JP2020536046A - ハリコンドリンの合成 - Google Patents

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Abstract

本発明は、Ni/Zr媒介カップリング反応を伴うケトンの合成のための方法を提供する。Ni/Zr媒介ケトール化反応は、ハリコンドリン(例として、ハリコンドリンA、B、C;ホモハリコンドリンA、B、C;ノルハリコンドリンA、B、C)、およびそれらの類似体の合成において使用され得る。したがって、本発明はまた、ハリコンドリン、およびそれらの類似体の合成に有用な合成方法も提供する。また本明細書に提供されるのには、ハリコンドリン、およびそれらの類似体の合成において有用な化合物(すなわち、中間体)もある。とりわけ、本発明は、式(H3-A)で表される化合物の合成において有用な方法および化合物を提供する。

Description

関連出願
本出願は、35 U.S.C.§119(e)の下、2017年7月6日に出願された米国仮特許出願第(U.S.S.N.)62/529,333号;および2017年7月6日に出願された第(U.S.S.N.)62/529,310号に対する優先権を主張するものである;これら各々の全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の背景
ハリコンドリンは、Uemura、Hirata、および共同研究者らによって海生腐食動物(marine scavenger)Halichondria okadaiから当初単離されたポリエーテル天然産物である。例として、Uemura, D.; Takahashi, K.; Yamamoto, T.; Katayama, C.; Tanaka, J.; Okumura, Y.; Hirata, Y. J. Am. Chem. Soc. 1985, 107, 4796;Hirata, Y.; Uemura, D. Pure Appl. Chem. 1986, 58, 701を参照。ハリスタチン(halistatin)を包含する数種の追加メンバー(members)が、様々な海生腐食動物から単離された。このクラスの天然産物は、C8〜C14多環(polycycle)の炭素の酸化状態、および炭素主鎖の長さなどの、興味深い構造的多様性を見せる。よって、このクラスの天然産物は、ノルハリコンドリン系(series)(例として、ノルハリコンドリンA、B、およびC)、ハリコンドリン系(例として、ハリコンドリンA、B、C)、およびホモハリコンドリン系(例として、ホモハリコンドリンA、B、C)(図1を参照)の下位群へ分類される(sub-grouped into)。ハリコンドリンAを除くすべてのメンバーが、天然の供給源から単離されたものである。それらの魅力的な構造的アーキテクチャ(structural architecture)および類いまれな抗腫瘍活性のおかげで、ハリコンドリンは、科学界から大きな注目を集めている。
本発明の概要
本発明は、ハリコンドリン天然産物および関連分子の合成において有用な新しい合成方法を提供する。本明細書に記載のとおり、新規ニッケル/ジルコニウムを媒介するカップリング反応が、その合成における重要な(key)ステップとして開発された。合成方法に加えて、本発明はまた、ハリコンドリン天然産物およびそれらの類似体の合成における有用な合成中間体である化合物も提供する。
例えば、ある態様において、本明細書に提供されるのは、化合物(1):

化合物(1)

の合成において有用な化合物および方法である。
一側面において、本発明は、スキーム1Aに概説されるとおり、Ni/Zr媒介カップリング反応を使用してケトンを調製するための方法を提供する。これらのカップリング反応は、ハリコンドリン(例として、ハリコンドリンA、B、C;ホモハリコンドリンA、B、C;ノルハリコンドリンA、B、C)、およびそれらの類似体の合成へ適用され得る。
スキーム1A
ハリコンドリン系(例として、ハリコンドリンA、B、C、およびそれらの類似体)における化合物の調製に対する、本明細書に提供されるNi/Zr媒介カップリング反応の適用は、例えばスキーム2Aに概説される。このストラテジーは、本明細書に記載のNi/Zr媒介ケトール化(ketolization)反応を介して「左半分」構成ブロック(building block)を「右半分」構成ブロックとカップリングさせることを伴う。
スキーム2A
ホモハリコンドリン系(例として、ホモハリコンドリンA、B、C、およびそれらの類似体)における化合物の調製に対する、本明細書に提供されるNi/Zr媒介カップリング反応の適用は、例えばスキーム2Bに概説される。このストラテジーは、本明細書に記載のNi/Zr媒介ケトール化反応を介して「左半分」構成ブロックを「右半分」構成ブロックとカップリングさせることを伴う。
スキーム2B
ノルハリコンドリン系(例として、ノルハリコンドリンA、B、C、およびそれらの類似体)における化合物の調製に対する、本明細書に提供されるNi/Zr媒介カップリング反応の適用は、例えばスキーム2Cに概説される。このストラテジーは、本明細書に記載のNi/Zr媒介ケトール化反応を介して「左半分」構成ブロックを「右半分」構成ブロックとカップリングさせることを伴う。
スキーム2C
追加のハリコンドリン類似体の調製に対する、本明細書に提供されるNi/Zr媒介カップリング反応の適用は、例えばスキーム2Dに概説される。このストラテジーは、本明細書に記載のNi/Zr媒介ケトール化反応を介して「左半分」構成ブロックを「右半分」構成ブロックとカップリングさせることを伴う。
スキーム2D
一般に、ハリコンドリン(例として、ハリコンドリンA、B、C;ホモハリコンドリンA、B、C;ノルハリコンドリンA、B、C)、およびそれらの類似体の調製のための提供される方法は、「左半分」フラグメントを「右半分」フラグメントとカップリングさせることを伴う。別の側面において、本発明は、該「右半分」および「左半分」構成ブロックの調製において有用な方法を提供する。
別の側面において、本発明は、ハリコンドリン(例として、ハリコンドリンA、B、C;ホモハリコンドリンA、B、C;ノルハリコンドリンA、B、C)、およびそれらの類似体へ向かう途中の有用な中間体である化合物を提供する。例えば、一側面において、本発明は、ハリコンドリン(例として、ハリコンドリンA、B、C;ホモハリコンドリンA、B、C;ノルハリコンドリンA、B、C)、およびそれらの類似体の新規「左半分」および「右半分」構成ブロック、および該構成ブロックの調製において有用な中間体を提供する。
もう1つの他の側面において、本発明は、ハリコンドリン類似体の調製;とりわけ、化合物(1)の調製において有用な方法を提供する。本発明はまた、化合物(1)の合成において有用な化合物(すなわち、合成中間体)も提供する。
一側面において、本発明は、化合物(2)の一級ヒドロキシル基(−OH;スキーム1中*で示される)をアミノ基(−NH)に置換することを伴う化合物(1)を調製するための方法を提供する。置換は、1以上のステップにおいて実行されてもよい。例えば、置換は、化合物(2)の一級ヒドロキシル基を脱離基(例として、−OR)へ変換すること、これに続く脱離基のアミンまたはアミン前駆体(例として、アジド)との置換によって実行されてもよい。
スキーム1
ハリコンドリンの合成のための現行の方法は、例えば、2016年11月3日に公開された国際PCT刊行物WO 2016/176560、および2016年1月7日に公開されたWO 2016/003975から見出され得る;これらの各々の全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
ハリコンドリンの合成のための現行の他の方法は、例えば、2018年4月10日に交付された米国特許第9,938,288号;2017年11月15日に出願された米国仮特許出願第(U.S.S.N.)62/586,416号;2018年5月9日に出願された国際出願第PCT/US2018/031765号;2018年6月7日に公開された米国特許出願公開第US 2018/0155361号から見出され得る;これらの各々の全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明のある態様の詳細は、下に記載されるとおり、ある態様の詳細な記載に規定される。本発明の他の特色、目的、および利点は、定義、例、図、およびクレームから明らかであろう。
定義
特定の官能基および化学用語の定義が、より詳細に下に記載される。化学元素は、元素周期表, CAS version, Handbook of Chemistry and Physics, 75th Ed.(中表紙)に従って同定され、特定の官能基は、そこに記載されるとおりに一般に定義される。加えて、有機化学の一般原則ならびに特定の官能性部分および反応性は、Organic Chemistry, Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito, 1999;Smith and March, March's Advanced Organic Chemistry, 5 th Edition, John Wiley & Sons, Inc., New York, 2001;Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers, Inc., New York, 1989;およびCarruthers, Some Modern Methods of Organic Synthesis, 3rd Edition, Cambridge University Press, Cambridge, 1987に記載されている。
本明細書に記載の化合物は、1個以上の不斉中心を含み得、よって様々な立体異性体型、例として鏡像異性体および/またはジアステレオマーとして存在し得る。例として、本明細書に記載の化合物は、個々の鏡像異性体、ジアステレオマー、もしくは幾何異性体の形態であり得るか、または、ラセミ混合物および1個以上の立体異性体が富化された混合物を包含する、立体異性体の混合物の形態であり得る。異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、およびキラル塩の形成および結晶化を包含する当業者に知られている方法によって混合物から単離され得る;または好ましい異性体は、不斉合成によって調製され得る。例として、Jacques et al., Enantiomers, Racemates and Resolutions(Wiley Interscience, New York, 1981);Wilen et al., Tetrahedron 33:2725(1977);Eliel, E.L. Stereochemisty of Carbon Compounds(McGraw-Hill, NY, 1962);およびWilen, S.H., Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268(E.L. Eliel, Ed., Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, IN 1972)を参照。本発明は、加えて、他の異性体が実質的にない個々の異性体として、代わりに様々な異性体の混合物として、本明細書に記載の化合物を網羅する。
そのように述べられていない限り、本明細書に描かれる構造体はまた、同位体が濃縮された1個以上の原子の存在下でしか異ならない化合物も包含することが意図される。例えば、水素の重水素もしくはトリチウムによる置き換え、19Fの18Fとの置き換え、または12Cの13Cもしくは14Cとの置き換えを除く本構造体を有する化合物は、本開示の範囲内にある。かかる化合物は、有用な、例えば、生物学的アッセイにおける分析ツールまたは分析プローブとして有用である。
値の範囲が列挙されているとき、範囲内の各値および部分範囲を網羅することが意図される。例として、「C1〜6アルキル」は、C、C、C、C、C、C、C1〜6、C1〜5、C1〜4、C1〜3、C1〜2、C2〜6、C2〜5、C2〜4、C2〜3、C3〜6、C3〜5、C3〜4、C4〜6、C4〜5、およびC5〜6のアルキルを網羅することが意図される。
用語「脂肪族」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、および炭素環式の基を指す。同じく、用語「ヘテロ脂肪族」は、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、および複素環式の基を指す。
用語「アルキル」は、1個から10個までの炭素原子を有する直鎖または分岐の飽和炭化水素基のラジカルを指す(「C1〜10アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜9個の炭素原子を有する(「C1〜9アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜8個の炭素原子を有する(「C1〜8アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜7個の炭素原子を有する(「C1〜7アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜6個の炭素原子を有する(「C1〜6アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜5個の炭素原子を有する(「C1〜5アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1個の炭素原子を有する(「Cアルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキル」)。C1〜6アルキル基の例は、メチル(C)、エチル(C)、プロピル(C)(例として、n−プロピル、イソプロピル)、ブチル(C)(例として、n−ブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル)、ペンチル(C)(例として、n−ペンチル、3−ペンタニル、アミル、ネオペンチル、3−メチル−2−ブタニル、三級アミル)、およびヘキシル(C)(例として、n−ヘキシル)を包含する。アルキル基の追加の例は、n−ヘプチル(C)、n−オクチル(C)等を包含する。そのように特定されない限り、アルキル基の各存在は、独立して、非置換であるか(「非置換アルキル」)、または1以上の置換基(例として、Fなどのハロゲン)で置換されている(「置換アルキル」)。ある態様において、アルキル基は、非置換C1〜10アルキル(非置換C1〜6アルキルなど、例として、−CH(Me)、非置換エチル(Et)、非置換プロピル(Pr、例として、非置換n−プロピル(n−Pr)、非置換イソプロピル(i−Pr))、非置換ブチル(Bu、例として、非置換n−ブチル(n−Bu)、非置換tert−ブチル(tert−Buまたはt−Bu)、非置換sec−ブチル(sec−Buまたはs−Bu)、非置換イソブチル(i−Bu))である。ある態様において、アルキル基は、置換C1〜12アルキル(置換C1〜6アルキルなど、例として、−CF、Bn)である。
用語「ハロアルキル」は、水素原子の1個以上が、独立して、ハロゲン、例として、フルオロ、ブロモ、クロロ、またはヨードによって置き換えられている、置換アルキル基である。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は、1〜8個の炭素原子を有する(「C1〜8ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は、1〜6個の炭素原子を有する(「C1〜6ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は、1〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は、1〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は、1〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2ハロアルキル」)。ハロアルキル基の例は、−CHF、−CHF、−CF、−CHCF、−CFCF、−CFCFCF、−CCl、−CFCl、−CFCl等を包含する。
用語「ヘテロアルキル」は、親鎖内に(親鎖の隣接する炭素原子間に挿入されている)、および/または親鎖の1以上の末端位(単数または複数)に置かれている、酸素、窒素、または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(例として、1個、2個、3個、または4個のヘテロ原子)をさらに包含するアルキル基を指す。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1個から10個までの炭素原子および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和した基を指す(「ヘテロC1〜10アルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1〜9個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和した基を指す(「ヘテロC1〜9アルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1〜8個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和した基を指す(「ヘテロC1〜8アルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1〜7個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和した基を指す(「ヘテロC1〜7アルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1〜6個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和した基を指す(「ヘテロC1〜6アルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1〜5個の炭素原子および1個または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和した基を指す(「ヘテロC1〜5アルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1〜4個の炭素原子および1個または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和した基を指す(「ヘテロC1〜4アルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1〜3個の炭素原子および1個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和した基を指す(「ヘテロC1〜3アルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1〜2個の炭素原子および1個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和した基を指す(「ヘテロC1〜2アルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1個の炭素原子および1個のヘテロ原子を有する飽和した基を指す(「ヘテロCアルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、2〜6個の炭素原子および1個または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和した基を指す(「ヘテロC2〜6アルキル」)。そのように特定されない限り、ヘテロアルキル基の各存在は、独立して、非置換であるか(「非置換ヘテロアルキル」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、非置換ヘテロC1〜10アルキルである。ある態様において、ヘテロアルキル基は、置換ヘテロC1〜10アルキルである。
用語「アルケニル」は、2個から10個までの炭素原子、および1以上の炭素−炭素二重結合(例として、1、2、3、または4つの二重結合)を有する、直鎖または分岐の炭化水素基のラジカルを指す。いくつか態様において、アルケニル基は、2〜9個の炭素原子を有する(「C2〜9アルケニル」)。いくつか態様において、アルケニル基は、2〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルキニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2個の炭素原子を有する(「Cアルケニル」)。1個以上の炭素−炭素三重三重結合は、内部にあるか(2−ブテニルなどにあるような)、または末端にあり得る(1−ブテニルなどにあるような)。C2〜4アルケニル基の例は、エテニル(C)、1−プロぺニル(C)、2−プロぺニル(C)、1−ブテニル(C)、2−ブテニル(C)、ブタジエニル(C)、等を包含する。C2〜6アルケニル基の例は、先述のC2〜4アルケニル基、ならびにペンテニル(C)、ペンタジエニル(C)、ヘキセニル(C)等を包含する。アルケニルの追加の例は、ヘプテニル(C)、オクテニル(C)、オクタトリエニル(C)等を包含する。そのように特定されない限り、アルケニル基の各存在は、独立して、非置換であるか(「非置換アルケニル」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換アルケニル」)。ある態様において、アルケニル基は、非置換C2〜10アルキニルである。ある態様において、アルケニル基は、置換C2〜10アルケニルである。アルケニル基において、立体化学が特定されていないC=C二重結合(例として、−CH=CHCH、または

は、(E)−もしくは(Z)−二重結合であってもよい。
用語「ヘテロアルケニル」は、親鎖内に(親鎖の隣接する炭素原子間に挿入されている)、および/または親鎖の1以上の末端位(単数または複数)に置かれている、酸素、窒素、または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(例として、1個、2個、3個、または4個のヘテロ原子)をさらに含有するアルケニル基を指す。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、2個から10個までの炭素原子、少なくとも1の二重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜10アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜9個の炭素原子、少なくとも1の二重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜9アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜8個の炭素原子、少なくとも1の二重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜8アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜7個の炭素原子、少なくとも1の二重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜7アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1の二重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜6アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜5個の炭素原子、少なくとも1の二重結合、および1個または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜5アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜4個の炭素原子、少なくとも1の二重結合、および1個または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜4アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜3個の炭素原子、少なくとも1の二重結合、および1個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜3アルケニル」)。
いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1の二重結合、および1個または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜6アルケニル」)。そのように特定されない限り、ヘテロアルケニル基の各存在は、独立して、非置換であるか(「非置換ヘテロアルケニル」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアルケニル」)。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、非置換ヘテロC2〜10アルケニルである。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、置換ヘテロC2〜10アルケニルである。
用語「アルキニル」は、2個から10個までの炭素原子および1以上の炭素−炭素三重結合(例として、1、2、3、または4つの三重結合)を有する、直鎖または分岐の炭化水素基のラジカルを指す(「C2〜10アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜9個の炭素原子を有する(「C2〜9アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2個の炭素原子を有する(「Cアルキニル」)。1個以上の炭素−炭素三重結合は、内部にあるか(2−ブチニルなどにあるような)、または末端にあり得る(1−ブチニルなどにあるような)。C2〜4アルキニル基の例は、限定せずに、エチニル(C)、1−プロピニル(C)、2−プロピニル(C)、1−ブチニル(C)、2−ブチニル(C)等を包含する。C2〜6アルケニル基の例は、先述のC2〜4アルキニル基、ならびにペンチニル(C)、ヘキシニル(C)等を包含する。アルキニルの追加の例は、ヘプチニル(C)、オクチニル(C)等を包含する。そのように特定されない限り、アルキニル基の各存在は、独立して、非置換であるか(「非置換アルキニル」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換アルキニル」)。ある態様において、アルキニル基は、非置換C2〜10アルキニルである。ある態様において、アルキニル基は、置換C2〜10アルキニルである。
用語「ヘテロアルキニル」は、親鎖内に(親鎖の隣接する炭素原子間に挿入されている)、および/または親鎖の1以上の末端位(単数または複数)に置かれている、酸素、窒素、または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(例として、1個、2個、3個、または4個のヘテロ原子)をさらに包含するアルキニル基を指す。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、2個から10個までの炭素原子、少なくとも1の三重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜10アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜9個の炭素原子、少なくとも1の三重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する(「ヘテロC2〜9アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜8個の炭素原子、少なくとも1の三重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する(「ヘテロC2〜9アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜7個の炭素原子、少なくとも1の三重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する(「ヘテロC2〜7アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1の三重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する(「ヘテロC2〜6アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜5個の炭素原子、少なくとも1の三重結合、および1個または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する(「ヘテロC2〜5アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜4個の炭素原子、少なくとも1の三重結合、および1個または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する(「ヘテロC2〜4アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜3個の炭素原子、少なくとも1の三重結合、および1個のヘテロ原子を親鎖内に有する(「ヘテロC2〜3アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1の三重結合、および1個または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する(「ヘテロC2〜6アルキニル」)。そのように特定されない限り、ヘテロアルキニル基の各存在は、独立して、非置換であるか(「非置換ヘテロアルキニル」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアルキニル」)。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、非置換ヘテロC2〜10アルキニルである。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、置換ヘテロC2〜10アルキニルである。
用語「カルボシクリル」または「炭素環式」は、非芳香族環式炭化水素基のラジカルであって、その非芳香環系中に3個から14個までの環炭素原子およびゼロ個のヘテロ原子を有する(「C3〜14カルボシクリル」)前記ラジカルを指す。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜10個の環炭素原子を有する(「C3〜10カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜7個の環炭素原子を有する(「C3〜7カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、4〜6個の環炭素原子を有する(「C4〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、5〜6個の環炭素原子を有する(「C5〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10カルボシクリル」)。例示のC3〜6カルボシクリル基は、限定せずに、シクロプロピル(C)、シクロプロペニル(C)、シクロブチル(C)、シクロブテニル(C)、シクロペンチル(C)、シクロペンテニル(C)、シクロヘキシル(C)、シクロヘキセニル(C)、シクロヘキサジエニル(C)等を包含する。例示のC3〜8カルボシクリル基は、限定せずに、先述のC3〜6カルボシクリル基sならびにシクロへプチル(C)、シクロヘプテニル(C)、シクロへプタジエニル(C)、シクロへプタトリエニル(C)、シクロオクチル(C)、シクロオクテニル(C)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(C)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C)等を包含する。例示のC3〜10カルボシクリル基は、限定せずに、先述のC3〜8カルボシクリル基ならびにシクロノニル(C)、シクロノネニル(C)、シクロデシル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ−1H−インデニル(C)、デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)等を包含する。上記の例が説明するとおり、ある態様において、カルボシクリル基は、単環式(「単環式カルボシクリル」)または多環式(例として、二環式系(「二環式カルボシクリル」)または三環式系(「三環式カルボシクリル」)などの縮合、架橋またはスピロ環系を含有する)のいずれかであり、飽和であり得るか、または1以上の炭素−炭素二重結合または三重結合を含有し得る。「カルボシクリル」はまた、カルボシクリル環が、上に定義されるとおり、1以上のアリール基またはヘテロアリール基と縮合されている環系(ここで付着点は、カルボシクリル環上にあり、かかる実例において、炭素数は、炭素環式の環系中の炭素数を通しで指定する)も包含する。そのように特定されない限り、カルボシクリル基の各存在は、独立して、非置換であるか(「非置換カルボシクリル」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換カルボシクリル」)。ある態様において、カルボシクリル基は、非置換C3〜14カルボシクリルである。ある態様において、カルボシクリル基は、置換C3〜14カルボシクリルである。
いくつかの態様において、「カルボシクリル」は、3個から14個までの環炭素原子を有する単環式の飽和カルボシクリル基である(「C3〜14シクロアルキル」)。いくつかの態様において、「カルボシクリル」は、3個から10個までの環炭素原子を有する単環式の飽和カルボシクリル基である(「C3〜10シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、3〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、4〜6個の環炭素原子を有する(「C4〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、5〜6個の環炭素原子を有する(「C5〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10シクロアルキル」)。C5〜6シクロアルキル基の例は、シクロペンチル(C)およびシクロヘキシル(C)を包含する。C3〜6シクロアルキル基の例は、先述のC5〜6シクロアルキル基、ならびにシクロプロピル(C)およびシクロブチル(C)を包含する。C3〜8シクロアルキル基の例は、先述のC3〜6シクロアルキル基、ならびにシクロヘプチル(C)およびシクロオクチル(C)を包含する。そのように特定されない限り、シクロアルキル基のどの場合も、独立して、非置換であるか(「非置換シクロアルキル」)、または1以上の置換基でで置換されている(「置換シクロアルキル」)。ある態様において、シクロアルキル基は、非置換C3〜14シクロアルキルである。ある態様において、シクロアルキル基は、置換C3〜14シクロアルキルである。
用語「ヘテロシクリル」または「複素環式」は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する3〜14員の(membered)ノナ−芳香環系のラジカルを指し、環ヘテロ原子ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「3〜14員ヘテロシクリル」)。1個以上の窒素原子を含有するヘテロシクリル基において、付着点は、原子価が許す限り、炭素原子または窒素原子であり得る。ヘテロシクリル基は、単環式(「単環式ヘテロシクリル」)、または多環式(例として、二環式系(「二環式ヘテロシクリル」)または三環式系(「三環式ヘテロシクリル」)などの、縮合環系、架橋環系、またはスピロ環系)のいずれかであり得る。ヘテロシクリル基は、飽和であり得るか、または1以上の炭素−炭素二重結合もしくは三重結合を含有し得る。ヘテロシクリルの多環式の環系は、1個以上のヘテロ原子を一方または両方の環中に包含し得る。「ヘテロシクリル」はまた、ヘテロシクリル環が、上に定義されるとおり、1個以上のカルボシクリル基と縮合されている環系(ここで付着点は、カルボシクリル環上またはヘテロシクリル環上のいずれかにある)、あるいは、ヘテロシクリル環が、上に定義されるとおり、1個以上のアリール基またはヘテロアリール基と縮合されている環系(ここで付着点は、ヘテロシクリル環上にある)も包含し、かかる実例において、環員数は、ヘテロシクリル環系中の環員数を通しで指定する。そのように特定されない限り、ヘテロシクリルの各場合は、独立して、非置換であるか(「非置換ヘテロシクリル」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロシクリル」)。ある態様において、ヘテロシクリル基は、非置換の3〜14員ヘテロシクリルである。ある態様において、ヘテロシクリルは、置換の3〜14員ヘテロシクリルである。
いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5〜10員の非芳香環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5〜8員の非芳香環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜8員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5〜6員の非芳香環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜6員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。
1個のヘテロ原子を含有する例示の3員ヘテロシクリル基は、限定せずに、アジルジニル(azirdinyl)、オキシラニル、およびチイラニルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の4員ヘテロシクリル基は、限定せずに、アゼチジニル、オキセタニル、およびチエタニルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロシクリル基は、限定せずに、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ジヒドロピロリル、およびピロリル−2,5−ジオンを包含する。2個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロシクリル基は、限定せずに、ジオキソラニル、オキサチオラニルおよびジチオラニルを包含する。3個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロシクリル基は、限定せずに、トリアゾリニル、オキサジアゾリニル、およびチアジアゾリニルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロシクリル基は、限定せずに、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、およびチアニルを包含する。2個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロシクリル基は、限定せずに、ピペラジニル、モルホリニル、ジチアニル、およびジオキサニルを包含する。3個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロシクリル基は、限定せずに、トリアジナニルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の7員ヘテロシクリル基は、限定せずに、アゼパニル、オキセパニル、およびチエパニルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の8員ヘテロシクリル基は、限定せずに、アゾカニル、オキセカニル、およびチオカニルを包含する。例示の二環式ヘテロシクリル基は、限定せずに、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、テトラヒドロベンゾチエニル、テトラヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロインドリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、デカヒドロイソキノリニル、オクタヒドロクロメニル、オクタヒドロイソクロメニル、デカヒドロナフチリジニル、デカヒドロ−1,8−ナフチリジニル、オクタヒドロピロロ[3,2−b]ピロール、インドリニル、フタルイミジル、ナフタルイミジル、クロマニル(chromanyl)、クロメニル、1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、1,4,5,7−テトラヒドロピランo[3,4−b]ピロリル、5,6−ジヒドロ−4H−フロ[3,2−b]ピロリル、6,7−ジヒドロ−5H−フロ[3,2−b]ピラニル、5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−c]ピラニル、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、2,3−ジヒドロフロ[2,3−b]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロフロ[3,2−c]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−b]ピリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジニル等を包含する。
用語「アリール」は、単環式または多環式(例として、二環式または三環式)の4n+2芳香環系(例として、環式アレイ(cyclic array)中に共有される6個、10個、または14個のπ電子を有する)のラジカルを指し、芳香環系中に提供されている6〜14個の環炭素原子およびゼロ個のヘテロ原子を有する提供され(「C6〜14アリール」)。いくつかの態様において、アリール基は、6個の環炭素原子を有する(「Cアリール」;例として、フェニル)。いくつかの態様において、アリール基は、10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」;例として、1−ナフチルおよび2−ナフチルなどの、ナフチル)。いくつかの態様において、アリール基は、14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」;例として、アントラシル(anthracyl))。「アリール」はまた、アリール環が、上に定義されるとおり、1個以上のカルボシクリル基またはヘテロシクリル基と縮合されている環系も包含し、ここでラジカルまたは付着点が、アリール環上にあり、およびかかる実例において、炭素原子の数は、アリール環系中の炭素原子数を通しで指定する。そのように特定されない限り、アリール基の各場合は、独立して、非置換であるか(「非置換アリール」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換アリール」)。ある態様において、アリール基は、非置換C6〜14アリールである。ある態様において、アリール基は、置換C6〜14アリールである。
用語「ヘテロアリール」は、5〜14員の単環式または多環式(例として、二環式、三環式)の4n+2芳香環系(例として、環式アレイ中に共有された6個、10個、または14個のπ電子を有する)のラジカルを指し、芳香環系中に提供される環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜14員ヘテロアリール」)。1個以上の窒素原子を含有するへテロアリール基において、付着点は、原子価が許す限り、炭素原子または窒素原子であり得る。ヘテロアリールの多環式の環系は、一方または両方の環中、1個以上のヘテロ原子を包含し得る。「ヘテロアリール」は、ヘテロアリール環が、上に定義されるとおり、1個以上のカルボシクリル基またはヘテロシクリル基と縮合されている環系を包含し、ここで付着点は、ヘテロアリール環上にあり、およびかかる実例において、環員数は、ヘテロアリール環系中、環員数を通しで指定する。「ヘテロアリール」はまた、ヘテロアリール環が、上に定義されるとおり、1個以上のアリール基と縮合されている環系も包含し、ここで付着点は、アリール環またはヘテロアリール環上にあり、およびかかる実例において、環員数は、縮合多環式(アリール/ヘテロアリール)の環系において環員数を指定する。1個の環がヘテロ原子を含有しない多環式ヘテロアリール基(例として、インドリル、キノリニル、カルバゾリル等)において、付着点は、いずれかの環、例として、ヘテロ原子を担持する環(例として、2−インドリル)、またはヘテロ原子を含有しない環(例として、5−インドリル)のいずれかの環上にあり得る。
いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、5〜10員芳香環系であって、芳香環系中に提供されている環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロアリール」)。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、5〜8員芳香環系であって、芳香環系中に提供されている環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜8員ヘテロアリール」)。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、5〜6員芳香環系であって、香環系中に提供されている環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有し、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜6員ヘテロアリール」)。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。そのように特定されない限り、ヘテロアリール基の各存在は、独立して、非置換であるか(「非置換ヘテロアリール」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアリール」)。ある態様において、ヘテロアリール基は、非置換の5〜14員ヘテロアリールである。ある態様おいて、ヘテロアリール基は、置換の5〜14員ヘテロアリールである。
1個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基は、限定せずに、ピロリル、フラニル、およびチオフェニルを包含する。2個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基は、限定せずに、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、およびイソチアゾリルを包含する。3個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基は、限定せずに、トリアゾリル、オキサジアゾリル、およびチアジアゾリルを包含する。4個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基は、限定せずに、テトラゾリルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロアリール基は、限定せずに、ピリジニルを包含する。2個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロアリール基は、限定せずに、ピリダジニル、ピリミジニル、およびピラジニルを包含する。3個または4個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロアリール基は夫々、限定せずに、トリアジニルおよびテトラジニルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の7員のヘテロアリール基は、限定せずに、アゼピニル、オキセピニル、およびチエピニルを包含する。例示の5,6−二環式ヘテロアリール基は、限定せずに、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズチアジアゾリル、インドリジニル、およびプリニルを包含する。例示の6,6−二環式ヘテロアリール基は、限定せずに、ナフチリジニル、プテリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、フタラジニル、およびキナゾリニルを包含する。例示の三環式ヘテロアリール基は、限定せずに、フェナントリジニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、およびフェナジニルを包含する。
用語「不飽和結合」は、二重結合または三重結合を指す。
用語「不飽和(の)」または「部分的に不飽和の」は、少なくとも1つの二重結合または三重結合を包含する部分(moiety)を指す。
用語「飽和(の)」は、二重結合も三重結合も含有しない部分、すなわち単結合しか含有しない部分を指す。
接尾辞「−エン」を基へ添えることは、その基が二価の部分である、例として、アルキレンがアルキルの二価の部分である、アルケニレンがアルケニルの二価の部分である、アルキニレンがアルキニルの二価の部分である、ヘテロアルキレンがヘテロアルキルの二価の部分である、ヘテロアルケニレンがヘテロアルケニル二価の部分である、ヘテロアルキニレンがヘテロアルキニルの二価の部分である、カルボシクリレンがカルボシクリルの二価の部分である、ヘテロシクリレンがヘテロシクリルの二価の部分である、アリーレンがアリールの二価の部分である、およびヘテロアリーレンがヘテロアリールの二価の部分であることを示す。
基は、そのようにはっきりと提供されていない限り、任意に置換されていてもよい(任意置換である)。用語「任意置換(の)」は、置換されていること、または置換されていないことを指す。ある態様において、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロアルキル基、ヘテロアルケニル基、ヘテロアルキニル基、カルボシクリル基、ヘテロシクリル基、アリール基、およびヘテロアリール基は、任意に置換されていてもよい(任意置換である)。「任意置換(の)」は、置換されていても、または非置換であってもよい基(例として、「置換」もしくは「非置換」アルキル基、「置換」もしくは「非置換」アルケニル基、「置換」もしくは「非置換」アルキニル基、「置換」もしくは「非置換」ヘテロアルキル基、「置換」もしくは「非置換」ヘテロアルケニル基、「置換」もしくは「非置換」ヘテロアルキニル基、「置換」もしくは「非置換」カルボシクリル基、「置換」もしくは「非置換」ヘテロシクリル基、「置換」もしくは「非置換」アリール基、または「置換」もしくは「非置換」ヘテロアリール基)を指す。一般に、用語「置換(の/されている)」は、ある基の上に存在する少なくとも1個の水素が、許され得る置換基(例として、置換された際に安定な化合物、例として、転位、環化、脱離、または他の反応などによる変形を自発的に受けない化合物、をもたらす置換基)で置き換えられていることを意味する。そのように示されない限り、「置換されている」基は、基の1個以上の置換可能な位置にて置換基を有し、およびいかなる構造中、1より多くの位置が置換されているとき、置換基は、各位置にて同じかまたは異なっているかのいずれかである。用語「置換(の/されている)」は、有機化合物のすべての許され得る置換基での置換を包含することが企図され、安定な化合物の形成をもたらす本明細書に記載の置換基のいずれも包含する。本発明は、安定な化合物に到達するために、ありとあらゆるかかる組み合わせを企図する。本発明の目的上、窒素などのヘテロ原子は、ヘテロ原子の原子価を満足させ、かつ安定な部分の形成をもたらす、水素置換基および/または本明細書に記載のとおりのいずれの好適な置換基を有していてもよい。本発明は、本明細書に記載の例示の置換基によってどのように限定されることも意図されていない。
例示の炭素原子置換基は、これらに限定されないが、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORaa、−ON(Rbb、−N(Rbb、−N(Rbb 、−N(ORcc)Rbb、−SH、−SRaa、−SSRcc、−C(=O)Raa、−COH、−CHO、−C(ORcc、−COaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−C(=O)N(Rbb、−OC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−OC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb、−C(=O)NRbbSOaa、−NRbbSOaa、−SON(Rbb、−SOaa、−SOORaa、−OSOaa、−S(=O)Raa、−OS(=O)Raa、−Si(Raa、−OSi(Raa、−C(=S)N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa、−SC(=S)SRaa、−SC(=O)SRaa、−OC(=O)SRaa、−SC(=O)ORaa、−SC(=O)Raa、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、−P(=O)(N(Rbb、−OP(=O)(N(Rbb、−NRbbP(=O)(Raa、−NRbbP(=O)(ORcc、−NRbbP(=O)(N(Rbb、−P(Rcc、−P(ORcc、−P(Rcc 、−P(ORcc 、−P(Rcc、−P(ORcc、−OP(Rcc、−OP(Rcc 、−OP(ORcc、−OP(ORcc 、−OP(Rcc、−OP(ORcc、−B(Raa、−B(ORcc、−BRaa(ORcc)、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員のヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員のヘテロアリールを包含し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0個、1個、2個、3個、4個、または5個のRdd基で置換されている;ここでXは、対イオンである;
あるいは、炭素原子上の2個のジェミナルな水素は、基=O、=S、=NN(Rbb、=NNRbbC(=O)Raa、=NNRbbC(=O)ORaa、=NNRbbS(=O)aa、=NRbb、または=NORccで置き換えられている;
aaの各存在は、独立して、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員のヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、2個のRaa基は結び合って、3〜14員のヘテロシクリル環または5〜14員のヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0個、1個、2個、3個、4個、または5個のRdd基で置換されている;
bbの各存在は、独立して、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、−P(=O)(N(Rcc、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員のヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、2個のRbb基は結び合って、3〜14員のヘテロシクリル環または5〜14員のヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0個、1個、2個、3個、4個、または5個のRdd基で置換されている;ここでXは、対イオンである;
ccの各存在は、独立して、水素、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員のヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、2個のRcc基は結び合って、3〜14員のヘテロシクリル環または5〜14員のヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0個、1個、2個、3個、4個、または5個のRdd基で置換されている;
ddの各存在は、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORee、−ON(Rff、−N(Rff、−N(Rff 、−N(ORee)Rff、−SH、−SRee、−SSRee、−C(=O)Ree、−COH、−COee、−OC(=O)Ree、−OCOee、−C(=O)N(Rff、−OC(=O)N(Rff、−NRffC(=O)Ree、−NRffCOee、−NRffC(=O)N(Rff、−C(=NRff)ORee、−OC(=NRff)Ree、−OC(=NRff)ORee、−C(=NRff)N(Rff、−OC(=NRff)N(Rff、−NRffC(=NRff)N(Rff、−NRffSOee、−SON(Rff、−SOee、−SOORee、−OSOee、−S(=O)Ree、−Si(Ree、−OSi(Ree、−C(=S)N(Rff、−C(=O)SRee、−C(=S)SRee、−SC(=S)SRee、−P(=O)(ORee、−P(=O)(Ree、−OP(=O)(Ree、−OP(=O)(ORee、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員のヘテロシクリル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールから選択され、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0個、1個、2個、3個、4個、または5個のRgg基で置換されているか、あるいは、2個のジェミナルなRdd置換基は結び合って、=Oまたは=Sを形成し得る;ここでXは、対イオンである;
eeの各存在は、独立して、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員のヘテロシクリル、および3〜10員のヘテロアリールから選択され、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0個、1個、2個、3個、4個、または5個のRgg基で置換されている;
ffの各存在は、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員のヘテロシクリル、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリールから選択されるか、あるいは、2個のRff基は結び合って、3〜10員のヘテロシクリル環または5〜10員のヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0個、1個、2個、3個、4個、または5個のRgg基で置換されている;ならびに
ggの各存在は、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−OC1〜6アルキル、−ON(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル) 、−NH(C1〜6アルキル) 、−NH(C1〜6アルキル)、−NH 、−N(OC1〜6アルキル)(C1〜6アルキル)、−N(OH)(C1〜6アルキル)、−NH(OH)、−SH、−SC1〜6アルキル、−SS(C1〜6アルキル)、−C(=O)(C1〜6アルキル)、−COH、−CO(C1〜6アルキル)、−OC(=O)(C1〜6アルキル)、−OCO(C1〜6アルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)N(C1〜6アルキル)、−OC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)C(=O)(C1〜6アルキル)、−NHCO(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH、−C(=NH)O(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)OC1〜6アルキル、−C(=NH)N(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH、−OC(=NH)N(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)NH(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)NH、−NHC(=NH)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=NH)NH、−NHSO(C1〜6アルキル)、−SON(C1〜6アルキル)、−SONH(C1〜6アルキル)、−SONH、−SO(C1〜6アルキル)、−SOO(C1〜6アルキル)、−OSO(C1〜6アルキル)、−SO(C1〜6アルキル)、−Si(C1〜6アルキル)、−OSi(C1〜6アルキル)、−C(=S)N(C1〜6アルキル)、C(=S)NH(C1〜6アルキル)、C(=S)NH、−C(=O)S(C1〜6アルキル)、−C(=S)SC1〜6アルキル、−SC(=S)SC1〜6アルキル、−P(=O)(OC1〜6アルキル)、−P(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(OC1〜6アルキル)、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリールである;あるいは、2個のジェミナルなRgg置換基は結び合って、=Oまたは=Sを形成し得る;ここでXは、対イオンである。
ある態様において、炭素原子置換基は、以下を包含する:ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−OC1〜6アルキル、−ON(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル) 、−NH(C1〜6アルキル) 、−NH(C1〜6アルキル)、−NH 、−N(OC1〜6アルキル)(C1〜6アルキル)、−N(OH)(C1〜6アルキル)、−NH(OH)、−SH、−SC1〜6アルキル、−SS(C1〜6アルキル)、−C(=O)(C1〜6アルキル)、−COH、−CO(C1〜6アルキル)、−OC(=O)(C1〜6アルキル)、−OCO(C1〜6アルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)N(C1〜6アルキル)、−OC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)C(=O)(C1〜6アルキル)、−NHCO(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH、−C(=NH)O(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)OC1〜6アルキル、−C(=NH)N(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH、−OC(=NH)N(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)NH(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)NH、−NHC(=NH)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=NH)NH、−NHSO(C1〜6アルキル)、−SON(C1〜6アルキル)、−SONH(C1〜6アルキル)、−SONH、−SO(C1〜6アルキル)、−SOO(C1〜6アルキル)、−OSO(C1〜6アルキル)、−SO(C1〜6アルキル)、−Si(C1〜6アルキル)、−OSi(C1〜6アルキル)、−C(=S)N(C1〜6アルキル)、C(=S)NH(C1〜6アルキル)、C(=S)NH、−C(=O)S(C1〜6アルキル)、−C(=S)SC1〜6アルキル、−SC(=S)SC1〜6アルキル、−P(=O)(OC1〜6アルキル)、−P(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(OC1〜6アルキル)、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール;あるいは、2個のジェミナルなRgg置換基は結び合って、=Oまたは=Sを形成し得る;ここでXは、対イオンである。
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ、−F)、塩素(クロロ、−Cl)、臭素(ブロモ、−Br)、またはヨウ素(ヨード、−I)を指す。
用語「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」は、基−OHを指す。用語「置換ヒドロキシル」または「置換ヒドロキシ」は、その延長線上で考えると(by extension)、親分子へ直接付着されている酸素原子が水素以外の基で置換されているヒドロキシル基を指し、−ORaa、−ON(Rbb、−OC(=O)SRaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−OC(=O)N(Rbb、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)N(Rbb、−OS(=O)Raa、−OSOaa、−OSi(Raa、−OP(Rcc、−OP(Rcc 、−OP(ORcc、−OP(ORcc 、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、および−OP(=O)(N(Rbbから選択される基を包含するが、ここでX、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義されるとおりである。
用語「アミノ」は、基−NHを指す。用語「置換アミノ」は、その延長線上で考えると、単置換アミノ、二置換アミノ、または三置換アミノを指す。ある態様において、「置換アミノ」は、単置換アミノ基または二置換アミノ基である。
用語「単置換アミノ」は、親分子へ直接付着されている窒素原子が1個の水素と水素以外の1つの基とで置換されているアミノ基を指し、−NH(Rbb)、−NHC(=O)Raa、−NHCOaa、−NHC(=O)N(Rbb、−NHC(=NRbb)N(Rbb、−NHSOaa、−NHP(=O)(ORcc、および−NHP(=O)(N(Rbbから選択される基を包含するが、ここでRaa、RbbおよびRccは、本明細書に定義されるとおりであり、およびここで基−NH(Rbb)のRbbは、水素ではない。
用語「二置換アミノ」は、親分子へ直接付着されている窒素原子が水素以外の2つの基で置換されているアミノ基を指し、−N(Rbb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbSOaa、−NRbbP(=O)(ORcc、および−NRbbP(=O)(N(Rbbから選択される基を包含し、ここでRaa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義されるとおりであるが、ただし親分子へ直接付着されている窒素原子は、水素では置換されていない。
用語「三置換アミノ」は、親分子へ直接付着されている窒素原子が3つの基で置換されているアミノ基を指し、−N(Rbbおよび−N(Rbb から選択される基を包含するが、ここでRbbおよびXは、本明細書に定義されるとおりである。
用語「スルホニル」は、−SON(Rbb、−SOaa、および−SOORaaから選択される基を指し、ここでRaaおよびRbbは、本明細書に定義されるとおりである。
用語「スルフィニル」は、基−S(=O)Raaを指し、ここでRaaは、本明細書に定義されるとおりである。
用語「アシル」は、一般式−C(=O)RX1、−C(=O)ORX1、−C(=O)−O−C(=O)RX1、−C(=O)SRX1、−C(=O)N(RX1、−C(=S)RX1、−C(=S)N(RX1、−C(=S)O(RX1)、−C(=S)S(RX1)、−C(=NRX1)RX1、−C(=NRX1)ORX1、−C(=NRX1)SRX1、および−C(=NRX1)N(RX1を有する基を指し、ここでRX1は、水素;ハロゲン;置換もしくは非置換ヒドロキシル;置換もしくは非置換チオール;置換もしくは非置換アミノ;置換もしくは非置換アシル、環式もしくは非環式の、置換もしくは非置換の、分枝もしくは非分枝の脂肪族;環式もしくは非環式の、置換もしくは非置換の、分枝もしくは非分枝のヘテロ脂肪族;環式もしくは非環式の、置換もしくは非置換の、分枝もしくは非分枝のアルキル;環式もしくは非環式の、置換もしくは非置換の、分枝もしくは非分枝のアルケニル;置換もしくは非置換アルキニル;置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、脂肪族オキシ、ヘテロ脂肪族オキシ、アルキルオキシ、ヘテロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、脂肪族チオキシ、ヘテロ脂肪族チオキシ、アルキルチオキシ、ヘテロアルキルチオキシ、アリールチオキシ、ヘテロアリールチオキシ、モノ−もしくはジ−脂肪族アミノ、モノ−もしくはジ−ヘテロ脂肪族アミノ、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、モノ−もしくはジ−ヘテロアルキルアミノ、モノ−もしくはジ−アリールアミノ、またはモノ−もしくはジ−ヘテロアリールアミノである;あるいは、一緒になった2個のRX1基は、5〜6員の複素環式の環を形成する。例示のアシル基は、アルデヒド(−CHO)、カルボン酸(−COH)、ケトン、ハロゲン化アシル、エステル、アミド、イミン、カーボナート、カルバマート、および尿素を包含する。アシル置換基は、これらに限定されないが、安定した部分の形成をもたらす本明細書に記載の置換基のいずれも包含する(例として、脂肪族、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロ脂肪族、複素環式、アリール、ヘテロアリール、アシル、オキソ、イミノ、チオオキソ、シアノ、イソシアノ、アミノ、アジド、ニトロ、ヒドロキシル、チオール、ハロ、脂肪族アミノ、ヘテロ脂肪族アミノ、アルキルアミノ、ヘテロアルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アルキルアリール、アリールアルキル、脂肪族オキシ、ヘテロ脂肪族オキシ、アルキルオキシ、ヘテロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、脂肪族チオキシ、ヘテロ脂肪族チオキシ、アルキルチオキシ、ヘテロアルキルチオキシ、アリールチオキシ、ヘテロアリールチオキシ、アシルオキシ等、これらの各々は、さらに置換されていても、されていなくてもよい)。
用語「カルボニル」は、親分子へ直接付着されている炭素がsp混成されている基を指し、酸素原子、窒素原子、または硫黄原子で置換されており、例として、ケトン(例として、−C(=O)Raa)、カルボン酸(例として、−COH)、アルデヒド(−CHO)、エステル(例として、−COaa、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa)、アミド(例として、−C(=O)N(Rbb、−C(=O)NRbbSOaa、−C(=S)N(Rbb)、およびイミン(例として、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa)、−C(=NRbb)N(Rbb)から選択される基であるが、ここでRaaおよびRbbは、本明細書に定義されるとおりである。
用語「シリル」は、基−Si(Raaを指し、ここでRaaは、本明細書に定義されるとおりである。
用語「オキソ」は、基=Oを指し、用語「チオオキソ」は、基=Sを指す。
窒素原子は、原子価が許す限り、置換または非置換であり得、一級、二級、三級、および四級の窒素原子を包含する。例示の窒素原子置換基は、これらに限定されないが、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)(ORcc、−P(=O)(Raa、−P(=O)(N(Rcc、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員のヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員のヘテロアリールを包含するか、あるいは、N原子へ付着されている2個のRcc基は結び合って、3〜14員のヘテロシクリル環または5〜14員のヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0個、1個、2個、3個、4個、または5個のRdd基で置換されており、およびここでRaa、Rbb、Rcc、およびRddは、上に定義されるとおりである。
ある態様において、窒素原子上に存在する置換基は、窒素保護基(また本明細書中アミノ保護基とも称される)である。窒素保護基は、これらに限定されないが、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRcc)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、C1〜10アルキル(例として、アラルキル、ヘテロアラルキル)、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールの基を包含し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アラルキル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0個、1個、2個、3個、4個、または5個のRdd基で置換されており、ならびにここでRaa、Rbb、Rcc、およびRddは、本明細書に定義されるとおりである。窒素保護基は、当該技術分野において周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されているものを包含し、これは参照によって本明細書に組み込まれる。
例えば、アミド基などの窒素保護基(例として、−C(=O)Raa)は、これらに限定されないが、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3−フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3−ピリジルカルボキサミド、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p−フェニルベンズアミド、o−ニトフェニルアセトアミド、o−ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(Ν’−ジチオベンジルオキシアシルアミノ)アセトアミド、3−(p−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3−(o−ニトロフェニル)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4−クロロブタンアミド、3−メチル−3−ニトロブタンアミド、o−ニトロケイ皮酸アミド、N−アセチルメチオニン誘導体、o−ニトロベンズアミド、およびo−(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミドを包含する。
カルバマート基などの窒素保護基(例として、−C(=O)ORaa)は、これらに限定されないが、メチルカルバマート、エチルカルバマート、9−フルオレニルメチルカルバマート(Fmoc)、9−(2−スルホ)フルオレニルメチルカルバマート、9−(2,7−ジブロモ)フルオロエニルメチルカルバマート、2,7−ジ−t−ブチル−[9−(10,10−ジオキソ−10,10,10,10−テトラヒドロチオキサンチル)]メチルカルバマート(DBD−Tmoc)、4−メトキシフェナシルカルバマート(Phenoc)、2,2,2−トリクロロエチルカルバマート(Troc)、2−トリメチルシリルエチルカルバマート(Teoc)、2−フェニルエチルカルバマート(hZ)、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルカルバマート(Adpoc)、1,1−ジメチル−2−ハロエチルカルバマート、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチルカルバマート(DB−t−BOC)、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルカルバマート(TCBOC)、1−メチル−1−(4−ビフェニリル)エチルカルバマート(Bpoc)、1−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−1−メチルエチルカルバマート(t−Bumeoc)、2−(2’−および4’−ピリジル)エチルカルバマート(Pyoc)、2−(N,N−ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバマート、t−ブチルカルバマート(BOCまたはBoc)、1−アダマンチルカルバマート(Adoc)、ビニルカルバマート(Voc)、アリルカルバマート(Alloc)、1−イソプロピルアリルカルバマート(Ipaoc)、シンナミルカルバマート(Coc)、4−ニトロシンナミルカルバマート(Noc)、8−キノリルカルバマート、N−ヒドロキシピペリジニルカルバマート、アルキルジチオカルバマート、ベンジルカルバマート(Cbz)、p−メトキシベンジルカルバマート(Moz)、p−ニトベンジルカルバマート、p−ブロモベンジルカルバマート、p−クロロベンジルカルバマート、2,4−ジクロロベンジルカルバマート、4−メチルスルフィニルベンジルカルバマート(Msz)、9−アントリルメチルカルバマート、ジフェニルメチルカルバマート、2−メチルチオエチルカルバマート、2−メチルスルホニルエチルカルバマート、2−(p−トルエンスルホニル)エチルカルバマート、[2−(1,3−ジチアニル)]メチルカルバマート(Dmoc)、4−メチルチオフェニルカルバマート(Mtpc)、2,4−ジメチルチオフェニルカルバマート(Bmpc)、2−ホスホニオエチルカルバマート(Peoc)、2−トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバマート(Ppoc)、1,1−ジメチル−2−シアノエチルカルバマート、m−クロロ−p−アシルオキシベンジルカルバマート、p−(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバマート、5−ベンゾイソオキサゾリルメチルカルバマート、2−(トリフルオロメチル)−6−クロモニルメチルカルバマート(Tcroc)、m−ニトロフェニルカルバマート、3,5−ジメトキシベンジルカルバマート、o−ニトロベンジルカルバマート、3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルカルバマート、フェニル(o−ニトロフェニル)メチルカルバマート、t−アミルカルバマート、S−ベンジルチオカルバマート、p−シアノベンジルカルバマート、シクロブチルカルバマート,シクロヘキシルカルバマート、シクロペンチルカルバマート、シクロプロピルメチルカルバマート、p−デシルオキシベンジルカルバマート、2,2−ジメトキシアシルビニルカルバマート、o−(N,N−ジメチルカルボキサミド)ベンジルカルバマート、1,1−ジメチル−3−(N,N−ジメチルカルボキサミド)プロピルカルバマート、1,1−ジメチルプロピニルカルバマート、ジ(2−ピリジル)メチルカルバマート、2−フラニルメチルカルバマート、2−ヨードエチルカルバマート、イソボリニル(isoborynl)カルバマート、イソブチルカルバマート、イソニコチニルカルバマート、p−(p’−メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバマート、1−メチルシクロブチルカルバマート、1−メチルシクロヘキシルカルバマート、1−メチル−1−シクロプロピルメチルカルバマート、1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)エチルカルバマート、1−メチル−1−(p−フェニルアゾフェニル)エチルカルバマート、1−メチル−1−フェニルエチルカルバマート、1−メチル−1−(4−ピリジル)エチルカルバマート、フェニルカルバマート、p−(フェニルアゾ)ベンジルカルバマート、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルカルバマート、4−(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバマート、および2,4,6−トリメチルベンジルカルバマートを包含する。
スルホンアミド基などの窒素保護基(例として、−S(=O)2Raa)は、これらに限定されないが、p−トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6,−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6−ジメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6−テトラメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6−ジメトキシ−4−メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β−トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9−アントラセンスルホンアミド、4−(4’,8’−ジメトキシナフチルメチル)ベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド、およびフェナシルスルホンアミドを包含する。
他の窒素保護基は、これらに限定されないが、フェノチアジニル−(10)−アシル誘導体、N’−p−トルエンスルホニルアミノアシル誘導体、N’−フェニルアミノチオアシル誘導体、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、N−アセチルメチオニン誘導体、4,5−ジフェニル−3−オキサゾリン−2−オン、N−フタルイミド、N−ジチアスクシンイミド(Dts)、N−2,3−ジフェニルマレイミド、N−2,5−ジメチルピロール、N−1,1,4,4−テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加体(STABASE)、5−置換1,3−ジメチル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、5−置換1,3−ジベンジル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、1−置換3,5−ジニトロ−4−ピリドン、N−メチルアミン、N−アリルアミン、N−[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N−3−アセトキシプロピルアミン、N−(1−イソプロピル−4−ニトロ−2−オキソ−3−ピローリン(pyroolin)−3−イル)アミン、四級アンモニウム塩、N−ベンジルアミン、N−ジ(4−メトキシフェニル)メチルアミン、N−5−ジベンゾスベリル(dibenzosuberyl)アミン、N−トリフェニルメチルアミン(Tr)、N−[(4−メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N−9−フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N−2,7−ジクロロ−9−フルオレニルメチレンアミン、N−フェロセニルメチルアミノ(Fcm)、N−2−ピコリルアミノN’−オキシド、N−1,1−ジメチルチオメチレンアミン、N−ベンジリデンアミン、N−p−メトキシベンジリデンアミン、N−ジフェニルメチレンアミン、N−[(2−ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N−(N’,N’−ジメチルアミノメチレン)アミン、N,N’−イソプロピリデンジアミン、N−p−ニトロベンジリデンアミン、N−サリチリデンアミン、N−5−クロロサリチリデンアミン、N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N−シクロヘキシリデンアミン、N−(5,5−ジメチル−3−オキソ−1−シクロヘキセニル)アミン、N−ボラン誘導体、N−ジフェニルボロン酸誘導体、N−[フェニル(ペンタアシルクロムまたはタングステン)アシル]アミン、N−銅キレート、N−亜鉛キレート、N−ニトロアミン、N−ニトロソアミン、アミンN−オキシド、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ジアルキルホスホロアミダート、ジベンジルホスホロアミダート、ジフェニルホスホロアミダート、ベンゼンスルフェンアミド、o−ニトロベンゼンスルフェンアミド(Nps)、2,4−ジニトロベンゼンスルフェンアミド、ペンタクロロベンゼンスルフェンアミド、2−ニトロ−4−メトキシベンゼンスルフェンアミド、トリフェニルメチルスルフェンアミド、および3−ニトロピリジンスルフェンアミド(Npys)を包含する。ある態様において、窒素保護基は、ベンジル(Bn)、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)、カルボベンジルオキシ(Cbz)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、p−メトキシベンジル(PMB)、3,4−ジメトキシベンジル(DMPM)、p−メトキシフェニル(PMP)、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル(Troc)、トリフェニルメチル(Tr)、トシル(Ts)、ブロシル(Bs)、ノシル(Ns)、メシル(Ms)、トリフリル(Tf)、またはダンシル(Ds)である。
ある態様において、酸素原子上に存在する置換基は、酸素保護基(また本明細書中「ヒドロキシル保護基」としても言及される)である。酸素保護基は、これらに限定されないが、−Raa、−N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−COaa、−C(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−S(=O)Raa、−SOaa、−Si(Raa、−P(Rcc、−P(Rcc 、−P(ORcc、−P(ORcc 、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、および−P(=O)(N(Rbbを包含し、ここでX、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義されるとおりである。酸素保護基は、当該技術分野において周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されているものを包含し、これは参照によって本明細書に組み込まれる。
例示の酸素保護基は、これらに限定されないが、メチル、メトキシルメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t−ブチルチオメチル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p−メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4−メトキシフェノキシ)メチル(p−AOM)、グアイアコールメチル(GUM)、t−ブトキシメチル、4−ペンテニルオキシメチル(POM)、シロキシメチル、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラヒドロピラニル(THP)、3−ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−メトキシシクロヘキシル、4−メトキシテトラヒドロピラニル(MTHP)、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル、4−メトキシテトラヒドロチオピラニルS,S−ジオキシド、1−[(2−クロロ−4−メチル)フェニル]−4−メトキシピペリジン−4−イル(CTMP)、1,4−ジオキサン−2−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−トリメチル−4,7−メタノベンゾフラン−2−イル、1−エトキシエチル、1−(2−クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メトキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、2−(フェニルセレニル)エチル、t−ブチル、アリル、p−クロロフェニル、p−メトキシフェニル、2,4−ジニトロフェニル、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、p−シアノベンジル、p−フェニルベンジル、2−ピコリル、4−ピコリル、3−メチル−2−ピコリルN−オキシド、ジフェニルメチル、p,p’−ジニトロベンズヒドリル、5−ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、p−メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p−メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p−メトキシフェニル)メチル、4−(4’−ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4’,4’’−トリス(4,5−ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4’,4’’−トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4’,4’’−トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3−(イミダゾール−1−イル)ビス(4’,4’’−ジメトキシフェニル)メチル、1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−1’−ピレニルメチル、9−アントリル、9−(9−フェニル)キサンテニル、9−(9−フェニル−10−オキソ)アントリル、1,3−ベンゾジチオラン−2−イル、ベンゾイソチアゾリルS,S−ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルtヘキシルシリル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ−p−キシリルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t−ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、蟻酸、蟻酸ベンゾイル、酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、メトキシ酢酸、トリフェニルメトキシ酢酸、フェノキシ酢酸、p−クロロフェノキシ酢酸、3−フェニルプロピオン酸、4−オキソペンタノアート(レブリナート)、4,4−(エチレンジチオ)ペンタノアート(レブリノイルジチオアセタール)、ピバロアート(pivaloate)、アダマントアート(adamantoate)、クロトン酸、4−メトキシクロトン酸、安息香酸、p−フェニル安息香酸、2,4,6−トリメチル安息香酸(メシト酸)、メチルカーボネート、9−フルオレニルメチルカーボネート(Fmoc)、エチルカーボネート、2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(Troc)、2−(トリメチルシリル)エチルカーボネート(TMSEC)、2−(フェニルスルホニル)エチルカーボネート(Psec)、2−(トリフェニルホスホニオ)エチルカーボネート(Peoc)、イソブチルカーボネート、ビニルカーボネート、アリルカーボネート、t−ブチルカーボナート(BOCまたはBoc)、p−ニトロフェニルカーボネート、ベンジルカーボネート、p−メトキシベンジルカーボネート、3,4−ジメトキシベンジルカーボネート、o−ニトロベンジルカーボネート、p−ニトロベンジルカーボネート、S−ベンジルチオカーボネート、4−エトキシ−1−ナフトチル(napththyl)カーボネート、メチルジチオカーボネート、2−ヨード安息香酸、4−アジドブチレート、4−ニトロ−4−メチルペンタノアート、o−(ジブロモメチル)安息香酸、2−ホルミルベンゼンスルホン酸、2−(メチルチオメトキシ)エチル、4−(メチルチオメトキシ)酪酸、2−(メチルチオメトキシメチル)安息香酸、2,6−ジクロロ−4−メチルフェノキシ酢酸、2,6−ジクロロ−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシ酢酸、2,4−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノキシ酢酸、クロロジフェニル酢酸、イソ酪酸、モノスクシノアート(monosuccinoate)、(E)−2−メチル−2−ブテン酸、o−(メトキシアシル)安息香酸、α−ナフトエ酸、硝酸、アルキルΝ,Ν,Ν’,Ν’−テトラメチルホスホロジアミダート、アルキルN−フェニルカルバマート、ホウ酸、ジメチルホスフィノチオイル、アルキル2,4−ジニトロフェニルスルフェン酸、硫酸、メタンスルホン酸(メシレート)、ベンジルスルホン酸、およびトシル酸(Ts)を包含する。ある態様において、酸素保護基は、シリルである。ある態様において、酸素保護基は、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロイルシリル(TIPS)、トリフェニルシリル(TPS)、トリエチルシリル(TES)、トリメチルシリル(TMS)、トリイソプロピルシロキシメチル(TOM)、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、アリルカーボナート、2,2,2−トリクロロエチルカーボナート(Troc)、2−トリメチルシリルエチルカーボナート、メトキシメチル(MOM)、1−エトキシエチル(EE)、2−メトキシ−2−プロピル(MOP)、2,2,2−トリクロロエトキシエチル、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、2−トリメチルシリルエトキシメチル(SEM)、メチルチオメチル(MTM)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラニル(THF)、p−メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(Tr)、メトキシトリチル(MMT)、ジメトキシトリチル(DMT)、アリル、p−メトキシベンジル(PMB、MPM)、t−ブチル、ベンジル(Bn)、アリル、またはピバロイル(Piv)である。
ある態様において、硫黄原子上に存在する置換基は、硫黄保護基(また「チオール保護基」とも称される)である。硫黄保護基は、これらに限定されないが、−Raa、−N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−COaa、−C(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−S(=O)Raa、−SOaa、−Si(Raa、−P(Rcc、−P(Rcc 、−P(ORcc、−P(ORcc 、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、および−P(=O)(N(Rbbを包含し、ここでRaa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義されるとおりである。硫黄保護基は、当該技術分野において周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されているものを包含し、これは参照によって本明細書に組み込まれる。ある態様において、硫黄保護基は、アセトアミドメチル、t−ブチル、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニル、またはトリフェニルメチルである。
「対イオン」または「アニオン性の対イオン」は、電子的中性を維持するために、正に荷電した基へ付着された、負に荷電した基である。アニオン性対イオンは、一価であってもよい(すなわち、1つの形式的な負電荷を包含する)。アニオン性の対イオンはまた、二価または三価などの、多価であってもよい(すなわち、1より多くの形式的な負電荷を包含する)。例示の対イオンは、ハロゲン化物イオン(例として、F、Cl、Br、I)、NO 、ClO 、OH、HPO 、HCO 、HSO 、スルホン酸イオン(例として、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1−スルホン酸−5−スルホン酸、エタン−1−スルホン酸−2−スルホン酸等)、カルボン酸イオン(例として、酢酸、プロパン酸、安息香酸、グリセリン酸、乳酸、酒石酸、グリコール酸、グルコン酸等)、BF 、PF 、PF 、AsF 、SbF 、B[3,5−(CF、B(C 、BPh 、Al(OC(CF 、およびカルボランアニオン(例として、CB1112 または(HCB11MeBr)を包含する。多価であってもよい例示の対イオンは、CO 2−、HPO 2−、PO 3−、B 2−、SO 2−、S 2−、カルボン酸アニオン(例として、酒石酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、グルコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、サリチル酸、フタル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等)、およびカルボランを包含する。
用語「脱離基」は、合成有機化学の技術分野におけるその通常の(ordinary)意味が与えられ、求核試薬によって取って換えられることが可能な原子または基を指す。例えば、Smith, March Advanced Organic Chemistry 6th ed.(501-502)を参照。好適な脱離基の例は、これらに限定されないが、ハロゲン(F、Cl、Br、またはI(ヨウ素)など)、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、アルカンスルホニルオキシ、アレーンスルホニルオキシ、アルキルカルボニルオキシ(例として、アセトキシ)、アリールカルボニルオキシ、アリールオキシ、メトキシ、N,O−ジメチルヒドロキシルアミノ、ピクシル(pixyl)、およびハロホルマートを包含する。いくつかのケースにおいて、脱離基は、トルエンスルホナート(トシラート、−OTs)、メタンスルホナート(メシラート、−OMs)、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシ(ブロシラート、−OBs)、−OS(=O)(CFCF(ノナフラート、−ONf)、またはトリフルオロメタンスルホナート(トリフラート、−OTf)などのスルホン酸エステルである。いくつかのケースにおいて、脱離基は、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシなどのブロシラートである。いくつかのケースにおいて、脱離基は、2−ニトロベンゼンスルホニルオキシなどのノシラートである。脱離基はまた、ホスフィンオキシド(例として、光延(Mitsunobu)反応の間に形成される)であってもよく、またはエポキシドもしくは環式スルファートなどの内部脱離基であってもよい。脱離基の他の非限定例は、水、アンモニア、アルコール、エーテル部分、チオエーテル部分、ハロゲン化亜鉛、マグネシウム部分、ジアゾニウム塩、および銅部分である。さらなる例示の脱離基は、これらに限定されないが、ハロ(例として、クロロ、ブロモ、ヨード)および活性化された置換ヒドロキシル基(例として、−OC(=O)SRaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−OC(=O)N(Rbb、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)N(Rbb、−OS(=O)Raa、−OSOaa、−OP(Rcc、−OP(Rcc、−OP(=O)aa、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、−OP(=O)N(Rbb、および−OP(=O)(NRbb、ここでRaa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義されるとおりである)を包含する。
本明細書に使用されるとき、句「少なくとも1つの存在(instance)」の使用は、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の存在を指すが、また例として、ある範囲、例えば、1つから4つまで、1つから3つまで、1つから2つまで、2つから4つまで、2つから3つまで、または3つから4つまでの存在(両端含む)も網羅する。
「非水素基」は、水素ではない具体的に可変するものについて定義されるいずれの基をも指す。
以下の定義は、本出願全体を通して使用される、より一般の用語である。
本明細書に使用されるとき、用語「塩」は、ありとあらゆる塩を指し、薬学的に許容し得る塩を網羅する。用語「薬学的に許容し得る塩」は、正しい医学的判断の範囲内において、ヒトおよび下等動物の組織との接触における使用にとって好適であって、過度の毒性、刺激、アレルギー反応等がなく、および合理的なベネフィット/リスク(benefit/risk)比に相応する塩を指す。薬学的に許容し得る塩は、当該技術分野において周知である。例として、Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences(1977)66:1-19(参照により本明細書に組み込まれる)において、薬学的に許容し得る塩を詳細に記載する。本発明の化合物の薬学的に許容し得る塩は、好適な無機および有機の酸ならびに塩基に由来するものを包含する。薬理的に許容し得る、非毒性の酸付加塩の例は、無機酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸など)とともに、または有機酸(酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸など)とともに形成されるアミノ基の塩、あるいは当該技術分野において知られている他の方法(イオン交換など)を使用することによって形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容し得る塩は、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸(camphorate)、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、二グルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、蟻酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチニン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩等を包含する。適切な塩基に由来する塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、およびN(C1〜4アルキル)塩を包含する。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等を包含する。さらに薬学的に許容し得る塩は、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボキシラート、スルファート、ホスファート、ニトラート、低級アルキルスルホナート、およびアリールスルホナートなどの対イオンを使用して形成される、非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、およびアミンカチオンを包含する。
同じ分子式を有するが、それら原子の結合の性質もしくは配列の点でまたはそれら原子の空間配置の点で異なる化合物が「異性体」と名付けられることもまた、理解されるべきである。それら原子の空間配置の点で異なる異性体は、「立体異性体」と名付けられる。
相互に鏡像ではない立体異性体は、「ジアステレオマー」と名付けられ、互いに重ね合わせることができない鏡像のそれらは、「鏡像異性体」と名付けられる。化合物が不斉中心を有するとき、例えば、化合物が4つの異なる基へ結合されているとき、対の鏡像異性体があり得る。鏡像異性体は、その不斉中心の絶対立体配置によって特徴付けられ得、CahnおよびPrelogのR−およびS−順序付け規則によって記載されるか、または分子が平面偏光を回転させるやり方によって記載され、右旋性もしくは左旋性と指定される(すなわち、夫々(+)もしくは(−)−異性体)。キラル化合物は、個々の鏡像異性体またはそれらの混合物のいずれかとして存在し得る。鏡像異性体を等しい割合で含有する混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
用語「小分子」は、相対的に低分子量を有する、天然に存在するかまたは人工的に(例として、化学合成を介して)創出された分子を指す。典型的には、小分子は、有機化合物である(すなわち、これは炭素を含有する)。小分子は、複数の炭素−炭素結合、立体中心、および他の官能基(例として、アミン、ヒドロキシル、カルボニル、および複素環式の環等々)を含有していてもよい。ある態様において、小分子の分子量は、約1,000g/mol以下、約900g/mol以下、約800g/mol以下、約700g/mol以下、約600g/mol以下、約500g/mol以下、約400g/mol以下、約300g/mol以下、約200g/mol以下、または約100g/mol以下である。ある態様において、小分子の分子量は、少なくとも約100g/mol、少なくとも約200g/mol、少なくとも約300g/mol、少なくとも約400g/mol、少なくとも約500g/mol、少なくとも約600g/mol、少なくとも約700g/mol、少なくとも約800g/mol、または少なくとも約900g/mol、または少なくとも約1,000g/molである。上の範囲の組み合わせ(例として、少なくとも約200g/molかつ約500g/mol以下)もまた、取り得るものである。ある態様において、小分子は、薬物(例として、連邦規則集(C.F.R.)に規定されるとおり米国食品医薬品局によって承認された分子)などの治療活性剤(therapeutically active agent)である。
用語「触媒作用」、「触媒する」、または「触媒の」は、「触媒」と呼ばれる物質が加わることに起因する化学反応の速度増大を指す。ある態様において、触媒の量および性質は、反応の間に本質的に変化しないままである。ある態様において、触媒は再生されるか、または触媒の性質は反応後、本質的に復元される。触媒は、複数の化学転換に加わってもよい。触媒の効果は、インヒビターもしくは毒物(触媒活性を低減させる)またはプロモーター(その活性を増大させる)として知られている他の物質の存在に起因して変動してもよい。触媒反応は、対応する非触媒反応より低い活性化エネルギー(活性化の律速自由エネルギー)を有し、同じ温度にてより高い反応速度をもたらす。触媒は、反応環境に好ましい影響を及ぼしてもよく、結合を分極させる(polarize)試薬へ結合してもよく、非触媒反応によって典型的には産生されない特定の中間体を形成してもよく、試薬の解離を引き起こして反応型にさせてもよい。
用語「溶媒」は、1以上の溶質を溶解し、溶液をもたらす物質を指す。溶媒は、本明細書に記載のいずれの反応または転換のための媒体として働くものであってもよい。溶媒は、1以上の反応物または試薬を反応混合物に溶解させるものであってもよい。溶媒は、反応混合物中の1以上の試薬または反応物の混合を容易にするものであってもよい。溶媒はまた、異なる溶媒中の反応と比べて、反応速度を増大または減少させるよう働くものであってもよい。溶媒は、極性または非極性、プロトン性または非プロトン性であり得る。本明細書に記載の方法において有用な一般的な有機溶媒は、これらに限定されないが、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、ベンゾニトリル、1−ブタノール、2−ブタノン、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、二硫化炭素、四塩化炭素、クロロベンゼン、1−クロロブタン、クロロホルム、シクロヘキサン、シクロペンタン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン(DCM)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2−ピリミジノン(DMPU)、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ジエチルエーテル、2−エトキシエチルエーテル、酢酸エチル、エチルアルコール、エチレングリコール、ジメチルエーテル、ヘプタン、n−ヘキサン、ヘキサン、ヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)、2−メトキシエタノール、2−メトキシ酢酸エチル、メチルアルコール、2−メチルブタン、4−メチル−2−ペンタノン、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−メチル−2−ピロリジノン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ニトロメタン、1−オクタノール、ペンタン、3−ペンタノン、1−プロパノール、2−プロパノール、ピリジン、テトラクロロエチレン、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、トルエン、トリクロロベンゼン、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン、2,2,4−トリメチルペンタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、水、o−キシレン、およびp−キシレンを包含する。
図面の簡単な記載
本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の数種の態様を説明するものであり、本記載とともに本発明の原理を解釈するのに役立つ。
図1は、ハリコンドリンA、B、およびC;ホモハリコンドリンA、B、およびC;ならびにノルハリコンドリンA、B、およびCの構造を示す。
図2Aは、Ni/Zr媒介ケトール化の例を示す。図2Bは、Ni触媒によるケトンのカップリングの例を示す。図2Cは、Ni媒介ワンポット(one-pot)ケトンのカップリングの3つのバリエーションの下での実現可能性の研究を示す。
図3Aは、本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化のための触媒回路案を示す。図3Bは、一般的なラジカルプローブとの例示カップリングを示す。
図4は、α-ORおよび他の官能基を担持する求核試薬とのワンポットケトンカップリングを示す。反応条件:1-5(1.0 equiv.)、1-7(1.2 equiv.)、NiBr2・(dtbbpy)(5 mol%).
図5Aは、Ni/Zrケトール化反応の例を示す。 図5Bは、さらなる例を示す。
図5Cは、ニッケル配位子スクリーニング実験の結果を示す。図5Dは、NiBr2、NiCl2、およびNiI2の比較実験を示す。 図5Eは、溶媒スクリーニング実験の結果を示す。 図5Fは、共溶媒スクリーニング実験の結果を示す。図5Gは、添加剤スクリーニング実験を示す。 図5Hは、ジルコニウム当量のスクリーニングを示す。図5Iは、様々な求電子試薬を用いた研究を示す。図5Jは、還元試薬スクリーニング実験を示す。 図5Kは、濃度研究を示す。図5Lは、基質比率実験を示す。
図6は、ハリコンドリンおよびそれらの類似体への見込みのある(potential)ルートを示す。
図7は、ハリコンドリン類似体の合成へ適用される本明細書に提供されるNi/Zrケトール化を示す。試薬および条件:(a)5:1 DMI-EtOAc(C 0.1 M)中、2-5(1.0 equiv.)、2-6(1.3 equiv.)、NiBr2・(dtbbpy)(30 mol%)、Cp2ZrCl2(3 equiv.)、(t-Bu)2(Me)Py(4 equiv.)、Zn(6 equiv.)、rt。(b)HF・Py(20 equiv.)、THF、これに続きTBAF(4 equiv.)、ピバル酸(2 equiv.)、DMF、rt。(c)PPTS(5 equiv.)、CH2Cl2、〜20℃、2hr。略語:TES=Et3Si-;SPy-2:2-チオピリジン;DMI:1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン;TBAF:フッ化テトラブチルアンモニウム;PPTS:p-トルエンスルホン酸ピリジニウム。
図8Aは、ハリコンドリン、ホモハリコンドリン、およびノルハリコンドリンの、例示の右半分および左半分を示す。図8Bは、ハリコンドリンの例示合成を示す。試薬および条件:すべてのケースについて、ステップ#1は、スキーム3において特定された条件下でのケトンカップリングであった;ステップ#2は、TBAF(10 equiv.)、ピバル酸(5 equiv.)、DMF、rt、3〜8hrであった;ステップ#3は、PPTS、CH2Cl2、〜20℃、2〜4時間であった。C38-エピ-ハリコンドリンのエピマー化は、TMSOTf、CH2Cl2、−78℃を用いてなされた。ハリコンドリン-Aまたは-C系について、それらのステップの後に夫々、PPTS、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオール、i-PrOH、rt、終夜が、またはPd(PPh3)4、ジメドン、CH2Cl2、rt、4〜8時間が続いた。ノルハリコンドリン系において、転換の終了時に、メチルエステルがC53にて、aq. LiOH、THF、rtでの処置によって加水分解された。iおよびiiの後の数字は夫々、ケトンカップリングの収率およびケトンカップリング後の全収率を示す。
図9Aは、C27〜C37構成ブロックの例示合成を示す。試薬および条件:a.1.LiBH4、Et2O、0℃(〜100%)。2.TES-Cl、イミダゾール、CH2Cl2、rt(〜100%)。3.スワーン酸化(例として、Rodriguez, A.; Nomen, M.; Spur, B.W.; Godfroid, J.J. Tetrahedron Lett. 1999, 40, 5161を参照);b.1.(S)-4-Eから調製されたCr触媒(10 mol%)、(Me)2Phen-(OMe)2・NiCl2(2 mol%)、LiCl(2 equiv.)、Mn(過剰)、Cp2ZrCl2(1.1 equiv.)、2,6-ルチジン(1 equiv.)、MeCN(C 0.4 M)、rt、1時間(93%、2ステップ分;dr=19:1)。2.MPMO(=NH)CCl3、La(OTf)3、トルエン、rt、6時間。3.p-TsOH(cat.)、MeOH-CH2Cl2、rt、4時間(88%、2ステップ分)。c.1.K3PO4(1 equiv.)、18-クラウン-6(3 equiv.)、トルエン(79%)。2.DIBAL、CH2Cl2、−78℃、1.5時間(94%)。略語:18-クラウン-6=1,4,7,10,13,16-ヘキサ-オキサシクロオクタデセン;DIBAL=水素化ジイソブチルアルミニウム;p-TsOH=p-トルエンスルホン酸。図9Bは、本明細書に提供されるNi/Crカップリング反応において有用な例示のスルホンアミド配位子およびニッケル錯体を示す。
図10Aは、C20〜C37構成ブロックの例示合成を示す。試薬および条件:a.1.(R)-4-Fから調製されたCr触媒(10 mol%)、(Et)2Phen・NiCl2(2 mol%)、LiCl(2 equiv.)、Mn(過剰)、Cp2ZrCl2(1 equiv.)、MeCN(C 0.3 M)、rt、3時間。2.TBAF(2 equiv.)、AcOH(0.6 equiv.)、THF、0℃→rt(79%、2ステップ分)。3.TES-H(10 equiv.)、TEOTf(5 equiv.)、CH2Cl2、0℃、3時間(87%)。4.2,2-ジメトキシプロパン(3 equiv.)、アセトン、0℃→rt。b.DIBAL、CH2Cl2、−78℃、1.5時間(89%、2ステップ分)。略語:MPM=p-MeOC6H4CH2-;TES=Et3Si-。図10Bは、還元的環化:望ましい系および望ましくない系の立体化学的経路の分析を示す。
図11は、ハリコンドリンB系中のC1〜C37構成ブロックの例示合成を示す。試薬および条件:a.1.(S)-4-Gから調製されたCr触媒(10 mol%)、(Et)2Phen・NiCl2(2 mol%)、LiCl(2 equiv.)、Mn(過剰)、ZrCp2Cl2(2.5 equiv.)、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチリジン(methyridine)(2.5 equiv.)、MeCN(C 0.x M)、rt、2時間。2.K2CO3(10 equiv.)、60℃、16hr、次いでH2O(MeOHの1/10体積)を加え、60℃、3時間。b.2-メチル-6-ニトロ安息香酸無水物(6 equiv.)、4-ジメチルアミノピリジン(12 equiv.)、i-Pr2NEt(6 equiv.)、トルエン、70℃(シリンジポンプ;73%、3ステップ分)。c.1.p-TsOH、MeOH、rt、1時間。2.Tf2O(1.2 equiv.)、2,6-ルチジン(5 equiv.)、CH2Cl2、−78℃、15min、これに続きTESOTf(1.5 equiv.)の添加、−78℃→0℃、次いでDMF中NaI(5 equiv.)の添加、rt、2.5時間が続く(94%、ステップ(複数)分)。略語:TES=Et3Si-;p-TsOH=p-トルエンスルホン酸。
図12は、4-10-BのC35/C37-ジオールのX線構造を示す。
図13は、ハリコンドリンA系中のC1〜C37構成ブロックの例示合成を示す。試薬および条件:a.1.Ac2O、py、rt。2.CSA、CH2Cl2-MeOH、rt。3.TBSOTf、2,6-ルチジン、CH2Cl2、−78℃、1時間(92%、3ステップ分)。4.DIBAL、CH2Cl2、−78℃、1時間(88%)。(Me)6PhenNiCl2(2 mol%)がNi/Cr媒介カップリングのために使用されたことを除いて、図11において定義された条件下での合成順序に続く。ビス-TBS-4-8から4-12-Aまでの全収率は40.8%であったが、これはハリコンドリンB系における全収率と比較して良好であった。略語:TBS=tBuMe2Si-;CSA=カンファースルホン酸。
図14Aは、ハリコンドリンC系中のC1〜C37構成ブロックの例示合成を示す。試薬および条件:a.図11において定義された条件下での合成順序に続く。4-8から4-12-Cまでの全収率は54.2%であったが、これはハリコンドリンB系における全収率と比較して良好であった。図14Bは、産物のX線構造を示す。
図15は、立体制御された[6,6]-スピロケタールの例示合成を示す。略語:MPM=p-MeOC6H4CH2-。
図16は、ハリコンドリン類似体の左半分の例示合成を示す。試薬および条件:a.1.TBSOTf(2.5 equiv.)、Et3N(5 equiv.)、CH2Cl2、0℃〜rt、3時間。2.NH4Cl aq.、EtOAc、THF、50℃、3時間(100%、2ステップ分)。b.1.DIBAL(1.3 equiv.)、CH2Cl2、−78℃、40分。2.MePPh3Br(4 equiv.)、t-BuOK(3 equiv.)、THF、0℃〜rt、1.5時間(96%、2ステップ分)。3.9-BBN(2.5 eq.)、THF、rt、1.5時間、次いでNaBO3・H2O aq。4.TEMPO(10 mol%)、PhI(OAc)2(3 equiv.)、NaHCO3(10 equiv.)、4℃、15時間(97%、2ステップ分)。c.5(1.4 equiv.)、t-BuLi(2.6 equiv.)、THF、−78℃、15min(90%)。d.1.OsO4(10 mol%)、NMMO(2 equiv.)、H2O、アセトン、rt、21時間。2.Pb(OAc)4(1.2 equiv.)、K2CO3(3 equiv.)、CH2Cl2、rt、1時間(83%、2ステップ分)。3.(MeO)2P(=O)CH2CO2Bn(4 equiv.)、K3PO4(3 equiv.)、rt、23時間。e.LiBr(10 equiv.)、DBU(5 equiv.)、BnOAc(10 equiv.)、MeCN、rt、12hr、2.DDQ(2 equiv.)、CH2Cl2、緩衝液(buffer)(pH 7)、rt、40min(75%、3ステップ分)。3.TESCl(2 equiv.)、イミダゾール(4 equiv.)、CH2Cl2、rt、16時間。4.H2(1 atm)、Pd/C、EtOAc、rt、45min、5.(PyS)2(1.4 equiv.)、PPh3(1.2 equiv.)、CH2Cl2、rt、17hr(96%、3ステップ分)。略語:DIBAL=水素化ジイソブチルアルミニウム;9-BBN=9-ボラビシクロノナン;TEMPO=2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシ;NMMOまたはNMO=4-メチルモルホリンN-オキシド;DBU=1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-ウンデカ-7-エン;DDQ=2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-p-ベンゾキノン。
図17は、ハリコンドリンの左方構成ブロックの例示合成を示す。試薬および条件:a.10(1.8 equiv.)、n-BuLi(1.75 equiv.)、Li(チエニルCuCN)(2.0 equiv.)、BF3・Et2O(1.6 equiv.)、Et2O、−78℃、1時間(81%)。b.1.VO(TMHD)2(5 mol%)、tBuOOH(デカン中5.5 M、2 equiv.)、トルエン、rt、5時間。2.TESCl(2.0 equiv.)、イミダゾール(4.0 equiv.)、CH2Cl2、0℃、2hr(85%、2ステップ分)。c.t-BuLi(2.6 equiv.)、THF、−78℃、0.5時間(85%)。d.1.(PhO)2P(=O)OH(5 mol%)、トルエン(0.05M)、0℃〜rt、12時間。2.TESCl(3.0 equiv.)、イミダゾール(6.0 equiv.)、CH2Cl2、rt、2時間(85%、2ステップ分)。e.1.OsO4(5 mol%)、NMMO(2.0 equiv.)、アセトン/H2O、rt、12時間。2.Pb(OAc)4(1.5 equiv.)、K2CO3(10 equiv.)、CH2Cl2、rt、10分。3.(MeO)2P(=O)COOBn(4 equiv.)、K3PO4(8 equiv.)、トルエン、rt、15時間(82%、3ステップ分)。4.(PhO)2P(=O)OH(5 mol%)、THF-H2O(4:1、0.02M)、rt、24時間。5.TBSCl(1.5 equiv.)、イミダゾール(3.0 equiv.)、CH2Cl2、rt、2時間(80%、2ステップ分)。f.BnOAc(1 equiv.)、およびLiCl(10 equiv.)、DBU(20 equiv.)、MeCN(0.05M)、24hr(8% 18と併せて86%)。またはBnOAc(1 equiv.)、およびLiCl(10 equiv.)、DBU(20 equiv.)、M(50 mol%)、MeCN(0.05M)、2時間;次いでBnOAc(1 equiv.)、およびLiCl(10 equiv.)、DBU(20 equiv.)、MeCN(0.05M)、24時間(93%)。g.1.DDQ(1.6 equiv.)、CH2Cl2、リン酸緩衝液、0℃、0.5時間。2.TESCl(3 equiv.)、イミダゾール(6 equiv.)、CH2Cl2、rt、2時間(90%、2ステップ分)。3.Pd/C、H2バルーン、EtOAc、rt、1時間。4.(PyS)2(1.4 equiv.)、PPh3(1.3 equiv.)、トルエン、rt、3hr(91%、2ステップ分)。略語:TMHD=トリス(2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオナート)。
図18は、ホモハリコンドリン系中の左半分構成ブロックの例示合成を示す。試薬および条件:a.1.DIBAL(1.3 equiv.)、CH2Cl2、−78℃、15min。2.MePPh3Br(4 equiv.)、t-BuOK(3 equiv.)、THF、0℃〜rt、20分。3.TBSOTf(1.3 equiv.)、2,6-ルチジン(2 equiv.)、CH2Cl2、0℃〜rt、1時間。4.HF・py(ca. 8 equiv.)、ピリジン、MeCN、−10℃〜rt、1.5時間(96%、4ステップ分)。b.1.Tf2O(1.2 equiv.)、2,6-ルチジン(4 equiv.)、CH2Cl2、−78℃、10分。2.NaCN(10 equiv.)、DMSO、rt、1時間。3.TBSCl(3 equiv.)、ピリジン(8 equiv.)、AgNO3(3 equiv.)、DMF、0℃〜rt、18時間(87%、3ステップ分)。c.1.DIBAL(1.1 equiv.)、CH2Cl2、ヘキサン、−78℃、30分。2.(CF3CH2O)2P(O)CH2CO2Me(1.5 equiv.)、18-クラウン-6(8 equiv.)、KHMDS(1.5 equiv.)、THF、−78℃、30分(84%、2ステップ分)。3.DIBAL(4 equiv.)、THF、−78℃〜0℃、30分(99%)。d.1.(+)-DET(20 mol%)、Ti(OPr-i)4(15 mol%)、TBHP(1.5 equiv.)、MS 4A、CH2Cl2、−10℃、15時間(望ましい異性体は86%、望ましくない異性体は11%)。2.TBAF(6 equiv.)、MS 4Å、THF(96%)。e.1.TBSCl(1.5 equiv.)、Et3N(4 equiv.)、CH2Cl2、rt、5時間(99%)。2.TESCl(1.2 equiv.)、イミダゾール(3 euiv.)、CH2Cl2、0℃〜rt、15分。3.9-BBN(3 equiv.)、THF、0℃〜rt、1時間、次いでNaBO3・H2O aq.(94%、2ステップ分)。4.TEMPO(20 mol%)、PhI(OAc)2(3 equiv.)、CH2Cl2、rt、36時間(95%)。f.1.5(1.3 equiv.)、t-BuLi(2.5 equiv.)、THF、−78℃、30分。2.OsO4(10 mol%)、NMMO(2 equiv.)、H2O、アセトン、rt、4時間。3.Pb(OAc)4(1.5 equiv.)、K2CO3(10 equiv.)、CH2Cl2、rt、15分(68%、3ステップ分)。4.(MeO)2P(=O)CH2CO2Bn(5 equiv.)、NaH(4 equiv.)、THF、0℃、3時間(88%)。g.1.LiBr(10 equiv.)、DBU(20 equiv.)、MeCN、rt、11時間(70%)。h.DDQ(3 equiv.)、CH2Cl2、t-BuOH、緩衝液(pH 7)、rt、15分(86%)。2.TESCl(1.5 equiv.)、イミダゾール(3 equiv.)、CH2Cl2、rt、4hr(97%)。3.H2(1 atm)、Pd/C、AcOEt、rt、2時間(89%)。4.(PyS)2(1.2 equiv.)、PPh3(3 equiv.)、トルエン、rt、12時間(97%)。略語:18-クラウン-6=1,4,7,10,13,16-ヘキサ-オキサシクロオクタデセン;KHMDS=カリウムビス(トリメチルシリル)アミド;9-BBN=9-ボラビシクロノナン;DET=酒石酸ジエチル;TBHP=tert-ブチルヒドロペルオキシド;MS=モレキュラーシーブ(molecular sieves);TBAF=フッ化テトラブチルアンモニウム。
図19は、ノルハリコンドリン系中の左方C38〜C53構成ブロックの例示合成を示す。試薬および条件:a.1.Tf2O(1.2 equiv.)、2,6-ルチジン(4 equiv.)、CH2Cl2、−78℃、10分。2.NaCN(10 equiv.)、DMSO、rt、1時間(87%、2ステップ分)。3.DIBAL(4.5 equiv.)、CH2Cl2、−78℃、30分。4.NaBH4(5 equiv)、MeOH、rt、30分。5.TBSOTf(3 equiv.)、2,6-ルチジン(3.5 equiv.)、CH2Cl2、rt、30分(90%、3ステップ分)。6.9-BBN(2 equiv.)、THF、rt、2時間、次いでNaOH、H2O2、H2O、rt、3hr(91%)。7.TEMPO(0.5 equiv.)、PhI(OAc)2(5.0 equiv.)、CH3CN、H2O、THF、rt、12時間(90%)。8.p-TsOH・H2O(1.0 equiv.)、H2O(10 equiv.)、CH2Cl2、rt、24時間。9.TESOTf(10 equiv)、2,6-ルチジン(12 equiv.)、CH2Cl2、rt、1時間(76%、2ステップ分)。b.1.5、t-BuLi(2.2 equiv.)、トルエン、Et2O、−78℃、10分(82%)。2.OsO4(5 mol%)、NMMO(2 equiv.)、H2O、アセトン、rt、12時間。3.Pb(OAc)4(2 equiv.)、K2CO3(10 equiv.)、rt、30分(86%、2ステップ分)。4.(MeO)2P(=O)CH2CO2Bn(4 equiv.)、K3PO4(3 equiv.)、rt、36時間(93%)。c.LiBr(10 equiv.)、DBU(5 equiv.)、BnOAc(2 equiv.)、CH3CN、rt、12時間(82%)。d.1.TBAF(1.5 equiv.)、HOAc(1.0 equiv.)、THF、0℃、5時間(81%)。2.デス・マーチン・ペルヨージナン(2.0 equiv.)、NaHCO3(10 equiv.)、CH2Cl2、rt、30min。3.NaClO2(3 equiv.)、NaH2PO4(4 equiv.)、2-メチル-2-ブテン、t-BuOH、H2O、rt、30分。4.TMSCH2N2(3.0 equiv.)、ベンゼン、MeOH、rt、5分(87%、3ステップ分)。e.1.DDQ(2.0 equiv.)、CH2Cl2、水性緩衝液(pH7)、rt、1時間。2.TESOTf(2.0 equiv.)、2,6-ルチジン(2.5 equiv.)、CH2Cl2、rt、30分(83%、2ステップ分)。f.1.Pd/C(10 wt%)、H2、EtOAc、rt、3時間。2.(SPy)2(1.4 equiv.)、PPh3(1.2 equiv.)、トルエン、rt、12時間(88%、2ステップ分)。略語:p-TsOH=p-トルエンスルホン酸。
図20は、本明細書に記載の方法を使用して調製されたハリコンドリンCについてのX線構造を示す。無色単結晶のハリコンドリンCが、MeOH:CH2Cl2=1:1からの再結晶化によって得られた。
図21は、ハリコンドリンおよびそれらの類似体の例示C33〜C43フラグメントの調製のための例示合成スキームを示す。
図22は、ハリコンドリンおよびそれらの類似体の例示C27〜C37フラグメントの調製のための例示合成スキームを示す。
図23は、ハリコンドリンおよびそれらの類似体の例示C39〜C43フラグメントの調製の例示合成スキームを示す。
ある態様の詳細な記載
本明細書に提供されるのは、ケトン含有化合物の調製において有用なNi/Zr媒介カップリング反応である。本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化反応は、ハリコンドリンおよびそれらの類似体の合成において具体的に有用である。したがって、また本明細書に提供されるのには、ハリコンドリン(例として、ハリコンドリンA、B、C;ホモハリコンドリンA、B、C;ノルハリコンドリンA、B、C)およびそれらの類似体の調製のための方法もある。
ある態様において、本明細書に提供されるのは、化合物(1):

化合物(1)

を包含する、式(H3-A)で表される化合物の調製において有用な方法である。
本発明はまた、本明細書に提供される方法において有用な化合物(すなわち、中間体)も提供する。ある態様において、本明細書に提供される化合物は、ハリコンドリンおよびそれらの類似体へ向かう途中の合成中間体として有用である。さらにまた、本発明は、本明細書に記載の方法において有用な試薬および触媒を提供する。
Ni/Zr媒介ケトール化反応
一側面において、本明細書に提供されるのは、チオエステルおよびハロゲン化アルキル(例として、ヨウ化アルキル、臭化アルキル、塩化アルキル等々)またはアルキル脱離基(例として、スルホン酸アルキル)のカップリングを伴うニッケル/ジルコニウム媒介ケトール化反応(「Ni/Zr媒介ケトール化反応」)である(スキーム1A)。ケトール化反応は、分子間にあっても、または分子内にあってもよい(すなわち、スキーム1Aにおいて、RおよびRは任意に、リンカーによって結び合っている)。ある態様において、スキーム1Bに示されるとおり、式(A)で表される化合物は、一級または二級ハロゲン化アルキル(X=ハロゲン)であり、および式(B)で表される化合物は、アルキルチオエステル(R=任意置換アルキル)である。
スキーム1A

スキーム1B

スキーム1Aにおいて表されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(C):

で表される化合物、またはその塩を調製するための方法であって、方法は、式(A):

で表される化合物、またはその塩を、式(B):

で表される化合物、またはその塩と、ニッケルおよびジルコニウムの存在下で反応させることを含む;式中:
は、任意置換アルキルである;
は、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換アリール、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロアリール、または任意置換ヘテロシクリルである;
任意にここで、RおよびRは、リンカーを介して一緒に結び合い、ここでリンカーは、任意置換アルキレン、任意置換ヘテロアルキレン、任意置換アルケニレン、任意置換ヘテロアルケニレン、任意置換アルキニレン、任意置換ヘテロアルキニレン、任意置換アリーレン、任意置換ヘテロアリーレン、任意置換カルボシクリレン、任意置換ヘテロシクリレン、任意置換アシレン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される;
は、ハロゲンまたは脱離基である;および
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである。
ある態様において、Rは、小分子である。ある態様において、Rは、小分子である。小分子は、天然産物、医薬品、およびそれらのフラグメント、ならびにそれらへの中間体などの、錯体小分子を網羅する。
本明細書に一般に定義されるとおり、「リンカー」は、任意置換アルキレン、任意置換ヘテロアルキレン、任意置換アルケニレン、任意置換ヘテロアルケニレン、任意置換アルキニレン、任意置換ヘテロアルキニレン、任意置換アリーレン、任意置換ヘテロアリーレン、任意置換カルボシクリレン、任意置換ヘテロシクリレン、任意置換アシレン、またはそれらのいずれの組み合わせを含む基である。
ある態様において、式(A)で表される化合物は、式(A-1):

で表される化合物、またはその塩である;式(B)で表される化合物は、式(B-1):

で表される化合物、またはその塩である;および式(C)で表される化合物は、式(C-1):

で表される化合物、またはその塩であり、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
A1、RA2、RB1、およびRB2の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換アリール、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロアリール、または任意置換ヘテロシクリルである;任意にここで、RA1およびRB1は、リンカーを介して一緒に結び合っている。
ある態様において、RA1は、小分子である。ある態様において、RB1およびRB2は、独立して、小分子である。小分子は、天然産物、医薬品、およびそれらのフラグメント、ならびにそれらへの中間体などの小分子を網羅する。
本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化反応は、スキーム1Cに示されるとおり環式ケトンを生産する分子内様式で(in intramolecular fashion)実施されてもよい。
スキーム1C

スキーム1Cに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(C-2):

で表される化合物、またはその塩を調製するための方法であって、式(A-B):

で表される化合物、またはその塩を、ニッケルおよびジルコニウムの存在下で反応させることを含む;式中:
A2およびRB2は、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換アリール、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロアリール、または任意置換ヘテロシクリル;
は、ハロゲンまたは脱離基である;
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;および

は、リンカーを表す。
本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化反応は、ニッケルの存在下で実行される。ある態様において、ケトール化反応は、ニッケル錯体の存在下で実行される。当該技術分野において知られているかまたは入手可能ないずれのニッケル錯体(例として、ニッケル塩、ニッケル錯体、ニッケル触媒、またはニッケルプレ触媒(pre-catalyst))も、反応に使用されてもよい。ある態様において、ケトール化反応は、ニッケル(II)の存在下で実行される。ある態様において、ケトール化反応は、ニッケル(0)の存在下で実行される。ある態様において、ニッケル錯体は、式:NiX・(配位子)で表されるが、式中Xは、ハロゲン(例として、Cl、Br、I、またはF)である。ある態様において、「配位子」は、二座配位子である。ある態様において、配位子は、任意置換ビスピリジル配位子である。ある態様において、ニッケル錯体は、NiX・(tbbpy)であり、ここでXは、ハロゲン(例として、Cl、Br、I、またはF)であり、「tbbpy」は、構造:

