JP7259242B2 - ニオブ酸リチウム単結晶の製造方法 - Google Patents

ニオブ酸リチウム単結晶の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ニオブ酸リチウム単結晶の製造方法に関する。
ニオブ酸リチウム単結晶(LiNbO:以下、「LN単結晶」と略称する。)は、融点が約1250℃、キュリー温度が約1140℃の人工の強誘電体結晶である。LNの製造方法としては、チョクラルスキー法(Czochralski:以下、「Cz法」と略称する。)が用いられる。Cz法は、種結晶の先端を原料融液に浸漬した後、これを回転させながら引き上げることで、種結晶の下端から種結晶と同一の結晶構造を持つ単結晶を成長させて製造する結晶育成方法である。
LNは、電気信号ノイズ除去のための基板材料として、主に移動体通信機器に用いられる材料であるが、近年、移動体通信機器の市場拡大と移動体通信機器内に搭載されるSAW(Surface Acoustic Wave)デバイスの個数増加に伴って、LN単結晶の需要も急増している。
LN単結晶の生産量を確保するために、単結晶を大口径することや、引き上げ長さを長くする長尺化等単結晶の大型化が試みられているが、結晶の大口径化、長尺化に伴って、肩部形成時の急成長に起因する多結晶化や直胴部における結晶の曲り、あるいは、冷却中のクラックなど不具合が発生し易くなり、単結晶育成の収率を悪化させる原因となっている。肩形成時の多結晶化や直胴部結晶の曲りが発生するのは、坩堝内の融液の自然対流が弱く不安定であることが要因の一つであると考えられる。一方、冷却中のクラックは、熱歪に起因しており、育成した結晶を室温近くまで冷却する工程において、結晶内部と外周部とで大きな温度差が生じることで発生していると推測される。この冷却クラックは、結晶の大型化に伴ってより顕著となっている。
非特許文献1では、抵抗加熱式育成炉にける大型のLN単結晶の製造条件が調査されている。それによれば、融液面からその直上5mmまでの温度勾配が30℃/5mm前後であれば、直径約85mm、長さ約70mm程度の単結晶が再現性よく育成できることが報告されている。さらには、非特許文献1に記載された温度勾配のグラフから、上方10mmまでの温度勾配を読み取ると、上記の単結晶が再現性よく育成できる温度勾配は34℃/10mmから38℃/10mm、すなわち、融液面から10mm上空の平均した温度勾配として、好ましい平均温度勾配は、3.4℃/mmから3.8℃/mmとなっている。
一方、特許文献1には、融液の液面から上方10mmまでの温度勾配が35℃/cm以下、すなわち、融液面から10mm上空までの平均温度勾配として、3.5℃/mm以下である雰囲気下において単結晶を製造すると、曲がりやねじれなどの外形異常がなく、かつ、屈折率分布の異常がなく、さらに均質な単結晶が得られると記載されている。
特開2003-221299号公報
日本結晶成長学会誌(vol.17、No.1(1990)3)
ところで、近年、移動体通信機器の市場拡大と移動体通信機器内に搭載されるSAWデバイスの個数増加に対応するために、基板の大型化が求められており、LN基板の大きさが、従来の直径4インチから6インチに移行しつつある。このようなサイズの基板を得るためには、製造するLN単結晶の円筒状の直胴部としては、直径155mm以上の結晶を製造する必要がある。また、直胴部の長さとしては、育成炉や加工装置の生産性の観点から、一般的には、少なくとも50mm以上の直胴長さが求められる。このような大型のLN単結晶を製造する場合には、特許文献1や非特許文献1のように、融液上空の垂直方向の温度勾配のみの条件設定では必ずしも十分とはいえない。むしろ、融液上空が低温度勾配となる影響を受けて、融液表面の径方向の温度勾配が不足し、これに起因して、結晶肩部の形成時に急成長が発生し易くなり、それによる多結晶化が発生し易くなる。