JP2017056466A - 一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造するための鍛造成形装置 - Google Patents

一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造するための鍛造成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造するための鍛造成形装置を提供する。
【解決手段】装置Aは、円筒状のマンドレル20と、マンドレル20に周方向に回動可能に外嵌合された円筒状のクラッチ歯成形パンチ30と、クラッチ歯成形パンチ30に外嵌合された円筒状のノックアウトスリーブ40と、ノックアウトスリーブ40の下端に当接するノックアウトピン80と、クラッチ歯成形パンチ30の上方に位置し該クラッチ歯成形パンチ30の上に載置された成形用部材200Aを押圧するためのパンチ70とを備える。押圧時にクラッチ歯成形パンチ30は周方向に回動することで、クラッチ歯成形パンチ30の型破損を回避できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄系材料からなる一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を冷、温間で鍛造するための鍛造成形装置に関する。
スプライン歯からなるクラッチ用の内歯を備えたリバース歯車を鍛造によって製造する鍛造成形装置が特許文献1等に記載されている。通常、この種の鍛造成形装置では、下パンチと上パンチの間に成形用部材がセットされ、下パンチまたは上パンチのいずれかに、パンチの移動軸方向に沿うストレートなスプライン歯形成部材が備えられ、下パンチと上パンチとが軸方向に接近することで、その間に設置されている成形用部材にスプライン歯が鍛造される。
特開2011−256953号公報
特許文献1に記載される形態の鍛造成形装置を用いることで、パンチの移動軸と平行に延在するスプライン歯を内歯として備えたクラッチ用の部材を確実に鍛造成形することができる。クラッチの一形態として一方向クラッチが存在する。一方向クラッチの場合、その端面に形成されるクラッチ歯は、底面に垂直な面と、該垂直面の頂部に向けて底面から斜め上方に延在する斜面とで構成される。このような垂直面と斜面とで構成されるクラッチ歯の適数個を端面側に備える部材(以下、本発明において「端面クラッチ歯」という)を鍛造で成形することは困難であり、従来、機械加工で端面クラッチ歯の成形が行われている。その理由を図9および図10を参照して説明する。
図9は、一方向クラッチ用の端面クラッチ歯の一例であり、一般に鉄系材料で作られている。端面クラッチ歯1は、全体として中央開口2を有するリング状であり、平坦な底面3と、該底面3から垂直に立ち上がる垂直面4と、該垂直面4の頂部5に向けて底面3から斜め上方に向けて延在する斜面6、とで構成されるクラッチ歯単体7の適数個(図示のものでは9個)が、周方向に等間隔で形成されている。なお、図示の端面クラッチ歯1では、垂直面4の頂部5に浅い凹溝8が形成されているが、凹溝8を有しないクラッチ歯単体7も存在する。
この形態の、クラッチ歯単体7を端面側に持つ端面クラッチ歯1を鍛造で製造する場合の模式的な図が図10に示される。図10において、100はクラッチ歯成形用のリング状のパンチであり、パンチ100の上端面には、鍛造すべき端面クラッチ歯1における前記クラッチ歯単体7の形状に一致する形状の9個の歯形成形用凹所107が周方向に等間隔に一体に形成されている。該歯形成形用凹所107は、垂直面104と該垂直面104の頂部105から斜め上方に向けて延在する斜面106と、頂部105に形成された浅い凸部108で構成される。
鍛造成形しようとする場合、前記クラッチ歯成形用のパンチ100の上に、リング状の成形用部材200Aが載置される。クラッチ歯成形用のパンチ100は、図示しないマンドレルに装着されており、鍛造成形時には、上方から、図示しない上パンチによって、成形用部材200Aに対し、下方に向けた圧力が付加される。