を有する4,4’−ビス(tert−ブチル)−2,2’−ビピリジンである。ある態様において、ニッケル錯体は、NiCl・(tbbpy)である。ある態様において、ニッケル錯体は、NiBr・(tbbpy)である。
ある態様において、ニッケル錯体は、溶液中のニッケル供給源と「配位子」との錯体形成後に使用される。ある態様において、ニッケル錯体は、式:NiX・(配位子)で表される;式中Xは、ハロゲンであり、「配位子」は、二座配位子である。ある態様において、ニッケル供給源は、NiClである;「配位子」は、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル(tbbpy)である;およびその結果得られるニッケル錯体は、式NiCl・(tbbpy)で表される。ある態様において、ニッケル供給源は、NiBrである;および「配位子」は、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル(tbbpy)である;およびその結果得られるニッケル錯体は、式NiBr・(tbbpy)で表される。
ある態様において、ニッケルは、触媒量で存在する。ある態様において、ニッケルは、反応混合物中、式(A)または(B)で表される化合物と比べて、およそ1〜5mol%、5〜10mol%、1〜10mol%、5〜20mol%、10〜20mol%、20〜30mol%、20〜40mol%、30〜40mol%、40〜50mol%、50〜60mol%、60〜70mol%、70〜80mol%、または80〜90mol%にて存在する。ある態様において、ニッケルは、1〜50mol%で存在する。ある態様において、ニッケルは、1〜10mol%で存在する。ある態様において、ニッケルは、およそ5mol%で存在する。ある態様において、ニッケルは、およそ30mol%で存在する。ある態様において、ニッケルは、反応混合物中、式、(A)または(B)で表される化合物と比べて、化学量論量または過剰量で存在する。ある態様において、およそ1当量のニッケルが存在する(すなわち、化学量論)。他の態様において、1当量より多いニッケルが存在する(すなわち、過剰)。
上に記載のとおり、Ni/Zr媒介ケトール化反応は、ジルコニウムの存在下で実行される。ある態様において、反応は、ジルコニウム錯体の存在下で実行される。当該技術分野において知られているかまたは入手可能ないずれのジルコニウム供給源(例として、ジルコニウム塩、錯体、触媒、またはプレ触媒)も、反応に使用されてもよい。ある態様において、ジルコニウム供給源は、式(配位子)ZrXで表される;式中nは、配位子の数(例として、0、1、2、3、4)であり、Xは、ハロゲン(例として、Cl、Br、I、またはF)である。ある態様において、nは、2であり、配位子は、シクロペンタジエニルである。ある態様において、ジルコニウム供給源は、CpZrXである。ある態様において、ジルコニウム供給源は、CpZrClである。
ある態様において、ジルコニウムは、触媒量で存在する。ある態様において、ジルコニウムは、反応混合物中、式(A)または(B)で表される化合物と比べて、1〜5mol%、5〜10mol%、1〜10mol%、5〜20mol%、10〜20mol%、20〜30mol%、30〜40mol%、40〜50mol%、50〜60mol%、60〜70mol%、70〜80mol%、または80〜90mol%の間に存在する。ある態様において、ジルコニウムは、反応混合物中、式(A)または(B)で表される化合物と比べて、化学量論量または過剰量で存在する。ある態様において、およそ1当量のジルコニウムが存在する(すなわち、化学量論)。他の態様において、1当量より多いジルコニウムが存在する(すなわち、過剰)。ある態様において、およそ1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、または10当量のジルコニウムが存在する。ある態様において、およそ3当量のジルコニウムが存在する。
ある態様において、本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化反応は、還元金属などの、1以上の追加の試薬または触媒の存在下で実施される。ある態様において、還元金属は、亜鉛である。ある態様において、還元金属は、マグネシウムである。ある態様において、亜鉛金属が使用される(すなわち、亜鉛(0))である。ある態様において、金属マグネシウムが使用される(すなわち、マグネシウム(0))である。ある態様において、反応は、亜鉛粉末、亜鉛箔、亜鉛ビーズ、または他のいずれの形態の亜鉛金属の存在下で実行される。ある態様において、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、フッ化亜鉛、硫化亜鉛、またはリン酸亜鉛などの亜鉛塩が採用される。亜鉛は、触媒量、化学量論量、または過剰量で存在してもよい。ある態様において、亜鉛は、式(A)または式(B)で表される化合物と比べて、過剰に存在する(すなわち、1当量より多い)。ある態様において、1当量と10当量との間の亜鉛が使用される。ある態様において、およそ1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、7、8、9、または10当量の亜鉛が存在する。ある態様において、およそ6当量の亜鉛が使用される。
ある態様において、ケトール化反応は、反応において亜鉛金属を(例として、酸化亜鉛の表面を清浄することによって)活性化するのに役立つ1以上の試薬の存在下で実行である。ある態様において、反応は、ハロゲン化トリアルキルシリル(例として、塩化トリエチルシリル(TESCl))の存在下で実行される。この試薬は、触媒量、化学量論量、または過剰量で存在していてもよい。ある態様において、およそ1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、7、8、9、または10当量のこの試薬が存在する。ある態様において、およそ1.5当量のこの試薬が存在する。
ある態様において、Ni/Zr媒介ケトール化は、1以上の追加の試薬の存在下で(すなわち、ニッケル、ジルコニウム、および亜鉛に加えて)実行される。
ある態様において、Ni/Zr媒介ケトール化反応は、塩基またはプロトン捕捉剤の存在下で実行される。ある態様において、塩基は、ピリジン塩基である。ある態様において、塩基は、2,6−ジ−tert−ブチルピリジンである。ある態様において、塩基は、2,6−ルチジンである。ある態様において、塩基は、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジンである。ある態様において、塩基は、化学量論量または過剰量で使用される。ある態様において、およそ1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、7、8、9、または10当量の塩基またはプロトン捕捉剤が存在する。ある態様において、およそ4当量の塩基またはプロトン捕捉剤が採用される。
ある態様において、本明細書に記載のNi/Zr媒介ケトール化は、溶媒中で実行される。いずれの溶媒も使用されてよく、方法の範囲は、いずれの具体的な溶媒または溶媒の混合物に限定されない。溶媒は、極性もしくは非極性、プロトン性もしくは非プロトン性、または溶媒の組み合わせ(例として、共溶媒)であってもよい。有用な有機溶媒の例は、本明細書に提供されている。ある態様において、ケトール化反応は、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)中で実行される。ある態様において、ケトール化反応は、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)/テトラヒドロフラン(THF)混合物中で実行される。ある態様において、ケトール化反応は、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)/酢酸エチル(EtOAc)混合物中で実行される。
本明細書に記載のNi/Zr媒介ケトール化反応は、溶媒中いずれの濃度にても実行されてよい。濃度は、溶媒中のカップリングパートナー(例として、式(A)または(B)で表される化合物)のモル濃度(mol/L)を指す。ある態様において、濃度は、約0.1Mである。ある態様において、濃度は、およそ0.5Mである。ある態様において、濃度は、およそ0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9Mである。ある態様において、濃度は、1Mより多い。ある態様において、濃度は、0.1M未満である。
本明細書に記載のNi/Zr媒介ケトール化反応は、いずれの温度にても実行され得る。ある態様において、反応は、ほぼ室温(すなわち、18℃と24℃との間)にて実行される。ある態様において、反応は、室温を下回って(例として、0℃と室温との間で)実行される。ある態様において、反応は、室温を上回る温度(例として、室温と100℃との間)にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。
ある態様において、Ni/Zr媒介ケトール化反応は、ニッケル錯体、ジルコニウム錯体、および還元金属の存在下で実行される。ある態様において、ニッケル錯体は、NiBr(dtbbpy)である。ある態様において、ジルコニウム錯体は、CpZrClである。ある態様において、還元金属は、亜鉛である。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、および亜鉛金属の存在下で実行される。ある態様において、反応は、DMI(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)などの極性溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行である。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。例えば、ある態様において、カップリングさせることは、以下の条件:DMI中、室温にて、5mol% NiBr(dtbbpy)、1.0当量 CpZrCl、過剰な亜鉛金属の下で実行される。
ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、亜鉛金属、および塩基またはプロトン捕捉剤の存在下で実行される。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、亜鉛金属、および(t−Bu)(Me)Pyの存在下で実行される。ある態様において、反応は、DMIとEtOAc(酢酸エチル)との混合物中で実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行である。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。例えば、ある態様において、をカップリングさせることは、以下の条件:DMI−EtOAc中、室温にて、30mol% NiBr(dtbbpy)、3.0当量 CpZrCl、6.0当量 亜鉛金属、および4.0当量 (t−Bu)(Me)Pyの下で実行される。
ハリコンドリンおよび類似体の合成
本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化反応は、ハリコンドリン(例として、ハリコンドリンA、B、C;ホモハリコンドリンA、B、C、ノルハリコンドリンA、B、C)およびそれらの類似体の合成に対して適用され得る。ある態様において、方法は、化合物(1)などの式(H3-A)で表される化合物の合成において有用である。ある態様において、方法は、(1)本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化反応を介して「左半分」構成ブロックを「右半分」構成ブロックとカップリングさせること;これに続き(2)その結果得られたカップリング産物を環化させること(例として、酸媒介環化);任意にこれに続き、所望の産物に到達するのに必要ないずれの合成転換というステップを含む。
ハリコンドリンの合成
本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化反応は、ハリコンドリン(例として、ハリコンドリンA、B、C)およびそれらの類似体の調製に対して適用され得る。例えば、スキーム2Aに示されるとおり、Ni/Zr媒介ケトール化を介し式(L-2-14)で表される左半分を式(R-2-I)で表される右半分とカップリングさせることで、式(H-2-II)で表されるケトンが生産され、この環化が、ハリコンドリンもしくはその類似体、またはそれへの中間体である式(H-2-I)で表される化合物を提供する。
スキーム2A
本明細書に提供されるのは、式(H-2-I):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(H-2-II):

で表される化合物、またはその塩を環化させることを含み、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキル、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P1、RP2、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、式(H-2-II)で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップは、酸の存在下で実行される。酸は、ルイス酸であっても、またはブレンステッド酸であってもよい。ある態様において、酸は、ブレンステッド酸である。ある態様において、酸は、スルホン酸である。ある態様において、酸は、スルホン酸の塩である。ある態様において、酸は、ピリジニウム塩である。ある態様において、酸は、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)である。ある態様において、酸は、触媒量で存在する。ある態様において、酸は、化学量論量(例として、およそ1当量)または過剰量(例として、1当量より多い)で存在する。ある態様において、酸は、過剰量(例として、約5当量)で存在する。
ある態様において、環化させるというステップは、PPTSの存在下で実行される。ある態様において、ステップは、CHClなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行である。ある態様において、反応は、ほぼ20℃にて実行される。例えば、ある態様において、環化させるというステップは、以下の条件:ほぼ20℃にて(例として、2時間)CHCl中5当量のPPTSの下で実行される。
ある態様において、RP1、RP2、およびRP3はシリル保護基であり、RP4およびRP5は水素である。ある態様において、RP1およびRP2はTBSであり、RP3はTESであり、RP4およびRP5は水素である。
ある態様において、式(H-2-II)で表される化合物は、式(H-2-IIA):

で表される化合物、またはその塩である。
本明細書に提供されるのは、式(H-2-II):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-2-14):

で表される化合物、またはその塩を、式(R-2-I):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることを含み、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
は、ハロゲンまたは脱離基である;
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P1、RP2、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、カップリングさせることで、式(H-2-II)で表される化合物を提供するというステップは、本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化である。Ni/Zr媒介ケトール化のための本明細書に提供されるいずれの試薬または条件は、カップリングさせることにおいて使用されてもよい。ある態様において、Ni/Zr媒介ケトール化反応は、ニッケル錯体、ジルコニウム錯体、および還元金属の存在下で実行される。反応はまた、塩基またはプロトン捕捉剤などの1以上の追加の試薬の存在下でも実行されてよい。ある態様において、ニッケル錯体は、NiBr(dtbbpy)である。ある態様において、ジルコニウム錯体は、CpZrClである。ある態様において、還元金属は、亜鉛である。ある態様において、追加の塩基またはプロトン捕捉剤は、(t−Bu)(Me)Pyである。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、および亜鉛金属の存在下で実行される。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、および亜鉛金属の存在下で実行される。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、亜鉛金属、および(t−Bu)(Me)Pyの存在下で実行される。ある態様において、反応は、DMI(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)などの極性溶媒中で実行である。ある態様において、反応は、DMIとEtOAc(酢酸エチル)との混合物中で実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行である。
例えば、ある態様において、カップリングさせることは、以下の条件:DMI−EtOAc中、室温にて、30mol% NiBr(dtbbpy)、3.0当量 CpZrCl、6.0当量 亜鉛金属、および4.0当量 (t−Bu)(Me)Pyの下で実行される
ある態様において、RP1、RP2、RP3、RP4およびRP5は、シリル保護基である。ある態様において、RP1およびRP2は、TBSである;およびRP3、RP4、およびRP5は、TESである。
ある態様において、式(H-2-II)で表される化合物を調製する方法はさらに、式(H-2-II)で表される化合物の1個以上の酸素原子を脱保護するという1以上のステップ(例として、式(H-2-IIA)で表される化合物、またはその塩を生産すること)を含む。ある態様において、その結果得られる化合物またはその塩は次いで、式(H-2-I)で表される化合物、またはその塩を生産する環化ステップにおいて使用され得る。ある態様において、脱保護するというステップは、フッ化物供給源の存在下で実行される(例として、1個以上の酸素原子がシリル基で保護されているとき)。
本発明において有用なフッ化物供給源の例は、これらに限定されないが、金属フッ化物(例として、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、フッ化銀)およびテトラアルキルアンモニウムフッ化物(例として、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウム)を包含する。ある態様において、フッ化物供給源は、テトラアルキルアンモニウムフッ化物である。ある態様において、フッ化物供給源は、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)である。ある態様において、フッ化水素(HF)が使用される。ある態様において、HF・ピリジンは、HF供給源として使用される。本発明において有用な保護基、および保護/脱保護反応において有用な試薬の他の例は、当該技術分野において、例として、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999(参照により本明細書に組み込まれる)において見出され得る。
式(H-2-I)で表される化合物、またはその塩が得られたら、方法は、所望の化合物(例として、ハリコンドリンA、B、C、またはそれらの類似体)を生産する1以上の追加のステップ(例として、脱保護、保護、置換、付加、脱離)を含んでもよい。
ホモハリコンドリンの合成
本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化反応は、ホモハリコンドリン(例として、ホモハリコンドリンA、B、C)、およびそれらの類似体の調製に対して適用され得る。例えば、スキーム2Bに示されるとおり、Ni/Zr媒介ケトール化を介し式(L-2-16)で表される左半分を式(R-2-I)で表される右半分とカップリングさせることで、式(HH-2-II)で表されるケトンが生産され、この環化は、ホモハリコンドリン天然産物もしくはそれらの類似体、またはそれらへの中間体である式(HH-2-I)で表される化合物を提供する。
スキーム2B
本明細書に提供されるのは、式(HH-2-I):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(HH-2-II):

で表される化合物、またはその塩を環化させることを含み、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P1、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、式(HH-2-II)で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップは、酸の存在下で実行される。酸は、ルイス酸であっても、またはブレンステッド酸であってもよい。ある態様において、酸は、ブレンステッド酸である。ある態様において、酸は、スルホン酸である。ある態様において、酸は、スルホン酸の塩である。ある態様において、酸は、ピリジニウム塩である。ある態様において、酸は、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)である。ある態様において、酸は、触媒量で存在する。ある態様において、酸は、化学量論量(例として、およそ1当量)または過剰量(例として、1当量より多い)で存在する。ある態様において、酸は、過剰量(例として、約5当量)で存在する。
ある態様において、環化させるというステップは、PPTSの存在下で実行される。ある態様において、ステップは、CHClなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ20℃にて実行される。例えば、ある態様において、環化させるというステップは、以下の条件:CHCl中ほぼ20℃にて(例として、2時間)5当量のPPTSの下で実行される。
ある態様において、RP1およびRP2は、シリル保護基である;およびRP4およびRP5は、水素である。ある態様において、RP1は、TBSである;RP2は、TESである;およびRP4およびRP5は、水素である。
ある態様において、式(HH-2-II)で表される化合物は、式(HH-2-IIA):

で表される化合物、またはその塩である。
本明細書に提供されるのは、式(HH-2-II):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-2-16):

で表される化合物、またはその塩を、式(R-2-I):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることを含み、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
は、ハロゲンまたは脱離基である;
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P1、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、カップリングさせることで、式(HH-2-II)で表される化合物を提供するというステップは、本明細書に提供されるとおりのNi/Zr媒介ケトール化である。Ni/Zr媒介ケトール化のための本明細書に提供されるいずれの試薬または条件は、カップリングさせることにおいて使用されてもよい。ある態様において、Ni/Zr媒介ケトール化反応は、ニッケル錯体、ジルコニウム錯体、および還元金属の存在下で実行される。反応はまた、塩基またはプロトン捕捉剤などの1以上の追加の試薬の存在下でも実行されてよい。ある態様において、ニッケル錯体は、NiBr(dtbbpy)である。ある態様において、ジルコニウム錯体は、CpZrClである。ある態様において、還元金属は、亜鉛である。ある態様において、追加の塩基またはプロトン捕捉剤は、(t−Bu)(Me)Pyである。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、および亜鉛金属の存在下で実行される。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、および亜鉛金属の存在下で実行される。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、亜鉛金属、および(t−Bu)(Me)Pyの存在下で実行される。ある態様において、反応は、DMI(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)などの極性溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、DMIとEtOAc(酢酸エチル)との混合物中で実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。
例えば、ある態様において、カップリングさせることは、以下の条件:DMI−EtOAc中、室温にて、30mol% NiBr(dtbbpy)、3.0当量 CpZrCl、6.0当量 亜鉛金属、および4.0当量 (t−Bu)(Me)Pyの下で実行される。
ある態様において、RP1、RP2、RP3、RP4およびRP5は、シリル保護基である。ある態様において、RP1およびRP2は、TBSである;およびRP3、RP4、およびRP5は、TESである。
ある態様において、式(HH-2-II)で表される化合物を調製する方法はさらに、式(HH-2-II)で表される化合物の1個以上の酸素原子を脱保護するという1以上のステップ(例として、式(HH-2-IIA)で表される化合物、またはその塩を生産すること)を含む。ある態様において、その結果得られる化合物、またはその塩は次いで、式(HH-2-I)で表される化合物、またはその塩を生産するために環化される。ある態様において、脱保護するというステップは、フッ化物供給源の存在下で実行される(例として、1個以上の酸素原子がシリル基で保護されているとき)。フッ化物供給源の例は、本明細書に提供されている。
式(HH-2-I)で表される化合物、またはその塩が得られたら、1以上の追加のステップ(例として、脱保護、保護、置換、付加、脱離)が、所望の化合物(例として、ホモハリコンドリンA、B、C、もしくはそれらの類似体、またはそれらへの中間体)を生産するために実施されてもよい。
ノルハリコンドリンの合成
本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化反応ノルハリコンドリン(例として、ノルハリコンドリンA、B、C)およびそれらの類似体の調製に対して適用され得る。例えば、スキーム2Cに示されるとおり、Ni/Zr媒介ケトール化を介し式(L-2-15)で表される左半分を式(R-2-I)で表される右半分とカップリングさせることで、式(NH-2-II)で表されるケトンが生産され、この環化は、ノルハリコンドリンもしくはそれらの類似体、またはそれらへの中間体である式(NH-2-I)で表される化合物を提供する。
スキーム2C
本明細書に提供されるのは、式(NH-2-I):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(NH-2-II):

で表される化合物、またはその塩を環化させることを含み、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、式(NH-2-II)で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップは、酸の存在下で実行される。酸は、ルイス酸であっても、またはブレンステッド酸であってもよい。ある態様において、酸は、ブレンステッド酸である。ある態様において、酸は、スルホン酸である。ある態様において、酸は、スルホン酸の塩である。ある態様において、酸は、ピリジニウム塩である。ある態様において、酸は、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)である。ある態様において、酸は、触媒量で存在する。ある態様において、酸は、化学量論量(例として、およそ1当量)または過剰量(例として、1当量より多い)で存在する。ある態様において、酸は、過剰量(例として、約5当量)で存在する。
ある態様において、環化させるというステップは、PPTSの存在下で実行される。ある態様において、ステップは、CHClなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行である。ある態様において、反応は、ほぼ20℃にて実行される。例えば、ある態様において、環化させるというステップは、以下の条件:CHCl中ほぼ20℃にて(例として、2時間)、5当量のPPTSの下で実行される。
ある態様において、RP3は、シリル保護基である;Rは、任意置換アルキルである;およびRP4およびRP5は、水素である。ある態様において、RP3は、TESである;Rは、メチルである;およびRP4およびRP5は、水素である。
ある態様において、式(NH-2-II)で表される化合物は、式(NH-2-IIA):

で表される化合物、またはその塩である。
本明細書に提供されるのは、式(NH-2-II):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-2-15):

で表される化合物、またはその塩を、式(R-2-I):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることを含み、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
は、ハロゲンまたは脱離基である;
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、カップリングさせることで、式(NH-2-II)で表される化合物を提供するというステップは、本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化である。Ni/Zr媒介ケトール化のための本明細書に提供されるいずれの試薬または条件は、カップリングさせることにおいて使用されてもよい。ある態様において、Ni/Zr媒介ケトール化反応は、ニッケル錯体、ジルコニウム錯体、および還元金属の存在下で実行される。反応はまた、塩基またはプロトン捕捉剤などの1以上の追加の試薬の存在下でも実行されてよい。ある態様において、ニッケル錯体は、NiBr(dtbbpy)である。ある態様において、ジルコニウム錯体は、CpZrClである。ある態様において、還元金属は、亜鉛である。ある態様において、追加の塩基またはプロトン捕捉剤は、(t−Bu)(Me)Pyである。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、および亜鉛金属の存在下で実行される。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、および亜鉛金属の存在下で実行される。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、亜鉛金属、および(t−Bu)(Me)Pyの存在下で実行される。ある態様において、反応は、DMI(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)などの極性溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、DMIとEtOAc(酢酸エチル)との混合物中で実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。
例えば、ある態様において、カップリングさせることは、以下の条件:DMI−EtOAc中、室温にて、30mol% NiBr(dtbbpy)、3.0当量 CpZrCl、6.0当量 亜鉛金属、および4.0当量 (t−Bu)(Me)Pyの下で実行される。
ある態様において、RP3は、シリル保護基である;Rは、任意置換アルキルである;およびRP4およびRP5は、シリル保護基である。ある態様において、RP3は、TESである;Rは、メチルである;およびRP4およびRP5は、TESである。
ある態様において、式(NH-2-II)で表される化合物を調製する方法はさらに、式(NH-2-II)で表される化合物の1個以上の酸素原子を脱保護するという1以上のステップ(例として、式(NH-2-IIA)で表される化合物、またはその塩を生産すること)を含む。ある態様において、その結果得られる化合物、またはその塩は次いで、式(NH-2-I)で表される化合物、またはその塩を生産するために環化される。ある態様において、脱保護するというステップは、フッ化物供給源の存在下で実行される(例として、1個以上の酸素原子がシリル基で保護されているとき)。フッ化物供給源の例は、本明細書に提供されている。
式(NH-2-I)で表される化合物、またはその塩が得られたら、方法は、所望の化合物(例として、ホモハリコンドリンA、B、C、またはそれらの類似体)を生産する1以上の追加のステップ(例として、脱保護、保護、置換、付加、脱離)を含んでもよい。
追加のハリコンドリン類似体の合成
追加のハリコンドリン類似体の調製のための方法は、本明細書に提供されている。本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化反応は、追加のハリコンドリン類似体の調製に対して適用され得る。例えば、スキーム2Dに示されるとおり、Ni/Zr媒介ケトール化を介し式(L-2-6)で表される左半分を式(R-2-I)で表される右半分とカップリングさせることで、式(H3-2-II)で表されるケトンが生産され、この環化は、式(H3-2-I)で表される化合物を提供する。式(H3-2-I)で表される化合物は、所望の化合物を生産するさらなる合成転換へ供され得る。
スキーム2D
スキーム2Dに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(H3-2-I):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(H3-2-II):

で表される化合物、またはその塩を環化させることを含み、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、式(H3-2-II)で表される化合物は、式(H3-2-IIA):

で表される化合物、またはその塩である。
ある態様において、方法は、化合物(2):

化合物(2)、

またはその塩を調製する方法であって、方法は、式:

化合物(C)

で表される化合物、またはその塩を環化させることを含む。
ある態様において、式(H3-2-II)で表される化合物、化合物(C)、またはその塩を環化させるというステップは、酸の存在下で実行される。酸は、ルイス酸であっても、またはブレンステッド酸であってもよい。ある態様において、酸は、ブレンステッド酸である。ある態様において、酸は、スルホン酸である。ある態様において、酸は、スルホン酸の塩である。ある態様において、酸は、ピリジニウム塩である。ある態様において、酸は、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)である。ある態様において、酸は、触媒量で存在する。ある態様において、酸は、化学量論量(例として、およそ1当量)または過剰量(例として、1当量より多い)で存在する。ある態様において、酸は、過剰量(例として、約5当量)で存在する。ある態様において、ステップは、溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、ジクロロメタン(DCM)中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ20℃にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ9〜11℃にて実行される。
ある態様において、環化させるというステップは、PPTSの存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、DCM中PPTSの存在下で実行される。例えば、ある態様において、環化させるというステップは、以下の条件:ほぼ20℃にて(例として、2時間)DCM中5当量のPPTSの下で実行される。例えば、ある態様において、環化させるというステップは、以下の条件:ほぼ9〜11℃にて(例として、3時間)DCM中5当量のPPTSの下で実行される。
ある態様において、2個のRP6は、酸素保護基である;およびRP4およびRP5は、水素である。ある態様において、2個のRP6は、結び合って以下:

を形成する;およびRP4およびRP5は、水素である。ある態様において、2個のRP6は、結び合って以下:

を形成する;およびRP4およびRP5は、水素である。ある態様において、各RP6、RP4、およびRP5は各々、水素である。ある態様において、化合物(C)の1個以上の遊離ヒドロキシル基は、酸素保護基(例として、シリル保護基)で置換されている。
スキーム2Dに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(H3-2-II):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-2-6):

で表される化合物、またはその塩を、式(R-2-I):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることを含み、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
は、ハロゲンまたは脱離基である;
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、方法は、式(E-L):

で表される化合物、またはその塩を、式(E-R):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(E-1):

で表される化合物、またはその塩を生産することを含み、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
は、ハロゲンまたは脱離基である;および
P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、カップリングさせることで、式(H3-2-II)、(E-1)で表される化合物、またはその塩を提供するというステップは、本明細書に提供されるNi/Zr媒介ケトール化である。Ni/Zr媒介ケトール化のための本明細書に提供されるいずれの試薬または条件は、カップリングさせることにおいて使用されてもよい。例として、上のNi/Zr媒介ケトール化反応と題するセクションを参照。
ある態様において、Ni/Zr媒介ケトール化反応は、ニッケルおよびジルコニウム錯体の存在下で実行される。ある態様において、Ni/Zr媒介ケトール化反応は、ニッケル錯体、ジルコニウム錯体、および還元金属の存在下で実行される。
ある態様において、ニッケルは、ニッケル錯体である。ある態様において、ニッケルは、ニッケル(II)またはニッケル(0)錯体である。ある態様において、ニッケル錯体は、式:NiX・(配位子)で表される;式中Xは、ハロゲンであり、「配位子」は、二座配位子である。ある態様において、ニッケル錯体は、溶液中のニッケル供給源と「配位子」との錯体形成後に使用される。ある態様において、ニッケル供給源は、NiClである;「配位子」は、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル(tbbpy)である;およびニッケル錯体は、式NiCl・(tbbpy)で表される。ある態様において、ニッケル供給源は、NiBrである;および「配位子」は、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル(tbbpy)である;およびニッケル錯体は、式NiBr・(tbbpy)で表される。
ある態様において、ジルコニウム錯体は、CpZrClである。ある態様において、CpZrClは、化学量論量または過剰量で存在する(例として、1〜4当量)。ある態様において、還元金属は、亜鉛金属である。ある態様において、還元金属は、金属マンガンである。ある態様において、亜鉛または金属マンガンは、過剰量で存在する。反応はまた、塩基および/またはプロトン捕捉剤などの1以上の追加の試薬の存在下でも実行されてよい。ある態様において、反応は、(t−Bu)(Me)Pyの存在下で実行される。ある態様において、反応は、プロトン・スポンジ(例として、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン)の存在下で実行される。
ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、および亜鉛金属の存在下で実行される。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、および金属マンガンの存在下で実行される。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、亜鉛金属、および(t−Bu)(Me)Pyの存在下で実行される。ある態様において、反応は、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、金属マンガン、および(t−Bu)(Me)Pyの存在下で実行される。
ある態様において、反応は、DMI(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)などの極性溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、DMIとEtOAc(酢酸エチル)との混合物中で実行される。ある態様において、反応は、DMIとエタノールとの混合物中で実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行である。ある態様において、反応は、ほぼ30℃にて実行される。
例えば、ある態様において、カップリングさせることは、以下の条件:室温にてDMI−EtOAc中、30mol% NiBr(dtbbpy)、3.0当量 CpZrCl、6.0当量 亜鉛金属、および4.0当量 (t−Bu)(Me)Pyの下で実行される。
ある態様において、カップリングさせることは、DMI中、NiBr(dtbbpy)、CpZrCl、および金属マンガンの存在下で実行される。例えば、ある態様において、カップリングさせることは、以下の条件:ほぼ30℃にて(例として、4時間)DMI中、およそ75mol% NiBr(dtbbpy)、3.5当量 CpZrCl、および7当量 金属マンガンの下で実行される
ある態様において、カップリングさせることは、式(L-2-6)で表される化合物、またはその塩を、式(R-2-I)で表される化合物、またはその塩、CpZrCl、および金属マンガンの存在下で反応させること;これに続くNiBr(dtbbpy)の反応混合物への添加によって実行される。ある態様において、カップリングさせることは、式(L-2-6)で表される化合物、またはその塩を、DMI中、式(R-2-I)で表される化合物、またはその塩、CpZrCl、および金属マンガンの存在下で反応させること;これに続くDMIの溶液中NiBr(dtbbpy)の反応混合物への添加によって実行される。
ある態様において、カップリングさせることは、式(E-L)で表される化合物、またはその塩を、式(R-L)で表される化合物、またはその塩、CpZrCl、および金属マンガンの存在下で反応させること;これに続くNiBr(dtbbpy)の反応混合物への添加によって実行される。ある態様において、カップリングさせることは、式(E-L)で表される化合物、またはその塩を、DMI中式(R-L)で表される化合物、またはその塩、CpZrCl、および金属マンガンの存在下で反応させること;これに続くDMIの溶液中NiBr(dtbbpy)の反応混合物への添加によって実行される。
式(H3-2-II)、(E-1)で表される化合物、またはその塩を生産するカップリング反応は、いずれの量の産物を生産するために実行され得る。ある態様において、反応は、1g、2g、5g、10g、20g、30g、50g、100g、200g、500g、または1kgより多い産物を生産するために実行される。ある態様において、反応は、1g未満の産物を生産するために実行される。ある態様において、反応は、1gから100gまでの産物(両端含む)を生産するために実行される。ある態様において、反応は、およそ1g、2g、5g、10g、20g、30g、40g、50g、60g、70g、80g、90g、または100gの産物を生産するために実行される。
ある態様において、Xは、ハロゲンであり、およびRは、任意置換ピリジルである。ある態様において、Xは、−Iである。ある態様において、Rは、2−ピリジルである。ある態様において、Xは、−Iである;およびRは、2−ピリジルである。
ある態様において、2個のRP6は、結び合って以下:

を形成する;および、RP4およびRP5は、シリル保護基である。ある態様において、2個のRP6は、結び合って以下:

を形成する;および、RP4およびRP5は、TESである。
ある態様において、式(H3-2-II)で表される化合物を調製する方法はさらに、式(H3-2-II)で表される化合物の1以上の酸素原子を脱保護するという1以上のステップ(例として、基RP4、RP5、および/またはRP6を除去すること)(例として、式(H3-2-IIA)で表される化合物、またはその塩を生産すること)を含む。ある態様において、その結果得られる化合物、またはその塩は次いで、式(H3-2-I)で表される化合物、またはその塩を生産する環化ステップにおいて使用され得る。同じく、式(E-1)で表される化合物を調製する方法はさらに、式(E-1)で表される化合物の1以上の酸素原子を脱保護するという1以上のステップ(例として、基RP4、RP5、および/またはRP6を除去すること)(例として、化合物(C)、またはその塩を生産すること)を含み得る。ある態様において、その結果得られる化合物、またはその塩は次いで、化合物(2)を生産する環化ステップにおいて使用され得る。
ある態様において、脱保護するというステップは、フッ化物供給源の存在下で実行される(例として、RP4、RP5、および/またはRP6が、シリル保護基であるとき)。フッ化物供給源の例は、本明細書に提供されている。ある態様において、フッ化物供給源は、TBAFである。ある態様において、脱保護のステップは、イミダゾール塩酸塩の存在下で実行される。ある態様において、RP4およびRP5は、TESである;および脱保護するというステップ(RP4およびRP5を除去する)は、TBAFおよびイミダゾール塩酸塩の存在下で実行される。ある態様において、2個のRP6は、結び合って以下:

を形成する;RP4およびRP5は、TESである;および脱保護するというステップ(RP6、RP4、およびRP5を除去する)は、TBAFおよびイミダゾール塩酸塩の存在下で実行される。ある態様において、反応は、THFなどの溶媒中で実行される。
式(H3-2-I)、(E-1)で表される化合物、またはその塩が得られたら、方法は、所望の化合物を生産する1以上の追加のステップ(例として、脱保護、保護、置換、付加、脱離)を含んでもよい。
ハリコンドリンのアミノ類似体の合成
本明細書に提供されるのは、式(H3-A)で表される化合物などのハリコンドリンのアミノ類似体を調製するための方法である。例えば、スキーム4において下に示されるとおり、式(H3-A)で表される化合物は、式(H3-OH)で表される化合物を変換することによって調製され得る。一級ヒドロキシル基(スキーム4中*で示される)は、式X−Rで表される試薬を用いた式(H3-A)で表される化合物の処置によって、脱離基−ORへ変換される。基−ORは次いで、アミンまたはアミン前駆体に置換され得る。ある態様において、方法は、一級−OR基をアジド(−N)で置換すること(すなわち、式(H3-N3)で表される化合物を生産すること)を含む。アジド部分は次いで、アミンへ還元されることで、式(H3-A)で表される化合物を生産し得る。
スキーム4
ある態様において、式(H3-A)で表される化合物は、化合物(1)、またはその塩である。したがって、本明細書に提供されるのは、化合物(1)およびそれらの塩を調製するための方法である。例えば、スキーム2において下に示されるとおり、化合物(1)は、化合物(2)を式(A)で表される化合物へ変換することによって調製され得る。このステップにおいて、化合物(2)の一級ヒドロキシル基(スキーム2中*で示される)は、式X−Rで表される試薬を用いた化合物(2)の処置によって、脱離基−ORへ変換される。ある態様において、脱離基は、スルホナートである(すなわち、Rは、任意置換スルホニルである)。基−ORは次いで、アミンまたはアミン前駆体に置換され得る。ある態様において、方法は、一級−OR基をアジド(−N)で置換すること(すなわち、式(B)で表される化合物を生産すること)を含む。式(B)で表される化合物のアジド部分は次いで、アミンへ還元されることで化合物(1)を生産し得る。
スキーム2
上のスキーム4に示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(H3-A):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(H3-N3):

で表される化合物、またはその塩を還元するというステップを含み、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、スキーム2に示されるとおり、本明細書に提供される方法は、化合物(1):

化合物(1)、

またはその塩を調製するための方法であって、方法は、式(B):

で表される化合物、またはその塩を還元することを含む。
還元することで、式(H3-A)で表される化合物、化合物(1)、またはその塩を形成するというステップは、アジドをアミンへ還元することが可能ないずれの試薬または条件の存在下で実行されてもよい(例として、Chem. Rev., 1988, 88(2), pp 297-368)。ある態様において、還元するというステップは、ホスフィン試薬の存在下で実行される(すなわち、シュタウディンガー反応)。ある態様において、ホスフィンは、トリアルキルホスフィンである。ある態様において、ホスフィンは、トリアリールホスフィンである。ある態様において、ホスフィンは、トリフェニルホスフィン(PhP)である。ある態様において、ホスフィン試薬は、ポリマー結合ホスフィンである。ある態様において、ホスフィン試薬は、ポリマー結合トリフェニルホスフィンである。ある態様において、ホスフィンでの処置は、水での処置、例として、水性ワークアップ(aqueous work-up)が続く。
ある態様において、およそ1当量のホスフィン試薬が使用される。ある態様において、1当量より多いホスフィン試薬が使用される。ある態様において、およそ1〜10当量のホスフィン試薬が使用される。ある態様において、およそ1〜5当量のホスフィン試薬が使用される。ある態様において、およそ3当量のホスフィンが使用される。ある態様において、反応は、溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、THF中で実行される。ある態様において、反応は、THFおよび水中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行である。ある態様において、反応は、ほぼ25℃にて実行される。
ある態様において、反応は、THFおよび水中ポリマー結合PPhの存在下で実行される。ある態様において、反応は、以下の条件:ほぼ25℃にて(例として、70時間)THFおよび水中3当量 ポリマー結合PPhの下で実行される
ある態様において、産物は、沈殿によって精製および単離される。ある態様において、産物は、カラムクロマトグラフィーによって精製される。ある態様において、産物は、カラムクロマトグラフィーと沈殿との組み合わせを使用して単離および精製される。
ある態様において、RP6は、水素である。ある態様において、RP6は、酸素保護基である。ある態様において、RP6は、シリル保護基である。ある態様において、化合物(B)および化合物(1)の1個以上の遊離ヒドロキシル基は、酸素保護基(例として、シリル保護基)で置換される。
他の試薬および条件も、化合物(B)のアジド、または式(H3-N3)で表される化合物を、アミンへ変換するために使用されてもよい。例えば、ある態様において、還元するというステップは、パラジウムおよび水素(例として、Pd/CおよびH)の存在下で実行される。ある態様において、還元するというステップは、水素化物(すなわち、H)供給源の存在下で実行される。
スキーム4に示されるとおり、また本明細書に提供されるのには、式(H3-N3):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(H3-L):

で表される化合物、またはその塩を、アジドの存在下で反応させることで、式(H3-N3)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含み、式中:
は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである;
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、スキーム2に示されるとおり、方法は、式(B):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(A):

で表される化合物、またはその塩を、アジドの存在下で反応させることを含み、式中:
は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである。
式(H3-N3)で表される化合物、化合物(B)、またはその塩を形成する反応は、アジドの存在下で実行される。ある態様において、アジドは、アジド塩である。ある態様において、アジドは、アジ化ナトリウム(NaN)またはアジ化カリウム(KN)である。ある態様において、アジドは、テトラアルキルアンモニウムアジド(すなわち、[(アルキル)N]N)である。ある態様において、アジドは、テトラブチルアンモニウムアジド([n−BuN]N)である。ある態様において、およそ1当量のアジドが存在する。ある態様において、1当量より多いアジドが存在する。ある態様において、およそ1〜10当量のアジドが存在する。ある態様において、およそ5〜10当量が存在する。ある態様において、およそ8当量のアジドが存在する。
ある態様において、反応は、溶媒中で実行される。ある態様において、溶媒は、極性溶媒である。ある態様において、溶媒は、非極性溶媒である。ある態様において、溶媒は、トルエンである。ある態様において、反応は、室温を上回る温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温からおよそ150℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ100℃にて実行される。
ある態様において、反応は、トルエン中テトラブチルアンモニウムアジド([n−BuN]N)の存在下で実行である。ある態様において、反応は、およそ100℃にてトルエン中テトラブチルアンモニウムアジド([n−BuN]N)の存在下で実行である。ある態様において、反応は、以下の条件:およそ100℃にて(例として、5時間)トルエン中8当量のテトラブチルアンモニウムアジド([n−BuN]N)の下で実行される。
ある態様において、RP6は、水素であり、およびRは、Tsである。ある態様において、RP6は、酸素保護基であり、およびRは、Tsである。ある態様において、RP6は、シリル保護基であり、およびRは、Tsである。ある態様において、化合物(A)および化合物(B)の1個以上の遊離ヒドロキシル基は、酸素保護基(例として、シリル保護基)で置換されている。
ある態様において、式(A)で表される化合物は、以下の:

またはその塩である。「Ts」は、式:

で表されるトシル基である。
また本明細書に提供されるのには、式(H3-L):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(H3-OH):

で表される化合物、またはその塩を、式X−Rで表される試薬の存在下で反応させることで、式(H3-L)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含み、式中:
は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである;
は、ハロゲンまたは脱離基である;
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、方法は、式(A):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、化合物(2):

化合物(2)、

またはその塩を、式X−Rで表される試薬の存在下で反応させることを含み、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;および
は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである。
式(H3-L)で表される化合物、化合物(A)、またはその塩を形成する反応は、式X−Rで表される試薬の存在下で実行される。全転換は、出発材料の一級ヒドロキシル基を、式−ORで表される脱離基(例として、スルホニル脱離基)へ変換する。
ある態様において、式X−Rで表される試薬は、スルホン化剤である。遊離ヒドロキシル基をスルホナート脱離基へ変換することが可能なスルホン化試薬は、当該技術分野において知られている。ある態様において、式X−Rで表される試薬は、ハロゲン化スルホニルである(すなわち、式中Rは、任意置換スルホニルである)。ある態様において、試薬は、ハロゲン化トシル(すなわち、X−Ts)である。ある態様において、試薬は、塩化スルホニルである(Xは、塩素であり、およびRは、任意置換スルホニルである)。ある態様において、試薬は、塩化トシル(TsCl)である。ある態様において、およそ1当量の試薬が使用される。ある態様において、1当量より多い試薬が使用される。ある態様において、およそ3当量の試薬が使用される。
ある態様において、反応は、1以上の追加の試薬の存在下で実行される。ある態様において、反応は、塩基の存在下で実行される。ある態様において、塩基は、窒素塩基である。ある態様において、塩基は、アミン塩基である。ある態様において、塩基は、トリアルキルアミン塩基である。アミン塩基の例は、これらに限定されないが、トリエチルアミン(TEA)およびジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)を包含する。ある態様において、塩基は、トリエチルアミン(TEA)である。ある態様において、塩基は、複素環式の塩基である。複素環式の塩基の例は、これらに限定されないが、ピリジン塩基およびイミダゾール塩基を包含する。ある態様において、およそ1当量の塩基が使用される。ある態様において、1当量より多い塩基が使用される。ある態様において、過剰(例として、およそ6当量)の塩基が使用される。
ある態様において、反応は、ルイス酸の存在下で実行される。ある態様において、ルイス酸は、ジブチル錫オキシドである。ある態様において、ルイス酸は、1当量以下で存在する(例として、0.5当量)。
ある態様において、反応は、溶媒中で実行される。ある態様において、溶媒は、ジクロロメタン(DCM)である。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行である。ある態様において、反応は、ほぼ25℃にて実行される。
ある態様において、反応は、TsCl、TEA、およびルイス酸の存在下で実行される。ある態様において、反応は、TsCl、TEA、およびジブチル錫オキシドの存在下で実行される。ある態様において、反応は、DCM中TsCl、TEA、およびジブチル錫オキシドの存在下で実行である。ある態様において、反応は、DCM中ほぼ25℃にてTsCl、TEA、およびジブチル錫オキシドの存在下で実行される。ある態様において、反応は、以下の条件:およそ25℃にて(例として、3時間)DCM中3当量 TsCl、過剰TEA(例として、およそ6当量)、および1当量未満(例として、0.6当量)のジブチル錫オキシドの下で実行される
ある態様において、RP6は、水素であり、およびRは、Tsである。ある態様において、RP6は、酸素保護基であり、およびRは、Tsである。ある態様において、RP6は、シリル保護基であり、およびRは、Tsである。ある態様において、化合物(A)および化合物(2)の1個以上の遊離ヒドロキシル基は、酸素保護基(例として、シリル保護基)で置換されている。
出発材料を調製するための方法(すなわち、式(H3-OH)で表される化合物、化合物(2)、およびそれらの塩)は、例として、追加のハリコンドリン類似体の合成と題するサブセクションの下で本明細書に提供される。
「右半分」構成ブロックの調製
また本明細書に提供されるのは、ハリコンドリン(例として、ハリコンドリンA、B、C;ホモハリコンドリンA、B、C、ノルハリコンドリンA、B、C、およびそれらの類似体)の「右半分」構成ブロックの調製において有用な方法である。例えば、上に記載のとおり、式(R-2-I)で表される化合物は、右半分構成ブロックとして有用である。スキーム3Aにおいて下に示されるとおり、式(R-2-I)で表される化合物は、式(R-4-11B)で表される化合物の置換(すなわち、基−ORP7を基−Xに置換すること)によって調製され得る。式(R-4-11B)で表される化合物は、式(R-4-11A)で表される化合物の1個以上の酸素原子を脱保護および再保護し(re-protecting)、これにより基−ORP5のうち一方(one occurrence)を基−ORP7へ変換することによって調製され得る。またスキーム3Aにおいても示されるとおり、式(R-4-11)で表される化合物は、式(R-4-10)で表される化合物を環化させることによって調製され得る。さらにまた、式(R-4-10)で表される化合物は、を式(R-4-8)で表される化合物を、式(R-4-9)で表される化合物とカップリングさせることによって得られ得る。
スキーム3A
スキーム3Aに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(R-2-I):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(R-4-11B):

で表される化合物、またはその塩、求核試薬の存在下でを反応させ、これによって基−ORP7を基−Xに置換することを含む;式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、方法は、式(E-R):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(E-R-1):

で表される化合物、またはその塩を、求核試薬の存在下で反応させ、これによって基−ORP7を基−Xに置換することを含む;式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
上に記載のとおり、式(R-2-I)、(E-R)で表される化合物、またはその塩を調製する方法は、式(R-4-11B)で表される化合物、またはその塩を、求核試薬の存在下で反応させ、これによって脱離基−ORP7を基−Xに置換するというステップを含む。ある態様において、求核試薬は、ハロゲン化物アニオン(例として、Cl、Br、I、F)である。ある態様において、反応は、ハロゲン化物塩の存在下で実行される。ある態様において、反応は、ヨウ化物塩(例として、NaI、KI)の存在下で実行され、これによって脱離基−ORP7を基−Iに置換する。ある態様において、ヨウ化物塩は、ヨウ化ナトリウム(NaI)である。ある態様において、反応は、NaIの存在下で実行される。ある態様において、反応は、極性溶媒(例として、DMFまたはDMI)中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。
ある態様において、反応は、DMI中ほぼ室温にてNaIの存在下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、2〜5時間)DMF中5当量のNaIの下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、2〜5時間)DMI中5当量のNaIの下で実行される。
ある態様において、基−ORP7は、脱離基である。ある態様において、基−ORP7は、−O−スルホニルである。ある態様において、基−ORP7は、−OMsである。ある態様において、基−ORP7は、−OTsである。ある態様において、基−ORP7は、−OTfである。ある態様において、基−ORP7は、−O−アシルである。ある態様において、基−ORP7は、−O−ホスホリルである。ある態様において、RP5は、シリル保護基である。ある態様において、RP5は、TESである。ある態様において、−ORP7は、−OTfであり、およびRP5は、TESである。
スキーム3Aに示されるとおり、式(R-4-11B)で表される化合物は、式(R-4-11A)で表される化合物の1個以上の酸素原子を脱保護および再保護し、これによって基−ORP5のうち一方を基−ORP7へ変換することによって調製され得る。
例えば、ある態様において、本明細書に提供されるのは、式(R-4-11B)で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、以下を含む:
(a)式(R-4-11A):

で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、式(R-4-11C):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ、これに続いて(b)式(R-4-11C)で表される化合物、またはその塩を再保護することで、式(R-4-11B)で表される化合物、またはその塩を生産するという1以上のステップ。
ある態様において、方法は、以下:
(a)式(E-R-2):

で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、式:

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)ステップ(a)の産物を再保護することで、式(E-R-1):

で表される化合物、またはその塩を生産するという1以上のステップを含み、式中:
P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
上に示されるとおり、式(R-4-11A)および(E-R-2)で表される化合物は、脱保護されることで、基RP5が除去され得る(すなわち、ステップ(a))。ある態様において、RP5基は、シリル保護基である;およびステップ(a)は、フッ化物供給源の存在下で実行される。ある態様において、フッ化物供給源は、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)である。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびステップ(a)は、酸の存在下で実行される。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびステップ(a)は、酸の存在下で実行される。ある態様において、酸は、p−トルエンスルホン酸(TsOH)である。ある態様において、酸は、p−トルエンスルホン酸一水和物(TsOH・HO)である。ある態様において、酸は、触媒量で存在する。
ある態様において、脱保護するというステップは、DCMおよびアルコール(例として、ROH)中で実行される。ある態様において、脱保護は、DCMおよびMeOH中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、脱保護は、ほぼ室温にて実行である。ある態様において、脱保護は、ほぼ25℃にて実行される。
ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;および脱保護は、DCMおよびアルコール中TsOH・HOの存在下で実行される。ある態様において、脱保護は、以下の条件:ほぼ25℃にて(例として、4時間)DCMおよびMeOH中触媒TsOH・HO(例として、0.02当量)の下で実行される。
ある態様において、式(R-4-11B)または(E-R-1)で表される化合物上、−ORP7は、スルホナート脱離基であり、およびRP5は、シリル保護基である;およびステップ(b)は、スルホン化試薬および塩基の存在下で実行され(これによってRP7がスルホニル基として導入される)、これに続きシリル化試薬および塩基の存在下で実行される(これによってRP5がシリル基として導入される)。ある態様において、スルホン化試薬は、トリフラート化剤である。ある態様において、スルホン化試薬は、TfOである。ある態様において、シリル化試薬は、TESOTfである。ある態様において、塩基は、アミンまたはピリジン塩基である。ある態様において、塩基は、2,4,6−コリジンである。
ある態様において、保護するというステップは、溶媒中で実行される。ある態様において、溶媒は、DCMである。ある態様において、保護するというステップは、室温を下回る温度(例として、約−78℃から−40℃まで;約−78℃から0℃まで;約−78℃から室温まで)にて実行される。
ある態様において、−ORP7は、−OTfであり、およびRP5は、TESである;およびステップ(b)は、TfOおよび塩基の存在下で実行され、これに続きTESOTfおよび塩基の存在下で実行される。ある態様において、反応は、DCM中TfOおよび2,4,6−コリジンの存在下で実行され、TESOTfの付加がこれに続く。ある態様において、反応は、以下の条件:ほぼ−78℃にてDCM中およそ1.4当量のTfOおよび5当量の2,4,6−コリジンの下で実行され、1.4当量のTESOTfの付加およびほぼ−40℃への加温がこれに続く。
スキーム3Aに示されるとおり、また本明細書に提供されるのには、式(R-4-11A):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(R-4-10):

で表される化合物、またはその塩を環化させることを含み、式中:
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキル、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキル、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、方法は、式(E-R-3):

で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(E-R-2):

で表される化合物、またはその塩を生産することを含み、式中:
P5の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(R-4-10)、(E-R-3)で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップは、無水物試薬の存在下で実行される。ある態様において、無水物試薬は、安息香酸無水物である。ある態様において、試薬は、ニトロ安息香酸無水物である。ある態様において、無水物は、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物(MNBA)である。無水物試薬は、触媒量、化学量論量、または過剰量で存在していてもよい。ある態様において、無水物試薬は、式(R-4-10)または(E-R-3)で表される化合物と比べて、過剰に(すなわち、1当量より多く)存在する。ある態様において、無水物は、およそ3当量で存在する。
ある態様において、反応は、カルボキシル基−COまたは−COHを活性化させることが可能な求核試薬の存在下で実行される。ある態様において、求核試薬は、ピリジンである。ある態様において、求核試薬は、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)である。ある態様において、求核試薬は、式(R-4-10)または(E-R-3)で表される化合物と比べて、過剰に(すなわち、1当量より多く)存在する。ある態様において、試薬は、およそ6当量で存在する。
ある態様において、環化させるというステップは、塩基の存在下で実行される。ある態様において、塩基は、窒素塩基である。ある態様において、塩基は、アミン塩基である。ある態様において、塩基は、トリアルキルアミン塩基(例として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン)である。ある態様において、塩基は、ヘテロアリール塩基(例として、ピリジン塩基、イミダゾール塩基)である。ある態様において、塩基は、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)である。ある態様において、塩基は、式(R-4-10)で表される化合物と比べて、過剰に(すなわち、1当量より多く)存在する。ある態様において、塩基は、およそ6当量で存在する。
ある態様において、環化させるというステップは、溶媒(例として、トルエン) 中で実行される。ある態様において、反応は、室温を上回る温度にて実行される。ある態様において、脱保護は、DCMおよびMeOH中で実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ70℃または80℃にて実行される。
ある態様において、環化させるというステップは、無水物試薬、求核試薬、および塩基の存在下で実行される。ある態様において、無水物試薬は、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物である。ある態様において、求核試薬は、DMAPである。ある態様において、塩基は、DIPEAなどのトリアルキルアミン塩基である。ある態様において、ステップは、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物(MNBA)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、およびジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)の存在下で実行される。
例えば、ある態様において、環化させるというステップは、以下の条件:ほぼ70℃にてトルエン中6当量 MNBA、12当量 DMAP、および6当量 DIPEAの下で実行される。例えば、ある態様において、環化させるというステップは、以下の条件:ほぼ80℃にて(例として、6時間)トルエン中3当量 MNBA、6当量 DMAP、および6当量 DIPEAの下で実行される。ある態様において、反応は、式(R-4-10)または(E-R-3)で表される化合物、またはその塩の、反応混合物へのゆっくりした添加(すなわち、滴加)を必然的に伴う。
ある態様において、式(R-4-10)で表される化合物は、式(R-4-10A):

で表される化合物、またはその塩である。
ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびRは、水素である。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびRは、水素である。
また本明細書に提供されるのには、式(R-4-10):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、ステップ:
(a)式(R-4-8):

で表される化合物、またはその塩を、式(R-4-9):

で表される化合物、またはその塩をカップリングさせることで、式(R-4-10B):

で表される化合物、またはその塩を生産すること、これに続き
(b)式(R-4-10B)で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(R-4-10)で表される化合物、またはその塩を生産することを含み、式中:
およびXは各々、独立して、ハロゲンまたは脱離基である;
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、方法は、以下:
(a)式(E-R-4):

で表される化合物、またはその塩を、式(E-R-5):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(E-R-6):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ、これに続き
(b)式(E-R-6)で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(E-R-7):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含み、式中:
およびXは各々、独立して、ハロゲンまたは脱離基である;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、上のステップ(a)(式(R-4-10B)、(E-R-6)で表される化合物、またはその塩を調製する)は、Ni/Cr媒介還元カップリング反応である;および上のステップ(b)(式(R-4-10)、(E-R-7)で表される化合物、またはその塩を調製する)は、酸で促進されるかまたは塩基で促進される分子内フラン環化である。ステップ(a)および(b)のための試薬および条件は、例として、2016年11月3日に公開された国際PCT出願公開WO 2016/176560、および2016年1月7日に公開されたWO 2016/003975から見出され得るが、これらの内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
Ni/Cr媒介還元カップリング(すなわち、ステップ(a))は、ニッケルおよびクロムの存在下で実行される。ある態様において、ニッケルは、ニッケル錯体である。ニッケル錯体の例は、これらに限定されないが、図9Bに示されるものを包含する。ある態様において、ニッケル錯体は、(Et)Phen・NiClである。ある態様において、ニッケル錯体は、以下:

である。ある態様において、ニッケル錯体は、触媒量で存在する。
ある態様において、クロムは、クロム錯体である。ある態様において、クロム錯体は、クロム塩およびキラル配位子から調製される。ある態様において、クロム塩は、CrClまたはCrClである。ある態様において、キラル配位子は、キラルスルホンアミドである。キラル配位子の例は、これらに限定されないが、図9Bに示されるものを包含する。ある態様において、キラル配位子は、(S)-4-Gである。ある態様において、キラルスルホンアミド配位子は、以下:

のうちの1つで表される化合物、またはその塩である。ある態様において、クロム錯体は、触媒量で存在する。
Ni/Cr媒介還元カップリングは、1以上の追加の試薬の存在下で実行されてもよい。ある態様において、カップリングさせることは、リチウム塩(例として、LiClまたはLiBr)の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、亜鉛またはマンガン(例として、亜鉛または金属マンガン)などの還元金属の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、ジルコニウム(例として、ZrCpCl)の存在下で実行される。ある態様において、還元金属は、亜鉛金属である。ある態様において、金属は、金属マンガンである。ある態様において、カップリングさせることは、塩基またはプロトン捕捉剤(例として、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジン)の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、プロトン・スポンジ(例として、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン)の存在下で実行である。
ある態様において、反応は、溶媒中で実行される。ある態様において、溶媒は、アセトニトリル(MeCN)である。ある態様において、脱保護は、DCMおよびMeOH中で実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ30℃にて実行される。
ある態様において、Ni/Cr媒介還元カップリングは、ニッケル錯体、クロム塩、スルホンアミド配位子、リチウム塩、ジルコニウム錯体、還元金属、および塩基またはプロトン捕捉剤の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせるというステップは、(Et)Phen・NiCl、CrCl、(S)-4-G、LiCl、ZrCpCl、金属マンガン、および塩基またはプロトン捕捉剤(例として、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジン)の存在下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:MeCN中室温にて(例として、2時間)2mol% (Et)Phen・NiCl、10mol% CrCl、10mol% 配位子(S)−4−G、2当量 LiCl、2.5当量 ZrCpCl、過剰な金属マンガン、および2.5当量 2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジンの下で実行される。
ある態様において、Ni/Cr媒介還元カップリングは、ニッケル錯体、クロム塩、スルホンアミド配位子、ジルコニウム錯体、還元金属、および塩基またはプロトン捕捉剤の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、:式:

で表されるニッケル錯体、CrCl、式:

で表されるスルホンアミド配位子、CpZrCl、金属マンガン、および塩基またはプロトン捕捉剤(例として、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジンおよび/またはプロトン・スポンジ(例として、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン))の存在下で実行される。ある態様において、反応は、MeCN中で実行される。ある態様において、反応は、ほぼ30℃にて実行される。例えば、カップリングさせることは、以下の条件:ほぼ30℃にてMeCN中3mol%の式:

で表されるニッケル錯体、20mol% CrCl、20mol%の式:

で表されるスルホンアミド配位子、2.6当量 CpZrCl、2当量 金属マンガン、および2当量の2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジン、およびプロトン・スポンジの下で実行され得る。
ある態様において、ステップ(b)(式(R-4-10)、(E-R-7)で表される化合物、またはその塩を調製する)は、ルイス酸の存在下で実行される。ある態様において、ルイス酸は、AgOTfである。ある態様において、ルイス酸は、AgOである。ある態様において、ルイス酸は、SrCOである。ルイス酸は、触媒量、化学量論量、または過剰量で存在していてもよい。他の態様において、ステップ(b)は、塩基の存在下で実行される。ある態様において、塩基は、炭酸塩である。ある態様において、塩基は、炭酸カリウム(KCO)である。
ある態様において、反応は、溶媒中で実行される。ある態様において、溶媒は、MeOHである。ある態様において、溶媒は、MeCNである。ある態様において、反応は、MeOHおよび水中で実行される。ある態様において、反応は、室温を上回る温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、50〜60℃にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ60℃にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ55℃にて実行される。
ある態様において、フラン環化に影響を及ぼすのに加えて、反応条件は、エステル−CO(ここでRは、産物(E-R-7)または(R-4-10)中、水素である)を加水分解するのにも充分である。
例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:60℃にて(例として、3時間)MeCN中10当量 KCOの下で実行される。ある態様において、反応は、ほぼ55℃にてMeOHおよび水中KCOの存在下で実行される。別の例として、反応は、以下の条件:ほぼ55℃にて(例として、23時間)MeOHおよび水中10当量 KCOの下で実行され得る。
ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、水素である;およびRは、任意置換アルキルまたは水素である。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、水素である;およびRは、メチルである。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、水素である;およびRは、水素である。
スキーム3Bに示されるとおり、式(R-4-8)で表される化合物は、式(R-4-7)で表される化合物のエステル部分(−CO)をアルデヒド部分へ還元することによって調製され得る。式(R-4-7)で表される化合物は、式(R-4-5B)で表される化合物を式(R-4-6)で表される化合物とカップリングさせ、付加体または脱保護形態の付加体の環化を介するピラン環の形成がこれに続くことによって調製され得る。次に、式(R-4-5B)で表される化合物は、式(R-4-5A)で表される化合物のエステル部分(−CO)をアルデヒド部分へ還元することによって調製され得る。式(R-4-5A)で表される化合物は、式(R-4-4)で表される化合物の環化によって調製され得るが、これは、式(R-4-2)で表される化合物を式(R-4-3)で表されるオレフィンとカップリングさせることによって調製され得る。スキーム3Bに示されるとおり、式(R-4-2)で表される化合物は、式(R-4-1)で表される化合物のラクトンを還元することによって調製され得る。
スキーム3B
スキーム3Bに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(R-4-8):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(R-4-7):

で表される化合物、またはその塩を還元することを含み、式中:
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、方法は、式(E-R-8):

で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(E-R-4):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含み、式中:
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
式(R-4-7)、(E-R-8)で表される化合物、またはその塩を還元するというステップは、エステル基−COをアルデヒド基へ変換する。ある態様において、還元するというステップは、水素化物(すなわち、H)供給源の存在下で実行される。当該技術分野において知られているいずれの水素化物供給源も、この転換において使用されてよい。水素化物供給源の例は、これらに限定されないが、水素化リチウムアルミニウム(LAH)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、水素化ホウ素リチウム、および水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)を包含する。ある態様において、水素化物供給源は、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)である。ある態様において、水素化物供給源は、化学量論量または過剰量で存在する。
還元するというステップは任意に、−CO部分をアルコールへ還元し、その結果得られるアルコールのアルデヒドへの酸化がこれに続くことで、式(R-4-7)、(E-R-8)で表される化合物、またはその塩を生産することを含んでもよい。
ある態様において、還元するというステップは、DIBALの存在下で実行される。ある態様において、反応は、溶媒中で実行される。ある態様において、溶媒は、DCMである。ある態様において、反応は、室温を下回る温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ0℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ−78℃にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:ほぼ−78℃にてDCM中DIBALの下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:ほぼ−78℃にて(例として、1〜2時間)DCM中およそ2.3当量 DIBALの下で実行される。
ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、水素である;およびRは、任意置換アルキルである。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、水素であり、およびRは、エチルである。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、水素であり、およびRは、メチルである。
スキーム3Bに示されるとおり、また本明細書に提供されるのには、式(R-4-7):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、以下:
式(R-4-5B):

で表される化合物、またはその塩を、式(R-4-6):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(R-4-7A):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(a-i)式(R-4-7A)で表される化合物、またはその塩を脱保護および環化させることで、式(R-4-7)で表される化合物、またはその塩が与えられるというステップを含む;式中:
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5、RP8、およびRP9の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および任意に、ここで2個のRP9基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(R-4-5B)および(R-4-6)で表される化合物をカップリングさせるというステップ(すなわち、ステップ(a))の後、方法は、以下:
(b)式(R-4-7A)で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、式(R-4-7B):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
(c)環化させるこで、式(R-4-7C):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および任意に
(d)式(R-4-7C)で表される化合物、またはその塩を1以上の酸素原子にて再保護することで、式(R-4-7B):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含む。
ある態様において、方法は、以下:
(a)式(E-R-9):

で表される化合物、またはその塩を、式(E-R-10):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(E-R-11):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
(b)式(E-R-11)で表される化合物、またはその塩を、基RP5およびRP8を除去するのに充分な条件下で脱保護することで、式(E-R-12):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(c)式(E-R-12)で表される化合物、またはその塩を脱保護および環化させることで、式(E-R-13):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
(d)式(E-R-13)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(E-R-14):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含む;式中:
P5、RP8、およびRP9の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および任意に、ここで2個のRP9基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、上のステップ(a)(式(R-4-7A)、(E-R-11)で表される化合物、またはその塩を調製する)は、Ni/Cr媒介還元カップリング反応である;およびステップ(a-i)または(c)(式(R-4-7)、(E-R-13)で表される化合物、またはその塩を形成する)は、ケタール脱保護および酸で促進される分子内ピラン環化である。上のステップ(a)、(a-i)、および/または(c)のための試薬および条件は、例として、2016年11月3日に公開された国際PCT公開WO 2016/176560、および2016年1月7日に公開されたWO 2016/003975から見出され得る;これらの各々の内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
Ni/Cr媒介還元カップリング(すなわち、ステップ(a))は、ニッケルおよびクロムの存在下で実行される。ある態様において、ニッケルは、ニッケル錯体である。ニッケル錯体の例は、これらに限定されないが、図9Bに示されるものを包含する。ある態様において、ニッケル錯体は、(Et)Phen・NiClである。ある態様において、ニッケル錯体は、以下:

である。ある態様において、ニッケル錯体は、触媒量で存在する。
ある態様において、クロムは、クロム錯体である。ある態様において、クロム錯体は、クロム塩およびキラル配位子から調製される。ある態様において、クロム塩は、CrClまたはCrClである。ある態様において、キラル配位子は、キラルスルホンアミドである。キラル配位子の例は、これらに限定されないが、図9Bに示されるものを包含する。ある態様において、キラル配位子は、(S)-4-Gである。ある態様において、スルホンアミド配位子は、以下:

のうちの1つで表される化合物、またはその塩である。ある態様において、クロム錯体は、触媒量で存在する。
Ni/Cr媒介還元カップリングは、1以上の追加の試薬の存在下で実行されてもよい。ある態様において、カップリングさせることは、リチウム塩(例として、LiCl)の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、亜鉛またはマンガン(例として、亜鉛または金属マンガン)などの還元金属の存在下で実行される。ある態様において、還元金属は、亜鉛金属である。ある態様において、還元金属は、金属マンガンである。ある態様において、カップリングさせることは、ジルコニウム(例として、ZrCpCl)の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、塩基またはプロトン捕捉剤(例として、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジン)の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、プロトン・スポンジ(例として、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン)の存在下で実行される。
ある態様において、反応は、溶媒中で実行される。ある態様において、溶媒は、MeCNである。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ40℃にて実行される。
ある態様において、Ni/Cr媒介還元カップリングは、ニッケル錯体、クロム塩、スルホンアミド配位子、リチウム塩、ジルコニウム錯体、還元金属、および塩基またはプロトン捕捉剤の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせるというステップは、(Et)Phen・NiCl、CrCl、(S)-4-F、LiCl、金属マンガン、およびZrCpClの存在下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、3時間)MeCN中2mol% (Et)Phen・NiCl、10mol% CrCl、10mol% 配位子(S)-4-F、2当量 LiCl、過剰な金属マンガン、2.5当量 ZrCpClの下で実行される。
ある態様において、カップリングさせることは、式:

で表されるニッケル錯体、CrCl、式:

で表されるスルホンアミド配位子、CpZrCl、金属マンガン、および塩基またはプロトン捕捉剤(例として、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジンおよび/またはプロトン・スポンジ(例として、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン))の存在下で実行される。ある態様において、反応は、ほぼ40℃にてMeCN中で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:ほぼ40℃にて(例として、19時間)MeCN中0.5mol%以上の式:

で表されるニッケル錯体、20mol% CrCl、20mol% 式:

で表されるスルホンアミド配位子、1.1当量 CpZrCl、4当量 金属マンガン、およびプロトン・スポンジの下で実行される。
ある態様において、RP5およびRP8は、シリル保護基である;およびステップ(b)における脱保護は、フッ化物供給源の存在下で実行される。ある態様において、フッ化物供給源は、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)である。
ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;2個のRP9は、一緒に結び合って、以下:

を形成する;RP8は、任意置換ベンジルまたは任意置換シリル保護基である;およびRは、任意置換アルキルである。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;2個のRP9は、一緒に結び合って、

を形成する;RP8は、MPMである;Rは、エチルである。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;2個のRP9は、一緒に結び合って、

を形成する;RP8は、TBSである;およびRは、メチルである。
ステップ(a-i)および(c)(式(R-4-7)で表される化合物、(E-R-13)、またはその塩を形成する)におけるケタール脱保護および酸で促進される分子内ピラン環化は、出発材料のケタールを脱保護し、式(R-4-7)または(E-R-13)で表される化合物の新しい6員環を提供する環化反応がこれに続くことを伴う。脱保護および環化は、同じステップにおいてなされてもよく、または別個のステップにおいてなされてもよく、この場合どちらの順であってもよい。ある態様において、脱保護し環化させるというステップは、酸の存在下で(例として、ルイス酸またはブレンステッド酸)実行される。ある態様において、酸は、ルイス酸である。ある態様において、脱保護し環化させるというステップは、水素化物供給源の存在下で実行される。
ある態様において、脱保護し環化させるというステップは、トリアルキルシリルスルホナートまたはトリアルキルシリルハロゲン化物の存在下で実行される。ある態様において、脱保護し環化させるというステップは、トリエチルシリルトリフルオロメチルスルホナート(TESOTf)の存在下で実行される。ある態様において、脱保護し環化させるというステップは、トリメチルシリルトリフルオロメチルスルホナート(TMSOTf)の存在下で実行される。ある態様において、TESOTfまたはTMSOTfは、化学量論量または過剰量で存在する。
ある態様において、脱保護し環化させるというステップは、トリアルキルシランの存在下で実行される。ある態様において、脱保護し環化させるというステップは、トリエチルシラン(EtSiH)の存在下で実行される。ある態様において、EtSiHは、化学量論量または過剰量で存在する。
ある態様において、反応は、溶媒(例として、CHCl)中で実行される。ある態様において、反応は、室温を下回る温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ0℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。
ある態様において、脱保護し環化させるというステップは、ルイス酸および水素化物供給源の存在下で実行される。ある態様において、反応は、TESOTfおよびトリエチルシランの存在下で実行される。ある態様において、反応は、ほぼ0℃にてDCM中TESOTfおよびトリエチルシランの存在下で実行される。ある態様において、反応は、TMSOTfおよびトリエチルシランの存在下で実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ0℃までに及ぶ温度にてDCM中TMSOTfおよびトリエチルシランの存在下で実行される。ある態様において、反応は、以下の条件:ほぼ0℃にて(例として、3時間)DCM中10当量 トリエチルシラン、5当量 TESOTfの下で実行される。別の例として、ある態様において、反応は、以下の条件:およそ−78℃からおよそ0℃までに及ぶ温度にて(例として、1時間)DCM中5当量 トリエチルシラン、5当量 TMSOTfの下で実行される。
ある態様において、式(R-4-7C)、(E-R-13)、またはその塩で表される化合物を再保護するというステップ(すなわち、ステップ(d))は、RP5基を導入するために実行される。ある態様において、その結果得られるRP5基は、一緒に結び合って、以下の式:

を形成する。ある態様において、RP5基は、以下の式:

で表される。ある態様において、反応は、ケタールまたはケトン;および酸の存在下で実行される。ある態様において、ケタールは、式:

(2,2−ジメトキシプロパン)で表される。ある態様において、酸は、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)である。ある態様において、反応は、2,2−ジメトキシプロパンおよびPPTSの存在下で実行される。ある態様において、反応は、溶媒(例として、THF)中で実行される。ある態様において、反応は、ほぼ40℃にてTHFおよびPPTS中2,2−ジメトキシプロパンの存在下で実行される。ある態様において、保護は、以下の条件:ほぼ40℃にて(例として、4〜5時間)THF中4当量 2,2,−ジメトキシプロパンおよび5mol% PPTSの下で実行される。
ある態様において、式(E-R-14)、(E-R-8)、(R-4-7)、または(R-4-7B)で表される化合物、またはその塩は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、ODS(オクタデシルシリル)カラムクロマトグラフィー、および再結晶化のいずれの組み合わせによっても精製される。
またスキーム3Bにおいても示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(R-4-5B):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(R-4-5A):

で表される化合物、またはその塩を還元することを含み、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、方法は、式(E-R-15):

で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(E-R-9):

で表される化合物、またはその塩を生産することを含み、式中:
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
(R-4-5A)、(E-R-15)で表される化合物、またはその塩を還元するというステップは、−CO部分をアルデヒドへ変換する。ある態様において、還元するというステップは、水素化物(すなわち、H)供給源の存在下で実行される。当該技術分野において知られているいずれの水素化物供給源も、この転換において使用されてもよい。水素化物供給源の例は、本明細書に提供されている。ある態様において、水素化物供給源は、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)である。ある態様において、化学量論量または過剰量のDIBALが、反応において使用される。
還元するというステップは任意に、−CO部分をアルコールへ還元すること、その結果得られるアルコールのアルデヒドへの酸化がこれに続くことで、式(R-4-5B)または(E-R-9)で表される化合物、またはその塩を生産することを含んでもよい。
ある態様において、還元するというステップは、DIBALの存在下で実行される。ある態様において、反応は、溶媒(例として、DCM)中で実行される。ある態様において、反応は、室温を下回る温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ−78℃にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−70℃からおよそ−78℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ0℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:−78℃にて(例として、1〜2時間)DCM中DIBALの下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:−70℃〜−78℃にて(例として、1〜2時間)DCM中2.3当量 DIBALの下で実行される。
ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、任意置換ベンジルまたは任意置換シリル保護基である;およびRは、任意置換アルキルである。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、MPMである;およびRは、メチルである。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、TBSである;およびRは、メチルである。
また本明細書に提供されるのには、式(R-4-5A):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(R-4-4):

で表される化合物、またはその塩を環化させることを含み、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P5、RP8、およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、方法は、式(E-R-16):

で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(E-R-15):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含み、式中:
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(R-4-4)または(E-R-16)で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップは、塩基の存在下で実行される。いずれの塩基も、この環化反応において使用されてよい。ある態様において、塩基は、リン酸塩である。ある態様において、塩基は、リン酸カリウム(KPO)である。ある態様において、塩基は、1当量以下で存在する。ある態様において、塩基は、過剰量で存在する。
ある態様において、環化させるというステップは、金属キレーターなどの1以上の追加の試薬の存在下で実行される。ある態様において、反応は、クラウンエーテル(例として、18−クラウン−6)の存在下で実行される。ある態様において、反応は、18−クラウン−6の存在下で実行される。ある態様において、1当量以下の18−クラウン−6が使用される。
ある態様において、反応は、溶媒の存在下で実行される。ある態様において、溶媒は、トルエンおよび/またはMeOAcである。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、0℃から室温までにて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。
ある態様において、環化させるというステップは、塩基およびクラウンエーテルの存在下で実行される。ある態様において、反応は、KPOおよび18−クラウン−の存在下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にてトルエン中1当量 KPO、3当量 18−クラウン−6の下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:ほぼ3℃にて(例として、1〜2時間)トルエンおよびMeOAc中0.3当量 KPO、0.9当量 18−クラウン−6の下で実行される。
ある態様において、式(R-4-4)で表される化合物は、式(R-4-4A):

で表される化合物、またはその塩である。
ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、任意置換ベンジルまたは任意置換シリル保護基である;およびRは、任意置換アルキルである。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、MPMである;およびRは、メチルである。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、TBSである;およびRは、メチルである。
ある態様において、式(R-4-5A)または(E-R-15)で表される化合物、またはその塩は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーおよび/または再結晶化によって精製される。
また本明細書に提供されるのには、式(R-4-4):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(R-4-2):

で表される化合物、またはその塩を、式(R-4-3):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることを含み、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(R-4-2)で表される化合物および式(R-4-3)で表される化合物をカップリングさせることは、式(R-4-4A):

で表される化合物、またはその塩を生産し、および(R-4-4)で表される化合物、またはその塩を調製する方法は、式(R-4-4A)で表される化合物、またはその塩の酸素原子を保護する(例として、基RP8を導入する)ことを含む。方法はさらに、化合物を脱保護することで、保護基RP10を除去するというステップを含んでもよい。
ある態様において、方法は、式(E-R-17):

で表される化合物、またはその塩を、式(R-4-3):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(E-R-18):

で表される化合物、またはその塩を生産することを含み、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、方法は、(a)式(E-R-18)で表される化合物、またはその塩の遊離ヒドロキシル基を保護するというステップ;および(b)その結果得られる化合物を脱保護することで、基RP10を除去するというステップをさらに含む。
ある態様において、式(R-4-2)で表される化合物および式(R-4-3)で表される化合物をカップリングさせることで、式(R-4-4)で表される化合物を生産すること(あるいは、式(E-R-17)で表される化合物および式(R-4-3)で表される化合物をカップリングさせることで、式(E-R-18)で表される化合物を生産すること)は、Ni/Cr媒介カップリングである。Ni/Cr媒介還元カップリングは、ニッケルおよびクロムの存在下で実行される。ある態様において、ニッケルは、ニッケル錯体である。ニッケル錯体の例は、これらに限定されないが、図9Bに示されるものを包含する。ある態様において、ニッケル錯体は、(Me)Phen(OMe)・NiClである。ある態様において、ニッケル錯体は、触媒量で存在する。ある態様において、ニッケル錯体は、以下:

である。
ある態様において、クロムは、クロム錯体である。ある態様において、クロム錯体は、クロム塩およびキラル配位子から調製される。ある態様において、クロム塩は、CrClまたはCrClである。ある態様において、キラル配位子は、キラルスルホンアミドである。キラル配位子の例は、これらに限定されないが、図9Bに示されるものを包含する。ある態様において、キラル配位子は、(R)−4−Eである。ある態様において、クロム錯体は、触媒量で存在する。ある態様において、スルホンアミド配位子は、以下:

のうちの1つで表される化合物、またはその塩である。
Ni/Cr媒介還元カップリングは、1以上の追加の試薬の存在下で実行されてもよい。ある態様において、カップリングさせることは、リチウム塩(例として、LiCl)の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、亜鉛またはマンガン(例として、亜鉛または金属マンガン)などの還元金属の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、ジルコニウム(例として、ZrCpCl)の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、塩基またはプロトン捕捉剤(例として、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジンまたは2,6−ルチジン)の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせることは、プロトン・スポンジ(例として、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン)の存在下で実行である。
ある態様において、反応は、溶媒(例として、MeCN)中で実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ100℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ30℃にて実行される。
ある態様において、Ni/Cr媒介還元カップリングは、ニッケル錯体、クロム塩、スルホンアミド配位子、リチウム塩、ジルコニウム錯体、還元金属、および塩基またはプロトン捕捉剤の存在下で実行される。ある態様において、カップリングさせるというステップは、(Me)Phen(OMe)・NiCl、CrCl、配位子(S)-4-E、LiCl、金属マンガン、2,6−ルチジン、およびZrCpClの存在下で実行される。ある態様において、反応は、溶媒(例として、MeCN)中で実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にてMeCN中2mol% (Me)Phen(OMe)・NiCl、10mol% CrCl、10mol% 配位子(S)-4-E、2当量 LiCl、1.1当量 CpZrCl、1当量 2,6−ルチジン、および過剰なマンガンの下で実行される。
ある態様において、カップリングさせることは、式:

で表されるニッケル錯体、CrCl、式:

で表されるスルホンアミド配位子、CpZrCl、金属マンガン、および塩基またはプロトン捕捉剤(例として、2,6−ルチジンおよび/またはプロトン・スポンジ(例として、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン))の存在下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:ほぼ30℃にて(例として、2〜3時間)MeCN中0.5mol%の式:

で表されるニッケル錯体、20ml% CrCl、20mol%の式:

で表されるスルホンアミド配位子、1.1当量 CpZrCl、4当量 金属マンガン、2当量 2,6−ルチジン、およびプロトン・スポンジの下で実行される。
ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、任意置換ベンジルまたは任意置換シリル保護基である;Rは、任意置換アルキルである;およびRP10は、シリル保護基である。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、MPMである;Rは、メチルである;およびRP10は、TESである。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP8は、TBSである;Rは、メチルである;およびRP10は、TESである。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-2):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(R-4-1):

で表される化合物、またはその塩を還元することを含み、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
ある態様において、式(R-4-2)で表される化合物、またはその塩を調製する方法は、以下を含む:
式(R-4-1):

で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(R-4-1A):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
式(R-4-1)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(R-4-1B):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
式(R-4-1B)で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(R-4-2)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ。
(R-4-2)で表される化合物、またはその塩を還元するというステップは、化合物のラクトンを還元する。ある態様において、還元するというステップは、水素化物(すなわち、H)供給源の存在下で実行される。当該技術分野において知られているいずれの水素化物供給源も、この転換において使用されてよい。水素化物供給源の例は、本明細書に提供されている。ある態様において、水素化物供給源は、水素化ホウ素リチウム(LiBH)である。ある態様において、酸化するというステップ(すなわち、ステップ(c))は、スワーン酸化を伴う。
ある態様において、還元するというステップは、LiBHの存在下で実行される。ある態様において、反応は、ジエチルエーテルなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:0℃にてジエチルエーテル中LiBHの下で実行される。
ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびRP10は、シリル保護基である。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびRP10は、TESである。
また本明細書に提供されるのには、式(R-4-2)で表される化合物、またはその塩を調製する代替方法もあり、以下:
(a)式(R-4-1):

で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(R-4-2):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
(b)式(R-4-2A)で表される化合物、またはその塩をオレフィン化することで、式(R-4-2B):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
(c)式(R-4-2B)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(R-4-2C):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(d)式(R-4-2C)で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(R-4-2):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含み、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
ある態様において、方法は、以下:
(a)式(E-R-19):

で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(E-R-20):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
(b)式(E-R-20)で表される化合物、またはその塩をオレフィン化することで、式(E-R-21):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
(c)式(E-R-21)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(E-R-22):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(d)式(E-R-22)で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(E-R-17):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含み、式中:
P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
ある態様において、式(R-4-1)、(E-R-19)で表される化合物、またはその塩を還元するというステップ(すなわち、ステップ(a))は、水素化物供給源の存在下で実行される。水素化物供給源の例は、本明細書に提供されている。ある態様において、水素化物供給源は、水素化ホウ素リチウム(LiBH)である。ある態様において、水素化物供給源は、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)である。ある態様において、反応は、溶媒(例として、トルエン)中で実行される。ある態様において、反応は、トルエン中DIBALの存在下で実行される。ある態様において、反応は、およそ室温からおよそ−78℃まで、およそ0℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、以下の条件:−78℃から−60℃までにて(例として、1時間未満)トルエン中およそ1.3当量のDIBALの下で実行される。
ある態様において、式(R-4-2A)、(E-R-20)で表される化合物、またはその塩をオレフィン化するというステップ(すなわち、ステップ(b))は、オレフィン化試薬および塩基の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化試薬は、PhPCHBrである。ある態様において、塩基は、アルコキシドである。ある態様において、塩基は、t−BuOKである。ある態様において、オレフィン化するというステップは、PhPCHBrおよびt−BuOKの存在下で実行される。ある態様において、反応は、溶媒(例として、THF)中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、オレフィン化するというステップは、以下の条件:0℃から10℃までにて(例として、1時間未満)THF中4当量 PhPCHBr、3当量 t−BuOKの下で実行される。
ある態様において、RP10は、シリル保護基である;および保護するというステップ(c)は、シリル化試薬およびアミン塩基の存在下で実行される。ある態様において、RP10は、TESである;およびシリル化試薬は、TESOTfである。ある態様において、アミン塩基は、トリエチルアミン(TEA)である。ある態様において、保護するというステップは、TESOTfおよびTEAの存在下で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、保護するというステップは、0℃から10℃までにて(例として、1時間未満)THF中TESOTfおよびTEAの存在下で実行される。
ある態様において、式(R-4-2C)、(E-R-22)で表される化合物、またはその塩を酸化するというステップは、ジョンソン・レミュー酸化的開裂である。例えば、ある態様において、反応は、四酸化オスミウム(OsO)またはKOsO;およびN−メチルモルホリンN−オキシド(NMO)の存在下で実行される。ある態様において、反応は、過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)または酢酸鉛Pb(OAc)の存在下で実行される。ある態様において、反応は、四酸化オスミウム(OsO)およびN−メチルモルホリンN−オキシド(NMO)の存在下で実行され、これに続き過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)の存在下で実行される。ある態様において、酸化するというステップは、THF、アセトン、および/または水の存在下で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。例えば、ある態様において、酸化するというステップは、以下の条件:室温にて(例として、19時間)THF/アセトン/水中25当量 OsOおよび3当量 NMO、これに続く室温にて(例として、1時間未満)3当量 NaIOの添加の下で実行される。
左半分の調製
本明細書に記載のとおり、ハリコンドリン天然産物およびそれらの類似体の調製は、「左半分」フラグメントの、「右半分」フラグメントとのカップリングを含んでもよい。右半分構成ブロックの調製において有用な方法は、上に提供されている。別の側面において、本発明は、「左方の」構成ブロック、およびそれらの調製において有用な方法を提供する。
ハリコンドリンの左半分の調製
本明細書に提供されるのは、ハリコンドリンおよびそれらの類似体の「左半分」構成ブロックの調製において有用な方法である。例えば、ハリコンドリン系(例として、ハリコンドリンA、B、C、およびそれらの類似体)における化合物の左半分は、スキーム4Aに示されるとおりに調製され得る。例えば、式(L-2-14)で表される左半分構成ブロックは、式(L-5-17)で表される化合物のチオール化によって調製され得るが、これは、式(L-5-16B)で表される化合物を環化させることによって調製され得る。この目的に向けて(To this end)、式(L-5-16B)で表される化合物は、式(L-5-16A)で表される化合物の環化によって調製され得るが、これは、酸化およびオレフィン化を介して式(L-5-15)で表される中間体から調製され得る。またスキーム4Aにおいても示されるとおり、式(L-5-15)で表される中間体は、式(L-5-14)で表される化合物の転位によって調製され得る。式(L-5-14)で表される化合物は、式(L-5-12)で表される化合物を式(L-5-5)で表される化合物とカップリングさせることによって調製され得る。式(L-5-12)で表される化合物は、式(L-5-11)で表される化合物のエポキシ化によって調製され得るが、これは、式(L-5-10)で表される化合物を式(L-5-9)で表される化合物とカップリングさせることによって調製されてもよい。
スキーム4A
スキーム4Aに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(L-2-14):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-17):

で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP2、RP3、およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に記載のとおり、式(L-2-14)で表される化合物を形成するというステップは、式(L-5-17)で表される化合物をチオール化剤の存在下で反応させることを含む。当該技術分野において知られているいずれのチオール化剤も、この目的に向けて使用されてもよい。ある態様において、チオール化剤は、ジスルフィドである。ある態様において、チオール化剤は、式(RS)で表される。ある態様において、チオール化剤は、式(ピリジン−S)で表される。ある態様において、チオール化剤は、以下:

である。
ある態様において、式(L-5-17)で表される化合物をチオール化するというステップは、1以上の追加の試薬の存在下で実行される。ある態様において、チオール化するというステップは、ホスフィン試薬(例として、トリフェニルホスフィン(PhP))の存在下で実行される。
ある態様において、チオール化するというステップは、ジスルフィドおよびホスフィンの存在下で実行される。ある態様において、反応は、(Py−S)およびPhPの存在下で実行される。ある態様において、反応は、CHClなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、チオール化するというステップは、以下の条件:室温にて(例として、10〜20時間)CHCl中1.4当量の(Py−S)、1.2当量のPhPの下で実行される。
ある態様において、式(L-5-17)で表される化合物、またはその塩をチオール化する方法は、以下:
式(L-5-17)で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、式(L-5-17B):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
式(L-5-17B)で表される化合物、またはその塩をチオール化することで、式(L-2-14)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含む。
ある態様において、RP1、RP2、RP3、およびRP4は、シリル保護基である。ある態様において、RP1およびRP2は、TBSである;およびRP3およびRP4は、TESである。
またスキーム4Aにおいても示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(L-5-17):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-16B):

で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップを含む;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP2、RP3、およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(7-5-16B)で表される化合物を環化させるというステップは、塩基の存在下で実行される。ある態様において、塩基は、窒素塩基である。ある態様において、塩基は、アミン塩基またはアミド塩基である。ある態様において、塩基は、アミジン塩基またはグアニジン塩基である。ある態様において、塩基は、アミジン塩基(例として、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン(DBU))である。ある態様において、環化させるというステップは、酸の存在下で実行される。ある態様において、酸は、ルイス酸である。ある態様において、酸は、ブレンステッド酸である。
ある態様において、環化させるというステップは、リチウム塩(例として、LiBr、LiCl)の存在下で実行される。環化させるというステップは、1以上の追加の試薬の存在下で実行されてもよい。ある態様において、環化させるというステップは、R−OAcの存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、BnOAcの存在下で実行される。
ある態様において、環化させるというステップは、リチウム塩、および塩基の存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、LiBrおよびDBUの存在下で実行される。ある態様において、反応は、MeCNなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、10〜20時間)MeCN中10当量 LiBr、5当量 DBU、および10当量 BnOAcの下で実行である。
ある態様において、RP1、RP2、およびRP3は、シリル保護基である;およびRP4およびRP8は、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1およびRP2は、TBSである;RP3は、TESである;RP4は、MPM;およびRは、ベンジルである。
ある態様において、式(L-5-17)で表される化合物、またはその塩は、脱保護されることで、基RP4が除去され、式(L-5-17C):

で表される化合物、またはその塩が生産される;および任意に、再保護する(すなわち、基RP4を、例として、ベンジル保護基(例として、MPM)から、シリル保護基(例として、トリエチルシリルなどのトリアルキルシリル)へ切り替える)。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-16B):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、以下:
(a)式(L-5-15):

で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(L-5-15B):

で表される化合物、またはその塩を与えるというステップ;および
(b)式(L-5-15B)で表される化合物、またはその塩を、オレフィンおよびオレフィンメタセシス触媒の存在下で反応させることで、式(L-5-16B)で表される化合物を生産するというステップを含み、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、オレフィンは、式:

で表される。さらにまた、当該技術分野において知られているいずれのオレフィンメタセシス触媒も、式(L-5-16B)で表される化合物を供給するメタセシス反応においても使用されてよい。
ある態様において、RP1、RP2、RP10、およびRP3は、シリル保護基である;およびRP4は、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1およびRP2は、TBSである;およびRP3は、TESである;RP4は、MPMである;およびRP10は、TESである。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-16B):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-16A):

で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップを含み、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(L-5-16A)で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップは、塩基の存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、酸(例として、ルイス酸またはブレンステッド酸)の存在下で実行される。ある態様において、酸は、リン酸である。ある態様において、酸は、リン酸ジフェニル((PhO)P(=O)OH)である。ある態様において、酸は、式(L-5-16A)で表される化合物と比べて、触媒量、化学量論量、または過剰量で存在する。ある態様において、酸は、触媒量(例として、およそ5mol%)で存在する。
ある態様において、環化させるというステップは、リン酸ジフェニルの存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、THF、またはTHFとHOとの混合物などの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、およそ24時間)THF−HO中5mol% リン酸ジフェニルの下で実行される。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-16A):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、以下:
(a)式(L-5-15):

で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-15B)もしくは(L-5-15BB):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(L-5-15B)または(L-5-15BB)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(L-5-15C):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含み、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
上のステップ(a)における反応は、酸化的開裂である;ステップ(b)における反応は、オレフィン化反応である。ある態様において、酸化的開裂は、オゾン分解を介して(例として、Oの存在下で)実行される。ある態様において、切断は、二重結合をジヒドロキシル化することが可能な1以上の試薬(例として、四酸化オスミウム(OsO)、N−メチルモルホリンN−オキシド(NMMO))の存在下で実行され、これに続き遷移金属(例として、Pb(OAc)などの鉛錯体)の存在下で実行される。ある態様において、二重結合は、OsO、NMMO、および水での処置によってジヒドロキシル化される。ある態様において、反応は、アセトンなどの溶媒の存在下で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、二重結合は、以下の条件:室温にて(例として、20〜25時間)アセトン中10mol% OsO、2当量 NMMO、および水の下でジヒドロキシル化される。その結果得られる化合物はある態様において、次いで、Pb(OAc)およびKCOで処置されることで、アルデヒドまたはヘミアセタールを生産する。例えば、ある態様において、このステップは、以下の条件:室温にて(例として、およそ1時間)CHCl中1.2当量 Pb(OAc)、3当量 KCOの下で実行される。
ある態様において、オレフィン化は、ウィッティヒ(Wittig)試薬またはホーナー・ワズワース・エモンズ(Horner-Wadsworth Emmons)試薬の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化は、式:(RO)P(O)CHCOで表される試薬の存在下で実行される。ある態様において、試薬は、式:(MeO)P(O)CHCO(例として、(MeO)P(O)CHCOBn)で表される。ある態様において、オレフィン化は、塩基(例として、KPOなどのリン酸塩)の存在下で実行される。
ある態様において、オレフィン化は、式:(RO)P(O)CHCOで表されるオレフィン化試薬、および塩基の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化は、(MeO)P(O)CHCOBnおよびKPOの存在下で実行される。ある態様において、反応は、トルエンなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、約20〜25時間)トルエン中4当量 (MeO)P(O)CHCOBn、3当量 KPOの下で実行される。
ある態様において、RP1、RP2、RP3、およびRP10は、シリル保護基である;およびRP4およびRは、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1およびRP2は、TBSである;RP3およびRP10は、TESである;RP4は、MPMである;およびRは、ベンジルである。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-15):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-14):

で表される化合物、またはその塩を、酸または塩基の存在下で反応させるというステップを含み、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
上に記載のとおり、式(L-5-15)で表される化合物、またはその塩を形成する方法は、式(L-5-14)で表される化合物、またはその塩を、酸または塩基の存在下で反応させるという反応ステップを伴う。ある態様において、酸が使用される。酸は、ルイス酸であっても、またはブレンステッド酸であってもよい。ある態様において、酸は、ブレンステッド酸である。ある態様において、酸は、リン酸(例として、リン酸、リン酸ジフェニル)である。ある態様において、酸は、リン酸ジフェニル((PhO)P(=O)OH)である。ある態様において、反応は、トルエンなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃から室温までで実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:0℃から室温まで(例として、10〜15時間にわたって)トルエン中5mol% (PhO)P(=O)OHの下で実行される。
ある態様において、式(L-5-15)で表される化合物は、式(L-5-15A):

で表される化合物、またはその塩であって、および方法はさらに、式(L-5-15A)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(L-5-15)で表される化合物を生産する(例として、基RP3を導入する(ここで基RP3は、酸素保護基である))というステップを含む。
ある態様において、RP1、RP2、およびRP10は、シリル保護基である;およびRP4は、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1およびRP2は、TBSである;RP10は、TESである;およびRP4は、MPMである。
スキーム4Aに示されるとおり、また本明細書に提供されるのには、式(L-5-14):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-12):

で表される化合物、またはその塩を、式(L-5-5):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせるというステップを含み、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP2、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(L-5-12)で表される化合物を式(L-5-5)で表される化合物とカップリングさせることは、有機金属試薬(例として、式(L-5-12)で表される化合物への付加のため、Xを金属へ変換する)の存在下で実行される。ある態様において、有機金属試薬は、リチウム試薬である(例として、式(L-5-12)で表される化合物への付加のため、式(L-5-5)で表される化合物を式:

で表される化合物へ変換する)。ある態様において、リチウム試薬は、有機リチウム(例として、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム)である。ある態様において、リチウム試薬は、LiHMDSまたはLDAである。ある態様において、反応は、tert−ブチルリチウムの存在下で実行される。ある態様において、反応は、THFなどの溶媒中で実施される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ0℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、−78℃〜室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、THF中2.6当量のtert−ブチルリチウムで−78℃から室温まで(例として、1時間未満にわたって)実行される。
ある態様において、RP1、RP2、およびRP10は、シリル保護基である;およびRP4は、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1およびRP2は、TBSである;RP10は、TESである;およびRP4は、MPMである。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-12):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-11):

で表される化合物、またはその塩をエポキシ化するというステップを含み、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP2、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
いずれのエポキシ化試薬も、上に記載のエポキシ化するというステップにおいて使用されてよい。ある態様において、エポキシ化試薬は、過酸(例として、m−CPBA)である。ある態様において、エポキシ化試薬は、有機金属試薬である。ある態様において、エポキシ化試薬は、チタン試薬(例として、Ti(Oi−Pr))である。ある態様において、エポキシ化試薬は、バナジウム試薬(例として、VO(TMHD))である。ある態様において、エポキシ化は、シャープレスエポキシ化である。ある態様において、エポキシ化するというステップは、1以上の追加の試薬の存在下で実行される。ある態様において、エポキシ化は、過酸化物(例として、t−BuOOH)の存在下で実行される。
ある態様において、エポキシ化するというステップは、バナジウム試薬および過酸化物の存在下で実行される。ある態様において、反応は、VO(TMHD)およびt−BuOOHの存在下で実行される。ある態様において、反応は、トルエンなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、1〜10時間)トルエン中5mol% VO(TMHD)および2当量 t−BuOOHの下で実行される。
ある態様において、RP1、RP2、およびRP10は、シリル保護基である;およびRP4は、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1およびRP2は、TBSである;およびRP10は、TESである。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-11):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-10):

で表される化合物、またはその塩を、式(L-5-9):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせるというステップを含み、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP2、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(L-5-10)で表される化合物を式(L-5-9)で表される化合物とカップリングさせることは、金属または有機金属試薬(例として、式(L-5-9)で表される化合物への付加のため、Xを金属へ変換する)の存在下で実行される。ある態様において、反応は、銅の存在下で実行される。ある態様において、銅は、銅錯体または銅塩である。具体的な態様において、銅供給源は、Li(チエニルCuCN)である。ある態様において、反応は、リチウム試薬の存在下で実行される。ある態様において、リチウム試薬は、有機リチウム(例として、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム)である。ある態様において、リチウム試薬は、LiHMDSまたはLDAである。ある態様において、反応は、リチウム試薬および銅試薬(例として、式(L-5-9)で表される化合物への付加のため、式(L-5-10)で表される化合物を式:

で表される化合物へ変換する)の存在下で実行される。反応はまた、ルイス酸(例として、BF・EtO)の存在下でも実行されてよい。
ある態様において、カップリングさせるというステップは、銅供給源、有機金属、およびルイス酸の存在下で実行される。ある態様において、反応は、のLi(チエニルCuCN)、n−ブチルリチウム、およびBF・EtO存在下で実行される。ある態様において、反応は、EtOなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ0℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ−78℃にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:−78℃にて(例として、1時間)EtO中2当量 Li(チエニルCuCN)、1.75当量 n−ブチルリチウム、および1.6当量 BF・EtOの下で実行される。
ある態様において、RP1およびRP2は、シリル保護基である;ある態様において、RP1およびRP2は、TBSである。
ホモハリコンドリンの左半分の調製
また本明細書に提供されるのには、式(L-2-16)で表される化合物などの、ホモハリコンドリン(例として、ホモハリコンドリンA、B、C)、およびそれらの類似体の「左方の」構成ブロックもある。ホモハリコンドリン(例として、式(L-2-16)で表される化合物)の左方の構成ブロックの調製において有用な方法は、スキーム4Bに概説されている。実例として、式(L-2-16)で表される化合物は、式(L-5-26)で表される化合物をチオール化することによって調製され得るが、これは、式(L-5-25C)で表される化合物の環化を介して調製され得る。この目的に向けて、式(L-5-25C)で表される化合物は、式(L-5-25A)で表される化合物の酸化およびオレフィン化によって調製され得る。またスキーム4Bにおいても示されるとおり、式(L-5-24)で表される化合物を式(L-5-5)で表される化合物とカップリングさせることは、式(L-5-25A)で表される化合物を提供し得る。さらにまた、式(L-5-24)で表される化合物は、式(L-5-23A)で表される化合物のヒドロホウ素化、酸化、および環化によって調製され得るが、これは、式(L-5-22)で表される化合物の内部オレフィンのエポキシ化、これに続く環化によって調製され得る。式(L-5-22)で表される化合物は、式(L-5-21B)で表される化合物を還元することによって調製され得るが、これは、式(L-5-21A)で表されるニトリルの還元およびオレフィン化によって調製されてもよい。ニトリルは、式(L-5-3)で表される化合物の還元およびオレフィン化、これに続く式(L-5-20)で表される化合物の置換(すなわち、基−ORP7を−CNへ変換する)によって調製され得る。
スキーム4B
スキーム4Bに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(L-2-16):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-26):

