JP6114847B1 - スリーブヨーク製造装置およびスリーブヨークの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度のセレーションを成形可能なスリーブヨーク製造装置およびスリーブヨークの製造方法を提供する。【解決手段】スリーブヨーク製造装置100は、それぞれ昇降する耳出しパンチ10、成形ダイス20およびノックアウトパンチ30と、昇降不可能なセレーション成形工具40とを有し、素形材円筒範囲82の内部にセレーション成形工具40を配置した状態(S1)で、耳出しパンチ10を下降して素形材円筒範囲82をダイズシゴキ部25に押し出してシゴキ範囲95を成形し(S2)、耳出しパンチ10をさらに下降して、素形材円筒範囲82をさらに押し出してシゴキ範囲95の下端面をノックアウトパンチ30の上端面に押し付け、素形材円柱範囲81にヨーク範囲91および据え込み範囲92を成形し(S3)、成形ダイス20を上昇して、シゴキ範囲95の内周にセレーション97を成形する(S5)。【選択図】図6

Description

本発明はスリーブヨーク製造装置およびスリーブヨークの製造方法、特に、一方の端部に形成された二股状のヨークとヨークの反対側の筒状部の内周に形成されたセレーションとを具備するスリーブヨークを、塑性加工によって製造するスリーブヨーク製造装置およびスリーブヨークの製造方法に関する。
従来、自動車の操舵装置に用いられるステアリングシャフトにおいて、円筒部(スリーブ)の内周面にセレーション(歯形に同じ)を成形する方法として、円管状素材を、据え込み部および拡径部を具備するガイドパンチ(耳出しパンチ)によって保持ダイスに押し込んで、据え込まれた縮径範囲と、縮径範囲の下方に内外径が拡径された拡径範囲とを形成すると共に、拡径範囲の下方部分を保持ダイスの下方に配置された絞り用ダイスに押し込んで、拡径範囲の下方に内外径が僅かに縮径した絞り範囲を形成し、さらに、拡径範囲に位置していた凹凸加工具を下方に引き下げることによって、絞り範囲の内周にセレーション(凹凸形状)を成形する発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−172663号公報(第5−6頁、図1)
特許文献1に開示された発明は、絞り用ダイスによって、円管状素材の絞り範囲の外周が成形ダイスの内周に拘束された状態で、内周にセレーションを成形するため、セレーションを精度よく成形することができるとしている。
しかしながら、絞り範囲の下端面はノックアウトスリーブ(下パンチ)に拘束された状態で、凹凸加工具が引き下げられるため、セレーションの成形に伴って絞り範囲には圧縮力が作用する。そうすると、特に、絞り範囲が薄肉円筒で長尺の場合には、絞り範囲に座屈が生じ、高精度のセレーションを成形することができないおそれがあった。
また、絞り範囲の外周と成形ダイスの内周との間の摩擦力が円周方向で不均一な場合には、絞り範囲を回転させる力が生じ、軸方向に対して捩られたセレーションが成形されるおそれや、凹凸加工具を支持するマンドレルが変形ないし破断するおそれがあった。
本発明は、前記おそれを解消するものであり、高精度のセレーションを成形することができるスリーブヨーク製造装置およびスリーブヨークの製造方法を提供することにある。
本発明に係るスリーブヨーク製造装置は、円筒範囲と円柱範囲とを具備する素形材から、前記円筒範囲の内周にセレーションが形成されると共に前記円柱範囲にヨークが形成されるスリーブヨークを製造するスリーブヨーク製造装置であって、
前記ヨークの内郭形状に対応した形状を具備する耳出しパンチと、
前記ヨークの外郭形状に対応した形状を具備するヨーク成形部と、前記ヨーク成形部になめらかに連なった据え込み部と、前記据え込み部になめらかに連なり前記円筒範囲の外径と略同じ内径を具備する等径部と、前記等径部にテーパー部を介してなめらかに連なり、前記円筒範囲の外径よりも小さい内径を具備するシゴキ部とが形成された成形ダイスと、
前記シゴキ部の内部に配置された円筒状のノックアウトパンチと、
前記セレーションの歯形に対応した形状を具備するセレーション成形工具と、
前記セレーション成形工具が先端に設けられ、前記ノックアウトパンチの内部を貫通したマンドレルと、
