JP2021013949A - 打ち抜きダイ - Google Patents

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Abstract

【課題】カス上がりの発生を防止できる構造を実現する。【解決手段】打ち抜きダイ2aの中央部に、矩形孔である打ち抜き穴6aを、打ち抜きダイ2aの上下両面に開口する状態で設ける。そして、打ち抜き穴6aの4つの内側面のうち、1つの内側面14に、打ち抜き穴6aの軸方向であるZ軸方向に対して傾斜した、断面矩形状の凹溝10を、打ち抜きダイ2aの上面に開口する状態で設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、被加工物にプレスによる打ち抜き加工を施す為のプレス加工装置を構成する打ち抜きダイに関する。
例えば、ラジアルニードル軸受やスラストニードル軸受の保持器や内輪・外輪、スリーブセンサ、センサロータ等の機械部品は、金属製の板材である被加工物にプレスによる打ち抜き加工を施す事により造られる。図14は、打ち抜き加工を施す為のプレス加工装置の従来構造の1例を示している。
プレス加工装置1は、打ち抜きダイ(ブランキングダイ)2と、ラム3と、該ラム3の下面に支持された打ち抜きパンチ4と、図示しないショルダーボルトによりラム3の下面に吊り下げられる様に支持された固定ストリッパ(抑え板)5と、該固定ストリッパ5を下方に弾性的に付勢するコイルばね等の弾性部材13とを備える。この様なプレス加工装置1により、被加工物(板材)7に打ち抜き加工を施す際には、先ず、ラム3を下降させる事で、固定ストリッパ5を下降させる。そして、打ち抜きダイ2の上面にセットされた(置かれた)被加工物7を、固定ストリッパ5と打ち抜きダイ2との間で挟持する。この状態から更にラム3を下降させる事により、打ち抜きパンチ4によって被加工物7を打ち抜く。被加工物7を打ち抜いて発生した打ち抜きカス8は、打ち抜きダイ2に設けられた打ち抜き穴6に押し込まれる。
被加工物7を打ち抜いた後、打ち抜きパンチ4を上昇させる際に、打ち抜きカス8が打ち抜きパンチ4の先端面(図14の下面)に付着し、該打ち抜きパンチ4と共に浮き上がって(持ち上がって)、被加工物7の下に入り込む、所謂カス上がりが発生する事がある。この様なカス上がりは、打ち抜きカス8の上面の周縁部に発生したカエリや、被加工物7の上面に供給された加工油の油膜、打ち抜きパンチ4の先端面と被加工物7との間に存在する隙間の圧力の低下、残留磁気等の影響により、打ち抜きカス8が打ち抜きパンチ4の先端面に付着(圧着や吸着)する事で生じる。カス上がりが発生すると、加工後の前記被加工物7の搬送、次の被加工物7の載置や加工に不都合が生じて連続加工が妨げられたり、打ち抜きダイ2に傷等の損傷を生じたりする可能性がある。
これに対し、特開2015−412号公報(特許文献1)には、固定ストリッパ5が被加工物7に衝突した際の最初のバウンドのボトム値とピーク値とを検出し、該ボトム値と該ピーク値とに基づいて求められる算出値と、所定の設定値とを比較して、カス上がりの有無を判定する技術が記載されている。この様な特開2015−412号公報に記載の技術により、カス上がりが発生していると判定された場合には、プレス加工装置1を停止して、浮き上がった打ち抜きカス8を除去できる。しかし、特開2015−412号公報に記載の技術によっては、カス上がりの発生自体を防止する事はできない。
特開2015−412号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、カス上がりの発生を防止できる、打ち抜きダイの構造を実現する事を目的としている。
本発明の打ち抜きダイは、板材等である被加工物にプレスによる打ち抜き加工を施す為のプレス加工装置を構成するものであり、該プレス加工装置を構成する打ち抜きパンチの先端部を通す為の打ち抜き穴を有する。
特に本発明の打ち抜きダイにあっては、前記打ち抜き穴の内面に、凸条、又は、前記打ち抜きパンチが進入する側の端部に開口する凹溝を、前記打ち抜き穴の軸方向に対して傾斜した状態で設けている。
上述の様な本発明の打ち抜きダイを実施する場合、前記凹溝又は凸条を複数設ける事ができる。
或いは、前記凹溝又は凸条を前記打ち抜き穴の内面の1箇所にのみ設ける事もできる。
上述の様な本発明の打ち抜きダイを実施する場合、具体的には、例えば、前記打ち抜き穴を矩形孔とする。
そして、前記凹溝又は凸条を、前記打ち抜き穴の内面のうち、互いに対向する1対の内側面にそれぞれ設け、前記1対の内側面のうちの一方の内側面に設けられた凹溝又は凸条と、他方の内側面に設けられた凹溝又は凸条とで、前記打ち抜き穴の軸方向に対する傾斜方向を互いに反対方向とする事ができる。
