JP2021035344A - 介護食用加工食品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】食べやすく、より安定で立体感のある優れた外観を有し、喫食時にソース等をかけても印刷がにじむことのない介護食用加工食品、並びに、そのような介護食用加工食品を簡易で限定要素の少ない工程で得ることができる製造方法を提供すること。【解決手段】ペースト状原料を用いて成型された介護食用加工食品であって、前記介護食用加工食品の少なくとも一部に、卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む可食粉体インクを用いる静電スクリーン印刷によって、色彩、テクスチャー、模様の少なくとも何れかが印刷されている、介護食用加工食品。【選択図】図1

Description

本発明は、主に高齢者や咀嚼・嚥下困難者向けの介護食用加工食品およびその製造方法に関する。
近年、人口の高齢化が進む中、咀嚼機能や嚥下機能の低下した高齢者の割合が増加している。咀嚼機能や嚥下機能の低下した者は、通常の食品を咀嚼・嚥下することが難しいため、これらの者の食事には,柔らかく咀嚼・嚥下が容易な加工食品が必要となる。このような加工食品は,一般に介護食用加工食品といわれるものに属する。
そのような介護食用加工食品では、ミキサー等でペースト状にすることなどによって、様々な食材を柔らかく加工することが行われている。例えば、肉類や魚肉類等でも食肉混合成形品を含んでいる食肉ソフト加工食品及びその製造方法(特許文献1)や、魚肉練り製品の製造方法(特許文献2)が報告されている。
さらに、最近では、食品素材をペースト状にして柔らかくするだけでなく、見た目も重視するようになっている。食品に外観について、食品を視覚的に魅力的にすることを目的として、菓子等の表面に可食インクを用いてインクジェットプリンタで画像を印刷する技術はすでに知られており(特許文献3)、ペースト状原料で成型された咀嚼・嚥下困難者用加工食品にも、可食インクで色彩、テクスチャー及び模様の少なくともいずれかを直接印刷する技術(特許文献4)が報告されている。
特開2005−110677号公報 特開2005−269947号公報 特表2008−541702号公報 特開2012−175934号広報
介護食用加工食品においても、その表面に色彩、テクスチャー及び模様等を印刷することによって、本物の食材や料理の外観にある程度近づけることができる。しかし、水分が多く柔らかい介護食用加工食品には、なかなかインクが結着しないという問題や、印刷を行うことにより食品の表面が固くなってしまうという問題があった。これらの問題についてはいまだ十分に解決しているとは言えず、高齢者や咀嚼・嚥下困難者の食事の質を高めるため、食べやすいながらも外観にこだわった介護用加工食品のさらなる開発が求められている。
また、前記特許文献4記載の加工食品では、ペースト状原料を平坦に均した表面に、水を含んだ可食性インクを用いて印刷を行っているが、それでは立体感がなく本物の食材や料理の外観が十分に得られているとは言い難い。そこで、加工食品に凹凸形状をつけた状態において印刷できれば、ペースト状原料を平坦にする工程を割愛することができ、かつ、立体感のある外観も得られると考えられる。しかも、特許文献4記載の加工食品では、可食インクによる印刷を加熱処理よりも後に実施すると、ペースト状原料への沈着性が弱まり、印刷部分だけが剥がれたり、脱離するなどの問題があることを示唆しているが、それでは工程の順序が固定されてしまい、製造方法に制約が出てしまう。
さらに、本発明者の検討により、前記特許文献4記載の技術では、加熱成形後にインクジェットプリンタで印刷した場合、インクで印刷した色彩、テクスチャー及び模様がにじんでしまうという問題があることもわかってきた。
そこで本発明は、食べやすく、より安定で優れた立体感のある外観を有し、喫食時にソース等をかけても印刷が滲みにくい介護食用加工食品、並びに、そのような介護食用加工食品を比較的簡易で限定的要素の少ないプロセスで製造することができる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を重ね、下記の構成によって上記課題を解決できることを見出し、その知見に基づいてさらに研究を重ねることによって本発明を完成させた。
即ち、本発明の一局面に係る介護食用加工食品は、ペースト状原料を用いて成型された介護食用加工食品であって、前記介護食用加工食品の少なくとも一部に、卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む可食粉体インクを用いる静電スクリーン印刷によって、色彩、テクスチャー、模様の少なくとも何れかが印刷されていることを特徴とする。
そのような構成により、より安定で立体感のある優れた外観を有し、かつ、喫食時にソース等をかけても印刷がにじむことのない介護食用加工食品を提供することができる。