加えて、融液対流の不足も引き起こし、それによる結晶曲りも発生し易くなる。更に、大型の単結晶の育成を繰り返し行う場合、使用しているルツボは、回数を重ねることでルツボ底面及び側面に変形が発生する。このルツボの変形により、原料融液の対流の乱れや温度分布の不均一さが顕著になり、上述の不具合がより発生し易くなる問題があった。そのため、大型結晶を収率よく安定して製造することができないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、大型結晶を繰り返し製造するにあたって、結晶育成に直結する融液の温度勾配に着目し、融液の温度勾配の大きさを好適な範囲に維持管理することで、大型の単結晶を繰り返し製造しても多結晶化や結晶曲り等の不良の発生を防止し、収率よく安定してLN単結晶を製造する製造方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るニオブ酸リチウム単結晶の製造方法は、ニオブ酸リチウム単結晶原料の融液から単結晶を育成するチョクラルスキー法により製造されるニオブ酸リチウム単結晶を繰り返し製造する製造方法であって、
結晶成長時において、育成開始から結晶切り離しまでの抵抗加熱ヒータの出力変化量が、所定の範囲内となるように管理して単結晶を成長させることを特徴としている。
本発明によれば、多結晶化や結晶曲り等の不良の発生を防止し、収率よく安定してニオブ酸リチウム単結晶を製造することができる。
本発明の実施形態に係るニオブ酸リチウム単結晶の製造方法を実施するための装置として用いられる抵抗加熱ヒータ式の育成炉の断面図である。 育成工程における育成炉の出力変化量と育成時の不具合について調査したグラフである。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
図1は、本発明の実施形態に係るニオブ酸リチウム単結晶の製造方法を実施するための装置として用いられる抵抗加熱ヒータ式の育成炉150の断面図である。
育成炉150は、坩堝10と、坩堝台20と、支持柱30と、昇降装置31と、上段ヒータ40と、下段ヒータ50と、架台60と、断熱材70と、外壁80と、シード棒90と、回転昇降装置91と、電源100、101と、制御部110とを有する。上段ヒータ40および下段ヒータ50の外周は断熱材70で覆われ、さらにその外周は外壁80で覆われている。シード棒90の先端に取り付けられた種結晶160を坩堝10内の融液170の表面に接触させLN単結晶180を育成する。
坩堝10は、LN単結晶180の原料を貯留保持するための容器である。原料は、単結晶化の対象となる金属等が溶融した融液170の状態で保持される。坩堝10は、例えば、耐熱性のある白金、イリジウム等の金属で作製される。
坩堝台20は、坩堝10を載せる台であり、坩堝10を下方から支持する。坩堝台20は、ジルコニア、アルミナなど耐熱性のセラミックス製であり、坩堝台20に載せられた坩堝10を上下動させるための駆動機構と組み合わせてもよい。
支持柱30は、坩堝台20及び坩堝10を支持するための支持手段である。支持柱30は、架台60から上方に延び、その上端で坩堝台20を支持する。坩堝台20の高さを変えられるように高さ調整可能に構成されることが好ましい。
昇降装置31は、支持柱30を昇降させるための装置である。昇降装置31は、支持柱30を昇降させ、坩堝台20及び坩堝10の高さ位置を変えることができれば、種々の昇降機構を用いることができる。本実施形態においては、昇降装置31が坩堝10を上下動させることにより、融液170及び融液170の上方の空間の温度勾配を必要に応じて調整する。なお、この点の詳細は後述する。
上段ヒータ40、下段ヒータ50は二硅化モリブデン製の発熱体を用い、原料および坩堝10を加熱する。上段ヒータ40及び下段ヒータ50は、例えば、抵抗加熱ヒータとして構成される。
