JP2002267014A - クラッチ用ピストンおよびそのクラッチ用ピストンの製造方法 - Google Patents
クラッチ用ピストンおよびそのクラッチ用ピストンの製造方法Info
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Abstract
側筒状部を肉厚状としたクラッチ用ピストンを提供す
る。 【解決手段】 クラッチ用ピストン1は、環状のピスト
ン本体2と、そのピストン本体2の外周縁とつながる、
筒状の外側筒状部3と、ピストン本体2の内周縁とつな
がる、前記外側筒状部3と同心状の内側筒状部とを備え
る。そして、外側筒状部3は、前記ピストン本体2の外
周縁とつながって、ピストン本体2の軸心方向に沿うよ
う立ち上がる、立ち上がり部3aと、その立ち上がり部
3aの先端とつながって、前記立ち上がり部3aの外周
面を被うよう折り返される、折り返し部3bとからな
る。
Description
チ、その他のオートマチックまたはトランスミッション
用クラッチ等に用いられるクラッチ用ピストンおよびそ
のクラッチ用ピストンの製造方法に関する。
は、環状に形成されるピストン本体60と、そのピスト
ン本体60の内周縁から筒状に立設される内側筒状部6
1と、前記ピストン本体60の外周縁から筒状に立設さ
れる、前記内側筒状部61と同心状の外側筒状部62と
を備えていた(図15および図16参照)。前記外側筒
状部62は、その外周面に、Oリングが装着されるOリ
ング装着用溝63を有するとともに、所要の強度を確保
するため、前記ピストン本体60よりも肉厚に形成され
た。
クラッチ用ピストン59は、鋳造法または鍛造法によっ
てピストン原型を製造した後、前記外側筒状部62が前
記ピストン本体60よりも肉厚に形成されるよう留意し
つつ、前記ピストン原型を切削することにより、製造さ
れた。そのため、切削加工に時間を要するとともに、手
間がかかるといった問題があった。
よりも肉厚に形成する手法としては、例えば、ピストン
本体60側の素材を、パンチで押圧して変形させ、外側
筒状部62側に流すことにより、ピストン本体60側の
厚みの減少分だけ、外側筒状部62側の厚みを増加させ
るといった手法も考えられた。しかし、この場合には、
前処理として、ブランク材の表面に、リン酸亜鉛処理、
いわゆるボンデ処理を施す必要があり、工程数およびコ
ストの増加を招くとともに、廃液処理の問題も新たに生
じる虞があった。
するためになされたものであり、その目的は、切削加工
とかボンデ処理を施すことなく、外側筒状部を肉厚状と
したクラッチ用ピストンおよびそのクラッチ用ピストン
の製造方法を提供することにある。
チ用ピストンおよびそのクラッチ用ピストンの製造方法
は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。す
なわち、請求項1に記載の発明に係るクラッチ用ピスト
ンは、環状のピストン本体と、そのピストン本体の外周
縁とつながる、筒状の外側筒状部とを備えたクラッチ用
ピストンである。そして、前記外側筒状部は、前記ピス
トン本体の外周縁とつながって、前記ピストン本体の軸
心方向に沿うよう立ち上がる、立ち上がり部と、その立
ち上がり部の先端とつながって、前記立ち上がり部の外
周面を被うよう折り返される、折り返し部とからなるこ
とを特徴としている。このように、クラッチ用ピストン
の外側筒状部は、立ち上がり部と折り返し部とからなる
ので、それぞれが単独で存在するときよりも肉厚に形成
されて、使用に耐え得る充分な強度が確保される。
チ用ピストンのように、前記折り返し部は、その先端側
に、前記立ち上がり部とつながる基端側よりも、肉厚に
形成されるリム部を有するのが望ましい。これにより、
前記リム部を有する外側筒状部の厚みは、一層厚くな
る。
チ用ピストンのように、前記リム部は、その外周面に、
ピストンリングが装着されるピストンリング装着用溝を
有していてもよい。これにより、前記リム部は、前記ピ
ストンリング装着用溝の深さ分だけ、厚みが薄くなる
