共重合ポリエステル中に含まれるリン系酸化防止剤の加熱減量分析は、熱重量示差熱分析装置(TG−DTA)を用いて実施した。
装置:SEIKO Instruments社製 TG/DTA6200
サンプル:90℃で0.1KPa以下での24時間真空乾燥
測定雰囲気:窒素下
昇温速度:100℃で5分保持し、10℃/分、100℃→300℃。
L.リン系酸化防止剤の融点
E項記載の方法で得られた析出物を用い、共重合ポリエステル中に含まれるリン系酸化防止剤の融点分析は、示差走査熱量計(DSC)を用いて実施した。
装置:TA Instruments社製 Q−2000
サンプル:90℃で0.1KPa以下での24時間真空乾燥
昇温速度:16℃/分、20℃→150℃。
E項記載の方法で得られた析出物を用い、共重合ポリエステル中に含まれるリン系酸化防止剤の融点分析は、示差走査熱量計(DSC)を用いて実施した。
装置:TA Instruments社製 Q−2000
サンプル:90℃で0.1KPa以下での24時間真空乾燥
昇温速度:16℃/分、20℃→150℃。
M.繊度
温度20℃、湿度65%RHの環境下において、INTEC製電動検尺機を用いて、実施例によって得られた繊維100mをかせ取りした。得られたかせの重量を測定し、下記式を用いて繊度(dtex)を算出した。なお、測定は1試料につき5回行い、その平均値を繊度とした。
温度20℃、湿度65%RHの環境下において、INTEC製電動検尺機を用いて、実施例によって得られた繊維100mをかせ取りした。得られたかせの重量を測定し、下記式を用いて繊度(dtex)を算出した。なお、測定は1試料につき5回行い、その平均値を繊度とした。
繊度(dtex)=繊維100mの重量(g)×100。
N.強度、伸度
強度および伸度は、実施例によって得られた繊維を試料とし、JIS L1013:2010(化学繊維フィラメント糸試験方法)8.5.1に準じて算出した。温度20℃、湿度65%RHの環境下において、オリエンテック社製テンシロンUTM−III−100型を用いて、初期試料長20cm、引張速度20cm/分の条件で引張試験を行った。最大荷重を示す点の応力(cN)を繊度(dtex)で除して強度(cN/dtex)を算出し、最大荷重を示す点の伸び(L1)と初期試料長(L0)を用いて下記式によって伸度(%)を算出した。なお、測定は1試料につき10回行い、その平均値を強度および伸度とした。強度が2.0cN/dtex以上であれば良好と判断し、2.3cN/dtex以上であればさらに良好とした。
伸度(%)={(L1−L0)/L0}×100。
強度および伸度は、実施例によって得られた繊維を試料とし、JIS L1013:2010(化学繊維フィラメント糸試験方法)8.5.1に準じて算出した。温度20℃、湿度65%RHの環境下において、オリエンテック社製テンシロンUTM−III−100型を用いて、初期試料長20cm、引張速度20cm/分の条件で引張試験を行った。最大荷重を示す点の応力(cN)を繊度(dtex)で除して強度(cN/dtex)を算出し、最大荷重を示す点の伸び(L1)と初期試料長(L0)を用いて下記式によって伸度(%)を算出した。なお、測定は1試料につき10回行い、その平均値を強度および伸度とした。強度が2.0cN/dtex以上であれば良好と判断し、2.3cN/dtex以上であればさらに良好とした。
伸度(%)={(L1−L0)/L0}×100。
O.試料の吸湿率差(△MR)
(1)布帛のΔMR
得られた繊維を試料とし、英光産業製丸編機NCR−BL(釜径3インチ半(8.9cm)、27ゲージ)を用いて筒編み約2gを作製した後、炭酸ナトリウム1g/L、明成化学工業製界面活性剤グランアップUS−20を含む水溶液に投入し、80℃で20分間精練後、60℃の熱風乾燥機内で60分間乾燥し、精練後の筒編みとした。また、精練後の筒編みを浴比1:100、処理温度130℃、処理時間60分の条件で熱水処理した後、60℃の熱風乾燥機内で60分間乾燥し、熱水処理後の筒編みとした。
(1)布帛のΔMR
得られた繊維を試料とし、英光産業製丸編機NCR−BL(釜径3インチ半(8.9cm)、27ゲージ)を用いて筒編み約2gを作製した後、炭酸ナトリウム1g/L、明成化学工業製界面活性剤グランアップUS−20を含む水溶液に投入し、80℃で20分間精練後、60℃の熱風乾燥機内で60分間乾燥し、精練後の筒編みとした。また、精練後の筒編みを浴比1:100、処理温度130℃、処理時間60分の条件で熱水処理した後、60℃の熱風乾燥機内で60分間乾燥し、熱水処理後の筒編みとした。
吸湿率(%)は、精練後および熱水処理後の筒編みを試料とし、JIS L1096:2010(織物及び編物の生地試験方法)8.10の水分率に準じて算出した。始めに、筒編みを60℃で30分熱風乾燥した後、温度20℃、湿度65%RHに調湿されたエスペック製恒温恒湿機LHU−123内に筒編みを24時間静置し、筒編みの重量(W1)を測定後、温度30℃、湿度90%RHに調湿された恒温恒湿機内に筒編みを24時間静置し、筒編みの重量(W2)を測定した。その後、筒編みを105℃で2時間熱風乾燥し、絶乾後の筒編みの重量(W3)を測定した。筒編みの重量W1、W3を用いて下記式により絶乾状態から温度20℃、湿度65%RH雰囲気下に24時間静置したときの吸湿率MR1(%)を算出し、筒編みの重量W2、W3を用いて下記式により絶乾状態から温度30℃、湿度90%RH雰囲気下に24時間静置したときの吸湿率MR2(%)を算出した後、下記式によって吸湿率差(△MR)を算出した。なお、測定は1試料につき5回行い、その平均値を吸湿率差(△MR)とした。△MRが2.0%以上であれば吸湿性を有すると判断し、3.0%以上であればさらに良好とした。
MR1(%)={(W1−W3)/W3}×100
MR2(%)={(W2−W3)/W3}×100
吸湿率差(△MR)(%)=MR2−MR1。
MR1(%)={(W1−W3)/W3}×100
MR2(%)={(W2−W3)/W3}×100
吸湿率差(△MR)(%)=MR2−MR1。
(2)チップのΔMR
得られたチップ3gを凍結粉砕し、測定試料とした。60℃で30分熱風乾燥した後、温度20℃、湿度65%RHに調湿されたエスペック製恒温恒湿機LHU−123内にサンプルを24時間静置し、サンプルの重量(W1)を測定後、温度30℃、湿度90%RHに調湿された恒温恒湿機内にサンプルを24時間静置し、筒編みの重量(W2)を測定した。その後、サンプルを105℃で2時間熱風乾燥し、絶乾後のサンプルの重量(W3)を測定した。サンプルの重量W1、W3を用いて上記式により絶乾状態から温度20℃、湿度65%RH雰囲気下に24時間静置したときの吸湿率MR1(%)を算出し、サンプルの重量W2、W3を用いて上記式により絶乾状態から温度30℃、湿度90%RH雰囲気下に24時間静置したときの吸湿率MR2(%)を算出した後、上記式によって吸湿率差(ΔMR)を算出した。
得られたチップ3gを凍結粉砕し、測定試料とした。60℃で30分熱風乾燥した後、温度20℃、湿度65%RHに調湿されたエスペック製恒温恒湿機LHU−123内にサンプルを24時間静置し、サンプルの重量(W1)を測定後、温度30℃、湿度90%RHに調湿された恒温恒湿機内にサンプルを24時間静置し、筒編みの重量(W2)を測定した。その後、サンプルを105℃で2時間熱風乾燥し、絶乾後のサンプルの重量(W3)を測定した。サンプルの重量W1、W3を用いて上記式により絶乾状態から温度20℃、湿度65%RH雰囲気下に24時間静置したときの吸湿率MR1(%)を算出し、サンプルの重量W2、W3を用いて上記式により絶乾状態から温度30℃、湿度90%RH雰囲気下に24時間静置したときの吸湿率MR2(%)を算出した後、上記式によって吸湿率差(ΔMR)を算出した。
P.水洗濯処理