また、本発明の他の局面に係る介護食用加工食品の製造方法は、ペースト状原料を用いて成型する成型工程、得られた成型体を加熱する加熱工程、及び、前記成型工程によって得られる成型体もしくは前記加熱工程後の成型体の少なくとも一部に卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む可食粉体インクを用いて、静電スクリーン印刷にて、色彩、テクスチャー及び模様の少なくともいずれかを印刷する印刷工程を含むことを特徴とする。
それにより、上述したような優れた介護食用加工食品をより簡易で限定的要素の少ないプロセスで製造することができる。
さらに、前記介護食用加工食品及び前記介護食用加工食品の製造方法において、前記卵白バインダーと前記デンプンバインダーとの比率が、1:9〜4:6であることが好ましい。それにより、上述したような効果をより確実に得ることができると考えられる。
本発明によれば、食べやすく、より安定で立体感のある優れた外観を有し、かつ、喫食時にソース等をかけても印刷が滲みにくい介護食用加工食品、並びに、そのような介護食用加工食品をより簡易で限定要素の少ない工程で得ることができる製造方法を提供することができる。
図1は、実施例1〜4で製造した加工食品の評価結果を示す表および写真である。 図2は、実施例5〜8で製造した加工食品の評価結果を示す表および写真である。 図3は、比較例1〜3で製造した加工食品の評価結果を示す表および写真である。 図4は、比較例4および5で製造した加工食品の評価結果を示す表および写真である。
以下、具体的な実施形態を示して、本発明の介護食用加工食品とその製造方法を詳細に説明する。
本実施形態における介護食用加工食品(以下、単に「加工食品」とも称す)は、ペースト状原料を用いて成型された介護食用加工食品であって、前記介護食用加工食品の少なくとも一部に、卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む可食粉体インクを用いる静電スクリーン印刷によって、色彩、テクスチャー、模様の少なくとも何れかが印刷されていることを特徴とする。
上記介護食用加工食品は、ペースト状原料を用いて成型する工程、得られた成型体を加熱する工程、及び、卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む可食粉体インクを用いて、静電スクリーン印刷にて、色彩、テクスチャー及び模様の少なくともいずれかを印刷する工程を含む製造方法によって得ることができる。
(成型工程)
まず、ペースト状原料を用いて成型する工程について説明する。
本実施形態で使用するペースト状原料は、魚介類、食肉、野菜、穀物、および果物等の食材から選択される材料を、細かく裁断して混合したものを特に限定なく使用できる。これらは一種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、本実施形態のペースト状原料には、上記食材以外にも、必要に応じて各種添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、各種の調味料、増粘剤、ゲル化剤、つなぎ材、水等が挙げられる。
また、ペースト状原料を調製する際には、ペースト状原料自体に、食用色素を添加して、所望の色合いに調整することも可能である。
食品材料を裁断・混合する手段については、目的の食品材料を高齢者や咀嚼・嚥下困難者が噛まずに嚥下しても問題がないほどの細かな性状にできる手段であれば、特に限定はない。例えば、ミキサー、フードプロセッサー、ハンドブレンダー等、食材を細かくしたり、ペースト状にしたりするために一般的に使用されている公知の手段を使用できる。
通常は、まず、ミキサー等の裁断装置で食品材料を細かくし、そこへつなぎ材や、増粘剤、調味料などを加えてペースト状になるまで、ミキサー、フードプロセッサー、ハンドブレンダー等を用いて混練することによって、柔らかいペースト状原料を得ることができる。
本実施形態の介護食用加工食品は、上述したようなペースト状原料を成型したものである。成型手段も特に限定はなく、所望の形状を有する型やトレイにペースト状原料を充填することによって、前記原料を成型できる。例えば、魚介類を主材料とするペースト状原料であれば、魚などの形状の型やトレイを使用して、魚の切り身を模した形状にすることができる。
(加熱工程)
本実施形態は、さらに、上記で得られた成型体を加熱する工程を含む。この加熱工程により、ペースト状原料を固め、その後、型やトレイから型抜きすることによって所望の形状となった介護食用加工食品を得ることができる。
加熱手段としては公知の調理器具を使用することができ、具体的には、例えば、スチームオーブン、スチームコンベクションオーブン、蒸し機等の調理器具が挙げられる。
加熱温度や時間は食品材料によって適宜設定でき、一例を示すと、魚介類を主材料とするペースト状原料であれば、80〜100℃程度の温度で、15〜60分程加熱して、固化成形することが可能である。