或いは、前記凹溝又は凸条を、前記打ち抜き穴の内面のうち、互いに対向する1対の内側面にそれぞれ1対ずつ設け、前記1対の内側面のそれぞれに設けられた1対の凹溝又は凸条の、前記打ち抜き穴の軸方向に対する傾斜方向を互いに反対方向とする事ができる。
上述の様な本発明の打ち抜きダイを実施する場合、前記凹溝又は前記凸条の、前記打ち抜き穴の軸方向に対する傾斜角度を、10度以上、30度以下とする事が好ましく、15度以上、30度以下とする事がより好ましい。
上述の様な本発明の打ち抜きダイを実施する場合、前記凹溝の深さ又は凸条の高さを、前記被加工物の板厚の4%以上、6%以下とする事が好ましい。
上述の様な本発明の打ち抜きダイは、被加工物に打ち抜き加工を施す為のプレス加工装置に組み込んで使用される。前記プレス加工装置は、本発明の打ち抜きダイ以外の構成については、前述の図14に示した従来構造を含め、従来から各種知られているプレス加工装置と同様である。即ち、プレス加工装置は、前記打ち抜きダイの他、ラムと、打ち抜きパンチと、固定ストリッパとを備える。
前記ラムは、前記打ち抜きダイに対向する状態で、該打ち抜きダイに対する遠近動を可能に設けられている。
前記打ち抜きパンチは、前記ラムのうち、前記打ち抜きダイに対して対向する側の面に支持されており、前記ラムと共に前記打ち抜きダイに対して遠近動する。
前記固定ストリッパは、前記被加工物を前記打ち抜きダイのセット面(前記ラムに対向する側の面)にセットした状態で、前記被加工物を抑え付ける為のものである。
上述の様な本発明の打ち抜きダイによれば、被加工物に打ち抜き加工を施した後、打ち抜きパンチを上昇させる際に、カス上がりが発生するのを防止できる。
図1(A)は、本発明の実施の形態の第1例に係る打ち抜きダイを示す斜視図であり、図1(B)は、図1(A)のa部拡大平面図であり、図1(C)は、図1(A)のb−b断面図である。 図2(A)〜図2(D)は、本発明の実施の形態の第1例の打ち抜きダイを組み込んだ、プレス加工装置により、被加工物に打ち抜き加工を施す作業を工程順に示す断面図である。 図3は、打ち抜き穴に押し込まれた打ち抜きカスの説明する為の模式図である。 図4は、本発明の実施の形態の第2例を示す斜視図である。 図5は、本発明の実施の形態の第2例を示す、図3と同様の図である。 図6は、本発明の実施の形態の第2例に関する変形例を示す斜視図である。 図7は、本発明の実施の形態の第3例を示す斜視図である。 図8は、本発明の実施の形態の第3例を示す、図3と同様の図である。 図9は、本発明の実施の形態の第4例を示す斜視図である。 図10は、本発明の実施の形態の第4例を示す、図3と同様の図である。 図11は、本発明の実施の形態の第5例を示す斜視図である。 図12は、本発明の実施の形態の第5例に関する変形例の第1例を示す斜視図である。 図13は、本発明の実施の形態の第5例に関する変形例の第2例を示す斜視図である。 図14は、プレス加工装置の従来構造の1例を示す概略断面図である。
以下、本発明に係る打ち抜きダイの実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。本発明の特徴は、例えば前述の図14に示したプレス加工装置1の打ち抜きダイ2に変えて本発明の打ち抜きダイを用いる事により、カス上がりの発生を防止する事ができる点にある。本発明の打ち抜きダイを組み込んだプレス加工装置の構成については、基本的には、前述の図14に示した従来構造の場合と同様である。以下の実施の形態の各例の説明では、被加工物7に矩形穴を打ち抜く場合について説明する。
尚、説明の為、互いに直交する3方向であるX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向を次の様に定義し、各図面に示す。X軸方向を、打ち抜きダイに設けられた打ち抜き穴の長辺の長さ方向とし、Y軸方向を、前記打ち抜き穴の短辺の長さ方向とし、Z軸方向を、前記打ち抜き穴の軸方向、即ち、打ち抜き方向とする。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例について、図1(A)〜図3を参照しつつ説明する。本例では、被加工物7を打ち抜きパンチ4により上下方向に打ち抜く、即ち、打ち抜き方向であるZ軸方向を上下方向に向けた場合について説明する。本例のプレス加工装置1aは、打ち抜きダイ2aと、ラム3(図14参照)と、該ラム3の下面(Z軸方向片側面(図1(A)、図1(C)及び図2(A)〜図2(D)の下側面))に支持された打ち抜きパンチ4と、図示しないショルダーボルトによりラム3の下面に吊り下げられる様に支持された固定ストリッパ(抑え板)5と、該固定ストリッパ5を下方に(Z軸方向片側に向けて)弾性的に付勢するコイルばね等の弾性部材13(図14参照)とを備える。
