JP2021009911A - 電子部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属層の腐蝕が生じにくい樹脂基板の製造方法を提供する。【解決手段】樹脂基板の加工方法は、樹脂層に凹部を形成し、プラズマエッチング処理し、ラジカル処理する。凹部の形成工程では、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散して含まれる、第1の面と第2の面を有する樹脂層と、樹脂層の第1の面上に形成された導体とを有する樹脂基板の、樹脂層に第2の面側からレーザ光で凹部を形成する。プラズマエッチン処理工程では、凹部の内部表面を含む第2の面を、フッ素を含む反応ガスを用いてプラズマエッチングする。ラジカル処理工程では、プラズマエッチング工程後、第2の面をラジカル処理する。【選択図】図6

Description

本発明は、電子部品の製造方法に関する。
特許文献1には、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散して含まれてなる樹脂基板にドリル加工やレーザ加工などで非貫通孔を形成し、フッ素を含むガスを用いてプラズマエッチング処理して非貫通孔の内底面を除去して貫通孔を形成した後、貫通孔の内側面や内底面に沿ってシード層を形成することが記載されている。
特開2016−92307号公報
特許文献1に記載される発明では、フッ素を含む反応ガスを用いてプラズマエッチングが行われるため、貫通孔の内側面の表面はフッ素化され表面にフッ化物が形成される。シード層には例えば銅等の金属層が用いられており、フッ化物が残存した状態で金属層が形成された場合、金属層が腐蝕し、接続不良が生じる場合がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、金属層の腐蝕が生じにくい樹脂基板の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に樹脂基板の加工方法は、樹脂層に凹部を形成し、プラズマエッチング処理し、ラジカル処理する。
上記凹部の形成工程では、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散して含まれる、第1の面と第2の面を有する樹脂層と、上記樹脂層の上記第1の面上に形成された導体とを有する樹脂基板の、上記樹脂層に上記第2の面側からレーザ光で凹部を形成する。
上記プラズマエッチング処理工程では、上記凹部の内部表面を含む上記第2の面を、フッ素を含む反応ガスを用いてプラズマエッチングする。
上記ラジカル処理工程では、上記プラズマエッチング工程後、上記第2の面をラジカル処理する。
本発明のこのような構成によれば、凹部の内部表面の平滑性を維持しつつ、金属層の腐蝕の原因となるプラズマエッチング処理工程で生じたフッ化物を除去することができ、金属層の腐蝕の発生を抑制することができる。
上記プラズマエッチング工程は上記凹部の内部表面の表面粗さを0.5μm以下とする工程であってもよい。
上記ラジカル処理工程後、上記第2の面にスパッタによりシード層を形成してもよい。
上記ラジカルは酸素ラジカルであり、上記ラジカル処理工程後、上記樹脂基板をめっき液に浸漬して上記第2の面にシード層を形成してもよい。
上記ラジカル処理工程は、上記樹脂基板が載置されるステージに高周波バイアスが無印加の状態で行ってもよい。
上記ラジカル処理工程は、ダウンフロー方式で行われてもよい。
上記ラジカル処理工程は、上記樹脂基板の温度が120℃以下の状態で行ってもよい。
以上述べたように、本発明によれば、フッ化物によるシード層の腐蝕の発生を抑制することができる。
2つの半導体パッケージが重なったPOP構造の電子部品の概略断面図である。 上記半導体パッケージの製造時に用いられるプラズマエッチング処理及びラジカル処理を行う製造装置の概略構成図である。 上記製造装置のチャンバの概略断面図である。 上記半導体パッケージの製造工程(その1)を示す概略断面図である。 図2に示す製造工程に続く半導体パッケージの製造工程(その2)を示す概略断面図である。 上記半導体パッケージ製造時における銅ピラー用の貫通孔の形成工程に係るフロー図である。 上記半導体パッケージ製造時のプラズマエッチング工程における異なるエッチング条件毎の処理時間と表面粗さとの関係を説明するための図である。 上記銅ピラー用の貫通孔形成を詳細に説明するための半導体パッケージの概略部分断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
