JP4786030B2 - ナチュラルキラー細胞活性化剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、免疫力の低下した者の免疫賦活によるウイルス性疾患、腫瘍等に対する治療及び予防を目的としたナチュラルキラー細胞活性化剤に関する。
【0002】
更に詳しくは、本発明は、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体、並びに炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体を有効成分として含有するナチュラルキラー細胞活性化剤に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、手術侵襲により術後の免疫力の低下した患者の免疫賦活、特にナチュラルキラー(NK)細胞活性化に有用なω−3系脂肪酸又はその誘導体を含有する油脂加工品が知られている(特開平4−279523号公報。以下、従来技術1と記載する。)。
しかしながら、これらの従来技術には、次に記載するとおりの不都合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の技術に開示されているとおり、ω−3系脂肪酸又はその誘導体を含有する免疫賦活油脂加工品が開発されていた。しかしながら、従来技術1には、ω−3系脂肪酸又はその誘導体にナチュラルキラー(NK)細胞活性化作用があることが開示されているものの、モノエン酸にナチュラルキラー(NK)細胞活性化作用があることについては開示されていない。更に、従来技術1の免疫賦活油脂加工品の一実施例として、ω−3系脂肪酸を主成分とし、その他の成分として炭素数16及び炭素数18のモノエン酸を含有する油脂加工品が例示されているものの、ナチュラルキラー細胞活性化に、高級モノエン酸である炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体、並びに炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体を組み合わせて使用することは、一切検討されていなかった。
【0005】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、新規なナチュラルキラー細胞活性化剤を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記従来技術に鑑みて、油脂成分中より、一層強力なナチュラルキラー細胞活性化剤を探索すべく、種々の食用高級脂肪酸について試験を行った。
【0007】
その結果、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体、並びに炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体を組み合わせて使用することが、後記する試験例の結果からも明らかなとおり、従来のモノエン酸である炭素数16又は炭素数18のモノエン酸を使用する場合に比較して、ナチュラルキラー細胞活性化の効果が高いことを見い出し、本発明を完成した。
【0008】
前記課題を解決する本発明は、ゴンドイン酸、ガドレイン酸及び5−イコセン酸から選択される少なくとも1種の炭素数20のモノエン酸と、前記の炭素数20のモノエン酸とアルカリ金属との塩と、前記の炭素数20のモノエン酸とメタノール又はエタノールとのエステルと、前記の炭素数20のモノエン酸のモノ、ジ又はトリグリセライドとからなる群から選択される少なくとも1種1重量部、並びにエルカ酸、セトレイン酸及び5−ドコセン酸から選択される少なくとも1種の炭素数22のモノエン酸と、前記の炭素数22のモノエン酸とアルカリ金属との塩と、前記の炭素数22のモノエン酸とメタノール又はエタノールとのエステルと、前記の炭素数22のモノエン酸のモノ、ジ又はトリグリセライドとからなる群から選択される少なくとも1種0.1乃至17重量部を有効成分として含有するナチュラルキラー細胞活性化剤である。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について詳細に説明する。
本発明のナチュラルキラー細胞活性化剤の有効成分である炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体、並びに炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体は、具体的には、炭素数20のゴンドイン酸(ゴンドウ酸)、ガドレイン酸、5−イコセン酸等のイコセン酸(エイコセン酸)及び/又はその誘導体、並びに炭素数22のエルカ酸(エルシン酸)、セトレイン酸、5−ドコセン酸等のドコセン酸及び/又はその誘導体である。