打ち抜きダイ2aは、打ち抜き方向(Z軸方向)に貫通する打ち抜き穴6aを有する。打ち抜き穴6aの上側(Z軸方向他側(図1(A)、図1(C)及び図2(A)〜図2(D)の上側))開口部の形状は、被加工物7に打ち抜き加工する加工形状(打ち抜き形状)と同じで、大きさが、加工形状よりも僅かに大きくなっている。尚、本例では、打ち抜き穴6aを、矩形孔であり、Z軸方向から見た加工部の形状が矩形で、内面を構成する4の内側面のうち、X軸方向に関して互いに対向する1対の内側面同士を平行に配置し、かつ、Y軸方向に関して互いに対向する1対の内側面同士を平行に配置している。打ち抜き穴6aの上側開口縁(Z軸方向他側開口縁)は、全周に亙って面取りが施されていないか、施されている場合でも極く僅かな尖った角となっており、該尖った角によりダイ側刃部9を構成している。
本例の場合、打ち抜き穴6aの4つの内側面のうち、いずれか1つの内側面14に、Z軸方向に対して傾斜した断面矩形状の凹溝10を、打ち抜きダイ2aの上下両面(Z軸方向両側面)に開口する状態で設けている。図1、図3においては、X−Z平面に平行な1つの内側面14に、Z軸方向片側に向かうに従ってX軸方向片側(図1(A)の左上側、図1(B)、図1(C)及び図2(A)〜図2(D)の左側、図3の上側)に傾斜した凹溝10を設けている。但し、Y−Z平面に平行な1つの内周面に、Z軸方向片側に向かうに従ってY軸方向片側(図1(A)の左下側、図3の左側)、又は、Y軸方向他側(図1(A)の右上側、図3の右側)に向かう方向に傾斜した凹溝を設けてもよい。又、凹溝10の断面形状(X−Y平面に関する断面形状)は、矩形に限定されるものではなく、半円形や三角形等の任意の形状とする事ができる。又、凹溝10を、打ち抜きダイ2aの上面(Z軸方向他側面)にのみ開口する状態で設ける事もできる。凹溝10の傾斜角度θは、打ち抜き穴6aを構成する内側面14(X−Z平面)のZ軸方向に対して10度以上、30度以下とする事が好ましく、より好ましくは、15度以上、30度以下とする。又、凹溝10の深さ(Y軸方向に関する深さ)dは、全長に亙り一定で、且つ、被加工物7の板厚の4%以上、6%以下とする事が好ましい。
ラム3は、打ち抜きダイ2aの上方(Z軸方向他側)に、昇降可能(打ち抜きダイ2aに対する遠近動を可能)に設けられている。打ち抜きパンチ4は、ラム3の下面(Z軸方向片側面)のうち、打ち抜き穴6aと整合する位置に固定されており、ラム3と共に昇降(打ち抜きダイ2aに対して遠近動)する。
打ち抜きパンチ4の先端面外周縁の形状は、被加工物7に打ち抜き加工する加工形状と同じで、大きさがこの加工形状の大きさよりも僅かに小さくなっている。打ち抜きパンチ4の先端面外周縁は、全周に亙って面取りが施されていないか、施されている場合でも極く僅かな尖った角となっており、パンチ側刃部11を構成している。この様な打ち抜きパンチ4の先端部は、打ち抜き穴6aの上側(Z軸方向他側)開口縁や内面に干渉(接触)する事なく、打ち抜き穴6a内に進入可能としている。又、打ち抜き穴6aの凹溝10を除いた内側面と打ち抜きパンチ4の外周面とのクリアランスは、従来技術の手法により、被加工物7の板厚や必要とされる加工精度等に応じて適切な大きさに設定されている。この為、打ち抜き穴6aのうち、凹溝10を設けた部分においては、打ち抜きパンチ4の外周面とのクリアランスは、凹溝10の深さdだけ適正なクリアランスより大きくなっている。
固定ストリッパ5は、被加工物7に打ち抜き加工を施す際に、被加工物7を抑え付け固定する為のもので、打ち抜きパンチ4の先端部が通る為の通孔12が設けられた剛性の高い平板である。この様な固定ストリッパ5は、ラム3の下面(Z軸方向片側面)に、図示しないショルダーボルトで吊り下げられる様に支持されており、コイルばね等の弾性部材13(図14参照)により、下方に向けて(Z軸方向片側に向けて)弾性的に付勢されている。尚、初期状態(被加工物7を打ち抜き始める以前の状態)においては、打ち抜きパンチ4の先端面は、固定ストリッパ5の下面よりも上方に(Z軸方向片側面よりも他側に)位置している(打ち抜きパンチ4の先端面がこの固定ストリッパ5の下面よりも下方に突出しない様にしている)。
