JP5026850B2 - ワークの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はワークの製造方法に関するものである。
従来、側壁面を歯形形状とするカップ状部品を成形する場合に、平板状のワークをダイスに設けたしごき成形穴部によってしごくことによって、ワークの側面に歯面を成形するものが、特許文献1に開示されている。
2006−116593号公報
しかし、上記の発明では、しごき成形穴部によってワークをしごく場合に、一つの歯型から形成されるしごき成形穴部によってしごかれるので、しごき成形穴部の形状に沿ってしごかれず、ワークの側面の一部を所望する形状にできない、つまり、成形品の精度が低くなるといった問題点がある。
本発明はこのような問題点を解決するために発明されたもので、ワークをしごき成形する場合に、歯型形状に沿った精度良い歯面を有するカップ状部品を成形することを目的とする。
本発明は、底面部と、底面部の端部に連結する環状の側面部と、を有するワークの側面部を成形する成形孔を有するダイスと、ダイスの成形孔内を底面部を支持して成形孔の軸方向に移動するリフタと、底面部をリフタとによって挟持し、成形孔内を成形孔の軸方向に移動するパンチと、を備えた成形装置によってワークの側面部に歯面をしごき成形するドラムの製造方法において、ワークの側面部に歯面の一部をしごき成形し、成形孔の径方向にワークの余肉を逃がす第1のしごき工程と、余肉を有するワークの側面部に歯面をしごき成形する第2のしごき工程と、を備え、ダイスは、側面部の外周壁に第1の歯面の一部を成形する第1の歯型成形部と、隣接する第1の歯型成形部の間に形成され、第1のしごき工程によって余肉が逃げる逃げ部と、逃げ部の余肉を第2のしごき工程によってしごいて側面部に第1の歯面を成形する第2の歯型成形部と、を備え、パンチは、第1の歯型成形部とともに側面部の内周壁に第2の歯面を成形する第3の歯型成形部を備える。
また、本発明は、底面部と、底面部の端部に連結する環状の側面部と、を有するワークの側面部を成形する成形孔を有するダイスと、ダイスの成形孔内を底面部を支持して成形孔の軸方向に移動するリフタと、底面部をリフタとによって挟持し、成形孔内を成形孔の軸方向に移動するパンチと、を備えた成形装置によってワークの側面部に歯面をしごき成形するドラムの製造方法において、ワークの側面部に歯面の一部をしごき成形し、成形孔の径方向にワークの余肉を逃がす第1のしごき工程と、余肉を有するワークの側面部に歯面をしごき成形する第2のしごき工程と、を備え、ダイスは、側面部の外周壁に第1の歯面の一部を成形する第1の歯型成形部と、隣接する第1の歯型成形部の間に形成され、第1のしごき工程によって余肉が逃げる第1の逃げ部と、第1の逃げ部の余肉を第2のしごき工程によってしごいて側面部に第1の歯面を成形する第2の歯型成形部と、を備え、パンチは、第1の歯型成形部および第2の歯型成形部とともに側面部の内周壁に第2の歯面を成形する第3の歯型成形部と、隣接する第3の歯型成形部の間に形成され、第1のしごき工程によって余肉が逃げる第2の逃げ部と、を備える。
本発明によると、第1のしごき工程によって、歯面の一部をしごき成形するとともに、ワークの余肉を成形孔の径方向に逃がし、第2のしごき工程によって、余肉を有するワークの側面をしごき成形することで、成形孔の径方向にワークの肉を十分に充填させ、ダイスに設けた歯型に応じた歯面を有するワークを成形することができ、ワークの精度を向上させることができる。
また、歯型成形を複数の工程に分けて行うので、歯型成形の一回当たりのしごき率を下げることが可能になり、一工程で高負荷な成形を行うことができる。
本発明の第1実施形態の構成を図1を用いて説明する。図1はカップ状のクラッチドラムをしごき成形する成形装置の概略構成図である。
