JP3615712B2 - クラッチ用ピストンおよびそのクラッチ用ピストンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、湿式多板クラッチ、その他のオートマチックまたはトランスミッション用クラッチ等に用いられるクラッチ用ピストンおよびそのクラッチ用ピストンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のクラッチ用ピストン59は、環状に形成されるピストン本体60と、そのピストン本体60の内周縁から筒状に立設される内側筒状部61と、前記ピストン本体60の外周縁から筒状に立設される、前記内側筒状部61と同心状の外側筒状部62とを備えていた(図15および図16参照)。前記外側筒状部62は、その外周面に、Oリングが装着されるOリング装着用溝63を有するとともに、所要の強度を確保するため、前記ピストン本体60よりも肉厚に形成された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来のクラッチ用ピストン59は、鋳造法または鍛造法によってピストン原型を製造した後、前記外側筒状部62が前記ピストン本体60よりも肉厚に形成されるよう留意しつつ、前記ピストン原型を切削することにより、製造された。そのため、切削加工に時間を要するとともに、手間がかかるといった問題があった。
【0004】
また、外側筒状部62をピストン本体60よりも肉厚に形成する手法としては、例えば、ピストン本体60側の素材を、パンチで押圧して変形させ、外側筒状部62側に流すことにより、ピストン本体60側の厚みの減少分だけ、外側筒状部62側の厚みを増加させるといった手法も考えられた。しかし、この場合には、前処理として、ブランク材の表面に、リン酸亜鉛処理、いわゆるボンデ処理を施す必要があり、工程数およびコストの増加を招くとともに、廃液処理の問題も新たに生じる虞があった。
【0005】
この発明は、上記した従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、切削加工とかボンデ処理を施すことなく、外側筒状部を肉厚状としたクラッチ用ピストンおよびそのクラッチ用ピストンの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る、クラッチ用ピストンおよびそのクラッチ用ピストンの製造方法は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係るクラッチ用ピストンは、環状のピストン本体と、そのピストン本体の外周縁とつながる、筒状の外側筒状部とを備えたクラッチ用ピストンである。そして、前記外側筒状部は、前記ピストン本体の外周縁とつながって、前記ピストン本体の軸心方向に沿うよう立ち上がる、立ち上がり部と、その立ち上がり部の先端とつながって、前記立ち上がり部の外周面を被うよう折り返される、折り返し部とを備え、閉塞鍛造加工が施されることにより、前記折り返し部は、その先端側が潰されて、その先端側であって、前記ピストン本体の外周縁と対向する位置に、前記立ち上がり部とつながる基端側よりも肉厚のリム部が成形され、かつ、前記リム部は、その外周面に、ピストンリングが装着されるピストンリング装着用溝を有することを特徴としている。このように、クラッチ用ピストンの外側筒状部は、立ち上がり部と折り返し部とからなるので、それぞれが単独で存在するときよりも肉厚に形成されて、使用に耐え得る充分な強度が確保される。
【0007】
また、前記折り返し部は、その先端側であって、前記ピストン本体の外周縁と対向する位置に、前記立ち上がり部とつながる基端側よりも肉厚に形成されるリム部を有するので、前記リム部を有する外側筒状部の厚みは、一層厚くなる。
【0008】
また、前記リム部は、その外周面に、ピストンリングが装着されるピストンリング装着用溝を有しているので、前記ピストンリング装着用溝の深さ分だけ、厚みが薄くなるが、前記外側筒状部は、立ち上がり部の厚みと、リム部の、ピストンリング装着用溝の深さ分を引いた残りの厚みとにより、充分な強度が確保される。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係るクラッチ用ピストンのように、前記ピストン本体の内周縁とつながって、前記外側筒状部と同心状の内側筒状部を備えるのが望ましい。
【0010】