JIS L0217:1995(繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法)の103法に準じて実施した。花王(株)製洗剤「アタック」と2.3ml/Lの花王(株)製漂白剤「ハイター」を加え洗濯処理を10回繰り返した後、タンブラー乾燥機にて60℃で30分間乾燥処理を行うサイクルを1セットとし、これを10セット繰り返した。後述の色調測定にて、水洗濯処理後の黄変抑制評価として、「b*値が10未満」をA、「b*値が10以上15以下」をB、「b*値が15より大きい」をC、とした。
JIS L0217:1995(繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法)の103法に準じて実施した。花王(株)製洗剤「アタック」と2.3ml/Lの花王(株)製漂白剤「ハイター」を加え洗濯処理を10回繰り返した後、タンブラー乾燥機にて60℃で30分間乾燥処理を行うサイクルを1セットとし、これを10セット繰り返した。後述の色調測定にて、水洗濯処理後の黄変抑制評価として、「b*値が10未満」をA、「b*値が10以上15以下」をB、「b*値が15より大きい」をC、とした。
Q.酸化発熱開始時間
上記Pで作製し水洗濯処理を実施した試料を円筒形容器の深さ25mmまで積み重ね、その中心部に熱電対を設置した。更に試料を積み重ねて円筒形容器に隙間無く充填した。試料を充填した円筒形容器を150℃に設定した恒温乾燥機中200時間入れ、酸化発熱が開始した時間を測定した。「150時間経過しても酸化発熱が起こらない」をS、「100時間経過しても酸化発熱が起こらない」をA、「90時間経過後に酸化発熱開始」をB、「90時間未満で酸化発熱開始」をCとし、SおよびAを合格とした。
上記Pで作製し水洗濯処理を実施した試料を円筒形容器の深さ25mmまで積み重ね、その中心部に熱電対を設置した。更に試料を積み重ねて円筒形容器に隙間無く充填した。試料を充填した円筒形容器を150℃に設定した恒温乾燥機中200時間入れ、酸化発熱が開始した時間を測定した。「150時間経過しても酸化発熱が起こらない」をS、「100時間経過しても酸化発熱が起こらない」をA、「90時間経過後に酸化発熱開始」をB、「90時間未満で酸化発熱開始」をCとし、SおよびAを合格とした。
R.窒素酸化物堅牢度
JIS L0855:2005(窒素酸化物に対する染色堅ろう度試験方法)弱試験(1サイクル試験)に準じて行った。O項(1)で作製した精練後の筒編みを試料として、窒素酸化物に暴露し、緩衝尿素溶液で後処理した後、試料の変退色の度合いをJIS L0804:2004に規定の変退色用グレースケールを用いて級判定することによって、窒素酸化物堅牢度を評価した。
JIS L0855:2005(窒素酸化物に対する染色堅ろう度試験方法)弱試験(1サイクル試験)に準じて行った。O項(1)で作製した精練後の筒編みを試料として、窒素酸化物に暴露し、緩衝尿素溶液で後処理した後、試料の変退色の度合いをJIS L0804:2004に規定の変退色用グレースケールを用いて級判定することによって、窒素酸化物堅牢度を評価した。
S.紡糸性評価
紡糸性として、評価するポリマーを島成分として、目開きが5μmのフィルターを用いて海島複合口金から92dtex−72fの未延伸糸を紡糸したときのパック交換頻度を評価した。「交換期間が3日以上」をS、「交換期間が1日以上3日未満」をA、「交換期間が12時間以上24時間未満」をB、「交換期間が12時間未満」をCとした。
紡糸性として、評価するポリマーを島成分として、目開きが5μmのフィルターを用いて海島複合口金から92dtex−72fの未延伸糸を紡糸したときのパック交換頻度を評価した。「交換期間が3日以上」をS、「交換期間が1日以上3日未満」をA、「交換期間が12時間以上24時間未満」をB、「交換期間が12時間未満」をCとした。
[参考例1]
予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート100kgが仕込まれ、温度250℃に保持されたエステル化反応槽に高純度テレフタル酸(三井化学社製)82.5kgとエチレングリコール(日本触媒社製)35.4kgのスラリーを4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、得られたエステル化反応生成物101.5kgを重縮合槽に移送した。
予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート100kgが仕込まれ、温度250℃に保持されたエステル化反応槽に高純度テレフタル酸(三井化学社製)82.5kgとエチレングリコール(日本触媒社製)35.4kgのスラリーを4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、得られたエステル化反応生成物101.5kgを重縮合槽に移送した。
このエステル化反応生成物に、リン酸トリメチル25.3gを添加し、10分後に酢酸コバルト4水和物20.3g、三酸化アンチモン25.3g添加した。さらに5分後に酸化チタン粒子のエチレングリコールスラリーを、ポリマーに対して酸化チタン粒子換算で0.3質量%添加した。さらに5分後に、反応系を減圧して反応を開始した。反応器内を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度および最終圧力の到達までの時間は60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、口金からストランド状に押出して水槽冷却、カッティングしてポリエチレンテレフタレート(PET)のペレットを得た。得られたPETの固有粘度は0.65であった。
(実施例1)
BDO1.0kgを100℃に加熱後、チタン触媒:テトラ−n−ブトキシチタネート(TBT)(東京化成)を250g混合して触媒溶液を得た。
BDO1.0kgを100℃に加熱後、チタン触媒:テトラ−n−ブトキシチタネート(TBT)(東京化成)を250g混合して触媒溶液を得た。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸(TPA)(東京化成工業(株))45.3kg、ジオール成分としてブタンジオール(BDO)(東京化成工業(株))44.2kg、エステル化反応触媒として上記方法により得られた触媒溶液135gを、精留塔の付いたES反応槽に仕込んだ。温度160℃、圧力93kPaの減圧下にてエステル化反応を開始した後、徐々に昇温し、最終的に温度235℃の条件下でエステル化反応を330分間行った。このときのオリゴマー分子量は1400であった。
数平均分子量8300g/molのポリエチレングリコール(PEG)(三洋化成工業(株)製PEG6000S)60.0kg、酸化防止剤:ペンタエリスリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート)(BASF製、IRGANOX1010)を180g、重合槽に投入し、重合槽温度が180℃以上となったときに、ES反応槽で得られた反応物を移行した。重合槽温度が250℃到達後、重縮合反応触媒として、上記方法により得られた触媒溶液300gを添加し、温度250℃、圧力100Paの条件で重縮合反応を行い、所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、口金からストランド状に押出して水槽冷却、カッティングしてポリエチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートのペレットを得た。重合吐出につき、問題は無かった。得られた共重合ポリエステルの固有粘度は2.00であった。
