JP2021027735A - ロータの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイドロフォーミングによって、外径が互いに異なる円筒部分を有するシャフトをロータコアに固定する際に、シャフトの屈曲部が変形するのを防止しながら、シャフトの内部のシール性を向上させることが可能なロータの製造方法を提供する。
【解決手段】このロータ100の製造方法は、シャフト20の端面53に傾斜面55bが設けられたシャフト20を形成する工程(S2)と、パンチ部材210の突出部212を、端面53に押し込む工程(S5)と、端面53に突出部212が押し込まれていることによりシャフト20の内部が密閉された状態で、ハイドロフォーミングによって、シャフト20をロータコア10に固定する工程(S6)と、を備える。
【選択図】図11

Description

本発明は、ロータの製造方法に関する。
従来、ロータコアの内周面にシャフトが固定されるロータの製造方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、パイプ構造を有した中空形状の回転軸と、内周面に回転軸が固定された積層鉄心とを備えるモータ用ロータの製造方法が開示されている。この製造方法では、回転軸が、積層鉄心の径方向の内側に配置される。そして、回転軸の一部を外部に露出させた状態で、ハイドロフォーミング成形機の成形型に回転軸が固定される。そして、ハイドロフォーミング法によって、回転軸の積層鉄心に対応する部分が膨張(塑性変形)されることにより、回転軸が積層鉄心に対して固定される。すなわち、回転軸の内部が密閉された状態で、回転軸の内部全体に液体が注入され内圧が高められることによって、回転軸の積層鉄心に対応する部分が膨張(塑性変形)される。また、回転軸の内部全体に液体が注入され内圧が高められることによって、回転軸のうちの外部に露出された部分が積層鉄心の内径より膨張して、抜止部が形成される。また、この抜止部は、積層鉄心を軸方向に挟み込むように2つ設けられる。
また、従来、軸方向に沿って延びる第1円筒部分と、第1円筒部分の外径よりも小さい外径を有し軸方向に沿って延びる第2円筒部分とを含むシャフトが、ロータコアの孔部に固定される場合もある。この場合に、外径が互いに異なる第1円筒部分と第2円筒部分とを有するシャフトをロータコアの孔部に固定するために、上記特許文献1に記載のハイドロフォーミング法を用いることが考えられる。すなわち、シャフトの内部を密閉した状態で、シャフトの内部全体に液体を注入して内圧を高めて、第1円筒部分を膨張(塑性変形)させることにより、第1円筒部分をロータコアに対して固定することが考えられる。この場合、上記特許文献1には明確には記載されていないものの、シャフトの内部を密閉するために、シャフトの内部の液体を押圧するパンチ部材の一部が、シャフトの軸方向の端面に配置されると考えられる。そして、シャフトの内部をより確実に密閉する(シール性を向上させる)ために、パンチ部材から軸方向に突出する突出部を、シャフトの軸方向の端面に押し込むことにより、シャフトの軸方向の端面にシール用の凹部を形成することが考えられる。
特開2001−268858号公報
しかしながら、上記したシャフトの軸方向の端面に、パンチ部材から軸方向に突出する突出部を押し込む方法では、第2円筒部分に対して軸方向内側に向かう方向に荷重が加わる。この荷重により、第1円筒部分と第2円筒部分との接続部分の屈曲部の形状が変化してしまう(座屈してしまう)場合があると考えられる。したがって、従来から、ハイドロフォーミング法により、外径が互いに異なる円筒部分を有するシャフトをロータコアに固定する際に、シャフトの屈曲部が変形するのを防止しながら、シャフトの内部のシール性を向上させることが可能なロータの製造方法が望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ハイドロフォーミングによって、外径が互いに異なる円筒部分を有するシャフトをロータコアに固定する際に、シャフトの屈曲部が変形するのを防止しながら、シャフトの内部のシール性を向上させることが可能なロータの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるロータの製造方法は、シャフト挿入孔を有する環状のロータコアのシャフト挿入孔の内周面に、円筒形状を有するシャフトが固定される、ロータの製造方法であって、ロータコアに固定される部分である第1円筒部分と、第1円筒部分の外径と異なる外径を有するとともに第1円筒部分よりも回転軸線方向の一方側の部分である第2円筒部分とを含み、第2円筒部分の回転軸線方向の一方側の端面である第1端面に接続されているとともに第1端面に対して傾斜する傾斜面が設けられているか、または、回転軸線方向の他方側に窪む凹部が第1端面に設けられている、シャフトを準備する工程と、シャフトをシャフト挿入孔に挿入する工程と、シャフトを挿入する工程の後に、パンチ部材をシャフトよりも回転軸線方向の一方側に配置する工程と、パンチ部材を配置する工程の後、パンチ部材の回転軸線方向の他方側の面から回転軸線方向の他方側に突出する突出部を、第2円筒部分の第1端面に押し込む工程と、突出部を押し込む工程によりシャフトの内部が密閉された状態で、シャフトの内部に流体を充填させるとともに流体による内圧によってシャフトを膨張させることにより、シャフト挿入孔の内周面に、第1円筒部分を圧接させるハイドロフォーミングによって、シャフトをロータコアに固定する工程と、を備える。
この発明の一の局面におけるロータの製造方法では、上記のように、第2円筒部分の第1端面に接続されているとともに第1端面に対して傾斜する傾斜面が設けられているか、または、回転軸線方向の他方側に窪む凹部が第1端面に設けられている、シャフトを準備する工程と、突出部を第2円筒部分の第1端面に押し込む工程と、突出部を押し込む工程によりシャフトの内部が密閉された状態で、ハイドロフォーミングによって、シャフトをロータコアに固定する工程とを備える。これにより、突出部を第2円筒部分の第1端面に押し込む際に、傾斜面側または凹部にシャフトの材料を逃がすことができる。このため、第2円筒部分に傾斜面または凹部を設けない場合と異なり、シャフトが突出部を押し返す力を低減することができる。この結果、第2円筒部分にシールを形成するために必要なパンチ部材の荷重を低減することができるので、第1円筒部分と第2円筒部分との接続部分の屈曲部に加わる荷重を低減することができる。これにより、第1円筒部分と第2円筒部分との接続部分の屈曲部の形状が変化してしまう(座屈してしまう)のを防止することができる。また、本発明では、上記のように、第1端面に突出部が押し込まれていることによりシャフトの内部が密閉されるので、シャフトの内部のシール性を向上させることができる。これらの結果、ハイドロフォーミングによって、外径が互いに異なる円筒部分を有するシャフトをロータコアに固定する際に、シャフトの屈曲部が変形するのを防止しながら、シャフトの内部のシール性を向上させることができる。
本発明によれば、上記のように、ハイドロフォーミングによって、外径が互いに異なる円筒部分を有するシャフトをロータコアに固定する際に、シャフトの屈曲部が変形するのを防止しながら、シャフトの内部のシール性を向上させることができる。