【0010】
本発明に使用される高級モノエン酸である炭素数20のモノエン酸、並びに炭素数22のモノエン酸は、医薬的又は食品的に許容されるものであれば特に制限はなく、これらの高級モノエン酸の含有量が多い天然油脂、例えば、サメ肝油、鯨油、タラ肝油、ナタネ油、カラシ油、キャベツ種子油、ホホバ油、メドウフォーム油等を、そのまま又は適宜組み合わせて使用することが可能であり、また、これらの天然油脂から、イコセン酸又はドコセン酸を常法、例えば分別蒸留、結晶化、溶媒抽出、尿素包接化、又はクロマトグラフィーにより抽出、精製して使用することも可能である。尚、簡便には、市販のゴンドイン酸、又はエルカ酸(いずれもシグマ社製)を使用することができる。
【0011】
本発明に使用される高級モノエン酸である炭素数20のモノエン酸、並びに炭素数22のモノエン酸の誘導体、いわゆる高級モノエン酸の誘導体には、高級モノエン酸の塩のほか、種々のエステル等の誘導体を包含する。具体的には、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、メタノール、エタノール等の低級脂肪族アルコールとのエステル、モノ、ジ、又はトリグリセライド等を例示することができる。
【0012】
また、後記する試験例の結果からも明らかなとおり、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体、並びに炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体の使用比率は、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体1重量部に対して、炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体を0.1乃至17重量部の重量比(以下、特定範囲の重量比と記載することがある。)であることが、特定範囲の重量比でない場合に比較して、ナチュラルキラー細胞活性化の効果が高いことから望ましい。即ち、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体1重量部に対して、炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体を0.1乃至17重量部の重量比で含有する油脂を有効成分とするナチュラルキラー細胞活性化剤がナチュラルキラー細胞活性化の効果を高めることから望ましい。
【0013】
本発明のナチュラルキラー細胞活性化剤は、投与方法として、例えば、静注、経口、経管、及び経腸によりヒト又は動物に投与することができ、これらの投与方法及び治療目的に応じて、一般的な医薬製剤の形態である各種の剤形が選択可能である。その代表的なものとして錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、注射剤(液剤、懸濁剤等)等を例示することができる。
【0015】
本発明のナチュラルキラー細胞活性化剤の有効投与量は経口投与の場合(食事療法の場合も同じ。)、マウスによる試験結果から、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体、並びに炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体(以下、高級モノエン酸類と記載することがある。)からなる有効成分の量を基準として5〜400mg/体重kg/1日であることが判明した。
【0016】
また、本発明のナチュラルキラー細胞活性化剤の有効成分である高級モノエン酸類は、マウスを用いた経口投与による急性毒性試験の結果、毒性が極めて低く、LD50は10g/体重kg以上であり、ヒト又は動物に対して安全に、かつ副作用が極めて少ない状態で使用することができる。
【0017】
更に、本発明のナチュラルキラー細胞活性化剤は、他のモノエン酸、多価不飽和脂肪酸等のナチュラルキラー細胞活性化作用を有する物質と組み合わせて使用することも可能である。特に、炭素数24のモノエン酸及び/又はその誘導体を含有することが、ナチュラルキラー細胞活性化の効果を相乗的に高めることから望ましい。
【0018】
