JP2021020826A - 単結晶の製造方法及び単結晶育成装置 - Google Patents

単結晶の製造方法及び単結晶育成装置 Download PDF

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杉山 正史
Masashi Sugiyama
正史 杉山
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Abstract

【課題】本発明は、結晶の曲がりがなく、結晶性の良質な直胴長の長いタンタル酸リチウム単結晶を比較的容易な制御方法で育成する方法を提供することを目的とする。【解決手段】引上げ軸の下端に保持された種結晶を、坩堝内に貯留された原料融液に接触させ、前記引上げ軸を所定の回転方向に回転させながら単結晶を引き上げる工程と、所定のタイミングで、前記坩堝を前記引上げ軸の前記所定の回転方向と反対方向に回転させる工程と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、単結晶の製造方法及び単結晶育成装置に関する。
タンタル酸リチウム(LiTaO3、以下、「LT」と略記する場合がある)単結晶は、融点が約1650℃、キュリー温度が約600℃の人工の強誘電体結晶である。LT単結晶から切り出され、研磨加工して得られるLN単結晶基板は、主に移動体通信機器に搭載される表面弾性波素子(SAWフィルター)の材料として用いられている。
LT単結晶は、産業的には、主にチョコラルスキー(Czと略称する場合がある)法で育成される。例えば特許文献1に記載がある高周波誘電加熱方式の炉が用いられる。通常、イリジウム等貴金属の坩堝を用い、この坩堝の周囲を耐火物で囲み、かつ、坩堝または上記耐火物の上に坩堝上部の温度勾配を適切に保つためのヒーター機能を持たせた貴金属構造物を設置した炉の中で、上記坩堝内に充填した原料となるタンタル酸リチウム結晶の塊を加熱溶融させる。そして、この原料融液に種結晶を接触させた後に、所定の回転数で種結晶を回転させつつ上方に引き上げることで結晶の育成がなされる。育成されたLT単結晶は、育成、冷却時の熱応力による残留歪みを取り除くための「アニール処理」と、結晶全体の電気的な極性を揃え単一分極とするための「ポーリング処理」を行った後に基板加工工程へ引き渡される。
ここで、Cz法とは、坩堝内にある原料融液の表面に種結晶を接触させた後に、種結晶を回転させながら連続的に引き上げることで、種結晶と同一結晶方位の単結晶を得る方法である。所望のサイズ(結晶径×結晶長さ)まで結晶育成を行った後は、結晶の引上速度や融液温度の調整によって育成結晶を原料融液から切り離し、その後、室温近傍まで冷却し、育成炉から結晶を取り出す。尚、Cz法結晶育成では、結晶成長界面において原料融液の固化によって発生する潜熱を効率良く結晶を通して上方に伝導することが重要であるため、融液表面から上方に向って温度が低下するように調整された温度勾配下で実施される。Cz法では、一般的に、φ10mm程度の種結晶を用い、種結晶の直径に対して数倍〜数十倍の直径を持つ単結晶を育成することができる。
ところで、近年のスマートフォンの需要増加に伴い、SAWフィルターの材料であるタンタル酸リチウム基板の需要は大幅に増加しており、1個の単結晶インゴットから切り出す基板の取得枚数を増大させるため、育成する単結晶の長尺化が求められている。しかしながら、育成するインゴットの直胴長が100mmを超えると結晶の曲がりが生じやすく、そのインゴットから切り出した基板の一部に直径不良が発生するため、生産性が低下する。
結晶曲がりを抑制するために、特許文献1では単結晶育成中に、単結晶の回転方向を120~180分の一定間隔で反転させることが提案されている。しかし、育成中の結晶の回転方向を反転させるたびに、融液の対流状態が変化し、これによって結晶と融液の界面形状(固液界面形状)が変化し、結晶内への転位の発生(結晶性不良)やインゴット直径の変動が起こりやすく高度の育成技術が必要である。
特開2013−1581号公報
