JP2004081303A - ワイピングクロス - Google Patents

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Michinori Yamana
山名 道則
Minoru Fujii
藤井 実
Yasuhiro Fujimoto
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【課題】清掃効果が良く磨耗耐久性にも優れたワイピングクロスを提供する。
【解決手段】繊維軸方向に沿う筋状溝を表面に有する合成繊維を主体として構成されていることを特徴とするワイピングクロス。例えば図1に示すような難溶出成分Aを中心部分に、易溶出成分Bを繊維表面の溝となる部分に配した複合繊維で織編物を構成し、アルカリ等を用いて易溶出性ポリマーAを溶出させることにより、深さ0.3〜1.0μm程度で開口幅0.3〜3.0μm程度の筋状溝が合成繊維表面に並列して複数本形成されたワイピングクロス。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は家庭用・事務用・工業用等の様々な分野で用いることができ、清掃効果が高く磨耗耐久性にも優れたワイピングクロスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
家庭用・事務用・工業用・その他各分野に使用できるワイピングクロスとしては、綿等の天然繊維で構成された布帛が長く用いられてきた。しかしこれらの布帛では、清掃効果が不十分であるうえ発塵性の問題があり、また、拭き取って布帛に付着した汚れを落とすのに通常の洗濯では落としにくいという問題があった。
これらの問題を解消すべく開発されたものとして、単繊度が0.1dtex以下のいわゆる超極細繊維で構成された布帛や不織布のワイピングクロスが近年市販されている。これら超極細繊維を用いたワイピングクロスは、超極細繊維の作用により、微細な汚れの粒子も掻きとるようにして落とすことのできるものであり、また、合成繊維であるため、ワイピングクロスに付着した汚れも通常の洗濯で十分に落とすことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の超極細繊維を用いて構成されたワイピングクロスは、単繊維が極めて細いために汚れの清掃効果が高いのであるが、その反面いわば副作用として、単繊維が極めて細いがために磨耗耐久性が低くなり、使用時間が長くなると発塵等の問題が生じるおそれもあった。したがって、清掃効果の向上と磨耗耐久性は相反する性能であるという状況にあった。
【0004】
上記の状況に鑑み、本発明の課題は、清掃効果が良く磨耗耐久性にも優れたワイピングクロスを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、超極細繊維に代わるものとして、繊維表面に繊維軸方向に沿って所定の筋状溝を形成させた繊維を用いることにより、耐久性を増しつつ超極細繊維に劣らぬ清掃効果が得られることを見出し、本発明に達したものである。
【0006】
すなわち、本発明の要旨は、繊維軸方向に沿う筋状溝を表面に有する合成繊維を主体として構成されていることを特徴とするワイピングクロスであり、好ましくは上記筋状溝が、0.3μm以上かつ繊維径の3分の1以下の深さを有し、合成繊維表面に並列して複数本存在する上記のワイピングクロスである。
【0007】
【発明の実施の形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のワイピングクロスは、繊維表面に繊維軸方向に沿う筋状溝を有する合成繊維(以下、溝付き合繊と略記することがある)を用いて構成されるものである。
【0009】
本発明にとって最も重要な溝付き合繊について説明する。
溝付き合繊の表面には、繊維軸方向に沿って、筋状溝が存在することが必要であり、この筋状溝が汚れの粒子を捕捉して掻き落とす作用をするものと本発明者らは考えている。したがって、筋状溝は、1本の繊維につき1本だけ存在しているよりも、並列して複数本存在するほうが清掃効果を向上させるうえで好ましい。その並列本数としては、清掃効果の向上という面では多ければ多いほど効果があると考えられるが、筋状溝の幅と繊維の周囲長との関係により自ずから限界があり、また、製造容易性も考慮すれば、通常5〜25本程度が好ましい。