前記加熱工程は、ペースト状原料を、型やトレイに原料を充填して成型した後、後述する印刷工程の前に行ってもよいし、後述する印刷工程の後に行ってもよい。上記特許文献4記載の技術では、印刷工程の前に加熱することが必要であったが、本実施形態の製法によれば、そのような限定はない。
好ましくは、印刷前に加熱工程を実施することであり、それにより印刷表面の柔らかさの維持や成形物の角の丸みを得ることが出来、より食品の外観が再現された介護食用加工食品を得ることができるという利点がある。このように加熱工程後に印刷を行うことが可能であれば、成形後すぐに加熱工程を実施できるため、食品の早期固化成形が実現でき、運搬や保管上の便宜をはかることができる。
また、印刷前に加熱工程を行う場合には、印刷工程の前に、成型した加工食品を冷却することが好ましい。
(印刷工程)
本実施形態の介護食用加工食品では、色彩、テクスチャー、模様の少なくとも何れかを印刷して食品の外観を再現するために、前記成型工程によって得られる成型体もしくは前記加熱工程後の成型体の少なくとも一部に、卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む可食粉体インクを用いて、静電スクリーン印刷にて、色彩、テクスチャー及び模様の少なくともいずれかが印刷されている。
本実施形態の印刷は、静電スクリーン印刷によって行われる。これにより、上記で得られた成型体の形状に関係なく、所望の色彩や模様などを食品表面に印刷することができる。また、印刷前に成型体の表面を均す工程は必要なく、さらに、上述した加熱工程によって成型体表面に凹凸ができた場合であっても印刷可能であるため、加熱工程の後であっても印刷工程を行うことができる。さらに、凹凸面上にも印刷が可能であるため、立体感のある加工食品を得ることができる。
静電スクリーン印刷の実施は特に限定はなく、例えば、市販の静電スクリーン印刷機を用いて行うことができる。
本実施形態で印刷に使用する可食インクは、卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む可食粉体インクである。
前記可食粉体に含まれるインク染料は、静電スクリーン印刷用の粉体染料で、かつ、食用であれば特に限定なく使用可能である。具体的には、赤色2号、赤色102号、黄色4号等の合成着色料や、ベニコウジ色素、クチナシ色素等の天然着色料等が例示される。
本実施形態の可食粉体インクは、バインダーとして、卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む。このような2種のバインダーを含むことにより、水分が多く、柔らかい加工食品上にインクを結着させることができる。さらに、本実施形態の可食粉体インクで印刷することにより印刷のタイミングを問わず、喫食時に加工食品にソース等をかけてもインクで印刷した色彩、模様、テクスチャーなどが滲んでしまうことを抑制できる。加えて、印刷後であっても、加工食品の柔らかい物性を維持することができる。
本実施形態の可食粉体インクに含まれるバインダーは、卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む限りさらに別のバインダーを含んでいてもよいが、好ましくは、卵白バインダーおよびデンプンバインダーを1:9〜4:6の割合で含むことが望ましい。これら2種のバインダーが前記範囲の割合で含まれていることにより、上述したような効果をより確実に得ることができると考えられる。この範囲から外れる場合、食品がやや固くなってしまったり、インクの一部、あるいは全てが結着せず、インクが剥がれたりするおそれがある。
本実施形態の可食粉体インクは、上述したような粉体染料に、市販の静電スクリーン用卵白バインダーとデンプンバインダーを混ぜて公知の製造方法で作製することができる。染料とバインダーの比率は特に限定されず、染料の種類によって、慣用技術の範囲で適宜設定できる。
上述したような静電スクリーン印刷用の可食粉体インクは市販のものを使用することもでき、例えば、池田糖化工業株式会社などから入手可能である。
静電スクリーン印刷機で印刷した後は、定着機を用いてインクを加工食品に定着させる。この定着機は公知のものを使用でき、通常、約250〜300℃の加熱水蒸気で定着を行うことができる。
印刷工程の後は、必要に応じて、凍結させてから型抜きを行ってもよい。型抜きを行うタイミングは特に限定されず、上述したような加熱工程後や印刷工程前に型抜きを行うこともできる。型抜きした加工食品は、適宜、所望の形態で包装し、加熱滅菌を行ってもよい。包装する際には、ソース等の各種調味料等を一緒に充填することもできる。
上述したような製造方法によって得られる介護食用加工食品は、咀嚼・嚥下のしやすさに加えて、食品の外観が再現されており、高齢者や咀嚼・嚥下困難者の食卓に彩りを添えることができる。再現された外観は、従来より立体感があり、かつ安定であり、また、喫食時にソースなどをかけても印刷が滲むことが少ない。