第1実施形態によるロータの軸方向に沿った断面図である。 第1実施形態によるロータの構成を示す平面図である。 第1実施形態による第2部分の構成を示す断面図である。 第1実施形態による屈曲部の構成を示す断面図である。 第1実施形態によるロータの製造装置の構成を示す断面図である。 第1実施形態によるパンチ部材を下方側から見た図である。 第1実施形態によるパンチ部材の突出部の構成を示す図である。 第1実施形態によるパンチ部材の突出部を凹部に押し込む工程を説明するための図である。 第1実施形態によるリフターの構成を示す断面図である。 第1実施形態によるリフターの突出部を凹部に押し込む工程を説明するための図である。 第1実施形態によるロータの製造工程を示すフロー図である。 第1実施形態によるロータコアを形成する工程を説明するための平面図である。 第1実施形態によるシャフトを形成する工程を説明するための断面図である。 第1実施形態による逃がし部を形成する工程を説明するための断面図である。 第1実施形態によるシャフトを孔部に挿入する工程を説明するための図である。 第2実施形態によるロータ(シャフト)の構成を示す断面図である。 第2実施形態によるシャフトの第3部分の構成を示す断面図である。 第2実施形態による第3部分の逃がし部およびリフターの突出部の構成を示す断面図である。 第2実施形態によるロータの製造工程を示すフロー図である。 第1および第2実施形態の第1変形例によるロータおよびロータの製造装置の構成を示す図である。 第1および第2実施形態の第2変形例によるロータおよびロータの製造装置の構成を示す図である。 第1および第2実施形態の第3変形例によるロータおよびロータの製造装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態のロータの構造]
図1〜図4を参照して、第1実施形態によるロータ100の構造について説明する。ロータ100は、図示しないステータと組み合わせられることにより、回転電機を構成する。
本願明細書では、「軸方向および回転軸線方向」とは、ロータ100の回転軸線(符号C1)(Z1方向、Z2方向)に沿った方向(図1参照)を意味する。また、「径方向内側」とは、ロータ100の回転軸線C1に向かう方向(R1方向)を意味する。また、「径方向外側」とは、ロータ100の外側に向かう方向(R2方向)を意味する。また、「周方向」とは、図2に示すように、ロータ100の周方向(A1方向、A2方向)を意味する。
図1に示すように、ロータ100は、ロータコア10と、シャフト20と、軸受部材31および32とを備える。ロータコア10は、孔部11aを有する複数の電磁鋼板11が軸方向に沿って積層されることにより形成されている。たとえば、電磁鋼板11は、珪素鋼板により構成されている。また、ロータコア10は、中心軸が回転軸線C1と一致する円筒形状を有する。また、ロータコア10の内周面12は、たとえば、軸方向に沿って略面一状に形成されている。また、ロータコア10(孔部11a)の外周面13は、軸方向に沿って略面一状に形成されている。なお、孔部11aは、特許請求の範囲の「シャフト挿入孔」の一例である。
図2に示すように、シャフト20は、中心軸が回転軸線C1と一致する円筒形状を有する。たとえば、シャフト20は、炭素鋼により構成されている。また、図1に示すように、シャフト20は、ロータコア10の内周面12に固定されている。そして、シャフト20は、第1部分40と、第2部分50と、第3部分60と、第1接続部分70と、第2接続部分80とを含む。また、第1部分40と、第2部分50と、第3部分60とは、それぞれ、回転軸線C1に沿って延びる円筒形状を有する。また、第3部分60は、ロータコア10のZ2方向側の端面14よりもZ2方向側に配置されている。また、第2部分50は、ロータコア10のZ1方向側の端面15よりもZ1方向側に配置されている。なお、第1部分40は、特許請求の範囲の「第1円筒部分」の一例である。また、第2部分50は、特許請求の範囲の「第2円筒部分」の一例である。また、第1接続部分70は、特許請求の範囲の「接続部分」の一例である。
第1部分40は、シャフト20のうちの軸方向の中央部において、ロータコア10の内周面12に配置される部分である。詳細には、第1部分40の外周面41と、ロータコア10の内周面12とが当接している。第1実施形態では、第1部分40は、孔部11aの内周面12に、ハイドロフォーミングを用いて、圧接されている。
また、第1部分40の内径は、D1であり、第1部分40の外径は、D11である。また、第1部分40の内周面42は、第2部分50の内周面52よりも径方向外側に設けられているとともに、第3部分60の内周面62よりも径方向外側に設けられている。これにより、第2部分50の内周面52および第3部分60の内周面62に対して第1部分40の内周面42が凹形状を有することにより、第1部分40には径方向外側に窪む凹部43が形成されている。
凹部43は、ロータ100が使用される際に、シャフト20の内部に軸方向に流される冷却用の流体(ATF:Automatic Transmission Fluid)を一時的に留める機能を有する。これにより、ロータ100が使用される際に、凹部43に位置する冷却用の流体により、シャフト20を介してロータコア10が冷却される。
第2部分50は、シャフト20のうちの第1部分40よりもZ1方向側の部分である。そして、第2部分50は、軸受部材31が配置される部分である。
そして、第2部分50の内径は、D2であり、第2部分50の外径は、D12である。内径D2は、第1部分40の内径D1よりも小さい。外径D12は、第1部分40の外径D11よりも小さい。また、第2部分50の厚みは、t1である。
図3に示すように、第2部分50の端面53は、シャフト20のZ1方向側の端面であるとともに、軸方向に略直交する面である。そして、第2部分50の端面53には、軸方向内側に窪む凹部54が設けられている。凹部54は、端面53のうちの径方向中心C2よりも径方向内側(R1方向側)に設けられている。また、凹部54の径方向内側の内側面54aは、端面53に対して傾斜する傾斜面として形成されている。内側面54aの端面53に対する傾斜角度は、θ1である。たとえば、傾斜角度θ1は、5度以上85度以下の範囲内の角度であり、好ましくは、傾斜角度θ1は、20度以上45度以下の範囲内の角度である。また、凹部54の底部54bは、内側面54aに連続するとともに弧状を有するように形成されている。
また、第2部分50の端面53の径方向内側の端部53aには、逃がし痕部55aが設けられている。逃がし痕部55aは、後述する突出部212が端面53に押し込まれる工程(S5)において、逃がし部55にシャフト20の材料(肉)が移動する(逃げる)ことにより、逃がし部55の傾斜面55bから径方向内側に盛り上がった(突出した)形状を有する部分である。また、傾斜面55bは、端面53の端部53aと内周面52とにそれぞれ接続されている。たとえば、突出部212が端面53に押し込まれる工程(S5)において、傾斜面55bの端面53に対する傾斜角度θ11が、逃がし痕部55aの外表面の傾斜角度θ12に変化する。また、傾斜角度θ12は、傾斜角度θ11よりも小さい角度である。また、端面53には、端面53の径方向外側に設けられ、端面53に対して傾斜する傾斜面56が設けられている。傾斜面56は、面取り加工されることにより形成されている。なお、端面53は、特許請求の範囲の「第1端面」の一例である。
第3部分60は、シャフト20のうちの第1部分40よりもZ2方向側の部分である。また、第3部分60は、軸受部材32が配置される部分である。図1に示すように、第3部分60の内径は、D3であり、第3部分60の外径は、D13である。内径D3は、第1部分40の内径D1よりも小さい。外径D13は、第1部分40の外径D11よりも小さい。また、第3部分60の厚みは、t2である。厚みt2は、第2部分50の厚みt1よりも大きい。
また、第3部分60の端面63は、シャフト20のZ2方向側の端面であり、軸方向に略直交する面である。そして、第3部分60の端面63には、軸方向内側に窪む凹部64が設けられている。なお、端面63は、特許請求の範囲の「第2端面」の一例である。