が、前記外側筒状部は、立ち上がり部の厚みと、リム部
の、ピストンリング装着用溝の深さ分を引いた残りの厚
みとにより、充分な強度が確保される。
チ用ピストンのように、前記ピストン本体の内周縁とつ
ながって、前記外側筒状部と同心状の内側筒状部を備え
るのが望ましい。
チ用ピストンの製造方法は、円板状または環状のブラン
クの外周縁に沿って、絞り加工を施すことにより、円板
状または環状のブランク本体部と、そのブランク本体部
の外周縁とつながって、前記ブランク本体部の軸心方向
に沿うよう立ち上がる、立ち上がり部と、その立ち上が
り部の先端とつながるフランジ部とを成形する工程と、
前記フランジ部を、前記立ち上がり部の外周面に向けて
折り返す、曲げ加工を施すことにより、前記立ち上がり
部の外周面を被うよう折り返される、折り返し部を成形
する工程とにより、筒状の外側筒状部を成形することを
特徴としている。このように、外側筒状部は、切削加工
を施さなくても、絞り加工と曲げ加工とを施すことによ
り、立ち上がり部と折り返し部とが重なり合って、肉厚
状に成形される。
チ用ピストンの製造方法のように、前記曲げ加工は、前
記フランジ部を、前記立ち上がり部の外周面に、段階的
に近づけるように、複数の曲げ加工の工程を重ねること
により施されるとよい。このように、複数の曲げ加工の
工程を重ねることにより、一回の加工度を小さくして、
フランジ部の破断や割れの発生を防止するものである。
チ用ピストンの製造方法のように、前記折り返し部の先
端側に、閉塞鍛造加工を施すことにより、肉厚のリム部
を成形する工程を備えるのが望ましい。これにより、肉
厚のリム部は、閉塞鍛造加工を施すことで、容易に成形
される。
チ用ピストンの製造方法のように、前記曲げ加工を施す
前に、または、前記曲げ加工と並行的に、前記環状のブ
ランク本体部の内周縁に、もしくは、前記円板状のブラ
ンク部の中心部に貫通孔を設けて環状のブランク本体部
となした、その環状のブランク本体部の内周縁に、バー
リング加工を施すことにより、前記外側筒状部と同心状
の内側筒状部を成形する工程を備えるとよい。このよう
に、内側筒状部は、バーリング加工を施すことで、容易
に成形される。
ピストンおよびそのクラッチ用ピストンの製造方法の一
実施の形態を、図面に基づいて説明する。
ンの平面図であり、図2は、そのクラッチ用ピストンの
縦断面図である。図中符号1は、クラッチ用ピストン全
体を示し、2は、そのピストン本体である。このクラッ
チ用ピストン1は、湿式多板クラッチその他のオートマ
チック用またはトランスミッション用クラッチ等に用い
られ、板状かつ環状のピストン本体2と、そのピストン
本体2の外周縁とつながる、筒状の外側筒状部3とを備
えた、受圧ピストンとしてのクラッチ用ピストンであ
る。
ン本体2の外周縁とつながって、ピストン本体の軸心方
向に沿うよう立ち上がる、立ち上がり部3aと、その立
ち上がり部3aの先端とつながって、立ち上がり部3a
の外周面を密着的に被うよう折り返される、折り返し部
3bとからなる。また、折り返し部3bは、その先端側
に、立ち上がり部3aとつながる基端側よりも、肉厚に
形成されるリム部3cを有し、さらに、このリム部3c
は、その外周面に、Oリング等のピストンリングが装着
されるピストンリング装着用溝3dを有している。一
方、クラッチ用ピストン1は、前記ピストン本体2の内
周縁とつながって、前記外側筒状部3が位置する側に延
設される、前記外側筒状部3と同心状の内側筒状部4を
備えている。これにより、クラッチ用ピストン1が使用
される際、内側筒状部4の内周面は、クラッチハウジン
グの内側筒部の外周面に沿ってスライド移動し、また、
外側筒状部3の外周面、すなわち、前記リム部3cの外
周面は、クラッチハウジングの外側筒部の内周面に沿っ
てスライド移動することとなる(図示せず)。
aと折り返し部3bと内側筒状部4とは、それぞれ、ほ
ぼ同じ厚みを有している。よって、立ち上がり部3aと
折り返し部3bとが重なるようにしてなる外側筒状部3
の厚みは、立ち上がり部3aおよび折り返し部3bのそ