で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させるというステップことを含む;式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に記載のとおり、式(L-2-16)で表される化合物を形成するというステップは、式(L-5-26)で表される化合物をチオール化剤の存在下で反応させることを含む。当該技術分野において知られているいずれのチオール化剤も、この目的に向けて使用されてよい。ある態様において、チオール化剤は、ジスルフィドである。ある態様において、チオール化剤は、式(RS)で表される。ある態様において、チオール化剤は、式(ピリジン−S)で表される。ある態様において、チオール化剤は、以下:

である。
ある態様において、式(L-5-26)で表される化合物をチオール化するというステップは、1以上の追加の試薬の存在下で実行される。ある態様において、チオール化するというステップは、ホスフィン試薬(例として、トリフェニルホスフィン(PhP))の存在下で実行される。
ある態様において、チオール化するというステップは、ジスルフィドおよびホスフィンの存在下で実行される。ある態様において、反応は、(Py−S)およびPhPの存在下で実行される。ある態様において、反応は、トルエンなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、チオール化するというステップは、以下の条件:室温にて(例として、10〜20時間)トルエン中1.2当量の(Py−S)、3当量のPhPの下で実行される。
ある態様において、式(L-5-26)で表される化合物、またはその塩をチオール化するという方法は、以下:
(a)式(L-5-26)で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、式(L-5-26B):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(L-5-26B)で表される化合物、またはその塩をチオール化することで、式(L-2-6)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
を含む。
ある態様において、RP1、RP3、およびRP4は、シリル保護基である。ある態様において、RP1は、TBSである;およびRP3およびRP4は、TESである。
またスキーム4Bにおいても示されるとおり、本明細書に提供されるのには、式(L-5-26):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-25C):

で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップを含む;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(7-5-25C)で表される化合物を環化させるというステップは、塩基の存在下で実行される。ある態様において、塩基は、窒素塩基である。ある態様において、塩基は、アミジン塩基、グアニジン塩基である。ある態様において、塩基は、アミン塩基またはアミド塩基である。ある態様において、塩基は、アミジン塩基(例として、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン(DBU))である。ある態様において、環化させるというステップは、酸の存在下で実行される。ある態様において、酸は、ルイス酸である。ある態様において、環化させるというステップは、リチウム塩(例として、LiBr、LiCl)の存在下で実行される。環化させるというステップは、1以上の追加の試薬の存在下で実行されてもよい。ある態様において、環化させるというステップは、R−OAcの存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、BnOAcの存在下で実行される。
ある態様において、環化させるというステップは、リチウム塩、および塩基の存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、LiBrおよびDBUの存在下で実行される。ある態様において、反応は、MeCNなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、10〜20時間)MeCN中10当量 LiBrおよび20当量 DBUの下で実行される。
ある態様において、RP1およびRP3は、シリル保護基である;RP4は、任意置換ベンジルである;およびRは、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1は、TBSである;RP3は、TESである;RP4は、MPMである;およびRは、ベンジルである。
ある態様において、式(L-5-26)で表される化合物、またはその塩は、脱保護されることで基RP4を除去し、式(L-5-26B):

で表される化合物、またはその塩を生産する;および任意に、再保護される(すなわち、基RP4を、例として、ベンジル保護基(例として、MPM)から、シリル保護基(例として、トリエチルシリルなどのトリアルキルシリル)へ切り替える))。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-25C):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-25A):

で表される化合物、またはその塩を、オレフィンおよびオレフィンメタセシス触媒の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、オレフィンは、式:

で表される。さらに、当該技術分野において知られているいずれのオレフィンメタセシスも、式(L-5-25C)で表される化合物を供給するメタセシス反応において使用されてよい。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-25C):

で表される化合物、またはその塩調製する代替方法もあり、方法は、以下:
(a)式(L-5-25A):

で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-25B)もしくは(L-5-25BB):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(c)式(L-5-25B)または(L-5-25BB)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(L-5-25C)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
を含む。
上のステップ(a)における反応は、酸化的開裂である;ステップ(b)における反応は、オレフィン化反応である。ある態様において、酸化的開裂は、オゾン分解を介して(例として、Oの存在下で)実行される。ある態様において、切断は、二重結合をジヒドロキシル化することが可能な試薬(例として、四酸化オスミウム(OsO)、N−メチルモルホリンN−オキシド(NMMO))の存在下で実行され、これに続き遷移金属(例として、Pb(OAc)などの鉛錯体)の存在下で実行される。
ある態様において、二重結合は、OsO、NMMO、および水での処置によってジヒドロキシル化される。ある態様において、反応は、アセトンなどの溶媒の存在下で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、二重結合は、以下の条件:室温にて(例として、1〜5時間)アセトン中10mol% OsO、2当量 NMMO、および水の下でジヒドロキシル化される。その結果得られる化合物は次いで、ある態様において、Pb(OAc)およびKCOで処置されることで、アルデヒドまたはヘミアセタールを生産する。例えば、ある態様において、このステップは、以下の条件:室温にて(例として、1時間のうちに)CHCl中1.5当量 Pb(OAc)、10当量 KCOの下で実行される。
ある態様において、オレフィン化は、ウィッティヒ試薬またはホーナー・ワズワース・エモンズ試薬の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化は、式:(RO)P(O)CHCOで表される試薬の存在下で実行される。ある態様において、試薬は、式:(MeO)P(O)CHCO(例として、(MeO)P(O)CHCOBn)で表される。ある態様において、オレフィン化は、塩基(例として、KPOなどのリン酸塩、またはNaHなどの水素化物)の存在下で実行される。
ある態様において、オレフィン化は、式:(RO)P(O)CHCOで表されるオレフィン化試薬、および塩基の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化は、(MeO)P(O)CHCOBnおよびNaHの存在下で実行される。ある態様において、反応は、THFなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、0℃にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:0℃にて(例として、約1〜5時間)THF中5当量 (MeO)P(O)CHCOBn、4当量 NaHの下で実行される。
ある態様において、RP1およびRP3は、シリル保護基である;RP4は、任意置換ベンジルである;およびRは、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1は、TBSである;RP3は、TESである;RP4は、MPMである;およびRは、ベンジルである。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-25A):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-24):

で表される化合物、またはその塩を、式(L-5-5):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせるというステップを含み、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(L-5-24)で表される化合物を式(L-5-5)で表される化合物とカップリングさせることは、有機金属試薬(例として、式(L-5-24)で表される化合物への付加のため、Xを金属へ変換する)の存在下で実行される。ある態様において、有機金属試薬は、リチウム試薬(例として、式(L-5-24)で表される化合物への付加のため、式(L-5-5)で表される化合物を式:

で表される化合物へ変換する)である。ある態様において、リチウム試薬は、有機リチウム(例として、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム)である。ある態様において、リチウム試薬は、LiHMDSまたはLDAである。
ある態様において、反応は、tert−ブチルリチウムの存在下で実行される。ある態様において、反応は、THFなどの溶媒中で実施される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、THF中2.5当量のtert−ブチルリチウムで−78℃にて(例として、1時間未満にわたって)実施される。
ある態様において、RP1およびRP3は、シリル保護基である;およびRP4は、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1は、TBSである;RP3は、TESである;およびRP4は、MPMである。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-24):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、以下:
(a)式(L-5-23B):

で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-23C):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(L-5-23C)で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(L-5-24)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
を含む;式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
式(L-5-23B)で表される化合物を酸化するというステップは、酸化体(oxidant)の存在下で実行される。ある態様において、酸化体は、超原子価ヨウ素試薬である。ある態様において、酸化体は、ペルヨージナン(例として、デス・マーチン・ペルヨージナン)である。ある態様において、酸化体は、(ジアセトキシヨード)ベンゼン(PhI(OAc))である。ある態様において、酸化は、1以上の追加の試薬の存在下で実行される。ある態様において、酸化は、(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)オキシル(TEMPO)の存在下で実行される。ある態様において、酸化は、TEMPOおよび超原子価ヨウ素の存在下で実行される。ある態様において、ステップ(a)における酸化およびステップ(b)における環化は、同じステップにおいて実行されるか、または続いて起こるステップにおいて実行される。ある態様において、ステップ(b)における環化は、別個のステップにおいて、および酸(例として、ルイス酸またはブレンステッド酸)または塩基の存在下で実行される。
ある態様において、酸化するというステップは、PhI(OAc)およびTEMPOの存在下で実行される。ある態様において、酸化するというステップは、CHClなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、酸化するというステップは、室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、24〜48時間にわたって)CHCl中20mol% TEMPO、3当量 PhI(OAc)の下で実行される。
ある態様において、RP1およびRP3は、シリル保護基である;およびRP10は、水素である。ある態様において、RP1は、TBSである;RP3は、TESである;およびRP10は、水素である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-23B):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-23A):

で表される化合物、またはその塩を水和させるというステップを含む;式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(L-5-23A)で表される化合物を水和させるというステップは、ヒドロホウ素化反応である。ヒドロホウ素化を生じさせる(effect)いずれの試薬または条件も使用されてよい。例えば、反応は、ボラン(例として、BHまたは9−BBN)の存在下で実行され得、これに続き過酸化物(例として、H)またはペルボラート(例として、過ホウ酸ナトリウム(NaBO))の存在下で実行され得る。ある態様において、反応は、9−BBNの存在下で実行される。ある態様において、反応は、NaBO・HOの添加を伴う。
ある態様において、水和させるというステップは、9−BBNの存在下で実行され、これに続きNaBO・HOの存在下で実行される。ある態様において、反応は、THFなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、0℃〜室温にて実行される。ある態様において、反応は、以下の条件:0℃から室温まで(例として、1時間にわたって)THF中3当量 9−BBNの下で実行され、水性NaBO・HOの添加がこれに続く。
ある態様において、RP1およびRP3は、シリル保護基である;およびRP10は、水素である。ある態様において、RP1は、TBSである;RP3は、TESである;およびRP10は、水素である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-23A):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、以下:
(a)式(L-5-22):

で表される化合物、またはその塩をエポキシ化することで、式(L-5-22A):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(L-5-22A)で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(L-5-23A)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
を含む。
いずれのエポキシ化試薬も、上に記載のエポキシ化するというステップにおいて使用されてよい。ある態様において、エポキシ化試薬は、過酸(例として、m−CPBA)である。ある態様において、エポキシ化試薬は、有機金属試薬である。ある態様において、エポキシ化試薬は、チタン試薬(例として、Ti(Oi−Pr))である。ある態様において、エポキシ化試薬は、バナジウム試薬(例として、VO(TMHD))である。ある態様において、エポキシ化は、シャープレスエポキシ化である。ある態様において、エポキシ化は、不斉エポキシ化(例として、シャープレス不斉エポキシ化)である。ある態様において、エポキシ化は、1以上のキラル配位子(例として、(+)−または(−)−DET、(+)−または(−)−DIPT;ここでDET=酒石酸ジエチルおよびDIPT=酒石酸ジイソプロピル)の存在下で実行である。ある態様において、エポキシ化するというステップは、1以上の追加の試薬の存在下で実行される。ある態様において、エポキシ化は、過酸化物(例として、t−BuOOH)の存在下で実行される。
ある態様において、エポキシ化するというステップは、チタン錯体、タートラート配位子、および過酸化物の存在下で実行される。ある態様において、反応は、Ti(Oi−Pr)、(+)−DET、およびt−BuOOHの存在下で実行される。ある態様において、反応は、モレキュラーシーブの存在下で実行される。ある態様において、反応は、CHClなどの溶媒の存在下で実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ−10℃にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:−10℃にて(例として、10〜20時間)CHCl中15mol% Ti(Oi−Pr)、20mol% (+)−DET、1.5当量 t−BuOOH、および4Åモレキュラーシーブの下で実行される。
ある態様において、RP6およびRP10は、シリル保護基である;およびRP1は、水素である。ある態様において、RP6およびRP10は、TBSである;およびRP1は、水素である。ある態様において、RP6は、式(L-5-22A)で表される化合物を環化させるというステップの前に脱保護される。
ある態様において、エポキシ化/環化は、式(L-5-22B):

で表される化合物、またはその塩を提供するが、これは次いで、保護されることで、式(L-5-23A)で表される化合物、またはその塩を生産し得る(例として、基RP3を導入する;ここでRP3は、酸素保護基である)。
スキーム4Bに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(L-5-22):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-21B):

で表される化合物、またはその塩を還元するというステップを含む;式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP6、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
(L-5-21B)で表される化合物、またはその塩を還元するというステップは、−CO部分を−ORP1基(すなわち、−OH)へ変換する。ある態様において、還元するというステップは、水素化物(すなわち、H)供給源の存在下で実行される。当該技術分野において知られているいずれの水素化物供給源も、この転換において使用されてよい。水素化物供給源の例は、これらに限定されないが、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、および水素化ジイソブチルアルミニウムを包含する。ある態様において、水素化物供給源は、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)である。
ある態様において、還元するというステップは、DIBALの存在下で実行される。ある態様において、反応は、溶媒(例として、THF)中で実行される。ある態様において、反応は、室温を下回る温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ−78℃にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:−78℃にて(例として、1時間のうちに)THF中4当量のDIBALの下で実行される。
ある態様において、RP6およびRP10は、シリル保護基である;およびRは、任意置換アルキルである。ある態様において、RP6およびRP10は、TBSである;およびRは、メチルである。
ある態様において、式(L-5-22)で表される化合物は、式(L-5-22-C):

で表されるか、またはその塩である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-21B):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、以下:
(a)式(L-5-21A):

で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(L-5-21C):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(L-5-21C)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(L-5-21B)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
を含む。
(L-5-21A)で表される化合物、またはその塩を還元するというステップ(すなわち、上のステップ(a))は、−CN部分をアルデヒド基(すなわち、−CHO)へ変換する。ある態様において、還元するというステップは、水素化物(すなわち、H)供給源の存在下で実行される。当該技術分野において知られているいずれの水素化物供給源も、この転換において使用されてよい。水素化物供給源の例は、これらに限定されないが、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、および水素化ジイソブチルアルミニウムを包含する。ある態様において、水素化物供給源は、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)である。還元するというステップは任意に、−CN部分をアルコールへ還元し、これに続き、その結果得られるアルコールをアルデヒドへ酸化することで、式(L-5-21C)で表される化合物、またはその塩を生産することを含んでもよい。
ある態様において、還元するというステップは、DIBALの存在下で実行される。ある態様において、反応は、溶媒(例として、ヘキサン、CHCl)中で実行される。ある態様において、反応は、室温を下回る温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ−78℃にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:−78℃にて(例として、1時間のうちに)ヘキサン−CHCl中1.1当量のDIBALの下で実行される。
ある態様において、式(L-5-21C)で表される化合物、またはその塩のオレフィン化(すなわち、上のステップ(b))は、ウィッティヒ試薬またはホーナー・ワズワース・エモンズ試薬の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化は、式:(RO)P(O)CHCOで表される試薬の存在下で実行される。ある態様において、試薬は、式:(MeO)P(O)CHCO(例として、(MeO)P(O)CHCOBn)で表される。ある態様において、試薬は、式:(CFCHO)P(O)CHCO(例として、(CFCHO)P(O)CHCOMe)で表である。ある態様において、オレフィン化は、塩基の存在下で実行される。ある態様において、塩基は、KPOなどのリン酸塩である。ある態様において、塩基は、アミド塩基である。ある態様において、塩基は、ジイソプロピルアミド塩基(例として、LDA)である。ある態様において、塩基は、ヘキサメチルジシラジド塩基(例として、LiHMDS、NaHMDS、KHMDS)である。ある態様において、オレフィン化は、1以上の追加の試薬の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化は、クラウンエーテル(例として、18−クラウン−6)の存在下で実行される。
ある態様において、オレフィン化は、式(RO)P(O)CHCOで表される試薬、塩基の存在下で実行される。ある態様において、反応は、(CFCHO)P(O)CHCOMeおよびKHMDSの存在下で実行される。ある態様において、18−クラウン−6が存在する。ある態様において、反応は、溶媒(例として、THF)中で実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、−78℃にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:−78℃にて(例として、1時間のうちに)THF中1.5当量 (CFCHO)P(O)CHCOMe、1.5当量 KHMDS、8当量 18−クラウン−6の下で実行される。
ある態様において、RP6およびRP10は、シリル保護基である;およびRは、任意置換アルキルである。ある態様において、RP6およびRP10は、TBSである;およびRは、メチルである。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-21A):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-20):

で表される化合物、またはその塩を、シアン化物の存在下で反応させることを含む;式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P6、RP7およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および式中−ORP7は、脱離基である。
式(L-5-21A)で表される化合物、またはその塩を調製する方法は、式(L-5-20)で表される化合物、またはその塩を、シアン化物の存在下で反応させることを含む。ある態様において、シアン化物は、シアン化物塩(例として、NaCN、KCN、LiCN)である。ある態様において、シアン化物塩は、シアン化ナトリウム(NaCN)である。反応は、1以上の追加の試薬(例として、クラウンエーテル)の存在下で実行されてもよい。ある態様において、反応は、DMSOなどの溶媒中NaCNの存在下で実行である。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、1時間)DMSO中20当量 NaCNの下で実行される。
ある態様において、RP6およびRP10は、シリル保護基である。ある態様において、RP6およびRP10は、TBSである。
ノルハリコンドリンの左半分の調製
本明細書に提供されるのは、ノルハリコンドリン系(例として、ノルハリコンドリンA、B、C、およびそれらの類似体)における化合物の「左半分」構成ブロックを調製する方法である。例えば、スキーム4Cに示されるとおり、式(L-2-15)で表される左半分構成ブロックは、式(L-5-32)で表される化合物のエステル基(すなわち、−CO)をチオエステル部分(すなわち、−C(O)SR)へ変換することによって調製され得る。この目的に向けて、式(L-5-32)で表される化合物は、式(L-5-31)で表される化合物を酸化することによって調製され得るが、これは、式(L-5-30)で表される化合物を環化させることによって調製され得る。式(L-5-30)で表される化合物は、式(L-5-28)で表される化合物の酸化的開裂およびオレフィン化を介して調製され得るが、これは、式(L-5-27)で表される化合物を式(L-5-5)で表される化合物とカップリングさせることによって得られ得る。式(L-5-27)で表される化合物は、本明細書に記載のとおり、式(L-5-21A)で表される中間体から得られ得る。
スキーム4C
スキーム4Cに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(L-2-15):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-32):

で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
およびRは、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである。
本明細書に記載のとおり、式(L-2-15)で表される化合物を形成するというステップは、式(L-5-32)で表される化合物をチオール化剤の存在下で反応させることを含む。当該技術分野において知られているいずれのチオール化剤も、この目的に向けて使用されてよい。ある態様において、チオール化剤は、ジスルフィドである。ある態様において、チオール化剤は、式(RS)で表される。ある態様において、チオール化剤は、式(ピリジン−S)で表される。ある態様において、チオール化剤は、以下:

である。
ある態様において、式(L-5-32)で表される化合物をチオール化するというステップは、1以上の追加の試薬の存在下で実行される。ある態様において、チオール化するというステップは、ホスフィン試薬(例として、トリフェニルホスフィン(PhP))の存在下で実行される。
ある態様において、チオール化するというステップは、ジスルフィドおよびホスフィンの存在下で実行される。ある態様において、反応は、(Py−S)およびPhPの存在下で実行される。ある態様において、反応は、トルエンまたはCHClなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、チオール化するというステップは、以下の条件:室温にて(例として、10〜20時間)トルエン中1.4当量の(Py−S)、1.2当量のPhPの下で実行される。
ある態様において、式(L-5-32)で表される化合物、またはその塩をチオール化する方法は、以下:
(a)式(L-5-32)で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、式(L-5-32B):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(L-5-32B)で表される化合物、またはその塩をチオール化することで、式(L-2-15)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
を含む。
ある態様において、Rは、任意置換アルキルである;およびRP6およびRP4は、シリル保護基である。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである;RP6およびRP4は、TESである。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-32):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-31):

で表される化合物、またはその塩を酸化することを含む;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP4、およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(L-5-32)で表される化合物、またはその塩を調製する方法は、以下:
(a)式(L-5-31B):

で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-32C):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(L-5-32C)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(L-5-32)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
を含む。
いずれの方法も、式(L-5-31)または(L-5-31B)で表される化合物を酸化するというステップにおいて使用され得る。ある態様において、酸化は、ペルヨージナン(例として、デス・マーチン・ペルヨージナン(DMP))の存在下で実行される。ある態様において、酸化は、スワーン酸化を伴う。ある態様において、酸化は、クロム試薬(例として、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC))の存在下で実行される。ある態様において、酸化するというステップは、ピンニック酸化、例として、亜塩素酸塩(例として、亜塩素酸ナトリウム(NaClO))での反応混合物の処置を伴う。ある態様において、酸化は、ペルヨージナン(例として、DMP)の存在下での反応、これに続き亜塩素酸塩(例として、NaClO)の存在下での反応を実行することを伴う。ある態様において、酸化は、溶媒(例として、CHCl)中DMPおよびNaHCOの存在下で実行され、これに続き溶媒(例として、t−BuOH/HO)中NaClOおよびNaHPOの存在下で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:(a)室温にて(例として、1時間のうちに)CHCl中2当量 DMP、10当量 NaHCO;これに続き(b)室温にて(例として、1時間のうちに)t−BuOHおよび水中2−メチル−2−ブテンとともに3当量 NaClO、4当量 NaHPOの下で実行される。
ある態様において、式(L-5-32C)で表される化合物を保護するというステップは、アルキル化剤で化合物を処置することを伴う。ある態様において、アルキル化剤は、ハロゲン化アルキルまたは構造:アルキル−脱離基で表される試薬である。ある態様において、アルキル化剤は、メチル転移(transfer)試薬(例として、ジアゾメタン、トリメチルシリルジアゾメタン(TMSCH))である。
ある態様において、保護するというステップは、TMSCHの存在下で実行される。ある態様において、反応は、溶媒(例として、ベンゼン/MeOH)中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、5min)ベンゼン/MeOH中3当量 TMSCHの下で実行される。
ある態様において、Rは、任意置換アルキルである;およびRP6は、シリル保護基である;RP4は、任意置換ベンジルである;およびRは、任意置換ベンジルである。ある態様において、Rは、メチルである;RP6は、TESである;RP4は、MPMである;およびRは、ベンジルである。
ある態様において、式(L-5-32)で表される化合物、またはその塩は、脱保護されることで基RP4が除去され、式(L-5-32D):

で表される化合物、またはその塩が生産される;および任意に、再保護される(すなわち、基RP4を、例として、ベンジル保護基(例として、MPM)から、シリル保護基(例として、トリエチルシリルなどのトリアルキルシリル)へ切り替える)。
スキーム4Cに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(L-5-31):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-32A):

で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップを含む;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP4およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(7-5-30)で表される化合物を環化させるというステップは、塩基の存在下で実行される。ある態様において、塩基は、窒素塩基である。ある態様において、塩基は、アミジン塩基またはグアニジン塩基である。ある態様において、塩基は、アミンまたはアミドである。ある態様において、塩基は、アミジン塩基(例として、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン(DBU))である。ある態様において、環化させるというステップは、酸の存在下で実行される。ある態様において、酸は、ルイス酸である。ある態様において、環化させるというステップは、リチウム塩(例として、LiBr、LiCl)の存在下で実行される。環化させるというステップは、1以上の追加の試薬の存在下で実行されてもよい。ある態様において、環化させるというステップは、BnOAcの存在下で実行される。
ある態様において、環化させるというステップは、リチウム塩、および塩基の存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、LiBrおよびDBUの存在下で実行される。ある態様において、反応は、MeCNなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、10〜20時間)MeCN中10当量 LiBr、5当量 DBU、および2当量 BnOAcの下で実行される。
ある態様において、RP1は、シリルである;およびRP6は、シリル保護基である;RP4は、任意置換ベンジルである;およびRは、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1は、TESである;RP6は、TESである;RP4は、MPMである;およびRは、ベンジルである。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-30):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-28):

で表される化合物、またはその塩を、オレフィンおよびオレフィンメタセシス触媒の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP4およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、オレフィンは、式:

で表される。さらに、当該技術分野において知られているいずれのオレフィンメタセシスも、式(L-5-30)で表される化合物を供給するメタセシス反応において使用されてよい。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-30):

で表される化合物、またはその塩を調製する代替方法もあり、方法は、以下:
(a)式(L-5-28):

で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-29)もしくは(L-5-29B):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(L-5-29)もしくは(L-5-29B)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(L-5-30)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
を含む。
上のステップ(a)における反応は、酸化的開裂である;ステップ(b)における反応は、オレフィン化反応である。ある態様において、酸化的開裂は、オゾン分解を介して(例として、Oの存在下で)実行される。ある態様において、切断は、二重結合をジヒドロキシル化することが可能な試薬(例として、四酸化オスミウム(OsO)、N−メチルモルホリンN−オキシド(NMMO))の存在下で実行され、これに続き遷移金属(例として、Pb(OAc)などの鉛錯体)の存在下で実行される。
ある態様において、二重結合は、OsO、NMMO、および水での処置によってジヒドロキシル化される。ある態様において、反応は、アセトンなどの溶媒の存在下で実施される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、二重結合は、以下の条件:室温にて(例として、10〜20時間)アセトン中5mol% OsO、2当量 NMMO、および水の下でジヒドロキシル化される。その結果得られる化合物は次いで、ある態様において、Pb(OAc)およびKCOで処置されることで、アルデヒドまたはヘミアセタールを生産する。例えば、ある態様において、このステップは、以下の条件:CHCl中室温にて(例として、1時間のうちに)2当量 Pb(OAc)、10当量 KCOの下で実行される。
ある態様において、オレフィン化は、ウィッティヒ試薬またはホーナー・ワズワース・エモンズ試薬の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化は、式:(RO)P(O)CHCOで表される試薬の存在下で実行される。ある態様において、試薬は、式:(MeO)P(O)CHCO(例として、(MeO)P(O)CHCOBn)で表される。ある態様において、オレフィン化は、塩基(例として、KPOなどのリン酸塩)の存在下で実行される。
ある態様において、オレフィン化は、式:(RO)P(O)CHCOで表されるオレフィン化試薬、および塩基の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化は、(MeO)P(O)CHCOBnおよびKPOの存在下で実行される。ある態様において、反応は、トルエンなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、24〜48時間)溶媒中4当量 (MeO)P(O)CHCOBn、3当量 KPOの下で実行される。
ある態様において、RP1は、シリルである;およびRP6は、シリル保護基である;RP4は、任意置換ベンジルである;およびRは、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1は、TESである;RP6は、TESである;RP4は、MPMである;およびRは、ベンジルである。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-28):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-27):

で表される化合物、またはその塩を、式(L-5-5):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせるというステップを含み、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP4、およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、式(L-5-4)で表される化合物を式(L-5-5)で表される化合物とカップリングさせることは、有機金属試薬(例として、式(L-5-4)で表される化合物への付加のため、Xを金属へ変換する)の存在下で実行される。ある態様において、有機金属試薬は、リチウム試薬(例として、式(L-5-4)で表される化合物への付加のため、式(L-5-5)で表される化合物を式:

で表される化合物へ変換する)である。ある態様において、リチウム試薬は、有機リチウム(例として、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム)である。ある態様において、リチウム試薬は、LiHMDSまたはLDAである。
ある態様において、反応は、tert−ブチルリチウムの存在下で実行される。ある態様において、反応は、トルエン、THF、EtO、またはそれらの組み合わせなどの溶媒中で実施される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、−78℃にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、−78℃にて(例として、1時間未満)トルエンおよびEtO中2.2当量のtert−ブチルリチウムで実行される。
ある態様において、RP1は、シリルである;およびRP6は、シリル保護基である;RP4は、任意置換ベンジルである;およびRは、任意置換ベンジルである。ある態様において、RP1は、TESである;RP6は、TESである;RP4は、MPMである;およびRは、ベンジルである。
ハリコンドリン類似体の左半分の調製
本明細書に提供されるのは、他のハリコンドリン類似体の「左半分」構成ブロック(例として、式(H3-2-1)で表される化合物)の調製において有用な方法である。例えば、スキーム4Dに示されるとおり、式(L-2-6)で表される左半分構成ブロックは、式(L-5-7B)で表される化合物のエステル基(すなわち、−CO)をチオエステル部分(すなわち、−C(O)SR)へ変換することによって調製され得る。式(L-5-7B)で表される化合物は、式(L-5-7A)で表される化合物を環化させることによって調製され得るが、これは、式(L-5-6A)で表される化合物の酸化的開裂およびオレフィン化によって調製されてもよい。式(L-5-6A)で表される化合物は、式(L-5-4)で表される化合物を式(L-5-5)で表される化合物とカップリングさせることによって調製され得る。またスキーム4Dにおいても示されるとおり、式(L-5-4)で表される化合物は、式(L-5-3)で表されるラクトンの同族体化(homologation)を介して調製され得る。
スキーム4D
スキーム4Dに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(L-2-6):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-7B):

で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、方法は、式(E-L):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(E-L-1):

で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に記載のとおり、式(L-2-6)、(E-L)で表される化合物、またはその塩を形成するというステップは、式(L-5-7B)、(E-L-1)で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させることを含む。当該技術分野において知られているいずれのチオール化剤も、この目的に向けて使用されてよい。ある態様において、チオール化剤は、ジスルフィドである。ある態様において、チオール化剤は、式(RS)で表される。ある態様において、チオール化剤は、式(ピリジン−S)で表される。ある態様において、チオール化剤は、以下:

(2,2’−ジピリジルスルフィド)である。ある態様において、チオール化試薬は、化学量論量または過剰量(例として、1〜2当量)で存在する。
ある態様において、チオール化するというステップは、1以上の追加の試薬の存在下で実行される。ある態様において、チオール化するというステップは、ホスフィン試薬の存在下で実行される。ある態様において、ホスフィンは、トリアルキルホスフィンである。ある態様において、ホスフィンは、トリアリールホスフィンである。ある態様において、ホスフィンは、PPhである。ある態様において、ホスフィンは、ポリマー結合PPhである。ある態様において、ホスフィンは、化学量論量または過剰量(例として、1〜3当量)で存在する。
ある態様において、チオール化するというステップは、ジスルフィドおよびホスフィンの存在下で実行される。ある態様において、反応は、2,2’−ジピリジルスルフィドおよびPhPの存在下で実行される。ある態様において、反応は、溶媒中で実行される。ある態様において、溶媒は、DCMである。ある態様において、溶媒は、アセトニトリルである。ある態様において、反応は、0℃から室温までにて実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。ある態様において、反応は、0℃から室温までにてMeCN中2,2’−ジピリジルスルフィドおよびPhPの存在下で実行される
例えば、ある態様において、チオール化するというステップは、以下の条件:室温にて(例として、10〜20時間)DCM中1.4当量の2,2’−ジピリジルスルフィド、1.2当量のPhPの下で実行される。例えば、ある態様において、チオール化するというステップは、以下の条件:0℃から室温までにて(例として、10〜20時間)MeCN中1.2当量の2,2’−ジピリジルスルフィド、2.3当量のPhPの下で実行される。
ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびRP4は、シリル保護基である。ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびRP4は、TESである。
ある態様において、式(L-5-7B)で表される化合物、またはその塩をチオール化する方法は、以下を含む:
(a)式(L-5-7B)で表される化合物、またはその塩を、RP4基およびR基を除去するのに充分な条件下で脱保護することで、式(L−5−7C):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(L-5-7C)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(L-5-7D):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ。
ある態様において、方法は、以下を含む:
(a)式(E-L-1)で表される化合物、またはその塩を、RP4基およびR基を除去するのに充分な条件下で脱保護することで、式(E-L-3):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(E-L-3)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(E-L-4):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ。
ある態様において、式(L-5-7B)、(E-L-1)で表される化合物、またはその塩に関し、RP4およびRは、任意置換ベンジル保護基である;および脱保護するというステップ(すなわち、ステップ(a))は、HおよびPd/Cの存在下で実行される。ある態様において、RP4は、MPMであり、およびRは、ベンジル(Bn)である;および脱保護するというステップは、HおよびPd/Cの存在下で実行される。ある態様において、脱保護するというステップは、i−PrOAc中HおよびPd/Cの存在下で実行される。
ある態様において、式(E-L-4)、(L-5-7D)で表される化合物、またはその塩に関し、RP4は、シリル保護基である;および保護するというステップ(すなわち、ステップ(b))は、シリル化剤および塩基の存在下で実行される。ある態様において、RP4は、TESである;およびシリル化試薬は、TESClである。ある態様において、塩基は、イミダゾールである。ある態様において、保護するというステップは、TESClおよびイミダゾールの存在下で実行される。ある態様において、保護するというステップは、DMF中TESClおよびイミダゾールの存在下で実行される。
ある態様において、式(E-L-4)、(L-5-7D)で表される化合物、またはそれらの塩は、シリカゲルクロマトグラフィーおよび/または精製によって精製される。
またスキーム4Dにおいても示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(L-5-7B):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法は、式(L-5-7A):

で表される化合物、またはその塩を環化させることを含む;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、方法は、式(E-L-2):

で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(E-L-1):

で表される化合物、またはその塩を生産することを含み、式中:
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、式(7-5-7A)、(E-L-2)で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップは、塩基の存在下で実行される。ある態様において、塩基は、窒素塩基である。ある態様において、塩基は、アミジン塩基、グアニジン塩基である。ある態様において、塩基は、アミン塩基またはアミド塩基である。ある態様において、塩基は、アミジン塩基(例として、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン(DBU))である。ある態様において、塩基は、DBUである。ある態様において、塩基は、過剰量で使用される。
ある態様において、環化させるというステップは、酸の存在下で実行される。ある態様において、酸は、ルイス酸である。
ある態様において、環化させるというステップは、リチウム塩(例として、LiBr、LiCl)の存在下で実行される。ある態様において、反応は、LiBrの存在下で実行される。ある態様において、塩基は、過剰量で使用される。
環化させるというステップは、1以上の追加の試薬の存在下で実行されてもよい。ある態様において、環化させるというステップは、式:ROAcで表される試薬の存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、BnOAcの存在下で実行される。ある態様において、試薬は、過剰量で存在する。
ある態様において、反応は、溶媒中で実行される。ある態様において、溶媒は、MeCNである。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ30℃にて実行される。
ある態様において、環化させるというステップは、リチウム塩および塩基の存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、LiBrおよびDBUの存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、LiBr、DBU、およびROAcの存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、LiBr、DBU、およびBnOAcの存在下で実行される。ある態様において、環化させるというステップは、室温からほぼ30℃までMeCN中LiBr、DBU、およびBnOAcの存在下で実行される。
例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、10〜20時間)MeCN中10当量 LiBr、5当量 DBU、および10当量 BnOAcの下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温〜ほぼ30℃にて(例として、ほぼ24時間)MeCN中10当量 LiBr、5当量 DBU、および5当量 BnOAcの下で実行される。
ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびRP4およびRP8は、任意置換ベンジル基である。ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP4は、MPMである;およびRP8は、ベンジルである。
ある態様において、式(L-5-7B)で表される化合物、またはその塩は、脱保護されることで基RP4が除去され、式(L-5-7D):

で表される化合物、またはその塩が生産される;および任意に、再保護される(すなわち、基RP4を、例として、ベンジル保護基(例として、MPM)からシリル保護基(例として、トリエチルシリルなどのトリアルキルシリル)へ切り替える)。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-7A):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-6A):

で表される化合物、またはその塩を、オレフィンおよびオレフィンメタセシス触媒の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、オレフィンは、式:

で表される。さらに、当該技術分野において知られているいずれのオレフィンメタセシスも、式(L-5-7A)で表される化合物を供給するメタセシス反応において使用されてよい。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-7A):

で表される化合物、またはその塩を調製する代替方法もあり、方法は、以下を含む:
(a)式(L-5-6A):

で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-6B)および/または(L-5-6BB):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(L-5-6B)および/または(L-5-6BB)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(L-5-7A)で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ。
ある態様において、方法は、以下:
(a)式(E-L-5):

で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(E-L-6):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(b)式(E-L-6)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(E-L-2):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップを含み、式中:
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
上の式(L-5-6A)、(E-L-5)で表される化合物、またはその塩の酸化(すなわち、ステップ(a))は、酸化的開裂である。ある態様において、酸化的開裂は、オゾン分解を介して(例として、Oの存在下で)実行される。ある態様において、酸化的開裂は、ジョンソン・レミュー酸化的開裂である。例えば、ある態様において、切断は、二重結合をジヒドロキシル化することが可能な試薬(例として、四酸化オスミウム(OsO)およびN−メチルモルホリンN−オキシド(NMO);またはオスミウム酸カリウム(VI)脱水物(KOsO)およびNMO)の存在下で実行され、これに続き遷移金属(例として、Pb(OAc)などの鉛錯体)の存在下で実行される。ある態様において、切断は、二重結合をジヒドロキシル化することが可能な試薬(例として、四酸化オスミウム(OsO)およびN−メチルモルホリンN−オキシド(NMO);またはオスミウム酸カリウム(VI)脱水物(KOsO)およびNMO)の存在下で実行され、これに続き過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)の存在下で実行される。
ある態様において、二重結合は、OsO、NMO、および水での処置によってジヒドロキシル化される。ある態様において、反応は、アセトンなどの溶媒の存在下で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。例えば、ある態様において、二重結合は、以下の条件:室温にて(例として、20〜25時間)アセトン中10mol% OsO、2当量 NMO、および水の下でジヒドロキシル化される。その結果得られる化合物は次いで、ある態様において、Pb(OAc)およびKCOで処置されることで、アルデヒドおよび/またはヘミアセタールを生産する。例えば、ある態様において、このステップは、以下の条件:室温にて(例として、およそ1時間)CHCl中1.2当量 Pb(OAc)、3当量 KCOの下で実行される。
ある態様において、酸化するというステップは、四酸化オスミウム(OsO)またはオスミウム酸カリウム(VI)脱水物(KOsO)、およびNMOの存在下で実行される;これに続きNaIOの存在下で実行される。ある態様において、酸化するというステップは、オスミウム酸カリウム(VI)脱水物(KOsO)およびNMOの存在下で実行され、これに続きNaIOの存在下で実行される。ある態様において、反応は、溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、アセトンおよび水中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ室温にて実行である。ある態様において、反応は、ほぼ室温にてアセトンおよび水中、KOsOおよびNMOの存在下で実行され、これに続きNaIOの存在下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:ほぼ室温にてアセトンおよび水中、KOsO・2HOおよびNMOの存在下で実行され、これに続きNaIOの下で実行される。
ある態様において、ステップ(b)におけるオレフィン化は、ウィッティヒ試薬またはホーナー・ワズワース・エモンズ試薬の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化は、式:(RO)P(O)CHCOで表される試薬の存在下で実行される。ある態様において、試薬は、式:(MeO)P(O)CHCO(例として、(MeO)P(O)CHCOBn)で表される。ある態様において、オレフィン化は、塩基(例として、KPOなどのリン酸塩)の存在下で実行される。
ある態様において、オレフィン化は、式:(RO)P(O)CHCOで表されるオレフィン化試薬、および塩基の存在下で実行される。ある態様において、オレフィン化は、(MeO)P(O)CHCOBnおよびKPOの存在下で実行される。ある態様において、反応は、トルエンなどの溶媒中で実行される。ある態様において、反応は、およそ0℃からおよそ50℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、室温にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ30℃にて実行される。ある態様において、オレフィン化は、ほぼ30℃にてトルエン中(MeO)P(O)CHCOBnおよびKPOの存在下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:室温にて(例として、約20〜25時間)4当量 (MeO)P(O)CHCOBn、3当量 KPOの下で実行される。例えば、ある態様において、反応は、以下の条件:ほぼ30℃にて(例として、約1〜3日間)5当量 (MeO)P(O)CHCOBn、4当量 KPOの下で実行される。
ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびRP4およびRP8は、任意置換ベンジル基である。ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;RP4は、MPMである;およびRP8は、ベンジルである。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-6A):

で表される化合物、またはその塩を調製する方法もあり、方法は、式(L-5-4):

で表される化合物、またはその塩を、式(L-5-5):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせるというステップを含み、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、方法は、式(E-L-7):

で表される化合物、またはその塩を、式(E-L-8):

で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(E-L-5):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップことを含む;式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;および
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、式(L-5-4)で表される化合物を式(L-5-5)で表される化合物(または式(E-L-7)および(E-L-8)で表される化合物)とカップリングさせることは、有機金属試薬(例として、式(L-5-4)または(E-L-7)で表される化合物への付加のため、Xを金属へ変換する)の存在下で実行される。ある態様において、有機金属試薬は、リチウム試薬(例として、式(L-5-4)で表される化合物への付加のため、式(L-5-5)で表される化合物を式:

で表される化合物へ変換する;例として、式(E-L-7)で表される化合物への付加のため、式(E-L-8)で表される化合物を式:

で表される化合物へ変換する)である。ある態様において、リチウム試薬は、有機リチウム(例として、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム)である。ある態様において、リチウム試薬は、LiHMDSまたはLDAである。ある態様において、リチウム試薬は、sec−ブチルリチウムである。
ある態様において、反応は、tert−ブチルリチウムの存在下で実行される。ある態様において、反応は、THFなどの溶媒中で実施される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ0℃までに及ぶ温度にて実行される。例えば、ある態様において、反応は、−78℃から室温まで(例として、1時間未満にわたって)THF中2.6当量のtert−ブチルリチウムで実行される。
ある態様において、反応は、sec−ブチルリチウムの存在下で実行される。ある態様において、反応は、THF中で実施される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ室温までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、およそ−78℃からおよそ0℃までに及ぶ温度にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ−78℃〜室温にてTHF中sec−ブチルリチウムで実行される。例えば、ある態様において、反応は、−78℃から室温まで(例として、1時間未満にわたって)THF中約2当量のsec−ブチルリチウムで実行される。
ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびRP4は、任意置換ベンジルである。ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する;およびRP4は、MPMである。
スキーム4Dに示されるとおり、本明細書に提供されるのは、式(L-5-3)で表される化合物から式(L-5-4)で表される化合物を調製する方法である。ある態様において、方法は、以下を含む:
(a)式(L-5-3):

で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(L-5-3A):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
(b)式(L-5-3A)で表される化合物、またはその塩をオレフィン化することで、式(L-5-3B):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
(c)式(L-5-3B)で表される化合物、またはその塩を水和させることで、式(L-5-3C):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
(d)式(L-5-3C)で表される化合物、またはその塩を酸化および環化させることで、式(L-5-4):

で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ。
上のステップ(a)における還元するというステップは、水素化物供給源の存在下で実行されてもよい。ある態様において、水素化物供給源は、DIBALである。ある態様において、上のステップ(b)におけるオレフィン化というステップは、オレフィン化試薬(例として、MePPhBr)の存在下で実行されてもよい。ある態様において、オレフィン化というステップは、塩基(例として、t−BuOKなどのアルコキシド)の存在下で実行される。ある態様において、上のステップ(c)における水和させるというステップは、ヒドロホウ素化反応である。ある態様において、ヒドロホウ素化というステップは、9−BBNでの処置、これに続くNaBO・HOでの処置を伴う。上のステップ(d)における酸化および環化させるというステップは、同じステップにおいて実行されてもよく、または続いて起こるステップにおいて実行されてもよい。酸化するというステップは、いずれの酸化剤(oxidizing agents)の存在下でも実行されてよい。ある態様において、酸化するというステップは、TEMPOおよびPhI(OAc)の存在下で実行される。ある態様において、酸化するというステップは、NaHCOの存在下で実行される。
ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する。ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する。
一般の反応パラメータ
以下の態様は、上におよび本明細書に記載されるすべての合成方法に適用される。
本明細書に提供され、および記載される反応は、1以上の試薬を伴っていてもよい。ある態様において、試薬は、触媒量で存在していてもよい。ある態様において、触媒量は、0〜1mol%、0〜5mol%、0〜10mol%、1〜5mol%、1〜10mol%、5〜10mol%、10〜20mol%、20〜30mol%、30〜40mol%、40〜50mol%、50〜60mol%、60〜70mol%、70〜80mol%、80〜90mol%、または90〜99mol%である。ある態様において、試薬は、化学量論量(すなわち、約1当量)で存在していてもよい。ある態様において、試薬は、過剰量で(すなわち、1当量より多く)存在していてもよい。ある態様において、過剰量は、約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10、15、または20当量である。ある態様において、過剰量は、約1.1〜2、2〜3、3〜4、4〜5、1.1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、または10〜20当量である。ある態様において、過剰量は、20当量より多い。
本明細書に記載の反応は、いずれの温度にても実行され得る。ある態様において、反応は、室温(rt)(21℃または70°F)にて、またはほぼ室温にて実行される。ある態様において、反応は、室温を下回る温度にて(例として、−100℃から21℃まで)実行される。ある態様において、反応は、−78℃にて、またはほぼ−78℃にて実行される。ある態様において、反応は、−10℃にて、またはほぼ−10℃にて実行される。ある態様において、反応は、ほぼ0℃にて実行される。ある態様において、反応は、室温を上回る温度にて実行される。ある態様において、反応は、30、40、50、60、70、80、110、120、130、140、または150℃にて実行される。ある態様において、反応は、150℃を上回る温度にて実行される。
本明細書に記載の反応は、溶媒、または溶媒の混合物(すなわち、共溶媒)中で実行されてもよい。溶媒は、極性または非極性、プロトン性または非プロトン性であり得る。いずれの溶媒も、本明細書に記載の反応において使用されてもく、および反応は、具体的な溶媒または溶媒の組み合わせに限定されない。本明細書に記載の方法において有用な一般的な有機溶媒は、これらに限定されないが、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、ベンゾニトリル、1−ブタノール、2−ブタノン、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、二硫化炭素、四塩化炭素、クロロベンゼン、1−クロロブタン、クロロホルム、シクロヘキサン、シクロペンタン、1,2−ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン(DCM)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2−ピリミジノン(DMPU)、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ジエチルエーテル、2−エトキシエチルエーテル、酢酸エチル、エチルアルコール、エチレングリコール、ジメチルエーテル、ヘプタン、n−ヘキサン、ヘキサン(hexanes)、ヘキサメチルホスホアミド(HMPA)、2−メトキシエタノール、2−メトキシ酢酸エチル、メチルアルコール、2−メチルブタン、4−メチル−2−ペンタノン、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−メチル−2−ピロリジノン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ニトロメタン、1−オクタノール、ペンタン、3−ペンタノン、1−プロパノール、2−プロパノール、ピリジン、テトラクロロエチレン、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、トルエン、トリクロロベンゼン、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン、2,2,4−トリメチルペンタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、水、o−キシレン、p−キシレンを包含する。
本明細書に記載の反応は、いずれの時間を掛けても実行されてよい。ある態様において、反応は、秒、分、時間、または日単位で行われても差し支えない。
本明細書に記載の方法は、化合物をいずれの化学収率で調製するためにも使用され得る。ある態様において、化合物は、1〜10%、10〜20%、20〜30%、30〜40%、40〜50%、50〜60%、60〜70%、70〜80%、80〜90%、または90〜100%の収率で調製される。ある態様において、収率は、ある合成ステップ後のパーセント収率である。ある態様において、収率は、1より多くの合成ステップ(例として、2、3、4、または5つの合成ステップ)後のパーセント収率である。
本明細書に記載の方法はさらに、1以上の精製ステップを含んでいてもよい。例えば、ある態様において、本明細書に記載の方法によって産生された化合物は、クロマトグラフィー、抽出、濾過、沈殿、結晶化、または当該技術分野において知られている他のいずれの方法によっても精製されてよい。ある態様において、化合物または混合物は、精製せずに(すなわち、粗製)次の合成ステップに繰り越される。
本明細書に提供される合成方法は、いずれのスケールで実行され得る(すなわち、いずれの量の産物をも生産する)。ある態様において、方法は、スモールスケールの合成またはより大きなスケールの製造プロセス(pocess manufacture)に適用可能である。ある態様において、本明細書に提供される反応は、1g未満の産物を生産するために実行される。ある態様において、本明細書に提供される反応は、1g、2g、5g、10g、15g、20g、25g、30g、40g、50g、100g、200g、500g、または1kgより多い産物を生産するために実行される。
化合物
本発明はまた、新規化合物も提供する。化合物は、ハリコンドリン、それらの類似体、およびそれらへの中間体の調製において有用である。ある態様において、本明細書に提供される化合物は、化合物(1)などの式(H3-A)で表される化合物、またはそれらへの中間体の合成において有用である。
本明細書に提供されるのは、式(H3-N3):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P6は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、以下の式:

化合物(B)

で表される化合物、またはその塩である。
本明細書に提供されるのは、式(H3-L):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである;
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P6は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式:

化合物(A)

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである。
本明細書に提供されるのは、式(H-2-II):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P1、RP2、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
本明細書に提供されるのは、式(L-2-14):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP2、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(R-2-I):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-R):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;および
P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(HH-2-II):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P1、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
本明細書に提供されるのは、式(L-2-16):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP3およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
本明細書に提供されるのは、式(NH-2-II):

で表される化合物、およびそれらの塩、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
本明細書に提供されるのは、式(L-2-15):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P3およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(H3-2-I):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式:

化合物(2)

で表される化合物、またはその塩である。
本明細書に提供されるのは、式(H3-2-II):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-1):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式:

化合物(C)

で表されるか、またはその塩である。
本明細書に提供されるのは、式(L-2-6):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;

およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P4およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-L):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式:

で表されるか、またはその塩である。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-11B):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5およびRP7は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-R-1):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-11A):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキル、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキル、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-R-2):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5の各存在は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-10):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-R-7):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-8):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;および
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-R-4):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-9):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
およびXは各々、独立して、ハロゲンまたは脱離基である;
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-10B):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-R-6):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
は、ハロゲンまたは脱離基である;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-7):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキル、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、化合物は、式(E-R-8):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-5B):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、化合物は、式(E-R-9):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-7A):

で表される化合物、およびそれらの塩である;式中:
およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する;
P5、RP8、およびRP9の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および任意に、ここで2個のRP9基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、化合物は、式(E-R-11):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5、RP8、およびRP9の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;任意に、ここで2個のRP9基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-5A):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、化合物は、式(E-R-15):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-4):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P5、RP8、およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、化合物は、式(E-R-16):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-2):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-R-17):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
本明細書に提供されるのは、式(R-4-1):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P5は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-R-19):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
本明細書に提供されるのは、式(E-R-22):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-17):

で表される化合物、およびそれらの塩、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP2、RP3、およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-16B):

で表される化合物、およびそれらの塩もある;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP2、RP3、およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-16A):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-15):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、酸の存在下での、式(L-5-14):

で表される化合物、およびそれらの塩もあり、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP2、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-12):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP2、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-11):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP2、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-26):

で表される化合物、およびそれらの塩もある;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-25C):

で表される化合物、およびそれらの塩もある;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-25A):

で表される化合物、およびそれらの塩もあり、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-24):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1およびRP3は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-23B):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-23C):

で表される化合物、およびそれらの塩もある;式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-23A):

で表される化合物、およびそれらの塩である;式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-22):

で表される化合物、およびそれらの塩である;式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-22A):

で表される化合物、およびそれらの塩もある;式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-21B):

で表される化合物、およびそれらの塩である;式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP6、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-21A):

で表される化合物、およびそれらの塩である;式中:
は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P6およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-32):

で表される化合物、およびそれらの塩である;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
およびRは、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-31):

で表される化合物、およびそれらの塩もある;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP4、およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-32A):

で表される化合物、およびそれらの塩もある;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P1、RP4およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-28):

で表される化合物、およびそれらの塩もあり、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P1、RP4およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-27):

で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-7B):

で表される化合物、およびそれらの塩である;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、化合物は、式(E-L-1):

で表されるか、またはその塩であって、式中:
は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-7A):

で表される化合物、およびそれらの塩もある;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
ある態様において、化合物は、式(E-L-2):

で表されるか、またはその塩であって、式中:
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(E-L-6):

で表される化合物、またはその塩であって、式中:
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。
本明細書に提供されるのは、式(L-5-6A):

で表される化合物、およびそれらの塩である;式中:
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-L-5):

で表されるか、またはその塩であって、式中:
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
また本明細書に提供されるのには、式(L-5-4):

で表される化合物、およびそれらの塩もあり、式中:
は、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
各RP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、化合物は、式(E-L-7):

で表されるか、またはその塩であって、式中:
P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
基R、X
ある態様において、Rは、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである。ある態様において、Rは、任意置換スルホニルである。ある態様において、Rは、任意置換スルフィニルである。ある態様において、Rは、任意置換ホスホリルである。ある態様において、Rは、任意置換アシルである。ある態様において、Rは、−SO−アルキルである。ある態様において、Rは、メシル(−SOCH;「Ms」)である。ある態様において、Rは、−SO−アリールである。ある態様において、Rは、−SOPhである。ある態様において、Rは、p−トルエンスルホニル(−SOp−CH;「トシル」または「Ts」)である。ある態様において、Rは、トリフルオロメタンスルホニル(−SOCF;「トリフリル」または「Tf」)である。ある態様において、Rは、p−ブロモベンゼンスルホニル(−SOp−Br;「ブロシル」または「Bs」)、ある態様において、Rは、ノナフルオロブタンスルホニル(−OSO(CFCF;「Nf」)である。ある態様において、Rは、2−または4−ニトロベンゼンスルホニル(−SOp−NOまたは−SOo−NO;「ノシル」または「Ns」)である。ある態様において、Rは、2,2,2−トリフルオロエチル−1−スルホニルである。ある態様において、Rは、5−(ジメチルアミノ)ナフタレン−1−スルホニル(「ダンシル」または「Ds」)である。
本明細書に定義されるとおり、Xは、ハロゲンまたは脱離基である。本明細書に定義されるとおり、ある態様において、Xは、ハロゲンである。ある態様において、Xは、−Clである。ある態様において、Xは、−Brである。ある態様において、Xは、−Iである。
基R
本明細書に定義されるとおり、Rは、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、任意置換カルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換アリールである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意置換の6員ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、1個、2個、または3個の窒素原子を含む任意置換の6員ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意置換ピリジルである。ある態様において、Rは、非置換ピリジル(Py)である。ある態様において、Rは、任意置換2−ピリジルである。ある態様において、Rは、非置換2−ピリジル(2−Py)である。ある態様において、Rは、以下:

からなる群から選択される。ある態様において、Rは、

(本明細書中「2−Py」または「Py」と略される)である。
基X、X、X、およびX
本明細書に定義されるとおり、Xは、ハロゲンまたは脱離基である。ある態様において、Xは、ハロゲンである。ある態様において、Xは、−Cl(すなわち、塩化物)である。ある態様において、Xは、−Br(すなわち、臭化物)である。ある態様において、Xは、−I(すなわち、ヨウ化物)である。ある態様において、Xは、−F(すなわち、フッ化物)である。ある態様において、Xは、脱離基である。
本明細書に定義されるとおり、Xは、ハロゲンまたは脱離基である。ある態様において、Xは、ハロゲンである。ある態様において、Xは、−Clである。ある態様において、Xは、−Brである。ある態様において、Xは、−Iである。ある態様において、Xは、−Fである。ある態様において、Xは、脱離基である。
本明細書に定義されるとおり、Xは、ハロゲンまたは脱離基である。ある態様において、Xは、ハロゲンである。ある態様において、Xは、−Clである。ある態様において、Xは、−Brである。ある態様において、Xは、−Iである。ある態様において、Xは、−Fである。ある態様において、Xは、脱離基である。
本明細書に定義されるとおり、Xは、ハロゲンまたは脱離基である。ある態様において、Xは、ハロゲンである。ある態様において、Xは、−Clである。ある態様において、Xは、−Brである。ある態様において、Xは、−Iである。ある態様において、Xは、−Fである。ある態様において、Xは、脱離基である。
基R、R、R、R、R、およびR
本明細書に定義されるとおり、Rは、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである。
本明細書に定義されるとおり、Rは、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである。
本明細書に定義されるとおり、Rは、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである。
本明細書に定義されるとおり、Rの各存在は、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および任意に、2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである。ある態様において、2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する。
本明細書に定義されるとおり、Rは、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである。
本明細書に定義されるとおり、Rの各存在は、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および任意に、2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである。ある態様において、2個のR基は、一緒になって以下:

を形成する。
基RおよびR
本明細書に定義されるとおり、Rは、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである。ある態様において、Rは、エチルである。ある態様において、Rは、任意置換カルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換アリールである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意置換アシルである。ある態様において、Rは、酸素保護基である。ある態様において、Rは、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、Rは、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。
本明細書に定義されるとおり、Rは、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである。ある態様において、Rは、エチルである。ある態様において、Rは、任意置換カルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換アリールである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意置換アシルである。ある態様において、Rは、酸素保護基である。ある態様において、Rは、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、Rは、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。
基RおよびR
本明細書に定義されるとおり、Rは、水素または−ORXaである。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、−ORXaである。
本明細書に一般に定義されるとおり、RXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、RXaは、水素である。ある態様において、RXaは、任意置換アルキルである。ある態様において、RXaは、任意置換アシルである。ある態様において、RXaは、酸素保護基である。ある態様において、RXaは、任意置換アリルである。ある態様において、RXaは、

(アリル)である。
本明細書に定義されるとおり、Rは、水素または−ORYaである。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、−ORYaである。
本明細書に一般に定義されるとおり、RYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、RYaは、水素である。ある態様において、RYaは、任意置換アルキルである。ある態様において、RYaは、任意置換アシルである。ある態様において、RYaは、酸素保護基である。ある態様において、RYaは、任意置換アリルである。ある態様において、RYaは、

(アリル)である。
ある態様において、RXaおよびRYaは、それらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RXaおよびRYaは、それらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換の5員ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RXaおよびRYaは、それらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換1,3−オキソラン環を形成する。ある態様において、RXaおよびRYaは、それらの介在原子と一緒に結び合って、以下:

を形成する。ある態様において、RXaおよびRYaは、それらの介在原子と一緒に結び合って、以下:

を形成する。
基RP1、RP2、RP3、RP4、RP5、RP6、RP7、RP8、RP9、およびRP10
本明細書に定義されるとおり、RP1は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、RP1は、水素である。ある態様において、RP1は、任意置換アルキルである。ある態様において、ある態様において、RP1は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP1は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP1は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP1は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP1は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RP1は、任意置換アシルである。ある態様において、RP1は、酸素保護基である。ある態様において、RP1は、任意置換アリルである。ある態様において、RP1は、アリルである。ある態様において、RP1は、任意置換シリルである。ある態様において、RP1は、トリアルキルシリルである。ある態様において、RP1は、トリエチルシリル(−SiEt;「TES」)である。ある態様において、RP1は、トリメチルシリル(−SiMe;「TMS」)である。ある態様において、RP1は、tert−ブチルジメチルシリル(−Sit−BuMe;「TBS」)である。ある態様において、RP1は、tert−ブチルジフェニルシリル(−Sit−BuPh;「TBDPS」)である。ある態様において、RP1は、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、RP1は、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。ある態様において、RP1は、メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP1は、パラ−メトキシベンジル:

(「MPM」または「PMB」)である。
ある態様において、RP1およびRP2は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
本明細書に定義されるとおり、RP2は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、RP2は、水素である。ある態様において、RP2は、任意置換アルキルである。ある態様において、RP2は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP2は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP2は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP2は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP2は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RP2は、任意置換アシルである。ある態様において、RP2は、酸素保護基である。ある態様において、RP2は、任意置換アリルである。ある態様において、RP2は、アリルである。ある態様において、RP2は、任意置換シリルである。ある態様において、RP2は、トリアルキルシリルである。ある態様において、RP2は、トリエチルシリル(−SiEt;「TES」)である。ある態様において、RP2は、トリメチルシリル(−SiMe;「TMS」)である。ある態様において、RP2は、tert−ブチルジメチルシリル(−Sit−BuMe;「TBS」)である。ある態様において、RP2は、tert−ブチルジフェニルシリル(−Sit−BuPh;「TBDPS」)である。ある態様において、RP2は、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、RP2は、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。ある態様において、RP2は、メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP2は、パラ−メトキシベンジル:

(「MPM」または「PMB」)である。
ある態様において、RP3およびRP3は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
本明細書に定義されるとおり、RP3は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、RP3は、水素である。ある態様において、RP3は、任意置換アルキルである。ある態様において、RP3は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP3は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP3は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP3は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP3は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RP3は、任意置換アシルである。ある態様において、RP3は、酸素保護基である。ある態様において、RP3は、任意置換アリルである。ある態様において、RP3は、アリルである。ある態様において、RP3は、任意置換シリルである。ある態様において、RP3は、トリアルキルシリルである。ある態様において、RP3は、トリエチルシリル(−SiEt;「TES」)である。ある態様において、RP3は、トリメチルシリル(−SiMe;「TMS」)である。ある態様において、RP3は、tert−ブチルジメチルシリル(−Sit−BuMe;「TBS」)である。ある態様において、RP3は、tert−ブチルジフェニルシリル(−Sit−BuPh;「TBDPS」)である。ある態様において、RP3は、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、RP3は、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。ある態様において、RP3は、メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP3は、パラ−メトキシベンジル:

(「MPM」または「PMB」)である。
本明細書に定義されるとおり、RP4は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、RP4は、水素である。ある態様において、RP4は、任意置換アルキルである。ある態様において、RP4は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP4は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP4は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP4は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP4は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RP4は、任意置換アシルである。ある態様において、RP4は、酸素保護基である。ある態様において、RP4は、任意置換アリルである。ある態様において、RP4は、アリルである。ある態様において、RP4は、任意置換シリルである。ある態様において、RP4は、トリアルキルシリルである。ある態様において、RP4は、トリエチルシリル(−SiEt;「TES」)である。ある態様において、RP4は、トリメチルシリル(−SiMe;「TMS」)である。ある態様において、RP4は、tert−ブチルジメチルシリル(−Sit−BuMe;「TBS」)である。ある態様において、RP4は、tert−ブチルジフェニルシリル(−Sit−BuPh;「TBDPS」)である。ある態様において、RP4は、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、RP4は、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。ある態様において、RP4は、メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP4は、パラ−メトキシベンジル:

(「MPM」または「PMB」)である。
本明細書に定義されるとおり、RP5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RP5は、水素である。ある態様において、RP5は、任意置換アルキルである。ある態様において、RP5は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP5は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP5は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP5は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP5は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RP5は、任意置換アシルである。ある態様において、RP5は、酸素保護基である。ある態様において、RP5は、任意置換アリルである。ある態様において、RP5は、アリルである。ある態様において、RP5は、任意置換シリルである。ある態様において、RP5は、トリアルキルシリルである。ある態様において、RP5は、トリエチルシリル(−SiEt;「TES」)である。ある態様において、RP5は、トリメチルシリル(−SiMe;「TMS」)である。ある態様において、RP5は、tert−ブチルジメチルシリル(−Sit−BuMe;「TBS」)である。ある態様において、RP5は、tert−ブチルジフェニルシリル(−Sit−BuPh;「TBDPS」)である。ある態様において、RP5は、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、RP5は、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。ある態様において、RP5は、メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP5は、パラ−メトキシベンジル:

(「MPM」または「PMB」)である。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、任意置換の6員ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する。ある態様において、2個のRP5は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する。
本明細書に定義されるとおり、RP6は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RP6は、水素である。ある態様において、RP6は、任意置換アルキルである。ある態様において、RP6は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP6は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP6は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP6は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP6は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RP6は、任意置換アシルである。ある態様において、RP6は、酸素保護基である。ある態様において、RP6は、任意置換アリルである。ある態様において、RP6は、アリルである。ある態様において、RP6は、任意置換シリルである。ある態様において、RP6は、トリアルキルシリルである。ある態様において、RP6は、トリエチルシリル(−SiEt;「TES」)である。ある態様において、RP6は、トリメチルシリル(−SiMe;「TMS」)である。ある態様において、RP6は、tert−ブチルジメチルシリル(−Sit−BuMe;「TBS」)である。ある態様において、RP6は、tert−ブチルジフェニルシリル(−Sit−BuPh;「TBDPS」)である。ある態様において、RP6は、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、RP6は、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。ある態様において、RP6は、メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP6は、パラ−メトキシベンジル:

(「MPM」または「PMB」)である。ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換の6員ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する。ある態様において、2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、式:

で表される環を形成する。
本明細書に定義されるとおり、ある態様において、RP7は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。他の態様において、RP7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、RP7は、任意置換スルホニルである。ある態様において、RP7は、メシル(−SOCH;「Ms」)である。ある態様において、RP7は、トシル(C−SOp−CH;「Ts」)である。ある態様において、RP7は、トリフリル(−SOCF;「Tf」)である。ある態様において、RP7は、任意置換スルフィニルである。ある態様において、RP7は、任意置換ホスホリルである。ある態様において、RP7は、任意置換アシルである。
ある態様において、RP7は、水素である。ある態様において、RP7は、任意置換アルキルである。ある態様において、RP7は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP7は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP7は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP7は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP7は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RP7は、任意置換アシルである。ある態様において、RP7は、酸素保護基である。ある態様において、RP7は、任意置換アリルである。ある態様において、RP7は、アリルである。ある態様において、RP7は、任意置換シリルである。ある態様において、RP7は、トリアルキルシリルである。ある態様において、RP7は、トリエチルシリル(−SiEt;「TES」)である。ある態様において、RP7は、トリメチルシリル(−SiMe;「TMS」)である。ある態様において、RP7は、tert−ブチルジメチルシリル(−Sit−BuMe;「TBS」)である。ある態様において、RP7は、tert−ブチルジフェニルシリル(−Sit−BuPh;「TBDPS」)である。ある態様において、RP7は、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、RP7は、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。ある態様において、RP7は、メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP7は、パラ−メトキシベンジル:

(「MPM」または「PMB」)である。
本明細書に定義されるとおり、RP8は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、RP8は、水素である。ある態様において、RP8は、任意置換アルキルである。ある態様において、RP8は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP8は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP8は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP8は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP8は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RP8は、任意置換アシルである。ある態様において、RP8は、酸素保護基である。ある態様において、RP8は、任意置換アリルである。ある態様において、RP8は、アリルである。ある態様において、RP8は、任意置換シリルである。ある態様において、RP8は、トリアルキルシリルである。ある態様において、RP8は、トリエチルシリル(−SiEt;「TES」)である。ある態様において、RP8は、トリメチルシリル(−SiMe;「TMS」)である。ある態様において、RP8は、tert−ブチルジメチルシリル(−Sit−BuMe;「TBS」)である。ある態様において、RP8は、tert−ブチルジフェニルシリル(−Sit−BuPh;「TBDPS」)である。ある態様において、RP8は、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、RP8は、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。ある態様において、RP8は、メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP8は、パラ−メトキシベンジル:

(「MPM」または「PMB」)である。
本明細書に定義されるとおり、RP9は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、RP9は、水素である。ある態様において、RP9は、任意置換アルキルである。ある態様において、RP9は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP9は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP9は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP9は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP9は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RP9は、任意置換アシルである。ある態様において、RP9は、酸素保護基である。ある態様において、RP9は、任意置換アリルである。ある態様において、RP9は、アリルである。ある態様において、RP9は、任意置換シリルである。ある態様において、RP9は、トリアルキルシリルである。ある態様において、RP9は、トリエチルシリル(−SiEt;「TES」)である。ある態様において、RP9は、トリメチルシリル(−SiMe;「TMS」)である。ある態様において、RP9は、tert−ブチルジメチルシリル(−Sit−BuMe;「TBS」)である。ある態様において、RP9は、tert−ブチルジフェニルシリル(−Sit−BuPh;「TBDPS」)である。ある態様において、RP9は、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、RP9は、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。ある態様において、RP9は、メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP9は、パラ−メトキシベンジル:

(「MPM」または「PMB」)である。ある態様において、2個のRP9は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、2個のRP9は、一緒に結び合って、

を形成する。ある態様において、2個のRP9は、一緒に結び合って、

を形成する。
本明細書に定義されるとおり、RP10は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、RP10は、水素である。ある態様において、RP10は、任意置換アルキルである。ある態様において、RP10は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP10は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP10は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP10は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RP10は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RP10は、任意置換アシルである。ある態様において、RP10は、酸素保護基である。ある態様において、RP10は、任意置換アリルである。ある態様において、RP10は、アリルである。ある態様において、RP10は、任意置換シリルである。ある態様において、RP10は、トリアルキルシリルである。ある態様において、RP10は、トリエチルシリル(−SiEt;「TES」)である。ある態様において、RP10は、トリメチルシリル(−SiMe;「TMS」)である。ある態様において、RP10は、tert−ブチルジメチルシリル(−Sit−BuMe;「TBS」)である。ある態様において、RP10は、tert−ブチルジフェニルシリル(−Sit−BuPh;「TBDPS」)である。ある態様において、RP10は、任意置換ベンジル保護基である。ある態様において、RP10は、ベンジル(−CHPh;「Bn」)である。ある態様において、RP10は、メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP10は、パラ−メトキシベンジル:

(「MPM」または「PMB」)である。
基R
本明細書に一般に定義されるとおり、Rは、水素または任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。

Zr/Ni媒介ケトール化反応
構造体(S,S)-1-Cは、(S)-1-Aの(S)-1-Bとのカップリングを介して直接調製され得る(図2A)。魅力的ではあるが、順序には課題がある。例えば、β-およびβ’-位にてO-R基が存在するところ、アニオンをベースとするケトン合成には問題があると思われる。ジチアン化学に象徴される「極性変換(umpolung)」概念は、この種の問題にとっての歴史的な解答である(例として、検討のため以下を参照されたく、例えば:Seebach, D. Angew. Chem. Int. Ed. 1979, 18, 239;Corey, E. J.;Seeback, D. Angew. Chem. Int. Ed, 1965, 4, 1077;Seebach, D.;Corey, E. J. J. Org. Chem. 1975, 40, 231を参照)。実に、ジチアンをベースとするケトン合成は、錯体天然産物の合成に首尾よく適用された(検討のため、例として、Yus, M.;Najera, C.;Foubelo, F. Tetrahedron, 2003, 59, 6147;Smith, III. A. S.;Adams, C. M.;Acc. Chem. Rev. 2004, 37, 365を参照)。それにもかかわらず、錯体分子を包含するケトンの合成において使用され得る直接的ケトン合成が開発された。この目標に到達する絶好のチャンスは、ラジカルをベースとする、好ましくはワンポットの、ケトン合成であろう。関連するZn/Pd媒介ワンポットケトン合成は報告されている(例として、Lee, J. H.;Kishi, Y. J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 7178を参照)。
近年、ウェイ(Weix)、ゴング(Gong)、ライスマン(Reisman)、およびその他が、1981年にMukaiyamaが先駆けとなったNi媒介ワンポットケトン合成を大々的に研究した(例として、Onaka, M.;Matsuoka, Y.;Mukaiyama, T. Chem. Lett. 1981, 531;Wotal, A. C.;Weix, D. J. Org. Lett. 2012, 14, 1476;Wotal, A. C.;Ribson, R. D.;Weix, D. J. Organometallics 2014, 33, 5874;Wu, F.;Lu, W.;Qian, Q.;Ren, Q.;Gong, H. Org. Lett. 2012, 14, 3044;Zhao, C.;Jia, X.;Wang, X.;Gong, H. J. Am. Chem. Soc. 2014, 136, 17645およびそこで引用された参考文献;Cherney, A. H.;Kadunce, N. T.;Reisman, S. E. J. Am. Chem. Soc. 2013, 135, 7442を参照)。報告された広範な基質のなかで、ゴングおよび共同研究者らによる1つの具体例は、Ni媒介ワンポットケトン合成が我々のニーズと合うかもしれないという可能性を示唆した(図2B)。図2Cに示される基質を、この研究のために無作為に選出した。無作為に選出された基質をこれら3つの条件の下で試験し、これによって、例としてウェイプロトコルおよびライスマンプロトコルを介するカップリング案の実現可能性が実証された。同時に、錯体分子の収束合成における後期カップリングにてNi媒介ワンポットケトン合成を首尾よく使用するためには、真剣に改善することを要することが明白になった。
15より多くの配位子を、先ずNiCl2を可溶化するか試験し、これによって4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリン(dtbbpy)が最良の結果を与えることが示された。注目に値するのは、NiBr2・(dtbbpy)錯体が、NiCl2・(dtbbpy)錯体より良好なカップリング効率を与えたことである(例として、Lu, Z.;Fu, G. C. Angew. Chem. Int. Ed. 2010, 49, 6676;Serrano, E.;Martin, R. Angew. Chem. Int. Ed. 2016, 55, 11207;Zhang, X.;MacMillan, D. W. C. J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 13862を参照)。
研究された活性化型カルボン酸のなかで、Mukaiyamaによって当初報告された2-チオピリジンエステルが、カップリングにとって最も有効であることが見出された。2-チオピリジンエステルは当初、CoreyおよびNicolaou(例として、Corey, E. J.;Nicolaou, K. C. J. J. Am. Chem. Soc. 1974, 96, 5614を参照)による、およびNicolaou GerlackおよびThalmann(例として、Gerlach, H.;Thalmann, A. Helv. Chim. Acta 1974, 57, 2661を参照)による大環状ラクトン化(macrolactonization)の彼らの独創性に富んだ研究(their seminal work)のために使用された。Mn(粉末)およびZn(粉末)は、有効な環元金属(reducing-metals)であることが見出された。
試験された多くの溶媒システムのなかで1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)が最良であることが見出された。DMIとEtOAcとの5:1混合物は、基質(単数または複数)がDMIに難溶性を呈したとき、より良好な溶媒システムであった。予想どおり、より良好なカップリング効率が、より高濃度にて得られた。その典型的な濃度はC=0.1〜0.5 Mの範囲にあった。相加効果を研究しながら、1当量 Cp2ZrCl2の添加がカップリング速度を劇的に増強させることを発見した;Cp2ZrCl2ありでのカップリングは、Cp2ZrCl2なしの終夜〜日と比較して、分〜時間内に完了した。加えて、(I→SPy)の置き換えを介する副産物形成は、Cp2ZrCl2の添加によって解消または抑制された。
観察された劇的な速度加速は、Cp2ZrCl2が触媒反応の律速ステップに関与することを示した。2つの異なる触媒回路、すなわち(1)(L)Ni(アルキル)2中間体を伴う触媒回路および(2)逐次還元の触媒回路を、Ni媒介ワンポットケトン合成のために提案した。しかしながら、観察された結果を解釈するために、Ni触媒回路、Zr触媒回路、およびZr→Ni金属交換反応(transmetallation)からなる新しい機構を提案する(図3A)。Ni触媒回路は、ZnによるNi(II)→Ni(0)還元から出発し、2-チオピリジンエステルへのその酸化的付加、すなわち、2-D → 2-E → 2-Fがこれに続く。強いZr-SR結合のせいで、Cp2ZrCl2および/またはZr塩が、2-Fから2-Gまでのステップを加速し、これによって劇的な速度加速をもたらし得たという可能性がある。他方、Cp2ZrCl2を伴う第二の触媒回路;低原子価Zr種を形成するCp2ZrCl2のZn還元も作動し得る。Schwartzによる独創性に富んだ研究に従うと、かかる低原子価Zr種は、ヨウ化アルキルを容易に活性化する、すなわち、Cp2ZrCl2 → Cp2Zr → Cp2Zr-R(例として、Williams, G. M.;Gell, K. I.;Schwartz, J. J. Am. Chem. Soc. 1980, 102, 3660;Williams, G. M.;Schwartz, J. J. Am. Chem. Soc. 1982, 104, 1122を参照)。次いで、Ni-およびZr-触媒回路は、Zr/Ni金属交換反応とカップリングすることで、2-Hを生産する(アルケニル-Zr → アルケニル-Niの金属交換反応については、例として、Negishi, E., Van Horn, D. E. J. Am. Chem. Soc. 1977, 99, 3168;Loots, M. J., Schwartz, J. J. Am. Chem. Soc. 1977, 99, 8045を参照)。概して、Cp2ZrCl2は、このスキームにおいて重大な二役を果たす。先のNi媒介方法と区別するため、Zr/Ni媒介ケトン合成としてのこの転換。
提案された機構に関し、一般的に知られている数種のチオール捕捉剤を試験したが、カップリング速度の加速に対して有意でない効果しか観察されなかった。これによって、提案されたCp2ZrCl2の二役が支持される。述べたように、Cp2ZrCl2の添加によるカップリング速度の劇的なカップリング速度加速は、律速ステップにおいてその関与を示した。実験的な支持はないが、律速ステップが1-F → 1-Gであるような可能性はある。よって、ヨウ化アルキルは、律速ステップ後にしか加わらないが、このことが、Zr/Ni媒介ケトン合成が、Zn/Pd-およびFe/Cu媒介ケトン合成とはユニークに異なる理由を解釈し得る。述べたように、Cp2ZrCl2の添加によるカップリング速度加速は、律速ステップにおいてその関与を示す。したがって、律速ステップは、1-E → 1-Fであるようである。よって、ヨウ化アルキルは、律速ステップ後にしか加わらないが、このことが、Zr/Ni媒介ワンポットケトン合成が、他のZn/Pd-およびFe/Cu媒介ケトン合成とはユニークに異なる理由を解釈し得る。
一般的なラジカルプローブの挙動を試験した(図3B)。4eについての所見は、カップリング反応のラジカルな性質を示した。他方、4a〜dは正常なケトンを与えたが、これによってラジカル中間体は、極めて短い時間のスケールにしか関与しなかったことが示唆される(β-アルコキシアルキルZr(IV)種の反応性および安定性−不安定性については、例として、Buchwald, S. L.;Nielsen, R. B.;Dewan, J. C. Organometallics 1988, 7, 2324;Wipf, P.;Smitrovich, J. H. J. Org. Chem. 1991, 56, 6494を参照)。
例示の最適条件を確立するために、1-1(X=I)と1-2(Y=SPy)とのモル比のカップリング効率に対する効果を、rtにてDMI中NiBr2(dtbbpy)(5 mol%)、Cp2ZrCl2(1.0 equiv.)、Zn(過剰)(C:0.5 M)という条件の下で研究し、以下の結果:1-1:1-2=1.5:1.0について89%単離収率、1-1:1-2=1.2:1.0について89%、1-1:1-2=1.1:1.0について85%、1-1:1-2=1.0:1.0について83%、1-1:1-2=0.8:1.0について75%が与えられた。これら所見のすべてを考慮して、さらなる研究のための条件を、〜20℃にて求核試薬と求電子試薬とのモル比−(1.2:1.0)を用いるDMIまたは5:1 DMI-EtOAc中NiBr2(dtbbpy)(5 mol%)、Cp2ZrCl2(1 equiv.)、MnまたはZn(過剰)(C:0.5〜0.1 M)として選出した。しかしながら、分子サイズおよびカップリングパートナーの複雑さに基づき、結果的にモル比を、著しい欠点もなく調整し得た。図4は、OR基または関係のある基をα位にて担持する基質を要約する。新しい方法は、予想される産物を優れた収率で与えた。
図5Aは、さらなる例を要約する。一般的な保護基は、十分な耐久性があった(a、図5A)。カップリングは、β位でのモノ-およびジ-メチル化基質、ならびにα位でのモノ-メチル化基質にとっては有効であったが、α位でのジメチル化基質またはアダマンチル基質にとっては有効ではなかった(b、図5A)。この方法は、アルキル臭化物または塩化物ならびにアリール臭化物より選択的にヨウ化アルキルを活性化およびカップリングさせることができる(c、図5A)。言及したように、この反応はラジカルな性質を呈したが、これによって遊離ヒドロキシル基および/または酸性基を担持する基質にとって有効であろうという可能性が示唆される。実に、これらの基質とのカップリングは所望の産物を与えたが、実用的用途にとってはさらなる改善を明らかに要した(d、図5A)。
最終的に、Zr/Ni媒介ワンポットケトン合成の図2に与えられる構造モチーフへの適用性を実証するために、我々は、(S)-1-11の(S)-1-12および(R)-1-12とのカップリングを研究し、予想される産物(S,S)-1-13および(S,R)-1-13が夫々得られた(図5B)。カップリングの間、例えばレトロ-オキシ-マイケル/オキシ-マイケルプロセスを介した、産物の立体化学的な純度ならびに出発材料が喪失したこともあり得る。実験的に、(S,S)-1-13および(S,R)-1-13は事実上同一の1H NMRスペクトルを与えたが、極めて同様であるが別個に異なる13C NMRスペクトルを呈したことが見出された。13C NMRスペクトルを使用して、(S,S)-1-13および(S,R)-1-13の立体化学的な純度を研究した。これによって、立体化学のスクランブル(scrambling)がケトンカップリングにおいて起きなかったことが実証された。
新しいZr/Ni媒介ワンポットケトン合成を報告したが、ここでCp2ZrCl2は、カップリング速度を劇的に加速させ、と同時に(I→SPy)置き換えを介する副産物形成を抑制した。Zn/Pd-およびFe/Cu媒介ワンポットケトン合成とは違い、新しい方法は、OR基または関係のある基をα位にて担持する求核試薬にとって有効であることを見出した。Ni触媒回路、Zr触媒回路、およびZr→Ni金属交換反応からなる機構を提案したが、ここでCp2ZrCl2は、重大な二役を果たすことが示唆された。新しく開発されたZr/Ni媒介方法は、錯体分子の収束合成において後期にてワンポットケトンを組み込むという現実的な希望を与えた。
Ni/Zr媒介ケトール化反応のための実験手順
溶媒および試薬は商用グレードであり、そのように述べられない限り、供給されたとおりに使用した。大気または湿度に敏感な試薬または中間体を伴う反応は、オーブンで乾燥されたガラス製品中、窒素またはアルゴンの不活性雰囲気下で実施した。分析的薄層クロマトグラフィー(TLC)は、E. MerckプレコートTLCプレート、シリカゲル60F-254、層厚さ0.25 mmを用いて実施した。TLCプレートは、AMCAN(モリブデン酸アンモニウム/硝酸セリウムアンモニウム)、過マンガン酸カリウム、またはp-アニスアルデヒドでの染色によって可視化した。フラッシュクロマトグラフィー分離は、E. Merck Silica Gel 60(40〜63μm)、Kanto Chemical Silica Gel 60N(球状、中性、40〜50μm)、またはWako Pure Chemical Industry Wakogel 50NH2(38〜63μm)を用いて実施した。中圧カラムクロマトグラフィーは、YAMAZEN Smart Flashを用いて実施した。NMRスペクトルは、Varian Inova 600 MHzまたはVarian Inova 500 MHz上で記録した。化学シフトを百万分の一(ppm)単位で報告した。残留溶媒ピークを内部標準として使用した(1H NMRスペクトルについて:CDCl3中7.26 ppm、C6D6中7.16 ppm、CD3OD中3.31 ppm、およびCD2Cl2中5.33;13C NMRについて:CDCl3中77.0 ppm、C6D6中128.0 ppm、CD3OD中49.0 ppm、およびCD2Cl2中53.8 ppm)。カップリング定数(J)をHz単位で報告し、使用される分裂の略語は、以下:一重項についてはs、二重項についてはd、三重項についてはt、四重項についてはq、多重項についてはm、およびブロードについてはbrである。旋光度は、Perkin-Elmer 241旋光計を使用し20℃にて測定した。IRスペクトルは、Bruker Alpha FT-IR分光計上で記録した。エレクトロスプレイイオン化実験は、Micromass Inc., Platform II Atmospheric Pressure Ionization Mass Spectrometer上で実施した。
Ni/Zr媒介カップリング反応のための一般手順

グローブボックス中、DMI(0.2 mL、Sigma-aldrich、99.5%)中のヨウ化物1-1(29.1 mg、0.12 mmol、1.2 eq.)およびチオエステル1-2(27.3 mg、0.10 mmol、1.0 eq.)の溶液へ、Cp2ZrCl2(29.3 mg、0.10 mmol、1.0 eq. Sigma-aldrich、98%)、Zn粉末(19.6 mg、0.3 mmol、3.0 eq. Sigma-aldrich、いずれの活性化もせずに使用した)、およびNiBr2・dtbbpy(4.8 mg、0.01 mmol、10 mol%、調製(8頁)を参照)を室温にて加えた。同じ温度にて数分〜数時間(for mins to hrs)撹拌後(TLCによってモニタリングした)、反応混合物をグローブボックスから取り出しEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製することで無色油として1-3が与えられた。
図3Bに概説される反応のための実験手順
グローブボックス中、DMI(0.4 mL、sigma aldrich、99.5%)またはDMI/EtOAc(0.334 mL/0.066mL)のいずれかにおけるヨウ化物4a〜e(0.24 mmol、1.2 eq.)およびチオエステル1-5(54.6 mg、0.20 mmol、1.0 eq.)の溶液へ、Cp2ZrCl2(58.5 mg、0.20 mmol、1.0 eq. Sigma-aldrich、98%)、Zn粉末(39.2 mg、0.6 mmol、3.0 eq. Sigma-aldrich、いずれの活性化もせずに使用した)、およびNiBr2・dtbbpy(9.7 mg、0.02 mmol、10 mol%、調製(8頁)を参照)を室温にて加えた。同じ温度にて10 min〜1 h撹拌後(TLCによってモニタリングした)、反応混合物をグローブボックスから取り出しEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製することで4a〜d、S1が与えられた。注記:DMIまたはDMI/EtOAcを、基質の溶解度に応じて溶媒として使用した。
1-(4-メトキシフェニル)ノナ-8-エン-3-オン(6a)
(Z)-1-(4-メトキシフェニル)-9-フェニルノナ-8-エン-3-オン(6b)
1-(4-メトキシフェニル)-6-(1-(4-メトキシフェニル)エトキシ)ヘキサン-3-オン(6c)

61.6 mg, (0.173 mmol, 87%); IR (film) 2953, 2932, 2836, 1712, 1612, 1512, 1464, 1442, 1369, 1301, 1287, 1245, 1177, 1099, 1035, 832 cm-1; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ = 7.20 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.08 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.87 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.82 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.29 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 3.28-3.20 (m, 2H), 2.83-2.78 (m, 2H), 2.70-2.66 (m, 2H), 2.50-2.39 (m, 2H), 1.84-1.77 (m, 2H), 1.39 (d, J = 6.6 Hz, 3H); 13C NMR (126 MHz, CDCl3) δ = 210.1, 159.0, 158.0, 136.1, 133.3, 129.3, 127.5, 114.0, 113.9, 77.5, 67.4, 55.4, 44.7, 39.9, 29.0, 24.2, 24.1; HRMS (ESI) m/z calc. for C22H28NaO4 [M+Na]+ 379.1880; found 379.1885.
2-メトキシ-9-(4-メトキシフェニル)-7-オキソノナンニトリル(6d)
1-(4-メトキシフェニル)へプタ-6-エン-3-オン(S1、4eからの産物)
図4に概説される反応のための実験の詳細
グローブボックス中、DMI(0.4 mL、sigma aldrich、99.5%)またはDMI/EtOAc(0.334 mL/0.066mL)のいずれかにおけるヨウ化物7a〜m(0.24 mmol、1.2 eq.)およびチオエステル1-5(54.6 mg、0.20 mmol、1.0 eq.)の溶液へ、Cp2ZrCl2(58.5 mg、0.20 mmol、1.0 eq. Sigma-aldrich、98%)、Zn粉末(39.2 mg、0.6 mmol、3.0 eq. Sigma-aldrich、いずれの活性化もせずに使用した)、およびNiBr2・dtbbpy(9.7 mg、0.02 mmol、10 mol%、調製(8頁)を参照)を室温にて加えた。同じ温度にて10 min〜2 hr撹拌後(TLCによって監視した)、反応混合物をグローブボックスから取り出しEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製することで無色油または白色アモルファス固体として8a〜mが与えられた。注記1:DMIまたはDMI/EtOAcを、基質の溶解度に応じて溶媒として使用した。注記2:2.0 eq.のルチジンを、8dおよび8e合成のためのCp2ZrCl2の添加前に加えた。
1-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)-4-(4-メトキシフェニル)ブタン-2-オン(8a)
1-((4S,5S)-5-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)-4-(4-メトキシフェニル)ブタン-2-オン(8b)

102.3 mg (0.187 mg, 94%);[α]22 D=-8.9(c 1.8、CHCl3);IR (film) 2985, 2955, 2932, 2898, 2858, 1716, 1612, 1513, 1472, 1463, 1428, 1379, 1370, 1301, 1247, 1177, 1112, 1981, 1037, 998, 823, 787, 742, 704, 603, 505, 490 cm-1; 1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ= 7.69-7.64 (m, 4H), 7.45-7.35 (m, 6H), 7.10 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 6.82 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 4.42-4.37 (m, 1H), 3.84-3.71 (m, 3H), 3.78 (s, 3H), 2.85 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.77-2.73 (m, 2H), 2.69-2.65 (m, 2H), 1.38 (s, 3H), 1.37 (s, 3H), 1.06 (s, 9H); 13C NMR (126 MHz, CDCl3)δ= 207.4, 158.2, 135.8, 133.3, 133.2, 130.0, 129.5, 128.0, 114.1, 109.4, 80.6, 74.8, 64.3, 55.5, 46.7, 45.5, 28.8, 27.4, 27.1, 27.0, 19.4; HRMS (ESI) m/z calc. for C33H43O5Si [M+H]+ 547.2874; found 547.2869.
4-(4-メトキシフェニル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ブタン-2-オン(8c)
4-(4-メトキシフェニル)-1-((2R,3R)-3-((トリエチルシリル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ブタン-2-オン(8d)
4-(4-メトキシフェニル)-1-((2R,3R)-3-((トリメチルシリル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ブタン-2-オン(8e)
4-(4-メトキシフェニル)-1-((3aR,5R,5aS,8aS,8bR)-2,2,7,7-テトラメチルテトラヒドロ-5H-ビス([1,3]ジオキソロ)[4,5-b:4’,5’-d]ピラン-5-イル)ブタン-2-オン(8f)
5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-(4-メトキシフェニル)ヘプタン-3-オン(8g)
7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-5-メトキシ-1-(4-メトキシフェニル)ヘプタン-3-オン(8h)
1-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-7-(4-メトキシフェニル)-5-オキソヘプタン-3-イルアセタート(8i)
((S)-7-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-5-クロロ-1-(4-メトキシフェニル)ヘプタン-3-オン(8j)
(R)-(5-(4-メトキシフェニル)-3-オキソ-1-フェニルペンチル)カルバマート(8k)
メチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-(4-メトキシフェニル)-4-オキソヘキサノアート(8l)
tert-ブチル(S)-(6-(4-メトキシフェニル)-4-オキソ-1-フェニルヘキサン-2-イル)カルバマート(8m)
図5Aに概説される反応のための実験手順
グローブボックス中、DMI(0.4 mL、sigma aldrich、99.5%)またはDMI/EtOAc(0.334 mL/0.066mL)のいずれかにおけるヨウ化物9a〜u(0.24 mmol、1.2 eq.)およびチオエステル1-5(54.6 mg、0.20 mmol、1.0 eq.)の溶液へ、Cp2ZrCl2(58.5 mg、0.20 mmol、1.0 eq. Sigma-aldrich、98%)、Zn粉末(39.2 mg、0.6 mmol、 3.0 eq. Sigma-aldrich、いずれの活性化もせずに使用した)、およびNiBr2・dtbbpy(9.7 mg、0.02 mmol、10 mol%、調製(8頁)を参照)を室温にて加えた。同じ温度にて10 min〜3 hr撹拌後(TLCによってモニタリングした)、反応混合物をグローブボックスから取り出しEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製することで、無色油または白色アモルファス固体として10a〜uが与えられた。注記1:DMIまたはDMI/EtOAcを、基質の溶解度に応じて溶媒として使用した。注記2:2.0 eq.のルチジンを、10c合成のためのCp2ZrCl2の添加前に加えた。注記3:1.5 eq.のヨウ化物9p〜u、および1.5 eq.のCp2ZrCl2を、10p〜uの合成の間に使用した。
6-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-(4-メトキシフェニル)ヘキサン-3-オン(10a)
6-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-(4-メトキシフェニル)ヘキサン-3-オン(10b)
1-(4-メトキシフェニル)-6-((トリエチルシリル)オキシ)ヘキサン-3-オン(10c)

61.5 mg (0.183 mmol, 92%); IR (film) 2953, 2876, 2835, 1715, 1612, 1513, 1464, 1247, 1178, 1095, 1038, 1005, 826, 808, 743 cm-1; 1H NMR (600 MHz, C6D6)δ= 6.97 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.77 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.47 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.33 (s, 3H), 2.80 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.31 (t, J =7.8 Hz, 2H), 2.15 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.80-1.75 (m, 2H), 0.99 (t, J =7.2 Hz, 9H), 0.58 (q, J = 7.2 Hz, 6H); 13C NMR (151 MHz, C6D6)δ= 208.3, 159.0, 134.0, 130.0, 114.6, 62.4, 55.1, 44.9, 39.5, 29.6, 27.6, 7.5, 5.2; HRMS (ESI) m/z calc. for C19H33O3Si [M+H]+ 337.2193; found 337.2186.
6-((4-メトキシベンジル)オキシ)-1-(4-メトキシフェニル)ヘキサン-3-オン(10d)
1-(4-メトキシフェニル)-6-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ヘキサン-3-オン(10e)
6-(4-メトキシフェニル)-4-オキソヘキシルアセタート(10f)

49.9 mg (0.189 mmol, 95%); IR (film) 2959, 2935, 1734, 1711, 1512, 1364, 1238, 1177, 1109, 1034, 761 cm-1; 1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ= 7.09 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 6.81 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 4.03 (t, J =6.6 Hz, 2H), 3.77 (s, 3H), 2.84 (t, J =7.2 Hz, 2H), 2.70 (t, J =7.2 Hz, 2H) , 2.45 (t, J =7.2 Hz, 2H), 2.02 (s, 3H), 1.92-1.86 (m, 2H); 13C NMR (151 MHz, CDCl3)δ= 209.2, 171.2, 158.1, 133.1, 129.4, 114.0, 63.7, 55.4, 44.7, 39.3, 29.0, 22.7, 21.0; HRMS (ESI) m/z calc. for C15H21O4 [M+H]+ 265.1434; found 265.1433.
6-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-(4-メトキシフェニル)-5-メチルヘキサン-3-オン(10g)
6-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-(4-メトキシフェニル)-5,5-ジメチルヘキサン-3-オン(10h)
6-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-1-(4-メトキシフェニル)-4-メチルヘキサン-3-オン(10i)
6-クロロ-1-(4-メトキシフェニル)ヘキサン-3-オン(10l)
6-ブロモ-1-(4-メトキシフェニル)ヘキサン-3-オン(10m)

54.3 mg (0.191 mmol, 96%); IR (film) 2933, 2835, 1712, 1611, 1512, 1441, 1409, 1372, 1300, 1245, 1178, 1035, 828, 555 cm-1; 1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ= 7.09 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.82 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.42 (t, J =6.6 Hz, 2H), 2.85 (t, J =7.8 Hz, 2H), 2.72 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.58 (t, J =7.8 Hz, 2H), 2.13-2.08 (m, 2H); 13C NMR (126 MHz, CDCl3)δ= 209.0, 158.1, 133.0, 129.4, 114.1, 55.4, 44.8, 40.9, 33.4, 29.1, 26.4; HRMS (ESI) m/z calc. for C13H18BrO2 [M+H]+ 285.0485; found 285.0476.
6-(4-メトキシフェニル)-4-オキソヘキシル4-メチルベンゼンスルホナート(10n)
6-(4-ブロモフェニル)-1-(4-メトキシフェニル)ヘキサン-3-オン(10o)
6-ヒドロキシ-1-(4-メトキシフェニル)ヘキサン-3-オン(10p)

注記:ケトンとヘミアセタールとの混合物(30:1)として存在する。
6-ヒドロキシ-1-(4-メトキシフェニル)ヘプタン-3-オン(10q)


注記:ケトンとヘミアセタールとの混合物(20:1)として存在する。
6-ヒドロキシ-1-(4-メトキシフェニル)-6-メチルヘプタン-3-オン(10r)

24.8 mg(0.099 mmol, 50%);IR(フィルム)3550-3450(br), 2966, 2928, 1708, 1611, 1512, 1464, 1366, 1300. 1244, 1177, 1138, 1035, 822 cm-11H NMR(500 MHz, CDCl3)(混合物中ケトンのピークしか示されていない)δ = 7.09(d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.82(d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.78(s, 3H), 2.84(t, J =9.6 Hz, 2H), 2.74(t, J =9.6 Hz, 2H), 2.52(t, J =9.6 Hz, 2H), 1.74(t J =9.6 Hz, 2H), 1.19(s, 6H);13C NMR(126 MHz, CDCl3)(混合物のすべてのピークが示されている)δ = 210.9, 133.0, 129.2, 129.1, 113.9, 113.8, 70.1, 55.3, 44.8, 43.2, 38.0, 37.2, 36.6, 36.2, 30.4, 30.0, 29.4, 29.0 C15H23O3 [M+H]+についてのHRMS(ESI)m/z:計算値251.1647;実測値251.1639。注記:ケトンとヘミアセタールとの混合物(2.5:1)として存在する。
1-((2R,3R)-3-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4-メトキシフェニル)ブタン-2-オン(10s)

25.3 mg(0.091 mmol);1H NMRは、ケトンと2種のヘミアセタール異性体との混合物であると考えられる錯体混合物を示す。10sの1H NMRは、この支持情報(supporting information)の第8部において示される。構造を確認するために、10sをジクロロメタン中TESOTf(1.2 eq.)および2,6-ルチジン(1.5 eq.)へ供した。予想される8eを主産物として87%収率で単離した。
7-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-5-ヒドロキシ-1-(4-メトキシフェニル)ヘプタン-3-オン(10t)
3-(((6-(4-メトキシフェニル)-4-オキソヘキシル)オキシ)カルボニル)安息香酸(10u)
図5Bに概説される反応のための実験手順
グローブボックス中、DMI(0.2 mL、Sigma-aldrich、99.5%)中ヨウ化物1-12(27.1 mg、0.12 mmol、1.2 eq.)およびチオエステル1-11(23.7 mg、0.10 mmol、1.0 eq.)の溶液へ、Cp2ZrCl2(29.3 mg、0.10 mmol、1.0 eq. Sigma-aldrich、98%)、Zn粉末(19.6 mg、0.3 mmol、3.0 eq. Sigma-aldrich、いずれの活性化もせずに使用した)、およびNiBr2・dtbbpy(4.8 mg、0.01 mmol、10 mol%、調製(8頁)を参照)を室温にて加えた。同じ温度にて40 mins撹拌後(TLCによってモニタリングした)、反応混合物をグローブボックスから取り出しEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製することで、無色油として1-13が与えられた。
1,3-ビス(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)プロパン-2-オン(1:1混合物−1-13)
19.4 mg (0.086 mmol, 86%); IR (film) 2933, 2487, 1713, 1440, 1378, 1356, 1203, 1175, 1088 cm-1; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ = 3.91 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 3.79-3.73 (m, 2H), 3.43 (dd, J = 11.2, 10.8 Hz, 2H), 2.67 (dd, J = 14.8, 5.8 Hz, 2H), 2.44 (dd, J = 14.8, 5.8 Hz, 2H), 1.80 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 1.62-1.58 (m, 3H), 1.52-1.46 (m, 5H), 1.30-1.21 (m, 2H); 13C NMR (126 MHz, CDCl3) δ = 207.7, 74.1, 68.7, 50.6, 50.4, 31.9, 25.9, 23.5 HRMS (ESI) m/z calc. for C13H22NaO3 [M+Na]+ 249.1467; found 249.1460.
1,3-ビス((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)プロパン-2-オン[(S)-1-13]
1-((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-3-((S)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)プロパン-2-オン[(S,R)-1-13]
1,3-ビス((R)-テトラヒドロ-2H-ピラン-2−イル)プロパン-2-オン[(R)-1-13]