前記耳出しパンチを前記ヨーク成形部に侵入可能に昇降し、前記成形ダイスおよび前記ノックアウトパンチをそれぞれ昇降すると共に、前記マンドレルを昇降不可能に支持するダイセットと、を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係るスリーブヨークの製造方法は、円筒範囲と円柱範囲とを具備する素形材から、前記円筒範囲の内周にセレーションが形成されると共に前記円柱範囲にヨークが形成されるスリーブヨークを、昇降する耳出しパンチ、昇降する成形ダイス、昇降するノックアウトパンチおよび昇降不可能なセレーション成形工具を有するスリーブヨーク製造装置を用いて製造するスリーブヨークの製造方法であって、
前記耳出しパンチは、前記ヨークの内郭形状に対応した形状を具備し、
前記成形ダイスは、前記ヨークの外郭形状に対応した形状のヨーク成形部と、前記ヨーク成形部になめらかに連なった据え込み部と、前記据え込み部になめらかに連なり前記円筒範囲の外径と略同じ内径を具備する等径部と、前記等径部にテーパー部を介してなめらかに連なり、前記円筒範囲の外径よりも小さい内径のシゴキ部とを具備し、
前記ノックアウトパンチは、前記シゴキ部の内部に配置された円筒部を具備し、
前記セレーション成形工具は、前記セレーションの歯形に対応した完全歯形部を具備し、
前記等径部の高さに前記セレーション成形工具が配置された状態で、前記素形材の前記円筒範囲を前記等径部に挿入して、前記円筒範囲の内部に前記セレーション成形工具を収容する第1工程と、
前記耳出しパンチを下降して、前記円柱範囲を前記ヨーク成形部に押し込みながら、前記円筒範囲を前記シゴキ部に押し出してシゴキ範囲を成形する第2工程と、
前記耳出しパンチをさらに下降して、前記円筒範囲を前記シゴキ部にさらに押し出し、前記シゴキ範囲の下端面を前記ノックアウトパンチの上端面に当接させると共に、前記円柱範囲を前記ヨーク成形部、前記据え込み部および前記セレーション成形工具に当接させて、前記円柱範囲に前記ヨークおよび据え込み範囲を成形する第3工程と、
前記耳出しパンチを前記ヨーク成形部から引き上げる第4工程と、
前記成形ダイスを上昇して、前記シゴキ範囲の内周に前記セレーションを成形する第5工程と、
前記ノックアウトパンチを上昇して、内周に前記セレーションが成形された前記シゴキ範囲を前記シゴキ部から押し出す第6工程と、を有することを特徴とする。
また、前記第3工程において、前記円柱範囲の一部が前記等径部に押し付けられ、増肉して増肉範囲が成形され、前記増肉範囲の内周が前記完全歯形部に押し付けられることを特徴とする。
さらに、前記第5工程において、前記シゴキ範囲の下端面と前記ノックアウトパンチの上端面との間に隙間を空けて、前記ノックアウトパンチを上昇することを特徴とする。
本発明に係るスリーブヨーク製造装置およびスリーブヨークの製造方法は、セレーション成形工具が固定され(昇降不可能で)、シゴキ範囲(素形材のシゴキ部に押し出された円筒範囲)の外周が成形ダイスのシゴキ部に拘束された状態で成形ダイスを上昇することによって、シゴキ範囲の内周にセレーションを成形する。このため、シゴキ範囲のまだセレーションが成形されていない範囲に圧縮力が作用しないから、当該範囲が座屈することがなく、薄肉で長尺のセレーションを高精度に成形することができる。
本発明の実施の形態1に係るスリーブヨーク製造装置を説明するものであって、全体を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスリーブヨーク製造装置を説明するものであって、一部(セレーション成形工具)を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るスリーブヨーク製造装置を説明するものであって、製造されるスリーブヨークを示す一部を断面にした斜視図である。 本発明の実施の形態2に係るスリーブヨークの製造方法を説明する各工程におけるスリーブヨーク製造装置の各部位の昇降を示すストローク−時間線図である。 