JP2021008531A - ゼラチン含有組成物及びその利用 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、高温下であってもゼラチンと香料との分散性が向上した組成物を提供することを目的とする。【解決手段】β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料と乳酸カルシウムとを含有し、該香料1質量部に対して乳酸カルシウムが10質量部以下である、ゼラチン含有組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ゼラチン含有組成物及びその利用に関する。
ゼラチンは、人体に対して毒性がなく安価であり、ゼリー形成能、増粘性等に優れている。このため、ゼラチンは、医薬や食品等の分野において広く使用されている。
通常、ゼラチンは水で膨潤させてから使用する。例えば、特許文献1には、ゼラチンを含有するソフトキャンディの製法が開示されており、予め水で膨潤したゼラチンを他の成分と混合してソフトキャンディを製造したことが開示されている。
しかし、このようにゼラチンは水で膨潤させてから使用するため、香料といった油系成分とは非常に混ざりにくい。そこで、これらの混合を容易にするために界面活性剤が用いられている。しかし、界面活性剤を使用した場合であっても、ゼラチンと油系成分との分離が生じる場合があり、特に夏の自動車内等の高温下では油系成分の分離が一層生じやすく分散性が悪くなる。
特開2015−204832号公報
本発明は、高温下であってもゼラチンと香料との分散性が向上した組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題に鑑み鋭意検討を行ったところ、ゼラチンを含有する組成物において、乳酸カルシウムと、香料であるβ−ヨノンやγ−デカラクトンとを特定の割合で併用することにより、高温下であるにもかかわらず、該組成物におけるβ−ヨノンやγ−デカラクトンの分散性を向上できることを見出した。本発明は該知見に基づき更に検討を重ねた結果完成されたものであり、次に掲げるものである。
項1.β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料と乳酸カルシウムとを含有し、該香料1質量部に対して乳酸カルシウムが10質量部以下である、ゼラチン含有組成物。
項2.前記組成物中、ゼラチン100質量部に対して乳酸カルシウムが30質量部以下である、項1に記載のゼラチン含有組成物。
項3.前記組成物中、ゼラチン100質量部に対して前記香料が6質量部以下である、項1または2に記載のゼラチン含有組成物。
項4.ゼラチン含有組成物において、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料と乳酸カルシウムとを、該香料1質量部に対して乳酸カルシウムを10質量部以下で含有させることを特徴とする、ゼラチン含有組成物における、香料の分散性向上方法。
項5.50℃以上の環境下での前記香料の分散性向上方法である、項4に記載の方法。
本発明によれば、ゼラチンを含有する組成物において、β−ヨノン及びγ−デカラクトンの分散性を向上することができる。
図1は、試験例1及び2における、全体層の長さに対する分離層の長さ(分離層の長さ/全体層の長さ)を算出するための基準となる図である。
本発明は、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料と乳酸カルシウムとを含有し、該香料1質量部に対して乳酸カルシウムが10質量部以下である、ゼラチン含有組成物を提供する。
β−ヨノンは、化学式C1320Oで表される公知の物質であり、別名β−イオノンとも呼ばれる。
γ−デカラクトンは、化学式C1018で表される公知の物質である。
乳酸カルシウムは、公知の物質であり、本発明において乳酸カルシウムは無水物であってもよく水和物であってもよい。乳酸カルシウムにはL型、D型、DL型が存在するが、これらはいずれであってよい。
本ゼラチン含有組成物は、ゼラチンを含有する。ゼラチンは、食品、医薬品、医薬部外品等の分野において従来使用されているゼラチンであればよく、好ましくは可食性のゼラチンが例示される。この限りにおいて制限されないが、該ゼラチンとして、豚、牛、魚等の皮、骨、腱、靭帯、鱗等を原料とした、酸及び/またはアルカリ処理ゼラチン、アシル化ゼラチン等の化学修飾ゼラチン、ゼラチンの加水分解物等のゼラチンが例示される。これらのゼラチンは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。ゼラチンは商業的に入手可能であり、例えば株式会社ニッピ、新田ゼラチン株式会社、ゼライス株式会社、Rousselot社、Weishardt社等から市販されている。
ゼラチンは、この限りにおいて制限されず、例えばゼリー強度(ブルーム値)を指標として適宜選択して使用してもよい。本発明を制限するものではないが、ゼラチンのゼリー強度としては、好ましくは50〜350g、より好ましくは80〜300g程度が例示される。ゼラチンのゼリー強度はJIS K−6503(2001)に準じて測定され、具体的には、6.67質量%のゼラチン水溶液を、10℃で17時間冷却して調製したゼリーの表面を2分の1インチ(12.7mm)径のプランジャーで4mm押し下げるのに必要な荷重(g)をゼリー強度とする。