【0010】
筋状溝の深さとしては、0.3μm以上であることが好ましい。溝の深さが0.3μm未満では、汚れを掻き取る効果が小さく清掃効果が低下する傾向にあるので好ましくない。同時に、筋状溝の深さとしては、繊維径の3分の1以下であることが好ましい。筋状溝の深さが繊維径の3分の1を超えると、筋状溝が並列して複数本存在する場合において、繊維断面の中心付近における溝の先端間の距離が相対的に小さくなるため、繊維が割れやすくなって磨耗耐久性が低下したり発塵の問題が生じることがあるので好ましくない。例えば、単繊度(ここでは筋状溝が形成される前の単繊度をいう)が1デシテックスであるポリエステル繊維の場合、繊維径は約9.5μmであるので、筋状溝の深さは3.2μm以下にとどめておくのが好ましいことになる。さらには、筋状溝が深すぎると拭き取った汚れを溝深部に保持するため、洗濯による除去が困難となって繰り返し使用するうえでの問題が生じることもあるので、筋状溝の深さは0.3〜1.0μmとすることがより好ましい。
【0011】
筋状溝の断面形状としては、特に限定されるものではないが、清掃効果、拭き取って蓄積した汚れの洗濯による除去、及び製造の容易性の全てを考慮すれば、繊維の内部から表面に向かうにつれ溝の幅が増して行く形状、具体的にはくさび型の断面形状が最も好ましい。
【0012】
筋状溝の幅、詳しくは繊維表面において筋状溝が開口している開口幅としては、繊維径や筋状溝の深さにもよるが、0.3〜3.0μmが好ましい。筋状溝の開口幅が0.3μm未満では、汚れを掻き取る作用が小さく清掃効果が低下する傾向にあるので好ましくない。また、0.3〜3.0μmの範囲であれば、毛細間現象による吸水性の向上も期待でき、吸水性及び保水性にも優れたワイピングクロスが得られるので好ましい。
【0013】
また、筋状溝の長さ方向の形態としては、清掃効果及び製造上の観点から、断続的であるよりも連続的であること、すなわち繊維軸方向に沿った連続筋状溝であることが好ましい。
【0014】
溝付き合繊の単繊度としては、特に限定されるものではないが、摩擦耐久性の向上や使用時の良好な手持ち感を得るという観点からは、0.2〜2dtexが好ましく、0.7〜1.5dtexがより好ましい。0.2dtex未満では摩擦耐久性が乏しくなる傾向にあるので好ましくなく、一方、2dtexを超えるとワイピングクロスの風合いが硬くなる傾向にあり、手作業で使用するワイピングクロスとしては使用感が劣ってくるので好ましくない。また、総繊度についても特に限定されるものでないが、手作業における作業性のよいワイピングクロスには50〜200dtexが好適である。ただし、工業用として用いるベルト状のワイピングクロス等には200dtex以上が必要とされる場合もあり、目的に応じて適宜決定すればよい。
【0015】
かかる溝付き合繊を構成するポリマーとしては、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系等のポリマーがあげられる。また、繊維のラスターについては、酸化チタン等の添加物を繊維中に含有したものを採用でき、ブライト、セミダル、フルダルなど任意のものでよいが、精密部品等の用途に用いるワイピングクロスの場合には、できる限り添加物を含有しないほうが傷をつける可能性を低減させるので好ましい。
【0016】
溝付き合繊を製造するにあたり、繊維表面に筋状溝を形成する方法としては、直紡式により形成してもよく、後加工での溶出等により形成してもよい。
直紡式の場合、ポリエステル、カチオン可染型ポリエステル、ポリアミド、アクリル等のポリマーを原料として、所望の溝を形成するような断面形状に設計された紡糸口金を用いて溶融紡糸すればよい。
【0017】