また、請求項3に記載の発明に係るクラッチ用ピストンの製造方法は、円板状または環状のブランクの外周縁に沿って、絞り加工を施すことにより、円板状または環状のブランク本体部と、そのブランク本体部の外周縁とつながって、前記ブランク本体部の軸心方向に沿うよう立ち上がる、立ち上がり部と、その立ち上がり部の先端とつながるフランジ部とを成形する工程と、前記フランジ部を、前記立ち上がり部の外周面に向けて折り返す、曲げ加工を施すことにより、前記立ち上がり部の外周面を被うよう折り返される、折り返し部を成形する工程とにより、筒状の外側筒状部を成形し、さらに、閉塞鍛造加工を施すことにより、前記折り返し部の先端側を潰して、その先端側であって、前記ブランク本体部の外周縁と対向する位置に、前記立ち上がり部とつながる基端側よりも肉厚のリム部を成形し、そのリム部の外周面に、ピストンリングが装着されるピストンリング装着用溝を形成することを特徴としている。このように、外側筒状部は、切削加工を施さなくても、絞り加工と曲げ加工とを施すことにより、立ち上がり部と折り返し部とが重なり合って、肉厚状に成形される。
また、リム部は、閉塞鍛造加工を施すことで、容易に成形される。
【0011】
【0012】
また、請求項4に記載の発明に係るクラッチ用ピストンの製造方法のように、前記曲げ加工は、前記フランジ部を、前記立ち上がり部の外周面に、段階的に近づけるように、複数の曲げ加工の工程を重ねることにより施されるとよい。このように、複数の曲げ加工の工程を重ねることにより、一回の加工度を小さくして、フランジ部の破断や割れの発生を防止するものである。
【0013】
また、請求項5に記載の発明に係るクラッチ用ピストンの製造方法のように、前記曲げ加工を施す前に、または、前記曲げ加工と並行的に、前記環状のブランク本体部の内周縁に、もしくは、前記円板状のブランク部の中心部に貫通孔を設けて環状のブランク本体部となした、その環状のブランク本体部の内周縁に、バーリング加工を施すことにより、前記外側筒状部と同心状の内側筒状部を成形する工程を備えるとよい。このように、内側筒状部は、バーリング加工を施すことで、容易に成形される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係るクラッチ用ピストンおよびそのクラッチ用ピストンの製造方法の一実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、この発明に係るクラッチ用ピストンの平面図であり、図2は、そのクラッチ用ピストンの縦断面図である。図中符号1は、クラッチ用ピストン全体を示し、2は、そのピストン本体である。このクラッチ用ピストン1は、湿式多板クラッチその他のオートマチック用またはトランスミッション用クラッチ等に用いられ、板状かつ環状のピストン本体2と、そのピストン本体2の外周縁とつながる、筒状の外側筒状部3とを備えた、受圧ピストンとしてのクラッチ用ピストンである。
【0016】
そして、前記外側筒状部3は、前記ピストン本体2の外周縁とつながって、ピストン本体の軸心方向に沿うよう立ち上がる、立ち上がり部3aと、その立ち上がり部3aの先端とつながって、立ち上がり部3aの外周面を密着的に被うよう折り返される、折り返し部3bとからなる。また、折り返し部3bは、その先端側に、立ち上がり部3aとつながる基端側よりも肉厚に形成されるリム部3cを有し、さらに、このリム部3cは、その外周面に、Oリング等のピストンリングが装着されるピストンリング装着用溝3dを有している。一方、クラッチ用ピストン1は、前記ピストン本体2の内周縁とつながって、前記外側筒状部3が位置する側に延設される、前記外側筒状部3と同心状の内側筒状部4を備えている。これにより、クラッチ用ピストン1が使用される際、内側筒状部4の内周面は、クラッチハウジングの内側筒部の外周面に沿ってスライド移動し、また、外側筒状部3の外周面、すなわち、前記リム部3cの外周面は、クラッチハウジングの外側筒部の内周面に沿ってスライド移動することとなる(図示せず)。
【0017】
ここで、ピストン本体2と立ち上がり部3aと折り返し部3bと内側筒状部4とは、それぞれ、ほぼ同じ厚みを有している。よって、立ち上がり部3aと折り返し部3bとが重なるようにしてなる外側筒状部3の厚みは、立ち上がり部3aおよび折り返し部3bのそれぞれが単独のときの厚みの約二倍となるとともに、前記ピストン本体2の厚みの約二倍ともなる。さらに、折り返し部3bは、前記リム部3cを有するため、このリム部3cを有する部分の外側筒状部3の厚みは、前記ピストン本体2の厚みの二倍以上となり、一層の強度が確保されることとなる。なお、折り返し部3bがリム部3cを有する理由は、リム部3cの外周面に、前記ピストンリング装着用溝3dを有するため、その溝3dの深さ分を除いた部分で、所要の強度を確保する必要があるからである。