本ゼラチン含有組成物は、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料と乳酸カルシウムとを含有し、その含有量は、該香料1質量部に対して乳酸カルシウムは10質量部以下である。本発明において、乳酸カルシウムの含有量は、後述の実施例に示す通り、乳酸カルシウム(無水物)への換算値である。
この限りにおいて制限されないが、本ゼラチン含有組成物において、該香料1質量部に対して乳酸カルシウムは、好ましくは0.05〜10質量部、より好ましくは0.5〜8質量部、更に好ましくは0.7〜7.5質量部が例示される。
本ゼラチン含有組成物中、ゼラチンの含有量は制限されないが、ゼラチン100質量部に対して乳酸カルシウムが、好ましくは30質量部以下、より好ましくは0.2〜30質量部、更に好ましくは0.7〜25質量部が例示される。
また、本ゼラチン含有組成物中、ゼラチンの含有量は制限されないが、ゼラチン100質量部に対してβ−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料が、その合計量で、好ましくは6質量部以下、より好ましくは0.5〜6質量部、更に好ましくは1〜6質量部が例示される。
本ゼラチン含有組成物中、これらの成分の含有量は制限されないが、該組成物中、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料、乳酸カルシウムならびにゼラチンの含有量は、その合計量で、好ましくは5〜35質量%、より好ましくは7〜33質量%、更に好ましくは8〜32質量%が例示される。
本ゼラチン含有組成物には、本発明の効果が得られる範囲において、必要に応じて、薬学的に許容される成分、香粧学的に許容される成分、可食性の成分といった任意の他の成分を更に含有してもよい。該他の成分として好ましくは可食可能な成分が挙げられる。
該他の成分として、水、界面活性剤、着色料、アミノ酸、ビタミン類、酵素、甘味料、清涼剤、果汁、賦形剤、崩壊剤、流動化剤、矯味剤、矯臭剤、懸濁剤、湿潤剤、可溶化剤、分散剤、緩衝剤、結合剤、滑沢剤、可塑剤、浸透促進剤、安定化剤、増量剤、防腐剤、増粘剤、pH調整剤、コーティング剤、吸収促進剤、酸化防止剤、抗炎症剤、β−ヨノン及びγ−デカラクトン以外の香料、蝋、各種有用成分等が例示される。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよく、その含有量も適宜決定すればよい。
本発明を制限するものではないが、界面活性剤として、有機酸モノグリセリド、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン誘導体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が例示される。
本発明を制限するものではないが、有機酸モノグリセリドとして、酢酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリド等;グリセリン脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルとして、グリセリンモノ脂肪酸エステル、グリセリンジ脂肪酸エステル、トリグリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリグリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリグリセリンジ脂肪酸エステル等;プロピレングリコール脂肪酸エステルとして、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、プロピレングリコールジ脂肪酸エステル等;ソルビタン脂肪酸エステルとして、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ソルビタンジ脂肪酸エステル、ソルビタントリ脂肪酸エステル等;ショ糖脂肪酸エステルとして、ショ糖モノ脂肪酸エステル等が例示される。
該界面活性剤において、脂肪酸としては、本発明を制限するものではないが、食用可能な動物由来または植物由来の油脂を起源とする脂肪酸が好ましく例示される。本発明を制限するものではないが、炭素数6〜24の、飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸等が例示され、より具体的には、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等が例示される。
本ゼラチン含有組成物の形態は制限されず、液状、半固形状(ゲル状(ゼリー状)、クリーム状、ペースト状等)、固形状(粉末状、顆粒状等)等のいずれであってもよい。
本ゼラチン含有組成物は、目的とする形態に応じて、従来公知の製造手順に従い、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料、乳酸カルシウム、ゼラチン、必要に応じて前記他の成分を適宜混合等して製造することができる。
