JP2021021160A - 防汚性布帛 - Google Patents
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Abstract
【課題】油性ボールペンのインクのすじ状の汚れのような極めて落ちにくく、かつ、洗濯残りが目立つ汚れであっても、洗濯すれば目立たない程度にまで汚れを落とすことができる、作業着に好適な防汚性布帛を提供する。【解決手段】単繊維繊度が0.5dtex〜3.5dtex、総繊度が30dtex〜400dtexである熱可塑性樹脂からなるマルチフィラメントが、経糸および緯糸の何れかまたは両方に用いられた織物に、防汚性樹脂が付与されている防汚性布帛であって、前記の織物は、仕上密度(本/inch)が経・緯合わせて150〜450、かつ、カバーファクターが2000〜3500であることを特徴とする防汚性布帛とする。【選択図】なし
Description
本発明は、防汚性を有した布帛に関する。
撥水あるいは撥油加工を応用した防汚性布帛が家庭用あるいは産業用の衣料において広く用いられている。こうした防汚性布帛は汚れをつきにくくすることを主眼としたもの、また、一旦付着した汚れを落ちやすくすることを主眼としたものに大別される。
前者の例では、いわゆるフッ素加工、すなわち含フッ素化合物で布帛の表面をコーティング加工する方法が知られている。
また後者の例では、特許文献1に示されるように繊維を構成するポリマーに修飾基を導入する方法や、特許文献2に示されるように親水基を含有した撥水撥油樹脂を付与する方法が知られている。繊維に親水性が付与されることで、洗濯時に繊維間隙に水が入りやすくなり、洗濯効率が高まるものとされている。
しかしながら、汚れの中では落ちやすい汚れと落ちにくい汚れとがあり、鉱物油や植物油や動物油による油性の汚れは落ちにくい性質を有している。特に油性のボールペンのインクは落ちにくい汚れである。油性のボールペンは作業者が常用する筆記具であるので、作業時に誤って作業着にインクが付着することがままみられる。油性ボールペンの汚れは筋状となって付着するところ、洗濯していくらかは落ちたとしても残ってしまったインクの汚れは非常に目立つものとなる。しかし、公知の技術ではこうした油性ボールペンのインクのような落ちにくい汚れにまで対応できるものは存在していなかった。
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決し、油性ボールペンのインクのすじ状の汚れのような極めて落ちにくく、かつ、洗濯残りが目立つ汚れであっても、洗濯すれば目立たない程度にまで汚れを落とすことができる、作業着に好適な防汚性布帛を提供せんとするものである。
上記課題を解決するため、本発明は次のものに関する。
すなわち、本発明の本旨とするところは、単繊維繊度が0.5dtex〜3.5dtex、総繊度が30dtex〜400dtexである熱可塑性樹脂からなるマルチフィラメントが、経糸および緯糸の何れかまたは両方に用いられた織物に、防汚性樹脂が付与されている防汚性布帛であって、前記の織物は、仕上密度(本/inch)が経・緯合わせて150〜450、かつ、カバーファクターが2000〜3500であることを特徴とする防汚性布帛である。
また、種々の改良された態様を提案するものである。
本発明によれば、油性ボールペンのインクのすじ状の汚れのような極めて落ちにくく、かつ、洗濯残りが目立つ汚れであっても、洗濯すれば目立たない程度にまで汚れを落とすことができる。
また、鉱物油や植物油や動物油による油性の汚れ一般に優れた洗浄性と再汚染防止性を有する。
本発明者らは、油性のボールペンインクのスジ汚れのような落ちにくい汚れであっても如何に効果的に落とすことができるかについて鋭意検討を重ね、基材の構成に着眼することに至った、また、さらに効果的に汚れを落とすことについて、付与する防汚性樹脂や布帛の洗濯法との組み合わせについても検討を進め、特に好ましい態様を究明することができるに至った。
以下、本発明について具体的に例を挙げつつ説明する。但し、以下に示す具体的な例は本発明を説明するためのものであって、本発明は係る具体的な例に限定して解釈されるものではない。
本発明の防汚性布帛は、単繊維繊度が0.5dtex〜3.5dtex、総繊度が30dtex〜400dtexであり、熱可塑性樹脂からなるマルチフィラメントが用いられている。
