JP2018043903A - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018043903A
JP2018043903A JP2016179273A JP2016179273A JP2018043903A JP 2018043903 A JP2018043903 A JP 2018043903A JP 2016179273 A JP2016179273 A JP 2016179273A JP 2016179273 A JP2016179273 A JP 2016179273A JP 2018043903 A JP2018043903 A JP 2018043903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crucible
single crystal
silicon single
silicon
crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016179273A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6658421B2 (ja
Inventor
康裕 齋藤
Yasuhiro Saito
康裕 齋藤
鈴木 洋二
Yoji Suzuki
洋二 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Corp
Original Assignee
Sumco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumco Corp filed Critical Sumco Corp
Priority to JP2016179273A priority Critical patent/JP6658421B2/ja
Publication of JP2018043903A publication Critical patent/JP2018043903A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6658421B2 publication Critical patent/JP6658421B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

【課題】シリコン単結晶インゴット直胴部の少なくともトップ部の酸素濃度を低くし得るシリコン単結晶の製造方法を提供する。【解決手段】チャンバ11内に回転及び昇降可能に設けられた石英製の坩堝21にシリコン原材料を投入し、前記坩堝の周囲に設置されたヒータ25により前記シリコン材原料を融解し、垂下した種結晶Sをシリコン融液Mに浸漬し、前記種結晶Sを引上げてシリコン単結晶Cを製造するシリコン単結晶の製造方法において、目標酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下で、且つ300mmウェーハ用のシリコン単結晶を製造する場合は、前記坩堝の底部の中心軸上の厚さが14.5mm以上の坩堝を用いる。【選択図】 図1

Description

本発明は、シリコン単結晶の製造方法に関するものである。
水平磁場印加チョクラルスキー法(HMCZ法)においては、坩堝内のシリコン融液の表面層の直下に水平方向の対流が発生する。この対流と石英製の坩堝との接触面は、ヒータの近くに位置するため、接触面の温度が高くなり、石英製の坩堝からシリコン融液内に酸素が溶出するという問題がある。このため、坩堝の接触面の厚さを他の部位より厚くすることにより、接触面の温度を下げることが提案されている(特許文献1)。
特開平5−221780号公報
上述したとおり、シリコン融液と接触している石英製の坩堝の内面から当該シリコン融液に酸素が溶け込み、融液の対流に乗って酸素が結晶の固液界面に運ばれ、結晶に取り込まれる。シリコン単結晶の育成の進行にともない、坩堝内のシリコン融液は減少し坩堝の内面との接触面積も減少することからシリコン融液に溶出する酸素量も減少する。しかしながら、結晶のトップ部を育成している製造初期の段階では、坩堝内のシリコン融液の量が最も多く、坩堝の内面との接触面積も最も大きい。このため、育成し終えたシリコン単結晶インゴットの長手方向の酸素濃度の分布特性をみると、結晶直胴部のトップ部(結晶の直胴の上端から300mmまでの直胴部の範囲をいう、以下同じ。)の酸素濃度が他のミドル部やボトム部の酸素濃度より高くなり、許容範囲を超える場合がある。そのため、製品の歩留まりが低いという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、シリコン単結晶インゴットの少なくとも直胴部のトップ部の酸素濃度を低くし得るシリコン単結晶の製造方法を提供することである。
本発明は、前記坩堝の底部の中心軸上の厚さが14.5mm以上の坩堝を用いて、酸素濃度(ASTM F−121(1979)に規格された FT−IR法(フーリエ変換赤外分光光度法)による測定値。以下同じ。)が10.5×1017atoms/cm3以下で、且つ直径300mmウェーハ用のシリコン単結晶を製造することによって上記課題を解決する。