本発明は、導体上に樹脂層が形成されてなる樹脂基板の加工方法、より詳細には樹脂基板の樹脂層に貫通孔を形成する加工方法に関する。
本実施形態では、2つの半導体パッケージが重なったPOP(Package on Package)構造の電子部品の一方の半導体パッケージを例にあげ、半導体パッケージの銅ピラー用の貫通孔の形成方法について説明する。当該半導体パッケージ(後述するAPの半導体パッケージ)は、IC(Integrated circuit)を覆うように形成された樹脂層としてのモールド樹脂層と、当該モールド樹脂層の一方の面に形成された再配置層とを含む。再配置層の一部を構成する再配線層は導体である。
図1は、本発明の樹脂基板の加工方法を用いて形成された半導体パッケージを用いた電子部品1の模式断面図である。
電子部品1は、FO−WLP(Fan Out-Wafer Level Package)構造の第1の半導体パッケージ4と、チップスタックCSP(Chip-Scale-Package)構造の第2の半導体パッケージ5とが積層されたPOP(Package on Package)構造を有している。POP構造を採用することにより、スマートフォン等の小型の電子機器の限られたマザー基板面積上に多くのICを搭載することが可能となり、電子機器の更なる高性能化が実現される。
図1に示すように、電子部品1は、AP(アプリケーションプロセッサ)の第1の半導体パッケージ4と、DRAMの第2の半導体パッケージ5とが積層されて構成される。第1の半導体パッケージ4と第2の半導体パッケージ5とは、半田ボール2を介して電気的に接続する。
第1の半導体パッケージ4は、第1のIC41と、モールド樹脂層43と、再配置層45及び46と、銅ピラー44と、半田ボール42と、を有する。
モールド樹脂層43は、第1のIC41を覆う。モールド樹脂層43は第1の面43aと第2の面43bとを有する。
再配置層45及び再配置層46は、それぞれ、モールド樹脂層43の第1の面43a上と第2の面43b上に位置する。再配置層45(46)は、絶縁層452(462)と再配線層451(461)とを有する。再配線層451(461)は配線やランドとして機能する。再配線層451は第1のIC41と電気的に接続する。再配線層461は銅ピラー44と電気的に接続する。再配線層451と再配線層461は銅ピラー44を介して電気的に接続する。
半田ボール42は、再配置層45の再配線層451が樹脂層452から露出した部分に配置される。半田ボール42は、電子機器のマザー基板と再配線層451とを電気的に接続する。
スルーホールとしての銅ピラー44は、モールド樹脂層43を厚さ方向に貫通した貫通孔65に形成される。銅ピラー44は、貫通孔65の内表面61にシード層441と金属層としての銅層とが積層されて構成される。
再配線層461は、銅ピラーと同様にシード層と銅層とが積層されて構成され、銅ピラー44と電気的に接続する。
再配置層46の再配線層461が絶縁層462から露出した部分と後述する第2の半導体パッケージ5の再配線層551とは第2の半導体パッケージ5の半田ボール2を介して接続する。
モールド樹脂層43は、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散して形成される。典型的には、無機部材としてはシリカ、有機部材としてはエポキシ樹脂が用いられる。
本実施形態においては、樹脂層を有する基板を樹脂基板と称して説明する。第1の半導体パッケージ4はモールド樹脂層を有する樹脂基板である。
第2の半導体パッケージ5は、第1のメモリIC51と、第2のメモリIC52と、再配置層55と、第1のメモリIC51及び第2のメモリIC52と再配置層55とを電気的に接続するワイヤ57と、メモリIC及びワイヤを覆うモールド樹脂層53と、半田ボール2と、を有する。