この実施形態の成形装置1は、クラッチドラム(ワーク)6の環状の側面部に歯型の歯面を形成するための成形孔7を有するダイス2と、成形孔7内をクラッチドラム6の内周壁と当接して移動するパンチ3と、クラッチドラム6の底面部を支持して成形孔7内を移動するリフタ4と、を備える。この成形装置1では、クラッチドラム6はダイス2の成形孔7内で、パンチ3によって上方から荷重を掛けられ、ダイス2とパンチ3とによって加圧されて、しごき成形が行われる。その際に、クラッチドラム6に外歯と内歯とが成形される。
ダイス2は、導入部8と、歯型部9と、を備え、導入部8と歯型部9とにそれぞれ設けた孔が連通することで、成形孔7が形成される。
導入部8は、クラッチドラム6が挿入される挿入口付近をテーパ形状とし、テーパ形状とした箇所よりも下方において成形孔7の径方向におけるクラッチドラム6の移動を規制する。
歯型部9について図2を用いて説明する。図2はこの実施形態のダイス2の一部を示す断面図である。歯型部9は、クラッチドラム6に1段階目の歯型成形を行う第1の歯型部10と、第1の歯型部10によって1段階目の歯型を成形した後に2段階目の歯型成形を行う第2の歯型部11と、を備える。
第1の歯型部10について、図3を用いて詳しく説明する。図3は図2におけるA−A断面図の一部を示す概略図である。図3ではクラッチドラム6の一部を説明のために図示する。第1の歯型部10は、ダイス2の内周壁から成形孔7の中心側へ向けて突出し、成形孔7の軸方向に延設する第1の突出部(第1の歯型成形部)12と、隣接する第1の突出部12の間に形成される第1の溝部(逃げ部)13と、を備える。
第1の突出部12は、その歯先をつなぐことによって描かれる円(図3中、破線)の径が、成形前のクラッチドラム6の外周径(図3中、一点鎖線)よりも小さく、第1の歯型部10において、クラッチドラム6にパンチ3により荷重が掛けられると、クラッチドラム6の側面部が第1の突出部12と、詳しくは後述するパンチ3と、によってしごかれ、第1の突出部12の形状に沿ってクラッチドラム6の側面部が変形し、クラッチドラム6の肉の一部は第1の溝部13に向けて移動する。つまり、クラッチドラム6の肉の一部が第1の溝部13へ逃げる。第1の突出部12は、ダイス2の内周壁の周方向に設けられ、クラッチドラム6の外歯の歯面(第1の歯面)の一部(外歯の谷部)を成形する。
第1の溝部13は、第1の溝部13へクラッチドラム6の肉が逃げた場合に、第1の溝部13へ逃げたクラッチドラム6の肉の先端部6aと、第1の溝部13の溝底13aと、の間に隙間14が生じるように溝底13aが設けられる。
第2の歯型部11について図4を用いて詳しく説明する。図4は図2におけるB−B断面図の一部を示す概略図である。第2の歯型部11は、第1の突出部12と、隣接する第1の突出部12の間に形成され、第1の溝部13の溝底13aよりも溝底15aが浅い第2の溝部(第2の歯型成形部)15と、を備える。つまり、第2の溝部15の溝底15aは、第1の溝部13の溝底13aよりも、成形孔7の中心側に向けて突出している。
第2の歯型部11において、パンチ3によってクラッチドラム6に荷重が掛けられると、第1の溝部13へ逃げたクラッチドラム6の肉が第2の溝部15によってしごかれて、クラッチドラム6の外歯の歯面の一部(外歯の山部)を成形する。
この実施形態では、第1の歯型部10によって、クラッチドラム6の外歯の一部の歯面を成形し、第2の歯型部11によって、クラッチドラム6の外の歯面の最終的な成形を行う。
パンチ3について図5を用いて詳しく説明する。図5は、成形装置1の上面側から見た場合のパンチ3の一部を示す概略図である。
パンチ3は、外周壁から成形孔7の径方向外側に向けて突出し、成形孔7の軸方向に延設する第2の突出部20と、隣接する第2の突出部20によって形成する第3の溝部21と、を備える。パンチ3は上方より荷重を掛けられて、成形孔7内を下方へ進み、クラッチドラム6をダイス2とによって加圧し、クラッチドラム6にしごき成形を行う(第2の突出部20と第3の溝部21とが第3の歯型成形部を構成する)。