なお、育成炉150は、抵抗加熱ヒータ式の育成炉150の例を示したが、抵抗加熱ヒータに替えて、誘導コイルを用いた高周波誘導加熱方式の育成炉を用いてもよい。誘導コイルを用いる場合には、上段ヒータ40及び下段ヒータ50の2段構成にする必要は必ずしも無く、1段のヒータとして構成してもよい。
しかしながら、本実施形態においては、上段ヒータ40及び下段ヒータ50の双方を2段ヒータとして設けるとともに、上段ヒータ40及び下段ヒータ50を抵抗加熱ヒータとして構成する例について説明する。
架台60は、育成炉150全体を支持するための設置台である。育成炉150を安定して支持できれば、架台60は種々の構成とすることができ、また、種々の材料を用いることができる。
断熱材70は、上段ヒータ40及び下段ヒータ50の熱を外部に漏らさないようにするための断熱手段である。断熱材70には例えば、ジルコニア、アルミナなど耐熱性のセラミックスまたはフェルトを用いる。断熱材70は、上段ヒータ40及び下段ヒータ50の上面、側面及び下面を総て覆うように囲み、上段ヒータ40及び下段ヒータ50の熱を外部に逃さないようにする。
断熱材70は、例えば、上段ヒータ支持部71を備える。上段ヒータ支持部71は、上段ヒータ40を支持するための載置台として機能し、上段ヒータ40を支持するために設けられる。図1に示されるように、上段ヒータ支持部71は、例えば、断熱材70の内周面から中心に向かって延び、全体としては円環形状を有し、円筒形の上段ヒータ40を支持する。
外壁80は、断熱材70を更に囲み、装置全体の筐体を構成する。断熱材70と同様に、内部の熱を外部に逃さない働きをする。
シード棒90は、種結晶160を下端に保持し、融液170に接触させてLN単結晶180を生成するための単結晶引き上げ手段である。シード棒90は、LN単結晶180を回転させながら引き上げて成長させる。
回転昇降装置91は、シード棒90を回転させながら上昇させたり、シード棒90を下降させたりするための装置である。回転昇降装置91は、種結晶160を下端に保持したシード棒90を下降させて融液170に接触させ、LN単結晶180の引き上げ時には、シード棒90を回転させながら上昇させる。
電源100は、上段ヒータ40に電力供給を行うための電源であり、電源101は、下段ヒータ50に電力供給を行うための電源である。電源100、101は、上段ヒータ40と下段ヒータ50とで個別に供給電力の出力を調整できれば、一体的に構成されてもよい。
制御部110は、電源100、101の出力を制御するための制御手段である。制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を備え、プログラムを読み込んで動作するマイクロコンピュータとして構成されてもよいし、特定の用途向けに開発された集積回路であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成されてもよい。
制御部110は、電源100、101の出力の他、回転昇降装置91のシーディング工程、育成中のシード棒90回転引上げ動作等、育成炉150の全体の動作を制御する機能を備えてもよい。
種結晶160は、LN単結晶の結晶片であり、種結晶160を融液170に接触させることにより、種結晶160の性質が伝播したLN単結晶180が成長する。
融液170は、LN単結晶の原料を加熱して溶融させた原料融液である。融液170に種結晶160を接触させて種結晶160を回転させながら引き上げることにより、LN単結晶180が育成される。
LN単結晶180は、目的とする製造物であり、育成炉150により育成される。
次に、上述の育成炉150を用いたLN単結晶180の製造方法について説明する。まずは、原料融解工程を実施する。原料融解工程では、上記抵抗加熱式の育成炉150の場合、最初に、断熱材70の一部、および、上段ヒータ40を取り外して、原料を坩堝10に投入する。その後、再度、断熱材70、および、上段ヒータ40を構築し、上段ヒータ40と下段ヒータ50に電力を供給して坩堝10内の原料を加熱して融解する。