19.0 mg (0.084 mmol, 84%);[α]22 D=+7.6 (c 0.77, CHCl3); 1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ= 3.91 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 3.79-3.73 (m, 2H), 3.43 (dd, J = 11.2, 10.8 Hz, 2H), 2.67 (dd, J = 14.8, 5.8 Hz, 2H), 2.44 (dd, J = 14.8, 5.8 Hz, 2H), 1.80 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 1.62-1.58 (m, 3H), 1.52-1.46 (m, 5H), 1.30-1.21 (m, 2H); 13C NMR (126 MHz, CDCl3)δ= 207.7, 74.1, 68.7, 50.6, 31.9, 25.9, 23.5 ppm; HRMS (ESI) m/z calc. for C13H22NaO3 [M+Na]+ 249.1467; found 249.1455.
ハリコンドリンおよび類似体の合成
最終的なカップリング反応としてZr/Ni媒介ワンポットケトン合成を使用する、一体化され効率的かつ拡張可能なハリコンドリンの合成を開発した。先の合成において、[6,6]および[5,5]スピロケタール構築のための重要(key)中間体はエノン2-3であったが、これを2-1の2-2とのNi/Cr媒介カップリングを介して優れた全収率で合成した(図7)。C35、C41、およびC48での保護基の最良の組み合わせが夫々、TES、TBS、およびTESであることを近年同定した。この転換の間、3つのキラル中心をC38、C40、およびC44にて導入した(cf., 2-3 → 2-A → 2-B → 2-4)。カルシマイシンの合成研究(synthetic work)に基づき、所望される立体化学は、塩基性条件の下で優先的に形成されるはずである(例として、Negri, D. P.;Kishi、Y. Tetrahedron Lett., 1987, 28, 1063を参照)。実に、このアプローチは、ハリコンドリンA〜Cの合成に対して見事に機能した。しかしながら、最終的な転換のための代替ルートは望まれていた。
ケトン2-Bは、明確に定義された代替ルートを介して入手可能である。Zr/Ni媒介ワンポットケトン合成は、これらのニーズに合うことが見込まれることを示した;具体的に言うと、この方法は、(S)-2-C + (S)-2-D → (Σ,Σ)-2-Eのカップリングに有効であることが証明された。必須ケトン2-Bは、ヨウ化物2-5および2-チオピリジンエステル2-6から合成され得た。ケトン2-Bはまた、C38〜C39結合でのカップリングを介しても得られ得たが、しかし我々は、2-5の全合成効率のせいで前者のルートに焦点を当てていた。この断絶(disconnection)の実現可能性は、C40でのCH2Iの、C38でのC(=O)SPyとの組み合わせを使用して実証された。Py=2-ピリジル。
成功した((S)-2-C + (S)-2-D → (Σ,Σ)-2-E)カップリングに勇気づけられて、提案された合成のための実現可能性の研究を始めた。この研究に対して、ハリコンドリンBの右半分2-5を選出した。C35保護基を2つの理由から選択した。すなわち、(1)2-5とのケトンカップリングの速度が、対応するC35-TBS基質とのものより有意に速かったこと、および(2)以下のステップにおけるC35-TES基の脱保護が、対応するC35-TBS基質のものより顕著に速かったこと。他方、左半分2-6を、予備研究時それがより大量に利用可能であったことから選出した。C41保護基を、脱保護が容易であるところ、最初のうちは選出していた。
所望の産物2-7が、((S)-2-C + (S)-2-D → (Σ,Σ)-2-E)カップリングに使用された条件下、最初の試みで得られた。次いで条件をこのケースのために最適化した。第一に、Cp2ZrCl2が、ケトンカップリングを加速するの重要であるのと同時に、C37での(I→SPy)置き換えを介する副産物形成を抑制するのにも重要であった。第二に、DMIとEtOAcとの5:1混合物が、最良の溶媒であることが見出された。第三に、カップリングが、濃度が高ければ(例えば0.4 M)より良好ではあったが、0.1 M濃度でも十分に進行した。第四に、Zn金属およびMn金属がともに有効であった。第五に、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルピリジンが、反応および/またはワークアップの間、TES基の部分的な脱保護を回避するために使用された。最後に、予想どおり、カップリング効率は2-5:2-6のモル比に応じ、例えば、2-5:2-6=1.0:1.3で84%収率;1.0:1.0で62%;1.0:1.2で71%である。
これらすべての因子を考慮して、図7において特定されたカップリング条件が手順の例として示されている。すべてのカップリングに対し、分子サイズおよび2-5 vs. 2-6の複雑さを考慮して2-5:2-6のモル比=1.0:1.3を使用した。この条件の下、ケトンカップリングを0.5〜1.0 gのスケールで実行することで、所望の産物2-7が80〜90%収率で供給された。
このカップリングにおいて、3つの副産物を極少量(〜3%収率で)単離した。分光分析(1H NMR、MS)は、これらの副産物が夫々、2-8、2-9、および2-10であることを示唆した。第1の2つの副産物は2-5に由来し、その形成は、方法−開発研究において検討された結果を踏まえると驚くべきものではなかった。第三の副産物2-10は2-6に明らかに由来し、これは、推測したとおりNi媒介脱カルボニルを介して形成されたものであり、その転換は図7に描かれている。
ケトン2-7もまた、合成の第二段階でモデル研究に役立った。すなわち、シリル基の脱保護、これに続く酸触媒による[5,5]-スピロケタール形成である。予想どおり、2-7におけるC50/C52-ジオキサシリナン基はHF・Pyでの処置で容易に除去されて、対応するジオールが与えられた。その結果得られたC49/C52-ジオールの、ピバル酸(2 equiv.)で緩衝されたTBAF(4 equiv.)での処置によって、6時間以内に完全に脱保護された産物が与えられた。これによってC35およびC41での2個のTES基の脱保護の容易さが確認された。この転換はまた1ステップ、すなわちピバル酸で緩衝されたTBAFでの直接的な処置でもなされた。
完全に脱シリルされた産物を酸で処置することで、2-11が供給された;つまり、室温でのCH2Cl2中PPTSは、2-11とそのC38-epi-11との〜5:1混合物を与え、これは、逆相中圧カラムクロマトグラフィーによって分離することで、2-11(2-5からの67%全収率)およびC38-epi-2-11(2-5からの13%全収率)が供給された。これまでに報告された方法を用いて、C38-epi-2-11を異性体化することで、追加の2-11(9%単離収率)が与えられた。これによって5からの2-11の全収率が76%になった。2-11の構造を分光分析から断定した;1Hおよび13C NMRスペクトルから、ノルハリコンドリンBの構造に対応することが見事に見出された。
先のセクションにおいて与えられた結果は、Zr/Ni媒介ワンポットケトン合成が天然産物のハリコンドリン類、およびそれらの類似体の一体化された合成の開発に繋がるはずであるという主張に説得力をもたせた。実験的に実証するために、3つのタイプの右半分および左半分を夫々調製した(図8A)。これら右半分および左半分の組み合わせは、9つすべてのハリコンドリンを与えるはずである(図8B)。
このアプローチにおける第一段階は、各組み合わせに対してZr/Ni媒介ワンポットケトン合成を適用することであった。ケトンカップリングを、これまでに定義された条件下で行うことで、予想された産物が80〜90%単離収率で供給された。すべてのケトンを中圧カラムクロマトグラフィー(中性シリカゲル)によって単離して、完全に特徴付けした。結果は、カップリング速度、単離収率、および検出された副産物を包含する、2-5 + 2-6 → 2-7について見出された結果と実質上同一であった。例えば、(2-5 + 2-14)カップリングを200 mgスケールの2-5で実行することで、予想された所望のケトンが88%単離収率で、併せて3つの副産物2-8、2-9、および2-11に対応するものが少量(〜3%)で与えられた。注目に値するのは、ハリコンドリンCのC12アリル基が、ケトン合成の時間スケールで、損なわれずに(intact)見出されたことである。
第二段階は、シリル保護基の脱保護、これに続き酸性条件下での[5,5]-スピロケタール形成であった。ハリコンドリンB合成を第一に研究したが、ここでシリル基の脱保護および[5,5]-スピロケタールの形成を、DMF中ピバル酸、次いでCH2Cl2中PPTSで緩衝されたTBAFでもたらすことで、ハリコンドリンBとそのC38-エピマーとの〜5:1混合物が与えられた。逆相中圧カラムクロマトグラフィーを分離/単離に対して採用することで、ハリコンドリンBおよびC38-エピマーが優れた全収率で供給された;例えば、200 mgの2-5が、133 mg(68%)および25 mg(13%)のハリコンドリンBおよびC38-epi-ハリコンドリンBを夫々与えた。これまでに報告された方法を用いて、C38-epi-ハリコンドリンBを異性化することで、追加の17 mgハリコンドリンB(9%単離収率)が与えられた。よって、ハリコンドリンBの全収率は、2-5からの77%であった。分光学的比較(HR-MS、1Hおよび13C NMR)によって、ハリコンドリンBが、標品(authentic sample)と同一であることが確認された。転換全体の再現性は優れたものであり、スケーリングに対して何ら潜在的な問題点がないことが分かった。
同様に、ハリコンドリンAの合成(2-12+2-14 → 2-20)を実行した。このシステムにおいて、C12/C13アニシリデンを除去するために、追加のステップ、すなわちイソプロパノールと2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオールとの混合物におけるPPTS処置を要した。酸処置の間、ハリコンドリンA:そのC38-エピマーの比率を〜5:1から変えて、〜3:1まで下げた。前述同様、C38-エピマーを異性体化して、ハリコンドリンAが2-12からの61%全収率(total yield)で供給された。分光学的比較によって、ハリコンドリンAが、標品と同一であることが確認された。
ハリコンドリンCの合成(2-13+2-14 → 2-23)もまた実行した。このシステムにおいて、C12でのアリル基を除去するために、追加のステップを要したが、先の合成において使用された方法で滞りなく達成された。合成ハリコンドリンCおよびC38-エピマーが夫々、55%および11%収率で単離された。分光学的比較によって、ハリコンドリンCが、標品と同一であることが確認された。注目に値するのは、試みられたCH2Cl2中TMSOTf誘導性異性体化は、ハリコンドリンCを与えなかったことである。この現象は、ハリコンドリンCの下位群のすべてのメンバーに対し観察されたが、他の下位群のどのメンバーに対しても観察されなかった。これによって、失敗した異性体化の理由が、ハリコンドリンC多環の化学特性に起因したことが示された。試みられた反応の間に形成された産物の分光分析は、ハリコンドリンC多環のC12ケタールへの転位を示唆した。
ノルハリコンドリン系における合成は等しく十分に進行したが、C53でのメチルエステルを加水分解するために余剰のステップを要した。これは先の研究において使用された条件下で達成された。ハリコンドリンC多環が塩基不安定性であるところ、ノルハリコンドリンCの合成において、メチルエステルの塩基誘導性加水分解がアリル基の脱保護前になされたことは注記すべきである。分光学的比較によって、このようにして得られたノルハリコンドリンA〜Cが、標品と同一であることが確立された。
最後に、ケトンルートをホモハリコンドリン系に適用した。先のエノンルートがホモハリコンドリンの合成には有効でなかったことは特筆すべきである;ホモハリコンドリンAのみでは成功したが、しかしその効率は極めて低かった(5%単離収率)。我々が喜んだことには、新しい合成ルートがすべてのホモハリコンドリンの全合成に有効であることが見出された;ホモハリコンドリン系における効率全体は、ハリコンドリン系およびノルハリコンドリン系におけるそれと匹敵した。実例として、100 mg 2-5は、72 mgホモハリコンドリンBを供給した(75%全収率)。分光学的比較(HR-MS、1Hおよび13C NMR)によって、ホモハリコンドリンA〜Cが、標品と同一であることが確認された。転換全体の再現性は優れたものであり、スケーリングに対して何ら潜在的な問題点がないことが分かった。
要約すれば、一体化され効率的かつ拡張可能な、天然産物のハリコンドリン類の合成を完成させた。新しく開発されたZr/Ni媒介ワンポットケトン合成を、右半分を左半分とカップリングさせるために使用したが、ここでCp2ZrCl2が、カップリング速度を加速させるのに不可欠であるのと同時に、副産物形成を抑制するのにも不可欠であることを見出した。ハリコンドリンが、基本的に2つの操作、すなわち脱シリル、次いで[5,5]-スピロケタール形成で、これらケトンから得られた。特に新しい合成ルートは、すべてのホモハリコンドリンの全合成に首尾よく適用された。このようにして合成されたすべてのハリコンドリンを結晶固体として単離した。我々は、それらのうちいくつかについてX線分析のために単結晶を成長させることに成功した;これまでのところ、ハリコンドリンCについては分析が完了したが、これは初めて成功した無傷の(intact)ハリコンドリンのX線分析であった。拡張性を実証するために、ハリコンドリンBを選出したが、ここで150 mgのハリコンドリンB(77%収率)が200 mgの右半分2-5から得られた。
ハリコンドリンおよび類似体の合成のための実験手順

グローブボックス中、2-5(41.6 mg、0.0424 mmol、1 eq.)、2-6(39 mg、0.0551 mol、1.3 eq.)、DTBMP(21.8 mg、0.106 mmol、2.5 eq.)、Zn(16.6 mg、0.254 mmol、6 eq.)、およびCp2ZrCl2(24.8 mg、0.0848 mmol、2 eq.)の混合物へ、DMI-EtOAc(0.2 mL)とNiBr2・dtbbpy(7.2 mg、0.0148 mmol、35 mol%)との5:1混合物を室温にて加えた。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応物をグローブボックスから取り出し、sat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲルを備えるYAMAZEN精製システムによって精製することで無色アモルファス固体として2-7(51.7 mg、0.0356 mmol、84%)が与えられた。(2-7):[α]20 D -59.7(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 5.20 (1H, s), 5.10 (1H, s), 4.92 (1H, s), 4.84-4.74 (3H, m), 4.68 (1H, d, J = 10.6 Hz), 4.52 (1H, ddd, J = 10.0, 10.0, 4.1 Hz), 4.35 (1H, m), 4.27 (1H, m), 4.21 (1H, d, J = 12.3 Hz), 4.17-4.06 (4H, m), 4.03-3.94 (4H, m), 3.89 (1H, dd, J = 6.5, 4.7 Hz), 3.84-3.70 (3H, m), 3.64 (1H, dd, J = 6.5, 4.1 Hz), 3.45 (1H, ddd, J = 4.7, 4.7, 4.7 Hz), 3.33 (1H, s), 3.19 (1H, dd, J = 16.4, 10.0 Hz), 3.14 (1H, dd, J = 5.3, 4.1 Hz), 3.07-2.95 (3H, m), 2.84-2.72 (3H, m), 2.61 (1H, dd, J = 9.4, 1.8 Hz), 2.45-2.02 (15H, m), 2.02-1.90 (2H, m), 1.83 (1H, m), 1.79-1.66 (6H, m), 1.59 (1H, ddd, J = 14.1, 4.7, 4.7 Hz), 1.56-1.37 (6H, m), 1.37-1.27 (10H, m), 1.17 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.13 (9H, s), 1.10-1.02 (22H, m), 1.00 (3H, d, J = 6.5 Hz), 0.96 (3H, d, J = 6.5 Hz), 0.72-0.62 (12H, m) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 206.9, 171.3, 153.0, 152.7, 110.0, 15.0, 103.7, 97.2, 82.4, 81.0, 78.3, 78.0, 77.8, 77.7, 77.6, 76.9, 76.2, 75.5, 74.8, 74.7 (x2), 74.2, 74.0, 73.8, 73.2, 70.4, 69.3, 68.6, 68.5, 67.3, 66.0, 64.7, 63.8, 48.6, 46.7, 46.3, 43.9, 41.3, 39.5, 39.2, 38.5, 37.7, 36.8, 36.6, 36.3, 35.5, 35.3, 32.5, 31.1, 30.7, 30.6, 30.4, 29.5, 29.1, 27.9, 27.7, 23.4, 21.0, 18.6, 18.1, 17.4, 16.4, 7.5, 7.3, 6.0, 5.3 ppm. IR (film): 2955, 2933, 2875, 1723, 1371, 1133, 1097, 1084, 1017 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C78H128NaO19Si3, 1475.8250; found, 1475.8251.
プラスチック管中の乾燥THF(7.5 mL、0.01M)中2-7(108 mg、0.0743 mmol、1 equiv.)の撹拌された溶液へ、ピリジン緩衝フッ化水素酸ピリジニウム溶液(0.16 mL、20 equiv.;Aldrichから入手可能な0.20 mLのフッ化水素酸ピリジニウム、0.60 mLのピリジンから新たに調製された)を0℃にて加えた。同じ温度にて2時間撹拌後、反応物を、ガス発生が止まるまでsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させて減圧下で濃縮した。粗材料をさらなる精製はせずに次のステップに使用した。DMF中(3.7 mL、0.02M)粗ジオール(0.0743 mmolと計算された、1 equiv.)の撹拌された溶液へ、緩衝TBAF溶液(0.37 mL、5 equiv.、0.74 mL TBAF溶液(1M THF中)および38 mg PivOHによって新たに調製された)を室温にて加えた。同じ温度にて4 h撹拌後、CaCO3(2.0 g)およびDOWEX 50WX8-400(2.0 g)を加えた。室温にて1 h撹拌後、結果として生じた混合物をEtOAcで希釈してセライト(Celite)のパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することで粗テトラオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。CH2Cl2(3.7 mL、0.02M)中の粗テトラオール(0.0743 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPTS(93.3 mg、0.371mmol、5 equiv.)を室温にて加えた。同じ温度にて2.5 h撹拌後、反応混合物をアミノシリカゲル(100% EtOAc、次いでEtOAc中9% MeOH)上カラムクロマトグラフィーへ直接供することで、粗2-11がそのC38エピマーとともに与えられた。混合物を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)、白色固体として2-11(53.1 mg、0.0498 mmol、3ステップで67%)と、白色固体としてC38-epi-2-11(10.2 mg、0.0096 mmol、3ステップで13%)とが与えられた。(2-11):[α]20 D -62.0(c 0.30、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.06 (1H, s), 5.02 (1H, s), 4.88 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.70 (1H, dd, J = 4.5, 4.5 Hz), 4.63 (1H, dd, J = 7.8, 4.8 Hz), 4.60 (1H, dd, J = 4.2, 4.2 Hz), 4.45 (1H, d, J = 12.6 Hz), 4.33 (1H, ddd, J = 9.6, 9.6, 4.2 Hz), 4.30 (1H, m), 4.25-4.23 (1H, m), 4.18 (1H, dd, J = 6.6, 4.8 Hz), 4.13-4.06 (4H, m), 3.99 (1H, d, J = 2.4 Hz), 3.90-3.86 (2H, m), 3.81 (1H, s), 3.72-3.69 (3H, m), 3.61 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.41 (1H, dd, J = 6.0, 6.6 Hz), 3.22 (1H, ddd, J = 6.6, 4.8, 4.8 Hz), 2.98 (1H, dd, J = 10.4, 1.5 Hz), 2.82-2.79 (1H, m), 2.56 (1H, dd, J = 17.4, 3.6 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 17.4, 1.8 Hz), 2.40 (1H, dd, J = 13.2, 6.0 Hz), 2.38-2.25 (6H, m), 2.22-2.16 (3H, m), 2.11-1.97 (9H, m), 1.94-1.90 (3H, m), 1.86-1.80 (3H, m), 1.74-1.67 (3H, m), 1.60 (1H, ddd, J = 12.0, 12.0, 6.0 Hz), 1.51-1.29 (9H, m), 1.11 (3H, d, J = 7.8 Hz), 1.06 (3H, d, J = 7.8 Hz), 1.05-0.99 (1H, m), 0.95 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.94 (3H, d, J = 7.2 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 172.8, 153.3, 153.2, 114.8, 111.2, 105.7, 104.7, 98.6, 83.8, 82.4, 81.4, 80.6, 79.1, 78.0, 78.0, 77.9, 77.3, 77.3, 77.2, 76.3, 76.1, 75.8, 75.3, 75.0, 75.0, 74.9, 73.8, 72.7, 69.6, 68.5, 66.3, 65.7, 63.2, 49.4, 45.5, 44.9, 44.8, 41.2, 39.7, 38.2, 38.1, 37.8, 37.4, 37.2, 35.8, 35.4, 33.0, 31.8, 31.2, 31.0, 30.8, 30.1, 29.4, 27.3, 18.4, 18.1, 17.4, 15.8 ppm. FTIR (film): 3476, 2956, 2918, 2850, 1733, 1668, 1589, 1433, 1207, 1134, 1097, 1021 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C58H82O18Na, 1089.5393; found, 1089.5378.

C38-epi-2-11:[α]20 D -68.3(c 0.20、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.04 (1H, s), 5.00 (1H, s), 4.87 (1H, s), 4.80 (1H, s), 4.72 (1H, dd, J = 12.0, 7.2 Hz), 4.70 (1H, dd, J = 6.0, 5.4 Hz), 4.60 (1H, dd, J = 5.4, 5.4 Hz), 4.43 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.36 (1H, ddd, J = 12.0, 12.0, 4.8 Hz), 4.27 (1H, m), 4.18-4.05 (6H, m), 4.10 (1H, dd, J = 5.4, 1.8 Hz), 3.91-3.84 (3H, m), 3.78 (1H, s), 3.70-3.60 (4H, m), 3.57 (1H, d, J = 13.8 Hz), 3.42 (1H, dd, J = 7.8, 6.6 Hz), 3.33 (1H, d, J = 2.4 Hz), 3.32-3.31 (2H, m), 3.16 (1H, dd, J = 10.6, 7.6 Hz),2.99 (1H, d, J = 11.4 Hz), 2.84-2.79 (1H, m), 2.55 (1H, dd, J = 20.7, 10.5 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 20.7, 2.4 Hz), 2.35-1.90 (20H, m), 1.86-1.70 (3H, m), 1.74-1.51 (5H, m), 1.51-1.29 (9H, m), 1.10 (3H, d, J = 7.8 Hz), 1.03 (3H, d, J = 8.4 Hz), 1.05-0.99 (1H, m), 1.01 (3H, d, J = 7.8 Hz), 1.00 (3H, d, J = 7.8 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 172.8, 153.3, 152.8, 115.6, 111.3, 105.1, 104.7, 98.4, 83.8, 82.4, 81.5, 79.8, 79.2, 79.0, 78.9, 78.4, 77.9, 77.9, 77.0, 76.5, 76.1, 76.1, 76.0, 75.2, 75.2, 75.0, 74.7, 73.2, 73.2, 69.5, 68.5, 68.3, 66.3, 63.2, 49.5, 45.5, 45.0, 44.8, 41.2, 39.6, 38.7, 38.2, 38.2, 37.5, 37.4, 37.2, 35.4, 35.3, 34.6, 33.3, 31.8, 31.3, 31.0, 30.7, 30.1, 29.2, 27.0, 18.4, 18.3, 17.4, 15.2 ppm. FTIR (film): 3465, 2960, 2918, 2850, 1735, 1668, 1590, 1433, 1210, 1134, 1097, 1022 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C58H82O18Na, 1089.5393; found, 1089.5367. C38-epi-2-11を以下の手順によって2-11へエピマー化した:
CH2Cl2(4.7 mL)中C38-epi-2-11(10.1 mg、0.0095 mmol、1 eq.)の溶液へ、TMSOTf(95μL、0.525 mmol、過剰)を−78℃にて加えた。同じ温度にて15 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。0℃にて1 h撹拌後、有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗材料を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)白色固体として2-11(6.9 mg、0.0065 mmol、68%)が与えられた。
化合物(2)を化合物(1)へ変換する例示の反応順序をスキーム3において下に示す。例示の実験手順を下に提供する。
スキーム3

ハリコンドリンB(17)
グローブボックス中、DMI(1.7 mL)およびEtOAc(0.34 mL)中のヨウ化物2-5(200 mg、0.203 mmol、1 eq.)およびチオエステル2-14(252.5 mg、0.264 mmol、1.3 equiv.)の溶液へ、DTBMP(167 mg、0.816 mmol、4 eq.)、Zn粉末(80.0 mg、1.22 mmol、6 eq.)、Cp2ZrCl2(178.4 mg、0.612 mmol、3 eq.)、およびNiBr2-dtbbpy(29.7 mg、0.062 mmol、30 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応混合物をグローブボックスから取り出しEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上YAMAZEN精製システムによって精製することで白色アモルファス固体としてケトン2-S-1(303 mg、0.178 mmol、88%)が与えられた。(2-S-1):[α]20 D -58.3(c 1.20、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 5.21 (1H, s), 5.11 (1H, s), 4.94 (1H, s), 4.85 (1H, d, J = 7.2 Hz), 4.81-4.78 (2H, m), 4.69 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.54-4.51 (2H, m), 4.36 (1H, d, J = 7.8 Hz), 4.27 (1H, s), 4.24 (1H, m), 4.18-4.13 (2H, m), 4.10-4.07 (2H, m), 3.93-3.88 (2H, m), 3.83-3.81 (3H, m), 3.78-3.75 (2H, m), 3.63 (1H, dd, J = 6.0, 4.2 Hz), 3.44 (2H, m), 3.33 (1H, s), 3.19 (1H, dd, J = 16.2, 10.2 Hz), 3.16 (1H, d, J = 5.4 Hz), 3.11-3.02 (2H, m), 2.78 (1H, dd, J = 16.8, 7.2 Hz), 2.60 (1H, d, J = 9.6 Hz), 2.49-2.43 (1H, m), 2.41-2.31 (5H, m), 2.28-2.24 (3H, m), 2.19-1.96 (10H, m), 1.93 (1H, d, J = 13.2 Hz), 1.87-1.64 (7H, m), 1.61 (1H, ddd, J = 15.0, 4.8, 4.8 Hz), 1.56-1.43 (7H, m), 1.40 (1H, dd, J = 13.2, 4.8 Hz), 1.33 (1H, dd, J = 9.6, 9.6 Hz), 1.18 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.15 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.12-1.04 (27H, m), 1.10 (9H, s), 1.04 (9H, s), 1.00 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.96 (3H, d, J = 6.0 Hz), 0.78 (6H, q, J = 8.0 Hz), 0.69-0.65 (12H, m), 0.28 (6H, s), 0.150 (3H, s), 0.148 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 206.8, 171.3, 153.0, 152.7, 110.0, 104.9, 103.8, 97.0, 82.4, 81.5, 81.0, 80.4, 78.4, 78.1, 77.6, 76.9, 75.5, 74.9, 74.7, 74.1, 74.0, 73.8, 72.9, 72.0, 71.8, 71.5, 70.5, 69.9, 68.4, 68.3, 65.9, 64.6, 48.6, 46.8, 46.3, 43.9, 41.3, 39.5, 39.3, 38.5, 38.2, 37.8, 36.4, 35.5, 35.4, 35.3, 32.5, 31.3, 30.7, 30.6, 29.0, 26.6, 26.3(×6), 26.3(×6), 18.7, 18.6, 18.5, 18.4, 18.1, 16.4, 7.4(×6), 7.4(×6), 7.3(×6), 6.0(×3), 5.7(×3), 5.3(×3), -4.0, -4.2, -5.1, -5.2 ppm. FTIR (film): 3450, 2936, 2864, 1734, 1642, 1547, 1147, 1112, 1055, 1021, 997 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C90H158O20Si5Na, 1722.0085; found, 1722.0061.

緩衝TBAF溶液を、TBAF溶液(TCI #T1125;THF中1 Mの3.52 mL、3.52 mmol、10 eq.)とPivOH(180 mg、1.76 mmol、5 eq.)とを混合することによって調製した。DMF(8.8 mL)中2-S-1(303 mg、0.178 mmol、1 equiv.)の撹拌された溶液へ、緩衝TBAF溶液を室温にて加えた。同じ温度にて4 h撹拌後、CaCO3(6.0 g)およびDOWEX 50WX8-400(6.0 g)を加えた。室温にて2 h撹拌後、結果として生じた混合物をEtOAcで希釈しセルライトのパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することで粗材料が与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。CH2Cl2(17.6 mL)中の粗材料(0.178 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPTS(221.8 mg、0.882 mmol、5 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて4 h撹拌後、反応混合物をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィーへ直接供することで(100% EtOAc、次いでEtOAc中9% MeOH)粗2-17がそのC38エピマーとともに与えられた。混合物を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)白色結晶固体としてハリコンドリンB17(133.0 mg、0.120 mmol、2ステップで68%)と、白色固体としてC38-epi-17(25.0 mg、0.0225 mmol、2ステップで13%)とが与えられた。ハリコンドリンB(17):[α]20 D -62.3(c 1.00、MeOH)。MP:164〜166℃(ヘキサン-CH2Cl2から再結晶化)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.07 (1H, d, J = 1.8 Hz), 5.02 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.89 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.70 (1H, dd, J = 4.8, 3.6 Hz), 4.63 (1H, dd, J = 7.2, 4.8 Hz), 4.60 (1H, dd, J = 4.2, 4.2 Hz), 4.45 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.33 (1H, ddd, J = 9.6, 9.6, 4.2 Hz), 4.30 (1H, m), 4.25-4.23 (1H, m), 4.18 (1H, dd, J = 6.6, 4.2 Hz), 4.13-4.05 (6H, m), 3.99 (1H, ddd, J = 9.6, 4.8, 4.8 Hz), 3.90-3.85 (3H, m), 3.71 (1H, dd, J = 10.2, 10.2 Hz), 3.70 (1H, m), 3.61 (1H, d, J = 7.6 Hz), 3.56 (1H,s), 3.53 (1H, dd, J = 10.4, 4.2 Hz), 3.47 (1H, dd, J = 10.8, 6.0 Hz), 3.22 (1H, dd, J = 6.6, 4.8 Hz), 2.98 (1H, dd, J = 9.6, 2.4 Hz), 2.82-2.78 (1H, m), 2.56 (1H, dd, J = 17.4, 9.6 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 17.4, 2.4 Hz), 2.39 (1H, dd, J = 13.8, 5.7 Hz), 2.38-2.22 (7H, m), 2.22-2.16 (2H, m), 2.09-1.97 (7H, m), 1.86-1.81 (3H, m), 1.77-1.67 (4H, m), 1.62-1.58 (2H, m), 1.57-1.29 (9H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.06 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.05-0.99 (1H, m), 1.02 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.97 (3H, d, J = 6.6 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 172.8, 153.3, 153.2, 114.8, 111.3, 105.7, 104.8, 98.4, 83.8, 82.4, 81.3, 81.3, 80.7, 79.1, 78.1, 77.9, 77.9, 77.4, 77.2, 76.3, 76.1, 75.8, 75.4, 75.0, 75.0, 74.9, 73.7, 73.3, 73.1, 73.0, 71.6, 69.6, 67.2, 65.7, 49.4, 45.5, 44.9, 44.9, 41.2, 39.7, 37.9, 37.9, 37.8, 37.5, 37.5, 37.2, 36.3, 35.8, 33.0, 31.8, 31.3, 31.0, 30.8, 29.4, 27.1, 27.1, 18.4, 18.3, 18.1, 15.8 ppm. FTIR (film): 3460, 2936, 2864, 1736, 1642, 1557, 1167, 1122, 1105, 1054, 1041, 1021, 997 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C60H86O19Na, 1133.5656; found, 1133.5651.

C38-epi-ハリコンドリンB:[α]20 D -66.0(c 1.00、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.04 (1H, s), 5.00 (1H, s), 4.87 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.72 (1H, dd, J = 10.2, 6.6 Hz), 4.70 (1H, dd, J = 4.2, 4.2 Hz), 4.60 (1H, dd, J = 4.8, 4.8 Hz), 4.43 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.37 (1H, ddd, J = 12.0, 12.0, 4.8 Hz), 4.27 (1H, m), 4.19-4.06 (8H, m), 3.99 (1H, ddd, J = 9.6, 5.4, 4.2 Hz), 3.91-3.82 (4H, m), 3.78 (1H, ddd, J = 14.4 4.8, 4.2 Hz), 3.64-3.56 (3H, m), 3.53 (1H, dd, J = 11.4, 4.5 Hz), 3.46 (1H, dd, J = 11.4, 6.0 Hz), 3.34 (2H, m), 3.17 (1H, dd, J = 8.7, 6.3 Hz), 2.99 (1H, dd, J = 9.6, 1.8 Hz), 2.84-2.79 (1H, m), 2.55 (1H, dd, J = 16.8, 8.4 Hz), 2.47 (1H, dd, J = 16.8, 2.4 Hz), 2.35-1.93 (20H, m), 1.86-1.82 (2H, m), 1.79-1.70 (5H, m), 1.67-1.33 (12H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.04 (3H, d, J = 8.4 Hz), 1.05-0.99 (1H, m), 1.02 (3H, d, J = 7.8 Hz), 1.00 (3H, d, J = 6.6 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 172.8, 153.3, 152.8, 115.5, 111.3, 105.1, 104.7, 98.2, 83.8, 82.4, 81.3, 81.1, 79.9, 79.2, 78.9, 78.9, 78.4, 77.9, 77.9, 76.5, 76.1, 76.1, 76.0, 75.2, 75.2, 74.7, 73.5, 73.3, 73.1, 73.0, 71.7, 69.5, 68.2, 67.1, 49.9, 45.6, 45.0, 44.7, 41.2, 39.6, 38.3, 38.2, 38.1, 37.5, 37.5, 37.2, 36.2, 35.4, 33.3, 31.8, 31.3, 30.9, 30.5, 30.2, 29.3, 27.1, 26.8, 18.4, 18.3, 15.2 ppm. FTIR (film): 3460, 2936, 2864, 1736, 1642, 1557, 1167, 1122, 1105, 1054, 1041, 1021, 997 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C60H86O19Na, 1133.5656; found, 1133.5651. C38-epi-17を、以下の手順によってハリコンドリンB(17)へエピマー化した:
CH2Cl2(11.2 mL)中C38-epi-17(25.0 mg、0.0225 mmol、1 eq.)の溶液へ、TMSOTf(0.225 mL、0.719 mmol、過剰)を−78℃にて加えた。15 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。0℃にて1 h撹拌後、有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗材料を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてハリコンドリンB(17)(17.1 mg、0.0154 mmol、68%)が与えられた。
ノルハリコンドリンB(18)

グローブボックス中、DMI(0.85 mL)およびEtOAc(0.17 mL)中のヨウ化物2-5(100 mg、0.102 mmol、1 eq.)およびチオエステル2-16(95.5 mg、0.132 mmol、1.3 eq.)の溶液へ、DTBMP(83.8 mg、0.408 mmol、4 eq.)、Zn粉末(40.0 mg、0.612 mmol、6 eq.)、Cp2ZrCl2(89.4 mg、0.306 mmol、3 eq.)、およびNiBr2-dtbbpy(14.9 mg、0.0306 mmol、30 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応混合物をグローブボックスから取り出しEt2Oおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製することで(ヘキサン中、0%、15%、25% EtOAc)無色アモルファス固体としてケトン2-S-2(125.7 mg、0.0856 mmol、84%)が与えられた。(2-S-2):[α]20 D -68.4(c 1.00、CHCl3)。1H NMR(600 MHz, C6D6)δ: 5.21(1H, s), 5.11(1H, s), 4.94(1H, s), 4.85(1H, t, J = 6.6 Hz), 4.81-4.77(2H, m), 4.69(1H, d, J = 10.2 Hz), 4.52(1H, ddd, J = 9.8, 9.8, 4.2 Hz), 4.36(1H, d, J = 9.6 Hz), 4.27(1H, s), 4.14(1H, dd, J = 4.2, 4.2 Hz), 4.11-4.06(2H, m), 4.03-3.97(3H, m), 3.89(1H, dd, J = 5.7, 5.7 Hz), 3.84-3.72(4H, m), 3.78-3.68(5H, m), 3.64(1H, dd, J = 6.3, 3.9 Hz), 3.59(1H, brs), 3.45(1H, q, J = 4.0 Hz), 3.38(3H, s), 3.37(1H, s), 3.20-3.14(2H, m), 3.13(1H, s), 3.07(1H, dd, J = 17.8, 6.0 Hz), 2.99(1H, dd, J = 17.8, 6.0 Hz), 2.84(1H, dd, J = 14.4, 7.8 Hz), 2.81-2.75(2H, m), 2.61(1H, d, J = 10.2 Hz), 2.58(1H, dd, J = 14.8, 5.4 Hz), 2.42-2.21(7H, m), 2.21-2.06(5H, m), 1.99(1H, dd, J = 12.6, 12.6 Hz), 1.93(1H, d, J = 13.2 Hz), 1.89-1.82(1H, m), 1.79-1.64(3H, m), 1.62-1.30(9H, m), 1.18(3H, d, J = 6.6 Hz), 1.12-1.04(31H, m), 1.01(3H, d, J = 6.6 Hz), 0.98(3H, d, J = 6.6 Hz), 0.70-0.61(18H, m)ppm. 13C NMR(125 MHz, C6D6)δ: 206.9, 171.7, 171.3, 153.0, 152.6, 110.0, 104.9, 103.7, 96.9, 82.4, 81.0, 78.3, 78.0, 77.7, 77.2, 76.9, 76.5, 76.1, 75.5, 74.8, 74.70, 74.67, 74.1, 74.0, 73.8, 73.0, 70.3, 69.6, 68.4, 65.9, 65.7, 64.6, 64.5, 50.9, 48.6, 46.8, 46.3, 43.9, 41.3, 39.5, 39.3, 38.6, 37.5, 36.3, 35.5, 35.4, 32.5, 31.1, 31.0, 30.7, 30.6, 29.2, 29.0, 26.2, 18.6, 18.1, 17.2, 16.4, 7.4, 7.28, 7.25, 6.0, 5.4, 5.3 ppm;FTIR(フィルム):2954, 2921, 2876, 1737, 1458, 1436, 1372, 1287, 1262, 1239, 1207, 1187, 1154, 1073, 740, 728 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C78H128O20Si3Na, 1491.8204; found, 1491.8181.

緩衝TBAF溶液を、TBAF溶液(TCI #T1125;THF中1 Mの0.86 mL、0.86 mmol、10 eq.)とPivOH(43.9 mg、0.430 mmol、5 eq.)とを混合することによって調製した。DMF(4.3 mL)中ケトン2-S-2(125.7 mg、0.0856 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、緩衝TBAF溶液を室温にて加えた。同じ温度にて6 h撹拌後、CaCO3(2.4 g)およびDOWEX 50WX8-400(2.4 g)を10 mL EtOAcで希釈した後に加えた。室温にて1 h撹拌後、結果として生じた混合物をEtOAcで希釈しセルライトのパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することで粗テトラオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。CH2Cl2(8.5 mL)中の粗テトラオール(0.0856 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPTS(86.4 mg、0.344 mmol、4 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて1 h撹拌後、反応混合物をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィーへ直接供することで(CH2Cl2、次いでヘキサン中25%、50%、75%、次いで100% EtOAc、次いでEtOAc中2% MeOH)粗ノルハリコンドリンBメチルエステルがそのC38エピマーとともに与えられた。化合物を濃縮後さらなる精製はせずに次のステップにおいて使用した。
THF(10 mL)中の粗メチルエステル(0.0856 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、1M LiOH aq.(3.3 mL)を室温にてを加えた。同じ温度にて2 h撹拌後、反応混合物を6.6 mLの水で希釈した。次いでTHFを混合物からエバポレーターによって除去した。反応物を0℃まで冷却した後、1 M HCl aq.(3.3 mL)を加えて反応混合物をさらに2 min撹拌させた。その結果得られる混合物をEtOAcによって抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。その結果得られる混合物を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてノルハリコンドリンB(18)(62.4 mg、0.0570 mmol、3ステップで67%)と、無色固体として38-epi-ノルハリコンドリンB(C38-epi-18)(8.4 mg、0.0077 mmol、3ステップで9%)とが与えられた。ノルハリコンドリンB(18):[α]20 D -54.6(c 1.00、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.06 (1H, d, J = 1.5 Hz ), 5.01 (1H, d, J = 1.5 Hz), 4.88 (1H, s), 4.81 (1H, d, J = 1.5 Hz), 4.70 (1H, t, J = 4.0 Hz ), 4.63 (1H, dd, J = 7.8, 4.7 Hz), 4.60 (1H, t, J = 4.0 Hz), 4.45 (1H, d, J = 9.6 Hz), 4.32 (1H, td, J = 10.2, 4.6 Hz), 4.31-4.29 (1H, m), 4.24 (1H, ddd, J = 11.2, 4.2, 1.8 Hz), 4.18 (1H, dd, J = 6.6, 4.8 Hz), 4.14-4.09 (3H, m), 4.07 (1H, dd, J = 9.6, 9.3 Hz), 3.99 (1H, dd, J = 5.8, 2.4 Hz), 3.91-3.85 (2H, m), 3.82-3.78 (2H, m), 3.74-3.69 (2H, m), 3.61 (1H, d, J = 10.4 Hz), 3.59-3.56 (1H, m), 3.30 (1H, m), 3.22 (1H, dd, J = 6.6, 5.1 Hz), 2.98 (1H, dd, J = 9.6, 1.8 Hz), 2.81 (1H, ddd, J = 16.0, 8.0, 2.1 Hz), 2.59 (1H, dd, J = 15.0, 7.8 Hz), 2.57-2.52 (2H, m), 2.45 (1H, dd, J = 17.6, 1.8 Hz), 2.40 (1H, dd, J = 13.2, 6.2 Hz), 2.34-2.32 (2H, m), 2.32-2.24 (4H, m), 2.21-2.15 (3H, m), 2.13-1.93 (8H, m), 1.87-1.79 (2H, m), 1.76-1.71 (3H, m), 1.70-1.66 (1H, m), 1.64-1.57 (1H, m), 1.56-1.47 (4H, m), 1.46-1.29 (5H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.06 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.02 (1H, d, J =12.0 Hz), 0.98 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.95 (3H, d, J = 7.2 Hz) ppm. 13C NMR (150 MHz, CD3OD)δ: 172.8 (2C), 153.3, 153.2, 114.7, 111.2, 105.6, 104.8, 98.5, 83.8, 82.4, 80.6, 79.0, 78.1, 77.90, 77.85, 77.76, 77.4, 77.23, 77.18, 76.3, 76.1, 75.8, 75.4, 75.02, 74.98, 74.9, 73.7, 72.7, 69.6, 68.0, 67.8, 65.8, 49.4, 45.4, 44.9, 44.7, 41.2, 39.8, 38.22, 38.20, 38.0, 37.8, 37.5, 37.2, 35.7, 35.5, 33.0, 31.8, 31.3, 31.0, 30.8, 30.0, 29.4, 27.3, 18.4, 18.1, l7.3, 15.8 ppm. FTIR (film): 3480, 2926, 2873, 2853, 1736, 1676, 1565, 1395, 1334, 1265, 1207, 1188, 1152, 1134, 1118, 1086, 1072, 1045, 1020, 996 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C59H82O19Na, 117.5348; found 1117.5292.

38-epi-ノルハリコンドリンB(C38-epi-18):[α]20 D -69.7(c 0.400、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.04 (1H, d, J = 1.5 Hz), 4.96 (1H, d, J = 1.5 Hz), 4.87 (1H, d, J = 1.5 Hz), 4.80 (1H, s), 4.74-4.68 (2H, m), 4.60 (1H, t, J = 4.5 Hz), 4.43 (1H, d, J = 9.6 Hz), 4.37 (1H, td, J = 10.2, 4.6 Hz), 4.30-4.25 (1H, m), 4.20-4.04 (4H, m), 4.01 (1H, dd, J = 5.8, 2.4 Hz), 3.91-3.83 (2H, m), 3.80 (1H, t, J = 7.8 Hz), 3.75 (1H, brs), 3.65-3.55 (2H, m), 3.34 (1H, m), 3.17 (1H, dd, J = 6.6, 5.0 Hz), 2.99 (1H, dd, J = 9.6, 1.8 Hz), 2.82 (1H, ddd, J = 16.0, 8.0, 2.1 Hz), 2.63-2.51 (2H, m), 2.48 (1H, dd, J = 15.0, 7.8 Hz), 2.36-2.24 (4H, m), 2.23-2.13 (4H, m), 2.13-1.92 (5H, m), 2.47 (1H, dd, J = 17.6, 1.8 Hz), 2.40 (1H, dd, J = 13.2, 6.2 Hz), 2.34-2.32 (2H, m), 2.32-2.24 (4H, m), 2.21-2.15 (2H, m), 2.13-1.93 (6H, m), 1.82 (1H, td, J = 12.0, 2.0 Hz), 1.77 (1H, d, J = 12.0 Hz ), 1.72 (1H, d, J = 12.0 Hz ), 1.69-1.60 (2H, m), 1.59-1.47 (3H, m), 1.47-1.34 (4H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.06 (1H, d, J = 12.0 Hz), 1.04 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.00 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.97 (3H, d, J = 7.2 Hz) ppm. 13C NMR (150 MHz, CD3OD)δ: 172.9 (2C), 153.3, 152.9, 115.6, 111.4, 105.1, 104.7, 98.4, 83.8, 82.4, 79.9, 79.2, 79.0, 78.4, 78.0, 77.9, 77.1, 76.5, 76.1, 76.0, 75.2, 74.8, 73.3, 73.2, 69.5, 68.3, 68.0, 67.9, 45.6, 45.0, 44.7, 41.2, 38.9, 38.7, 38.3, 38.2, 37.5, 37.2, 35.5, 33.3, 31.8, 31.3, 31.0, 30.2, 30.0, 29.3, 27.0, 18.4, 18.3, l7.4, 15.2 ppm. FTIR (film): HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C59H82O19Na, 117.5348; found 1117.5292. C38-epi-18を、以下の手順によってノルハリコンドリンB(18)へエピマー化した:

CH2Cl2(3 mL)中C38-epi-18(8.4 mg、0.0077 mmol、1 eq.)の溶液へ、TMSOTf(0.07 mL、0.385 mmol、過剰)を−78℃にて加えた。同じ温度にて15 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。0℃にて1 h撹拌後、有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗材料を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてノルハリコンドリンB(18)(5.0 mg、0.0046 mmol、60%)が与えられた。
ホモハリコンドリンB(19)

グローブボックス中、DMI(0.85 mL)およびEtOAc(0.17 mL)中のヨウ化物2-5(103 mg、0.105 mmol、1 eq.)およびチオエステル2-16(113 mg、0.132 mmol、1.3 eq.)の溶液へ、DTBMP(83.8 mg、0.408 mmol、4 eq.)、Zn粉末(40.0 mg、0.612 mmol、6 eq.)、Cp2ZrCl2(89.4 mg、0.306 mmol、3 eq.)、およびNiBr2-dtbbpy(14.9 mg、0.0306 mmol、30 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応混合物をグローブボックスから取り出しEt2Oおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製することで(ヘキサン中、0%、9%、17% EtOAc)無色アモルファス固体としてケトン2-S-3(137 mg、0.0857 mmol、82%)が与えられた。予備研究におけるヨウ化物5(25.0 mg、0.0254 mmol)とチオエステル16(30.0 mg、0.0352 mmol)とのカップリング反応によって所望されるケトン(35.7 mg 0.0223 mmol)が88%収率で与えられた。(2-S-3):[α]20 D -50.8(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 5.21 (1H, s), 5.11 (1H, s), 4.93 (1H, s), 4.85-4.78 (3H, m), 4.69 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.52 (1H, ddd, J = 9.8, 9.8, 4.2 Hz), 4.47 (1H, ddd, J = 10.4, 5.3, 5.3 Hz), 4.34 (1H, d, J = 9.6 Hz), 4.27 (1H, s), 4.14 (1H, dd, J = 4.2, 4.2 Hz), 4.11-4.07 (2H, m), 4.02-4.00 (3H, m), 3.89 (1H, dd, J = 5.7, 5.7 Hz), 3.84-3.80 (3H, m), 3.78-3.68 (5H, m), 3.64 (1H, dd, J = 6.3, 3.9 Hz), 3.45 (1H, d, J = 3.6 Hz), 3.29 (1H, s), 3.20-3.16 (2H, m), 3.06 (1H, dd, J = 17.6, 5.7 Hz), 3.01 (1H, dd, J = 17.6, 6.9 Hz), 2.93 (1H, s), 2.80 (1H, d, J = 7.8 Hz), 2.77 (1H, d, J = 7.2 Hz), 2.61 (1H, d, J = 10.2 Hz), 2.46 (1H, d, J = 15.0 Hz), 2.39-2.22 (9H, m), 2.20-2.05 (6H, m), 1.98 (1H, dd, J = 12.6, 12.6 Hz), 1.93 (1H, d, J = 13.2 Hz), 1.87-1.84 (2H, m), 1.75-1.65 (4H, m), 1.62-1.30 (11H, m), 1.18 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.12-1.04 (30H, m), 1.04-1.03 (12H, m), 0.96 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.77 (6H, q, J = 8.0 Hz), 0.69-0.64 (12H, m), 0.14 (3H, s), 0.13 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 206.7, 171.3, 153.0, 152.6, 110.0, 104.9, 103.7, 96.9, 82.4, 81.0, 79.1, 78.3, 78.0, 77.9, 77.7, 76.9, 76.8, 76.1, 75.5, 74.8, 74.7, 74.2, 74.1, 74.0, 73.8, 73.6, 73.0, 70.4, 69.3, 68.4, 66.1, 65.9, 64.7, 63.7, 48.6, 46.8, 46.3, 43.9, 41.3, 39.5, 39.3, 38.6, 37.7, 37.6, 36.5, 36.3, 35.5, 35.3, 32.5, 31.6, 31.1, 30.7, 30.65, 30.60, 29.5, 29.0, 26.2, 18.7, 18.6, 18.1, 17.6, 16.4, 7.5, 7.34, 7.28, 6.0, 5.7, 5.3, -5.1, -5.3 ppm. FTIR (film): 2953, 2927, 2875, 1720, 1459, 1086, 1015, 834, 725 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C85H144O20Si4Na, 1619.9220; found, 1619.9298.

緩衝TBAF溶液を、TBAF溶液(TCI #T1125;THF中1 Mの0.86 mL、0.86 mmol、10 eq.)とPivOH(43.9 mg、0.430 mmol、5 eq.)とを混合することによって調製した。DMF(4.3 mL)中ケトン2-S-3(137 mg、0.0857 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、緩衝TBAF溶液を室温にて加えた。同じ温度にて7 h撹拌後、CaCO3(2.4 g)およびDOWEX 50WX8-400(2.4 g)を加えた。室温にて1 h撹拌後、結果として生じた混合物をEtOAcで希釈しセルライトのパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することで粗テトラオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。CH2Cl2(8.6 mL)中の粗テトラオール(0.0857 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPTS(108 mg、0.430 mmol、5 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて1 h撹拌後、反応混合物をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィーへ直接供することで(CH2Cl2、次いでヘキサン中25%、50%、75%、次いで100% EtOAc、次いでEtOAc中2% MeOH)粗ホモハリコンドリンBがそのC38エピマーとともに与えられた。混合物を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてホモハリコンドリンB(19)(63.8 mg、0.0568 mmol、2ステップで66%)と、無色固体として38-epi-ホモハリコンドリンB(C38-epi-19)(14.4 mg、0.0.0128 mmol、2ステップで15%)とが与えられた。ホモハリコンドリンB(19):[α]20 D -43.7(c 1.02、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.06 (1H, s), 5.01 (1H, s), 4.88 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.70 (1H, dd, J = 4.5, 4.5 Hz), 4.63 (1H, dd, J = 7.8, 4.8 Hz), 4.60 (1H, dd, J = 4.5, 4.5 Hz), 4.45 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.33 (1H, ddd, J = 9.6, 9.6, 4.2 Hz), 4.30 (1H, s), 4.25-4.21 (2H, m), 4.18 (1H, dd, J = 5.7, 5.7 Hz), 4.06-4.13 (4H, m), 4.02 (1H, s), 3.95 (1H, s), 3.87-3.88 (3H, m), 3.71 (1H, dd, J = 10.2, 10.2 Hz), 3.66 (1H, s), 3.61 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.55-3.60 (3H, m), 3.50 (1H, ddd, J = 5.4, 5.4, 5.4 Hz), 3.21 (1H, dd, J = 5.7, 5.7 Hz), 3.12 (1H, s), 2.98 (1H, d, J = 10.2 Hz), 2.80 (1H, dd, J = 9.0, 6.6 Hz), 2.56 (1H, dd, J = 17.4, 9.6 Hz), 2.45 (1H, d, J = 17.4 Hz), 2.39 (1H, dd, J = 13.2, 5.4 Hz), 2.38-2.24 (6H, m), 2.22-2.13 (4H, m), 2.09-1.97 (9H, m), 1.90 (1H, ddd, J = 15.6, 4.2, 4.2 Hz), 1.80-1.84 (2H, m), 1.74-1.67 (3H, m), 1.60 (1H, ddd, J = 12.0, 12.0, 6.0 Hz), 1.51-1.29 (9H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.05 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.05-0.99 (1H, m), 0.95 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.94 (3H, d, J = 5.4 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 171.2, 151.8, 151.6, 112.4, 110.1, 104.4, 104.1, 96.6, 82.2, 81.1, 79.8, 78.4, 77.7, 77.6, 76.6, 76.29, 76.25, 75.4, 75.3, 75.1, 74.9, 74.8, 74.4, 73.9, 73.7, 73.5, 72.8, 71.9, 71.2, 70.8, 68.2, 66.7, 65.7, 63.7, 48.4, 43.4, 42.5, 40.4, 38.7, 37.3, 37.0, 36.92, 36.87, 36.6, 36.0, 34.4, 32.1, 31.4, 30.7, 30.1, 29.4, 29.0, 28.9, 28.2, 25.8, 18.0, 17.8, 17.1, 15.0 ppm. FTIR (film): 3460, 2926, 2874, 1736, 1652, 1567, 1187, 1132, 1105, 1074, 1041, 1021, 997 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C61H86O19Na, 1145.5656; found, 1145.5770.

38-epi-ホモハリコンドリンB(C38-epi-19):[α]20 D -86.6(c 0.860、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.04 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.96 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.87 (1H, s), 4.80 (1H, s), 4.72 (1H, dd, J = 10.2, 6.6 Hz), 4.70 (1H, dd, J = 4.2, 4.2 Hz), 4.60 (1H, dd, J = 4.5, 4.5 Hz), 4.44 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.37 (1H, ddd, J = 10.2, 10.2, 4.2 Hz), 4.28 (1H, d, J = 2.4 Hz), 4.23 (1H, ddd, J = 9.6, 4.8, 4.8 Hz), 4.19-4.05 (6H, m), 4.02 (1H, s), 3.98 (1H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz), 3.91-3.85 (3H, m), 3.81 (1H, s), 3.63 (1H, dd, J = 10.5, 10.5 Hz), 3.59-3.56 (3H, m), 3.54 (1H, d, J = 2.4 Hz), 3.51-3.47 (1H, m), 3.17 (1H, dd, J = 8.4, 6.0 Hz), 3.15 (1H, s), 2.99 (1H, dd, J = 9.6, 1.2 Hz), 2.83-2.79 (1H, m), 2.56 (1H, dd, J = 17.0, 8.7 Hz), 2.47 (1H, dd, J = 17.0, 2.4 Hz), 2.35-1.93 (21H, m), 1.91 (1H, ddd, J = 15.6, 4.5, 4.5 Hz), 1.83 (1H, ddd, J = 11.1, 11.1, 2.4 Hz), 1.77 (1H, d, J = 13.2 Hz), 1.71 (1H, dd, 13.2, 2.4 Hz), 1.68-1.60 (2H, m), 1.58-1.54 (1H, m), 1.50-1.33 (7H, m), 1.29 (1H, dd, J = 12.6, 4.2 Hz), 1.10 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.05-0.98 (1H, m), 1.004 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.995 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.96 (3H, d, J = 7.2 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 172.9, 153.3, 152.8, 115.6, 111.3, 105.1, 104.7, 98.0, 83.8, 82.4, 80.2, 79.8, 79.2, 78.9, 78.5, 78.4, 77.9, 77.8, 76.5, 76.12, 76.09, 76.0, 75.7, 75.2, 75.1, 74.8, 74.4, 73.2, 72.9, 69.5, 68.3, 65.3, 65.1, 45.6, 45.0, 44.7, 41.2, 39.6, 38.6, 38.2, 38.1, 37.5, 37.2, 35.4, 33.3, 31.9, 31.8, 31.3, 30.9, 30.19, 30.16, 29.3, 26.8, 18.4, 17.7, 15.2 pm. FTIR (film): 3487, 2925, 2872, 1737, 1188, 1119, 1074, 1019, 996, 896, 735 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C61H86O19Na, 1145.5656; found, 1145.5631. C38-epi-19を、以下の手順によってホモハリコンドリンB(19)へエピマー化した:
CH2Cl2(6.4 mL)中C38-epi-19(14.4 mg、0.0128 mmol、1 eq.)の溶液へ、TMSOTf(0.13 mL、0.719 mmol、過剰)を−78℃にて加えた。同じ温度にて15 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。0℃にて1 h撹拌後、有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗材料を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてホモハリコンドリンB(19)(8.9 mg、0.00792 mmol、62%)が与えられた。
ハリコンドリンA(20)

グローブボックス中、DMI(0.75 mL)およびEtOAc(0.15 mL)中のヨウ化物2-12(100.0 mg、0.0883 mmol、1 eq.)およびチオエステル2-14(109.5 mg、0.115 mmol、1.3 eq.)の溶液へ、DTBMP(72.5 mg、0.353 mmol、4 eq.)、Zn粉末(34.6 mg、0.529 mmol、6 eq.)、Cp2ZrCl2(77.4 mg、0.265 mmol、3 eq.)、およびNiBr2-dtbbpy(12.9 mg、0.027 mmol、30 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応混合物をグローブボックスから取り出しEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上YAMAZEN精製システムによって精製することで(ヘキサン中、0%、9%、次いで20% EtOAc)無色アモルファス固体としてケトン2-S-4(140.0 mg、0.0756 mmol、86%)が与えられた。(2-S-4):[α]20 D -64.8(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.35 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.72 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.07 (1H, s), 5.19 (1H, s), 5.08 (1H, s), 4.94 (1H, s), 4.84-4.79 (3H, m), 4.66 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.51-4.46 (2H, m), 4.39 (1H, br s), 4.35 (1H, dd, J = 5.4, 1.2 Hz), 4.33 (1H, dd, J = 8.4, 1.2 Hz), 4.23-4.21 (1H, m), 4.14-4.11 (1H, m), 3.83-3.80 (3H, m), 4.05 (1H, s), 4.03-3.95 (4H, m), 3.91-3.87 (1H, m), 3.82-3.79 (3H, m), 3.76-3.71 (3H, m), 3.46 (1H, dd, J = 8.4, 4.8 Hz), 3.41 (1H, s), 3.31 (1H, s), 3.24 (3H, s), 3.18-3.13 (2H, m), 3.07-2.99 (2H, m), 2.76 (1H, dd, J = 16.8, 4.8 Hz), 2.74-2.70 (1H, m), 2.52 (1H, d, J = 9.6 Hz), 2.47-2.41 (1H, m), 2.37-2.29 (6H, m), 2.27-2.18 (5H, m), 2.13-1.92 (11H, m), 1.83-1.46 (12H, m), 1.38-1.27 (1H, m), 1.18 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.12 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.09 (9H, t, J = 7.2 Hz), 1.08 (9H, s), 1.07-1.03 (21H, m), 1.02 (9H, s), 0.94 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.76 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.69-0.64 (12H, m), 0.26 (6H, s), 0.13 (3H, s), 0.13 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ206.7, 171.1, 161.4, 152.9, 152.7, 119.0, 114.1, 109.3, 109.0, 105.0, 103.8, 97.0, 90.2, 83.8, 81.5, 80.3, 78.4, 78.1, 77.9, 76.0, 76.0, 75.5, 74.8, 74.7, 74.2, 74.0, 73.6, 72.9, 72.0, 71.8, 71.5, 70.1, 69.8, 68.3, 68.3, 65.9, 64.6, 54.8, 46.8, 46.2, 44.0, 41.3, 39.5, 38.7, 38.2, 37.7, 36.4, 35.4, 35.4, 32.4, 31.0, 30.9, 30.7, 30.3, 27.6, 26.6, 26.3(×6), 26.3(×6), 18.7, 18.6, 18.5, 18.4, 18.1, 16.4, 7.4(×6), 7.3(×6), 7.3(×3), 7.3(×3), 6.0(×6), 5.7(×6), 5.3(×6) ppm. FTIR (film): 2955, 2917, 2876, 1736, 1648, 1519, 1253, 1096, 1032, 1009, 851 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C98H164O23Si5Na, 1849.0510; found, 1849.0490.

DMF(3.7 mL、0.02M)中2-S-5(138 mg、0.0735 mmol、1 equiv.)の撹拌された溶液へ、緩衝TBAF溶液(0.74 mL、10 equiv.、1.48 mL TBAF溶液(THF中1 M)および75 mg PivOHによって新たに調製された)を室温にて加えた。同じ温度にて3 h撹拌後、CaCO3(3.0 g)およびDOWEX 50WX8-400(3.0 g)を加えた。室温にて2 h撹拌後、結果として生じた混合物をEtOAcで希釈しセルライトのパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することで粗材料が与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。CH2Cl2(3.7 mL、0.02M)中の粗材料(0.0735 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPTS(184.6 mg、0.735 mmol、10 equiv.)を室温にて加えた。同じ温度にて1.5 h撹拌後、TLC分析によって出発材料が消失したことが示された。iPrOH(1.2 mL)および追加のPPTS(184.6 mg、0.735 mmol、10 eq.)を、結果として生じた溶液へ同じ温度にて加えた。20 h撹拌後、反応混合物をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いで100% EtOAc、次いでEtOAc中16% MeOH)へ直接供することで粗ハリコンドリンAがそのC-38エピマーとともに与えられた。混合物を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜H2O中50% MeCN)白色結晶固体としてハリコンドリンA(20)(40.0 mg、0.035 mmol、3ステップで48%)と、白色固体として38-epi-ハリコンドリンA(C38-epi-20)(13.5 mg、0.0118 mmol、3ステップで16%)とが与えられた。ハリコンドリンA(20):[α]20 D -73.2(c 0.11、MeOH)。MP: 168〜170℃(ヘキサン-CH2Cl2からの再結晶化)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.08 (1H, s), 5.03 (1H, s), 4.88 (1H, s), 4.82 (1H, s), 4.62 (1H, dd, J = 7.2, 4.2 Hz), 4.45 (1H, d, J =11.2 Hz), 4.37 (1H, dd, J = 4.8, 3.0 Hz), 4.32 (1H, ddd, J = 10.0, 10.0, 4.2 Hz), 4.32-4.28 (2H, m), 4.25 (1H, ddd, J = 11.2, 4.4, 2.4 Hz), 4.20 (1H, dd, J = 3.2, 2.1 Hz), 4.14-4.07 (4H, m), 4.05 (1H, ddd, J = 2.4, 2.4, 2.4 Hz), 3.99 (1H, ddd, J = 9.6, 4.8, 4.2 Hz), 3.91-3.84 (3H, m), 3.78 (1H, ddd, J = 8.8, 4.8, 4.4 Hz), 3.75-3.70 (1H, m), 3.69 (1H, dd, J = 2.3, 2.3 Hz,), 3.61 (1H, d, J = 11.7 Hz), 3.56 (1H, dd, J = 2.3, 1.8 Hz), 3.53 (1H, s), 3.53 (1H, dd, J = 11.2, 4.7, Hz), 3.47 (1H, dd, J = 11.2, 6.5 Hz), 3.22 (1H, dd, J = 6.5, 4.7 Hz), 2.94 (1H, dd, J = 10.0, 2.3 Hz), 2.82 (1H, dddd, J = 15.8, 7.6, 4.7, 2.9 Hz), 2.57 (1H, dd, J = 17.9, 9.7 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 17.9, 1.8 Hz), 2.40 (1H, dd, J = 13.2, 6.2 Hz), 2.36-2.24 (8H, m), 2.20-2.13 (1H, m), 2.10-1.97 (6H, m), 1.92-1.79 (4H, m), 1.78-1.67 (4H, m), 1.60 (1H, ddd, J = 14.2, 8.4, 8.4 Hz), 1.56-1.42 (4H, m), 1.42-1.28 (5H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.06 (3H, d, J = 7.6 Hz), 1.02 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.04-0.98 (1H, m), 0.97 (3H, d, J = 7.0 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, 12CD3OD)δ172.8, 153.3, 153.1, 114.8, 113.4, 112.9, 105.7, 104.8, 98.4, 85.5, 82.3, 81.3, 81.2, 80.8, 79.0, 78.0, 77.9, 77.6, 77.4, 76.3, 76.0, 75.8, 75.5, 75.2, 75.1, 75.1, 73.8, 73.7, 73.3, 73.1, 73.0, 71.6, 69.6, 67.2, 65.6, 45.6, 45.0, 44.9, 41.1, 39.8, 37.9, 37.9, 37.8, 37.5, 37.5, 37.2, 36.3, 33.0, 31.8, 31.3, 31.3, 30.9, 30.8, 28.4, 27.1, 27.1, 18.4, 18.3, 18.1, 15.9 ppm. FTIR (film): 3429, 2925, 2872, 1736, 1454, 1372, 1269, 1191, 1129, 1109, 1073, 1020, 753 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C60H87O21, 1143.5734; found, 1143.5720.
38-epi-ハリコンドリンA(C38-epi-20):[α]20 D -74.3(c 0.50、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.04 (1H, s), 4.96 (1H, s), 4.87 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.72 (1H, dd, J = 10.2, 6.6 Hz), 4.43 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.38-4.31 (4H, m), 4.37 (1H, ddd, J = 12.0, 12.0, 4.8 Hz), 4.20 (1H, m), 4.18-4.06 (7H, m), 3.99 (1H, ddd, J = 9.6, 5.4, 4.2 Hz), 3.91-3.83 (4H, m), 3.78 (1H, ddd, J = 14.4 4.8, 4.2 Hz), 3.64 (1H, d, J = 9.6 Hz), 3.59-3.56 (2H, m), 3.53 (1H, dd, J = 10.8, 4.5 Hz), 3.47 (1H, dd, J = 11.4, 6.0 Hz), 3.17 (1H, dd, J = 9.0, 6.6 Hz), 2.95 (1H, dd, J = 9.6, 1.8 Hz), 2.86-2.80 (1H, m), 2.56 (1H, dd, J = 17.4, 9.6 Hz), 2.47 (1H, dd, J = 17.4, 2.4 Hz), 2.36-2.18 (9H, m), 2.12-2.07 (3H, m), 2.04-1.96 (4H, m), 1.88-1.81 (3H, m), 1.77-1.73 (2H, m), 1.69-1.65 (2H, m), 1.62-1.34 (10H, m), 1.09 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.04 (3H, d, J = 8.4 Hz), 1.05-0.99 (1H, m), 1.02 (3H, d, J = 7.8 Hz), 1.00 (3H, d, J = 6.6 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 172.9, 153.3, 152.8, 115.6, 113.3, 113.0, 105.1, 104.7, 98.3, 85.5, 82.4, 81.3, 81.1, 80.0, 79.1, 78.9, 78.9, 78.5, 77.9, 76.7, 76.1, 76.0, 75.9, 75.5, 75.3, 74.8, 73.9, 73.5, 73.3, 73.2, 73.2, 71.7, 69.5, 68.3, 67.2, 45.6, 44.9, 44.8, 41.2, 39.7, 38.3, 38.3, 38.1, 37.5, 37.5, 37.2, 36.2, 33.3, 31.8, 31.3, 31.0, 30.9, 29.9, 28.3, 27.1, 26.8, 18.4, 18.3, 18.3, 15.2 ppm. FTIR (film): 3439, 2925, 2872, 1736, 1454, 1372, 1279, 1192, 1119, 1073, 1020, 753 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C60H87O21, 1143.5734; found, 1143.5721. C38-epi-20を、以下の手順によってハリコンドリンA(20)へエピマー化した:
CH2Cl2(5.7 mL)中C38-epi-20(13.0 mg、0.0114 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、TMSOTf(0.114 mL、0.631 mmol、過剰)を−78℃にて加えた。15 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。0℃にて1 h撹拌後、有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗材料を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜H2O中50% MeCN)白色固体としてハリコンドリンA(20)(11.3 mg、0.00988 mmol、86%)が与えられた。
ノルハリコンドリンA(21)

グローブボックス中、DMI(0.4 mL)およびEtOAc(0.08 mL)中のヨウ化物2-5(55 mg、0.0487 mmol、1 eq.)およびチオエステル2-16(45.9 mg、0.0634 mmol、1.3 eq.)の溶液へ、DTBMP(40 mg、0.195 mmol、4 eq.)、Zn粉末(19.0 mg、0.292 mmol、6 eq.)、Cp2ZrCl2(42.7 mg、0.146 mmol、3 eq.)、およびNiBr2-dtbbpy(7.1 mg、0.0146 mmol、30 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応混合物をグローブボックスから取り出しEt2Oおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0%、15%、25% EtOAc)によって精製することで無色アモルファス固体としてケトン2-S-5(68.4 mg、0.0423 mmol、87%)が与えられた。2-S-5:[α]20 D -61.5(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.36 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.73 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.08 (1H, s), 5.22 (1H, s), 5.11 (1H, s), 4.96 (1H, s), 4.84-4.80 (3H, m), 4.69 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.50 (1H, ddd, J = 9.6, 9.3, 2.0 Hz), 4.41 (1H, s), 4.39-4.34 (2H, m), 4.06 (1H, s), 4.05-3.96 (4H, m), 3.84-3.77 (2H, m), 3.77-3.70 (3H, m), 3.58 (1H, s), 3.45 (1H, dd, J = 8.4, 4.2 Hz), 3.37 (3H, s), 3.35 (1H, s), 3.22 (3H, s), 3.20-3.14 (1H, m), 3.11 (1H, s), 3.07 (1H, dd, J = 17.4, 5.7 Hz), 2.99 (1H, dd, J = 17.4, 6.9 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 14.4, 7.2 Hz), 2.78 (1H, dd, J = 14.8, 7.2 Hz), 2.76-2.70 (1H, m), 2.57 (1H, dd, J =15.0, 5.4 Hz), 2.53 (1H, d, J = 9.6 Hz), 2.43-2.20 (10H, m), 2.16-2.06 (5H, m), 2.06-2.01 (1H, m), 1.98 (1H, dd, J = 12.0, 12.0 Hz), 1.87-1.80 (1H, m), 1.78-1.63 (4H, m), 1.62-1.44 (7H, m), 1.38-1.30 (3H, m), 1.20 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.13-1.02 (34H, m), 0.98 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.71-0.60 (18H, m) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 206.9, 171.8, 171.2, 161.4, 153.0, 152.6, 128.8, 128.7, 119.0, 114.1, 109.3, 109.0, 105.1, 103.8, 96.9, 90.2, 83.8, 78.3, 78.1, 78.0, 77.2, 76.5, 76.1, 76.0, 75.5, 74.8, 74.7, 74.2, 74.0, 73.8, 73.6, 73.0, 70.1, 69.5, 68.4, 65.9, 65.7, 64.6, 64.5, 54.8, 50.9, 46.9, 46.3, 44.0, 41.3, 39.50, 38.7, 37.5, 37.2, 36.4, 36.3, 35.5, 32.4, 31.1, 31.0, 30.9, 30.3, 30.2, 29.2, 27.6, 18.6, 18.2, 17.3, 16.5, 7.5, 7.3, 7.2, 6.0, 5.4, 5.3 ppm. FTIR (film): 2953, 2934, 2876, 2104, 1738, 1518, 1458, 1373, 1304, 1154, 1090, 1033, 1014, 855, 830, 740 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C86H134O23Si3Na, 1641.8521; found, 1641.8591.

緩衝TBAF溶液を、TBAF溶液(TCI #T1125;THF中1 Mの0.37 mL、0.37 mmol、10 eq.)とPivOH(18.5 mg、0.182 mmol、5 eq.)とを混合することによって調製した。DMF(2.0 mL)中ケトン2-S-5(59 mg、0.0364 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、緩衝TBAF溶液を室温にて加えた。同じ温度にて6 h撹拌後、5 mL EtOAcで希釈後にCaCO3(1.0 g)およびDOWEX 50WX8-400(1.0 g)を加えた。室温にて1 h撹拌後、結果として生じた混合物をEtOAcで希釈しセルライトのパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することで粗テトラオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。CH2Cl2(8.5 mL)中の粗テトラオール(0.0364 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPTS(36.8 mg、0.146 mmol、4 eq.)を室温にて加えた。1 h後、TLC分析によって出発材料が消失したことが示された。iPrOH(0.4 mL)および追加のPPTS(46.0 mg、0.183 mmol、5 eq.)を、結果として生じた溶液へ同じ温度にて加えた。同じ温度にて12 h撹拌後、反応混合物をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いでヘキサン中、25%、50%、75%、次いで100% EtOAc、次いでEtOAc中2% MeOH)へ直接供することで粗ノルハリコンドリンAメチルエステルがそのC38エピマーとともに与えられた。化合物を濃縮後さらなる精製はせずに次のステップにおいて使用した。THF(5 mL)中の粗メチルエステル(0.0364 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、1M LiOH aq.(1.5 mL)を室温にて加えた。同じ温度にて2 h撹拌後、反応混合物を水(3 mL)で希釈した。次いでTHFを混合物からエバポレーターによって除去した。反応物を0℃まで冷却した後、1 M HCl aq.(1.5 mL)を加えて反応混合物をさらに2 min撹拌した。その結果得られる混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。その結果得られる混合物を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてノルハリコンドリンA(21)(20.2 mg、0.0179 mmol、3ステップで49%)と、無色固体として38-epi-ノルハリコンドリンA(C38-epi-21)(9.8 mg、0.0087 mmol、3ステップで24%)とが与えられた。ノルハリコンドリンA(21)[α]20 D -70.3(c 0.37、MeOH)1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.06 (1H, s), 5.02 (1H, s), 4.88 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.62 (1H, dd, J = 7.3, 4.7 Hz), 4.45 (1H, d, J = 9.6 Hz), 4.39-4.35 (1H, m), 4.35-4.29 (3H, m), 4.25 (1H, ddd, J = 11.2, 4.2, 1.8 Hz), 4.21 (1H, dd, J = 3.2, 2.4 Hz), 4.13-4.07 (3H, m), 3.98 (1H, d, J = 2.1 Hz), 3.91-3.86 (2H, m), 3.82-3.76 (2H, m), 3.74-3.69 (2H, m), 3.63-3.58 (2H, m), 3.53 (1H, s), 3.33-3.28 (1H, m), 3.22 (1H, dd, J = 6.6, 4.7 Hz), 2.93 (1H, dd, J = 9.6, 1.8 Hz), 2.83 (1H, ddd, J = 16.0, 8.0, 2.1 Hz), 2.58 (1H, dd, J = 16.2, 9.6 Hz), 2.53-2.47 (2H, brs), 2.44 (1H, dd, J = 17.6, 1.8 Hz), 2.39 (1H, dd, J = 13.2, 6.2 Hz), 2.36-2.23 (6H, m), 2.20-2.12 (2H, m), 2.11-1.99 (6H, m), 1.94 (1H, ddd, J = 14.8, 3.0, 3.0 Hz), 1.90-1.79 (2H, m), 1.76-1.66 (3H, m), 1.57-1.47 (4H, m), 1.43-1.31 (7H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.06 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.04-1.03 (1H, m), 0.98 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.96 (3H, d, J = 7.2 Hz) ppm. 13C NMR (150 MHz, CD3OD)δ: 172.8 (2C), 153.3, 153.2, 114.8, 113.4, 112.9, 105.7, 104.8, 98.5, 85.5, 82.3, 80.7, 79.0, 78.8, 78.0 (2C), 77.6, 77.4, 77.3, 76.3, 76.0, 75.8, 75.5, 75.3, 75.1 (2C), 73.8, 73.7, 72.7, 69.6, 68.1, 68.0, 65.7, 45.5, 44.9 (2C), 41.1, 39.8, 38.2, 38.1, 37.8, 37.5, 37.1, 35.7, 33.0, 31.8, 31.34, 31.30, 30.8 (2C), 30.7, 30.1, 28.4, 27.3, 18.4, 18.1, l7.4, 15.8 ppm. FTIR (film): 3458, 2927, 2873, 1750, 1579, 1410, 1269, 1195, 1074, 1019, 991, 967 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C59H82O21Na, 1149.5246; found, 1149.5189.

38-epi-ノルハリコンドリンA(C38-epi-21):[α]20 D -83.8(c 0.277、MeOH)δ: 5.05 (1H, s), 4.96 (1H, s), 4.87 (1H, s), 4.80 (1H, s), 4.62 (1H, dd, J = 9.6, 6.6 Hz), 4.43 (1H, d, J = 9.6 Hz), 4.39-4.33 (2H, m), 4.32-4.29 (2H, m), 4.20 (1H, t, J = 3.2 Hz), 4.17-4.05 (4H, m) , 4.00 (1H, dd, J = 5.4, 2.1 Hz), 3.93-3.83 (4H, m), 3.79 (1H, t, J = 6.4 Hz), 3.75-3.73 (1H, m), 3.67-3.56 (2H, m), 3.52 (1H, s), 3.34-3.32 (1H, m), 3.17 (1H, dd, J = 9.6, 6.0 Hz), 2.94 (1H, dd, J = 9.6, 1.8 Hz), 2.83 (1H, ddd, J = 16.0, 8.0, 2.1 Hz), 2.56 (1H, dd, J = 16.2, 9.6 Hz), 2.53-2.47 (2H, brs), 2.47 (1H, dd, J = 17.6, 1.8 Hz), 2.35 (1H, d, J = 15.6 Hz), 2.33-2.17 (6H, m), 2.14-2.06 (4H, m), 2.05-1.95 (4H, m), 1.92-1.80 (m, 3H), 1.77-1.64 (3H, m), 1.59-1.46 (4H, m), 1.43-1.31 (7H, m), 1.09 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.03 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.01-0.99 (1H, m), 0.99 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.98 (3H, d, J = 7.2 Hz). 13C NMR (125 MHz, CD3OD) 172.9 (2C), 153.4, 152.7, 115.6, 113.4, 113.0, 105.2, 104.7, 98.4, 85.5, 82.4, 79.9, 79.1, 79.0, 78.9, 78.8, 78.6, 78.0, 77.0, 76.7, 76.1, 75.9, 75.8, 75.6, 75.3, 74.8, 74.0, 73.3, 73.2, 69.5, 68.4, 68.2, 68.0, 65.9, 45.5, 44.9, 44.8, 41.2, 39.7, 38.6, 38.2, 38.1, 37.5, 37.2, 35.7, 33.2, 31.8, 31.3, 31.0, 30.9, 30.1, 29.9, 27.0, 18.4, 18.3, 17.5,15.1 ppm. FTIR (film): 3500 (br), 2927, 2873, 1736, 1579, 1191, 1075, 1020, 1009, 882, 756 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C59H82O21Na, 1149.5246; found, 1149.5156. C38-epi-21を、以下の手順によってノルハリコンドリンA(21)へエピマー化した:
CH2Cl2(3.5 mL)中C38-epi-21(9.8 mg、0.0087 mmol、1 eq.)の溶液へ、TMSOTf(0.11 mL、0.435 mmol、過剰)を−78℃にて加えた。15 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。0℃にて1 h撹拌後、有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗材料を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてノルハリコンドリンB(21)(6.2 mg、0.0055 mmol、63%)が与えられた。
ホモハリコンドリンA(22)

グローブボックス中、DMI(0.42 mL)およびEtOAc(80μL)中のヨウ化物2-12(57.0 mg、0.0503 mmol、1 eq.)およびチオエステル2-16(55.7 mg、0.0653 mmol、1.3 eq.)の溶液へ、DTBMP(41.3 mg、0.201 mmol、4 eq.)、Zn粉末(19.7 mg、0.301 mmol、6 eq.)、Cp2ZrCl2(44.1 mg、0.151 mmol、3 eq.)、およびNiBr2-dtbbpy(7.3 mg、0.0150 mmol、30 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて2 h撹拌後、反応混合物をグローブボックスから取り出しEt2Oおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0%、9%、次いで16% EtOAc)によって精製することで無色アモルファス固体としてケトン2-S-6(74.8 mg、0.0428 mmol、85%)が与えられた。2-S-6:[α]20 D -73.0(c 1.07、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.36 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.73 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.08 (1H, s), 5.22 (1H, s), 5.11 (1H, s), 4.96 (1H, s), 4.84-4.80 (3H, m), 4.69 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.52-4.46 (2H, m), 4.41 (1H, s), 4.37 (1H, dd, J = 4.8, 1.2 Hz), 4.35 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.06-3.97 (5H, m), 3.83-3.80 (3H, m), 3.78-3.69 (69H, m), 3.67 (1H, s), 3.47 (1H, dd, J = 8.4, 4.2 Hz), 3.28 (1H, s), 3.22 (3H, s), 3.19-3.15 (2H, m), 3.06 (1H, dd, J = 17.4, 5.7 Hz), 3.00 (1H, dd, J = 17.4, 6.9 Hz), 2.92 (1H, d, J = 1.8 Hz), 2.79 (1H, dd, J = 17.1, 7.5 Hz), 2.77-2.73 (1H, m), 2.53 (1H, d, J = 9.6 Hz), 2.47 (1H, d, J = 15.6 Hz), 2.42-2.21 (10H, m), 2.15-2.03 (6H, m), 1.98 (1H, dd, J = 12.0, 12.0 Hz), 1.87-1.82 (2H, m), 1.76-1.67 (4H, m), 1.61-1.47 (6H, m), 1.38-1.27 (3H, m), 1.20 (3H, d, J = 7.8 Hz), 1.11 (9H, t, J = 8.1 Hz), 1.09 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.06-1.04 (21H, m), 1.00 (9H, s), 0.96 (3H, d, J = 6.0 Hz), 0.77 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.70-0.65 (12H, m), 0.14 (3H, s), 0.13 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 206.7, 171.1, 161.4, 153.0, 152.7, 128.73, 128.69, 119.0, 114.1, 109.3, 109.0, 105.1, 103.8, 96.9, 90.2, 83.8, 79.1, 78.4, 78.1, 77.99, 77.96, 76.8, 76.1, 76.0, 75.5, 74.8, 74.7, 74.2, 74.0, 73.8, 73.6, 73.1, 70.1, 69.3, 68.4, 66.2, 65.9, 64.6, 63.8, 54.8, 46.9, 46.3, 44.0, 41.3, 39.50, 39.45, 38.7, 37.7, 37.6, 36.5, 36.4, 35.5, 32.4, 31.6, 31.1, 30.9, 30.7, 30.3, 30.2, 29.6, 27.7, 26.2, 18.7, 18.6, 18.2, 17.6, 16.5, 7.5, 7.4, 7.3, 6.0, 5.7, 5.3, -5.1, -5.3 ppm. FTIR (film): 2953, 2927, 2875, 2104, 1724, 1615, 1518, 1459, 1373, 1306, 1251, 1092, 1032, 1010, 833, 742 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C93H150O23Si4Na, 1769.9537; found, 1769.9316.
緩衝TBAF溶液を、TBAF溶液(TCI #T1125;THF中1 Mの0.43 mL、0.43 mmol、10 eq.)とPivOH(22.0 mg、0.215 mmol、5 eq.)とを混合することによって調製した。DMF(2.1 mL)中ケトンS-6(74.8 mg、0.0428 mmol、1 eq.)の溶液へ、緩衝TBAF溶液を室温にて加えた。同じ温度にて7 h撹拌後、CaCO3(1.5 g)およびDOWEX 50WX8-400(1.5 g)を加えた。同じ温度にて1 h撹拌後、結果として生じた混合物をEtOAcで希釈しセルライトのパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することで粗テトラオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。CH2Cl2(2.1 mL)中の上のテトラオール(0.0428 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPTS(53.8 mg、0.214 mmol、5 eq.)を室温にて加えた。1 h後、TLC分析によって出発材料が消失したことが示された。iPrOH(0.43 mL)および追加のPPTS(53.8 mg、0.214 mmol、5 eq.)を、結果として生じた溶液へ同じ温度にて加えた。18 h撹拌後、反応混合物をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いでヘキサン中、25%、50%、75%、次いで100% EtOAc、次いでEtOAc中4% MeOH)へ直接供することで粗ホモハリコンドリンAがそのC-38エピマーとともに与えられた。混合物を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてホモハリコンドリンA(22)(27.2 mg、0.0235 mmol、2ステップで55%)と、無色固体として38-epi-ホモハリコンドリンA(C38-epi-22)(10.7 mg、0.00926 mmol、2ステップで22%)とが与えられた。ホモハリコンドリンA(22):[α]20 D -80.3(c 1.22、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.07 (1H, s), 5.01 (1H, s), 4.88 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.63 (1H, dd, J = 7.8, 4.8 Hz), 4.44 (1H, d, J = 4.8 Hz), 4.37 (1H, s), 4.34-4.31 (3H, m), 4.25-4.22 (2H, m), 4.21 (1H, dd, J = 2.7, 2.7 Hz), 4.11-4.08 (3H, m), 4.03 (1H, s), 3.95 (1H, s), 3.89-3.87 (3H, m), 3.71 (1H, dd, J = 10.2, 10.2 Hz), 3.66 (1H, s), 3.61-3.57 (4H, m), 3.53 (1H, s), 3.50 (1H, dd, J = 9.6, 4.8 Hz), 3.22 (1H, dd, J = 6.0, 6.0 Hz), 3.12 (1H, s), 2.94 (1H, d, J = 10.2 Hz), 2.82 (1H, dd, J = 15.9, 5.7 Hz), 2.57 (1H, dd, J = 17.3, 9.3 Hz), 2.45 (1H, d, J = 17.3 Hz), 2.39 (1H, dd, J = 13.5, 5.7 Hz), 2.38-2.24 (6H, m), 2.20-2.14 (3H, m), 2.09-1.98 (8H, m), 1.91-1.81 (4H, m), 1.74-1.68 (3H, m), 1.51-1.32 (9H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.05 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.05-0.99 (1H, m), 0.95 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.94 (3H, d, J = 6.0 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, 12CD3OD)δ: 172.8, 153.2, 153.0, 114.7, 113.3, 112.9, 105.7, 104.8, 98.1, 85.5, 82.3, 81.0, 79.8, 79.0, 78.4, 78.1, 77.9, 77.5, 76.3, 75.9, 75.8, 75.7, 75.5, 75.3, 74.5, 73.8, 73.7, 72.3, 69.6, 65.8, 65.2, 65.1, 49.9, 45.5, 44.9, 44.8, 41.1, 39.8, 38.1, 38.0, 37.8, 37.4, 37.23, 37.15, 33.0, 32.0, 31.8, 31.3, 30.8, 30.7, 30.1, 28.4, 27.1, 18.4, 18.2, 17.7 ppm. FTIR (film): 3398, 2927, 2873, 1736, 1372, 1269, 1187, 1129, 1074, 1020, 902, 753 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+NH4]+ calcd for C61H90NO21, 1172.6000; found, 1172.5982.
38-epi-ホモハリコンドリンA(C38-epi-22):[α]20 D -92.3(c 0.573、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.04 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.96 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.87 (1H, s), 4.80 (1H, s), 4.72 (1H, dd, J = 10.5, 6.6 Hz), 4.43 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.37 (1H, ddd, J = 9.6, 9.6, 4.2 Hz), 4.34 (1H, s), 4.32-4.30 (2H, m), 4.23 (1H, ddd, J = 10.2, 5.7, 4.5 Hz), 4.20 (1H, dd, J = 2.7, 2.7 Hz), 4.16-4.06 (4H, m), 4.02 (1H, s), 3.98 (1H, dd, J = 4.5, 2.1 Hz), 3.91-3.84 (3H, m), 3.81 (1H, dd, J = 2.4, 2.4 Hz), 3.64 (1H, dd, J = 10.2, 10.2 Hz), 3.60-3.56 (3H, m), 3.54 (1H, d, J = 3.0 Hz), 3.52 (1H, s), 3.51-3.47 (1H, m), 3.17 (1H, dd, J = 8.4, 6.0 Hz), 3.15 (1H, d, J = 1.8 Hz), 2.95 (1H, dd, J = 9.6, 1.8 Hz), 2.85-2.81 (1H, m), 2.56 (1H, dd, J = 17.1, 9.0 Hz), 2.47 (1H, dd, J = 17.1, 2.4 Hz), 2.36-1.97 (19H, m), 1.91 (1H, ddd, J = 15.9, 4.8, 4.8 Hz), 1.88-1.81 (2H, m), 1.79-1.65 (3H, m), 1.57-1.52 (1H, m), 1.47 (1H, dd, J = 12.9, 12.9 Hz), 1.42-1.35 (6H, m), 1.29 (1H, dd, J = 12.6, 4.8 Hz), 1.09 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.06-0.99 (1H, m), 1.003 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.997 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.96 (3H, d, J = 7.2 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 172.9, 153.3, 152.7, 115.6, 113.3, 113.0, 105.1, 104.7, 97.9, 85.5, 82.4, 80.2, 79.8, 79.1, 78.88, 78.86, 78.5, 78.4, 77.8, 76.7, 76.1, 75.9, 75.83, 75.76, 75.5, 75.3, 75.1, 74.8, 74.4, 73.9, 73.2, 72.9, 69.5, 68.3, 65.3, 65.1, 45.6, 45.0, 44.8, 41.2, 39.7, 38.6, 38.3, 38.1, 37.5, 37.2, 33.3, 31.9, 31.7, 31.3, 31.0, 30.9, 30.1, 29.9, 28.3, 26.8, 18.4, 17.7, 15.2 ppm. FTIR (film): 3445, 2926, 2873, 1737, 1435, 1373, 1267, 1193, 1108, 1075, 1018, 897, 736 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C61H86O21Na, 1177.5536; found, 1177.5554. C38-epi-22を、以下の手順によってホモハリコンドリンA(22)へエピマー化した:
CH2Cl2(4.2 mL)中C38-epi-22(9.7 mg、0.00840 mmol、1 eq.)の溶液へ、TMSOTf(0.084 mL、0.465 mmol、過剰)を−78℃にて加えた。15 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。0℃にて1 h撹拌後、有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗材料を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてホモハリコンドリンA(22)(7.0 mg、0.00606 mmol、72%)が与えられた。
ハリコンドリンC(23)

グローブボックス中、DMI(0.80 mL)およびEtOAc(0.16 mL)中のヨウ化物2-13(100 mg、0.0962 mmol、1 eq.)およびチオエステル2-14(119 mg、0.1246 mmol、1.3 eq.)の溶液へ、DTBMP(79 mg、0.385 mmol、4 eq.)、Zn粉末(37.7 mg、0.576 mmol、6 eq.)、Cp2ZrCl2(84.4 mg、0.289 mmol、3 eq.)、およびNiBr2-dtbbpy(14.0 mg、0.0288 mmol、30 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応混合物をグローブボックスから取り出しEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上YAMAZEN精製システム(ヘキサン中0%、9%、次いで15% EtOAc)によって精製することで白色アモルファス固体としてケトンS-7(143.2 mg、0.0818 mmol、85%)が与えられた。2-S-8:[α]20 D -59.4(c 1.25、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 5.75 (1H, dddd, J = 17.3, 10.5, 5.1, 5.1 Hz), 5.21 (1H, s), 5.15 (1H, ddd, J = 17.3, 1.8, 1.8 Hz), 5.12 (1H, s), 4.97 (1H, ddd, J = 10.5, 1.8, 1.8 Hz), 4.94 (1H, s), 4.85 (1H, dd, J = 7.2, 7.2 Hz), 4.81-4.79 (2H, m), 4.67 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.54-4.50 (2H, m), 4.37-4.36 (2H, m), 4.32 (1H, d, J = 4.2 Hz), 4.26-4.23 (1H, m), 4.17-4.14 (1H, m), 4.11 (1H, dd, J = 6.6, 4.8 Hz), 4.06-3.99 (3H, m), 3.93-3.88 (2H, m), 3.84-3.74 (7H, m), 3.70 (1H, dd, J = 13.2, 6.0 Hz), 3.44-3.43 (2H, m), 3.33 (1H, s), 3.19 (1H, dd, J = 17.6, 6.3 Hz), 3.16 (1H, dd, J = 17.6, 6.6 Hz), 3.11-3.02 (2H, m), 2.77 (1H, dd, J = 10.8, 2.4 Hz), 2.57 (1H, d, J = 9.6 Hz), 2.49-2.44 (1H, m), 2.40-2.23 (9H, m), 2.18-2.02 (9H, m), 1.96 (1H, dd, J = 13.8, 6.0 Hz), 1.86-1.66 (7H, m), 1.61 (1H, ddd, J = 15.0, 4.8, 4.8 Hz), 1.55-1.47 (5H, m), 1.36-1.32 (3H, m), 1.19 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.15 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.11 (9H, t, J = 8.0 Hz), 1.10 (9H, s), 1.09 (9H, t, J = 8.4 Hz), 1.07 (9H, t, J = 8.4 Hz), 1.04 (9H, s), 1.01 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.96 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.77 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.70-0.65 (12H, m), 0.28 (6H, s), 0.15 (6H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 206.8, 171.3, 152.9, 152.6, 134.6, 116.6, 116.2, 109.3, 104.9, 103.8, 97.0, 83.3, 81.5, 80.4, 78.4, 77.9, 77.6, 75.9, 75.4, 75.1, 75.0, 75.0, 74.9, 74.7, 74.1, 74.0, 73.8, 72.8, 72.0, 71.8, 71.5, 70.4, 69.9, 68.4, 68.3, 65.9, 64.6, 51.7, 46.8, 46.3, 43.9, 41.2, 39.4, 39.3, 38.5, 38.2, 37.8, 36.4, 35.9, 35.4, 35.3, 32.5, 31.1, 30.7, 30.6, 30.5, 28.5, 26.6, 26.3(×6), 26.3(×6), 18.7, 18.6, 18.5, 18.4, 18.1, 16.4, 7.4(×6), 7.4(×6), 7.3(×6), 6.0(×3), 5.7(×3), 5.3(×3), -4.0, -4.2, -5.1, -5.2 ppm. FTIR (film): 2953, 2928, 2876, 1732, 1461, 1410, 1372, 1253, 1079, 1034, 1006, 834, 740 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C93H162O21Si5Na, 1778.0347; found, 1778.0332.
DMF(4.0 mL、0.02M)中2-S-8(141 mg、0.0803 mmol、1 equiv.)の撹拌された溶液へ、緩衝TBAF溶液(0.80 mL、10 equiv.、1.60 mL TBAF溶液(THF中1 M)および81.6 mg PivOHによって新たに調製された)を室温にて加えた。同じ温度にて3 h撹拌後、CaCO3(3.0 g)およびDOWEX 50WX8-400(3.0 g)を加えた。室温にて2 h撹拌後、結果として生じた混合物をEtOAcで希釈しセルライトのパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することで粗材料が与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。CH2Cl2(8 mL)中の上のテトラオール(0.0803 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPTS(100 mg、0.402 mmol、5 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて3 h撹拌後、反応混合物をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いでヘキサン中、50%、75%、次いで100% EtOAc、次いでEtOAc中9% MeOH)へ直接供することで粗スピロケタールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。上の粗スピロケタール(0.0803 mmolと計算された、1 eq.)と、ジメドン(22.5 mg、0.160 mmol、2 equiv.)と、Pd(PPh3)4(9.3 mg、0.00803 mmol、10 mol%)との混合物へ、脱気されたCH2Cl2(8 mL)を室温にて加えた。同じ温度にて4 h撹拌後、結果として生じた溶液をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いでヘキサン中、50%、100% EtOAc、次いでEtOAc中9% MeOH)へ直接供することで粗ハリコンドリンCがそのC-38エピマーとともに与えられた。混合物を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)白色結晶固体としてハリコンドリンC(23)(48.1 mg、0.0427 mmol、3ステップで55%)と、無色固体として38-epi-ハリコンドリンC(C38-epi-23)(9.5 mg、0.00843 mmol、3ステップで11%)とが与えられた。ハリコンドリンC(23):[α]20 D -66.8(c 0.25、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.07 (1H, s), 5.01 (1H, s), 4.88 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.62 (1H, dd, J = 7.2, 4.4 Hz), 4.43 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.42-4.38 (1H, m), 4.34-4.27 (3H, m), 4.24 (1H, ddd, J = 11.2, 4.4, 2.0 Hz), 4.17 (1H, dd, J = 3.8, 1.0 Hz), 4.14-4.06 (4H, m), 4.05 (1H, ddd, J = 2.0, 2.0, 2.0 Hz), 3.99 (1H, ddd, J = 9.4, 4.3, 4.3 Hz), 3.92-3.82 (3H, m), 3.77 (1H, ddd, J = 8.4, 4.4, 4.2 Hz), 3.74-3.66 (2H, m), 3.61 (1H, d, J = 11.2 Hz), 3.58-3.55 (1H, m), 3.53 (1H, dd, J = 11.2, 4.4 Hz), 3.46 (1H, dd, J = 11.2, 6.4 Hz), 3.22 (1H, dd, J = 6.4, 4.8 Hz), 2.94 (1H, dd, J = 9.8, 2.0 Hz), 2.84-2.75 (1H, m), 2.55 (1H, dd, J = 17.6, 9.2 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 17.6, 2.4 Hz), 2.39 (1H, dd, J = 13.2, 6.3 Hz), 2.36-2.21 (9H, m), 2.20-2.02 (5H, m), 2.01-1.94 (2H, m), 1.89-1.78 (3H, m), 1.78-1.56 (6H, m), 1.56-1.20 (11H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.06 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.05-0.99 (1H, m), 1.02 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.97 (3H, d, J = 6.8 Hz). 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 172.8, 153.3, 153.1, 114.8, 114.2, 110.4, 105.7, 104.7, 98.4, 86.2, 81.3, 81.2, 80.8, 79.0, 78.0, 78.0, 77.4, 77.2, 76.4, 76.3, 76.1, 75.8, 75.3, 75.0, 74.9, 74.7, 73.8, 73.3, 73.1, 73.0, 71.6, 69.5, 67.2, 65.7, 53.7, 45.5, 44.9, 44.9, 41.2, 39.7, 38.0, 37.9, 37.8, 37.5, 37.5, 37.2, 36.3, 36.2, 33.0, 31.8, 31.2, 31.0, 30.8, 29.0, 27.1, 27.0, 18.4, 18.3, 18.1, 15.8. FTIR (film): 3422, 2926, 2873, 1736, 1436, 1310, 1186, 1117, 1074, 1021, 995, 910, 755 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C60H86O20Na, 1149.5605; found, 1149.5614.
38-epi-ハリコンドリンC(C38-epi-23):[α]20 D -69.6(c 0.46、MeOH)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.03 (1H, s), 4.95 (1H, s), 4.87 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.72 (1H, dd, J = 10.2, 6.6 Hz), 4.41 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.38-4.32 (2H, m), 4.32-4.28 (2H, m), 4.17-4.06 (6H, m), 3.99 (1H, ddd, J = 9.6, 5.4, 4.2 Hz), 3.90-3.83 (4H, m), 3.78 (1H, ddd, J = 14.4 4.8, 4.2 Hz), 3.63-3.56 (3H, m), 3.53 (1H, dd, J = 11.6, 4.5 Hz), 3.47 (1H, dd, J = 10.8, 6.0 Hz), 3.17 (1H, dd, J = 9.0, 6.0 Hz), 2.95 (1H, dd, J = 9.6, 1.8 Hz), 2.86-2.80 (1H, m), 2.54 (1H, dd, J = 16.8, 8.4 Hz), 2.47 (1H, dd, J = 16.8, 2.4 Hz), 2.34-2.08 (12H, m), 2.12-2.07 (3H, m), 2.04-1.96 (4H, m), 1.88-1.81 (2H, m), 1.79-1.29 (15H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.04 (3H, d, J = 8.4 Hz), 1.05-0.99 (1H, m), 1.02 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.00 (3H, d, J = 6.6 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 172.9, 153.3, 152.8, 115.6, 114.2, 110.5, 105.1, 104.7, 98.3, 86.2, 81.3, 81.1, 80.0, 79.2, 78.9, 78.9, 78.4, 77.9, 76.6, 76.4, 76.1, 76.0, 75.9, 75.2, 74.9, 74.8, 73.6, 73.3, 73.2, 73.1, 71.7, 69.4, 68.3, 67.2, 53.7, 45.6, 44.9, 44.7, 41.2, 39.6, 38.3, 38.3, 38.1, 37.5, 37.5, 37.2, 36.2, 36.0, 33.3, 31.7, 31.2, 30.9, 30.2, 28.9, 27.1, 26.8, 18.4, 18.3, 18.3, 15.2. ppm. FTIR (film): 3427, 2925, 2872, 1736, 1662, 1553, 1436, 1311, 1188, 1117, 1075, 1023, 996, 898, 735 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C60H86O20Na, 1149.5605; found, 1149.5618.
ノルハリコンドリンC(24)