続いて、得られたポリエチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレートに対して、フェノール系酸化防止剤として2,2’−ジメチル−2,2’−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,9−ジイル)ジプロパン−1,1’ ジイル=ビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ5−メチルフェニル)プロパノアート]((株)ADEKA製、アデカスタブAO−80)を7.0重量%、1,1’−ビフェニル−4,4’−ジイルビス[亜ホスホン酸ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)](クラリアントケミカルズ製、HOSTANOX P−EPQ)2.9重量%を配合し、L/D=45(Lはスクリュー長、Dはスクリュー直径を表す)のベント孔を2カ所以上有する二軸押出機を用い、シリンダー温度250℃、回転数200rpm、吐出量30kg/hの条件にて酸化防止剤の溶融混練を行った。
得られたポリエステル組成物を島成分とし、参考例1で得られたポリエステルを海成分とし、それぞれを水分率300ppm以下になるまで乾燥した後、島成分を20質量%、海成分を80質量%の配合比でエクストルーダー型複合紡糸機へ供給して、別々に溶融させ、紡糸温度285℃において、海島複合口金を組み込んだ紡糸パック(フィルター目開き:5μm)に流入させ、92dtex−72fの未延伸糸を得た。その後、延伸仮撚機(加撚部:フリクションディスク式、ヒーター部:接触式)を用いて、得られた未延伸糸をヒーター温度140℃、倍率1.4倍の条件で延伸仮撚し、66dtex−72fの海島型複合仮撚糸を得た。紡糸前の乾燥準備において、ブリードアウト等の問題は無かった。
得られた共重合ポリエステルのポリマー特性、繊維の繊維特性および布帛特性を表1、表2に示す。繊維強度は2.4cN/dtexであった。この時のパック交換頻度は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例2)
実施例1で、エステル化反応時間を270分とし、エステル化反応終了後に初期重合(500torr×60分)を実施したこと以外は、実施例1と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例1で、エステル化反応時間を270分とし、エステル化反応終了後に初期重合(500torr×60分)を実施したこと以外は、実施例1と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「A」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例3)
実施例2で、BDO仕込み量を39.3kgとし、エステル化反応終了後に初期重合(500torr×30分)を実施したこと以外は、実施例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
実施例2で、BDO仕込み量を39.3kgとし、エステル化反応終了後に初期重合(500torr×30分)を実施したこと以外は、実施例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.6cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「B」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例4)
実施例3で、エステル化反応終了後に初期重合(250torr×60分)を実施したこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1400であった。
実施例3で、エステル化反応終了後に初期重合(250torr×60分)を実施したこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1400であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.6cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.2%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例5)
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を240gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を240gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「B」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例6)
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を300gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を300gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.4cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「A」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例7)
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を360gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を360gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「A」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例8)
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を420gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を420gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.2%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例9)
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を480gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を480gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例10)
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を540gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を540gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例11)
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を600gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を600gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例12)
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を720gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を720gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