次に、融液170の表面温度をLN単結晶180が良質な単結晶となるのに好適な温度に調整し、回転昇降装置91で種結晶160を融液170の表面に接触させ、LN単結晶180が良質な単結晶となるのに好適な回転数および引上げ速度で徐々に上方へ引き上げる。以下、この作業をシーディング工程という。
そして、温度、回転数、引き上げ速度等を好適に制御し、LN単結晶180の肩部及び直胴部を育成する。これを育成工程という。
その後、LN単結晶180が所定の長さになったところで引き上げ速度等を制御し、融液170の表面と育成したLN単結晶180とを切り離す。その後、切り離したLN単結晶180を冷却して育成を完了させる。これを冷却工程という。
ここで、Cz法によりLN単結晶180を製造するにあたって、融液170の温度勾配が結晶の多結晶化やクラック等の不具合を制御する重要なパラメータとなる。融液170の温度勾配が大きいと融液170の自然対流も強くなり、その流れも安定する。自然対流の流れは、坩堝10の外周から上昇する流れ、さらに融液表面では中心に向かって集まり、最後は融液表面では坩堝の中心から下降流となって坩堝底に向かう流れが結晶育成として理想的とされている。
このような自然対流が結晶育成全般を通して安定的に実現できれば、多結晶化や結晶曲りのないLN単結晶180を得ることができる。しかし、一方で、融液170の温度勾配が大きい状態では、結果として融液170の上方の空間の温度勾配も大きくなる。融液170の上方の空間の温度勾配が過剰に大きいと、上述のように、冷却工程において、結晶内部と外周部との間で大きな温度差が生じる。その結果、熱歪によってクラックが発生してしまう。図1に示す抵抗加熱式育成炉では、上段ヒータ40と下段ヒータ50の出力を独立に制御できるため、冷却工程において、融液170の上方の空間の温度勾配を低減させることができ、結晶内部と外周部の温度差を縮小できるものの、育成工程においては大きな熱歪を蓄積しており、クラックが発生しやすい状態となってしまう。
従って、融液170の温度勾配にも適切な範囲があるが、融液170の温度勾配を精度よく測定することは困難であり、多大な時間を要する。そこで、発明者は、融液170の温度勾配を推し測る手段として、育成工程における育成炉150の上段ヒータ40及び下段ヒータ50の合計の出力変化に着目した。育成工程においては、LN単結晶180を成長させるためには育成炉150の出力を徐々に低減させる必要があるが、融液170の温度勾配が大きい環境では、育成炉150の出力をより減少させないとLN単結晶180が成長しない。反対に、融液170の温度勾配が小さい場合は、わずかな出力の低下でもLN単結晶180が成長する。
発明者は、育成工程における育成炉150の上段ヒータ40及び下段ヒータ50の合計出力の低減量と、結晶の大型化に伴う多結晶化や直胴部における結晶の曲がり、あるいは、冷却中のクラックなど不具合について調査を行った。
図2は、そのような不具合の調査結果を示す。図2は、育成工程における育成炉の出力変化量と育成時の不具合について調査したグラフである。図2から、上段ヒータ40及び下段ヒータ50の合計の出力変化量を0.33kW以上0.39kW以下とすることで、LN単結晶180が安定して得られることが分かる。ここで、出力変化量とは、LN単結晶180の育成を開始してからLN単結晶180を切り離すまでの間の上段ヒータ40及び下段ヒータ50の合計出力の変化量を意味する。即ち、一般的に、最初は上段ヒータ40及び下段ヒータ50の合計出力を高く設定し、育成が進むにつれて上段ヒータ40及び下段ヒータ50の合計出力を徐々に低下させる運転を行う。よって、育成開示時よりも、LN単結晶180の切り離し時の方が、上段ヒータ40及び下段ヒータ50の合計出力は小さくなる。よって、その時の出力の変化の幅が出力変化量であるが、実質的には、結晶育成開始時の出力と結晶切り離し時の上段ヒータ40及び下段ヒータ50の合計出力の差と考えてよい。なお、上段ヒータ40及び下段ヒータ50が設けられておらず、1段のヒータのみが設けられている場合はそのヒータの出力を意味し、2段よりも多い3段以上のヒータが設けられている場合には、それらの多段のヒータの合計出力を意味する。