第1接続部分70は、回転軸線C1に対して交差するように延びるとともに、第1部分40と第2部分50とを接続するように形成されている。また、第1接続部分70は、第2部分50の外周面51に接続され、軸方向に略直交する外周面71aと、回転軸線C1に対して交差するように延びるとともに、外周面71aと第1部分40の外周面41とを接続する外周面71bとを含む。また、第1接続部分70は、第1部分40の内周面42と第2部分50の内周面52とを接続する内周面72を含む。
図4に示すように、第2部分50と第1接続部分70との境界部分には、径方向に沿った断面において屈曲形状を有する屈曲部73が形成されている。そして、屈曲部73の外周面である外周面51および外周面71aに、径方向内側に窪む凹部74が形成されている。なお、凹部74は、特許請求の範囲の「屈曲部窪み部」の一例である。
図1に示すように、第2接続部分80は、回転軸線C1に対して交差するように延びるとともに、第1部分40と第3部分60とを接続するように形成されている。そして、第2接続部分80は、第1接続部分70と同様に、軸方向に略直交する外周面81aおよび81bと、回転軸線C1に対して交差するように延びる外周面82とを含む。
軸受部材31は、第2部分50の外周面51を径方向外側から周方向に取り囲むとともに、第1接続部分70の外周面71aに接触するように配置されている。また、軸受部材32は、第3部分60の外周面61を径方向外側から周方向に取り囲むとともに、第2接続部分80の外周面81aに接触するように配置されている。そして、軸受部材31および32は、シャフト20およびロータコア10を回転軸線C1中心に回転可能に支持している。
[第1実施形態のロータの製造装置]
次に、図5〜図10を参照して、第1実施形態によるロータ100の製造装置200について説明する。第1実施形態では、製造装置200は、ハイドロフォーミング成形機として構成されている。すなわち、製造装置200は、シャフト20の内部が密閉された状態で、シャフト20の内部に流体Lを充填させるとともに流体Lによる内圧Pによってシャフト20を膨張させることにより、ロータコア10の孔部11aの内周面12に、第1部分40を圧接させるハイドロフォーミングを行う装置である。
図5に示すように、製造装置200は、パンチ部材210を備える。パンチ部材210は、ハイドロフォーミングを行う際に、軸方向(上下方向)に沿って移動することにより、シャフト20の端面53をZ2方向に押圧する機能を有する。パンチ部材210には、Z2方向側の下面211からZ2方向側に突出する突出部212が設けられている。図6に示すように、突出部212は、下方側から見て、円環状に形成されている。
図7に示すように、突出部212は、径方向内側(逃がし部55側)の側面212aを有する。側面212aは、径方向に沿った断面において、径方向内側を向くとともに、軸方向に直交する方向(端面53)に対して傾斜する傾斜面として形成されている。また、側面212aの傾斜角度θ2は、凹部54の傾斜角度θ1と略同一である。すなわち、傾斜角度θ2は、5度以上85度以下の範囲内の角度であり、好ましくは、傾斜角度θ2は、20度以上45度以下の範囲内の角度である。傾斜角度θ2が20度以上であることにより、シャフト20の材料を逃がす機能をより向上させることができ、傾斜角度θ2が45度以下であることにより、必要な荷重をより低減することができる。また、突出部212は、径方向に沿った断面において、Z2方向側の先端部212bが、側面212aに連続するように形成されているとともに、弧状に形成されている。言い換えると、突出部212の先端部212bは、R加工されている。なお、側面212aは、特許請求の範囲の「傾斜面または凹部側の側面」の一例である。
また、突出部212は、径方向に沿った断面において、Z2方向に向かって先細り形状を有する。そして、突出部212の根元部分212cの径方向の幅W11の大きさは、突出部212の突出高さh1の大きさよりも大きい。
図8に示すように、製造装置200は、パンチ部材210の突出部212を第2部分50の端面53に押し込むことにより、端面53に凹部54を形成するように構成されている。そして、突出部212は、凹部54とともに、ハイドロフォーミングを行う際のシールとして機能する。
図7に示すように、パンチ部材210には、突出部212よりも径方向内側の位置に傾斜面213が設けられている。傾斜面213は、軸方向に直交する方向(端面53)に対して傾斜するとともに、シャフト20の逃がし部55の傾斜面55bの傾斜角度θ11よりも大きな傾斜角度θ3を有する。また、傾斜面213の軸方向に沿った長さL21の大きさは、傾斜面213の径方向に沿った幅W21の大きさよりも大きい。これにより、図8に示すように、パンチ部材210をシャフト20に向かって軸方向に移動させた際に、傾斜面213のZ2方向側の部分と、逃がし痕部55aの表面55cとが当接して、シール用の当接部214が形成される。なお、表面55cは、特許請求の範囲の「第2円筒部分の径方向内側の面」の一例である。
また、図5に示すように、製造装置200は、上型部材220と、リフター230と、下型部材240とを備える。上型部材220は、パンチ部材210の径方向外側に配置されている。そして、上型部材220は、パンチ部材210とは別個に軸方向(上下方向)に沿って移動可能に構成されている。そして、図4に示すように、上型部材220は、ハイドロフォーミングを行う際に、上型部材220の下面221が凹部74の底部74aから離間した状態で、かつ、上型部材220の面222と第1接続部分70の外周面71bとが回転軸線方向に接触するように配置される。面222は、下面221のZ2方向側に連続した上型部材220の面である。なお、上型部材220は、特許請求の範囲の「型部材」の一例である。
図5に示すように、リフター230は、上面231(突出部232の上部)にシャフト20を配置した状態(図15参照)で、軸方向(上下方向)に移動可能に構成されている。そして、図9に示すように、リフター230の上面231には、Z1方向側に突出する突出部232が設けられている。突出部232は、Z1方向に先細り形状を有する。そして、図10に示すように、製造装置200は、突出部232をシャフト20の第3部分60の端面63に押し込むことにより、端面63に凹部64を形成するように構成されている。そして、ハイドロフォーミングを行う際に、突出部232および凹部64は、シール部材として機能する。
図5に示すように、下型部材240は、リフター230の径方向外側に配置され、リフター230とは別個に軸方向(上下方向)に移動可能に構成されている。また、下型部材240は、ハイドロフォーミングを行う際に、シャフト20の第2接続部分80の外周面81に接触するように配置される。詳細には、下型部材240の軸方向に略直交する上面241は、ロータコア10のZ2方向側の端面15に接触する。また、上面241に対して傾斜する傾斜面242は、第2接続部分80の外周面81に接触する。
[第1実施形態のロータの製造方法]
次に、図1、図3〜図5および図7〜図15を参照して、第1実施形態によるロータ100の製造方法を説明する。図11には、ロータ100の製造工程のフローチャートが示されている。
まず、ステップS1において、ロータコア10が形成(準備)される。具体的には、順送プレス加工装置(図示せず)内において、帯状の電磁鋼板から、図12に示すように、孔部11aを有する複数の円環状の電磁鋼板11が打ち抜かれ、図1に示すように、複数の電磁鋼板11が回転軸線方向に沿って積層される。これにより、環状(円筒形状)を有するロータコア10が形成される。また、第1実施形態では、互いに同一の複数の電磁鋼板11が積層されており、孔部11aの内周面12が、回転軸線方向に沿って面一になる形状を有するように、ロータコア10が形成される。