重合吐出時に太細が僅かに発生し、得られた繊維強度は2.4cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は3.9%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4級であった。
(実施例13)
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を900gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例3で、IRGANOX1010仕込み量を900gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出時の太細が発生し、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は3級であった。
(実施例14)
実施例7で、IRGANOX1010の仕込み位置を初期重合終了後のエステル化反応槽としたこと以外は、実施例7と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
実施例7で、IRGANOX1010の仕込み位置を初期重合終了後のエステル化反応槽としたこと以外は、実施例7と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1250であった。
重合吐出時の太細が発生し、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例15)
実施例9で、混練時のAO−80添加量を8.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例9で、混練時のAO−80添加量を8.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例16)
実施例9で、混練時のAO−80添加量を6.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例9で、混練時のAO−80添加量を6.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.4cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例17)
実施例9で、混練時のAO−80添加量を5.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
実施例9で、混練時のAO−80添加量を5.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.4cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例18)
実施例9で、混練時のAO−80添加量を4.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1400であった。
実施例9で、混練時のAO−80添加量を4.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1400であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.6cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「B」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例19)
実施例9で、混練時のAO−80添加量を3.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1400であった。
実施例9で、混練時のAO−80添加量を3.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1400であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.6cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は3.9%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「B」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例20)
実施例9で、混練時のAO−80添加量を2.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
実施例9で、混練時のAO−80添加量を2.0重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「C」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例21)
実施例9で、混練時のAO−80添加量を1.0重量%、P−EPQ添加量を2.8重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
実施例9で、混練時のAO−80添加量を1.0重量%、P−EPQ添加量を2.8重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.2%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「C」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例22)
実施例9で、混練時のAO−80添加量を0.5重量%、P−EPQ添加量を2.8重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例9で、混練時のAO−80添加量を0.5重量%、P−EPQ添加量を2.8重量%としたこと以外は、実施例9と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.2%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「C」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例23)
実施例16で、混練時のP−EPQ添加量を3.6重量%としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例16で、混練時のP−EPQ添加量を3.6重量%としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.3cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例24)
実施例16で、混練時のP−EPQ添加量を2.2重量%としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1400であった。
実施例16で、混練時のP−EPQ添加量を2.2重量%としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1400であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.6cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は3.9%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例25)
実施例16で、混練時のP−EPQ添加量を1.4重量%としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1400であった。