第2の突出部20は、クラッチドラム6の内周壁と当接しており、成形前のクラッチドラム6と第3の溝部21の溝底21aとの間に空間を形成する。第2の突出部20は、パンチ3の外周壁の周方向に沿って複数設けられ、第2の突出部20と第3の溝部21とによってクラッチドラム6の内歯の歯面(第2の歯面)を成形する。
ダイス2とパンチ3は、第1の突出部12と第3の溝部21とがクラッチドラム6を介して向かい合い、第1の溝部13および第2の溝部15と第2の突出部20とがクラッチドラム6を介して向かい合うように配置される。
次にこの実施形態のクラッチドラム6の成形工程について図6を用いて説明する。図6はクラッチドラム6の成形工程を示すフローチャートである。
ステップS100では、ダイス2の導入部8にクラッチドラム6を挿入して、リフタ4にクラッチドラム6を乗せる。そして、クラッチドラム6の内周壁にパンチ3の第2の突出部20を当接させて挿入する。
ステップS101では、クラッチドラム6に第1しごき成形(第1のしごき工程)が行われる。この工程における第1の歯型部10とクラッチドラム6とパンチ3との関係を図7に示す。図7においては、成形前のクラッチドラム6の形状を破線で示す。
ステップS101では、パンチ3によってクラッチドラム6に荷重を掛けて、リフタ4とクラッチドラム6とパンチ3を成形孔7内で降下させる。これによってクラッチドラム6の側面部が第1の歯型部10の第1の突出部12に接する。クラッチドラム6の側面部が第1の突出部12に接した後に、さらにパンチ3によってクラッチドラム6に荷重が掛けられると、第1の突出部12とパンチ3の第2の突出部20とによってクラッチドラム6がしごかれて変形する。
このときクラッチドラム6の肉は、第1の突出部12とクラッチドラム6を介して向かい合う第3の溝部21に向けて移動し、第3の溝部21にクラッチドラム6の肉が充填される。また、クラッチドラム6の肉は第2の突出部20とクラッチドラム6を介して向かい合う第1の溝部13に向けて移動し、第1の溝部13の一部にクラッチドラム6の肉が充填される。しかし、第1の溝部13においては、クラッチドラム6の肉の先端部6aと、第1の溝部13の溝底13aと、の間には隙間14が生じる。
この実施形態では、ダイス2の第1の歯型部10に比較的溝底が深い第1の溝部13を設けることによって、ステップS101における第1しごき成形において、クラッチドラム6の肉を成形孔7の周方向から径方向へ積極的に移動させることで、クラッチドラム6の肉が成形孔7の軸方向へ移動することを抑制することができる。これよって、第3の溝部21に肉を充填させ、特にパンチ3の第3の溝部21の溝底21a近辺にクラッチドラム6の肉を十分に充填させることができ、クラッチドラム6の内歯の歯面を精度良く成形することができる。つまり、第1しごき成形によって第1の溝部13へクラッチドラム6の肉を逃がすことで、クラッチドラム6の内歯の歯面を精度良く成形することができる。また、クラッチドラム6の外歯の歯面の一部を成形することができる。
ステップS102では、クラッチドラム6に第2しごき成形(第2のしごき工程)が行われる。この工程における第2の歯型部11とクラッチドラム6とパンチ3との関係を図8に示す。図8においては、ステップS101の第1しごき成形におけるクラッチドラム6の形状の一部を破線で示す。
この工程ではパンチ3によってクラッチドラム6に荷重を掛けて、クラッチドラム6をさらに降下させる。これによって、ステップS101における第1しごき成形によって第1の溝部13へ移動したクラッチドラム6の肉が第2の溝部15と接する。クラッチドラム6にさらに荷重が掛けられると、第1の溝部13内へ移動したクラッチドラム6の肉が第2の溝部15によってしごかれてクラッチドラム6はさらに変形する。これによって、第2の歯型部11の第2の溝部15近辺にクラッチドラム6の肉を十分に充填させて、クラッチドラム6の外歯の歯面を成形することができる。
