JP2017520586A - ハリコンドリン類似体の合成およびその使用 - Google Patents

ハリコンドリン類似体の合成およびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の化合物などのハリコンドリン類似体を提供する。化合物は微小管部位に結合し、それによって微小管動態を阻害することができる。さらに提供されるのは、増殖性疾患(例えば、癌)の処置のための化合物が関連する、合成方法、医薬組成物、キット、処置方法、および使用である。本発明の化合物は、転移性乳癌、非小細胞肺癌、前立腺癌および肉腫の処置に、特に有用である。含まれる合成方法は、式(I)〜(III)の化合物を、天然に存在するハリコンドリン(例えば、ハリコンドリンBおよびC、ノルハリコンドリンA、B、およびCおよびホモハリコンドリンA、B、およびC)と共に調製するのに特に有用である。さらに含まれるのは、ハリコンドリン、ノルハリコンドリンおよびホモハリコンドリンと、それらの非天然エピマーとの間のC38ケタール立体中心での、酸介在の平衡化を用いた、相互変換のための方法である。

Description

本出願は、35 U.S.C. §119(e)のもとで、2014年6月30日に出願された米国仮特許出願U.S.S.N. 62/019,224の優先権を主張する;この仮出願は本明細書に参照により組み込まれる。
ハリコンドリンは、海洋スポンジHalichondria okadaiからUemura、Hirata、および共同研究者らによって最初に単離された、ポリエーテルマクロライドである。ハリスタチンを含むいくつかの追加のメンバーも、海洋スポンジから単離された。このクラスの天然産物は、2つの主な部位において興味深い構造的多様性を示し、その1つはC8〜C14多環のC10、C12、およびC13における酸化状態、および他の1つは炭素骨格の長さである。構造的多様性をもたらす要素に基づき、このクラスの天然産物は、いくつかの代表的なサブグループと共にノルハリコンドリン(norhalichondrin)、ハリコンドリン(halichondrin)、およびホモハリコンドリン(homohalichondrin)の系列に分類されている(図1参照)。ノルハリコンドリンA〜C、ホモハリコンドリンA〜C、およびハリコンドリンB&Cはすべて、天然源から単離されているが、ハリコンドリンAはこれまで天然源から単離されていない。
その興味深い構造的構成と特異なin vitroおよびin vivoでの抗増殖活性のために、ハリコンドリンは科学界から多くの注目を受けている。エーザイは最近、転移性乳癌の処置のためのハリコンドリン誘導体エリブリン(eribulin)(HALAVEN(登録商標))のFDA承認を取得し、これらの天然産物誘導体の重要性をさらに強調した。したがって、この構造クラス内の新規な薬剤の発見に焦点を当てたさらなる研究は、改善された有効性または安全性を有する新しい抗増殖剤を提供する可能性が高い。さらに、これらの天然産物または関連する誘導体の調製を合理化する新しい合成方法は、ハリコンドリン骨格の構造的複雑性を考慮すると重要である。
本発明は、式(I)のハリコンドリンAおよび類似体:
およびその薬学的に許容し得る塩の合成を提供し、ここでRP1、RP2、RP3、R、R、R、R、R、R、R、およびRは、本明細書に記載されている。
別の側面において、本発明は、それぞれ式(II)および式(III)のノルハリコンドリンAおよびホモハリコンドリンAの類似体:
およびその薬学的に許容し得る塩の合成を提供し、ここでRP8、RP12、RP13、R、R、R、R、R、R、R、R、およびRは、本明細書に記載されている。
別の側面において、本発明は、本明細書に記載の、式(A−1)〜(L−1)の化合物を含む式(I)〜(III)の化合物およびその中間体の調製方法を提供する。
別の側面において、本発明は、ハリコンドリン、ノルハリコンドリン、およびホモハリコンドリンと、それらの非天然エピマーとの間の、C38ケタール立体中心での酸介在の平衡化(acid-mediated equilibration)を用いた相互変換のための方法を提供する(図2参照)。
別の側面において、本発明は、以下の化合物およびそれらの調製方法を提供する:
別の側面において、本発明は、以下のいずれかの化合物の調製方法を提供する:
別の側面において、式(I)〜(III)の化合物および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む、医薬組成物が提供される。ある態様において、医薬組成物は、それを必要とする対象における増殖性疾患(例えば、癌)を処置および/または予防するために有用である。ある態様において、本方法は、本明細書に記載の化合物またはその医薬組成物を、増殖性疾患を処置および/または予防するのに十分な量で対象に投与することを含む。
別の側面において提供されるのは、本明細書に記載の化合物、またはその医薬組成物を有する容器を含む、キットである。キットは、本明細書に記載の化合物またはその医薬組成物の、単回用量または複数回用量を含んでよい。キットはまた、それを必要とする対象において、増殖性疾患(例えば、癌)を処置および/または予防するために有用であり得る。ある態様において、キットはさらに、キットを使用するための(例えば、本明細書に記載の化合物またはその医薬組成物を投与するための)使用説明書を含む。
本発明のある態様の詳細は、後述するように、本発明のある態様の詳細な説明に記載されている。本発明の他の特徴、目的、および利点は、特許請求の範囲から明らかになるであろう
図1は、ハリコンドリン、ノルハリコンドリン、およびホモハリコンドリンの様々なサブクラスを示す。ノルハリコンドリンA〜C、ホモハリコンドリンA〜C、およびハリコンドリンB&Cは既知の天然産物であるが、ハリコンドリンAはこれまで天然源から単離されていない。
図2は、ハリコンドリンAとそのC38エピマーの相互変換を示す。いずれかのエピマーの形成に有利な条件が開発されている。
図3は、観察されたC38における溶媒依存性の[5,5]−スピロケタール平衡化の、可能性のあるメカニズムを示す。
図4は、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAとホモハリコンドリンAの間のプロトン化学シフトの差異を示す。x軸は、当該プロトンが結合する炭素数を表す。y軸は、プロトン化学シフトの差をppmで示す:濃灰色:Δδ=(ノルハリコンドリンA)−(合成ハリコンドリンA);薄灰色:Δδ=(合成ハリコンドリンA)−(ホモハリコンドリンA)。*示された炭素に結合したメチル基;**示された炭素に結合したエキソ−メチレン基。
図5は、ハリコンドリンA、ハリコンドリンBとハリコンドリンCの間のプロトン化学シフトの差異を示す。x軸は、当該プロトンが結合する炭素数を表す。y軸は、プロトン化学シフトの差をppmで示す:濃灰色:Δδ=(合成ハリコンドリンA)−(ハリコンドリンB);薄灰色:Δδ=(ハリコンドリンC)−(合成ハリコンドリンA)。*示された炭素に結合したメチル基;**示された炭素に結合したエキソ−メチレン基。
定義
化学的定義
具体的な官能基および化学用語の定義は、以下にさらに詳細に記載される。化学元素は、Periodic Table of the Elements, CAS version, Handbook of Chemistry and Physics, 75th Ed.の内側カバーに従って同定され、具体的な官能基は、そこに記載されているように、一般的に定義される。さらに、有機化学の一般的原理、ならびに具体的官能部分および反応性は、Organic Chemistry, Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito, 1999;Smith and March March’s Advanced Organic Chemistry, 5th Edition, John Wiley & Sons, Inc., New York, 2001;Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers, Inc., New York, 1989;およびCarruthers, Some Modern Methods of Organic Synthesis, 3rd Edition, Cambridge University Press, Cambridge, 1987に記載されている。
本明細書に記載の化合物は、1または2以上の不斉中心を含むことができ、したがって様々な立体異性体、例えば、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマーとして存在することができる。例えば、本明細書に記載の化合物は、個々のエナンチオマー、ジアステレオマーまたは幾何異性体の形態であってもよく、ラセミ混合物および1または2以上の立体異性体が豊富な混合物を含む、立体異性体の混合物の形態であってもよい。異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)およびキラル塩の形成および結晶化を含む、当業者に知られた方法によって混合物から単離することができ;または好ましい異性体は、不斉合成によって調製することができる。例えば、Jacques et al., Enantiomers, Racemates and Resolutions (Wiley Interscience, New York, 1981);Wilen et al., Tetrahedron 33:2725 (1977);Eliel, E.L. Stereochemistry of Carbon Compounds (McGraw-Hill, NY, 1962);およびWilen, S.H. Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268 (E.L. Eliel, Ed., Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, IN 1972)を参照。本開示はさらに、他の異性体を実質的に含まない個々の異性体としての化合物、あるいは代替的に、様々な異性体の混合物としての化合物を包含する。
用語「ヘテロ原子」は、水素または炭素ではない原子を指す。ある態様において、ヘテロ原子は窒素である。ある態様において、ヘテロ原子は酸素である。ある態様において、ヘテロ原子は硫黄である。
ある範囲の値が列挙されている場合、これはその範囲内の各値および下位範囲を包含することを意図する。例えば、「C1〜6アルキル」は、C、C、C、C、C、C、C1〜6、C1〜5、C1〜4、C1〜3、C1〜2、C2〜6、C2〜5、C2〜4、C2〜3、C3〜6、C3〜5、C3〜4、C4〜6、C4〜5、およびC5〜6アルキルを包含することを意図する。
用語「脂肪族」は、アルキル、アルケニル、アルキニルおよび炭素環式基を指す。同様に、用語「ヘテロ脂肪族」は、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニルおよび複素環式基を指す。
用語「アルキル」は、1〜10個の炭素原子を有する、直鎖または分枝の飽和炭化水素基(「C1〜10アルキル」)を指す。いくつかの態様において、アルキル基は1〜9個の炭素原子を有する(「C1〜9アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜8個の炭素原子を有する(「C1〜8アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜7個の炭素原子を有する(「C1〜7アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜6個の炭素原子を有する(「C1〜6アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜5個の炭素原子を有する(「C1〜5アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は1個の炭素原子を有する(「Cアルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキル」)。C1〜6アルキル基の例としては、メチル(C)、エチル(C)、n−プロピル(C)、イソプロピル(C)、n−ブチル(C)、tert−ブチル(C)、sec−ブチル(C)、イソブチル(C)、n−ペンチル(C)、3−ペンタニル(C)、アミル(C)、ネオペンチル(C)、3−メチル−2−ブタニル(C)、第三級アミル(C)、およびn−ヘキシル(C)が挙げられる。アルキル基のさらなる例としては、n−ヘプチル(C)、n−オクチル(C)などが挙げられる。他に特定しない限り、アルキル基の各々は、独立して非置換か(非置換アルキル」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換アルキル」)。ある態様において、アルキル基は、非置換C1〜10アルキル(例えば、−CH)である。ある態様において、アルキル基は、置換C1〜10アルキルである。
用語「ハロアルキル」は、置換されたアルキル基であって、ここで1または2以上の水素原子が独立して、ハロゲン、例えば、フルオロ、ブロモ、クロロまたはヨードで置き換えられているものである。「ペルハロアルキル」はハロアルキルのサブセットであり、水素原子の全てが独立して、ハロゲン、例えば、フルオロ、ブロモ、クロロまたはヨードによって置き換えられているアルキル基を指す。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は1〜8個の炭素原子を有する(「C1〜8ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は1〜6個の炭素原子を有する(「C1〜6ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は1〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は1〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は1〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル水素原子のすべてがフルオロで置換されて、ペルフルオロアルキル基を提供する。いくつかの態様において、ハロアルキル水素原子のすべてがクロロで置換されて、「ペルクロロアルキル」基を提供する。ハロアルキル基の例としては、−CF、−CFCF、−CFCFCF、−CCl、−CFCl、−CFClなどが挙げられる。
用語「ヘテロアルキル」は、酸素、窒素または硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、1、2、3または4個のヘテロ原子)を、親鎖(parent chain)内に(すなわち、隣接する炭素間に挿入される)、および/または親鎖の1または2以上の末端位置に配置されてさらに含む、アルキル基を指す。ある態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜10個の炭素原子および1または2個以上のヘテロ原子を有する、飽和基を指す(「ヘテロC1〜10アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜9個の炭素原子および1または2個以上のヘテロ原子を有する、飽和基である(「ヘテロC1〜9アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜8個の炭素原子および1または2個以上のヘテロ原子を有する、飽和基である(「ヘテロC1〜8アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜7個の炭素原子および1または2個以上のヘテロ原子を有する、飽和基である(「ヘテロC1〜7アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜6個の炭素原子および1または2個以上のヘテロ原子を有する、飽和基である(「ヘテロC1〜6アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜5個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を有する、飽和基である(「ヘテロC1〜5アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜4個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を有する、飽和基である(「ヘテロC1〜4アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜3個の炭素原子および1個のヘテロ原子を有する、飽和基である(「ヘテロC1〜3アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に1〜2個の炭素原子および1個のヘテロ原子を有する、飽和基である(「ヘテロC1〜2アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1個の炭素原子および1個のヘテロ原子を有する、飽和基である(「ヘテロCアルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、親鎖内に2〜6個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を有する、飽和基である(「ヘテロC2〜6アルキル」)。他に特定しない限り、ヘテロアルキル基の各場合は独立して、非置換か(「非置換ヘテロアルキル」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、非置換ヘテロC1〜10アルキルである。ある態様において、ヘテロアルキル基は、置換ヘテロC1〜10アルキルである。
用語「アルケニル」は、2〜10個の炭素原子および1または2以上の炭素−炭素二重結合(例えば、1、2、3または4個の二重結合)を有する、直鎖または分枝の炭化水素基のラジカルを指す。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜9個の炭素原子を有する(「C2〜9アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は2〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は2個の炭素原子を有する(「Cアルケニル」)。1または2以上の炭素−炭素二重結合は、内部(例えば、2−ブテニルにおけるように)または末端(例えば、1−ブテニルにおけるように)であり得る。C2〜4アルケニル基の例としては、エテニル(C)、1−プロペニル(C)、2−プロペニル(C)、1−ブテニル(C)、2−ブテニル(C)、ブタジエニル(C)などが挙げられる。C2〜6アルケニル基の例としては、前述のC2〜4アルケニル基ならびにペンテニル(C)、ペンタジエニル(C)、ヘキセニル(C)などが挙げられる。アルケニルのさらなる例としては、ヘプテニル(C)、オクテニル(C)、オクタトリエニル(C)などが挙げられる。他に特定しない限り、アルケニル基の各場合は独立して、非置換か(「非置換アルケニル」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換アルケニル」)。ある態様において、アルケニル基は、非置換C2〜10アルケニルである。ある態様において、アルケニル基は、置換2〜10アルケニルである。アルケニル基において、立体化学が特定されていないC=C二重結合(例えば、−CH=CHCHまたは
)は、(E)−または(Z)−二重結合であってよい。
用語「ヘテロアルケニル」は、酸素、窒素または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、1、2、3または4個のヘテロ原子)を、親鎖内に(すなわち、隣接する炭素原子間に挿入される)、および/または親鎖の1または2以上の末端位置に配置されてさらに含む、アルケニル基を指す。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、親鎖内に2〜10個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および1または2個以上のヘテロ原子を有する基を指す(「ヘテロC2〜10アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、親鎖内に2〜9個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および1または2個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜9アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、親鎖内に2〜8個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および1または2個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜8アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、親鎖内に2〜7個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および1または2個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜7アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、親鎖内に2〜6個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および1または2個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜6アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、親鎖内に2〜5個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜5アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、親鎖内に2〜4個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜4アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、親鎖内に2〜3個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および1個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜3アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、親鎖内に2〜6個の炭素原子、少なくとも1つの二重結合、および1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜6アルケニル」)。他に特定しない限り、ヘテロアルケニル基の各場合は独立して、非置換か(「非置換ヘテロアルケニル」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアルケニル」)。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、非置換ヘテロC2〜10アルケニルである。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、置換ヘテロC2〜10アルケニルである。
用語「アルキニル」は、2〜10個の炭素原子および1または2以上の炭素−炭素三重結合(例えば、1、2、3または4個の三重結合)を有する、直鎖または分枝の炭化水素基のラジカルを指す(「C2〜10アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜9個の炭素原子を有する(「C2〜9アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は2個の炭素原子を有する(「Cアルキニル」)。1または2以上の炭素−炭素三重結合は、内部(例えば、2−ブチニルにおけるように)または末端(例えば、1−ブチニルにおけるように)であり得る。C2〜4アルキニル基の例としては、限定されないが、エチニル(C)、1−プロピニル(C)、2−プロピニル(C)、1−ブチニル(C)、2−ブチニル(C)などが挙げられる。C2〜6アルキニル基の例としては、前述のC2〜4アルキニル基ならびにペンチニル(C)、ヘキシニル(C)などが挙げられる。アルキニルのさらなる例としては、ヘプチニル(C)、オクチニル(C)などが挙げられる。他に特定しない限り、アルキニル基の各場合は独立して、非置換か(「非置換アルキニル」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換アルキニル」)。ある態様において、アルキニル基は、非置換C2〜10アルキニルである。ある態様において、アルキニル基は、置換2〜10アルキニルである。
用語「ヘテロアルキニル」は、酸素、窒素または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、1、2、3または4個のヘテロ原子)を、親鎖内に(すなわち、隣接する炭素原子間に挿入される)、および/または親鎖の1または2以上の末端位置に配置されてさらに含む、アルキニル基を指す。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、親鎖内に2〜10個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および1または2個以上のヘテロ原子を有する基を指す(「ヘテロC2〜10アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、親鎖内に2〜9個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および1または2個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜9アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、親鎖内に2〜8個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および1または2個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜8アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、親鎖内に2〜7個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および1または2個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜7アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、親鎖内に2〜6個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および1または2個以上のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜6アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、親鎖内に2〜5個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜5アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、親鎖内に2〜4個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜4アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、親鎖内に2〜3個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および1個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜3アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、親鎖内に2〜6個の炭素原子、少なくとも1つの三重結合、および1または2個のヘテロ原子を有する(「ヘテロC2〜6アルキニル」)。他に特定しない限り、ヘテロアルキニル基の各場合は独立して、非置換か(「非置換ヘテロアルキニル」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアルキニル」)。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、非置換ヘテロC2〜10アルキニルである。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、置換ヘテロC2〜10アルキニルである。
用語「カルボシクリル」または「炭素環式」は、非芳香族環系に3〜14個の環炭素原子(「C3〜14カルボシクリル」)およびゼロ個のヘテロ原子を有する、非芳香族環状炭化水素基のラジカルを指す。いくつかの態様において、カルボシクリル基は3〜10個の環炭素原子を有する(「C3〜10カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は3〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は3〜7個の環炭素原子を有する(「C3〜7カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は4〜6個の環炭素原子を有する(「C4〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は5〜6個の環炭素原子を有する(「C5〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10カルボシクリル」)。例示的なC3〜6カルボシクリル基としては、限定されないが、シクロプロピル(C)、シクロプロペニル(C)、シクロブチル(C)、シクロブテニル(C)、シクロペンチル(C)、シクロペンテニル(C)、シクロヘキシル(C)、シクロヘキセニル(C)、シクロヘキサジエニル(C)などが挙げられる。例示的なC3〜8カルボシクリル基としては、限定されないが、前述のC3〜6カルボシクリル基ならびに、シクロヘプチル(C)、シクロヘプテニル(C)、シクロヘプタジエニル(C)、シクロヘプタトリエニル(C)、シクロオクチル(C)、シクロオクテニル(C)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(C)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C)などが挙げられる。例示的なC3〜10カルボシクリル基としては、限定されないが、前述のC3〜8カルボシクリル基ならびにシクロノニル(C)、シクロノネニル(C)、シクロデシル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ−1H−インデニル(C)、デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)などが挙げられる。上記の例が示すように、ある態様において、カルボシクリル基は、単環式(「単環式カルボシクリル」)または多環式(例えば、二環系(「二環式カルボシクリル」)または三環系(「三環式カルボシクリル」)などの縮合、架橋またはスピロ環系を含む)であり、飽和していてもよく、または1もしくは2以上の炭素−炭素二重または三重結合を含有していてもよい。「カルボシクリル」はまた、上で定義されたカルボシクリル環が、1または2以上のアリールまたはヘテロアリール基と縮合しており、その結合点がカルボシクリル環上にある環系を含み、この場合、炭素数は依然として、炭素環系における炭素数を示す。他に特定しない限り、カルボシクリル基の各場合は独立して、非置換か(「非置換カルボシクリル」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換カルボシクリル」)。ある態様において、カルボシクリル基は、非置換C3〜14カルボシクリルである。ある態様において、カルボシクリル基は、置換C3〜14カルボシクリルである。
いくつかの態様において、「カルボシクリル」は、3〜14個の環炭素原子を有する単環式飽和カルボシクリル基である(「C3〜14シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は3〜10個の環炭素原子を有する(「C3〜10シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は3〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は4〜6個の環炭素原子を有する(「C4〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は5〜6個の環炭素原子を有する(「C5〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10シクロアルキル」)。C5〜6シクロアルキル基の例としては、シクロペンチル(C)およびシクロヘキシル(C)が挙げられる。C3〜6シクロアルキル基の例としては、前述のC5〜6シクロアルキル基ならびにシクロプロピル(C)およびシクロブチル(C)が挙げられる。C3〜8シクロアルキル基の例としては、前述のC3〜6シクロアルキル基ならびにシクロヘプチル(C)およびシクロオクチル(C)が挙げられる。他に特記しない限り、シクロアルキル基の各場合は独立して、非置換か(「非置換シクロアルキル」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換シクロアルキル」)。ある態様において、シクロアルキル基は、非置換C3〜14シクロアルキルである。ある態様において、シクロアルキル基は、置換C3〜14シクロアルキルである。
用語「ヘテロシクリル」または「複素環式」は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、3〜14員の非芳香族環系のラジカルを指し、ここで各ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「3〜14員ヘテロシクリル」)。1または2個以上の窒素原子を含むヘテロシクリル基において、結合点は、原子価が許す限り、炭素または窒素原子であることができる。ヘテロシクリル基は、単環式(「単環式ヘテロシクリル」)または多環式(例えば、二環系(「二環式ヘテロシクリル」)または三環系(「三環式ヘテロシクリル」)などの縮合、架橋またはスピロ環系)のいずれかであることができ、飽和していることができ、または1もしくは2以上の炭素−炭素二重または三重結合を含むことができる。ヘテロシクリル多環式環系は、1または2個以上のヘテロ原子を、1つまたは両方の環に含むことができる。「ヘテロシクリル」はまた、上記定義のヘテロシクリル環が1または2以上のカルボシクリル基と縮合しており、ここで結合点がカルボシクリルまたはヘテロシクリル環上である環系、または、上記定義のヘテロシクリル環が、1または2以上のアリール基またはヘテロアリール基と縮合しており、ここで結合点がヘテロシクリル環上である環系も含み、かかる場合において、環員数は依然として、ヘテロシクリル環系の環員数を示す。他に特定しない限り、ヘテロシクリルの各場合は独立して、非置換か(「非置換ヘテロシクリル」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロシクリル」)。ある態様において、ヘテロシクリル基は、非置換3〜14員ヘテロシクリルである。ある態様において、ヘテロシクリル基は、置換3〜14員ヘテロシクリルである。
いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜10員の非芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜8員の非芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜8員ヘテロシクリル」。いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜6員の非芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜6員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。
1個のヘテロ原子を含む例示的な3員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アジリジニル(azirdinyl)、オキシラニルおよびチイラニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含む例示的な4員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アゼチジニル、オキセタニルおよびチエタニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ジヒドロピロリル、およびピロリル−2,5−ジオンが挙げられる。2個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、ジオキソラニル、オキサチオラニル、およびジチオラニルが挙げられる。3個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、トリアゾリニル、オキサジアゾリニルおよびチアジアゾリニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、およびチアニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、ピペラジニル、モルホリニル、ジチアニル、およびジオキサニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、トリアジナニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含む例示的な7員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アゼパニル、オキセパニル、およびチエパニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含む例示的な8員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アゾカニル、オキセカニル、およびチオカニルが挙げられる。例示的な二環式ヘテロシクリル基としては、限定されないが、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、テトラヒドロベンゾチエニル、テトラヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロインドリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、デカヒドロイソキノリニル、オクタヒドロクロメニル、オクタヒドロイソクロメニル、デカヒドロナフチリジニル、デカヒドロ−1,8−ナフチリジニル、オクタヒドロピロロ[3,2−b]ピロール、インドリニル、フタルイミジル、ナフタルイミジル、クロマニル、クロメニル、1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、1,4,5,7−テトラヒドロピラノ[3,4−b]ピロリル、5,6−ジヒドロ−4H−フロ[3,2−b]ピロリル、6,7−ジヒドロ−5H−フロ[3,2−b]ピラニル、5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−c]ピラニル、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、2,3−ジヒドロフロ[2,3−b]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロフロ[3,2−c]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−b]ピリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジニルなどが挙げられる。
用語「アリール」は、6〜14個の環炭素原子およびゼロ個のヘテロ原子を芳香族環系に有する、単環式または多環式(例えば、二環式または三環式)4n+2芳香族環系(例えば、6、10、または14個のπ電子を環式配列(cyclic array)に共有して有する)のラジカルを指す(「C6〜14アリール」)。いくつかの態様において、アリール基は6個の環炭素原子を有する(「Cアリール」;例えば、フェニル)。いくつかの態様において、アリール基は10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」;例えば、1−ナフチルおよび2−ナフチルなどのナフチル)。いくつかの態様において、アリール基は14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」;例えば、アントラシル)。「アリール」はまた、上記定義のアリール環が、1または2以上のカルボシクリル基またはヘテロシクリル基と縮合しており、ここでラジカルまたは結合点がアリール環上にある環系を含み、かかる場合において、炭素原子の数は依然として、アリール環系中の炭素原子の数を示す。他に特記しない限り、アリール基の各場合は独立して、非置換か(「非置換アリール」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換アリール」)。ある態様において、アリール基は、非置換C6〜14アリールである。ある態様において、アリール基は、置換C6〜14アリールである。
「アラルキル」は「アルキル」のサブセットであり、アリール基で置換されたアルキル基を指し、ここで結合点はアルキル部分上にある。
用語「ヘテロアリール」は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を芳香族環系に有する、5〜14員の単環式または多環式(例えば、二環式または三環式)4n+2芳香族環系(例えば、6、10、または14個のπ電子を環式配列に共有して有する)のラジカルを指し、ここで、各ヘテロ原子は、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される(「5〜14員ヘテロアリール」)。1または2個以上の窒素原子を含むヘテロアリール基において、結合点は、原子価が許す限り、炭素または窒素原子であることができる。ヘテロアリール多環系は、1または2個以上のヘテロ原子を、一方または両方の環に含むことができる。「ヘテロアリール」には、上記で定義したヘテロアリール環が、1または2以上のカルボシクリルまたはヘテロシクリル基と縮合している環系が含まれ、ここで結合点はヘテロアリール環上にあり、かかる場合において、環員の数は依然として、ヘテロアリール環系における環員の数を示す。「ヘテロアリール」はまた、上記定義のヘテロアリール環が1または2以上のアリール基と縮合しており、その結合点がアリールまたはヘテロアリール環のいずれかにある環系を含み、かかる場合において、環員の数は、縮合多環式(アリール/ヘテロアリール)環系における環員の数を示す。1つの環がヘテロ原子を含まない多環式ヘテロアリール基(例えば、インドリル、キノリニル、カルバゾリルなど)では、結合点はどちらかの環、すなわち、ヘテロ原子を含む環(例えば、2−インドリル)またはヘテロ原子を含まない環(例えば、5−インドリル)のいずれかであることができる。
いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を芳香族環系中に有する、5〜10員芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロアリール」)。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を芳香族環系中に有する、5〜8員芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜8員ヘテロアリール」。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を芳香族環系中に有する、5〜6員芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜6員ヘテロアリール」)。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。他に特記しない限り、ヘテロアリール基の各場合は独立して、非置換か(「非置換ヘテロアリール」)、または1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアリール」)。ある態様において、ヘテロアリール基は、非置換5〜14員ヘテロアリールである。ある態様において、ヘテロアリール基は、置換5〜14員ヘテロアリールである。
1個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、ピロリル、フラニル、およびチオフェニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、およびイソチアゾリルが挙げられる。3個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、トリアゾリル、オキサジアゾリル、およびチアジアゾリルが挙げられる。4個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、テトラゾリルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリール基としては、限定されないが、ピリジニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリール基としては、限定されないが、ピリダジニル、ピリミジニル、およびピラジニルが挙げられる。3または4個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリール基としては、限定されないが、それぞれ、トリアジニルおよびテトラジニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含む例示的な7員ヘテロアリール基としては、限定されないが、アゼピニル、オキセピニル、およびチエピニルが挙げられる。例示的な5,6−二環式ヘテロアリール基としては、限定されないが、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル(benzthizolyl)、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリジニル、およびプリニルが挙げられる。例示的な6,6−二環式ヘテロアリール基としては、限定されないが、ナフチリジニル、プテリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、フタラジニル、およびキナゾリニルが挙げられる。例示的な三環式ヘテロアリール基としては、限定されないが、フェナントリジニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、およびフェナジニルが挙げられる。
「ヘテロアラルキル」は「アルキル」のサブセットであり、ヘテロアリール基で置換されたアルキル基を指し、ここで結合点は、アルキル部分上にある。
用語「不飽和結合」は、二重結合または三重結合を指す。
用語「不飽和」または「部分的に不飽和」とは、少なくとも1つの二重または三重結合を含む部分を指す。
用語「飽和」とは、二重または三重結合を含有しない部分を指し、すなわち部分は単結合のみを含有する。
接尾辞「-ene(エン)」を基に付加することは、基が二価部分であることを示し、例えば、アルキレンはアルキルの二価部分であり、アルケニレンはアルケニルの二価部分であり、アルキニレンはアルキニルの二価部分であり、ヘテロアルキレンはヘテロアルキルの二価部分であり、ヘテロアルケニレンはヘテロアルケニルの二価部分であり、ヘテロアルキニレンはヘテロアルキニルの二価部分であり、カルボシクリレンはカルボシクリルの二価部分であり、ヘテロシクリレンはヘテロシクリルの二価部分であり、アリーレンはアリールの二価部分であり、ヘテロアリーレンはヘテロアリールの二価部分である。
基は、他に明記しない限り、任意に置換される。ある態様において、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール基は、任意に置換される。「任意に置換された」とは、置換されていても、非置換でもよい基を指す(例えば、「置換」または「非置換」アルキル、「置換」または「非置換」アルケニル、「置換」または「非置換」アルキニル、「置換」または「非置換」ヘテロアルキル、「置換」または「非置換」ヘテロアルケニル、「置換」または「非置換」ヘテロアルキニル、「置換」または「非置換」カルボシクリル、「置換」または「非置換」ヘテロシクリル、「置換」または「非置換」アリール、または、「置換」または「非置換」ヘテロアリール基)。一般に、用語「置換された」とは、基上に存在する少なくとも1つの水素が、許容し得る置換基で置き換えられることを意味し、例えば、置換により安定な化合物をもたらす置換基であり、該化合物とは、例えば、転位、環化、脱離、または他の反応などによる自然変換を受けない化合物である。他に特記しない限り、「置換された」基は、基の1または2以上の置換可能な位置に置換基を有し、任意の所与の構造において2つ以上の位置が置換される場合、置換基は各位置で同じでも異なっていてもよい。「置換された」という用語では、有機化合物の全ての許容し得る置換基による置換を含むことが意図され、安定な化合物の形成をもたらす本明細書に記載の置換基のすべてを含む。本開示は、安定な化合物に到達するための任意のおよびすべてのかかる組み合わせを企図する。本開示の目的のために、窒素などのヘテロ原子は、水素置換基および/またはヘテロ原子の原子価を満たし安定な部分の形成をもたらす本明細書に記載の任意の適切な置換基を、有してもよい。
例示的な炭素原子置換基としては、限定されないが、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORaa、−ON(Rbb、−N(Rbb、−N(Rbb 、−N(ORcc)Rbb、−SH、−SRaa、−SSRcc、−C(=O)Raa、−COH、−CHO、−C(ORcc、−COaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−C(=O)N(Rbb、−OC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−OC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb、−C(=O)NRbbSOaa、−NRbbSOaa、−SON(Rbb、−SOaa、−SOORaa、−OSOaa、−S(=O)Raa、−OS(=O)Raa、−Si(Raa、−OSi(Raa−C(=S)N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa、−SC(=S)SRaa、−SC(=O)SRaa、−OC(=O)SRaa、−SC(=O)ORaa、−SC(=O)Raa、−P(=O)aa、−OP(=O)aa、−P(=O)(Raa、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、−P(=O)N(Rbb、−OP(=O)N(Rbb、−P(=O)(NRbb、−OP(=O)(NRbb、−NRbbP(=O)(ORcc、−NRbbP(=O)(NRbb、−P(Rcc、−P(Rcc、−OP(Rcc、−OP(Rcc、−B(Raa、−B(ORcc、−BRaa(ORcc)、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置き換えられており;
または、炭素原子上の2つのジェミナル水素は、基=O、=S、=NN(Rbb、=NNRbbC(=O)Raa、=NNRbbC(=O)ORaa、=NNRbbS(=O)aa、=NRbb、または=NORccで置き換えられており;
aaの各場合は独立して、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRaa基は結合して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されており;
bbの各場合は独立して、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)aa、−P(=O)(Raa、−P(=O)N(Rcc、−P(=O)(NRcc、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRbb基は結合して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されており;
ccの各場合は独立して、水素、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRcc基は結合して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されており;
ddの各場合は独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORee、−ON(Rff、−N(Rff、−N(Rff 、−N(ORee)Rff、−SH、−SRee、−SSRee、−C(=O)Ree、−COH、−COee、−OC(=O)Ree、−OCOee、−C(=O)N(Rff、−OC(=O)N(Rff、−NRffC(=O)Ree、−NRffCOee、−NRffC(=O)N(Rff、−C(=NRff)ORee、−OC(=NRff)Ree、−OC(=NRff)ORee、−C(=NRff)N(Rff、−OC(=NRff)N(Rff、−NRffC(=NRff)N(Rff、−NRffSOee、−SON(Rff、−SOee、−SOORee、−OSOee、−S(=O)Ree、−Si(Ree、−OSi(Ree、−C(=S)N(Rff、−C(=O)SRee、−C(=S)SRee、−SC(=S)SRee、−P(=O)ee、−P(=O)(Ree、−OP(=O)(Ree、−OP(=O)(ORee、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されるか、または2つのジェミナルRdd置換基は結合して、=Oまたは=Sを形成することができ;
eeの各場合は独立して、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリル、および3〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換されており;
ffの各場合は独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリール、および5〜10員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRff基は結合して、3〜10員ヘテロシクリルもしくは5〜10員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換されており;および
ggの各場合は独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−OC1〜6アルキル、−ON(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル) 、−NH(C1〜6アルキル) 、−NH(C1〜6アルキル)、−NH 、−N(OC1〜6アルキル)(C1〜6アルキル)、−N(OH)(C1〜6アルキル)、−NH(OH)、−SH、−SC1〜6アルキル、−SS(C1〜6アルキル)、−C(=O)(C1〜6アルキル)、−COH、−CO(C1〜6アルキル)、−OC(=O)(C1〜6アルキル)、−OCO(C1〜6アルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)N(C1〜6アルキル)、−OC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)C(=O)(C1〜6アルキル)、−NHCO(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH、−C(=NH)O(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)OC1〜6アルキル、−C(=NH)N(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH、−OC(=NH)N(C1〜6アルキル)、−OC(NH)NH(C1〜6アルキル)、−OC(NH)NH、−NHC(NH)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=NH)NH、−NHSO(C1〜6アルキル)、−SON(C1〜6アルキル)、−SONH(C1〜6アルキル)、−SONH、−SO1〜6アルキル、−SOOC1〜6アルキル、−OSO1〜6アルキル、−SOC1〜6アルキル、−Si(C1〜6アルキル)、−OSi(C1〜6アルキル)−C(=S)N(C1〜6アルキル)、C(=S)NH(C1〜6アルキル)、C(=S)NH、−C(=O)S(C1〜6アルキル)、−C(=S)SC1〜6アルキル、−SC(=S)SC1〜6アルキル、−P(=O)(C1〜6アルキル)、−P(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(OC1〜6アルキル)、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロアリールであるか;または2つのジェミナルRgg置換基は結合して、=Oまたは=Sを形成することができ;式中、Xは対イオンである。
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ、−F)、塩素(クロロ、−Cl)、臭素(ブロモ、−Br)またはヨウ素(ヨード、−I)を指す。
用語「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」は、−OH基を指す。用語「置換ヒドロキシル」または「置換ヒドロキシ」は、拡張して、親分子(parent molecule)に直接結合した酸素原子が、水素以外の基で置換されたヒドロキシル基を指し、以下から選択される基を含む:−ORaa、−ON(Rbb、−OC(=O)SRaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−OC(=O)N(Rbb、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)N(Rbb、−OS(=O)Raa、−OSOaa、−OSi(Raa、−OP(Rcc、−OP(Rcc、−OP(=O)aa、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、−OP(=O)N(Rbb、および−OP(=O)(NRbb、この式中、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義の通りである。
用語「チオール」または「チオ」は、−SH基を指す。用語「置換チオール」または「置換チオ」は、拡張して、親分子に直接結合した硫黄原子が、水素以外の基で置換されたチオール基を指し、以下から選択される基を含む:−SRaa、−S=SRcc、−SC(=S)SRaa、−SC(=O)SRaa、−SC(=O)ORaa、および−SC(=O)Raa、この式中RaaおよびRccは、本明細書に定義の通りである。
用語「アミノ」は、−NH基を意味する。用語「置換アミノ」は、拡張して、一置換アミノ、二置換アミノ、または三置換アミノを指す。ある態様において、「置換アミノ」は、一置換アミノ基または二置換アミノ基である。
用語「一置換アミノ」は、親分子に直接結合した窒素原子が、1個の水素および水素以外の基で置換されているアミノ基を指し、以下から選択される基を含む:−NH(Rbb)、−NHC(=O)Raa、−NHCOaa、−NHC(=O)N(Rbb、−NHC(=NRbb)N(Rbb、−NHSOaa、−NHP(=O)(ORcc、および−NHP(=O)(NRbb、この式中、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義の通りであり、−NH(Rbb)基のRbbは水素ではない。
用語「二置換アミノ」は、親分子に直接結合した窒素原子が、水素以外の2個の基で置換されているアミノ基を指し、以下から選択される基を含む:−N(Rbb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbSOaa、−NRbbP(=O)(ORcc、および−NRbbP(=O)(NRbb、この式中、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義の通りであり、ただし、親分子に直接結合した窒素原子は、水素で置換されていない。