また、炭素数24のモノエン酸及び/又はその誘導体の含有量は、本発明の態様1のナチュラルキラー細胞活性化剤中の炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体1重量部に対して、炭素数24のモノエン酸及び/又はその誘導体0.1乃至10重量部の重量比で含有することが、ナチュラルキラー細胞活性化の効果を相乗的に一層高めることから望ましい。即ち、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体1重量部に対して、炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体を0.1乃至17重量部、並びに炭素数24のモノエン酸及び/又はその誘導体0.1乃至10重量部の重量比で含有する油脂を有効成分とするナチュラルキラー細胞活性化剤がナチュラルキラー細胞活性化の効果を一層高めることから望ましい。
【0019】
尚、炭素数24のモノエン酸及び/又はその誘導体は、具体的には、炭素数24のネルボン酸(セラコレイン酸、鮫油酸)等のテトラコセン酸及び/又はその誘導体である。
【0020】
次に試験例を示して本発明を詳細に説明する。
試験例1
この試験は、ナチュラルキラー細胞活性化作用を指標として、従来技術と本発明を比較するために行った。
(1)試料の調製
次に示す7種類の試料を調製した。
試料1:本発明の炭素数20のモノエン酸であるゴンドイン酸1重量部及び炭素数22のモノエン酸であるエルカ酸1重量部からなる高級モノエン酸混合物
試料2:ゴンドイン酸
試料3:エルカ酸
試料4:従来技術1の実施例1の炭素数16及び18のモノエン酸を含有する油脂加工品
試料5:炭素数18のモノエン酸であるオレイン酸1重量部及びエルカ酸1重量部からなるモノエン酸混合物
試料6:オレイン酸1重量部及びゴンドイン酸1重量部からなるモノエン酸混合物
試料7:対照としてのラード
尚、ゴンドイン酸、エルカ酸、及びオレイン酸はいずれも市販品(シグマ社製)を使用した。また、ラードは市販品(太陽油脂社製)を使用した。
【0021】
(2)試験方法
(a)被検者及び投与方法
平均体重が65kgであって、ナチュラルキラー細胞活性値が基準値範囲内(17.1乃至48.7%)で、かつ比較的低値(20%未満)を示す社内男性ボランティア各試料群4名、計28名を試験した。
各試料群に対応する試料を、1日当り5gの投与量で12週間摂取させた。尚、特別な食餌制限は行わなかった。
【0022】
(b)ナチュラルキラー細胞活性値の試験方法
試料摂取前及び12週間摂取後に、全血10mlを、被検者より採血し、分析試料とした。ナチュラルキラー細胞活性値は、商業的分析を実施している大手臨床検査会社である株式会社ビー・エム・エル社(本社:〒151−0051東京都渋谷区千駄ヶ谷5−21−3;http://www.bml.co.jp/)に外注して、51Cr遊離法で分析し、分析結果を百分率表示した。具体的には、標的細胞として腫瘍細胞であるK562を使用し、標的細胞数(T)と分析試料中のリンパ球数(E)の割合であるE/T比が20:1の条件で、標的細胞から遊離する51Cr放射活性を測定する方法により分析した。リンパ球無添加の場合の51Cr放射活性を0%とし、標的細胞から完全に51Crが遊離した場合の51Cr放射活性を100%として、前記分析結果の51Cr放射活性の値を百分率表示した。
【0023】
(3)試験結果
この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1から明らかなとおり、本発明の高級モノエン酸混合物試料1は、試料摂取前のナチュラルキラー細胞活性の値及び試験試料としてラード(太陽油脂社製)を使用した対照群(試料7)のナチュラルキラー細胞活性の値と比較して顕著な活性化が確認された。
【0024】
また、本発明の高級モノエン酸混合物試料1は、従来技術の炭素数16及び18のモノエン酸を含有する試料4に比較して、ナチュラルキラー細胞活性が優れていることが認められた。
【0025】
更に、本発明の高級モノエン酸混合物試料1は、ゴンドイン酸の単独使用の試料2、及びエルカ酸の単独使用の試料3に比較して、ナチュラルキラー細胞活性が優れており、また、試料1のゴンドイン酸をオレイン酸に置換したモノエン酸混合物である試料5及び試料1のエルカ酸をオレイン酸に置換したモノエン酸混合物である試料6に比較して、ナチュラルキラー細胞活性が優れていることから、ナチュラルキラー細胞活性化には、炭素数20のモノエン酸であるゴンドイン酸及び炭素数22のモノエン酸であるエルカ酸を組み合わせて使用すること、即ち、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体、並びに炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体を組み合わせて使用することが有効であることが判明した。