本発明によれば、坩堝の底部が厚く構成されているので、坩堝の底部の内面の温度は、これより薄肉とされた坩堝を使用した場合に比べて、低くなる。坩堝21の内面の温度が低いほどシリコン融液へ溶出する酸素量が減少するので、シリコン融液の酸素濃度が低下する。その結果、シリコン単結晶インゴットの少なくとも直胴部のトップ部の酸素濃度を低くすることができる。
本発明のシリコン単結晶の製造方法が適用される製造装置の一例を示す断面図である。 図1に示す製造装置の坩堝にシリコン原材料をチャージして融解させ、育成を開始した状態を示す断面図である。 図2Aに示す状態からギャップHを維持しつつ坩堝を上昇させながら単結晶を引き上げている状態を示す断面図である。 底部が厚い坩堝(実施例1)と底部がそれより薄い坩堝(比較例1)を用いて、直径300mmのウェーハ用であって、酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下のシリコン単結晶を製造した場合の、結晶部位(インゴット直胴部のトップ部の上端を0)に対する酸素濃度を測定したグラフである。 図3に示す底部が厚い坩堝を用いて、直径300mmのウェーハ用であって、酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下のシリコン単結晶を製造する場合に、アルゴンガスの流量(中段グラフ)及び坩堝の単位時間当たりの回転数(下段グラフ)を二通り(実施例1,2)に制御したときの、シリコン単結晶の固化率(原料の仕込み重量に対する結晶重量の比率(%))に対するシリコン単結晶の酸素濃度(上段グラフ)を測定したグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態であるチョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造方法が適用される製造装置の一例を示す断面図、図2Aは、図1に示す製造装置の坩堝にシリコン原材料をチャージして融解させ、育成を開始した状態を示す断面図、図2Bは、図2Aに示す状態からギャップHを維持しつつ坩堝を上昇させながら単結晶を引き上げている状態を示す断面図である。本実施形態の製造方法が適用されるシリコン単結晶の製造装置1(以下、単に製造装置1ともいう)は、円筒状の第1チャンバ11と、同じく円筒状の第2チャンバ12とを備え、これらは気密に接続されている。
第1チャンバ11の内部には、シリコン融液Mを収容する石英製の坩堝21と、この石英製の坩堝21を保護する黒鉛製の坩堝22とが、支持軸23で支持されるとともに、駆動機構24によって回転及び昇降が可能とされている。また、石英製の坩堝21と黒鉛製の坩堝22とを取り囲むように、環状のヒータ25と、同じく環状の、断熱材からなる保温筒26が配置されている。環状のヒータ25からの放射熱は、黒鉛製の坩堝22の側部だけでなく底部にも廻り込み、石英製の坩堝21の側部と底部を加熱する。なお、石英製の坩堝21と黒鉛製の坩堝22が、下降位置にある場合には、上昇位置にある場合に比べて、ヒータ25から坩堝21,22の底部へ廻り込む熱量は少なくなるものと考えられる。坩堝21の下方にヒータを追加してもよい。
第1チャンバ11の内部であって、石英製の坩堝21の上部には、円筒状の熱遮蔽部材27が設けられている。熱遮蔽部材27は、モリブデン、タングステンなどの耐火金属、カーボン又は黒鉛製外殻の内部に黒鉛製フェルトを充填したものからなり、シリコン融液Mからシリコン単結晶Cへの放射を遮断するとともに、第1チャンバ11内を流れるガスを整流する。熱遮蔽部材27は、保温筒26にブラケット28を用いて固定されている。この熱遮蔽部材27の下端に、シリコン融液Mの表面と対向するように遮熱部を設け、シリコン融液Mの表面からの輻射をカットするとともにシリコン融液Mの表面を保温するようにしてもよい。
第1チャンバ11の上部に接続された第2チャンバ12は、育成したシリコン単結晶Cを収容し、これを取り出すためのチャンバである。第2チャンバ12の上部には、シリコン単結晶をワイヤ31で回転させながら引上げる引上げ機構32が設けられている。引上げ機構32から垂下されたワイヤ31の下端のチャックには種結晶Sが装着される。第1チャンバ11の上部に設けられたガス導入口13から、アルゴンガス等の不活性ガスが導入される。この不活性ガスは、引上げ中のシリコン単結晶Cと熱遮蔽部材27との間を通過した後、熱遮蔽部材27の下端とシリコン融液Mの融液面との間を通過し、さらに石英製の坩堝21の上端へ立ち上がった後、ガス排出口14から排出される。
第1チャンバ11(非磁気シールド材からなる)の外側には、第1チャンバ11を取り囲むように、石英製の坩堝21内の融液Mに磁場を与える磁場発生装置41が配置されている。磁場発生装置41は、石英製の坩堝21に向けて、水平磁場を生じさせるものであり、電磁コイルで構成されている。磁場発生装置41は、坩堝21内の融液Mに生じた熱対流を制御することで、結晶成長を安定化させ、結晶成長方向における不純物分布のミクロなバラツキを抑制する。特に大口径のシリコン単結晶を製造する場