熱可塑性樹脂は、分解点よりも低い温度に融点を有する樹脂であり、融点はマルチフィラメントを溶融紡糸で得るという観点から好ましくは400℃以下である。また、融点の下限としては特に制限は無いが実用上180℃以上であることが望ましい。熱可塑性樹脂としては、家庭用あるいは産業用の衣料に用いるという観点からは、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド、また、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルが代表的な樹脂であり、熱可塑性樹脂は共重合体であっても二種以上の樹脂が混合されたものであっても構わない。また、本発明に用いるマルチフィラメントは、二種以上の熱可塑性樹脂が用いられたものであっても良い。本発明にあっては作業着としたときの適度な強度やコシ、また、しわの生じにくさや汚れが沈着しにくい等の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートを用いることが望ましい。
本発明に用いられるマルチフィラメントの単繊維繊度は0.5dtex〜3.5dtexである。単繊維繊度が0.5dtex未満では織物の目が小さくなりすぎて織物に入った汚れを落とすことが困難であり、3.5dtexを超えると汚れが布帛の奥の方まで入り易くなるとともにやはり織物に入った汚れを落とすことが困難となる。マルチフィラメントの単繊維繊度の下限という点では、1.1dtex以上とすることが好ましい。
また、マルチフィラメントの単繊維は円形断面であっても構わないが、円形以外の断面形状を有した繊維、いわゆる異形断面繊維であることが好ましい。好ましい断面形状としては、多角形形状、多葉型断面、十字型断面が好ましい。また、断面が多角形形状である場合において、角における内角として180°を超える角が全ての角の数の25%〜50%を占めるような断面形状であることが好ましい。異形断面繊維とすることで単位織物体積あたりの防汚性樹脂の付与面積が増大する傾向があるので、汚れを落とす効果がさらに向上する。
本発明に用いられるマルチフィラメントの総繊度は30dtex〜400dtexである。総繊度が30dtex未満では繊維糸束が細すぎて織物に入った汚れを落とすことが困難であり、400dtexを超えると布帛の凹凸が大きくなりやすく、また、糸束間に汚れが入り易くなるとともにやはり織物に入った汚れを落とすことが困難となる。
マルチフィラメントの単繊維繊度や総繊度は溶融紡糸時のホール数やホール径、また、熱可塑性樹脂の吐出量を調節することで所望のものを得ることが可能である。
本発明に用いるマルチフィラメントは、下式(1)で示される撚り係数が27000〜45000である仮撚り加工糸であることが好ましい。このような糸を用いると染色加工時において布帛に捲縮が発現し、織物にある空隙が小さくなるとと共に織物の平滑性が向上するため、洗濯した際に汚れが落ちやすくなる。撚り係数の下限は前記の作用を大きくできることから、30000以上とすることが好ましい。なお、仮撚り加工の方法には特に制限は無く、公知の方法を用いることができる。
撚り係数=(マルチフィラメント1mあたりの撚り数)×√(総繊度(デシテックス)/延伸倍率) (1) 。
本発明の防汚性布帛に用いる織物は前記のマルチフィラメントが経糸または緯糸の何れかまたは両方に用いられている。より高い防汚性が得られるので、前記のマルチフィラメントは経糸及び緯糸の両方に用いられていることが好ましい。
前記の織物は、仕上密度(本/inch)が経・緯合わせて150〜450であり、かつ、カバーファクターが2000〜3500である。これらは織物の持つ空隙の度合いや平滑性の指標として重要な指標であり、係る範囲とすることで汚れがついたとしても洗濯によって効果的に落とすことが可能となる。仕上密度は好ましく経・緯合わせて230〜330(本/inch)であり、カバーファクターは好ましく2300〜3300である。仕上げ密度が前記した下限値を下廻り、かつ、カバーファクターが前記した下限値を下廻る場合は防汚樹脂が付与されていても布帛に汚れが入り易くなると共に、入った汚れが落ちにくい。また、仕上げ密度が前記した上限値を超え、かつ、カバーファクターが前記した上限値を超える場合も一旦入った汚れが落ちにくい。加えて、布帛の風合いとしても悪くなる傾向がある。なお、カバーファクターは下記式(2)で示されるパラメータとして知られている。