図2において、出力変化量が0.32kWで結晶の多結晶化する不具合が発生している。また、出力変化量が0.40kWでクラック不具合が発生している。したがって、直接、融液170の温度勾配を測定することはできないが、育成工程における育成炉の出力変化量を測定することによって、結晶の多結晶化、結晶曲り、冷却クラックの関係を求めることができる。加えて、操業時のような繰り返し育成を想定した場合、育成を繰り返すことに伴って、徐々に坩堝10の変形や、断熱材70の劣化による保温性の変化が生じ、融液170の温度勾配も変化する。操業時には、時間と労力を要する融液170の温度勾配の測定を毎回実施することは困難である。本発明では、温度勾配に替えて育成時の上段ヒータ40及び下段ヒータ50の合計の出力変化量を確認することにより、温度勾配を間接的に管理することができる。例えば、直前の育成時の出力変化量を確認し、所定の範囲内にあるか管理する。所定の範囲を超えた場合、次回の育成では、この結果を基に、坩堝10の位置、断熱材構造等を調整し、融液170の温度勾配を修正することができる。
このように、(N-1)回目(Nは2以上の自然数)のLN単結晶育成時における上段ヒータ40及び下段ヒータ50の出力変化量を測定し、LN単結晶の状態を確認することにより、(N-1)回目の上段ヒータ40及び下段ヒータ50の育成開始から結晶切り離しまでの合計出力変化量に基づいて、次のN回目のLN単結晶育成時における上段ヒータ40及び下段ヒータ50の出力を調整することが可能となる。これを順次繰り返せば、LN単結晶の育成時の温度勾配を常に最新のデータに基づいて管理することができ、安定して高品質のLN単結晶180を製造することが可能となる。
以下、出力変化量の調整方法について説明する。
上述のように、上段ヒータ40及び下段ヒータ50の合計の出力変化量を調整することで坩堝内の温度勾配を変化させることができる。温度勾配を調整するのに、大きく分けて3つの方法がある。1つ目が坩堝10の位置の調整、2つ目が断熱材70の構成の調整、3つ目が多段ヒータの各段の出力比率の調整である。
1番目は、坩堝10の位置であるが、坩堝10の位置は下段ヒータ50と坩堝10の相対位置となる。通常、坩堝10は下段ヒータ50の上方側に設置される。一般的に坩堝10の位置は、下段ヒータ50の下方に位置すれば温度勾配が小さく、上方に位置すれば温度勾配が大きい。よって、温度勾配を低下させたい場合には、坩堝10の位置を下げればよい。坩堝10の位置は、昇降装置31が支持柱30の高さを調整することにより、変化させることができる。
2番目は断熱材70の構成である。操業時、繰り返し育成することで、断熱材70は徐々に劣化や場合によっては割れ等生じる。これにより保温性に変化が生じ融液170の温度勾配も変化する。よって、断熱材70に劣化や割れ等が生じている場合は、断熱材70を交換する等の処置を行う。なお、上記で改善しない場合は、断熱材70の構成を見直してもよい。例えば、断熱材70の構成は、一般的に上段ヒータ40の周辺の温度を逃がさないように断熱材70の厚さを厚くして囲むと温度勾配が少なくなり、断熱材70の厚さを薄くして囲むと温度勾配が大きくなる。よって、このように、断熱材70の厚さを変更して調整を行ってもよい。また、断熱材70の構成は、LN単結晶180の場合、融液上方の温度測定をして、融液直上から10mmまでを25℃/cm程度に断熱材70の厚さ、材質等を適宜選定するとよい。