プレス加工装置1aを使用して、被加工物7に打ち抜き加工を施す場合には、先ず、図2(A)に示す様に、被加工物7を打ち抜きダイ2aの上面(Z軸方向他側面)にセットする(置く)。次に、ラム3を、下降(打ち抜きダイ2aに対し近づける方向に変位)させる。この時、ラム3の下降に伴って、固定ストリッパ5及び打ち抜きパンチ4も下降(打ち抜きダイ2aに対して近づく方向に変位)する。そして、先ず、固定ストリッパ5が被加工物7に到達する(固定ストリッパ5の下面が被加工物7の上面に当接する)。この状態から更にラム3を下降させる事により、弾性部材13を弾性変形させながらラム3と固定ストリッパ5との相対距離が縮まる。そして、弾性部材13が固定ストリッパ5を下方に弾性的に付勢する力により、被加工物7を上方から抑え付ける(図2(B)参照)。更にラム3を下降させる事で、打ち抜きパンチ4の先端部が固定ストリッパ5の通孔12を通り、被加工物7に到達する(打ち抜きパンチ4の下面が、被加工物7の上面に当接する)。更にラム3を下降させる事により、打ち抜きダイ2aのダイ側刃部9と、打ち抜きパンチ4のパンチ側刃部11とで被加工物7を剪断し、打ち抜きパンチ4の先端面と同形状に、且つ、該先端面よりも僅かに大きく打ち抜く。被加工物7を打ち抜く事で発生した打ち抜きカス8aは、打ち抜きパンチ4の下降に伴い、該打ち抜きパンチ4により、打ち抜きダイ2aの打ち抜き穴6aに押し込まれる(図2(C)参照)。その後、ラム3を上昇(打ち抜きダイ2aから遠ざかる方向に変位)させる事で、打ち抜きパンチ4及び固定ストリッパ5を上昇(打ち抜きダイ2aから遠ざかる方向に変位)させ(図2(D)参照)、加工後の被加工物7を取り出し、次の被加工物7を、打ち抜きダイ2aの上面にセットして、次の加工を行う。
尚、本例の場合、打ち抜き穴6aに押し込まれた打ち抜きカス8aは、後の加工で発生した打ち抜きカスにより、徐々に下方(Z軸方向片側)に押し込まれ、打ち抜き穴6aの下側開口(Z軸方向片側開口)から落下して回収される。従って、プレス加工装置1aを使用すれば、打ち抜き加工を施す度に、打ち抜きカス8aを除去する必要がなく、打ち抜き加工を連続して行う事ができる。
ところで、打ち抜きカス8aの外周面(剪断面及び破断面により構成される切断面)15のうちで凹溝10と整合する部分は、凹溝10と打ち抜きパンチ4の外周面とのクリアランスが適正値よりも大きい為、剪断面が少なく破断面が大きくなる。この為、外周面15のうち、内側面14に対向する外側面17の凹溝10と整合する部分には、図3に示す様に、X軸方向両側に隣接する部分よりも突出するむしれ部16が形成される。尚、図3においては、むしれ部16は、凹溝10の溝形状に倣った形状で描かれているが、実際には、必ずしも図示されている様なきれいな形状とは限らない。又、凹溝10は、Z軸方向に対して傾斜した状態で設けられている為、剪断時に凹溝10の内側に位置していたむしれ部16は、打ち抜きカス8aが打ち抜き穴6aの下方に押し込まれるに従って凹溝10から外れ、内側面14に対向する。この結果、むしれ部16は、内側面14により押し潰され、打ち抜きカス8aが打ち抜き穴6a内に圧入あるいは軽圧入されたかの様に、打ち抜きカス8aが打ち抜き穴6a内に内嵌保持される。この為、打ち抜きカス8aは、内側面14からの反力が保持力として作用し、打ち抜きパンチ4により押し込められた位置に保持されるため、カス上がりの発生が防止される。
特に本例の場合、Z軸方向に対する凹溝10の傾斜角度θを、10度以上、30度以下とし、凹溝10の深さdを、被加工物7の板厚の4%以上、6%以下として、カス上がりの発生を確実に防止できる様にしている。即ち、傾斜角度θが10度未満の場合、むしれ部16が内側面14に対向する面積が少なくなり、打ち抜きカス8aを打ち抜き穴6a内に保持する力を十分大きくできず、カス上がりの発生を十分防止できない可能性がある。一方、傾斜角度θを30度よりも大きくしても、それ以上のカス上がり防止効果の向上を得る事ができないばかりか、凹溝10と内側面14との間の角が摩耗し易くなり、著しい場合には、破損する可能性がある。従って、打ち抜きダイ2aの耐久性を確保する面から、傾斜角度θは30度以下とする事が好ましい。又、凹溝10の深さdを被加工物7の板厚の4%未満とすると、むしれ部16の突出量が小さくなって、打ち抜きカス8aを打ち抜き穴6a内に保持する力を十分大きくできず、カス上がりの発生を十分防止できない可能性がある。一方、凹溝10の深さdを被加工物7の板厚の6%よりも大きくすると、むしれ部16の突出量が大きくなり、加工後の製品の美観が損なわれたり、仕上加工の手間が増大する可能性がある。又、凹溝10の互いに対向する1対の内側面と内側面14との連続部が摩耗し易くなり、著しい場合には破損する可能性がある。従って、打ち抜きダイ2aの耐久性を確保する面からは、凹溝10の深さdを、被加工物7の板厚の6%以下とする事が好ましい。尚、凹溝10の幅Wについては、カス上がりの発生を防止できる限り、任意の大きさとする事ができる。