【0026】
尚、ゴンドイン酸に変えて炭素数20のガドレイン酸、5−イコセン酸、若しくはこれらの誘導体、又はエルカ酸に変えて炭素数22のセトレイン酸、5−ドコセン酸、若しくはこれらの誘導体を使用して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。また、試料1のモノエン酸の重量比を、ゴンドイン酸1重量部に対してエルカ酸0.1乃至17重量部の範囲内で適宜変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。更に、試料5及び試料6のモノエン酸の重量比を適宜変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0027】
【表1】
Figure 0004786030
【0028】
試験例2
この試験は、ナチュラルキラー細胞活性を指標として、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体、並びに炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体の重量比を調べるために行った。
(1)試料の調製
次に示す4種類の試料を調製した。
試料8:炭素数20のモノエン酸であるゴンドイン酸1重量部及び炭素数22のモノエン酸であるエルカ酸0.05重量部からなる高級モノエン酸混合物
試料9:炭素数20のモノエン酸であるゴンドイン酸1重量部及び炭素数22のモノエン酸であるエルカ酸0.1重量部からなる高級モノエン酸混合物
試料10:炭素数20のモノエン酸であるゴンドイン酸1重量部及び炭素数22のモノエン酸であるエルカ酸17重量部からなる高級モノエン酸混合物
試料11:炭素数20のモノエン酸であるゴンドイン酸1重量部及び炭素数22のモノエン酸であるエルカ酸18重量部からなる高級モノエン酸混合物
【0029】
(2)試験方法
各試料のナチュラルキラー細胞活性を、前記試験例1と同一の方法により試験した。
【0030】
(3)試験結果
この試験の結果は、表2に示すとおりである。表2から明らかなとおり、炭素数20のモノエン酸であるゴンドイン酸1重量部に対して、炭素数22のモノエン酸であるエルカ酸が0.1乃至17重量部の重量比である場合に、ナチュラルキラー細胞活性が一層優れていることから、ナチュラルキラー細胞活性化には、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体1重量部に対する炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体の比率は、0.1乃至17重量部が望ましい範囲であることが判明した。
【0031】
尚、ゴンドイン酸に変えて炭素数20のガドレイン酸、5−イコセン酸、若しくはこれらの誘導体、又はエルカ酸に変えて炭素数22のセトレイン酸、5−ドコセン酸、若しくはこれらの誘導体を使用して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0032】
【表2】
Figure 0004786030
【0033】
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0034】
【実施例】
実施例1
ゴンドイン酸(シグマ社製)300g及びエルカ酸(シグマ社製)300gの高級モノエン酸混合物600gを使用して、これを日本薬局方1号ゼラチンカプセル(アリメント工業社製)に300mgずつ充填し、カプセルのキャップとボディーの接合部をゼラチンを用いてシールし、ナチュラルキラー細胞活性化用カプセル剤1900個を製造した。
得られたカプセル剤を、社内ボランティア10名に1日当り10個を10週間投与した結果、ナチュラルキラー細胞が活性化された。
【0035】
実施例2
ゴンドイン酸(シグマ社製)500g、エルカ酸(シグマ社製)1kg、及び無水エタノール(和光純薬工業社製)1.5kgを混合し、均一溶媒とした。次いで、この混合溶液に炭酸カルシウム(和光純薬工業社製)8.5kgを添加し、練り合わせ均一なものとしたものを40℃で乾燥し、エタノールを除去する。
得られた組成物を打錠機(畑鉄鋼所社製)を使用して、3t/m2の圧力で直接打錠し、直径10mm、重量400mgの錠剤を得た。
【0036】
