JP2021003664A - Co2吸着材 - Google Patents

Co2吸着材 Download PDF

Info

Publication number
JP2021003664A
JP2021003664A JP2019117415A JP2019117415A JP2021003664A JP 2021003664 A JP2021003664 A JP 2021003664A JP 2019117415 A JP2019117415 A JP 2019117415A JP 2019117415 A JP2019117415 A JP 2019117415A JP 2021003664 A JP2021003664 A JP 2021003664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic amine
adsorbent
group
formula
porous body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019117415A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7240637B2 (ja
Inventor
瀬戸山 徳彦
Norihiko Setoyama
徳彦 瀬戸山
竹内 久人
Hisato Takeuchi
久人 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2019117415A priority Critical patent/JP7240637B2/ja
Publication of JP2021003664A publication Critical patent/JP2021003664A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7240637B2 publication Critical patent/JP7240637B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/40Capture or disposal of greenhouse gases of CO2

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

【課題】CO2の吸脱着作動域(例えば、CO2平衡圧:1〜10kPa、温度:60℃)におけるCO2のワーキングキャパシティが十分に高いCO2吸着材を提供すること。【解決手段】多孔体と、該多孔体に担持されている、下記式(1):【化1】〔式(1)中、R1及びR3はそれぞれ独立にCH3−、C2H5−及び(CH3)2CH−のうちのいずれか1つの1価の炭化水素基又はH原子を表し、R1及びR3のうちの少なくとも一方は(CH3)2CH−であり、R2は−CH2−Ph−CH2−〔Phはフェニレン基を表す。〕又は−CH(CH3)−C2H4−CH(CH3)−の2価の炭化水素基を表し、m及びnはそれぞれ独立に3〜5の整数である。〕で表される有機アミンとを含有することを特徴とするCO2吸着材。【選択図】なし