加圧されることで成形用部材200Aは次第に変形していき、その一部は、前記した歯形成形用凹所107内に入り込むように流動する。材料の移動により、成形用部材200Aは前記斜面106に衝接した状態となり、その状態でさらに下方に向けて加圧されると、その分力Pは、高い面圧となってクラッチ歯成形用のパンチ100を周方向に回動させる方向に作用する。しかし、クラッチ歯成形用のパンチ100は図示しないノックアウトピンによって周方向への回動が阻害されており、前記分力Pは、前記頂部105あるいは浅い凸部108に集中応力として作用するようになる。その結果、クラッチ歯成形用のパンチ100の型破損が誘引される。さらに、型破損の危険とは別に、前記頂部105あるいは浅い凸部108への材料流動が最後になるために、その近傍への材料移動量が少なくなる恐れがあり、鍛造成形品、すなわち端面クラッチ歯1の頂点部(頂部15あるいは浅い凸部18)のフィルアップが悪くなって所望の形状を出すことができないことが起こりうる。
上記の理由から、一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造で成形する場合には、慎重な作業を必要とするばかりでなく、十分な形状を備えた鍛造品を得ることが困難なことから、これまで、一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造で成形加工することは、ほとんど行われていないのが実情である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を容易に鍛造成形することができ、かつクラッチ歯成形用のパンチの型形状に十分に一致した鍛造成形品を得ることのできる、一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造するための鍛造成形装置を提供することを課題とする。
本発明による一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造するための鍛造成形装置は、円筒状のマンドレルと、前記マンドレルに周方向に回動可能に外嵌合された円筒状のクラッチ歯成形パンチと、前記クラッチ歯成形パンチに外嵌合された円筒状のノックアウトスリーブと、前記ノックアウトスリーブの下端に当接するノックアウトピンと、前記クラッチ歯成形パンチの上方に位置し該クラッチ歯成形パンチの上に載置された成形用部材を押圧するためのパンチ、とを少なくとも備えることを特徴とする。
本発明による一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造するための鍛造成形装置においては、クラッチ歯成形パンチは周方向に回動可能にマンドレルに外嵌合されている。そのために、鍛造時に、その上に載置された成形用部材を介して、クラッチ歯成形パンチに周方向に回動させる力が作用したときに、その力に追従してクラッチ歯成形パンチは周方向に回動する。それにより、クラッチ歯成形パンチに、特に、クラッチ歯単体の頂部に対応する箇所に、集中応力が生じるのを回避することが可能となり、結果、クラッチ歯成形パンチに型破損が生じるのを効果的に回避することができる。また、クラッチ歯単体の頂部への成形用部材のフィルアップも円滑となり、所望の形状のクラッチ歯単体を備えた一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を確実に鍛造することができる。
また、本発明による鍛造成形装置では、円筒状のクラッチ歯成形パンチの外側に円筒状のノックアウトスリーブが外嵌合しており、少なくともノックアウトスリーブの厚みに相当する空所が、クラッチ歯成形パンチの外側と装置機枠(ダイス)との間に形成される。そして、鍛造時に、成形用部材の一部は前記空所内に入り込むことができる。この入り込みにより、成形用部材の高い流動性を確保することが可能となり、それによっても、クラッチ歯単体の頂部への成形用部材のフィルアップが円滑となる。
一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造するための鍛造成形装置の一例をその作動状態と共に示す図。 クラッチ歯成形パンチの斜視図(a)と断面図(b)。 ノックアウトスリーブの斜視図(a)と断面図(b)。 成形用部材の一例を示す断面図。 一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造した後、成形品を排出する工程を説明する図。 成形用部材が押圧されて変形していく状態を説明するための図。 鍛造で得られた一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を示す斜視図。 図7で示す端面クラッチ歯の径方向での断面図。 一方向クラッチ用の端面クラッチ歯の一例を説明する斜視図。 従来の鍛造装置で図9に示す端面クラッチ歯を鍛造成形するときの状態を説明するための図。