ステップS2において、シャフト20が形成される。ここで、第1実施形態では、図13に示すように、ロータコア10に固定される部分である第1部分40と、第1部分40よりもZ1方向側の部分であり、かつ、第1部分40の外径D21と異なる外径D12を有する第2部分50と、第3部分60とを含む、シャフト20が形成される。そして、第1実施形態では、回転軸線C1に対して交差するように延びるように形成され、第1部分40と第2部分50とを接続する第1接続部分70と、第1部分40と第3部分60とを接続する第2接続部分80とを含む、シャフト20が形成される。また、第2部分50は、径方向の厚みがt1となるように形成される。また、第3部分60は、径方向の厚みがt1よりも大きいt2となるように形成される。
また、図4に示すように、第1接続部分70と第2部分50との境界部分には、径方向に沿った断面において屈曲形状を有する屈曲部73が形成される。また、屈曲部73の外周面71aおよび外周面51には、径方向内側に窪む凹部74が形成される。たとえば、凹部74は、径方向外側から切削加工されることにより形成される。
また、第2部分50の端面53に逃がし部55が形成される。図14に示すように、逃がし部55は、後述する突出部212を端面53に押し込む工程(S5)において、シャフト20の材料を逃がすための空間として機能する。具体的には、逃がし部55は、第2部分50の端面53のうちの径方向内側の端部53aに形成される。詳細には、逃がし部55は、第2部分50の端面53と第2部分50の径方向内側の内周面52とに亘って、形成される。また、径方向に沿った断面において、逃がし部55には、端面53に対して傾斜するとともに、内周面52に対して傾斜する傾斜面55bが形成されている。そして、傾斜面55bは、端面53に対して傾斜角度は、θ11である。傾斜角度θ11は、パンチ部材210の傾斜面213の傾斜角度θ3よりも小さい。
また、逃がし部55の径方向の幅W2の大きさは、逃がし部55の軸方向の長さL1よりも小さい。幅W2は、径方向において、内周面52と端部53aとの距離に対応する。また、軸方向の長さL21は、軸方向において、端面53と逃がし部55の下方側の端部55dとの距離に対応する。
ステップS3において、シャフト20が孔部11aに挿入される。具体的には、図15に示すように、まず、製造装置200の下型部材240の上面241にロータコア10が配置される。詳細には、上面241とロータコア10の端面14とが接触する。そして、ロータコア10の孔部11aの上方(Z1方向側)に、シャフト20が配置され、ロータコア10に対して、シャフト20が下方(Z2方向側)に移動されることにより、シャフト20が孔部11aに挿入される。そして、シャフト20の第1部分40の外周面41と、ロータコア10の内周面12とが径方向に対向した状態となる。そして、シャフト20が、製造装置200のリフター230の上面231に配置される。詳細には、シャフト20の端面63と、上面231の突出部232とが接触する。
ステップS4において、パンチ部材210および上型部材220がシャフト20よりもZ1方向側に配置される。詳細には、図15に示すように、ロータコア10およびシャフト20よりも上方に、円筒形状を有する上型部材220および柱状のパンチ部材210が配置される。そして、図5に示すように、上型部材220およびパンチ部材210が共に、ロータコア10およびシャフト20に対して下方に移動され、上型部材220およびパンチ部材210がロータコア10およびシャフト20の近傍に配置される。
ステップS5において、パンチ部材210の突出部212が、第2部分50の端面53に押し込まれる。詳細には、図8に示すように、パンチ部材210の下面211からZ2方向側に突出する突出部212を、第2部分50の端面53に押し込むことにより、第2部分50に凹部54が形成されるとともに、逃がし部55にシャフト20の材料が逃がされる。
詳細には、まず、上型部材220およびパンチ部材210が共に、ロータコア10およびシャフト20に対して下方に移動される。これにより、図4に示すように、上型部材220の下面221が第1接続部分70の外周面71aおよび71bに接触する。ここで、第1実施形態では、上型部材の下面221が凹部74の底部74aから離間した状態で、かつ、上型部材220の下面221と第1接続部分70の外周面71aとが軸方向に接触する。そして、図10に示すように、リフター230の突出部232が第3部分60の端面63に押し込まれ、凹部64が形成される。
そして、図8に示すように、パンチ部材210の突出部212が、第2部分50の端面53のうちの径方向中心C2よりも径方向内側の部分に押し込まれる。これにより、突出部212に対応する形状を有する凹部54が、第2部分50の端面53に形成される。そして、凹部54が形成される際に、突出部212の逃がし部55側の側面である側面212aにより、凹部54となる部分のシャフト20の材料(肉)が径方向内側に押圧されて移動する。これにより、逃がし部55の傾斜面55bが径方向内側に突出するように変形し、逃がし部55が逃がし痕部55aとなる。
また、シャフト20の材料が逃がし部55に移動する(逃げる)ことにより、逃がし痕部55aの径方向内側の端面と、パンチ部材210の傾斜面213との間に、当接部214が形成される。これにより、シャフト20の内部に対して、凹部54および突出部212のシール構造と、当接部214のシール構造との2つのシール構造が形成される。
また、この工程では、径方向に沿った断面において、先端部212bが、側面212aに連続するように弧状に形成されている突出部212が、端面53に押し込まれる。これにより、形成される凹部54の底部54bは、弧状を有する。また、この工程では、図7に示すように、突出部212の突出高さh1の大きさよりも大きい径方向の幅W11を有する根元部分212cが設けられた突出部212が端面53に押し込まれる。これにより、図3に示すように、凹部54の径方向の幅W1は、凹部54の窪み深さd1よりも大きくなる。
ステップS6において、シャフト20がロータコア10に固定される。具体的には、孔部11aを有する複数の電磁鋼板11が回転軸線方向に沿って積層された環状のロータコア10の孔部11aの内周面12に、シャフト20が固定される。
第1実施形態では、図5に示すように、シャフト20の内部に流体Lを充填させるとともに流体Lによる内圧Pによってシャフト20を膨張させることにより、孔部11aの内周面12に、第1部分40を圧接させるハイドロフォーミングによって、シャフト20がロータコア10に固定される。
ここで、凹部54に突出部212が押し込まれていること、および、凹部64に突出部232が押し込まれていることにより、シャフト20の内部が密閉された状態で、シャフト20の内部に流体Lが充填される。そして、第1実施形態では、凹部54に突出部212が押し込まれていること、および、凹部64に突出部232が押し込まれていることに加えて、逃がし痕部55aの表面55cとパンチ部材210の傾斜面213とが当接して形成された当接部214により、シャフト20の内部が密閉されている。
そして、流体Lの内圧が上昇されながら、パンチ部材210がZ2方向に移動される。これにより、シャフト20の内圧がPとなる。内圧Pは、たとえば、高圧(数百MPa)であり、シャフト20の第1部分40を塑性変形可能な圧力であるとともに、ロータコア10を弾性変形させる圧力である。言い換えると、内圧Pは、シャフト20をロータコア10に固定させることが可能な圧力である。これにより、第1部分40の外径D21が外径D11に拡大される。そして、シャフト20が径方向に膨張されることにより、孔部11aの内周面12に、第1部分40が圧接され、シャフト20がロータコア10に固定される。