更に本例の場合、凹溝10を機械加工により形成し、該凹溝10の深さdを打ち抜き方向(Z軸方向)に亙り一定としている。従って、ダイ側刃部9が摩耗し、金型修正の為、打ち抜きダイ2aの上面(Z軸方向他側面)を研磨した場合でも、凹溝10の深さdを確保できて、カス上がりの発生防止効果を十分に確保する事ができる。
本発明の打ち抜きダイを実施する場合、打ち抜き穴をZ軸方向から見た形状は、上述の実施の形態の第1例の様な矩形に限らず、円形(打ち抜き穴が円柱形状)や、三角形(打ち抜き穴が三角柱状)、多角形等、任意の形状とする事ができる。この場合、凹溝は、打ち抜き穴の内面を構成するいずれかの面に設ければよい。又、本発明の打ち抜きダイは、被加工物を上下方向に打ち抜く構造に限らず、水平方向等、その他の方向に打ち抜く構造に適用する事もできる。尚、本例の打ち抜きダイ2aを使用して保持器を製造した場合、該保持器のうちで打ち抜きパンチ4により打ち抜かれた部分にむしれ部16に対応した凹部が形成されるが、該凹部の凹み量はわずか(20μm)程度である為、保持器の機能に問題は生じない。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例について、図4〜図5を参照しつつ説明する。上述の実施の形態の第1例の打ち抜きダイ2aが、打ち抜き穴6aの4つの内側面のうち、1つの内側面14にのみ凹溝10を設けているのに対し、本例の打ち抜きダイ2bは、1つの内側面14に対向する内側面14aにも、凹溝10aを設けている点が異なる。即ち、本例の打ち抜きダイ2bの打ち抜き穴6bは、4つの内側面のうち、対向する1対の内側面14、14aに凹溝10、10aを設けている。
本例の場合、凹溝10のZ軸方向に対する傾斜方向と、凹溝10aのZ軸方向に対する傾斜方向を互いに反対方向としている。即ち、内側面14に設けられた凹溝10が、Z軸方向片側(図4の下側)に向かうに従ってX軸方向片側(図4の左上側、図5の上側)に向かう方向に傾斜しているのに対し、内側面14aに設けられた凹溝10aは、Z軸方向片側に向かうに従ってX軸方向他側(図4の右下側、図5の下側)に向かう方向に傾斜している。
尚、打ち抜き穴6bと打ち抜きパンチ4(図2参照)とのクリアランスの大きさについては、実施の形態の第1例と同様に設定し、凹溝10aと打ち抜きパンチ4とのクリアランスについては、凹溝10とこの打ち抜きパンチ4とのクリアランスと同じである。又、凹溝10aは、凹溝10と傾斜方向が異なる以外、傾斜角度や深さ、形状等の構成を同じにしている。
上述の様な本例の場合、打ち抜きダイ2bと打ち抜きパンチ4(図2参照)との間で被加工物7を打ち抜くと、打ち抜きカス8bの外周面15aのうち、1対の外側面(1対の内側面14、14aに対向する面)17、17aから突出する状態で1対のむしれ部16、16aが形成される理由は、実施の形態の第1例においてむしれ部16が形成される理由と同じである。
本例の場合、打ち抜きカス8bを打ち抜き穴6b内に保持する力を向上するのに寄与するむしれ部16、16aの総数が、実施の形態の第1例の場合と比較して2倍になる。従って、1対の凹溝10、10aの深さを、実施の形態の第1例の凹溝10の深さと同じにすれば、打ち抜きカス8bが打ち抜き穴6bから受ける反力を増大させる(約2倍にする)事ができる。この結果、打ち抜きカス8bのカス上がり防止効果をより向上させる事ができる。一方、1対の凹溝10、10aの深さを、実施の形態の第1例の凹溝10の深さよりも小さくしても(凹溝10の深さの半分にしても)、打ち抜きカス8bを打ち抜き穴6b内に保持する力を、実施の形態の第1例の場合と同程度にする事ができる。この為、むしれ部16、16aの突出量を小さく抑えられ、加工後の製品の美観の向上や仕上加工の手間の軽減を図る事ができる。
その他の部分の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同様である。
図6は、上述の様な実施の形態の第2例に関する変形例を示している。打ち抜きダイ2hは、打ち抜き穴6hの内面を構成する4つの内側面のうち、互いに対向する内側面14k、14lに凹溝10h、10iを、上面にのみ達する状態で設けている。即ち、凹溝10h、10iを、内側面14k、14lのうち、上側の端部(Z軸方向他側の端部)から打ち抜き穴6hの軸方向に関する中間部までの範囲に設け、該中間部から下側の端部(Z軸方向片側の端部)までの範囲には設けていない。