本発明を制限するものではないが、例えば、ゼラチンと水とを混合して混合物を調製し、更にβ−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料を混合し、更に乳酸カルシウムを混合して、また、各混合の際に必要に応じて前記他の成分を更に混合等して、本ゼラチン含有組成物を製造すればよい。また、本発明を制限するものではないが、例えば、ゼラチンと水とを混合して混合物Aを調製し、これとは別に、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料と乳酸カルシウムとを混合して混合物Bを調製し、次いで、混合物AとBとを混合して混合物Cを調製して、また、混合物A〜Cのそれぞれの調製の際に必要に応じて前記他の成分を更に混合等して、本ゼラチン含有組成物を製造すればよい。
また、更に必要に応じて、このようにして得た、ゼラチンと、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料と、乳酸カルシウムとを含有する混合物を成型、乾燥等して、本ゼラチン含有組成物を製造することができる。成型は所望の形であればよく、例えばフットボール型、オブロング(長楕円)型、ラウンド(球状)型、涙型、三角形、ひし型、シート型等のいずれであってもよく、また、成型後に、必要に応じて成形物を切り分けたもの等であってもよい。
このような成形物として、グミキャンディー、ゼリー、ババロア等が例示される。また、本ゼラチン含有組成物は、更に糖衣等により被覆されてもよい。被覆も本分野において従来公知の手法に従って行えばよい。
また、成形物として、本ゼラチン含有組成物はカプセル剤(ソフトカプセル剤、ハードカプセル剤)の皮膜をとして使用されるものであってもよい。本ゼラチン含有組成物がカプセル剤の皮膜として使用される場合、該皮膜に内包される内容物は制限されず、目的に応じて適宜決定すればよい。例えば、薬学的に許容される成分、香粧学的に許容される成分、可食性の成分等を任意に選択して使用すればよく、好ましくは可食可能な成分が例示される。皮膜への内容物の内包は、本分野において従来公知の手順に従い行えばよい。
本ゼラチン含有組成物は、経口、非経口のいずれで使用してもよく、好ましくは経口で使用される。本ゼラチン含有組成物の使用態様は制限されず、目的に応じて適宜設定すればよい。該使用態様として経口で使用する場合を例示すると、食品組成物(飲料を含む、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品、サプリメント等を含む)、健康補助食品、病者用食品を含む)、医薬組成物、医薬部外品組成物、飼料組成物、また、食品組成物、医薬組成物、医薬部外品組成物、飼料等への添加剤等として使用することができる。本ゼラチン含有組成物は、例えば、速やかに飲み込むものであってもよく、口腔内に一定時間とどめておき、その後飲み込むものであってもよい。
本ゼラチン含有組成物を適用(摂取、投与等)する対象者も制限されず、ヒト、ヒト以外の哺乳動物が例示される。ヒト以外の哺乳動物としては、モルモット、ウサギ、イヌ、ネコ、サル、チンパンジー等の動物が例示される。
本ゼラチン含有組成物によれば、ゼラチンを含有する組成物において、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料1質量部に対して、乳酸カルシウムを10質量部以下で用いることにより、該組成物における香料の分散性を向上させることができる。特に、50℃以上の高温条件下で該香料の分離が生じやすくなるものの、本ゼラチン含有組成物によれば、50℃以上の高温条件下あっても、ゼラチンを含有する組成物において、該香料の分散性を向上できる。この観点から、本発明によれば、例えば、室温(25℃)程度で固形状や半固形状のゼラチン含有組成物が50℃以上の高温条件下でたとえ液状となった場合であっても、その熱安定性が高められており、該組成物における分散性の低下を抑制できる。このことから、本発明によれば、熱安定性の高いゼラチン含有組成物を提供することができる。
このことから、本発明はまた、ゼラチン含有組成物において、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料と乳酸カルシウムとを、該香料1質量部に対して乳酸カルシウムを10質量部以下で含有させることを特徴とする、ゼラチン含有組成物における、香料の分散性向上方法を提供するといえる。
該方法において、ゼラチン、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料、乳酸カルシウム等については、前述と同様にして説明される。
以下、実施例を示して本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
試験例1
ゼラチン含有組成物の調製
表1の組成に従いゼラチン(商品名BLK200、新田ゼラチン株式会社製)に水を添加し、5分間膨潤させ、次いで80℃の湯浴でゼラチンを溶解することにより、ゼラチンストックを調製した。また、表1の組成に従いβ−ヨノンと界面活性剤(ポエムK−37V、理研ビタミン株式会社製(有機酸モノグリセリド(クエン酸モノグリセライド)))とを混合して超音波処理を行うことにより、β−ヨノンを完全に溶解させた。次いで、得られた溶解物に水を加えて分散させて、香料ストックを調製した。完全にゼラチンが溶解したゼラチンストックと香料ストックとを混合し、得られた混合物を目視にて一様になるまでスパチュラで攪拌し、ゼラチン/香料ストックを調製した。別途、表1の組成に従い、乳酸カルシウム(商品名乳酸カルシウム・5水和物(L型乳酸カルシウム)、太平化学産業株式会社製)に水を添加し、撹拌して、乳酸カルシウムストックを調製した。