本実施形態の製造方法によれば、そのような優れた介護食用加工食品を、従来法と比べても限定的要素の少ないより簡易な工程によって得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1−1:赤色鮭、ソースあり)
・主材料:
鮭 300g
・副材料(添加剤):
山芋 30g
卵白 15g
調味料 50g
増粘多糖類 10g
水 300g
上記主材料を、ミキサーを用いて細かく粉砕し、その後副材料とミキサーによって混合し、鮭の加工食品のためのペースト状原料を得た。
得られたペースト状原料を、魚の切り身を模したトレイに充填し、スチームコンベクションオーブンを用いて95℃で30分間加熱し、その後、ブラストチラー&ショックフリーザーで冷却した。
その後、赤色染料(ベニコウジ色素)に、卵白バインダー:デンプンバインダーの割合が3:7であるバインダーを配合した可食粉体インク(池田糖化工業株式会社製)を用いて、静電スクリーン印刷で魚の皮を模した模様を表面全体に印刷し鮭の加工食品(赤色)を得た。さらに、ソース(醤油ベース)を加工食品に7gかけ、真空包装機で包装した。
(実施例1−2:赤色鮭、ソースなし)
最後にソースをかけなかったこと以外、実施例1−1と同様にして鮭の加工食品(赤色)を得た。
(実施例2−1:赤色さわら、ソースあり)
・主材料:
さわら 300g
・副材料(添加剤):
山芋 30g
卵白 30g
調味料 15g
増粘多糖類 50g
水 300g
上記主材料と副材料を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、さわらの加工食品(赤色)を得た。
(実施例2−2:赤色さわら、ソースなし)
最後にソースをかけなかったこと以外、実施例2−1と同様にして、さわらの加工食品(赤色)を得た。
(実施例3−1:赤色さば、ソースあり)
・主材料:
さば 300g
・副材料(添加剤):
山芋 30g
卵白 15g
調味料 50g
増粘多糖類 10g
水 300g
上記主材料と副材料を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、さばの加工食品(赤色)を得た。
(実施例3−2:赤色さば、ソースなし)
最後にソースをかけなかったこと以外、実施例3−1と同様にして、さばの加工食品(赤色)を得た。
(実施例4−1:赤色たら)
・主材料:
たら 300g
・副材料(添加剤):
山芋 30g
卵白 15g
調味料 50g
増粘多糖類 10g
水 300g
上記主材料と副材料を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、たらの加工食品(赤色)を得た。
(実施例4−2:赤色たら、ソースなし)
最後にソースをかけなかったこと以外、実施例4−1と同様にして、たらの加工食品(赤色)を得た。
(実施例5−1:茶色鮭、ソースあり)
可食粉体インクとして、茶色染料(タマリンド色素)に、卵白バインダー:デンプンバインダーの割合が3:7であるバインダーを配合した可食粉体インク(池田糖化工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例1−1と同様にして、鮭の加工食品(茶色)を得た。
(実施例5−2:茶色鮭、ソースなし)
最後にソースをかけなかったこと以外、実施例5−1と同様にして、鮭の加工食品(茶色)を得た。
(実施例6−1:茶色さわら、ソースあり)
可食粉体インクとして、実施例5−1と同じ可食粉体インクを用いたこと以外は、実施例2−1と同様にして、さわらの加工食品(茶色)を得た。
(実施例6−2:茶色さわら、ソースなし)
最後にソースをかけなかったこと以外、実施例6−1と同様にして、さわらの加工食品(茶色)を得た。
(実施例7−1:茶色さば)
可食粉体インクとして、実施例5−1と同じ可食粉体インクを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、さばの加工食品(茶色)を得た。
(実施例7−2:茶色さば、ソースなし)
最後にソースをかけなかったこと以外、実施例7−1と同様にして、さばの加工食品(茶色)を得た。
(実施例8−1:茶色たら)
可食粉体インクとして、実施例5と同じ可食粉体インクを用いたこと以外は、実施例4と同様にして、たらの加工食品(茶色)を得た。
(実施例8−2:茶色たら、ソースなし)
最後にソースをかけなかったこと以外、実施例8−1と同様にして、たらの加工食品(茶色)を得た。
(比較例1−1:赤色たら、ソースあり、デンプンバインダー)
可食粉体インクとして、赤色染料(ベニコウジ色素に、デンプンバインダーを配合した可食粉体インク(池田糖化工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例4−1と同様にして、たらの加工食品(赤色)を得た。