Description

本発明は、CO吸着材に関する。
近年、環境負荷の観点から温室効果ガスの一つである二酸化炭素(CO)の放出を削減するために、ガス中のCOを分離回収するためのCO吸着材の開発が進められている。
例えば、特開2015−9185号公報(特許文献1)には、窒素原子上に少なくとも2つのイソプロピル基を有するポリアミンを支持体に担持したポリアミン支持体を含有する二酸化炭素分離材が記載されており、前記ポリアミンとして、ジイソプロピル化テトラエチレンペンタミン、ジイソプロピル化スペルミン、テトライソプロピル化N,N,N’,N’−テトラキス(3−アミノプロピル)−1,4−ブタンジアミン、ジイソプロピル化ペンタエチレンヘキサミン、ジイソプロピル化ヘキサエチレンヘプタミン及びジイソプロピル化トリエチレンテトラミンが例示されている。
また、H.Yamadaら(非特許文献1)には、両末端にイソプロピル基が導入されたテトラエチレンペンタミンをシリカ多孔体に含浸させたCO固体吸着材が記載されている。
特開2015−9185号公報
H.Yamadaら、Fuel、2018年、第214巻、p.14−19
しかしながら、特許文献1に記載の二酸化炭素分離材や非特許文献1に記載のCO固体吸着材は、減圧動作を伴う脱離工程で想定されるCOの吸脱着作動域(例えば、CO平衡圧:1〜10kPa、温度:60℃)におけるCOのワーキングキャパシティが必ずしも十分なものではなかった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、前記吸脱着作動域におけるCOのワーキングキャパシティが十分に高いCO吸着材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、有機アミンを含有するCO吸着材において、有機アミンとして二量化したものを用いることによって、前記吸脱着作動域におけるCOのワーキングキャパシティが増加することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のCO吸着材は、多孔体と、該多孔体に担持されている、下記式(1):
〔式(1)中、R及びRはそれぞれ独立にCH−、C−及び(CHCH−のうちのいずれか1つの1価の炭化水素基又はH原子を表し、R及びRのうちの少なくとも一方は(CHCH−であり、Rは−CH−Ph−CH−〔Phはフェニレン基を表す。〕又は−CH(CH)−C−CH(CH)−の2価の炭化水素基を表し、m及びnはそれぞれ独立に3〜5の整数である。〕
で表される有機アミンとを含有することを特徴とするものである。
本発明のCO吸着材においては、前記式(1)中のR及びRがともに(CHCH−であり、m及びnがともに4又は5であることが好ましい。また、前記式(1)中のRが−CH−Ph−CH−〔Phはフェニレン基を表す。〕であることが好ましい。さらに、前記有機アミンの担持量が前記多孔体100質量部に対して20〜40質量部であることが好ましい。
本発明によれば、COの吸脱着作動域(例えば、CO平衡圧:1〜10kPa、温度:60℃)におけるCOのワーキングキャパシティが十分に高いCO吸着材を得ることが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明のCO吸着材は、多孔体と、該多孔体に担持されている、下記式(1):
〔式(1)中、R及びRはそれぞれ独立にCH−、C−及び(CHCH−のうちのいずれか1つの1価の炭化水素基又はH原子を表し、R及びRのうちの少なくとも一方は(CHCH−であり、Rは−CH−Ph−CH−(Phはフェニレン基を表す。以下同じ。)又は−CH(CH)−C−CH(CH)−の2価の炭化水素基を表し、m及びnはそれぞれ独立に3〜5の整数である。〕
で表される有機アミンとを含有するものである。
〔有機アミン〕
本発明に用いられる有機アミンは、前記式(1)で表されるものであり、具体的には、直鎖状アミン2分子が前記2価の炭化水素基を介して結合したものであって、その両末端のアミノ基が、それぞれ独立に、メチル基(すなわち、R及び/又はRがCH−)、エチル基(すなわち、R及び/又はRがC−)若しくはイソプロピル基(すなわち、R及び/又はRが(CHCH−)を有する2級アミノ基(−NHR及び−NHR)又は1級アミノ基(−NH)であって、それらのうちの少なくとも一方がイソプロピル基(すなわち、R及び/又はRが(CHCH−)を有する2級アミノ基である前記直鎖状アミンの二量体である。
前記直鎖状アミンとしては、例えば、前記式(1)中のm及び/又はnが3となるトリエチレンテトラミン、前記式(1)中のm及び/又はnが4となるテトラエチレンペンタミン、前記式(1)中のm及び/又はnが5となるペンタエチレンヘキサミンが挙げられる。前記式(1)中のm及びnは、m=n(すなわち、前記直鎖状アミン2分子が同種)であっても、m≠n(すなわち、前記直鎖状アミン2分子が異種)であってもよい。また、COの吸脱着作動域(例えば、CO平衡圧:1〜10kPa、温度:60℃)において、より高いCOのワーキングキャパシティを有するCO吸着材が得られるという観点から、前記式(1)中のm及びnは、それぞれ独立に4又は5(すなわち、前記直鎖状アミン2分子がそれぞれ独立にテトラエチレンペンタミン又はペンタエチレンヘキサミン)であることが好ましく、ともに4又は5(すなわち、前記直鎖状アミン2分子がともにテトラエチレンペンタミン又はペンタエチレンヘキサミン)であることがより好ましく、ともに4(すなわち、前記直鎖状アミン2分子がともにテトラエチレンペンタミン)であることが特に好ましい。