れぞれが単独のときの厚みの約二倍となるとともに、前
記ピストン本体2の厚みの約二倍ともなる。さらに、折
り返し部3bは、前記リム部3cを有するため、このリ
ム部3cを有する部分の外側筒状部3の厚みは、前記ピ
ストン本体2の厚みの二倍以上となり、一層の強度が確
保されることとなる。なお、折り返し部3bがリム部3
cを有する理由は、リム3c部の外周面に、前記ピスト
ンリング装着用溝3dを有するため、その溝3dの深さ
分を除いた部分で、所要の強度を確保する必要があるか
らである。
用ピストンは、ピストン本体2と、立ち上がり部3a
と、折り返し部3bの基端側とが、それぞれ、約3.2
mmの厚みを有し、また、リム部3cを有する折り返し
部3bの先端側が、約4.8mmの厚みを有している。
したがって、このリム部3cを有する部分の外側筒状部
3は、約8.0mmの厚みにもなる。
の外側筒状部3が、立ち上がり部3aと折り返し部3b
とからなる二重構造になっているので、立ち上がり部3
aおよび折り返し部3bのそれぞれが単独で存在すると
きよりも、肉厚に形成されて、使用に耐え得る充分な強
度が確保される。また、このような立ち上がり部3aと
折り返し部3bとからなる外側筒状部3は、切削加工や
ボンデ処理を施すことなく、成形されるので、工程数お
よびコストの増加を防止することができて手間がかから
ないのに加え、廃液処理の問題も苦慮しなくて済む。
1の製造方法を、図3〜図14に基づいて説明する。
を打ち抜く。鋼板としては、SPMY等の冷延軟鋼板か
らなるものが望ましい。そして、この円板状のブランク
5の外周縁に沿って絞り加工を施すことにより、円板状
のブランク本体部6と、そのブランク本体部5aの外周
縁とつながって、前記ブランク本体部6の軸心方向に沿
うよう立ち上がる、立ち上がり部3aと、その立ち上が
り部3aの先端とつながるフランジ部7とを成形する。
なお、このフランジ部7は、後に、立ち上がり部3aの
外周面を密着的に被うよう折り返される、折り返し部3
bとなり、また、折り返し部3bと立ち上がり部3aと
が一体となって、外側筒状部3が形成されることとな
る。
3aの外周面に向けて折り返す、曲げ加工を施す工程に
移る。この曲げ加工は、フランジ部7を、立ち上がり部
3aの外周面に、段階的に、近づけるように、複数の曲
げ加工の工程を重ねることにより施される。このように
複数の工程に分けるのは、一回あたりの加工度を小さく
して、フランジ部7の破断や割れの発生を防止するため
である。具体的には、曲げ加工は、フランジ部予備曲げ
加工と、フランジ部曲げ加工と、折り返し加工との三工
程からなる。
め、前記円板状のブランク5を、フランジ部予備曲げ加
工を施すための装置8に移し、前記ブランク本体部6の
一方面が、その下方側に位置する芯金9の上面と対向位
置するよう留意しつつ、前記装置8にセットする(図3
参照)。この装置8は、前記芯金9と、その芯金9を囲
う、ダイス10と、前記芯金9の上方側に位置するブラ
ンク押え部材11と、そのブランク押え部材11を囲う
とともに、前記ダイス10の上方側に位置するパンチ1
2とを備える。ここで、ブランク押え部材11とパンチ
12とを下降させると、ブランク本体部6は、ブランク
押え部材11の下面と芯金9の上面との間で狭持される
とともに、フランジ部7は、パンチ12の先鋭状凸部1
2aの下面とダイス10の傾斜面10aとの間で挟み込
まれるようにして、立ち上がり部3aの外周面に向け
て、少しだけ折り返される(図4参照)。
を、ポンチによって突き貫いて、前記円板状のブランク
本体部6を、環状のブランク本体部13となし、環状の
ブランク14を成形する。さらに、この環状のブランク
本体部13の内周縁に、バーリング加工を施して、その
内周縁を、前記立ち上がり部3aが位置する側へと、ブ
ランク本体部13の軸方向に沿うよう立ち上げて、前記
外側筒状部3と同心状の内側筒状部4を成形する。
ランジ部曲げ加工を施すための装置15に移し、フラン
ジ部7の、立ち上がり部3aとつながる基端側を、ノッ
クアウト16の上に載せるようにして、前記装置15に