実施例16で、混練時のP−EPQ添加量を1.4重量%としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1400であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「B」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「B」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例26)
実施例25で、TPA量を54.3kg、BDO量を47.1kg、エステル化反応時の触媒溶液を162g、PEG量を48kgとしたこと以外は、実施例25と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例25で、TPA量を54.3kg、BDO量を47.1kg、エステル化反応時の触媒溶液を162g、PEG量を48kgとしたこと以外は、実施例25と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.6cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は3.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例27)
実施例16で、混練時に添加するリン系酸化防止剤をトリス(2,4−t−ブチルフェニル)フォスファイト(BASF製、IRGAFOS168)に変更したこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例16で、混練時に添加するリン系酸化防止剤をトリス(2,4−t−ブチルフェニル)フォスファイト(BASF製、IRGAFOS168)に変更したこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、紡糸前のチップ乾燥時にリン系酸化防止剤由来のブリードアウトが発生し、得られた繊維強度は2.4cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「B」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例28)
実施例16で、混練時に添加するリン系酸化防止剤をテトラ(C12〜C15アルキル)−4,4’-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト(城北化学工業(株)製、JA−805)に変更し、添加量を2.6重量%に変更したこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
実施例16で、混練時に添加するリン系酸化防止剤をテトラ(C12〜C15アルキル)−4,4’-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト(城北化学工業(株)製、JA−805)に変更し、添加量を2.6重量%に変更したこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.6cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「C」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例29)
実施例16で、混練時に添加するリン系酸化防止剤をトリフェニルホスファイト(城北化学工業(株)製、JP−360)に変更し、添加量を1.4重量%に変更したこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例16で、混練時に添加するリン系酸化防止剤をトリフェニルホスファイト(城北化学工業(株)製、JP−360)に変更し、添加量を1.4重量%に変更したこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、紡糸前のチップ乾燥時にリン系酸化防止剤由来のブリードアウトが発生し、得られた繊維強度は2.4cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「C」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「B」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例30)
実施例16で、混練時に添加するリン系酸化防止剤を3,9−ビス(2,6−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5ウンデカン](ADEKA製、アデカスタブPEP−36)に変更し、添加量を1.4重量%に変更したこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
実施例16で、混練時に添加するリン系酸化防止剤を3,9−ビス(2,6−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5ウンデカン](ADEKA製、アデカスタブPEP−36)に変更し、添加量を1.4重量%に変更したこと以外は、実施例16と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1300であった。
重合吐出に問題なく、紡糸前のチップ乾燥時にリン系酸化防止剤由来のブリードアウトが発生し、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例31)
実施例24で、混練時に添加するフェノール系酸化防止剤をビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸][エチレンビス(オキシエチレン)](BASF製、IRGANOX245)に変更し、添加量を4.8重量%に変更したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
実施例24で、混練時に添加するフェノール系酸化防止剤をビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸][エチレンビス(オキシエチレン)](BASF製、IRGANOX245)に変更し、添加量を4.8重量%に変更したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例32)
実施例24で、混練時に添加するフェノール系酸化防止剤を1,3,5−トリス[[4−(1,1−ジメチルエチル)−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルフェニル]メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(RIANINLON CORPORATION製、THANOX1790)に変更し、添加量を3.8重量%に変更したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
実施例24で、混練時に添加するフェノール系酸化防止剤を1,3,5−トリス[[4−(1,1−ジメチルエチル)−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルフェニル]メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(RIANINLON CORPORATION製、THANOX1790)に変更し、添加量を3.8重量%に変更したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「B」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例33)