そこで、本発明は、このような問題に着目してなされたもので、結晶の曲がりがなく、結晶性の良質な直胴長の長いタンタル酸リチウム単結晶を比較的容易な制御方法で育成する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る単結晶の製造方法は、引上げ軸の下端に保持された種結晶を、坩堝内に貯留された原料融液に接触させ、前記引上げ軸を所定の回転方向に回転させながら単結晶を引き上げる工程と、
所定のタイミングで、前記坩堝を前記引上げ軸の前記所定の回転方向と反対方向に回転させる工程と、を有する。
本発明によれば、結晶の曲がりがなく、結晶性の良質な直胴長の長い単結晶を育成することができる。
高周波誘導加熱式の単結晶育成装置の概略構成を模式的に示す断面図である。 坩堝を回転させない従来の単結晶の製造方法の原料融液の流れを示した図である。 本発明の実施形態に係る単結晶の製造方法の原料融液の流れを示した図である。 シミュレーションにより結晶−融液−雰囲気ガスの3重点近傍の温度勾配と坩堝の回転速度との関係を示した図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。尚、説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して重複する説明は省略する。
[単結晶育成装置]
はじめに、図1を参照して、本発明の実施形態に係るCz法による単結晶育成装置200の構成例、および、本実施形態に係る単結晶の製造方法の概要について説明する。
図1は、高周波誘導加熱式の単結晶育成装置200の概略構成を模式的に示す断面図である。図1に示されるように、本実施形態に係る結晶育成装置は、坩堝10と、坩堝台20と、リフレクタ30と、アフター・ヒータ40と、蓋50と、断熱材60と、耐火物壁70と、引き上げ軸80と、坩堝回転機構90と、誘導コイル100と、電源110と、制御部120と、重量測定器121とを備える。
また、引上げ軸80の下端には種結晶保持部81が設けられ、種結晶130を保持している。また、坩堝10内には原料融液140が貯留保持されている。また、種結晶130の下方には、引き上げられた単結晶150が示されている。
LT単結晶の育成では、抵抗加熱式単結晶育成装置とともに、高周波誘導加熱式単結晶育成装置も用いられている。高周波誘導加熱式単結晶育成装置と抵抗加熱式単結晶育成装置の違いは、高周波誘導加熱式の場合は、誘導コイル100によって形成される高周波磁場により誘導コイル100内に設置されている金属製の坩堝10の側壁に渦電流が発生し、その渦電流によって坩堝10自体が発熱体となり、坩堝10内にある原料の融解や結晶育成に必要な温度環境の形成を行う。抵抗加熱式の場合は、坩堝10の外周部に設置されている抵抗加熱ヒーターの発熱で原料の融解や結晶育成に必要な温度環境の形成を行っている。
図1に示すように、高周波誘導加熱式の単結晶育成装置200においては、チャンバー内(図示せず)に坩堝10を配置する。坩堝10は、坩堝台20上に載置される。坩堝10を囲むように耐火材70が配置されている。坩堝10と耐火物壁70との間に断熱材60が配置される。また、坩堝10の上方にはリフレクタ30及びアフター・ヒータ40が配置される。更に、アフター・ヒータ40の上方には蓋50が配置される。これらは、引き上げられた単結晶150を保温するために設けられている。耐火物壁70の外側には誘導コイル100が配置される。耐火物壁70の上部には引き上げ軸80が回転可能かつ上下方向に移動可能に設けられている。引き上げ軸80の下端の先端部には、種結晶130を保持する種結晶保持部81が設けられる。また、引き上げ軸80の上部には、引き上げ軸80を回転させながら上昇させる駆動機構82が設けられている。坩堝10及び坩堝台20は、坩堝回転機構90により回転する。
誘導コイル100には電源110が接続されている。また、結晶育成装置200の全体の動作を制御する制御部120が設けられている。
次に、個々の構成要素について説明する。
坩堝10は、結晶原料を貯留保持し、単結晶を育成するための容器である。LT等の酸化物結晶育成では酸素を含む雰囲気で育成されるため、耐熱性があり酸素と反応しない貴金属、Pt(白金)、Rh(ロジウム)やIr(イリジウム)等の単体又はそれらの合金からなることが好ましい。