セットする(図5参照)。この装置15は、前記ノック
アウト16と、そのノックアウト16を支持するノック
アウト支持材17と、ノックアウト16を囲う、ダイス
18およびダイスホルダー19と、前記ノックアウト1
6に囲われるガイド部材20と、そのガイド部材20を
支持するガイド部材支持材21と、ガイド部材20に囲
われる、芯金22および芯金ホルダー22aと、芯金2
2および芯金ホルダー22a並びに前記ダイスホルダー
19とを支持するとともに、前記ノックアウト支持材1
7とガイド部材支持材21とが挿通される挿通孔70を
有するプレート23と、これらの上方側に位置するパン
チ24とを備える。ここで、パンチ24を下降させる
と、ブランク本体部13は、パンチ24の下面とガイド
部材20の上面との間で狭持されるとともに、フランジ
部7は、ノックアウト16の下降に伴って下方側に移動
しつつ、前記ダイス18にしごかれるようにして、前記
立ち上がり部3aの外周面に近づくように、折り返され
る(図6参照)。また、ブランク14は、前記ノックア
ウト16によって上方側に押し上げられることで、容易
に取り出される(図7参照)。
り返し加工を施すための装置25に移し、前記フランジ
部7の基端側を、ノックアウト26の上に載せるように
して、前記装置25にセットする(図8参照)。この装
置25は、前記フランジ部曲げ加工を施すための装置1
5と、ほぼ同じ型材で構成され、ノックアウト26、ノ
ックアウト支持材27、ダイス28、ダイスホルダー2
9、ガイド部材30、ガイド部材支持材31、芯金3
2、プレート33、およびパンチ34を備える。ここ
で、パンチ34を下降させると、ブランク本体部13
は、パンチ34の下面とガイド部材30の上面との間で
狭持されるとともに、フランジ部7は、ノックアウト2
6の下降に伴って下方側に移動しつつ、ダイス28にし
ごかれるようにして、前記立ち上がり部3aの外周面を
密着的に被うよう折り返される(図9参照)。そして、
ブランク14は、前記ノックアウト26によって上方側
に押し上げられ、取り出される(図10参照)。この折
り返し加工が施されることにより、折り返し部3bが成
形されるとともに、この折り返し部3bと、前記立ち上
がり部3aとが、重なり合うように、筒状の外側筒状部
3が成形される。
がり部3aとつながる基端側よりも肉厚のリム部3cを
成形する工程に移る。まず、前記環状のブランク14
を、後述する装置35内に収容可能とするため、折り返
し部3bの先端をカットする。そして、このブランク1
4を、リム部3cを成形するための装置35に移し、前
記折り返し部3bの基端側を、第一のノックアウト36
の上に載せるようにして、前記装置35にセットする
(図12)。この装置35は、そのプレス機37側とな
る上方側において、第一の芯金38と、その第一の芯金
38を囲う、第二のノックアウト39と、その第二のノ
ックアウト39を支持する、第二のノックアウト支持材
40と、第二のノックアウト39を囲う、パンチ41お
よびパンチホルダー42と、これらパンチホルダー42
および第二のノックアウト39の上方側に位置するとと
もに、前記第二のノックアウト支持材40が挿通される
挿通孔43を有する、第一のプレート44とを備える。
また、装置35は、前記プレス機37側と対向する下方
側において、前記第一のノックアウト36と、その第一
のノックアウト36を支持する、第一のノックアウト支
持材45と、第一のノックアウト36を囲う、第一のダ
イス46およびダイスホルダー47と、第一のノックア
ウト36に囲われる、第二のダイス48と、その第二の
ダイス48に囲われる、第二の芯金49と、その第二の
芯金49と協動しつつ、第二の芯金49を支持する、第
二の芯金支持材50と、前記ダイスホルダー47および
第二のダイス48を支持するとともに、前記第一のノッ
クアウト支持材45と第二の芯金支持材50とが挿通さ
れる挿通孔51を有する第二のプレート52とを備え
る。
せると、ブランク本体部13は、第二のノックアウト3