以上の工程によって、クラッチドラム6の内歯と外歯とを複数の段階に分けてしごき成形を行うことによって、クラッチドラム6の内歯と外歯とを精度良くしごき成形することができ、特に内歯の精度を向上させることができる。
本発明の第1実施形態の効果について説明する。
この実施形態では、第1しごき成形によって、クラッチドラム6の肉を第1の溝部13へ移動させて成形孔7の径方向へ逃がしつつ、クラッチドラム6の内歯の歯面と、外歯の歯面の一部と、を成形する。その後、第2しごき成形によって、成形孔7の径方向へ逃げた肉を第2の溝部15によってしごいてクラッチドラム6の外歯の歯面を成形する。第1しごき成形によって、クラッチドラム6の肉を周方向から成形孔7の径方向へ逃がすとともに、クラッチドラム6の内歯の歯面を成形することで、成形孔7の軸方向へのクラッチドラム6の肉の移動を抑制し、クラッチドラム6の肉を第3の溝部21へ十分に充填させることができ、クラッチドラム6の内歯を精度良く成形することができる。また、第2しごき成形においては、第1の溝に逃げたクラッチドラム6の肉の部分のみを第3の溝によってしごき成形することで、クラッチドラム6の外歯の歯面を容易に、精度良く成形することができる。また、歯数の多いクラッチドラム6においても、径方向へ十分に肉を充填することができ、クラッチドラム6を精度良く成形することができる。
第1しごき成形において、第1の溝部13へクラッチドラム6の肉が逃げた場合でも、逃げた肉の先端部6aと第1の溝部13の溝底13aとの間に隙間14が生じるようにすることで、第1しごき成形においてクラッチドラム6の肉が軸方向へ移動することを抑制することができ、クラッチドラム6の肉を周方向から径方向へ移動させ、第3の溝部21へクラッチドラム6の肉を十分に充填させることができ、クラッチドラム6の内歯を精度良く成形することができる。
また、第1しごき成形と第2しごき成形とによって、クラッチドラム6の内歯と外歯とを段階的に成形することで、クラッチドラム6にかかる荷重を小さくして、しごき成形を行うことができ、荷重のかかる方向、つまり成形孔7の軸方向におけるクラッチドラム6の断裂などを抑制することができ、効率良くクラッチドラム6を成形することができる。
次に本発明の第2実施形態について説明する。
この実施形態は、第1実施形態とはダイス2の第1の歯型部と、第2の歯型部と、が異なるものであり、ここではダイスを中心に説明する。その他の構成については第1実施形態と同じ構成であるので、ここでの説明は省略する。
第1の歯型部30について、図9、図10を用いて詳しく説明する。図9はこの実施形態のダイス2の一部を示す断面図であり、図10は図9におけるA−A断面図の一部を示す概略図である。図10ではクラッチドラム6の一部を説明のために図示する。
第1の歯型部30は、ダイス2の内周壁から成形孔7の中心側へ向けて突出し、成形孔7の軸方向に延設する第1の突出部32と、隣接する第1の突出部32の間に形成される第1の溝部(第1の逃げ部)33と、を備える。第1の突出部32は、ダイス2の内周壁に複数設けられ、クラッチドラム6の外歯の歯面の一部を成形する。
この実施形態では、ダイス2とパンチ3とは、第1の突出部32と第2の突出部20とがクラッチドラム6を介して向かい合い、第1の溝部33と第3の溝部21とがクラッチドラム6を介して向かいうように配置される。また、第4の突出部35と第3の溝部21とが向かい合うように配置される。
第1の突出部32は、その歯先をつなぐことによって描かれる円(図10中、破線)の径が、成形前のクラッチドラム6の外周径(図10中、一点鎖線)よりも小さい。