坩堝台20は、坩堝10を下方から支持する支持台として設けられる。坩堝台20は、誘導コイル100の加熱に耐え得る十分な耐熱性及び坩堝10を支持する耐久性を有すれば、種々の材料から構成されてよい。坩堝台20にはアルミナやジルコニア、マグネシア、カルシア等の焼結体耐火物が使われる。
リフレクタ30、アフター・ヒータ40も坩堝10と同様の特性が要求されるため、坩堝10と同様に貴金属、Pt、RhやIr等の単体又はそれらの合金からなることが好ましい。
蓋50及び断熱材60は、坩堝10等の発熱を外部に漏らさないための発熱遮蔽手段である。蓋50及び断熱材60は、坩堝10の周囲を覆うように設けられる。断熱材60は、断熱性に優れた高い耐熱性を有する材料から構成され、球状のバブル材であってもよいし、成形された成形断熱材であってもよい。蓋50は、成形された成形断熱材がよい。
耐火物壁70は、坩堝10等の発熱を外部に漏らさないための機能と、誘導コイル100以外を覆う筐体としての役割を担う。
引き上げ軸80は、種結晶130を保持し、坩堝10に保持された原料融液140の表面に種結晶130を接触させ、回転しながら単結晶150を引き上げるための手段である。引き上げ軸80は、種結晶110を保持する種結晶保持部81を下端部に有するとともに、駆動機構82を備える。なお、駆動機構82は、結晶の引き上げの際、結晶を回転させながら引き上げる動作を行うための回転駆動機構であり、例えば、モータが用いられてもよい。
坩堝回転機構90は、坩堝10を回転させるための駆動手段であり、正確には、坩堝台20を回転させることにより坩堝10を回転させる。坩堝回転機構90は、引き上げ軸80の回転方向と反対方向に回転するように構成されている。詳細は後述するが、引き上げ軸80と反対方向に回転することにより、単結晶150の曲がりを防ぐ。坩堝回転機構90は、例えば、モータ等から構成されてもよい。
誘導コイル100は、坩堝10、リフレクタ30及びアフター・ヒータ40を加熱するための手段であり、坩堝10、リフレクタ30、アフター・ヒータ40を囲むように配置する。誘導コイル100は、例えば、高周波加熱コイルからなる高周波誘導加熱装置として構成される。
電源110は、誘導コイル100に電源供給を行うための電力供給手段であり、交流電源が用いられる。
制御部120は、単結晶育成装置200の全体の動作を制御する。特に、本実施形態においては、坩堝回転機構90の回転開始タイミングを制御する。制御部120は、例えば、コンピュータにより構成される。
重量測定器121は、単結晶150の重量を測定するための手段であり、単結晶150の成長段階を特定するのに用いられる。本実施形態では、直胴部の育成開始タイミングを検出するのに用いる。重量測定器121は、例えば、荷重センサを用いたロードセルを利用することができる。
次に、本実施形態に係る単結晶育成装置200を用いた単結晶の製造方法について説明する。
本発明では、単結晶150の肩部育成が完了したのち、単結晶150の回転方向とは逆方向に坩堝10を回転させることにより直胴長が長くなった際の結晶曲がりを抑制する。
特許文献1では、結晶曲がりを改善するために、単結晶150の回転方向を120~180分の一定間隔で反転させることが提案されている。しかし、育成中の単結晶150の回転方向を反転させるたびに、原料融液140の対流状態が変化し、これによって単結晶150と原料融液140の界面形状(固液界面形状)が変化し、単結晶150内への転位の発生(結晶性不良)やインゴット直径の変動が起こりやすく高度の育成技術が必要である。本発明では、単結晶150の回転方向とは逆方向に坩堝10を回転させることにより結晶曲がりを改善する。
まず、従来の単結晶の製造方法について説明する。
図2は、坩堝10を回転させない従来の単結晶の製造方法の原料融液の流れを示した図である。