合にはその効果が大きい。なお、必要に応じて縦磁場又はカスプ磁場を発生させる磁場発生装置としてもよいし、必要に応じて磁場発生装置41を用いなくてもよい。
本実施形態の製造装置1を用いて、CZ法によりシリコン単結晶を育成するには、まず、石英製の坩堝21内に、多結晶シリコンや必要に応じてドーパントからなるシリコン原材料を充填し、ガス導入口13から不活性ガスを導入しガス排出口14から排出しながら、ヒータ25を作動させて坩堝21内でシリコン原材料を融解し、シリコン融液Mとする。続いて、磁場発生装置41を作動させて坩堝21への水平磁場の印加を開始しつつ、シリコン融液Mの温度を引き上げ開始温度となるように調温する。シリコン融液Mの温度と磁場強度が安定したら、駆動機構24によって坩堝21を所定速度で回転させ、ワイヤ31に装着された種結晶Sをシリコン融液Mに浸漬する。そして、図2Aに示すように、ワイヤ31も所定速度で回転させながら静かに引上げて種絞りを形成した後、所望の直径まで拡径し、略円柱形状の直胴部を有するシリコン単結晶Cを成長させる(図2B参照)。このとき、シリコン単結晶Cの直胴部は、トップ部、ミドル部及びボトム部の順で成長する。
シリコン単結晶Cの引き上げにともない坩堝21の液面が下がり、磁場発生装置41から坩堝21へ水平磁場の印加を含めてホットゾーンの条件が変動する。なおホットゾーンとは、単結晶の育成中にヒータ25からの熱によって高温となる領域をいい、ホットゾーンHZの条件とは、第1チャンバ11、坩堝21,22、支持軸23、ヒータ25、保温筒26、熱遮蔽部材27、シリコン融液M、シリコン単結晶Cなどの材質、形状、配置又はこれらに起因する各種熱特性をいう。この液面の変動を抑制するため、シリコン単結晶Cの引き上げ中における融液Mの液面の鉛直方向の高さは、駆動機構24によって一定となるように制御される。この駆動機構24の制御は、例えば、坩堝21の位置、CCDカメラなどで測定したシリコン融液Mの液面の位置、シリコン単結晶Cの引上げ長さ等の情報に応じて実行され、これにより坩堝21の上下方向の位置が駆動機構24によって移動する。
ホットゾーン条件の一つとして、熱遮蔽部材27の下端と坩堝21の液面との高さ方向のギャップHがあり、製造すべきシリコン単結晶の目標直径、目標酸素濃度その他の製品仕様に応じて、このギャップHも所定値に設定され、引上げ中においてギャップHが所定値を維持するように、坩堝21の駆動機構24その他の製造条件が自動制御される。また、シリコンウェーハの直径に応じたシリコン単結晶の目標直径が設定され、実際に引き上げられる結晶Cの直径を光学的に検出しながら、引上げ速度その他の条件にフィードバックされる。
本実施形態において、石英製の坩堝21の厚さは特に限定されないが、目標酸素濃度が相対的に小さいシリコン単結晶、特に300mmウェーハ用であって、10.5×1017atoms/cm3以下のシリコン単結晶を製造する場合は、図2Aに示すように、坩堝21の底部の中心軸上の厚さt1が、14.5mm以上、より好ましくは29mm以下の坩堝21を用いる。この場合、坩堝21の底部の全面の厚さt1が一様であってもよいし、坩堝21の底部のうち、コーナのR部が最も厚く、ここから坩堝21の中心軸に向かって厚さが漸減し、中心軸上が最も薄くなってもよい。したがって後者の場合は、坩堝21の底部の少なくとも中心軸上の厚さt1が、14.5mm以上であれば、坩堝21の底部の厚さは全体にわたって14.5mm以上となる。
近年のデバイスプロセスの微細化や三次元化に伴う熱処理条件の変化により、デバイスプロセスで許容される酸素濃度マージンが狭くなってきている。そのため、デバイスプロセス毎に高酸素であったり低酸素であったりと要求されるシリコン単結晶も多岐にわたる。このうち、目標酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下といった低濃度のシリコン単結晶が要求されるのは、過剰な酸素析出物に起因したデバイス不良抑制や低温熱処理によるサーマルドナー起因の電気特性の劣化を防止するためである。そして、上述したとおり、結晶直胴部のトップ部(結晶の直胴の上端から300mmまでの直胴部の範囲)の酸素濃度は、他のミドル部やボトム部の酸素濃度より高くなるが、後述する図3に示すように、底部の中心軸上の厚さが14.5mm以上の坩堝を用いれば、同厚さが14.4mm以下の坩堝を用いた場合に比べ、トップ部の酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下となる領域が広がる。特にトップ部において、酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下の単結晶を少なくとも100mm得ることができる。なお、坩堝21の底部の中心軸上の厚さt1が29mm以下であると、比較的容易に品質を維持して石英製坩堝の製造が可能であるため、安価なものとなる。