第1の歯型部30において、パンチ3によってクラッチドラム6に荷重が掛けられると、クラッチドラム6の側面部が第1の突出部32とパンチ3とによってしごかれる。これによって、クラッチドラム6の外周壁に外歯の歯面(第1の歯面)の一部(外歯の山部)と、クラッチドラム6の内周壁に内歯(第2の歯面)の一部(内歯の谷部)と、を成形するとともに、第1の突出部32および第2の突出部20の形状に沿ってクラッチドラム6が変形し、クラッチドラム6の肉の一部は第1の溝部33、第3の溝部(第2の逃げ部)21に移動する。つまり、クラッチドラム6の肉が第1の溝部33と第3の溝部21へ逃げる。なお、第1の溝部33は、第1の溝部33へ逃げたクラッチドラム6の肉の先端部6bと、第1の溝部33の溝底33aと、の間に隙間34が生じるように溝底33aが設けられる。
第2の歯型部31について図11を用いて詳しく説明する。図11は図9におけるB−B断面図の一部を示す概略図である。
第2の歯型部31は、第1の突出部32と、隣接する第1の突出部32の間に形成され、第1の突出部32よりも成形孔7の中心側に向けて突出する第4の突出部(第2の歯型成形部)35と、を備える。
第2の歯型部31において、パンチ3によってクラッチドラム6に荷重が掛けられると、第1の溝部33へ移動したクラッチドラム6を第4の突出部35によってしごいて、クラッチドラム6の肉を第3の溝部21に移動させて、外歯の歯面の一部(外歯の谷部)を成形するとともに、第3の溝部21にクラッチドラム6の肉を充填させて、内歯の歯面の一部(内歯の山部)を成形する。
次にこの実施形態のクラッチドラム6の成形工程について図12を用いて説明する。
ステップS200では、ダイス2の導入部8にクラッチドラム6を挿入して、リフタ4にクラッチドラム6を乗せる。そして、クラッチドラム6の内周壁にパンチ3の第2の突出部20を当接させて挿入する。
ステップS201では、クラッチドラム6に第1しごき成形(第1のしごき工程)が行われる。この工程における第1の歯型部10とクラッチドラム6とパンチ3との関係を図13に示す。図13においては、成形前のクラッチドラム6の形状を破線で示す。
ステップS201では、パンチ3によってクラッチドラム6に荷重を掛けて、リフタ4とクラッチドラム6とパンチ3を成形孔7内で降下させる。これによってクラッチドラム6の側面部が第1の歯型部30の第1の突出部32に接する。クラッチドラム6の側面部が第1の突出部32に接した後に、さらにパンチ3によってクラッチドラム6に荷重が掛けられると、第1の突出部32とパンチ3の第2の突出部20とによってクラッチドラム6がしごかれて変形する。
第1の突出部32と第2の突出部20とがクラッチドラム6を介して向かい合うように配置されていることで、クラッチドラム6の肉は、成形孔7の周方向、または成形孔7の径方向へ向けて移動し、第1の溝部33と第3の溝部21へ移動する。つまり、第1の溝部33と第3の溝部21へ、クラッチドラム6の肉が逃げる。これによって、クラッチドラム6の外周壁に外歯の歯面の一部を成形し、また、内周壁に内歯の歯面の一部を成形することができる。特に第1の突出部32近辺において、クラッチドラム6の肉を十分に充填することができ、外歯の歯面を精度良く形成することができる。
なお、第1の溝部33においては、第1の溝部33へ逃げたクラッチドラム6の肉の先端部6bと、第1の溝部33の溝底33aとの間には隙間34が生じ、第3の溝部21においては、第3の溝部21へ逃げたクラッチドラム6の肉の先端部6cと、第3の溝部21の溝底21aとの間には隙間36が生じる。このような隙間34、36が生じるように第1の溝部33と第3の溝部21を設けることで、第1しごき成形によって、クラッチドラム6の肉が成形孔7の軸方向へ移動することが抑制され、成形孔7の周方向および径方向にクラッチドラム6の肉が移動する。つまり、第1しごき成形によって、第1の溝部33と第3の溝部21とにクラッチドラム6の肉を逃がすことで、クラッチドラム6の肉を十分に充填することができ、クラッチドラム6の外歯、内歯の歯面を精度良く成形することができる。