グローブボックス中、DMI(0.4 mL)およびEtOAc(0.08 mL)中のヨウ化物2-13(50 mg、0.0482 mmol、1 eq.)およびチオエステル2-15(45.4 mg、0.0627 mmol、1.3 eq.)の溶液へ、DTBMP(39.5 mg、0.193 mmol、4 eq.)、Zn粉末(18.8 mg、0.289 mmol、6 eq.)、Cp2ZrCl2(42.2 mg、0.144 mmol、3 eq.)、およびNiBr2-dtbbpy(7.0 mg、0.0144 mmol、30 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応混合物をグローブボックスから取り出しEt2Oおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中、0%、15%、25% EtOAc)によって精製することで無色アモルファス固体としてケトン2-S-8(62.4 mg、0.0409 mmol、85%)が与えられた。(S-8):[α]20 D -64.8(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 5.75 (1H, dddd, J = 17.3, 10.5, 5.1, 5.1 Hz), 5.21 (1H, s), 5.15 (1H, ddd, J = 17.3, 1.8, 1.8 Hz), 5.11 (1H, s), 4.97 (1H, ddd, J = 10.5, 1.8, 1.8 Hz), 4.94 (1H, s), 4.87-4.82 (1H, m), 4.82-4.77 (2H, m), 4.67 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.52 (1H, ddd, J = 10.2, 10.2, 4.8 Hz), 4.38-4.33 (2H, m), 4.32 (1H, J = 4.6 Hz), 4.11 (1H, dd, J = 6.9, 5.1 Hz), 4.07-3.97 (4H, m), 3.84-3.78 (4H, m), 3.77-3.68 (3H, m), 3.58 (1H, d, J = 1.2 Hz), 3.43 (1H, ddd, J = 4.5, 4.5, 4.5 Hz), 3.37 (4H, s), 3.36 (1H, s), 3.21-3.11 (3H, m), 2.86-2.81 (1H, m), 2.80-2.74 (2H, m), 2.59-2.54 (2H, m), 2.42-2.35 (3H, m), 2.34-2.22 (8H, m), 2.20-2.04 (7H, m), 1.97 (1H, dd, J = 13.8, 13.5 Hz, ), 1.87-1.80 (1H, m), 1.78-1.63 (4H, m), 1.62-1.44 (7H, m), 1.38-1.30 (2H, m), 1.19 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.13-1.02 (31H, m), 1.01 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.99 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.71-0.60 (18H, m) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 206.9, 171.8, 171.3, 152.9, 152.6, 134.6, 116.6, 116.2, 109.3, 105.0, 103.8, 96.9, 83.3, 78.3, 77.9, 77.7, 77.2, 76.5, 76.0, 75.4, 75.1, 75.0, 74.9, 74.6, 74.1, 74.0, 73.8, 73.0, 70.4, 69.6, 68.4, 66.0, 65.9, 64.6, 64.5 51.7, 50.9, 46.8, 46.3, 43.9, 41.2, 39.5, 39.3, 38.6, 37.7, 37.2, 36.4, 36.3, 35.9, 35.4, 32.5, 31.1, 31.0, 30.7, 30.5, 29.2, 28.5, 18.6, 18.2, 17.3, 16.5, 7.5, 7.3, 7.2, 6.0, 5.4, 5.3 ppm. FTIR (film): 2953, 2913, 2876, 1737, 1458, 1372, 1337, 1312, 1280, 1208, 1186, 1155, 1119, 1085, 1072, 1035, 1012, 823, 736 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C81H132O21Si3Na, 1547.8467; found, 1547.8524.
緩衝TBAF溶液を、TBAF溶液(TCI #T1125;THF中1 Mの0.33 mL、0.33 mmol、10 eq.)とPivOH(16.7 mg、0.164 mmol、5 eq.)とを混合することによって調製した。DMF(2.0 mL)中ケトン2-S-8(50 mg、0.0328 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、緩衝TBAF溶液を室温にて加えた。同じ温度にて6 h撹拌後、CaCO3(1.0 g)およびDOWEX 50WX8-400(1.0 g)を5 mL EtOAcでの希釈後に加えた。室温にて1 h撹拌後、結果として生じた混合物をEtOAcで希釈しセルライトのパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することで粗テトラオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。CH2Cl2(8.5 mL)中の粗テトラオール(0.0328 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPTS(33.1 mg、0.132 mmol、4 eq.)を室温にて加えた。1 h後、TLC分析によって出発材料が消失したことが示された。反応混合物をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いでヘキサン中、25%、50%、75%、次いで100% EtOAc、次いでEtOAc中2% MeOH)へ直接供することで粗製のアリル保護ノルハリコンドリンCメチルエステルがそのC38エピマーとともに与えられた。化合物を濃縮後さらなる精製はせずに次のステップにおいて使用した。THF(5 mL)中の粗メチルエステル(0.0328 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、1.3 mLの水性1M LiOHを室温にて加えた。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応混合物を3 mLの水によって希釈した。次いでTHFを混合物からエバポレーターによって除去した。反応物を0℃まで冷却した後、1.5 mLの1 M 水性HClを即時に、これに続き10 mLの緩衝水溶液(PH 7)を加えた。その結果得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。その結果得られる混合物をさらなる精製はせずに次にステップへ移した。
上の粗酸(0.0328 mmolと計算された、1 eq.)と、ジメドン(9.2 mg、0.0656 mmol、2 eq.)と、Pd(PPh3)4(5.7 mg、0.00492 mmol、15 mol%)との混合物へ、CH2Cl2(4.0 mL)を室温にて加えた。同じ温度にて3 h撹拌後、結果として生じた溶液をDMF(3 mL)で希釈した。エバポレーターによるDCMの除去後、混合物を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてノルハリコンドリンC(24)(21.0 mg、0.019 mmol、4ステップで58%)が与えられた。ODSカラム後、分離不能な試薬の残渣とともに濃縮している間に38-epi-ホモハリコンドリンC(C38-epi-24)が分解した。ノルハリコンドリンC(24):[α]20 D -61.2(c 0.300、MeOH)1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.06 (1H, s), 5.01 (1H, s), 4.88 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.62 (1H, dd, J = 7.2, 4.8 Hz), 4.43 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.42-4.39 (1H, m), 4.34-4.27 (3H, m), 4.24 (1H, ddd, J = 11.2, 4.2, 1.8 Hz), 4.17 (1H, dd, J = 4.2 Hz), 4.11 (2H, brs), 4.09-4.05 (1H, m), 3.98 (1H, brs), 3.91-3.85 (2H, m), 3.82-3.76 (2H, m), 3.73-3.67 (2H, m), 3.62-3.57 (2H, m), 3.53 (1H, s), 3.31 (1H, m), 3.21 (1H, dd, J = 6.6, 4.7 Hz), 2.94 (1H, d, J = 9.6 Hz), 2.81 (1H, dd, J = 15.0, 6.6 Hz), 2.55 (1H, dd, J = 16.2, 9.6 Hz), 2.52-2.48 (2H, brs), 2.45 (1H, d, J = 17.6), 2.39 (1H, dd, J = 13.2, 6.2 Hz), 2.33 (2H, brs), 2.31-2.23 (5H, m), 2.19-1.99 (6H, m), 1.99-1.94 (2H, m), 1.92 (1H, d, J = 13.2 Hz), 1.90-1.79 (2H, m), 1.76-1.63 (3H, m), 1.54-1.46 (4H, m), 1.46-1.26 (7H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.06 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.02 (1H, d, J = 12.0 Hz), 0.98 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.96 (3H, d, J = 7.2 Hz). 13C NMR (150 MHz, CD3OD)δ: 172.8 (2C), 153.3, 153.2, 114.8, 114.2, 110.4, 105.7, 104.8, 98.5, 86.2, 80.7, 80.6, 79.1, 79.0, 78.0 (2C), 77.2 (2C), 76.3 (2C), 76.0, 75.8, 75.3, 75.0, 74.9, 74.7, 73.8, 73.7, 72.7 (2C), 69.5, 68.1, 68.0, 65.7, 53.6, 45.5, 44.9, 41.1, 39.7, 38.2, 38.1, 37.8, 37.5, 37.1, 36.7, 35.7, 33.0, 31.8, 31.2, 32.0, 30.8, 30.0, 29.0, 27.3, 18.4, 18.1, l7.4, 15.8. FTIR (film): 3480, 2953, 2932, 2923, 1733, 1317, 1189, 1119, 1073, 1011, 995, 964, 914, 555 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C59H82O20Na, 1113.5297; found, 1133.5248.
ホモハリコンドリンC(25)

グローブボックス中、DMI(0.40 mL)およびEtOAc(80μL)中のヨウ化物2-13(52.1 mg、0.0501 mmol、1 eq.)およびチオエステル2-16(55.5 mg、0.0651 mmol、1.3 eq.)の溶液へ、DTBMP(39.5 mg、0.192 mmol、4 eq.)、Zn粉末(18.9 mg、0.289 mmol、6 eq.)、Cp2ZrCl2(42.2 mg、0.144 mmol、3 eq.)、およびNiBr2-dtbbpy(7.0 mg、0.0144 mmol、30 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて4 h撹拌後、反応混合物をグローブボックスから取り出しEt2Oおよびsat. NaHCO3 aq.で希釈した。有機層を分離して水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、9%、13%、次いで17% EtOAc)によって精製することで無色アモルファス固体としてケトン2-S-9(70.5 mg、0.0426 mmol、85%)が与えられた。2-S-9:[α]20 D -64.0(c 0.800、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 5.75 (1H, dddd, J = 17.3, 10.5, 5.1, 5.1 Hz), 5.21 (1H, s), 5.15 (1H, ddd, J = 17.3, 1.8, 1.8 Hz), 5.12 (1H, s), 4.97 (1H, ddd, J = 10.5, 1.8, 1.8 Hz), 4.94 (1H, s), 4.86-4.79 (3H, m), 4.67 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.52 (1H, ddd, J = 10.2, 10.2, 4.8 Hz), 4.48 (1H, ddd, J = 10.2, 5.4, 5.4 Hz), 4.37 (1H, dd, J = 3.9, 3.0 Hz), 4.35 (1H, dd, J = 10.2, 1.8 Hz), 4.32 (1H, d, J = 3.6 Hz), 4.11 (1H, dd, J = 6.9, 5.1 Hz), 4.06-3.98 (4H, m), 3.84-3.79 (5H, m), 3.78-3.75 (2H, m), 3.73-3.67 (4H, m), 3.45 (1H, ddd, J = 4.5, 4.5, 4.5 Hz), 3.28 (1H, s), 3.21-3.16 (2H, m), 3.07 (1H, dd, J = 17.6, 6.3 Hz), 3.01 (1H, dd, J = 17.6, 6.6 Hz), 2.93 (1H, d, J = 2.4 Hz), 2.80-2.76 (2H, m), 2.57 (1H, dd, J = 9.9, 2.1 Hz), 2.47 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.40-2.23 (9H, m), 2.23-2.05 (6H, m), 1.98 (1H, dddd, J = 14.1, 11.7, 4.0, 4.0 Hz), 1.89-1.82 (2H, m), 1.77-1.68 (4H, m), 1.61 (1H, ddd, J = 14.4, 4.8, 4.8 Hz), 1.58 (1H, dd, J = 12.9, 3.9 Hz), 1.55-1.47 (5H, m), 1.36-1.32 (3H, m), 1.19 (3H, d, J = 7.8 Hz), 1.11 (9H, t, J = 8.0 Hz), 1.09 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.07 (9H, t, J = 8.4 Hz), 1.05 (9H, t, J = 8.4 Hz), 1.02-1.01 (12H, m), 0.96 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.77 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.69-0.65 (12H, m), 0.14 (3H, s), 0.13 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 206.8, 171.3, 153.0, 152.6, 134.6, 116.6, 116.2, 109.3, 104.39, 103.8, 96.9, 83.3, 79.1, 78.4, 78.0, 77.9, 77.7, 76.8, 76.0, 75.5, 75.1, 75.0, 74.9, 74.7, 74.22, 74.16, 74.1, 73.8, 73.6, 73.0, 70.4, 69.4, 68.4, 66.2, 65.9, 64.6, 63.8, 51.7, 46.8, 46.3, 43.9, 41.2, 39.5, 39.3, 38.6, 37.7, 37.6, 36.5, 36.4, 35.9, 35.3, 32.5, 31.6, 31.1, 30.72, 30.67, 30.5, 29.6, 28.6, 26.2, 18.7, 18.6, 18.1, 17.6, 16.4, 7.5, 7.4, 7.3, 6.0, 5.7, 5.3, -5.1, -5.3 ppm. FTIR (film): 2953, 2928, 2875, 1730, 1554, 1459, 1372, 1310, 1238, 1185, 1155, 1077, 1034, 1012, 834, 740 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C88H149O21Si4, 1653.9663; found, 1653.9702.
緩衝TBAF溶液を、TBAF溶液(TCI #T1125;THF中1 Mの0.43 mL、0.43 mmol、10 eq.)とPivOH(22.0 mg、0.215 mmol、5 eq.)とを混合することによって調製した。DMF(2.1 mL)中ケトン2-S-9(70.5 mg、0.0426 mmol)の撹拌された溶液へ、緩衝TBAF溶液を室温にて加えた。同じ温度にて8 h撹拌後、CaCO3(1.5 g)およびDOWEX 50WX8-400(1.5 g)を加えた。同じ温度にて1 h撹拌後、結果として生じた混合物をEtOAcで希釈しセルライトのパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物を減圧下で濃縮することで粗テトラオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。CH2Cl2(4.3 mL)中の上のテトラオール(0.0426 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPTS(53.5 mg、0.213 mmol、5 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて1 h撹拌後、反応混合物をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いでヘキサン中、25%、50%、75%、次いで100% EtOAc、次いでEtOAc中2% MeOH)へ直接供することで粗スピロケタールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。
粗スピロケタール(0.0426 mmolと計算された、1 eq.)と、ジメドン(11.9 mg、0.0849 mmol、2 eq.)と、Pd(PPh3)4(4.9 mg、0.00424 mmol、10 mol%)との混合物へ、CH2Cl2(4.3 mL)を室温にて加えた。同じ温度にて8 h撹拌後、結果として生じた溶液をアミノシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いでヘキサン中25%、50%、77%、次いで100% EtOAc、次いでEtOAc中3% MeOH)へ直接供することで粗ホモハリコンドリンCがそのC-38エピマーとともに与えられた。混合物を、ODSカラムを備えたYAMAZEN精製システムによって精製することで(Rf勾配:H2O中10% MeCN〜100% MeCN)無色固体としてホモハリコンドリンC(25)(31.7 mg、0.0278 mmol、3ステップで65%)と、無色固体として38-epi-ホモハリコンドリンC(C38-epi-25)(5.1 mg、0.00448 mmol、3ステップで11%)とが与えられた。ホモハリコンドリンC(25):[α]20 D -57.9(c 0.53、CH2Cl2)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.06 (1H, d, J = 1.8 Hz), 5.01 (1H, s), 4.88 (1H, s), 4.81 (1H, d, J = 1.2 Hz), 4.63 (1H, dd, J = 7.8, 4.8 Hz), 4.43 (1H, d, J = 9.6 Hz), 4.40 (1H, s), 4.34-4.28 (3H, m), 4.25-4.22 (2H, m), 4.17 (1H, d, J = 4.2 Hz), 4.13-4.09 (2H, m), 4.07 (1H, dd, J = 7.8, 7.8 Hz), 4.02 (1H, s), 3.95 (1H, s), 3.90-3.86 (3H, m), 3.70 (1H, dd, J = 10.5, 10.5 Hz), 3.66 (1H, dd, J = 2.7, 2.7 Hz), 3.60 (1H, d, J = 11.4 Hz), 3.59-3.57 (3H, m), 3.50 (1H, dd, J = 10.5, 5.1 Hz), 3.21 (1H, dd, J = 7.2, 4.8 Hz), 3.12 (1H, d, J = 2.4 Hz), 2.95 (1H, d, J = 10.2, 1.8 Hz), 2.82-2.79 (1H, m), 2.55 (1H, dd, J = 17.9, 9.3 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 17.9, 2.4 Hz), 2.39 (1H, dd, J = 13.2, 6.0 Hz), 2.37-2.24 (8H, m), 2.20-1.96 (11H, m), 1.90 (1H, ddd, J = 15.6, 4.8, 4.8 Hz), 1.84-1.80 (2H, m), 1.74 (1H, s), 1.72 (1H, s), 1.68-1.64 (2H, m), 1.51-1.29 (9H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.05 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.04-0.99 (1H, m), 0.95 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.94 (3H, d, J = 6.6 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 171.2, 151.7, 151.4, 113.2, 112.4, 109.3, 104.5, 104.2, 96.6, 84.4, 79.8, 79.4, 77.6, 77.1, 76.3, 76.2, 75.3, 75.1, 74.8, 74.7, 74.4, 73.8, 73.7, 73.5, 72.8, 72.0, 71.2, 70.8, 68.1, 66.1, 65.3, 63.6, 52.4, 43.4, 42.5, 40.4, 38.7, 37.2, 36.94, 36.89, 36.8, 36.5, 36.0, 34.9, 32.0, 31.3, 30.6, 30.0, 29.4, 29.0, 28.9, 27.7, 25.8, 18.0, 17.7, 17.1, 15.0 ppm. FTIR (film): 3422, 2926, 2873, 1736, 1436, 1310, 1186, 1117, 1074, 1021, 995, 910, 755 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C61H86O20Na, 1161.5605; found, 1161.5587.
38-epi-ホモハリコンドリンC(C38-epi-25):[α]20 D -88.2(c 0.34、CH2Cl2)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.04 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.95 (1H, d, J = 2.4 Hz), 4.87 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.72 (1H, dd, J = 10.2, 6.6 Hz), 4.42 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.38 (1H, s), 4.36 (1H, ddd, J = 10.4, 10.4, 4.5 Hz), 4.32-4.28 (2H, m), 4.23 (1H, ddd, J = 10.1, 5.9, 4.2 Hz), 4.17-4.09 (4H, m), 4.08-4.05 (1H, m), 4.03 (1H, s), 3.98 (1H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz), 3.89-3.84 (3H, m), 3.81 (1H, dd, J = 2.4, 2.4 Hz), 3.63-3.56 (4H, m), 3.54 (1H, d, J = 3.0 Hz), 3.50 (1H, dd, J = 10.2, 5.4 Hz), 3.17 (1H, dd, J = 9.0, 6.6 Hz), 3.15 (1H, s), 2.96 (1H, dd, J = 9.9, 2.1 Hz), 2.83-2.79 (1H, m), 2.54 (1H, dd, J = 17.4, 8.4 Hz), 2.47 (1H, dd, J = 17.4, 2.7 Hz), 2.36-1.89 (23H, m), 1.83 (1H, ddd, J = 12.0, 12.0, 2.4 Hz), 1.78-1.75 (1H, m), 1.72-1.67 (2H, m), 1.64 (1H, ddd, J = 12.0, 3.0, 3.0 Hz), 1.58-1.53 (1H, m), 1.49-1.28 (8H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.05-0.98 (1H, m), 1.00 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.998 (3H. d. J = 6.6 Hz), 0.96 (3H, d, J = 7.2 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 172.9, 153.3, 152.8, 115.6, 114.2, 110.5, 105.1, 104.7, 98.0, 86.2, 80.3, 79.8, 79.2, 78.9, 78.5, 78.4, 77.8, 76.6, 76.4, 76.1, 76.0, 75.9, 75.8, 75.2, 75.1, 74.9, 74.8, 74.4, 73.2, 72.9, 69.4, 68.4, 65.3, 65.1, 53.7, 45.6, 45.0, 44.8, 41.2, 39.6, 38.6, 38.3, 38.2, 37.5, 37.2, 36.0, 33.3, 31.9, 31.7, 31.2, 30.9, 30.2, 28.9, 26.8, 18.4, 17.7, 15.2 ppm. FTIR (film): 34.7, 2925, 2872, 1736, 1662, 1553, 1436, 1311, 1188, 1117, 1075, 1023, 996, 898, 735 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C61H86O20Na, 1161.5605; found, 1161.5618.
右半分の合成
C27〜C37構成ブロックの合成を図9Aに要約する。第一に、触媒的Ni/Cr媒介不斉反応を、(R)-4-E(図9B)から調製されるCr触媒(10 mol%)の存在下でアルデヒド4-2をβ−ヨードアクリル酸メチル(4-3)とカップリングさせるために使用することで、19:1立体選択性をもつアリル型アルコールが93%収率で供給された(例として、Namba, K.; Kishi, Y. Org. Lett. 2004, 6, 5031;Guo, H.; Dong, C.-G.; Kim, D.-S.; Urabe, D.; Wang, J.; Kim, J. T.; Liu, X.; Sasaki, T.; Kishi, Y. J. Am. Chem. Soc. 2009, 131, 15387を参照)。第二に、オキシ-マイケル反応を、C29にて所望の立体化学をもつテトラヒドロピラン環を構築するために使用した。先の研究によって、このプロセスが、高度に立体選択的な様式で達成され得ることが示唆された;実に、K3PO4/18-クラウン-6/トルエンを用いた4-4の処置の際、オキシ-マイケル環化がなだらかに起こったことで、所望の立体異性体が独占的に供給された(例として、Aicher, T. D.; Buszek, K. R.; Fang, F. G.; Forsyth, C. J.; Jung, S. H.; Kishi, Y.; Scola, P. M. Tetrahedron Lett. 1992, 33, 1549を参照)。次いでメチルエステルをDIBALで還元することで、C19〜C20結合を形成する次の触媒的Ni/Cr媒介カップリング不斉反応のための基質であるアルデヒド5が与えられた。
図10Aは、4-5からのC20〜C37構成ブロックの合成を要約する。この順序において不可欠な転換は、C27にてキラル中心を導入する触媒的Ni/Cr媒介カップリング不斉、これに続くC23にてキラル中心を導入する還元的環化であった。提案された転換の全体的な立体化学−成果はコメントする価値がある。立体化学をC27にて、キラルスルホンアミドから調製されるキラルCr触媒の影響の下で導入した。ツールボックス(toolbox)アプローチを介して、(S)-4-Fを、4-6に密接に関連する基質のための最良の配位子として同定した(例として、Guo, H.; Dong, C.-G.; Kim, D.-S.; Urabe, D.; Wang, J.; Kim, J. T.; Liu, X.; Sasaki, T.; Kishi, Y. J. Am. Chem. Soc. 2009, 131, 15387を参照)。同じCr触媒が、本ケースにとっても等しく有効であることが見出された;(4-5→4-6)カップリングを、10 mol% Cr触媒および2 mol% (Et)2Phen(H)2・NiCl2の存在下で行い、>40:1立体選択性(1H NMR)をもつ、予想されたアリル型アルコールが供給された。1H NMR分析を容易にするため、望ましくないアリル型アルコールの標品を、(R)-スルホンアミドから調製されるCr触媒を用いて調製した。
次の還元的環化を、密接に関連した基質で実証されたとおり、所望の産物が立体選択的に生産されるものと予想した(例として、Lewis, M. D.; Cha, J. K.; Kishi, Y. J. Am. Chem. Soc. 1982, 104, 4976;Dong, C.-G.; Henderson, J. A.; Kaburagi, Y.; Sasaki, T.; Kim, D.-S.; Kim, J. T.; Urabe, D.; Guo, H.; Kishi, Y. J. Am. Chem. Soc. 2009, 131, 15642を参照)。それにもかかわらず、ジオキサシリナン基の存在のせいで、提案された転換には懸念があった。実験的には、還元的環化が、所望の産物を主産物として与えたが、一見したところジオキサシリナン基上の反応を通して誘導されたような副産物も付随して与えたことが見出された。望まれない副反応(単数または複数)に起因する複雑な事態(complication)を回避するために、ジオキサシリナン基を最初にTBAF-AcOH処置で脱保護し、次いで還元的環化に供したことで、事実上単一の産物が供給された。望ましくないアリル型アルコールを、(S)-4-Aに由来するCr触媒の存在下で4-5を4-6とカップリングさせることを介して調製した。この段階での産物は、プロセスの間にC30 MPM基を切断したことから、トリオールであった。標準的な手順で、アルコールをC35およびC37にて選択的に保護することで、6員アセトニド4-7が与えられた。
観察された立体化学−成果を、立体配座分析に加えて(coupled with)、立体電子効果によって解釈した。立体電子効果に起因して、還元試薬は、新しく形成された結合と孤立酸素電子対、オキソニウムイオン4-Aとのトランス−二軸(diaxial)関連性をもたらす方向から優先的にオキソニウムイオンに接近した(approached)(図10B)。明確にするために、C27-オレフィン炭素を、オキソニウムイオン4-A-Cにおいて飽和炭素と置き換え、オキソニウムイオン4-Cはその対掌体を示す。同様に、下方向からの接近(approach from bottom-direction)もまた立体電子効果をもたらした。しかしながら、上からの接近(top-approach)は下からの接近(bottom approach)より好ましかった。これは、前者の接近が直接、椅子型立体配座の産物に至るのに対し、後者の接近は舟型立体配座の産物に至るからであった。一見したところ、上面から接近する試薬には重大な立体障害は何らなかった。望ましくないアリル型アルコールの還元的環化は、テトラヒドロピランの2:1混合物を与えた。観察された結果を、再度立体配座分析と併せて、立体電子効果によって再度解釈した(cf., 図10Bにおけるオキソニウムイオン4-Bおよび4-C)。4-Bおよび4-C上に描かれる還元の2つのモードは直接、椅子型立体配座の産物に至るが、しかし両方の接近は、C25-Me基またはC29-CH2基のいずれかとの1,3−二軸様相互作用に悩まされる。この分析によって、望ましくないアリル型アルコール系の還元的環化において立体選択性が不十分であると解釈した。望ましくないアリル型アルコールの還元的環化において観察された不十分な選択性のため、4-5+4-6 → 4-7の全体的な立体選択性は、触媒的Ni/Cr媒介不斉カップリングによって達成された立体選択性より高くなった。最後に、4-7におけるエチルエステルをDIBALで還元することで、ハリコンドリンA〜CのC19〜C20結合を形成する次のNi/Cr媒介カップリング反応のための合成中間体であるアルデヒド4-8が供給された。特に、C30ヒドロキシル基の保護がないDIBAL還元は、なだらかにかつ楽々と進行することで、〜5%の過還元(over-reduced)一級アルコールと共に、所望の4-8が89%収率で与えられた。
4-8の4-9-Bとの触媒的不斉Ni/Cr媒介カップリングを用いてC19〜C20結合が形成された(図11)(例として、Yan, W.; Li, Z.; Kishi, Y. J. Am. Chem. Soc. 2015, 137, 6219;Li, Z.; Yan, W.; Kishi, Y. Am. Chem. Soc. 2015, 137, 6226を参照)。アルデヒド4-8が遊離ヒドロキシル基をC30にて担持することは注記すべきである。Ni/Cr媒介反応の触媒回路が遊離ヒドロキシル基をもつ基質とともに機能し得ることを実証した前例はなかった。それにもかかわらず、この可能性を追求した。なぜなら、2つの合成ステップ、すなわちC30ヒドロキシル基の保護および脱保護が、このやり方で救われ得たからである。これに関連して、触媒的不斉Ni/Cr媒介カップリングが、Cr錯体から産物を解離させる剤としてCp2ZrCl2を使用することは注記すべきことであり(例として、Namba, K.; Kishi, Y. Org. Lett. 2004, 6, 5031を参照)、これによって遊離ヒドロキシル基のためのマスキング剤としてCp2ZrCl2をin situで利用する可能性が示唆された。この可能性を実験的に試験した;4-8の4-9-Bとの触媒的不斉カップリングは、Cp2ZrCl2(2.5 equiv.)および2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルピリジン(2.5 equiv.)を加えて、なだらかに進行させることで、所望の産物が優れた収率で供給された。
遊離ヒドロキシル基を担持する4-8のカップリングが成功したことに勇気づけられ、遊離カルボン酸をC1にて担持するヨウ化ビニルとのカップリングを試験した。驚くべきことに、4-8の触媒的不斉Ni/Cr媒介カップリングは、所望の産物を〜50%収率で与えた。4-9-Bとのカップリングを、さらなる研究のために使用した。
ツールボックスアプローチを採用して、満足なスルホンアミド配位子を同定した。配位子スクリーニングを、MeCN中CrCl2(10 mol%)、スルホンアミド(13 mol%)、プロトン捕捉剤(12 mol%)、および(Me)6Phen・NiCl2から室温にて調製されるCr触媒の存在下で行った。このスクリーニングを通して、3つの例示スルホンアミドが浮上した、すなわち、(S)-4-I(dr=19:1)、(S)-4-G(dr=29:1)、および(S)-4-H(dr=24:1)である。次いで、これら3つの配位子でのカップリング収率を4-8 → 4-11-Bの全収率から見積もった、すなわち、(S)-4-Iでは73%、(S)-4-Gでは65%、および(S)-4-Hでは67%であった。これらの全収率は、7回の1.65g、250 mg、および250 mgの(S)-4-I、(S)-4-G、および(S)-4-Hを夫々用いて出発した実験に基づいた。この結果に基づき、スルホンアミド(S)-4-Iを分取目的で使用した。第一および第二カップリングとは違い、このNi/Cr媒介カップリングが、構造的に複雑な求核試薬を利用したことは特筆すべきである。意外なことに、カップリング効率は、モル比4-7:4-8=1.0:1.1を使用しても優れていた。
次の仕事は、メチレンテトラヒドロフラン環を形成する、C20アルコールのC17塩化物へのSN2環化であった。基質中に塩基に不安定な官能基(単数または複数)がない限り、様々な塩基が、環化を形成するこの5員環に楽々と到達した(例として、Lee, J. H.; Li, Z.; Osawa, A.; Kishi, Y. J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 16248を参照)。塩基誘導の環化後、メチルエステルはC1にて水性塩基水溶液(aqueous base)で加水分解されることで、セコ酸(seco-acid) 4-10-Bが供給された。例えば、ハリコンドリンA合成において、この転換は2つの別個のステップ、すなわち、THF中のAgOTf/Ag2Oおよび水性MeOH中のLiOHにおいて達成された。この研究において、この転換をワンポットで実行した。このようにして得られたセコ酸を、椎名(Shiina’s)試薬を用いた大環状ラクトン化に供することで、結晶C1〜C37大環状ラクトンアセトニド4-11-Bが優れた収率で供給された(例として、Shiina, I.; Kubota, M.; Ibuka, R. Tetrahedron Lett. 2002, 43, 7535;Shiina, I.; Mukaiyama, T. Chem. Lett. 1994, 677;Shiina, I. Bull Chem. Soc. Jpn. 2014, 87 196を参照)。4-11-Bの構造を、そのC35/C37-ジオール、すなわち、ステップc-1での産物のX線分析を介して確認した(図12)。
分取目的のため、4-8+4-9-B → 4-10-B →11-Bの転換を、中間体の精製/単離をせずに行った。大環状ラクトン4-11-Bを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(中性シリカゲル)によって73%全収率で、数グラム(multi-gram)のスケールで単離した。
1H NMR分析によって、このようにして得られた4-11-Bには、そのC20-エピマーの〜5%が混入されていたことが示された。これによって、この転換についての全体的な立体選択性が〜20:1であったことが示された。材料は、この純度にあった;つまり、4-11-Bを、4ステップ/2ポット手順、すなわち(1)p-TsOH/MeOH-CH2Cl2、(2)Tf2O/ルチジン/CH2Cl2、これに続きTESOTfの添加、次いでDMF中NaIで、ヨウ化物4-12-Bへ転換した。産物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(中性シリカゲル)によって単離することで、4-12-Bが92%全収率で供給された。1H NMR分析によって、このようにして得られた4-12-BにはC20-エピマーの〜5%が混入していたことが示された。4-12-Bは結晶であったが、再結晶化によって微量の(minor)立体異性体を除去することは、この場合もやはり(again)困難であった。したがって、微量のC20ジアステレオマーを分取HPLC(ZORBAX SIL;300〜500 mg注入)によって除去することで、4-12-B(mp:158〜160℃)が供給されたが、これをB系のハリコンドリンの合成のために使用した。
図13は、ハリコンドリンA系における右半分の合成を要約する。その合成は、2つの変更箇所をもつ、ハリコンドリンB系において開発された合成ルートに続いた。第一に、4-9-Aを、4-9-Bの代わりに使用した。第二に、8におけるC35/C37保護基を、Ni/Cr媒介カップリング反応の前に、対応するビス-TBSに切り替えた。これは、4-9-A中のアニシリデン基が酸に不安定であり、水性酸性条件の下(図11におけるステップc-1)で存続し得なかったからである。またもや(Once again)、Ni/Cr媒介カップリングから生じた微量の立体異性体を分取HPLCによって除去した。
図14は、ハリコンドリンC系における右半分の合成を要約する。その合成は、4-9-Cを、4-9-Bの代わりに、Ni/Cr媒介カップリングのために使用したことを除いて、ハリコンドリンB系において開発された合成ルートに続いた。その合成は予想外の困難性もなく進行することで、右半分4-12-C(mp:84〜6℃)がハリコンドリンB系と極めて同様の全体効率で供給された。またもや、Ni/Cr媒介カップリングから生じた微量の立体異性体を分取HPLCによって除去した。
報告された合成では、7個のキラル中心がC17、C20、C23、C25、C27、C29、およびC30にて導入された。望ましくない立体異性体(単数または複数)の標品の利用可能性は、所定のステップについての純度および立体選択性の分析を容易にさせるはずである。それらのうち、C20、C27、およびC30でのキラル中心を、(R)-4-E、(R)-4-F、および(S)-4-Iに由来するキラルCr触媒の影響下で導入した。したがって、触媒的不斉Ni/Cr媒介カップリングの各々において形成された望ましくない微量の立体異性体の標品を、(S)-4-E、(S)-4-F、および(R)-4-Iの存在下でのカップリングを介して容易に調製した。実際には、対掌体を、各カップリングのための(S)-Eまたは(R)-Eから調製されたCr触媒を使用して調製した。C17およびC25でのキラル中心は、C1〜C19およびC20〜C26構成ブロックに存在するキラル中心から生じた。よって、C17-epi-C1〜C19構成ブロックの使用によってC17での立体異性体が与えられたが、C20〜C26構成ブロックの対掌体の使用によってC25での微量の立体異性体が与えられた。立体化学分析を、これらの標品を参照して実行した。
ハリコンドリンA〜Cの右半分を、共通のC20〜C37構成ブロック4-8を、C1〜C19構成ブロック4-9-A、4-9-B、および4-9-Cと夫々カップリングさせることによって合成した。触媒的不斉Ni/Cr媒介カップリングを、3つのC-C結合形成のために使用した。すべてのケースについて、立体化学を、ツールボックスアプローチを介して同定されたキラルスルホンアミドから調製されたCr触媒の影響下で導入した。(4-2+4-3)-、(4-5+4-6)-、および(4-7+4-8)-カップリングについて、19:1、>40:1、および〜20:1の立体選択性が、(R)-4-E、(R)-4-F、および(S)-4-Iから夫々調製されたCr触媒によって達成された。第一および第二カップリングとは違い、第三カップリングは、構造的に複雑な求核試薬を利用した。カップリング効率はモル比4-8:4-9A〜C=1.0:1.1を使用しても優れていたことが実証された。加えて、第三カップリングが、遊離ヒドロキシル基を担持する基質を用いて達成された。Ni/Cr媒介カップリングにおいて得られた産物を、ハリコンドリンA〜Cの右半分へ優れた全収率で変換した。ハリコンドリンA〜Cの右半分(4-12Aから4-12C)を夫々、商業用D-ガラクタールから28、24、および24ステップで、13.4%、21.1%、および16.7%全収率で合成した。
右半分の合成のための実験手順

Et2O(100 mL)中4-1(4.0g、11.7 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、水素化ホウ素リチウム(510 mg、23.4 mmol、2 eq.)を0℃にて加えた。室温にて8 h撹拌後、反応物をsat. NH4Cl aq.で0℃にて慎重にクエンチして、30 min撹拌した。有機層を分離して水性相をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させて減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中33%、次いで100% EtOAc)によって精製することで白色固体としてジオール(4.1g、11.8 mmol、定量的)が与えられた。得られた分光分析データは、我々の文献においてこれまでに報告されたものと一致する。例として、Chen, C.-L.; Namba, K.; Kishi, Y. Org. Lett. 2009, 11, 409-412を参照。
CH2Cl2(57 mL)中ジオール(4.1g、11.7 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、イミダゾール(4.8g、70.2 mmol、6 eq.)およびTESCl(5.9 mL、35.1 mmol、3 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて12 h撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.で0℃にてクエンチして、30 min撹拌した。有機層を分離して水性相をヘキサン/EtOAc(1:1)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させて減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、次いで3% EtOAc)によって精製することで無色油としてビス-TES 4-S2(6.8g、11.8 mmol、定量的)が与えられた。4-S2:[α]20 D +1.1(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ: 4.23 (1H, m), 4.21 (1H, dd, J = 12.6, 2.4 Hz), 4.17 (1H, dd, J = 12.6, 1.8 Hz), 3.77 (1H, ddd, J = 4.2, 2.4, 1.8 Hz), 3.53 (1H, dd, J = 10.2, 5.4 Hz), 3.50 (1H, dd, J = 10.2, 5.4 Hz), 3.29 (1H, dd, J = 6.6, 1.8 Hz), 3.20 (1H, brs), 2.16 (1H, ddd, J = 14.4, 2.4, 2.4 Hz), 1.99 (1H, qdt, J = 7.2, 6.6, 5.4 Hz), 1.74 (1H, ddd, J = 14.4, 4.2, 4.2 Hz), 1.05 (9H, s), 1.03 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.02 (9H, s), 0.98 (9H, t, J = 8.4 Hz), 0.94 (9H, t, J = 8.4 Hz), 0.70-0.55 (12H, m) ppm. 13C NMR (150 MHz, CDCl3)δ: 81.1, 77.1, 68.2, 67.8, 65.5, 64.9, 38.8, 37.4, 27.8, 27.2, 23.3, 20.6, 13.2, 7.0, 6.8, 5.1, 4.4 ppm. FTIR (film): 2954, 2875, 1465, 1239, 1168, 1104, 1082, 1036, 1007, 927, 826, 772, 723, 649, 442 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C29H62O5Si3Na, 597.3797; found, 597.3807.
CH2Cl2(250 mL)中(COCl)2(7.5 mL、88.6 mmol、5 eq.)の撹拌された溶液へ、CH2Cl2(10 mL)中DMSO(12.4 mL、174 mmol、10 eq.)の溶液を−78℃にて加えた。同じ温度にて30 min撹拌後、CH2Cl2(30 mL)中4-S2(10.0g、17.4 mmol、1 eq.)の溶液を反応混合物へ導入した。−60℃にて2 h撹拌後、混合物へEt3N(42 mL、305 mmol、17 eq.)を−78℃にて加えて、30 minにわたり0℃まで加温した。0℃にて15 min撹拌後、混合物をsat. NH4Cl aq.でクエンチした。有機層を分離して水性相をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させて減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのパッド(ヘキサン/EtOAc=1:1)に通して濾過することで淡黄色油として粗アルデヒド4-2が与えられた。得られた粗材料をさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
グローブボックス中、CrCl2(257 mg、2.1 mmol、12 mol%)と、(S)-スルホンアミド配位子[i-Pr、PhCl2、OMe](1.08g、2.4 mmol、14 mol%)と、プロトン捕捉剤(522 mg、2.4 mmol、14 mol%)との混合物へ、MeCN(44 mL)を加えて、その結果得られた溶液を室温にて3 h撹拌した。別個のフラスコ中、上の粗4-2(17.4 mmolと計算された、1 eq.)、3-ヨードアクリル酸メチル(3.7g、17.4 mmol、1 eq.)、NiCl2・DMP(OMe)2(138 mg、0.348 mmol、2 mol%)、LiCl(1.48 mg、34.8 mmol、2 eq.)、Mn(3.8g、70 mmol、4 eq.)、Cp2ZrCl2(5.6g、19.1 mmol、1.1 eq.)、および2,6-ルチジン(4.1 mL、34.8 mmol、2 eq.)を一緒に混合して、Cr錯体溶液(26 mL)をフラスコへ移した。追加の3-ヨードアクリル酸メチル(1.8g、8.7 mmol、0.5 eq.)およびCr錯体溶液(11 mL)を30 min後に加えた。45 min撹拌後、混合物へ残存Cr錯体溶液(7 mL)を加えた。15 min撹拌後、反応混合物をグローブボックスから取り出しEtOAcで希釈した。フロリジルを加えた後、その結果得られた懸濁液を1 h激しく撹拌した。混合物をシリカゲルの短いパッド(EtOAc)に通して濾過した。減圧下での溶媒除去後、残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中3%、次いで25% EtOAc)によって精製することで淡黄色油としてアリル型アルコール4-S3(8.8g、16.2 mmol、2ステップで93%、1H NMRの積分比率に基づきdr:16:1)が与えられた。4-S3:[α]20 D -1.3(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.18 (1H, dd, J = 15.6, 3.6 Hz), 6.32 (1H, dd, J = 15.6, 2.4 Hz), 4.39 (1H, brs), 4.15 (1H, dd, J = 12.6, 1.2 Hz), 3.94 (1H, dd, J = 12.6, 2.4 Hz), 3.89 (1H, brs), 3.66 (1H, ddd, J = 4.2, 2.4, 1.2 Hz), 3.43 (3H, s,), 3.18 (1H, dd, J = 6.6, 1.2 Hz), 2.66 (1H, brs), 2.13 (1H, qdd, J = 6.6, 6.6, 1.8 Hz), 2.02 (1H, ddd, J = 15.0, 2.4, 2.4 Hz), 1.99 (1H, d, J = 4.2 Hz), 1.29 (1H, m), 1.28 (9H, s), 1.12 (9H, s), 1.10 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.06-1.00 (9H, m), 0.74-0.61 (6H, m) ppm. 13C NMR (150 MHz, CDCl3)δ: 166.6, 150.2, 128.3, 120.5, 82.2, 77.4, 72.1, 68.2, 67.7, 65.6, 51.1, 40.3, 38.7, 28.0, 27.6, 23.5, 20.9, 9.8, 7.3, 5.4 ppm. IR (film): 3501, 2952, 2876, 1725, 1706, 1659, 1474, 1167 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C27H52O7Si2Na, 567.3144; found, 567.3157.
トルエン(21 mL)中のアリル型アルコール4-S3(5.65g、10.4 mmol、1 eq.)およびLa(OTf)3(640 mg、1.1 mmol、10 mol%)の撹拌された懸濁液へ、MPMOC(NH)CCl3(6.0g、21 mmol、2 eq.)をシリンジポンプによって5.5 hにわたり加えた。もう30 min撹拌した後、混合物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性相をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させて減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中3%、次いで17% EtOAc)によって精製することで、部分的に分離可能な混合物としてMPMエーテルS-3が試薬残渣とともに与えられた。4-S4:[α]20 D +20.9(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ: 7.20 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.89 (1H, dd, J = 16.2, 6.0 Hz), 6.87 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.03 (1H, dd, J = 16.2, 1.2 Hz), 4.56 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.20 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.19 (1H, brs), 4.18 (1H, dd, J = 12.0, 2.4 Hz), 4.11 (1H, dd, J = 12.0, 1.2 Hz), 3.96 (1H, ddd, J = 6.0, 2.4, 1.2 Hz), 3.80 (3H, s), 3.77 (3H, s), 3.45 (1H, ddd, J = 4.2, 2.4, 1.2 Hz), 3.27 (1H, dd, J = 7.2, 1.2 Hz), 3.14 (1H, brs), 2.10 (1H, dqd, J = 7.2, 6.6, 2.4 Hz), 2.08 (1H, ddd, J = 14.4, 2.4, 2.4 Hz), 1.61 (1H, ddd, J = 14.4, 4.2, 4.2 Hz), 1.03 (9H, s), 1.01 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.00 (9H, s), 0.98-0.94 (9H, m), 0.65-0.50 (6H, m) ppm. 13C NMR (150 MHz, CDCl3)δ: 166.7, 159.3, 147.7, 130.2, 129.3, 121.4, 113.7, 80.6, 77.9, 76.9, 70.5, 68.0, 67.5, 64.9, 55.2, 51.6, 38.6, 27.7, 27.2, 23.2, 20.5, 10.3, 7.0, 5.1 ppm. IR (film): 2950, 2875, 1726, 1659, 1612, 1513, 1168 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C35H60O8Si2Na, 687.3719; found, 687.3706.
TESエーテルのこの選択的脱保護は、以下2つの異なる手順によって達成され得た。TsOH・H2Oを用いた選択的脱保護:CH2Cl2(20 mL)およびMeOH(10 mL)中の上のMPM-エーテル4-S4(10.4 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、TsOH・H2O(10 mg、0.0525 mmol、0.5 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて30 min撹拌後、追加のTsOH・H2O(20×3 mg、0.450 mmol、3 mol%)を30 min毎に加えて、その結果得られた混合物を4 h撹拌した。反応混合物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させて減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中3%、次いで33% EtOAc)によって精製することで無色油として二級アルコール4-4(5.04g、9.15 mmol、2ステップで88%)が与えられたが、これには少量の試薬残渣が混入されている。HFIPを用いた選択的脱保護:1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノール(40 mL)およびH2O(4 mL)中の上のMPM-エーテル4-S4(〜6 g)の溶液を室温にて10 h撹拌した。反応混合物を濃縮して、その結果得られた残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中3%、次いで33% EtOAc)によって精製することで無色油として二級アルコール4-4(4.2g、7.63 mmol、2ステップでca. 79%)が与えられた。4-4:[α]20 D +18.8(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ: 7.20 (2H, d, J = 12.0 Hz), 6.95 (1H, dd, J = 16.2, 4.8 Hz), 6.86 (2H, d, J = 12.0 Hz), 6.07 (1H, dd, J = 16.2, 1.2 Hz), 4.54 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.35 (1H, dd, J = 3.0, 3.0 Hz), 4.22 (1H, dd, J = 12.6, 3.0 Hz), 4.19 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.18 (1H, m), 4.16 (1H, dd, J = 12.6, 1.2 Hz), 3.80 (3H, s), 3.76 (3H, s), 3.53 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.45 (1H, ddd, J = 10.8, 3.0, 3.0 Hz), 3.27 (1H, brs), 3.24 (1H, d, J = 8.4 Hz), 2.19 (1H, ddd, J = 14.4, 3.0, 3.0 Hz), 2.14 (1H, dqd, J = 8.4, 6.6, 2.4 Hz), 1.57 (1H, ddd, J = 14.4, 3.0, 3.0 Hz), 1.03 (9H, s), 1.02 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.02 (9H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, CDCl3)δ: 166.7, 159.3, 148.1, 130.2, 129.4, 121.6, 113.8, 82.1, 77.1, 76.6, 70.6, 69.3, 68.6, 64.4, 55.3, 51.6, 38.3, 36.7, 27.7, 27.2, 23.1, 20.3, 10.9 ppm. IR (film): 3538, 2938, 2859, 1725, 1658, 1612, 1514, 1251 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C29H46O8SiNa, 573.2854; found, 573.2846.
トルエン(340 mL)中4-4(2.80g、5.08 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、18-クラウン-6(2.69g、10.2 mmol、2 eq.)およびK3PO4(21.6g、102 mmol、20 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて14 h撹拌後、追加の18-クラウン-6(671 mg、2.54 mmol、0.5 eq.)を加えた。同じ温度にて5 h撹拌後、反応をsat. NH4Cl aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製することで無色油として4-S5(2.64g、4.79 mmol、94%)が与えられた。4-S5:[α]20 D -25.8(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ: 7.25 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.88 (1H, d J = 8.4 Hz), 4.56 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.45 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.29 (1H, ddd, J = 7.8, 4.2, 4.2 Hz), 4.14 (1H, dd, J = 12.0, 6.0 Hz), 4.07 (1H, dd, J = 12.0, 3.0 Hz), 3.98 (1H, ddd, J = 9.6, 7.8, 3.6 Hz), 3.82-3.77 (4H, m), 3.66 (3H, s), 3.60 (1H, ddd, J = 6.0, 4.2, 3.0 Hz), 3.40 (1H, dd, J = 7.8, 4.8 Hz), 3.14 (1H, dd, J = 9.6, 9.6 Hz), 2.67 (1H, dd, J = 15.6, 3.6 Hz), 2.48 (1H, dd, J = 15.6, 7.8 Hz), 2.11 (1H, ddd, J = 13.2, 7.8, 7.8 Hz), 2.00-1.92 (2H, m), 1.21 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.03 (9H, s), 1.01 (9H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, CDCl3)δ: 171.6, 159.4, 129.9, 129.7, 113.9, 80.4, 78.6, 73.7, 73.0, 72.4, 68.9, 66.9, 65.1, 55.3, 51.6, 39.5, 37.8, 31.9, 27.4, 27.1, 22.2, 20.8, 16.1 ppm. IR (film): 2934, 2858, 1740, 1612, 1514, 1250 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C29H46O8SiNa, 573.2854; found, 573.2847.
トルエン(100 ml)中4-S5(5.0g、9.07 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、DIBAL溶液(ヘキサン中1Mの11.3 mL、11.3 mmol、1.2 eq.)を−78℃にて滴加した。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応をアセトン(0.3 mL)でクエンチした。混合物を15 min撹拌してsat.ロッシェル塩aq.を加えた。室温にて3 h撹拌後、混合物をEtOAcで希釈した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%、20%、次いで33% EtOAc)によって精製することで無色アモルファス固体として4-5(4.37g、8.49 mmol、94%)が与えられた。4-5:[α]20 D -37.3(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ:9.51 (1H, t, J = 2.4 Hz), 7.21 (2H, m), 6.82 (2H, m), 4.33 (1H, d, J = 10.6 Hz), 4.24 (1H, d, J = 10.6 Hz), 4.17 (1H, dd, J = 12.3, 3.5 Hz), 4.11 (1H, m), 3.99-3.91 (2H, m), 3.31 (3H, s), 3.26 (1H, m), 3.0 (1H, dd, J = 7.0, 4.1 Hz), 2.91 (1H, m), 2.81 (1H, dd, J = 10.6, 9.4 Hz), 2.40 (1H, m), 2.34 (1H, m), 2.18-2.08 (2H, m), 1.54 (1H, dt, J = 14.1, 5.3 Hz), 1.24 (9H, s), 1.18 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.13 (9H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 200.1, 160.6, 131.2, 130.4, 114.7, 81.4, 80.8, 74.5, 74.4, 73.3, 69.1, 68.2, 66.0, 55.4, 47.9, 40.9, 34.2, 28.4, 28.1, 23.6, 21.6, 17.3 ppm IR film 2933, 2857, 1725, 1514, 1250, 1078 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C28H44O7SiNa, 543.7272; found, 543.2750.
グローブボックス中、CrCl2(104 mg、0.849 mmol、10 mol%)と、(S)-スルホンアミド配位子(465 mg、0.934 mmol、11 mol%)と、プロトン捕捉剤(200 mg、0.934 mmol、11 mol%)との混合物へ、MeCN(28 mL)を加えて、結果として生じた溶液を室温にて1 h撹拌した。別個のフラスコ中、4-5(4.37g、8.49 mmol、1 eq.)、4-6(5.22g、12.7 mmol、1.5 eq.)、LiCl(720 mg、17.0 mmol、2 eq.)、Mn(932 mg、17.0 mmol、2 eq.)、Cp2ZrCl2(2.48g、8.49 mmol、1 eq.)、およびNiCl2・DEP(331 mg、0.849 mmol、10 mol%)を一緒に混合した。次いでCr錯体溶液をフラスコへ移して、その結果得られた混合物を室温にて3 h激しく撹拌した。反応混合物をグローブボックスから取り出しEtOAc(100 mL)で希釈した。水性セリン酸(serinate)カリウム(0.5 M、100 mL)およびsat. NaHCO3 aq.(100 mL)を加えて、その結果得られた混合物を1 h撹拌した。懸濁液をセルライトのパッドに通して濾過した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗アリル型アルコールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。緩衝TBAF溶液を、TBAF溶液(THF中1Mの21 mL、21.0 mmol、2.5 eq.)およびAcOH(0.608 mL、10.6 mmol、1.25 eq.)を室温にて混合することによって調製した。THF(100 mL)中の粗アルコール(8.49 mmolと計算された)の撹拌された溶液へ、TBAF-AcOH溶液を0℃にて加えた。反応混合物を同じ温度にて1 h撹拌し、次いでsat. NH4Cl aq.でクエンチした。混合物をEtOAcで希釈した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中20%、50%、次いで100% EtOAc)によって精製することで無色油として4-S6(4.45g、6.69 mmol、2ステップで79%)が与えられた。4-S6:[α]20 D -23.9(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ:7.29(2H, m), 6.86 (2H, m), 5.45 (1H, s), 5.01 (1H, s), 4.52 (1H, brd, J = 5.9 Hz), 4.47 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.43 (1H, m), 4.38 (1H, d, J =11.2 Hz), 4.02-3.95 (3H, m), 3.87 (2H, m), 3.57 (1H, brs), 3.43 (1H, brs), 3.37-3.30 (4H, m), 3.25 (2H, m), 3.07 (1H, m), 2.98 (1H, dd, J = 7.6, 6.5 Hz), 2.93 (1H, m), 2.61 (1H, m), 2.55 (2H, t, J = 7.9 Hz), 2.29 (1H, m), 2.24-2.14 (2H, m), 2.12 (1H, ddd, J = 14.2, 3.2, 3.2 Hz), 2.02 (2H, m), 2.07-1.98 (2H, m), 1.90-1.80 (3H, m), 1.30 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.18 (1H, m), 0.99 (3H, t, J = 7.0 Hz), 0.89 (3H, d, J = 7.6 Hz), 0.74 (3H, s), 0.69 (3H, s) ppm, 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ : 173.7, 159.8, 159.3, 131.1, 129.5, 114.1, 107.9, 100.0, 81.0, 80.1, 79.5, 75.7, 74.5, 72.2, 70.12, 70.11, 64.8, 64.4, 63.5, 60.2, 54.8, 41.5, 38.9, 38.8, 35.2, 31.3, 30.5, 29.4, 28.9, 22.9, 22.8, 22.7, 17.8, 14.3 ppm. IR (film): 3470, 2956, 2871, 1732, 1514, 1248, 1081, 1035 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C36H56O11Na, 687.3715; found, 687.3715.
CH2Cl2(90 mL)中4-S6(4.45g、6.69 mmol、1 eq.)およびTESH(10.7 mL、66.9 mmol、10 eq.)の撹拌された溶液へ、TESOTf(7.58 mL、33.5 mmol、5 eq.)を0℃にて滴加した。3 h撹拌後、混合物をsat. NaHCO3 aq.中へ注いだ。有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%、50%、次いで100% EtOAc)によって精製することで無色油として4-S7(2.57g、5.81 mmol、87%)が与えられた。4-S7:[α]20 D -29.1(c 1.0、MeOH)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ : 4.77 (1H, s), 4.75 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.39 (1H, m), 4.27-4.14 (2H, m), 4.03 (1H, m), 3.95 (1H, m), 3.88 (1H, ddd, J = 11.9, 7.8, 4.4 Hz), 3.78 (1H, dd, J = 8.2, 4.1 Hz), 3.57 (1H, m), 3.52 (1H, m), 3.46 (1H, ddd, J = 7.5, 3.6, 3.6 Hz), 3.41 (1H, m), 3.03 (1H, dd, J = 5.0 Hz), 2.91 (1H, brs), 2.88 (1H, brs), 2.44 (2H, m), 2.25 (1H. m), 2.07-1.85 (4H, m), 1.76-1.65 (2H, m), 1.31 (1H, ddd, J = 12.8, 4.3, 1.8 Hz), 1.16 (1H, ddd, J = 15.0, 3.1, 3.1 Hz), 1.02 (3H, t, J = 7.0 Hz), 0.95-0.87 (4H, m), 0.85 (3H, d, J = 7.6 Hz) (1個のOHプロトンが見当たらない) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ : 173.5, 151.2, 104.6, 80.9, 78.6, 77.2, 76.7, 76.5, 71.0, 65.5, 63.5, 62.6, 60.3, 42.7, 38.7, 35.9, 35.0, 32.4, 31.3, 30.7, 18.0, 16.2, 14.3 ppm IR (film) 3435, 2928, 1729, 1420, 1253, 1165, 1092, 1048, 639 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C23H38O8Na, 465.2459; found, 465.2460.
アセトン(100 mL)中4-S7(1.83g、4.14 mmol、1 eq.)および2,2-ジメトキシプロパン(37.6 mL、306 mmol、30 eq.)の撹拌された溶液へ、CSA(236 mg、1.02 mmol、10 mol%)を0℃にて加えた。30 min撹拌後、混合物を室温まで加温して4 h撹拌した。反応をEt3N(2 mL)でクエンチしEtOAcで希釈して30 min撹拌した。次いで混合物をsat. NaHCO3 aq.中へ注いだ。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのパッド(EtOAc)に通過させることで無色油として粗アセトニド4-7が与えられた。得られた粗材料をさらなる精製はせずに次の反応に使用した。純アセトニド4-7(239 mg、0.495 mmol)をジオール(241 mg、0.545 mmol)から91%収率で単離した。産物が無色油として得られた。4-7:[α]20 D -19.0(c 1.05、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 4.91 (1H, s), 4.72 (1H, s), 4.39-4.36 (1H, m), 4.09 (1H, dd, J = 7.2, 4.2 Hz), 4.01-3.98 (2H, m), 3.75 (1H, dd, J = 12.6, 2.4 Hz), 3.68 (1H, dd, J = 7.8, 4.5 Hz), 3.63 (1H, dd, J = 12.3, 2.7 Hz), 3.52 (1H, s), 3.45-3.40 (2H, m), 3.37 (1H, d, J = 7.2 Hz), 3.17 (1H, dd, J = 3.6, 3.6 Hz), 2.71 (1H, dd, J = 5.4, 3.0 Hz), 2.47-2.44 (2H, m), 2.28-2.13 (4H, m), 1.96-1.92 (1H, m), 1.74-1.66 (2H, m), 1.48 (3H, s), 1.41 (1H, ddd, J = 14.4, 4.5, 4.5 Hz), 1.32-1.30 (1H, m), 1.21 (3H, s), 1.17 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.00 (3H, t, J = 6.9 Hz), 0.94-0.87 (1H, m), 0.87 (3H, d, J = 6.6 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 173.2, 151.3, 104.7, 98.4, 78.3, 76.7, 75.8, 73.9, 70.2, 64.1, 63.7, 62.9, 60.0, 42.9, 40.6, 36.0, 34.5, 32.8, 31.2, 30.6, 28.8, 19.7, 18.0, 16.5, 14.3 ppm. FTIR (film): 3502, 2957, 2926, 2874, 1733, 1457, 1373, 1250, 1181, 1084, 1057, 1039, 977, 906, 836 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+NH4]+ calcd for C26H46NO8, 500.3218; found, 500.3248.
CH2Cl2(200 mL)中4-7(10.2 mmolと計算された)の撹拌された溶液へ、DIBAL(22 mL、22.4 mmol、2.2 eq.)を−78℃にて滴加した。同じ温度にて1.5 h撹拌後、反応をアセトン(0.30 mL)でクエンチし−78℃にて15 min撹拌した。次いでsat.ロッシェル塩aq.を加えて、混合物を室温まで加温した。3h撹拌後、混合物をEtOAcで希釈した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を別の粗材料(ca. 400 mg)と合わせて、中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%、20%、次いで33% EtOAc)によって精製することで無色アモルファス固体としてアルデヒド4-8(4.1g、2ステップで82〜90%)が与えられた。ワンバッチ(One batch)反応:CH2Cl2(8.5 mL)中4-7(206 mg、0.427 mmol、1 eq.)の溶液へ、DIBAL(ヘキサン中1.0 Mの0.94 mL、0.939 mmol、2.2 eq.)を−78℃にて滴加した。同じ温度にて50 min撹拌後、反応をアセトン(0.30 mL)およびMeOH(0.30 mL)でクエンチした。次いで20% ロッシェル塩aq.を加えて混合物を室温にて2 h撹拌した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%、20%、次いで33% EtOAc)によって精製することで無色アモルファス固体として4-8(167 mg、0.381 mmol、89%)が与えられた。4-8:[α]20 D -17.3(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ : 9.46 (1H, t, J = 1.5 Hz), 4.92 (1H, s), 4.73 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.41 (1H, dd, J = 5.9 Hz), 4.02 (1H, dd, J = 7.6, 4.7 Hz), 3.74 (1H, dd, J = 12.3, 2.9 Hz), 3.66 (1H, dd, J = 7.6, 4.1 Hz), 3.60 (1H, dd, J = 12.3, 3.5 Hz), 3.48 (1H, m), 3.39 (1H, m), 3.32 (1H, m), 3.27 (1H, m), 3.12 (1H, dd, J = 3.5, 3.5 Hz), 2.64 (1H, m), 2.34-2.11 (6H, m), 1.91 (1H, m), 1.53-1.45 (4H, m), 1.38 (1H, ddd, J = 14.1, 4.7, 4.7 Hz), 1.24 (1H, ddd, J = 12.6, 4.4, 2.3 Hz), 1.19 (3H, s), 1.11 (3H, d, J = 7.6 Hz), 0.89 (3H, d, J = 6.5 Hz), 0.86 (1H, dd, J = 24.6, 12.3 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ : 201.0, 151.2, 104.8, 98.4, 78.2, 76.6, 75.9, 74.2, 73.8, 70.2, 63.9, 63.2, 63.0, 42.9, 40.38, 40.36, 36.0, 34.5, 33.0, 29.0, 28.4, 19.5, 18.0, 16.4 ppm IR (film): 3506, 2923, 2852, 1723, 1374, 1112, 1086, 908 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C24H38O7Na, 461.2510; found, 461.2512.
グローブボックス中、CrCl2(46.2 mg、0.376 mmol、10 mol%)と、(R)-スルホンアミド配位子(264 mg、0.491 mmol、13 mol%)と、プロトン捕捉剤(97 mg、0.453 mmol、12 mol%)との混合物へ、MeCN(9.4 mL)を加えて、その結果得られた溶液を室温にて1 h撹拌した。別個のフラスコ中、4-8(1.65g、3.76 mmol、1 eq.)、4-9-B(2.30g、4.14 mmol、1.1 eq.)、DTBMP(1.93g、9.40 mmol、2.5 eq.)、LiCl(319 mg、7.52 mmol、2 eq.)、Mn(826 mg、15.0 mmol、4 eq.)、Cp2ZrCl2(2.75g、9.40 mmol、2.5 eq.)、およびNiCl2・DEP(27.5 mg、0.0752 mmol、2 mol%)を混合し、次いでCr錯体の溶液をこのフラスコへ移した。室温にて1 h撹拌後、反応物をグローブボックスから取り出しEtOAc(15 mL)で希釈した。セリン酸カリウムaq.(0.5M、15 mL)およびsat. NaHCO3 aq.(15 mL)を加えた。1 h撹拌後、その結果得られた懸濁液をセルライトのパッドに通して濾過した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出してブラインで洗浄した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗ジオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。MeOH(75 mL)中の粗ジオール(3.76 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、K2CO3(5.2g、37.6 mmol、10 eq.)を加えた。反応物を60℃まで加熱して15 h撹拌した。次いでH2O(7.5 mL)を加えた。同じ温度にてもう3 h撹拌した後、混合物を室温まで冷却しセライトのパッドを通して濾過して減圧下で濃縮した。残渣へEtOAc、sat. NH4Cl aq.およびブラインを加えた。有機層を分離して水性相をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗セコ酸10-Bが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。大環状ラクトン化を椎名の条件および山口(Yamaguchi)の条件下で試験した。椎名の大環状ラクトン化:トルエン(2.5 L)中MNBA(7.8g、22.6 mmol、6 eq.)の撹拌された溶液へ、DMAP(5.5g、45.1 mmol、12 eq.)を70℃にて加えた。トルエン(200 mL)中の粗4-10-B(3.76 mmolと計算された、1 eq.)およびDIPEA(3.9 mL、22.6 mmol、6 eq.)の溶液をMNBA溶液へシリンジポンプを介して15 hにわたり加えた。付加の完了後、シリンジをトルエン(40 mL)ですすいだ。もう30 min撹拌した後、反応物を室温まで冷却して減圧下で濃縮した。残渣をCH2Cl2に溶解し0.5 M HClおよびsat. NaHCO3 aq.で連続して洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中13%、25%、33%、50%、67%、次いで100% EtOAc)によって精製することで無色固体として4-11-B(2.19g、2.74 mmol、3ステップで73%)が与えられた。得られた産物はC-20立体中心にてジアステレオマーの混合物であった(dr=19:1、1H NMRによって決定された)。山口の大環状ラクトン化:THF(4.6 mL)中の粗4-10-B(0.456 mmolと計算された)の撹拌された溶液へ、NEt3(0.159 mL、1.14 mmol、2.5 eq.)および2,4,6-トリクロロベンゾイル塩化物(139 mg、0.57 mmol、1.25 eq.)を加えた。混合物を2 h撹拌し、次いでセライトのパッドを通して濾過し、これをトルエン(35.4 mL)で洗浄した。別個のフラスコ中、DMAP(334 mg、2.74 mmol、6 eq.)をトルエン(290 mL、1.6 mM)に80℃にて溶解した。混合された無水物の溶液をDMAP溶液中へ、シリンジポンプを介して13 hにわたり移した。反応物を室温まで冷却しsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中13%、25%、33%、50%、67%、次いで100% EtOAc)によって精製することで無色固体として4-11-B(124 mg、0.155 mmol、3ステップで34%)が与えられた。4-11-B:[α]20 D -72.5(c 1.09、CHCl3)。MP:188〜189℃(CH2Cl2-EtOAcから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ : 5.22 (1H, brs), 5.08 (1H, d, J = 1.8 Hz), 5.00 (1H, ddd, J = 10.6, 7.6, 2.9 Hz), 4.94 (1H, s), 4.82 (1H, dd, J = 7.6, 5.3 Hz), 4.76 (1H, brs), 4.68 (1H, brd, J = 10.0 Hz), 4.55 (1H, ddd, J = 10.3, 10.3, 4.1 Hz), 4.30 (1H, dd, J = 4.1, 1.8 Hz), 4.17-4.07 (3H, m), 3.98 (1H, m), 3.90 (1H, dd, J = 6.5, 4.7 Hz), 3.85 (1H, brd, J = 10.6 Hz), 3.81 (1H, dd, J = 11.7, 4.1 Hz), 3.73 (1H, m), 3.69 (1H, dd, J = 12.0, 3.8 Hz), 3.65 (1H, dd, J = 6.5, 4.1 Hz), 3.58-3.50 (2H, m), 3.05 (1H, dd, J =3.3, 3.3 Hz), 2.85 (1H, dd, J = 16.4, 7.0 Hz), 2.76 (1H, m), 2.72 (1H, m), 2.62 (1H, dd, J = 9.4, 1.8 Hz), 2.50-2.36 (3H, m), 2.34-2.22 (3H, m), 2.22-2.03 (5H, m), 1.97-1.85 (3H, m), 1.72 (1H, dddd, J = 9.8, 9.8, 9.8, 4.7 Hz), 1.62-1.27 (11H, m), 1.26-1.21 (6H, m), 1.06 (1H, dd, J = 23.5, 12.3 Hz), 0.97 (3H, d, J = 6.5 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ : 171.3, 152.9, 152.7, 110.0, 105.0, 103.8, 98.7, 82.3, 81.0, 78.2, 78.1, 77.3, 76.9, 76.4, 76.1, 75.1, 74.7, 74.3 (x2), 74.0, 70.4, 69.9, 68.5, 64.1, 63.9, 62.4, 48.5, 43.8, 41.5, 39.4, 39.3, 38.8, 36.3, 35.6, 32.5, 32.4, 31.11, 31.09, 30.62, 29.3, 28.5, 20.3, 18.1, 16.4 ppm IR (film): 2923, 2869, 1725, 1188, 1118, 1086, 755 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C44H62O13Na, 821.4083; found, 821.4084.
(R)-4-Gおよび(R)-4-Hから調製されたCr触媒の存在下での、4-8の4-9-BとのNi/Cr媒介カップリングを以下のとおりに実行した:グローブボックス中、CrCl2(7.0 mg、10 mol%)と、スルホンアミド(R)-G(43.2 mg、13 mol%)と、プロトン捕捉剤(14.7 mg、12 mol%)と、LiCl(24.1 mg、0.57 mmol、1.0 eq)との混合物へ、MeCN(1.4 mL、0.4 M)を加えr.t.にて1 h撹拌した。別個のフラスコ中、4-8(250 mg、0.57 mmol、1.0 eq)、4-9-B(350 mg、0.63 mmol、1.1 eq)、DTBMP(290 mg、1.43 mmol、2.5 eq)、Mn(125 mg、2.28 mmol、4.0 eq)、およびCp2ZrCl2(0.42g、1.43 mmol、2.5 eq)を混合し、次いでCr錯体の溶液をこのフラスコへ移した。1 min撹拌後、HMP・NiCl2(2.2 mg、1 mol%;LiClにドープされた)を加えた。追加のHMP・NiCl2(2.2 mg、1 mol%; LiClにドープされた)を夫々1 h後および2 h後に加えた。反応混合物をr.t.にて計3 h撹拌した。反応物をグローブボックスから取り出しEtOAc(10 mL)で希釈した。水性セリン酸カリウム(0.5 M、3 mL)および飽和の水性NaHCO3(3 mL)を加えた。1 h撹拌後、その結果得られた懸濁液をセルライトのパッドに通して濾過した。濾過物をEtOAcで抽出しsat. NaClで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。スルホンアミド(R)-4-Gを用いるカップリングについて与えられた手順を使用して粗産物を大環状ラクトン4-11-Bへ変換した;よって、296 mg 4-11-B(65%全収率;dr=29:1)が250 mg 4-8から得られた。
(R)-4-Hから調製されたCr触媒を用いたNi/Cr媒介カップリングを、同じ手順を使用して実行した; 305 mg 4-11-B(67%全収率;dr=24:1)が250 mg 4-8から得られた。
スルホンアミド(R)-4-G、(R)-4-H、および(R)-4-Iを、下に示される一般スキームを介して合成した。例のとおり、(R)-4-Gの合成は下に与えられる。
ステップ1:無水THF(100 mL)中NaH(5.56g、鉱油中60%、140 mmol、3.0 eq)のスラリーへ、5,8-ジメチルナフトール(8.00g、46.5 mmol、1.0 eq)を、1 h撹拌しながら0℃にて加えた。次いで3-フルオロ-2-ニトロベンゾニトリル(8.50g、51.2 mmol、1.1 eq)を、シリンジを介してTHF(50 mL)に加えて溶解した。反応物を室温まで加温させて水で0℃にてクエンチする前に、室温にて3 h撹拌した。有機溶媒(THF)を真空除去しスラリーをEtOAc(2×100 ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン、水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させて濾過した。溶媒を真空除去することで16.1 gの粗産物が得られ、これをEtOAc:ヘキサン(10:90)を使用するカラムクロマトグラフィーで精製することで純赤色固体(12.20g、38.4 mmol、82%)が得られた。1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ: 7.96 (1H, dd, J = 8.5, 1.1 Hz), 7.48 (1H, dd, J = 8.4, 7.5 Hz), 7.46-7.40 (2H, m), 7.30-7.24 (1H, m), 7.19 (1H, d, J = 7.1 Hz), 7.08 (1H, dd, J = 7.5, 1.1 Hz), 6.97-6.91 (1H, m), 2.69 (3H, s), 2.66 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 151.6, 151.5, 142.3, 135.6, 132.7, 130.9, 129.7, 127.7, 126.7, 126.5, 125.3, 123.5, 122.8, 117.6, 113.6, 108.0, 23.6, 20.1 ppm. IR (neat) v 2963, 2929, 2242, 1599, 1573, 1442, 1357, 1263, 1135, 997, 908, 824, 793, 750, 729 cm-1. HRMS (ESI) calcd. for C19H14N2O3Na [M + Na]+: 341.0897, found 341.0903.
ステップ2:無水EtOAc(150 mL)中の上の付加体(12.20g、38.4 mmol、1.0 eq)の溶液へ、AcOH(17.5 ml、307 mmol、8.0 eq)を加え、これに続きPd/C(0.61g、5.8 mmol、0.015 eq)を加えた。水素バルーンを取り付けた。反応物を4 h撹拌した後、スラリーをセライトに通して濾過してブラインとsat. NaHCO3との混合物(1:1)を濾過物へ加えEtOAc(2×50 ml)で慎重に抽出して、有機溶媒を真空除去し粗産物をEtOAc:ヘキサン(5:95)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製することで純黄色固体(9.69g、33.6 mmol、88%収率)が得られた。1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ: 7.85 (1H, dd, J = 8.5, 1.2 Hz), 7.43 (1H, dd, J = 8.5, 7.5 Hz), 7.28-7.23 (1H, m), 7.18 (1H, dd, J = 7.1, 1.0 Hz), 7.13 (1H, dd, J = 7.9, 1.4 Hz), 6.96 (1H, dd, J = 7.6, 1.1 Hz), 6.67 (1H, dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 6.59 (1H, t, J = 7.9 Hz), 4.74 (1H, s), 2.75 (3H, s), 2.68 (3H, s). 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 153.3, 145.5, 141.7, 135.6, 132.5, 131.7, 129.1, 127.4, 126.6, 126.0, 125.4, 121.7, 120.9, 117.8, 117.3, 115.9, 96.7, 23.9, 20.1. IR (neat) v 3477, 3366, 2963, 2930, 2218, 1621, 1481, 1232, 1140, 969, 824, 750, 731 cm-1.
ステップ3:無水クロロベンゼン(80 mL)中の上の産物(9.60g、33.3 mmol、1.0 eq)の溶液へ、ZnCl2(9.09g、66.7 mmol、2.0 eq)および(R)-バリノール(6.9g、66.7、2.0 eq)を室温にて加えた。溶液を30 h還流まで加熱して水でクエンチした。スラリーを30 min撹拌しながらNH4OH(50 mL)で処置しEtOAc(3×50 mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインおよび水で洗浄しNa2SO4上で乾燥させて濾過した。溶媒を真空除去して粗産物を、EtOAc:ヘキサン(15:85)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製することで純淡黄色固体(10.43g、27.9 mmol、84%)が得られた。[α]D 20-22.9(c = 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ: 7.78 (1H, dd, J = 8.5, 1.1 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.39 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.25 (1H, dd, J = 7.1, 0.9 Hz), 7.18 (1H, dd, J = 7.2, 1.1 Hz), 6.97 - 6.92 (1H, m), 6.72 (1H, dd, J = 7.8, 1.4 Hz), 6.56 (2H, t, J = 7.9 Hz), 6.51 (1H, s), 4.38 (1H, dd, J = 9.5, 8.2 Hz), 4.15 (1H, ddd, J = 9.5, 8.1, 6.8 Hz), 4.05 (1H, t, J = 8.1 Hz), 2.87 (3H, s), 2.68 (3H, s), 1.89-1.78 (1H, m, J = 6.6 Hz), 1.08 (3H, d, J = 6.7 Hz), 0.98 (3H, d, J = 6.8 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 163.6, 154.8, 144.8, 140.9, 135.5, 132.4, 132.2, 128.7, 127.2, 126.5, 125.5, 124.2, 120.5, 120.1, 115.1, 114.4, 110.2, 73.1, 69.0, 33.3, 24.5, 20.2, 19.1, 18.7 ppm. IR (neat) v 3478, 3282, 2958, 1634, 1592, 1551, 1472, 1362, 1228, 1192, 1075, 981, 823, 734 cm-1. HRMS (ESI) calcd.for C24H26Cl2N2O2 [M+H]+: 375.2067, found 375.2051;.
ステップ4:無水ピリジン(70 mL)中の上の産物(10.41g、27.8 mmol、1.0 eq)の溶液へ、3,5−ジクロロベンゼン塩化スルホニル(10.26g、41.8 mmol、1.5 equiv)およびDMAP(36 mg、0.3 mmol、0.01 eq)を加えた。溶液を、水でクエンチする前に、室温にて終夜撹拌した。混合物をEtOAc(2×50 ml)で抽出して合わせた有機層を1N HCl(3×50 ml)、ブラインおよび水で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させて濾過した。溶媒を真空除去することで粗産物が得られ、これを、EtOAc:ヘキサン(15:85)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製することで純白色固体(R)-4-G(12.82g、22.0 mmol、83%)が得られた。EtOAc/ヘキサンからの再結晶化によって10.31 g 白色結晶が与えられた。(R)-4-G:[α]D 20-12.1(c=1.0、CHCl3)。mp=138〜140℃。1H NMR (600MHz, CDCl3)δ: 12.71 (1H, s), 7.78 (2H, s), 7.56 (4H, brs,), 7.45-7.42 (2H, m), 7.19-7.14 (3H, m,), 7.02 (4H, s), 7.01-6.97 (4H, m), 6.90 (2H, brs), 6.85 (2H, s), 6.80 (2H, s), 4.48 (1H, dd, J = 9.6, 8.3 Hz), 4.25 (1H, brs), 4.17 (2H, t, J = 8.2 Hz), 2.64 (1.3H, s), 2.37 (1.7H, s), 2.18 (3H, s), 1.92 (1H, m), 1.15 (3H, s), 1.04 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 163.4, 152.1, 150.7, 145.0, 135.4, 134.7, 132.2, 131.3, 130.9, 128.7, 127.0, 126.5, 125.2, 124.8, 124.6, 123.6, 123.1, 122.3, 121.7, 121.0, 118.3, 116.9, 115.9, 72.7, 70.1, 33.3, 23.2, 20.1, 18.8 ppm. IR (neat) v 3078, 2959, 2929, 1639, 1571, 1464, 1339, 1265, 1164, 1134, 989, 923, 801, 746, 669, 576 cm-1. HRMS (ESI) calcd. for C30H28Cl2N2O4S [M+H]+: 583.1220, found 583.1233;
同じ手順を使用して、スルホンアミド(R)-4-Hおよび(R)-4-Iを合成した。(R)-4-H:[α]D 20-9.1(c=1.0、CHCl3)。mp=117〜119℃。1H NMR (500MHz, CDCl3)δ: 12.77 (1H, s), 7.85 - 7.78 (1H, m), 7.67 - 7.59 (2H, m), 7.59 - 7.55 (2H, m), 7.47 (1H, ddd, J = 8.2, 6.9, 1.3 Hz), 7.40 - 7.30 (2H, m), 7.02 (1H, t, J = 8.0 Hz), 6.89 - 6.82 (3H, m), 4.49 (1H, dd, J = 9.6, 8.3 Hz,), 4.25 (1H, ddd, J = 9.6, 8.1, 6.8 Hz), 4.17 (1H, t, J = 8.3 Hz), 1.97 - 1.86 (1H, m, J = 6.8 Hz), 1.15 (3H, d, J = 6.7 Hz), 1.04 (3H, d, J = 6.7 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ 163.5, 150.9, 150.2, 145.3, 134.9, 131.1, 127.7, 126.8, 126.6, 126.1, 125.7, 124.8, 124.7, 124.6, 124.3, 123.9, 121.8, 121.5, 118.4, 114.1, 72.8, 70.3, 33.4, 18.9 ppm. IR (neat) v 3076, 2959, 2929, 1639, 1571, 1465, 1389, 1339, 1268, 1165, 1134, 1078, 980, 800, 739, 580 cm-1. HRMS (ESI) calcd. for C28H25Cl2N2O4S [M+H]+: 555.0907, found 555.0915.
(R)-4-I:[α]D 20+13.4(c=1.0、CHCl3)。mp=96〜98℃。1HNMR (600 MHz, CDCl3)δ: 12.27 (1H, brs), 7.86-7.94 (2H, m), 7.50-7.54 (1H, m), 7.43 (1H, d, J = 7.8, Hz), 7.13 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.01 (1H, d, J = 8.3 Hz), 4.40-4.48 (1H, m), 4.06-4.20 (3H, m), 1.83-1.91 (1H, m), 1.79 (1H, brd, J = 12.2 Hz), 1.71 (1H, br d, J = 12.2 Hz,), 1.55 (1H, m), 1.31-1.43 (2H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.99 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.85 (3H, d, J = 6.8 Hz), 0.87 (3H, d, J = 6.8 Hz), 0.40 (1H, q, J = 12.0 Hz), 0.25 (1H, q, J = 12.0 Hz), 0.20 (1H, q, J = 12.0 Hz); 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 163.4, 150.5, 146.3, 135.3, 131.5, 128.9, 125.2, 124.8, 120.8, 119.1, 117.2, 76.7, 72.6, 69.8, 42.9, 39.1, 39.0, 33.1, 30.4, 30.4,22.0, 18.7, 18.6. IR (neat) v 3079, 2951, 2926, 2869, 1638, 1571, 1467, 1337, 1269, 1165, 1014, 940, 801, 744, 606, 577 cm-1. HRMS (ESI) m/z 539.1556 [(M+H)]+; calcd. for C26H33Cl2N2O4S: 539.1533].
5,8-ジメチル-1-ナフトール

ステップ1:150 mLのTHF中のブロモトシラート(例として、Velder, J.; Robert, T.; Weidner, I.; Neudcrfl, J. M. Adv. Synth. Catal. 2008, 350, 1309を参照)(20.0g、56.5 mmol、1.0 equiv)および新たに蒸留されたフラン(34 mL、452 mmol、8.0 equiv)の撹拌された溶液を窒素下で−78℃まで冷却してn-BuLi(34 mL、84.7 mmol、2.5 M、1.5 equiv)を滴加した。撹拌を10 h継続し、その間、溶液を室温まで加温させた。例として、Jung, K. Y.; Koreeda, M. J. Org. Chem. 1989, 54, 5667を参照。反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液の数滴の添加によってクエンチした。溶媒を蒸発させて、その結果得られた褐色残渣を200 mLのジエチルエーテル中に取り込ませた。エーテル溶液をブライン(100 mL)および水(100 mL)で洗浄して無水Na2SO4上で乾燥させた。減圧下での溶媒の蒸発、これに続き、溶離液として酢酸エチル/ヘキサン(1:9)を用いたシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製によって、淡黄色固体(8.64g、50.2 mmol、88%)として付加体が与えられた。1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ: 7.03 (2H, dd, J = 1.0, 1.0 Hz), 6.72 (2H, s), 5.8 (2H, dd, J =1.0,1.0Hz), 2.3 (6H, s) ppm.
ステップ2:無水DCE(10 mL)中Cu(OTf)2(0.358g、0.99 mmol)の溶液へ、DCE(10 mL)中の上の付加体(3.41g、19.8 mmol)を窒素雰囲気下4℃にて加えた。その結果得られた混合物を反応が完了するまで(TLCモニタリング)r.t.にて撹拌した。次いで混合物をH2O(20 mL)の添加によってクエンチしCH2Cl2(50 mL)で抽出してNa2SO4上で乾燥させた。このようにして得られた粗産物を、溶離液として塩化メチレン/ヘキサン(2:3)を用いたシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製することで白色結晶固体(2.67g、15.5 mmol、77%)として5,8-ジメチル-1-ナフトールが与えられた。mp=76〜78℃;1H NMR (600 MHz, CDCl3)δ: 7.55 (1H, dd, J = 8.5, 1.1 Hz), 7.33-7.23 (1H , m), 7.17 (1H, dd, J = 7.1, 1.0 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 7.1, 1.0 Hz), 6.75 (1H, dd, J = 7.4, 1.1 Hz), 5.19 (1H, s), 2.92 (3H, s), 2.61 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 154.3, 135.5, 132.9, 131.8, 127.7, 126.9, 125.4, 123.8, 117.6, 110.2, 24.8, 20.2 ppm. IR (neat) v 3322, 3032, 2930, 2898, 1589, 1461, 1413, 1277, 1240, 1138, 897, 737 cm-1.
syn,syn,syn-3,5-ジメチルシクロヘキサン-1-オール