【0018】
そして、図示実施の形態におけるクラッチ用ピストンは、ピストン本体2と、立ち上がり部3aと、折り返し部3bの基端側とが、それぞれ、約3.2mmの厚みを有し、また、リム部3cを有する折り返し部3bの先端側が、約4.8mmの厚みを有している。したがって、このリム部3cを有する部分の外側筒状部3は、約8.0mmの厚みにもなる。
【0019】
このように、クラッチ用ピストン1は、その外側筒状部3が、立ち上がり部3aと折り返し部3bとからなる二重構造になっているので、立ち上がり部3aおよび折り返し部3bのそれぞれが単独で存在するときよりも、肉厚に形成されて、使用に耐え得る充分な強度が確保される。また、このような立ち上がり部3aと折り返し部3bとからなる外側筒状部3は、切削加工やボンデ処理を施すことなく、成形されるので、工程数およびコストの増加を防止することができて手間がかからないのに加え、廃液処理の問題も苦慮しなくて済む。
【0020】
次に、この発明に係るクラッチ用ピストン1の製造方法を、図3〜図14に基づいて説明する。
【0021】
まず、一枚の鋼板から円板状のブランク5を打ち抜く。鋼板としては、SPMY等の冷延軟鋼板からなるものが望ましい。そして、この円板状のブランク5の外周縁に沿って絞り加工を施すことにより、円板状のブランク本体部6と、そのブランク本体部6の外周縁とつながって、前記ブランク本体部6の軸心方向に沿うよう立ち上がる、立ち上がり部3aと、その立ち上がり部3aの先端とつながるフランジ部7とを成形する。なお、このフランジ部7は、後に、立ち上がり部3aの外周面を密着的に被うよう折り返される、折り返し部3bとなり、また、折り返し部3bと立ち上がり部3aとが一体となって、外側筒状部3が形成されることとなる。
【0022】
次に、前記フランジ部7を、立ち上がり部3aの外周面に向けて折り返す、曲げ加工を施す工程に移る。この曲げ加工は、フランジ部7を、立ち上がり部3aの外周面に、段階的に、近づけるように、複数の曲げ加工の工程を重ねることにより施される。このように複数の工程に分けるのは、一回あたりの加工度を小さくして、フランジ部7の破断や割れの発生を防止するためである。具体的には、曲げ加工は、フランジ部予備曲げ加工と、フランジ部曲げ加工と、折り返し加工との三工程からなる。
【0023】
まず、フランジ部予備曲げ加工に供するため、前記円板状のブランク5を、フランジ部予備曲げ加工を施すための装置8に移し、前記ブランク本体部6の一方面が、その下方側に位置する芯金9の上面と対向位置するよう留意しつつ、前記装置8にセットする(図3参照)。この装置8は、前記芯金9と、その芯金9を囲う、ダイス10と、前記芯金9の上方側に位置するブランク押え部材11と、そのブランク押え部材11を囲うとともに、前記ダイス10の上方側に位置するパンチ12とを備える。ここで、ブランク押え部材11とパンチ12とを下降させると、ブランク本体部6は、ブランク押え部材11の下面と芯金9の上面との間で狭持されるとともに、フランジ部7は、パンチ12の先鋭状凸部12aの下面とダイス10の傾斜面10aとの間で挟み込まれるようにして、立ち上がり部3aの外周面に向けて、少しだけ折り返される(図4参照)。
【0024】
そして、ブランク本体部6の中心部に、孔を、ポンチによって突き貫いて、前記円板状のブランク本体部6を、環状のブランク本体部13となし、環状のブランク14を成形する。さらに、この環状のブランク本体部13の内周縁に、バーリング加工を施して、その内周縁を、前記立ち上がり部3aが位置する側へと、ブランク本体部13の軸方向に沿うよう立ち上げて、前記外側筒状部3と同心状の内側筒状部4を成形する。
【0025】