本発明の実施の形態2に係るスリーブヨークの製造方法を説明するものであって、(a)は第1工程(S1)、(b)は第2工程(S2)、(c)は第3工程(S3)を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係るスリーブヨークの製造方法を説明するものであって、(a)は第4工程(S4)、(b)および(c)は第5工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係るスリーブヨークの製造方法を説明するものであって、(a)は第6工程、(b)は第5工程の変形例、および(c)は第5工程の変形例を示す断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図は模式的に描かれたものであって、本発明は図示された形態(部位の形状や相対的な大きさ等)に限定されるものではない。また、各図が煩雑になることを避けるため、構成部材の一部の記載を省略したり、構成部材の一部について符号の記載を省略したりする場合がある。
以下、まず、実施の形態1としてスリーブヨーク製造装置について説明し、その後、実施の形態2としてスリーブヨークの製造方法について説明する。
[実施の形態1]
図1〜図3は本発明の実施の形態1に係るスリーブヨーク製造装置を説明するものであって、図1は全体を示す断面図、図2は一部(セレーション成形工具)を示す斜視図、図3は製造されるスリーブヨークを示す一部を断面にした斜視図である。
(スリーブヨーク)
図3において、スリーブヨーク90は、素形材円柱範囲81および素形材円筒範囲82が形成された素形材80(図1参照)から成形されたものであって、一方の先端寄り(以下「上端部」と称す)にヨーク範囲91が形成され、ヨーク範囲91になめらかに連なって据え込み範囲92が形成され、据え込み範囲92になめらかに連なって筒状の増肉範囲93が形成され、増肉範囲93にテーパー範囲94を介してなめらかに連なってシゴキ範囲95が形成されている。なお、素形材円柱範囲81と素形材円筒範囲82との外径は等しくなっている。
ヨーク範囲91は、ヨーク間隙91bを空けて互いに対向した二股状のヨーク91aを具備している。
据え込み範囲92は、増肉範囲93寄りが略円形で、ヨーク91aに向かっては拡大し、ヨーク間隙91bに向かっては拡大することなく略円形を呈している。
そして、シゴキ範囲95の外径は、素形材80の外径よりも僅かに小さく、内周にセレーション97が形成されている。
増肉範囲93の外径はシゴキ範囲95の外径よりも僅かに大きく、また、内周には、セレーション97の山部に対応した凹凸(不完全歯形)96が成形されている。
(スリーブヨーク製造装置)
図1において、スリーブヨーク製造装置100は、耳出しパンチ10、成形ダイス20、ノックアウトパンチ30、セレーション成形工具40が設置されたマンドレル50、およびこれらを支持するダイセット60を有している。以下それぞれについて説明する。
(パンチ)
耳出しパンチ10は、スリーブヨーク90のヨーク範囲91の内郭形状に対応した形状を具備している。
ノックアウトパンチ30は、筒状の円筒部(ノックアウトパンチ30と同じ符号を付している)を具備し、円筒部は後記するダイスシゴキ部25の内部に昇降可能に配置されている。
なお、耳出しパンチ10を挟むようにストリップパンチ70が配置されているが、ストリップパンチ70を撤去してもよい。
(成形ダイス)
成形ダイス20は、スリーブヨーク90のヨーク範囲91の外郭形状に対応した形状を具備するヨーク成形部(以下「ダイスヨーク成形部」と称す)21と、据え込み範囲92の外郭形状に対応した形状を具備する据え込み部(以下「ダイス据え込み部」と称す)22と、ダイス据え込み部22になめらかに連なった断面円形の等径部(以下「ダイス等径部」と称す)23と、ダイス等径部23にダイステーパー部24を介してなめらかに連なったシゴキ部(以下「ダイスシゴキ部」と称す)25とを有している、
なお、ダイス等径部23の内径は、素形材80の外径に略等しく(正確には僅かに大きく)、ダイスシゴキ部25の内径は、ダイス等径部23の内径よりも小さく、素形材80の外径よりも小さくなっている。また、ダイスヨーク成形部21とダイス据え込み部22との境界は明確なものではない。