実施例24で、TPAを76.9kg、BDOを66.8kg、ES触媒溶液230gに変更してエステル化反応を実施したこと、および、PEGを数平均分子量10000g/molのポリエチレングリコール(PEG)(三洋化成工業製(株)PEG10000)18.0kgに変更して重縮合反応を実施したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
実施例24で、TPAを76.9kg、BDOを66.8kg、ES触媒溶液230gに変更してエステル化反応を実施したこと、および、PEGを数平均分子量10000g/molのポリエチレングリコール(PEG)(三洋化成工業製(株)PEG10000)18.0kgに変更して重縮合反応を実施したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
重合吐出時に吐出ガットの太細が発生し、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は0.7%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(実施例34)
実施例33で、PEGを数平均分子量20000g/molのポリエチレングリコール(PEG)(三洋化成工業(株)製PEG20000)に変更して重縮合反応を実施したこと以外は、実施例33と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
実施例33で、PEGを数平均分子量20000g/molのポリエチレングリコール(PEG)(三洋化成工業(株)製PEG20000)に変更して重縮合反応を実施したこと以外は、実施例33と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1350であった。
重合吐出時に吐出ガットの太細が発生し、得られた繊維強度は2.3cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は0.8%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例1)
実施例2で、初期重合を行わないこと、重合時にPEGを添加しないこと、混練時にフェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤を添加しないこと以外は、実施例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1100であった。
実施例2で、初期重合を行わないこと、重合時にPEGを添加しないこと、混練時にフェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤を添加しないこと以外は、実施例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1100であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は3.0cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は0.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は5級であった。
(比較例2)
実施例2で、初期重合を行わないこと以外は、実施例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1100であった。
実施例2で、初期重合を行わないこと以外は、実施例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1100であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「C」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例3)
実施例2で、初期重合時間を30分としたこと以外は、実施例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1200であった。
実施例2で、初期重合時間を30分としたこと以外は、実施例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1200であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「B」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例4)
実施例2で、BDOを61.4kgに変更してエステル化反応を実施したこと以外は、実施例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1050であった。
実施例2で、BDOを61.4kgに変更してエステル化反応を実施したこと以外は、実施例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1050であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「C」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「S」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例5)
比較例2で、混練時にフェノール系酸化防止剤の添加量を10.0重量%およびリン系酸化防止剤の添加量を0.7重量%に変更したこと以外は、比較例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1050であった。
比較例2で、混練時にフェノール系酸化防止剤の添加量を10.0重量%およびリン系酸化防止剤の添加量を0.7重量%に変更したこと以外は、比較例2と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1050であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.1cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「C」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「C」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「B」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例6)
比較例5で、混練時にフェノール系酸化防止剤の添加量を6.0重量%に変更したこと以外は、比較例5と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1050であった。
比較例5で、混練時にフェノール系酸化防止剤の添加量を6.0重量%に変更したこと以外は、比較例5と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1050であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.2cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「C」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.1%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「C」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「C」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例7)