以下、本発明による一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造するための鍛造成形装置の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明による一方向クラッチ用の端面クラッチ歯200(図7参照)を鍛造するための鍛造成形装置(以下、単に「鍛造成形装置」という)の一実施の形態の要部を示しており、中心線Lの左側は鍛造成形が終了した状態を示し、右側は成形品を排出したときの状態を示している。
鍛造成形装置Aは、下部機枠10と上部機枠50とを備え、下部機枠10に対して上部機枠50は上下方向に可動となっている。下部機枠10には、外径r1である円筒状のマンドレル20が軸方向に可動に備えられている。上部機枠50には、前記マンドレル20と同じ軸心線を持つパンチピン60が、その下端をマンドレル20の上端面に接するようにして備えられている。パンチピン60の外周には、適数本のパンチ70がパンチピン60の外周に沿って上下動可能に備えられており、上部機枠50と共に上下動する。パンチ70は1つの環状をなす部材であってもよい。なお、このような構成を備えた鍛造成形装置はすでに知られたものであり、詳細な説明は省略する。
本発明による鍛造成形装置Aにおいて、前記マンドレル20は、図示のように、上方の大径部21と下方の小径部22で構成され、大径部21と小径部22は斜面23で接続している。そして、該マンドレル20に外嵌合するようにして、円筒状のクラッチ歯成形パンチ30が、マンドレル20に対して周方向に自由に回動できるようにして、装着されている。
クラッチ歯成形パンチ30は、図2(a)に斜視図を、図2(b)に図2(a)のb−b線に沿う断面図を示すように、第1の円筒部31と、その下端側の第2の円筒部32とで構成される。第1の円筒部31の上端面には、鍛造成形しようとする一方向クラッチ用の端面クラッチ歯200(図7参照)の端面に形成されるクラッチ歯単体207の形状に対応する歯形成形用凹所37が、周方向に等間隔で形成されている。第1の円筒部31の径方向幅t1は前記クラッチ歯単体207の径方向幅t1と等しい。
第2の円筒部32の径方向の幅t2は、第1の円筒部31の径方向幅t1よりも広く、図2(b)に示すように、第1の円筒部31は、第2の円筒部32の上端部に、その外側よりも内側に偏位した位置で一体に接続している。すなわち、第1の円筒部31の外側壁と第2の円筒部32の外側壁の間には隙間s1が存在し、第1の円筒部31の内側壁と第2の円筒部32の内側壁の間には隙間s2が存在する。そして、隙間s1は隙間s2よりも大きい。場合によっては、隙間s2は0であってもよい。なお、図示しないが、第1の円筒部31の径方向幅t1が第2の円筒部32の径方向の幅t2と等しくされていても、所期の目的は達成可能である。
第2の円筒部32の内径r2は前記マンドレル20の外径r1にほぼ等しいが、両者の間には、クラッチ歯成形パンチ30がマンドレル20の外周面に沿って周方向に回動できるだけのわずかな隙間が形成されている。第2の円筒部32の外径r3は、内径r2+第2の円筒部32の径方向の幅t、となる。また、第2の円筒部32の下端部は、内径r4が前記内径r2より小さくされた領域33が形成されており、前記領域33の内周面と第2の円筒部32の内周面とは斜面34によって接続している。また、前記内径が小さくされた領域33の内径r4は、マンドレル20の小径部22の外径とほぼ等しく、前記斜面34の傾斜角度は、マンドレル20の大径部21との小径部22とを接続する斜面23の傾斜角度とほぼ等しい。
前記クラッチ歯成形パンチ30に外嵌合するようにして、内径r5の円筒状のノックアウトスリーブ40が備えられる。ノックアウトスリーブ40は、内径r5であり厚みt3の上方円筒部41と、その下端側において外側に向けて肉厚となった外径r7の下方円筒部42とで構成される。ノックアウトスリーブ40の内径r5は、前記クラッチ歯成形パンチ30の第2の円筒部32の外径r3にほぼ等しくされている。なお、前記上方円筒部41の外径r6は内径r5+厚みt3となる。