カバーファクター=N1×√(D1)+N2×√(D2) (2)
(N1は経糸密度(本/インチ)、N2は緯糸密度(本/インチ)、D1は経糸の繊度(dtex)、D2は緯糸の繊度(dtex)をそれぞれ表す。) 。
(N1は経糸密度(本/インチ)、N2は緯糸密度(本/インチ)、D1は経糸の繊度(dtex)、D2は緯糸の繊度(dtex)をそれぞれ表す。) 。
本発明に用いる織物においては、経糸および緯糸のクリンプ率の合計は15%以上であることが好ましく、より好ましくは20%以上である。上限としては特に制限は無いが、実用的には40%以下とすることが好ましい。ここで、クリンプ率とは、JIS L1096 8.7Bに記載の方法よって求められる。クリンプ率が前記した下限値を以上であることで、染色加工を行ったときの加工縮みが大きくなり、織物にある空隙が小さくなるとと共に織物の平滑性が向上するため、洗濯した際に汚れが落ちやすくなる。
本発明の防汚性布帛に用いる織物には防汚性樹脂が付与されている。防汚性樹脂は直接織物に付与されていても良く、必要に応じて、プライマー層を介して付与されていても構わない。防汚性樹脂としては、公知の防汚加工に用いうる樹脂を用いることができ、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などの付与によって材料の表面張力を低減する作用を有する樹脂、また、いわゆるSR(Soil Release)加工剤を用いることができる。中でも親水性SR加工剤、とりわけ再汚染防止用のポリエステル樹脂、を用いることが好ましい。親水性SR加工剤を用いることによって繊維表面が親水化されるので、疎水性である油性のボールペンインクのスジ汚れを洗濯で効果的に落とすことができる。特に好ましい親水性SR加工剤としては、例えば、下記一般式(a)で表される構造単位を10〜20質量%、(b)で表される構造単位を70〜80質量%、(c)で表される構造単位を10質量%以下含む樹脂が挙げられる。なお、(c)で表される構造単位は含まれていることが好ましいが、含まれていなくても構わない。
(ここで、Rは炭素数3〜6のアルキレン基であり、必ず1つ以上の分岐鎖を有する。lは5〜200の整数、mは1〜6の整数である。)
防汚性樹脂の分子量としては、柔軟性や耐洗濯性など実用上の障害とならなければ、特に制限は無く、重量平均分子量として、おおよそ5000〜100000程度のものを用いることが実用的である。
防汚性樹脂の分子量としては、柔軟性や耐洗濯性など実用上の障害とならなければ、特に制限は無く、重量平均分子量として、おおよそ5000〜100000程度のものを用いることが実用的である。
また、本発明の防汚性布帛は、油性のボールペンインキのスジ汚れを効果的に洗い流せることから、洗浄液として下記一般式(1)で表される非イオン系界面活性剤を用いて洗浄することが好ましい。
(一般式(1)中、A1Oは同一でも異なっていても良い炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表し、aは1または2、bは0〜3の整数、dは7〜15の整数を各々表す。但し、分子中の(a+ab)の総数は1〜4である。)
また、好ましく、下記一般式(2)で表される非イオン系界面活性剤または下記一般式(3)で表される非イオン系界面活性剤を併用できる。
また、好ましく、下記一般式(2)で表される非イオン系界面活性剤または下記一般式(3)で表される非イオン系界面活性剤を併用できる。
R3O−(A2O)s−H (2)
(一般式(2)中、R3は炭素数8〜18の脂肪族炭化水素基を表し、A2Oは同一でも異なっていても良い炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表し、sは2〜25の整数を表す。)
R4 p−N−[(A3O)t−H]3−p (3)
(一般式(3)中、R4は複数存する場合は同一でも異なっていても良い炭素数8〜18の脂肪族炭化水素基、A3Oは同一でも異なっていても良い炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表し、pは1または2、tは2〜25の整数を各々表す。) 。