次に、この環状のブランク14を、前記フランジ部曲げ加工を施すための装置15に移し、フランジ部7の、立ち上がり部3aとつながる基端側を、ノックアウト16の上に載せるようにして、前記装置15にセットする(図5参照)。この装置15は、前記ノックアウト16と、そのノックアウト16を支持するノックアウト支持材17と、ノックアウト16を囲う、ダイス18およびダイスホルダー19と、前記ノックアウト16に囲われるガイド部材20と、そのガイド部材20を支持するガイド部材支持材21と、ガイド部材20に囲われる、芯金22および芯金ホルダー22aと、芯金22および芯金ホルダー22a並びに前記ダイスホルダー19とを支持するとともに、前記ノックアウト支持材17とガイド部材支持材21とが挿通される挿通孔70を有するプレート23と、これらの上方側に位置するパンチ24とを備える。ここで、パンチ24を下降させると、ブランク本体部13は、パンチ24の下面とガイド部材20の上面との間で狭持されるとともに、フランジ部7は、ノックアウト16の下降に伴って下方側に移動しつつ、前記ダイス18にしごかれるようにして、前記立ち上がり部3aの外周面に近づくように、折り返される(図6参照)。また、ブランク14は、前記ノックアウト16によって上方側に押し上げられることで、容易に取り出される(図7参照)。
【0026】
そして、取り出されたブランク14を、折り返し加工を施すための装置25に移し、前記フランジ部7の基端側を、ノックアウト26の上に載せるようにして、前記装置25にセットする(図8参照)。この装置25は、前記フランジ部曲げ加工を施すための装置15と、ほぼ同じ型材で構成され、ノックアウト26、ノックアウト支持材27、ダイス28、ダイスホルダー29、ガイド部材30、ガイド部材支持材31、芯金32、プレート33、およびパンチ34を備える。ここで、パンチ34を下降させると、ブランク本体部13は、パンチ34の下面とガイド部材30の上面との間で狭持されるとともに、フランジ部7は、ノックアウト26の下降に伴って下方側に移動しつつ、ダイス28にしごかれるようにして、前記立ち上がり部3aの外周面を密着的に被うよう折り返される(図9参照)。そして、ブランク14は、前記ノックアウト26によって上方側に押し上げられ、取り出される(図10参照)。この折り返し加工が施されることにより、折り返し部3bが成形されるとともに、この折り返し部3bと、前記立ち上がり部3aとが、重なり合うように、筒状の外側筒状部3が成形される。
【0027】
次に、折り返し部3bの先端側に、立ち上がり部3aとつながる基端側よりも肉厚のリム部3cを成形する工程に移る。まず、前記環状のブランク14を、後述する装置35内に収容可能とするため、折り返し部3bの先端をカットする。そして、このブランク14を、リム部3cを成形するための装置35に移し、前記折り返し部3bの基端側を、第一のノックアウト36の上に載せるようにして、前記装置35にセットする(図12)。この装置35は、そのプレス機37側となる上方側において、第一の芯金38と、その第一の芯金38を囲う、第二のノックアウト39と、その第二のノックアウト39を支持する、第二のノックアウト支持材40と、第二のノックアウト39を囲う、パンチ41およびパンチホルダー42と、これらパンチホルダー42および第二のノックアウト39の上方側に位置するとともに、前記第二のノックアウト支持材40が挿通される挿通孔43を有する、第一のプレート44とを備える。また、装置35は、前記プレス機37側と対向する下方側において、前記第一のノックアウト36と、その第一のノックアウト36を支持する、第一のノックアウト支持材45と、第一のノックアウト36を囲う、第一のダイス46およびダイスホルダー47と、第一のノックアウト36に囲われる、第二のダイス48と、その第二のダイス48に囲われる、第二の芯金49と、その第二の芯金49と協動しつつ、第二の芯金49を支持する、第二の芯金支持材50と、前記ダイスホルダー47および第二のダイス48を支持するとともに、前記第一のノックアウト支持材45と第二の芯金支持材50とが挿通される挿通孔51を有する第二のプレート52とを備える。
【0028】
ここで、前記プレス機37側全体を下降させると、ブランク本体部13は、第二のノックアウト39の下面と第二のダイス48の上面との間で狭持されるとともに、前記立ち上がり部3aと折り返し部3bとは、第一のノックアウト36の下降に伴って下方側に移動し、かつ、折り返し部3bの先端側は、前記パンチ41によって潰されて、拘束状態の空間内に充満される(図13参照)。こうして、いわゆる閉塞鍛造加工を施すことにより、折り返し部3bの先端側に、肉厚のリム部3cが成形される。また、ブランク14は、第一のノックアウト36によって押し上げられ、取り出される(図14参照)。最後に、リム部3cの外周縁の角部を、切削して面取り部53を形成するとともに、Oリング等のピストンリングを装着するためのピストンリング装着用溝3dを形成することにより、クラッチ用ピストン1を仕上げる。
【0029】