下部機枠10には、前記クラッチ歯成形パンチ30内に、その上方から前記マンドレル20を落とし込んだ状態で両者が配置され、配置されたクラッチ歯成形パンチ30に外嵌合するようにして、前記ノックアウトスリーブ40がその肉厚となった下方円筒部42が下端側となるようにして配置される。さらに、下部機枠10には、内径が前記ノックアウトスリーブ40の上方円筒部41の外径r6とほぼ等しい円筒状のダイス11が、前記配置されたクラッチ歯成形パンチ30とノックアウトスリーブ40の上方域に対応する部位に配置されている。
前記ダイス11の下位には、内径が前記ノックアウトスリーブ40の肉厚となった下方円筒部42の外径r7にほぼ等しい円筒状の空間を持つ機枠部材12が位置しており、さらにその下端には、配置されたノックアウトスリーブ40における肉厚となった下方円筒部42の下端面に当接する適数本のノックアウトピン80が上下に摺動自在に備えられた機枠部材13が位置している。図示しない駆動機構により、前記ノックアウトピン80には上方への移動が付与される。
上部機枠50は、パンチピン60およびパンチ70と共に、図示しない駆動機構によって上下動が可能となっており、下降した位置において、前記パンチ70は、下部機枠10におけるマンドレル20の外周面とダイス11の内周面との間の空間内に入り込むようになっている。
以下、上記した鍛造成形装置Aの作動を説明する。なお、以下では、先に図9を用いて説明した形状である一方向クラッチ用の端面クラッチ歯1を、S15Cのような低炭素鋼を用いて鍛造する場合を例として説明する。したがって、前記したクラッチ歯成形パンチ30の上端面には、図10を用いて説明した歯形成形用凹所107と同じ形状の歯形成形用凹所37が形成されている。もちろん、歯形成形用凹所37の形状は、これに限るものではなく、底面から斜め上方に立ち上がる斜面36を有することを条件に、任意である。
最初に、図4に示すような、断面ほぼ矩形状であるリング状の成形材料(前素材)200Aを用意する。前素材200Aの内径r8は、前記マンドレル20の外径r1に等しいかわずかに大きく、外径r9は、前記ダイス11の内径、すなわち前記ノックアウトスリーブ40の上方円筒部41の外径r6とほぼ等しい。
上部機枠50を上昇させて、パンチ70の先端を下部機枠10の上面より上位に位置させる。その状態で、前素材200Aをその下面側が前記クラッチ歯成形パンチ30の上端面に乗った姿勢として、上部機枠50にセットする。その状態が図5(a)に示される。このときに、マンドレル20、クラッチ歯成形パンチ30およびノックアウトスリーブ40は、機枠部材13によって下方位置で支持された姿勢にあり、ノックアウトスリーブ40の下端にはノックアウトピン80が衝接している。
前素材200Aのセットの後、上部機枠50を下降させ、パンチ70により前素材200Aを下方に向けて押圧する。その状態が図5(b)に示される。加圧により、前素材200Aは、クラッチ歯成形パンチ30の第1の円筒部31の上端面に形成された前記した歯形成形用凹所37(図2)内に、次第に流動していく。図10に基づき説明したように、その過程で、歯形成形用凹所37の傾斜面36には、クラッチ歯成形パンチ30を周方向に回動させる方向の分力が作用する。本発明による鍛造成形装置Aでは、クラッチ歯成形パンチ30は、周方向には回動しないマンドレル20に対して、周方向の回動自在に外嵌合しており、前記分力が作用したときに、それに応じて、前素材200Aと共に周方向に回動することができる。
そのために、歯形成形用凹所37に局所的な集中応力が生じるのを回避することができ、型破損、すなわち、歯形成形用凹所37が部分的に破壊するようなことは生じない。そのために、歯形成形用凹所37の形状に沿った歯形を持つ一方向クラッチ用の端面クラッチ歯200を、反復して鍛造することが可能となる。
また、鍛造時に、クラッチ歯成形パンチ30が周方向に回動することから、クラッチ歯単体の頂部への前素材200Aのフィルアップも円滑となり、所望の形状のクラッチ歯単体を備えた一方向クラッチ用の端面クラッチ歯200を確実に鍛造することができる。
さらに、本発明による鍛造成形装置Aでは、前素材200Aをセットした状態で、ノックアウトスリーブ40の上端は、クラッチ歯成形パンチ30の第1の円筒部31の上端部よりも下位に位置するようにされており、結果として、ノックアウトスリーブ40の上方には、少なくともノックアウトスリーブ40の上方円筒部41の厚みt3に相当する空所が全周方向に存在する。さらに加えて、図示の鍛造成形装置Aでは、図2(b)に基づき説明したように、クラッチ歯成形パンチ30における第1の円筒部31は第2の円筒部32よりも幅が狭くなっており、第1の円筒部31の外側壁と第2の円筒部32の外側壁の間には隙間s1が存在し、第1の円筒部31の内側壁と第2の円筒部32の内側壁の間には隙間s2が存在している。