なお、成形ダイス20は、主にダイスヨーク成形部21およびダイス等径部23を具備する上分割部分と、主にダイスシゴキ部25を具備する下分割部分とが合体したものであるが、本発明はこれに限定するものではなく、分割位置や分割数は限定するものではなく、また、分割しないものであってもよい。
(セレーション成形工具)
図1および図2において、セレーション成形工具40は、セレーション97に対応した形状(歯形)の完全歯形部41を具備し、マンドレル50の先端に設けられている。そして、完全歯形部41のマンドレル50側(下端側に同じ)には、山径(外径)がテーパ状に徐々に小さくなる不完全歯形部42が形成され、完全歯形部41のマンドレル50とは反対側の面(以下「成形工具上端面」と称す)43は、円弧状の成形工具面取り部44を介して完全歯形部41に連なっている。
なお、ノックアウトパンチ30の円筒部(ノックアウトパンチ30と同じ符号を付している)の内径は、完全歯形部41の山径(外径)よりも大きく、セレーション成形工具40はノックアウトパンチ30の内部に侵入可能になっている(セレーション成形工具40は、ダイスシゴキ部25の内部に侵入可能である)。
(ダイセット)
図1において、ダイセット60は、図示しない油圧プレス機に設置されるものであって、耳出しパンチ10を昇降可能に支持する上パンチプレート61と、成形ダイス20を昇降可能に支持するダイスプレート62と、ノックアウトパンチ30を昇降可能に支持する下パンチプレート63と、マンドレル50を昇降不可能に支持する下固定プレート65とを有している。
そして、下パンチプレート63は、ダイスプレート62に設けられたダイスプレート貫通孔62aに侵入可能で、マンドレル50は、下パンチプレート63に設けられた下パンチプレート貫通孔63aを貫通している。
(作用効果)
前記のように、スリーブヨーク製造装置100は、昇降可能な成形ダイス20およびノックアウトパンチ30と、昇降不可能なセレーション成形工具40が設置されたマンドレル50とを有し、後記するように、成形ダイス20を上昇することによって、シゴキ範囲95の内周にセレーション97を成形するから、シゴキ範囲95の座屈が防止され、高精度のセレーション97を成形することができる(これについては別途詳細に説明する)。
[実施の形態2]
図4〜図7は本発明の実施の形態2に係るスリーブヨークの製造方法を説明するものであって、図4は各工程におけるスリーブヨーク製造装置の各部位の昇降を示すストローク−時間線図、図5の(a)は第1工程(S1)、図5の(b)は第2工程(S2)、図5の(c)は第3工程(S3)、図6の(a)は第4工程(S4)、図6の(b)および図6の(c)は第5工程、図7の(a)は第6工程、図7の(b)は第5工程の変形例、図7の(c)は第5工程の変形例、をそれぞれ示す断面図である。なお、図4には、ストローク−時間線図における各部位の位置(高さ)の理解を容易にするため、スリーブヨーク製造装置の全体を示す断面図(図1参照)を並べて記載する。
(第1工程)
図4および図5の(a)において、素形材80を成形ダイス20に挿入する(S1)。
すなわち、ダイス等径部23の高さにセレーション成形工具40が配置された状態で、素形材円筒範囲82をダイス等径部23に挿入して、素形材円筒範囲82の内部にセレーション成形工具40を収容する。そして、耳出しパンチ10を下降して(図4に示す位置U1)、耳出しパンチ10の先端(下端)を素形材円柱範囲81の上端面に近接させる。
このとき、素形材円筒範囲82の外径はダイス等径部23の内径よりも僅かに小さく、素形材円筒範囲82の内径は、セレーション成形工具40の外径(完全歯形部41の山径)よりも大きく形成されているから、素形材80は容易に挿入され、素形材円筒範囲82の下端部はダイステーパー部24に当接する。
なお、以下の説明の便宜上、成形ダイス20の上端面と成形工具上端面43との距離を「ダイス初期間隔A」と、成形工具上端面43とノックアウトパンチ30の上端面との距離を「ノックアウトパンチ初期間隔B」とそれぞれ称す。
(第2工程)
図4および図5の(b)において、耳出しパンチ10を下降して(図4に示す位置U2)、素形材円柱範囲81をダイスヨーク成形部21に押し込みながら、素形材円筒範囲82をダイスシゴキ部25に押し出す(S2)。