このように、300mmウェーハ用であって目標酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下のシリコン単結晶を製造する場合に、シリコン融液Mを受容する石英製の坩堝21の底部の厚さt1を厚くする理由を説明する。上述したとおり、図2Aに示すようなシリコン単結晶Cの直胴部のトップ部を育成している製造初期の段階では、坩堝21内のシリコン融液Mの量が最も多く、坩堝21の内面との接触面積も最も大きい。このため、育成し終えたシリコン単結晶インゴットCの直胴部のトップ部の酸素濃度を低くすることは難しく、坩堝の回転数やアルゴンの流量といった酸素濃度の制御パラメーターを変更しても、トップ部の酸素濃度を10.5×1017以下にするのは困難である。
しかしながら、本実施形態のように石英製の坩堝21の底部の厚さを厚くすれば、具体的には、300mmウェーハ用であって目標酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下のシリコン単結晶を製造する場合に、坩堝21の底部の中心軸上の厚さt1を14.5mm以上、より好ましくは29mm以下にすれば、坩堝21の底部の内面の温度は、本実施形態のものより薄肉とされた坩堝21を使用した場合に比べて、低くなる。坩堝21の内面の温度が高いほど、シリコン融液Mに酸素が溶け込む速度が高くなるため、坩堝21の内面の温度が低くなるほどシリコン融液Mへ溶出する酸素量が減少する。この結果、シリコン融液Mの酸素濃度が低下するので、シリコン単結晶インゴットCの直胴部の少なくともトップ部の酸素濃度を低くすることができる。
ちなみに、一般的な製造条件において、図2Aに示す熱遮蔽部材27の下端と液面とのギャップHは所定値に制御される。したがって、所定量の原材料を、底部が厚く形成された坩堝21に投入すると液面が相対的に高くなり、この液面が高くなった分を考慮してこの所定値のギャップHにするためには、石英製の坩堝21及び黒鉛製の坩堝22の位置を相対的に低くする制御が実行される。これにより、側面に配置されたヒータ25から石英製の坩堝21の底部に対する(廻り込む)熱量が減少し、これによっても坩堝21の底部の内面の温度が低くなると考えられる。
図3は、底部が厚い石英製の坩堝21(実施例1,○印)と、底部がそれより薄い石英製の坩堝21(比較例1,□印)を用いて、目標直径が320mm、目標酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下のシリコン単結晶を製造した場合の、長手方向の結晶部位に対する酸素濃度を測定したグラフである。横軸の結晶部位(mm)は、インゴット直胴部のトップ部の上端を0mmとした場合の長さを示す。実施例1は、複数の石英製の坩堝21から、底部の中心軸上の厚さt1が14.5mm〜29mmの坩堝を選定して用いた例であり、比較例1は、同じく複数の石英製の坩堝21から、底部の中心軸上の厚さt1が13.2mm〜14.4mmの坩堝を選定して用いた例である。比較例1の場合、トップ部0〜200mmまでの間の酸素濃度が、12.6〜11.9×1017atoms/cm3と、高酸素濃度になっているのに対し、実施例1の場合には、トップ部0〜200mmまでの間の酸素濃度は、11.5〜10.2×1017atoms/cm3と、低酸素濃度となっており、トップ部の一部が10.5×1017atoms/cm3以下となっている。トップ部0〜300mmまでの間にあっては、10.5×1017atoms/cm3以下の低酸素領域が広がっている。
図4は、図3の場合と同じ底部が石英製の厚い坩堝(底部の中心軸上の厚さt1が14.5mm〜29mm)を用いて、目標直径が320mm、目標酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下のシリコン単結晶を製造する場合に、アルゴンガスの流量(中段グラフ)及び坩堝の単位時間当たりの回転数(下段グラフ)を制御したときの、シリコン単結晶の結晶固化率(%)に対するシリコン単結晶の酸素濃度(上段グラフ)を測定したグラフである。なお、結晶固化率(%)は、引上げ中の結晶重量/原料の仕込み重量の百分率で定義される。酸素濃度を示す上段グラフの実線の○印は、中段グラフのアルゴン流量を実線で示すように制御すると同時に、下段グラフの坩堝回転数を実線で示すように制御した場合(実施例1)であり、シリコン単結晶の酸素濃度を示す上段グラフの破線の△印は、中段グラフのアルゴン流量を破線で示すように制御すると同時に、下段グラフの坩堝回転数を破線で示すように制御した場合(実施例2)である。なお、中段グラフの縦軸のアルゴン流量は、ある基準値を1とした場合の相対値で示し、下段グラフの縦軸の坩堝回転数は、ある基準値を1とした場合の相対値で示す。
一般的な製造条件プログラムを用いて自動制御すると、上段グラフの実施例1に示すように結晶直胴部のミドル部に相当する結晶固化率が40%以降の大部分の単結晶領域の酸素濃度は10.5×1017atoms/cm3以下にならない。しかしながら、中段グラフに示すように、結晶直胴部のトップ部からミドル部に相当する結晶固化率が5〜44%の間においてアルゴンガスの流量を実施例2のように減少又は増加させると、上段グラフの実施例2に示すように酸素濃度は小さくなり、酸素濃度は10.5×1017atoms/cm3以下になる。したがって、この結晶固化率が5〜44%においてアルゴンガスの流量を減少又は増加させる制御を実行すれば、酸素濃度を10.5×1017atoms/cm3以下にすることができる。