用語「三置換アミノ」は、親分子に直接結合した窒素原子が、3個の基で置換されているアミノ基を指し、以下から選択される基を含む:−N(Rbbおよび−N(Rbb 、この式中、RbbおよびXは、本明細書に定義の通りである。
用語「スルホニル」は、−SON(Rbb、−SOaa、および−SOORaaから選択される基を指し、この式中、RaaおよびRbbは、本明細書に定義の通りである。
用語「スルフィニル」は、−S(=O)Raa基を指し、この式中、Raaは、本明細書に定義の通りである。
用語「カルボニル」は、親分子に直接結合した炭素がsp混成でありかつ、酸素、窒素または硫黄原子で置換されている基を指し、例えば、ケトン(−C(=O)Raa)、カルボン酸(−COH)、アルデヒド(−CHO)、エステル(−COaa、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa)、アミド(−C(=O)N(Rbb、−C(=O)NRbbSOaa、−C(=S)N(Rbb)およびイミン(−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb)から選択される基であり、この式中、RaaおよびRbbは、本明細書に定義の通りである。
用語「シリル」は、−Si(Raa基を指し、この式中、Raaは、本明細書に定義の通りである。
用語「オキソ」は、=O基を指し、用語「チオオキソ」は、=S基を指す。
窒素原子は、原子価が許す限り、置換または非置換であることができ、第一、第二、第三、および第四窒素原子を含む。例示的な窒素原子置換基としては、限定されないが、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)aa、−P(=O)(Raa、−P(=O)N(Rcc、−P(=O)(NRcc、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールが挙げられ、またはN原子に結合した2つのRcc基が結合して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されており、およびここで、Raa、Rbb、Rcc、およびRddは、上で定義した通りである。
ある態様において、窒素原子上に存在する置換基は、窒素保護基(本明細書では「アミノ保護基」とも呼ばれる)である。窒素保護基としては、限定されないが、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRcc)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、C1〜10アルキル(例えば、アラルキル、ヘテロアラルキル)、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリール基が挙げられ、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されており、およびここで、Raa、Rbb、Rcc、およびRddは、本明細書で定義した通りである。窒素保護基は当分野でよく知られており、本明細書に参照により組み込まれるProtecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されたものを含む。
例えば、アミド基(例えば、−C(=O)Raa)などの窒素保護基としては、限定されないが、以下が挙げられる:ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3−フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3−ピリジルカルボキサミド、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p−フェニルベンズアミド、o−ニトロフェニルアセトアミド、o−ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(N’−ジチオベンジルオキシアシルアミノ)アセトアミド、3−(p−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3−(o−ニトロフェニル)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4−クロロブタンアミド、3−メチル−3−ニトロブタンアミド、o−ニトロシンナミド、N−アセチルメチオニン誘導体、o−ニトロベンズアミド、およびo−(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミド。
カルバメート基(例えば、−C(=O)ORaa)などの窒素保護基としては、限定されないが、以下が挙げられる:カルバミン酸メチル、カルバミン酸エチル、9−フルオレニルメチルカルバメート(Fmoc)、9−(2−スルホ)フルオレニルメチルカルバメート、9−(2,7−ジブロモ)フルオレニルメチル(fluoroenylmethyl)カルバメート、2,7−ジ−t−ブチル−[9−(10,10−ジオキソ−10,10,10,10−テトラヒドロチオキサンチル)]メチルカルバメート(DBD−Tmoc)、4−メトキシフェナシルカルバメート(Phenoc)、2,2,2−トリクロロエチルカルバメート(Troc)、2−トリメチルシリルエチルカルバメート(Teoc)、2−フェニルエチルカルバメート(hZ)、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルカルバメート(Adpoc)、1,1−ジメチル−2−ハロエチルカルバメート、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチルカルバメート(DB−t−BOC)、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルカルバメート(TCBOC)、1−メチル−1−(4−ビフェニルイル)エチルカルバメート(Bpoc)、1−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−1−メチルエチルカルバメート(t−Bumeoc)、2−(2’および4’−ピリジル)エチルカルバメート(Pyoc)、2−(N,N−ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバメート、t−ブチルカルバメート(BOCまたはBoc)、1−アダマンチルカルバメート(Adoc)、ビニルカルバメート(Voc)、アリルカルバメート(Alloc)、1−イソプロピルアリルカルバメート(Ipaoc)、シンナミルカルバメート(Coc)、4−ニトロシンナミルカルバメート(Noc)、8−キノリルカルバメート、N−ヒドロキシピペリジニルカルバメート、アルキルジチオカルバメート、ベンジルカルバメート(Cbz)、p−メトキシベンジルカルバメート(Moz)、p−ニトロベンジルカルバメート、p−ブロモベンジルカルバメート、p−クロロベンジルカルバメート、2,4−ジクロロベンジルカルバメート、4−メチルスルフィニルベンジルカルバメート(Msz)、9−アントリルメチルカルバメート、ジフェニルメチルカルバメート、2−メチルチオエチルカルバメート、2−メチルスルホニルエチルカルバメート、2−(p−トルエンスルホニル)エチルカルバメート、[2−(1,3−ジチアニル)]メチルカルバメート(Dmoc)、4−メチルチオフェニルカルバメート(Mtpc)、2,4−ジメチルチオフェニルカルバメート(Bmpc)、2−ホスホニオエチルカルバメート(Peoc)、2−トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバメート(Ppoc)、1,1−ジメチル−2−シアノエチルカルバメート、m−クロロ−p−アシルオキシベンジルカルバメート、p−(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバメート、5−ベンズイソキサゾリルメチルカルバメート、2−(トリフルオロメチル)−6−クロモニルメチルカルバメート(Tcroc)、m−ニトロフェニルカルバメート、3,5−ジメトキシベンジルカルバメート、o−ニトロベンジルカルバメート、3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルカルバメート、フェニル(o−ニトロフェニル)メチルカルバメート、t−アミルカルバメート、S−ベンジルチオカルバメート、p−シアノベンジルカルバメート、シクロブチルカルバメート、シクロヘキシルカルバメート、シクロペンチルカルバメート、シクロプロピルメチルカルバメート、p−デシルオキシベンジルカルバメート、2,2−ジメトキシアシルビニルカルバメート、o−(N,N−ジメチルカルボキサミド)ベンジルカルバメート、1,1−ジメチル−3−(N,N−ジメチルカルボキサミド)プロピルカルバメート、1,1−ジメチルプロピニルカルバメート、ジ(2−ピリジル)メチルカルバメート、2−フラニルメチルカルバメート、2−ヨードエチルカルバメート、イソボルニルカルバメート、イソブチルカルバメート、イソニコチニルカルバメート、p−(p’−メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバメート、1−メチルシクロブチルカルバメート、1−メチルシクロヘキシルカルバメート、1−メチル−1−シクロプロピルメチルカルバメート、1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)エチルカルバメート、1−メチル−1−(p−フェニルアゾフェニル)エチルカルバメート、1−メチル−1−フェニルエチルカルバメート、1−メチル−1−(4−ピリジル)エチルカルバメート、フェニルカルバメート、p−(フェニルアゾ)ベンジルカルバメート、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルカルバメート、4−(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバメート、および2,4,6−トリメチルベンジルカルバメート。
スルホンアミド基(例えば、−S(=O)aa))などの窒素保護基としては、限定されないが、以下が挙げられる:p−トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6−ジメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6−テトラメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6−ジメトキシ−4−メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β−トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9−アントラセンスルホンアミド、4−(4’,8’−ジメトキシナフチルメチル)ベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド、およびフェナシルスルホンアミド。
その他の窒素保護基としては、限定されないが、以下が挙げられる:フェノチアジニル−(10)−アシル誘導体、N’−p−トルエンスルホニルアミノアシル誘導体、N’−フェニルアミノチオアシル誘導体、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、N−アセチルメチオニン誘導体、4,5−ジフェニル−3−オキサゾリン−2−オン、N−フタルイミド、N−ジチアスクシンイミド(Dts)、N−2,3−ジフェニルマレイミド、N−2,5−ジメチルピロール、N−1,1,4,4−テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加体(STABASE)、5−置換1,3−ジメチル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、5−置換1,3−ジベンジル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、1−置換3,5−ジニトロ−4−ピリドン、N−メチルアミン、N−アリルアミン、N−[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N−3−アセトキシプロピルアミン、N−(1−イソプロピル−4−ニトロ−2−オキソ−3−ピロリン(pyroolin)−3−イル)アミン、4級アンモニウム塩、N−ベンジルアミン、N−ジ(4−メトキシフェニル)メチルアミン、N−5−ジベンゾスベリルアミン、N−トリフェニルメチルアミン(Tr)、N−[(4−メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N−9−フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N−2,7−ジクロロ−9−フルオレニルメチレンアミン、N−フェロセニルメチルアミノ(Fcm)、N−2−ピコリルアミノN’−オキシド、N−1,1−ジメチルチオメチレンアミン、N−ベンジリデンアミン、N−p−メトキシベンジリデンアミン、N−ジフェニルメチレンアミン、N−[(2−ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N−(N’,N’−ジメチルアミノメチレン)アミン、N,N’−イソプロピリデンジアミン、N−p−ニトロベンジリデンアミン、N−サリチリデンアミン、N−5−クロロサリチリデンアミン、N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N−シクロヘキシリデンアミン、N−(5,5−ジメチル−3−オキソ−1−シクロヘキセニル)アミン、N−ボラン誘導体、N−ジフェニルボリン酸誘導体、N−[フェニル(ペンタアシルクロミウム−またはタングステン)アシル]アミン、N−銅キレート、N−亜鉛キレート、N−ニトロアミン、N−ニトロソアミン、アミンN−オキシド、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ジアルキルホスホルアミデート、ジベンジルホスホルアミデート、ジフェニルホスホルアミデート、ベンゼンスルフェンアミド、o−ニトロベンゼンスルフェンアミド(Nps)、2,4−ジニトロベンゼンスルフェンアミド、ペンタクロロベンゼンスルフェンアミド、2−ニトロ−4−メトキシベンゼンスルフェンアミド、トリフェニルメチルスルフェンアミド、および3−ニトロピリジンスルフェンアミド(Npys)。
ある態様において、酸素原子上に存在する置換基は、酸素保護基である(本明細書では「ヒドロキシル保護基」とも呼ばれる)。酸素保護基としては、限定されないが、−Raa、−N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−COaa、−C(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−S(=O)Raa、−SOaa、−Si(Raa、−P(Rcc、−P(Rcc、−P(=O)aa、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、−P(=O)N(Rbb、および−P(=O)(NRbbが挙げられ、ここで、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書で定義した通りである。酸素保護基は当分野でよく知られており、本明細書に参照により組み込まれるProtecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されたものを含む。
例示的な酸素保護基としては、限定されないが、以下が挙げられる:メチル、メトキシメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t−ブチルチオメチル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p−メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4−メトキシフェノキシ)メチル(p−AOM)、グアイアコールメチル(GUM)、t−ブトキシメチル、4−ペンテニルオキシメチル(POM)シロキシメチル、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラヒドロピラニル(THP)、3−ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−メトキシシクロヘキシル、4−メトキシテトラヒドロピラニル(MTHP)、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル、4−メトキシテトラヒドロチオピラニルS、S−ジオキシド、1−[(2−クロロ−4−メチル)フェニル]−4−メトキシピペリジン−4−イル(CTMP)、1,4−ジオキサン−2−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a、4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−トリメチル−4,7−メタノベンゾフラン−2−イル、1−エトキシエチル、1−(2−クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メトキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、2−(フェニルセレニル)エチル、t−ブチル、アリル、p−クロロフェニル、p−メトキシフェニル、2,4−ジニトロフェニル、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、p−シアノベンジル、p−フェニルベンジル、2−ピコリル、4−ピコリル、3−メチル−2−ピコリルN−オキシド、ジフェニルメチル、p,p’−ジニトロベンズヒドリル、5−ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、p−メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p−メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p−メトキシフェニル)メチル、4−(4’−ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4’,4”−トリス(4,5−ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4’,4”−トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4’,4”−トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3−(イミダゾール−1−イル)ビス(4’,4”−ジメトキシフェニル)メチル、1,1−ビス(4−ジメトキシフェニル)−1’−ピレニルメチル、9−アントリル、9−(9−フェニル)キサンテニル、9−(9−フェニル−10−オキソ)アントリル、1,3−ベンゾジチオラン−2−イル、ベンゾイソチアゾリルS,S−ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルテキシルシリル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ−p−キシリルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t−ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、ホルメート、ベンゾイルホルメート、アセテート、ジクロロアセテート、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート、メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテート、フェノキシアセテート、p−クロロフェノキシアセテート、3−フェニルプロピオネート、4−オキソペンタノエート(レブリネート)、4,4−(エチレンジチオ)ペンタノエート(レブリノイルジチオアセタール)、ピバロエート、アダマントエート、クロトネート、4−メトキシクロトネート、ベンゾエート、p−フェニルベンゾエート、2,4,6−トリメチルベンゾエート(メシトエート)、メチルカーボネート、9−フルオレニルメチルカーボネート(Fmoc)、エチルカーボネート、2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(Troc)、2−(トリメチルシリル)エチルカーボネート(TMSEC)、2−(フェニルスルホニル)エチルカーボネート(Psec)、2−(トリフェニルホスホニオ)エチルカーボネート(Peoc)、イソブチルカーボネート、ビニルカーボネート、アリルカーボネート、t−ブチルカーボネート(BOCまたはBoc)、p−ニトロフェニルカーボネート、ベンジルカーボネート、p−メトキシベンジルカーボネート、3,4−ジメトキシベンジルカーボネート、o−ニトロベンジルカーボネート、p−ニトロベンジルカーボネート、S−ベンジルチオカーボネート、4−エトキシ−1−ナフチルカーボネート、メチルジチオカーボネート、2−ヨードベンゾエート、4−アジドブチレート、4−ニトロ−4−メチルペンタノエート、o−(ジブロモメチル)ベンゾエート、2−フォルミルベンゼンスルホネート、2−(メチルチオメトキシ)エチル、4−(メチルチオメトキシ)ブチレート、2−(メチルチオメトキシメチル)ベンゾエート、2,6−ジクロロ−4−メチルフェノキシアセテート、2,6−ジクロロ−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシアセテート、2,4−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノキシアセテート、クロロジフェニルアセテート、イソブチレート、モノスクシノエート、(E)−2−メチル−2−ブテノエート、o−(メトキシアシル)ベンゾエート、α−ナフトエート、ニトレート、アルキルN,N,N’,N’−テトラメチルホスホロジアミデート、アルキルN−フェニルカルバメート、ボレート、ジメチルホスフィノチオイル、アルキル2,4−ジニトロフェニルスルフェネート、スルフェート、メタンスルホネート(メシレート)、ベンジルスルホネート、およびトシレート(Ts)。
ある態様において、硫黄原子上に存在する置換基は、硫黄保護基である(「チオール保護基」とも呼ばれる)。硫黄保護基としては、限定されないが、−Raa、−N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−COaa、−C(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−S(=O)Raa、−SOaa、−Si(Raa、−P(Rcc、−P(Rcc、−P(=O)aa、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、−P(=O)N(Rbb、および−P(=O)(NRbbが挙げられ、ここで、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書で定義した通りである。硫黄保護基は当分野でよく知られており、本明細書に参照により組み込まれるProtecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されたものを含む。
用語「脱離基」は、合成有機化学の分野におけるその通常の意味を有し、求核性試薬によって置換可能な原子または基を指す。好適な脱離基の例としては、限定されないが、ハロゲン(F、Cl、BrまたはI(ヨウ素)など)、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、アルカンスルホニルオキシ、アレーンスルホニルオキシ、アルキルカルボニルオキシ(例えば、アセトキシ)、アリールカルボニルオキシ、アリールオキシ、メトキシ、N,O−ジメチルヒドロキシルアミノ、ピクシル(pixyl)、およびハロホルメートが挙げられる。いくつかの場合において、脱離基はスルホン酸エステル、例えば、トルエンスルホネート(トシレート、−OTs)、メタンスルホネート(メシレート、−OMs)、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシ(ブロシレート、−OBs)、またはトリフルオロメタンスルホネート(トリフレート、−OTf)などである。いくつかの場合において、脱離基はブロシレート、例えば、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシである。いくつかの場合において、脱離基はノシレート、例えば、2−ニトロベンゼンスルホニルオキシである。いくつかの態様において、脱離基はスルホネート含有基である。いくつかの態様において、脱離基はトシレート基である。脱離基はまた、ホスフィンオキシド(例えば、光延反応中に形成される)、またはエポキシドもしくは環状硫酸塩などの内部脱離基であってもよい。脱離基の他の非限定的な例は、水、アンモニア、アルコール、エーテル部分、チオエーテル部分、ハロゲン化亜鉛、マグネシウム部分、ジアゾニウム塩、および銅部分である。
「炭化水素鎖」とは、置換または非置換の二価のアルキル、アルケニル、またはアルキニル基を指す。炭化水素鎖は、以下を含む:(1)炭化水素鎖の2つのラジカルの間に直接ある、炭素原子の1または2以上の鎖;(2)任意に、炭素原子の鎖(単数または複数)上の1または2個以上の水素原子;および(3)任意に、炭素原子の鎖(単数または複数)上の1または2以上の置換基(「非鎖置換基」、これは水素ではない)。炭素原子の鎖は、連続して連結された炭素原子(「鎖原子」)からなり、水素原子またはヘテロ原子を含まない。しかし、炭化水素鎖の非鎖置換基は、水素原子、炭素原子およびヘテロ原子を含む任意の原子を含むことができる。例えば、炭化水素鎖−CH(C)−は、1つの鎖原子C、C上の1つの水素原子、および非鎖置換基−(C)を含む。用語「C炭化水素鎖」(式中xが正の整数である)は、炭化水素鎖の2つのラジカルの間にx個の鎖原子を含む、炭化水素鎖を指す。xの可能な値が複数ある場合、xの可能な最小値が、炭化水素鎖の定義に使用される。例えば、−CH(C)−はC炭化水素鎖であり、および、
は、C炭化水素鎖である。ある範囲の値が使用される場合、その範囲の意味は本明細書に記載の通りである。例えば、C3〜10炭化水素鎖とは、炭化水素鎖の2つのラジカルの直接の間にある炭素原子の最短鎖の鎖原子の数が3、4、5、6、7、8、9または10個である、炭化水素鎖である。炭化水素鎖は、飽和していてもよい(例えば、−(CH−))。炭化水素鎖はまた、不飽和であってもよく、炭化水素鎖のどこかに1または2以上のC=Cおよび/またはC≡C結合を含んでいてもよい。例えば、−CH=CH−(CH−、−CH−C≡C−CH−、および−C≡C−CH=CH−は全て、非置換かつ不飽和炭化水素鎖の例である。ある態様において、炭化水素鎖は、非置換である(例えば、−C≡C−または−(CH−)。ある態様において、炭化水素鎖は置換されている(例えば、−CH(C)−および−CF−)。炭化水素鎖上の任意の2つの置換基は、結合して、任意に置換されたカルボシクリル、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリール環を形成することができる。例えば、
はすべて、炭化水素鎖の例である。対照的に、ある態様において、
は、本明細書に記載の炭化水素鎖の範囲内にはない。C炭化水素鎖の鎖原子がヘテロ原子で置換される場合、得られる基は、鎖原子がヘテロ原子で置き換えられたC炭化水素鎖と呼ばれ、これはCx−1炭化水素鎖とは対照的である。例えば、
は、1つの鎖原子が酸素原子で置き換えられた、C炭化水素鎖である。
用語「アシル」は、親分子に直接結合した炭素がsp混成でありかつ、酸素、窒素または硫黄原子で置換されている基を指し、例えば、ケトン(−C(=O)Raa)、カルボン酸(−COH)、アルデヒド(−CHO)、エステル(−COaa −C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa)、アミド(−C(=O)N(Rbb、−C(=O)NRbbSOaa、−C(=S)N(Rbb)およびイミン(−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb)から選択される基であり、この式中、RaaおよびRbbは、本明細書に定義の通りである。
用語「ルイス酸」は、IUPACによって定義される種であって、電子対受容体でありしたがってルイス塩基と反応することができて、ルイス塩基により供給された電子対を共有することによってルイス付加体を形成する分子実体(および対応する化学種)である、前記の種を指す。例示的なルイス酸としては、限定されないが、三フッ化ホウ素、三塩化アルミニウム、四塩化スズ、四塩化チタン、三臭化鉄が挙げられる。
用語「ブレンステッド酸」は、プロトン性またはプロトン供与種を指す。例示的なブレンステッド酸としては、限定されないが、酢酸、トリフリン酸、塩酸、およびバルビツール酸が挙げられる。
用語「薬学的に許容し得る塩」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを伴うことなくヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに適し、かつ合理的な便益/リスク比に見合う塩を指す。薬学的に許容し得る塩は、当技術分野において周知である。例えば、Berge et al.は、参照により本明細書に組み込まれるJ. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1-19において、薬学的に許容し得る塩を詳細に記載している。本開示の化合物の薬学的に許容し得る塩は、適切な無機および有機の酸および塩基に由来するものを含む。薬学的に許容し得る非毒性の酸付加塩の例は、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸、または有機酸、例えば、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸またはマロン酸を用いて、またはイオン交換などの当該分野で周知の他の方法を用いて形成された、アミノ基の塩である。その他の薬学的に許容し得る塩としては、以下が挙げられる:アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩など。適切な塩基から誘導される塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびN(C1〜4アルキル) 塩が挙げられる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等が挙げられる。さらなる薬学的に許容し得る塩としては、適切な場合には、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩、およびアリールスルホン酸塩等の対イオンを用いて形成された、非毒性アンモニウム、第4級アンモニウムおよびアミンカチオンが挙げられる。
用語「溶媒和物」は、通常は加溶媒分解反応により溶媒と結合した化合物の形態を指す。この物理的会合は、水素結合を含み得る。従来の溶媒としては、水、メタノール、エタノール、酢酸、DMSO、THF、ジエチルエーテルなどが含まれる。本明細書に記載の化合物は、例えば、結晶形態で調製することができ、溶媒和させることができる。適切な溶媒和物としては、薬学的に許容し得る溶媒和物を含み、さらに化学量論的溶媒和物および非化学量論的溶媒和物の両方を含む。ある場合によっては、溶媒和物は、例えば、1または2以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれる場合に、単離することができる。「溶媒和物」は、溶液相および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。代表的な溶媒和物には、水和物、エタノレートおよびメタノレートが含まれる。
用語「水和物」は、水と会合する化合物を指す。典型的には、化合物の水和物に含まれる水分子の数は、水和物中の化合物分子の数に対して一定の比である。したがって、化合物の水和物は、例えば、一般式:RxHO(式中、Rは化合物であり、xは0より大きい数である)によって表すことができる。所定の化合物は、1種類より多くの水和物を形成し得て、例えば、一水和物(xは1である)、低級水和物(xは0より大きく1より小さい数、例えば、半水化物(R0.5HO))、および多水和物(xは1より大きい数、例えば、二水和物(R2HO)および六水和物(R6HO))などを含む。
用語「互変異性体」または「互変異性の」とは、水素原子の少なくとも1つの正式な移動および原子価の少なくとも1つの変化(例えば、単結合から二重結合へ、三重結合から単結合へ、またはその逆)から生じる、2または3以上の相互変換性化合物を指す。互変異性体の正確な比率は、温度、溶媒およびpHを含むいくつかの因子に依存する。互変異性化(すなわち、互変異性体の対を提供する反応)は、酸または塩基によって触媒され得る。例示的な互変異性化には、ケト−エノール、アミド−イミド、ラクタム−ラクチム、エナミン−イミン、およびエナミン−(異なるエナミン)の互変異性化が含まれる。
同じ分子式を有するが、それらの原子の結合の性質または順序またはそれらの原子の空間における配置が異なる化合物は、「異性体」と呼ばれることも理解されるべきである。空間におけるそれらの原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。
互いに鏡像ではない立体異性体は「ジアステレオマー」と呼ばれ、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体は「エナンチオマー(鏡像異性体)」と呼ばれる。化合物が不斉中心を有する場合、例えば、4つの異なる基に結合される場合、一対のエナンチオマーが可能である。エナンチオマーは、その非対称中心の絶対配置によって特徴付けることができ、CahnおよびPrelogのRおよびS配列決定規則によって、または分子が偏光面を回転させる様式により、右旋性または左旋性(すなわち、それぞれ(+)または(−)異性体として)、記述される。キラル化合物は、個々のエナンチオマーとして、またはその混合物として存在することができる。等量のエナンチオマーを含む混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
用語「多形体」は、特定の結晶充填配置の化合物(またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物)の結晶形を指す。全ての多形体は同じ元素組成を有する。異なる結晶形は、通常、異なるX線回折パターン、赤外スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学的および電気的特性、安定性および溶解性を有する。再結晶溶媒、結晶化速度、貯蔵温度、および他の要因によって、1つの結晶形態が支配的になることがある。化合物の種々の多形体は、異なる条件下での結晶化によって調製することができる。
用語「プロドラッグ」は、開裂可能な基を有し、加溶媒分解によりまたは生理学的条件下で本明細書に記載の化合物となり、in vivoで薬学的に活性である、前記化合物をいう。かかる例としては、限定されないが、コリンエステル誘導体等、N−アルキルモルホリンエステル等が含まれる。本明細書に記載の化合物の他の誘導体は、それらの酸形態および酸誘導体形態の両方で活性を有するが、酸感受性形態では、哺乳類生物における溶解性、組織適合性または遅延放出の利点をしばしば提供する(Bundgard, H., Design of Prodrugs, pp. 7-9, 21-24, Elsevier, Amsterdam 1985を参照)。プロドラッグには、当業者に周知の酸誘導体が含まれ、例えば、親酸(parent acid)と適切なアルコールとの反応によって調製されるエステル、または親酸性化合物と置換もしくは非置換アミンとの反応によって調製されるアミド、または酸無水物、または混合無水物を含む。本明細書に記載の化合物に付随する酸性基に由来する、単純な脂肪族または芳香族エステル、アミドおよび無水物は、特定のプロドラッグである。いくつかの場合には、ダブルエステル型のプロドラッグを調製することが望ましく、例えば、(アシルオキシ)アルキルエステルまたは((アルコキシカルボニル)オキシ)アルキルエステルなどである。本明細書に記載の化合物の、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、C〜C12置換アリール、およびC〜C12アリールアルキルのエステルが好ましい。
用語「組成物」および「製剤」は、互換的に使用される。
投与が企図される「対象」としては、限定はされないが以下を含む:ヒト(すなわち、任意の年齢群の男性または女性、例えば、小児対象(例えば、乳児、小児、青年)または成人対象(例えば、若年成人、中年成人、または老人))および/または他の非ヒト動物、例えば、哺乳動物(例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル);例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、および/またはイヌなどの商業的に関連する哺乳動物、および鳥類(例えば、ニワトリ、アヒル、ガチョウおよび/またはシチメンチョウなどの商業的に関連する鳥類)。ある態様において、動物は哺乳動物である。動物は任意の発達段階における雄または雌であってよい。動物は、トランスジェニック動物または遺伝子操作された動物であってもよい。ある態様において、対象は非ヒト動物である。ある態様において、動物は魚類または爬虫類である。「患者」は、疾患の処置を必要とするヒト対象を指す。
用語「投与する」、「投与すること」または「投与」は、本明細書に記載の化合物またはその組成物を、対象中にまたはその上に、移植する、吸収させる、摂取させる、注入する、吸入させるまたは他の方法で導入することを指す。
用語「処置」、「処置する」および「処置すること」は、本明細書に記載の疾患を、逆転させ、緩和し、発症を遅延させ、または進行を阻害することを指す。いくつかの態様において、処置は、疾患の1または2以上の徴候または症状が発症または観察された後に、与えることができる。他の態様において、処置は、疾患の徴候または症状の非存在下で、与えてもよい。例えば、処置は、症状の発症に先立って(例えば、症状の履歴および/または病原体への暴露を考慮して)、高感受性の対象に与えることができる。処置はまた、症状が改善した後も、例えば、再発を遅延または予防するために続けてもよい。
用語「予防する」は、疾患に罹患しておらず罹患したこともないが、疾患を発症するリスクがあるか、または、疾患に罹患したことがあり、現在は罹患していないが、疾患を再発するリスクのある対象に対する、予防的処置を指す。ある態様において、対象は、集団の平均的な健康なメンバーよりも、疾患を発症するリスクが高いか、または疾患の再発のリスクが高い。
用語「状態」、「疾患」および「障害」は互換的に使用される。
本明細書に記載の化合物の「有効量」とは、所望の生物学的応答、すなわちその状態を処置すること、を誘発するのに十分な量をいう。当業者に理解されるように、本明細書に記載の化合物の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、化合物の薬物動態、処置される状態、投与様式、および対象の年齢および健康状態などの要因により、変化し得る。有効量は、治療的および予防的処置を包含する。
本明細書に記載の化合物の「治療有効量」とは、状態の処置において治療上の利益を提供するか、または状態に関連する1または2以上の症状を遅延または最小にするのに、十分な量である。化合物の治療有効量とは、単独で、または他の療法と組み合わせて、その状態の処置において治療上の利益をもたらす、治療薬のある量を意味する。用語「治療有効量」は、全体的な治療を改善し、状態の症状、兆候、または原因を軽減または回避し、および/または別の治療薬の治療効果を高める量を包含することができる。
本明細書に記載の化合物の「予防有効量」は、状態、または状態に関連する1もしくは2以上の症状を予防するか、またはその再発を予防するのに十分な量である。化合物の予防有効量は、単独で、または他の薬剤と組み合わせて、状態の予防において予防的利益を提供する、治療薬のある量を意味する。用語「予防有効量」は、全体の予防を改善するか、または別の予防剤の予防的有効性を高める量を包含することができる。
用語「阻害」、「阻害すること」、「阻害する」または「阻害剤」とは、細胞における特定の生物学的プロセスの活性(例えば、キナーゼ活性)を、ビヒクルと比較して低下、遅延、停止または防止する、化合物の能力を指す。
化合物、医薬組成物、方法、使用またはキットが、第1のプロテインキナーゼの活性を「選択的に」または「特異的に」調節する(例えば、増加または阻害する)」と言う場合、該化合物、医薬組成物、方法、使用またはキットは、第1のプロテインキナーゼの活性を、第1のプロテインキナーゼとは異なる少なくとも第2のプロテインキナーゼの活性よりもより大きく(例えば、約2倍以上、約5倍以上、約10倍以上、約30倍以上、約100倍以上、約1,000倍以上、または約10,000倍以上)、調節する。
「増殖性疾患」とは、細胞の増殖による異常な成長または拡大のために生じる疾患を指す(Walker, Cambridge Dictionary of Biology; Cambridge University Press: Cambridge, UK, 1990)。増殖性疾患は、以下と関連し得る:1)通常は休止している細胞の、病理学的増殖;2)正常な位置からの、細胞の病理学的移動(例えば、新生細胞の転移);3)マトリックスメタロプロテイナーゼ(例えば、コラゲナーゼ、ゼラチナーゼおよびエラスターゼ)などのタンパク質分解酵素の、病理学的発現;または4)増殖性網膜症および腫瘍転移におけるような、病理学的血管形成。例示的な増殖性疾患には、癌(すなわち、「悪性新生物」)、良性新生物、血管形成、炎症性疾患、および自己免疫疾患が含まれる。
用語「新生物」および「腫瘍」は、本明細書では互換的に使用され、塊の成長が正常組織の成長より大きくかつ釣り合っていない、異常な組織の塊を指す。新生物または腫瘍は、以下の特徴:細胞分化の程度(形態および機能性を含む)、増殖速度、局所浸潤および転移、に応じて、「良性」または「悪性」であり得る。「良性新生物」は一般によく分化しており、悪性新生物よりも特徴的に遅い増殖を示し、起源部位に局在して留まる。さらに、良性新生物は、遠隔部位に浸潤し、侵入し、または転移する能力を有さない。例示的な良性新生物としては、限定されないが、脂肪腫、軟骨腫、腺腫、先端線維性軟ゆう、老人性血管腫、脂漏性角化症、色素性腺腫、および皮脂性過形成が含まれる。いくつかの場合において、特定の「良性」腫瘍は、後に、腫瘍の新生細胞の亜集団におけるさらなる遺伝的変化に起因し得る、悪性新生物を引き起こす場合があり、これらの腫瘍は、「前悪性新生物」と呼ばれる。前悪性新生物の例は、奇形腫である。対照的に、「悪性新生物」は、一般に分化が不十分であり(形成異常)、周辺組織への進行性の浸潤、浸入および破壊を伴う、特徴的な急速な増殖を有する。さらに、悪性新生物は、一般に遠隔部位に転移する能力を有する。用語「転移」、「転移性」または「転移する」は、原発性または元の腫瘍から、別の器官または組織への癌細胞の拡散または移動を指し、典型的には、二次(転移性)腫瘍が位置する器官または組織のものではない、原発性または元の腫瘍の組織型の「二次腫瘍」または「二次細胞塊」の存在により、同定可能である。例えば、骨に移動した前立腺癌は、転移前立腺癌と言われ、骨組織中に増殖する癌性前立腺癌細胞を含む。
用語「癌」は、制御不能に増殖し、正常な身体組織に浸潤して破壊する能力を有する、異常な細胞の発生を特徴とする疾患のクラスを指す。例えば、Stedman’s Medical Dictionary, 25th ed.; Hensyl ed.; Williams & Wilkins: Philadelphia, 1990を参照。例示的な癌としては、限定されないが、以下が挙げられる:聴神経腫;腺癌;副腎癌;肛門癌;血管肉腫(angiosarcoma)(例えば、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、血管肉腫(heangiosarcoma));虫垂癌;良性モノクローナルガンマパシー;胆道癌(例えば、胆管癌);膀胱癌;乳癌(例えば、乳房の腺癌、乳房の乳頭状癌、乳癌、乳房の髄様癌);脳腫瘍(例えば、髄膜腫、グリア芽腫、神経膠腫(例えば、星状細胞腫、乏突起神経膠腫)、髄芽腫);気管支癌;カルチノイド腫瘍;子宮頸癌(例えば、子宮頸部腺癌);絨毛癌;脊索腫;頭蓋咽頭腫;結腸直腸癌(例えば、結腸癌、直腸癌、結腸直腸腺癌);結合組織癌;上皮癌;上衣腫;内皮肉腫(例えば、カポジ肉腫、多発性特発性出血性肉腫);子宮内膜癌(例えば、子宮癌、子宮肉腫);食道癌(例えば、食道の腺癌、バレット腺癌);ユーイング肉腫;眼球癌(例えば、眼内メラノーマ、網膜芽細胞腫);家族性好酸球増加症;胆嚢癌;胃癌(例えば、胃腺癌);消化管間質腫瘍(GIST);生殖細胞癌;頭頸部癌(例えば、頭頸部扁平上皮癌、口腔癌(例えば、口腔扁平上皮癌)、咽喉癌(例えば、喉頭癌、咽頭癌、鼻咽頭癌、口腔咽頭癌);造血性癌(例えば、以下などの白血病:急性リンパ球性白血病(ALL)(例えば、B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄性白血病(AML)(例えば、B細胞AML、T細胞AML)、慢性骨髄性白血病(CML)(例えば、B細胞CML、T細胞CML)、および慢性リンパ球性白血病(CLL)(例えば、B細胞CLL、T細胞CLL));リンパ腫、例えば、ホジキンリンパ腫(HL)(例えば、B細胞HL、T細胞HL)および非ホジキンリンパ腫(NHL)(例えば、B細胞NHL、例えば、びまん性大細胞リンパ腫(DLCL)(例えば、びまん性大B細胞リンパ腫)、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、結節周縁帯B細胞リンパ腫、脾臓周縁帯B細胞リンパ腫)、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(すなわち、Waldenstromマクログロブリン血症)、毛様細胞白血病(HCL)、免疫芽球大細胞リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫および一次(primary)中枢神経系(CNS)リンパ腫;および、T細胞NHL、例えば、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)(例えば、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)(例えば、菌状息肉腫、セザリー症候群)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、結節外ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸疾患性T細胞リンパ腫、皮下脂肪炎様T細胞リンパ腫、および未分化大細胞リンパ腫);上記の1または2以上の白血病/リンパ腫の混合;および多発性骨髄腫(MM))、重鎖疾患(例えば、アルファ鎖疾患、ガンマ鎖疾患、ミュー鎖疾患);血管芽細胞腫;下咽頭癌;炎症性筋線維芽細胞腫;免疫細胞性アミロイドーシス;腎臓癌(例えば、腎芽細胞腫、別名ウイルムス腫瘍、腎細胞癌);肝臓癌(例えば、肝細胞癌(HCC)、悪性肝細胞腫);肺癌(例えば、気管支癌、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺腺癌);平滑筋肉腫(LMS);肥満細胞症(例えば、全身性肥満細胞症);筋肉癌;骨髄異形成症候群(MDS);中皮腫;骨髄増殖性疾患(MPD)(例えば、真性赤血球増加症(PV)、本態性血小板増加症(ET)、無血管性骨髄異形成(AMM)、別名骨髄線維症(MF)、慢性特発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、好酸球増加症候群(HES));神経芽細胞腫;神経線維腫(例えば、神経線維腫症(NF)1型または2型、シュワン細胞腫);神経内分泌癌(例えば、胃腸膵臓神経内分泌腫瘍(GEP−NET)、カルチノイド腫瘍);骨肉腫(例えば、骨癌);卵巣癌(例えば、嚢胞腺癌、卵巣胎児性癌、卵巣腺癌);乳頭腺癌;膵臓癌(例えば、膵臓腺癌、管状乳頭状粘液腫瘍(IPMN)、膵島細胞腫瘍);陰茎癌(例えば、陰茎および陰嚢のパジェット病);松果体腫;原発性神経外胚葉性腫瘍(PNT);形質細胞新形成;腫瘍随伴症候群;上皮内新生物;前立腺癌(例えば、前立腺腺癌);直腸癌;横紋筋肉腫;唾液腺癌;皮膚癌(例えば、扁平上皮細胞癌(SCC)、角化細胞腫(KA)、メラノーマ、基底細胞癌(BCC));小腸癌(例えば、虫垂癌);軟部組織肉腫(例えば、悪性線維性組織球腫(MFH)、脂肪肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、軟骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫);皮脂腺癌;小腸癌;汗腺癌;滑膜腫;精巣癌(例えば、精上皮腫、精巣胎児性癌);甲状腺癌(例えば、甲状腺の乳頭状癌、乳頭状甲状腺癌(PTC)、髄様甲状腺癌);尿道癌;膣癌;外陰部の癌(例えば、外陰部のパジェット病)。
発明のある態様の詳細な説明
本発明は、ハリコンドリンAおよびその類似体、およびノルハリコンドリンAおよびホモハリコンドリンAの類似体の、最初の合成を提供する。本発明は、これらの化合物およびそれらの類似体を調製する方法を、その合成において使用される様々な中間体と共に提供する。本明細書に提示される合成経路としては、以下が挙げられる:(1)触媒非対称クロム媒介カップリングによる、C1〜C19ビルディングブロックの合成;(2)不斉ニッケル/クロム媒介カップリングと、続いて塩基誘発フラン生成、およびマクロラクトン化による、大環状コアの合成;(3)ニッケル/クロム媒介カップリングと、続いてDess-Martin酸化による、不飽和ケトン中間体の合成;および(4)C38−epi−ハリコンドリンA(C38 epi-halichondrin A)のハリコンドリンAへの、新たに発見された高度に選択的な酸媒介平衡化。さらに、ハリコンドリンAを含むこれらの化合物の構造が、明確に決定された。本発明はまた、本明細書に記載のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンA、またはホモハリコンドリンA類似体のいずれか、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む、医薬組成物を提供する。これらの医薬組成物は、それを必要とする対象における増殖性疾患(例えば、癌)を処置および/または予防するために、有用であり得る。本発明はまた、本明細書に記載の化合物またはその医薬組成物を有する容器を含む、キットを提供する。
本明細書に一般的に記載されるように、式(I)のハリコンドリンAおよびその類似体:
およびその薬学的に許容し得る塩が提供され、
式中、
P1、RP2およびRP3は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
およびRは、それらの介在原子(intervening atoms)と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる。
別の側面において、式(II)のノルハリコンドリンA類似体:
およびその薬学的に許容し得る塩が提供され、
式中、
P8は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができ;
ただし、式(II)の化合物は、ノルハリコンドリンA:
ではない。
別の側面において、式(III)のホモハリコンドリンA類似体:
およびその薬学的に許容し得る塩が提供され、
式中、
P12およびRP13は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができ;
ただし、式(III)の化合物は、ホモハリコンドリンA:
ではない。
基RP1、RP2、RP3、RP4、RP5、RP6、RP7、RP8、RP9、RP10、RP11、RP12、RP13、RP14、RP15、RP16、RP17、RP18、およびRP19
本明細書に一般的に記載されるように、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5、RP6、RP7、RP8、RP9、RP10、RP11、RP12、RP13、RP14、RP15、RP16、RP17、RP18、およびRP19は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基である。