ステップS202では、クラッチドラム6に第2しごき成形が行われる。この工程における第2の歯型部31とクラッチドラム6とパンチ3との関係を図14に示す。図14においては、ステップS201の第1しごき成形におけるクラッチドラム6の形状の一部を破線で示す。
この工程ではパンチ3によってクラッチドラム6に荷重を掛けて、クラッチドラム6をさらに降下させる。これによって、ステップS201における第1しごき成形によって第1の溝部33および第3の溝部21内へ移動したクラッチドラム6の肉が、第4の突出部35によってしごかれて、クラッチドラム6はさらに変形する。これによって、第3の溝部21にクラッチドラム6の肉が充填されて、クラッチドラム6の外周壁に外歯の歯面の一部を成形し、内周壁に内歯の歯面の一部を成形することができる。
以上の工程によって、クラッチドラム6の内歯と外歯とを複数の段階に分けてしごき成形を行うことによって、クラッチドラム6の内歯と外歯とを精度良くしごき成形することができ、特に外歯の精度を向上させることができる。
本発明の第2実施形態の効果について説明する。
第1のしごき成形によって、クラッチドラム6の肉を第1の溝部33と第3の溝部21とに移動させて成形孔7の径方向および周方向へ逃がしつつ、クラッチドラム6の外歯の歯面の一部と、内歯の歯面の一部と、を成形する。その後、第2しごき成形によって、第1の溝部33と第3の溝部21へ逃げたクラッチドラム6の肉を第4の突出部35によってしごいてクラッチドラム6の外歯と内歯とを成形する。第1しごき成形によって、クラッチドラム6の外歯の歯面の一部を成形するとともに、クラッチドラム6の肉を第1の溝部33と第3の溝部21へ逃がすことで、軸方向へのクラッチドラム6の肉の移動を抑制し、第1の突出部32付近にクラッチドラム6の肉を十分に充填させることができ、クラッチドラム6の外歯の歯面を精度良く成形することができる。
第1しごき成形において、第1の溝部33と第3の溝部21へクラッチドラム6の肉が逃げた状態でも、逃げた肉の先端部6bと第1の溝部33の溝底33aとの間、および逃げた肉の先端部6cと第3の溝部21の溝底21aとの間に、隙間34、36を設けることで、第1しごき成形において、クラッチドラム6の肉が成形孔7の軸方向へ移動することを抑制し、クラッチドラム6の肉が成形孔7の径方向、および周方向へ移動させることができ、クラッチドラム6の歯面を精度良く成形することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは言うまでもない。
本発明の第1実施形態で用いる成形装置の概略構成図である。 本発明の第1実施形態のダイスの一部断面図である。 図2のA−A断面形状を示す概略図である。 図2のB−B断面形状を示す概略図である。 本発明の第1実施形態のパンチの一部を示す概略図である。 本発明の第1実施形態の成形工程を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の第1しごき成形における第1の歯型部とクラッチドラムとパンチとの関係を示す概略図である。 本発明の第1実施形態の第2しごき成形における第1の歯型部とクラッチドラムとパンチとの関係を示す概略図である。 本発明の第2実施形態のダイスの一部断面図である。 図9のA−A断面形状を示す概略図である。 図9のB−B断面形状を示す概略図である。 本発明の第2実施形態の成形工程を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態の第1しごき成形における第1の歯型部とクラッチドラムとパンチとの関係を示す概略図である。 本発明の第2実施形態の第2しごき成形における第1の歯型部とクラッチドラムとパンチとの関係を示す概略図である。