また、前記2価の炭化水素基Rとしては、p−キシリレン基(−CH−Ph−CH−)、2,5−ヘキサンジイル基(−CH(CH)−C−CH(CH)−)が挙げられる。これらの2価の炭化水素基のうち、COの吸脱着作動域(例えば、CO平衡圧:1〜10kPa、温度:60℃)において、より高いCOのワーキングキャパシティを有するCO吸着材が得られるという観点から、p−キシリレン基(−CH−Ph−CH−)(すなわち、下記式(2):
〔式(2)中、R及びRはそれぞれ独立にCH−、C−及び(CHCH−のうちのいずれか1つの1価の炭化水素基又はH原子を表し、R及びRのうちの少なくとも一方は(CHCH−であり、Phはフェニレン基を表し、m及びnはそれぞれ独立に3〜5の整数である。〕
で表される有機アミン)が好ましい。
さらに、前記有機アミンにおいて、前記両末端のアミノ基は、それぞれ独立に、メチル基を有する2級アミノ基(CH−NH−)、エチル基を有する2級アミノ基(C−NH−)、イソプロピル基を有する2級アミノ基((CHCH−NH−)、1級アミノ基(−NH)であり、前記両末端のアミノ基のうちの少なくとも一方はイソプロピル基を有する2級アミノ基((CHCH−NH−)である。このような両末端のアミノ基の組合せとして、具体的には、両末端のアミノ基がともにイソプロピル基を有する2級アミノ基((CHCH−NH−)である組合せ;一方の末端がイソプロピル基を有する2級アミノ基((CHCH−NH−)であり、他方の末端がメチル基を有する2級アミノ基(CH−NH−)又はエチル基を有する2級アミノ基(C−NH−)である組合せ;一方の末端がイソプロピル基を有する2級アミノ基((CHCH−NH−)であり、他方の末端が1級アミノ基(−NH)である組合せが挙げられる。これらのうち、COの吸脱着作動域(例えば、CO平衡圧:1〜10kPa、温度:60℃)において、COの脱離性が高くなり、より高いCOのワーキングキャパシティを有するCO吸着材が得られるという観点から、両末端のアミノ基がともにイソプロピル基を有する2級アミノ基((CHCH−NH−)である組合せ(前記式(1)中のR及びRがともに(CHCH−である組合せ(すなわち、下記式(3):
〔式(3)中、iPrはイソプロピル基((CHCH−)を表し、Rは−CH−Ph−CH−又は−CH(CH)−C−CH(CH)−の2価の炭化水素基を表し、m及びnはそれぞれ独立に3〜5の整数である。〕
で表される有機アミン)が好ましい。
このような前記直鎖状アミン、前記2価の炭化水素基R及び前記両末端のアミノ基の組合せからなる有機アミンのうち、COの吸脱着作動域(例えば、CO平衡圧:1〜10kPa、温度:60℃)において、より高いCOのワーキングキャパシティを有するCO吸着材が得られるという観点から、前記式(1)中のR及びRがともに(CHCH−であり、m及びnがともに4又は5である有機アミン(すなわち、下記式(4)又は(5):
〔式(4)及び(5)中、iPrはイソプロピル基((CHCH−)を表し、Rは−CH−Ph−CH−又は−CH(CH)−C−CH(CH)−の2価の炭化水素基を表す。〕
で表される有機アミン)が好ましく、前記式(1)中のR及びRがともに(CHCH−であり、m及びnがともに4である有機アミン(すなわち、前記式(4)で表される有機アミン)がより好ましく、前記式(1)中のR及びRがともに(CHCH−であり、Rが−CH−Ph−CH−であり、m及びnがともに4である有機アミン(すなわち、下記式(6):
〔式(6)中、iPrはイソプロピル基((CHCH−)を表し、Phはフェニレン基を表す。〕
で表される有機アミン)が特に好ましい。
このような有機アミンの調製方法としては特に制限はないが、例えば、以下の方法を採用することができる。すなわち、先ず、前記直鎖状アミンとテレフタルアルデヒドとを溶媒(例えば、メタノール)中で混合し、得られた溶液に還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH))を添加することによって、前記直鎖状アミンとテレフタルアルデヒドとが反応し、前記直鎖状アミン2分子がp−キシリレン基(−CH−Ph−CH−)を介して結合した、前記直鎖状アミンの二量体(両末端は1級アミノ基)が得られる。次に、この直鎖状アミンの二量体にアセトンを反応させることによって、前記直鎖状アミンの二量体の少なくとも一方の末端の1級アミノ基の1個の水素原子がイソプロピル基((CHCH−)に置換され、少なくとも一方の末端がイソプロピル基を有する2級アミノ基であり、前記式(1)中のRがp−キシリレン基(−CH−Ph−CH−)である有機アミンが得られる。また、前記有機アミンの調製方法において、テレフタルアルデヒドの代わりにアセトニルアセトンを用いることによって、少なくとも一方の末端がイソプロピル基を有する2級アミノ基であり、前記式(1)中のRが2,5−ヘキサンジイル基(−CH(CH)−C−CH(CH)−)である有機アミンが得られる。なお、アセトンの代わりにアセトアルデヒドを用いることによって、少なくとも一方の末端がエチル基を有する2級アミノ基である有機アミンが得られ、ホルムアルデヒドを用いることによって、少なくとも一方の末端がメチル基を有する2級アミノ基である有機アミンが得られる。