後加工での溶出による場合は、原料としては所定の溶媒に対して難溶出性のポリマーと易溶出性のポリマーとを組合わせて用い、例えば図1に示すように、難溶出成分を中心部分に、易溶出成分を繊維表面の溝となる部分に配した繊維断面構造が得られるよう設計された紡糸口金を用いて溶融複合紡糸を行なった後、得られた複合繊維から易溶出性ポリマーを溶出させて筋状溝を形成すればよい。この場合、例えばアルカリに対する溶出性の異なるポリマーの組合わせとして、ポリエステルとカチオン可染型ポリエステルとの組み合わせや、ポリアミドとカチオン可染型ポリエステルとの組み合わせを原料として好ましく用いることができる。溶出の条件としては、バッチ式並びに連続減量式を公知の方法にて行うことができ、上記のポリマーの好ましい組み合わせを用いたときの具体的な条件としては、バッチ式の場合は苛性ソーダ濃度10〜30g/L、80〜140℃、5〜60分間の条件にて通常のサーキュラー型精練機で行うことができ、連続減量式の場合は苛性ソーダ濃度10〜30質量%、滞留槽温度100℃〜130℃、滞留時間3〜10分の条件にて通常の連続式減量機で行うことができる。
【0018】
本発明のワイピングクロスは、上記した溝付き合繊を主体として構成されるものであるが、ここでいう主体とは、ワイピングクロス表面に存在する繊維において溝付き合繊の比率が主体であることを意味し、編織の組織にもよるが、溝付き合繊の比率が20質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。したがって、特にワイピングクロスや糸条の表面に選択的に溝付き合繊が配置された構造のものの場合は、ワイピングクロスや糸条の表面における溝付き合繊の比率が主体であればよく、ワイピングクロスを構成する繊維全体での主体であることを要しない。
【0019】
ワイピングクロスの構成組織としては、溝付き合繊を用いて構成されるものであれば特に限定されるものではなく、織物、編物、不織布のいずれでもよい。
織物としては、溝付き合繊からなる繊維又は該繊維と他の繊維とを混繊してなる紡績糸、フィラメント糸を用いて製織した織物あるいはパイル織物が採用できる。編物としては、経編でも緯編でもよく、織物の場合と同様の紡績糸、フィラメント糸を用いて製編した編物あるいはパイル編物が採用できる。特にワイピングの作業性の観点からは、表裏組織の差が無いか、もしくは表裏が似た組織が好ましいので、織物としては、平織り、平二重、ツイル、ダブルサテン等が好ましく採用され、編物としては、スムース、ポンチ、モックロディア等が好ましく採用される。
不織布としては、溝付き合繊からなる繊維をステープルとし、必要に応じて清掃効果を損なわない範囲内で他の繊維を混繊してステープルとし、通常の乾式又は湿式法により繊維ウェブとした後、ニードルパンチ又はウォーターパンチにより得られた繊維絡合不織布が採用できる。
【0020】
本発明のワイピングクロスは、本発明の目的を損なわない範囲内で、樹脂や熱融着繊維を含有していてもよく、起毛処理、エンボス処理、着色処理、カレンダー処理、パンチング処理等が施されたものでもよい。また、必要に応じて清掃効果を補強するための活性剤、柔軟剤、油類等の薬剤が付与されていてもよい。
【0021】
【作用】
本発明のワイピングクロスは、繊維軸方向に沿った筋状溝を表面に有する合成繊維を用いて構成されたワイピングクロスであって、該筋状溝が拭き取り対象物の汚れを捕捉して掻き落とす作用を有するので清掃効果が高く、極細繊維を使用したワイピングクロスに比べて摩擦耐久性に優れている。さらに、溝の深さ、幅、本数を適当な範囲に設定することにより、清掃効果をより高め、吸水性及び保水性にも優れたワイピングクロスを得ることができる。また、合成繊維で構成されているため洗濯後の乾燥性も優れ、作業の効率化が図れる。
【0022】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。
なお、実施例における評価方法は次のとおりである。
(1)清掃効果