すなわち、ダイスシゴキ部25の内径は素形材円筒範囲82の外径より小さい(ダイス等径部23の内径よりも小さい)ため、素形材円筒範囲82の下端部寄りには、素形材円筒範囲82よりも外径の小さいシゴキ範囲95が形成される。なお、押し出しに際して、素形材円筒範囲82の内径も縮小するが、セレーション成形工具40の不完全歯形部42に当接することはないように、また、シゴキ範囲95の内径も縮小するが、マンドレル50の外径よりも大きくなるように、それぞれ設定されている。
(第3工程)
図4および図5の(c)において、耳出しパンチ10をさらに下降して(図4に示す位置U3)、素形材円筒範囲82をダイスシゴキ部25にさらに押し出し、シゴキ範囲95の下端面をノックアウトパンチ30の上端面に当接させると共に、素形材円柱範囲81をダイスヨーク成形部21およびセレーション成形工具40に当接させて、素形材円柱範囲にヨーク範囲91を成形する(S3)。
このとき、ヨーク範囲91の下方は、ダイス据え込み部22およびセレーション成形工具40に押し付けられて据え込み範囲92が成形され、据え込み範囲92の下方は、ダイス等径部23およびダイステーパー部24に押し付けられて増肉範囲93が成形される(正確には、ノックアウトパンチ30も力を受けている)。
さらに、増肉範囲93の内径は素形材円筒範囲82の内径よりも小さくなるため、増肉範囲93の内周がセレーション成形工具40の完全歯形部41に押し付けられ、内周に完全歯形部41の山部に対応した凹凸(不完全歯形)96が成形される。
なお、第2工程はシゴキ範囲95の成形が顕著で、第3工程はヨーク範囲91等の成形が顕著であるタイミングとしているため、第2工程から第3工程への推移タイミングは明確でなく、図4に示す位置U2は模式的に示したものである。また、ヨーク範囲91等の成形が進むに従って成形荷重(図示しない)が増加するため、耳出しパンチ10の下降速度は一定でなく、図4に示す直線が曲線になったり、複数箇所で折れ曲がったりする。
(第4工程)
図4および図6の(a)において、ヨーク範囲91および据え込み範囲92の成形が終了したところ(図4に示す位置U3)で、耳出しパンチ10を成形ダイス20の上方に引き上げる(S4、図4に示す位置U4)。
なお、第3工程において素形材円柱範囲81は後方に押し出されるため、ヨーク91aの先端は成形ダイス20の上方に突き出している。
(第5工程)
図4、図6の(b)および図6(c)において、成形ダイス20を上昇して、シゴキ範囲95の内周にセレーション97を成形する(S5)。すなわち、第1工程から第4工程の間、位置D1にあった成形ダイス20を位置D5に持ち上げる。そうすると、ヨーク範囲91およびシゴキ範囲95等が成形された素形材80(セレーション97が成形されていないスリーブヨーク90に相当する)は成形ダイス20に把持された状態で持ち上げられ、一方、セレーション成形工具40の位置(高さ)は変わらない(位置C1に維持されている)。
したがって、ノックアウトパンチ30を上昇させない(位置K1に維持している)場合には、例えば、成形ダイス20をダイス上昇量ΔAだけ持ち上げた際、ダイス上昇量ΔAに略同じ長さのセレーション97が成形され、シゴキ範囲95の下端面とノックアウトパンチ30の上端面との間にはダイス上昇量ΔAの隙間が形成される(図6の(b))。また、例えば、成形ダイス20をノックアウトパンチ初期間隔Bだけ持ち上げた際、シゴキ範囲95の下端面とノックアウトパンチ30の上端面との間にはノックアウトパンチ初期間隔Bの隙間が形成され、シゴキ範囲95の下端面は成形工具上端面43の位置(高さ)に一致して、シゴキ範囲95の下端面に達するセレーション97が成形される(図6の(c))。
このため、先ず、ダイステーパー部24がセレーション成形工具40の不完全歯形部42の位置(高さ)を通過する際に、テーパー範囲94は外周をダイステーパー部24に拘束された状態で、内周に徐々にセレーション97が成形される。このとき、第3工程において増肉範囲93の内周に成形された凹凸(不完全歯形)96に連続して、セレーション97は不完全歯形から完全歯形に徐々に成形されるから、成形ダイス20を上昇するための力やマンドレル50が上方に引っ張られる力が過大になることがなく、高精度のセレーション97が成形される。