3番目は、抵抗加熱ヒータ式で、ヒータが多段になっている場合、各段でヒータの出力を調整する。図1に示されるように、2段のヒータの場合には、調整はヒータ出力比率(上段ヒータ出力/下段ヒータ出力)で表す。ヒータ出力比率も、上段ヒータ出力を0kWにすれば温度勾配が大きく、上段ヒータ出力を数kW出すことで、温度勾配が小さくなる。なお、3段以上の場合、各々で出力比率を設定してもよいし、2段と1段で上段と下段に振り分け、(上段ヒータ出力/下段ヒータ出力)で表してもよい。
温度勾配を調整するには、上述の3つの方法があるが、基本としては、融液上方の温度測定を行い、融液直上から10mmまでを25℃/cm程度になるように断熱材70の構成を設定することが重要である。その上で、操業時のような連続育成を想定した場合、育成を繰り返すことに伴って、徐々に坩堝10の変形や、断熱材70の劣化による保温性の変化が生じ、融液170の温度勾配が変化したとしても、育成毎に、ヒータの合計出力変化量を所定の範囲内であること確認し、上述の調整方法で対処することで、安定してLN単結晶180を育成することが可能となる。また、この時、上下限に近い、もしくは、上下限を超えた場合、坩堝位置やヒータ出力比率等を適宜調整することで温度勾配を適正値へ修正することが可能となる。
また、ヒータが抵抗加熱式ヒータであることは必須ではなく、誘導加熱式ヒータであってもよいことは上述の通りである。
(N-1)回目の結晶育成時に、ヒータの出力合計の変化量が0.33kW~0.39kWの範囲外、又は範囲内ではあるが境界に近い値であったときには、上記のような1~3番目の調整を行い、N回目の単結晶育成に反映させることができる。そして、N回目のヒータの出力合計の変化量を確認すれば、調整の結果を評価することができる。即ち、実際に融液170及び融液170の上方の空間の温度勾配を実測することなく、温度勾配の指標となるデータを取得でき、温度勾配を調整することができる。
本実施形態に係るLN単結晶の製造方法によれば、時間と労力を要する温度勾配の測定を無くし、簡易的な方法で安定して結晶を育成することが可能となる。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例に使用した育成炉は、融液上方の温度測定をして、融液直上から10mmまでを25℃/cm程度になるように上記記載の条件をあらかじめ調整して、図1に記載の抵抗加熱式の育成炉を用いて、LN単結晶を製造した。
[実施例1]
口径200mm、高さ100mmの白金製の坩堝を炉内の坩堝台上に設置し、この坩堝にLN単結晶原料を10kgチャージした。抵抗加熱式ヒータを用いて炉内を1300℃まで加熱し、チャージした原料を融解させた。その後、抵抗加熱式ヒータで融液の温度を1250℃付近に調整しシーディングを実施した。その後、肩形成および直胴部の育成を行った。この時の白金製の坩堝位置は下段ヒータの下側端面から坩堝底面までの距離で、下段ヒータの下側端面から230mm上方にルツボを設置しヒータ出力比率は上段ヒータ0:下段ヒータ1に設定した。断熱材の構成は、温度勾配を融液直上から10mmまでを25.4℃/cm程度とした。
このように調整して、種結晶を回転させながら徐々に引き上げて結晶を成長させた。直胴部の直径および長さをそれぞれ155mm、70mmとなるように結晶育成プログラムを設定し、結晶重量が8kgとなったところで結晶を切り離した。その後、下段ヒータ出力を毎時15%の速度で減少させて炉内を冷却して結晶を製造した。取り出した結晶は単結晶であり、クラック、曲がりなどの外形上の異常も認められなかった。なお、結果的には、結晶成長時の出力変化量は、育成開始から結晶切り離しまでで、0.39kWであった。
[実施例2]
口径200mm、高さ100mmの白金製の坩堝を炉内の坩堝台上に設置し、この坩堝にLN単結晶原料を10kgチャージした。抵抗加熱式ヒータを用いて炉内を1300℃まで加熱し、チャージした原料を融解させた。その後、抵抗加熱式ヒータで融液の温度を1250℃付近に調整し、シーディングを実施した。その後、肩形成および直胴部の育成を行った。この時の白金製の坩堝位置は下段ヒータの先端から180mm上方に設置し、ヒータ出力比率は上段ヒータ0.06:下段ヒータ0.99に設定した。断熱材の構成は、実施例1と同一だが、ヒータ出力比率を変更しているため、温度勾配は融液直上から10mmまでを23.6℃/cm程度とした。