また、この工程では、図4に示すように、上型部材220が凹部74の底部74aから離間した状態で、かつ、上型部材220と第1接続部分70の外周面71aおよび71bの両方とが接触した状態で、シャフト20がロータコア10に固定される。
そして、第1部分40がロータコア10を径方向外側に押圧することにより、ロータコア10も、径方向外側に向かって広がるように弾性変形し、第1部分40が径方向外側に向かって広がるように塑性変形する。その後、シャフト20の内部の流体Lが除去され、ロータコア10が径方向内側に縮み、ロータコア10が弾性変形する前の形状に戻る。そして、塑性変形した第1部分40が、径方向内側に縮んだロータコア10により圧接された状態(締り嵌めされた状態)になる。これにより、図1に示すように、シャフト20がロータコア10に固定された状態になる。
また、ハイドロフォーミングの後においても、第1部分40の内周面42が第2部分50の内周面52に対して凹形状を有する。すなわち、ハイドロフォーミングの後において、第1部分40に凹部43が形成されている。また、ロータ100が使用される際に、シャフト20の内部を軸方向に流される冷却用の流体(ATF)が、凹部43に溜まることにより、ロータコア10に対する冷却性能が向上される。その後、ロータコア10およびシャフト20は、製造装置200から取り外される。
ステップS7において、図1に示すように、軸受部材31および32がシャフト20に配置される。具体的には、軸受部材31が第2部分50の外周面51を取り囲むように配置され、軸受部材32が第3部分60の外周面61を取り囲むように配置される。詳細には、第1接続部分70の外周面71aに接触するように軸受部材31が配置され、第2接続部分80の外周面81aに接触するように軸受部材32が配置される。これにより、ロータ100が製造される。その後、ロータ100の径方向外側にステータが配置されることにより、回転電機が製造される。
[第2実施形態によるロータの構造]
次に、図16および図17を参照して、第2実施形態によるロータ300について説明する。第3部分60の厚みt2が第2部分50の厚みt1よりも大きいシャフト20が設けられていた第1実施形態によるロータ100と異なり、第2実施形態のロータ300では、第3部分360の厚みt12が第2部分50の厚みt1と略同一のシャフト320が設けられている。なお、以下の説明では、上記第1実施形態と同一の構造および工程については、同じ符号(ステップ番号)を付し、その説明を省略する。
第2実施形態では、図16に示すように、ロータ300は、シャフト320を備える。シャフト320は、第1部分40と、第2部分50と、第3部分360と、第1接続部分70と、第2接続部分380とを含む。第3部分360は、シャフト320のうちの第1部分40よりもZ2方向側の部分である。また、第2接続部分380は、第1部分40と第3部分360とを接続する部分である。そして、第3部分360は、第2部分50の厚みt1と略同一の径方向の厚みt12を有する。
図17に示すように、第3部分360のZ2方向側の端面363のうちの径方向中心C3よりも径方向内側の部分に、凹部364が形成されている。また、端面363の径方向内側の端部363aには、後述する逃がし部365にシャフト320の材料が移動する(逃げる)ことにより形成された逃がし痕部365aが設けられている。なお、端面363は、特許請求の範囲の「第2端面」の一例である。
また、凹部364の構成は、第1実施形態による凹部54を軸方向に反転させた構成と同一である。また、逃がし痕部365aは、第1実施形態による逃がし痕部55aを軸方向に反転させた構成と同一である。また、第2接続部分380は、第1実施形態による第1接続部分70を軸方向に反転させた構成と同一である。なお、第2実施形態によるロータ300のその他の構成は、第1実施形態のロータ100の構成と同一である。
[第2実施形態によるロータの製造装置]
次に、図18を参照して、第2実施形態によるロータ300の製造装置400について説明する。第2実施形態による製造装置400では、リフター430に、凹部364(図17参照)を形成するための突出部432が設けられている。なお、突出部432は、特許請求の範囲の「下型突出部」の一例である。
第2実施形態による製造装置400は、パンチ部材210(図5参照)と、上型部材220(図5参照)と、リフター430と、下型部材240(図5参照)とを備える。リフター430は、突出部432を含む。突出部432は、パンチ部材210の突出部212を軸方向に反転させた構造を有する。具体的には、突出部432には、径方向内側に傾斜面432aが設けられているとともに、Z1方向側の先端部432bが弧状を有するように形成されている。この突出部432が端面363に押し込まれることにより、凹部364に、傾斜面である内側面364aと、弧状を有する底部364bとが形成される。なお、第2実施形態によるロータ300の製造装置400のその他の構成は、第1実施形態のロータ100の製造装置200の構成と同一である。
[第2実施形態によるロータの製造方法]
次に、図16〜図19を参照して、第2実施形態によるロータ300の製造方法について説明する。第2実施形態による製造方法では、シャフト320の第2部分50に逃がし部55が形成されるとともに、シャフト320の第3部分360に逃がし部355が形成される(S102)。また、図19には、第2実施形態による製造工程のフロー図が示されている。なお、ステップS1、S3、S4およびS7については、第1実施形態によるロータ100の製造方法と同一の製造工程が実施される。
第2実施形態によるロータ300の製造方法では、ステップS102において、図16に示すように、第2部分50の厚みt1と略同一の厚みt12を有する第3部分360を含む、シャフト320が形成される。
図18に示すように、第2部分50に逃がし部55が形成されているとともに、第3部分360に逃がし部365が形成されたシャフト320が形成される。具体的には、第3部分360の端面363の径方向内側の端部363aにおいて、端面363と第3部分360の内周面362とに亘る傾斜面365bが形成される。これにより、逃がし部55を軸方向に反転させた形状を有する、逃がし部365が形成される。
ステップS105において、突出部212が第2部分50の端面53に押し込まれるとともに、突出部432が第3部分360の端面363に押し込まれる。これにより、第2部分50に凹部54(図3参照)が形成されるとともに、図17に示すように、第3部分360に凹部364が形成される。そして、逃がし部55にシャフト320の材料が逃がされるとともに、逃がし部365にシャフト320の材料が逃がされる。そして、逃がし痕部55aおよび逃がし痕部365aが形成される。
ステップS106において、シャフト320がロータコア10に固定される。具体的には、孔部11aを有する複数の電磁鋼板11が回転軸線方向に沿って積層された環状のロータコア10の孔部11aの内周面12に、シャフト320が固定される。
第2実施形態においても、図5に示すように、第1実施形態と同様に、シャフト320の内部に流体Lを充填させるとともに流体Lによる内圧Pによってシャフト320を膨張させることにより、孔部11aの内周面12に、第1部分40を圧接させるハイドロフォーミングによって、シャフト320がロータコア10に固定される。