(一般式(2)中、R3は炭素数8〜18の脂肪族炭化水素基を表し、A2Oは同一でも異なっていても良い炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表し、sは2〜25の整数を表す。)
R4 p−N−[(A3O)t−H]3−p (3)
(一般式(3)中、R4は複数存する場合は同一でも異なっていても良い炭素数8〜18の脂肪族炭化水素基、A3Oは同一でも異なっていても良い炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表し、pは1または2、tは2〜25の整数を各々表す。) 。
洗浄液に含まれる前記一般式(1)表される非イオン系界面活性剤は洗浄液の質量を100質量%としたとき、0.05質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは1質量%以上である。また、洗浄液に含まれる前記一般式(2)あるいは前記一般式(3)で表される非イオン系界面活性剤は、洗浄液の質量を100質量%としたとき、0.05質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは1質量%以上である。何れの非イオン系界面活性剤についてもその含有量を限定するものではないが、各々について、5質量%以下、好ましく2.5質量%以下として用いることが実用的である。
本発明の防汚性布帛は、油性の汚れに対して汚れの付着があっても洗濯によって除去しやすいことから作業服に好適に用いられる。また、油性ボールペンを用いる機会が多い、看護師や配達員や事務員の作業服において好適に用いられる。とりわけ、清潔感を求められる看護師の作業服においては長く白度を維持することが求められるところ、本発明は係る用途に特に好適に用いられる
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。まず、各実施例および比較例における評価方法について説明する
(1)洗濯評価(洗濯後色差)
下記に示す非イオン界面活性剤を40質量%の濃度となるように純水中に加えて洗浄液の原液を調製した。この洗浄液を各々の非イオン系界面活性剤が表1に記載の濃度となるように純水で希釈して洗浄液とした。
(1)洗濯評価(洗濯後色差)
下記に示す非イオン界面活性剤を40質量%の濃度となるように純水中に加えて洗浄液の原液を調製した。この洗浄液を各々の非イオン系界面活性剤が表1に記載の濃度となるように純水で希釈して洗浄液とした。
非イオン界面活性剤:上記一般式(1)で示された非イオン系界面活性剤(オキシエチレン系非イオン系界面活性剤)、および、上記一般式(2)で示された非イオン系界面活性剤(オキシエチレン系非イオン系界面活性剤)。
次に、布帛を20cm×20cmに裁断し、三菱鉛筆社製ボールペン(三菱鉛筆 ジェットストリームSXN-150-05。ボール径0.5mm)で、長さ20cmの線を3本線を引いた。
こうして得た試験片を前記洗浄液中で洗浄を行った。洗浄は、攪拌式洗浄力試験機(ターゴトメーター)を用い、1000ml浴中、回転速度90rpmにて、60℃、10分間行った。その後50℃、10分間すすぎ洗いを行い、その後市販の遠心脱水機を用いて40秒間脱水し、80℃で20分間乾燥した。
評価は、JIS L 0805汚染用グレースケールを用い、処理後の試験片と処理前の布帛をそれぞれマスクし、D65光源下で色票と対比し目視で等級判定した。
なお、色差はL*a*B*表色系による色差ΔE* abで数値化することができる。5級は0+0.2、4級は4.5±0.3、3級は9.0±0.5となり、級数が大きいほど汚れ落ちの効果が大きいことが理解できる。
(2)洗濯耐久性(洗濯後色差(20回洗濯後の生地使用))
布帛の洗濯耐久性を調べるため、布帛を20cm×20cmに裁断し、上記(1)項に記載の洗浄−すすぎ―脱水―乾燥の操作を20回実施したあとに、上記の洗濯評価を行った。
布帛の洗濯耐久性を調べるため、布帛を20cm×20cmに裁断し、上記(1)項に記載の洗浄−すすぎ―脱水―乾燥の操作を20回実施したあとに、上記の洗濯評価を行った。