再配置層55は、絶縁層552と再配線層551とを有する。半田ボール2は、再配置層55の再配線層551が樹脂層552から露出した部分に配置される。再配線層551とワイヤ57とは電気的に接続する。
半導体パッケージ4の貫通孔65の形成にはエッチング処理工程及びラジカル処理工程がある。以下、これらの処理が行われる製造装置について以下に説明する。
[製造装置の構成]
図2は製造装置の概略構成図、図3は製造装置のチャンバの概略断面図である。本実施形態における製造装置は、エッチング処理及びラジカル処理が可能に構成される。
図2に示すように、製造装置10は、チャンバ(処理室)11と、プラズマ室13と、輸送管12と、マグネトロン15と、μ波電源16と、ガス導入管17と、マスフローコントローラ18a〜18cと、ガス供給源19a〜19cと、真空予備室22と、制御装置26と、排気管24と、プレッシャコントローラ25とを具備する。
チャンバ11は、被処理対象物であるウェハ等の樹脂基板Wを収容する。樹脂基板Wはチャンバ11内でエッチング処理及びラジカル処理が施される。チャンバ11内には、基板Wが載置される基板ステージ20が配置される。チャンバ11には、ゲート21を介して予備室22が接続されている。
チャンバ11の底部には排気口23が形成されている。その排気口23は排気管24を介して図示しない排気用ポンプに接続され、この排気用ポンプによってチャンバ11内が減圧される。排気管24にはプレッシャコントローラ25が配設され、そのプレッシャコントローラ25によりチャンバ11内の圧力が調整される。
チャンバ11の上部は輸送管12を介してプラズマ室13に接続されている。プラズマ室13はマイクロ波導波管14を介してマグネトロン15に接続されている。プラズマ室13とマイクロ波導波管14とは、石英等よりなるマイクロ波透過窓13aにより区画されている。マグネトロン15にはマイクロ波導波源16が接続され、マグネトロン15にて発生したマイクロ波(μ波)はマイクロ波導波管14を介してプラズマ室13内に導かれる。
プラズマ室13は、ガス導入管17を介して複数(本実施形態においては3つ)のマスフローコントローラ18a〜18cに接続され、各マスフローコントローラ18a〜18cはそれぞれガス供給源に接続されている。本実施形態においては、ガス供給源19aは酸素(O)を蓄積し、ガス供給源19bは窒素(N)を蓄積し、ガス供給源19cは四フッ化炭素(CF)を蓄積する。各ガス供給源19a〜19cに蓄積されたガスの流量はマスフローコントローラ18a〜18cにより調整され、所定流量に調整された各反応ガスはガス導入管17を介してプラズマ室13内に導入される。
上記マイクロ波及び反応ガスによりプラズマ室13内にプラズマが発生し、そのプラズマ中の活性種としてのラジカルが輸送管12を介してチャンバ11内に導かれる。
上記μ波(マイクロ波)電源16、各マスフローコントローラ18a〜18c、プレッシャコントローラ25は制御装置26に接続されている。制御装置26は、図示しない記憶装置を有し、その記憶装置には各種の基板を処理するための条件の情報が記憶されている。チャンバ11内に搬入される基板Wに応じた処理条件情報を基に、制御装置26は、マイクロ波電源16、各マスフローコントローラ18a〜18c、プレッシャコントローラ25を制御する。
次に、チャンバ11の構成について図3を用いて説明する。
チャンバ11の上部に連結された輸送管12の下端には円盤状に形成されるとともに多くの貫通孔を有するシャワー板(拡散板)31が樹脂基板Wの載置される基板ステージ20の載置面と対向して配置されている。シャワー板31は、チャンバ11の上部に固定されるとともに、シャワー板に支柱があることによって上部内面11aから所定距離だけ離間して配置されている。チャンバ11の上部内面11aとシャワー板31との距離は、上記輸送管12を介してチャンバ11内に導入されるラジカルが、シャワー板31に形成された貫通孔を通過するとともに、シャワー板31とチャンバ11の上部との間を通過して周辺に向かって導かれるように設定されている。
チャンバ11の上部内面11aには、円筒状に形成された拡散防止壁33の上端が取着され、該拡散防止壁33によりシャワー板31が囲まれている。拡散防止壁33の内径は、基板ステージ20上に載置される基板Wの外径よりもやや大きく設定されている。