ここで、凹部54に突出部212が押し込まれていること、および、凹部364に突出部432が押し込まれていることにより、シャフト320の内部が密閉された状態で、シャフト320の内部に流体Lが充填される。そして、流体Lの内圧が上昇されながら、パンチ部材210がZ2方向に移動させる。これにより、シャフト320の内圧がPとなる。これにより、シャフト320の第1部分40が径方向に膨張されることにより、孔部11aの内周面12に、第1部分40が圧接され、シャフト320がロータコア10に固定される。なお、第2実施形態のその他の製造方法は、第1実施形態の製造方法と同様である。
[上記第1および第2実施形態の効果]
上記第1および第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
上記第1および第2実施形態では、第2円筒部分(50)の第1端面(53)に接続されているとともに第1端面(53)に対して傾斜する傾斜面が設けられているか、または、回転軸線方向の他方側に窪む凹部が第1端面(53)に設けられている、シャフト(20、320)を準備する工程(S2、S102)と、突出部(212)を第2円筒部分(50)の第1端面(53)に押し込む工程(S6)と、突出部(212)を押し込む工程(S5)によりシャフト(20、320)の内部が密閉された状態で、ハイドロフォーミングによって、シャフト(20、320)をロータコア(10)に固定する工程(S6)とを備える。これにより、突出部(212)を第2円筒部分(50)の第1端面(53)に押し込む際に、傾斜面(55b)側または凹部にシャフト(20、320)の材料を逃がすことができる。このため、第2円筒部分(50)に傾斜面(55b)または凹部を設けない場合と異なり、シャフト(20、320)が突出部(212)を押し返す力を低減することができる。この結果、第2円筒部分(50)にシールを形成するために必要なパンチ部材(210)の荷重を低減することができるので、第1円筒部分(40)と第2円筒部分(50)との接続部分(70)の屈曲部(73)に加わる荷重を低減することができる。これにより、第1円筒部分(40)と第2円筒部分(50)との接続部分(70)の屈曲部(73)の形状が変化してしまう(座屈してしまう)のを防止することができる。また、上記第1および第2実施形態では、第1端面(53)に突出部(212)が押し込まれていることによりシャフト(20、320)の内部が密閉されるので、シャフト(20、320)の内部のシール性を向上させることができる。これらの結果、ハイドロフォーミングによって、外径(D11、D12)が互いに異なる円筒部分(40、50)を有するシャフト(20、320)をロータコア(10)に固定する際に、シャフト(20、320)の屈曲部(73)が変形するのを防止しながら、シャフト(20、320)の内部のシール性を向上させることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、シャフト(20、320)を準備する工程(S2、S102)は、第2円筒部分(50)の第1端面(53)のうちの径方向内側の端部(53a)に接続された傾斜面(55b)を形成するか、または、第1端面(53)のうちの径方向内側の部分に凹部を形成する工程(S2、S102)を含み、突出部(212)を押し込む工程(S5、S105)は、第2円筒部分(50)の第1端面(53)のうちの径方向中心(C2)よりも径方向内側の部分に、突出部(212)を押し込む工程(S5、S105)である。ここで、第2円筒部分の径方向外側には、他の部材(たとえば、軸受部材など)が配置される場合がある。この場合、第2円筒部分の径方向外側の部分は、比較的高い寸法精度が要求される。このため、第2円筒部分の端面の径方向外側の端部に傾斜面または凹部を設けた場合、第2部分の径方向外側の端部近傍では、突出部が端面に押し込まれることにより移動された(逃げてきた)材料によって、傾斜面または凹部近傍の部分に残留応力が生じると考えられる。この結果、第2円筒部分の径方向外側の部分に残留応力が生じることに起因して寸法が変化して、第2円筒部分の径方向外側の部分の寸法精度が低下することが考えられる。これに対して、上記第1および第2実施形態では、第2円筒部分(50)の第1端面(53)のうちの径方向内側の端部(53a)接続された傾斜面(55b)を形成するか、または、第1端面(53)のうちの径方向内側の部分に凹部を形成し、径方向中心(C2)よりも径方向内側の部分に突出部(212)を押し込むことにより、第2円筒部分(50)の径方向外側の部分に残留応力が生じるのを防止することができる。この結果、第2円筒部分(50)の径方向外側の部分の寸法精度が低下するのを防止しながら、シャフト(20、320)の内部のシール性を向上させることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、シャフト(20、320)を準備する工程(S2、S102)は、第2円筒部分(50)の第1端面(53)と第2円筒部分(50)の径方向内側の内周面(52)とに接続されている傾斜面(55b)を形成する工程(S2、S102)を含む。このように構成すれば、第2円筒部分(50)の第1端面(53)と第2円筒部分(50)の径方向内側の内周面(52)とに亘って削るように加工することにより形成することができる。この結果、第2円筒部分(50)の第1端面(53)に軸方向に掘り下げるように溝部(Vノッチ)を形成する場合と異なり、第2円筒部分(50)の第1端面(53)の径方向内側の端部(53a)に、材料を逃がすための部分(55)を容易に形成することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、シャフト(20、320)を準備する工程(S2、S102)は、第2円筒部分(50)の第1端面(53)に対して傾斜する傾斜面(55b)を有するシャフト(20、320)を準備する工程(S2、S102)である。このように構成すれば、第2円筒部分(50)の第1端面(53)と第2円筒部分(50)の径方向内側の内周面(52)とに亘って面取り加工するように加工することにより、第2円筒部分(50)の第1端面(53)に対して傾斜する傾斜面(55b)を有する逃がし部(55)を形成することができるので、比較的複雑な加工が不要な分、逃がし部(55)を容易に形成することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、突出部(212)を押し込む工程(S5、S105)は、傾斜面(55b)または凹部側の側面(212a)が傾斜している突出部(212)を、第2円筒部分(50)の第1端面(53)に押し込む工程(S5、S105)である。このように構成すれば、突出部(212)を第2円筒部分(50)の第1端面(53)に押し込むことにより、突出部(212)の側面(212a)よってシャフト(20、320)の材料が傾斜面(55b)または凹部側に押し出されるので、シャフト(20、320)の材料を傾斜面(55b)側または凹部に容易に逃がすことができる。この結果、シールを形成するために必要な荷重をより一層低減することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、突出部(212)を押し込む工程(S5、S105)は、径方向に沿った断面において、回転軸線方向の他方側の先端部(212b)が、傾斜面(55b)または凹部側の側面(212a)に連続するように弧状に形成された突出部(212)を、第2円筒部分(50)の第1端面(53)に押し込む工程(S5、S105)である。このように構成すれば、先端部(212b)が弧状を有さずに尖っている場合に比べて、先端部(212b)に荷重が集中するのを防止することができるので、パンチ部材(210)の突出部(212)の機械的強度を向上させることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、突出部(212)を押し込む工程(S5、S105)は、突出部(212)の突出高さ(h1)の大きさよりも大きい径方向の幅(W11)を有する根元部分(212c)が設けられた突出部(212)を、第2円筒部分(50)の第1端面(53)に押し込む工程(S5、S105)である。