この様な変形例の場合でも、凹溝10h、10iは、打ち抜きダイ2hの上面に開口している為、打ち抜きダイ2hと打ち抜きパンチ4との間で被加工物7を打ち抜く事に伴い、打ち抜きカス8bの外周面15aのうち、1対の外側面17、17aから突出する状態で1対のむしれ部16、16aを形成する事ができ、打ち抜きカス8bを打ち抜き穴6h内に保持する事ができる。即ち、本変形例の場合、打ち抜きカス8bの形状は、前述した実施の形態の第2例と同形状に打ち抜かれる(図5参照)。特に、本変形例によれば、打ち抜きカス8bを、打ち抜き穴6hの軸方向に関する中間部(凹溝10h、10iが形成されていない部分)まで押し込めた際の保持力を大きくする事ができる。更に、凹溝10h、10iを切削加工により形成する際の加工コストを低減する事ができる。
[実施の形態の第3例]
本発明の実施の形態の第3例について、図7〜図8を参照しつつ説明する。本例の打ち抜きダイ2cは、上述の実施の形態の第1例〜第2例と同様に、上側(Z軸方向他側)開口部の形状が、被加工物7に打ち抜き加工する加工形状と同じで、該加工形状よりも僅かに大きく、打ち抜き方向(Z軸方向)に貫通する矩形孔である打ち抜き穴6cを有する。
この様な打ち抜き穴6cの大きさは、打ち抜きパンチ4(図2参照)の先端部が、打ち抜き穴6cの上側開口縁や内面に干渉(接触)する事なく、打ち抜き穴6c内に進入可能な大きさとしている。又、打ち抜き穴6cの上側開口縁は、全周に亙って面取りが施されていないか、施されている場合でも極く僅かな尖った角となっており、該尖った角によりダイ側刃部9を構成している。
特に本例の場合、打ち抜き穴6cの4つの内側面のうち、1つの内側面14bに、Z軸方向に対して傾斜(Z軸方向片側(図7の下側)に向かうに従ってX軸方向片側(図7の左上側、図8の上側)に向かう方向に傾斜)し、内側面14bから断面矩形状に突出した凸条18を、打ち抜きダイ2cのZ軸方向両側面にまで達する状態で(Z軸方向に亙り)設けている。但し、凸条18の断面形状(X−Y平面に関する断面形状)は、半円形や三角形等の任意の形状とする事ができる。又、凸条18を、打ち抜きダイ2cの上面(Z軸方向他側)にのみ達する状態で、即ち、上面から打ち抜き穴6cの軸方向中間部まで設け、該軸方向中間部から下面(Z軸方向片側面)まで設けない様にする事もできる。
本例の場合、打ち抜き穴6cと打ち抜きパンチ4とのクリアランス(打ち抜き穴6cの内面と打ち抜きパンチ4の外面との間の隙間)は、被加工物7の板厚や必要とされる加工精度等に応じて適切な大きさに設定されている。但し、凸条18の先端面と打ち抜きパンチ4とのクリアランスは、内側面14bのうちで凸条18が存在しない部分と打ち抜きパンチ4とのクリアランスよりも小さくなっている。従って、打ち抜き穴6cと打ち抜きパンチ4との間で被加工物7の被加工部位を打ち抜くと、打ち抜きカス8cの外周面(剪断面及び破断面により構成されている面)15bのうち、内側面14bと対向する外側面17bの凸条18と整合する部分には、X軸方向両側に隣接する部分よりも凹んだ凹部19が形成される。尚、凸条18のZ軸方向に対する傾斜角度と、凸条18の高さ及び幅とのそれぞれについては、実施の形態の第1例の凹溝10のZ軸方向に対する傾斜角度θと、凹溝10の深さd及び幅Wとのそれぞれと同程度に設定する事ができる。
凸条18は、Z軸方向に対して傾斜した状態で設けられている為、剪断時に凹部19の内側に位置していた凸条18は、打ち抜きカス8cが打ち抜き穴6cの下方(Z軸方向片側)に押し込まれるに従って凹部19から外れ、外側面17bに対向する。この結果、外側面17bが、凸条18により押し潰され、打ち抜きカス8cが打ち抜き穴6c内に圧入あるいは軽圧入されたかの様に、打ち抜きカス8cが打ち抜き穴6c内に内嵌保持される。この為、打ち抜きカス8cは、凸条18の先端面からの反力が保持力として作用し、打ち抜きパンチ4により押し込められた位置に保持される為、カス上がりの発生が防止される。尚、本例の打ち抜きダイ2cを使用して保持器を製造した場合、該保持器のうちで打ち抜きパンチ4により打ち抜かれた部分に凹部19に対応した凸部が形成されるが、該凸部を、ニードル及び軌道輪と干渉(接触)しない位置に形成すれば、保持器の機能に問題は生じない。又、本例を実施する場合、凸条18の上側の端部(Z軸方向他側の端部)を、打ち抜きダイ2cの上面からわずかに下側(Z軸方向片側)に位置させて、打ち抜き穴6cの上側開口縁の形状を、凸部を有さない矩形とする事もできる。但し、凸条18の上側の端部は、打ち抜きパンチ4により打ち抜き穴6cに押し込まれた打ち抜きカス8cよりも上側に位置させる。これにより、打ち抜きカス8cは、凸条18の先端面と、打ち抜き穴6cの内面のうちで内側面14bに対向する内側面14jとの間に圧入あるいは軽圧入された状態となり、打ち抜き穴6cの内部に保持される。