〔多孔体〕
本発明に用いられる多孔体としては、前記有機アミンを担持することができ、COの分離回収条件に耐えうるものであれば特に制限はないが、前処理時の前記有機アミンの脱離が抑制され、前記吸脱着作動域において、より高いCOのワーキングキャパシティを有するCO吸着材が得られるという観点から、シリカゲル、メソポーラスシリカ、アルミナが好ましく、細孔容量とコストの観点から、シリカゲル、メソポーラスシリカがより好ましい。
また、前記有機アミンの担持量が多くなるという観点から、前記多孔体の比表面積はより大きいことが好ましく、100〜1200m/gであることがより好ましい。また、同様の観点から、前記多孔体の平均細孔径としては1.5〜50nmが好ましい。なお、このような比表面積や平均細孔径は、窒素吸着等温線に基づいて求めることができる。
〔CO吸着材〕
本発明のCO吸着材は、前記多孔体と、この多孔体に担持された前記有機アミンとを備えるものである。このようなCO吸着材における前記有機アミンの担持量としては特に制限はないが、前記多孔体100質量部に対して、20〜40質量部が好ましい。前記有機アミンの担持量が前記下限未満になると、前記吸脱着作動域におけるCOのワーキングキャパシティが低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、COの吸着に関与しない有機アミンの割合が増加し、有機アミンの利用率が低下する傾向にある。
また、このようなCO吸着材の調製方法としては特に制限はないが、例えば、以下の方法を採用することができる。すなわち、前記有機アミンを溶媒(例えば、メタノール)に溶解し、得られた溶液に前記多孔体を浸漬して前記有機アミンを前記多孔体に含浸させ、その後、蒸発乾固させることによって、前記多孔体に前記有機アミンが担持したCO吸着材が得られる。
さらに、本発明のCO吸着材の使用形態としては特に制限はなく、CO吸着材を、例えば、粉末状のまま使用してもよく、或いは、各種基材(例えば、アルミニウム製ハニカム等)に担持して使用しても、必要に応じて各種形状に成形して使用してもよい。
このようなCO吸着材の用途としては特に制限はなく、例えば、発電所や工場からの排ガス(排ガス中のCOの割合は一般に5〜16容量%程度であり、排ガス温度は一般に50〜75℃程度であり、圧力は100kPa程度である。)や、自動車からの排ガス(排ガス中のCOの割合は一般に10容量%程度であり、排ガス温度は一般に70〜90℃程度であり、圧力は100kPa程度である。)中のCOを吸着して分離回収するためのCO吸着材としての用途等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)12mmol(2.8g)及びテレフタルアルデヒド5mmol(0.67g)を10mlのメタノールに溶解した後、室温で8時間攪拌した。得られた溶液に、攪拌しながら、水素化ホウ素ナトリウム20mmol(0.76g)を少量ずつ添加した。水素化ホウ素ナトリウムを全量添加した後、得られた溶液を12時間静置し、さらに、イオン交換水5mlを添加して12時間静置することにより、ペンタエチレンヘキサミンとテレフタルアルデヒドとを反応させた。次に、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を9ml除去した後、ジエチルエーテル20mlを添加して抽出操作を行い、得られた抽出液を30℃で加熱してジエチルエーテルを蒸発させることにより、粘稠性の反応生成物を得た。
次に、得られた反応生成物にアセトン100mmol(5.6g)を添加して攪拌し、得られた溶液を、密封した状態で60℃の空気恒温槽中で時々振り混ぜながら8時間加熱した後、室温まで冷却した。次に、過剰分のアセトンをロータリーエバポレーターを用いて除去した後、メタノール10mlを添加した。得られた溶液に、攪拌しながら、水素化ホウ素ナトリウム20mmol(0.76g)を少量ずつ添加した。水素化ホウ素ナトリウムを全量添加した後、得られた溶液を12時間静置し、さらに、イオン交換水5mlを添加して12時間静置することにより、前記反応生成物とアセトンとを反応させた。次に、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を10ml除去した後、ジエチルエーテル20mlを添加して抽出操作を行い、得られた抽出液を30℃で加熱してジエチルエーテルを蒸発させることにより、下記式(7):
〔式(7)中、iPrはイソプロピル基((CHCH−)を表し、Phはフェニレン基を表す。〕