このように構成すれば、根元部分の幅が突出部の突出高さの大きさよりも小さい場合に比べて、突出部(212)の機械的強度を向上させることができる。この結果、突出部(212)の機械的強度をより一層向上させることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、シャフト(20、320)をロータコア(10)に固定する工程(S6)は、突出部(212)が第1端面(53)に押し込まれていることに加えて、第2円筒部分(50)の径方向内側の面(55c)とパンチ部材(210)とが当接したシール用当接部(214)を形成することにより、シャフト(20、320)の内部が密閉された状態で、シャフト(20、320)をロータコア(10)に固定する工程(S6)である。このように構成すれば、突出部(212)のみならず、シール用当接部(214)によってもシャフト(20、320)の内部を密閉することができるので、ハイドロフォーミングを行う際のシャフト(20、320)の内部のシール性をより一層向上させることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、シャフト(20、320)を準備する工程(S2、S102)は、回転軸線方向に対して交差するように延びるように形成され、第1円筒部分(40)と第2円筒部分(50)とを接続する接続部分(70)と、接続部分(70)と第2円筒部分(50)との境界部分に設けられ、径方向に沿った断面において屈曲形状を有する屈曲部(73)とを含む、シャフト(20、320)を準備する工程(S2、S102)であり、シャフト(20、320)をロータコア(10)に固定する工程(S6)に先立って、シャフト(20、320)の屈曲部(73)の外周面(51、71a)に、径方向内側に窪む屈曲部窪み(74)を設ける工程(S2、S102)をさらに備え、シャフト(20、320)をロータコア(10)に固定する工程(S6)は、パンチ部材(210)とは異なる型部材(220)が屈曲部窪み(74)の底部(74a)から離間した状態で、かつ、型部材(220)と接続部分(70)とが回転軸線方向に接触した状態で、シャフト(20、320)をロータコア(10)に固定する工程(S6)である。ここで、型部材がシャフトに向かって移動された際に、型部材が接続部分よりも先に屈曲部に当接した場合、接続部分を第1円筒部分に対して折り曲げる(座屈させる)ように、シャフトに荷重が加わることが考えられる。このため、型部材が屈曲部に当接することに起因して、シャフトが変形する場合があると考えられる。これに対して、上記第1および第2実施形態では、型部材(220)が屈曲部窪み(74)の底部(74a)から離間した状態で、かつ、型部材(220)と接続部分(70)とが回転軸線方向に接触した状態で、シャフト(20、320)がロータコア(10)に固定されるので、型部材(220)が屈曲部(73)に当接することに起因して、シャフト(20、320)が変形する(接続部分(70)が座屈する)のを防止することができる。
また、上記第2実施形態では、シャフト(320)を準備する工程(S102)は、第2円筒部分(50)の上方側の第1端面(53)に傾斜面(55b)または凹部を形成するとともに、シャフト(320)の下方側の端面である第2端面(363)に下方側傾斜面(355b)または下方側凹部を形成する工程(S102)であり、突出部(212)を押し込む工程(S105)は、パンチ部材(210)の突出部(212)を第2円筒部分(50)の上方側の第1端面(53)に押し込むとともに、シャフト(320)よりも下方側に配置された下型部材(430)から上方に突出する下型突出部(432)を、第2端面(363)に上方に押し込む工程(S105)である。このように構成すれば、第2円筒部分(50)が変形するのを防止することができるとともに、シャフト(320)のうちの下方側の部分(380)が、下型部材(430)により押圧されることによって変形するのを防止することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
(第1〜第3変形例)
たとえば、上記第1および第2実施形態では、第2部分の端面の径方向内側の端部に、逃がし部(傾斜面)を形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図20に示す第1変形例のシャフト520のように、第2部分550の端面553の径方向中心C4よりも径方向外側に逃がし部555が設けられていてもよい。この場合、第2部分550の端面553の径方向中心C4よりも径方向外側の部分に、パンチ部材610の突出部612が押し込まれることにより、凹部が形成される。また、図21に示す第2変形例のシャフト720のように、径方向内側の端面753の端部753aよりも、端面753の径方向中心C5側に、逃がし部として機能する凹部755を配置してもよい。また、図22に示す第3変形例のシャフト820のように、逃がし部として機能する凹部855を、端面53に対して直交する面855aと端面53に平行な面855bとにより構成してもよい。
(その他の変形例)
また、上記第1および第2実施形態では、シャフトを形成(準備)する工程において、第1部分、第2部分および第3部分を形成した後に、シャフトに逃がし部(傾斜面)を形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、第1部分、第2部分および第3部分が形成される前に、シャフトを構成する部材に逃がし部(傾斜面または凹部)を形成してもよいし、第1部分、第2部分および第3部分を形成する際に逃がし部(傾斜面または凹部)を形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ステップS2および102において、第1部分の外径が第2部分の外径よりも大きいシャフトを形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1部分の外径が第2部分の外径よりも小さいシャフトを形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、突出部の逃がし部側の側面のみが傾斜面として形成される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、突出部の径方向両側の面が傾斜面として形成されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、突出部の根元部分の径方向の幅の大きさを、突出部の突出高さの大きさよりも大きく構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、突出部の機械的強度が十分確保されている場合には、突出部の根元部分の径方向の幅の大きさを、突出部の突出高さの大きさ以下に構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第2部分の端面の凹部にパンチ部材が押し込まれていることに加えて、逃がし部の表面とパンチ部材の傾斜面とが当接した当接部により、シャフトの内部を密閉する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第2部分の端面の凹部にパンチ部材が押し込まれていることにより、シャフトの内部を十分密閉することが可能であれば、第2部分の端面の凹部にパンチ部材が押し込まれていることのみにより、シャフトの内部を密閉してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、屈曲部に凹部を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、上型部材に屈曲部との当接を回避するための回避部(凹部)を設けてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第2部分および第3部分に軸受部材を配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第2部分にレゾルバを配置してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、シャフトの内部をATFが通過可能に構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、シャフトの内部に別部材を配置してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ロータコアの孔部の内周面が軸方向に沿って面一になる形状を有するように、ロータコアを形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ロータコアの孔部の内周面に凹凸形状(キー)が形成されていてもよい。
また、上記第2実施形態では、下方側の逃がし部を形成するため、傾斜面を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、端面から上方に窪む凹部により逃がし部を形成してもよい。
10 ロータコア 11a 孔部
12 内周面 20、320、520、720 820 シャフト
40 第1部分(第1円筒部分) 50、550 第2部分(第2円筒部分)
52 内周面(第2円筒部分の内周面) 53、553、753 端面(第1端面)
53a 端部(径方向内側の端部) 55b、355b 傾斜面
55c 表面(第2円筒部分の径方向内側の面) 70 第1接続部分(接続部分)
73 屈曲部 74 凹部(屈曲部窪み部)
74a 底部(凹部の底部) 100、300 ロータ
200、400 製造装置(ロータの製造装置) 210、610 パンチ部材
212、612 突出部 212a 側面(突出部の傾斜面)
212b 先端部 212c 根元部分
214 当接部(シール用当接部) 220 上型部材(型部材)
363 端面(第2端面) 430 リフター(下型部材)
432 突出部(下型突出部) 855 凹部

Claims (9)

  1. シャフト挿入孔を有する環状のロータコアの前記シャフト挿入孔の内周面に、円筒形状を有するシャフトが固定される、ロータの製造方法であって、
    前記ロータコアに固定される部分である第1円筒部分と、前記第1円筒部分の外径と異なる外径を有するとともに前記第1円筒部分よりも回転軸線方向の一方側の部分である第2円筒部分とを含み、前記第2円筒部分の前記回転軸線方向の一方側の端面である第1端面に接続されているとともに前記第1端面に対して傾斜する傾斜面が設けられているか、または、前記回転軸線方向の他方側に窪む凹部が前記第1端面に設けられている、前記シャフトを準備する工程と、
    前記シャフトを前記シャフト挿入孔に挿入する工程と、
    前記シャフトを挿入する工程の後に、パンチ部材を前記シャフトよりも前記回転軸線方向の一方側に配置する工程と、
    前記パンチ部材を配置する工程の後、前記パンチ部材の前記回転軸線方向の他方側の面から前記回転軸線方向の他方側に突出する突出部を、前記第2円筒部分の前記第1端面に押し込む工程と、
    前記突出部を押し込む工程により前記シャフトの内部が密閉された状態で、前記シャフトの内部に流体を充填させるとともに前記流体による内圧によって前記シャフトを膨張させることにより、前記シャフト挿入孔の内周面に、前記第1円筒部分を圧接させるハイドロフォーミングによって、前記シャフトを前記ロータコアに固定する工程と、を備える、ロータの製造方法。
  2. 前記シャフトを準備する工程は、前記第2円筒部分の前記第1端面のうちの径方向内側の端部に接続された前記傾斜面を形成するか、または、前記第1端面のうちの径方向内側の部分に凹部を形成する工程を含み、
    前記突出部を押し込む工程は、前記第2円筒部分の前記第1端面のうちの径方向中心よりも径方向内側の部分に、前記突出部を押し込む工程である、請求項1に記載のロータの製造方法。
  3. 前記シャフトを準備する工程は、前記第2円筒部分の前記第1端面と前記第2円筒部分の径方向内側の内周面とに接続されている前記傾斜面を形成する工程を含む、請求項2に記載のロータの製造方法。
  4. 前記突出部を押し込む工程は、前記傾斜面または前記凹部側の側面が傾斜している前記突出部を、前記第2円筒部分の前記第1端面に押し込む工程である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  5. 前記突出部を押し込む工程は、径方向に沿った断面において、前記回転軸線方向の他方側の先端部が、前記傾斜面または前記凹部側の側面に連続するように弧状に形成された前記突出部を、前記第2円筒部分の前記第1端面に押し込む工程である、請求項4に記載のロータの製造方法。
  6. 前記突出部を押し込む工程は、前記突出部の突出高さの大きさよりも大きい径方向の幅を有する根元部分が設けられた前記突出部を、前記第2円筒部分の前記第1端面に押し込む工程である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  7. 前記シャフトを前記ロータコアに固定する工程は、前記突出部が前記第1端面に押し込まれていることに加えて、前記第2円筒部分の径方向内側の面と前記パンチ部材とが当接したシール用当接部を形成することにより、前記シャフトの内部が密閉された状態で、前記シャフトを前記ロータコアに固定する工程である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  8. 前記シャフトを準備する工程は、前記回転軸線方向に対して交差するように延びるように形成され、前記第1円筒部分と前記第2円筒部分とを接続する接続部分と、前記接続部分と前記第2円筒部分との境界部分に設けられ、径方向に沿った断面において屈曲形状を有する屈曲部とを含む、前記シャフトを準備する工程であり、
    前記シャフトを前記ロータコアに固定する工程に先立って、前記シャフトの前記屈曲部の外周面に、径方向内側に窪む屈曲部窪み部を設ける工程をさらに備え、
    前記シャフトを前記ロータコアに固定する工程は、前記パンチ部材とは異なる型部材が前記屈曲部窪み部の底部から離間した状態で、かつ、前記型部材と前記接続部分とが前記回転軸線方向に接触した状態で、前記シャフトを前記ロータコアに固定する工程である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  9. 前記シャフトを準備する工程は、前記第2円筒部分の上方側の前記第1端面に前記傾斜面または前記凹部を形成するとともに、前記シャフトの下方側の端面である第2端面に下方側傾斜面または下方側凹部を形成する工程であり、
    前記突出部を押し込む工程は、前記パンチ部材の前記突出部を前記第2円筒部分の上方側の前記第1端面に押し込むとともに、前記シャフトよりも下方側に配置された下型部材から上方に突出する下型突出部を、前記第2端面に上方に押し込む工程である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
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