また、下段グラフに示すように、結晶直胴部のトップ部、ミドル部及びボトム部に相当する12.5〜98%の間において坩堝21の単位時間当たりの回転数を実施例2のように増加(12.5〜74%)又は減少(74〜98%)させると、上段グラフの実施例2に示すように酸素濃度は、ボトム部を除き10.5×1017atoms/cm3以下になる。
このように、本実施形態では、トップ部の酸素濃度の増加は石英製の坩堝21の底部の厚さt1を厚くすることで対応し、他の部位の酸素濃度の変動は、その結晶固化率(引上げ長さに相関する)に応じて、第1チャンバ11内に導入する不活性ガスの流量(流量を増加させると酸素濃度が大きくなり、流量を減少させると酸素濃度が小さくなる)又は石英製の坩堝21の単位時間当たりの回転数(回転数を大きくすると酸素濃度が大きくなり、回転数を小さくすると酸素濃度が小さくなる)で調整する。これにより、長手方向の酸素濃度を低酸素濃度で且つ均一にすることができる。
なお、石英製の坩堝21は、長時間の使用によって坩堝材料が溶出し底部の厚さt1が減少するので、使用時間又は底部の厚さt1に応じて、製造条件プログラムによる自動制御の設定値を変更してもよい。
1…シリコン単結晶の製造装置
11…第1チャンバ
12…第2チャンバ
13…ガス導入口
14…ガス排出口
21…石英製の坩堝
22…黒鉛製の坩堝
23…支持軸
24…駆動機構
25…ヒータ
26…保温筒
27…熱遮蔽部材
28…ブラケット
31…ワイヤ
32…引上げ機構
41…磁場発生装置
M…シリコン融液
C…シリコン単結晶
S…種結晶

Claims (5)

  1. チャンバ内に回転及び昇降可能に設けられた石英製の坩堝にシリコン原材料を投入し、
    前記坩堝の周囲に設置されたヒータにより前記シリコン原材料を融解し、
    垂下した種結晶をシリコン融液に浸漬し、
    前記種結晶を引上げてシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶の製造方法において、
    前記坩堝の底部の中心軸上の厚さが14.5mm以上の坩堝を用いて、酸素濃度が10.5×1017atoms/cm3以下で、且つ直径300mmウェーハ用のシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶の製造方法。
  2. 前記底部の中心軸上の厚さが、29mm以下の坩堝を用いる請求項1に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  3. 前記シリコン単結晶の結晶固化率に応じて、前記坩堝の単位時間当たりの回転数を増加又は減少させる請求項1又は2に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  4. 前記シリコン単結晶の結晶固化率が、12.5%以上の少なくとも一部分において、前記坩堝の単位時間当たりの回転数を増加させる請求項3に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  5. 前記シリコン単結晶の結晶固化率に応じて、前記チャンバ内に導入する不活性ガスの流量を増加又は減少させる請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の製造方法。
JP2016179273A 2016-09-14 2016-09-14 シリコン単結晶の製造方法 Active JP6658421B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016179273A JP6658421B2 (ja) 2016-09-14 2016-09-14 シリコン単結晶の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016179273A JP6658421B2 (ja) 2016-09-14 2016-09-14 シリコン単結晶の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018043903A true JP2018043903A (ja) 2018-03-22
JP6658421B2 JP6658421B2 (ja) 2020-03-04

Family

ID=61694296

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016179273A Active JP6658421B2 (ja) 2016-09-14 2016-09-14 シリコン単結晶の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6658421B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020137648A1 (ja) * 2018-12-27 2020-07-02 株式会社Sumco 石英ガラスルツボ及びこれを用いたシリコン単結晶の製造方法並びに石英ガラスルツボの赤外線透過率測定方法及び製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03232790A (ja) * 1990-02-09 1991-10-16 Nippon Steel Corp シリコン単結晶引上げ装置用石英ルツボ