基板ステージ20の周辺上部は基板ガイド36により覆われている。基板ステージ20内には上下方向に移動可能に支持されたリフトピン37の先端が配設されており、そのリフトピン37を上下動させることにより、リフトピン37と図示しない搬送装置との間の樹脂基板Wを基板ステージ20上に載置するようにしている。
基板ステージ20とチャンバ11下部との間には絶縁板38が介在されている。また、基板ステージ20には配管39が接続され、その配管39を介して基板ステージ20内部に形成された図示しない水路に冷却水が供給され、基板ステージ20の温度調節を行っている。更にまた、基板ステージ20にはコンデンサCを介して高周波電源40が接続されており、その高周波電源40から基板ステージ20に高周波バイアス(RFバイアス)が供給可能となっている。
一方、上記チャンバ11は接地されており、高周波電源40から基板ステージ20に対して供給される高周波バイアスに対して電気的な対向電極となる。そして、このチャンバ11には、シャワー板31の第1層が取付部材32を介して電気的に接続されるとともに、拡散防止壁33が電気的に接続されている。
[半導体パッケージの製造方法概略]
次に、上記の製造装置を用いた半導体パッケージ4の製造方法について図4及び図56を用いて説明する。図4及び図5は半導体パッケージ4の製造工程を示す模式部分断面図である。
まず、図4(A)に示すように、仮接着剤75付きのキャリア70上に第1のIC41が搭載される。
次に、図4(B)に示すように、仮接着剤75付きのキャリア70上に第1のIC41が埋め込まれるようにモールド樹脂層43が形成され、樹脂基板78が形成される。
次に、図上、下から順にモールド樹脂層43、第1のIC41が位置するように樹脂基板78が図示しない載置台に載置され、仮接着剤75付きのキャリア70が剥離された後、図4(C)に示すようにモールド樹脂層43の第1の面43a上に再配置層45が形成される。再配置層45は、例えば絶縁層塗布、絶縁層のパターニング、銅再配線形成、上層絶縁層塗布、上層絶縁層のパターニングにより形成される。再配置層45は、絶縁層452と、銅再配線からなる再配線層451とから構成される。
次に、図4(D)に示すように、図上、モールド樹脂層43の第1の面43a側が下に、第2の面43bが上に位置するように、樹脂基板78は仮接着剤76付きのキャリア71上に載置される。
次に、上記製造装置10のチャンバ11内に樹脂基板78が搬入されてモールド樹脂層43に凹部である貫通孔65が形成され、上記製造装置10から搬出された後、図4(E)に示すように、第2の面43b上にシード層441´が形成される。シード層441´は、後工程の電界めっき処理時に陰極として機能する。貫通孔65の形成の詳細については後述する。
シード層441´は、例えば、スパッタ成膜法により銅層とチタン層が順次積層されることにより、貫通孔65の内表面61を含むモールド樹脂層43の第2の面43b全面に形成される。
チタン層は、銅層と後述するマスクとなる有機樹脂層との間に配置され、両者の密着性を向上させるための密着層として機能する。尚、銅層と有機樹脂層との間に形成される金属層はチタンに限定されず、チタンの合金等を用いることができる。
尚、シード層441´は、無電解めっき液に樹脂基板78を浸漬することにより形成してもよい。
次に、図5(A)に示すように、シード層441´上に有機樹脂層がパターニングされてなるマスク72が形成される。マスク72は、貫通孔65に対応する領域及び第2の面43b側に後に形成される再配置層46の再配線層461に対応する領域以外のシード層441´を覆うように形成される。有機樹脂層には、ポリイミド(PI)やポリベンゾオキサゾール(PBO)等の耐熱性の有機樹脂を用いることができる。
次に、電界めっき液に樹脂基板78が浸漬され、めっき処理が行われる。これにより、マスク72によって覆われていないシード層441´上に金属層、例えば銅からなる銅層442が形成される。その後、マスク72及びマスク72により覆われた領域のシード層441´を除去した後、パターニングした絶縁層462を形成する。