(比較例1−2:赤色たら、ソースなし、デンプンバインダー)
最後にソースをかけなかったこと以外、比較例2−1と同様にして、たらの加工食品(赤色)を得た。
(比較例2−1:赤色たら、ソースあり、卵白バインダー)
可食粉体インクとして、赤色染料(ベニコウジ色素)に、卵白バインダーを配合した可食粉体インク(池田糖化工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例4−1と同様にして、たらの加工食品(赤色)を得た。
(比較例2−2:赤色たら、ソースなし、卵白バインダー)
最後にソースをかけなかったこと以外、比較例2−1と同様にして、たらの加工食品(赤色)を得た。
(比較例3−1:茶色さば、ソースあり、デンプンバインダー)
可食粉体インクとして、茶色染料(タマリンド色素)に、デンプンバインダーを配合した可食粉体インク(池田糖化工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例7−1と同様にして、さばの加工食品(茶色)を得た。
(比較例3−2:茶色さば、ソースなし、デンプンバインダー)
最後にソースをかけなかったこと以外、比較例3−1と同様にして、さばの加工食品(茶色)を得た。
(比較例4−1:茶色さば、ソースあり、卵白バインダー)
可食粉体インクとして、茶色染料(タマリンド色素)に、卵白バインダーを配合した可食粉体インク(池田糖化工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例7−1と同様にして、さばの加工食品(茶色)を得た。
(比較例4−2:茶色さば、ソースなし、卵白バインダー)
最後にソースをかけなかったこと以外、比較例4−1と同様にして、さばの加工食品(茶色)を得た。
[評価試験]
(インクの結着性)
真空包装後、凍結、加熱解凍したものにおいて、スプーンの腹で印刷面を撫でて、インクが剥がれない場合は「○」、インクが剥がれる場合に「×」と評価した。
(包装内部への付着)
真空包装まで実施し、凍結、加熱解凍した後、包装から取り出した時にインクが包装内部に2/3以上付着した場合は「有」、1/3以下付着した場合は「有(微量)」、インクが全く包装内部に付着しなかった場合に「無」と評価した。
(インクの硬さ)
真空包装まで実施し、凍結、加熱解凍した後、官能検査を実施。舌と上あごで咀嚼したとき、インクの硬さを感じた場合は「有」、インクの硬さを少し感じた場合は「有(弱)」、全くインクの硬さを感じなかった場合に「無」と評価した。
(ユニバーサルデザインフード(UDF)区分の再現)
日本介護食品協議会が規定する試験法を用いてかたさを測定した。かたさの測定値が2×10N/m以下の場合は「〇」、超過の場合は「×」と評価した。
以上の結果を、図1〜図4に示す。
(考察)
以上の結果より、実施例の加工食品であれば、インクの結着性が良好で、かつ印刷されたインクが包装内部に付着することもなかった。また、インクの硬さも適度であり、UDF区分についても問題がなく再現できた。さらに、ソースをかけた場合であっても、インクが滲むこともなかった。
これに対し、卵白バインダーのみ、もしくは、デンプンバインダーのみをバインダーとして含む可食粉体インクを使用した比較例の加工食品では、インクの結着性およびUDF区分の再現については問題なかったが、インクが包装へ付着したり、インクの部分に張りが生じ硬くなり、介護食の柔らかい食感を損ねるなどの問題があることが確認された。

Claims (4)

  1. ペースト状原料を用いて成型された介護食用加工食品であって、
    前記介護食用加工食品の少なくとも一部に、卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む可食粉体インクを用いる静電スクリーン印刷によって、色彩、テクスチャー、模様の少なくとも何れかが印刷されている、介護食用加工食品。
  2. 前記可食粉体インクにおいて、前記卵白バインダーと前記デンプンバインダーとの比率が、1:9〜4:6である、請求項1に記載の介護食用加工食品。
  3. ペースト状原料を用いて成型する成型工程、
    得られた成型体を加熱する加熱工程、及び
    前記成型工程によって得られる成型体もしくは前記加熱工程後の成型体の少なくとも一部に卵白バインダーおよびデンプンバインダーを含む可食粉体インクを用いて、静電スクリーン印刷にて、色彩、テクスチャー及び模様の少なくともいずれかを印刷する印刷工程を含む、介護食用加工食品の製造方法。
  4. 前記可食粉体インクにおいて、前記卵白バインダーと前記デンプンバインダーとの比率が、1:9〜4:6である、請求項3に記載の介護食用加工食品の製造方法。
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