このように調整して、実施例1と同様に種結晶を回転させながら徐々に引き上げて結晶を成長させた。直胴部の直径および長さをそれぞれ155mm、70mmとなるように結晶育成プログラムを設定し、結晶重量が8kgとなったところで結晶を切り離した。その後、上段ヒータの出力を毎時10%、下段ヒータ出力を毎時15%の速度で減少させて炉内を冷却して結晶を製造した。取り出した結晶は単結晶であり、クラック、曲がりなどの外形上の異常も認められなかった。なお、結果的には、結晶成長時の出力変化量は、育成開始から結晶切り離しまでで、0.36kWであった。
[実施例3]
口径200mm、高さ100mmの白金製の坩堝を炉内の坩堝台上に設置し、この坩堝にLN単結晶原料を10kgチャージした。抵抗加熱式ヒータを用いて炉内を1300℃まで加熱し、チャージした原料を融解させた。その後、抵抗加熱式ヒータで融液の温度を1250℃付近に調整しシーディングを実施した。その後、肩形成および直胴部の育成を行った。この時の白金製の坩堝位置は下段ヒータ先端から180mm上方に設置しヒータ出力比率は上段ヒータ0.2:下段ヒータ0.96に設定した。断熱材の構成は、実施例1と同上だが、ヒータ出力比率を変更しているため、温度勾配は融液直上から10mmまでを20.8℃/cm程度とした。
このように調整して、実施例1と同様に種結晶を回転させながら徐々に引き上げて結晶を成長させた。直胴部の直径および長さをそれぞれ155mm、70mmとなるように結晶育成プログラムを設定し、結晶重量が8kgとなったところで結晶を切り離した。その後、上段ヒータの出力を毎時10%、下段ヒータ出力を毎時15%の速度で減少させて炉内を冷却して結晶を製造した。取り出した結晶は単結晶であり、クラック、曲がりなどの外形上の異常も認められなかった。なお、結果的には、結晶成長時の出力変化量は、育成開始から結晶切り離しまでで、0.34kWであった。
[比較例1]
口径200mm、高さ100mmの白金製の坩堝を炉内の坩堝台上に設置し、この坩堝にLN単結晶原料を10kgチャージした。抵抗加熱式ヒータを用いて炉内を1300℃まで加熱し、チャージした原料を融解させた。その後、抵抗加熱式ヒータで融液の温度を1250℃付近に調整しシーディングを実施した。その後、肩形成および直胴部の育成を行った。この時の白金製の坩堝位置を実施例1より-20mmに設置しヒータ出力比率を上段ヒータ0:下段ヒータ1に設定した。断熱材の構成も実施例1と同じにして、温度勾配を融液直上から10mmまでを10.5℃/cm程度とした。
このように調整して、実施例1と同様に種結晶を回転させながら徐々に引き上げて結晶を成長させた。直胴部の直径および長さをそれぞれ155mm、70mmとなるように結晶育成プログラムを設定し、結晶重量が8kgとなったところで結晶を切り離した。その後、下段ヒータ出力を毎時15%の速度で減少させて炉内を冷却して結晶を製造した。取り出した結晶は、肩部形成時の急成長に起因する多結晶化や直胴部における結晶の曲りが確認された。なお、結果的には、結晶成長時の出力変化量は、育成開始から結晶切り離しまでで、0.32kWであった。
[比較例2]
口径200mm、高さ100mmの白金製の坩堝を炉内の坩堝台上に設置し、この坩堝にLN単結晶原料を10kgチャージする。抵抗加熱式ヒータを用いて炉内を1300℃まで加熱し、チャージした原料を融解させた。その後、抵抗加熱式ヒータで融液の温度を1250℃付近に調整しシーディングを実施した。その後、肩形成および直胴部の育成を行った。この時の白金製の坩堝位置を実施例1より+25mmに設置しヒータ出力比率は上段ヒータ0:下段ヒータ1に設定した。断熱材の構成も実施例1と同じにして、温度勾配を融液直上から10mmまでを38.5℃/cm程度とした。