ある態様において、RP1は水素である。ある態様において、RP1は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP1は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP1は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP1は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP1はメチルである。ある態様において、RP1はエチルである。ある態様において、RP1はプロピルである。ある態様において、RP1はイソプロピルである。ある態様において、RP1はt−ブチルである。ある態様において、RP1は酸素保護基である。ある態様において、RP1はシリル保護基である。ある態様において、RP1はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP1はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP1はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP1はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP1はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP1はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP1はベンジル保護基である。ある態様において、RP1はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP1はアシル保護基である。ある態様において、RP1はアセチル保護基である。ある態様において、RP1はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP1はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP1はピバロイル保護基である。ある態様において、RP1は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP1はアセタール保護基である。ある態様において、RP1はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP1はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP1はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP2は水素である。ある態様において、RP2は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP2は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP2は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP2は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP2はメチルである。ある態様において、RP2はエチルである。ある態様において、RP2はプロピルである。ある態様において、RP2はイソプロピルである。ある態様において、RP2はt−ブチルである。ある態様において、RP2は酸素保護基である。ある態様において、RP2はシリル保護基である。ある態様において、RP2はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP2はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP2はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP2はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP2はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP2はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP2はベンジル保護基である。ある態様において、RP2はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP2はアシル保護基である。ある態様において、RP2はアセチル保護基である。ある態様において、RP2はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP2はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP2はピバロイル保護基である。ある態様において、RP2は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP2はアセタール保護基である。ある態様において、RP2はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP2はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP2はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP3は水素である。ある態様において、RP3は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP3は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP3は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP3は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP3はメチルである。ある態様において、RP3はエチルである。ある態様において、RP3はプロピルである。ある態様において、RP3はイソプロピルである。ある態様において、RP3はt−ブチルである。ある態様において、RP3は酸素保護基である。ある態様において、RP3はシリル保護基である。ある態様において、RP3はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP3はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP3はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP3はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP3はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP3はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP3はベンジル保護基である。ある態様において、RP3はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP3はアシル保護基である。ある態様において、RP3はアセチル保護基である。ある態様において、RP3はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP3はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP3はピバロイル保護基である。ある態様において、RP3は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP3はアセタール保護基である。ある態様において、RP3はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP3はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP3はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP4は水素である。ある態様において、RP4は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP4は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP4は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP4は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP4はメチルである。ある態様において、RP4はエチルである。ある態様において、RP4はプロピルである。ある態様において、RP4はイソプロピルである。ある態様において、RP4はt−ブチルである。ある態様において、RP4は酸素保護基である。ある態様において、RP4はシリル保護基である。ある態様において、RP4はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP4はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP4はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP4はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP4はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP4はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP4はベンジル保護基である。ある態様において、RP4はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP4はアシル保護基である。ある態様において、RP4はアセチル保護基である。ある態様において、RP4はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP4はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP4はピバロイル保護基である。ある態様において、RP4は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP4はアセタール保護基である。ある態様において、RP4はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP4はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP4はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP5は水素である。ある態様において、RP5は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP5は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP5は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP5は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP5はメチルである。ある態様において、RP5はエチルである。ある態様において、RP5はプロピルである。ある態様において、RP5はイソプロピルである。ある態様において、RP5はt−ブチルである。ある態様において、RP5は酸素保護基である。ある態様において、RP5はシリル保護基である。ある態様において、RP5はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP5はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP5はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP5はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP5はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP5はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP5はベンジル保護基である。ある態様において、RP5はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP5はアシル保護基である。ある態様において、RP5はアセチル保護基である。ある態様において、RP5はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP5はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP5はピバロイル保護基である。ある態様において、RP5は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP5はアセタール保護基である。ある態様において、RP5はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP5はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP5はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP6は水素である。ある態様において、RP6は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP6は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP6は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP6は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP6はメチルである。ある態様において、RP6はエチルである。ある態様において、RP6はプロピルである。ある態様において、RP6はイソプロピルである。ある態様において、RP6はt−ブチルである。ある態様において、RP6は酸素保護基である。ある態様において、RP6はシリル保護基である。ある態様において、RP6はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP6はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP6はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP6はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP6はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP6はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP6はベンジル保護基である。ある態様において、RP6はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP6はアシル保護基である。ある態様において、RP6はアセチル保護基である。ある態様において、RP6はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP6はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP6はピバロイル保護基である。ある態様において、RP6は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP6はアセタール保護基である。ある態様において、RP6はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP6はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP6はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP7は水素である。ある態様において、RP7は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP7は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP7は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP7は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP7はメチルである。ある態様において、RP7はエチルである。ある態様において、RP7はプロピルである。ある態様において、RP7はイソプロピルである。ある態様において、RP7はt−ブチルである。ある態様において、RP7は酸素保護基である。ある態様において、RP7はシリル保護基である。ある態様において、RP7はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP7はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP7はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP7はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP7はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP7はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP7はベンジル保護基である。ある態様において、RP7はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP7はアシル保護基である。ある態様において、RP7はアセチル保護基である。ある態様において、RP7はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP7はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP7はピバロイル保護基である。ある態様において、RP7は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP7はアセタール保護基である。ある態様において、RP7はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP7はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP7はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP8は水素である。ある態様において、RP8は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP8は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP8は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP8は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP8はメチルである。ある態様において、RP8はエチルである。ある態様において、RP8はプロピルである。ある態様において、RP8はイソプロピルである。ある態様において、RP8はt−ブチルである。ある態様において、RP8は酸素保護基である。ある態様において、RP8はシリル保護基である。ある態様において、RP8はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP8はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP8はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP8はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP8はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP8はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP8はベンジル保護基である。ある態様において、RP8はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP8はアシル保護基である。ある態様において、RP8はアセチル保護基である。ある態様において、RP8はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP8はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP8はピバロイル保護基である。ある態様において、RP8は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP8はアセタール保護基である。ある態様において、RP8はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP8はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP8はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP9は水素である。ある態様において、RP9は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP9は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP9は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP9は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP9はメチルである。ある態様において、RP9はエチルである。ある態様において、RP9はプロピルである。ある態様において、RP9はイソプロピルである。ある態様において、RP9はt−ブチルである。ある態様において、RP9は酸素保護基である。ある態様において、RP9はシリル保護基である。ある態様において、RP9はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP9はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP9はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP9はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP9はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP9はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP9はベンジル保護基である。ある態様において、RP9はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP9はアシル保護基である。ある態様において、RP9はアセチル保護基である。ある態様において、RP9はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP9はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP9はピバロイル保護基である。ある態様において、RP9は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP9はアセタール保護基である。ある態様において、RP9はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP9はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP9はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP10は水素である。ある態様において、RP10は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP10は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP10は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP10は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP10はメチルである。ある態様において、RP10はエチルである。ある態様において、RP10はプロピルである。ある態様において、RP10はイソプロピルである。ある態様において、RP10はt−ブチルである。ある態様において、RP10は酸素保護基である。ある態様において、RP10はシリル保護基である。ある態様において、RP10はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP10はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP10はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP10はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP10はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP10はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP10はベンジル保護基である。ある態様において、RP10はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP10はアシル保護基である。ある態様において、RP10はアセチル保護基である。ある態様において、RP10はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP10はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP10はピバロイル保護基である。ある態様において、RP10は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP10はアセタール保護基である。ある態様において、RP10はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP10はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP10はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP11は水素である。ある態様において、RP11は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP11は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP11は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP11は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP11はメチルである。ある態様において、RP11はエチルである。ある態様において、RP11はプロピルである。ある態様において、RP11はイソプロピルである。ある態様において、RP11はt−ブチルである。ある態様において、RP11は酸素保護基である。ある態様において、RP11はシリル保護基である。ある態様において、RP11はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP11はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP11はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP11はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP11はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP11はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP11はベンジル保護基である。ある態様において、RP11はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP11はアシル保護基である。ある態様において、RP11はアセチル保護基である。ある態様において、RP11はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP11はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP11はピバロイル保護基である。ある態様において、RP11は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP11はアセタール保護基である。ある態様において、RP11はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP11はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP11はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP12は水素である。ある態様において、RP12は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP12は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP12は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP12は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP12はメチルである。ある態様において、RP12はエチルである。ある態様において、RP12はプロピルである。ある態様において、RP12はイソプロピルである。ある態様において、RP12はt−ブチルである。ある態様において、RP12は酸素保護基である。ある態様において、RP12はシリル保護基である。ある態様において、RP12はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP12はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP12はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP12はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP12はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP12はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP12はベンジル保護基である。ある態様において、RP12はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP12はアシル保護基である。ある態様において、RP12はアセチル保護基である。ある態様において、RP12はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP12はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP12はピバロイル保護基である。ある態様において、RP12は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP12はアセタール保護基である。ある態様において、RP12はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP12はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP12はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP13は水素である。ある態様において、RP13は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP13は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP13は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP13は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP13はメチルである。ある態様において、RP13はエチルである。ある態様において、RP13はプロピルである。ある態様において、RP13はイソプロピルである。ある態様において、RP13はt−ブチルである。ある態様において、RP13は酸素保護基である。ある態様において、RP13はシリル保護基である。ある態様において、RP13はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP13はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP13はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP13はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP13はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP13はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP13はベンジル保護基である。ある態様において、RP13はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP13はアシル保護基である。ある態様において、RP13はアセチル保護基である。ある態様において、RP13はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP13はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP13はピバロイル保護基である。ある態様において、RP13は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP13はアセタール保護基である。ある態様において、RP13はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP13はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP13はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP14は水素である。ある態様において、RP14は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP14は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP14は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP14は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP14はメチルである。ある態様において、RP14はエチルである。ある態様において、RP14はプロピルである。ある態様において、RP14はイソプロピルである。ある態様において、RP14はt−ブチルである。ある態様において、RP14は酸素保護基である。ある態様において、RP14はシリル保護基である。ある態様において、RP14はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP14はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP14はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP14はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP14はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP14はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP14はベンジル保護基である。ある態様において、RP14はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP14はアシル保護基である。ある態様において、RP14はアセチル保護基である。ある態様において、RP14はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP14はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP14はピバロイル保護基である。ある態様において、RP14は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP14はアセタール保護基である。ある態様において、RP14はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP14はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP14はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP15は水素である。ある態様において、RP15は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP15は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP15は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP15は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP15はメチルである。ある態様において、RP15はエチルである。ある態様において、RP15はプロピルである。ある態様において、RP15はイソプロピルである。ある態様において、RP15はt−ブチルである。ある態様において、RP15は酸素保護基である。ある態様において、RP15はシリル保護基である。ある態様において、RP15はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP15はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP15はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP15はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP15はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP15はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP15はベンジル保護基である。ある態様において、RP15はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP15はアシル保護基である。ある態様において、RP15はアセチル保護基である。ある態様において、RP15はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP15はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP15はピバロイル保護基である。ある態様において、RP15は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP15はアセタール保護基である。ある態様において、RP15はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP15はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP15はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP16は水素である。ある態様において、RP16は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP16は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP16は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP16は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP16はメチルである。ある態様において、RP16はエチルである。ある態様において、RP16はプロピルである。ある態様において、RP16はイソプロピルである。ある態様において、RP16はt−ブチルである。ある態様において、RP16は酸素保護基である。ある態様において、RP16はシリル保護基である。ある態様において、RP16はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP16はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP16はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP16はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP16はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP16はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP16はベンジル保護基である。ある態様において、RP16はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP16はアシル保護基である。ある態様において、RP16はアセチル保護基である。ある態様において、RP16はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP16はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP16はピバロイル保護基である。ある態様において、RP16は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP16はアセタール保護基である。ある態様において、RP16はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP16はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP16はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP17は水素である。ある態様において、RP17は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP17は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP17は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP17は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP17はメチルである。ある態様において、RP17はエチルである。ある態様において、RP17はプロピルである。ある態様において、RP17はイソプロピルである。ある態様において、RP17はt−ブチルである。ある態様において、RP17は酸素保護基である。ある態様において、RP17はシリル保護基である。ある態様において、RP17はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP17はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP17はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP17はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP17はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP17はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP17はベンジル保護基である。ある態様において、RP17はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP17はアシル保護基である。ある態様において、RP17はアセチル保護基である。ある態様において、RP17はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP17はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP17はピバロイル保護基である。ある態様において、RP17は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP17はアセタール保護基である。ある態様において、RP17はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP17はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP17はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP18は水素である。ある態様において、RP18は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP18は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP18は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP18は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP18はメチルである。ある態様において、RP18はエチルである。ある態様において、RP18はプロピルである。ある態様において、RP18はイソプロピルである。ある態様において、RP18はt−ブチルである。ある態様において、RP18は酸素保護基である。ある態様において、RP18はシリル保護基である。ある態様において、RP18はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP18はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP18はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP18はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP18はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP18はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP18はベンジル保護基である。ある態様において、RP18はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP18はアシル保護基である。ある態様において、RP18はアセチル保護基である。ある態様において、RP18はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP18はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP18はピバロイル保護基である。ある態様において、RP18は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP18はアセタール保護基である。ある態様において、RP18はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP18はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP18はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP19は水素である。ある態様において、RP19は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RP19は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP19は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RP19は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RP19はメチルである。ある態様において、RP19はエチルである。ある態様において、RP19はプロピルである。ある態様において、RP19はイソプロピルである。ある態様において、RP19はt−ブチルである。ある態様において、RP19は酸素保護基である。ある態様において、RP19はシリル保護基である。ある態様において、RP19はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RP19はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP19はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RP19はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RP19はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RP19はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RP19はベンジル保護基である。ある態様において、RP19はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP19はアシル保護基である。ある態様において、RP19はアセチル保護基である。ある態様において、RP19はベンゾイル保護基である。ある態様において、RP19はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RP19はピバロイル保護基である。ある態様において、RP19は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RP19はアセタール保護基である。ある態様において、RP19はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RP19はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RP19はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RP17、RP18、およびRP19のすべては、独立して、シリル保護基である。ある態様において、RP17、RP18、およびRP19のすべては、t−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RP4はシリル保護基であり;RP5はアシル保護基である。ある態様において、RP4はt−ブチルジメチルシリル保護基であり;RP5はアシル保護基である。ある態様において、RP4はシリル保護基であり;RP5はアセチル保護基である。ある態様において、RP4はt−ブチルジメチルシリル保護基であり;RP5はアセチル保護基である。ある態様において、RP1、RP2、RP3、RP4、およびRP7の全ては独立して、シリル保護基であり;RP6はベンジル保護基である。ある態様において、RP1、RP2、RP3、RP4、およびRP7のすべてはt−ブチルジメチルシリル保護基であり;RP6はベンジル保護基である。ある態様において、RP1、RP2、RP3、RP4、およびRP7の全ては独立して、シリル保護基であり;RP6はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP1、RP2、RP3、RP4、およびRP7のすべてはt−ブチルジメチルシリル保護基であり;RP6はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP8、RP9、およびRP11のすべてはそれぞれ独立して、シリル保護基であり;RP10はベンジル保護基である。ある態様において、RP8、RP9、およびRP11のすべてはt−ブチルジメチルシリル保護基であり;RP10はベンジル保護基である。ある態様において、RP8、RP9、およびRP11のすべては独立して、シリル保護基であり;RP10はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP8、RP9、およびRP11のすべてはt−ブチルジメチルシリル保護基であり;RP10はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP12、RP13、RP14、およびRP15のすべては独立して、シリル保護基であり;RP16はベンジル保護基である。ある態様において、RP12、RP13、RP14、およびRP15のすべてはt−ブチルジメチルシリル保護基であり;RP16はベンジル保護基である。ある態様において、RP12、RP13、RP14、およびRP15のすべては独立して、シリル保護基であり;RP16はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RP12、RP13、RP14、およびRP15のすべてはt−ブチルジメチルシリル保護基であり;RP16はp−メトキシベンジル保護基である。
基R、R、R、およびR
本明細書に一般的に記載されるように、R、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルである。
ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rはハロゲン(例えば、−F、−Cl、−Brまたは−I)である。ある態様において、Rはフッ素である。ある態様において、Rは塩素である。ある態様において、Rは置換または非置換アルキルである。ある態様において、Rは置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rはメチルである。ある態様において、Rはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(S)立体配置である。ある態様において、Rはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(R)立体配置である。ある態様において、Rはエチルである。ある態様において、Rはプロピルである。ある態様において、Rはイソプロピルである。ある態様において、Rはブチルである。ある態様において、Rはt−ブチルである。
ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(S)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(R)である。
ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rはハロゲン(例えば、−F、−Cl、−Brまたは−I)である。ある態様において、Rはフッ素である。ある態様において、Rは塩素である。ある態様において、Rは置換または非置換アルキルである。ある態様において、Rは置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rはメチルである。ある態様において、Rはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(S)立体配置である。ある態様において、Rはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(R)立体配置である。ある態様において、Rはエチルである。ある態様において、Rはプロピルである。ある態様において、Rはイソプロピルである。ある態様において、Rはブチルである。ある態様において、Rはt−ブチルである。
ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(S)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(R)である。
ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rはハロゲン(例えば、−F、−Cl、−Brまたは−I)である。ある態様において、Rはフッ素である。ある態様において、Rは塩素である。ある態様において、Rは置換または非置換アルキルである。ある態様において、Rは置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rはメチルである。ある態様において、Rはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(S)立体配置である。ある態様において、Rはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(R)立体配置である。ある態様において、Rはエチルである。ある態様において、Rはプロピルである。ある態様において、Rはイソプロピルである。ある態様において、Rはブチルである。ある態様において、Rはt−ブチルである。
ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(S)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(R)である。
ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rはハロゲン(例えば、−F、−Cl、−Brまたは−I)である。ある態様において、Rはフッ素である。ある態様において、Rは塩素である。ある態様において、Rは置換または非置換アルキルである。ある態様において、Rは置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rはメチルである。ある態様において、Rはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(S)立体配置である。ある態様において、Rはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(R)立体配置である。ある態様において、Rはエチルである。ある態様において、Rはプロピルである。ある態様において、Rはイソプロピルである。ある態様において、Rはブチルである。ある態様において、Rはt−ブチルである。
ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(S)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(R)である。
ある態様において、R、R、R、およびRのすべては独立して、置換または非置換アルキルである。ある態様において、R、R、R、およびRのすべては独立して、置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、R、R、R、およびRのすべては独立して、置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、R、R、R、およびRのすべては独立して、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、R、R、R、およびRのすべてはメチルである。ある態様において、R、R、およびRのそれぞれが結合している炭素原子の立体化学配置は(S)であり;Rが結合している炭素原子の立体化学配置は(R)である。ある態様において、R、R、およびRのそれぞれが結合している炭素原子の立体化学配置は(S)であり;Rが結合している炭素原子の立体化学配置は(R)であり;および、R、R、R、およびRの全てはメチルである。
基RおよびR
本明細書に一般的に記載されるように、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって、基:
を形成することができる。ある態様において、少なくとも1つのRは水素である。ある態様において、Rの両方は水素である。ある態様において、少なくとも1つのRは、ハロゲン(例えば、−F、−Cl、−Brまたは−I)である。ある態様において、少なくとも1つのRはフッ素である。ある態様において、少なくとも1つのRは塩素である。ある態様において、少なくとも1つのRは、置換または非置換アルキルである。ある態様において、少なくとも1つのRは、置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、少なくとも1つのRは、置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、少なくとも1つのRは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、少なくとも1つのRはメチルである。ある態様において、少なくとも1つのRはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(S)立体配置である。ある態様において、少なくとも1つのRはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(R)立体配置である。ある態様において、Rの両方はメチルである。ある態様において、少なくとも1つのRはエチルである。ある態様において、少なくとも1つのRはプロピルである。ある態様において、少なくとも1つのRはブチルである。ある態様において、少なくとも1つのRはt−ブチルである。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(S)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(R)である。ある態様において、2つのR基が一緒になって、基:
を形成する。
ある態様において、少なくとも1つのRは水素である。ある態様において、Rの両方は水素である。ある態様において、少なくとも1つのRは、ハロゲン(例えば、−F、−Cl、−Brまたは−I)である。ある態様において、少なくとも1つのRはフッ素である。ある態様において、少なくとも1つのRは塩素である。ある態様において、少なくとも1つのRは、置換または非置換アルキルである。ある態様において、少なくとも1つのRは、置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、少なくとも1つのRは、置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、少なくとも1つのRは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、少なくとも1つのRはメチルである。ある態様において、少なくとも1つのRはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(S)立体配置である。ある態様において、少なくとも1つのRはメチルであり;メチル基が結合している炭素は(R)立体配置である。ある態様において、Rの両方はメチルである。ある態様において、少なくとも1つのRはエチルである。ある態様において、少なくとも1つのRはプロピルである。ある態様において、少なくとも1つのRはブチルである。ある態様において、少なくとも1つのRはt−ブチルである。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(S)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(R)である。ある態様において、2つのR基が一緒になって、基:
を形成する。
ある態様において、2つのR基が一緒になって、基:
を形成し;2つのR基が一緒になって、基:
を形成する。
基R、R、RX1、RY1、およびRXY
本明細書に一般的に記載されているように、Rは−ORX1であり、式中RX1は水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;Rは−ORY1であり、式中RY1は水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;RおよびRはそれらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる。
ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(S)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(R)である。
ある態様において、Rの立体化学配置は(S)である。ある態様において、Rの立体化学配置は(R)である
ある態様において、RX1は水素である。ある態様において、RX1は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RX1は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX1は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RX1は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX1はメチルである。ある態様において、RX1はエチルである。ある態様において、RX1はプロピルである。ある態様において、RX1はイソプロピルである。ある態様において、RX1はt−ブチルである。ある態様において、RX1は酸素保護基である。ある態様において、RX1はシリル保護基である。ある態様において、RX1はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RX1はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RX1はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RX1はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RX1はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RX1はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RX1はベンジル保護基である。ある態様において、RX1はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RX1はアシル保護基である。ある態様において、RX1はアセチル保護基である。ある態様において、RX1はベンゾイル保護基である。ある態様において、RX1はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RX1はピバロイル保護基である。ある態様において、RX1は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RX1はアセタール保護基である。ある態様において、RX1はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RX1はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RX1はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RY1は水素である。ある態様において、RY1は置換または非置換アルキルである。ある態様において、RY1は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RY1は置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RY1は非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RY1はメチルである。ある態様において、RY1はエチルである。ある態様において、RY1はプロピルである。ある態様において、RY1はイソプロピルである。ある態様において、RY1はt−ブチルである。ある態様において、RY1は酸素保護基である。ある態様において、RY1はシリル保護基である。ある態様において、RY1はトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RY1はt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RY1はトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RY1はトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RY1はt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RY1はトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RY1はベンジル保護基である。ある態様において、RY1はp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RY1はアシル保護基である。ある態様において、RY1はアセチル保護基である。ある態様において、RY1はベンゾイル保護基である。ある態様において、RY1はp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RY1はピバロイル保護基である。ある態様において、RY1は、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RY1はアセタール保護基である。ある態様において、RY1はテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RY1はアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RY1はエトキシエチル保護基である。