坩堝10を回転させない場合、坩堝10内の原料融液140の対流は、図2に示すように、最高温となる坩堝10の側壁下端から坩堝10の側壁に沿って坩堝10の上端に流れ、坩堝10の側壁上端から坩堝中心へ流れる。そして、坩堝10中心側では、坩堝10の中心上方から下方へ、その後、坩堝10の中心下方から坩堝10の側壁下端へと放射状の原料融液140が流れる。一般に、単結晶150の育成時には、単結晶150の外周端の原料融液140の界面が融点となるように温度制御が行われている。
育成される単結晶150の曲がりは、直胴部の育成開始100mm程度(直胴部上端から100mm程度下方)から発生しやすい。この曲がりは、育成された単結晶140の側壁とその周辺の温度の温度勾配が小さいと、結晶化されて曲がりが発生しやすくなる。
一方、本発明では、坩堝10を種結晶130(引上げ軸80)の回転方向と逆方向に回転させることで、この流れを変動させる。
図3は、本発明の実施形態に係る単結晶の製造方法の原料融液の流れを示した図である。図3に示すように、坩堝10の側壁下端から坩堝10の側壁に沿って坩堝上端に流れ、坩堝10の側壁上端から育成された結晶側壁により外側付近で下側に流れる外側の対流と、坩堝中心上方から下方へ流れ、坩堝底面を通り、育成された結晶側壁により外側付近の下方より上方に流れる対流の2つの対流が発生する。外側に発生する対流は、坩堝側壁下端で発生した融液は育成された単結晶150まで到達せず、単結晶150の外側で下降する。このため、育成された結晶側壁とその周辺の温度の温度勾配が大きくなる。即ち、温度の高い対流が外側に形成され、それよりも温度の低い対流が中心側に形成されることにより、外側と中心側の温度勾配を大きくすることができる。
ここで、坩堝10を種結晶130と逆方向に回転させる回転速度は、15rpm〜25rpm(15rpm以上25rpm以下)に設定することが好ましい。
図4は、図2、3に示した熱流体シミュレーションモデルを用いて、シミュレーションにより結晶−融液−雰囲気ガスの3重点(図4では結晶端と称す)近傍の温度勾配と坩堝10の回転速度との関係を示した図である。図4では、曲がりの発生し易い直胴長100mmでのシミュレーション結果を示している。
図4において、坩堝10を回転しない場合の特性線をA,5rpmの回転速度で坩堝10を回転させた特性線をB、10rpmの回転速度で坩堝10を回転させた特性線をC、15rpmの回転速度で坩堝10を回転させた特性線をD、20rpmの回転速度で坩堝10を回転させた特性線をE、25rpmの回転速度で坩堝10を回転させた特性線をF、30rpmの回転速度で坩堝10を回転させた特性線をGで示している。
シミュレーション結果から、特性線A<B<C<D<E<F<Gと温度は高くなっているので、回転速度を上げた方が温度勾配は大きくなっている。特に、回転数を15rpm以上とすることで結晶端からの温度勾配が高くなっている事がわかる。15rpm未満では回転なしとあまり大きな差がなく、効果が少ない。また、特性線FとGはほぼ同じ値となっており、25rpmを超えても、効果はほぼ同じである。同じ効果が得られるのであれば、回転速度は小さい方が好ましい。よって、坩堝10を引き上げ軸80と逆回転させる速度は、20〜25rpmがより好ましい。
なお、坩堝の回転は、曲がりの発生し易い直胴部の上端から100mm近辺で行うことが有効であるが、育成の途中で坩堝10の回転を行うと融液の対流が変化し、単結晶150内への転位の発生(結晶性不良)やインゴット直径の変動が起こりやすくなる。そのため、育成開始時、もしくは、直胴部育成開始時に回転開始することが好ましい。また、回転速度は、結晶育成状況により変更することも可能である。特に、結晶曲がりの発生し易い直胴部育成開始から100mmの位置で回転数が予定の回転数になるように、直胴部育成開始時から緩やかに変化させてもよい。なお、育成時、回転速度を一定にしてもよい。回転速度を一定にすることで一定の条件下となるので制御しやすくなる。
単結晶150の直胴部育成開始のタイミングは、重量測定器121で測定する育成された単結晶150の重量や引き上げ速度等から予定時間を設定することができる。