温度20±2℃、相対湿度65±2%に調温された室内で、表面を純水洗浄した後にメタノール置換を行ったスライドガラスを用意し、偏角光度計(スガ試験機株式会社製)にて光沢度(K)を測定した。次に、別途下記表1に示す組成で調製した油性汚染剤と無機汚染剤とを質量比3:1に混合したものを、上記スライドガラス表面中央部(4cm以内)に0.1g塗布した。そして、学振型摩擦試験機(大栄科学精機製、RT−200)を用い、試料台の上には上記の汚染剤を塗布したスライドガラスを装着し、摩擦子には試験片(ワイピングクロス)を取り付け、片道だけの運転を行なって汚染剤を拭き取った。次いで試験片(ワイピングクロス)を新しいものに取り替えてもう一度拭き取り、さらに試験片(ワイピングクロス)を新しいものに取り替えてもう一度拭き取るという操作により、1枚のスライドガラスについて3回拭き取った。このときの摩擦子は45Rエッヂのものを使用し、荷重は400gとした。この後、再びスライドガラスの光沢度(K)を測定して、下記数式により定義される光沢回復率を算出する。
【0023】
【数1】
Figure 2004081303
【0024】
なお、上記の光沢回復率は、汚染剤塗布により損なわれたはずの光沢がワイピングクロスを使用した拭き取りにより回復する度合いを示すものであり、清掃効果の定量的な尺度となる。本発明の目的を達成するうえで、この光沢回復率としては70%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上が特に好ましい。
【0025】
【表1】
Figure 2004081303
【0026】
(2)摩擦耐久性
JIS−L1096(ユニバーサル形法)に準じ、試験片(ワイピングクロス)が破損するまでの摩擦回数を測定した。
(3)ピリング
JIS−L1076に準じ、60r.p.mで回転させることを10時間行なった後の試料(ワイピングクロス)の表面を、標準写真により判定(級)した。
【0027】
(4)保水率
ワイピングクロスを25cm×25cmに裁断したものを試験片として、温度20±2℃、相対湿度65±2%に調温調湿された室内で、蒸留水中に10分間浸漬した。次いで水中から取り出して、十分な高さで水平に支持された棒にピンで留めて広げた状態で吊るし、10分間放置した後に質量Wを測定し、下記数式により保水率を算出した。
【0028】
【数2】
Figure 2004081303
【0029】
(5)吸水性
JIS−L1096(バイレック法)に準じ、10分間放置後の水の上昇した高さ(mm)を、経方向、緯方向のそれぞれについて測定した。
【0030】
実施例1
難溶出性ポリマーとしてはポリエチレンテレフタレート(以下PET)を用い、易溶出性ポリマーとしてはPETに5−ナトリウムスルホイソフタル酸2.4モル%とポリエチレングリコール(平均分子量7000)12質量%とが共重合された共重合ポリエステルを用い、図1に示すような繊維断面が得られるように設計された紡糸口金と複合紡糸装置を用いて溶融紡糸し、次いで仮撚加工を施すことにより、単繊度0.92dtexの複合繊維からなる176dtex/192fの仮撚加工糸を得た。この仮撚加工糸を経糸と緯糸の双方に用いて平組織の織物を製織し、次いで常法により精練した後、苛性ソーダ15g/L水溶液、浴比1:20、処理温度90℃、処理時間45分間の条件でサーキュラー型液流精練機による溶出処理を行って易溶出性ポリマーを溶出させることにより、繊維表面に深さ1μm、開口幅1.4μmの筋状溝20本を形成させた。そして乾燥・ファイナルセットを行うことにより本発明のワイピングクロスを得た。
【0031】
実施例2〜5
筋状溝の深さ、開口幅、本数の設計、繊維の単繊度、フィラメント数、織物の密度等を下記表2及び表3に示されるように変更した以外は、実施例1と同様にして行なうことにより、本発明のワイピングクロスを得た。
なお、実施例における仮撚加工糸の繊度及びフィラメント数を下記表2に示す。また、得られたワイピングクロスの構成を下記表3に示す。ここで、表3に記載の数値は、製織時のものではなく、最終的に得られたワイピングクロスについての値である。
【0032】
【表2】
Figure 2004081303
【0033】
【表3】
Figure 2004081303
【0034】
比較例1