ある態様において、RX1およびRY1の両方は、水素である。
ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(S)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(R)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(S)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は、(R)である。
ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は(S)であり;Rが結合している炭素原子の立体化学配置は(S)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は(R)であり;Rが結合している炭素原子の立体化学配置は(R)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は(S)であり;Rが結合している炭素原子の立体化学配置は(R)である。ある態様において、Rが結合している炭素原子の立体化学配置は(R)であり;Rが結合している炭素原子の立体化学配置は(S)である。
ある態様において、RおよびRは、その介在原子と共に、置換または非置換複素環を形成する。ある態様において、RおよびRは、置換または非置換の5員複素環を形成する。ある態様において、RおよびRは、置換または非置換の6員複素環を形成する。ある態様において、RおよびRは、置換または非置換のジオキソランを形成する。ある態様において、RおよびRは、一置換ジオキソランを形成する。ある態様において、RおよびRは、置換または非置換フェニル環の1例で置換されたジオキソランを形成する。ある態様において、RおよびRは、一置換フェニル環の1例で置換されたジオキソランを形成する。ある態様において、RおよびRは、置換または非置換ジオキサンを形成する。
ある態様において、RおよびRは、式のRXYの1例で置換されたジオキソラン環を形成する。例えば、式(I)の化合物において、RおよびRがRXYの1例で置換されたジオキソラン環を形成する場合、式(I−a)の化合物が提供される:
ある態様において、RおよびR
を形成し、式中RXYは、置換または非置換アリール環である。ある態様において、RおよびR
を形成し、式中RXYは、置換または非置換アリール環である。ある態様において、RおよびR
を形成し、式中RXYは、置換または非置換アリール環である。ある態様において、RおよびR
を形成し、式中RXYは、置換または非置換アリール環である。ある態様において、RおよびR
を形成し、式中RXYは、置換または非置換アリール環である。ある態様において、RおよびR
を形成し、式中RXYは、置換または非置換アリール環である。ある態様において、RおよびR
を形成し、式中RXYは、置換または非置換アリール環である。ある態様において、RおよびR
を形成し、式中RXYは、置換または非置換アリール環である。ある態様において、RXYは一置換フェニルである。ある態様において、RXYはp−メトキシフェニルである。ある態様において、RXYは二置換フェニルである。
ある態様において、Rは水素である。ある態様において、Rは置換または非置換アルキルである。ある態様において、Rは置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rはメチルである。ある態様において、Rはエチルである。ある態様において、Rはプロピルである。ある態様において、Rはイソプロピルである。ある態様において、Rはt−ブチルである。ある態様において、Rは酸素保護基である。ある態様において、Rはシリル保護基である。ある態様において、Rはトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、Rはt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、Rはトリメチルシリル保護基である。ある態様において、Rはトリエチルシリル保護基である。ある態様において、Rはt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、Rはトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、Rはベンジル保護基である。ある態様において、Rはp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、Rはアシル保護基である。ある態様において、Rはアセチル保護基である。ある態様において、Rはベンゾイル保護基である。ある態様において、Rはp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、Rはピバロイル保護基である。ある態様において、Rは、t−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、Rはアセタール保護基である。ある態様において、Rはテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、Rはアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、Rはエトキシエチル保護基である。
医薬組成物および投与
本発明は、本明細書に記載の、本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体、またはその薬学的に許容し得る塩、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む、医薬組成物を提供する。
本開示は、本明細書に記載のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体、例えば、本明細書に記載の式(I)〜(III)の化合物またはそれらの薬学的に許容し得る塩、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む、医薬組成物を提供する。当業者は、本明細書に記載のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体またはそれらの塩が、非晶質形態、水和物、溶媒和物、または多形形態などの様々な形態で存在し得ることを理解するであろう。ある態様において、提供される組成物は、本明細書に記載の2または3以上の化合物を含む。ある態様において、本明細書に記載のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体またはそれらの薬学的に許容し得る塩は、医薬組成物中に有効量で提供される。ある態様において、有効量は治療有効量である。ある態様において、有効量は、異常な細胞増殖に関連する状態を処置または予防するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、癌を処置または予防するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、転移性乳癌を処置または予防するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、非小細胞肺癌を処置または予防するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、前立腺癌を処置または予防するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、肉腫を処置または予防するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、対象の癌細胞における有糸分裂を阻害するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、対象の癌細胞においてアポトーシスを誘導するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、対象の癌細胞において微小管に結合するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、対象の癌細胞における微小管動態を阻害するのに有効な量である。
薬学的に許容し得る賦形剤としては、所望の特定の剤形に適する、任意の全ての溶媒、希釈剤、または他の液体ビヒクル、分散液、懸濁助剤、界面活性剤、等張剤、増粘剤または乳化剤、防腐剤、固体結合剤、潤滑剤などが含まれる。医薬組成物の製剤化および/または製造における一般的な考察は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, Sixteenth Edition, E. W. Martin (Mack Publishing Co., Easton, Pa., 1980)およびRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 21st Edition (Lippincott Williams & Wilkins, 2005)に見出される。
本明細書に記載の医薬組成物は、薬理学の分野で知られている任意の方法によって調製することができる。一般にかかる調製方法には、本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を、担体および/または1もしくは2以上の他の補助成分と会合させること、次いで、必要であればおよび/または所望により、所望の単回または複数回投与単位に製品を成形および/または包装すること、のステップを含む。
医薬組成物は、バルクで、単一単位用量として、および/または複数の単一単位用量として、調製、包装および/または販売することができる。本明細書で使用される「単位用量」は、所定量の本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を含む医薬組成物の、個別の量である。ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の量は一般に、対象に投与されるであろうハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の投与量、および/またはかかる投与量の好都合な部分、例えば、かかる投与量の2分の1または3分の1の量に等しい。
本発明の薬学的組成物中のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンA、またはホモハリコンドリンA類似体、薬学的に許容し得る賦形剤、および/または任意の追加成分の相対量は、処置される対象の、個性、サイズ、および/または状態、そしてさらに組成物が投与されるべき経路に依存する。一例として、組成物は、0.1%〜100%(w/w)のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を含んでよい。
提供される医薬組成物の製造に使用される、薬学的に許容し得る賦形剤としては、不活性希釈剤、分散剤および/または造粒剤、界面活性剤および/または乳化剤、崩壊剤、結合剤、防腐剤、緩衝剤、潤滑剤、および/またはオイルが挙げられる。ココアバターおよび坐薬ワックスなどの賦形剤、着色剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および芳香剤もまた、組成物中に存在してもよい。
例示的な希釈剤としては、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム、乳糖、ショ糖、セルロース、微結晶セルロース、カオリン、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、コーンスターチ、粉末糖、およびそれらの混合物が挙げられる。
例示的な造粒剤および/または分散剤としては、ジャガイモデンプン、コーンスターチ、タピオカデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、粘土、アルギン酸、グアーガム、柑橘類の果肉、寒天、ベントナイト、セルロースおよび木材製品、天然スポンジ、カチオン交換樹脂、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ビニルピロリドン)(クロスポビドン)、カルボキシメチルデンプンナトリウム(デンプングリコール酸ナトリウム)、カルボキシメチルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロース)、メチルセルロース、アルファ化デンプン(デンプン1500)、微結晶デンプン、水不溶性デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum)、ラウリル硫酸ナトリウム、第4級アンモニウム化合物、およびそれらの混合物が挙げられる。
例示的な界面活性剤および/または乳化剤としては、以下が挙げられる:天然の乳化剤(例えば、アカシア、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、コンドラックス(chondrux)、コレステロール、キサンタン、ペクチン、ゼラチン、卵黄、カゼイン、羊脂、コレステロール、ワックス、レシチン)、コロイド粘土(例えば、ベントナイト(ケイ酸アルミニウム)およびVeegum(ケイ酸アルミニウムマグネシウム)、長鎖アミノ酸誘導体、高分子量アルコール類(例えば、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、モノステアリン酸トリアセチン、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸グリセリル、およびモノステアリン酸プロピレングリコール、ポリビニルアルコール)、カルボマー(例えば、カルボキシポリメチレン、ポリアクリル酸、アクリル酸ポリマー、およびカルボキシビニルポリマー)、カラゲナン、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、粉末セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース)、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween 20)、ポリオキシエチレンソルビタン(Tween 60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)、ソルビタンモノパルミテート(Span 40)、ソルビタンモノステアレート(Span 60)、ソルビタントリステアレート(Span 65)、グリセリルモノオレエート、ソルビタンモノオレエート(Span 80)、ポリオキシエチレンエステル(例えば、ポリオキシエチレンモノステアレート(Myrj 45)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリオキシメチレンステアレート、およびSolutol)、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例えば、クレモフォール(Cremophor))、ポリオキシエチレンエーテル、(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(Brij 30)、ポリ(ビニルピロリドン)、ジエチレングリコールモノラウレート、オレイン酸トリエタノールアミン、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸エチル、オレイン酸、ラウリル酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、Pluronic F68、Poloxamer 188、臭化セトリモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ドキュセートナトリウム、および/またはそれらの混合物。
例示的な結合剤としては、デンプン(例えば、コーンスターチおよびデンプンペースト)、ゼラチン、糖類(例えば、スクロース、グルコース、デキストロース、デキストリン、糖蜜、ラクトース、ラクチトール、マンニトールなど)、天然および合成ガム(例えば、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アイリスモス抽出物、パンワール(panwar)ガム、ガティガム、イサポール皮(isapol husk)粘液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース、酢酸セルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum)、およびカラマツアラボガラクタン(larch arabogalactan))、アルギン酸塩、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、無機カルシウム塩、ケイ酸、ポリメタクリレート、ワックス、水、アルコール、および/またはそれらの混合物が挙げられる。
例示的な防腐剤としては、抗酸化剤、キレート剤、抗菌防腐剤、抗真菌防腐剤、アルコール防腐剤、酸性防腐剤、および他の防腐剤が挙げられる。
例示的な酸化防止剤としては、α−トコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、モノチオグリセロール、メタ重亜硫酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、および亜硫酸ナトリウムが挙げられる。
例示的なキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその塩および水和物(例えば、エデト酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二カリウムなど)、クエン酸およびその塩および水和物(例えば、クエン酸一水和物)、フマル酸およびその塩および水和物、リンゴ酸およびその塩および水和物、リン酸およびその塩および水和物、ならびに酒石酸およびその塩および水和物が挙げられる。例示的な抗菌防腐剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、ブロノポール、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クロロキシレノール、クレゾール、エチルアルコール、グリセリン、ヘキセチジン、イミド尿素、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀、プロピレングリコール、およびチメロサールが挙げられる。
例示的な抗真菌防腐剤としては、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、およびソルビン酸が挙げられる。
例示的なアルコール防腐剤としては、エタノール、ポリエチレングリコール、フェノール、フェノール化合物、ビスフェノール、クロロブタノール、ヒドロキシ安息香酸塩、およびフェニルエチルアルコールが挙げられる。
例示的な酸性防腐剤としては、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロテン、クエン酸、酢酸、デヒドロ酢酸、アスコルビン酸、ソルビン酸、およびフィチン酸が挙げられる。
他の防腐剤としては、トコフェロール、トコフェロールアセテート、デテロキシムメシレート(deteroxime mesylate)、セトリミド、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、Glydant Plus、Phenonip、メチルパラベン、Germall 115、Germaben II、Neolone、Kathon、およびEuxylが挙げられる。ある態様において、防腐剤は抗酸化剤である。他の態様において、防腐剤はキレート剤である。
例示的な緩衝剤としては、以下が挙げられる:クエン酸緩衝溶液、酢酸緩衝溶液、リン酸緩衝溶液、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルビオン酸カルシウム、グルセプト酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、D−グルコン酸、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、プロパン酸、レブリン酸カルシウム、ペンタン酸、二塩基性リン酸カルシウム、リン酸、三塩基性リン酸カルシウム、リン酸カルシウムハイドロキシド(calcium hydroxide phosphate)、酢酸カリウム、塩化カリウム、グルコン酸カリウム、カリウム混合物、二塩基性リン酸カリウム、一塩基性リン酸カリウム、リン酸カリウム混合物、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム混合物、トロメタミン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルギン酸、発熱物質非含有水、等張食塩水、リンゲル液、エチルアルコール、およびそれらの混合物。
例示的な潤滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、シリカ、タルク、麦芽、ベヘン酸グリセリル、硬化植物油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物が挙げられる。
例示的な天然油としては、以下が挙げられる:アーモンド、杏仁、アボカド、ババス、ベルガモット、ブラックカラントシード、ルリヂサ、ケード、カモミール、キャノーラ、キャラウェイ、カルナウバ、ヒマシ(油)、シナモン、ココアバター、ココナッツ、タラ肝油、コーヒー、トウモロコシ、綿実、エミュ、ユーカリ、月見草、魚、亜麻仁、ゲラニオール、ひょうたん、ブドウ種子、ヘーゼルナッツ、ヒソップ、ミリスチン酸イソプロピル、ホホバ、ククイナッツ、ラバンディン、ラベンダー、レモン、リツェアクベバ(Litsea cubeba)、マカダミアナッツ、マロー、マンゴー種子、メドウフォーム種子、ミンク、ナツメグ、オリーブ、オレンジ、オレンジラフィ、パーム、パーム核、桃の核、ピーナッツ、ケシの種、カボチャの種子、菜種、米ぬか、ローズマリー、ベニバナ、サンダルウッド、サスカナ、セイボリー、シーバックソーン(sea buckthorn)、ゴマ、シアバター、シリコーン、ダイズ、ヒマワリ、ティーツリー、シスル、ツバキ、ベチバー、クルミ、および小麦胚芽の油。典型的な合成油としては、限定されないが、ステアリン酸ブチル、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、シクロメチコン、セバシン酸ジエチル、ジメチコン360、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、シリコーン油、およびそれらの混合物が挙げられる。
経口および非経口投与のための液体剤形は、薬学的に許容し得る乳剤、マイクロ乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤を含む。ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体に加えて、液体剤形は以下を含んでよい:当該分野で一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(例えば、綿実油、ピーナッツ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、およびそれらの混合物。不活性希釈剤に加えて、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味剤および芳香剤などのアジュバントを含むことができる。非経口投与のためのある態様において、本発明のコンジュゲートは、可溶化剤、例えば、クレモフォール(Cremophor)、アルコール、油、変性油、グリコール、ポリソルベート、シクロデキストリン、ポリマー、およびそれらの混合物などと、混合される。
注射用製剤、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁剤は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて、周知の技術に従って製剤化することができる。滅菌注射用製剤は、非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤または溶媒中の滅菌注射用液剤、懸濁剤または乳剤、例えば、1,3−ブタンジオール中の液剤であることができる。使用することができる許容し得るビヒクルおよび溶媒としては、水、リンガー溶液、U.S.P.、および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として従来から使用されている。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の無刺激不揮発性油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射剤の調製に使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターによる濾過によって、または、使用前に滅菌水または他の滅菌注射用媒体に溶解または分散され得る滅菌固体組成物の形態の滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることは、しばしば望ましい。これは、水溶性の低い結晶質または非晶質の液体懸濁液の使用によって、達成することができる。次いで、薬物の吸収速度はその溶解速度に依存し、その溶解速度は、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。代替的に、非経口投与された薬物形態の遅延吸収は、薬物を油性ビヒクルに溶解または懸濁させることによって達成される。
直腸または膣投与のための組成物は典型的には坐剤であり、これは本発明の化合物を、カカオバター、ポリエチレングリコール、または坐薬ワックスなどの適切な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製可能であり、該担体等は、周囲温度では固体であるが、体温で液体であり、したがって、直腸または膣腔で融解して、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を放出する。
経口投与のための固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤が含まれる。かかる固体剤形において、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体は、少なくとも1種の不活性な薬学的に許容し得る賦形剤または担体、例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウム、および/または、以下と、混合される:a)充填剤または増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸、b)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアなど、c)グリセロールなどの湿潤剤、d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のシリケート、および炭酸ナトリウム、e)パラフィンなどの溶液遅延剤、f)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)湿潤剤、例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロール、h)吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイトクレイ、および、i)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は緩衝剤を含んでもよい。
類似の種類の固体組成物を、ラクトースまたは乳糖、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、軟質および硬質ゼラチンカプセル中の充填剤として使用することができる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶性コーティングおよび医薬製剤技術において周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて、調製することができる。これらは任意に不透明化剤を含んでいてもよく、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体のみを、または優先的に、腸管の特定の部分において任意に遅延様式で、放出する組成物であってもよい。使用可能な包埋組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。類似の種類の固体組成物を、ラクトースまたは乳糖、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、軟質および硬質ゼラチンカプセル中の充填剤として使用することができる。
ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンA、またはホモハリコンドリンA類似体は、上記の1または2以上の賦形剤と共にマイクロカプセル化形態にすることができる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび医薬製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製することができる。かかる固体剤形において、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を、スクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合することができる。かかる剤形は、通常の慣習のように、不活性希釈剤以外の追加の物質、例えば、錠剤用潤滑剤およびステアリン酸マグネシウムおよび微結晶セルロースなどの他の錠剤化助剤を含んでよい。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は緩衝剤を含んでもよい。これらは任意に不透明化剤を含んでいてもよく、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体のみを、または優先的に、腸管の特定の部分において任意に遅延様式で、放出する組成物であってもよい。使用可能な包埋組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。
本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の局所および/または経皮投与のための剤形は、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、粉剤、液剤、スプレー剤、吸入剤および/貼付剤を含んでよい。一般に、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を、滅菌条件下で、薬学的に許容し得る担体および/または必要に応じて任意の必要な防腐剤および/または緩衝剤と混合する。さらに本発明は、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンA、またはホモハリコンドリンA類似体の身体への制御された送達を提供するという追加の利点をしばしば有する、経皮貼付剤の使用を企図している。かかる剤形は、例えば、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を、適切な媒体中に溶解および/または分配することによって、調製することができる。代替的にまたは追加的に、速度は、速度制御膜を提供することによって、および/またはハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を、ポリマーマトリクスおよび/またはゲル中に分散させることによって、制御することができる。
本明細書に記載の皮内医薬組成物を送達する使用に適したデバイスは、短針デバイスを含む。皮内組成物は、針の皮膚への有効侵入長を制限するデバイスによって投与することができる。液体ジェットインジェクタを介して、および/または角質層を貫通して真皮に到達するジェットを生成する針を介して、液体ワクチンを真皮に送達する、ジェット注射デバイスが適している。圧縮ガスを使用して、粉末形態のワクチンを皮膚の外層を通して真皮へと加速する、弾道パウダー/粒子送達デバイスが適している。代替的にまたは追加的に、従来のシリンジを、皮内投与の古典的なマントー法で使用することができる。
局所投与に適した製剤としては、限定されないが、液体および/または半液体製剤、例えば、リニメント剤、ローション剤、水中油型および/または油中水型の乳剤例えば、クリーム剤、軟膏剤および/またはペースト剤など、および/または液剤および/または懸濁剤を含む。局所的に投与可能な製剤は、例えば、約1%〜約10%(w/w)のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を含むことができるが、しかしハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の濃度は、溶媒中のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の溶解度限界と同程度に高くてもよい。局所投与のための製剤はさらに、本明細書に記載の1または2以上の追加の成分を含んでよい。
本発明の医薬組成物は、頬側口腔を介した肺投与に適した製剤として調製、包装および/または販売することができる。かかる製剤は、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を含み、かつ約0.5〜約7nmまたは約1〜約6nmの範囲の直径を有する、乾燥粒子を含み得る。かかる組成物は、好都合には乾燥粉末の形態であって、その投与には、粉末を分散させるために噴射剤の流れを誘導することができる乾燥粉末リザーバを含む装置を用いるか、および/または自己推進性溶媒/粉末分配容器、例えば、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンA、またはホモハリコンドリンA類似体を、密封容器中の低沸点噴射剤に溶解および/または懸濁させて含む容器などを用いる。かかる粉末は、重量で粒子の少なくとも98%が0.5nmより大きな直径を有し、数で粒子の少なくとも95%が7nm未満の直径を有する粒子を含む。代替的には、重量で粒子の少なくとも95%が1nmより大きな直径を有し、数で粒子の少なくとも90%が6nm未満の直径を有する。乾燥粉末組成物は、砂糖などの固体微粉末希釈剤を含んでよく、単位用量形態で便利に提供される。
低沸点噴射剤は、一般に、大気圧で65°F未満の沸点を有する液体噴射剤を含む。一般に噴射剤は、組成物の50〜99.9%(w/w)を構成してよく、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体は、組成物の0.1〜20%(w/w)を構成してもよい。噴射剤はさらに、追加の成分、例えば、液体非イオン性および/または固体アニオン性界面活性剤、および/または固体希釈剤(ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を含む粒子と同じオーダーの粒子サイズを有してもよい)を含んでよい。
肺送達のために製剤化された本発明の医薬組成物は、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を、溶液および/または懸濁液の液滴の形態で提供することができる。かかる製剤は、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を含み、任意に滅菌された、水性および/または希釈アルコール溶液および/または懸濁液として、調製、包装および/または販売することができ、任意の噴霧(nebulization)および/または噴霧(atomization)装置を用いて便利に投与することができる。かかる製剤はさらに、1または2以上の追加の成分を含んでよく、それには、限定はされないが、サッカリンナトリウムなどの香味剤、揮発性油、緩衝剤、界面活性剤および/またはメチルヒドロキシベンゾエートなどの防腐剤が含まれる。この投与経路によって提供される液滴は、約0.1〜約200nmの範囲の平均直径を有してもよい。
肺送達に有用であるとして本明細書に記載される製剤は、本発明の医薬組成物の鼻腔内送達に有用である。鼻腔内投与に適した他の製剤は、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を含み、約0.2〜500μmの平均粒子を有する、粗粉末である。かかる製剤は、鼻孔の近くに保持した粉末の容器からの経鼻的経路を通した急速吸入により、投与される。
経鼻投与のための製剤は、例えば、最小で約0.1%(w/w)から最大で100%(w/w)のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を含んでよく、本明細書に記載の1または2以上の追加の成分を含んでよい。医薬組成物は、口腔投与のための製剤として、調製、包装および/または販売することができる。かかる製剤は、例えば、従来の方法を用いて製造された錠剤および/またはロゼンジ剤の形態であってもよく、例えば、0.1〜20%(w/w)のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を含むことができ、このバランスは、経口的に溶解可能なおよび/または分解可能な組成物および任意に、本明細書に記載の1または2以上の追加の成分を含む。代替的に、口腔投与のための製剤は、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハロリンドリンA類似体を含む粉末、および/またはエアロゾル化および/または噴霧化された溶液、および/または懸濁液を含み得る。かかる粉末状、エアロゾル化および/またはエアロゾル化された製剤は、分散された場合、約0.1〜約200nmの範囲の平均粒子および/または液滴サイズを有することができ、本明細書に記載の1または2以上の追加成分をさらに含んでよい。
医薬組成物は、眼科投与のための製剤として調製、包装および/または販売することができる。かかる製剤は、例えば、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の0.1/1.0%(w/w)溶液および/または懸濁液を、水性または油性液体担体中に含む、点眼剤の形態であってもよい。かかる滴剤はさらに、緩衝剤、塩、および/または本明細書に記載の1または2以上の他の追加の成分を含んでよい。有用な他の眼科的に投与可能な製剤としては、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を、微結晶形態および/またはリポソーム製剤中に含むものが挙げられる。点耳剤および/または点眼剤は、本発明の範囲内であることが企図される。
本明細書で提供される医薬組成物の記載は、主にヒトへの投与に適した医薬組成物に関するものであるが、当業者は、かかる組成物は、一般にあらゆる種類の動物への投与に適していることを理解する。ヒトに投与するのに適した医薬組成物を改変して、組成物を種々の動物に投与するのに適したものにすることは十分に理解されており、通常の熟練した獣医薬理学者は、通常の実験を用いてかかる改変を設計および/または実施することができる。
本明細書で提供されるハリコンドリンA、ノルハリコンドリンA、またはホモハリコンドリンA類似体は、典型的には、投与の容易さおよび投与量の均一性のために、投与単位形態で処方される。しかし、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の総1日量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることが、理解されるであろう。任意の特定の対象に対する特定の治療有効用量レベルは、以下を含む様々な要因に依存する:処置される疾患、障害または状態、および障害の重篤度;使用する特定のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の活性;使用する特定の組成物;対象の年齢、体重、一般的健康状態、性別および食事;使用する特定のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の、投与の時間、投与経路、および排泄速度;処置の持続時間;使用する特定のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体と組み合わせて、またはこれと同時に使用する薬物;および医学分野でよく知られている同様の要因。
本明細書で提供されるハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体および組成物は、以下を含む任意の経路で投与することができる:経腸(例えば、経口)、非経口、静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、髄腔内、皮下、脳室内、経皮、皮内、直腸、膣内、腹腔内、局所(粉末剤、軟膏剤、クリーム剤および/または滴剤による)、粘膜、鼻内、口腔、舌下;気管内点滴、気管支点滴および/または吸入により;および/または口腔スプレー、鼻スプレー、および/またはエアロゾルとして。一般に、最も適切な投与経路は、薬剤の性質、治療法、および/または対象の状態を含む、様々な要因に依存する。経口投与は、好ましい投与様式である。しかしながら、ある態様において、対象は経口投与に耐える状態にない場合があり、したがって、静脈内、筋肉内および/または直腸投与も、好ましい代替的な投与モードである。
有効量を達成するために必要とされるハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の正確な量は、例えば、対象の種、年齢、および全身状態、疾患または副作用の重篤度、特定のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の個性、投与様式などに依存して、対象によって変化する。所望の投与量は、1日3回、1日2回、1日1回、1日おき、3日毎、毎週、2週間毎、3週間毎、または4週間毎に送達することができる。ある態様において、所望の投与量は、複数回投与(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14回または15回以上の投与)を用いて送達することができる。
ある態様において、70kgの成人に1日1回または2回以上投与するための、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の有効量は、単位剤形あたり、ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を約0.1mg〜約3000mg、約0.1mg〜約2000mg、約0.1mg〜約1000mg、約0.1mg〜約100mg、約1mg〜約100mg、または約10mg〜約100mg含んでよい。
ある態様において、本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を、1日に対象の体重kg当たり約0.001mg/kg〜約100mg/kg、約0.01mg/kg約100mg/kg、約0.1mg/kg〜約100mg/kg、約0.5mg/kg〜約100mg/kg、約10mg/kg〜約100mg/kg、約20mg約100mg/kg、および約25mg/kg〜約100mg/kgを、1日に1回または2回以上投与して、所望の治療効果を得ることができる。
本明細書に記載のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体または組成物は、1または2以上の追加の治療活性剤と組み合わせて投与可能であることも、理解されるであろう。ハリコンドリンA、ノルハリコンドリンA、またはホモハリコンドリンA類似体または組成物は、1または2以上の追加の治療活性剤と同時に、その前に、またはその後に、投与することができる。一般に、各薬剤は、その薬剤について決定された用量および/または時間スケジュールで投与されるであろう。この組み合わせにおいて利用される追加の治療活性剤は、単一の組成物中で一緒に投与され得るか、または異なる組成物で別々に投与され得ることが、さらに理解されるであろう。レジメンで使用する特定の組み合わせには、本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体と追加の治療活性剤との適合性、および/または達成される所望の治療効果が考慮される。一般に、組み合わせて利用する追加の治療活性剤は、それらが個別に利用されるレベルを超えないレベルで利用されることが期待される。いくつかの態様において、組み合わせて利用されるレベルは、個別に利用されるレベルよりも低い。
上記の方法のいずれかにおいて、本明細書に記載されるように、1または2以上の追加の治療剤(「薬剤」とも呼ばれる)は、本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体と同時に、その前に、またはその後に、投与することができる。この薬剤は、本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体と同時に添加してもよく(同時投与)、本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体の投与の前または後に(逐次投与)、またはそれらの任意の組み合わせで、添加してもよい。例えば、ある態様において、薬剤を最初に投与し、続いて薬剤と本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を同時に投与する。ある態様において、本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を最初に投与し、続いて薬剤と本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体を同時投与する。上記の態様のいずれにおいても、薬剤または本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAまたはホモハリコンドリンA類似体のいずれかを、同時投与後に単独でさらに投与してもよい。
例示的な追加の治療活性剤としては、限定されないが、抗生物質、抗ウイルス剤、麻酔剤、抗凝固剤、酵素の阻害剤、ステロイド剤、ステロイド性または非ステロイド性抗炎症剤、抗ヒスタミン剤、免疫抑制剤、抗原、ワクチン、抗体、うっ血除去薬、鎮静剤、オピオイド、疼痛寛解剤、鎮痛剤、抗発熱物質、ホルモン、およびプロスタグランジンが挙げられる。治療活性剤としては、薬物化合物などの小有機分子(例えば、米国食品医薬品局によって承認された、連邦規則集(CFR)に規定の化合物)、ペプチド、タンパク質、炭水化物、単糖、オリゴ糖、多糖、核タンパク質、ムコタンパク質、リポタンパク質、合成ポリペプチドまたはタンパク質、タンパク質結合小分子、糖タンパク質、ステロイド、核酸、DNA、RNA、ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、アンチセンスオリゴヌクレオチド、脂質、ホルモン、ビタミンおよび細胞が挙げられる。
ある態様において、追加の治療剤は、別の抗癌剤である。抗癌剤は、生物療法抗癌剤ならびに化学療法剤を包含する。
例示的な生物療法抗癌剤としては、限定されないが、インターフェロン、サイトカイン(例えば、腫瘍壊死因子、インターフェロンα、インターフェロンγ)、ワクチン、造血成長因子、モノクローナル血清療法、免疫賦活剤および/または免疫調節剤(例えば、IL−1、2、4、6、または12)、免疫細胞成長因子(例えば、GM−CSF)および抗体(例えば、HERCEPTIN(トラスツズマブ)、T−DM1、AVASTIN(ベバシズマブ)、ERBITUX(セツキシマブ)、VECTIBIX(パニツムマブ)、RITUXAN(リツキシマブ)、BEXXAR(トシツモマブ))が挙げられる。
例示的な化学療法剤としては、限定されないが、以下が挙げられる:抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、ラロキシフェンおよびメゲストロール)、LHRHアゴニスト(例えば、ゴスクリンおよびロイプロリド)、抗アンドロゲン(例えば、フルタミドおよびビカルタミド)、光線力学療法(例えば、ベトロポルフィン(BPD−MA)、フタロシアニン、光増感剤Pc4、およびデメトキシ−ヒポクレリンA(2BA−2−DMHA))、ナイトロジェンマスタード(例えば、シクロホスファミド、イホスファミド、トロホスファミド、クロラムブシル、エストラムスチン、およびメルファラン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン(BCNU)およびロムスチン(CCNU))、アルキルスルホネート(例えば、ブスルファンおよびトレオスルファン)、トリアゼン(例えば、ダカルバジン、テモゾロミド)、白金含有化合物(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン)、ビンカアルカロイド(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビン)、タキソイド(たとえばパクリタキセルまたはパクリタキセル等価物、例えば、ナノ粒子アルブミン結合パクリタキセル(ABRAXANE)、ドコサヘキサエン酸結合パクリタキセル(DHA−パクリタキセル、Taxoprexin)、ポリグルタメート結合パクリタキセル(PG−パクリタキセル、パクリタキセルポリグルメックス、CT-2103、XYOTAX)、腫瘍活性化プロドラッグ(TAP)ANG1005(パクリタキセルの3つの分子に結合したAngiopep−2)、パクリタキセル−EC−1(erbB2認識ペプチドEC−1に結合したパクリタキセル)、およびグルコースにコンジュゲートしたパクリタキセル、例えば、2’−パクリタキセルメチル2−グルコピラノシルスクシネート;ドセタキセル、タキソール)、エピポドフィリン(例えば、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド、トポテカン、9−アミノカンプトテシン、カンプトイリノテカン、イリノテカン、クリスナトール、マイトマイシンC)、代謝拮抗物質、DHFR阻害剤(例えば、メトトレキサート、ジクロロメトトレキサート、トリメトレキサート、エダトレキサート)、IMPデヒドロゲナーゼ阻害剤(例えば、ミコフェノール酸、チアゾフリン、リバビリン、およびEICAR)、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤(例えば、ヒドロキシ尿素およびデフェロキサミン)、ウラシル類似体(例えば、5−フルオロウラシル(5−FU)、フロクスウリジン、ドキシフルリジン、ラルチトレキセド(ratitrexed)、テガフール−ウラシル、カペシタビン)、シトシン類似体(例えば、シタラビン(araC)、シトシンアラビノシドおよびフルダラビン)、プリン類似体(例えば、メルカプトプリンおよびThioguanine)、ビタミンD3類似体(例えば、EB 1089、CB 1093およびKH 1060)、イソプレニル化阻害剤(例えば、ロバスタチン)、ドーパミン作動性神経毒(例えば、1−メチル−4−フェニルピリジニウムイオン)、細胞周期阻害剤(例えば、スタウロスポリン)、アクチノマイシン(例えば、アクチノマイシンD、ダクチノマイシン)、ブレオマイシン(例えば、ブレオマイシンA2、ブレオマイシンB2、ペプロマイシン)、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ペグ化リポソームドキソルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ピラルビシン、ゾルビシン、ミトキサントロン)、MDR阻害剤(例えば、ベラパミル)、Ca2+ATPアーゼ阻害剤(例えば、タプシガルギン)、イマチニブ、サリドマイド、レナリドマイド、チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、アキシチニブ(AG013736)、ボスチニブ(SKI-606)、セジラニブ(RECENTIN、AZD2171)、ダサチニブ(SPRYCEL(登録商標)、BMS-354825)、エルロチニブ(TARCEVA(登録商標))、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標))、イマチニブ(Gleevec(登録商標)、CGP57148B、STI-571)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、TYVERB(登録商標))、レスタウルチニブ(CEP-701)、ネラチニブ(HKI-272)、ニロチニブ(TASIGNA(登録商標))、セマキサニブ(セマキシニブ、SU5416)、スニチニブ(SUTENT(登録商標)、SU11248)、トセラニブ(PALLADIA(登録商標))、バンデタニブ(ZACTIMA(登録商標)、ZD6474)、バタラニブ(PTK787、PTK/ZK)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標))、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標))、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標))、パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標))、ラニビズマブ(Lucentis(登録商標))、ニロチニブ(TASIGNA(登録商標))、ソラフェニブ(NEXAVAR(登録商標))、エベロリムス(AFINITOR(登録商標))、アレムツズマブ(CAMPATH(登録商標)ゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標))、テムシロリムス(TORISEL(登録商標))、ENMD-2076、PCI-32765、AC220、乳酸ドビチニブ(TKI258、CHIR-258)、BIBW 2992(TOVOKTM)、SGX523、PF-04217903、PF-02341066、PF-299804、BMS-777607、ABT-869、MP470、BIBF 1120(VARGATEF(登録商標))、AP24534、JNJ-26483327、MGCD265、DCC-2036、BMS-690154、CEP-11981、チボザニブ(AV-951)、OSI-930、MM-121、XL-184、XL-647、および/またはXL228)、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ(VELCADE))、mTOR阻害剤(例えば、ラパマイシン、テムシロリムス(CCI-779)、エベロリムス(RAD-001)、リナフォロリムス、AP23573(Ariad)、AZD8055(AstraZeneca)、BEZ235(Novartis)、BGT226(Novartis)、XL765(Sanofi Aventis)、PF-4691502(Pfizer)、GDC 0980(Genetech)、SF1126(Semafoe)およびOSI-027(OSI)、オブリメルセン、ゲムシタビン、カルミノマイシン、ロイコボリン、ペメトレキセド、シクロホスファミド、ダカルバジン、プロカルビジン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、カンパテシン(campathecin)、プリカマイシン、アスパラギナーゼ、アミノプテリン、メトプテリン、ポルフィロマイシン、メルファラン、ロイロシジン、ロイロシン、クロラムブシル、トラベクテジン、プロカルバジン、ディスコデルモライド、カルミノマイシン、アミノプテリン、およびヘキサメチルメラミン。
本発明にさらに包含されるのは、キット(例えば、医薬パック)である。提供されるキットは、本発明の医薬組成物またはハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAもしくはホモハリコンドリンA類似体、および容器(例えば、バイアル、アンプル、ボトル、シリンジおよび/またはディスペンサーパッケージ、または他の適切な容器)を含んでよい。いくつかの態様において、提供されるキットは、任意に、本発明の医薬組成物またはハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAもしくはホモハリコンドリンA類似体の希釈または懸濁のための医薬賦形剤を含む、第2の容器をさらに含んでもよい。いくつかの態様において、容器および第2の容器中に提供される本発明の医薬組成物またはハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAもしくはホモハリコンドリンA類似体を組み合わせて、1つの単位剤形を形成する。
処置方法
本発明はまた、式(I)〜(III)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を、それを必要とする対象において異常な細胞増殖に関連する状態を処置または予防することにより、またはそれを必要とする対象において有糸分裂を阻害するもしくは細胞アポトーシスを誘導することにより、使用する方法も提供し、該方法は、式(I)〜(III)の化合物もしくはその薬学的に許容し得る塩、またはその医薬組成物を、該状態を処置するのに十分な量で、対象に投与することを含む。ある態様において、式(I)〜(III)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩は、微小管に結合し、それを必要とする対象における微小管動態の阻害を通して、有糸分裂を阻害するか、または細胞アポトーシスを誘導する。ある態様において、式(I)〜(III)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩は、既存の微小管のプラス末端の高親和性部位に結合する。