錠剤の表面を、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学社製)8.5kgとアセトン(三井石油化学社製)100kgとの均一混合溶液で噴霧方式により被覆し、重量440mgのナチュラルキラー細胞活性化用錠剤20,000個を製造した。
得られた錠剤を、社内ボランティア10名に1日当り30個を10週間投与した結果、ナチュラルキラー細胞が活性化された。
【0037】
実施例3
カラシ油(美ノ久社製。ゴンドイン酸14%、及びエルカ酸21%を含有。)4.0kg及びソルビタン脂肪酸エステル(花王社製。HLB3.8)20gを添加し、均一に混合し、油相を形成した。油相をカゼインナトリウム[ニュージーランド・デイリー・ボード(New Zealand Dairy Board )製]3.0kgを溶解した水溶液96kgと混合し、該混合液をプロペラ攪拌機により70℃で5分間予備乳化し、原料溶液約100kgを調製した。
【0038】
次いで、該原料溶液を60℃に加温して、ホモゲナイザー(三丸機械工業社製)で2段階均質化(15MPa及び5MPa)し、超高温加熱殺菌機(森永乳業社製)を用いて、135℃で15秒間殺菌処理し、ナチュラルキラー細胞活性化用合成乳約90kgを製造した。
得られた合成乳を、社内ボランティア10名に1日当り200mlを10週間給与した結果、ナチュラルキラー細胞が活性化された。
【0039】
参考例1
カゼイン[ニュージーランド・デイリー・ボード(New Zealand Dairy Board)製]4.2kg、デキストリン(参松工業社製。DE=27)14.0kg、及び難消化性デキストリン(松谷化学工業社製)2.0kgを水道水75.35kgに分散し、溶解し、これに表3に示す配合量で混合されたミネラル混合物0.3kgを添加して水相を形成した。水相に乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステル(太陽化学社製)0.03kgを添加し、カラシ油(美ノ久社製。ゴンドイン酸14%、及びエルカ酸21%を含有。)4.0kgと混合し、該混合液をプロペラ攪拌機により70℃で5分間予備乳化し、原料溶液約100kgを調製した。
【0040】
次いで、該原料溶液を高圧均質機[エイ・ピイ・ブイ・ラニエ(APV Rannie)社製]を使用し、30MPaの圧力で均質化処理した。均質化処理後、得られた乳化液に、表4に示す配合量で混合されたビタミン混合物0.02kg及びバニラフレ−バ−(三栄源エフ・エフ・アイ社製)0.1kgを添加し混合し、レトルトパウチ(東洋製罐社製)に200mlずつ充填し、密封し、栄養組成物入りレトルトパウチ400個を製造した。該充填済レトルトパウチをレトルト殺菌機(日阪製作所社製)を使用して125℃で10分間滅菌処理し、流動食としてのナチュラルキラー細胞活性化用栄養組成物400個を製造した。
得られた流動食を、社内ボランティア10名に1日当り3個を10週間使用した結果、ナチュラルキラー細胞が活性化された。
【0041】
【表3】
Figure 0004786030
【0042】
【表4】
Figure 0004786030
【0043】
【発明の効果】
以上詳記したとおり、本発明は、炭素数20のモノエン酸及び/又はその誘導体、並びに炭素数22のモノエン酸及び/又はその誘導体を有効成分とするナチュラルキラー細胞活性化剤に関するものであり、本発明により奏せられる効果は次のとおりである。
本発明のナチュラルキラー細胞活性化剤は、ナチュラルキラー細胞の活性化に基く、免疫力の低下した者の免疫賦活によるウイルス性疾患、腫瘍等に対する治療及び予防に有用である。

Claims (1)

  1. ゴンドイン酸、ガドレイン酸及び5−イコセン酸から選択される少なくとも1種の炭素数20のモノエン酸と、前記の炭素数20のモノエン酸とアルカリ金属との塩と、前記の炭素数20のモノエン酸とメタノール又はエタノールとのエステルと、前記の炭素数20のモノエン酸のモノ、ジ又はトリグリセライドとからなる群から選択される少なくとも1種1重量部、並びにエルカ酸、セトレイン酸及び5−ドコセン酸から選択される少なくとも1種の炭素数22のモノエン酸と、前記の炭素数22のモノエン酸とアルカリ金属との塩と、前記の炭素数22のモノエン酸とメタノール又はエタノールとのエステルと、前記の炭素数22のモノエン酸のモノ、ジ又はトリグリセライドとからなる群から選択される少なくとも1種0.1乃至17重量部を有効成分として含有するナチュラルキラー細胞活性化剤。
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