これにより、図5(B)に示すように、モールド樹脂層43を厚み方向に貫通する貫通孔65にシード層441及び銅層442が積層されてなる銅ピラー44が形成される。更に、モールド樹脂層43の第2の面43bにはシード層と銅層の積層構造からなる再配線層461と絶縁層462からなる再配置層46が形成される。
再配線層461と銅ピラー44とは電気的に接続している。また、銅ピラー44と第1の面43a側に位置する再配置層45の再配線層451とは電気的に接続している。
尚、パターニング前のシード層には符号441´を、パターニング後のシード層には符号441を付した。
次に、図5(C)に示すように、図上、モールド樹脂層43の第1の面43a側が上側に位置するように樹脂基板78が載置され、仮接着剤76付きのキャリア71が剥離される。
その後、再配線層45の絶縁層452が形成されず再配線層451が露出した領域に半田ボール42が配置され、第1の半導体パッケージ4が製造される。
[半導体パッケージ製造時の貫通孔形成方法]
次に、上述の貫通孔65の形成方法の詳細について説明する。図6は貫通孔形成工程に係る製造フロー図である。図8は、図4及び図5に示す製造工程の一部の工程である貫通孔形成工程をより詳細に説明する製造工程図である。
図4(D)に示す仮接着剤76付きのキャリア71上に載置された樹脂基板78を加工することにより、図4(E)に示すようにモールド樹脂層43に貫通孔65が形成される。この貫通孔は、レーザ加工による非貫通孔の形成工程、フッ素系ガスを用いたプラズマエッチングによる平滑工程、ラジカル処理によるフッ化物除去工程を経て形成される。
以下、図6のフローに沿って図8を用いて詳細に説明する。
図8(A)に示すように、樹脂基板78のモールド樹脂層43の一部を、第2の面43b側から再配置層45が形成される第1の面43aに向かってレーザ加工によって除去し、非貫通孔60を形成する(S101)。この非貫通孔60は再配置層45の導体としての再配線層451まで達しておらず、基板全面において、再配線層451が露出している領域はない状態となっている。非貫通孔60が形成される領域は、銅ピラー44が形成される領域に相当する。非貫通孔60において、再配線層451が露出しないようにモールド樹脂層43を部分的に残すことにより、レーザ加工処理による再配線層451の損傷を抑制することができる。
レーザ加工処理により、モールド樹脂層43に形成された非貫通孔60の内表面61には凹凸が生じている。
次に、上記製造装置10のチャンバ11内に樹脂基板78が搬入され、樹脂基板78は、モールド樹脂層43が形成される面(処理面)を上にして基板ステージ20上に載置される。次に、チャンバ11内部が減圧され、基板ステージ20に高周波バイアス(RFバイアス)が印加される。
一方、プラズマ室13には、ガス供給源19cから、四フッ化炭素(CF)のガスが、更に、マグネトロン15にて発生したマイクロ波がマイクロ波導波管14を介して、供給される。プラズマ室13では、マイクロ波及びCFの反応ガスによりプラズマが発生し、そのプラズマ中のイオン、活性種としてのCFラジカルが輸送管12を介してチャンバ11内に導かれる。
イオン及びCFラジカルがチャンバ11内に導かれることにより、非貫通孔60の内表面61を含むモールド樹脂層43の第2の面43b全面がエッチング処理される(S102)。
本実施形態では、エッチング処理工程を、CFの流量を100sccm、チャンバ11内圧力を15Pa、高周波バイアスのパワーを2kW、処理時間20分の処理条件で行った。これにより、非貫通孔60の底面を形成するモールド樹脂層43が除去されて再配線層451が露出するようにモールド樹脂層43を厚さ方向で貫通する貫通孔65が形成されるとともに、貫通孔65の内表面61が平滑化される。ここで平滑化処理とは、貫通孔65の内表面61の表面粗さが0.5μm以下となる処理をいう。表面粗さの測定は、走査型電子顕微鏡(SEM)による断面写真を用いて行う。
ここで、エッチング処理工程では、印加するRFバイアスのパワーを高出力とすることが好ましい。
図7は、エッチング処理条件毎の処理時間と貫通孔65の内表面61の表面粗さRa(μm)との関係を示す。
図7上、点線は、CFの流量が100sccm、チャンバ11内圧力が15Pa、RFバイアスのパワーが500Wの処理条件での測定結果を示す。実線は、CFの流量が100sccm、チャンバ11内圧力が15Pa、RFバイアスのパワーが2kWの処理条件での測定結果を示す。