このように調整して、実施例1と同様に種結晶を回転させながら徐々に引き上げて結晶を成長させた。直胴部の直径および長さをそれぞれ155mm、70mmとなるように結晶育成プログラムを設定し、結晶重量が8kgとなったところで結晶を切り離した。その後、下段ヒータ出力を毎時15%の速度で減少させて炉内を冷却して結晶を製造した。取り出した結晶は、熱歪を蓄積によるクラックが発生した。なお、結果的には、結晶成長時の出力変化量は、育成開始から結晶切り離しまでで、0.4kWであった。
このように、実施例及び比較例の結果から、LN単結晶の育成開始から結晶切り離しまでのヒータの出力合計の変化量を0.33kW~0.39kWの範囲内に管理すると、クラック等を発生させずに高品質のLN単結晶を製造することができ、その範囲外とすると、クラック等が発生してしまうことが示された。よって、LN単結晶の育成開始から結晶切り離しまでのヒータの出力合計の変化量を0.33kW~0.39kWの範囲内となるように管理することにより、安定して高品質のLN単結晶を製造することができる。
以上説明したように、本発明に係るニオブ酸リチウム単結晶の製造方法は、大型結晶を繰り返し製造するにあたって、融液の温度勾配の大きさを好適な範囲に維持管理することで、大型の単結晶を繰り返し製造しても多結晶化や結晶曲り等の不良の発生を防止し、収率よく安定してLN単結晶を製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施形態及び実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態及び実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
10 坩堝
20 坩堝台
30 支持柱
31 昇降装置
40 上段ヒータ
50 下段ヒータ
60 架台
70 断熱材
71 上段ヒータ支持部
80 外壁
90 シード棒
91 回転昇降装置
100、101 電源
110 制御部
150 育成炉
160 種結晶
170 融液
180 LN単結晶

Claims (2)

  1. 育成炉内に設置した坩堝内にチャージしたニオブ酸リチウム単結晶原料を前記育成炉内の前記坩堝の周囲に設けたヒータにより加熱して融解した融液に種結晶の先端を浸漬した後、前記種結晶を引き上げることで、前記種結晶の下端から前記種結晶と同一の結晶構造を持つニオブ酸リチウム単結晶を成長させるチョクラルスキー法により、ニオブ酸リチウム単結晶を繰り返し製造するニオブ酸リチウム単結晶の製造方法であって、
    前記育成炉は、炉内に前記坩堝が設置される坩堝台と、前記ヒータの外周を覆うように設けられ、前記ヒータの熱が外部に逃げないように構成された断熱材と、前記断熱材の外周を覆う外壁と、下端に前記種結晶が保持されるシード棒と、前記シード棒を回転させながら上昇又は下降させる回転昇降装置と、前記ヒータに電力供給を行う電源とを備え、
    前記断熱材は、前記融液の上方の温度が前記融液の直上から10mmまでを25℃/cmになるように設定され、
    前記ヒータは、前記断熱材の内側に、鉛直方向に上段ヒータ及び下段ヒータの二段構成で設けられ、鉛直方向において二段で前記融液及び前記ニオブ酸リチウム単結晶を加熱し、
    結晶成長時において、育成開始から結晶切り離しまでの前記ヒータの合計の出力変化量が、所定の範囲内となるように管理して前記ニオブ酸リチウム単結晶を成長させ、
    前記所定の範囲が、0.33kW~0.39kWの範囲であるニオブ酸リチウム単結晶の製造方法。
  2. 前記ヒータは、抵抗加熱ヒータである請求項1記載のニオブ酸リチウム単結晶の製造方法。
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