9の下面と第二のダイス48の上面との間で狭持される
とともに、前記立ち上がり部3aと折り返し部3bと
は、第一のノックアウト36の下降に伴って下方側に移
動し、かつ、折り返し部3bの先端側は、前記パンチ4
1によって潰されて、拘束状態の空間内に充満される
(図13参照)。こうして、いわゆる閉塞鍛造加工を施
すことにより、折り返し部3bの先端側に、肉厚のリム
部3cが成形される。また、ブランク14は、第一のノ
ックアウト36によって押し上げられ、取り出される
(図14参照)。最後に、リム部3cの外周縁の角部
を、切削して面取り部53を形成するとともに、Oリン
グ等のピストンリングを装着するためのピストンリング
装着用溝3dを形成することにより、クラッチ用ピスト
ン1を仕上げる。
一連のプレス加工の流れに沿って、作業性よく製造され
ることができ、また、絞り加工と曲げ加工とを施すこと
により、切削加工とボンデ処理とを施さずして、立ち上
がり部3aと折り返し部3bとからなる外側筒状部3を
成形することができる。
1およびそのクラッチ用ピストン1の製造方法は、上述
した実施の形態に限定されず、その他種々の変更が可能
である。例えば、クラッチ用ピストン1は、使用の目的
および使用状況等を勘案すれば、前記内側筒状部4は、
なくても構わないし、また、前記ピストン本体2に対し
て、前記外側筒状部3が位置する側と反対側に延設され
ていても構わない。また、前記折り返し部3bは、所要
の厚みがあって、充分な強度を確保できるならば、リム
部3cを有しなくてもよい。
おいて、円板状のブランク本体部6の中心部に孔を設け
て、環状のブランク本体部13となすのは、前記絞り加
工を施した後の、フランジ部予備曲げ加工を施す前に行
ってもよいし、あるいは、前記絞り加工を施す前に行っ
てもよい。同様に、環状のブランク本体部13の内周縁
に、バーリング加工を施すことにより、前記内側筒状部
4を成形する工程は、前記曲げ加工と並行的に行っても
よいし、また、前記曲げ加工を施す前であれば、前記絞
り加工を施した後の、フランジ部予備曲げ加工を施す前
に行ってもよいし、あるいは、前記絞り加工を施す前に
行ってもよい。
は、フランジ部7を、立ち上がり部3aの外周面に、段
階的に近づけるように、フランジ部予備曲げ加工と、フ
ランジ部曲げ加工と、折り返し加工との三工程を重ねる
ことにより施されるが、ブランクの強度、成形性、耐久
性等の材質によっては、1工程または2工程で折り返し
部3bを成形しても構わないし、逆に、さらに4工程以
上の工程に分けても構わない。また、折り返し部3bと
立ち上がり部3aとは、必ずしも、密着していなくても
よく、強度に支障がない程度に隙間があっても構わな
い。
に、この発明に係るによれば、次の効果がある。
によれば、外側筒状部が、立ち上がり部と折り返し部と
からなる肉厚状に形成されるので、充分な強度が確保さ
れる。また、この外側筒状部を成形するために、切削加
工やボンデ処理を施す必要はないので、工程数およびコ
ストの増加を防止することができ、廃液処理の問題も苦
慮しなくて済む。
によれば、加えて、外側筒状部の厚みを一層厚くするこ
とができる。
ッチ用ピストンによれば、加えて、リム部にピストンリ
ング装着用溝を備えたり、あるいは、外側筒状部と同心
状の内側筒状部を備える。
の製造方法によれば、絞り加工と曲げ加工とを施すこと
により、切削加工とボンデ処理とを施さずして、立ち上
がり部と折り返し部とからなる肉厚状の外側筒状部を成
形することができる。
の製造方法によれば、加えて、一回あたりの加工度が小
さくなるので、フランジ部の破断や割れの発生を防止す
ることができる。
の製造方法によれば、加えて、リム部が、閉塞鍛造加工
を施すことで、容易に成形される。
の製造方法によれば、加えて、内側筒状部が、バーリン
グ加工を施すことで、容易に成形される。
形態の、平面図である。
を説明するための、ブランクを、フランジ部予備曲げ加
工を施すための装置にセットした状態を示す要部縦断面
図である。
を施した状態を示す要部縦断面図である。
すための装置にセットした状態を示す要部縦断面図であ