で表される有機アミンを得た。なお、前記有機アミンはH−NMRより同定した。
次に、得られた有機アミンをメタノールに溶解し、得られた溶液にシリカゲル(富士シリシア化学株式会社製「CARiACT Q−10」)を浸漬して、前記有機アミンの担持量が前記シリカゲル1gに対して0.2gとなるように、前記シリカゲルに前記有機アミンのメタノール溶液を含浸させた。その後、ロータリーエバポレーターにより蒸発乾固させることにより、前記シリカゲルに前記式(7)で表される有機アミンが担持した固体吸着材を得た。
(実施例2)
テレフタルアルデヒドの代わりにアセトニルアセトン5mmol(0.57g)を用いた以外は実施例1と同様にして、下記式(8):
〔式(8)中、iPrはイソプロピル基((CHCH−)を表す。〕
で表される有機アミンを調製し、さらに、前記シリカゲルに前記式(8)で表される有機アミンが担持した固体吸着材を調製した。
(実施例3)
ペンタエチレンヘキサミンの代わりにテトラエチレンペンタミン12mmol(2.3g)を用いた以外は実施例1と同様にして、下記式(6):
〔式(6)中、iPrはイソプロピル基((CHCH−)を表し、Phはフェニレン基を表す。〕
で表される有機アミンを調製し、さらに、前記シリカゲルに前記式(6)で表される有機アミンが担持した固体吸着材を調製した。
(比較例1)
先ず、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)12mmol(2.8g)にアセトン100mmol(5.6g)を添加して攪拌し、得られた溶液を、密封した状態で60℃の空気恒温槽中で時々振り混ぜながら8時間加熱した後、室温まで冷却した。次に、過剰分のアセトンをロータリーエバポレーターを用いて除去した後、メタノール10mlを添加した。得られた溶液に、攪拌しながら、水素化ホウ素ナトリウム20mmol(0.76g)を少量ずつ添加した。水素化ホウ素ナトリウムを全量添加した後、得られた溶液を12時間静置し、さらに、イオン交換水5mlを添加して12時間静置することにより、ペンタエチレンヘキサミンとアセトンとを反応させた。次に、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を9ml除去した後、ジエチルエーテル20mlを添加して抽出操作を行い、得られた抽出液を30℃で加熱してジエチルエーテルを蒸発させることにより、下記式(C1):
〔式(C1)中、iPrはイソプロピル基((CHCH−)を表す。〕
で表される有機アミンを得た。
次に、前記式(7)で表される有機アミンの代わりに前記式(C1)で表される有機アミンを用いた以外は実施例1と同様にして、前記シリカゲルに前記式(C1)で表される有機アミンが担持した固体吸着材を得た。
(比較例2)
ペンタエチレンヘキサミンの代わりにテトラエチレンペンタミン12mmol(2.3g)を用いた以外は比較例1と同様にして、下記式(C2):
〔式(C2)中、iPrはイソプロピル基((CHCH−)を表す。〕
で表される有機アミンを調製し、さらに、前記シリカゲルに前記式(C2)で表される有機アミンが担持した固体吸着材を調製した。
<CO吸着試験>
得られた固体吸着材を真空下、100℃で2時間加熱して前処理を行った。60℃、70℃及び80℃の各温度において、前処理後の前記固体吸着材のCO吸着等温線をガス吸着量測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製「BELSORP−MAX」)を用いて測定した。
得られたCO吸着等温線に基づいて、CO平衡圧が1kPa及び10kPaの場合のCO吸着量を求め、それらの差分(COワーキングキャパシティ)を算出した。その結果を表1に示す。
表1に示した実施例1〜2と比較例1との対比、実施例3と比較例2との対比から明らかなように、いずれの測定温度においても、直鎖状アミンを二量化して担持した固体吸着材(実施例1〜2、実施例3)は、直鎖状アミンを二量化せずにそのまま担持した固体吸着材(比較例1、比較例2)に比べて、COワーキングキャパシティが増加することがわかった。また、直鎖状アミンをテレフタルアルデヒドを用いて二量化した固体吸着材(実施例1)は、アセトニルアセトンを用いて二量化した固体吸着材(実施例2)に比べて、COワーキングキャパシティが僅かに増加することがわかった。さらに、テトラエチレンペンタミンを二量化した固体吸着材(実施例3)は、ペンタエチレンヘキサミンを二量化した固体吸着材(実施例1)に比べて、COワーキングキャパシティが増加することがわかった。また、テトラエチレンペンタミン(実施例3)は、ペンタエチレンヘキサミン(実施例1)に比べて、二量化によるCOワーキングキャパシティの増加効果が大きいことがわかった。
以上説明したように、COの吸脱着作動域(例えば、CO平衡圧:1〜10kPa、温度:60℃)におけるCOのワーキングキャパシティが十分に高いCO吸着材を得ることが可能となる。
したがって、本発明のCO吸着材は、例えば、発電所や工場からの排ガスや自動車からの排ガス等の比較的高温の排ガスから二酸化炭素(CO)を分離回収するための材料等として有用である。