次いで、前述のようにして得たゼラチン/香料ストックを、スクリュー管(35mm×65mm)に添加し、更に乳酸カルシウムストックを加えて、よく攪拌した。ゼラチン/香料ストックと乳酸カルシウムストックの添加量は、その合計が20gとなるように、表1の含有量に従いスクリュー管に添加した。すなわち、表1において、成分の含有量はいずれもg(グラム)で示し、実施例1では、前記ストックを表1の比率になるように混合しゼラチン含有組成物を調製し、スクリュー管に各20gずつ入れた。このようにして、実施例1〜5、比較例1及び2のゼラチン含有組成物を調製した。
分散性評価
得られたゼラチン含有組成物を、スクリュー管に蓋をして、室温(25℃)で2時間以上、静置させて保管した後、50℃に設定した恒温内で一週間静置した。
一週間静置後、スクリュー管内のゼラチン含有組成物を真横から観察し、図1に示す通り、全体層の長さ(ゼラチン含有組成物の高さ)と分離層の長さをそれぞれ定規で測定し、全体層の長さに対する分離層の長さ(分離層の長さ/全体層の長さ)を算出し、得られた値を分離層の割合として、次の判定基準に従い分離抑制の程度を判定し、分散性を評価した。
判定基準:
◎ 分離層の割合が0.05未満
○ 分離層の割合が0.05以上0.15未満
△ 分離層の割合が0.15以上0.2未満
× 分離層の割合が0.2以上
結果を表1に示す。
表1の比較例1に示す通り、β−ヨノンとゼラチンとを含むものの、乳酸カルシウムを含有しない組成物では評価が×(分離層の割合0.21)であった。また、表1の比較例2に示す通り、ゼラチンを含む組成物において、β−ヨノン1質量部に対して乳酸カルシウムを14.16質量部含有させた場合も、評価は×(分離層の割合0.5)であった。これに対して、表1の実施例1〜5に示す通り、ゼラチンを含む組成物において、β−ヨノンに対して乳酸カルシウムを特定の割合で使用することにより、比較例1や2において生じた分離を抑制することができた。このことから、β−ヨノンに対して乳酸カルシウムを特定の割合で使用することにより、ゼラチン含有組成物においてβ−ヨノンの分散性を向上できることが分かった。
試験例2
ゼラチン含有組成物の調製
表2の組成に従いゼラチン(試験例1と同じ)に水を添加し、5分間膨潤させ、次いで80℃の湯浴でゼラチンを溶解することにより、ゼラチンストックを調製した。また、表2の組成に従いγ−デカラクトンと界面活性剤(試験例1と同じ)とを混合して超音波処理を行うことにより、γ−デカラクトンを完全に溶解させた。次いで、得られた溶解物に水を加えて分散させて、香料ストックを調製した。完全にゼラチンが溶解したゼラチンストックと香料ストックとを混合し、得られた混合物を目視にて一様になるまでスパチュラで攪拌し、ゼラチン/香料ストックを調製した。別途、表1の組成に従い、乳酸カルシウム(試験例1と同じ)に水を添加し、撹拌して、乳酸カルシウムストックを調製した。
次いで、前述のようにして得たゼラチン/香料ストックを、スクリュー管(試験例1と同じ)に添加し、更に乳酸カルシウムストックを加えて、よく攪拌した。ゼラチン/香料ストックと乳酸カルシウムストックの添加量は、試験例1と同様にして、その合計が20gとなるように、表2の比率に従いスクリュー管に添加した。このようにして、実施例2〜10、比較例3及び4のゼラチン含有組成物を調製した。
分散性評価
試験例1と同様にして、分散性評価を行った。
結果を表2に示す。
表2の比較例3に示す通り、γ−デカラクトンとゼラチンとを含むものの、乳酸カルシウムを含有しない組成物では評価が×(分離層の割合0.21)であった。また、表2の比較例4に示す通り、ゼラチンを含む組成物において、γ−デカラクトン1質量部に対して乳酸カルシウムを14.16質量部含有させた場合も、評価は×(分離層の割合0.5)であった。これに対して、表2の実施例6〜10に示す通り、ゼラチンを含む組成物において、γ−デカラクトンに対して乳酸カルシウムを特定の割合で使用することにより、比較例3や4において生じた分離を抑制することができた。このことから、γ−デカラクトンに対して乳酸カルシウムを特定の割合で使用することにより、ゼラチン含有組成物においてγ−デカラクトンの分散性を向上できることが分かった。

Claims (4)

  1. β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料と乳酸カルシウムとを含有し、該香料1質量部に対して乳酸カルシウムが10質量部以下である、ゼラチン含有組成物。
  2. 前記組成物中、ゼラチン100質量部に対して乳酸カルシウムが30質量部以下である、請求項1に記載のゼラチン含有組成物。
  3. 前記組成物中、ゼラチン100質量部に対して前記香料が6質量部以下である、請求項1または2に記載のゼラチン含有組成物。
  4. ゼラチン含有組成物において、β−ヨノン及びγ−デカラクトンからなる群より選択される少なくとも1種の香料と乳酸カルシウムとを、該香料1質量部に対して乳酸カルシウムを10質量部以下で含有させることを特徴とする、ゼラチン含有組成物における、香料の分散性向上方法。
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