る。
した状態を示す要部縦断面図である。
すための装置から取り出した状態を示す要部縦断面図で
ある。
の装置にセットした状態を示す要部縦断面図である。
態を示す要部縦断面図である。
めの装置から取り出した状態を示す要部縦断面図であ
る。
を示す要部縦断面図である。
の装置にセットした状態を示す要部縦断面図である。
し部の先端側にリム部を成形した状態を示す要部縦断面
図である。
の装置から取り出した状態を示す要部縦断面図である。
る。
本体 3 外側筒状部 3a 立ち上
がり部 3b 折り返し部 3c リム部 3d ピストンリング装着用溝 4 内側筒状
部 5 円板状のブランク 6 円板状の
ブランク本体部 7 フランジ部 13 環状の
ブランク本体部 14 環状のブランク
Claims (8)
- 【請求項1】 環状のピストン本体と、そのピストン本
体の外周縁とつながる、筒状の外側筒状部とを備えたク
ラッチ用ピストンであって、 前記外側筒状部は、前記ピストン本体の外周縁とつなが
って、前記ピストン本体の軸心方向に沿うよう立ち上が
る、立ち上がり部と、その立ち上がり部の先端とつなが
って、前記立ち上がり部の外周面を被うよう折り返され
る、折り返し部とからなることを特徴とするクラッチ用
ピストン。 - 【請求項2】 前記折り返し部は、その先端側に、前記
立ち上がり部とつながる基端側よりも、肉厚に形成され
るリム部を有することを特徴とする請求項1に記載のク
ラッチ用ピストン。 - 【請求項3】 前記リム部は、その外周面に、ピストン
リングが装着されるピストンリング装着用溝を有するこ
とを特徴とする請求項2に記載のクラッチ用ピストン。 - 【請求項4】 前記ピストン本体の内周縁とつながっ
て、前記外側筒状部と同心状の内側筒状部を備えること
を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
クラッチ用ピストン。 - 【請求項5】 円板状または環状のブランクの外周縁に
沿って、絞り加工を施すことにより、円板状または環状
のブランク本体部と、そのブランク本体部の外周縁とつ
ながって、前記ブランク本体部の軸心方向に沿うよう立
ち上がる、立ち上がり部と、その立ち上がり部の先端と
つながるフランジ部とを成形する工程と、 前記フランジ部を、前記立ち上がり部の外周面に向けて
折り返す、曲げ加工を施すことにより、前記立ち上がり
部の外周面を被うよう折り返される、折り返し部を成形
する工程とにより、筒状の外側筒状部を成形することを
特徴とするクラッチ用ピストンの製造方法。 - 【請求項6】 前記曲げ加工は、前記フランジ部を、前
記立ち上がり部の外周面に、段階的に近づけるように、
複数の曲げ加工の工程を重ねることにより施されること
を特徴とする請求項5に記載のクラッチ用ピストンの製
造方法。 - 【請求項7】 前記折り返し部の先端側に、閉塞鍛造加
工を施すことにより、肉厚のリム部を成形する工程を備
えることを特徴とする請求項5または6に記載のクラッ
チ用ピストンの製造方法。 - 【請求項8】 前記曲げ加工を施す前に、または、前記
曲げ加工と並行的に、 前記環状のブランク本体部の内周縁に、もしくは、前記
円板状のブランク本体部の中心部に孔を設けて環状のブ
ランク本体部となした、その環状のブランク本体部の内
周縁に、 バーリング加工を施すことにより、前記外側筒状部と同
心状の内側筒状部を成形する工程を備えることを特徴と
する請求項5ないし7のいずれか1項に記載のクラッチ
用ピストンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001070249A JP3615712B2 (ja) | 2001-03-13 | 2001-03-13 | クラッチ用ピストンおよびそのクラッチ用ピストンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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