Claims (4)

  1. 多孔体と、該多孔体に担持されている、下記式(1):
    〔式(1)中、R及びRはそれぞれ独立にCH−、C−及び(CHCH−のうちのいずれか1つの1価の炭化水素基又はH原子を表し、R及びRのうちの少なくとも一方は(CHCH−であり、Rは−CH−Ph−CH−〔Phはフェニレン基を表す。〕又は−CH(CH)−C−CH(CH)−の2価の炭化水素基を表し、m及びnはそれぞれ独立に3〜5の整数である。〕
    で表される有機アミンとを含有することを特徴とするCO吸着材。
  2. 前記式(1)中のR及びRがともに(CHCH−であり、m及びnがともに4又は5であることを特徴とする請求項1に記載のCO吸着材。
  3. 前記式(1)中のRが−CH−Ph−CH−〔Phはフェニレン基を表す。〕であることを特徴とする請求項1又は2に記載のCO吸着材。
  4. 前記有機アミンの担持量が前記多孔体100質量部に対して20〜40質量部であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のCO吸着材。
JP2019117415A 2019-06-25 2019-06-25 Co2吸着材 Active JP7240637B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019117415A JP7240637B2 (ja) 2019-06-25 2019-06-25 Co2吸着材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019117415A JP7240637B2 (ja) 2019-06-25 2019-06-25 Co2吸着材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021003664A true JP2021003664A (ja) 2021-01-14
JP7240637B2 JP7240637B2 (ja) 2023-03-16