JPH05221780A (ja) * 1992-02-05 1993-08-31 Mitsubishi Materials Corp 単結晶引上装置
JPH10167892A (ja) * 1996-12-13 1998-06-23 Komatsu Electron Metals Co Ltd シリコン単結晶の引き上げ方法
WO2001063027A1 (fr) * 2000-02-28 2001-08-30 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd Procede de preparation d'un monocristal de silicium et monocristal de silicium obtenu
JP2002220296A (ja) * 2000-11-24 2002-08-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 単結晶引上げ装置
JP2010126423A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Sumco Corp シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスルツボ及びその製造方法
JP2010155765A (ja) * 2009-01-05 2010-07-15 Japan Siper Quarts Corp シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスルツボ及びその製造方法
JP2010168240A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Sumco Corp シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスルツボ及びその製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03232790A (ja) * 1990-02-09 1991-10-16 Nippon Steel Corp シリコン単結晶引上げ装置用石英ルツボ
JPH05221780A (ja) * 1992-02-05 1993-08-31 Mitsubishi Materials Corp 単結晶引上装置
JPH10167892A (ja) * 1996-12-13 1998-06-23 Komatsu Electron Metals Co Ltd シリコン単結晶の引き上げ方法
WO2001063027A1 (fr) * 2000-02-28 2001-08-30 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd Procede de preparation d'un monocristal de silicium et monocristal de silicium obtenu
JP2002220296A (ja) * 2000-11-24 2002-08-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 単結晶引上げ装置
JP2010126423A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Sumco Corp シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスルツボ及びその製造方法
JP2010155765A (ja) * 2009-01-05 2010-07-15 Japan Siper Quarts Corp シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスルツボ及びその製造方法
JP2010168240A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Sumco Corp シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスルツボ及びその製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020137648A1 (ja) * 2018-12-27 2020-07-02 株式会社Sumco 石英ガラスルツボ及びこれを用いたシリコン単結晶の製造方法並びに石英ガラスルツボの赤外線透過率測定方法及び製造方法
KR20210095674A (ko) * 2018-12-27 2021-08-02 가부시키가이샤 사무코 석영 유리 도가니와 이것을 이용한 실리콘 단결정의 제조 방법 및 석영 유리 도가니의 적외선 투과율 측정 방법과 제조 방법