実施例1
ポリエチレンテレフタレート100%のPOYヤーン(南亜製)を仮撚りの撚り係数が28500となるよう仮撚り加工し、167dtex、48フィラメント(単糸繊度3.48dtex)の仮撚り加工フィラメント糸を得た。この糸を緯糸とし、経糸として、ポリエチレンテレフタレート100%のフィラメント糸84dtex、36フィラメント(南亜製)。単糸繊度2.33dtex)を使用して、平織物を得た。なお、経糸密度と緯糸密度の合計は230本/インチとなるように作製した。
得られた生地を常法に従って、オープンソーパーを用いて精練、中間セット、液流染色ののちにソイルリリース加工を行った。SR剤としては、親水性ポリエステル系樹脂(日華化学(株)製、NICEPOLE PR-9000)を用い、130℃、60分間の吸尽処理を行って、1%owf付与した。得られた布帛をヒートセットし、乾燥した。
得られた布帛の性状および評価結果を表1に示す。
実施例2
ポリエチレンテレフタレート100%のPOYヤーン(南亜製)を仮撚りの撚り係数が34500となるよう仮撚り加工し、167dtex、48フィラメント(単糸繊度3.48dtex)の仮撚り加工フィラメント糸を得た。この糸を緯糸とし、経糸として、ポリエチレンテレフタレート100%のフィラメント糸 84dtex、36フィラメント(南亜製。単糸繊度2.33dtex)を使用して、平織物を得た。なお、経糸密度と緯糸密度の合計は240本/インチとなるように作製した。得られた生地について実施例1と同様にソイルリリース加工を行った。
ポリエチレンテレフタレート100%のPOYヤーン(南亜製)を仮撚りの撚り係数が34500となるよう仮撚り加工し、167dtex、48フィラメント(単糸繊度3.48dtex)の仮撚り加工フィラメント糸を得た。この糸を緯糸とし、経糸として、ポリエチレンテレフタレート100%のフィラメント糸 84dtex、36フィラメント(南亜製。単糸繊度2.33dtex)を使用して、平織物を得た。なお、経糸密度と緯糸密度の合計は240本/インチとなるように作製した。得られた生地について実施例1と同様にソイルリリース加工を行った。
得られた布帛の性状および評価結果を表1に示す。
実施例3
ポリエチレンテレフタレート100%の三花弁状断面を有した異形断面POYヤーン(南亜製)を仮撚りの撚り係数が34500となるよう仮撚り加工し、167dtex、48フィラメント(単糸繊度3.48dtex)の仮撚り加工フィラメント糸を得た。この糸を緯糸とし、経糸として、ポリエチレンテレフタレート100%のフィラメント糸 167dtex、48フィラメント(南亜製。単糸繊度3.48dtex)を使用して、平織物を得た。なお、経糸密度と緯糸密度の合計は200本/インチとなるように作製した。得られた生地について実施例1と同様にソイルリリース加工を行った。
ポリエチレンテレフタレート100%の三花弁状断面を有した異形断面POYヤーン(南亜製)を仮撚りの撚り係数が34500となるよう仮撚り加工し、167dtex、48フィラメント(単糸繊度3.48dtex)の仮撚り加工フィラメント糸を得た。この糸を緯糸とし、経糸として、ポリエチレンテレフタレート100%のフィラメント糸 167dtex、48フィラメント(南亜製。単糸繊度3.48dtex)を使用して、平織物を得た。なお、経糸密度と緯糸密度の合計は200本/インチとなるように作製した。得られた生地について実施例1と同様にソイルリリース加工を行った。
得られた布帛の性状および評価結果を表1に示す。
実施例4
ポリエチレンテレフタレート100%の三花弁状断面を有した異形断面POYヤーン(南亜製)を仮撚りの撚り係数が34500となるよう仮撚り加工し、167dtex、48フィラメント(単糸繊度3.48dtex)の仮撚り加工フィラメント糸を得た。この糸を緯糸とし、経糸として、ポリエチレンテレフタレート100%のフィラメント糸 167dtex、48フィラメント(南亜製。単糸繊度3.48dtex)を使用して、平織物を得た。なお、経糸密度と緯糸密度の合計は230本/インチとなるように作製した。得られた生地について実施例1と同様にソイルリリース加工を行った。