Family

ID=74097550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019117415A Active JP7240637B2 (ja) 2019-06-25 2019-06-25 Co2吸着材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7240637B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003026420A (ja) * 2001-07-17 2003-01-29 Tosoh Corp 高比表面積消石灰とその製法および用途
JP2012055886A (ja) * 2006-08-10 2012-03-22 Univ Of Southern California 空気を含む混合ガスからの二酸化炭素の分離のためのナノ構造に担持した固体再生式のポリアミン及びポリオール吸収剤
JP2015009185A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 二酸化炭素分離材及び二酸化炭素を分離又は回収する方法
US20160199810A1 (en) * 2015-01-12 2016-07-14 University Of Southern California Regenerative adsorbents of modified amines on solid supports
JP2017507011A (ja) * 2013-12-02 2017-03-16 ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア ナノ構造担体上の変性アミンの再生可能な吸着剤
JP2019507674A (ja) * 2016-02-12 2019-03-22 ビーエーエスエフ コーポレーション 大気質管理のための二酸化炭素吸着剤

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003026420A (ja) * 2001-07-17 2003-01-29 Tosoh Corp 高比表面積消石灰とその製法および用途
JP2012055886A (ja) * 2006-08-10 2012-03-22 Univ Of Southern California 空気を含む混合ガスからの二酸化炭素の分離のためのナノ構造に担持した固体再生式のポリアミン及びポリオール吸収剤
JP2015009185A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 二酸化炭素分離材及び二酸化炭素を分離又は回収する方法
JP2017507011A (ja) * 2013-12-02 2017-03-16 ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア ナノ構造担体上の変性アミンの再生可能な吸着剤
US20160199810A1 (en) * 2015-01-12 2016-07-14 University Of Southern California Regenerative adsorbents of modified amines on solid supports
JP2019507674A (ja) * 2016-02-12 2019-03-22 ビーエーエスエフ コーポレーション 大気質管理のための二酸化炭素吸着剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP7240637B2 (ja) 2023-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6300457B2 (ja) 二酸化炭素分離材及び二酸化炭素を分離又は回収する方法
US8598071B1 (en) Carbon dioxide sorbents
Lu et al. Polyamine‐tethered porous polymer networks for carbon dioxide capture from flue gas
Patel et al. High capacity carbon dioxide adsorption by inexpensive covalent organic polymers
JP5777618B2 (ja) 二酸化炭素吸収剤及び使用方法
US9663627B2 (en) Amine functionalized porous network
Ding et al. Mannitol-based acetal-linked porous organic polymers for selective capture of carbon dioxide over methane
JP6530167B2 (ja) 二酸化炭素化学吸収液及び二酸化炭素分離回収方法
Xu et al. Preparation of polypropylene based hyperbranched absorbent fibers and the study of their adsorption of CO 2
US20240001336A1 (en) Acid gas adsorption and desorption material
KR102171761B1 (ko) 쿠커비투릴-폴리에틸렌이민-실리카 복합체, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 이산화탄소 흡착제
JP2021003664A (ja) Co2吸着材
JP2020168624A (ja) Co2吸脱着材
CN110563608B (zh) 氰基取代的聚乙烯亚胺类化合物及其应用
US9409116B2 (en) Porous polymer network materials
KR101380758B1 (ko) 이산화탄소 분리용 이미다졸륨 이온성 액체 및 그 용도
WO2023181676A1 (ja) 二酸化炭素分離材、二酸化炭素を分離又は回収する方法
CA2555530C (en) Synthesis of sterically hindered secondary aminoether alcohols from acid anhydride and/or acid halide and sulfur trioxide
KR20220084734A (ko) 쿠커비투릴-아민 화합물-다공체 복합체, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 이산화탄소 흡착제
JPH0429721A (ja) 二酸化炭素吸収剤及びそれを用いた二酸化炭素の捕捉方法
JP2023143283A (ja) 二酸化炭素分離材、二酸化炭素を分離又は回収する方法、および、二酸化炭素分離材の製造方法
WO2023013397A1 (ja) 二酸化炭素吸収剤、二酸化炭素の回収方法、及び二酸化炭素分離回収装置
US20230056553A1 (en) Amidoxime Functionalized Polymers Loaded with Alkyl Amines, Methods of Making, And CO2 Capture Using Same
WO2023100986A1 (ja) 二酸化炭素吸着剤
US20220169593A1 (en) Alkyl-Aryl Amine-Rich Small Molecules and Their Composites with Solid Mesoporous Substrates

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7240637

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150