CN113348275A (zh) * 2018-12-27 2021-09-03 胜高股份有限公司 石英玻璃坩埚、及使用该石英玻璃坩埚的单晶硅的制造方法、石英玻璃坩埚的红外线透射率测定方法及制造方法
JPWO2020137648A1 (ja) * 2018-12-27 2021-10-21 株式会社Sumco 石英ガラスルツボ及びこれを用いたシリコン単結晶の製造方法並びに石英ガラスルツボの赤外線透過率測定方法及び製造方法
JP7279722B2 (ja) 2018-12-27 2023-05-23 株式会社Sumco 石英ガラスルツボ及びこれを用いたシリコン単結晶の製造方法
KR102559418B1 (ko) * 2018-12-27 2023-07-25 가부시키가이샤 사무코 석영 유리 도가니와 이것을 이용한 실리콘 단결정의 제조 방법 및 석영 유리 도가니의 적외선 투과율 측정 방법과 제조 방법
CN113348275B (zh) * 2018-12-27 2024-01-12 胜高股份有限公司 石英玻璃坩埚、及使用该石英玻璃坩埚的单晶硅的制造方法
US11939695B2 (en) 2018-12-27 2024-03-26 Sumco Corporation Quartz glass crucible, manufacturing method of silicon single crystal using the same, and infrared transmissivity measurement method and manufacturing method of quartz glass crucible

Also Published As

Publication number Publication date
JP6658421B2 (ja) 2020-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100906284B1 (ko) 산소농도 특성이 개선된 반도체 단결정의 제조방법
JP5249498B2 (ja) シリコン単結晶の成長方法,成長装置及びそれから製造されたシリコンウエハ
JP4209325B2 (ja) 単結晶半導体の製造装置および製造方法
JPH03261693A (ja) 単結晶製造方法
JP6863506B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2017222551A (ja) シリコン単結晶の製造方法
TWI635199B (zh) 單晶矽的製造方法
JP6658421B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2010254487A (ja) 単結晶成長方法
EP2045371B1 (en) Method and apparatus for manufacturing an ultra low defect semiconductor single crystalline ingot
WO2021095324A1 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2018043904A (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP4272449B2 (ja) 単結晶引上方法
JP6107308B2 (ja) シリコン単結晶製造方法
WO2009104533A1 (ja) シリコン単結晶成長装置および石英ルツボ
KR20100127699A (ko) 탄소가 도핑된 반도체 단결정 잉곳 및 그 제조 방법
GB2084046A (en) Method and apparatus for crystal growth
KR100906281B1 (ko) 실리콘 단결정 잉곳 성장장치의 열실드 구조물 및 이를 이용한 실리콘 단결정 잉곳 성장장치
JP6777739B2 (ja) 単結晶インゴット成長装置
JP2008019128A (ja) 単結晶製造装置、単結晶製造方法および単結晶
JP2020055718A (ja) 原料供給方法およびシリコン単結晶の製造方法
KR20100071507A (ko) 실리콘 단결정 제조 장치, 제조 방법 및 실리콘 단결정의 산소 농도 조절 방법
KR20190088653A (ko) 실리콘 단결정 성장 방법 및 장치
JP6759147B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP7082550B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190717

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6658421

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250