実施例1で使用したのと同じ難溶出性ポリマー及び易溶出性ポリマーを用い、図2に示すような難溶出性ポリマーが8分割された形状の繊維断面が得られるように設計された紡糸口金と複合紡糸装置を用いて溶融紡糸し、次いで仮撚加工を施すことにより、単繊度1.6dtexの複合繊維からなる78dtex/48fの仮撚加工糸を得た。この仮撚加工糸を経糸と緯糸の双方に用いて平組織の織物を製織し、次いで常法により精練した後、苛性ソーダ15g/L水溶液、浴比1:20、処理温度90℃、処理時間45分間の条件でサーキュラー型液流精練機による溶出処理を行うことにより、易溶出性ポリマーを溶出させるとともに難溶出製ポリマー部分を単繊度0.18dtexの三角断面極細繊維に割繊した。そして乾燥・ファイナルセットを行うことにより比較用のワイピングクロスを得た。
【0035】
比較例2
比較例1と同様にして、ただし難溶出性ポリマーが20分割された形状の繊維断面が得られるように設計された紡糸口金と複合紡糸装置を用いて溶融紡糸し、次いで仮撚加工を施すことにより、単繊度1.75dtexの複合繊維からなる84dtex/48fの仮撚加工糸を得た。この仮撚加工糸を経糸と緯糸の双方に用いて平組織の織物を製織し、次いで常法により精練した後、苛性ソーダ15g/L水溶液、浴比1:20、処理温度90℃、処理時間45分間の条件でサーキュラー型液流精練機による溶出処理を行うことにより、易溶出性ポリマーを溶出させるとともに難溶出性ポリマー部分を単繊度0.07dtexの三角断面極細繊維に割繊した。そして乾燥・ファイナルセットを行うことにより比較用のワイピングクロスを得た。
【0036】
比較例3
丸断面形状のレギュラーPET繊維からなる仮撚加工糸(100dtex/144f)を経糸及び緯糸の双方に用いて平組織の織物を製織し、次いで常法で精練した後、乾燥・ファイナルセットを行うことにより比較用のワイピングクロスを得た。
なお、比較例における仮撚加工糸の繊度及びフィラメント数を下記表4に示す。また、得られたワイピングクロスの構成を下記表5に示す。ここで、表5に記載の数値は、製織時のものではなく、最終的に得られたワイピングクロスについての値である。
【0037】
【表4】
Figure 2004081303
【0038】
【表5】
Figure 2004081303
【0039】
また、実施例及び比較例で得られたワイピングクロスの性能を評価した結果について下記表6に示す。
【0040】
【表6】
Figure 2004081303
【0041】
表に示された内容から明らかなように、実施例1〜5で得られた本発明のワイピングクロスは、異形断面を有する極細繊維で構成された比較例1もしくは2のワイピングクロスに匹敵する清掃効果、保水率、吸水性を有するとともに、磨耗耐久性、ピリングにおいて勝るものであった。
また、比較例3のレギュラー糸を用いたものに比べて、磨耗耐久性では劣るものの、清掃効果においては大きく勝るものであった。
【0042】
【発明の効果】
本発明のワイピングクロスは、本発明の固有の構成により、優れた清掃効果を有するとともに耐磨耗性を具備し、発塵のおそれも小さい。また、汚れたワイピングクロスは洗濯して繰り返し使用ができ、耐久性があるので繰り返し使用の寿命も長い。したがって、本発明のワイピングクロスは、家庭用・事務用・工業用の様々な分野で用いることができるワイピングクロスであり、光学機器、眼鏡、レンズ、ガラス、プラスチック、家具類、家電製品、宝石、貴金属類、金属製品、木材製品、陶磁器、自動車、テーブル等の清掃に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイピングクロスを得るために使用される繊維の一例を示す断面図である。
【図2】比較例で使用した繊維の断面図である。
【符号の説明】
A 難溶出性ポリマー
B 易溶出性ポリマー

Claims (2)

  1. 繊維軸方向に沿う筋状溝を表面に有する合成繊維を主体として構成されていることを特徴とするワイピングクロス。
  2. 筋状溝は、0.3μm以上かつ繊維径の3分の1以下の深さを有し、合成繊維表面に並列して複数本存在することを特徴とする請求項1に記載のワイピングクロス。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009103743A (ja) * 2007-10-19 2009-05-14 Fujikura Ltd 光コネクタ清掃工具用清掃紐

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