符号の説明
1 成形装置
2 ダイス
3 パンチ
4 リフタ
6 クラッチドラム
6a、6b、6c 先端部
7 成形孔
9 歯型部
10、30 第1の歯型部
11、31 第2の歯型部
12、32 第1の突出部(第1の歯型成形部)
13、33 第1の溝部(逃げ部、第1の逃げ部)
14、34、36 隙間
15 第2の溝部(第2の歯型成形部)
20 第2の突出部
21 第3の溝部(第2の逃げ部)
35 第4の突出部(第2の歯型成形部)

Claims (4)

  1. 底面部と、前記底面部の端部に連結する環状の側面部と、を有するワークの前記側面部を成形する成形孔を有するダイスと、
    前記ダイスの前記成形孔内を前記底面部を支持して前記成形孔の軸方向に移動するリフタと、
    前記底面部を前記リフタとによって挟持し、前記成形孔内を前記成形孔の軸方向に移動するパンチと、を備えた成形装置によって前記ワークの側面部に歯面をしごき成形するドラムの製造方法において、
    前記ワークの前記側面部に歯面の一部をしごき成形し、前記成形孔の径方向に前記ワークの余肉を逃がす第1のしごき工程と、
    前記余肉を有する前記ワークの前記側面部に歯面をしごき成形する第2のしごき工程と、を備え
    前記ダイスは、
    前記側面部の外周壁に第1の歯面の一部を成形する第1の歯型成形部と、
    隣接する前記第1の歯型成形部の間に形成され、前記第1のしごき工程によって前記余肉が逃げる逃げ部と、
    前記逃げ部の余肉を前記第2のしごき工程によってしごいて前記側面部に前記第1の歯面を成形する第2の歯型成形部と、を備え、
    前記パンチは、前記第1の歯型成形部とともに前記側面部の内周壁に第2の歯面を成形する第3の歯型成形部を備えることを特徴とするワークの製造方法。
  2. 前記逃げ部は、前記第1のしごき工程によって逃げる前記余肉の先端との間に隙間を生じさせることを特徴とする請求項1に記載のワークの製造方法。
  3. 底面部と、前記底面部の端部に連結する環状の側面部と、を有するワークの前記側面部を成形する成形孔を有するダイスと、
    前記ダイスの前記成形孔内を前記底面部を支持して前記成形孔の軸方向に移動するリフタと、
    前記底面部を前記リフタとによって挟持し、前記成形孔内を前記成形孔の軸方向に移動するパンチと、を備えた成形装置によって前記ワークの側面部に歯面をしごき成形するドラムの製造方法において、
    前記ワークの前記側面部に歯面の一部をしごき成形し、前記成形孔の径方向に前記ワークの余肉を逃がす第1のしごき工程と、
    前記余肉を有する前記ワークの前記側面部に歯面をしごき成形する第2のしごき工程と、を備え、
    前記ダイスは、
    前記側面部の外周壁に第1の歯面の一部を成形する第1の歯型成形部と、
    隣接する前記第1の歯型成形部の間に形成され、前記第1のしごき工程によって前記余肉が逃げる第1の逃げ部と、
    前記第1の逃げ部の余肉を前記第2のしごき工程によってしごいて前記側面部に前記第1の歯面を成形する第2の歯型成形部と、を備え、
    前記パンチは、
    前記第1の歯型成形部および前記第2の歯型成形部とともに前記側面部の内周壁に第2の歯面を成形する第3の歯型成形部と、
    隣接する前記第3の歯型成形部の間に形成され、前記第1のしごき工程によって前記余肉が逃げる第2の逃げ部と、を備えることを特徴とするワークの製造方法。
  4. 前記第1の逃げ部と前記第2の逃げ部とは、前記第1の工程によって逃げる前記余肉との間に隙間を生じさせることを特徴とする請求項3に記載のワークの製造方法。
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