比較例6で、TPAを54.3kg、BDOを53.0kg、ES触媒溶液162gに変更してエステル化反応を実施したこと、および、PEGを48.0kgに変更して重縮合反応を実施したこと以外は、比較例6と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1150であった。
比較例6で、TPAを54.3kg、BDOを53.0kg、ES触媒溶液162gに変更してエステル化反応を実施したこと、および、PEGを48.0kgに変更して重縮合反応を実施したこと以外は、比較例6と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1150であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.1cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「C」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は3.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「C」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「C」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例8)
比較例6で、TPAを63.4kg、BDOを61.9kg、ES触媒溶液189gに変更してエステル化反応を実施したこと、および、PEGを36.0kgに変更して重縮合反応を実施したこと以外は、比較例6と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1150であった。
比較例6で、TPAを63.4kg、BDOを61.9kg、ES触媒溶液189gに変更してエステル化反応を実施したこと、および、PEGを36.0kgに変更して重縮合反応を実施したこと以外は、比較例6と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1150であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.3cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「C」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は1.5%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例9)
比較例6で、TPAを72.4kg、BDOを70.7kg、ES触媒溶液216gに変更してエステル化反応を実施したこと、および、PEGを24.0kgに変更して重縮合反応を実施したこと以外は、比較例6と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1100であった。
比較例6で、TPAを72.4kg、BDOを70.7kg、ES触媒溶液216gに変更してエステル化反応を実施したこと、および、PEGを24.0kgに変更して重縮合反応を実施したこと以外は、比較例6と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1100であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.6cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「B」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は0.9%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例10)
比較例6で、TPAを81.5kg、BDOを79.5kg、ES触媒溶液243gに変更してエステル化反応を実施したこと、および、PEGを12.0kgに変更して重縮合反応を実施したこと以外は、比較例6と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1150であった。
比較例6で、TPAを81.5kg、BDOを79.5kg、ES触媒溶液243gに変更してエステル化反応を実施したこと、および、PEGを12.0kgに変更して重縮合反応を実施したこと以外は、比較例6と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1150であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「A」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は0.5%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例11)
比較例6で、混練時にフェノール系酸化防止剤の添加量を1.0重量%およびリン系酸化防止剤の添加量を4.2重量%に変更したこと以外は、比較例6と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1050であった。
比較例6で、混練時にフェノール系酸化防止剤の添加量を1.0重量%およびリン系酸化防止剤の添加量を4.2重量%に変更したこと以外は、比較例6と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1050であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.2cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「C」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は3.9%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「C」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例12)
実施例24で、PEGを数平均分子量3400g/molのポリエチレングリコール(PEG)(三洋化成工業製(株)PEG4000)に変更して重縮合反応を実施したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1050であった。
実施例24で、PEGを数平均分子量3400g/molのポリエチレングリコール(PEG)(三洋化成工業製(株)PEG4000)に変更して重縮合反応を実施したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1050であった。
重合吐出時のカッティングにおいてミスカットが多く、得られた繊維強度は2.0cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「B」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例13)
実施例24で、混練時に添加するフェノール系酸化防止剤をペンタエリトリトールテトラキス[3-(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート](BASF製、IRGANOX1010)に変更し、添加量を4.8重量%に変更したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1100であった。