ポリエチレンテレフタレート100%の三花弁状断面を有した異形断面POYヤーン(南亜製)を仮撚りの撚り係数が34500となるよう仮撚り加工し、167dtex、48フィラメント(単糸繊度3.48dtex)の仮撚り加工フィラメント糸を得た。この糸を緯糸とし、経糸として、ポリエチレンテレフタレート100%のフィラメント糸 167dtex、48フィラメント(南亜製。単糸繊度3.48dtex)を使用して、平織物を得た。なお、経糸密度と緯糸密度の合計は230本/インチとなるように作製した。得られた生地について実施例1と同様にソイルリリース加工を行った。
得られた布帛の性状および評価結果を表1に示す。
比較例1
ポリエチレンテレフタレート100%のPOYヤーン(南亜製)を仮撚りの撚り係数が26500となるよう仮撚り加工し、167dtex、36フィラメント(単糸繊度4.64dtex)の仮撚り加工フィラメント糸を得た。この糸を経糸および緯糸として平織物を得た。なお、経糸密度と緯糸密度の合計は120本/インチとなるように作製した。得られた生地について実施例1と同様にソイルリリース加工を行った。
ポリエチレンテレフタレート100%のPOYヤーン(南亜製)を仮撚りの撚り係数が26500となるよう仮撚り加工し、167dtex、36フィラメント(単糸繊度4.64dtex)の仮撚り加工フィラメント糸を得た。この糸を経糸および緯糸として平織物を得た。なお、経糸密度と緯糸密度の合計は120本/インチとなるように作製した。得られた生地について実施例1と同様にソイルリリース加工を行った。
得られた布帛の性状および評価結果を表1に示す。
表1から理解できるように、比較例1に対して実施例1ないし4の布帛は優れた汚れ落ち効果を発揮することがわかった。また、繰り返し洗濯後の生地についても、実施例1〜4の布帛は初期の性能に大差ない汚れ落ち効果を発揮することがわかった。
Claims (5)
- 単繊維繊度が0.5dtex〜3.5dtex、総繊度が30dtex〜400dtexである熱可塑性樹脂からなるマルチフィラメントが、経糸および緯糸の何れかまたは両方に用いられた織物に、防汚性樹脂が付与されている防汚性布帛であって、前記の織物は、仕上密度(本/inch)が経・緯合わせて150〜450、かつ、カバーファクターが2000〜3500であることを特徴とする防汚性布帛。
- 前記マルチフィラメントは、下式(1)で表される撚り係数が27000〜45000である仮撚り加工糸であることを特徴とする請求項1記載の防汚性布帛。
撚り係数=(マルチフィラメント1mあたりの撚り数)×√(総繊度(デニール)/延伸倍率) (1) - 前記マルチフィラメントが異形断面を有する請求項1または2記載の防汚性布帛。
- 前記の織物において、経糸および緯糸のクリンプ率の合計が15%以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の防汚性布帛。
- 下記条件による洗浄評価によるグレースケール判定が4級以上である請求項1〜4の何れか記載の防汚性布帛。
[洗浄評価]
布帛20cm×20cmに油性ボールペン(三菱鉛筆 ジェットストリームSXN-150-05。0.5mm)を用い、長さ20cmの線を3本引いて試料を得、当該試料に対して、下記洗浄液1を用いた洗浄試験を実施する。洗浄試験の条件は、攪拌式洗浄力試験機(ターゴトメーター)を用い、1000ml浴中、回転速度90rpmにて、60℃、10分間で攪拌洗浄し、その後、50℃で10分間すすぎを行い、市販の遠心脱水機を用いて40秒間脱水し、80℃で20分間乾燥した。JIS L 0805に規定される汚染用グレースケールを用い、処理後の試験片と処理前の布帛をそれぞれマスクし、D65光源下で色票と対比して目視で等級判定を行った。
(洗浄液1)下記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤、および、下記式(2)で示される非イオン計界面活性剤が各々0.05質量%配合された水溶液
R3O−(A2O)s−H (2)
[一般式(2)中、R3は炭素数8〜18の脂肪族炭化水素基を表し、A2Oは同一でも異なっていても良い炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表し、sは2〜25の整数を表す。]
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