その他の部分の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例〜第2例と同様である。
[実施の形態の第4例]
本発明の実施の形態の第4例について、図9〜図10を参照しつつ説明する。上述の実施の形態の第3例の打ち抜きダイ2cが、打ち抜き穴6cの4つの内側面のうち、1つの内側面14bにのみ凸条18を設けているのに対し、本例の打ち抜きダイ2dは、1つの内側面14bに対向する内側面14cにも、凸条18aを設けている点が異なる。即ち、本例の打ち抜きダイ2dの打ち抜き穴6dは、4つの内側面のうち、互いに対向する1対の内側面14b、14cに凸条18、18aを設けている。
本例の場合、内側面14bに設けられた凸条18と、内側面14cに設けられた凸条18bとで、Z軸方向に対する傾斜方向を互いに反対方向としている。即ち、内側面14bに設けられた凸条18が、Z軸方向片側(図9の下側)に向かうに従ってX軸方向片側(図9の左上側、図10の上側)に向かう方向に傾斜しているのに対し、内側面14cに設けられた凸条18aは、Z軸方向片側に向かうに従ってX軸方向他側(図9の右下側、図10の下側)に向かう方向に傾斜している。尚、打ち抜き穴6dと打ち抜きパンチ4(図2参照)とのクリアランスについては、実施の形態の第3例の場合と同様に設定し、凸条18aと打ち抜きパンチ4とのクリアランスについては、凸条18と打ち抜きパンチ4とのクリアランスと同じである。又、凸条18aは、凸条18と傾斜方向が異なる以外、傾斜角度や深さ、形状等の構成は同じにしている。
上述の様な本例の場合、打ち抜きダイ2dと打ち抜きパンチ4との間で被加工物7を打ち抜くと、打ち抜きカス8dの外周面15cのうち、1対の外側面(1対の内側面14b、14cに対向する1対の面)17b、17cに、X軸方向両側に隣接する部分よりも凹んだ1対の凹部19、19aが形成される。1対の凹部19、19aが形成される理由は、実施の形態の第3例において凹部19が形成される理由と同じである。
本例の場合、打ち抜きカス8dを打ち抜き穴6d内に保持する力を向上するのに寄与する凸条18、18aの総数が、実施の形態の第3例の場合と比較して2倍になる。従って、1対の凸条18、18aの高さを、実施の形態の第3例の凸条18の高さと同じにした場合には、打ち抜きカス8dが打ち抜き穴6dから受ける反力を増大させる事ができる。この結果、打ち抜きカス8dのカス上がり防止効果をより向上させる事ができる。一方、1対の凸条18、18aの高さを、実施の形態の第1例の凸条18の高さよりも小さくしても、打ち抜きカス8dを打ち抜き穴6d内に保持する力を、実施の形態の第3例の場合と同程度にする事ができる。この場合、1対の凹部19、19aの凹み量を小さく抑えられ、加工後の製品の美観の向上や仕上加工の手間の軽減を図る事ができる。
その他の部分の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例〜第3例と同様である。
[実施の形態の第5例]
本発明の実施の形態の第5例について、図11を参照しつつ説明する。前述の実施の形態の第2例の打ち抜きダイ2bが、打ち抜き穴6bの4つの内側面のうち、互いに対向する1対の内側面14、14aに1対の凹溝10、10aを設けているのに対し、本例の打ち抜きダイ2eは、打ち抜き穴6eの内面を構成する4つの内側面のうち、1つの内側面14dに、この打ち抜き穴6eの軸方向に対して互いに同じ方向に傾斜(Z方向片側(図11の下側)に向かうに従ってX軸方向片側(図11の左上側)に向かう方向に傾斜)し、互いに平行に配置された1対の凹溝10b、10bを、打ち抜きダイ2eのZ軸方向両側面に開口する状態で設けている。又、打ち抜き穴6eの4つの内側面のうち、他の1つの内側面(1つの内側面14dに対向する内側面)14eに、Z軸方向に対して互いに同じ方向に傾斜(Z軸方向片側に向かうに従ってX軸方向他側(図11の右下側)に向かう方向に傾斜)し、互いに平行に配置された1対の凹溝10c、10cを、打ち抜きダイ2eのZ軸方向両側面に開口する状態で設けている。即ち、他の1つの内側面14eに設けられた1対の凹溝10c、10cのZ軸方向に対する傾斜方向を、1つの内側面14dに設けられた1対の凹溝10b、10bのZ軸方向に対する傾斜方向と反対方向としている。