以上のように、クラッチ用ピストン1は、一連のプレス加工の流れに沿って、作業性よく製造されることができ、また、絞り加工と曲げ加工とを施すことにより、切削加工とボンデ処理とを施さずして、立ち上がり部3aと折り返し部3bとからなる外側筒状部3を成形することができる。
【0030】
なお、この発明に係るクラッチ用ピストン1およびそのクラッチ用ピストン1の製造方法は、上述した実施の形態に限定されず、その他種々の変更が可能である。例えば、クラッチ用ピストン1は、使用の目的および使用状況等を勘案すれば、前記内側筒状部4は、なくても構わないし、また、前記ピストン本体2に対して、前記外側筒状部3が位置する側と反対側に延設されていても構わない。また、前記折り返し部3bは、所要の厚みがあって、充分な強度を確保できるならば、リム部3cを有しなくてもよい。
【0031】
また、クラッチ用ピストン1の製造方法において、円板状のブランク本体部6の中心部に孔を設けて、環状のブランク本体部13となすのは、前記絞り加工を施した後の、フランジ部予備曲げ加工を施す前に行ってもよいし、あるいは、前記絞り加工を施す前に行ってもよい。同様に、環状のブランク本体部13の内周縁に、バーリング加工を施すことにより、前記内側筒状部4を成形する工程は、前記曲げ加工と並行的に行ってもよいし、また、前記曲げ加工を施す前であれば、前記絞り加工を施した後の、フランジ部予備曲げ加工を施す前に行ってもよいし、あるいは、前記絞り加工を施す前に行ってもよい。
【0032】
また、図示実施の形態における曲げ加工は、フランジ部7を、立ち上がり部3aの外周面に、段階的に近づけるように、フランジ部予備曲げ加工と、フランジ部曲げ加工と、折り返し加工との三工程を重ねることにより施されるが、ブランクの強度、成形性、耐久性等の材質によっては、1工程または2工程で折り返し部3bを成形しても構わないし、逆に、さらに4工程以上の工程に分けても構わない。また、折り返し部3bと立ち上がり部3aとは、必ずしも、密着していなくてもよく、強度に支障がない程度に隙間があっても構わない。
【0033】
【発明の効果】
以上、詳述したところから明らかなように、この発明に係るによれば、次の効果がある。
【0034】
請求項1に記載されたクラッチ用ピストンによれば、外側筒状部が、立ち上がり部と折り返し部とからなる肉厚状に形成されるので、充分な強度が確保される。また、この外側筒状部を成形するために、切削加工やボンデ処理を施す必要はないので、工程数およびコストの増加を防止することができ、廃液処理の問題も苦慮しなくて済む。
【0035】
また、折り返し部は、その先端側であって、ピストン本体の外周縁と対向する位置に、立ち上がり部とつながる基端側よりも肉厚なリム部が成形されてなるので、外側筒状部の厚みを一層厚くすることができる。そして、リム部は、その外周面に、ピストンリングが装着されるピストンリング装着用溝を有しているので、そのピストンリング装着用溝の深さ分だけ、厚みが薄くなるが、外側筒状部は、立ち上がり部の厚みと、リム部の、ピストンリング装着用溝の深さ分を引いた残りの厚みとにより、充分な強度が確保される。
【0036】
請求項2に記載されたクラッチ用ピストンによれば、加えて、外側筒状部と同心状の内側筒状部を備える。
【0037】
請求項3に記載されたクラッチ用ピストンの製造方法によれば、絞り加工と曲げ加工とを施すことにより、切削加工とボンデ処理とを施さずして、立ち上がり部と折り返し部とからなる肉厚状の外側筒状部を成形することができる。また、立ち上がり部とつながる基端側よりも肉厚なリム部が、閉塞鍛造加工を施すことで、容易に成形される。そして、ピストンリング装着用溝は、リム部の外周面に形成されるので、外側筒状部は、立ち上がり部の厚みと、リム部の、ピストンリング装着用溝の深さ分を引いた残りの厚みとにより、充分な強度が確保される。
【0038】
請求項4に記載されたクラッチ用ピストンの製造方法によれば、加えて、一回あたりの加工度が小さくなるので、フランジ部の破断や割れの発生を防止することができる。
【0039】
【0040】
請求項5に記載されたクラッチ用ピストンの製造方法によれば、加えて、内側筒状部が、バーリング加工を施すことで、容易に成形される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るクラッチ用ピストンの一実施の形態の、平面図である。
【図2】同じく、縦断面図である。