実施例24で、混練時に添加するフェノール系酸化防止剤をペンタエリトリトールテトラキス[3-(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート](BASF製、IRGANOX1010)に変更し、添加量を4.8重量%に変更したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1100であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.6cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「C」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「C」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「C」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は3級であった。
(比較例14)
実施例24で、混練時に添加するフェノール系酸化防止剤をビス[3,3−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)酪酸]エチレン(クラリアントケミカルズ製、HOSTANOX O3)に変更し、添加量を3.2重量%に変更したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1150であった。
実施例24で、混練時に添加するフェノール系酸化防止剤をビス[3,3−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)酪酸]エチレン(クラリアントケミカルズ製、HOSTANOX O3)に変更し、添加量を3.2重量%に変更したこと以外は、実施例24と同様に実施した。この時のオリゴマー分子量は1150であった。
重合吐出に問題なく、得られた繊維強度は2.1cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「C」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は3.9%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「C」であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
(比較例15)
予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート100kgが仕込まれ、温度250℃に保持されたエステル化反応槽に高純度テレフタル酸(三井化学(株)製)51.9kgとエチレングリコール((株)日本触媒製)23.3kgのスラリーを4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行った。このときのオリゴマー分子量は1500であった。
予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート100kgが仕込まれ、温度250℃に保持されたエステル化反応槽に高純度テレフタル酸(三井化学(株)製)51.9kgとエチレングリコール((株)日本触媒製)23.3kgのスラリーを4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行った。このときのオリゴマー分子量は1500であった。
数平均分子量8300g/molのポリエチレングリコール(PEG)(三洋化成工業(株)製PEG6000S)60.0kg、酸化防止剤:ペンタエリスリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート)(BASF製、IRGANOX1010)を180g、重合槽に投入し、重合槽温度が180℃以上となったときに、ES反応槽で得られた反応物63.9kgを重縮合槽に移送した。重合槽温度が250℃到達後、重縮合反応触媒として、リン酸トリメチル30.0gを添加し、10分後に酢酸コバルト4水和物24.0g、三酸化アンチモン30.0g添加した。さらに5分後に酸化チタン粒子のエチレングリコールスラリーを、ポリマーに対して酸化チタン粒子換算で0.3質量%添加した。さらに5分後に、反応系を減圧して反応を開始した。反応器内を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度および最終圧力の到達までの時間は60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、口金からストランド状に押出して水槽冷却、カッティングしてポリエチレングリコール共重合ポリエチレンテレフタレートのペレットを得た。重合吐出時、ミスカットが多かった。得られた共重合ポリエステルの固有粘度は1.15であった。
比較例12において、混練時のシリンダー温度を280℃としたこと以外は比較例12と同様に混練および紡糸を実施した。
得られた繊維強度は3.5cN/dtexであった。このときのパック交換頻度の評価結果は「S」であった。熱水処理後の吸湿率差(△MR)は4.0%であった。水洗濯処理後の黄変抑制は「A」であり、水洗濯処理後の酸化発熱は「A」と良好であった。また、窒素酸化物堅牢度試験結果は4−5級であった。
実施例及び比較例で使用したフェノール系化合物(フェノール系酸化防止剤)及びリン系酸化防止剤の化学構造式は表3及び表4のとおりである。本発明で用いたリン系酸化防止剤の各種物性について表5に示す。
本発明のポリエステル樹脂組成物の製造方法は、ポリエステル樹脂組成物中の異物量が少なく、紡糸時の糸斑の発生といった糸特性への影響や、紡糸中の糸切れや、紡糸パックの交換頻度の増加といった操業性の低下を防ぐことが出来、かつ、高い吸湿性及び水洗濯処理後の黄変抑制と酸化発熱抑制が可能なポリエステル組成物を提供することが可能である。本発明で得られたポリエステル組成物は、これらの特徴から、快適性や品位が要求される用途において好適に用いることができる。具体的には、一般衣料用途、スポーツ衣料用途、寝具用途、インテリア用途、資材用途などが挙げられる。
Claims (6)
- 芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、1,4−ブタンジオールを50モル%以上含むジオールまたはそのエステル形成性誘導体とを用いてエステル化反応またはエステル交換反応を行い、あらかじめ数平均分子量が5,000〜20,000のポリエチレングリコールを10〜50重量%仕込んだ重合槽に、該エステル化反応またはエステル交換反応によって得られたエステル化反応物を移行する共重合ポリエステルの製造方法であって、該エステル化反応物のピークトップ分子量(Mp)が1,250以上であることを特徴とする共重合ポリエステル組成物の製造方法。
- 前記エステル化反応物と数平均分子量が5,000〜20,000のポリエチレングリコールを10〜50重量%共重合する際に、フェノール系酸化防止剤を0.15wt%以上添加することを特徴とする請求項1記載の共重合ポリエステル組成物の製造方法。
- 芳香族ジカルボン酸および/またはそのエステル形成性誘導体の50モル%以上がテレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体であり、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体の50モル%以上が1,4−ブタンジオールまたはそのエステル形成性誘導体であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂組成物の製造方法。 - リン系酸化防止剤が、1分子中にリン原子を2個以上含む分子構造であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の共重合ポリエステル組成物の製造方法。
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