上述の様な本例の場合、打ち抜きカス8を打ち抜き穴6e内に保持する力を向上するのに寄与するむしれ部の総数が、実施の形態の第1例の場合と比較して4倍になる。従って、凹溝10b、10cの深さを、実施の形態の第1例の凹溝10の深さと同じにすれば、打ち抜きカス8が打ち抜き穴6eから受ける反力を増大させる(約4倍にする)事ができる。この結果、打ち抜きカスのカス上がり防止効果をより向上させる事ができる。一方、凹溝10b、10cの深さを、実施の形態の第1例の凹溝10の深さよりも小さくしても(凹溝10の深さの1/4程度にしても)、打ち抜きカスを前記打ち抜き穴6b内に保持する力を、実施の形態の第1例の場合と同程度にする事ができる。この場合、凹部の凹み量を小さく抑えられ、加工後の製品の美観の向上や仕上加工の手間の軽減を図る事ができる。
その他の部分の構成及び作用効果については、前述の実施の形態の第1例〜第4例と同様である。
図12は、上述の様な実施の形態の第5例に関する変形例の第1例を示している。打ち抜きダイ2fは、打ち抜き穴6fの内面を構成する4つの内側面のうち、互いに対向する1対の内側面14f、14gに、Z軸方向に対して傾斜した凹溝10d、10eを1対ずつ、Z軸方向両側面に開口する状態で設けている。そして、1対の内側面14f、14gのうち、一方の内側面14fに設けられた1対の凹溝10d、10eを、Z軸方向片側(図12の下側)に向かう程X軸方向に関して互いに離れる方向に形成している。同様に、1対の内側面14f、14gのうち、他方の内側面14gに設けられた1対の凹溝10d、10eを、Z軸方向片側に向かう程X軸方向に関して互いに離れる方向に形成している。
図13は、実施の形態の第5例に関する変形例の第2例を示している。打ち抜きダイ2gは、打ち抜き穴6gの内面を構成する4つの内側面のうち、互いに対向する1対の内側面14h、14iに、Z軸方向に対して傾斜した凹溝10f、10gを1対ずつ上下方向に亙り設けている。本例の場合、1対の内側面14h、14iのうち、一方の内側面14hに設けられた1対の凹溝10f、10gを、Z軸方向片側(図13の下側)に向かう程X軸方向に関して互いに近づく方向に形成している。同様に、1対の内側面14h、14iのうち、他方の内側面14iに設けられた1対の凹溝10f、10gを、Z軸方向片側に向かう程X軸方向に関して互いに近づく方向に形成している。この様に、1対の内側面のそれぞれに設けられた1対の凹溝のZ軸方向に対する傾斜方向をそれぞれ異ならせた場合でも、上述の実施の形態の第5例と同様の作用・効果を奏する事ができる。尚、打ち抜き穴の互いに対向する1対の内側面のそれぞれには、1対の凹溝に代えて、1対の凸条を形成する事もできる。
1、1a プレス加工装置
2、2a〜2h 打ち抜きダイ
3 ラム
4 打ち抜きパンチ
5 固定ストリッパ
6、6a〜6h 打ち抜き穴
7 被加工物
8、8a〜8d 打ち抜きカス
9 ダイ側刃部
10、10a〜10i 凹溝
11 パンチ側刃部
12 通孔
13 弾性部材
14、14a〜14l 内側面
15、15a〜15b 外周面
16、16a むしれ部
17a〜17c 外側面
18、18a 凸条
19、19a 凹部

Claims (4)

  1. 被加工物にプレスによる打ち抜き加工を施す為のプレス加工装置を構成し、打ち抜きパンチの先端部を通す為の打ち抜き穴を有する打ち抜きダイであって、
    前記打ち抜き穴の内面には、凸条、又は、前記打ち抜きパンチの先端部が進入する側の端部に開口する凹溝が、前記打ち抜き穴の軸方向に対して傾斜した状態で設けられている、
    打ち抜きダイ。
  2. 前記打ち抜き穴が矩形孔であり、
    前記凹溝又は前記凸条が、前記打ち抜き穴の内面のうち、互いに対向する1対の内側面にそれぞれ設けられており、
    前記1対の内側面のうちの一方の内側面に設けられた凹溝又は凸条と、他方の内側面に設けられた凹溝又は凸条とで、前記打ち抜き穴の軸方向に対する傾斜方向が互いに反対方向である、請求項1に記載の打ち抜きダイ。
  3. 前記打ち抜き穴が矩形孔であり、
    前記凹溝又は前記凸条が、前記打ち抜き穴の内面のうち、互いに対向する1対の内側面にそれぞれ1対ずつ設けられており、
    前記1対の内側面のそれぞれに設けられた1対の凹溝又は凸条の、前記打ち抜き穴の軸方向に対する傾斜方向が互いに反対方向である、請求項1に記載の打ち抜きダイ。
  4. 前記打ち抜き穴の軸方向に対する前記凹溝又は凸条の傾斜角度が、10度以上、30度以下である、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載の打ち抜きダイ。
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