【図3】この発明に係るクラッチ用ピストンの製造方法を説明するための、ブランクを、フランジ部予備曲げ加工を施すための装置にセットした状態を示す要部縦断面図である。
【図4】同じく、ブランクに、フランジ部予備曲げ加工を施した状態を示す要部縦断面図である。
【図5】同じく、ブランクを、フランジ部曲げ加工を施すための装置にセットした状態を示す要部縦断面図である。
【図6】同じく、ブランクに、フランジ部曲げ加工を施した状態を示す要部縦断面図である。
【図7】同じく、ブランクを、フランジ部曲げ加工を施すための装置から取り出した状態を示す要部縦断面図である。
【図8】同じく、ブランクを、折り返し加工を施すための装置にセットした状態を示す要部縦断面図である。
【図9】同じく、ブランクに、折り返し加工を施した状態を示す要部縦断面図である。
【図10】同じく、ブランクを、折り返し加工を施すための装置から取り出した状態を示す要部縦断面図である。
【図11】同じく、折り返し部の先端をカットした状態を示す要部縦断面図である。
【図12】同じく、ブランクを、リム部を成形するための装置にセットした状態を示す要部縦断面図である。
【図13】同じく、閉塞鍛造加工を施すことで、折り返し部の先端側にリム部を成形した状態を示す要部縦断面図である。
【図14】同じく、ブランクを、リム部を成形するための装置から取り出した状態を示す要部縦断面図である。
【図15】従来のクラッチ用ピストンの、平面図である。
【図16】同じく、縦断面図である。
【符号の説明】
1 クラッチ用ピストン 2 ピストン本体
3 外側筒状部 3a 立ち上がり部
3b 折り返し部 3c リム部
3d ピストンリング装着用溝 4 内側筒状部
5 円板状のブランク 6 円板状のブランク本体部
7 フランジ部 13 環状のブランク本体部
14 環状のブランク
Claims (5)
- 環状のピストン本体と、そのピストン本体の外周縁とつながる、筒状の外側筒状部とを備えたクラッチ用ピストンであって、
前記外側筒状部は、前記ピストン本体の外周縁とつながって、前記ピストン本体の軸心方向に沿うよう立ち上がる、立ち上がり部と、その立ち上がり部の先端とつながって、前記立ち上がり部の外周面を被うよう折り返される、折り返し部とを備え、
閉塞鍛造加工が施されることにより、前記折り返し部は、その先端側が潰されて、その先端側であって、前記ピストン本体の外周縁と対向する位置に、前記立ち上がり部とつながる基端側よりも肉厚のリム部が成形され、かつ、
前記リム部は、その外周面に、ピストンリングが装着されるピストンリング装着用溝を有することを特徴とするクラッチ用ピストン。 - 前記ピストン本体の内周縁とつながって、前記外側筒状部と同心状の内側筒状部を備えることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ用ピストン。
- 円板状または環状のブランクの外周縁に沿って、絞り加工を施すことにより、円板状または環状のブランク本体部と、そのブランク本体部の外周縁とつながって、前記ブランク本体部の軸心方向に沿うよう立ち上がる、立ち上がり部と、その立ち上がり部の先端とつながるフランジ部とを成形する工程と、
前記フランジ部を、前記立ち上がり部の外周面に向けて折り返す、曲げ加工を施すことにより、前記立ち上がり部の外周面を被うよう折り返される、折り返し部を成形する工程とにより、筒状の外側筒状部を成形し、
さらに、閉塞鍛造加工を施すことにより、前記折り返し部の先端側を潰して、その先端側であって、前記ブランク本体部の外周縁と対向する位置に、前記立ち上がり部とつながる基端側よりも肉厚のリム部を成形し、そのリム部の外周面に、ピストンリングが装着されるピストンリング装着用溝を形成することを特徴とするクラッチ用ピストンの製造方法。 - 前記曲げ加工は、前記フランジ部を、前記立ち上がり部の外周面に、段階的に近づけるように、複数の曲げ加工の工程を重ねることにより施されることを特徴とする請求項3に記載のクラッチ用ピストンの製造方法。
- 前記曲げ加工を施す前に、または、前記曲げ加工と並行的に、
前記環状のブランク本体部の内周縁に、もしくは、前記円板状のブランク本体部の中心部に孔を設けて環状のブランク本体部となした、その環状のブランク本体部の内周縁に、
バーリング加工を施すことにより、前記外側筒状部と同心状の内側筒状部を成形する工程を備えることを特徴とする請求項3または4に記載のクラッチ用ピストンの製造方法。
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