ステップ1:Pd/C(湿式減磁(wet Degussa)、5% wt%;1.2g、8.46 mmol、0.05 eq)を、イソプロパノール(210 mL)中3,5-ジメチルシクロヘキサノン(21.0g、169 mmol、1.0 eq)の溶液へ加えた。内部雰囲気をH2(バルーン)で置き換えた。反応混合物をH2(バルーン)の下、室温にて2 h撹拌した。粗反応混合物をセライトパッドに通して濾過し濾過物を100 mL 水で希釈した。ケトンをペンタン(3×150 mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100 mL)で洗浄しNa2SO4上で乾燥させて減圧下で濃縮することで21.3 gの粗産物(1H NMR分析によるsyn:anti比率=33:1)が与えられた。粗産物2をさらなる精製はせずに次のステップのために使用した。
ステップ2:無水ヘキサン(315 mL)中3,5-ジメチルシクロヘキサノン(〜21.0g、0.17 mol、1.0 eq)の溶液へ、N2雰囲気下10℃にて、無水イソプロパノール(129 mL、1.70 mol、10 eq)を、これに続きナトリウム金属(24.4g、102 mmol、6.00 eq)を加えた。その結果得られた溶液をこの温度にて激しく撹拌し室温までゆっくり加温させてもう2 h撹拌した。反応物を水性HCl(100 mL、3.0 M)の添加によって0℃にてクエンチしEt2O(100 mL)で希釈して有機層を分離した。水性層をEt2O(3×200 mL)によって抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させて減圧下で濃縮することで19.1 gの粗産物(1H NMRによるジアステレオマー比率は>45:1であった)が与えられた。このようにして得られた産物をそのフェニルウレタンの再結晶化によって精製した。
ステップ3:CH2Cl2(200 mL)中の粗アルコール(19.1g、149 mmol、1 equiv)の溶液へ、フェニルイソシアナート(19.4 mL、179 mmol、1.2 equiv)を、これに続きDMAP(0.98g、7.46 mmol、0.05 eq)を加えた。その結果得られた混合物を室温にて15 h撹拌した。反応の完了後(TLCによる)反応混合物をシリカゲルパッドに通して濾過して減圧下で濃縮した。粗残渣をEtOAcに溶解して大過剰のヘキサンで希釈した。溶液を終夜0℃にて静置したままにし白色結晶が析出した。結晶を濾過によって回収して冷ヘキサンで洗浄することでウレタン(31.22 g;3,5-ジメチルシクロヘキサノンから75%全収率;dr=ca. 200:1)が与えられた。m.p. 95〜97℃(ref. 106〜107℃)1H NMR (500MHz, CDCl3)δ: 7.38-7.34 (2H, m), 7.28 (2H, t, J = 15 Hz), 7.05 (1H, t, J = 15 Hz) 6.52 (1H, br), 4.7 (1H, m), 2.04 (1H, dd, J = 3.4Hz, 3.2Hz), 1.63 (1H, dt, J1 = 14 Hz, J2 = 1.2 Hz), 1.57-1.52 (2H, m), 0.96 (2H, m), 0.94 (6H, d, J = 6.6 Hz), 0.56 (1H, q, J = 12 Hz,). 13C NMR (125MHz, CDCl3)δ: 153.3, 138.1, 128.9, 123.2, 118.5, 73.9, 42.9, 40.2, 30.6, 22.1. IR (neat) v 3313, 2949, 2925, 1702, 1598, 1539, 1442, 1312, 1221, 1052, 751, 691 cm-1. HRMS (ESI) m/z: (M+Na)+ calculated for C15H21NO2Na, 270.1484; found, 270.1464.
ステップ4:10% NaOH/MeOH(320 mL)中ウレタン(31.2g、126.2mmol)の溶液を最大60℃まで加熱してこの温度にて18 h撹拌した。反応完了後、反応混合物をEtOAc/ヘキサン(1:1)によって希釈してH2O、1N HCl(3×100 mL)、およびブラインで洗浄し乾燥させて濃縮した。粗産物の蒸留によって純粋なsyn,syn,syn-3,5-ジメチルシクロヘキサン-1-オール(14.42 g;無色液体;90%収率)が与えられた。1H NMR (500MHz, CDCl3)δ: 3.60 (1H, m), 1.92 (2H ,m), 1.58 (1H m), 1.49-1.42 (3H, m), 0.92 (1H, d, J = 7.8Hz), 0.82 (2H, q, J = 15 Hz), 0.51(1H, q, J = 15 Hz) ppm. 13C NMR (125MHz, CDCl3)δ: 70.3, 44.0, 43.1, 30.7, 22.2 ppm.
CH2Cl2(8.9 mL)およびMeOH(8.9 mL、0.2 M)中4-11-B(1.42g、1.78 mmol、1 eq.、dr=〜20:1)の撹拌された溶液へ、TsOH・H2O(16.9 mg、0.089 mmol、5 mol%)を室温にて加えた。1 h撹拌後、反応をEt3N(0.1 mL)でクエンチして減圧下で濃縮した。残渣をEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.に溶解した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗ジオール4-S9が与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。分析目的のため4-S9の単結晶を蒸気拡散方法(CH2Cl2-Et2O)によって得た(図14Bを参照)。4-S9:[α]20 D -69.5(c 1.02、CHCl3)。MP:239〜241℃(CH2Cl2-Et2Oから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, CD2Cl2)δ: 5.03 (1H, s), 4.95 (1H, s), 4.84 (1H, s), 4.81 (1H, s), 4.66 (1H, dd, J = 4.5, 4.5 Hz), 4.56 (1H, dd, J = 4.5, 4.5 Hz), 2.54 (1H, dd, J = 3.9, 3.9 Hz), 4.38 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.33 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.29 (1H,s), 4.23 (1H, ddd, J = 9.9, 9.9, 4.2 Hz), 4.16 (1H, dd, J = 5.7, 5.7 Hz), 4.09 (1H, dd, J = 7.8, 7.8 Hz), 4.03 (1H, dd, J = 6.3, 3.9 Hz), 3.87 (1H, s), 3.84-3.79 (2H, m), 3.71-3.62 (4H, m), 3.50-3.43 (2H, m), 3.64 (1H, dd, J = 6.6, 4.2 Hz), 3.32 (1H, s), 2.89 (1H, dd, J = 9.3, 1.5 Hz), 2.81-2.77 (1H, m), 2.51 (1H, dd, J = 17.1, 9.9 Hz), 2.37 (1H, dd, J = 17.1, 2.1 Hz), 2.35-2.32 (2H, m), 2.26 (1H, d, J = 15.0 Hz), 2.23-2.07 (4H, m), 2.05-2.03 (1H, m), 1.96-1.91 (2H, m), 1.88-1.78 (3H, m), 1.72-1.65 (2H, m), 1.56 (1H, ddd, J = 12.3, 12.3, 4.8 Hz), 1.51-1.31 (5H, m), 1.17-1.13 (1H, m), 1.15 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.10-1.03 (1H, m), 1.10 (3H, d, J = 6.6 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD2Cl2)δ: 171.2, 153.2, 152.4, 110.3, 104.7, 104.4, 82.9, 81.7, 80.2, 78.1, 77.6, 77.5, 77.1, 75.9, 75.5, 74.7, 74.5, 74.4, 74.3, 73.9, 73.8, 68.9, 66.1, 64.4, 63.9, 48.8, 44.2, 41.0, 39.2, 37.1, 36.4, 35.9, 35.3, 35.2, 31.9, 31.7, 31.3, 30.8, 29.1, 18.3, 16.9 ppm. FTIR (film): 3502, 2926, 2854, 1734, 1189, 1135, 1071, 1020, 995, 753 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+NH4]+ calcd for C41H62NO13, 776.4216; found, 776.4230.
CH2Cl2(17.8 mL)中4-S9(粗の、1.78 mmolと計算された)の撹拌された溶液へ、2,6-ルチジン(1.04 mL、8.93 mmol、5 eq.)を加えた。混合物を−78℃まで冷却し、次いでTf2O(0.36 mL、2.14 mmol、1.2 eq.)を加えた。同じ温度にて15 min撹拌後、TESOTf(0.60 mL、2.65 mmol、1.5 eq)を加えた。反応物を氷浴0℃まで加温させた。もう20 min撹拌した後、反応物へDMF(35.6 mL)およびNaI(1.33g、8.87 mmol、5 eq)を加えた。その結果得られた混合物を室温まで加温させて2.5 h撹拌した。次いで反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をTBMEで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中9%、13%、17%、次いで25% EtOAc)によって精製することでヨウ化物4-12-B(1.64g、1.67 mmol、2ステップで94%)が与えられたが、これは無色固体としてC20-エピマー(dr=〜25:1)の混合物であった。C20-エピマーをHPLC精製(カラム:DuPont Instruments ZORBAL SIL 21.2 mm x 25 cm(880952-101)、溶媒:ヘキサン中10% iPrOH、流速:10.0 mL/min.、検出:254 nmおよび220 nmでのUV、tR(望ましい)=19 min.、tR(C20-エピマー)=25 min.)によって分離した。4-12-B:[α]20 D -33.2(c 1.0、CHCl3)。MP:158〜160℃(ヘキサン-iPrOHから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ : 5.17 (1H, s), 5.12 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.92 (1Hm s), 4.78 (3H, m), 4.67 (1H, brd, J = 10.0 Hz), 4.53 (1H, ddd, J = 10.0, 10.0, 4.1 Hz), 4.27 (1H, dd, J = 3.5, 1.8 Hz), 4.14 (1H, dd, J = 4.7, 4.7 Hz), 4.10 (1H, dd, J = 4.7, 4.7 Hz), 4.06 (1H, m), 4.00 (1H, m), 3.89 (1H, dd, J = 6.5, 4.7 Hz), 3.79 (1H, d, J = 11.2 Hz), 3.75-3.67 (2H, m), 3.64 (1H, dd, J = 6.5, 4.1 Hz), 3.36-3.28 (3H, m), 3.20 (1H, ddd, J = 6.7, 6.7, 1.8 Hz), 3.03 (1H, dd, J = 4.7, 3.5 Hz), 2.78 (1H, dd, J = 16.7, 7.3 Hz), 2.71 (1H, m), 2.60 (1H, dd, J = 9.7, 2.1 Hz), 2.41-2.23 (5H, m), 2.23-1.90 (8H, m), 1.84 (1H, m), 1.73 (1H, m), 1.58-1.27 (8H, m), 1.17 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.08 (1H, dd, J = 24.1, 12.3 Hz), 1.02 (9H, t, J = 7.9 Hz), 0.99 (3H, d, J = 6.5 Hz), 0.67 (6H, q, J = 8.2 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ : 171.4, 153.0, 152.6, 110.0, 105.0, 103.6, 82.4, 81.0, 80.0, 78.7, 78.0, 77.7, 76.9, 76.1, 75.6, 74.8, 74.7, 74.08, 74.06, 73.9, 70.1, 68.5, 64.9, 64.0, 48.6, 43.9, 41.4, 39.4, 39.3, 39.0, 36.3, 36.2, 35.5, 32.5, 31.1, 30.7, 30.6, 29.0, 18.1 16.6, 73.2, 5.7, 5.4 ppm. IR (film): 2951, 2874, 1726, 1087, 1016, 996, 907, 753 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C47H71IO12SiNa, 1005.3652; found, 1005.3649.
CH2Cl2(26 mL)中アルコール(1.30g、2.77 mmol)の撹拌された溶液へ、ピリジン(1.35 mL、16.6 mmol)、無水酢酸(0.79 mL、8.3 mmol)を0℃にて加えた。反応物を室温にて1 h撹拌し、0℃にてMeOHを加えてさらに室温にて5 h撹拌した。Sat. NaHCO3 aq.を反応物へ加えて水性相をCH2Cl2で3回抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥させて蒸発させた。粗産物をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中3% EtOAc)によって精製することでペール油としてアセタート(1.35g、2.64 mmol、96%)が提供された。
CH2Cl2(26 mL)およびMeOH(26 mL)中アセタート(1.35g、2.64 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、CSA(30.7 mg、0.089 mmol、5 mol%)を室温にて加えた。3 h撹拌後、反応物をEt3N(0.2 mL)でクエンチして減圧下で濃縮した。残渣をEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.に溶解した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。この粗製物をさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
CH2Cl2(30 mL)中アルコール(2.644 mmol、1 eq.)と2,6-ルチジン(2.2 mL、18.7 mmol)との混合物へ、TBSOTf(2.15 mL、9.3 mmol)を−78℃にてを滴加して、反応混合物をsat. NaHCO3 aq.の添加に先立ち、同じ温度にて30 min撹拌した。水性相をCH2Cl2で2度抽出して合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥させ減圧下で濃縮した。粗材料を高真空ポンプへ接続することで残存する2,6-ルチジンを除去した。得られた残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%、次いで20% EtOAc)によって精製することでペール油としてTBSエーテル(1.83g、2ステップで99%)が与えられた。
CH2Cl2(20 mL)中ビス-TBSエーテル(1.40g、2.0 mmol、1 eq.)の溶液へ、DIBAL(ヘキサン中1.0 Mの5 mL、5 mmol、2.5 eq.)を−78℃にて滴加した。同じ温度にて30 min撹拌後、反応物をアセトン(0.30 mL)およびMeOH(0.30 mL)でクエンチした。次いで20% ロッシェル塩aq.を加えて、混合物を室温にて2 h撹拌した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%、20%、次いで33% EtOAc)によって精製することで無色アモルファス固体としてビス-TBS-4-8(1.105g、1.76 mmol、88%)が与えられた。ビス-TBS-4-8:[α]20 D -22.4(c=1.0、CDCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 9.40 (1H, br s), 4.89 (1H, br s), 4.73 (1H, br d, J = 1.9 Hz), 4.29 (1H, q, J = 5.6 Hz), 3.88 (1H, t, J = 6.1 Hz), 3.83 (2H, d, J = 6.2 Hz), 3.68 (1H, td, J = 3.5, 1.6 Hz), 3.60 (1H, td, J = 3.7, 2.1 Hz), 3.59-3.50 (1H, m), 3.36 (1H, t, J = 5.6 Hz), 3.26 (1H, td, J = 6.2, 1.7 Hz), 3.24-3.18 (1H, m), 3.05 (1H, t, J = 2.4 Hz), 2.32-2.25 (1H, m), 2.17- 2.05 (4H, m), 2.00 (1H, dt, J = 14.6, 3.4 Hz,), 1.94-1.83 (1H, m), 1.48-1.34 (2H, m), 1.27 (1H, dt, J = 14.5, 3.9 Hz), 1.22-1.17 (1H, m), 1.01 (9H, s), 1.0 (3H, d, J = 6.0 Hz), 0.97 (9H, s), 0.86 (3H, d, J = 6.5 Hz), 0.84-0.76 (1H, m), 0.11 (3H, s), 0.10 (6H, s), 0.05 (3H, s). 13C NMR(125 MHz, C6D6)δ: 200.2, 150.8, 128.2, 104.4, 80.9, 78.9, 76.4, 75.7, 74.4, 72.1, 64.2, 63.4, 62.6, 42.4, 39.8, 39.4, 35.6, 35.4, 32.6, 27.9, 25.8, 25.7, 18.2, 18.1, 17.7, 16.2, -4.3, -5.2, -5.3, -5.4. IR (neat) v 3518, 2955, 2928, 2855, 1726, 1471, 1462, 1372, 1252, 1092, 836, 755 cm-1. HRMS (ESI) calcd. for C33H63O7Si2 [M+H]+ : 627.4107, found 627.4108.
グローブボックス中、CrCl2(3.9 mg、10 mol%)と、スルホンアミド配位子(R)-I(24.1 mg、13 mol%)と、プロトン捕捉剤(8.2 mg、12 mol%)と、LiCl(13.2 mg、0.32 mmol、1.0 eq)との混合物へ、MeCN(0.8 mL、0.4 M)を加えr.t.にて1 h撹拌した。別個のフラスコ中、ビス-TBS-4-8(0.20g、0.32 mmol、1.0 eq)、4-9-A(0.23g、0.35 mmol、1.1 eq)、DTBMP(0.16g、0.79 mmol、2.5 eq)、Mn(70.1 mg、1.28 mmol、4.0 eq)、およびCp2ZrCl2(0.23g、0.79 mmol、2.5 eq)、および上のCr錯体溶液を移して、混合物を1 min撹拌し、次いでNiCl2・HMP(1.3 mg、2 mol%、0.02 eq、LiClにドープされた)を加えた。追加のNiCl2・HMP(各1.3 mg、2 mol%、0.01 eq、2度、LiClにドープされた)を1 hおよび2 h後に夫々加えた。合計で反応混合物をr.t.にて3.5 h撹拌した。反応物をグローブボックスから取り出しEtOAc(10 mL)で希釈した。水性セリン酸カリウム(0.5M、2 mL)および飽和水性NaHCO3(2 mL)を加えた。1 h撹拌後、その結果得られた懸濁液をセルライトのパッドに通して濾過した。濾過物をEtOAcで抽出しsat. NaClで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。さらなる精製はせずに粗製物を次の反応に使用した。
MeOH(8 mL)中4-S9(0.32 mmolと見積もられた、1.0 eq)の溶液へ、K2CO3(0.44g、3.2 mmol、10.0 eq)を加えた。反応物を60℃まで加熱して15 h撹拌した。次いでH2O(0.4 mL)を加えた。同じ温度にてもう3 h撹拌した後、混合物を室温まで冷却しセライトのパッドに通して濾過し濃縮した。残渣をEtOAc、sat. NH4Cl、およびsat. NaClに溶解した。混合物をEtOAcで5回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。さらなる精製はせずに粗産物を次の反応に使用した。
熱トルエン(200 mL)中MNBA(椎名試薬、0.658g、1.91 mmol、6.0 eq)の溶液へ、DMAP(0.47g、3.83 mmol、12.0 eq)を70℃にて加えた。トルエン(20 mL)中カルボン酸S10(0.32 mmolと見積もられた、1.0 eq)およびDIPEA(0.66 mL、3.83 mmol、12.0 eq)の溶液を、シリンジポンプを介して15 hにわたり反応混合物へ加えた。添加完了後シリンジをトルエン(20 mL)で洗浄してもう30 min撹拌した。反応物を室温まで冷却して濃縮した。残渣をCH2Cl2に溶解して0.5 M HCl、sat. NaHCO3で連続して洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(中性SiO2、ヘキサン/EtOAc=40/1、20/1、5/1、次いで4/1)によって白色結晶固体4-11-A(211 mg、0.19 mmol、3ステップで54%)が与えられた。全体的な立体選択性(dr=25:1)を、このようにして得られた4-11-Aの1H NMRスペクトルから見積もった。
S18頁に与えられた条件下(R)-4-Gおよび(R)-4-Hから調製されたCr触媒の存在下でのビス-TBS-4-8の4-9-AとのNi/Cr媒介カップリングを実行した。上に与えられた手順に受けて粗カップリング産物を大環状ラクトンアセトニドへ変換することで全収率および立体選択性を決定した;スルホンアミド(R)-4-Hが、ビス-TBS-4-8(200-mgスケール)からの58%全収率およびdr=28:1を与えたのに対し、スルホンアミド(R)-4-Gは、ビス-TBS-4-8(200-mgスケール)からの58%全収率およびdr=27:1を与えた。11-A:[α]20 D -54.8(c=1.0、CDCl3)。mp=88〜89℃。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.31 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.68 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.03 (1H, s), 5.11 (1H, br s), 5.02 (1H, br s), 4.89 (1H, br s), 4.76-4.71 (3H, m), 4.61 (1H, d, J = 10.4 Hz), 4.44 (1H, td, J = 10.5, 10.0, 4.3 Hz), 4.36 (1H, brs), 4.32 (1H, dt, J = 5.3, 0.9 Hz), 3.4 (1H, q, J = 3.9 Hz), 3.26 (1H, td, J = 6.2, 1.9 Hz), 3.19 (3H, s), 3.09 (1H, dd, J = 4.7, 3.1 Hz), 2.72 (1H, dd, J = 16.8, 7.7 Hz), 2.62 (1H, ddt, J = 15.5, 7.7, 2.4 Hz), 2.48 (1H, dd, J = 9.5, 1.8 Hz), 2.35 ( 1H, dd, J = 16.8, 4.4 Hz ), 2.32-2.18 (6H, m),1.97 (1H, dt, J = 11.6, 3.9 Hz), 1.88 (1H, ddt, J = 14.2, 11.4, 3.1 Hz), 1.77 (1H , tt, J = 13.6, 3.7 Hz), 1.70-1.62 (1H, m), 1.49 (1H, dddd, J = 11.9, 7.3, 5.6, 2.5 Hz), 1.43 (2H, dt, J = 12.5, 2.8 Hz), 1.37 (1H, dt, J = 14.6, 4.5 Hz), 1.33-1.19 (3H, m), 1.16 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.14-1.0 (2H, M), 0.99 (9H, s), 0.98 (9H, s), 0.14 (3H, s), 0.12 (6H, s), 0.09 (3H, s) ppm. 13C NMR(125 MHz, C6D6)δ: 170.7, 161.0, 152.6, 152.4, 128.4, 128.3, 118.6, 113.7, 108.9, 108.6, 104.6, 103.4, 89.8, 83.4, 79.7, 78.0, 77.8, 77.4, 75.8, 75.6, 75.4, 74.4, 73.9, 73.6, 73.5, 73.4, 69.7, 68.0, 64.13, 64.09, 63.3, 54.4, 43.7, 40.9, 39.2, 39.0, 38.2, 36.0, 35.3, 31.9, 30.9, 30.5, 29.97, 29.9, 27.3, 26.0, 25.9, 25.8, 18.3, 17.8, 16.4, -4.3, -5.0, -5.3, -5.4 ppm. IR (neat) v 2952, 2927, 2855, 1732, 1615, 1518, 1251, 1092, 1010, 834, 775, 756 cm-1. HRMS (ESI) calcd. for C61H92NaO16Si2 [M+Na]+ : 1159.7774, found 1159.7816.
THF(12.7 mL)中4-11-A(720 mg、0.633 mmol)の溶液へ、TBAF溶液(THF中0.95 M、0.5 eqのイミダゾール・塩酸塩で緩衝された、3.2 mL、3.17 mmol)を室温にて加えた。室温にて40 h撹拌後、溶媒を窒素ガス流で除去してEtOAcおよび水に再溶解した。水性層をEtOAcで4回抽出して合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。さらなる精製はせずに粗産物を次の反応に使用した。
CH2Cl2(6.3 mL)中の粗ジオール(0.633 mmolと見積もられた)の撹拌された溶液へ、2,6-ルチジン(0.733 mL、6.33 mmol、10 eq.)を加えた。混合物を−78℃まで冷却し、次いでTf2O(0.13 mL、0.760 mmol、1.2 eq.)を加えた。同じ温度にて15 min撹拌後、TESOTf(0.23 mL、1.01 mmol、1.6 eq)を加えた。反応物を氷浴で0℃まで加温した。もう20 min撹拌した後、反応物へDMF(12.6 mL)およびNaI(0.475g、3.17 mmol、5 eq)を加えた。その結果得られた混合物を室温まで加温させて2.5 h撹拌した。次いで反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をTBMEで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中9%、20%、30%、次いで40% EtOAc)によって精製することでヨウ化物4-12-A(595 mg、0525 mmol、2ステップで83%)が与えられたが、これは無色固体としてC20-エピマー(dr=〜20:1)の混合物であった。C20-エピマーをHPLC精製(カラム:DuPont Instruments ZORBAL SIL 21.2 mm x 25 cm(880952-101)、溶媒:ヘキサン中3% iPrOH、流速:10.0 mL/min.、検出:254 nmおよび220 nmでのUV、tR(望ましい)=17 min.、tR(C20-エピマー)=21 min.)によって分離した。4-12-A:白色固体、[α]20 D -50.0(c 0.65、CHCl3)。MP:115〜117℃(H2O-iPrOHから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.36 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.73 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.09 (1H, s), 5.17 (1H, s), 5.11 (1H, d, J = 1.2 Hz), 4.94 (1H, s), 4.80-4.77 (3H, m), 4.66 (1H, brd, J = 11.2 Hz), 4.49 (1H, ddd, J = 11.2, 11.2, 4.2 Hz), 4.40 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.37 (1H, dd, J = 5.4, 1.2 Hz), 4.06 (1H, s), 4.01 (1H, dd, J = 6.0, 6.0 Hz), 4.00-3.96 (2H, m), 3.79 (1H, d, J = 11.4 Hz), 3.73-3.68 (3H, m), 3.36-3.28 (3H, m), 3.22 (3H, s), 3.20 (1H, ddd, J = 6.6, 6.6, 1.8 Hz), 3.04 (1H, dd, J = 4.2, 3.0 Hz), 2.77 (1H, dd, J = 16.2, 7.8 Hz), 2.66-2.62 (1H, m), 2.51 (1H, dd, J = 9.9, 1.5 Hz), 2.39-2.24 (6H, m), 2.19-1.94 (7H, m), 1.85-1.82 (1H, m), 1.76-1.71 (1H, m), 1.55-1.27 (6H, m), 1.18 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.08 (1H, dd, J = 12.6, 11.4 Hz), 1.03 (9H, t, J = 7.9 Hz), 1.01 (3H, d, J = 6.5 Hz), 0.70 (6H, q, J = 8.2 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 171.2, 161.4, 153.0, 152.6, 119.0, 114.1, 109.3, 109.0, 105.1, 103.7, 90.3, 83.8, 79.8, 78.7, 78.1, 77.9, 76.0, 75.6, 74.7, 74.1, 74.0, 73.8, 73.7, 69.9, 68.4, 64.8, 64.0, 54.8, 44.0, 41.4, 39.4, 39.4, 39.0, 36.4, 36.3, 32.4, 31.1, 30.9, 30.3, 30.2, 27.6, 18.2, 16.6, 7.3(×3), 5.7, 5.3(×3) ppm. IR (film): 2953, 2935, 2875, 1731, 1615, 1518, 1251, 1092, 1011, 907, 831 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C55H77IO15SiNa, 1155.3969; found, 1155.3987.
グローブボックス中、CrCl2(7.0 mg、10 mol%)とスルホンアミド配位子(R)-4-I(43.2 mg、13 mol%)とプロトン捕捉剤(14.7 mg、12 mol%)とLiCl(24.1 mg、0.57 mmol、1.0 eq)との混合物へ、MeCN(1.4 mL、0.4 M)を加えr.t.にて1 h撹拌した。別個のフラスコ中、4-8(0.25g、0.57 mmol、1.0 eq)、4-9-C(0.35g、0.63 mmol、1.1 eq)、DTBMP(0.29g、1.43 mmol、2.5 eq)、Mn(125 mg、2.28 mmol、4.0 eq)、およびCp2ZrCl2(0.42g、1.43 mmol、2.5 eq)、および上のCr錯体溶液を移し、混合物を1 min撹拌し、次いでNiCl2・DEP(2.2 mg、1 mol%、0.01 eq、LiClにドープされた)を加えた。追加のNiCl2・DEP(各2.2 mg、1 mol%、0.01 eq、2度、LiClにドープされた)を1 hおよび2 h後に夫々加えた。合計で反応混合物をr.t.にて3 h撹拌した。反応物をグローブボックスから取り出しEtOAc(10 mL)で希釈した。水性セリン酸カリウム(0.5M、3 mL)および飽和水性NaHCO3(3 mL)を加えた。1 h撹拌後、その結果得られた懸濁液をセルライトのパッドに通して濾過した。濾過物をEtOAcで抽出しsat. NaClで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。さらなる精製はせずに粗製物を次の反応に使用した。
MeOH(10 mL)中4-S11(0.57 mmolと見積もられた、1.0 eq)の溶液へ、K2CO3(0.79g、5.71 mmol、10.0 eq)を加えた。反応物を60℃まで加熱して15 h撹拌した。次いでH2O(0.6 mL)を加えた。同じ温度にてもう3 h撹拌した後、混合物を室温まで冷却しセライトのパッドを通して濾過して濃縮した。残渣をEtOAc、sat. NH4Cl、およびsat. NaCl(数滴の1N HClを加えることによってpH=〜7に調整する)に溶解した。混合物をEtOAcで5回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。さらなる精製はせずに粗産物を次の反応に使用した。
熱トルエン(380 mL)中MNBA(1.18g、3.43 mmol、6.0 eq)の溶液へ、DMAP(0.84g、6.85 mmol、12.0 eq)を70℃にて加えた。トルエン(27 mL)中カルボン酸4-S12(0.57 mmolと見積もられた、1.0 eq)およびDIPEA(1.2 mL、6.85 mmol、12.0 eq)の溶液を、シリンジポンプを介して15 hにわたり反応混合物へ加えた。添加完了後シリンジをトルエン(20 mL)で洗浄し、もう30 min撹拌した。反応物を室温まで冷却して濃縮した。残渣をCH2Cl2に溶解し0.5 M HCl、sat. NaHCO3で連続して洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(中性SiO2、ヘキサン/EtOAc=7/1、5/1、3/1、1/1、1/2、次いで1/3)によって白色結晶固体4-11-C(307 mg、0.36 mmol、3ステップで61%)が与えられた。全体的な立体選択性(dr=17:1)を、このようにして得られた4-11-Cの1H NMRスペクトルから見積もった。4-11-C:[α]20 D -52.2(c=1.0、CDCl3)。mp=157〜158℃。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 5.71 (1H, ddt, J = 17.3, 10.6, 5.3 Hz), 5.18 (1H, brs), 5.11 (1H, dq, J = 17.3, 1.7 Hz), 5.05 (1H, q, J = 2.2 Hz), 5.02 - 4.91 (2H, m), 4.90 (1H, s), 4.77 (1H, dd, J = 7.7, 5.0 Hz), 4.72 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.62 (1H, dt, J = 10.3, 2.4 Hz), 4.54 - 4.47 (1H, m), 4.35 (1H, dd, J = 4.2, 2.0 Hz), 4.30 - 4.26 (1H, m), 4.11 - 4.00 (2H, m), 3.94 (1H, m), 3.83 - 3.73 (3H, m), 3.72 - 3.62 (m, 3H), 3.53 - 3.45 (2H, m), 3.00 (1H, dd, J = 5.1, 4.0 Hz), 2.80 (1H, dd, J = 16.5, 7.2 Hz), 2.73 - 2.63 (2H, m), 2.53 (1H, dd, J = 9.6, 2.1 Hz), 2.46 - 2.37 (2H ,m), 2.29 (2H, dtdt, J = 19.4, 7.2, 4.9, 2.1 Hz), 2.25 - 2.09 (4H, m), 2.09 - 1.98 (4H, m), 1.92 - 1.80 (2H, m), 1.75 - 1.62 (1H, m), 1.56 - 1.40 (4H, m), 1.40 - 1.23 (3H, m), 1.19 (5H, d, J = 6.9 Hz), 1.02 (1H, td, J = 12.4, 11.0 Hz), 0.93 (2H, d, J = 6.4 Hz) ppm. 13C NMR(125 MHz, C6D6)δ: 170.9, 152.5, 152.3, 134.3, 116.3, 115.9, 108.9, 104.6, 103.4, 98.4, 82.9, 77.9, 77.6, 76.9, 75.9, 75.7, 74.7, 74.7, 73.9, 73.7, 73.6, 70.0, 69.5, 68.1, 65.6, 63.7, 63.5, 62.1, 51.3, 43.4, 41.1, 39.0, 38.9, 38.4, 35.9, 35.6, 32.2, 31.9, 30.7, 30.7, 30.1, 28.5, 28.1, 19.8, 17.8, 16.1 ppm. IR (neat) v 2925, 2867, 1729, 1373, 1311, 1186, 1118, 1073, 995, 911, 832, 756 cm-1. HRMS (ESI) calcd. for C47H66NaO14 [M+Na]+ : 877.4345, found 821.4353.
S18頁に得られた条件下(R)-4-Gおよび(R)-4-Hから調製されたCr触媒の存在下で4-8の4-9-CとのNi/Cr媒介カップリングを実行した。上に与えられた手順に受けて粗カップリング産物を大環状ラクトンアセトニドへ変換することで全収率および立体選択性を決定した;スルホンアミド(R)-4-Hが8(250-mgスケール)からの63%全収率およびdr=20:1を与えたのに対し、スルホンアミド(R)-4-Gは4-8(250-mgスケール)からの63%全収率およびdr=21:1を与えた。
CH2Cl2(8.2 mL)およびMeOH(8.2 mL)中の4-11-C(700g、0.819 mmol、1 eq.、dr=〜20:1)の撹拌された溶液へ、p-TsOH・H2O(3.1 mg、0.016 mmol、2 mol%)を室温にて加えた。1 h撹拌後、反応をEt3N(0.1 mL)でクエンチして減圧下で濃縮した。残渣をEtOAcおよびsat. NaHCO3 aq.に溶解した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗ジオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
CH2Cl2(8.2 mL)中の粗ジオール(0.819 mmolと見積もられた)の撹拌された溶液へ、2,6-ルチジン(0.57 mL、4.91 mmol、6 eq.)を加えた。混合物を、−78℃まで冷却し、次いでTf2O(0.18 mL、1.1 mmol、1.2 eq.)を加えた。同じ温度にて15 min撹拌後、TESOTf(0.30 mL、1.31 mmol、1.5 eq)を加えた。反応物を氷浴で0℃まで加温した。もう20 min撹拌した後、反応物へDMF(16.4 mL)およびNaI(650g、4.43 mmol、5 eq)を加えた。その結果得られた混合物を室温まで加温させて6 h撹拌した。次いで反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をTBMEで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中9%、13%、20%、次いで30% EtOAc)によって精製することでヨウ化物4-12-C(689 mg、0.663 mmol、2ステップで81%)が与えられたが、これは無色固体としてのC20-エピマー(dr=20:1)の混合物であった。C20-エピマーをHPLC精製(カラム:DuPont Instruments ZORBAL SIL 21.2 mm x 25 cm(880952-101)、溶媒:ヘキサン中2% iPrOH、流速:10.0 mL/min.、検出:254 nmおよび220 nmでのUV、tR(望ましい)=22.8 min.、tR(C20-エピマー)=28.0 min.)によって分離した。4-12-C:無色固体、[α]20 D -46.8(c 1.0、CHCl3)。MP:84〜86℃(H2O-iPrOHから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 5.75 (1H, dddd, J = 17.3, 10.5, 5.1, 5.1 Hz), 5.15 (1H, ddd, J = 17.4, 1.8, 1.8 Hz), 5.14 (1H, s), 5.11 (1H, s), 4.97 (1H, ddd, J = 10.2, 1.8, 1.8 Hz), 4.90 (1H, s), 4.77-4.72 (3H, m), 4.62 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.49 (1H, ddd, J = 10.2, 10.2, 4.4 Hz), 4.35 (1H, ddd, J = 1.8, 1.8, 1.8 Hz), 4.31 (1H, d, J = 4.8 Hz), 4.11 (1H, dd, J = 6.6, 4.8 Hz), 4.0-3.97 (1H, m), 3.83-3.80 (1H, m), 3.74 (1H, d, J = 11.4 Hz), 3.72 (1H, ddd, J = 5.4, 1.8, 1.8 Hz), 3.70-3.67 (2H, m), 3.32-3.27 (3H, m), 3.19 (1H, ddd, J = 6.6, 6.6, 1.8 Hz), 3.03 (1H, dd, J = 4.8, 3.6 Hz), 2.74 (1H, dd, J = 17.4, 7.8 Hz), 2.71-2.67 (1H, m), 2.56 (1H, dd, J = 9.6, 1.8 Hz), 2.33 (1H, dd, J = 16.8, 4.2 Hz), 2.29-2.20 (5H, m), 2.23-1.97 (8H, m), 1.93-1.89 (1H, m), 1.72-1.66 (1H, m), 1.53-1.28 (8H, m), 1.14 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.05 (1H, dd, J = 12.6, 10.8 Hz), 1.00 (9H, t, J = 8.4 Hz), 0.98 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.66 (6H, q, J = 7.8 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 171.4, 153.0, 152.6, 134.6, 128.3, 116.6, 116.2, 109.3, 105.0, 103.7, 83.3, 79.8, 78.6, 77.9, 77.7, 76.0, 75.6, 75.1, 75.0, 74.7, 74.1, 73.9, 70.0, 68.4, 65.9, 64.9, 63.9, 51.7, 43.9, 41.3, 39.4, 39.3, 38.9, 36.3, 36.2, 35.9, 32.5, 31.1, 30.7, 30.5, 28.5, 18.1, 16.6, 7.3(×3), 5.7, 5.3(×3) ppm. IR (film): 2952, 2948, 2875, 1733, 1457, 1338, 1218, 1138, 1073, 831 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C50H75IO13SiNa, 1061.3914; found, 1061.3919.
左半分の合成
核心となる問題の1つは、立体選択的なやり方での[6,6]-スピロケタールの構築の仕方であった。前例に基づき、塩基性条件下でのE→Fのオキシ-マイケルプロセスを使用した(図15)。第一の前例は、ポリエーテル抗生物質(-)-A23187(カルシマイシン)に対する合成研究から見出された(例として、Negri, D. P.; Kishi, Y. Tetrahedron Lett., 1987, 28, 1063を参照);触媒量のNaOMeを用いた処置の際、Gが独占的にHへ移されたが、その相対立体化学はFのものに対応していた。
第二の前例はハリコンドリン合成から見出された。当初のエノンルートのためのモデル研究として、Iに対するオキシ-マイケル反応を研究した;CH2Cl2中DBUおよびLiClを用いた処置の際、Iは選択的にJを与えたが、これはMeCN中DBUおよびLiCl、またはCH2Cl2中DBUおよびLiBrを用いた処置の際にKへ異性体化された。代わりにKが、CH2Cl2 MeCN中のヒューニッヒ塩基、LiBrを用いた処置の際にIから直接得られた。これらの結果は、Jが速度論的に制御された産物である一方、Kが熱力学的に制御された産物であることを示した。JおよびKの立体化学はNOE実験から単純化された;とりわけ、強い交差ピークがJ-aのC39-HとC48-Hとの間に観察されたが、強い交差ピークはK-aのC40-HとC48-Hとの間からも検出された(cf. 赤色の両矢印)。
シクロヘキサンおよびテトラヒドロピランのA値、1,3-二軸相互作用に起因する不安定化エネルギー、および舟型立体配座に起因する不安定化エネルギーの、文献から知られている(literature-known)データに基づき、JおよびKの相対的安定性に対して単純な概算(primitive estimation)を行った。Kの好ましい立体配座をK-aであると仮定した一方、Jのは、J-a、J-b、または半舟型(half-boat)配座異性体(示されてはいない)のいずれかであるとした。分析の簡略化のため、配座異性体K-a、J-a、およびJ-bを使用した。点線のボックスによって示された構造体の周囲で、それらのすべてが同じ構造配置(二重の立体電子的安定化を包含する)を有した。したがって、この構造部分を分析から排除した。テトラヒドロピランの2位でのMe基のA値は2.86 kcal/molであると報告されたが、これはシクロヘキサンのMe基の、大体1.6時間のA値であった(例として、Eliel, E. L.; Hargrave, K. D.; Pietrusiewicz, K. M.; Manoharan, M. J. Am. Chem. Soc. 1982, 104, 3635を参照)。シクロヘキサンに対するCH2R/OMeの1,3-二軸相互作用は、ほぼ1.9 kcal/molであると知られており、テトラヒドロピランに対する〜3 kcal/mol(1.6×1.9 kcal/mol)に対応するものであろう(例として、Corey, E. J.; Feiner, N. F. J. Org. Chem. 1980, 45, 765およびそこに引用された参考文献を参照)。加えて、シクロヘキサンおよびテトラヒドロピランの舟型配座異性体は夫々、対応する椅子型配座異性体と比べて、5.5および3.9 kcal/molによって不安定化されると見積もられた。よって、我々は、J-bにおける舟型立体配座に起因する不安定化が3.9〜5.5 kcal/molの範囲にあると仮定した(例として、Eliel, E. L.; Allinger, N. L. Angyal, S. J.; Morrison, G. A. Conformational Analysis; John Wiley: New York, 1965, p 244を参照)。これらの因子を考慮すると、Kは大体、Jより3〜4 kcal/molの差でエネルギー的に好ましいと見積もられた。
上で提案された合成計画の実現可能性を試験するため、第一に研究したのは、2つの理由から2-ピリジルチオエステル8の合成であった。第一に、γ-ラクトン3が2から容易に入手可能であり、これはC27〜C37構成ブロックの合成の出発材料であり、かつD-ガラクタール(1)から多量に入手可能であった(例として、Chen, C.-L.; Namba, K.; Kishi, Y. Org. Lett. 2009, 11, 409を参照)。第二に、2-ピリジルチオエステル8が、以下のZr/Ni媒介ワンポットケトン合成を研究するための良好なモデル基質であるはずである。
図16は、γ-ラクトン3からの8の合成を要約する。よって、γ-ラクトン3は端的に、δ-ラクトン4へ優れた全収率で転換された。4と5-5とのカップリングは、THF中の2つの基質の混合物中へのt-BuLiのゆっくりとした添加によって達成された。不飽和ベンジルエステル基を、3ステップ、すなわち、(1)末端オレフィンのジヒドロキシル化、(2)酸化的開裂、および(3)ホーナー・エモンズ反応で、6上に組み込むことで、7が優れた全収率で供給された。代わりに、6から7への転換を、メタセシスを用いたワンステップで実現した(例として、Trnka, T. M.; Grubbs, R. H. Acc. Chem. Res. 2001, 34, 18; Schrock, R. R. Adv. Syn. Catal. 2007, 349, 41; Hoveyda, A. H.; Zhugralin, A. R. Nature 2007, 450, 243; Araki, M.; Sakata, S.; Takei, H.; Mukaiyama, T. Bull. Chem. Soc. Jpn. 1974, 47, 1777を参照)。費用対効果のせいで、前者の3ステップ手順を分取目的で選出した。
オキシ-マイケルプロセスにおける7の挙動は、IからKになるケースと同様であった。MeCN中DBUおよびLiBrを室温にて用いた処置の際、7は初めに、速度論的および熱力学的に制御された産物の2:1混合物を与えたが、これらは室温にて12時間平衡化されたことで、ほとんど独占的に熱力学的に制御された産物になった。この転換において、ベンジルエステルは部分的に加水分解されたが、しかしベンジルエステルの加水分解はBnOAcの添加によって完全に抑制されたことが見出された。準備して(Preparatively)、DBU(5 equiv)/LiBr(10 equiv)/BnOAc(10 equiv.)を用いた処置の際、7は、所望される、熱力学的に制御された産物を優れた全収率で与えた。オキシ-マイケル産物の立体化学をNOE実験によって確認した;強い交差ピークがC40-HとC48-Hとの間に観察された。最後に、必要な官能基の調整を4つのステップ、すなわち(1)C41 MPM基の脱保護、(2)その結果得られたアルコールの、TESを用いた保護、(3)脱ベンジル化、および(4)チオエステル形成で行った。このようにして得られた2-ピリジルチオエステル8を完全に特徴付けし、暗所−20℃にて保管することで安定であることが見出された。3から8の全収率は5-gスケール調製で>50%であった。
図17はハリコンドリン系における左半分の合成を要約する。この合成を、ハリコンドリンBの左半分の当初合成と併せて、先行するセクションにおいて論じられたC38〜C52構成ブロックの合成において獲得した知識に基づき設計した。エポキシγ-ラクトン9を、1992年に報告された方法によってL-グロノ-γ-ラクトンから合成したが(例として、Buszek, K. R.; Fang, F. G.; Forsyth, C. J.; Jung, S. H.; Kishi, Y.; Scola, P. M.; Yoon, S. K. Tetrahedron Lett. 1992, 33, 1553を参照)、cis-ビニルヨウ化物5-10を市販の(S)-グリシドールから4ステップで調製した。次いで9および10を、標準的なCu媒介化学を使用してカップリングさせた。1.8当量の10を使用して、γ-ラクトン11を81%収率で単離した。11におけるホモアリル型アルコールを、シャープレスVO(TMHD)2媒介方法、これに続きC48アルコールのTES-保護でエポキシ化することで、>50:1立体選択性をもつエポキシ−γ-ラクトン12が11からの85%全収率で与えられた(例として、Sharpless, K. B.; Michaelson, R. C. J. Am. Chem. Soc. 1973, 95, 6136を参照)。12の5との次のカップリングを、THF中の2つの基質の混合物中へのt-BuLiのゆっくりとした添加によって最も良く達成し、13が85%収率で与えられたが、ケトール(主)とケト/アルコール(副)との混合物として存在していた。試験された酸のうち(PhO)2P(=O)OHが、C47にてマスクされたアルコールによって分子内エポキシド開環を容易にするのに最も有効であることが見出された。図16に概説された転換に対する微修正で、14が左半分17へ転換された。よって、14の末端オレフィンを不飽和ベンジルエステル16へ変換した。この系において、C48アルコールの保護基というマスクを取ることは必要であった;(PhO)2P(=O)OHを用いた処置の際、14における2つのTES基を選択的に除去することで15が供給された。
不飽和ベンジルエステル15を、7に最適化された条件下でオキシ-マイケル反応に供することで(図16)、所望の産物16が86%収率で供給された。オキシ-マイケル反応における16の立体化学的な挙動は、7のもの(全体的な立体選択性および速度論的に制御された産物の熱力学的に制御された産物への平衡化を包含する)と極めて同様であることが見出された。しかしながら、この系において、あるマイナーな副産物(one-minor by-product)が〜8%収率で単離された。分光分析(HRMS、1H-および13C-NMR、IR)はこの副産物が18であると示唆した。これは、不飽和ベンジルエステルへのカルバニオン攻撃を介して生じたようである(cf. Lにおける赤色矢印)。18の構造情報は即時に、Asano、Matsubaraおよび共同研究者らによって近年報告された有機触媒の使用による副産物形成を除外または抑制する可能性を示唆した(例として、Yoneda, N.; Fukata, Y.; Asano, K.; Matsubara, S. Angew. Chem. Int. Ed, 2015, 54, 15497を参照)。実に、非キラルチオ尿素Mの添加は、18がない2つのジアステレオマーの2:1混合物を与えるという予想される効果を有した。原則として、キラルチオ尿素は、2つのジアステレオマーのうち一方を優先的に形成することを強制するはずである。しかしながら、実際には、不斉誘導はキラル有機触媒を用いた適度なものしかなかった。よって、2:1混合物を平衡化条件に供することで、ほとんど独占的に16が、15からの93%全収率で供給された。明らかに、平衡化がレトロ-オキシ-マイケル/オキシ-マイケルプロセスを介して起こった。しかしながら、不思議なことに、平衡化ステップで形成された18は検出可能な量ではなかった。構造上7と比較して、15は1つの追加の遊離ヒドロキシル基をC51にて有していた。その追加の遊離ヒドロキシル基は、オキシ-マイケル反応における成果全体に影響を及ぼしていた可能性があった。なぜなら塩基性条件の下で実行されていたからである。しかしながら、TBSで保護されたC51-アルコールをもつ基質は、実質上同一の反応性プロファイルを15が呈したように呈したことが実証された。最後に、ハリコンドリン系における左半分17が、16から82%全収率で滞りなく得られた。
図18はホモハリコンドリン系における左半分の合成を要約する。またもや、この合成は、先の研究を通して獲得された知識に基づいた(例として、Fang, F. G.; Kishi, Y.; Matelich, M. C.; Scola, P. M. Tetrahedron Lett. 1992, 33, 1557を参照)。合成はγ-ラクトン3を用いて始められるが、これは、標準的な合成操作によって20を介して21へ転換された。シャープレス不斉エポキシ化(例として、Katsuki, T.; Sharpless, K. B. J. Am. Chem. Soc. 1980, 102, 5974を参照)を、C53〜C55部分を立体選択的に導入するために使用した。つまり、21のアリル型アルコールの不斉エポキシ化、これに続く酸処置が、トリオール22を優れた全収率で与えた。シャープレス不斉エポキシ化によって導入されたエポキシドの絶対立体化学に基づき、22の立体化学を、示されるとおりに割り当て、そのC55モノ-3,5-ジニトロベンゾアートのX線分析によって確認した。この実験は、ホモハリコンドリンについてNMR分析からこれまでに提案されたC53/C54-立体化学を証明した。トリオール22をδ-ラクトン23へ移し、次いで不飽和ベンジルエステル24へ良好な全収率で移した。[6,6]-スピロケタールを構築する分子内オキシ-マイケルにおける24の挙動全体は、15で観察されたものと同様であった。最後に、2-ピリジルチオエステル26を、前述同様25から確保した。
図19はノルハリコンドリン系における左半分の合成を要約する。2つの修正を用いて、この合成を先のケースのとおりに実行した。第一に、ノルハリコンドリン系におけるC53末端はカルボン酸であったが、これを、29から選択的に調製された一級アルコールの酸化を介して導入した。第二に、TES基を、C50にてアルコールを保護するために選出した。特に、オキシ-マイケル転換における不飽和ベンジルエステル28の挙動が、7のと実質上同一であることが見出された。このようにして合成された2-チオピリジンエステル32が、中性シリカゲルクロマトグラフィーを介して単離されて、完全に特徴付けされた。
左半分の合成のための実験手順
ハリコンドリン類似体

CH2Cl2(100 mL)中ラクトン2(10.0g、29.2 mmol、1 eq.)およびEt3N(20.0 mL、143 mmol、5.0 eq.)の撹拌された溶液へ、TBSOTf(17.0 mL、74.0 mmol、2.5 eq.)を0℃にて加えた。室温にて3 h撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料をさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
粗シリルエノールエーテル(29.2 mmolと計算された、1 eq.)を、EtOAc(200 mL)とTHF(30 mL)とsat. NH4Cl aq.(300 mL)との混合物に溶解した。50℃にて3 h撹拌後、混合物を室温まで冷却した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗ラクトンをCH2Cl2/ヘキサンから再結晶化させることで無色結晶としてラクトン3(1st再結晶化から9.68 g、および2nd再結晶化から300 mg:計9.98g、29.1 mmol、2ステップで100%)が与えられた。得られた分光分析データは、文献においてこれまでに報告されたものと一致する。
CH2Cl2(63 mL)中3(4.3g、12.6 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、DIBAL溶液(ヘキサン中1.0 Mの16.4 mL、16.4 mmol、1.3 eq.)を−78℃にて加えた。40 min撹拌後、反応をMeOHで同じ温度にてクエンチした。次いで10% ロッシェル塩 aq.を加えた。混合物を室温にて2 h撹拌することで透明な二相混合物が与えられた。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗ラクトールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。THF(50 mL)中Ph3PCH3Br(18.0g、50.4 mmol、4 eq.)の懸濁液へ、t-BuOK(4.24g、37.8 mmol、3 eq.)を0℃にて加えた。THF(13 mL)中の粗ラクトール(12.6 mmolと計算された)の溶液を反応混合物中へ加え、次いで氷浴を除去した。室温にて1.5 h撹拌後、反応をsat. NH4Cl aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をヘキサン-EtOAc(10:1)に溶解してシリカゲルのパッド(ヘキサン中9% EtOAc)に通過させることで無色固体としてS-1(4.15g、12.1 mmol、2ステップで96%)が与えられた。S-1:[α]20 D -36.8(c 1.14、CHCl3)。MP:90〜93℃(ヘキサンから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 6.19 (1H, ddd, J =17.3, 10.6, 6.7 Hz), 5.20-5.11 (2H, m), 4.13 (1H, d, J = 12.3 Hz), 3.93 (1H, dd, J = 2.9, 2.9 Hz), 3.84 (1H, dd, J = 12.3, 2.9 Hz), 3.71 (1H, d, J = 10.6 Hz), 3.58 (1H, m), 3.00 (1H, m), 2.74 (1H, d, J =9.4 Hz), 2.64 (1H, d, J = 2.9 Hz), 2.18 (1H, ddd, J = 14.7, 2.9, 2.9 Hz), 1.18 (9H, s), 1.15 (1H, ddd, J = 14.7, 3.2, 3.2 Hz), 1.08 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.05 (9H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 142.6, 113.5, 85.5, 76.5, 69.7, 68.6, 64.2, 38.6, 36.9, 27.9, 27.5, 23.3, 20.6, 15.0 ppm. FTIR (film): 3503, 2960, 2933, 2858, 1474, 1132, 1091, 1022, 950, 908, 844, 825, 766, 651 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C18H34O4SiNa, 365.2119; found, 365.2116.
S-1(4.66g、13.6 mmol、1 eq.)を9-BBN溶液(THF中0.5 Mの68 mL、34 mmol、2.5 eq.)に室温にて溶解した。同じ温度にて1.5 h撹拌後、H2O(68 mL)およびNaBO3・H2O(20.4g、204 mmol、15 eq.)を加えた。同じ温度にて2 h撹拌後、反応物を濾紙に通して濾過した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中9%、25%、次いで50% EtOAc)によって精製することで無色アモルファス固体としてS-2(4.94g、13.7 mmol、定量的)が与えられた。S-2:[α]20 D -7.6(c 1.01、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ 4.33 (1H, m), 4.16 (1H, dd, J = 12.3, 2.4 Hz), 4,11 (1H, m), 3.67 (1H, brs), 3.63 (1H, dt, J = 10.7, 6.4, 6.4 Hz), 3.59-3.45 (2H, m), 3.27 (1H, m), 2.95 (1H, d, J = 9.4 Hz), 2.26 (1H, dt, J = 14.7, 2.9 Hz), 2.02 (1H, m), 1.93 (1H, br), 1.70 (1H, dddd, J = 13.6, 6.6, 6.6, 6.6 Hz), 1.65 (1H, dt, J = 14.7, 2.9, 2.9 Hz), 1.51 (1H, m), 0.95 (9H, s), 0.94 (9H, s), 0.86 (3H, d, J = 7.0 Hz). 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 86.3, 76.6, 69.7, 68.5, 64.3, 61.1, 38.3, 36.9, 32.2, 27.9, 27.4, 23.3, 20.5, 16.6 ppm. FTIR (film): 3525, 2933, 2859, 1473, 1145, 1091, 1053, 1023, 954, 869, 839, 826, 764, 651, 447 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C18H37O5Si, 361.2405; found, 361.2415.
CH2Cl2(136 mL)中S-2(13.6 mmolと計算された)の撹拌された溶液へ、NaHCO3(11.4g、136 mmol、10 eq.)を加えた。混合物を4℃まで冷却し、次いでPhI(OAc)2(13.1g、40.8 mmol、3 eq.)およびTEMPO(213 mg、1.36 mmol、10 mol%)を加えた。同じ温度にて15 h撹拌後、反応を10% Na2S2O3 aq.およびsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、9%、17%、次いで33% EtOAc)によって精製することで無色固体として4(4.68g、13.1 mmol、2ステップにおいて97%)が与えられた。4:[α]20 D -12.7(c 2.29、CHCl3)。MP:147〜150℃(ヘキサン-EtOAcから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ 4.11 (1H, dd, J = 12.9, 1.2 Hz), 3.96 (1H, dd, J = 12.6, 3.2 Hz), 3.89 (1H, m), 3.43 (1H, m), 2.55 (1H, m), 2.53 (1H, m), 2.43 (1H, dd, J = 17.0, 13.5 Hz), 2.28-2.20 (2H, m), 1.29 (1H, m), 1.21 (9H, s), 1.13-1.07 (10H, m), 0.76 (3H, d, J = 6.5 Hz). 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 169.0, 77.1, 75.0, 73.3, 68.0, 66.5, 35.9, 33.9, 31.3, 28.1, 27.2, 23.4, 20.4, 16.7 ppm. FTIR (film): 2933, 2857, 1727, 1474, 1364, 1180, 1136, 1109, 1045, 976, 829, 770, 645, 443 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C18H32NaO5Si, 379.1911; found, 379.1912.
THF中4(1.0g、2.80 mmol)および5(1.36g、3.93 mmol、1.4 eq.)の溶液をArでの気泡撹拌(bubbling)によって脱気した。溶液へt-BuLi溶液(ペンタン中1.7 Mの4.23 mL、7.29 mmol、2.6 eq.)を−78℃にて10 minにわたり滴加した。同じ温度にて15 min撹拌後、反応をsat. NH4Cl aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%、次いで30% EtOAc)によって精製することで無色油として6(1.46g、2.53 mmol、90%)が与えられた。6はケトン型とケタール型との平衡混合物として得られた(C6D6中ca. 4:1比率)。ここでは主であるケトン型についてのスペクトルデータのみを示す。6:[α]20 D -17.4(c 1.44、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.26 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.83 (2H, d, J = 8.7 Hz), 5.63 (1H, ddd, J = 17.1, 10.8, 7.8 Hz), 5.14-5.09 (2H, m), 4.53 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.21 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.10 (1H, d, J = 12.6 Hz), 3.93 (1H, dd, J = 2.7, 2.7 Hz), 3.85 (1H, dd, J = 12.6, 3.0 Hz), 3.64 (1H, d, J = 10.2 Hz), 3.57 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.48 (1H, dd, J = 7.2, 7.2 Hz), 3.34 (3H, s), 2.81-2.68 (4H, m), 2.64 (1H, s), 2.50-2.46 (1H, m), 2.28 (1H, dd, J = 15.3, 7.5 Hz), 2.24 (1H, dd, J = 16.5, 8.7 Hz), 2.15 (1H, ddd, J = 14.4, 2.7, 2.7 Hz), 1.16 (9H, s), 1.16-1.13 (1H, m), 1.04 (9H, s), 1.02 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.97 (3H, d, J = 7.2 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 209.1, 159.6, 137.8, 131.3, 129.5, 118.1, 114.0, 84.9, 84.2, 76.5, 70.2, 69.7, 68.5, 64.1, 54.8, 47.3, 46.2, 37.0, 34.1, 31.4, 27.9, 27.5, 23.3, 20.5, 16.5, 16.1 ppm. FTIR (film): 3527, 2933, 2858, 1708, 1613, 1513, 1473, 1247, 1146, 1091, 1022, 956, 652, 447 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C32H52NaO7Si, 599.3375; found, 599.3376.
アセトン(17.4 mL)中6(1.0g、1.73 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、NMMO(405 mg、3.46 mmol、2 eq.)およびOsO4溶液(H2O中0.02 Mの8.8 mL、0.173 mmol、10 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて21 h撹拌後、混合物を水で希釈した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのパッド(EtOAc)に通過させて減圧下で濃縮した。得られた粗材料をさらなる精製はせずに次の反応に使用した。CH2Cl2(17.3 mL)中ジオール(1.73 mmolと計算された)の撹拌された溶液へ、K2CO3(717 mg、5.19 mmol、3 eq.)およびPb(OAc)4(920 mg、2.08 mmol、1.2 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて1 h撹拌後、反応混合物をシリカゲルのパッド(EtOAc)に通過させた。濾過物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、9%、17%、次いで25% EtOAc)によって精製することで無色油としてS-3(826 mg、1.43 mmol、2ステップで83%)が与えられた。S-3はヘミアセタールの平衡混合物として得られた(C6D6中ca. 4:1比率)。S-3:[α]20 D -39.3(c 1.01、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.19-7.16 (2H, m), 6.78-6.75 (2H, m), 5.41 (0.2H, dd, 11.1, 1.5 Hz), 4.93 (0.8H, dd, J = 13.2, 1.8 Hz), 4.54 (0.8H, d, J = 10.8 Hz), 4.44 (0.2H, d, J = 11.4 Hz), 4.31 (0.8H, d, J = 10.8 Hz), 4.26 (0.2H, d, J = 11.4 Hz), 4.21-4.17 (1.2H, m), 3.99 (0.8H, dd, J = 12.3, 2.7 Hz), 3.98 (0.2H, dd, J = 12.6, 3.6 Hz), 3.90-3.89 (0.8H, m), 3.87-3.86 (0.2H, m), 3.69 (0.2H, d, J = 10.8 Hz), 3.62 (0.8H, d, J = 4.2 Hz), 3.36 (0.8H, d, J = 12.6 Hz), 3.62 (0.8H, d, 4.2 Hz), 3.36 (0.8H, d, J = 12.6 Hz), 3.29 (0.6H, s), 3.28 (2.4H, s), 3.19 (0.8H, s), 2.81 (0.2H, d, J = 3.0 Hz), 2.77 (0.8H, d, J = 2.4 Hz), 2.63 (0.8H, dd, J = 1.5, 1.5 Hz), 2.61 (0.2H, dd, J = 1.8, 1.8 Hz), 2.47-2.42 (0.2H, m), 2.34-2.25 (1.8H, m), 2.09 (0.8H, ddd, J = 15.0, 1.8, 1.8 Hz), 2.00 (0.2H, ddd, J = 15.0, 1.8, 1.8 Hz), 1.91-1.88 (0.4H, m), 1.74-1.61 (2.8H, m), 1.53-1.49 (1H, m), 1.42 (0.2H, ddd, J = 15.6, 4.2, 4.2 Hz), 1.36 (0.8H, ddd, J = 15.0, 4.5, 4.5 Hz), 1.29 (7.2H, s), 1.27 (1.8H, s), 1.14 (7.2H, s), 1.13 (1.8H, s), 1.07 (0.6H, d, J = 6.6 Hz), 1.03 (2.4H, d, J = 7.2 Hz), 1.01 (2.4H, d, J = 7.2 Hz), 1.00 (0.6H, d, J = 6.6 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 159.9, 159.7, 131.2, 129.6, 129.5, 128.5, 114.3, 114.0, 99.0, 98.4, 93.9, 91.2, 80.2, 78.6, 77.5, 77.4, 76.0, 72.2, 68.6, 68.5, 67.2, 67.0, 64.7, 64.0, 54.7, 38.5, 37.5, 37.4, 36.9, 36.4, 36.3, 29.5, 29.0, 27.8, 27.6, 23.41, 23.38, 23.1, 20.9, 17.9, 17.5, 17.2 ppm. FTIR (film): 3512, 2931, 2856, 1612, 1514, 1474, 1246, 1195, 1127, 1094, 1043, 1014, 966, 942, 828, 769, 735, 651, 441 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C31H50NaO8Si, 601.3167; found, 601.3168.
トルエン(3.6 mL)中S-3(208 mg、0.359 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、ベンジルジメチルホスホノアセタート(0.30 mL、1.44 mmol、4 eq.)およびK3PO4(232 mg、1.08 mmol、3 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて23 h撹拌後、反応混合物をシリカゲルのパッド(ヘキサン中50% EtOAc)に通過させることで粗不飽和エステル(7)(E/Z異性体の〜3:1混合物として)が与えられた。粗材料をさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
MeCN(3.6 mL)中の粗7(0.359 mmolと計算された、1 eq.)、BnOAc(541 mg、3.6 mmol、10 eq.)、およびLiBr(313 mg、3.6 mmol、10 eq.)の撹拌された溶液へ、DBU(0.269μL、1.80 mmol、5 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて12 h撹拌後、反応をsat. NH4Cl aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗スピロアセタールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。CH2Cl2(3.6 mL)およびリン酸緩衝液(pH=7、0.7 mL)中の粗スピロアセタール(0.359 mmolと計算された)の撹拌された溶液へDDQ(163 mg、0.72 mmol、2 eq.)を加えた。40 min撹拌後、反応を10% Na2S2O3 aq.およびsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、9%、13%、17% EtOAc)によって精製することで無色油としてアルコールS-4(160 mg、0.271 mmol、3ステップで75%)が与えられた。S-4:[α]20 D -51.3(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ : 7.24-7.01 (5H, m), 5.07 (1H, d, J = 12.3 Hz), 4.98 (1H, d, J = 12.3 Hz), 4.30 (1H, m), 4.22 (1H, d, J = 12.9 Hz), 4.16 (1H, dd, J = 10.0, 2.9 Hz), 4.00 (1H, dd, J = 12.6, 2.6Hz), 3.93 (1H, m), 3.87 (1H, m), 2.99 (1H, d, J = 8.2 Hz), 2.92-2.84 (2H, m), 2.71 (1H, brs), 2.32 (1H, dd, J = 16.1, 3.2 Hz), 2.28 (1H, d, J = 15.3 Hz), 2.18 (1H, m), 2.11 (1H, m), 1.74 (1H, dd, J = 13.5, 4.1 Hz), 1.66 (1H, dd, J = 12.9, 12.9 Hz), 1.55 (1H, ddd, J = 15.4, 4.5, 4.5 Hz), 1.36-1.20 (11H, m), 1.13 (9H, s), 1.05 (3H, d, J = 7.0 Hz), 0.92 (3H, d, J = 6.5 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ : 171.6, 136.7, 128.7, 128.5, 126.9, 92.3, 77.52, 77.48, 70.5, 69.4, 68.6, 67.2, 66.1, 63.7, 37.42, 37.38, 36.5, 36.4, 29.8, 29.1, 27.8, 27.6, 23.4, 20.9, 17.6, 17.4 ppm. IR (film): 3473, 2957, 2931, 2857, 1736, 1131, 1017, 974 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C32H50NaO8Si, 613.3167; found, 613.3169.
CH2Cl2(2.4 mL、0.1 M)中S-4(141 mg、0.239 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、イミダゾール(65 mg、0.96 mmol、4 eq.)およびTESCl(80.2μL、0.48 mmol、2 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて16 h撹拌後、反応をMeOHでクエンチした。混合物を濃縮しシリカゲルのパッド(25% EtOAc ヘキサン中)に通過させて減圧下で濃縮することで粗TESエーテルが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
EtOAc(3.5 mL)中の粗TESエーテル(0.239 mmolと計算された)の撹拌された溶液へ、湿式(wet)10% Pd/C(15 mg)を加えた。反応物を1気圧の水素の下、室温にて45 min撹拌した。混合物を脱気してN2で充填しシリカゲルのパッド(EtOAc)に通過させて減圧下で濃縮することで粗酸が与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
CH2Cl2(2.4 mL、0.1 M)中の粗酸(0.239 mmolと計算された)の撹拌された溶液へ、PPh3(94 mg、0.389 mmol、1.2 eq.)および(PyS)2(73.7 mg、0.335 mmol、1.4 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて17 h撹拌後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、9%、次いで17% EtOAc)によって精製することでチオエステル8(162 mg、0.229 mmol、3ステップで96%)が与えられたが、これは2%の(PyS)2を含有していた。ジスルフィド不純物は追加のカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2中0%、1%、2%、3%、次いで9% EtOAc)またはHPLC(カラム:DuPont Instruments ZORBAL SIL 21.2 mm x 25 cm(880952-101)、溶媒:ヘキサン中3% iPrOH、流速:10.0 mL/min、検出:254 nmおよび220 nmでのUV、tR=15 min)によって除去し得る。産物は淡黄色泡として得られた。8:[α]20 D -74.3(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (500 MHz, C6D6)δ : 8.33 (1H, m), 7.52 (1H, m), 6.94 (1H, m), 6.47 (1H, m), 4.25-4.16 (2H, m), 3.99 (1H, dd, J = 12.4, 2.7 Hz), 3.97-3.91 (2H, m), 3.27 (1H, m), 3.19 (1H, brs), 2.91 (1H, m), 2.72 (1H, brs), 2.59 (1H, dd, J = 14.9, 2.2 Hz), 2.34 (2H, d, J = 14.6 Hz), 2.24 (1H, m), 1.77-1.60 (4H, m), 1.52 (1H, m), 1.31 (9H, s), 1.13 (9H, s), 1.04-0.96 (12H, m), 0.93 (3H, m), 0.59 (6H, q, J = 7.8 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ : 194.7, 152.7, 150.6, 136.5, 128.5, 123.1, 97.4, 77.7, 77.5, 72.5, 70.0, 68.6, 67.3, 63.9, 47.8, 37.5, 36.7, 36.5, 30.5, 29.1, 27.8, 27.7, 23.4, 21.0, 18.5, 17.3, 7.4, 5.9 ppm IR (film): 2955, 2931, 2874, 2857, 1708, 1132, 1035, 974 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C36H62O7SSi2, 708.3780; found, 708.3779.
ハリコンドリン左半分

ジクロロメタン(250 mL)中の(S)-グリシドールS6(6.70g、90.0 mmol;AK Scientific)の溶液へ、イミダゾール(7.40g、108 mmol)およびTBSCl(14.9g、99.0 mmol)を0℃にて加えた。反応物を水(200 mL)でクエンチする前に、室温にて6 hr撹拌して、その結果得られた二層を分離した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させて濾過し減圧下で濃縮させることで粗油が与えられた。SiO2(ヘキサン/酢酸エチル=50/1)上の精製によって透明油としてS7(16.2g、95%)が与えられた。S7:[α]22 D=-2.2(c 1.0、CHCl3);1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ: 3.85 (1H, dd, J = 9.6, 3.2 Hz), 3.66 (1H, dd, J = 11.9, 5.0 Hz), 3.09 (1H, ddd, J = 7.5, 4.4, 3.0 Hz), 2.77 (1H, dd, J = 5.1, 4.5 Hz), 2.64 (1H, dd, J = 5.2, 2.6 Hz), 0.9 (9H, s), 0.09 (3H, s), 0.08 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 63.7, 52.4, 44.4, 25.8, 18.3, -5.3, -5.4 ppm. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C9H21O2Si 189.1305; found 189.1299.
乾燥THF(76.0 mL)中トリメチルシリルアセチレン(23.8 mL、167 mmol;Oakwood)の溶液をAr雰囲気下で−78℃まで冷却しn-BuLi(ヘキサン中2.50 M、61.3 mL、159 mmol)で処置した。30 min後、BF3・OEt2(18.9 mL、159 mmol)を滴加し、THF(30.0 mL)中エポキシドS7(15.0g、79.7 mmol)の溶液のゆっくりとした−78℃での添加がこれに続いた。反応混合物を飽和(sat’d-)NaHCO3(100 mL)およびジエチルエーテル(300 mL)の添加前に、同じ温度にて1 h撹拌した。その結果得られた二相の溶液を最大rtまで加温して層を分離した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗油が与えられた。SiO2上の精製(ヘキサン/酢酸エチル=10/1)によって透明油としてS8(20.5g、90%)が与えられた。S8:[α]22 D=-15.6(c 1.0、CHCl3);1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ 3.82-3.78 (1H, m), 3.73 (1H, dd, J = 10.0, 4.5 Hz), 3.67 (1H, dd, J = 9.5, 5.5 Hz), 2.52-2.44 (2H, m), 0.92 (9H, s), 0.16 (9H, s), 0.10 (6H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, CDCl3):δ 102.8, 87.0, 70.1, 65.4, 25.9, 24.5, 18.3, 0.02, -5.4, -5.4 ppm. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C14H30NaO2Si2 309.1677; found 309.1677.
ジクロロメタン(300 mL)中アルコールS8(20.5g、71.5 mmol)およびイミダゾール(7.3g、107 mmol)の溶液へ、TBSCl(14.0g、92.9 mmol)を0℃にて加えた。反応物を水(100 mL)の添加前に、rtにて6 hr撹拌した。混合物をヘキサン(200 mL)で抽出し有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗産物S9が与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。
メタノール(240 mL)中S9の溶液を、炭酸カリウム(11.9g、85.8 mmol)でrtにて処置した。6 h後、反応物をヘキサン(200 mL)で希釈しCelite(登録商標)のパッドに通して濾過した。減圧下での濃縮によって粗油が与えられたが、これをSiO2上の精製(ヘキサン/酢酸エチル=50/1)に供することで透明油としてS10(21.2g、2ステップで90%)が与えられた。S10:[α]22 D=+ 6.0(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ: 3.81 (1H, quint, J = 5.5 Hz), 3.53-3.52 (2H, m), 2.46 (1H, ddd, J = 14.0, 5.5, 2.5 Hz), 2.29 (1H, ddd, J = 14.0, 6.0, 2.5 Hz), 1.94 (1H, t, J = 2.5), 0.89 (18H, s), 0.12 (3H, s), 0.08 (3H, s), 0.06 (3H, s), 0.05 (3H, s). 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 81.7, 71.8, 69.6, 66.4, 25.9, 25.8, 24.3, 18.3, 18.1, -4.5, -4.7, -5.4, -5.4 ppm. FTIR (film): 2955, 2929, 2886, 2857, 2124, 1472, 1361, 1253, 1116, 1078, 832, 773, 637 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C17H37O2Si2 329.2327; found 329.2328.
無水三塩化インジウム(16.4g、74.0 mmol;Alfa Aesar 99.99%)をフラスコに入れホットガン(hot gun)で3 min真空加熱した。インジウム塩をアルゴン雰囲気下THF(220 mL)で0℃にて溶解した。−78℃まで冷却した際、溶液が白色懸濁液に変わった。次いでDIBAL(ヘキサン中1.0 M、71.3 mL、71.3 mmol)を懸濁液へ−78℃にて滴加した。混合物を2.5 hr撹拌することで水素化物ジクロロインジウムが調製された。S10(18.1g、54.8 mmol)およびトリエチルボラン(1.0 M ヘキサン溶液、11.0 mL、11.0 mmol;Aldrich)を反応混合物へ加え、その結果得られた混合物を−78℃にて4.5 hr撹拌した。THF(80.0 mL)中ヨウ素(41.8g、164 mmol)を反応混合物へ加えた。−78℃にて20 min撹拌後、反応物を飽和NaHCO3溶液中へ注いだ。Na2S2O3溶液を加えることで過剰ヨウ素を吸収させた(consume)。次いで飽和酒石酸ナトリウムカリウム溶液を加えて1 hr激しく撹拌した。混合物をヘキサンおよび酢酸エチル(4:1、1000 mL)で2度抽出した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗油が与えられた。SiO2上の精製(ヘキサン/酢酸エチル=100/1)によって、透明油として10(21.3g、85%、Z/E>99:1)が与えられた。10:無色油。[α]22 D=+ 3.0(c 0.9、CHCl3)。1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ: 6.29-6.24 (2H, m), 3.77 (1H, quint, J = 5.4 Hz), 3.51 (1H, dd, J = 10.2, 6.6 Hz), 3.40 (1H, dd, J = 10.2, 6.6 Hz), 0.88 (9H, s), 0.86 (9H, s), 0.05 (3H, s), 0.04 (3H, s), 0.04 (3H, s), 0.03 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, CDCl3)δ: 138.0, 83.7, 71.9, 67.0, 39.8, 26.0, 25.9, 18.4, 18.1, -4.4, -4.7, -5.3, -5.3 ppm. FTIP (film): 2954, 2928, 2885, 2857, 1610, 1471, 1389, 1306, 1113, 1081, 831, 772 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C17H38IO2Si2 457.1450; found 457.1455.
無水Et2O(64 mL)中ヨウ化ビニル10(5.79g、12.7 mmol、1.8 equiv.)の溶液へ、n-BuLi(ヘキサン中2.52 M、4.8 mL、1.75 equiv.;Aldrich)をAr雰囲気下−78℃にて滴加して透明な混合物を同じ温度にて1 h撹拌した。Li 2-チエニルシアノ銅塩(THF中0.25 M、53.4 mL、2.0 equiv.;Aldrich)を−78℃にて10 minにわたりゆっくり加えて、これを、BF3・Et2O(0.87 mL、7.04 mmol、1.6 equiv.)の添加前に、30 min撹拌した。20 min後、無水Et2O(5.0 mL)中エポキシド9(1000 mg、7.04 mmol、1.0 equiv.)の溶液を−78℃にて滴加して黄色反応混合物を同じ温度にて1 hr撹拌した。反応をsat. NH4Cl aq.(90 mL)と30% aq.NH4OH(10 mL)との混合物のゆっくりとした0℃での添加によってクエンチしrtにて2 hr撹拌した。二相の混合物をEt2O(200 mL)で希釈して層を分離して、有機層をNa2SO4上で乾燥させて減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中25% EtOAc)によって精製することで油として11(2.69g、81%)が得られた。11:[α]22 D=+ 13.0(c 1.0、CDCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 5.74 (1H, dd, J = 10.8, 8.4 Hz,), 5.47 (1H, dd, J = 10.8, 7.8 Hz), 3.83-3.79 (m, 1H), 3.63 (1H, dd, J = 9.9, 5.1 Hz), 3.56 (1H, dd, J = 10.2, 6.6 Hz), 3.45 (1H, dd, J = 6.0, 2.4 Hz), 3.25-3.24 (1H, m), 2.50-2.35 (3H, m), 2.37 (1H, dd, J = 16.8, 9.0 Hz), 2.23-2.14 (2H, m), 1.95 (1H, d, J = 6.0 Hz), 1.59 (1H, dd, J = 17.1, 8.1 Hz), 1.00 (9H, s), 0.99 (9H, s), 0.53 (3H, d, J = 7.2 Hz,), 0.13 (3H, s), 0.12 (3H, s), 0.10 (3H, s), 0.09 (3H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 175.5, 129.6, 127.1, 87.8, 73.3, 70.9, 67.3, 36.8, 32.8, 32.5, 31.3, 26.1 (×3), 26.2 (×3), 18.6, 18.4, 18.1, -4.2, -4.4, -5.1, -5.2 ppm. FTIP (film): 3450, 2958, 2930, 2858, 1778, 1472, 1428, 1389, 1361, 1252, 1113, 835, 776, 738, 703 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C24H48O5NaSi2 + 495.2932; found 495.2940.
トルエン(10 mL)中アルケン11(490 mg、1.04 mmol、1.0 equiv.)の溶液へ、VO(TMHD)2(23 mg、5 mol%)およびtert−ブチル水素過酸化物(TBHP)(デカン中5.5 M、380μL、2.0 equiv.;Aldrich)を加えることで赤みを帯びた溶液が形成された。反応混合物を、sat. Na2S2O3/NaHCO3溶液(v:v=1:1)でクエンチする前に、rtにて5.5 hr撹拌した。その結果得られた二相の混合物をEt2O(10 mL)で希釈して層を分離した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ濃縮しシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中33% EtOAc)によって精製することで無色油としてS11(450g、89 %、dr>50:1)が得られた。S11:[α]22 D=+ 26.0(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 3.92 (1H, quint, J = 5.4 Hz,), 3.70 (1H, dd, J = 10.2, 5.1 Hz), 3.66-3.62 (2H, m), 3.76 (1H, dd, J = 9.9, 6.3 Hz), 3.14-3.11 (2H, m), 2.97 (1H, dt, J = 14.4, 4.2 Hz), 2.47 (1H, dd, J = 18.0, 9.6 Hz), 2.31-2.24 (1H, m), 1.84 (1H, dt, J = 14.4, 4.8 Hz), 1.77-1.62 (4H, m), 0.97 (9H, s), 0.96 (9H, s), 0.67 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.12 (3H, s), 0.11 (3H, s), 0.08 (3H, s), 0.07 (3H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 176.1, 88.3, 72.2, 70.5, 67.5, 53.7, 53.4, 36.8, 33.2, 31.9, 31.2, 26.2 (×3), 26.1 (×3), 18.6, 18.5, 18.4, -4.2, -4.6, -5.2, -5.2 ppm. FTIP (film): 3450, 2955, 2929, 2857, 1779, 1472, 1463, 1388, 1361, 1253, 1115, 835, 776, 738 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C24H48O6NaSi2 + 511.2882; found 511.2877.
ジクロロメタン(9.2 mL)中S11(450 mg、0.92 mmol、1.0 equiv.)およびイミダゾール(251 mg)の溶液へ、TESCl(308 μL)を0℃にて加えた。反応物を、sat. NaHCO3でクエンチする前に、0℃にて1 hr撹拌した。二相の混合物 をジクロロメタンで希釈して層を分離した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗油が与えられた。SiO2上の精製(ヘキサン中9% EtOAc)によって透明油として12(528 mg、95%)が得られた。12:[α]22 D=+ 26.9(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (500 MHz, C6D6)δ: 3.97 (1H, quint, J = 5.4 Hz,), 3.94 (1H, dd, J = 5.0, 3.5 Hz), 3.89-3.85 (1H, m), 3.76 (1H, dd, J = 10.0, 5.5 Hz), 3.65 (1H, dd, J = 10.5, 6.0 Hz) , 3.15 (1H, dt, J = 7.5, 4.0 Hz), 2.92 (1H, dt, J = 9.0, 4.0 Hz), 2.40 (1H, dd, J = 17.2, 9.2 Hz), 2.13-2.09 (1H, m), 2.04 (1H, ddd, J = 14.0, 7.5, 3.5 Hz), 1.95 (1H, ddd, J = 14.5, 5.5, 4.5 Hz), 1.71-1.64 (2H, m), 1.59 (1H, ddd, J = 13.5, 8.0, 4.5 Hz), 1.00 (9H, s), 0.98 (9H, s), 0.97 (9H, t, J = 8.5 Hz), 0.68 (3H, d, J = 6.5 Hz,), 0.58 (6H, q, J = 8.0 Hz,), 0.14 (3H, s), 0.13 (3H, s), 0.11 (3H, s), 0.09 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 175.3, 86.9, 72.2, 71.7, 67.7, 53.7, 52.4, 36.8, 33.5, 32.4, 31.2, 26.2 (×3), 26.1 (×3), 19.2, 18.6, 18.3, 7.1, 7.0, 6.3, 5.3, -4.2, -4.7, -5.2, -5.2 ppm. FTIP (film): 2955, 2929, 2878, 2857, 1781, 1472, 1463, 1388, 1361, 1250, 1097, 1005, 832, 774, 735 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C30H62O6NaSi3 + 625.3746; found 625.3748.
THF中12(193 mg、0.32 mmol)および5(155 mg、0.45 mmol、1.4 eq.)の溶液をArでの気泡撹拌によって脱気した。溶液へt-BuLi溶液(ペンタン中1.7 Mの0.49 mL、14.6 mmol、2.6 eq.)を−78℃にて10 minにわたり滴加した。同じ温度にて15 min撹拌後、反応をsat. NH4Cl aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄しNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%、次いで30% EtOAc)によって精製することで無色油として13(225 mg、0.27 mmol、85%)が与えられた。13はケトン型とケタール型との平衡混合物として得られた(ca. 1:1比率)。
10.1 mLのトルエン中13(500 mg、0.607 mmol)の溶液へ、(PhO)2P(=O)OH(2 mL トルエン中15.2 mg)を0℃にて加え、その結果得られた混合物を、5 mLの飽和水性NaHCO3によってクエンチする前に、室温にて12 hr撹拌した。有機層を除去して水性層を酢酸エチル(30 mL)で3回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。次いでその結果得られた油を、イミダゾール(413 mg、6.07 mmol)およびTESCl(509 μL、3.04 mmol)の0℃での添加前に、6 mLのジクロロメタンに溶解した。その結果得られた混合物を、5 mLの飽和水性NH4Clによってクエンチする前に、室温にて2 hr撹拌した。有機層を除去して水性層を酢酸エチル(30 mL)で3回抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中9% EtOAc)によって精製することで透明油として14が得られた(484 mg、2ステップで85%)。14:[α]22 D=-5.8(c 1.1、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.24 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.82 (1H, d, J = 9.0 Hz), 5.63 (1H, ddd, J = 17.4, 10.8, 7.8 Hz), 5.13 (1H, dd, J = 8.4, 3.0 Hz), 5.10 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.54 (1H, d, J = 10.8 Hz), 4.27-4.24 (1H, m), 4.21 (1H, d, J = 7.6 Hz), 4.06-4.03 (1H, m), 4.00-3.98 (1H, m), 3.83 (1H, dd, J = 10.5, 3.3 Hz), 3.76 (1H, q, J = 4.8 Hz), 3.72 (1H, dd, J = 10.2, 6.0 Hz), 3.49 (1H, t, J = 6.9 Hz), 3.33 (3H, s), 3.12 (1H, dd, J = 8.4, 4.2 Hz), 3.04 (1H, dd, J = 16.8, 3.0 Hz), 2.77-2.71 (2H, m), 2.59-2.53 (1H, m), 2.36 (1H, dd, J = 16.2, 10.2 Hz), 2.31 (1H, dd, J = 16.8, 9.0 Hz), 2.00-1.91 (2H, m), 1.76 (1H, ddd, J = 12.6, 7.8, 3.6 Hz), 1.59 (1H, ddd, J = 12.6, 7.2, 2.4 Hz), 1.14 (9H, t, J = 7.8 Hz), 1.08 (9H, s), 1.03 (9H, s), 1.01 (3H, d, J = 5.4 Hz), 0.99 (1H, t, J = 8.4 Hz), 0.82 (3H, q, J = 7.8 Hz), 0.81 (3H, q, J = 7.8 Hz), 0.57 (6H, q, J = 7.8 Hz,), 0.28 (3H, s), 0.28 (3H, s), 0.15 (6H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 208.4, 159.7, 137.8, 131.4, 129.5, 118.1, 114.0, 87.4, 84.1, 81.3, 72.7, 72.2, 71.3, 70.3, 68.2, 54.8, 47.6, 46.4, 39.1, 39.0, 33.9, 28.9, 26.3 (×6), 18.7, 18.5, 17.4, 16.6, 7.9, 7.2, 5.8, 5.3, -3.9, -4.2, -5.0, -5.1 ppm. FTIP (film): 2956, 2932, 2880, 2855, 1713, 1615, 1514, 1463, 1381, 1361, 1249, 1079, 1039, 944, 833, 775, 736 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C50H96O8NaSi4 + 959.6074; found 959.6070.
アセトン(19.2 mL)中14(1.80g、1.92 mmol、1.0 equiv.)の溶液へ、NMMO(449 mg、3.84 mmol、2.0 equiv.)および水溶液OsO4(4.88 mL、0.096 mmol、5 mg/mL H2O、5 mol%)を加えた。反応混合物を15 hr撹拌し、次いでNa2SO3 aq.でクエンチした。混合物をEtOAcで2度抽出しNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。残渣をEtOAcとともにSiO2のパッドに通過させて濃縮した。さらなる精製はせずに粗材料を次の反応に使用した。
DCM(19.2 mL)中ジオール(1.92 mmolと見積もられた、1.0 equiv.)の溶液へ、K2CO3(2.66g、19.2 mmol、10 equiv.)およびPb(OAc)4(1.36g、3.07 mmol、1.6 equiv.)を加えた。1 hr撹拌後、反応混合物をEtOAcとともにSiO2パッドに通過させて濃縮した。さらなる精製はせずに粗材料を次の反応に使用した。
トルエン(19.2 mL)中アルデヒド(1.92 mmolと見積もられた、1.0 equiv.)の溶液へ、(MeO)2P(=O)CH2CO2Bn(2.0 mL、9.6 mmol、5.0 equiv.)およびK3PO4(4.08g、19.2 mmol、10 equiv.)を室温にて加えた。もう12 h撹拌した後、反応混合物をEtOAc/ヘキサン(1/1)とともにSiO2のパッドを通過させ濃縮させることで、S12(1.65g、1.51 mmol、3ステップで82%、E/Z異性体の〜8:1混合物)が与えられた。S12:[α]22 D=-7.0(c 0.9、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.24 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.15 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.10 (2H, dd, J = 7.2, 7.2 Hz), 7.05 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.00 (1H, dd, J = 15.5, 6.3 Hz), 6.59 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.13 (1H, d, J = 15.5 Hz), 5.10 (1H, d, J = 12.0 Hz), 5.06 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.30 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.27-4.24 (1H, m), 4.03 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.00-3.97 (1H, m), 3.97-3.94 (1H, m), 3.78 (1H, dd, J = 10.6, 3.8 Hz), 3.71 (1H, q, J = 7.8 Hz), 3.65 (1H, dd, J = 16.8, 6.6 Hz), 3.55 (1H, t, J = 6.9 Hz), 3.27 (3H, s), 3.05 (1H, dd, J = 12.6, 4.2 Hz), 2.93 (1H, dd, J = 16.8, 3.0 Hz), 2.66-2.61 (1H, m), 2.50-2.44 (2H, m), 2.21 (1H, dd, J = 8.4, 8.4 Hz), 2.19 (1H, dd, J = 8.4, 8.4 Hz), 2.00-1.88 (2H, m), 1.70 (1H, ddd, J = 12.6, 7.8, 3.6 Hz), 1.55 (1H, ddd, J = 12.6, 7.2, 2.4 Hz), 1.08 (9H, t, J = 7.8 Hz), 1.03 (9H, s), 0.98 (9H, s), 0.96 (3H, d, J = 5.4 Hz), 0.93 (1H, t, J = 8.4 Hz), 0.88 (3H, q, J = 7.8 Hz), 0.76 (3H, q, J = 7.8 Hz), 0.52 (6H, q, J = 7.8 Hz,), 0.23 (6H, s), 0.20 (6H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 207.8, 165.5, 159.8, 147.7, 136.6, 130.6, 129.6, 128.69, 128.66, 128.3, 123.3, 114.0, 87.3, 81.6, 81.2, 72.6, 72.1, 71.2, 68.2, 66.4, 54.7, 47.6, 45.7, 39.0, 38.96, 33.5, 28.8, 26.2 (×6), 18.6, 18.4, 17.2, 16.5, 7.4, 7.2, 5.8, 5.2, -4.0, -4.3, -5.1, -5.2 ppm. FTIP (film): 2954, 2929, 2876, 2856, 1720, 1655, 1612, 1514, 1462, 1381, 1301, 1249, 1158, 1079, 1005, 835, 776, 740 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C50H96O8NaSi4 + 959.6074; found 959.6070.
S12(1.65g、1.51 mmol、1 eq.)のTHF-H2O(4:1、0.05 M)溶液へ、(PhO)2P(=O)OH(113 mg、0.45 mmol、0.3 eq.)を0℃にて加えた。その結果得られた混合物を5 mLの飽和水性NaHCO3によってクエンチする前に、室温にて24 hr撹拌した。有機層を除去して水性層を酢酸エチル(30 mL)で3回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。次いでその結果得られた油を、イミダゾール(414 mg、7.55 mol、5 eq.)およびTBSCl(274 mg、1.81 mmol、1.2 eq.)の0℃での添加前に、6 mLのジクロロメタンに溶解した。その結果得られた混合物を、5 mLの飽和水性NH4Clによってクエンチする前に、室温にて1時間撹拌した。有機層を除去して水性層を酢酸エチル(30 mL)で3回抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。SiO2上の精製(ヘキサン中30% EtOAc)によって15が透明油として得られた(1.02g、1.21 mmol、2ステップで80%)。15は、E/Z異性体の〜8:1混合物と併せて、ケトン型とケタール型との平衡混合物として得られた(C6D6中ca. 1:1比率)。
MeCN(14.2 mL、0.05 M)中15(600 mg、0.711 mmol、1 eq.)、BnOAc(122μL、0.711 mmol、1 eq.)、およびLiCl(302 mg、7.11 mmol、10 eq.)の溶液へ、DBU(2.13 mL、14.2 mmol、20 eq.)を加えた。室温にて12 hr撹拌後、反応混合物をSiO2パッドへロードしEtOAcによって洗浄した。混合物を濃縮しSiO2(ヘキサン中25% EtOAc)上で精製することで副産物18(48 mg、0.057 mmol、8%)と併せて16が得られた(516 mg、0.612 mmol、86%、dr=22:1)。16:[α]22 D=-29.3(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.23 (2H, d, J = 7.1 Hz), 7.19 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.11 (2H, dd, J = 7.5, 7.1 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 7.5, 7.5 Hz), 6.76 (2H, d, J = 8.4 Hz), 5.09 (1H, d, J = 12.0 Hz), 5.00 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.27-4.21 (2H, m), 4.15 (2H, d, J = 7.6 Hz), 3.95-3.77 (4H, m), 3.36 (1H, dd, J = 6.3, 3.6 Hz), 3.26 (1H, dd, J = 10.2, 2.4 Hz), 3.25 (3H, s), 2.89 (1H, dd, J = 15.0, 10.2 Hz), 2.77 (1H, s), 2.19 (1H, dd, J = 16.2, 3.0 Hz), 2.18-2.09 (1H, m), 2.08-2.02 (1H, m), 1.93-1.84 (2H, m), 1.57 (1H, t, J = 12.9 Hz), 1.49 (1H, t, J = 12.9 Hz), 1.38 (1H, dd, J = 12.0, 3.0 Hz), 1.31 (1H, dd, J = 12.8, 3.0 Hz), 1.14 (9H, t, J = 7.8 Hz), 1.08 (9H, s), 1.03 (9H, s), 1.01 (3H, d, J = 5.4 Hz), 0.88 (1H, t, J = 8.4 Hz), 0.82 (3H, q, J = 7.8 Hz), 0.81 (3H, q, J = 7.8 Hz), 0.57 (6H, q, J = 7.8 Hz,), 0.28 (3H, s), 0.28 (3H, s), 0.15 (6H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 171.5, 159.8, 136.6, 131.0, 129.7, 128.8, 128.7, 128.4, 114.0, 97.4, 80.5, 79.8, 78.1, 75.4, 72.2, 71.9, 70.7, 70.2, 67.9, 66.2, 54.7, 39.0, 37.9, 37.5, 37.0, 35.7, 30.5, 26.3 (×6), 18.7, 18.5, 18.2, 18.0, 7.2, 4.9, -4.0, -4.4, -5.1, -5.1 ppm. FTIP (film): 3545, 2956, 2927, 2856, 1736, 1613, 1514, 1462, 1381, 1303, 1249, 1096, 1038, 944, 835, 777 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C46H74O10NaSi2 + 865.4713; found 865.4723.
18(C-マイケル産物):[α]22 D=-10.0(c 0.95, CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.14 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.82 (1H, d, J = 9.0 Hz), 4.18 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.18-4.15 (1H, m), 4.12 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.06 (1H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz), 3.95-3.92 (1H, m), 3.83-3.78 (1H, m), 3.77-3.71 (1H, m), 3.34 (3H, s), 3.06 (1H, dd, J = 3.0, 2.4 Hz), 2.91 (1H, dd, J = 4.8, 2.4 Hz), 2.82 (1H, dd, J = 3.0, 3.0 Hz), 2.21 (1H, dd, J = 12.6, 2.4 Hz), 2.17 (1H, dd, J = 19.2, 8.4 Hz), 2.02 (1H, dd, J = 8.1, 3.3 Hz), 1.90-1.83 (3H, m), 1.80-1.74 (2H, m), 1.70 (1H, ddd, J = 14.4, 9.6, 4.8 Hz), 1.56-1.52 (1H, m), 1.35-1.30 (2H, m), 1.03 (9H, s), 0.99 (9H, s), 0.81 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.78 (1H, d, J = 6.0 Hz), 0.16 (6H, s), 0.11 (3H, s), 0.10 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6):δ 169.1, 159.8, 131.0, 129.3, 129.3, 114.1, 114.1, 103.9, 81.1, 80.5, 79.7, 72.9, 71.8, 71.1, 70.8, 67.7, 54.8, 40.7, 38.2, 35.1, 33.0, 30.6, 29.5, 29.2, 27.4, 26.2 (×6), 16.8, 14.4, -4.2, -4.5, -5.1, -5.2 ppm. FTIP (film): 3507, 2954, 2929, 2879, 2856, 1732, 1612, 1513, 1462, 1382, 1363, 1210, 1158, 1068, 1004, 944, 834, 777 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C46H74O10NaSi2 + 865.4713; found 865.4721.
MeCN(1.4 mL、0.05 M)中15(60 mg、0.071 mmol、1 eq.)、チオ尿素触媒M(12.7 mg、0.036 mmol、0.5 eq.)、BnOAc(12μL、0.0710 mmol、1 eq.)、およびLiCl(30.2 mg、0.711 mmol、10 eq.)の溶液へ、DBU(0.21 mL、1.42 mmol、20 eq.)を加えた。室温にて2 hr撹拌後、反応混合物をSiO2パッドへロードしてヘキサン中33% EtOAcによって洗浄した。混合物を濃縮して、BnOAc(12μL、0.0710 mmol、1 eq.)、LiCl(30.2 mg、0.711 mmol、10 eq.)、およびDBU(0.21 mL、1.42 mmol、20 eq.)の添加前に、1.4 mLのジクロロメタンに溶解した。室温にて24 hr撹拌後、反応混合物をSiO2パッドへロードしEtOAcによって洗浄した。混合物を濃縮しSiO2(ヘキサン中25% EtOAc)上で精製することで16(55.8 mg、0.066 mmol、93%、dr>25:1)が得られた。
ジクロロメタン(15 mL)およびリン酸緩衝液(pH=7、2.5 mL)中16(650 mg、0.77 mmol)の溶液へ、DDQ(437 mg、1.93 mmol)を加えた。40 min撹拌後、反応を10% 水性Na2S2O3および飽和水性NaHCO3でクエンチした。混合物をDCMで2度抽出しNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。残渣を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中33% EtOAc)によって精製することで無色油としてS13(518 mg、0.72 mmol、93%)が得られた。S13:[α]22 D=-31.2(c 4.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.23 (2H, d, J = 7.1 Hz), 7.11 (2H, dd, J = 7.5, 7.1 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 7.5, 7.5 Hz), 5.09 (1H, d, J = 12.0 Hz), 5.00 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.22-4.18 (2H, m), 4.02 (1H, ddd, J = 6.6, 3.6, 1.2 Hz), 3.95-3.74 (4H, m), 3.26 (1H, d, J = 2.4 Hz), 3.22 (1H, dd, J = 2.4, 2.4 Hz), 2.87 (1H, d, J = 8.4 Hz), 2.78 (1H, dd, J = 15.9, 10.9 Hz), 2.21 (1H, dd, J = 14.6, 3.0 Hz), 2.11-2.06 (1H, m), 2.00-1.92 (3H, m), 1.85-1.78 (1H, m), 1.49 (1H, t, J = 12.9 Hz), 1.30 (1H, dd, J = 14.4, 4.8 Hz), 1.17 (1H, dd, J = 14.4, 4.8 Hz), 1.15 (1H, d, J = 4.0 Hz), 1.11 (1H, d, J = 12.6 Hz), 1.00 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.99 (9H, s), 0.96 (9H, s), 0.75 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.15 (3H, s), 0.12 (3H, s), 0.08 (3H, s), 0.07 (3H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 171.4, 128.8, 128.7, 128.4, 97.2, 80.5, 79.6, 72.1, 71.9, 70.7, 70.1, 69.9, 67.8, 66.2, 38.9, 37.3, 37.0, 37.0, 35.6, 30.0, 26.3 (×6), 18.6, 18.4, 18.2, 17.5, -4.1, -4.5, -5.1, -5.1 ppm. FTIP (film): 3560, 2955, 2928, 2856, 1737, 1471, 1376, 1361, 1252, 1099, 1016, 835, 777 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C38H66O9NaSi2 + 745.4138; found 745.4143.
ジクロロメタン(7 mL)中S13(495 mg、0.685 mmol)の溶液へ、イミダゾール(233 mg、3.43 mmol)およびTESCl(0.35 mL、2.06 mmol)を加えた。室温にて2 hr経った後、反応をMeOHでクエンチした。混合物を濃縮し中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10% EtOAc)によって精製することで無色油としてS14(632 mg、0.66 mmol、96%)が与えられた。S14:[α]22 D=-44.3(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.23 (2H, d, J = 7.1 Hz), 7.11 (2H, dd, J = 7.5, 7.1 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 7.5, 7.5 Hz), 5.09 (1H, d, J = 12.0 Hz), 5.00 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.23 (1H, dd, J = 5.7, 2.1 Hz), 4.20-4.16 (1H, m), 4.11 (1H, dd, J = 9.6, 2.4 Hz), 4.08 (1H, ddd, J = 9.6, 7.2, 3.0 Hz), 3.83 (1H, ddd, J = 8.4, 5.4, 5.4 Hz), 3.76 (1H, dd, J = 10.2, 3.0 Hz), 3.70 (1H, dd, J = 10.2, 5.4 Hz), 3.21 (1H, s), 3.19 (1H, d, J = 3.0 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 15.6, 10.2 Hz), 2.25 (1H, dd, J = 15.0, 3.6 Hz), 2.22-2.16 (1H, m), 2.15-2.11 (1H, m), 1.96 (1H, ddd, J = 13.8, 8.4, 3.0 Hz), 1.88 (1H, ddd, J = 13.6, 9.6, 6.0 Hz), 1.83 (1H, dd, J = 13.8, 6.0 Hz), 1.73 (1H, ddd, J = 13.8, 9.0, 4.2 Hz), 1.59 (1H, t, J = 13.2 Hz), 1.52 (1H, t, J = 13.2 Hz), 1.40 (1H, t, J = 4.2 Hz), 1.37 (1H, t, J = 4.2 Hz), 1.06 (9H, t, J = 7.8 Hz), 1.04 (9H, s), 1.00 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.98 (9H, s), 0.92 (1H, t, J = 8.4 Hz), 0.87 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.74 (6H, t, J = 8.4 Hz), 0.53 (6H, t, J = 8.8 Hz), 0.22 (3H, s), 0.22 (3H, s), 0.09 (6H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 171.4, 136.7, 128.9, 128.7, 128.4, 97.0, 81.4, 80.3, 72.2, 72.1, 71.7, 71.5, 70.3, 68.3, 66.3, 38.3, 38.2, 37.6, 37.6, 35.4, 30.7, 26.3 (×6), 18.6, 18.4, 18.2, 18.2, 7.4, 7.3, 5.8, 5.7, -4.1, -4.2, -5.1, -5.2 ppm. FTIP (film): 2954, 2928, 2877, 2857, 1740, 1471, 1388, 1361, 1211, 1160, 1099, 1081, 1039, 944, 834 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C50H96O8NaSi4 + 959.6074; found 959.6070.
EtOAc(3.5 mL)中S14(330 mg、0.347 mmol)の溶液へPd/C(33 mg、10 wt%)を加えた。反応フラスコにボバルーン(lab balloon)でH2を充填し室温にて45 min撹拌した。混合物をEtOAcとともにSiO2のパッドに通過させて濃縮した。さらなる精製はせずに粗酸S15を次の反応に使用した。
トルエン(3.5 mL)中の粗酸S15(0.347 mmolと見積もられた)の溶液へ、PPh3(118 mg、0.45 mmol、1.3 eq.)および(PyS)2(107 mg、0.49 mmol、1.4 eq.)を加えた。室温にて3 hr撹拌後、反応混合物を濃縮した。残渣のフラッシュカラムクロマトグラフィー(中性SiO2、ヘキサン/EtOAc=1/0、10/1、5/1)によって17(297 mg、0.312 mmol、2ステップで90%)が無色油として与えられた。17:[α]22 D=-75.7(c 0.4、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 8.32 (1H, dd, J = 4.2, 1.8 Hz), 7.54 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.96 (1H, ddd, J = 7.8, 7.8, 1.4 Hz), 6.47 (1H, dd, J =7.8, 4.2 Hz), 4.34 (1H, dd, J = 6.0, 1.8 Hz), 4.24-4.21 (1H, m), 4.17 (1H, dd, J = 10.2, 2.4 Hz), 4.12 (1H, dd, J = 9.0, 6.6, 3.0 Hz), 3.85 (1H, dt, J = 9.0, 6.0 Hz), 3.80 (1H, dd, J = 10.8, 3.0 Hz), 3.74 (1H, dd, J = 10.8, 4.0 Hz), 3.36 (1H, dd, J = 2.4, 2.4 Hz), 3.23 (1H, dd, J = 14.7, 9.6 Hz), 3.15 (1H, s), 2.59-2.55 (1H, m), 2.53 (1H, dd, J = 14.4, 3.0 Hz), 2.16-2.11 (1H, m), 2.00 (1H, ddd, J = 13.8, 9.0, 3.0 Hz), 1.94 (1H, ddd, J = 13.8, 9.0, 5.4 Hz), 1.88 (1H, dd, J = 13.8, 6.0 Hz), 1.77 (1H, ddd, J = 13.2, 8.4, 4.2 Hz), 1.65 (1H, dd, J = 13.2, 12.6 Hz), 1.60 (1H, dd, J = 13.2, 12.6 Hz), 1.52 (1H, dd, J = 13.2, 4.8 Hz), 1.44 (1H, dd, J = 12.9, 3.4 Hz), 1.10 (9H, t, J = 8.4 Hz), 1.09 (9H, s), 1.07 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.03 (9H, s), 0.99 (9H, t, J = 7.8 Hz), 0.91 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.77 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.57 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.27 (6H, s), 0.137 (3H, s), 0.136 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 194.7, 152.6, 150.6, 136.5, 129.8, 123.2, 97.2, 81.4, 80.4, 72.3, 72.0, 71.9, 71.5, 70.5, 68.3, 47.6, 38.2, 37.7, 37.6, 35.3, 30.7, 26.3(×3), 26.3(×3), 18.6, 18.5, 18.5, 18.3, 7.4(×6), 5.8(×2), 5.7(×6), -4.0, -4.2, -5.1, -5.2 ppm. FTIR (film): 2956, 2926, 2877, 1716, 1573, 1471, 1251, 837 775, 775, 728 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C48H92NO8SSi4, 954.5615; found, 954.5612.
ホモハリコンドリン左半分