制御部120は、重量測定器121の測定結果や引き上げ速度等に基づいて坩堝回転機構90の回転動作を制御する。制御部120は、直胴部育成開始時に坩堝10を回転させてもよいし、上述のように、坩堝10の回転を直胴部育成開始時から緩やかに開始し、直胴部育成開始時に目標回転速度に到達するような制御を行ってもよい。
以下、本発明の実施例について、比較例を挙げて具体的に説明する。
[実施例]
図1に示した熱流体シミュレーションモデルを用いて、シミュレーションにより結晶−融液−雰囲気ガスの3重点(図2では結晶端と称す)近傍の温度勾配とルツボ回転数の関係を求めた。結晶直径:4インチ、結晶直胴長:150mm、結晶回転数:3rpm、ルツボ内径:170mm、ルツボ高さ(内寸):170mmとし、ルツボ回転数:0rpm(回転なし)〜30rpmの条件でシミュレーションを行った。
各坩堝10の回転速度について、結晶端から10mmまでの融液表面温度を図4に示した。坩堝の回転なし〜10rpmにおいては、結晶端近傍の温度勾配には変化がなく坩堝回転の効果は見られなかった。坩堝10の回転速度15rpm〜30rpmでは、結晶端近傍の温度勾配が強くなり、坩堝回転の効果が見られた。ただし、坩堝10の回転速度30rpmにおける効果は、回転速度が25rpmの場合と同程度であった。
したがって、回転速度15rpm以上の坩堝回転により(15〜25rpmが好ましい)、結晶−融液−雰囲気ガスの3重点(図4では結晶端と称す)近傍の温度勾配が強くなり結晶の曲がりが抑制されると考えられる。
以上説明したように、本発明により、結晶の曲がりがなく、結晶性の良質な直胴長の長いタンタル酸リチウム単結晶を比較的容易な制御方法で育成することができる。これにより、結晶育成の生産性を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、タンタル酸リチウム単結晶の製造に本発明を適用する例を挙げて説明したが、本発明の単結晶の製造方法及び単結晶育成装置は、他の単結晶の製造にも当然に利用することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施形態及び実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態及び実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
10 坩堝
20 坩堝台
30 リフレクタ
40 アフター・ヒータ
50 蓋
60 断熱材
70 耐火物壁
80 引き上げ軸
81 種結晶保持部
82 駆動機構
90 坩堝回転機構
100 誘導コイル
110 電源
120 制御部
121 重量測定器
130 種結晶
140 原料融液
150 単結晶
200 単結晶育成装置

Claims (6)

  1. 引上げ軸の下端に保持された種結晶を、坩堝内に貯留された原料融液に接触させ、前記引上げ軸を所定の回転方向に回転させながら単結晶を引き上げる工程と、
    所定のタイミングで、前記坩堝を前記引上げ軸の前記所定の回転方向と反対方向に回転させる工程と、を有する単結晶の製造方法。
  2. 前記坩堝の回転速度は15rpm〜25rpmである請求項1に記載の単結晶の製造方法。
  3. 前記所定のタイミングは、前記単結晶の直胴部の育成開始時である請求項1又は2に記載の単結晶の製造方法。
  4. 前記単結晶はタンタル酸リチウムである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法。
  5. 単結晶の原料融液を貯留可能な坩堝と、
    種結晶を下端に保持可能であり、種結晶を前記原料融液に接触させることにより成長する単結晶を所定の回転方向に回転させながら引き上げ可能な引上げ軸と、
    前記坩堝を前記所定の回転方向と反対方向に回転可能な坩堝回転機構と、
    前記引き上げ軸が前記単結晶を所定の段階まで成長させたときに前記坩堝回転機構を回転させる制御部と、を有する単結晶育成装置。
  6. 前記所定の段階は、前記単結晶が直胴部の育成が開始した段階である請求項5に記載の単結晶育成装置。
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