そのために、図6に、図5(b)での一部を拡大して示すように、パンチ70による前素材200Aの押圧により、前素材200Aの一部は、前記マンドレル20の外周面と第1の円筒部31の内側壁との間の隙間S2、および前記ダイス11の内周面と第1の円筒部31の外周面との間の隙間(隙間S1+ノックアウトスリーブ40の上方円筒部41の厚みt3に相当する空所の厚み)にも流動していくことができる。それにより、鍛造される端面クラッチ歯200は、図7に斜視図、図8に断面図を示すように、内側壁部201と外側壁部202とを備え、内側壁部201と外側壁部202との間に、平坦な底面から垂直に立ち上がる垂直面204と、該垂直面204の頂部205に向けて底面から斜め上方に向けて延在する斜面206、とで構成されるクラッチ歯単体207の適数個(図示のものでは9個)が存在する形状のものとなる。
鍛造時には、前記内側壁部201と外側壁部202の部分を捨て軸として使用することで、材料(前素材200A)の移動を容易にすることができ、従来の鍛造装置を用いる場合と比較して、成形荷重を下げることが可能となる。なお、実験では、前記一方の隙間S2の無い形状にクラッチ歯成形パンチ30を形成し、それを用いて外側壁部202のみを備えた端面クラッチ歯200を鍛造成形する場合でも、成形荷重を減らすことができた。
鍛造成形が終了した後の型打ち出し品(一方向クラッチ用の端面クラッチ歯200)の排出は次のようにして行われる。すなわち、成形終了後に、図5(c)に示すように、パンチ70を型打ち出し品の排出ができる分の距離が取れる位置まで上昇させるとともに、パンチピン60にマンドレル20の上昇を抑制できるだけの抑止力を与える。
その状態で、図5(d)に示すように、ノックアウトピン80を上昇させる。それにより、ノックアウトピン80の先端はノックアウトスリーブ40の下端面と衝接し、ノックアウトスリーブ40が上昇する。ノックアウトスリーブ40の上昇により、ノックアウトスリーブ40と共に、マンドレル20およびクラッチ歯成形パンチ30も上昇するが、マンドレル20の上昇は、マンドレル20がパンチピン60に衝接することで停止し、同時にクラッチ歯成形パンチ30の上昇も停止する。
その後、さらにノックアウトピン80を上昇させると、ノックアウトスリーブ40のみがさらに上昇する。上昇したノックアウトスリーブ40の先端は型打ち出し品である端面クラッチ歯200の前記した外側壁部202の下端に衝接し、さらに上昇することで、型打ち出し品をクラッチ歯成形パンチ30から離脱させる。
なお、本発明による鍛造成形装置Aを用いて鍛造成形された端面クラッチ歯200は、前記したように、内側壁部201と外側壁部202の双方または外側壁部202のみを備えた形状となる。一方向クラッチ用の端面クラッチ歯として使用するに際しては、そのような壁部を備えた形状で使用してもよく、壁部を除去した形のものを使用してもよい。どちらを選択するかは、端面クラッチ歯200が使用される環境に応じて決められる。壁部を残したままで使用することにより、端面クラッチ歯の強度が向上するという利点がもたらされる。
A…一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造するための鍛造成形装置、
10…下部機枠、
11…ダイス、
20…マンドレル、
30…円筒状のクラッチ歯成形パンチ、
37…歯形成形用凹所、
40…円筒状のノックアウトスリーブ、
50…上部機枠、
60…パンチピン、
70…パンチ、
80…ノックアウトピン、
200A…成形用部材(前素材)
200…鍛造成形しようとする一方向クラッチ用の端面クラッチ歯、
207…クラッチ歯単体。

Claims (1)

  1. 一方向クラッチ用の端面クラッチ歯を鍛造するための鍛造成形装置であって、
    円筒状のマンドレルと、前記マンドレルに周方向に回動可能に外嵌合された円筒状のクラッチ歯成形パンチと、前記クラッチ歯成形パンチに外嵌合された円筒状のノックアウトスリーブと、前記ノックアウトスリーブの下端に当接するノックアウトピンと、前記クラッチ歯成形パンチの上方に位置し該クラッチ歯成形パンチの上に載置された成形用部材を押圧するためのパンチ、とを少なくとも備えることを特徴とする鍛造成形装置。
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