CH2Cl2(70 mL)中ラクトン3(5.01g、14.6 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、DIBAL溶液(ヘキサン中1 Mの19.0 mL、19.0 mmol、1.3 eq.)を−78℃にて15 minにわたり加えた。同じ温度にて15 min撹拌後、MeOH(2.0 mL)、sat. ロッシェル塩 aq.(70 mL)、およびEtOAc(70 mL)を連続して加えた。その結果得られた溶液を室温にて2 h撹拌することで透明な二相の溶液が与えられた。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで無色固体として粗ラクトールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
THF(50 mL)中MePPh3Br(21.0g、58.8 mmol、4 eq.)の懸濁液へ、tBuOK(4.9g、43.7 mmol、3 eq.)を0℃にて加えた。室温にて1 h撹拌後、黄色溶液を0℃まで再冷却した。このイリド溶液へ、THF(25 mL)中の粗ラクトール(14.6 mmolと計算された、1 eq.)の溶液を加えた。室温にて20 min撹拌後、反応をsat. NH4Cl aq.(50 mL)およびH2O(20 mL)でクエンチした。Et2O(100 mL)を加えた後、有機層を分離した。水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を最少量のCH2Cl2(ca. 5 mL)に溶解してシリカゲルのパッド(ヘキサン中20% EtOAc)に通過させた。濾過物を減圧下で濃縮することで無色固体として粗アルコールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
CH2Cl2(70 mL)中の粗アルコール(14.6 mmolと計算された、1 eq.)および2,6-ルチジン(3.4 mL、29.2 mmol、2 eq.)の撹拌された溶液へ、TBSOTf(4.4 mL、19.2 mmol 1.3 eq.)を0℃にて加えた。0℃にて30 min撹拌後、氷浴を除去し反応混合物を室温にてもう30 min撹拌した。反応をブラインでクエンチしEt2O(200 mL)で希釈した。有機層を分離して1N HCl、sat.、NaHCO3 aq.、およびブラインで連続して洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで淡黄色油として粗TBSエーテルが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
HF・Py緩衝溶液を、ピリジン(15 mL)とMeCN(20 mL)との混合物へHF・Py(ピリジン中〜70% HFの3.0 mL、ca. 114 mmol、ca. 8 eq.)を0℃にて加えることによって調製した。MeCN(50 mL)およびCH2Cl2(30 mL)中の粗TBSエーテル(14.6 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、HF・Py緩衝溶液を−10℃にて15 minにわたり加えた。同じ温度にて30 min撹拌後、反応物を最大室温まで加温した。同じ温度にて1 h撹拌後、混合物を0℃まで冷却しsat. NaHCO3 aq.で慎重にクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中25%、次いで50% EtOAc)によって精製することで、無色アモルファス固体としてジオール19(4.43g、14.0 mmol、4ステップで96%)が与えられた。19:[α]20 D -36.7(c 1.06、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 6.01 (1H, ddd, J = 16.9, 10.5, 6.2 Hz), 5.10 (1H, d, J = 16.9 Hz), 5.05 (1H, d, J = 10.5 Hz), 4.04 (1H, ddd, J = 11.1, 7.8, 3.0 Hz), 3.77 (1H, ddd, J = 11.1, 9.2, 4.4 Hz), 3.57 (1H, brs), 3.51-3.46 (2H, m), 3.18 (1H, dd, J = 7.5, 4.5 Hz), 2.68-2.66 (2H, m), 2.01 (1H, dd, J = 8.4, 3.0 Hz), 1.95 (1H, ddd, J = 14.6, 2.7, 2.7 Hz), 1.12 (1H, ddd, J = 14.6, 2.7, 2.7 Hz), 0.90 (9H, S), 0.82 (3H, d, J = 5.4 Hz), 0.07 (3H, s), -0.06 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 141.9, 114.0, 84.2, 81.7, 66.9, 65.7, 63.4, 38.1, 37.1, 25.9, 18.2, 15.7, -3.8, -5.1 ppm. FTIR (film): 3527, 3259, 2960, 2929, 2858, 1256, 1090, 1056, 879, 776 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C16H33O4Si, 317.2143; found, 317.2145.
CH2Cl2(150 mL)中ジオール19(7.30g、23.1 mmol、1 eq.)および2,6-ルチジン(10.8 mL、92.7 mmol、4 eq.)の撹拌された溶液へ、Tf2O(4.7 mL、27.9 mmol、1.2 eq.)を−78℃にて加えた。同じ温度にて10 min撹拌後、反応をMeOH(1.0 mL)およびブライン(100 mL)でクエンチした。Et2O(500 mL)を加えた後、有機層を水性層から分離し1N HClおよびブラインで連続して洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することでワインレッド油として粗トリフラートが与えられたが、これをさらなる精製はせずに、即時にDMSO(150 mL)に溶解した。
粗トリフラート(23.1 mmolと計算された、1 eq.)のDMSO溶液へ、NaCN(11.3g、230 mmol、10 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて1 h撹拌後、反応混合物を紙に通して濾過して濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物をH2Oおよびブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのパッド(ヘキサン中20% EtOAc)に通過させることで桃色油として粗ニトリルが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。
DMF(80 mL)中の粗ニトリル(23.1 mmolと計算された、1 eq.)およびピリジン(15.0 mL、186 mmol、8 eq.)の撹拌された溶液へ、TBSCl(10.4g、69.0 mmol、3 eq.)およびAgNO3(11.8g、69.5 mmol、3 eq.)を0℃にて加えた。0℃にて30 min撹拌後、冷却浴を除去し反応混合物を室温にて18 h撹拌した。反応混合物をEt2O(100 mL)で希釈しセライトのベッドに通して濾過した。濾過ケークをEt2Oでしっかり洗浄した。濾過物をH2Oおよびブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、次いで10% EtOAc)によって精製することで、無色固体としてビス-TBS 20(8.87g、20.2 mmol、3ステップで87%)が与えられた。20:[α]20 D -6.7(c 1.07、CHCl3)。MP:65〜67℃(Et2Oから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 6.31 (1H, ddd, J = 17.4, 10.8, 6.6 Hz), 5.19 (1H, d, J = 10.8 Hz), 5.15 (1H, d, J = 17.4 Hz), 3.52 (1H, brs), 3.23-3.22 (1H, m), 3.11 (1H, ddd, J = 8.0, 5.9, 2.0 Hz), 2.82-2.77 (1H, m), 2.66 (1H, d, J = 9.6 Hz), 2.40 (1H, dd, J = 16.8, 7.8 Hz), 2.07 (1H, dd, J = 16.8, 5.4 Hz), 1.80 (1H, ddd, J = 15.4, 2.7, 2.7 Hz), 1.32 (1H, ddd, J = 15.4, 4.7, 4.7 Hz), 0.98 (9H, s), 0.93 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.89 (9H, s), 0.10 (3H, s), 0.01 (3H, s), -0.01 (3H, s), -0.07 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 141.7, 117.9, 113.9, 85.2, 77.1, 65.0, 64.4, 38.3, 37.2, 26.4, 20.6, 18.4, 18.3, 15.9, -2.5, -3.5, -5.00, -5.03 ppm. FTIR (film): 2955, 2930, 2886, 2857, 1473, 1388, 1254, 1139, 1099, 1022, 835, cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C23H45NO3Si2Na, 462.2830; found, 462.2831.
ヘキサン(150 mL)およびCH2Cl2(50 mL)中ビス-TBS 20(8.77g、19.9 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、DIBAL溶液(ヘキサン中1 Mの22.0 mL、22.0 mmol、1.1 eq.)を−78℃にて加えた。同じ温度にて30 min撹拌後、反応をMeOH(1.0 mL)およびsat. ロッシェル塩 aq.(200 mL)でクエンチした。混合物を室温にて1.5 h撹拌することで透明な二相混合物が与えられた。有機層を分離して水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過して減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲルのパッド(ヘキサン中20% EtOAc)に通過させて無色油として粗アルデヒドが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
THF(400 mL)中メチルビス(2,2,2-トリフルオロエチル)ホスホノアセタート(6.3 mL、29.8 mm ol、1.5 eq.)および18-クラウン-6エーテル(42.0g、159 mmol、8 eq.)の撹拌された溶液へ、KHMDS溶液(トルエン中0.5 Mの60 mL、30 mmol、1.5 eq.)を−78℃にて加えた。−78℃にて30 min撹拌後、その結果得られた混合物を、THF(100 mL)中の粗アルデヒド(19.9 mmolと計算された、1 eq.)の溶液へ加え同じ温度にて30 min撹拌した。反応をsat. NH4Cl aq.でクエンチしてヘキサン(400 mL)で希釈した。有機層を分離して水性層をEt2O/ヘキサン(1:1)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過して減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、次いで2% EtOAc)によって精製することで無色油としてα,β-不飽和エステルS16(8.37g、16.8 mmol、2ステップで84%)が与えられた。Z異性体のみが独占的に得られた。S16:[α]20 D +42.0(c 1.03、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 6.67-6.63 (1H, m), 6.16 (1H, ddd, J = 17.6, 10.2, 6.6 Hz), 5.91 (1H, dd, J = 11.1, 1.5 Hz), 5.11 (1H, dd, J = 17.6, 1.5 Hz), 5.09 (1H, dd, J = 10.2, 1.5 Hz). 3.60 (1H, d, 1.8 Hz), 3.454-3.447 (1H, m), 3.34 (3H, s), 3.34-3.30 (1H, m), 3.13 (1H, d, 10.8 Hz), 3.03-2.97 (1H, m), 2.89-2.83 (1H, m), 2.68 (1H, d, 9.0 Hz), 1.92 (1H, d, 14.6 Hz), 1.45 (1H, ddd, 14.6, 4.5, 4.5 Hz), 1.03 (9H, s), 1.01 (9H, s), 0.93 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.19 (3H, s), 0.16 (3H, s), 0.12 (3H, s), 0.04 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 166.6, 149.3, 142.6, 119.9, 113.4, 85.3, 81.0, 66.7, 64.7, 50.5, 39.0, 37.6, 32.5, 26.7, 26.4, 18.6, 18.5, 15.9, -2.3, -3.6, -4.6, -5.0 ppm. FTIR (film): 2951, 2929, 2857, 1723, 1644, 1253, 1091, 951, 836, 771 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C26H50O5Si2Na, 521.3089; found, 521.3087.
THF(200 mL)中エステルS16(8.30g、16.6 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、DIBAL溶液(ヘキサン中1 Mの66 mL、66.0 mmol、4 eq.)を−78℃にて加えた。同じ温度にて10 min撹拌後、反応混合物を0℃まで加温してもう30 min撹拌した。反応をアセトン(5.0 mL)およびsat. ロッシェル塩 aq.(200 mL)でクエンチした。その結果得られた混合物を室温にて2 h撹拌することで透明な二相溶液が与えられた。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過して減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中11% EtOAc)によって精製することで無色固体としてアリルアルコール21(7.72g、16.4 mmol、99%)が与えられた。21:[α]20 D -16.6(c 1.00、CHCl3)。MP:60〜62℃(Et2Oから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 6.24 (1H, ddd, J = 17.4, 10.5, 6.9 Hz), 5.83-5.81 (1H, m), 5.77-5.74 (1H, m), 5.18-5.14 (2H, m), 4.23-4.20 (1H, m), 4.14-4.10 (1H, m), 3.62 (1H, d, J = 1.2 Hz), 3.349-3.345 (1H, m), 3.05 (1H, d, J = 9.6 Hz), 2.89-2.80 (2H, m), 2.72 (1H, d, J = 9.0 Hz), 1.96 (1H, dd, J = 14.4, 6.6 Hz), 1.91 (1H, ddd, J = 14.6, 2.4, 2.4 Hz), 1.78-1.77 (1H, m), 1.49 (1H, ddd, J = 14.6, 4.7, 4.7 Hz), 1.01 (18H, s), 0.95 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.15 (3H, s), 0.08 (3H, s), 0.05 (3H, s), 0.004 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 142.4, 131.4, 129.2, 113.6, 85.1, 80.6, 66.7, 65.0, 58.8, 39.1, 37.5, 30.5, 26.5, 26.4, 18.53, 18.50, 16.0, -2.3, -3.5, -4.7, -5.0 ppm. FTIR (film): 2952, 2929, 2855, 1463, 1252, 1138, 1003, 833, 768 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C25H50O4Si2Na, 493.3140; found, 493.3142.
CH2Cl2(50 mL)中モレキュラーシーブ4A(1.5g、活性粉末)の撹拌された懸濁液へ、Ti(OiPr)4(0.72 mL、2.43 mmol、15 mol%)およびCH2Cl2(5.0 mL)中(+)-DET(0.55 mL、3.21 mmol、20 mol%)の溶液を−20℃にて加えた。同じ温度にて15 min撹拌後、反応混合物へ、TBHP溶液(モレキュラーシーブ4Aに通したデカン中〜5.5 Mの4.5 mL、ca. 24.8 mmol、ca. 1.5 eq.)を加えて30 min撹拌した。別個のフラスコ中、CH2Cl2(80 mL)中アリルアルコール21(7.65g、16.2 mmol、1 eq.)の溶液を−78℃まで冷却した。この冷却されたアリルアルコール溶液へ、上の触媒溶液を、カニューレを介して加えてCH2Cl2(30 mL)ですすいだ。−78℃にて10 min撹拌後、反応混合物を−10℃まで加温して15 h撹拌した。反応フラスコを冷却浴から除去してEt2O(200 mL)を撹拌しながら冷反応混合物へ加え、sat. Na2SO4 aq.(2.5 mL)の添加をこれに続けた。室温にて2 h撹拌後、混合物をセライトのパッドに通して濾過して、濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。減圧下での溶媒の除去後、得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、10%、11%、次いで20% EtOAc)によって精製することで無色固体としてエポキシアルコールS17(6.81g、14.0 mmol、86%)と、無色固体としてその望ましくないジアステレオマーS18(862 mg、1.77 mmol、11%)とが与えられた。S17:[α]20 D -26.0(c 1.08、CHCl3)。MP:78〜79℃(ヘキサン/EtOAcから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 6.09-6.03 (1H, m), 5.21 (1H, d, J = 18.0 Hz), 5.11 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.92-3.88 (1H, m), 3.65 (1H, ddd, J = 11.4, 7.8, 3.0 Hz), 3.58 (1H, s), 3.239-3.235 (1H, m), 3.17-3.12 (2H, m), 3.08 (1H, J = 4.1, 4.1, 4.1 Hz), 2.78-2.71 (2H, m), 2.64 (1H, d, J = 9.6 Hz), 2.13 (1H, ddd, J = 14.1, 11.4, 8.4 Hz), 1.84 (1H, ddd, J = 15.0, 2.4, 2.4 Hz), 1.57-1.53 (1H, m), 1.41 (1H, ddd, J = 15.0, 4.2, 4.2 Hz), 1.01 (9H, s), 0.98 (9H, s), 0.90 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.13 (3H, s), 0.03 (3H, s), 0.02 (3H, s), -0.06 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 142.1, 114.1, 85.35, 85.33, 78.8, 66.2, 64.5, 60.9, 56.1, 54.7, 38.8, 37.6, 30.3, 26.5, 26.3, 18.4, 16.0, -2.3, -3.7, -4.8, -5.1 ppm. FTIR (film): 2952, 2929, 2856, 1252, 1011, 833, 768 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+NH4]+ calcd for C25H54NO5Si2, 504.3535; found, 504.3527.
ジアステレオマーS18:[α]20 D +11.9(c 1.00、CHCl3)。MP:89〜91℃(Et2Oから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 6.19 (1H, ddd, J = 17.4, 10.7, 6.9 Hz), 5.17 (1H, ddd, J = 17.4, 1.8, 1.8 Hz), 5.12 (1H, d, J = 10.7 Hz), 3.70-3.68 (1H, m), 3.65 (1H, ddd, J = 11.4, 6.0, 6.0 Hz), 3.59 (1H, ddd, J = 11.4, 5.4, 5.4 Hz), 3.49 (1H, dd, J = 8.4, 4.8 Hz), 3.44 (1H, ddd, J = 7.8, 4.2, 4.2 Hz), 3.41 (1H, ddd, J = 8.4, 3.6, 3.6 Hz), 3.02 (1H, dd, J = 10.8, 5.4 Hz), 2.89-2.83 (1H, m), 2.76 (1H, dd, J = 10.2, 2.4 Hz), 2.44 (1H, ddd, J = 13.8, 8.4, 5.1 Hz), 1.95 (1H, ddd, J = 14.4, 4.8, 3.6 Hz), 1.65 (1H, ddd, J = 14.4, 4.8, 4.8 Hz), 1.57 (1H, ddd, J = 14.4, 7.8, 3.6 Hz), 1.59-1.50 (1H, m), 1.04 (9H, s), 0.98-0.97 (12H, m), 0.16 (3H, s), 0.07 (3H, s), 0.06 (3H, s), 0.00 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 142.3, 113.7, 84.4, 79.2, 66.5, 65.3, 60.7, 56.0, 54.5, 39.1, 37.4, 30.9, 26.4, 26.3, 18.5, 18.4, 15.9, -2.5, -3.8, -4.8, -5.0 ppm. FTIR (film): 3448, 2953, 2929, 2857, 1463, 1253, 1128, 1088, 1005, 902, 833, 770, 735 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C25H50O5Si2Na, 509.3089; found, 509.3088.
THF(20.0 mL)中エポキシアルコールS17(6.73g、13.8 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、モレキュラーシーブ4A(4.0g、活性ペレット)およびTBAF溶液(THF中1 Mの80.0 mL、80.0 mmol、5.8 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて12 h撹拌後、CaCO3(20.0 g)、DOWEX 50WX8-400(60.0 g)、MeOH(10 mL)、およびTHF(100 mL)を連続して加えた。室温にて1.5 h撹拌後、混合物をセライトのパッドに通して濾過し濾過されたのをEtOAcでしっかり洗浄した。減圧下での溶媒の除去後、得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いでEtOAc)によって精製することで無色アモルファス固体としてトリオール22(3.73g、13.3 mmol、96%)が与えられた。22:[α]20 D -64.8(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.96 (1H, ddd, J = 17.5, 10.5, 7.1 Hz), 5.03 (1H, ddd, 17.5, 1.6, 1.6 Hz), 4.97 (1H, ddd, J = 10.5, 1.6, 1.5 Hz), 4.35 (1H, ddd, 9.5, 6.9, 4.1 Hz), 4.05 (1H, d, J = 3.0 Hz), 3.93 (1H, s), 3.73 (1H, dd, J = 3.0, 3.0 Hz), 3.61 (1H, dd, J = 11.1, 5.7 Hz), 3.57 (1H, dd, 11.1, 5.7 Hz), 3.46 (1H, dd, J = 6.0, 6.0, 4.2 Hz), 3.01 (1H, d, J = 9.0 Hz), 2.50-2.44 (1H, m), 2.31 (1H, ddd, J = 15.5, 2.4, 2.4 Hz), 2.09 (1H, ddd, 13.2, 9.2, 3.8 Hz), 2.04 (1H, dd, J = 13.2, 6.6 Hz), 1.89 (1H, ddd, J = 15.5, 3.8, 3.8 Hz), 0.99 (3H, d, J = 7.2 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 143.5, 113.8, 82.8, 79.3, 79.0, 77.4, 74.9, 64.8, 64.6, 39.4, 36.6, 33.1, 15.6 ppm. FTIR (film): 3387, 2935, 2886, 1638, 1415, 1093, 1032, 838 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C13H22O5Na, 281.1359; found, 281.1359.トリオール22の立体化学を、その3,5-ジニトロベンゾアート誘導体S19に対するX線結晶学的分析によって確認した。
ピリジン(0.50 mL)中トリオール22(16.4 mg、0.0635 mmol)の撹拌された溶液へ、3,5-ジニトロベンゾイル塩化物(20.0 mg、0.0867 mmol、1.4 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて5 h撹拌後、その結果得られた反応混合物をEtOAcで希釈し1N HCl、sat. NaHCO3 aq.およびブラインで連続して洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過して減圧下で濃縮した。得られた粗材料をPTLC(EtOAc)によって精製することで無色固体としてジニトロベンゾアートS19(14.7 mg、0.0325 mmol、51%)が与えられた。ヘキサン/EtOAcからの再結晶化によってX線回折研究に好適な単結晶が与えられた。S19:[α]20 D -51.3(c 0.735、CHCl3)。MP:127〜129℃(ヘキサン/EtOAcから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 8.70 (2H, d, J = 2.1 Hz), 8.48 (1H, t, J = 2.1 Hz), 6.13 (1H, ddd, J = 16.5, 10.3, 6.9 Hz), 5.18 (1H, d, J = 16.5 Hz), 5.14 (1H, d, J = 10.3 Hz), 4.28 (1H, dd, J = 11.4, 7.2 Hz), 4.00-3.95 (2H, m), 3.55 (1H, ddd, J = 10.2, 3.0, 3.0 Hz), 3.48 (1H, d, J = 3.0 Hz), 3.38 (1H, s), 3.29-3.26 (1H, m), 2.97 (1H, d, J = 10.8 Hz), 2.86-2.82 (1H, m), 2.61 (1H, d, J = 9.0 Hz), 2.22 (1H, d, J = 15.3 Hz), 2.01-1.96 (1H, m), 1.86 (1H, dd, J = 12.8, 6.9 Hz), 1.68 (1H, ddd, J = 12.8, 9.6, 3.6 Hz), 1.20 (1H, ddd, J = 15.3, 3.3, 3.3 Hz), 1.03 (3H, d, J = 7.2 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 162.7, 148.3, 142.5, 133.0, 128.8, 122.1, 113.8, 82.1, 78.0, 77.6, 77.2, 71.4, 68.4, 63.5, 38.7, 36.1, 32.3, 15.3 ppm. FTIR (film): 3489, 3423, 3100, 2919, 1733, 1545, 1345, 1282, 1170, 1095, 921, 721 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+NH4]+ calcd for C20H28N3O10, 470.1769; found, 470.1779.
CH2Cl2(9.0 mL)中トリオール22(480 mg、1.71 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、Et3N(0.95 mL、6.82 mml、4 eq.)およびTBSCl(385 mg、2.55 mmol、1.5 eq.)を室温にて加えた。5 h撹拌後、反応混合物へTBSCl(200 mg、1.33 mmol、0.8 eq.)を加えもう15 h撹拌した。反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過して減圧下で濃縮した。得られた粗材料をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中17%、次いで25% EtOAc)によって精製することで無色固体としてTBSエーテルS20(633 mg、1.70 mmol、99%)が与えられた。S20:[α]20 D -41.6(c 1.00、CHCl3)。MP:55〜58℃(Et2Oから再結晶化)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 5.97 (1H,ddd, J = 17.4, 10.5, 7.5 Hz), 5.04 (1H, d, J = 17.4 Hz), 4.98 (1H, d, J = 10.5 Hz), 4.41-4.38 (1H, m), 4.05 (1H, s), 3.93 (1H, s), 3.73 (1H, s), 3.72-3.66 (2H, m), 3.45 (1H, dd, 9.3, 5.7 Hz), 3.02 (1H, d, J = 9.0 Hz), 2.50-2.44 (1H, m), 2.32 (1H, d, J = 15.2 Hz), 2.13 (1H, ddd, J = 13.1, 9.6, 3.4 Hz), 2.04 (1H, dd, J = 13.1, 7.2 Hz), 1.89 (1H, ddd, J = 15.2, 3.3, 3.3 Hz), 0.99 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.92 (9H, s), 0.09 (6H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 143.4, 113.9, 82.8, 79.3, 78.6, 77.6, 74.8, 65.7, 65.0, 39.5, 36.5, 33.0, 26.4, 19.2, 15.6, -5.2, -5.3 ppm. FTIR (film): 3504, 2953, 2930, 2886, 2857, 1255, 1095, 837, 755 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C19H36O5SiNa, 395.2224; found, 395.2225.
CH2Cl2(20 mL)中TBSエーテルS20(540 mg、1.45 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、イミダゾール(300 mg、4.41 mmol、3 eq.)およびTESCl(0.29 mL、1.73 mmol、1.2 eq.)を0℃にて加えた。0℃にて15 min撹拌後、反応をブラインでクエンチした。有機層を分離後、水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過して減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンに溶解してシリカゲルの栓(ヘキサン中20% EtOAc)に通して濾過することで淡黄色油として粗TESエーテルが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。
粗TESエーテル(1.45 mmolと計算された、1 eq.)を0℃まで冷却し、予め冷却した9-BBN溶液(THF中0.5 Mの9.0 mL、4.50 mmol、3 eq.、ca. 5℃)に溶解した。0℃にて5 min撹拌後、氷浴を除去し反応混合物を室温にて1 h撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却しH2O(10 mL)でクエンチした。同じ温度にてNaBO3・H2O(2.60g、26.0 mmol、18 eq.)を加えた後、その結果得られた混合物を室温にて1 h激しく撹拌した。混合物をブライン(10 mL)およびEtOAc(20 mL)で希釈した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過して減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2、次いでヘキサン中0%、9%、17%、20%、25%、次いで33% EtOAc)によって精製することで無色油としてジオールS21(689 mg、1.36 mmol、2ステップで94%)が与えられた。S21:[α]20 D +3.27(c 1.04、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, CD3OD)δ: 4.36 (1H, ddd, J = 8.1, 8.1, 3.6 Hz), 4.07 (1H, d, J = 3.0 Hz), 3.90 (1H, s), 3.73 (1H, s), 3.70 (1H, dd, J = 9.9, 6.3 Hz), 3.68-3.59 (4H, m), 2.96 (1H, d, J = 9.6 Hz), 2.29 (1H, d, J = 15.0 Hz), 2.09 (1H, ddd, J = 13.2, 9.0, 4.2 Hz), 2.04 (1H, dd, J = 13.2, 6.6 Hz), 2.03-1.98 (1H, m), 1.91-1.87 (2H, m), 1.40-1.34 (1H, m), 0.98 (9H, t, J = 7.8 Hz), 0.92-0.90 (12H, m), 0.65 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.084 (3H, s), 0.079 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, CD3OD)δ: 83.3, 78.4, 79.2, 77.5, 76.8, 66.2, 65.1, 61.5, 37.4, 36.5, 33.0, 32.3, 26.44, 26.38, 19.2, 15.7, 7.3, 6.0, -5.2 ppm. FTIR (film): 3518, 2952, 2931, 2876, 1252, 1092, 835, 777, 741 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C25H52O6Si2Na, 527.3195; found, 527.3194.
CH2Cl2(5.0 mL)中ジオールS21(202 mg、0.400 mmol)の撹拌された溶液へ、TEMPO(12.5 mg、20 mol%)およびPIDA(390 mg、3 eq.)を室温にて加えた。36 h撹拌後、反応をsat. NaHCO3 aq.およびsat. Na2S2O3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過して減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、9%、20%、25%、次いで33% EtOAc)によって精製することで無色油としてラクトン23(191 mg、0.381 mmol、95%)が与えられた。23:[α]20 D -30.0(c 1.02、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 4.44-4.41 (1H, m), 3.95-3.92 (1H, m), 3.85-3.82 (1H, m), 3.70-3.66 (2H, m), 3.54 (1H, d, J = 1.8 Hz), 3.46 (1H, brs), 2.52 (1H, s), 2.36-2.31 (2H, m), 2.16 (1H, dd, J = 18.0, 6.0 Hz), 2.05-2.00 (1H, m), 1.90 (1H, dd, J = 12.9, 6.6 Hz), 1.34-1.30 (1H, m), 1.17 (1H, ddd, J = 15.8, 3.9, 3.9 Hz), 1.04 (9H, t, J = 7.8 Hz), 1.00 (9H, s), 0.76 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.68 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.18 (3H, s), 0.15 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 168.4, 78.2, 77.9, 75.8, 73.8, 73.0, 71.4, 65.8, 35.6, 33.0, 31.3, 30.9, 26.2, 18.6, 16.7, 7.2, 5.6, -5.2 -5.3 ppm. FTIR (film): 2953, 2929, 2877, 1730, 1461, 1246, 1117, 1085, 1002, 856, 776, 741, 668 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C25H49O6Si2, 501.3062; found, 501.3063.
THF(6.0 mL)中ラクトン23(467 mg、0.932 mmol)およびヨウ化物(420 mg、1.3 eq.)の撹拌された溶液へ、tBuLi溶液(ペンタン中1.7 Mの1.3 mL、2.21 mmol、2.5 eq.)を−78℃にて20 minにわたり加えた。30 min撹拌後、反応をsat. NH4Cl aq.でクエンチし室温にて10 min撹拌した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過して減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、7%、次いで17% EtOAc)によって精製することでケトンが与えられたが、これは少量の不純物を含有していた。ケトンとヘミアセタールとの平衡混合物(C6D6中ca. 10:1比率)として存在する純化合物をPTLC(ヘキサン/EtOAc=2:1)による分析目的で得た。ここではS22の主であるケトン型のみのスペクトルデータを示す。S22:[α]20 D -1.4(c 1.13、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.28 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.85 (2H, d, J = 8.1 Hz), 5.64 (1H, ddd, J = 16.8, 9.0, 7.5 Hz), 5.13 (1H, d, J = 9.0 Hz), 5.11 (1H, d, J = 16.8 Hz), 4.57 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.49 (1H, ddd, J = 6.3, 6.3, 3.3 Hz), 4.23 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.83 (1H, dd, J = 9.9, 6.3 Hz), 3.75 (1H, dd, J = 10.8, 6.0 Hz), 3.74 (1H, s), 3.63 (1H, d, J = 3.0 Hz), 3.60-3.55 (2H, m), 3.47 (1H, dd, J = 7.5, 7.5 Hz), 3.37 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.33 (3H, s), 2.79 (1H, dd, J = 16.8, 4.2 Hz), 2.77-2.69 (3H, m), 2.52-2.50 (1H, m), 2.30 (1H, d, J = 15.6 Hz), 2.24 (1H, dd, J = 16.8, 7.5 Hz), 2.20 (1H, dd, J = 16.8, 8.7 Hz), 2.04 (1H, dd, J = 12.9, 6.9 Hz), 1.96 (1H, ddd, J = 12.6, 9.0, 4.2 Hz), 1.24 (1H, ddd, J = 15.3, 3.0, 3.0 Hz), 1.12 (1H, dd, J = 8.4, 8.4 Hz), 1.01 (9H, t, J = 7.8 Hz), 10.1-0.95 (6H, m), 0.95 (9H, s), 0.63 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.09 (3H, s), 0.08 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 208.7, 159.6, 137.9, 131.3, 129.5, 119.0, 114.0, 84.1, 82.0, 78.2, 78.1, 76.7, 75.8, 70.2, 65.5, 63.7, 54.8, 47.8, 46.0, 35.6, 34.0, 32.4, 31.4, 26.1, 18.5, 16.6, 16.3, 7.2, 5.5, -5.3 ppm. FTIR (film): 3518, 2953, 2932, 2876, 1709, 1613, 1514, 1463, 1413, 1248, 1092, 1037, 835, 778, 741 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C39H68O8Si2Na, 743.4345; found, 743.4414.
アセトン(5.0 mL)中の粗ケトン(0.932 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、OsO4溶液(H2O中0.02 Mの5.0 mL、0.100 mmol、10 mol%)およびNMO(220 mg、1.89 mmol、2 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて4 h撹拌後、反応をNa2SO3(1.5 g)でクエンチしてブラインで希釈した。室温にて30 min撹拌後、有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過して減圧下で濃縮することで茶色油として粗ジオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。
CH2Cl2(19 mL)中の粗ジオール(0.932 mmolと計算された、1 eq.)の溶液へ、K2CO3(1.3g、9.41 mmol、10 eq.)およびPb(OAc)4(620 mg、1.40mmol、1.5 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて15 min撹拌後、反応をヘキサン/EtOAc(2:1)で希釈しSiO2のパッド(ヘキサン中33% EtOAc)に通して濾過した。有機溶媒の蒸発後、得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、9%、13%、次いで17% EtOAc)によって精製することで薄茶色油としてヘミアセタールS23(461 mg、0.638 mmol、3ステップで68%)が与えられた。産物がヘミアセタールの平衡混合物(C6D6中ca. 3:7比率)として得られた。S23:[α]20 D -35.8(c 1.04、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.17-7.15 (2H, m), 6.80-6.74 (2H, m), 5.44 (0.3H, dd, J = 11.7, 1.5 Hz), 4.92 (0.7H, dd, J = 12.6, 1.5 Hz), 4.52 (0.7H, d, J = 11.1 Hz), 4.45-4.39 (1.3H, m), 4.32 (0.7H, d, J = 11.1 Hz), 4.23 (0.3H, d, J = 11.4 Hz), 4.09 (0.3H, d, J = 3.0 Hz), 3.95 (0.3H, d, J = 10.8 Hz), 3.83-3.80 (1H, m), 3.77-3.74 (1H, m), 3.69-3.60 (3H, m), 3.56 (0.7H, d, J = 4.2 Hz), 3.33 (0.3H, s), 3.29-3.27 (4H, m), 3.16 (0.7H, s), 2.74-2.72 (1H, m), 2.62-2.56 (0.3H. m), 2.35-2.25 (1.7H, m), 2.18 (0.7H, d, J = 15.0 Hz), 2.10-2.00 (1.3H, m), 1.92-1.80 (1.3H, m), 1.72-1.59 (1.7H, m), 1.54 (0.7H, dd, J = 12.6, 4.2 Hz), 1.51-1.48 (1H, m), 1.45-1.38 (1H, m), 1.11-1.07 (9.9H, m), 1.04-0.98 (14.1H, m), 0.77-0.72 (6H, m), 0.121-0.09 (6H, m) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 159.9, 159.7, 131.2, 129.7, 129.5, 114.2, 114.0, 98.9, 98.2, 93.8, 91.3, 80.1, 79.1, 79.0, 78.5, 77.8, 77.7, 76.8, 76.0, 74.1, 73.9, 73.4, 73.1, 72.2, 66.1, 64.8, 64.0, 54.7, 38.4, 38.2, 37.7, 37.3, 36.4, 31.5, 31.3, 29.7, 29.2, 26.2, 26.1, 23.2, 18.6, 17.8, 17.5, 17.44, 17.39, 7.3, 7.2, 5.7, 5.5, -5.1, -5.3 ppm. FTIR (film): 3507, 2953, 2928, 2874, 1514, 1462, 1248, 1090, 1035, 1013, 835, 776, 742 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+NH4]+ calcd for C38H70NO9Si2, 740.4584; found, 740.4608.
THF(26.0 mL)中ヘミアセタールS23(461 mg、0.638 mmol、1 eq.)およびベンジルジメチルホスホノアセタート(0.67 mL、3.19 mmol、5 eq.)の撹拌された溶液へ、NaH(鉱油中100 mgの60%、2.50 mmol、4 eq.)を0℃にて加えた。同じ温度にて3 h撹拌後、反応をsat. NH4Cl aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をヘキサン/EtOAc(1:1)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、9%、13%、次いで17% EtOAc)によって精製することで無色油として不飽和エステル24(479 mg、0.560 mmol、88%)が与えられた。24:[α]20 D -21.7(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.24 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.15 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.10 (2H, dd, J = 7.2, 7.2 Hz), 7.05 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.04 (1H, dd, J = 15.5, 6.3 Hz), 6.79 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.20 (1H, d, J = 15.5 Hz), 5.14 (1H, d, J = 12.0 Hz), 5.10 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.48 (1H, ddd, J = 8.1, 8.1, 3.4 Hz), 4.38 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.10 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.83 (1H, dd, J = 9.9, 6.3 Hz), 3.77-3.74 (2H, m), 3.63-3.59 (3H, m), 3.55 (1H, ddd, J = 10.8, 3.0, 3.0 Hz), 3.35-3.32 (4H, m), 2.70-2.64 (3H, m), 2.54 (1H, dd, J = 16.8, 4.8 Hz), 2.47-2.43 (1H, m), 2.29 (1H, d, J = 15.6 Hz), 2.15-2.08 (2H, m), 2.04-1.95 (2H, m), 1.25 (1H, ddd, J = 15.0, 3.6, 3.6 Hz), 1.10 (1H, dd, J = 7.8, 7.8 Hz), 1.01 (9H, t, J = 8.1 Hz), 0.95 (9H, s), 0.92 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.86 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.64 (6H, q, J = 8.1 Hz), 0.08 (3H, s), 0.07 (3H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 208.2, 165.6, 159.8, 147.8, 136.6, 130.6, 129.7, 128.70, 128.66, 128.3, 123.3, 114.1, 81.9, 81.5, 78.2, 78.1, 76.7, 75.9, 71.1, 66.4, 65.5, 63.7, 54.7, 47.6, 45.5, 35.6, 33.6, 32.4, 31.4, 26.1, 18.5, 16.4, 16.3, 7.2, 5.5, -5.3 ppm. FTIR (film): 3526, 2953, 2933, 2876, 1719, 1612, 1513, 1462, 1249, 1160, 1093, 1036, 836, 778, 741, 697 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C47H74O10Si2Na, 877.4713; found, 877.4713.
MeCN(3.0 mL)中の不飽和エステル24(132 mg、0.154 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、LiBr(134 mg、1.54 mmol、10 eq.)およびDBU(0.46 mL、3.08 mmol、20 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて11 h撹拌後ヘキサン(3.0 mL)およびH2O(3.0 mL)を反応混合物へ加えた。有機層を分離して水性層をヘキサンで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、6%、次いで9% EtOAc)によって精製することで無色油としてスピロケタール25(92.1 mg、0.108 mmol、70%)と、無色油としてC-マイケル付加産物S24(6.7 mg、0.00897 mmol、6%)とが与えられた。25:[α]20 D -32.5(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.23 (2H, d, J = 7.1 Hz), 7.19 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.11 (2H, dd, J = 7.5, 7.1 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 7.5, 7.5 Hz), 6.76 (2H, d, J = 8.4 Hz), 5.09 (1H, d, J = 12.0 Hz), 5.00 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.44 (1H, ddd, J = 10.2, 4.8, 4.8 Hz), 4.31 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.23-4.21 (2H, m), 3.83-3.79 (2H, m), 3.75 (dd, J = 10.2, 6.0 Hz), 3.72-3.68 (3H, m), 3.30 (3H, s), 2.96 (1H, dd, J = 15.6, 9.6 Hz), 2.85 (1H, s), 2.80 (1H, d, J = 2.4 Hz), 2.38-2.35 (2H, m), 2.28 (1H, dd, J = 15.6, 3.6 Hz), 2.17-2.13 (1H, m), 2.05 (1H, dd, J = 12.3, 6.3 Hz), 1.85 (1H, ddd, J = 13.2, 9.6, 4.2 Hz), 1.70-1.62 (2H, m), 1.59-1.55 (2H, m), 1.43 (1H, dd, J = 13.2, 4.2 Hz), 1.11 (9H, t, J = 8.1 Hz), 1.01 (3H, d, J = 4.2 Hz), 1.00-0.99 (12H, m), 0.76 (6H, q, J = 8.1 Hz), 0.120 (3H, s), 0.116 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 171.6, 159.7, 136.8, 131.3, 129.7, 128.72, 128.66, 114.0, 97.0, 79.1, 78.5, 77.9, 76.8, 75.3, 74.2, 73.5, 69.6, 66.15, 66.06, 63.7, 54.7, 38.2, 37.7, 37.3, 36.5, 31.5, 30.6, 29.3, 26.2, 18.6, 18.2, 17.6, 7.4, 5.7, -5.1, -5.3 ppm. FTIR (film): 2954, 2928, 2874, 1737, 1514, 1462, 1249, 1088, 1018, 836, 742 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C47H74O10Si2Na, 877.4713; found, 877.4712.
C-マイケル産物S25:[α]20 D -79.5(c 0.855、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.10 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.79 (2H, d, J = 8.7 Hz), 4.42 (1H, ddd, J = 9.6, 6.2, 3.5 Hz), 4.20 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.11 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.87 (1H, dd, J = 10.2, 6.0 Hz), 3.78 (1H, dd, J = 10.2, 5.4 Hz), 3.69-3.66 (3H, m), 3.61 (1H, dd, J = 2.7, 2.7 Hz), 3.32 (3H, s), 2.86 (1H, dd, J = 3.3, 3.3 Hz), 2.62 (1H, d, J = 2.4 Hz), 2.38 (1H, dd, J = 12.6, 3.0 Hz), 2.30 (1H, d, J = 15.6 Hz), 2.23 (1H, dd, J = 19.2, 7.8 Hz), 2.05 (1H, ddd, J = 13.6, 3.6, 3.6 Hz), 1.99-1.89 (4H, m), 1.81 (1H, d, J = 19.2 Hz), 1.63-1.58 (1H, m), 1.30-1.25 (2H, m), 1.06 (9H, t, J = 7.8 Hz), 0.98 (9H, s), 0.84 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.82 (3H, d, J = 6.0 Hz), 0.70 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.114 (3H, s), 0.112 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 169.7, 159.7, 131.1, 129.4, 114.0, 104.9, 80.6, 78.7, 78.2, 76.1, 74.0, 73.7, 71.1, 65.9, 65.2, 54.7, 40.8, 36.0, 33.1, 30.9, 30.7, 30.5, 29.5, 29.4, 26.2, 18.6, 16.9, 13.9, 7.3, 5.6, -5.1, -5.2 ppm. FTIR (film): 2954, 2931, 2876, 1729, 1612, 1514, 1462, 1302, 1247, 1205, 1157, 1133, 1090,1038, 992, 937, 835, 777, 742 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C40H66O9Si2Na, 769.4138; found, 769.4146.
CH2Cl2(6.0 mL)、リン酸緩衝液(0.60 mL、pH7)、およびtBuOH(0.60 mL)中のMPMエーテル25(248 mg、0.290 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、DDQ(200 mg、0.881 mmol、3 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて15 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、7%、次いで9% EtOAc)によって精製することで無色油としてアルコールS25(183 mg、0.249 mmol、86%)が与えられた。S25:[α]20 D -45.6(c 1.01、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.21 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.11 (2H, dd, J = 7.5, 7.5 Hz), 7.06 (1H, t, J = 7.5 Hz), 5.07 (1H, d, J = 12.6 Hz), 4.97 (1H, d, J = 12.6 Hz), 4.43 (1H, ddd, J = 10.2, 5.3, 5.3 Hz), 4.14 (1H, dd, J = 9.6, 3.0 Hz), 3.82 (1H, dd, J = 9.6, 5.4 Hz), 3.77-3.74 (2H, m), 3.70-3.67 (3H, m), 2.96 (1H, d, J = 8.4 Hz), 2.86 (1H, dd, J = 15.6, 10.2 Hz), 2.77 (1H, d, J = 1.8 Hz), 2.33-2.28 (2H, m), 2.22-2.17 (1H, m), 2.12-2.04 (2H, m), 1.86 (1H, ddd, J = 12.8, 10.2, 4.2 Hz), 1.61 (1H, dd, J = 12.9, 12.9 Hz), 1.09 (9H, t, J = 7.9 Hz), 1.05 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.99 (9H, s), 0.93 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.75 (6H, q, J = 7.9 Hz), 0.12 (3H, s), 0.12 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 171.5, 136.7, 128.64, 128.57, 97.0, 79.0, 77.9, 76.8, 74.1, 73.3, 70.5, 69.3, 66.09, 66.06, 63.7, 37.4, 37.31, 37.27, 36.4, 30.2, 29.2, 26.2, 18.6, 17.65, 17.62, 7.3, 5.7, -5.1, -5.3 ppm. FTIR (film): 3469, 2953, 2928, 2874, 1736, 1498, 1251, 1128, 1017, 835, 776, 740 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C39H66O9Si2Na, 757.4138; found, 757.4135.
CH2Cl2(3.0 mL)中アルコールS25(183 mg、0.249 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、イミダゾール(50.0 mg、0734 mmol、3 eq.)およびTESCl(60μL、0.357 mmol、1.5 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて4 h撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、3%、次いで5% EtOAc)によって精製することで無色油としてTESエーテルS26(205 mg、0.241 mmol、97%)が与えられた。S26:[α]20 D -49.1(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.26 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.10 (2H, dd, J = 7.2, 7.2 Hz), 7.05 (1H, t, J = 7.2 Hz), 5.14 (1H, d, J = 12.3 Hz), 5.02 (1H, d, J = 12.3 Hz), 4.46 (1H, ddd, J = 9.8, 5.1, 5.1 Hz), 4.17 (1H, dd, J = 10.2, 3.0 Hz), 3.84-3.80 (2H, m), 3.77 (1H, dd, J = 10.2, 5.4 Hz), 3.73 (1H, d, J = 1.8 Hz), 3.71-3.69 (2H, m), 3.22 (1H, s), 2.92 (1H, dd, J = 15.3, 9.1 Hz), 2.80 (1H, s), 2.38 (1H, d, J = 15.6 Hz), 2.30-2.27 (2H, m), 2.16-2.11 (1H, m), 2.06 (1H, dd, J = 12.9, 6.3 Hz), 1.87 (1H, ddd, J = 13.2, 9.6, 4.2 Hz), 1.69-1.61 (2H, m), 1.59 (1H, ddd, J = 15.2, 4.7, 4.7 Hz), 1.53 (1H, dd, J = 12.6, 3.6 Hz), 1.46 (1H, dd, J = 12.3, 3.9 Hz), 1.11 (9H, t, J = 7.9 Hz), 1.00 (9H, s), 1.00-0.95 (12H, m), 0.93 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.76 (6H, q, J = 7.9 Hz), 0.56 (6H, q, J = 7.9 Hz), 0.131 (3H, s), 0.127 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 171.6, 136.8, 128.75, 128.67, 128.3, 96.9, 79.0, 77.9, 76.8, 74.2, 73.6, 72.4, 69.9, 66.2, 66.1, 63.6, 38.3, 37.5, 37.4, 36.4, 31.5, 30.7, 29.3, 26.2, 18.6, 17.5, 7.4, 5.8, 5.7, -5.1, -5.3 ppm. FTIR (film): 2953, 2928, 2875, 1738, 1498, 1240, 1033, 1001, 974, 834, 737, 677 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C45H81O9Si3, 849.5183; found, 849.5184.
EtOAc(10.0 mL)中ベンジルエステルS26(230 mg、0.271 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、湿式10% Pd/C(23 mg、10%w/w)を室温にて加えた。反応を1気圧の水素の下2 h撹拌した。その結果得られた混合物をセライトのパッド(EtOAc)に通して濾過した。有機溶媒を減圧下で除去することで粗混合物が与えられたが、これを中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、次いで33% EtOAc)によって精製することで無色油としてカルボン酸S27(183 mg、0.241 mmol、89%)が与えられた。S27:[α]20 D -54.8(c 1.06、CHCl3)。1H NMR (500 MHz, C6D6)δ: 4.45 (1H, ddd, J = 10.0, 5.0, 5.0 Hz), 4.12 (1H, dd, J = 9.8, 2.8 Hz), 3.89 (1H, d, J = 3.5 Hz), 3.81 (1H, dd, J = 11.0, 5.0 Hz), 3.76-3.73 (2H, m), 3.70-3.67 (2H, m), 3.24 (1H, s), 2.89 (1H, d, J = 1.5 Hz), 2.87 (1H, dd, J = 16.0, 3.0 Hz), 2.40 (1H, d, J = 15.5 Hz), 2.34 (1H, dd, J = 16.0, 3.0 Hz), 2.32-2.21 (2H, m), 2.04 (1H, dd, J = 12.8, 5.8 Hz), 1.87 (1H, ddd, J = 13.5, 9.5, 4.0 Hz), 1.70-1.62 (3H, m), 1.53 (1H, dd, J = 12.5, 4.0 Hz), 1.47 (1H, dd, J = 13.0, 4.0 Hz), 1.09 (9H, t, J = 8.0 Hz), 1.00 (3H, d, J = 7.0 Hz), 0.99 (9H, s), 0.97 (9H, t, J = 8.0 Hz), 0.92 (3H, d, J = 7.0 Hz), 0.75 (6H, q, J = 8.0 Hz), 0.57 (6H, q, J = 8.0 Hz), 0.120 (3H, s), 0.115 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 178.1, 97.1, 79.0, 77.9, 76.7, 74.3, 73.6, 72.3, 69.6, 66.1, 63.8, 38.0, 37.5, 37.4, 36.4, 31.5, 30.7, 29.4, 26.2, 18.6, 17.5, 7.3, 5.8, 5.7, -5.1, -5.3 ppm. FTIR (film): 3120, 2953, 2928, 2875, 1731, 1713, 1461, 1415, 1309, 1078, 1033, 1004, 833, 776, 724 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C38H75O9Si3, 759.4713; found, 759.4724.
トルエン(1.2 mL)中カルボン酸S27(183 mg、0.241 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPh3(190 mg、0.724 mmol、3 eq.)および(PyS)2(64.0 mg、0.290 mmol、1.2 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて12 h撹拌後、その結果得られた反応混合物を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、3%、5%、次いで6% EtOAc)へ直接供することで淡黄色油としてピリジンチオールエステル26(199 mg、0.233 mmol、97%)が与えられた。26:[α]20 D -65.7(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 8.33 (1H, dd, J = 5.0, 1.4 Hz), 7.54 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.96 (1H, ddd, J = 8.1, 7.6, 1.4 Hz), 6.47 (1H, dd, J =7.6, 5.0 Hz), 4.45 (1H, ddd, J = 9.8, 5.1, 5.1 Hz), 4.17 (1H, dd, J = 10.2, 2.4 Hz), 3.88 (1H, d, J = 3.6 Hz), 3.81 (1H, dd, J = 10.5, 5.1 Hz), 3.75 (1H, dd, J = 10.5, 5.7 Hz), 3.71-3.65 (3H, m), 3.25 (1H, dd, J = 15.0, 10.2 Hz), 3.10 (1H, s), 2.82 (1H, d, J = 1.8 Hz), 2.53 (1H, dd, J = 15.0, 2.4 Hz), 2.39-2.34 (2H, m), 2.27-2.23 (1H, m), 2.04 (1H, dd, J = 12.9, 5.7 Hz), 1.85 (1H, ddd, J = 13.4, 9.8, 3.8 Hz), 1.70-1.60 (3H, m), 1.54-1.50 (2H, m), 1.10 (9H, t, J = 7.8 Hz), 0.99-0.97 (21H, m), 0.91 (3H, d, J = 6.0 Hz), 0.75 (6H, q, J = 8.0 Hz), 0.56 (6H, q, J = 7.8 Hz), 0.121 (3H, s), 0.119 (3H, s) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 194.6, 152.8, 150.6, 136.5, 129.8, 123.1, 97.1, 79.0, 77.9, 76.8, 74.2, 73.6, 72.5, 69.9, 66.1, 63.8, 47.8, 37.5, 37.4, 36.4, 31.4, 30.7, 29.3, 26.2, 18.6, 18.5, 17.5, 7.4, 7.3, 5.9, 5.7, -5.1, -5.3 ppm. FTIR (film): 2953, 2928, 2875, 1708, 1572, 1420, 1250, 1033, 1001, 834, 775, 736, 723 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C43H77NO8SSi3Na, 874.4570; found, 874.4573.
ノルハリコンドリン左半分

CH2Cl2(75 mL)中ジオール19(3.65g、11.6 mmol、1 eq.)および2,6-ルチジン(5.4 mL、46.4 mmol、4 eq.)の撹拌された溶液へ、Tf2O(2.4 mL、27.9 mmol、1.2 eq.)を−78℃にて加えた。同じ温度にて10 min撹拌後、反応をMeOH(0.5 mL)およびブライン(50 mL)でクエンチした。Et2O(250 mL)を加えた後、有機層を水性層から分離し1N HClおよびブラインで連続して洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することでワインレッド油として粗トリフラートが与えられたが、これをさらなる精製はせずに、即時にDMSO(75 mL)に溶解した。
粗トリフラート(11.6 mmolと見積もられた、1 eq.)のDMSO溶液へ、NaCN(5.7g、115 mmol、10 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて1 hr撹拌後、反応混合物を紙に通して濾過し濾過ケークをEtOAcでしっかり洗浄した。濾過物をH2Oおよびブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、10%、次いで25% EtOAc)によって精製することで無色油としてS15(3.26g、10.1 mmol、2ステップで87%)が与えられた。S15:[α]20 D −24.0(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 6.18 (1H, m), 5.15 (1H, d, J = 9.6 Hz), 5.11 (1H, d, J = 15.4 Hz), 3,48 (1H, s), 3.39 (1H, d, J = 11.4 Hz), 3.21 (1H, d, J = 11.4 Hz), 2.97 (1H, dd, J = 6.6, 6.4 Hz), 2.61-2.55 (2H, m), 2.33 (1H, dd, J = 16.2, 8.4 Hz), 2.09 (1H, dd, J = 15.0, 7.8 Hz), 1.88 (1H, d, J = 15.2 Hz), 0.99 (1H, d, J = 12.6 Hz), 0.88 (9H, s), 0.80 (3H, d, J = 5.8 Hz), 0.03 (3H, s), -0.09 (3H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 141.2, 117.6, 114.1, 84.7, 76.9, 66.4, 65.8, 37.5, 36.3, 25.8, 20.4, 18.1, 15.3, -4.0, -5.1 ppm. FTIR (film): 3515, 2956, 2930, 2897, 2858, 1473, 1433, 1365, 1255, 1168, 1122, 1082, 1046, 995, 978, 940, 834, 775, 736, 688, 474 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C17H31NO3SiNa, 348.1965; found, 348.1969.
CH2Cl2(150 mL)中S15(3.25g、10.0 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、DIBAL溶液(ヘキサン中1 Mの45 mL、45.0 mmol、4.5 eq.)をAr雰囲気下−78℃にて加えた。同じ温度にて30 min撹拌後、150 mLのsat. ロッシェル塩 aq.を加えて温度を室温まで高めた。同じ温度にて1 h撹拌後、混合物をEtOAcで希釈した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗アルデヒドが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
CH2Cl2(150 mL)中の粗アルデヒド(と計算された 10.0 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、NaBH4(1.89g、50.0 mmol、5 eq.)を0℃にて加えた。室温にて30 min撹拌後、反応をAcOH(2.8 mL)でクエンチして、その結果得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのパッド(CH2Cl2中5% MeOH)に通過させることで粗アルコールが与えられたが、これを濃縮後さらなる精製はせずに次の反応に使用した。
CH2Cl2(100 mL)中の粗アルコール(10.0 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、2,6-ルチジン(3.75g、35.0 mmol、3.5 eq.)およびTESOTf(7.93g、30.0 mmol、3 eq.)を0℃にて加えた。室温にて30 min撹拌後MeOH(1 mL)を加えて、その結果得られた混合物を200 mLのCH2Cl2で希釈した。その結果得られた混合物を1N HClおよびsat. NaHCO3 aq.で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、10%、次いで15% EtOAc)によって精製することで無色油としてS28(5.03g、9.00 mmol、3ステップで90%)が与えられた。S28:[α]20 D +3.4(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 6.27 (1H, m), 5.17 (1H, ddd, J = 17.4, 1.8, 1.6 Hz), 5.16 (1H, dd, J = 10.8, 1.8 Hz), 4.00 (1H, m), 3.82 (1H, m), 3.67 (1H, quin, J = 2.0 Hz), 3.49 (1H, ddd, J = 10.8, 1.8, 1.6 Hz), 2.89 (1H, m), 2.84 (1H, dd, J = 9.0, 1.8 Hz), 2.18 (1H, m), 1.94 (1H, ddd, J = 15.8, 2.3, 2.0 Hz), 1.65 (1H, m), 1.54 (1H, dt, J = 15.6, 4.4 Hz), 1.03 (9H, s), 1.022 (9H, s), 1.020 (9H, s), 0.98 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.17 (3H, s), 0.15 (3H, s), 0.12 (3H, s), 0.08 (3H, s), 0.06 (3H, s), 0.02 (3H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 143.0, 113.4, 85.1, 77.4, 66.3, 65.0, 60.3, 39.3, 37.8, 36.1, 18.6, 18.5, 16.1, -2.2, -3.4, -4.7, -5.00, -5.02, -5.10 ppm. FTIR (film): 2953, 2928, 2844, 2856, 1472, 1462, 1387, 1251, 1020, 958, 938, 886, 808, 768, 705, 674, 662 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C29H63O4Si3, 559.4034; found, 559.4063.
THF(16 mL)中S28(4.9g、8.78 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、9-BBN溶液(THF中0.5 Mの17.6 mL、8.8 mmol、2 eq.)を0℃にて加えた。室温にて1 h撹拌後2 N NaOH aq.(21 mL)を加え、これに続き9 M H2O2 aq.を0℃にて極めてゆっくり加えた。室温にて30 min撹拌後その結果得られた混合物をsat. Na2S2O3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗産物をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、10%、次いで20% EtOAc)によって精製することで白色固体としてS29(4.61g、7.99 mmol、91%)が与えられた。
THF/CH3CN/H2O(3.5 mL/13 mL/13 mL)中アルコールS29(1.6g、2.81 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、TEMPO(220 mg、1.41 mmol、0.5 eq.)およびPhI(OAc)2(4.53g、14.1 mmol、5 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて5 h撹拌後その結果得られた混合物をsat. Na2S2O3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEt2Oで抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗産物をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、10%、次いで25% EtOAc)によって精製することでアモルファス固体として酸S30(1.49g、2.53 mmol、90%)が与えられた。S30:[α]20 D +34.0(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 3.90 (1H, td, J = 9.6, 4.2 Hz), 3.79 (1H, m), 3.61 (1H, s), 3.46 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.40 (1H, s), 3.01 (1H, dd, J = 16.2, 4.2 Hz), 2.82 (1H, d, J = 4.2 Hz), 2.66 (1H, m), 2.35 (1H, dd, J = 16.2, 7.2 Hz), 2.15 (1H, m), 1.89 (1H, d, J = 14.4 Hz), 1.65 (1H, m), 1.49 (1H, dt, J = 14.4, 4.9 Hz), 1.04 (9H, s), 1.03 (9H, s), 1.02 (9H, s), 0.96 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.15 (3H, s), 0.14 (3H, s), 0.13 (3H, s), 0.08 (3H, s), 0.06 (3H, s), 0.01 (3H, s) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 180.2, 84.1, 77.6, 67.3, 64.9, 60.6, 39.4, 37.8, 36.0, 30.8, 26.7, 26.5, 26.3, 18.6, 18.5, 18.4, 16.8, -2.6, -3.4, -4.8, -5.0, -5.1, -5.2 ppm. FTIR (film): 2953, 2929, 2885, 2857, 1708, 1472, 1463, 1386, 1253, 1098, 1020, 938, 886, 772 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C29H63O6Si3, 591.3927; found, 591.3921.
CH2Cl2(40 mL)中の酸S30(2.50g、4.23 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、p-TsOH・H2O(805 mg、4.23 mmol、1 eq.)およびH2O(0.76 mL、42.3 mmol、10 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて24 h撹拌後、その結果得られた混合物を直接減圧下で濃縮することで、粗ラクトンが与えられた。粗産物をいずれの精製もせずに次のステップに使用した。
CH2Cl2(100 mL)中の粗ラクトン(4.23 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、2,6-ルチジン(5.43g、50.8 mmol、12 eq.)およびTESOTf(11.2g、42.3 mmol、10 eq.)を0℃にて加えた。室温にて1 h撹拌後MeOH(3 mL)を加えて、その結果得られた混合物を200 mLのCH2Cl2で希釈した。その結果得られた混合物をsat. NH4Cl aq.およびsat. NaHCO3 aq.で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、10%、次いで15% EtOAc)によって精製することで無色油としてビス-TES 27(1.46g、3.20 mmol、2ステップで76%)が与えられた。27:[α]20 D +25.5(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 3.80 (1H, td, J = 9.6, 4.4 Hz), 3.70 (1H, m), 3.61 (1H, s), 3.37 (1H, dd, J = 10.2, 3.0 Hz), 3.33 (1H, s), 2.82 (1H, s), 2.46 (1H, dd, J = 17.2, 12.0 Hz), 2.13 (1H, dd, J = 17.2, 4.6 Hz), 2.09-2.02 (2H, m), 1.67 (1H, m), 1.32 (1H, m), 1.20 (1H, dt, J = 14.4, 4.5 Hz), 1.09-1.01 (18H, m), 0.79 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.75-0.61 (12H, m) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 168.5, 75.6, 74.3, 73.4, 66.2, 59.2, 36.3, 36.0, 33.0, 31.4, 26.2, 16.6, 7.2, 5.3, 4.8 ppm. FTIR (film): 2954, 2934, 2911, 2876, 1734, 1459, 1414, 1376, 1239, 1197, 1097, 1032, 938, 780, 726 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C23H47O5Si2, 459.2957; found, 459.2946.
Et2O(30 mL、Arガスで気泡撹拌された)中ヨウ化物5(1.21g、3.50 mmol、1.3 eq.)の撹拌された溶液へ、t-BuLi溶液(ペンタン中1.7 Mの3.5 mL、5.92 mmol、2.2 eq.)をAr雰囲気下−78℃にて加えた。同じ温度にて5 min撹拌後その結果得られた混合物を、トルエン(30 mL、Arガスで気泡撹拌された)中ラクトン27(1.23g、2.69 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、カニューレを介してAr雰囲気下−78℃にて移した。同じ温度にて10 min撹拌後その結果得られた混合物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。粗産物を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、10%、次いで15% EtOAc)によって精製することで無色油としてケトン/ヘミケタール混合物S31(1.48g、2.19 mmol、82%)が与えられた。S31:[α]20 D +2.8(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (500 MHz, C6D6)δ: 7.27 (2H, d, J = 9.6 Hz), 6.85 (2H, d, J = 9.6 Hz), 5.64 (1H, m), 5.16-5.05 (2H, m), 4.55 (1H, d, J = 13.8 Hz), 4.23 (1H, d, J = 13.8 Hz), 3.94-3.87 (1H, m), 3.84-3.78 (1H, m), 3.70-3.61 (2H, m), 3.49 (1H, t, J = 7.8 Hz), 3.44 (1H, d, J = 11.4 Hz), 3.40 (1H, s), 3.34 (3H, s), 2.98 (1H, dd, J = 18.0, 3.6 Hz), 2.91-2.85 (1H, m), 2.81 (1H, d, J = 10.8 Hz), 2.74 (1H, dd, J = 18.0, 3.6 Hz), 2.55-2.48 (1H, m), 2.30-2.18 (2H, m), 2.13-2.05 (1H, m), 2.02 (1H, dt, J = 17.4, 2.0 Hz), 1.68-1.60 (1H, m), 1.28 (1H, dt, J = 17.4, 2.0 Hz), 1.08 (9H, t, J = 8.4 Hz), 0.99 (3H, d, J = 7.8 Hz), 0.97 (3H, d, J = 7.8 Hz), 0.93 (9H, t, J = 8.4 Hz), 0.70 (6H, q, J = 8.4 Hz), 0.51 (6H, q, J = 8.4 Hz) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 208.9, 159.7, 137.9, 131.4, 129.5, 117.9, 114.0, 84.6, 84.0, 77.0, 70.2, 69.7, 65.0, 59.7, 54.8, 47.9, 46.0, 37.7, 36.5, 34.0, 31.3, 16.5, 16.2, 7.2, 7.0, 5.0, 4.9 ppm. FTIR (film): 3523, 2955, 2935, 2912, 2876, 1711, 1613, 1514, 1459, 1413, 1376, 1301, 1247, 1085, 1003, 819, 743 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C37H66O7Si2Na, 701.4245; found, 701.4268.
アセトン(17.3 mL)中S31(1.17g、1.73 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、NMMO(405 mg、3.46 mmol、2 eq.)およびOsO4溶液(H2O中0.02 Mの4.4 mL、0.088 mmol、5 mol%)を室温にて加えた。同じ温度にて12 h撹拌後、混合物を水で希釈した。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのパッド(EtOAc)に通過させ減圧下で濃縮することで粗ジオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
CH2Cl2(17.3 mL)中ジオール(1.73 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、K2CO3(2.39g、17.3 mmol、10 eq.)およびPb(OAc)4(1.53g、3.46 mmol、2 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて1 h撹拌後、反応混合物をシリカゲルのパッド(EtOAc)に通過させた。濾過物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、9%、17%、次いで25% EtOAc)によって精製することで無色油としてS32(1.0g、1.48 mmol、2ステップで86%)が与えられた。S32はヘミアセタールの平衡混合物として得られた。S32:[α]20 D −20.0(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.16 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.76 (2H, d, J = 8.4 Hz), 5.44 (0.28H, d, J = 9.6 Hz), 4.91 (0.72H, d, J = 9.6 Hz), 4.54 (0.72H, d, J = 9.6 Hz), 4.46 (0.28H, d, J = 9.6 Hz), 4.36 (0.72H, d, J = 9.6 Hz), 4.26 (0.28H, d, J = 9.6 Hz), 4.11 (0.28H, s), 3.98-3.86 (1.28H, m), 3.85-3.76 (1H, m), 3.60 (0.78H, s), 3.46-3.36 (2H, m), 3.30 (0.84H, s), 3.29 (2.16H, s), 3.22 (0.28H, s), 3.20 (0.72H, s), 2.99 (0.28H, s), 2.96 (0.72H, s), 2.64 (0.28H, m), 2.34 (1.72H, m), 2.23-2.11 (1H, m), 1.92-1.76 (1.28H, m), 1.76-1.60 (3.27H, m), 1.54 (1H, m), 1.50-1.40 (2H, m), 1.15-0.98 (24H, m), 0.74-0.54 (12H, m) ppm. 13C NMR (125 MHz, C6D6)δ: 159.9, 131.2, 129.7, 129.6, 114.3, 114.0, 99.0, 98.2, 93.9, 91.3, 80.1, 78.5, 76.4, 76.3, 76.0, 75.9, 75.8, 72.1, 67.0, 66.9, 66.0, 65.2, 59.6, 59.5, 54.7, 38.5, 38.4, 37.8, 37.7, 36.6, 36.4, 30.1, 29.0, 23.5, 17.8, 17.5, 17.3, 7.3, 7.2, 5.5, 5.4, 4.8 ppm. FTIR (film): 2953, 2931, 2910, 2874, 1514, 1459, 1247, 1208, 1192, 1166, 1134, 1095, 1029, 1007, 967, 819, 742, 726 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C36H64O8Si2Na, 703.4037; found, 703.4047.
トルエン(10 mL)中S32(700 mg、1.029 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、ベンジルジメチルホスホノアセタート(0.86 mL、4.116 mmol、4 eq.)およびK3PO4(660 mg、3.087 mmol、3 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて36 h撹拌後、反応混合物をシリカゲルのパッド(ヘキサン中50% EtOAc)に通過させることで粗28が与えられたが、これを中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、6%、次いで9% EtOAc)によってさらに精製することで無色油としてE/Z異性体28の〜8:1混合物(776 mg、0.956 mmol、93%)が与えられた。純E異性体のいくつかを、さらなるクロマトグラフィーによって特徴付けの目的で単離した。E/Z異性体の混合物を次のステップに直接使用した。28:[α]20 D −2.2(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.24 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.15 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.11 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.05 (1H, m), 6.79 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.19 (1H, d, J = 15.6 Hz), 5.12 (2H, q, J = 12.0 Hz), 4.37 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.11 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.92-3.87 (1H, m), 3.83-3.78 (1H, m), 3.68-3.57 (3H, m), 3.46-3.41 (2H, m), 3.33 (3H, s), 2.91 (1H, dd, J = 15.0, 2.0 Hz), 2.85-2.78 (2H, m), 2.52 (1H, dd, J = 17.4, 4.5 Hz), 2.49-2.44 (1H, m), 2.21-2.10 (2H, m), 2.08 (1H, td, J = 10.2, 6.0 Hz), 2.03 (1H, d, J = 14.4 Hz), 1.68-1.61 (1H, m), 1.29 (1H, d, J = 14.4 Hz), 1.07 (9H, t, J = 8.4 Hz), 0.97 (3H, d, J = 7.8 Hz), 0.93 (9H, t, J = 8.4 Hz), 0.86 (3H, d, J = 7.8 Hz), 0.69 (6H, q, J = 8.4 Hz), 0.52 (6H, q, J = 8.4 Hz) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 208.3, 165.6, 159.8, 147.8, 136.7, 130.7, 129.7, 128.7, 128.6, 128.3, 123.3, 114.0, 84.5, 81.6, 76.9, 71,2, 69.6, 66.4, 65.0, 59.6, 54.8, 47.8, 45.6, 37.8, 36.5, 33.7, 31.2, 16.3, 16.2 7.2, 7.0, 5.1, 4.9 ppm. FTIR (film): 3511, 2954, 2912, 2876, 1720, 1514, 1458, 1413, 1376, 1248, 1165, 1085, 1004, 820, 743, 729, 698 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C45H72O9Si2Na, 835.4613; found, 835.4622.
MeCN(3.0 mL)中の不飽和エステル28(800 mg、0.985 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、BnOAc(296 mg、1.97 mmol、2 eq.)、LiBr(857 mg、9.85 mmol、10 eq.)、およびDBU(0.74 mL、4.93 mmol、5 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて12 h撹拌後ヘキサン(3.0 mL)およびH2O(3.0 mL)を反応混合物へ加えた。有機層を分離して水性層をヘキサンで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、6%、次いで9% EtOAc)によって精製することで無色油としてスピロケタール29(658 mg、0.810 mmol、82%)が与えられた。29:[α]20 D −28.1(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.24 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.20 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.13 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.09 (1H, q, J = 7.8 Hz), 6.77 (2H, d, J = 7.8 Hz), 5.09 (1H, d, J = 14.4 Hz), 5.00 (1H, d, J = 14.4 Hz), 4.33 (1H, d, J = 11.0 Hz), 4.28-4.21 (2H, m), 3.94 (1H, m), 3.88-3.78 (2H, m), 3.48 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.42 (1H, m), 3.30 (3H, s), 3.04 (1H, s), 2.97 (1H, dd, J = 14.4, 10.8 Hz), 2.90 (1H, s), 2.38 (1H, m), 2.31 (1H, dd, J = 17.0, 2.5 Hz), 2.26-2.16 (2H, m), 2.04 (1H, d, J = 15.0 Hz), 1.77-1.64 (3H, m), 1.61-1.55 (2H, m), 1.42 (1H, dd, J = 12.6, 3.1 Hz), 1.12-1.04 (21H, m), 1.02 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.67 (12H, q, J = 8.4 Hz) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 171.7, 159.7, 136.8, 131.3, 129.7, 128.8, 128.6, 128.3, 114.0, 97.0, 78.6, 76.4, 76.2, 75.3, 69.8, 67.2, 66.1, 64.9, 59.6, 54.7, 38.2, 37.7, 37.4, 36.7, 36.4, 30.9, 29.2, 18.2, 17.4, 7.3, 7.2, 5.5, 4.9 ppm. FTIR (film): 2953, 2978, 2911, 2874, 1736, 1613, 1514, 1458, 1414, 1396, 1371, 1303, 1246, 11246, 1207, 1190, 1165, 1128, 1095, 1032, 1010, 974, 822, 741, 727, 698, 671 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C45H72O9Si2Na, 835.4613; found, 835.4598.
CH2Cl2(5 mL)中TESエーテル29(600 mg 0.738 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、TBAF(1.107 mL、THF中1 M溶液、1.107 mmol、1.5 eq.)を0℃にて加えた。同じ温度にて5 hr撹拌後、濃縮せずに反応混合物を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、5%、次いで10% EtOAc)に直接供することで無色油としてエステルS33(418 mg、0.598 mmol、81%)が与えられた。S33:[α]20 D −46.0(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.24 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.20 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.13 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.09 (1H, q, J = 7.8 Hz), 6.77 (2H, d, J = 7.8 Hz), 5.09 (1H, d, J = 14.4 Hz), 5.00 (1H, d, J = 14.4 Hz), 4.33 (1H, d, J = 11.0 Hz), 4.28-4.21 (2H, m), 3.85-3.79 (2H, m), 3.77-3.72 (1H, m), 3.29 (3H, s), 3.21 (1H, d, J = 8.4 Hz), 2.99-2.93 (2H, m), 2.88 (1H, s), 2.36 (1H, s), 2.28 (1H, dd, J = 16.2, 3.0 Hz), 2.24 (1H, m), 2.16-2.08 (2H, m), 2.01 (1H, d, J = 13.8 Hz), 1.69-1.54 (3H, m), 1.50 (1H, dt, J = 13.8, 2.1 Hz), 1.36 (2H, dd, J = 12.6, 3.0 Hz), 1.08 (9H, t, J = 8.4 Hz), 1.03 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.97 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.65 (6H, q, J = 8.4 Hz) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 171.7, 159.8, 136.8, 131.2, 129.7, 128.7, 128.6, 128.3, 114.0, 97.0, 80.1, 78.5, 76.6, 75.3, 69.8, 66.9, 66.1, 64.6, 61.3, 54.8, 38.1, 37.7, 37.3, 36.4, 35.1, 30.9, 28.9, 18.2, 17.6, 7.3, 5.5 ppm. FTIR (film): 2954, 2928, 2911, 2874, 1736, 1612, 1514, 1457, 1420, 1304, 1247, 1208, 1163, 1086, 1064, 1038, 1010, 821, 740, 699 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C39H59O9Si, 699.3923; found, 699.3937.
CH2Cl2(10 mL)中アルコールS33(400 mg、0.573 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、NaHCO3(480 mg、5.73 mmol、10 eq.)およびデス・マーチン・ペルヨージナン(486 mg、1.146 mmol、2 eq.)を室温にて続けて加えた。同じ温度にて30 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料をSiO2に通過させることで粗アルデヒドが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。混合された溶媒(9 mLのt-BuOH、2 mLの水、および2 mLの2-メチル-2-ブテン)中の粗アルデヒド(0.573 mmolと見積もられた、1 eq.)の撹拌された溶液へ、NaH2PO3・H2O(316 mg、2.292 mmol、4 eq.)およびNaClO2(156 mg、1.719 mmol、3 eq.)を室温にて続けて加えた。同じ温度にて30 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗酸をさらなる精製はせずに次のステップに使用した。混合された溶媒(15 mLのベンゼンおよび3 mLのMeOH)中の粗酸(0.573 mmolと見積もられた、1 eq.)の撹拌された溶液へ、TMSCH2N2溶液(Et2O中2 Mの0.81 mL、1.72 mmol、3 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて5 min撹拌後、反応をHOAc(0.1 mL)で0℃にてクエンチした。濃縮後、得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、3%、次いで5% EtOAc)によって精製することで無色油としてエステル30(362 mg、0.499 mmol、3ステップで87%)が与えられた。30:[α]20 D −35.6(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.24 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.20 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.13 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.09 (1H, q, J = 7.8 Hz), 6.77 (2H, d, J = 7.8 Hz), 5.09 (1H, d, J = 14.4 Hz), 5.00 (1H, d, J = 14.4 Hz), 4.33 (1H, d, J = 11.0 Hz), 4.28-4.21 (2H, m), 3.78 (1H, s), 3.74 (1H, d, J = 8.4 Hz), 3.59 (1H, s), 3.38 (3H, s), 3.30 (3H, s), 2.99 (1H, s), 2.95 (1H, dd, J = 12.2, 10.8 Hz), 2.91 (1H, s), 2.83 (1H, dd, J = 16.2, 7.2 Hz), 2.58 (1H, dd, J = 16.2, 6.0 Hz), 2.36 (1H, s), 2.31 (1H, dd, J = 16.2, 3.2 Hz), 2.13 (1H, s), 2.01 (1H, d, J = 15.0 Hz), 1.66 (2H, td, J = 12.6, 2.0 Hz), 1.58-1.51 (2H, m), 1.38 (1H, dd, J = 12.6, 3.2 Hz), 1.06 (9H, t, J = 8.4 Hz), 1.05 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.00 (3H, d, J = 6.0 Hz), 0.64 (6H, q, J = 8.4 Hz) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 171.8, 171.7, 159.7, 136.7, 131.3, 129.7, 128.8, 128.7, 128.3, 114.0, 97.0, 78.5, 77.1, 76.4, 75.3, 69.8, 66.1, 65.7, 64.4, 54.8, 50.9, 38.0, 37.7, 37.3, 37.2, 36.2, 30.9, 28.9, 18.2, 17.6, 7.3, 5.4 ppm. FTIR (film): 2952, 2924, 2874, 2854, 1737, 1613, 1514, 1457, 1436, 1397, 1371, 1302, 1246, 1207, 1163, 1085, 1038, 944, 738, 698 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C40H58O10SiNa, 749.3697; found, 749.3720.
CH2Cl2(10 mL)、リン酸緩衝液(3 mL、pH7)中MPMエーテル30(350 mg、0.482 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、DDQ(219 mg、0.964 mmol、2 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて1 h撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をCH2Cl2で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。得られた粗材料をSiO2に通過させることで粗アルコールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。
CH2Cl2(5.0 mL)中の粗アルコール(0.482 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、2,6-ルチジン(129 mg、1.205 mmol、2.5 eq.)およびTESOTf(255 mg、0.964 mmol、2 eq.)を室温にて加え水浴で維持した。同じ温度にて30 min撹拌後、反応物をsat. NaHCO3 aq.でクエンチした。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。得られた粗材料を中性シリカゲル上フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、3%、次いで5% EtOAc)によって精製することで無色油としてTESエーテル31(288 mg、0.400 mmol、97%)が与えられた。31:[α]20 D −52.1(c 1.00、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 7.26 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.11 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.05 (1H, q, J = 7.8 Hz), 5.09 (1H, d, J = 14.4 Hz), 5.00 (1H, d, J = 14.4 Hz), 4.18 (1H, dd, J = 10.2, 4.0 Hz), 3.80 (1H, s), 3.74 (1H, td, J = 6.6, 1.5 Hz), 3.61 (1H, s), 3.38 (3H, s), 3.29 (1H, s), 2.98 (1H, s), 2.91 (1H, dd, J = 13.8, 12.0 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 15.0, 8.4 Hz), 2.60 (1H, dd, J = 15.0, 5.5 Hz), 2.35-2.29 (2H, m), 2.15-2.07 (1H, m), 2.03 (1H, dd, J = 15.0, 3.0 Hz), 1.68 (1H, t, J = 13.8 Hz), 1.64 (1H, t, J = 13.8 Hz), 1.58-1.51 (2H, m), 1.40 (1H, dd, J = 13.2, 4.3 Hz), 1.07 (9H, t, J = 8.4 Hz), 0.99 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.96 (3H, d, J = 7.2 Hz), 0.95 (9H, t, J = 8.4 Hz), 0.65 (6H, q, J = 8.4 Hz), 0.56 (6H, q, J = 8.4 Hz) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 171.8, 171.6, 136.7, 128.8, 128.7, 128.3, 96.9, 77.2, 76.4, 72.5, 70.1, 66.2, 65.6, 64.4, 38.3, 37.5, 37.4, 37.2, 36.3, 31.0, 28.9, 18.5, 17.1, 7.3, 7.2, 5.8, 5.4 ppm. FTIR (film): 2955, 2925, 2876, 1739, 1457, 1372, 1304, 1266, 1240, 1208, 1160, 1130, 1086, 1063, 1036, 947, 856, 740, 697 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C38H64O9Si2Na, 743.3987; found, 743.4003.
EtOAc(10.0 mL)中ベンジルエステル31(250 mg、0.347 mmol、1 eq.)の撹拌された溶液へ、湿式10% Pd/C(25 mg、10%w/w)を室温にて加えた。反応物を1気圧の水素下同じ温度にて2 h撹拌した。その結果得られた混合物をセライトのパッド(EtOAc)に通して濾過した。有機溶媒を減圧下で除去することで粗酸が与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。
トルエン(1.2 mL)中の粗カルボン酸(0.347 mmolと計算された、1 eq.)の撹拌された溶液へ、PPh3(110 mg、0.416 mmol、1.2 eq.)および(PyS)2(107 mg、0.486 mmol、1.4 eq.)を室温にて加えた。同じ温度にて12 h撹拌後その結果得られた反応混合物を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0%、3%、5%、次いで6% EtOAc)へ直接供することで無色油としてピリジンチオールエステル5-32(221 mg、0.306 mmol、2ステップで88%)が与えられた。5-32:[α]20 D -62.1(c 1.0、CHCl3)。1H NMR (600 MHz, C6D6)δ: 8.32 (1H, dd, J = 4.5, 1.3 Hz), 7.52 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.97 (1H, td, J = 7.8, 1.5 Hz), 6.48 (1H, m), 4.19 (1H, dd, J = 9.6, 2.8 Hz), 3.88 (1H, t, J = 1.6 Hz), 3.72 (1H, m), 3.58 (1H, t, J = 1.6 Hz), 3.37 (3H, s), 3.23 (1H, dd, J = 13.8, 10.2 Hz), 3.17 (1H, brs), 3.04 (1H, J =2.4 Hz, 1H), 2.82 (1H, dd, J =13.8, 7.2 Hz), 2.59-2.53 (2H, m), 2.41-2.34 (1H, m), 2.27 (1H, m), 2.03 (1H, dt, J = 14.4, 2.4 Hz), 1.70 (1H, t, J = 13.2 Hz), 1.63 (1H, t, J = 13.2 Hz), 1.59 (1H, dt, J =15.0, 3.5 Hz), 1.53 (1H, dd, J = 13.2, 5.2 Hz), 1.45 (1H, dd, J = 13.2, 5.2 Hz), 1.06 (9H, t, J = 8.4 Hz), 1.00 (3H, d, J = 6.0 Hz), 0.98 (9H, t, J = 8.4 Hz), 0.93 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.64 (6H, q, J = 8.4, 1.1 Hz), 0.56 (6H, q, J = 8.4 Hz) ppm. 13C NMR (150 MHz, C6D6)δ: 194.7, 152.7, 150.6, 136.5, 128.5, 123.1, 97.4, 77.7, 77.5, 72.5, 70.0, 68.6, 67.3, 63.9, 47.8, 37.5, 36.7, 36.5, 30.5, 29.1, 27.8, 27.7, 23.4, 21.0, 18.5, 17.3, 7.4, 5.9 ppm IR (film): 2955, 2931, 2874, 2857, 1708, 1132, 1035, 974 cm-1. HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C36H61NO8SSi2Na, 746.3554; found, 746.3578.
化合物(1)および他の化合物を調製するための追加の実験手順