図7に示すように、RFバイアスのパワーが高い方が低い方よりも、貫通孔65の内表面61の表面粗さRaを効率よく0.5μm以下とすることができる。例えば、図7に示すように、RFバイアスのパワーが500Wというように低いと、処理時間を長くしても表面粗さRaを0.5μm以下とすることが難しく、効率が悪い。これに対し、RFバイアスのパワーを高くすることにより、効率のよい平滑化処理が可能となる。
次に、同一チャンバ11内に樹脂基板78が載置された状態で、基板ステージ20への高周波バイアス(RFバイアス)の印加が停止される。一方、プラズマ室13には、ガス供給源19aから酸素(O)が、更に、マイクロ波導波管14を介してマグネトロン15にて発生したマイクロ波が、供給される。プラズマ室13では、マイクロ波及びOにより酸素プラズマが発生し、その酸素プラズマ中の活性種としての酸素ラジカルが輸送管12を介してチャンバ11内に導かれる。本実施形態においては、ラジカル処理工程はダウンフロー方式で行われる。
酸素ラジカルがチャンバ11内に導かれることにより、貫通孔65の内表面61を含むモールド樹脂層43の表面がラジカル処理され(S103)、上述のCFガスを用いたエッチング処理工程でモールド樹脂層43の表面に形成されたフッ化物が除去される。
酸素ラジカル処理は、基板ステージ20の温度を15℃とし、Oの流量を1600sccm、チャンバ11内圧力を70Pa、マイクロ波の電力を500W、処理時間3秒の処理条件で行った。
本実施形態においては、RFバイアスの印加が停止された状態でラジカル処理が行われる。これにより、エッチング処理により平滑化されたモールド樹脂層43の表面の平滑性を保持しつつ、フッ化物を除去して表面を改質することができる。尚、RFバイアスの印加を行ってもよいが、この場合、エッチング処理により平滑化された表面の平滑性を保持、具体的には、表面粗さRaが0.5μm以下に保持されるように、パワーが調整されればよい。好ましくは、本実施形態のようにRFバイアスの印加を停止する。
また、ここでは、基板ステージ20の温度を25℃としたが、これに限定されず、基板ステージ20に載置される樹脂基板78の温度が120℃以下、より好ましくは100℃以下となるように設定されればよい。これにより、貫通孔65の内表面61の平滑性を保持することができる。例えば、樹脂基板78の処理時の温度が120℃よりも高くなると、モールド樹脂層43を構成する有機部材が酸素ラジカルによって浸食されて貫通孔65の内表面61の平滑性が失われてしまう。これに対して樹脂基板78の温度を120℃以下、より好ましくは100℃以下とすることにより、貫通孔65の内表面61の平滑性を保持しつつモールド樹脂層表面を改質することができる。
次に、図8(C)に示すように、スパッタ成膜法により銅層とチタン層が順次積層されることにより、貫通孔65を含むモールド樹脂層43の第2の面43b全面にシード層441´が形成される(S104)。
その後、前述したように、マスクを介して電界めっき処理により銅層が形成され、銅ピラー44及び再配置層46の再配線層461が形成される。
本実施形態では、ラジカル処理によりモールド樹脂層43の表面のフッ化物が除去されるので、フッ化物によって銅ピラー44や再配線層461が腐蝕されることが抑制される。したがって、銅ピラーや再配線層の電気的特性が安定した半導体パッケージ4とすることができる。これに加え、本実施形態では、エッチング処理により銅ピラー44が形成される貫通孔65の内表面61が平滑化されているので、貫通孔65の内表面61内全面にシード層及び銅層が途切れることなく成膜され得るので、銅ピラー44の電気的特性を安定したものとすることができる。
尚、本実施形態では、シード層441´をスパッタにより形成する例をあげたが、例えば無電解めっき処理により配線層を形成することもできる。本実施形態ではラジカル処理時に酸素ラジカル処理を用いているため、ラジカル処理によって、モールド樹脂層の表面は改質処理されて親水性を呈する。したがって、無電解めっき処理時にめっき液の貫通孔65内への入り込みが良好となり、配線層を良好に形成することができる。