そして、引き続いて、ダイスシゴキ部25がセレーション成形工具40の完全歯形部41の位置(高さ)にある間は、シゴキ範囲95は、外周をダイスシゴキ部25に拘束された状態で、内周に高精度のセレーション97が成形される。このとき、シゴキ範囲95の下端面は拘束されていない(フリーである)ため、セレーション97の成形によってシゴキ範囲95は下方に向かって延ばされる。
(第6工程)
図4および図7の(a)において、ノックアウトパンチ30を上昇して(図4に示す位置K6)、内周にセレーション97が成形されたシゴキ範囲95をダイスシゴキ部25から押し出す(S6)。すなわち、ノックアウトパンチ30の上端面をダイスシゴキ部25の上端(あるいは、ダイステーパー部24)の位置(高さ)にする。そして、図示しないハンドリング装置によって、スリーブヨーク90を成形ダイス20から取り出す。
(変形例)
図4、図7の(b)および図7の(c)において、第6工程を迅速にするため、および成形ダイス20(特に、ダイスシゴキ部25)およびノックアウトパンチ30を小さく(短く)するため、第5工程において、成形ダイス20の上昇に合わせて、ノックアウトパンチ30を上昇させている(図4において破線にて示す)。このとき、ノックアウトパンチ30の上端面がシゴキ範囲95の下端面に当接しないようにしたり、当接しても、シゴキ範囲95を押し上げないようにしたりしている。
なお、図7の(b)は第5工程の途中であって、ノックアウトパンチ30は位置J1にまで上昇し、図7の(c)は第5工程の終了時であって、ノックアウトパンチ30は位置J2にまで上昇している。このため、第6工程においては、ノックアウトパンチ30の上昇量が少なくなるから、第6工程に要する時間は「ΔS6」で示す分だけ短縮される。
(作用効果)
以上のように、本発明のスリーブヨーク製造装置100およびスリーブヨークの製造方法は、昇降可能な成形ダイス20およびノックアウトパンチ30と、昇降不可能なセレーション成形工具40が設置されたマンドレル50とを有し、成形ダイス20を昇降することによって、外周が拘束された状態でシゴキ範囲95にセレーション97を成形するから、シゴキ範囲95には軸方向の圧縮力が作用することがなく、座屈が防止され、高精度のセレーション97を成形することができる。
なお、以上は、セレーション成形工具40の位置を固定して、成形ダイス20のみの上昇によってセレーション97を成形するものであるが、成形ダイス20に追加してノックアウトパンチ30を上昇してもよい。すなわち、成形ダイス20とノックアウトパンチ30とを同一速度で上昇したり、成形ダイス20を所定距離だけ上昇した後、成形ダイス20の上昇を停止して、その後は、ノックアウトパンチ30のみを上昇したりしてもよい。
なお、以上、本発明を実施の形態1および実施の形態2をもとに説明した。この実施の形態1および実施の形態2は例示であり、それらの各構成要素及びその組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明は以上であるから、スリーブ部の内周にセレーションを具備する限り、各種形状のヨークを具備する部材やヨークに代わる各種形状部分を具備する部材を製造する製造装置および製造方法として広く利用することができる。
10 :耳出しパンチ
20 :成形ダイス
21 :ダイスヨーク成形部
22 :ダイス据え込み部
23 :ダイス等径部
24 :ダイステーパー部
25 :ダイスシゴキ部
30 :ノックアウトパンチ
40 :セレーション成形工具
41 :完全歯形部
42 :不完全歯形部
43 :成形工具上端面
44 :成形工具面取り部
50 :マンドレル
60 :ダイセット
61 :上パンチプレート
62 :ダイスプレート
62a:ダイスプレート貫通孔
63 :下パンチプレート
63a:下パンチプレート貫通孔
65 :下固定プレート
70 :ストリップパンチ
80 :素形材
81 :素形材円柱範囲
82 :素形材円筒範囲
90 :スリーブヨーク
91 :ヨーク範囲
91a:ヨーク
91b:ヨーク間隙
92 :据え込み範囲
93 :増肉範囲
94 :テーパー範囲
95 :シゴキ範囲
96 :凹凸(不完全歯形)