THF(250 mL)中(トリエチルシリル)アセチレン(25.7g、183 mmol)の撹拌された溶液へ、n-BuLi(ヘキサン中2.5 M、80.0 mL、201 mmol)を0℃にて20 minにわたり滴加した。50 min撹拌した後DMF(42.0 mL、549 mmol)を混合物へ−78℃にて加えた。反応混合物を最大室温まで加温させて2 h撹拌した。反応を3M HCl(185 mL)で0℃にてクエンチした。混合物をEtOAc(260 mL)で希釈しH2O(190 mL)で4回およびブラインで1回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。最後に、粗油を蒸留(〜63℃)によって精製することで無色油として所望のアルデヒド(26.9g、160 mmol、87%)が得られた;1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 9.18 (s, 1H), 1.02 (t, J = 7.6 Hz, 9H), 0.69 (q, J = 7.6 Hz, 6H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3)δ 176.8, 103.5, 101.6, 7.2, 3.7; IR (neat) 2958, 2877, 2151, 1667, 995, 723, 677.
1,4-ジオキサン(150 mL)中のアルキニルアルデヒド(25.4g、151 mmol)、プロパナール(21.7 mL、302 mmol)、および水(8.20 mL、453 mmol)の撹拌された混合物へ、ジアリールプロリノール(7.90g、15.1 mmol;Hayashim Y.; Itoh、T.; Aratake、S.; Ishikawa、H. Angew, Chem. Int. Ed. 2008, 47, 2082)を加えた。室温にて36 h撹拌した後NaBH4(11.4g、302 mmol)を混合物へ0℃にて加えた。0℃にて1 h撹拌した後、反応をH2O(54 mL)、ブライン(320 mL)でクエンチして反応混合物をEtOAcで5回抽出した。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。その結果得られた油をシリカゲルのパッド(450 g)に通して濾過しヘキサン/EtOAc=10/1、次いで1/1の混合物で洗浄した。濾過物を再度減圧下で濃縮した。残渣(27.7g、ca. 121 mmol、ca. 80%)をさらなる精製はせずに次の反応に供した。
MeOH(400 mL)中の粗ジオール(27.7g、ca. 121 mmol)の撹拌された溶液へ、K2CO3(25.2g、182 mmol)を室温にて加えた。その結果得られた混合物を50℃にて加熱して12 h撹拌した。室温まで冷却した後、溶媒を減圧下で除去した。その結果得られた油をCH2Cl2で希釈しシリカゲルのパッド(130 g)に通して濾過することでK2CO3を除去した。沈殿物をCH2Cl2/MeOH=10/1で洗浄し濾過物を減圧下で濃縮した。その結果得られた油を再度シリカゲルのパッド(160 g)に通して濾過しヘキサン/EtOAc=5/1、次いで1/2の混合物で洗浄した。濾過物を再度減圧下で濃縮した。残渣(11.7g、ca. 103 mmol、ca. 85%)をさらなる精製はせずに次の反応に供した。
MeCN中(180 mL)中の粗ジオール(11.7g、ca. 103 mmol)およびp-メトキシベンジリデンジメチルアセタール(22.0 mL、124 mmol)の撹拌された混合物へ、触媒量のCSA(0.96g、4.12 mmol)を室温にて加えた。2 h撹拌後、反応混合物をEt3N(2.9 mL、20.6 mmol)でクエンチしシリカゲルのパッド(70 g)に通して濾過しCH2Cl2で洗浄して減圧下で濃縮した。残渣をヘキサン/CH2Cl2からの結晶化によって精製することで白色純結晶として所望されるanti化合物(15.5g、66.8 mmol、アルキニルアルデヒドから4ステップにわたり44%)が得られた;[α]D 20 +3.00(c 1.0、MeOH);1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ: 7.42 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.88 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.43 (s, 1H), 4.21-4.15 (m, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.51 (dd, J = 11.2, 11.2 Hz, 1H), 2.53 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 2.19-2.17 (m, 1H), 0.95 (d, J = 7.2 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3)δ:160.1, 130.2, 127.6, 113.6, 101.5, 80.7, 74.3, 73.7, 72.7, 55.3, 35.1, 12.5; IR (neat) 3263, 2963, 2838, 1614, 1519, 1247, 1024, 997, 834.
アセトン(480 mL)とシクロヘキセン(160 mL)との混合物中のアルキン(15.5g、66.8 mmol)の撹拌された溶液へ、キノリン(7.90 mL、66.8 mmol)およびPb(0.775g、5wt%)で汚染された5wt% Pd/CaCO3を室温にて加えた。混合物を含有するフラスコに水素ガス(1 atm)を室温にて満たし1.5 h激しく撹拌してセルライトのパッドに通して濾過した。濾過ケークをEtOAcで洗浄し濾過物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのパッド(230 g)に通して濾過しヘキサン/EtOAc=20/1の混合物で洗浄した。濾過物を再度減圧下で濃縮することで純アルケン(15.6g、66.7 mmol、quant.)が得られた;白色固体;[α]D 20 +65.4(c 1.0、CHCl3);1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ: 7.44 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.89 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.94-5.85 (m, 1H), 5.51 (s, 1H), 5.36 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 5.26 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.16 (dd, J = 11.6, 4.8 Hz, 1H), 3.89 (dd, J = 11.4, 4.8 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.54 (dd, J = 11.6, 11.4 Hz, 1H), 1.93-1.87 (m, 1H), 0.79 (d, J = 6.8 Hz, 3H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3)δ 159.9, 136.0, 131.0, 127.5, 118.0, 113.6, 101.0, 84.7, 73.0, 55.3, 33.9, 12.3; IR (neat) 2965, 1612, 1516, 1248, 1140, 1034, 815.
ジクロロメタン(750mL)中の出発材料(445g、1.885mol)の撹拌された溶液へ、N2雰囲気下Et3N(790mL、5.656mol)を室温にて加えた。この混合物へ、ジクロロメタン(600mL)中p-ブロモベンゼン塩化スルホニル(730g、2.828mol)の溶液を、41℃を下回る温度で滴加した。35〜40℃にて2hrs撹拌後、混合物をn-ヘプタン(2L)と水(1.5L)との混合物中へ注ぎ5min撹拌することで二相の混合物が与えられた。分離された水性層をn-ヘプタン/EtOAc=2/1(v/v)の混合物で2度抽出した。合わせた有機層を1M HCl aq.および飽和NaHCO3 aq.で洗浄した。有機層を減圧下で濃縮することで固体として粗材料が与えられた。この固体へMTBE(870mL)およびn-ヘプタン(2.6L)を加えて49℃まで加熱することで固体が溶解された。混合物を室温までゆっくり冷却して16hrs撹拌した。3℃を下回る温度で1hrさらに撹拌した後その結果得られた懸濁液を濾過し冷n-ヘプタン/MTBE=9/1(v/v)ですすいだ。結晶を減圧下30℃にて乾燥させることで所望の化合物(740.6g、1.626mol、86%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ ppm 7.75 (2H, d, J=8.5Hz), 7.67 (2H, d, J=8.5Hz), 7.14 (2H, d, J=8.5Hz), 6.86 (2H, d, J=8.5Hz), 5.60-5.67 (1H, m), 5.33 (1H, dd, J=10.5, 2.0Hz), 5.23 (1H, d, J=17.5Hz), 4.46 (1H, d, J=11.0Hz), 4.14 (1H, d, J=11.0Hz), 4.14 (1H, dd, J=9.0, 4.0Hz), 4.10 (1H, dd, J=9.0, 4.0Hz), 3.82 (3H, s), 3.57 (1H, dd, J=8.0, 8.0Hz), 1.92-2.00 (1H, m), 0.90 (3H, d, J=7.0Hz).
アセトン(2.2L)中の出発材料(730.6g、1.604mol)の撹拌された溶液へN2雰囲気下NaI(721g、4.813mol)を室温にて加え45℃まで加熱した。2.5hrs撹拌後、混合物を、30℃を下回る温度で冷却し、これに続きn-ヘプタン(2.2L)および水(2.2L)を加えることで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して水性層をn-ヘプタン/EtOAc=4/1(v/v)の混合物で2度抽出した。合わせた有機層を6% NaHCO3および3% Na2S2O3 aq.を含有する水溶液の混合物で洗浄した。有機層を減圧下で濃縮しn-ヘプタンとともに共沸させた。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(10kg、溶離液:n-ヘプタン中0%、2%、次いで5% EtOAc)によって精製した。回収された画分を濃縮することで所望の産物(551g、1.591mol、99%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ ppm 7.28 (2H, d, J=9.0Hz), 6.88 (2H, d, J=9.0Hz), 5.69-5.76 (1H, m), 5.35 (1H, dd, J=10.0, 1.5Hz), 5.29 (1H, d, J=17.5Hz), 4.51 (1H, d, J=11.0Hz), 4.28 (1H, d, 11.0Hz), 3.82 (3H, s), 3.53 (1H, dd, J=8.0, 8.0Hz), 3.46 (1H, dd, J=9.0, 6.0Hz), 3.34 (1H, dd, J=9.0, 3.5Hz), 1.51-1.59 (1H, m), 0.94 (3H, d, J=7.0Hz).
トルエン(5L)中ラクトン(500g、1.46mol)の撹拌された溶液へDIBAL溶液(トルエン中1Mの1.83L、1.83mol)をN2雰囲気下−71〜−62℃にて加えた。15min撹拌後、反応をEtOAc(500mL)で−69〜−65℃にてクエンチした。次いで混合物を最大−23℃まで加温して30% ロッシェル塩 aq.(5L)を−23〜8℃にて加えた。混合物を室温にて30min撹拌することで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して水および5% NaCl aq.で連続して洗浄した。合わせた水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を濃縮し減圧下トルエンとともに2度共沸させることで粗ラクトールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
THF(4L)中Ph3PCH3Br(2086g、5.84mol)の懸濁液へt-BuOK(491.5g、4.38mol)をN2雰囲気下3℃にて加えた。THF(1L)中の粗ラクトール(1.46molと計算された)の溶液を反応混合物中へ1〜9℃にて加えた。3〜7℃にて20min撹拌後、反応を水(125mL)で14℃を下回る温度でクエンチした。次いでiPrOAc(5L)および水(2.4L)を加えることで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して5% NaCl aq.で洗浄した。有機層を減圧下で濃縮した。残渣へトルエン(1L)およびn-ヘプタン(1L)を加え0℃にて16hrs撹拌した。沈殿した固体を濾過によって除去し濾過された溶液を減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(3.0kg、溶離液:n-ヘプタン中0%、5%、7%、9%、次いで12% EtOAc)によって精製することで所望の化合物(440g、1.28mol、2ステップにおいて88%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ: 5.70-5.77 (1H, ddd, J= 17, 10.5, 8.0Hz), 5.18 (1H, ddd, J= 17, 1.5, 1.5Hz), 5.05 (1H, dd, J= 10.5, 1.5Hz), 4.42 (1H, dd, J= 3.0, 3.0Hz), 4.27 (1H, dd, J= 15, 2.5Hz), 4.23 (1H, dd, J= 15, 1.5Hz), 3.70-3.74 (1H, m), 3.62 (1H, d, J= 10.5Hz), 3.32 (1H, m), 2.97 (1H, dd, J= 9.5, 1.3Hz), 2.72-2.80 (1H, m), 2.33 (1H, ddd, J= 15.0, 3.0, 3.0Hz), 1.67 (1H, ddd, 15.0, 3.0, 3.0Hz), 1.12 (3H, d, J= 6.5Hz), 1.07 (9H, s), 1.06 (9H, s)
THF(3.7L)中の出発材料(440g、1.28mol)の撹拌された溶液へ、トリエチルアミン(367mL、2.63mol)をN2雰囲気下20℃にて加え3℃まで冷却した。この混合物へTESOTf(354mL、1.54mol)を、7℃を下回る温度で滴加し同じ温度にて8min撹拌した。反応物を3.5% NaHCO3(4.4L)aq.で18℃を下回る温度でクエンチし、これに続きEtOAc(2.2L)およびn-ヘプタン(2.2L)を加えることで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して5% NaCl aq.で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗材料が与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
THF(2.1L)およびアセトン(2.1L)中の粗製物(1.28molと計算された)の溶液へ室温にてNMO(464g、3.96mol)を加え、これに続き水(0.5L)を加えた。この混合物へ4% OsO4 aq.(194mL、32mmol)を加え室温にて19hrs撹拌した。次いで水(2.1L)およびNaIO4(847g、3.96mol)をこの混合物へ加えさらに室温にて70min撹拌した。この混合物へn-ヘプタン(2.9L)および水(1.2L)を加え室温にて5min撹拌することで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して水性層をn-ヘプタンで抽出した。合わせた有機層を20% Na2SO3 aq.へ加え、その結果得られた二相の混合物を室温にて30min撹拌した。有機層を分離し10% Na2SO3 aq.、水、5% NaCl aq.で連続して洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(5.9kg、溶離液:n-ヘプタン中0%、5%、次いで10% EtOAc)によって精製した。回収された画分を濃縮しその結果得られたアルデヒドを氷水浴で冷却することによって固化することでアルデヒド(502.8g、1.10mol、2ステップにおいて86%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ: 9.84 (1H, s), 4.29-4.31 (1H, m), 4.28 (1H, dd, J=12.5, 3.0Hz), 4.21 (1H, dd, J=12.5, 1.5Hz), 3.86-3.88 (1H, m), 3.57 (1H, dd, J=7.5, 2.5Hz), 3.29-3.32 (1H, m), 2.80-2.86 (1H, dq, J=7.5Hz, 7.5Hz), 2.21-2.25 (1H, ddd, J=15.0, 2.5, 2.5Hz), 1.77-1.81 (1H, ddd, J= 15.0, 4.0, 4.0Hz), 1.16 (3H, d, J= 7.5Hz), 1.07 (9H, s), 1.04 (9H, s), 0.96-1.00 (9H, m), 0.58-0.67 (6H, m).
グローブボックス中、CrCl2(22mg、0.18mmol)、プロトン・スポンジ(42mg、0.20mmol)、スルホンアミド配位子(88mg、0.20mmol)を十分に乾燥させた丸底フラスコに加え無水MeCN(3.0mL)を加えた。混合物をグローブボックス中、室温にて撹拌した。
別のフラスコ中、アルデヒド(500mg、0.90mmol)へ、トルエンを加えた。トルエンを共沸除去した後フラスコをグローブボックス中に持って行き、これに続きヨウ化ビニル(477mg、2.25mmol)、Mn(198mg、3.60mmol)、LiCl(76mg、1.80mmol)、Cp2ZrCl2(289mg、0.99mmol)および2,6-ルチジン(0.21mL、1.80mmol)を加えた。このフラスコへ、上で調製されたCr溶液を加え、これに続きNi触媒(3.0mg、4.5μmol)を加えた。混合物を30℃にて145min激しく撹拌した。フラスコをグローブボックスから取り出しフロリジル(Florisil)(登録商標)(1g)をこの混合物へ室温にて加えた。n-ヘプタン/EtOAc=1/1(v/v)(5mL)で希釈した後、懸濁液を室温にて35min激しく撹拌し中性シリカゲル(5g)パッドに通過させた。所望の産物をEtOAcで希釈し回収された溶液を減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(10g、溶離液;n-ヘプタン中0%、10%、20%、33%、次いで50% EtOAc)によって精製した。回収された画分を濃縮することで所望の産物(462mg、0.85mmol、94%)が与えられた。
ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)(1.6L)および水(160mL)中の出発材料(636.6g、0.957mol)の撹拌された溶液へ、AcOH(55mL、0.957mol)をN2雰囲気下5℃にて加えた。混合物を、5℃を下回る温度で30minおよび室温にて3hrs撹拌した。反応を5% NaHCO3 aq.(5L)でクエンチし、これに続きn-ヘプタン(5L)を加えた。有機層の分離後、水性かつHFIP層を合わせてn-ヘプタンで2度抽出した。3つの有機層を合わせて5% NaCl aq.で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(8.5kg、溶離液:n-ヘプタン中0%、9.1%、11%、次いで17% EtOAc)によって精製した。回収された画分を濃縮することで所望のアルコール(480g、0.871mol、91%)が与えられた。
出発材料(480.0g、0.872mol)をトルエン(1.4L)とともに2度共沸させてトルエン(4.8L)を加えた。MeOAc(480mL)を加えた後、混合物を1℃まで冷却し使用するまでN2雰囲気下に保った。別のフラスコ中、K3PO4(92.5g、0.436mol)、18-クラウン-6(345.5g、1.307mol)、およびMeOH(480mL)を加えた。この混合物を20min超音波処理し減圧下で濃縮した。その結果得られた混合物をトルエン(480mL)とともに3回共沸してトルエン(2.4L)を混合物へ加えて濾過した。濾過された溶液を、4℃を下回る温度で上で調製された出発材料の溶液へ滴加した。5℃を下回る温度で16min撹拌後、混合物を冷(chilled)水(2.4L)中へ注ぎ、これに続きiPrOAc(2.4L)、水(2.4L)、およびNaCl(100g)を加えることで二相の混合物が与えられた。分離された有機層を5% NaCl aq.で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(8.6kg、溶離液:n-ヘプタン中0%、9.1%、17%、25%、次いで33% EtOAc)によって精製した。純画分を濃縮することでオキシ-マイケル産物(293g、0.531mol、2ステップにおいて61%)が与えられた。
ジクロロメタン(206mL)中の出発材料(41.3g、75.8mmol)の撹拌された溶液へ、Et3N(25.4mL、181.9mmol)をN2雰囲気下1℃にて加えた。この混合物へTBSOTf(20.9mL、91.0mmol)を、10℃を下回る温度で滴加した。0℃にて30min撹拌後、反応を10% NaHCO3 aq.(206mL)で、17℃を下回る温度でクエンチした。混合物をn-ヘプタンで抽出しその結果得られた有機相を水および5% NaCl aq.で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮することで粗油が与えられたが、これをさらなる精製はせずに次のステップに使用した。この粗材料(75.8mmolと計算された)へHFIP(124mL)および水(12.5mL)を加えた。4℃まで冷却後AcOH(4.4mL)を加えその結果得られた混合物を0℃にて30min撹拌しN2雰囲気下で室温にてもう1.5hrs撹拌した。混合物を5% NaHCO3 aq.(400mL)でクエンチし、これに続きn-ヘプタン(400mL)を加えることで二相の混合物が与えられた。有機相を分離して5% NaCl aq.で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し濃縮した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(750g、溶離液:n-ヘプタン中0%、4.8%、9.1%、次いで11% EtOAc)によって精製した。回収された画分を濃縮することで所望の産物(40.5g、74.2mmol、98%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ: 7.01 (1H, dd, J=16.0, 5.0Hz), 5.98 (1H, dd, J=16.0, 2.5Hz), 4.43-4.45 (1H, m), 4.40 (1H, dd, J=2.5, 2.5Hz), 4.23 (1H, dd, J=13.0, 3.0Hz), 4.16 (1H, dd, J=13.0, 1.0Hz), 3.75 (3H, s), 3.73-3.76 (1H, m), 3.59 (1H, d, J=11.0Hz), 3.28-3.29 (2H, m), 2.33 (1H, ddd, J=14.5, 2.5, 2.5Hz), 2.10-2.18 (1H, m), 1.73 (1H, ddd, J=15.0, 3.5, 3.5Hz), 1.04-1.06 (21H, m), 0.90 (9H, s), 0.03 (3H, s), 0.02 (3H, s).
N2雰囲気において、K3PO4(0.624g、2.94mmol)、18-クラウン-6(2.33g、8.82mmol)、およびMeOH(15mL)をフラスコに加えて6min超音波処理した。混合物を減圧下で濃縮した後、混合物をトルエン(20mL)とともに3回共沸させた。残渣へトルエン(15mL)を加え室温にてN2雰囲気下に保った。
別のフラスコにおいて、出発材料(5.34g、9.80mmol)をトルエン(53mL)とともに2度共沸させて、残渣へトルエン(53mL)を加え、これに続きMeOAc(5.3mL)を加えた。混合物を、3℃を下回る温度に冷却した後、上で調製されたK3PO4含有溶液を出発材料の溶液へ3℃を下回る温度で40minにわたり滴加した。混合物を冷EtOAc/水=1/1(v/v)(106mL)の混合物中へ注ぐことで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して水性層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を水および5% NaCl aq.で洗浄した。分離された有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(80g、溶離液:n-ヘプタン中0%、5%、7%、10%、次いで15% EtOAc)によって精製した。回収された画分を濃縮することで所望の産物(4.35g、7.98mmol、81%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ: 4.30 (1H, ddd, J=8.0, 3.5, 3.5Hz), 4.13 (1H, dd, J=12.5, 5.5Hz), 4.09 (1H, dd, J=12.5, 3.0Hz) 3.87 (1H, ddd, J=9.0. 9.0, 3.0Hz), 3.79 (1H, ddd, J=7.5, 4.5, 4.5Hz), 3.70 (3H, s), 3.60 (1H, ddd, J=5.5, 3.5, 3.5Hz), 3.34 (1H, dd, J=8.0, 5.0Hz), 3.30 (1H, dd, J=10.0, 8.5Hz), 2.71 (1H, dd, J=14.5, 3.0Hz), 2.41 (1H, dd, J=14.5, 10.0Hz), 2.11 (1H, ddd, J=13.5, 8.0, 8.0Hz), 1.98 (1H, ddd, J=13.5, 4.5, 4.5Hz), 1.77-1.85 (1H, m), 1.10 (3H, d, J=6.5Hz), 1.06 (9H, s), 1.02 (9H, s), 0.90 (9H, s), 0.09 (3H, s), 0.06 (3H, s).
N2雰囲気において、K3PO4(4.73g、22.27mmol)、18-クラウン-6(17.66g、66.81mmol)、およびMeOH(120mL)をフラスコに加えて8min超音波処理した。混合物を減圧下で濃縮後、混合物をトルエン(120mL)とともに3回共沸させた。残渣へトルエン(150mL)を加え使用するまで室温にてN2雰囲気下に保った。
別のフラスコにおいて、出発材料(40.45g、74.24mmol)をトルエン(120mL)とともに2度共沸させて残渣へトルエン(400mL)を加え、これに続きMeOAc(40mL)を加えた。混合物を、3℃を下回る温度で冷却後、上で調製されたK3PO4含有溶液を出発材料の溶液へ3℃を上回る温度で90minにわたり滴加した。混合物を冷EtOAc/水=1/1(v/v)(800mL)の混合物中へ注ぐことで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して水性層をEtOAc(200mL)で抽出した。合わせた有機層を5wt% NaCl aq.で洗浄した。分離された有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(600g、溶離液:n-ヘプタン中0%、9%、11%、次いで14% EtOAc)によって精製した。回収された画分を濃縮することで無色油として所望の産物(23.36g、42.9mmol)が与えられた。次いで分離不能な画分を合わせて溶媒を減圧下で除去した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(300g、溶離液:n-ヘプタン中0%、9%、11%、次いで14% EtOAc)によって再精製した。回収された画分を濃縮することで無色油として所望の産物(9.90g、18.17mmol)が与えられた。所望される両化合物を合わせることで所望の産物(33.26g、61.04mmol、82%)が与えられた。
所望の産物(6.13g、11.25mmol)へMeOH(50mL)を加えて混合物を減圧下40℃にて共沸させた。残留固体へMeOH(36.8mL)を加えスラリーを最大50℃まで加温させた。スラリーが透明な溶液になった後、溶液を35℃まで冷却させシーズ(seed)を加えた。溶液が濁った後、混合物を室温にて30min撹拌し、次いで水(7.4mL)を混合物へ加えた。室温にて3hrs撹拌後、生成された結晶を吸引によって回収し冷MeOH/水=5/1(v/v)(40mL)で洗浄した。結晶を減圧下40℃にて2hrs乾燥させることで所望の産物(5.48g、10.06mmol、89%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ: 4.30 (1H, ddd, J=8.0, 3.5, 3.5Hz), 4.13 (1H, dd, J=12.5, 5.5Hz), 4.09 (1H, dd, J=12.5, 3.0Hz) 3.87 (1H, ddd, J=9.0. 9.0, 3.0Hz), 3.79 (1H, ddd, J=7.5, 4.5, 4.5Hz), 3.70 (3H, s), 3.60 (1H, ddd, J=5.5, 3.5, 3.5Hz), 3.34 (1H, dd, J=8.0, 5.0Hz), 3.30 (1H, dd, J=10.0, 8.5Hz), 2.71 (1H, dd, J=14.5, 3.0Hz), 2.41 (1H, dd, J=14.5, 10.0Hz), 2.11 (1H, ddd, J=13.5, 8.0, 8.0Hz), 1.98 (1H, ddd, J=13.5, 4.5, 4.5Hz), 1.77-1.85 (1H, m), 1.10 (3H, d, J=6.5Hz), 1.06 (9H, s), 1.02 (9H, s), 0.90 (9H, s), 0.09 (3H, s), 0.06 (3H, s).
出発材料(12g、22.02mmol)をトルエン(36mL)とともに2度共沸させて残渣へトルエン(240mL)を加えた。混合物を、−70℃を下回る温度で冷却後DIBAL溶液(トルエン中1Mの26.4mL、26.43mmol)をN2雰囲気下−73〜−71℃にて混合物へ加えた。32min撹拌後、反応をアセトン(12mL)で−75〜−74℃にてクエンチした。次いで混合物を最大−30℃まで加温して30wt% ロッシェル塩 aq.(180mL)を−29〜4℃にて加えた。混合物を室温にて3hrs撹拌することで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して5wt% NaCl aq.で洗浄した。分離された有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで粗アルデヒド(14.18g)が与えられたが、これをさらなる精製はせずに100%収率として次の反応に使用した。
グローブバッグ中、CrCl2(541mg、4.41mmol)、プロトン・スポンジ(1.04g、4.85mmol)、スルホンアミド配位子(2.15g、4.85mmol)を十分に乾燥させた丸底フラスコに加えた。グローブバックからフラスコを取り出した後、無水MeCN(90.7mL)をN2雰囲気下で加えた。混合物を使用するまで室温にて撹拌した。
別のフラスコにおいて、アルデヒド(11.34g、22.03mmol)およびヨウ化ビニル(10.47g、26.43mmol)をトルエンへ加えた。トルエン(2度)の共沸除去後、残留混合物へMn(4.84g、88.10mmol)、LiCl(1.87g、44.05mmol)、およびCp2ZrCl2(7.08g、24.23mmol)を加え、次いでフラスコにN2ガスをパージした。このフラスコへ、上で調製されたCr溶液を加えた。混合物を最大40℃まで加温後Ni触媒の溶液(730uL(100mg/mL MeCNとして前もって調製された)、0.11 mmol)を加えた。40℃にて19hrs激しく撹拌している間、追加のNi触媒(Y. Kishi et.al, Journal of the American Chemical Society (2015), 137(19), 6219-6225)(365uL、0.06mmol)を6回加えることで反応が完了した。混合物へiPrOAc(120mL)を加え、これに続き5wt% NaHCO3と5wt% D,L-セリン水溶液(120mL)との混合物を40℃にて加えた。40℃にて4hrsを撹拌した後、混合物を室温まで冷却してiPrOAc(600mL)とともにセライト(25g)に通過させて洗浄することによって二相の混合物が与えられた。有機層を分離して有機層を5wt% NaHCO3 aq.、水および5% NaCl aq.で洗浄した。分離された有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで所望の粗産物(25.26g)が与えられたが、これをさらなる精製はせずに100%収率として次の反応に使用した。
THF(52ml)中の出発材料(17.3g、22.03mmol)の撹拌された溶液へTBAF(THF中1Mの88mL、88.13mmol)を0℃にて加えた。室温にて15hrs撹拌後、混合物へEtOAc(180mL)を加え、これに続き10wt% NH4Claq.(180mL)を加えることで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して水性層をEtOAc(180mL)で2度抽出した。合わせた有機層を飽和のNaCl aq.で洗浄した。分離された有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮した。残渣をNH-シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(120g、溶離液:n-ヘプタン中0%、20%、50%、100% EtOAc、次いでEtOAc中5% MeOH)によって精製した。回収された画分を濃縮することで所望の産物(17.46g、不純物を包含する)が与えられたが、これをさらなる精製はせずに100%収率として次の反応に使用した。
出発材料(11.69g、22.03mmol)をトルエン(35mL)とともに2度共沸させて残渣へrtにてCH2Cl2(117mL)を加え、これに続きEt3SiH(17.6 mL、110.14mmol)を加えた。混合物を−70℃を下回る温度で冷却した後TMSOTf(16.0mL、88.11mmol)をN2雰囲気下−72〜−70℃にて混合物へ加えた。30min撹拌後、反応混合物を最大0℃まで加温した。0℃にて27min撹拌後、反応混合物を水(117mL)で、14℃を下回る温度でクエンチし、次いで混合物を室温にて撹拌した。25min撹拌後、飽和NaHCO3 aq.(58mL)を加え混合物を室温にて25min撹拌することで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して水性層をCH2Cl2(117mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで所望の粗産物(18.95g)が与えられたが、これをさらなる精製はせずに100%収率として次の反応に使用した。
出発材料(9.44g、22.03mmol)をトルエン(30mL)とともに2度共沸させて残渣へTHF(94mL)、2,2-ジメトキシプロパン(10.84 mL、88.13 mmol)、およびPPTS(277mg、1.10mmol)を室温にて加えた。N2雰囲気下40℃にて4.5hrs撹拌後、反応混合物を室温まで冷却し、次いで反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、これに続き飽和NaHCO3 aq.(100mL)で希釈した。15min撹拌後、二相の混合物を得た。有機層を分離して水性層をEtOAc(100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaCl aq.で洗浄した。分離された有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで所望の粗産物(18.95g)が与えられた。
所望の粗産物(18.95g)をYMC-GEL上ODS-カラムクロマトグラフィー(100g、溶離液:水中3%、40% MeCN)によって精製した。回収された画分をCH2Cl2(500mL+250mL)によって抽出し合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ濾過し減圧下で濃縮することで所望の産物(12.00g、不純物を包含する)が与えられた。
所望の粗産物(12.00g)を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(150g、溶離液:n-ヘプタン中0%、20%、33%、50%、および66% EtOAc)によって精製した。回収された画分を濃縮することで所望の粗産物(4.56g、不純物を包含する)が与えられた。
所望の粗産物(4.56g)へn-ヘキサン/EtOAc=9/1(v/v)(45mL)の混合物を加えスラリーを最大60℃まで加温した。スラリーが透明な溶液になった後、溶液を45℃まで冷却しシーズを加えた。溶液が濁った後、混合物を室温にて50min撹拌し、次いで混合物を0℃にて65min撹拌し、次いで−10℃にて17.5hrs撹拌した。生成された結晶を吸引によって回収し冷n-ヘキサン(13.5mL)で洗浄した。結晶を減圧下40℃にて乾燥させることで所望の産物(3.57g、7.62mmol、5ステップにおいて35%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ: 4.88 (1H, s), 4.82 (1H, d, J=2.0Hz), 4.18 (1H, q, J=5.5Hz), 4.03 (1H, dd, J=12.5, 3.0Hz), 4.00-3.95 (2H, m), 3.88 (1H, dd, J=6.0, 4.0Hz), 3.86 (1H, dd, J=12.0, 2.5Hz), 3.67 (3H, s), 3.64-3.57 (1H, m), 3.55 (1H, d, J=8.5Hz), 3.42 (1H, t, J=3.0Hz), 3.36 (1H, dt, J=8.0, 5.5Hz), 3.26 (1H, q, J=2.5Hz), 2.54-2.40 (2H, m), 2.33-2.23 (1H, m), 2.19-2.11 (2H, m), 2.10-2.00 (2H, m), 1.86-1.68 (4H, m), 1.44 (3H, s), 1.43 (3H, s), 1.16 (3H, d, J=8.0Hz), 1.15-1.09 (1H, m), 1.08 (3H, d, J=6.0Hz).
ジクロロメタン(1.04L)中の出発材料(52.0g、0.11mol)の撹拌された溶液へDIBAL溶液(トルエン中1Mの253mL、0.255mol)をN2雰囲気下−74.3〜−71.5℃にて加えた。76min撹拌後、反応をアセトン(24.5mL)で−75.2〜−73.8℃にてクエンチした。もう9min撹拌後MeOH(27.0mL)を反応物へ−74.2〜−73.5℃にて加え、これに続きBHT(52.0mg)を加えた。次いで混合物を最大−20℃まで加温して40wt% ロッシェル塩 aq.(1.04kg)へ加え、次いでEtOAc(936mL)を混合物へ加えた。混合物を室温にて85min撹拌することで二相の混合物が与えられた。有機層を分離してEtOAc(520mL)で再抽出した。合わせた有機層を20wt% NaCl aq.(520g)で洗浄した。BHT(52.0mg)を加えた後、有機層を濃縮しトルエン(208mL)およびMeCN(156mL)とともに減圧下で共沸させることで粗アルデヒドが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した(90%収率と想定された、0.1mol)。
反応器へ、CrCl3(3.16g、20mmol)、プロトン・スポンジ(4.71g、22mmol)、スルホンアミド配位子(9.74g、22mmol)、Mn(11.0g、200mmol)、およびCp2ZrCl2(75.9g、260mmol)を入れ、次いで反応器にアルゴンをパージした。反応器へ無水MeCN(263mL)を加え30℃にて70min撹拌した。反応物へ無水MeCN(6.6mL)中Ni錯体(662mg、1.0mmol)を加えた。次いでMeCN(219mL)とともに前もって共沸させた無水MeCN(131mL)中のアルデヒド(43.8g、100mmol)と、ヨウ化ビニル(63.2g、114mmol)と、2,6-ジ-tert-ブチル-2-メチルピリジン(41.0g、200mmol)との混合物を加えた。基質添加後、無水MeCN(6.57mL)中Ni錯体(661mg、1.0mmol)を2度加えることで反応を完了させた。反応物へトルエン(876mL)を加え、次いで0℃まで冷却した。混合物へ水(788mL)および20wt% クエン酸 aq.(87.5g)をほぼ14℃にて20min加えた。水性層を除去後、有機層をハイフロスーパーセル(hyflo super-cel)(35.0g)に通過させ、次いでトルエン(876mL)で洗浄した。合わせた有機層を33% MeCN aq.(876mL)で洗浄し、これに続き5wt% NaHCO3-10wt% Na2SO4水溶液(438g)の混合物で洗浄した。有機層を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(1900g、溶離液;n-ヘプタン中10%、25%、50%、67%、次いで100% EtOAc)によって精製した。回収された画分を濃縮することで所望の産物(79.4g、92mmol、2ステップにおいて82%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ: 5.16 (1H, s), 4.97 (1H, s), 4.87 (1H, s), 4.82 (1H, s), 4.70 (1H, t, J= 4.7Hz), 4.63 (1H, t, J= 4.5Hz), 4.43 (1H, d, J= 1.8Hz), 4.18-4.33 (4H, m), 3.93-4.10 (5H, m), 3.78-3.92 (3H, m), 3.68 (3H, s), 3.59 (1H, d, J= 3.0Hz), 3.19-3.48 (3H, m), 2.85-2.98 (2H, m), 2.56-2.71 (2H, m), 2.48 (1H, dd, 15.1, 6.0Hz), 2.41 (1H, dd, J= 15.6, 5.8Hz), 1.93-2.33 (11H, m), 1.51-1.92 (10H, m), 1.36-1.50 (8H, m), 1.14 (3H, d, J= 7.5Hz), 1.08 (3H, d, J= 6.3Hz).
MeOH(793mL)中の出発材料(79.3g、91.4mmol)の撹拌された溶液へN2雰囲気下K2CO3(63.2g、0.457mol)を室温にて加えた。55℃まで加熱後、混合物を3hr撹拌し、次いで水(24.7mL、1.37mol)を同じ温度にて加えた。20hr撹拌後、反応物を室温まで冷却し、次いでトルエン(1.59L)および水(1.59L)を加えた。水性層をトルエン(1.59L)で2度洗浄した。結果として生じた水性層へジクロロメタン(1.59L)および25wt% NH4Cl aq.(2.38kg)を加えた。2層を分離後、水性層をジクロロメタン(2.38L)で再抽出した。合わせた有機層を濃縮しトルエン(397mL)とともに共沸させることで粗セコ酸が与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
トルエン(5.60L)中N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP、67.0g、549mmol)の撹拌された溶液へ、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA、95.6mL、549mmol)および2-メチル-6-ニトロ安息香酸無水物(MNBA、94.4g、274mmol)をN2雰囲気下25℃にて加え、次いで80℃まで加熱した。混合物へトルエン(1.49L)中の出発材料(74.7g、91.4mmol)を6hr滴加した。25℃まで冷却後、混合物を50vol% DMF aq.(1.49L)で2度洗浄した。次に50% DMF水性層をトルエン(500mL)で再抽出した。合わせた有機層を20wt% NH4Cl aq.(1.49kg)で2度洗浄し各水性層をEtOAc(750mL)で再抽出した。合わせた有機層を20wt% NaCl aq.(374g)で洗浄しEtOAc(750mL)で再抽出した。合わせた有機層を濃縮しMeCN(200mL)とともに共沸させた。残渣をジクロロメタン(448mL)に溶解して濃縮した。結果として生じた高濃縮ジクロロメタン溶液をN2雰囲気下0℃にてMeCN(1.05L)へ加えた。結果として生じた沈殿物を濾過してMeCN(224mL)で洗浄し、これに続き40℃にて乾燥させることで所望の大環状ラクトン(41.5g、51.9mmol、2ステップにおいて56.8%)が与えられた。
ジクロロメタン(312mL)およびMeOH(579mL)中の出発材料(40.5g、50.7mmol)の撹拌された溶液へp-トルエンスルホン酸一水和物(194mg、1.01mmol)をN2雰囲気下25℃にて4hr加えた。反応物をNH-シリカゲル(40.5g)に通過させ、次いでジクロロメタン(1.01L)とMeOH(1.01L)との混合物ですすいだ。合わせた濾過物を濃縮しトルエン(81mL)とともに2度共沸させることで所望のジオールが与えられたが、これをさらなる精製はせずに次の反応に使用した。
無水ジクロロメタン(2.38mL)中の出発材料(238mg、0.313mmol)および2,4,6-コリジン(207 L、1.57mmol)の溶液へ、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(Tf2O、73.7μL、0.438mmol)をN2雰囲気下−78℃にて加えた。10min撹拌後トリエチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TESOTf、99μL、0.438mmol)を反応物へ加え、次いで−40℃まで加温した。70min撹拌後NaI(235mg、1.57mmol)および1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI、4.75mL)を加え、次いで室温まで加温した。4hr撹拌後トルエン(7.13mL)および冷水(4.75mL)を反応物へ加えた。水性層を分離後、有機層を水(4.75mL)、5wt% クエン酸 aq.(2.38mL)で洗浄し、これに続き5wt% NaHCO3-10wt% Na2SO4水溶液(1.19mL)の混合物で洗浄した。有機層を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(6g、溶離液;n-ヘプタン中10%、20%、次いで30% EtOAc)によって精製した。回収された分画を濃縮した。残渣をジクロロメタン(0.24mL)および1-プロパノール(4.75mL)から0℃にて結晶化した。結果として生じた沈殿物を濾過し1-プロパノールで洗浄することで所望のヨウ化物(250mg、0.254mmol)が与えられた。
ラクトン(55g、154mmol)とヨウ化物(58.75g、170mmol)との混合物へ、THF(550ml)を加えて、反応混合物をドライアイス-EtOH浴中で冷却した。Sec-BuLi(シクロヘキサン中1.03M溶液、315mL、324mmol)を33minの間−73.2〜−58.5℃にて徐々に加え30min撹拌した。−74.2〜−11.2℃にて3minの間sat.NH4Cl(550mL)を添加後、ドライアイス浴を除去した。反応混合物をAcOEt(550mL)および水(220mL)で希釈し水浴中40min撹拌した。その結果得られた層を分離して有機層をsat.NaCl(165mL)で洗浄し分離された有機層を真空濃縮した。残渣をn-ヘプタン(110mL×3)とともに共沸させた。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(1.1kg、溶離液:n-ヘプタン中0%、5%、10%、15%、次いで25% EtOAc)によって精製することで所望の化合物(71.82g、125mmol、81%)が与えられた。
アセトン(215mL)および水(29mL)中の出発材料(71.72g、124mmol)の溶液へ、NMO(29.1g、249mmol)およびK2OsO4・2H2O(ca.50% 含量、0.182g、0.247mmol)を室温にて加え24.5hrs撹拌した。反応混合物を水浴中で撹拌しアセトン(143mL)および水(103mL)で希釈し、次いでNaIO4(53.2g、249mmol)および水(40mL for rinsing)を加えて室温にて3h撹拌した。反応混合物をAcOEt(215mL)、n-ヘプタン(215mL)、および水(430mL)で希釈した。その結果得られた不溶性材料をデカンテーションによって除去し、これに続き綿栓に通して濾過した。濾過物を分離して水性層をn-ヘプタン/AcOEt =1/1(v/v)(286mL)で抽出した。合わせた有機層をsat.Na2S2O3(215mL)で2度洗浄しsat.NaCl(143mL)で洗浄して真空濃縮した。残渣を中性シリカゲルのパッド(143g、溶離液:n-ヘプタン中66% EtOAc)に通過させることで所望の化合物(71.3g、123mmol、99%)が与えられた。
出発材料(71.23g、123mmol)とK3PO4(78.4g、369mmol)とトルエン(214mL)との混合物へ、ジメチル(ベンジルオキシカルボニル)メチルホスホナート(127.1g、492mmol)を加えた。反応混合物にN2(バルーン)によってパージして、30℃にて48hrs撹拌した。追加のK3PO4(26.13g、123mmol)およびジメチル(ベンジルオキシカルボニル)メチルホスホナート(26.1mL、123mmol)を加え30℃にて26hrs撹拌した。反応混合物を水浴中で冷却してMTBE(712mL)で希釈し21〜36℃にてsat.NH4Cl(50mL)でクエンチした。反応混合物を氷水浴中で冷却してsat.NH4Cl(662mL)および水(214mL)を連続して加えた。その結果得られた層を分離して水性層をMTBE(712mL)で抽出した。合わせた有機層をsat.NaCl(356mL)で洗浄し真空濃縮した。残渣をトルエン(178mL)とともに共沸させた。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(1.1kg、溶離液:n-ヘプタン中0%、8%、15%、次いで25% EtOAc)によって精製することで所望の化合物(72.63g、102mmol、83%、E/Z異性体の混合物)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ: 7.30-7.44 (5H, m), 7.23 (2H, d, J=8.6Hz), 6.84-6.92 (3H, m), 6.06 (1H, dd, J=15.9, 1.2Hz), 5.18-5.24 (2H, m), 4.50 (1H, d, J=11.6Hz), 4.39 (1H, t, J=2.8Hz), 4.27 (1H, d, J=11Hz), 4.18-4.24 (1H, m), 4.10-4.16 (1H, m), 3.81 (3H, s), 3.72-3.79 (2H, m), 3.60 (1H, d, J=10.4Hz), 3.26 (1H, m), 3.01-3.06 (1H, m), 2.73 (1H, dd, J= 15.0, 4.6Hz), 2.44-2.59 (2H, m), 2.21-2.39 (4H, m), 1.72 (1H, dt, J=14.7, 3.1Hz), 1.05 (18H, s), 0.91 (6H, dd, J=14.7, 6.7Hz).
MeCN(1087mL)中の出発材料(72.5g、102mmol)およびAcOBn(72.9mL、510mmol)の溶液を氷水浴中で冷却した。LiBr(88.5g、1019mmol)を10.1〜16.5℃にて3minの間加え、DBU(76.1mL、510mmol)を11.8〜15.4℃にて加えた。反応混合物を室温にて2hrs撹拌した。次いで反応混合物を30℃にて23hrs撹拌した。反応混合物を氷水浴中で冷却しMTBE(362mL)で希釈し7.4〜13.7℃にてsat.NH4Cl(362mL)で、および水(145mL)でクエンチした。その結果得られた層を分離して有機層をsat.NaCl(254mL)で洗浄し無水Na2SO4上で乾燥させた。濾過後、濾過物を真空濃縮した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(1.1kg、溶離液:n-ヘプタン中0%、3%、10%、20%、次いで35% MTBE)によって精製することで所望の化合物(64.07g、90mmol、88%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ: 7.31-7.40 (5H, m), 7.23-7.27 (2H, m), 6.86 (2H, d, J=8.6Hz), 5.01-5.18 (2H, m), 4.41-4.57 (2H, m), 4.24-4.33 (1H, m), 4.16-4.22 (2H, m), 4.08 (1H, ddd, J=9.3, 4.7, 1.2Hz), 3.80 (3H, s), 3.51-3.54 (1H, m), 3.25 (1H, brs), 3.15-3.20 (1H, m), 2.97 (1H, d, J=2.5Hz), 2.72 (1H, dd, J=15.6, 9.5Hz), 2.28-2.42 (2H, m), 2.07 (1H, dt, J=15.3, 1.8Hz), 1.87-2.00 (1H, m), 1.69 (1H, dt, J=15.3, 4.6Hz), 1.45-1.58 (3H, m), 1.36-1.42 (1H, m), 1.05 (9H, s), 1.03 (9H, s), 0.95 (3H, d, J=6.7Hz), 0.89 (3H, d, J=6.7Hz).
出発材料(64g、90mmol)をiPrOAc(1280mL)に溶解しN2(バルーン)によってパージした。10% Pd/C(AD、Kawaken Fine Chemicals、6.4g)を加えてH2(バルーン)によってパージし室温にて24hrs撹拌した。触媒をハイフロスーパーセル(64g)に通して濾過しiPrOAc(1280 mL)で洗浄した。濾過物を体積がca.半分になるまで濃縮した。iPrOAc(1280 mL)を加えて、体積がca.半分になるまで濃縮した。iPrOAc(1280 mL)を再度加えて、体積がca.半分になるまで濃縮した。DMF(500mL)を残留溶液へ加え、iPrOAcが除去されるまで1hr真空濃縮することによってDMF溶液(ca.500mL)として所望のセコ酸が与えられた。このセコ酸(90mmolと計算された)の溶液をDMF(140mL)で希釈しイミダゾール(36.77g、540mmol)を加えた。反応混合物を氷水浴中で冷却しTESCl(45.3mL、270mmol)を2.1〜4.2℃にて13minの間ゆっくり加え、次いで水浴中80min撹拌した。反応混合物を氷水浴中で冷却し4.8〜13.8℃にて24minの間sat.NaHCO3(384mL)でクエンチして水浴中1hr撹拌した。反応混合物をn-ヘプタン(640mL)および水(768mL)で希釈しその結果得られた層を分離した。有機層をsat.NH4Cl(384mL)、水(640mL)、10% NaCl(384mL)で連続して洗浄し真空濃縮した。残渣を中性シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(640g、溶離液:n-ヘプタン中0%、次いで67% MTBE)によって精製することで所望の化合物(61.55g)が与えられた。この化合物へシクロペンチルメチルエーテル(32mL)およびMeCN(94mL)を加え、50℃にて加熱することによって固体を溶解させた。この溶液へ、1hrの間MeCN(514mL)をゆっくり加えた。混合物を室温までゆっくり冷却して2hrs撹拌した。さらに0℃にて1hr撹拌した後これに続き−20℃にて14hrs撹拌した。その結果得られた懸濁液を濾過して冷(ca.−20℃)MeCN(92mL)ですすいだ。結晶を減圧下40℃にて乾燥させることで白色固体として所望の化合物(47.68g、78mmol、86%)が与えられた。1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ: 4.13-4.31 (3H, m), 3.96-4.06 (1H, m), 3.49-3.65 (2H, m), 3.12-3.24 (2H, m), 2.69 (1H, dd, J=15.8, 10.0Hz), 2.39 (1H, dd, J=15.8, 3.7Hz), 2.20-2.31 (1H, m), 2.08-2.15 (1H, m), 1.98-2.07 (1H, m), 1.81 (1H, dt, J=15.2, 4.4Hz), 1.47-1.57 (3H, m), 1.39-1.45 (1H, m), 1.03 (9H, s), 1.02 (9H, s), 0.94-0.99 (12H, m), 0.86 (3H, d, J=6.9Hz), 0.59-0.66 (6H, m).
脱水アセトニトリル(350mL)中の出発材料(35.1g、57.1mmol)およびトリフェニルホスフィン(35.8g、136mmol)の溶液へ、2,2’-ジピリジルジスルフィド(15.1g、68.5mmol)を窒素雰囲気下0℃(浴)にて加えた。最大25℃まで加温後、混合物を17.5h撹拌して反応をn-ヘプタン(1050mL)および水(350mL)でクエンチすることで二相の混合物が与えられた。有機層を分離して75vol% アセトニトリル水溶液(351mL)で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液(175mL)で1度洗浄した。次いで有機層を濃縮乾固させた。残渣をシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(1900g、溶離液:n-ヘプタン中0%、10% 酢酸エチル)によって精製することで所望の化合物(38.6g、54.5mmol、96%)が与えられた。
ニッケル触媒溶液の調製。
脱水エタノール(100mL)中の臭化ニッケル(II)(5.00g、22.9mmol)および4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ジピリジル(6.15g、22.9mmol)の溶液をアルゴン雰囲気下80℃にて18h撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合物を濃縮乾固させた。残渣を150℃(浴)にて70h真空乾燥させた。次いで脱水DMI(62mL)を加えることでニッケル触媒溶液(used as 0.37mol/Lとして使用された)が与えられた。例として、Dr. Daniel J. Weix et.al., Chem. Eur.J.2016, 22,11564-11567)を参照。
カップリング反応。
脱水DMI(270mL)中のヨウ化物(30.1g、30.6mmol)、チオエステル(30.4g、42.9mmol)、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(IV)二塩化物(31.3g、107mmol)、およびマンガン(11.7g、214mmol)の溶液へ、上で調製されたニッケル触媒溶液(30mL、0.37mol/L DMI中、11.1mmol)をアルゴン雰囲気下で加えた。アルゴン雰囲気下30℃(浴)にて4h撹拌後、反応を、22℃を下回る温度で(0℃浴)ヘプタン(600mL)、10wt% クエン酸水溶液(600mL)でクエンチした。次いでCelite(登録商標)545(15.0g)を加え混合物を0℃にて1h撹拌した。次いで混合物をCelite(登録商標)545(60.0g)の短いパッドに通過させて、Celite(登録商標)545パッドをヘプタン(1500mL)で洗浄することで二相の混合物が与えられた。水性層を分離してヘプタン(90mL)で抽出した。合わせた有機層を5wt% 重炭酸ナトリウムと10wt% 硫酸ナトリウムとの混合物の水溶液(150mL)で洗浄し、次いで濃縮乾固させた。残渣をシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(1500g、溶離液:ヘプタン中10%、次いで30% 酢酸エチル)によって精製することで所望の化合物(36.6g、25.2mmol、82%)が与えられた。
THF(365mL)中の出発材料(35.5g、24.4mmol)の溶液へ、イミダゾール塩酸塩(12.9g、123mmol)とフッ化テトラブチルアンモニウム(244mL、THF中1.0mol/L、244mmol)との混合物を窒素雰囲気下25℃(浴)にて加えた。25℃にて19h撹拌後、反応をトルエン(710mL)および10wt% 塩化ナトリウム物水溶液(710mL)でクエンチすることで二相の混合物が与えられた。水性層を分離してトルエン(178mL)で抽出した。合わせた有機層を水(71mL)で洗浄し、次いで濃縮乾固させた。残渣をシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(1500g、溶離液:ヘプタン中10%〜100% 酢酸エチル、次いで酢酸エチル中10% メタノール)によって精製することで所望の化合物(25.5g、23.5mmol、96%)が与えられた。
ジクロロメタン(765mL)中の所望の化合物(25.4g、23.4mmol)の溶液へ、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム(29.5g、117mmol)を窒素雰囲気下10℃にて加えた。9〜11℃にて3h撹拌後、反応を水(508mL)でクエンチすることで二相の混合物が与えられた。水性層をジクロロメタン(25mL)で再抽出した。合わせた有機層を水(508mL)で洗浄し、これに続き5wt% 重炭酸ナトリウムと10wt% 硫酸ナトリウムとの混合物の水溶液(127mL)で洗浄した。次いで有機層を濃縮乾固させた。残渣をシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(1500g、溶離液:ヘプタン中10%、95%、100% 酢酸エチル)によって精製することで所望の化合物(23.8g)が与えられた。この化合物をODS上カラムクロマトグラフィー(950g、溶離液:水中30%、65%、100% アセトニトリル)によって再度精製した。所望の化合物を含有する画分を合わせてアセトニトリルを減圧下で、ある程度除去した。その結果得られた水溶液を酢酸エチル(1524mL+762mL)で抽出し合わせた有機層を濃縮乾固することで所望の化合物(18.1g、17.0mmol、73%)が与えられた。
ジクロロメタン(30mL)中の出発材料(15.2g、14.2mmol)の溶液へ、トリエチルアミン(12.3mL、88.5mmol)、ジブチル錫オキシド(2.13g、8.56mmol)、およびp-トルエン塩化スルホニル(8.16g、42.8mmol)を25℃にて連続して加えた。25℃にて3h撹拌後、反応混合物をガラスフィルターに通過させた。濾過物をシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(750g、溶離液:ヘプタン中10%、30%、50%、70%、85% 酢酸エチル)によって直接精製することで所望の化合物(17.4g、14.2mmol、quant.)が与えられた。1H NMR (600 MHz, BENZENE-d6)δ ppm 0.86 (d, J=6.8 Hz, 3 H) 0.95 (d, J =6.8 Hz, 3 H) 1.00 - 1.05 (m, 4 H) 1.07 - 1.17 (m, 4 H) 1.19 (br td, J =14.7, 3.0 Hz, 1 H) 1.26 - 1.49 (m, 8 H) 1.54 (t, J =13.0 Hz, 1 H) 1.61 - 1.67 (m, 2 H) 1.75 - 2.39 (m, 25 H) 2.62 - 2.75 (m, 5 H) 3.25 (br s, 1 H) 3.27 (br s, 1 H) 3.35 (t, J =6.0 Hz, 1 H) 3.39 (dt, J =10.8, 5.6 Hz, 1 H) 3.44 (br d, J =11.0 Hz, 1 H) 3.50 (d, J =11.3 Hz, 1 H) 3.55 (br s, 1 H) 3.62 (dd, J =6.2, 4.3 Hz, 1 H) 3.78 (br t, J =9.6 Hz, 1 H) 3.83 (br t, J =6.0 Hz, 1 H) 3.86 - 3.96 (m, 3 H) 3.99 - 4.11 (m, 3 H) 4.14 (m, 1 H) 4.27 (br s, 1 H) 4.36 - 4.44 (m, 2 H) 4.49 (m, 1 H) 4.55 - 4.61 (m, 2 H) 4.80 (s, 1 H) 4.86 - 4.91 (m, 2 H) 4.95 (br s, 1 H) 5.02 (br s, 1 H) 6.65 (d, J =7.9 Hz, 2 H) 7.80 (d, J =7.9 Hz, 2 H).
トルエン(121mL)中の出発材料(17.3g、14.2mmol)の溶液へ窒素雰囲気下テトラブチルアンモニウムアジド(32.2g、113mmol)を室温にて加えた。100℃(浴)にて5h撹拌後、反応混合物を室温まで冷却しテトラヒドロフラン(52mL)を加えることで均一な溶液が与えられた。溶液をシリカゲル上カラムクロマトグラフィー(750g、溶離液:ヘプタン中10%、50%、70%、80% 酢酸エチル)によって直接精製することで所望の化合物(15.5g、14.2mmol、quant.)が与えられた。1H NMR (600 MHz, BENZENE-d6)δ ppm 0.97 - 1.05 (m, 9 H) 1.08 - 1.37 (m, 8 H) 1.39 - 1.55 (m, 5 H) 1.58 - 1.71 (m, 3 H) 1.78 - 1.88 (m, 2 H) 1.91 - 2.08 (m, 8 H) 2.09 - 2.40 (m, 13 H) 2.62 - 2.75 (m, 4 H) 2.78 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 2.97 (dd, J=13.0, 4.0 Hz, 1 H) 3.09 (dd, J=8.3, 3.8 Hz, 1 H) 3.26 (br d, J=11.3 Hz, 1 H) 3.30 (t, J=2.6 Hz, 1 H) 3.32 (br s, 1 H) 3.40 (dt, J=10.8, 5.6 Hz, 1 H) 3.56 (d, J=11.0 Hz, 1 H) 3.58 - 3.65 (m, 3 H) 3.78 (br dd, J=10.8, 8.9 Hz, 1 H) 3.83 (br dd, J=7.2, 5.7 Hz, 1 H) 3.86 - 3.99 (m, 3 H) 4.01 - 4.11 (m, 3 H) 4.14 (t, J=4.5 Hz, 1 H) 4.28 (dd, J=3.8, 1.5 Hz, 1 H) 4.50 (m, 1 H) 4.56 - 4.62 (m, 2 H) 4.80 (br s, 1 H) 4.86 - 4.92 (m, 2 H) 4.96 (br d, J=1.9 Hz, 1 H) 5.02 (br d, J=1.5 Hz, 1 H).
THF(92mL)と水(10mL)との混合物中の出発材料(15.4g、14.1mmol)の溶液へ、ポリマー結合トリフェニルホスフィン(20.4g、2.07mmol/g、42.2mmol)を25℃にて加えた。25℃にて70h撹拌後、反応混合物をガラスフィルターに通過させた。濾過物を濃縮乾固させた。残渣をNH-シリカゲル上カラムクロマトグラフィー(900g、溶離液:ヘプタン中50%、100% MTBE、次いでMTBE中3%、10% メタノール)によって精製することで白色固体として所望の化合物(14.1g、13.2mmol、94%)が与えられた。所望の化合物をODS上カラムクロマトグラフィー(400g、溶離液:0.05vol% 酢酸/水中1%、70%、100% 0.05vol% 酢酸/アセトニトリル)によってさらに精製した。所望の化合物を含有する画分を合わせてジクロロメタン(3304mL)、20wt% 塩化ナトリウム水溶液(661mL)、および飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1322mL)を加えることで二相の混合物が与えられた。次いで水性層をジクロロメタン(830mL)で抽出した。合わせた有機層を水(165mL)で洗浄し濃縮乾固させることで所望の化合物(12.4g、11.6mmol、88%)が与えられた。化合物をジクロロメタン(25mL)およびペンタン(25mL)に溶解後、溶液の半分を0℃にて撹拌しながらペンタン(984mL)へ加えることで所望の化合物が沈殿した。わずかに減圧下でのおよそ271mLの溶媒の除去後、ペンタン(246mL)を加えた。わずかに減圧下でのおよそ246mLの溶媒の除去後、ペンタン(246mL)を加えた。この混合物へ、所望の化合物溶液の残存する半分を0℃にて撹拌しながら加えることで、さらに所望の化合物が沈殿した。わずかに減圧下でのおよそ271mLの溶媒の除去後ペンタン(246mL)を加えた。わずかに減圧下でのおよそ246mLの溶媒の除去後ペンタン(246mL)を加えた。その結果得られたスラリーを濾過し40℃にて乾燥させることによって所望の化合物(11.5g、93%)が与えられた。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4)δ ppm 0.98 (d, J=7.2 Hz, 3 H) 1.00 (d, J=6.8 Hz, 3 H) 1.02 (m, 1 H) 1.05 (d, J=6.8 Hz, 3 H) 1.09 (d, J=6.4 Hz, 3 H) 1.28 - 1.45 (m, 5 H) 1.46 - 1.59 (m, 4 H) 1.57 - 1.63 (m, 1 H) 1.65 - 1.71 (m, 1 H) 1.70 - 1.75 (m, 2 H) 1.79 - 1.86 (m, 2 H) 1.91 (dt, J=14.9, 3.1 Hz, 1 H) 1.94 - 2.11 (m, 8 H) 2.14 - 2.34 (m, 9 H) 2.39 (dd, J=13.2, 6.0 Hz, 1 H) 2.44 (dd, J=17.4, 1.9 Hz, 1 H) 2.56 (dd, J=17.6, 9.6 Hz, 1 H) 2.69 (dd, J=13.2, 4.2 Hz, 1 H) 2.79 (ddq, J=15.9, 7.6, 2.0 Hz, 1 H) 2.92 (dd, J=13.2, 8.3 Hz, 1 H) 2.97 (dd, J=9.6, 1.7 Hz, 1 H) 3.21 (dd, J=6.4, 4.9 Hz, 1 H) 3.29 (m, 1 H) 3.34 (dd, J=8.3, 4.15 Hz, 1 H) 3.58 (br. s., 1 H) 3.60 (br.d, J=11.3 Hz, 1 H) 3.68 - 3.73 (m, 2 H) 3.80 (br. s., 1 H) 3.84 - 3.90 (m, 2 H) 3.98 (d, J=2.3 Hz, 1 H) 4.03 - 4.13 (m, 4 H) 4.17 (dd, J=6.4, 4.9 Hz, 1 H) 4.24 (ddd, J=11.3, 4.5, 1.5 Hz, 1 H) 4.29 (dd, J=4.0, 1.9 Hz, 1 H) 4.32 (td, J=10.2, 4.2 Hz, 1 H) 4.44 (br. d, J=11.0 Hz, 1 H) 4.59 (t, J=4.5 Hz, 1 H) 4.62 (dd, J=7.4, 4.7 Hz, 1 H) 4.69 (t, J=4.7 Hz, 1 H) 4.80 (br. s., 1 H) 4.87 (s, 1 H) 5.00 (br. s., 1 H) 5.05 (br.d, J=1.1 Hz, 1 H).
均等物および範囲
クレームにおいて、「a」、「an」、および「the」などの冠詞は、1以上を意味し得るが、ただし反対の定めがあるかまたは文脈から別様に明らかである場合を除く。1つの群の1以上の構成要素の間に「または」を包含するクレームまたは記載は、群の構成要素の1つ、1つより多く、または全ての所与の産物またはプロセスに存在するか、採用されるか、またはさもなければ関係しているならば、満たされていると見なされるが、ただし反対の定めがあるかまたは文脈から別様に明らかである場合を除く。本発明は、群の正確に1つの構成要素が所与の産物またはプロセスに存在するか、採用されるか、またはさもなければ関係している態様を包含する。本発明は、群の構成要素の1つより多くまたは全てが所与の産物またはプロセスに存在するか、採用されるか、または関係している態様を包含する。
さらにまた、本発明は、列記されるクレームの1以上に含まれる1以上の限定、要素、節、および説明の用語が、別のクレームに導入される、全ての変形、組み合わせ、および並べ替えを網羅する。例として、他のクレームに従属する任意のクレームは、同一の基礎クレームに従属する任意の別のクレームに見出される1以上の限定を包含するように、修正され得る。要素が、例としてマーカッシュ群の形式で一覧として示されるときには、要素からなる各下位群も開示されるものであり、任意の要素が群から除去され得る。一般に、本発明、または本発明の側面が、具体的な要素および/または特色を含むと称されるところ、本発明または本発明の側面は、かかる要素および/または特色からなるか、または本質的に、かかる要素および/または特色からなることが理解されるべきである。単純化のために、それらの態様は本明細書において一々具体的に呈示されなかった。
さらに、用語「含む」、「包含する」および「含有する」ならびにそれらの他の時制は、開放的であることが意図されており、さらなる要素またはステップの包含を許容する。範囲が示されるところ、端点も包含される。さらに、別段の定めがあるかまたは文脈および当業者の理解から別様に明らかである場合を除いて、範囲として表現される値は、記載の範囲内の任意の特定の値または部分範囲を、本発明の異なる態様において、当該範囲の下限の単位の1/10までとり得る。ただし、文脈から別様に指示される場合を除く。
本出願は、様々な交付済み特許、公開された特許出願、学術文献、および他の刊行物を参照しているが、その全体は参照によって本明細書に組み込まれる。組み込まれた参照物のいずれかと本明細書との間に矛盾がある場合、本明細書が支配する。加えて、従来技術に属する本発明の任意の具体的な態様は、クレームのいずれの1以上からも明らかに除外され得る。なぜなら、かかる態様は当業者に知られていると見なされるからであり、それらは、その除外が本明細書において呈示されていない場合であっても、除外され得る。本発明の任意の具体的な態様は、従来技術の存在に関係しているか否かにかかわらず、任意の理由で、任意のクレームから除外され得る。
当業者は、ごく定型的な実験を使用して、本明細書に記載された具体的な態様の多くの均等物を認めるかまたは同定できるであろう。本明細書に記載された本発明の態様の範囲は、上記の発明を実施するための形態に限定されることを意図されておらず、その代わりに、添付のクレームにおいて呈示される通りとする。当業者は、この記載への様々な変更および修正が、以下のクレームにおいて定義される本発明の精神または範囲から逸脱することなくなされ得ることを理解するだろう。

Claims (581)

  1. 式(H3-A):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(H3-N3):

    で表される化合物、またはその塩を還元することを含み、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P6は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記方法。
  2. 式(H3-L):

    で表される化合物、またはその塩を、アジドの存在下で反応させることで、式(H3-N3):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである;
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    RRP6は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項1に記載の方法。
  3. 式(H3-OH):

    で表される化合物、またはその塩を、式X−Rで表される試薬の存在下で反応させることで、式(H3-L):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらにを含み、式中:
    は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである;
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルあるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    RRP6は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項2に記載の方法。
  4. 式(H3-2-I):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(H3-2-II):

    で表される化合物、またはその塩を環化させることを含み、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記方法。
  5. 式(H3-2-II):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、式(L-2-6):

    表される化合物、またはその塩を、式(R-2-I):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(H3-2-II)で表される化合物、またはその塩を生産することを含み、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記方法。
  6. 式(H3-2-II)で表される化合物、またはその塩の1個以上の酸素原子を脱保護するというステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 式(R-2-I):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(R-4-11B):

    で表される化合物、またはその塩を、求核試薬の存在下で反応させ、これによって基−ORP7を基−Xに置換することを含む;式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記方法。
  8. (a)式(R-4-11A):

    で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、式(R-4-11C):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
    (b)式(R-4-11C)で表される化合物、またはその塩を再度保護することで、式(R-4-11B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するという1以上のステップ
    をさらに含み、式中:
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
    P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項7に記載の方法。
  9. 式(R-4-10):

    で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(R-4-11A):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項8に記載の方法。
  10. (a)式(R-4-8):

    で表される化合物、またはその塩を、式(R-4-9):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(R-4-10B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ、これに続き
    (b)式(R-4-10B)で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(R-4-10):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含み、式中:
    およびXは各々、独立して、ハロゲンまたは脱離基である;
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項9に記載の方法。
  11. 方法が、式(R-4-7):

    で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(R-4-8):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項10に記載の方法。
  12. 式(R-4-5B):

    で表される化合物、またはその塩を、式(R-4-6):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(R-4-7A):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (a-i)式(R-4-7A)で表される化合物、またはその塩を脱保護および環化させることで、式(R-4-7):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含む;式中:
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5、RP8、およびRP9の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および任意に、ここで2個のRP9基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項11に記載の方法。
  13. 方法が、
    (b)式(R-4-7A)で表される化合物、またはその塩を、基RP5およびRP8を除去するのに充分な条件下で脱保護することで、式:

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (c)ステップ(b)において産生された化合物、またはその塩を脱保護および環化させることで、式:

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
    (d)ステップ(c)において形成された化合物、またはその塩を保護することで、式(R-4-7B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    を含む;式中:
    P5、RP8、およびRP9の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および任意に、ここで2個のRP9基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項12に記載の方法。
  14. 式(R-4-5A):

    で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(R-4-5B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項12または13に記載の方法。
  15. 式(R-4-4):

    で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(R-4-5A):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P5、RP8、およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項14に記載の方法。
  16. 方法が、式(R-4-2):

    で表される化合物、またはその塩を、式(R-4-3):

    で表される化合物、式(R-4-4):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせるというステップ
    をさらに含み、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項15に記載の方法。
  17. 式(R-4-1):

    で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(R-4-2):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、請求項16に記載の方法。
  18. (a)式(R-4-1):

    で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(R-4-2):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
    (b)式(R-4-2A)で表される化合物、またはその塩をオレフィン化することで、式(R-4-2B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
    (c)式(R-4-2B)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(R-4-2C):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (d)式(R-4-2C)で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(R-4-2):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、請求項16に記載の方法。
  19. 式(L-2-6):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(L-5-7B):

    で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させることを含む;式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記方法。
  20. 式(L-5-7A):

    で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(L-5-7B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項19に記載の方法。
  21. (a)式(L-5-7B)で表される化合物、またはその塩を、RP4基およびR基を除去するのに充分な条件下で脱保護することで、式(L-5-7C):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (b)式(L-5-7C)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(L-5-7D):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項20に記載の方法。
  22. 式(L-5-6A):

    で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-6B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    式(L-5-6B)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(L-5-7A):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項20または21に記載の方法。
  23. 式(L-5-4):

    で表される化合物、またはその塩を、式(L-5-5):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(L-5-6A):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含む;式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項22に記載の方法。
  24. 化合物(1):

    化合物(1)、

    またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(B):

    で表される化合物、またはその塩を還元することを含む、前記方法。
  25. 還元するというステップが、ホスフィン試薬の存在下で実行される、請求項1または24に記載の方法。
  26. ホスフィン試薬が、トリフェニルホスフィン(PhP)である、請求項25に記載の方法。
  27. ホスフィン試薬が、ポリマー結合トリフェニルホスフィンである、請求項25に記載の方法。
  28. 少なくとも1当量のホスフィン試薬が存在する、請求項25〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 反応が、THFおよび水の存在下で実行される、請求項1および24〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 産物、またはその塩が、沈殿によって精製および単離される、請求項1および24〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 式(A):

    で表される化合物、またはその塩を、アジドの存在下で反応させることで、式(B):

    で表される化合物、またはその塩を生産することというステップをさらに含み、式中:
    は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである、請求項24〜30のいずれか一項に記載の方法。
  32. アジドが、アジ化ナトリウム、アジ化カリウム、またはテトラアルキルアンモニウムアジドの塩である、請求項2または31に記載の方法。
  33. アジドが、テトラアルキルアンモニウムアジドである、請求項32に記載の方法。
  34. アジドは、テトラブチルアンモニウムアジド([n−BuN]N)である、請求項33に記載の方法。
  35. 反応が、トルエン中で実行される、請求項31〜34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 化合物(2):

    化合物(2)、

    またはその塩を、式X−Rで表される試薬の存在下で反応させることで、式(A):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;および
    は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである、請求項31〜35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 式X−Rで表される試薬は、ハロゲン化スルホニルである;Rは、任意置換スルホニルである;およびXは、ハロゲンである、請求項3または36に記載の方法。
  38. 式X−Rで表される試薬は、塩化スルホニルである;およびRは、任意置換スルホニルである、請求項37に記載の方法。
  39. 式X−Rで表される試薬は、塩化トシル(TsCl)である;およびRは、Tsである、請求項38に記載の方法。
  40. 反応が、塩基の存在下で実行される、請求項3および36〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 塩基が、トリアルキルアミン塩基、ピリジン塩基、またはイミダゾール塩基である、請求項40に記載の方法。
  42. 塩基が、トリアルキルアミン塩基である、請求項41に記載の方法。
  43. 塩基が、トリエチルアミン(TEA)である、請求項42に記載の方法。
  44. 反応が、ルイス酸の存在下で実行される、請求項3および36〜43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 反応が、ジブチル錫オキシドの存在下で実行される、請求項44に記載の方法。
  46. 反応が、TsCl、TEA、およびジブチル錫オキシドの存在下で実行される、請求項3および36〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 反応が、ジクロロメタン(DCM)中で実行される、請求項3および36〜46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 化合物(2):

    化合物(2)、

    またはその塩を調製する方法であって、方法が、式:

    化合物(C)

    で表される化合物、またはその塩を環化させることを含む、前記方法。
  49. 環化させるというステップは、酸の存在下で実行される、請求項4または48に記載の方法。
  50. 酸が、ピリジニウム塩である、請求項49に記載の方法。
  51. 酸が、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)である、請求項50に記載の方法。
  52. 反応が、ジクロロメタン(DCM)中で実行される、請求項4および48〜51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 任意に、1個以上の遊離ヒドロキシル基が、酸素保護基で置換される、請求項24〜52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 1個以上の酸素保護基が、シリル保護基である、請求項53に記載の方法。
  55. 式(E-1):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、式(E-L):

    で表される化合物、またはその塩を、式(E-R):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(E-1):

    で表される化合物、またはその塩を生産することを含み、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    は、ハロゲンまたは脱離基である;および
    P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記方法。
  56. カップリングさせるというステップは、ニッケルおよびジルコニウムの存在下で実行される、請求項5または55に記載の方法。
  57. ニッケルが、ニッケル錯体である、請求項56に記載の方法。
  58. ニッケルが、ニッケル(II)錯体またはニッケル(0)錯体である、請求項57に記載の方法。
  59. ニッケル錯体が、式:NiX・(配位子)で表される;式中Xは、ハロゲンであり、および「配位子」は、二座配位子である、請求項57または58に記載の方法。
  60. ニッケル錯体が、溶液中のニッケル供給源と「配位子」との錯体形成後に使用される、請求項59に記載の方法。
  61. ニッケル供給源が、NiClである;「配位子」が、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル(tbbpy)である;およびニッケル錯体が、式NiCl・(tbbpy)で表される、請求項59または60に記載の方法。
  62. ニッケル供給源が、NiBrである;および「配位子」が、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル(tbbpy)である;およびニッケル錯体が、式NiBr・(tbbpy)で表される、請求項59または60に記載の方法。
  63. ニッケルが、触媒量で存在する、請求項56〜62のいずれか一項に記載の方法。
  64. ニッケルが、1〜50mol%で存在する、請求項63に記載の方法。
  65. ニッケルが、1〜10mol%で存在する、請求項63に記載の方法。
  66. ジルコニウムが、ジルコニウム錯体である、請求項56に記載の方法。
  67. ジルコニウム錯体が、式:(配位子)ZrXで表される;式中nは、0、1、2、3、または4であり、およびXは、ハロゲンである、請求項66に記載の方法。
  68. ジルコニウム錯体が、CpZrClである、請求項66または67に記載の方法。
  69. ジルコニウムが、化学量論量または過剰量で存在する、請求項56〜68のいずれか一項に記載の方法。
  70. ジルコニウムが、約1〜約4当量で存在する、請求項69に記載の方法。
  71. カップリングさせるというステップは、亜鉛またはマンガンの存在下で実行される、請求項5および55〜70のいずれか一項に記載の方法。
  72. 反応が、金属マンガンの存在下で実行される、請求項71に記載の方法。
  73. マンガンが、過剰量で存在する、請求項72に記載の方法。
  74. カップリングさせるというステップが、塩化トリエチルシリル(TESCl)の存在下で実行される、請求項5および55〜73のいずれか一項に記載の方法。
  75. カップリングさせるというステップが、塩基またはプロトン捕捉剤の存在下で実行される、請求項5および55〜74のいずれか一項に記載の方法。
  76. 反応が、NiBr・(tbbpy)、CpZrCl、および金属マンガンの存在下で実行される、請求項5および55〜75のいずれか一項に記載の方法。
    [請求項76a]
    反応が、溶液中、式(L-2-6)で表される化合物、またはその塩を、式(R-2-I)で表される化合物、またはその塩、CpZrCl、および金属マンガンと混合すること;これに続くNiBr・(tbbpy)の添加によって実行される、請求項76に記載の方法。
    [請求項76b]
    反応が、溶液中、式(E-L)で表される化合物、またはその塩を、式(E-R)で表される化合物、またはその塩、CpZrCl、および金属マンガンと混合すること;これに続くNiBr・(tbbpy)の添加によって実行される、請求項76に記載の方法。
  77. カップリングさせるというステップが、1種以上の溶媒中で実行される、請求項5および55〜76のいずれか一項に記載の方法。
  78. カップリングさせるというステップが、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)中で実行される、請求項77に記載の方法。
  79. 反応が、室温にて、またはほぼ室温にて実行される、請求項5および55〜78のいずれか一項に記載の方法。
  80. 反応が、室温を上回る温度にて実行される、請求項5および55〜78のいずれか一項に記載の方法。
    [請求項80a]
    反応が、およそ30℃にて実行される、請求項80に記載の方法。
    [請求項80b]
    反応が実行されることで、1gより多い産物を生産する、請求項5および55〜80aのいずれか一項に記載の方法。
    [請求項80c]
    反応が実行されることで、30gより多い産物を生産する、請求項80bに記載の方法。
  81. 式(E-1)で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、式:

    化合物(C)

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含む、請求項55〜80のいずれか一項に記載の方法。
  82. P6、RP5、およびRP4が、シリル保護基である;および脱保護のステップが、フッ化物供給源の存在下で実行される、請求項6または81に記載の方法。
  83. フッ化物供給源が、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)である、請求項82に記載の方法。
  84. 反応が、イミダゾール塩酸塩の存在下で実行される、請求項6および81〜83のいずれか一項に記載の方法。
  85. 反応が、THF中で実行される、請求項6および81〜84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 式(E-R):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(E-R-1):

    で表される化合物、またはその塩を、求核試薬の存在下で反応させることで、これによって基−ORP7を基−Xに置換することを含む;式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記方法。
  87. が、−Iである;および反応が、ヨウ化物塩の存在下で実行される、請求項7または86に記載の方法。
  88. ヨウ化物塩が、ヨウ化ナトリウム(NaI)である、請求項87に記載の方法。
  89. 反応が、DMI中で実行される、請求項7および86〜88のいずれか一項に記載の方法。
  90. (a)式(E-R-2):

    で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、式:

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (b)再度保護することで、式(E-R-1):
    で表される化合物、またはその塩を生産するという1以上のステップ
    をさらに含み、式中:
    P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項86〜89のいずれか一項に記載の方法。
  91. 2個のRP5基が、一緒に結び合って、以下:

    を形成する;およびステップ(a)が、酸の存在下で実行される、請求項8または90に記載の方法。
  92. 酸が、p−トルエンスルホン酸(TsOH)である、請求項91に記載の方法。
  93. ステップ(a)が、DCMおよびMeOHの存在下で実行される、請求項8および90〜92のいずれか一項に記載の方法。
  94. 式(R-4-11B)または(E-R-1)で表される化合物に関し、−ORP7が、スルホナート脱離基であり、およびRP5が、シリル保護基である;およびステップ(b)が、スルホン化試薬および塩基の存在下で実行され、これに続きシリル化試薬および塩基の存在下で実行される、請求項8または90〜93のいずれか一項に記載の方法。
  95. −ORP7が、−OTfである;およびスルホン化試薬が、TfOである、請求項94に記載の方法。
  96. P5が、TESである;およびシリル化試薬が、TESOTfである、請求項94または95に記載の方法。
  97. 塩基が、アミン塩基またはピリジン塩基である、請求項94〜96のいずれか一項に記載の方法。
  98. 塩基が、2,4,6−コリジンである、請求項97に記載の方法。
  99. ステップ(b)が、TfOおよび2,4,6−コリジンの存在下で実行され、これに続きTESOTfおよび2,4,6−コリジンの存在下で実行される、請求項94〜98のいずれか一項に記載の方法。
  100. ステップ(b)が、DCM中で実行される、請求項94〜99のいずれか一項に記載の方法。
  101. 式(E-R-3):

    で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(E-R-2):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    P5の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項90〜100のいずれか一項に記載の方法。
  102. 環化させるというステップが、無水物の存在下で実行される、請求項9または101に記載の方法。
  103. 無水物が、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物(MNBA)である、請求項102に記載の方法。
  104. 環化させるというステップが、カルボキシル基−COまたは−COHを活性化することが可能な求核試薬の存在下で実行される、請求項9および101〜103のいずれか一項に記載の方法。
  105. 環化させるというステップが、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で実行される、請求項104に記載の方法。
  106. 環化させるというステップが、塩基の存在下で実行される、請求項9および101〜105のいずれか一項に記載の方法。
  107. 塩基が、アミン塩基である、請求項106に記載の方法。
  108. アミン塩基が、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)である、請求項107に記載の方法。
  109. 環化させるというステップが、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物(MNBA)、DMAP、およびDIPEAの存在下で実行される、請求項9および101〜108のいずれか一項に記載の方法。
  110. 環化させるというステップが、トルエン中で実行される、請求項9および101〜109のいずれか一項に記載の方法。
  111. (a)式(E-R-4):

    で表される化合物、またはその塩を、式(E-R-5):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(E-R-6):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ、これに続き
    (b)式(E-R-6)で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(E-R-7):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含み、式中:
    およびXは各々、独立して、ハロゲンまたは脱離基である;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項101〜110のいずれか一項に記載の方法。
  112. 環化させるというステップが、酸の存在下で実行される、請求項10または111に記載の方法。
  113. 環化させるというステップが、塩基の存在下で実行される、請求項10または111に記載の方法。
  114. 塩基が、カーボナートである、請求項113に記載の方法。
  115. 塩基が、炭酸カリウム(KCO)である、請求項114に記載の方法。
  116. 環化させるというステップが、MeOHの存在下で実行される、請求項10および111〜115のいずれか一項に記載の方法。
  117. 式(E-R-8):

    で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(E-R-4):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項111〜116のいずれか一項に記載の方法。
  118. 還元するというステップが、水素化物供給源の存在下で実行される、請求項11または117に記載の方法。
  119. 水素化物供給源が、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)である、請求項118に記載の方法。
  120. 還元するというステップが、DCM中で実行される、請求項11および117−119のいずれか一項に記載の方法。
  121. (a)式(E-R-9):

    で表される化合物、またはその塩を、式(E-R-10):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(E-R-11):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (a-i)式(E-R-11)で表される化合物、またはその塩を脱保護および環化させることで、式(E-R-8):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含む;式中:
    P5、RP8、およびRP9の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および任意に、ここで2個のRP9基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項117〜120のいずれか一項に記載の方法。
  122. 方法が、
    (b)式(E-R-11)で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、基RP5およびRP8を除去するのに充分な条件下で、式(E-R-12):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (c)式(E-R-12)で表される化合物、またはその塩を脱保護および環化させることで、式(E-R-13):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
    (d)式(E-R-13)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(E-R-14):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    を含む;式中:
    P5、RP8、およびRP9の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および任意に、ここで2個のRP9基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項121に記載の方法。
  123. P5およびRP8が、シリル保護基である;およびステップ(b)が、フッ化物供給源の存在下で実行される、請求項13または122に記載の方法。
  124. フッ化物供給源が、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)である、請求項123に記載の方法。
  125. ステップ(b)が、THF中で実行される、請求項13および122〜124のいずれか一項に記載の方法。
  126. ステップ(a-i)またはステップ(c)が、酸の存在下で実行される、請求項12、13、および122〜125のいずれか一項に記載の方法。
  127. 酸が、ルイス酸である、請求項126に記載の方法。
  128. ルイス酸が、トリエチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TESOTf)である、請求項127に記載の方法。
  129. ルイス酸が、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(TMSOTf)である、請求項127に記載の方法。
  130. ステップ(a-i)またはステップ(c)が、水素化物供給源の存在下で実行される、請求項12、13、および122〜129のいずれか一項に記載の方法。
  131. 水素化物供給源が、トリエチルシランである、請求項130に記載の方法。
  132. ステップ(a-i)またはステップ(c)が、TMSOTfおよびトリエチルシランの存在下で実行される、請求項12、13、および122〜131のいずれか一項に記載の方法。
  133. ステップ(a-i)またはステップ(c)が、DCM中で実行される、請求項12、13、および122〜132のいずれか一項に記載の方法。
  134. 式(E-R-14)または(R-4-7B)で表される化合物、またはその塩に関し、2個のRP5が、一緒に結び合って以下:

    を形成する;およびステップ(d)が、ケタールおよび酸の存在下で実行される、請求項13および122〜133のいずれか一項に記載の方法。
  135. ケタールが、式:

    で表される、請求項134に記載の方法。
  136. 酸が、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)である、請求項134に記載の方法。
  137. ステップ(d)が、PPTSおよび式:

    で表されるケタールの存在下で実行される、請求項134に記載の方法
  138. ステップ(d)が、THF中で実行される、請求項13および122〜137のいずれか一項に記載の方法。
  139. 式(E-R-14)、(E-R-8)、(R-4-7)、または(R-4-7B)で表される化合物、またはその塩が、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、ODSカラムクロマトグラフィー、および再結晶によって精製される、請求項12、13、および121〜138のいずれか一項に記載の方法。
  140. 式(E-R-15):

    で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(E-R-9):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項121〜139のいずれか一項に記載の方法。
  141. 還元するというステップが、水素化物供給源の存在下で実行される、請求項14または140に記載の方法。
  142. 水素化物供給源が、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)である、請求項141に記載の方法。
  143. 還元するというステップが、DCM中で実行される、請求項14および140〜142のいずれか一項に記載の方法。
  144. 式(E-R-16):

    で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(E-R-15):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項140〜143のいずれか一項に記載の方法。
  145. 環化させるというステップが、塩基の存在下で実行される、請求項15または144に記載の方法。
  146. 塩基が、ホスファートである、請求項145に記載の方法。
  147. 塩基が、リン酸カリウム(KPO)である、請求項145に記載の方法。
  148. 反応が、クラウンエーテルの存在下で実行される、請求項15および144〜147のいずれか一項に記載の方法。
  149. 反応が、18−クラウン−6の存在下で実行される、請求項148に記載の方法。
  150. 反応が、KPOおよび18−クラウン−6の存在下で実行される、請求項15および144〜149のいずれか一項に記載の方法。
  151. 反応が、トルエンおよびMeOAc中で実行される、請求項15および144〜150のいずれか一項に記載の方法。
  152. 式(R-4-5A)または(E-R-15)で表される化合物、またはその塩が、シリカゲルカラムクロマトグラフィーおよび再結晶によって精製される、請求項15および144〜151のいずれか一項に記載の方法。
  153. 式(E-R-17):

    で表される化合物、またはその塩を、式(R-4-3):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(E-R-18):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項144〜152のいずれか一項に記載の方法。
  154. カップリングさせるというステップが、ニッケル、クロム、およびスルホンアミド配位子の存在下で実行される、請求項10、12、16、111、121、および153のいずれか一項に記載の方法。
  155. ニッケル供給源が、(Et)Phen・NiClまたは(Me)Phen(OMe)・NiClである、請求項154に記載の方法。
  156. ニッケル供給源が、以下:

    である、請求項154に記載の方法。
  157. スルホンアミド配位子が、(S)-4-G、(R)-4-F、または(R)-4-Eである、請求項154〜156のいずれか一項に記載の方法。
  158. スルホンアミド配位子が、以下:

    であるか、またはその塩である、請求項154〜156のいずれか一項に記載の方法。
  159. スルホンアミド配位子が、以下:

    であるか、またはその塩である、請求項154〜156のいずれか一項に記載の方法。
  160. カップリングさせるというステップが、以下のスルホンアミド配位子およびニッケル供給源:
    ※化中訳: および

    の存在下で実行される、請求項154〜159のいずれか一項に記載の方法。
  161. カップリングさせるというステップが、以下のスルホンアミド配位子、ニッケル供給源:
    ※化中訳: および

    の存在下で実行される、請求項154〜159のいずれか一項に記載の方法。
  162. クロム供給源が、CrClまたはCrClである、請求項154〜161のいずれか一項に記載の方法。
  163. カップリングさせるというステップが、リチウム塩の存在下で実行される、請求項10、12、16、111、121、および153〜162のいずれか一項に記載の方法。
  164. リチウム塩が、塩化リチウム(LiCl)である、請求項163に記載の方法。
  165. カップリングさせるというステップが、金属マンガンの存在下で実行される、請求項10、12、16、111、121、および153〜164のいずれか一項に記載の方法。
  166. カップリングさせるというステップが、ジルコニウム錯体の存在下で実行される、請求項10、12、16、111、121、および153〜165のいずれか一項に記載の方法。
  167. ジルコニウム供給源が、ZrCpClである、請求項166に記載の方法。
  168. カップリングさせるというステップが、塩基および/またはプロトン捕捉剤の存在下で実行される、請求項10、12、16、111、121、および153〜167のいずれか一項に記載の方法。
  169. 塩基またはプロトン捕捉剤が、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジン、2,6,−ルチジン、および/またはプロトン・スポンジである、請求項168に記載の方法。
  170. カップリングさせるというステップが、以下のニッケル供給源:

    以下のスルホンアミド配位子:

    CrCl、金属マンガン、CpZrCl、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジン、およびプロトン・スポンジの存在下で実行される、請求項10または111に記載の方法。
  171. カップリングさせるというステップが、以下のニッケル供給源:

    以下のスルホンアミド配位子:

    CrCl、金属マンガン、CpZrCl、LiCl、およびプロトン・スポンジの存在下で実行される、請求項12または121に記載の方法。
  172. カップリングさせるというステップが、以下のニッケル供給源:

    以下のスルホンアミド配位子:

    CrCl、金属マンガン、CpZrCl、LiCl、2,6−ルチジン、およびプロトン・スポンジの存在下で実行される、請求項16または153に記載の方法。
  173. 反応が、アセトニトリル(MeCN)中で実行される、請求項10、12、16、111、121、および153〜172のいずれか一項に記載の方法。
  174. (a)式(E-R-18)で表される化合物、またはその塩の遊離ヒドロキシル基を保護すること;および(b)その結果得られる化合物を脱保護することで、基RP10を除去すること、というステップをさらに含む、請求項153〜173のいずれか一項に記載の方法。
  175. (a)式(E-R-19):

    で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(E-R-20):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
    (b)式(E-R-20)で表される化合物、またはその塩をオレフィン化することで、式(E-R-21):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
    (c)式(E-R-21)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(E-R-22):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (d)式(E-R-22)で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(E-R-17):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含み、式中:
    P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、請求項163〜174のいずれか一項に記載の方法。
  176. 還元するというステップが、水素化物供給源の存在下で実行される、請求項18または175に記載の方法。
  177. 水素化物供給源が、水素化ホウ素リチウム(LiBH)である、請求項176に記載の方法。
  178. 水素化物供給源が、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)である、請求項176に記載の方法。
  179. 還元するというステップが、トルエン中で実行される、請求項18および175〜178のいずれか一項に記載の方法。
  180. オレフィン化するというステップが、オレフィン化試薬および塩基の存在下で実行される、請求項18および175〜179のいずれか一項に記載の方法。
  181. オレフィン化試薬が、PhPCHBrである、請求項180に記載の方法。
  182. 塩基が、t−BuOKである、請求項180に記載の方法。
  183. オレフィン化するというステップが、PhPCHBrおよびt−BuOKの存在下で実行される、請求項180に記載の方法。
  184. オレフィン化するというステップが、THF中で実行される、請求項18および175〜183のいずれか一項に記載の方法。
  185. P10が、シリル保護基である;および保護するというステップが、シリル化試薬および塩基の存在下で実行される、請求項18および175〜184のいずれか一項に記載の方法。
  186. P10が、TESである;およびシリル化試薬が、TESOTfである、請求項185に記載の方法。
  187. 塩基が、トリエチルアミン(TEA)である、請求項185に記載の方法。
  188. P10が、TESである;および保護するというステップが、TESOTfおよびTEAの存在下で実行される、請求項185に記載の方法。
  189. 保護するというステップが、THF中で実行される、請求項18および175〜188のいずれか一項に記載の方法。
  190. 酸化するというステップが、ジョンソン・レミュー酸化的開裂である、請求項18および175〜189のいずれか一項に記載の方法。
  191. 反応が、四酸化オスミウム(OsO)およびN−メチルモルホリンN−オキシド(NMO)の存在下で実行され、これに続き過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)の存在下で実行される、請求項190に記載の方法。
  192. 酸化するというステップが、THF、アセトン、および/または水の存在下で実行される、請求項190または191に記載の方法。
  193. 式(E-L):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(E-L-1):

    で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記方法。
  194. チオール化剤が、式(RS)で表される、請求項19または193に記載の方法。
  195. チオール化剤が、式(ピリジン−S)で表される、請求項194に記載の方法。
  196. チオール化剤が、以下:

    である、請求項195に記載の方法。
  197. チオール化するというステップが、ホスフィン試薬の存在下で実行される、請求項19および193〜196のいずれか一項に記載の方法。
  198. ホスフィンが、トリフェニルホスフィン(PhP)である、請求項197に記載の方法。
  199. 反応が、チオール化剤:

    およびPPhの存在下で実行される、請求項19および193〜198のいずれか一項に記載の方法。
  200. 反応が、アセトニトリル(MeCN)の存在下で実行される、請求項19および193〜199のいずれか一項に記載の方法。
  201. 式(E-L-2):

    で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(E-L-1):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項193〜200のいずれか一項に記載の方法。
  202. 環化させるというステップが、塩基の存在下で実行される、請求項20または201に記載の方法。
  203. 塩基が、アミジン塩基またはグアニジン塩基である、請求項202に記載の方法。
  204. 塩基が、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン(DBU)である、請求項202に記載の方法。
  205. 環化させるというステップが、リチウム塩の存在下で実行される、請求項20および201〜204のいずれか一項に記載の方法。
  206. リチウム塩が、臭化リチウム(LiBr)である、請求項205に記載の方法。
  207. 環化させるというステップが、ROAcの存在下で実行される、請求項20および201〜206のいずれか一項に記載の方法。
  208. 環化させるというステップが、DBU、LiBr、およびAcOBnの存在下で実行される、請求項20および201〜207のいずれか一項に記載の方法。
  209. 環化させるというステップが、アセトニトリル(MeCN)中で実行される、請求項20および201〜208のいずれか一項に記載の方法。
  210. (a)式(E-L-1)で表される化合物、またはその塩を、RP4基およびR基を除去するのに充分な条件下で脱保護することで、式(E-L-3):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (b)式(E-L-3)で表される化合物、またはその塩を保護することで、式(E-L-4):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含む、請求項201〜209のいずれか一項に記載の方法。
  211. P4およびRが、任意置換ベンジル保護基である;および脱保護するというステップが、HおよびPd/Cの存在下で実行される、請求項21または210に記載の方法。
  212. P4が、MPMである;Rが、Bnである;および脱保護するというステップが、HおよびPd/Cの存在下で実行される、請求項21、210、および211のいずれか一項に記載の方法。
  213. 脱保護するというステップが、i−PrOAc中で実行される、請求項21、および210〜212のいずれか一項に記載の方法。
  214. 式(E-L-4)または(L-5-7D)で表される化合物、またはその塩に関し、RP4が、シリル保護基である;および保護するというステップが、シリル化剤および塩基の存在下で実行される、請求項21および210〜212のいずれか一項に記載の方法。
  215. P4が、TESである;およびシリル化試薬が、TESClである、請求項214に記載の方法。
  216. 塩基が、イミダゾールである、請求項214または215に記載の方法。
  217. 保護するというステップが、DMF中で実行される、請求項21および210〜216のいずれか一項に記載の方法。
  218. (a)式(E-L-5):

    で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(E-L-6):

    で表される化合物、またはその塩を生産すること;および
    (b)式(E-L-6)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(E-L-2):

    で表される化合物、またはその塩を生産すること
    というステップをさらに含み、式中:
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項210〜217のいずれか一項に記載の方法。
  219. 酸化するというステップが、ジョンソン・レミュー酸化的開裂である、請求項22または218に記載の方法。
  220. 酸化するというステップが、(OsO)またはオスミウム酸カリウム(VI)脱水物(KOsO);およびN−メチルモルホリンN−オキシド(NMO)の存在下で実行される、請求項219に記載の方法。
  221. 酸化するというステップが、鉛錯体の存在下で実行される、請求項219または220に記載の方法。
  222. 鉛錯体が、酢酸鉛(Pb(OAc))である、請求項221に記載の方法。
  223. 酸化するというステップが、過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)の存在下で実行される、請求項219〜222のいずれか一項に記載の方法。
  224. 反応が、オスミウム酸カリウム(VI)脱水物(KOsO)およびN−メチルモルホリンN−オキシド(NMO)の存在下で実行され、これに続き、過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)の存在下で実行される、請求項22および218〜223のいずれか一項に記載の方法。
  225. 酸化するというステップが、アセトンおよび/または水の存在下で実行される、請求項22および218〜224のいずれか一項に記載の方法。
  226. オレフィン化試薬が、式:(RO)P(O)CHCOで表される、請求項22および218〜225のいずれか一項に記載の方法。
  227. オレフィン化試薬が、式:(MeO)P(O)CHCOで表される、請求項226に記載の方法。
  228. オレフィン化するというステップが、塩基の存在下で実行される、請求項22および218〜227のいずれか一項に記載の方法。
  229. 塩基が、ホスファートである、請求項228に記載の方法。
  230. 塩基が、リン酸カリウム(KPO)である、請求項229に記載の方法。
  231. オレフィン化するというステップが、(MeO)P(O)CHCOBnおよびKPOの存在下で実行される、請求項22および218〜230のいずれか一項に記載の方法。
  232. オレフィン化するというステップが、トルエンの存在下で実行される、請求項22および218〜231のいずれか一項に記載の方法。
  233. 式(E-L-7):

    で表される化合物、またはその塩を、式(E-L-8):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(E-L-5):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含む;式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;および
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項218〜232のいずれか一項に記載の方法。
  234. カップリングさせるというステップが、金属の存在下で実行される、請求項23または233に記載の方法。
  235. カップリングさせるというステップが、有機リチウムの存在下で実行される、請求項234のいずれか一項に記載の方法。
  236. 有機リチウムが、tert−ブチルリチウムである、請求項235に記載の方法。
  237. 有機リチウムが、sec−ブチルリチウムである、請求項236に記載の方法。
  238. カップリングさせるというステップが、THF中で実行される、請求項23および233〜237のいずれか一項に記載の方法。
  239. 式(A)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  240. 式(E-1)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  241. 式(E-R)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  242. 式(E-R-1)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  243. 式(E-R-2)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  244. 式(E-R-3)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  245. 式(E-R-4)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  246. 式(E-R-5)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  247. 式(E-R-6)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  248. 式(E-R-7)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  249. 式で(E-R-9)表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  250. 式(E-R-10)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  251. 式(E-R-11)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  252. 式(E-R-12)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  253. 式(E-R-13)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  254. 式(E-R-8)または式(E-R-14)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  255. 式(E-R-15)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  256. 式(E-R-16)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  257. 式(E-R-17)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  258. 式(R-4-3)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  259. 式(E-R-18)で表される化合物が、以下:
    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  260. 式(E-R-19)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  261. 式(E-R-20)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  262. 式(E-R-21)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  263. 式(E-R-22)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  264. 式(E-L)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  265. 式(E-L-1)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  266. 式(E-L-3)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  267. 式(E-L-4)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  268. 式(E-L-5)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  269. 式(E-L-6)で表される化合物が、以下:

    であるか、またはその塩である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  270. 式(C):

    で表される化合物、またはその塩を調製するための方法であって、方法が、式(A):

    で表される化合物、またはその塩を、式(B):

    で表される化合物、またはその塩と、ニッケルおよびジルコニウムの存在下で反応させることを含む;式中:
    は、任意置換アルキルである;
    は、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換アリール、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロアリール、または任意置換ヘテロシクリルである;
    任意にここで、RおよびRは、リンカーを介して一緒に結び合い、ここでリンカーが、任意置換アルキレン、任意置換ヘテロアルキレン、任意置換アルケニレン、任意置換ヘテロアルケニレン、任意置換アルキニレン、任意置換ヘテロアルキニレン、任意置換アリーレン、任意置換ヘテロアリーレン、任意置換カルボシクリレン、任意置換ヘテロシクリレン、任意置換アシレン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される;
    は、ハロゲンまたは脱離基である;および
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである、前記方法。
  271. 式(H-2-I):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(H-2-II):

    で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップを含み、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P1、RP2、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記方法。
  272. 式(L-2-14):

    で表される化合物、またはその塩を、式(R-2-I):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(H-2-II):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P1、RP2、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項271に記載の方法。
  273. 式(H-2-II)で表される化合物、またはその塩の1個以上の酸素原子を脱保護するというステップをさらに含む、請求項272に記載の方法。
  274. 式(HH-2-I):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(HH-2-II):

    で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップを含み、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P1、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記方法。
  275. 式(L-2-16):

    で表される化合物、またはその塩を、式(R-2-I):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(HH-2-II):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P1、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項274に記載の方法。
  276. 式(HH-2-II)で表される化合物、またはその塩の1個以上の酸素原子を脱保護するというステップをさらに含む、請求項275に記載の方法。
  277. 式(NH-2-I):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(NH-2-II):

    で表される化合物、またはその塩を環化させるというステップを含み、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記方法。
  278. 式(L-2-15):

    で表される化合物、またはその塩を、式(R-2-I):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(NH-2-II):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項277に記載の方法。
  279. 式(NH-2-II)で表される化合物、またはその塩の1個以上の酸素原子を脱保護するというステップをさらに含む、請求項278に記載の方法。
  280. カップリングさせるというステップが、ニッケルおよびジルコニウムの存在下で実行される、請求項270、272、275、および278のいずれか一項に記載の方法。
  281. ニッケルが、ニッケル錯体である、請求項280に記載の方法。
  282. ニッケルが、ニッケル(II)錯体またはニッケル(0)錯体である、請求項280または281に記載の方法。
  283. ニッケル供給源が、式:NiX・(配位子)で表される;式中Xは、ハロゲンであり、および「配位子」は、二座配位子である、請求項280〜282のいずれか一項に記載の方法。
  284. ニッケル錯体が、溶液中、ニッケル供給源および「配位子」の錯体形成後に使用される、請求項280〜283のいずれか一項に記載の方法。
  285. ニッケル供給源が、NiClである;「配位子」が、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル(tbbpy)である;およびニッケル錯体が、式NiCl・(tbbpy)で表される、請求項280〜284のいずれか一項に記載の方法。
  286. ニッケル供給源が、NiBrである;および「配位子」が、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル(tbbpy)である;およびニッケル錯体が、式NiBr・(tbbpy)で表される、請求項280〜284のいずれか一項に記載の方法。
  287. ニッケルが、触媒量で存在する、請求項280〜286のいずれか一項に記載の方法。
  288. ニッケルが、1〜50mol%で存在する、請求項280〜287のいずれか一項に記載の方法。
  289. ニッケルが、1〜10mol%で存在する、請求項280〜288のいずれか一項に記載の方法。
  290. ジルコニウムが、ジルコニウム錯体である、請求項280〜289のいずれか一項に記載の方法。
  291. ジルコニウム供給源が、式:(配位子)ZrXで表される;式中nは、0、1、2、3、または4であり、およびXは、ハロゲンである、請求項280〜290のいずれか一項に記載の方法。
  292. ジルコニウム供給源が、CpZrClである、請求項280〜291のいずれか一項に記載の方法。
  293. ジルコニウムが、化学量論量または過剰量で存在する、請求項280〜292のいずれか一項に記載の方法。
  294. ジルコニウムが、約1〜約3当量で存在する、請求項280〜293のいずれか一項に記載の方法。
  295. カップリングさせるというステップが、亜鉛またはマンガンの存在下で実行される、請求項270、272、275、278、および280〜294のいずれか一項に記載の方法。
  296. 反応が、亜鉛の存在下で実行され、および亜鉛供給源が、亜鉛金属である、請求項295に記載の方法。
  297. 反応が、マンガンの存在下で実行され、およびマンガン供給源が、金属マンガンである、請求項295に記載の方法。
  298. 亜鉛またはマンガンが、過剰量で存在する、請求項295または296に記載の方法。
  299. カップリングさせるというステップが、塩化トリエチルシリル(TESCl)の存在下で実行される、請求項270、272、275、278、および280〜298のいずれか一項に記載の方法。
  300. カップリングさせるというステップが、塩基またはプロトン捕捉剤の存在下で実行される、請求項270、272、275、278、および280〜299のいずれか一項に記載の方法。
  301. 塩基またはプロトン捕捉剤が、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジンである、請求項300に記載の方法。
  302. カップリングさせるというステップが、1種以上の溶媒中で実行される、請求項270、272、275、278、および280〜301のいずれか一項に記載の方法。
  303. カップリングさせるというステップが、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)中で実行される、請求項302に記載の方法。
  304. カップリングさせるというステップが、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、テトラヒドロフラン(THF)混合物、酢酸エチル(EtOAc)、またはいずれの組み合わせまたはそれらの混合物中で実行される、請求項302に記載の方法。
  305. 反応が、室温にてまたはほぼ室温にて実行される、請求項270、272、275、278、および280〜304のいずれか一項に記載の方法。
  306. 反応は、室温を上回る温度にて実行される、請求項270、272、275、278、および280〜304のいずれか一項に記載の方法。
  307. 環化させるというステップが、酸の存在下で実行される、請求項271、274、および277のいずれか一項に記載の方法。
  308. 酸が、ピリジニウム塩である、請求項307に記載の方法。
  309. 酸が、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)である、請求項308に記載の方法。
  310. 式(L-2-14):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(L-5-17):

    で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP2、RP3、およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記方法。
  311. 方法が、
    (a)式(L-5-16A):

    で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(L-5-16B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (b)式(L-5-16B)で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(L-5-17):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項310に記載の方法。
  312. 式(L-5-17)で表される化合物、またはその塩を脱保護することで、式(L-5-17C):

    で表される化合物、またはその塩を生産すること;および任意に、前記化合物、またはその塩を再度保護するというステップをさらに含む、請求項311に記載の方法。
  313. (a)式(L-5-15):

    で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-15B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;
    (b)式(L-5-15B)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(L-5-15C):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項311に記載の方法。
  314. 式(L-5-14):

    で表される化合物、またはその塩を、酸の存在下で反応させることで、式(L-5-15):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項313に記載の方法。
  315. 酸が、ジフェニルホスファート((PhO)P(=O)OH)である、請求項314に記載の方法。
  316. 式(L-5-12):

    で表される化合物、またはその塩を、式(L-5-5):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(L-5-14):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP2、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項314または315に記載の方法。
  317. 方法が、式(L-5-11):

    で表される化合物、またはその塩をエポキシ化することで、式(L-5-12):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP2、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項316に記載の方法。
  318. エポキシ化するというステップが、バナジウム試薬の存在下で実行される、請求項317に記載の方法。
  319. バナジウム試薬が、VO(TMHD)である、請求項318に記載の方法。
  320. エポキシ化するというステップが、過酸化物の存在下で実行された、請求項317〜319のいずれか一項に記載の方法。
  321. 過酸化物が、t−BuOOHである、請求項320に記載の方法。
  322. 式(L-5-10):

    で表される化合物、またはその塩を、式(L-5-9):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(L-5-11):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP2、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項317〜321のいずれか一項に記載の方法。
  323. カップリングさせるというステップが、銅の存在下で実行される、請求項322に記載の方法。
  324. 銅供給源が、Li(チエニルCuCN)である、請求項323に記載の方法。
  325. カップリングさせるというステップが、有機リチウムの存在下で実行される、請求項322〜324のいずれか一項に記載の方法。
  326. 有機リチウムが、n−ブチルリチウムである、請求項325に記載の方法。
  327. 式(L-2-16):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(L-5-26):

    で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記方法。
  328. 式(L-5-25C):

    で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(L-5-26):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項327に記載の方法。
  329. (a)式(L-5-25A):

    で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-25B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (b)式(L-5-25B)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で、反応させることで、式(L-5-25C):

    で表される化合物、またはその塩を生産することをさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項328に記載の方法。
  330. 式(L-5-5):

    で表される化合物、またはその塩を、式(L-5-24):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせることで、式(L-5-25A):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項329に記載の方法。
  331. (a)式(L-5-23B):

    で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-23C):

    で表される化合物またはその塩を生産するというステップ;および
    (b)式(L-5-23C)で表される化合物、またはその塩を環化させること、式(L-5-24):

    で表される化合物、またはその塩を生産すること
    をさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項330に記載の方法。
  332. 酸化するというステップが、超原子価ヨウ素の存在下で実行される、請求項331に記載の方法。
  333. 超原子価ヨウ素試薬が、(ジアセトキシヨード)ベンゼン(PhI(OAc))である、請求項332に記載の方法。
  334. 酸化するというステップが、(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)オキシル(TEMPO)の存在下で実行される、請求項331に記載の方法。
  335. 方法が、式(L-5-23A):

    で表される化合物、またはその塩を水和させることで、式(L-5-23B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項331〜334のいずれか一項に記載の方法。
  336. 水和させるというステップが、ヒドロホウ素化反応を伴う、請求項335に記載の方法。
  337. ヒドロホウ素化反応が、9−BBNの存在下で実行される、請求項336に記載の方法。
  338. ヒドロホウ素化反応が、NaBO・HOの存在下で実行される、請求項336または337に記載の方法。
  339. (a)式(L-5-22):

    で表される化合物、またはその塩をエポキシ化することで、式(L-5-22A):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (b)式(L-5-22A)で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(L-5-23A):

    で表される化合物、またはその塩を生産すること
    をさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項336〜338のいずれか一項に記載の方法。
  340. エポキシ化するというステップが、チタン試薬の存在下で実行される、請求項339に記載の方法。
  341. チタン試薬が、チタンイソプロポキシドTi(Oi−Pr)である、請求項340に記載の方法。
  342. エポキシ化するというステップが、(+)−酒石酸ジエチル((+)−DET)の存在下で実行される、請求項339〜341のいずれか一項に記載の方法。
  343. エポキシ化するというステップが、過酸化物の存在下で実行される、請求項339〜342のいずれか一項に記載の方法。
  344. 過酸化物が、t−BuOOH(TBHP)である、請求項343に記載の方法。
  345. 式(L-5-21B):

    で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(L-5-22):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP6、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項339〜344のいずれか一項に記載の方法。
  346. 還元するというステップが、水素化物供給源の存在下で実行される、請求項345に記載の方法。
  347. 水素化物供給源が、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)である、請求項346に記載の方法。
  348. (a)式(L-5-21A):

    で表される化合物、またはその塩を還元することで、式(L-5-21C):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (b)式(L-5-21C)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(L-5-21B):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ
    をさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP6、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項345〜347のいずれか一項に記載の方法。
  349. 還元するというステップが、水素化物供給源の存在下で実行される、請求項348に記載の方法。
  350. 水素化物供給源が、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)である、請求項349に記載の方法。
  351. オレフィン化試薬が、式(CFCHO)P(O)CHCOで表される、請求項348〜350のいずれか一項に記載の方法。
  352. オレフィン化するというステップが、塩基の存在下で実行される、請求項348〜351のいずれか一項に記載の方法。
  353. 塩基が、カリウムヘキサメチルジシラジド(KHMDS)である、請求項352に記載の方法。
  354. 式(L-5-20):

    で表される化合物、またはその塩を、シアン化物の存在下で反応させることで、式(L-5-21A):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P6、RP7およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    式中−ORP7は、脱離基である、請求項348〜353のいずれか一項に記載の方法。
  355. シアン化物供給源が、シアン化ナトリウム(NaCN)である、請求項354に記載の方法。
  356. 式(L-2-15):

    で表される化合物、またはその塩を調製する方法であって、方法が、式(L-5-32):

    で表される化合物、またはその塩を、チオール化剤の存在下で反応させるというステップを含む;式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    およびRは、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである、前記方法。
  357. 式(L-5-31):

    で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-32):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP4、およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項356に記載の方法。
  358. 酸化するというステップが、ペルヨージナンの存在下で実行され、これに続き亜塩素酸塩の存在下で実行される、請求項357に記載の方法。
  359. ペルヨージナンが、デス・マーチン・ペルヨージナン(DMP)である、請求項358に記載の方法。
  360. 亜塩素酸塩は、亜塩素酸ナトリウム(NaClO)である、請求項358に記載の方法。
  361. 式(L-5-32A):

    で表される化合物、またはその塩を環化させることで、式(L-5-31):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップをさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP4およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項357〜360のいずれか一項に記載の方法。
  362. (a)式(L-5-28):

    で表される化合物、またはその塩を酸化することで、式(L-5-29):

    で表される化合物、またはその塩を生産するというステップ;および
    (b)式(L-5-29)で表される化合物、またはその塩を、オレフィン化試薬の存在下で反応させることで、式(L-5-30):

    で表される化合物、またはその塩を生産することをさらに含み、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP4およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、請求項361に記載の方法。
  363. 式(L-5-27):

    で表される化合物、またはその塩を、式(L-5-5):

    で表される化合物、またはその塩とカップリングさせるというステップをさらに含み、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、請求項362に記載の方法。
  364. チオール化剤が、式(RS)で表される、請求項310、327、および356のいずれか一項に記載の方法。
  365. チオール化剤が、式(ピリジン−S)で表される、請求項364に記載の方法。
  366. チオール化剤が、以下:

    である、請求項365に記載の方法。
  367. チオール化するというステップが、ホスフィン試薬の存在下で実行される、請求項310、327、356、および364〜366のいずれか一項に記載の方法。
  368. ホスフィンが、トリフェニルホスフィン(PhP)である、請求項367に記載の方法。
  369. 環化させるというステップが、塩基の存在下で実行される、請求項311、328、および361のいずれか一項に記載の方法。
  370. 塩基が、アミジン塩基またはグアニジン塩基である、請求項369に記載の方法。
  371. 塩基が、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン(DBU)である、請求項370に記載の方法。
  372. 環化させるというステップが、リチウム塩の存在下で実行される、請求項311、328、361、および369〜371のいずれか一項に記載の方法。
  373. リチウム塩が、塩化リチウム(LiCl)である、請求項372に記載の方法。
  374. 環化させるというステップが、R−OAcの存在下で実行される、請求項311、328、361、および369〜373のいずれか一項に記載の方法。
  375. 酸化するというステップが、ジヒドロキシル化試薬の存在下で実行される、請求項313、329、および362のいずれか一項に記載の方法。
  376. ジヒドロキシル化試薬が、四酸化オスミウム(OsO)である、請求項375に記載の方法。
  377. 酸化するというステップが、鉛錯体の存在下で実行される、請求項313、329、362、375、および376のいずれか一項に記載の方法。
  378. 鉛錯体が、酢酸鉛(Pb(OAc))である、請求項377に記載の方法。
  379. 酸化するというステップが、過ヨウ素酸ナトリウムの存在下で実行される、請求項313、329、362、375、および376のいずれか一項に記載の方法。
  380. オレフィン化試薬f、式(RO)P(O)CHCOで表される、請求項313、329、および362のいずれか一項に記載の方法。
  381. オレフィン化試薬が、式(MeO)P(O)CHCOで表される、請求項380に記載の方法。
  382. オレフィン化するというステップが、塩基の存在下で実行される、請求項313、329、362、380、および381のいずれか一項に記載の方法。
  383. 塩基が、リン酸カリウム(KPO)である、請求項382に記載の方法。
  384. カップリングさせるというステップが、金属の存在下で実行される、請求項316、330、および363のいずれか一項に記載の方法。
  385. カップリングさせるというステップが、有機リチウムの存在下で実行される、請求項384に記載の方法。
  386. 有機リチウムが、tert−ブチルリチウムである、請求項385に記載の方法。
  387. が、任意置換スルホニルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  388. が、Ms、Ts、Tf、Bs、Nf、Ns、Ds、または−SOPhである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  389. が、Tsである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  390. が、塩素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  391. 基−ORP7が、スルホナート脱離基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  392. 基−ORP7が、−OTfである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  393. が、ハロゲンである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  394. が、−Iである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  395. が、任意置換ヘテロアリールである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  396. が、任意置換ピリジルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  397. が、任意置換2−ピリジルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  398. が、式:

    で表される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  399. P1が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  400. P1が、TBSである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  401. P2が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  402. P2が、TBSである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  403. P3が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  404. P3が、TESである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  405. P4が、シリルまたは任意置換ベンジル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  406. P4が、TESである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  407. P4が、MPMである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  408. P4が、水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  409. P5が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  410. P5が、TESである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  411. P5が、水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  412. P4およびRP5が、水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  413. 2個のRP5が、介在原子と一緒に結び合って、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  414. 2個のRP5が、介在原子と一緒に結び合って、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  415. 2個のRP6が、介在原子と一緒に結び合って、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  416. 2個のRP6が、介在原子と一緒に結び合って、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  417. P6が、水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  418. P8が、ベンジル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  419. P8が、MPMである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  420. P8が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  421. P8が、TBSである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  422. 2個のRP9が、介在原子と一緒になって、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  423. 2個のRP9が、介在原子と一緒になって、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  424. P10が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  425. P10が、TESである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  426. が、ハロゲンである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  427. が、−Iである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  428. が、ハロゲンである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  429. が、−Clである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  430. が、ハロゲンである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  431. が、−Iである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  432. が、任意置換C1〜6アルキルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  433. が、メチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  434. が、任意置換C1〜6アルキルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  435. が、メチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  436. が、任意置換C1〜6アルキルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  437. が、メチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  438. が、任意置換C1〜6アルキルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  439. が、メチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  440. 2個のR基が、一緒になって以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  441. 2個のR基が、一緒になって以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  442. が、任意置換C1〜6アルキルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  443. が、メチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  444. は、エチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  445. およびRがともに、水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  446. が、水素である;およびRが、−ORYaである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  447. が、水素である;およびRが、−OHである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  448. が、水素である;およびRが、−O−アリルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  449. が、−ORXaである;およびRが、−ORYaである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  450. およびRがともに、−OHである、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  451. XaおよびRYaが、それらの介在原子と一緒に結び合って、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  452. 式:

    化合物(B)

    で表される化合物、またはその塩。
  453. 式:

    化合物(A)

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである、前記化合物。
  454. 式:

    化合物(2)

    で表される化合物、またはその塩。
  455. 式(E-1):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  456. 化合物が、式:

    化合物(C)

    で表されるか、またはその塩である、請求項455に記載の化合物。
  457. 式(E-R):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;および
    P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  458. 式(E-R-1):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  459. 式(E-R-2):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5の各存在は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、前記化合物。
  460. 式(E-R-7):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  461. 式(E-R-4):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、前記化合物。
  462. 式(E-R-6):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  463. 式(E-R-8):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  464. 式(E-R-9):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、前記化合物。
  465. 式(E-R-11):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5、RP8、およびRP9の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;任意に、ここで2個のRP9基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、前記化合物。
  466. 式(E-R-15):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  467. 式(E-R-16):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  468. 式(E-R-17):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、前記化合物。
  469. 式(E-R-19):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、前記化合物。
  470. 式(E-R-22):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、前記化合物。
  471. 式(E-L):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  472. 化合物が、式:

    で表されるか、またはその塩である、請求項471に記載の化合物。
  473. 式(E-L-1):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  474. 式(E-L-2):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  475. 式(E-L-5):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  476. 式(E-L-6):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  477. 式(E-L-7):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  478. 式(H3-N3):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキル、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキル、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  479. 式(H3-L):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、または任意置換アシルである;
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  480. 式(H3-2-I):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  481. 式(H3-2-II):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P4、RP5、およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  482. 式(R-2-I):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5は、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  483. 式(L-2-6):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P4およびRP6は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  484. 式(R-4-11B):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5およびRP7は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    P7は、任意置換スルホニル、任意置換スルフィニル、任意置換ホスホリル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RP5およびRP7は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  485. 式(R-4-11A):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  486. 式(R-4-10):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  487. 式(R-4-8):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;および
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、前記化合物。
  488. 式(R-4-9):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびXは各々、独立して、ハロゲンまたは脱離基である;
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  489. 式(R-4-10B):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、ハロゲンまたは脱離基である;
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキル、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、任意置換アルキル、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  490. 式(R-4-7):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  491. 式(R-4-5B):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  492. 式(R-4-7A):

    で表される化合物、またはその塩;式中:
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P5、RP8、およびRP9の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および任意に、ここで2個のRP9基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  493. 式(R-4-5A):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P5およびRP8の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  494. 式(R-4-4):

    で表される化合物、またはそれらの塩であって、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P5、RP8、およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  495. 式(R-4-2):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P5およびRP10の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、前記化合物。
  496. 式(R-4-1):

    で表される化合物、またはそれらの塩であって、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P5は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP5基は、介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリル環を形成する、前記化合物。
  497. 式(L-5-7B):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  498. 式(L-5-7A):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  499. 式(L-5-6A):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  500. 式(L-5-4):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    各RP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  501. 式(H-2-II):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P1、RP2、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  502. 式(L-2-14):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP2、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  503. 式(HH-2-II):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P1、RP3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  504. 式(L-2-16):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP3およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  505. 式(NH-2-II):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    、R、R、およびRは各々、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    の各存在は、独立して、水素、ハロゲン、もしくは任意置換アルキルであるか、または2個のR基は、一緒になって以下:

    を形成する;
    P3、RP4、およびRP5は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素または−ORXaであり、ここでRXaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素または−ORYaであり、ここでRYaは、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    任意にここで、RXaおよびRYaは、これらの介在原子と一緒に結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  506. 式(L-2-15):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリールである;
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P3およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  507. 式(L-5-17):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP2、RP3、およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  508. 式(L-5-16B):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP2、RP3、およびRP4は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  509. 式(L-5-16A):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  510. 式(L-5-15):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP2、RP3、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  511. 酸の存在下での、式(L-5-14):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP2、RP4、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  512. 式(L-5-12):

    で表される化合物、およびそれらの塩であって、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP2、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  513. 式(L-5-11):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP2、およびRP10は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  514. 式(L-5-26):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、または任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  515. 式(L-5-25C):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  516. 式(L-5-25A):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP3、およびRP4は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  517. 式(L-5-24):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1およびRP3は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  518. 式(L-5-23B):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  519. 式(L-5-23C):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  520. 式(L−5−23A):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  521. 式(L-5-22):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  522. 式(L-5-22A):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP3、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  523. 式(L-5-21B):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP6、およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  524. 式(L-5-21A):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    は、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P6およびRP10は各々、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  525. 式(L-5-32):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    およびRは、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  526. 式(L-5-31):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP4、およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  527. 式(L-5-32A):

    で表される化合物、またはその塩であって;式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;
    P1、RP4およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および
    は、水素、任意置換アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  528. 式(L-5-28):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P1、RP4およびRP6は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;任意に、ここで2個のRP6は、介在原子とともに結び合って、任意置換ヘテロシクリルを形成する、前記化合物。
  529. 式(L-5-27):

    で表される化合物、またはその塩であって、式中:
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、または任意置換アルキルである;および
    P4およびRP6の各存在は、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である、前記化合物。
  530. が、任意置換スルホニルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  531. が、Ms、Ts、Tf、Bs、Nf、Ns、Ds、または−SOPhである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  532. が、Tsである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  533. P1が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  534. P1が、TBSである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  535. P2が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  536. P2が、TBSである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  537. P3が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  538. P3が、TESである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  539. P4が、シリルまたはベンジル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  540. P4が、TESである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  541. P4が、TBSである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  542. P4が、MPMである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  543. P5が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  544. P5が、TESである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  545. P4およびRP5が、水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  546. 2個のRP5が、介在原子と一緒に結び合って、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  547. 2個のRP5が、介在原子と一緒に結び合って、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  548. 2個のRP6が、介在原子と一緒に結び合って、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  549. 2個のRP6が、介在原子と一緒に結び合って、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  550. P8が、ベンジル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  551. P8が、MPMである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  552. 2個のRP9が、介在原子と一緒になって、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  553. 2個のRP9が、介在原子と一緒になって、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  554. P10が、シリル保護基である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  555. P10が、TESである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  556. が、ハロゲンである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  557. が、−Iである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  558. が、ハロゲンである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  559. が、−Clである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  560. が、ハロゲンである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  561. が、−Iである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  562. が、任意置換C1〜6アルキルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  563. が、メチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  564. が、任意置換C1〜6アルキルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  565. が、メチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  566. が、任意置換C1〜6アルキルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  567. が、メチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  568. が、任意置換C1〜6アルキルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  569. が、メチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  570. 2個のR基が、一緒になって以下:

    を形成する先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物、。
  571. 2個のR基が、一緒になって以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  572. が、任意置換C1〜6アルキルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  573. が、メチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  574. が、エチルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  575. およびRがともに、水素である、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  576. が、水素である;およびRが、−ORYaである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  577. が、水素である;およびRが、−OHである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  578. が、水素である;およびRが、−O−アリルである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  579. が、−ORXaである;およびRが、−ORYaである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  580. およびRがともに、−OHである、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
  581. XaおよびRYaが、これらの介在原子と一緒に結び合って、以下:

    を形成する、先行する請求項のいずれか一項に記載の化合物。
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