例えば、レーザ処理(S101)が施され、エッチング処理(S102)が施される前の樹脂基板78のモールド樹脂層43の表面にめっき液が付着したときの接触角は80°であった。エッチング処理(S102)が施され、ラジカル処理(S103)が施される前の樹脂基板78のモールド樹脂層43の表面にめっき液が付着したときの接触角は78°程度であった。エッチング処理(S102)が施され、ラジカル処理(S103)が施された後の樹脂基板78のモールド樹脂層43の表面にめっき液が付着したときの接触角は8°程度であった。
このように、酸素ラジカル処理が施されることにより、CFガスによるエッチング処理で表面にフッ化物が形成されて疎水性を呈していたモールド樹脂層の表面は親水化処理されて親水性を呈する。
以上のように、フッ素を含むガスを用いたエッチング処理によりレーザ加工処理で形成された凹部(非貫通孔)の内表面を平滑化処理し、その後、ラジカルダウンフロー処理を行うことにより凹部(貫通孔)の内表面の平滑性を維持しつつフッ化物を除去することができる。これにより、貫通孔の内表面全面に途切れることなくシード層及び銅層を形成することができ、配線不良のない銅ピラーを形成することができ、電気的特性の安定した半導体パッケージ4を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、ラジカル処理に酸素ラジカルを用いる例をあげたが、窒素ガスや水素ガスを反応ガスとし窒素ラジカルや水素ラジカルによってフッ化物を除去してもよい。この場合においても、ラジカルダウンフロー処理を行うことが好ましく、また、120℃以下の樹脂基板温度でラジカル処理することが好ましく、貫通孔の内表面の平滑性を維持しつつフッ化物除去を行うことができる。
43…モールド樹脂層(樹脂層)
43a…第1の面
43b…第2の面
60…非貫通孔(凹部)
61…内部表面
65…貫通孔(凹部)
78…樹脂基板
431…無機部材
432…有機部材
451…再配線層(導体)

Claims (7)

  1. フィラーをなす無機部材が有機部材に分散して含まれる、第1の面と第2の面を有する樹脂層と、前記樹脂層の前記第1の面上に形成された導体とを有する樹脂基板の、前記樹脂層に前記第2の面側からレーザ光で凹部を形成し、
    前記凹部の内部表面を含む前記第2の面を、フッ素を含む反応ガスを用いてプラズマエッチングし、
    前記プラズマエッチング工程後、前記第2の面をラジカル処理する
    樹脂基板の加工方法。
  2. 請求項1に記載の樹脂基板の加工方法であって、
    前記プラズマエッチング工程は前記凹部の内部表面の表面粗さを0.5μm以下とする工程である
    樹脂基板の加工方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の樹脂基板の加工方法であって、
    前記ラジカル処理工程後、前記第2の面にスパッタによりシード層を形成する
    樹脂基板の加工方法。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の樹脂基板の加工方法であって、
    前記ラジカルは酸素ラジカルであり、
    前記ラジカル処理工程後、前記樹脂基板をめっき液に浸漬して前記第2の面にシード層を形成する
    樹脂基板の加工方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂基板の加工方法であって、
    前記ラジカル処理工程は、前記樹脂基板が載置されるステージに高周波バイアスが無印加の状態で行う
    樹脂基板の加工方法。
  6. 請求項1〜5に記載の樹脂基板の加工方法であって、
    前記ラジカル処理工程は、ダウンフロー方式で行われる
    樹脂基板の加工方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂基板の加工方法であって、
    前記ラジカル処理工程は、前記樹脂基板の温度が120℃以下の状態で行う
    樹脂基板の加工方法。
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