97 :セレーション
100 :スリーブヨーク製造装置
A :ダイス初期間隔
B :ノックアウトパンチ初期間隔
ΔA:ダイス上昇量

Claims (4)

  1. 円筒範囲と円柱範囲とを具備する素形材から、前記円筒範囲の内周にセレーションが形成されると共に前記円柱範囲にヨークが形成されるスリーブヨークを製造するスリーブヨーク製造装置であって、
    前記ヨークの内郭形状に対応した形状を具備する耳出しパンチと、
    前記ヨークの外郭形状に対応した形状を具備するヨーク成形部と、前記ヨーク成形部になめらかに連なった据え込み部と、前記据え込み部になめらかに連なり前記円筒範囲の外径と略同じ内径を具備する等径部と、前記等径部にテーパー部を介してなめらかに連なり、前記円筒範囲の外径よりも小さい内径を具備するシゴキ部とが形成された成形ダイスと、
    前記シゴキ部の内部に配置された円筒状のノックアウトパンチと、
    前記セレーションの歯形に対応した形状を具備するセレーション成形工具と、
    前記セレーション成形工具が先端に設けられ、前記ノックアウトパンチの内部を貫通したマンドレルと、
    前記耳出しパンチを前記ヨーク成形部に侵入可能に昇降し、前記成形ダイスおよび前記ノックアウトパンチをそれぞれ昇降すると共に、前記マンドレルを昇降不可能に支持するダイセットと、を有することを特徴とするスリーブヨーク製造装置。
  2. 円筒範囲と円柱範囲とを具備する素形材から、前記円筒範囲の内周にセレーションが形成されると共に前記円柱範囲にヨークが形成されるスリーブヨークを、昇降する耳出しパンチ、昇降する成形ダイス、昇降するノックアウトパンチおよび昇降不可能なセレーション成形工具を有するスリーブヨーク製造装置を用いて製造するスリーブヨークの製造方法であって、
    前記耳出しパンチは、前記ヨークの内郭形状に対応した形状を具備し、
    前記成形ダイスは、前記ヨークの外郭形状に対応した形状のヨーク成形部と、前記ヨーク成形部になめらかに連なった据え込み部と、前記据え込み部になめらかに連なり前記円筒範囲の外径と略同じ内径を具備する等径部と、前記等径部にテーパー部を介してなめらかに連なり、前記円筒範囲の外径よりも小さい内径のシゴキ部とを具備し、
    前記ノックアウトパンチは、前記シゴキ部の内部に配置された円筒部を具備し、
    前記セレーション成形工具は、前記セレーションの歯形に対応した完全歯形部を具備し、
    前記等径部の高さに前記セレーション成形工具が配置された状態で、前記素形材の前記円筒範囲を前記等径部に挿入して、前記円筒範囲の内部に前記セレーション成形工具を収容する第1工程と、
    前記耳出しパンチを下降して、前記円柱範囲を前記ヨーク成形部に押し込みながら、前記円筒範囲を前記シゴキ部に押し出してシゴキ範囲を成形する第2工程と、
    前記耳出しパンチをさらに下降して、前記円筒範囲を前記シゴキ部にさらに押し出し、前記シゴキ範囲の下端面を前記ノックアウトパンチの上端面に当接させると共に、前記円柱範囲を前記ヨーク成形部、前記据え込み部および前記セレーション成形工具に当接させて、前記円柱範囲に前記ヨークおよび据え込み範囲を成形する第3工程と、
    前記耳出しパンチを前記ヨーク成形部から引き上げる第4工程と、
    前記成形ダイスを上昇して、前記シゴキ範囲の内周に前記セレーションを成形する第5工程と、
    前記ノックアウトパンチを上昇して、内周に前記セレーションが成形された前記シゴキ範囲を前記シゴキ部から押し出す第6工程と、
    を有することを特徴とするスリーブヨークの製造方法。
  3. 前記第3工程において、前記円柱範囲の一部が前記等径部に押し付けられ、増肉して増肉範囲が成形され、前記増肉範囲の内周が前記完全歯形部に押し付けられることを特徴とする請求項2記載のスリーブヨークの製造方法。
  4. 前記第5工程において、前記シゴキ範囲の下端面と前記ノックアウトパンチの上端面との間に隙間を空けて、前記ノックアウトパンチを上昇することを特徴とする請求項2または3記載のスリーブヨークの製造方法。
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