ある態様において、式(I)〜(III)の化合物は、増殖性疾患の処置に有用である。例示的な増殖性疾患としては、限定されないが、腫瘍、良性新生物、前悪性新生物(in situ癌腫)、および悪性新生物(癌)が挙げられる。例示的な癌としては、限定されないが、以下が挙げられる:聴神経腫、腺癌、副腎癌、肛門癌、血管肉腫(angiosarcoma)(例えば、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、血管肉腫(heangiosarcoma))、虫垂癌、良性モノクローナルガンマパシー、胆道癌(例えば、胆管癌)、膀胱癌、乳癌(例えば、乳房の腺癌、乳房の乳頭状癌、乳癌、乳房の髄様癌)、脳腫瘍(例えば、髄膜腫;神経膠腫、例えば、星状細胞腫、乏突起神経膠腫;髄芽腫)、気管支癌、カルチノイド腫瘍、子宮頸癌(例えば、子宮頸部腺癌)、絨毛癌、脊索腫、頭蓋咽頭腫、結腸直腸癌(例えば、結腸癌、直腸癌、結腸直腸腺癌)、上皮癌、上衣腫、内皮肉腫(例えば、カポジ肉腫、多発性特発性出血性肉腫)、子宮内膜癌(例えば、子宮癌、子宮肉腫)、食道癌(例えば、食道の腺癌、バレット腺癌)、ユーイング肉腫、眼球癌(例えば、眼内メラノーマ、網膜芽細胞腫)、家族性好酸球増加症、胆嚢癌、胃癌(例えば、胃腺癌)、消化管間質腫瘍(GIST)、頭頸部癌(例えば、頭頸部扁平上皮癌、口腔癌(例えば、口腔扁平上皮癌(OSCC)、咽喉癌(例えば、喉頭癌、咽頭癌、鼻咽頭癌、口腔咽頭癌)、悪性血液疾患(例えば、以下などの白血病:急性リンパ球性白血病(ALL)(例えば、B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄性白血病(AML)(例えば、B細胞AML、T細胞AML)、慢性骨髄性白血病(CML)(例えば、B細胞CML、T細胞CML)、および慢性リンパ球性白血病(CLL)(例えば、B細胞CLL、T細胞CLL));リンパ腫、例えば、ホジキンリンパ腫(HL)(例えば、B細胞HL、T細胞HL)および非ホジキンリンパ腫(NHL)(例えば、B細胞NHL、例えば、びまん性大細胞リンパ腫(DLCL)(例えば、びまん性大B細胞リンパ腫(DLBCL))、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、結節周縁帯B細胞リンパ腫、脾臓周縁帯B細胞リンパ腫)、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(すなわち、「Waldenstromマクログロブリン血症」)、毛様細胞白血病(HCL)、免疫芽球大細胞リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫および一次(primary)中枢神経系(CNS)リンパ腫;および、T細胞NHL、例えば、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)(例えば、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)(例えば、菌状息肉腫、セザリー症候群)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、結節外ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸疾患性T細胞リンパ腫、皮下脂肪炎様T細胞リンパ腫、および未分化大細胞リンパ腫);上記の1または2以上の白血病/リンパ腫の混合;および多発性骨髄腫(MM))、重鎖疾患(例えば、アルファ鎖疾患、ガンマ鎖疾患、ミュー鎖疾患)、血管芽細胞腫、炎症性筋線維芽細胞腫、免疫細胞性アミロイドーシス、腎臓癌(例えば、腎芽細胞腫、別名ウイルムス腫瘍、腎細胞癌)、肝臓癌(例えば、肝細胞癌(HCC)、悪性肝細胞腫)、肺癌(例えば、気管支癌、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺腺癌)、平滑筋肉腫(LMS)、肥満細胞症(例えば、全身性肥満細胞症)、骨髄異形成症候群(MDS)、中皮腫、骨髄増殖性疾患(MPD)(例えば、真性赤血球増加症(PV)、本態性血小板増加症(ET)、無血管性骨髄異形成(AMM)、別名骨髄線維症(MF)、慢性特発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、好酸球増加症候群(HES))、神経芽細胞腫、神経線維腫(例えば、神経線維腫症(NF)1型または2型、シュワン細胞腫)、神経内分泌癌(例えば、胃腸膵臓神経内分泌腫瘍(GEP−NET)、カルチノイド腫瘍)、骨肉腫、卵巣癌(例えば、嚢胞腺癌、卵巣胎児性癌、卵巣腺癌)、乳頭腺癌、膵臓癌(例えば、膵臓腺癌、管状乳頭状粘液腫瘍(IPMN)、膵島細胞腫瘍);陰茎癌(例えば、陰茎および陰嚢のパジェット病)、松果体腫、原発性神経外胚葉性腫瘍(PNT)、前立腺癌(例えば、前立腺腺癌)、直腸癌;横紋筋肉腫、唾液腺癌、皮膚癌(例えば、扁平上皮細胞癌(SCC)、角化細胞腫(KA)、メラノーマ、基底細胞癌(BCC))、小腸癌(例えば、虫垂癌)、軟部組織肉腫(例えば、悪性線維性組織球腫(MFH)、脂肪肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、軟骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫)、皮脂腺癌、汗腺癌、滑膜腫、精巣癌(例えば、精上皮腫、精巣胎児性癌)、甲状腺癌(例えば、甲状腺の乳頭状癌、乳頭状甲状腺癌(PTC)、髄様甲状腺癌)、尿道癌、膣癌、外陰部の癌(例えば、外陰部のパジェット病)。ある態様において、癌は悪性血液疾患である。ある態様において、癌はリンパ腫である。ある態様において、癌は白血病である。
投与が企図される「対象」としては、限定されないが、以下を含む:ヒト(すなわち、任意の年齢群の男性または女性、例えば、小児対象(例えば、乳児、小児、青年)または成人対象(例えば、若年成人、中年成人、または老人))および/または他の非ヒト動物、例えば、哺乳動物(例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル);例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、および/またはイヌなどの商業的に関連する哺乳動物、および鳥類(例えば、ニワトリ、アヒル、ガチョウおよび/またはシチメンチョウなどの商業的に関連する鳥類)、爬虫類、両生類および魚類。ある態様において、非ヒト動物は哺乳動物である。非ヒト動物は、雄または雌で、任意の発達段階であってよい。非ヒト動物は、トランスジェニック動物であってもよい。
本明細書中で使用する場合、他に特定しない限り、用語「処置する」、「処置すること」および「処置」は、対象が特定の疾患、障害または状態に罹患している間に起こる作用であって、疾患、障害または状態の重篤度を低減するか、または疾患、障害または状態の進行を遅延または遅くする前記作用を企図し(「治療的処置」)、また、対象が特定の疾患、障害または状態に罹患し始める前に起こる作用も企図する(例えば、予防的処置」)。
一般に、化合物の「有効量」は、所望の生物学的応答を誘発するのに十分な量を指す。当業者に理解されるように、本発明の化合物の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、化合物の薬物動態、処置される疾患、投与様式、および対象の年齢、健康および状態などの要因に依存する。有効量は、治療的および予防的処置を包含する。
本明細書中で使用する場合、他に特定しない限り、化合物の「治療有効量」とは、疾患、障害または状態の処置において治療上の利益を提供するのに、または疾患、障害、または状態に関連する1または2以上の症状を遅延または最小限にするのに十分な量である。化合物の治療有効量とは、疾患、障害または状態の処置において治療上の利益を提供する、単独または他の療法と組み合わせた治療剤の量を意味する。用語「治療有効量」は、全体的な治療を改善し、疾患または状態の症状または原因を軽減または回避するか、または別の治療剤の治療効果を高める量を、包含し得る。
本明細書中で使用する場合、他に特定しない限り、化合物の「予防有効量」は、疾患、障害もしくは状態を予防するのに、または疾患、障害もしくは状態に関連する1または2以上の症状を予防するのに、またはその再発を予防するのに、十分な量である。化合物の予防有効量とは、疾患、障害または状態の予防において予防的利益を提供する、単独または他の療法と組み合わせた治療剤の量を意味する。用語「予防有効量」は、全体的な予防を改善するか、または別の予防剤の予防有効性を高める量を、包含し得る。
本明細書中で使用する場合、「阻害」、「阻害すること」、「阻害する」および「阻害剤」などは、化合物の能力であって、ビヒクルと比較して、細胞中の特定の生物学的プロセス(例えば、微小管動態または成長)の活性を低下させる、遅くする、停止させる、または防止する前記能力を指す。
合成方法および中間体
ハリコンドリンAの合成を、4cおよび5から計画した。4cの右半分をC1〜C19およびC20〜C38ビルディングブロック6および7に逆合成的に切断した(スキーム1参照)。かかる合成スキームは、6と7からの、4cの提案された合成を、最近開発された非対称Ni/Cr媒介カップリングとそれに続く塩基誘発環化によって達成することを可能にする1、2。指定の経路はまた、一定の追加の利点も導く。例えば、2つの既知のビルディングブロック5と7も利用することができる。現在のハリコンドリンAの合成スキームは、以前の経路よりも高度な収束性(convergency)を有する。さらに、指定の合成アプローチは、ハリコンドリンBおよびCの合成にも拡張することができる(ビルディングブロック6−Bおよび6−Cを参照)。
スキーム1
ビルディングブロック6の合成の中心的な問題は、ハリコンドリンAのC8〜C14多環をどのよう構築するかであった。ハリコンドリンCの合成に関連して行われたモデル研究を通して、この問題に対処するための貴重な情報が得られた。スキーム2は、8の、ハリコンドリンAのC8〜C14多環を有するβ−10への変換の概要を示す。この変換には以下が関与する:(1)C9−OTBS(エクアトリアル)およびC11−OTBS(非環式)の、C8−OTBS(軸性)に対する選択的TBS脱保護、(2)得られたC9アルコールを、イノン8にオキシ−マイケル付加して、水素結合安定化の支援によりE異性体を選択的に形成する、(3)凸面からの立体選択的なDMDOエポキシ化、および(4)酸促進性ケタール化によりβ−10を形成。興味深いことに、対応するZ異性体Z−9をDMDOでエポキシ化し、続いて酸処理すると、β−10からの混入なしのα−10が得られ、それによってDMDO酸化の高い立体選択性が実証される。カンファースルホン酸(CSA)の存在下で、p−アニスアルデヒドジメチルアセタールで処理すると、β−10から単一のp−メトキシベンジリデンアセタール11が得られた
スキーム2
試薬および条件.(a)HFpy、py、MeCN、rt;E-9:69%およびZ-9:7%。(b)1.DMDO、アセトン、0 °C。2.CSA、CH2Cl2 (wet)、rt。3.HFpy、MeCN、rt; E-9b-10について74%、およびZ-9a-10について50%。(c)CSA (cat)、p-MeOC6H4CH(OMe)2、DMF、100 °C;67%。
モデル研究に基づいて、C1〜C19ビルディングブロック6aを調製した(スキーム3)。アルデヒド13aのヨードアセチレン12とのカップリングは、触媒非対称Ni/Cr媒介カップリングによって効果的に達成された。ヨードアセチレンは、Cr介在カップリングにおいてヨードオレフィンよりもはるかに反応性が高い。これは、(12+13a)カップリングが、6aに存在するC19−ヨードオレフィンからの干渉なしに達成される可能性を示唆している。実際、カップリングは、微量のNi触媒、またはNi触媒の添加なしで、効果的に達成されることが判明した。しかし現在のところ、このカップリングに微量のNi触媒が必要かどうかは、明らかではない。得られたアリルアルコールが酸化されてケトンになるため、C14の立体化学の結果はこのカップリングの問題ではない。しかしながら、スルホンアミド(sulfonamide)−I(スキーム4)などのスルホンアミド配位子から誘導されたCr触媒は、カップリングを顕著に促進する。興味深いことに、(R)配位子は(S)配位子より効果的であることが判明した。カップリングは、15〜20mol%のCr−触媒を用いて日常的に行われたが、触媒負荷は、カップリング効率を損なうことなく、ヨードアセチレンとTESにより(すなわち、12においてR=TES)、5mol%まで向上した。
スキーム4の配位子において、RL1は置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RL1はイソプロピルである。ある態様において、RL1はt−ブチルである。ある態様において、RL1が結合している炭素は、(R)立体配置である。ある態様において、RL1が結合している炭素は、(S)立体配置である。スキーム4の配位子において、RL2は置換もしくは非置換C1〜6アルキルまたは置換もしくは非置換アリールである。ある態様において、RL2はメチルである。ある態様において、RL2は置換または非置換フェニルである。ある態様において、RL2は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたフェニルである。ある態様において、RL2は、少なくとも2つのハロゲンで置換されたフェニルである。スキーム4の配位子において、各RL3は、独立して、置換もしくは非置換アルコキシまたは置換もしくは非置換カルボシクリルであり、pは、1、2、3または4である。ある態様において、少なくとも1つのRL3はメトキシであり;pは1または2である。ある態様において、少なくとも1つのRL3は、置換または非置換5〜6員カルボシクリルである。ある態様において、少なくとも1つのRL3は、置換または非置換シクロヘキシルである。ある態様において、少なくとも1つのRL3は、少なくとも1つのメチルで置換されたシクロヘキシルである。ある態様において、少なくとも1つのRL3は、少なくとも2つのメチルで置換されたシクロヘキシルである。スキーム4の配位子において、各RL4は、独立して、置換もしくは非置換C1〜6アルキルまたは置換もしくは非置換アリールである。スキーム4の配位子において、各RL5は、独立して、水素または置換もしくは非置換アルコキシである。ある態様において、RL5の両方は水素である。ある態様において、少なくとも1つのRL5はメトキシである。ある態様において、RL5の両方はメトキシである。
プロパルギルアルコールを酸化した後、14aを選択的TBS−脱保護条件に付して、エノン15を得た(E異性体:62%;Z異性体:6%)。DMDO−酸化、それに続く酸処理、次いでp−アニスアルデヒドジメチルアセタールは、所望のC1〜C19ビルディングブロック6aを45%の全収率で提供した。しかしながら、このようにして得られた生成物は、所望の6aとアセチレン16との2:1混合物であった。NMR分析は、この副生成物形成が、DMDOステップの間に起こったことを示した。
スキーム3
試薬および条件.(a)1.(R)−スルホンアミド−I由来Cr−触媒(20mol%)およびNiCl2DEP(0.03mol%)を用いたNi/Cr媒介カップリング(12+13b)14b;91%。2.Dess-Martin酸化、CH2Cl2、rt;96%。(b)HFpy、py、MeCN、rt;59%の15および6%のそのZ異性体。(c)1.DMDO、アセトン、rt。2. CSA、CH2Cl2 (wet)、rt。3.HFpy、MeCN、rt;92%収率、3ステップ。4.p-TsOH (cat)、p-MeOC6H4CH(OMe)2、CH2Cl2、rt;76%の6bおよび12%rsm。
スキーム4
文献検索により、ヨードオレフィンのアセチレンへのDMDO媒介変換についての例が、知られていないことが明らかにされている。しかし、16の形成は、ヨウ素のヨードソ中間体AへのDMDO酸化と、Reichにより報告されたその後のsyn排除により引き起こされた可能性が高い。代替的に、合成は、ブロモオレフィンアルデヒド13bを用いて行われた。この系列の合成は、13a系列と平行して進行したが、ただし、(1)予期されたように、アセチレン副生成物16は形成されず、(2)Ni/Cr媒介(12+13b)カップリングの効率は、この系列ではわずかに高かった(15から全収率70%)。
C1〜C19ビルディングブロック6bとC20〜C38ビルディングブロック7のカップリングを、(R)−スルホンアミドII由来のCr触媒の存在下での、Ni/Cr媒介反応により実現した(スキーム5)。しかし、6bのブロモオレフィンの乏しい反応性を克服するために、このカップリングは40mol%Cr試薬で行った。得られたアリルアルコールをAgOTf−AgOで誘導環化し、所望の生成物17を、7から、70%の全収率で20:1の立体選択性を有して得た10。水溶性LiOHでの処理により、17の酢酸塩とメチルエステルの両方を加水分解して、期待されるセコ酸を得、これをShiina試薬でマクロラクトン化して、18を77%の全収率で得た11。C35での2°−TBSに対する、C38での1°−TBSの選択的脱保護を、4℃のMeCN中でHF・pyおよびイミダゾール(imidazole)を用いて実施し、ハリコンドリンAの右半分19を85%の収率で得た。Dess-Martin酸化の後、19を、ハリコンドリン左半分5とのNi/Cr媒介カップリングに供し、次いで酸化してtrans−エノン20を85%の収率で得た(スキーム6)。再度、(S)−スルホンアミド−Iを用いて、カップリング速度を加速した。
スキーム5
試薬および条件.(a)1.(R)−スルホンアミド−II由来Cr−触媒(40mol%)およびNiCl2DEP(10mol%)を用いたNi/Cr媒介カップリング;91%収率 (dr = 20:1) 2.AgOTf, Ag2O、THF、rt;78%収率。(b)1.LiOH、aq. MeOH、rt。2.2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物、i-Pr2Net、DMAP、トルエン、70 °C;77%、2ステップ。(c)HFpy、イミダゾール、MeCN、4 °C;85%収率。
スキーム6
試薬および条件.(a) 1. 19のDess-Martin酸化、CH2Cl2、rt;96%収率。2.(R)−スルホンアミド−I由来Cr−触媒(5 eq)およびNiCl2DEP (2mol%)を用いたNi/Cr媒介カップリング。3.Dess-Martin酸化;85%収率、2ステップ。(b)1.TBAF、イミダゾールHCl、DMF、rt。2.DDQ、t-BuOH、CH2Cl2、リン酸緩衝液(pH = 7.0)、rt。3.PPTS、i-PrOH、rt。4.TMSOTf、CH2Cl2、-78 °C;21の単離収率39%および~3%の22、4ステップ。
20をハリコンドリンAに変換するためには、以下の化学変換が必要であった:(1)5つのTBS基の脱保護、(2)C44でのヘミケタール形成、(3)得られたヘミケタールヒドロキシル基を、α,β−不飽和ケトンに基にオキシマイケル付加して、C44で[6,6]−スピロケタールを形成、(4)C41−MPM基の脱保護、(5)C38における[5,5]−スピロケタールの形成、および(6)C12/C13でのアニシリデン基の脱保護。アニシリデン基は、プロトン性溶媒中のPPTSによって除去することができ、したがって、20のハリコンドリンAへの変換は、3ステッププロトコールを用いて達成することができた。化合物20を、TBAF、DDQ、次いでPPTS処理に付した。第3のステップ(室温でのイソプロパノール中のPPTS)において、アニシリデン基は実際に除去されたが、2つの主要生成物(約3:2の比)が形成された。質量スペクトル(MS)およびH NMR分析は、主要生成物および副生成物が、それぞれC38−epi−ハリコンドリンAおよびハリコンドリンAに対応する可能性が高いことを示唆した。
そのため、C38における[5,5]−スピロケタールの酸触媒平衡化について研究した(図2参照)。[6,6]−スピロケタールと比較して、[5,5]−スピロケタールの立体化学的挙動は複雑であり12、C38 epi−ハリコンドリンAよりもハリコンドリンAを好む化学的手段を示唆することは容易ではない。多くの試みの後、平衡状態でハリコンドリンA(21)またはC38−epi−ハリコンドリンA(22)のいずれかを好む、単純ではあるが顕著に有効な方法が発見された;21および22は、それぞれCHClまたはEtO中のTMSOTfの処理により、主要立体異性体として形成された13。以下は注目に値する:(1)使用した条件下で、フランの形成が観察されなかったこと、および(2)ハリコンドリンBおよびCの両方が、同一の反応性を示したこと。
いかなる特定の理論に制限されることなく、しかし溶媒が重要な役割を果たすことを認識して14、推測の機構的説明が提案される;ハリコンドリンのC35〜C44部分は、非酸素含有溶媒中のMeSiなどのカチオンにポリエーテル型キャビティを提供し、これは平衡をハリコンドリンAに有利にシフトさせる(スキーム5)。酸素含有溶媒では、キャビティ効果は溶媒によって相殺され、ハリコンドリンAのC38−O結合とC40−O結合との間の好ましくない双極子−双極子相互作用が、平衡をC38−epi−ハリコンドリンAにシフトさせる。
[5,5]−スピロケタール挙動に関する洞察に基づいて、ハリコンドリンAの全合成が、立体選択的な様式で完了された。すなわち、PPTSステップで得られた生成物混合物を、TMSOTf促進平衡化に供し、続いてクロマトグラフィー分離して、20から、合成ハリコンドリンA(21)を39%の全収率で、C38−epi−ハリコンドリンA(22、約3%)と共に得た。
ノルハリコンドリンA(24)を、19と23のカップリングを用いて合成した(スキーム7)15。23は、ノルハリコンドリンBの合成に使用された左半分であることに留意すべきである16。こうして得られた合成ノルハリコンドリンA(24)は、天然のノルハリコンドリンAと同一であることが確認され(H−および13C−NMR、HR−MS、TLC)、これにより、ハリコンドリン右半分19の構造を確立した。注目すべきことには、ノルハリコンドリンA(24)は、このクラスの天然物の構造解明、すなわち、そのp−ブロモフェナシルエステルのX線構造分析において、中心的な役割を果たした。まとめると、現在のハリコンドリンA合成に使用された2つのビルディングブロック5および19の立体化学が、明確に確立された。
スキーム7
試薬および条件.(a)スキーム6のステップaと同一。83%の全収率。(b)1−4.スキーム6のステップbと同一。5.LiOH、aq. THF、rt;24の単離収率30%、5ステップ。
C38、C40、およびC44の3つのキラル中心が、エノン20からの変換において導入され、最終生成物を得た。ノルハリコンドリンA(24)が、実質的に同じ手順を用いて首尾よく得られたという事実は、新たに導入された3つのキラル中心が、ハリコンドリンクラスの天然産物に存在するそれらと一致することを、強く示唆している。詳細なNMR分析は、さらなる証拠を提供した。図4のパネルは、ノルハリコンドリンAと合成ハリコンドリンA(濃いグレー)、および合成ハリコンドリンAとホモハリコンドリンA(薄いグレー)との間の、プロトン化学シフトの差異をまとめたものである。この比較は、これら3種のハリコンドリンが同一の右半分構造を共有することを実証する。同様に、図5のパネルは、合成ハリコンドリンAとハリコンドリンB(濃いグレー)、およびハリコンドリンCと合成ハリコンドリンA(薄いグレー)との間の、プロトン化学シフトの差異を示しており、これにより、これら3種のハリコンドリンが、同一の左半分構造を有することを実証する。この2つのNMR比較は、全合成によって得られたハリコンドリンAが、ユニークな化合物であることを再び証明した。
本明細書に提供されるのは、ハリコンドリンA、ホモハリコンドリンA、およびノルハリコンドリンAならびにそれらの類似体の合成のための、合成中間体である。1つの側面において、提供されるのは、式(A−1):
式中、
P17、RP18およびRP19は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
は、水素またはハロゲンである、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(B−1):
式中、
P17およびRP18は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
Z2は、ハロゲンまたは脱離基であり;および
Z3は、ハロゲンである、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(C−1):
式中、
Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
Z2は、ハロゲンまたは脱離基であり;
Z3は、ハロゲンであり;
は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(D−1):
式中、
Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
Z4は、−CHORZ4aまたは−CHOであり、式中RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
P4およびRP5は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(E−1):
式中、
Z4は、−CHORZ4aまたは−CHOであり、式中RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
P4は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(F−1):
式中、
P1、RP2、RP3、RP4、RP6およびRP7は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(G−1):
式中、
P8、RP9、RP10、およびRP11は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(H−1):
式中、
P12、RP13、RP14、RP15およびRP16は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができ;
は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(I−1):
式中、
P1、RP2、RP3、RP6およびRP7は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;および
Xはハロゲンである、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(J−1):
式中、
Z5は、−CHORZ5aまたは−CHOであり、式中RZ5aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
Z4は、−CHORZ4aまたは−CHOであり、式中RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
P4およびRP5は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;および
の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
基を形成することができる、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(K−1):
式中、
P8、RP9およびRP10は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および
Xはハロゲンである、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、式(L−1):
式中、
P12、RP13、RP14、およびRP16は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;および
Xはハロゲンである、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩である。
別の側面において、提供されるのは、以下のいずれかの化合物である:
基XおよびX
本明細書に一般的に記載されるように、Xは、ハロゲン(例えば、−F、−Cl、−Br、または−I)である。ある態様において、Xは臭素である。ある態様において、Xはヨウ素である。
本明細書に一般的に記載されるように、Xは、水素またはハロゲン(例えば、−F、−Cl、−Brまたは−I)である。ある態様において、Xは臭素である。ある態様において、Xはヨウ素である。
基RZ1、RZ4、RZ5、RZ1a、RZ4a、およびRZ5a
本明細書に一般的に記載されているように、RZ1は−COZ1aであり、式中、RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基である。ある態様において、RZ1aは水素である。ある態様において、RZ1aは置換または非置換アルキルである。ある態様において、RZ1aは置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ1aは置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ1aは非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ1aはメチルである。ある態様において、RZ1aはエチルである。ある態様において、RZ1aはプロピルである。ある態様において、RZ1aはイソプロピルである。ある態様において、RZ1aはt−ブチルである。ある態様において、RZ1aは酸素保護基である。ある態様において、RZ1aはシリル保護基である。ある態様において、RZ1aはトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RZ1aはt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RZ1aはトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RZ1aはトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RZ1aはt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RZ1aはトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RZ1aはベンジル保護基である。ある態様において、RZ1aはp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RZ1aはアシル保護基である。ある態様において、RZ1aはアセチル保護基である。ある態様において、RZ1aはベンゾイル保護基である。ある態様において、RZ1aはp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RZ1aはピバロイル保護基である。ある態様において、RZ1aはt−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RZ1aはアセタール保護基である。ある態様において、RZ1aはテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RZ1aはアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RZ1aはエトキシエチル保護基である。
本明細書に一般的に記載されているように、RZ4は−CHORZ4aまたは−CHOあり、式中、RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基である。ある態様において、RZ4aは水素である。ある態様において、RZ4aは置換または非置換アルキルである。ある態様において、RZ4aは置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ4aは置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ4aは非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ4aはメチルである。ある態様において、RZ4aはエチルである。ある態様において、RZ4aはプロピルである。ある態様において、RZ4aはイソプロピルである。ある態様において、RZ4aはt−ブチルである。ある態様において、RZ4aは酸素保護基である。ある態様において、RZ4aはシリル保護基である。ある態様において、RZ4aはトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RZ4aはt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RZ4aはトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RZ4aはトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RZ4aはt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RZ4aはトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RZ4aはベンジル保護基である。ある態様において、RZ4aはp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RZ4aはアシル保護基である。ある態様において、RZ4aはアセチル保護基である。ある態様において、RZ4aはベンゾイル保護基である。ある態様において、RZ4aはp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RZ4aはピバロイル保護基である。ある態様において、RZ4aはt−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RZ4aはアセタール保護基である。ある態様において、RZ4aはテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RZ4aはアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RZ4aはエトキシエチル保護基である。
本明細書に一般的に記載されているように、RZ5は−CHORZ5aまたは−CHOあり、式中、RZ5aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基である。ある態様において、RZ5aは水素である。ある態様において、RZ5aは置換または非置換アルキルである。ある態様において、RZ5aは置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ5aは置換または非置換分枝C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ5aは非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ5aはメチルである。ある態様において、RZ5aはエチルである。ある態様において、RZ5aはプロピルである。ある態様において、RZ5aはイソプロピルである。ある態様において、RZ5aはt−ブチルである。ある態様において、RZ5aは酸素保護基である。ある態様において、RZ5aはシリル保護基である。ある態様において、RZ5aはトリアルキルシリル保護基である。ある態様において、RZ5aはt−ブチルジメチルシリル保護基である。ある態様において、RZ5aはトリメチルシリル保護基である。ある態様において、RZ5aはトリエチルシリル保護基である。ある態様において、RZ5aはt−ブチルジフェニルシリル保護基である。ある態様において、RZ5aはトリイソプロピルシリル保護基である。ある態様において、RZ5aはベンジル保護基である。ある態様において、RZ5aはp−メトキシベンジル保護基である。ある態様において、RZ5aはアシル保護基である。ある態様において、RZ5aはアセチル保護基である。ある態様において、RZ5aはベンゾイル保護基である。ある態様において、RZ5aはp−ニトロベンゾイル保護基である。ある態様において、RZ5aはピバロイル保護基である。ある態様において、RZ5aはt−ブチルカーボネート(BOC)保護基である。ある態様において、RZ5aはアセタール保護基である。ある態様において、RZ5aはテトラヒドロピラニル保護基である。ある態様において、RZ5aはアルコキシアルキル保護基である。ある態様において、RZ5aはエトキシエチル保護基である。
基RZ2およびRZ3
本明細書に一般的に記載されるように、RZ2は、ハロゲン(例えば、−F、−Cl、−Br、または−I)または脱離基である。ある態様において、RZ2は塩素である。ある態様において、RZ2は臭素である。ある態様において、Xはヨウ素である。
本明細書に一般的に記載されるように、RZ3はハロゲン(例えば、−F、−Cl、−Brまたは−I)である。ある態様において、RZ3は臭素である。ある態様において、RZ3はヨウ素である。
合成の一般的記載
本発明のハリコンドリンA、ノルハリコンドリンAおよびホモハリコンドリンAならびに類似体の調製が、本明細書にさらに記載される。しかしながら、これらの化合物を合成する以下の記載は、それらの調製の多くの方法の1つであり、本発明全体を限定するものではない。
ある態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩の調製は、式(F−1)の中間体化合物またはその塩を環化することを含む(スキームS1参照)。ある態様において、式(F−1)の化合物が保護されている場合(例えば、シリルまたはベンジル保護基で)、合成経路は、環化の前に脱保護ステップを含む。ある態様において、式(F−1)の化合物の脱保護は、フッ化物源(例えば、TBAF、HF・ピリジン)を含む。ある態様において、式(F−1)の化合物の脱保護は、水素化分解(例えば、パラジウムまたはニッケル触媒およびH)または酸化(例えば、DDQ)ステップを含む。ある態様において、環化条件は酸を含む。ある態様において、環化条件は、ブレンステッド酸(すなわち、H源)を含む。ある態様において、環化条件は、有機酸(例えば、PPTS)を含む。ある態様において、環化条件は、式(I)の化合物を単一のジアステレオマーとして提供する。ある態様において、環化条件は、2つのエピマーC38ケタールのうちの1つが豊富な、ジアステレオマー混合物を提供する。ある態様において、合成経路は、式(I)の化合物を2つのエピマーC38ケタールのうちの1つで豊富にする、平衡化ステップを含む。ある態様において、平衡化ステップは、式(I)の化合物を、(R)−エピマー中で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、式(I)の化合物を、(R)−エピマー中に2:1、3:1、4:1、5:1または>5:1の範囲で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、式(I)の化合物を、(S)−エピマー中で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、式(I)の化合物を、(S)−エピマー中に2:1、3:1、4:1、5:1、10:1または>10:1の範囲で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、ルイス酸を含む。ある態様において、平衡化ステップは、シリルルイス酸(例えば、四ハロゲン化ケイ素、およびハロゲン化有機ケイ素またはトリフレート)を含む。ある態様において、平衡化ステップは、トリメチルシリルトリフレートを含む。ある態様において、平衡化ステップは、溶媒を含む。ある態様において、平衡化ステップは、ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン)またはエーテル溶媒(例えば、ジエチルエーテル)を含む。
スキームS1
ある態様において、C38 epi−ハリコンドリンAの調製は、ハリコンドリンAのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む。ある態様において、ハリコンドリンAの調製は、C38 epi−ハリコンドリンAのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む(スキームS1a参照)。
スキームS1a
ある態様において、C38 epi−ノルハリコンドリンAの調製は、ノルハリコンドリンAのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む。ある態様において、ノルハリコンドリンAの調製は、C38 epi−ノルハリコンドリンAのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む(スキームS1b参照)。
スキームS1b
ある態様において、C38 epi−ホモハリコンドリンAの調製は、ホモハリコンドリンAのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む。ある態様において、ホモハリコンドリンAの調製は、C38 epi−ホモハリコンドリンAのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む(スキームS1c参照)。
スキームS1c
ある態様において、C38 epi−ハリコンドリンBの調製は、ハリコンドリンBのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む。ある態様において、ハリコンドリンBの調製は、C38 epi−ハリコンドリンBのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む(スキームS1d参照)。
スキームS1d
ある態様において、C38 epi−ノルハリコンドリンBの調製は、ノルハリコンドリンBのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む。ある態様において、ノルハリコンドリンBの調製は、C38 epi−ノルハリコンドリンBのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む(スキームS1e参照)。
スキームS1e
ある態様において、C38 epi−ホモハリコンドリンBの調製は、ホモハリコンドリンBのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む。ある態様において、ホモハリコンドリンBの調製は、C38 epi−ホモハリコンドリンBのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む(スキームS1f参照)。
スキームS1f
ある態様において、C38 epi−ハリコンドリンCの調製は、ハリコンドリンCのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む。ある態様において、ハリコンドリンCの調製は、C38 epi−ハリコンドリンCのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む(スキームS1g参照)。
スキームS1g
ある態様において、C38 epi−ノルハリコンドリンCの調製は、ノルハリコンドリンCのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む。ある態様において、ノルハリコンドリンCの調製は、C38 epi−ノルハリコンドリンCのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む(スキームS1h参照)。
スキームS1h
ある態様において、C38 epi−ホモハリコンドリンCの調製は、ホモハリコンドリンCのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む。ある態様において、ホモハリコンドリンCの調製は、C38 epi−ホモハリコンドリンCのC38ケタール立体中心の、酸媒介平衡化を含む(スキームS1i参照)。
スキームS1i
ある態様において、式(F−1)の化合物またはその塩の調製は、式(E−1)の中間体化合物またはその塩と、式(I−1)の中間体またはその塩を、結合することを含む(スキームS2参照)。ある態様において、RZ4が−CHORZ4aであり、RZ4aが保護基である場合、合成経路は、脱保護ステップを含む。ある態様において、RZ4aがシリル保護基(例えば、t−ブチルジメチルシリル)である場合、RZ4aの選択的脱保護は、穏やかなフッ化物源(例えば、TBAF、HF・ピリジン)を含む。ある態様において、RZ4が−CHOHである場合、合成経路は、酸化ステップを含む。ある態様において、RZ4は、穏やかで選択的な条件下(例えば、Dess-Martinペルヨージナン、SO・ピリジン、またはSwern酸化)で、アルデヒド(−CHO)に酸化される。式(E−1)の化合物を、式(I−1)の化合物と、還元カップリング条件下で結合させる。ある態様において、式(E−1)の化合物を式(I−1)の化合物と結合するために使用される条件は、遷移金属(例えば、ニッケルまたはクロム)を含む。ある態様において、カップリング反応は、遷移金属中で触媒的である(例えば、2〜40mol%)。ある態様において、カップリング反応は、遷移金属中で化学量論的である(例えば、1〜3当量)。ある態様において、カップリングは、配位子または連結された遷移金属錯体を含む(例えば、スキーム4を参照)。式(E−1)と式(I−1)の化合物を結合するために使用される反応は、式(F−1)の化合物を提供するために酸化されるべき中間ヒドロキシ基を提供する。ある態様において、酸化は、穏やかで選択的な条件下(例えば、Dess-Martinペルヨージナン、SO・ピリジン、またはSwern酸化)で実施される。
スキームS2
ある態様において、式(E−1)の化合物またはその塩の調製は、式(D−1)の中間体化合物またはその塩を環化することを含む(スキームS3参照)。RZ1が−COZ1aであり、RZ1aが水素でなく、かつ/またはRP5がアシル保護基である、ある態様において、合成経路は、環化前に脱保護ステップを含む。ある態様において、脱保護条件は、加水分解反応を含む。ある態様において、脱保護条件は、塩基(例えば、水酸化リチウム、ナトリウムまたはカリウム)を含む。ある態様において、環化反応は、大環状化合物(例えば、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物(Shiina試薬)または2,4,6−トリクロロベンゾイルクロライド(Yamaguchi試薬))を含む。
スキームS3
ある態様において、式(D−1)の化合物またはその塩の調製は、式(C−1)の中間体化合物またはその塩と、式(J−1)の中間体またはその塩を結合させることを含む(スキームS4参照)。式(C−1)の化合物を式(J−1)の化合物と、還元カップリング条件下で結合させる。ある態様において、式(C−1)の化合物を式(J−1)の化合物と結合させるために使用される条件は、遷移金属(例えば、ニッケルまたはクロム)を含む。ある態様において、カップリング反応は、遷移金属中で触媒的である(例えば、2〜40mol%)。ある態様において、カップリング反応は、遷移金属中で化学量論的である(例えば、1〜3当量)。ある態様において、カップリングは、配位子または連結された遷移金属錯体を含む(例えば、スキーム4を参照)。ある態様において、式(C−1)の化合物と(J−1)の化合物の還元カップリング後、合成経路は、分子内フラン環化反応を含む。ある態様において、フラン環化反応条件は、脱離基の、塩基(例えば、LDAまたはLiHMDSなどのアミドまたはシラジド(silazide)塩基)を使用して生成される中間体オキシアニオンによる、置き換えを含む。ある態様において、フラン環化反応条件は、1または2以上の銀塩(例えば、AgO、AgOTf)を使用した、ハロゲン化物のヒドロキシル基による置き換えを含む。ある態様において、RZ3は臭素であり、RZ2は塩素である。
スキームS4
ある態様において、式(C−1)の化合物またはその塩の調製は、式(B−1)の中間体化合物またはその塩を環化することを含む(スキームS5参照)。ある態様において、環化反応条件は、中間体のエポキシ化反応または酸化反応を含む。ある態様において、エポキシ化反応または酸化反応は、有機酸化剤(例えば、ジメチルジオキシランまたはt−ブチルヒドロペルオキシド)を含む。ある態様において、環化条件は酸を含む。ある態様において、環化条件は、ブレンステッド酸(すなわち、H源)を含む。ある態様において、環化条件は、有機酸(例えば、カンファースルホン酸)を含む。ある態様において、(D−1)の化合物のRおよび/またはRがヒドロキシル基である場合、一方または両方の基は任意に保護される。ある態様において、RおよびRの両方は、アセタールまたはケタール保護基(例えば、アセトニドまたはp−メトキシフェニル基)として保護される。
スキームS5
ある態様において、式(B−1)の化合物またはその塩の調製は、式(A−1)の中間体化合物またはその塩と、中間体アルデヒドまたはその塩とを結合させることを含む(スキームS6参照)。式(A−1)の化合物とアルデヒドを、還元カップリング条件下で結合させる。ある態様において、式(A−1)の化合物をアルデヒドと結合させるために使用される条件は、遷移金属(例えば、ニッケルまたはクロム)を含む。ある態様において、カップリング反応は、遷移金属中で触媒的である(例えば、2〜40mol%)。ある態様において、カップリング反応は、遷移金属中で化学量論的である(例えば、1〜3当量)。ある態様において、カップリングは、配位子または連結された遷移金属錯体を含む(例えば、スキーム4を参照)。ある態様において、式(A−1)の化合物とアルデヒドとの還元カップリングに続いて、合成経路は酸化ステップを含む。ある態様において、酸化は、穏やかで選択的な条件下で実施される(例えば、Dess-Martinペルヨージナン、SO・ピリジン、またはSwern酸化)。ある態様において、酸化反応後、RP18および/またはRP19が保護基である場合、合成経路は選択的脱保護ステップを含む。ある態様において、RP18および/またはRP19がシリル保護基(例えば、t−ブチルジメチルシリル)である場合、RP18および/またはRP19の選択的脱保護は、穏やかなフッ化物源(例えば、TBAF、HF・ピリジン)を含む。ある態様において、任意の脱保護反応後、合成経路は、分子内フラン環化反応を含む。ある態様において、環化反応は、オキシアニオン中間体を介して進行する、共役付加反応を含む。ある態様において、脱保護および共役付加反応は、単一ステップで生じる。ある態様において、環化条件は、酸または塩基を含む。ある態様において、式(B−1)の化合物は単一の(E)アルケン立体異性体として形成される。ある態様において、(E)および(Z)アルケン立体異性体の混合物が形成される(例えば、(E)異性体と(Z)異性体の比が、1:1、2:1、5:1、>5:1、1:2、1:5または>1:5である)。
スキームS6
ある態様において、式(II)の化合物またはノルハリコンドリンAまたはその薬学的に許容し得る塩の調製は、式(G−1)の中間体化合物またはその塩を、環化することを含む(スキームS7参照)。ある態様において、式(G−1)の化合物が保護される場合(例えば、シリルまたはベンジル保護基で)、合成経路は、脱保護ステップを環化前に含む。ある態様において、式(G−1)の化合物の脱保護は、フッ化物源(例えば、TBAF、HF・ピリジン)を含む。ある態様において、式(G−1)の化合物の脱保護は、水素化分解(例えば、パラジウムまたはニッケル触媒およびH)または酸化(例えば、DDQ)ステップを含む。ある態様において、環化条件は酸を含む。ある態様において、環化条件は、ブレンステッド酸(すなわち、H源)を含む。ある態様において、環化条件は、有機酸(例えば、PPTS)を含む。ある態様において、環化条件は、式(II)の化合物またはノルハリコンドリンAを、単一のジアステレオマーとして提供する。ある態様において、環化条件は、2つのエピマーC38ケタールのうちの1つが豊富にされたジアステレオマー混合物を提供する。ある態様において、合成経路は、式(II)の化合物またはノルハリコンドリンAを、2つのエピマーC38ケタールのうちの1つで豊富にする、平衡化ステップを含む。ある態様において、平衡化ステップは、式(II)の化合物またはノルハリコンドリンAを、(R)−エピマー中で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、式(II)の化合物またはノルハリコンドリンAを、(R)−エピマー中に2:1、3:1、4:1、5:1または>5:1の範囲で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、式(II)の化合物またはノルハリコンドリンAを、(S)−エピマー中で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、式(II)の化合物またはノルハリコンドリンAを、(S)−エピマー中に2:1、3:1、4:1、5:1、10:1または>10:1の範囲で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、ルイス酸を含む。ある態様において、平衡化ステップは、シリルルイス酸(例えば、四ハロゲン化ケイ素、およびまたはハロゲン化有機ケイ素またはトリフレート)を含む。ある態様において、平衡化ステップは、トリメチルシリルトリフレートを含む。ある態様において、平衡化ステップは溶媒を含む。ある態様において、平衡化ステップは、ハロゲン化(例えば、ジクロロメタン)またはエーテル(例えば、ジエチルエーテル)溶媒を含む。ある態様において、Rが水素でない場合、合成経路は、塩基(例えば、水酸化リチウム、ナトリウムまたはカリウム)を含む加水分解ステップを含む。
スキームS7
ある態様において、式(G−1)の化合物またはその塩の調製は、式(E−1)の中間体化合物またはその塩と、式(K−1)の中間体またはその塩を、結合することを含む(スキームS8参照)。ある態様において、RZ4が−CHORZ4aであり、RZ4aが保護基である場合、合成経路は、脱保護ステップを含む。ある態様において、RZ4aがシリル保護基(例えば、t−ブチルジメチルシリル)である場合、RZ4aの選択的脱保護は、穏やかなフッ化物源(例えば、TBAF、HF・ピリジン)を含む。ある態様において、RZ4が−CHOHである場合、合成経路は、酸化ステップを含む。ある態様において、RZ4は、穏やかで選択的な条件下(例えば、Dess-Martinペルヨージナン、SO・ピリジン、またはSwern酸化)で、アルデヒド(−CHO)に酸化される。式(E−1)の化合物を、式(K−1)の化合物と、還元カップリング条件下で結合させる。ある態様において、式(E−1)の化合物を式(K−1)の化合物と結合するために使用される条件は、遷移金属(例えば、ニッケルまたはクロム)を含む。ある態様において、カップリング反応は、遷移金属中で触媒的である(例えば、2〜40mol%)。ある態様において、カップリング反応は、遷移金属中で化学量論的である(例えば、1〜3当量)。ある態様において、カップリングは、配位子または連結された遷移金属錯体を含む(例えば、スキーム4を参照)。式(E−1)と式(K−1)の化合物を結合するために使用される反応は、式(G−1)の化合物を提供するために酸化されるべき中間ヒドロキシ基を提供する。ある態様において、酸化は、穏やかで選択的な条件下(例えば、Dess-Martinペルヨージナン、SO・ピリジン、またはSwern酸化)で実施される。
スキームS8
ある態様において、式(III)の化合物またはホモハリコンドリンAまたはその薬学的に許容し得る塩の調製は、式(H−1)の中間体化合物またはその塩を環化することを含む(スキームS9参照)。ある態様において、式(H−1)の化合物が保護されている場合(例えば、シリルまたはベンジル保護基で)、合成経路は、環化の前に脱保護ステップを含む。ある態様において、式(G−1)の化合物の脱保護は、フッ化物源(例えば、TBAF、HF・ピリジン)を含む。ある態様において、式(H−1)の化合物の脱保護は、水素化分解(例えば、パラジウムまたはニッケル触媒およびH)または酸化(例えば、DDQ)ステップを含む。ある態様において、環化条件は酸を含む。ある態様において、環化条件は、ブレンステッド酸(すなわち、H源)を含む。ある態様において、環化条件は、有機酸(例えば、PPTS)を含む。ある態様において、環化条件は、式(III)の化合物またはホモハリコンドリンAを単一のジアステレオマーとして提供する。ある態様において、環化条件は、2つのエピマーC38ケタールのうちの1つが豊富にされたジアステレオマー混合物を提供する。ある態様において、合成経路は、式(III)の化合物またはホモハリコンドリンAを2つのエピマーC38ケタールのうちの1つで豊富にする、平衡化ステップを含む。ある態様において、平衡化ステップは、式(III)の化合物またはホモハリコンドリンAを、(R)−エピマー中で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、式(III)の化合物またはホモハリコンドリンAを、(R)−エピマー中に2:1、3:1、4:1、5:1または>5:1の範囲で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、式(III)の化合物またはホモハリコンドリンAを、(S)−エピマー中で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、式(III)の化合物またはホモハリコンドリンAを、(S)−エピマー中に2:1、3:1、4:1、5:1、10:1または>10:1の範囲で豊富にする。ある態様において、平衡化ステップは、ルイス酸を含む。ある態様において、平衡化ステップは、シリルルイス酸(例えば、四ハロゲン化ケイ素、およびハロゲン化有機ケイ素またはトリフレート)を含む。ある態様において、平衡化ステップは、トリメチルシリルトリフレートを含む。ある態様において、平衡化ステップは、溶媒を含む。ある態様において、平衡化ステップは、ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン)またはエーテル溶媒(例えば、ジエチルエーテル)を含む。
スキームS9
ある態様において、式(H−1)の化合物またはその塩の調製は、式(E−1)の中間体化合物またはその塩と、式(L−1)の中間体またはその塩を、結合することを含む(スキームS2参照)。ある態様において、RZ4が−CHORZ4aであり、RZ4aが保護基である場合、合成経路は、脱保護ステップを含む。ある態様において、RZ4aがシリル保護基(例えば、t−ブチルジメチルシリル)である場合、RZ4aの選択的脱保護は、穏やかなフッ化物源(例えば、TBAF、HF・ピリジン)を含む。ある態様において、RZ4が−CHOHである場合、合成経路は、酸化ステップを含む。ある態様において、RZ4は、穏やかで選択的な条件下(例えば、Dess-Martinペルヨージナン、SO・ピリジン、またはSwern酸化)で、アルデヒド(−CHO)に酸化される。式(E−1)の化合物を、式(L−1)の化合物と、還元カップリング条件下で結合させる。ある態様において、式(E−1)の化合物を式(L−1)の化合物と結合するために使用される条件は、遷移金属(例えば、ニッケルまたはクロム)を含む。ある態様において、カップリング反応は、遷移金属中で触媒的である(例えば、2〜40mol%)。ある態様において、カップリング反応は、遷移金属中で化学量論的である(例えば、1〜3当量)。ある態様において、カップリングは、配位子または連結された遷移金属錯体を含む(例えば、スキーム4を参照)。式(E−1)と式(L−1)の化合物を結合するために使用される反応は、式(H−1)の化合物を提供するために酸化されるべき中間ヒドロキシ基を提供する。ある態様において、酸化は、穏やかで選択的な条件下(例えば、Dess-Martinペルヨージナン、SO・ピリジン、またはSwern酸化)で実施される。
スキームS10
本明細書に記載の本発明がより十分理解されるように、以下の実施例を記載する。本出願に記載された合成および生物学的実施例は、本明細書に提供される化合物、医薬組成物および方法を説明するために提供され、これはそれらの範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
例1.化合物の合成
本明細書で提供される化合物は、容易に入手可能な出発物質から、以下の一般的な方法および手順を使用して調製することができる。典型的または好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力等)が与えられている場合、特に記載がない限り、他のプロセス条件も使用できることが理解されるであろう。最適な反応条件は、使用される特定の反応物または溶媒によって変化し得るが、かかる条件は、当業者により日常的な最適化手順によって決定することができる。
一般的な手順および方法
NMRスペクトルは、Varian Inovaの600MHz、500MHz、または400MHz分光計で記録した。化学シフトは百万分率(ppm)で報告する。H NMRスペクトル(CDCl、Cおよび/またはCDOD)については、残留溶媒ピークを内部標準として使用し(CDCl中で7.26ppm;C中で7.16ppm;CDOD中で3.31ppm)、一方13C NMRについては、中心溶媒ピークを標準とした(C中で128.0ppm、CDOD中で49.0ppm)。旋光度は、Perkin-Elmer 241偏光計を用いて20℃で測定した。IRスペクトルは、Bruker Alpha FT-IR分光計で記録した。分析および半調製薄層クロマトグラフィー(TLC)を、E.MerckプレコートTLCプレート、シリカゲル60F254、層の厚さ0.25および1.00mmでそれぞれ実施した。TLCプレートを、p−アニスアルデヒドまたはリンモリブデン酸染色で染色することにより、視覚化した。フラッシュクロマトグラフィー分離は、E. Merck Kieselgel 60(230〜400)メッシュシリカゲルで行った。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を、Waters 1525を用いて、シリカゲル(7.0μm)を充填した21.2×250mmサイズのカラム(Zobrax SIL)を取り付けたUV分光光度検出器(254nm、Waters 2489)で行った。全ての水分に敏感な反応は、不活性雰囲気下で行った。反応容器をオーブン乾燥し、真空(1mmHg)下で冷却した。試薬および溶媒は商業的等級であり、特記しない限り、供給された状態で使用した。
8からのE−9およびZ−9の合成、およびE−9からのβ−10の合成については、Yamamoto, A; Ueda, A.; Bremond, P.; Tiseni, P. S.; Kishi, Y. J. Am. Chem. Soc. 2012, 134, 893を参照のこと。
化合物11:
DMF(0.35mL)中のジオール(7.3mg、18μmol)およびp−アニスアルデヒドジメチルアセタール(30μL、0.18mmol)に、カンファースルホン酸(CSA、0.2mg、0.9μmol)を室温で添加し、反応混合物を100℃で7時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液でクエンチし、EtOで3回抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗生成物を分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)により精製して、アセタール11(6.2mg、67%)を白色固体として得た。
11:

化合物α−10:
アセトン(0.20mL)中のZ−エノンZ−9(2.0mg、3.9μmol)の溶液に、新たに調製したジメチルジオキシラン17(DMDO、アセトン(acetone)中0.08M、98μL、7.8μmol)溶液を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物を窒素気流により蒸発させた。上記の粗物質をTHF(0.20mL)に溶解し、HF・ピリジン錯体(70%HF含有量、2.0μL、78μmol)を反応液に室温で加えた。室温で3時間撹拌した後、ウェット(wet)のCHCl(0.20mL)を反応混合物に加え、これをさらに室温で11時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液でクエンチし、EtOAcで4回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を分取TLC(EtOAc/ヘキサン=2:1、2回展開)で精製して、α−10(0.8mg、Z−9からの全収率50%)を得た。
α−10:

p−アニシリデンアセタール6aのNOE実験:
CHCl(16mL)中のアルコールS−118(653mg、2.38mmol、>99%ee)の溶液に、固体NaHCO(1.00g、11.9mmol)およびDess-Martinペルヨージナン(1.51g、3.57mmol)を室温で一度に加え、同じ温度で1.5時間撹拌した。この溶液を、10wt.%Na水溶液および飽和NaHCO水溶液でクエンチし、30分間激しく撹拌した。水相をCHClで3回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥した。粗物質をシリカゲルでのショートカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%EtOAc)により精製して、アルデヒド13a(590mg、91%)を無色油状物として得た。この物質を、さらに精製することなく直ちに次のステップに使用した。
13a:

化合物S−6:
MeCN(40mL)中のTBDPS−エーテルS−218(3.10g、8.05mmol、>99%ee)およびピリジン(3.25mL、40.3mmol)の撹拌した溶液に、HF・ピリジン錯体(70%HF含量、1.46mL、56.4mmol)を0℃で加えた19。室温で10時間撹拌した後、反応混合物を、飽和NaHCO水溶液および固体NaHCOで0℃にて慎重にクエンチした。水相をEtOAcで3回抽出し、合わせた有機相を、1MのHCl水溶液およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン中10%、次いで40%のEtOAc)で精製して、アルコールS−3(1.13g、97%)を、無色油状物として得た。
CHCl(26mL)中のアルコールS−3(1.13g、7.74mmol)の溶液に0℃で、ピリジン(1.25mL、15.5mmol)、塩化ピバロイル(1.42mL、11.6mmol)、および4−ジメチルアミノピリジン(94.4mg、0.774mmol)を加え、反応物を室温で5時間撹拌した。0℃に冷却した後、反応混合物にMeOH(0.7mL)を加え、0℃で5分間撹拌した。得られた混合物を、1MのHCl水溶液で0℃で慎重にクエンチし、水層をCHClで1回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン中5%EtOAc)により精製して、ピバロイルエステルS−4(1.60g、90%)を無色の油状物として得た。
CHCl(13.9mL)中のアルキン(alkyne)S−4(800mg、3.48mmol)の溶液に、B−ブロモ−9−BBN20溶液(CHCl中1M、10.4mL、10.4mmol)を0℃で滴下し、同じ温度で7時間撹拌した後、AcOH(1.19mL、20.9mmol)を添加した。室温で50分間撹拌した後、反応物を0℃に冷却し、3MのNaOH水溶液(8.35mL、25.1mmol)およびH溶液(HO中30%、11.8mL、104mmol)を注意深く添加し、0℃でさらに10分間撹拌した。反応混合物を、10wt.%Na水溶液でクエンチした。水相をCHClで3回抽出し、合わせた有機抽出物を、10wt.%Na3および飽和NaHCO水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、ヘキサン中の1%EtOで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、ブロモアルケンS−5(1.02g、94%)を、無色油状物として得た。
CHCl(33mL)中のブロモアルケンS−5(1.02g、3.28mmol)の溶液に−78℃で、DIBAL−H溶液(トルエン(toluene)中1M、6.56mL、6.56mmol)を添加し、同じ温度で30分撹拌した。反応混合物を、NaSO・10HOを加えて慎重にクエンチした。得られた白色懸濁液をセライトパッド(1cm)で濾過し、フィルターケーキをCHClで洗浄した。溶媒を除去した後、残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%、次いで20%のEtOAc)により精製して、アルコールS−6(704mg、95%)を無色油状物として得た。
S−6:

化合物S−7:
CHCl(0.10mL)中のアルコールS−6(2.2mg、9.7μmol)の溶液に、4−アセチルフェニルイソシアネート(1.9mg、11.6μmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.2mg、2μmol)を室温で加えた。反応混合物を同じ温度で1時間撹拌した後、飽和NaHCO水溶液でクエンチした。水相をEtOAcで2回抽出し、合わせた有機相を乾燥し(NaSO)、真空で濃縮した。残留物を分取TLC(ヘキサン中30%EtOAc)で精製して、ウレタンS−7(3.2mg、86%)を白色固体として得た。S−7のラセミ試料もまた、脚注3の化合物8のラセミアルコールから、第2級アルコールの塩素化に続いて上記5ステップのプロトコールを経て調製した。ウレタンS−7の光学純度は、HPLC分析によって>99%eeと決定された(チャートS1)。HPLC条件。カラム:chiralpakOJ−H;溶媒系:ヘキサン/i−プロパノール/ジエチルアミン=85%/15%/0.1%;流速=1.0mL/分;検出器=277nmでのUV;保持時間:(R)−および(S)−エナンチオマーについてそれぞれ40.4および37.0分。
アルコールS−6の光学純度を、S−6から調製した4−アセチルフェニルウレタン誘導体S−7のHPLC分析(OJ−Hキラルカラム)により、>99%eeと決定した。
化合物13b:
CHCl(31mL)中のアルコールS−6(701mg、3.09mmol)の溶液に、NaHCO(2.60g、30.9mmol)およびDess-Martinペルヨージナン(1.97g、4.64mmol)を室温で添加し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、10wt.%Naおよび飽和NaHCO水溶液でクエンチし、30分間激しく撹拌した。水相をCHClで3回抽出し、合わせた有機相を、10wt.%Naおよび飽和NaHCO水溶液で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去した後、粗物質をショートシリカゲルカラム(ヘキサン中5%EtOAc)でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、アルデヒド13b(635mg、91%)を無色油状物として得た。この物質を、さらに精製することなく直ちに次のステップに使用した。
13b:

化合物14a:
グローブボックス中のCrCl(41.6mg、0.338mmol)、(R)−スルホンアミド配位子I21(116mg、0.372mmol)、およびプロトンスポンジ(proton sponge)(79.6mg、0.372mmol)の混合物に、MeCN(4.2mL)を添加し、室温で1時間撹拌した。別のフラスコ中で、ヨウ化物12(1.30g、1.69mmol)、アルデヒド13a(552mg、2.03mmol)、NiCl・2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン錯体(NiCl・DMP、0.055mg、0.00017mmol、LiCl中でドープ)、LiCl(143mg、3.38mmol)、Mn(186mg、3.38mmol)、CpZrCl(493mg、1.69mmol)を一緒に混合し、Cr錯体溶液をフラスコに移した。追加のNiCl・DMP(それぞれ0.055mg、0.00017mmol)を4時間後および8時間後に加え、反応物を室温でさらに12時間撹拌した。反応物をグローブボックスから取り出し、EtOAcで希釈した。フロリジルを添加し、懸濁液を30分間激しく撹拌した。得られた懸濁液をシリカゲルのショートパッド(1cm、EtOAc)で濾過し、濃縮した。粗物質を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中5%、次いで15%EtOAc)により精製して、アルコールS−8(1.32g、85%)を得た。
CHCl(28mL)中のプロパルギルアルコールS−8(1.32g、1.44mmol)の溶液に、NaHCO(1.21g、14.4mmol)およびDess-Martinペルヨージナン(916mg、2.16mmol)を室温で添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を、10wt.%Na水溶液および飽和NaHCO水溶液でクエンチし、30分間激しく撹拌した。水相をCHClで3回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%EtOAc)により精製して、イノン14a(1.28g、97%)を無色油状物として得た。
14a:

化合物E−15aおよびZ−15a:
プラスチックバイアル中のピリジン(4.53mL、56.1mmol)およびMeCN(11.2mL)中のイノン14a(513mg、0.561mmol)の0℃の溶液に、HF・ピリジン錯体(70%HF含量、1.45mL、56.1mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、飽和NaHCO水溶液および固体NaHCOで注意深く中和した。混合物をEtOAcで4回抽出し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗物質のH NMRは、E−15aとZ−5aとの10:1の比を示した。粗物質を、ヘキサン中10%、17.5%(E−15aについて)、次いで30%(Z−15aについて)のEtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、E−15a(238mg、62%)およびZ−15a(23.0mg、6%)を得た。これらのE−およびZ−化合物は平衡状態にあるので、精製された物質E−15aを、さらなる精製なしに直ちに次のステップに使用した。
E−15a:

化合物16および6a:
アセトン(11mL)中のエノンE−15a(238mg、0.347mmol)の溶液に0℃で、DMDO溶液(アセトン中0.08M、8.7mL、0.69mmol)を30分間かけて滴下した。反応物を0℃でさらに30分間撹拌し、溶媒を窒素気流により除去して、粗エポキシドS−9を得た。
残留物S−9をCHCl(6.9mL)に溶解し、ウェットのCHCl溶液(1mg/mL、0.35mL)中のCSAを、室温で添加した。
溶媒を蒸発させた後、得られたトリオールS−10をMeCN(6.9mL)に溶解し、HF・ピリジン(70%HF含有量、0.90mL、35mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液および固体のNaHCOで0℃で慎重にクエンチした。混合物をEtOAcで4回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40%、次いで60%EtOAc)により精製して、多環式ケタールS−11(128mg、63%)を白色泡状物として得た。
CHCl(20mL)中のジオールS−11の溶液に、p−アニスアルデヒドジメチルアセタール(0.348mL、2.05mmol)およびp−TsOH・HO(1.5mg、8.2μmol)を室温で加えた。薄紫色の溶液を室温で3時間撹拌し、EtN(0.1mL、無色透明溶液に変化)および飽和NaHCO水溶液でクエンチした。水相をEtOAcで3回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(過剰のジメチルアセタールを除去するためにCHCl、目的生成物を収集するためにヘキサン中30%EtOAc、次に出発物質を回収するためにヘキサン中60%EtOAc)により精製して、アニシリデンアセタール6aおよび16(204mg、71%、2:1)を、出発物質S−11(47.5mg、20%rsm)の回収と共に得た。これらのヨードオレフィン6aと末端アセチレン16を、以下の条件でHPLCにより分離した;カラム:Zobrax SIL、流速:5mL/分、溶出液:ヘキサン中30%EtOAc:保持時間、6aについて41.3分、および16について48.0分。
6a:
16:

化合物14b:
グローブボックス中のCrCl(47.0mg、0.382mmol)、(R)−スルホンアミド配位子I(131mg、0.420mmol)、およびプロトンスポンジ(89.9mg、0.420mmol)の混合物に、MeCN(4.8gmL)を添加し、室温で1時間撹拌した。別のフラスコ中で、ヨウ化物12(1.47g、1.91mmol)、アルデヒド13b(518mg、2.29mmol)、NiCl・2,9−ジエチル−1,10−フェナントロリン錯体(NiCl・DEP、0.070mg、0.00019mmol、LiCl中でドープ)、LiCl(162mg、3.82mmol)、Mn(210mg、3.82mmol)、CpZrCl(558mg、1.91mmol)を一緒に混合し、Cr錯体溶液をフラスコに移した。追加のNiCl・DEP(それぞれ0.070mg、0.00019mmol)を7時間後および19時間後に加え、反応物を室温でさらに2時間撹拌した。反応物をグローブボックスから取り出し、EtOAcで希釈した。フロリジルを添加し、懸濁液を30分間激しく撹拌した。得られた懸濁液をシリカゲルのショートパッド(1cm、EtOAc)で濾過し、濃縮した。粗物質をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中5%、次いで15%のEtOAc)により精製して、アルコールS−12(1.51g、91%)を得た。
CHCl(35mL)中のプロパルギルアルコールS−12(1.51g、1.74mmol)の溶液に、NaHCO(1.46g、17.4mmol)およびDess-Martinペルヨージナン(1.11g、2.61mmol)を室温で加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を10wt.%Na水溶液および飽和NaHCO水溶液でクエンチし、30分間激しく撹拌した。水相をCHClで3回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中5%EtOAc)により精製して、イノン14b(1.44g、96%)を無色油状物として得た。
14b:

化合物E−15bおよびZ−15b:
プラスチックバイアル中、ピリジン(12.5mL、155mmol)中のイノン14b(1.34g、1.55mmol)およびMeCN(31mL)の0℃の溶液に、HF・ピリジン錯体(70%HF含量、4.03mL、155mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、飽和NaHCO水溶液および固体NaHCOで注意深く中和した。混合物をEtOAcで4回抽出し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗物質のH NMRは、E−15bとZ−15bの10:1の比を示した。粗物質を、ヘキサン中10%、17.5%(E−15bについて)、次いで30%(Z−15bについて)のEtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、E−15b(581mg、59%)およびZ−15b(59.1mg、6%)を得た。これらの2つの化合物は平衡状態にあるので、精製された物質であるE−15bを、さらに精製することなく直ちに次のステップに使用した。
E−15b:

化合物S−15:
プラスチックバイアル中のE−15b(581mg、0.911mmol)のアセトン(18mL)溶液に、DMDO溶液(アセトン中0.08M、22.8mL、1.82mmol)を室温で一度に加えた。室温で15分間撹拌した後、反応混合物をヒュームフード内で窒素気流により濃縮して、エポキシドS−13を得た。
粗物質S−13をCHCl(9.0mL)に溶解し、ウェットのCHCl溶液(1mg/mL、2.0mL)中のCSAで室温で処理した。室温で5分間撹拌した後、溶媒を除去して、トリオールS−14を得た。
粗生成物S−14をMeCN(18mL)に溶解し、HF・ピリジン(70%HF含量、2.37mL、91.1mmol)を溶液に室温で添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液および固体のNaHCOで0℃で慎重にクエンチした。混合物をEtOAcで4回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の40%、次いで80%のEtOAc)により精製して、多環式ケタールS−15(3ステップで450mg、92%)を淡黄色非晶質として得た。
CHCl(84mL)中のジオールS−15(450mg、0.835mmol)の溶液に、p−アニスアルデヒドジメチルアセタール(0.71mL、4.18mmol)およびp−TsOH(3.2mg、16.7μmol)を室温で添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、その間に反応色が明るいピンク色になった。反応物を、トリエチルアミン(0.1mL、ピンク色が消失)および飽和NaHCO水溶液でクエンチした。有機相を分離し、水相をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗物質を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(過剰の試薬を除去するためにCHCl、所望の生成物について20%、30%、出発物質について40%、次いで60%)で精製して、アセタール6b(416mg、76%)を白色固体として、出発物質S−15(53.0mg、12%rsm)の回収と共に得た。
6b:
アルデヒド7の前駆体、アルコールS−16を、スキーム8に記載の2つの異なる経路を介して合成した。
スキーム8
CHCl(13mL)中のアルコールS−1722(959mg、1.29mmol)の溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(DHP、0.353mL、3.87mmol)およびp−TsOH・HO(16mg、0.064mmol)を室温で加え、30分間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、CHClで3回抽出し、NaSOで乾燥した。溶媒を除去して粗物質S−20を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
CHCl中のジベンゾエートS−20の溶液に−78℃で、DIBAL−H溶液(トルエン中1M、5.16mL、5.16mmol)を加え、同じ温度で30分間撹拌した。反応物をNaSO・HOで慎重にクエンチし、室温まで温めた。CHCl溶液を、最初にヘキサン中の20%、30%および40%のEtOAc(それぞれ80,80および40mL)で洗浄したシリカゲルのショートプラグ(15g、2cm)に直接通して、所望の物質を、EtOAc中の0%および10%MeOH(それぞれ30および250mL)で溶離した。溶媒を真空中で除去して、ジオールS−21を無色油状物として得た。
この物質を、さらに精製することなく次のステップに使用した。CHCl(13mL)中のジオールS−21および2,6−ルチジン(lutidine)(0.900mL、7.74mmol)の混合物に、TBSOTf(0.888mL、3.87mmol)を−78℃で滴下し、同じ温度で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液でクエンチしし、次に室温に温めた。水相をEtOAcで3回抽出し、合わせた有機相を、1MのHClおよび飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮して、S−22を得た。
ウェットのCHCl(26mL)中の粗MPM−エーテルS−22の溶液に、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン(DDQ、586mg、2.58mmol)を室温で一度に加え、得られた暗褐色の溶液を室温で20分間激しく撹拌した。反応混合物を、10wt.%Na水溶液および飽和NaHCO水溶液でクエンチし、CHClで2回抽出し、NaSOで乾燥した。この溶液をショートシリカゲルカラム(25g、3cm)に通し、最初にCHCl(100mL)で洗浄してp−アニスアルデヒドを除去し、次いでEtO−CHCl(1:1,400mL)で溶離した。真空下で濃縮した後、アルコールS−23を淡黄色の油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
CHCl(13mL)中のアルコールS−23およびトリエチルアミン(1.79mL、12.9mmol)の混合物に、AcO(0.609mL、6.45mmol)およびDMAP(47.2mg、0.387mmol)を室温で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCOでクエンチし、水相をCHClで3回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中3%、次いで5%のEtOAc)により粗物質を精製して、アセテートS−24(5ステップで815mg、82%)を、無色シロップ状物として得た。
EtO(134mL)中のTHP−エーテルS−24(1.03g、1.34mmol)の溶液に0℃で、チオフェノール(新たに蒸留、0.687mL、6.70mmol)およびMgBr (4.93g、26.8mmol)を一度に加え、得られた白色懸濁液を、激しく撹拌しながら50分かけて徐々に室温まで温めた(反応は、C38一次TBS−エーテル脱保護を最小限にするために、TLCにより注意深くモニタリングした)。反応混合物を0℃に冷却し、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、室温で30分間激しく撹拌した。水相をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(フェニル2−テトラヒドロピラニルスルフィドについて5%、ヘキサン中出発物質について10%、所望の生成物について20%のEtOAc)を用いて精製して、アルコールS−16(830mg、91%)を無色シロップ状物として、出発物質S−24(23.5mg、2%rsm)の回収と共に得た。
S−16:

経路1、化合物7:
CHCl(4.0mL)中の塩化オキサリル(74.2μL、0.876mmol)の溶液に−78℃で、CHCl(0.3mL)中のジメチルスルホキシド(124μL、1.75mmol)溶液を5分間かけて滴下した。反応混合物を、−78℃で15分間撹拌した。CHCl(1.5mL)中のアルコールS−16(400mg、0.584)の溶液を、反応物に−78℃で5分間かけて添加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、トリエチルアミン(406μL、2.92mmol)を−78℃で添加した。−78℃で10分間撹拌した後、反応混合物を、飽和NHCl水溶液でクエンチした。水相をCHClで3回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、溶媒を真空で除去した。残留物を、ヘキサン中の8%EtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、アルデヒド7(374mg、94%)を無色油状物として得た。アルデヒド7を、さらに精製することなく次のステップに使用した。
7:

経路2、化合物S−19:
ケタールS−19を、以前に報告された化合物S−25(ee:>99%)24から以下の4つのステップの順序で調製した。1)KCO、MeOH−THF(1:1)、室温、16時間、97%。2)TBDPSCl、EtN、DMAP、CHCl、室温、36時間。3)(COCl)、DMSO、CHCl、−78℃、次いでEtN、−78℃から室温、30分、91%を、2つのステップで。4)CSA、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、ベンゼン、還流、12時間、94%。
THF(26mL)中のTBDPSエーテルS−26(2.37g、3.91mmol)に、イミダゾール塩酸塩(122mg、1.17mmol)およびTBAF溶液(THF中1M、5.86mL、5.86mmol)を室温で加え、反応物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を約3分の1容量まで除去し、水を混合物に加えた。水相をEtOAcで3回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1%EtNを含むヘキサン中、3%、次いで20%のEtOAc)で精製して、アルコールS−27(1.42g、98%)を淡黄色の油状物として得た。
CHCl(26mL)中のアルコールS−27(1.42g、3.86mmol)に、EtN(2.15mL、15.4mmol)、無水酢酸(0.729mL、7.72mmol)、および4−ジメチルアミノピリジン(47mg、0.386mmol)を0℃で加えた。反応物を室温で1時間撹拌し、MeOHを0℃で加え、さらに室温で5分間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を反応物に加え、水相をCHClで3回抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中3%EtOAc)により精製して、アセテートS−19(1.53g、97%)を淡黄色の油状物として得た。
S−19:

経路2、化合物S−31:
CHCl(7.2mL)中のアルコールS−1825(452mg、0.723mmol)に、エチルビニルエーテル(ethyl vinyl ether)(0.207mL、2.17mmol)およびピリジニウムp−トルエンスルホネート(9.1mg、36.2μmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液でクエンチした。水層をCHClで3回抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させた。得られた粗物質S−28を、さらに精製することなく次のステップに使用した。
CHCl(14mL)中のMPMエーテルS−28、t−BuOH(0.29mL)、およびpH7のリン酸塩緩衝液(1.4mL)の溶液に、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン(328mg、1.45mmol)を室温で一度に加え、得られた暗褐色懸濁液を、室温で30分間激しく撹拌した。反応混合物を飽和NaHCOでクエンチし、さらに室温で10分間撹拌した。2つの層に分配した後、水層をCHClで2回抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、減圧下で濃縮して、粗生成物S−29を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
CHCl(7.2mL)中のアルコールS−29に、トリエチルアミン(0.603mL、4.34mmol)、無水酢酸(0.273mL、2.89mmol)、および4−ジメチルアミノピリジン(8.8mg、0.072mmol)を室温で添加した。反応混合物を同じ温度で12時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液を加えてクエンチした。水層をCHClで3回抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン中1%、次いで5%のEtOAc)により精製して、アセテートS−30(3ステップで409mg、91%)を淡黄色の油状物として得た。
EtO(22mL)中の(1−エトキシ)エチルエーテルS−30(409mg、0.661mmol)の撹拌した溶液に0℃で、臭化マグネシウム(365mg、1.98mmol)を一度に加えた。得られた白色懸濁液を、35分間かけて徐々に室温まで温めた。反応混合物を再び0℃に冷却し、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、室温で30分間激しく撹拌した。水層をEtOAcで3回抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を、ヘキサン中の10%EtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、アルコールS−31(342mg、95%)を無色油状物として得た。
S−31:

経路2、化合物S−32:
CHCl(9.6mL)中のアルコールS−31(526mg、0.962mmol)に、NaHCO(808mg、9.62mmol)およびDess-Martinペルヨージナン(612mg、1.44mmol)を室温で加えた。得られた懸濁液を同じ温度で1時間撹拌した。反応混合物を、10wt%NaSO水溶液および飽和NaHCO水溶液でクエンチし、室温でさらに30分間激しく撹拌した。水層をCHClで3回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン中5%EtOAc)により精製して、アルデヒドS−32(475mg、91%)を白色非晶質として得た。
S−32:

経路2、化合物S−33:
グローブボックス中のCrCl(10.7mg、87.2μmol)、(S)−スルホンアミド配位子L(47.9mg、95.9μmol)、およびプロトンスポンジ(20.5mg、95.9μmol)の混合物に、MeCN(1.65mL)を添加し、得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した。別のフラスコ中で、ヨウ化物S−19(536mg、1.31mmol)、アルデヒドS−32(475mg、0.872mmol)、NiCl・DEP(6.4mg、17.4μmol)、LiCl(73.9mg、1.74mmol)、Mn(95.5mg、1.74mmol)、CpZrCl(255mg、0.872mmol)、1,2−ジメトキシエタン(0.55mL)を一緒に混合し、Cr錯体溶液をフラスコに移した。追加のNiCl・DEP(それぞれ6.4mg、17.4μmol)を3時間後および6時間後に添加し、反応物を室温でさらに1時間撹拌した。反応物をグローブボックスから取り出し、EtOAcで希釈した。フロリジルを添加し、懸濁液を30分間激しく撹拌した。得られた懸濁液を、シリカゲルのショートパッド(1cm、EtOAc)で濾過し、濃縮した。粗物質を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中5%、次いで15%のEtOAc)により精製して、アルコールS−33(563mg、78%、H NMRの積分比に基づいてdr:50:1)を無色油状物として得た。
S−33:

経路2、化合物S−34:
CHCl(6.8mL)中のケタールS−33(563mg、0.679mmol)に、トリエチルシラン(1.08mL、6.79mmol)およびTESOTf(0.460mL、2.04mmol)を−78℃で加え、反応混合物を同じ温度で1時間撹拌した。反応混合物を、トリエチルアミン(1mL)および飽和NaHCO水溶液でクエンチした。水層をCHClで3回抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させた。
粗物質をベンゼンと共蒸発させ、CHCl(6.8mL)に溶解し、次いで2,6−ルチジン(0.632mL、5.43mmol)およびTBSOTf(0.934mL、4.07mmol)を反応混合物に0℃で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、0.5MのNaHSO水溶液でクエンチした。水層をCHClで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中の5%EtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、TBS−エーテルS−34(2ステップで361mg、73%)を、淡黄色の油状物として得た。
S−34:

経路2、化合物S−16:
アセトン(5.3mL)/pH7のリン酸緩衝液(0.53mL)中のアセテートS−34(191mg、0.263mmol)の溶液に、AmanoリパーゼPS-800(19mg)を室温で添加した。得られた懸濁液を、50℃で4日間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトパッドで濾過した。アセトンを除去した後、残留物に飽和NaHCO水溶液を加え、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中の20%EtOAcで溶出するシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、アルコールS−16(175mg、97%、無色油状物)を得、これはS−17から経路1を介して調製したS−16と同一であった。
化合物17:
グローブボックス中のCrCl(21.4mg、0.174mmol)、(R)−スルホンアミド配位子II(103mg、0.191mmol)、およびプロトンスポンジ(40.9mg、0.191mmol)の混合物に、MeCN(1.1mL)を添加し、室温で1時間撹拌した。別のフラスコ中で、アルデヒド7(297mg、0.435mmol)、臭化物6b(171mg、0.261mmol)、NiCl・DEP(3.2mg、8.7mmol)、LiCl(73.8mg、1.74mmol)、Mn(95.5mg、1.74mmol)、CpZrCl(152mg、0.522mmol)を一緒に混合し、上記Cr−錯体溶液をフラスコに移した。追加のNiCl・DEP(それぞれ3.2mg、8.7μmol、4回)および臭化物6b(それぞれ86mg、0.13mmol、2回)を、それぞれ2、3、4および5時間後ならびに2および4時間後に、添加した。合計で、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応物をグローブボックスから取り出し、EtOAc(2.2mL)で希釈した。フロリジルを添加し、懸濁液を30分間激しく撹拌した。得られた懸濁液を、シリカゲルのショートパッド(1cm、EtOAc)で濾過し、濃縮した。粗物質を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl中、0%、10%、次いで20%のEtO)により精製して、アルコールS−35(499mg、91%、dr=20:1)を、白色泡状物として得た。
アルミニウム箔で覆われたフラスコ中のアリルアルコールS−35(499mg、0.395mmol)のTHF(8.0mL)溶液に、酸化銀(I)(229mg、0.988mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸銀(253mg、0.988mmol)を室温で添加し、得られた黒色懸濁液を室温で12時間撹拌した。反応物をトリエチルアミン(0.5mL)でクエンチし、EtOAcで希釈し、セライトパッド(1.5cm)で濾過した。溶媒を除去した後、残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中20%、次いで30%のEtOAc)により精製して、環化生成物17(378mg、78%)を白色泡状物として得た。注:S−35から17への変換は、SrCOおよびCaCOなどの他の塩基の使用によっても達成される。
17:

化合物S−35:
グローブボックス中のCrCl(0.96mg、7.8μmol)、(R)−スルホンアミド配位子II(4.7mg、8.6μmol)、およびプロトンスポンジ(1.9mg、8.6μmol)の混合物に、MeCN(0.10mL)を加え、室温で1時間撹拌した。別のフラスコ中で、アルデヒド7(26.7mg、39.1μmol)、ヨウ化物6a(29.0mg、41.0μmol)、NiCl・DEP(0.14mg、0.39μmol、LiClでドープ)、LiCl(6.6mg、0.156mmol)、Mn(8.6mg、0.156mmol)、CpZrCl(13.7mg、46.9μmol)を一緒に混合し、上記Cr錯体溶液をフラスコに移した。追加のNiCl・DEP(各0.14mg、0.39μmol、2回、LiCl中でドープ)を、2時間後および4時間後にそれぞれ添加した。合計で、反応混合物は室温で6時間撹拌した。反応混合物をグローブボックスから取り出し、EtOAcで希釈した。フロリジルを添加し、懸濁液を30分間激しく撹拌した。得られた懸濁液を、シリカゲルのショートパッド(1cm、EtOAc)で濾過し、真空で濃縮した。粗物質を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl中、0%、10%、次いで20%のEtO)により精製して、アルコールS−35(44.4mg、90%、dr=18:1、白色泡状物)を得、これはアルデヒド7と臭化物6bのカップリングによって得られるS−35と同一であった。
化合物18:
MeOH(2.3mL)および水(0.23mL)中のエステル17(93.3mg、76.1μmol)の溶液に、室温でLiOH(91.3mg、3.80mmol)を加え、反応物を室温で13時間撹拌した。得られた懸濁液を0℃に冷却し、0.5MのHCl水溶液で酸性化し、EtOAcで4回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、セコ酸S−36を得た。
トルエン(35mL)中の2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物(MNBA、157mg、0.457mmol)および4,4−ジメチルアミノピリジン(111mg、0.913mmol)の70℃の溶液に、トルエン(15mL)中のセコ酸S−36およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(79.5μL、0.457mmol)の溶液を、6時間かけてシリンジポンプを用いて滴下した。添加終了後、溶液をさらに70℃で1時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、次いで飽和NaHCO水溶液を加えて分離した。水相をEtOAcで3回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、蒸発させた。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%EtOAc)により精製して、マクロラクトン18(2ステップで67.8mg、77%)を白色泡状物として得た。注:S−36から18へのマクロラクトン化は、Yamaguchiプロトコール(Yamaguchi, et al., J. Am.Chem.Soc., 1992, 114, 3162を参照)の使用によっても達成される。
18:

化合物19:
MeCN(2.1mL)中のTBS−エーテル18(238mg、0.207mmol)およびイミダゾール(56.3mg、0.828mmol)に、HF・ピリジン錯体(70%HF含有量、21.5μL、0.828mmol)を0℃で添加し、反応混合物を冷蔵庫(4℃)で6時間保持した。反応混合物を飽和NaHCOで0℃でクエンチし、10分間撹拌した。水層をEtOAc/ヘキサン(4:1)で4回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40%EtOAc)により精製して、アルコール19(197mg、92%)を、少量のイミダゾール(約5%)が混入した無色油状物として得て、イミダゾールは次の酸化ステップで効果的に除去した。
化合物19:
THF(7.7mL)中のビス−TBSエーテル18(267mg、0.232mmol)の溶液に、TBAF溶液(THF中0.95M、0.5当量のイミダゾール・塩酸塩で緩衝化、0.98mL、0.928mmol)を室温で添加した。室温で34時間撹拌した後、溶媒を窒素気流により除去し、EtOAcおよび水に再溶解させた。水層をEtOAcで4回抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥した。溶媒を除去した後、残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40%EtOAc、次いでEtOAc)により精製して、ジオールS−37(213mg、99%)を白色半固体として得た。
S−37:
CHCl(7.7mL)およびトリエチルアミン(0.77mL)中のジオールS−37(213mg、0.231mmol、使用前にベンゼンと共沸乾燥させた)の撹拌した溶液に−20℃で、塩化p−ニトロベンゾイル(128mg、0.693mmol)および4,4−ジメチルアミノピリジン(8.5mg、69.3μmol)を加え、反応混合物を、30分間かけて0℃に徐々に加温した。反応物をMeOH(0.2mL)で0℃でクエンチし、得られた混合物を室温でさらに15分間撹拌した。反応物をEtO(8mL)で希釈して白色固体を沈殿させ、反応フラスコを5秒間超音波処理した。セライトパッド(1cm)で濾過し、溶媒を蒸発させた後、粗物質をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中30%、次いで40%のEtOAc)で精製して、p−ニトロベンゾエートS−38(242mg、98%)を淡黄色非晶質として得た。得られた生成物をベンゼンと共蒸発させてから、次のステップを開始した。
CHCl(7.5mL)中のアルコールS−38(242mg、0.226mmol)および2,6−ルチジン(158μL、1.35mmol)の混合物に、TBSOTf(0.155mL、0.678mmol)を−78℃で滴下し、反応混合物を同じ温度で30分間撹拌した後、飽和NaHCO水溶液を加えた。水相をCHClで2回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、減圧下で濃縮し、高真空ポンプに接続して残留している2,6−ルチジンを除去した。得られた残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中10%、次いで20%のEtOAc)により精製して、TBSエーテルS−39(259mg、97%)を淡黄色非晶質として得た。
CHCl(0.55mL)およびMeOH(1.1mL)中のp−ニトロベンゾエートS−39(39.8mg、33.6μmol)の溶液に、KCO(4.6mg、34μmol)を室温で加え、得られた懸濁液を同じ温度で1.5時間撹拌した。反応物をシリカゲル粉末(0.3g)でクエンチし、EtO(5mL)で希釈し、次いでシリカゲルパッド(0.5cm)に通し、これをEtO(60mL)で洗浄した。溶媒を除去した後、粗残留物を分取TLC(ヘキサン中50%EtOAc)で精製して、アルコール19(33.0mg、95%)を白色半固体として得た。
19:

化合物S−40:
CHCl(1.1mL)中のアルコール19(33.0mg、31.8μmol)の溶液に、NaHCO(26.7mg、0.318mmol)およびDess-Martinペルヨージナン(27.0mg、63.6μmol)を室温で加え、反応混合物を同じ温度で1時間撹拌した。反応物を、10wt%Na水溶液および飽和NaHCO水溶液を加えてクエンチし、次いで室温で30分間激しく撹拌した。水相をCHClで3回抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させた後、粗物質を、シリカゲルショートプラグ(ヘキサン中20%、次いで30%のEtOAc)でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、アルデヒドS−40(31.8mg、96%)を白色半固体として得た。
S−40:

化合物20:
グローブボックス中のCrCl(95.3mg、0.775mmol)、(S)−スルホンアミド配位子I(266mg、0.853mmol)、およびプロトンスポンジ(182mg、0.853mmol)の混合物に、MeCN(7.8mL)を添加し、室温で1時間撹拌した。別のフラスコ中で、アルデヒドS−40(160mg、155μmol)、ヨードオレフィン526(214mg、202μmol)、NiCl・DEP(0.28mg、0.78μmol、LiCl中でドープ)、LiCl(26.3mg、0.620mmol)を一緒に混合し、Cr−錯体溶液をフラスコに移した。追加のNiCl・DEP(それぞれ0.28mg、0.78μmol、LiCl中でドープ)を、15、30、および45分後に加え、反応物を室温でさらに30分間撹拌した。反応混合物をグローブボックスから取り出し、EtOAc(8mL)およびセリン酸カリウム27(1M水溶液、8mL)で希釈し、混合物を30分間激しく撹拌した。得られた混合物をEtOAc/ヘキサン(1:1)で3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗物質を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中15%、次いで25%のEtOAc)により精製して、アリルアルコールを得た。
CHCl(7.8mL)中の上記アリルアルコールの溶液に、NaHCO(130mg、1.55mmol)およびDess-Martinペルヨージナン(197mg、465μmol)を室温で加え、反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。追加のDess-Martinペルヨージナン(197mg、465μmol)およびNaHCO(130mg、1.55mmol)を反応物に添加し、これをさらに1.5時間撹拌した。反応物を、10wt.%Na水溶液および飽和NaHCO水溶液でクエンチし、30分間激しく撹拌した。水相をCHClで3回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中30%EtOAc)により精製して、エノン20(2ステップで259mg、85%)を、無色油状物として得た。
20:

ハリコンドリンA:
DMF(1.0mL)およびMeOAc(0.10mL)中のエノン20(20.6mg、10.4μmol)の溶液に、TBAF溶液(55μL、0.52μmol、Aldrich、0.5当量のイミダゾール塩酸塩で緩衝したTHF中0.95M)およびTBAF溶液(55μL、0.52μmol、TCI、製品番号T1125、0.5当量のイミダゾール塩酸塩で緩衝したTHF中0.95M)を、室温で添加した。同じ温度で20時間撹拌した後、溶媒を窒素気流により蒸発させた。残留物を、シリカゲルパッドに2回通して(2cm、溶離液:EtOAc中5%MeOH)、TBAF残留物を除去した。溶媒を除去した後、粗生成物S−41を、さらに精製することなく次のステップに使用した。
MPMエーテルS−41を、CHCl(2.0mL)、t−BuOH(40μL)およびpH7.0のリン酸緩衝液(0.20mL)に溶解し、DDQ(23.6mg、104μmol)を溶液に室温で加えた。反応混合物を室温で30分間激しく撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液でクエンチし、さらに5分間撹拌した。水層をCHClで6回抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルに通し、CHClで洗浄してp−アニスアルデヒドを除去し、次いでEtOAc、EtOAc中の5%MeOHで洗浄した。溶媒を除去した後、ベンゼンと共蒸発させ、高真空下で乾燥し、粗生成物S−42を、さらに精製することなく次のステップに使用した。
ヘミアセタールS−42を、i−PrOH(2.0mL、新たにナトリウムから2回蒸留)に溶解し、ピリジニウムp−トルエンスルホネート(26.1mg、104μmol)を溶液に室温で添加した。室温で3時間撹拌した後、反応混合物をトリエチルアミン(50μL)でクエンチし、EtOAcで希釈し、シリカゲル(底部、1cm)/アミノシリカゲル(上部、1cm)のプラグに通し、これをEtOAc中の20%MeOHで洗浄した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、残留物を、CHClで溶離するシリカゲルに通して、p−アニスアルデヒドを除去し、次いでEtOAc中20%MeOHで溶離した。溶媒を除去した後、粗H NMRは、C38位のジアステレオマー比が1:1.3(21:22)であることを示す。得られた21および22の粗混合物を、ベンゼンと共蒸発させ、高真空下でさらに乾燥した。
CHCl(5.0mL)中のアセタールの溶液に、TMSOTf(100μL)を−78℃で滴下し、反応混合物を同じ温度で10分間撹拌した。反応混合物を、別のフラスコ中の飽和NaHCO水溶液(25mL)に、0℃で激しき撹拌しつつ素早く注ぎ入れた(希土類余剰動力撹拌子およびYazawa磁気撹拌機、型式KF−82を使用した)。得られた溶液を、0℃で1時間撹拌した。水層をCHClで6回抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗H NMRは、C38位のジアステレオマー比が>10:1(21:22)であることを示す。粗物質を分取TLC(0.5mm厚さ、10×20cm、EtOAc/CHCl/MeOH=5:5:1、3回展開)で精製して、ハリコンドリンA(4ステップで4.6mg、39%)を白色非晶質として得た。
21:

ハリコンドリンA(21)およびC38− epi−ハリコンドリンA(22)の平衡:
溶媒(0.30mL)中のハリコンドリンA(21)またはそのC38−エピマー(22)(約0.05mg)の溶液を、酸(約100当量)を用いて室温または−78℃で処理した。反応は室温で行い、21と22が平衡になるまでTLCでモニタリングした。−78℃で実施した反応について、反応混合物を−78℃で10分間撹拌し、次いで飽和NaHCO溶液で、激しく撹拌しつつドライアイス/アセトン浴を用いずにクエンチした。21と22の比は、H NMR(600MHz、C)および/またはHPTLC(EtOAc/CHCl/MeOH=5:5:1、21についてR=0.28、22についてR=0.33)により評価した。
同じ条件下で、ハリコンドリンB(1)およびC(S−46)、ならびにノルハリコンドリンAメチルエステル(S−43)の平衡化も試験し、これにより、平衡挙動がハリコンドリンAと同一であることが示された。
NMRによる比率推定の説明について、ハリコンドリンA(21)とそのC38−エピマー(22)、ノルハリコンドリンメチルエステル(S−43とそのC38エピマー(S−44)、ハリコンドリンB(1)とそのC38エピマー(S−45)、およびハリコンドリンC(S−46)とそのC38エピマー(S−47)のH NMRスペクトルを、図4および5に示す。すべての系列について、C19プロトン共鳴は、比を推定するのに有用であることが判明した(天然系列についての赤色破線に対する、C38エピ系列についての青色破線を参照)。
C38− epi−ハリコンドリンA(22):H NMR(600MHz、CDOD):表1のNMRチャートを参照。HRMS (ESI) m/z: [M+NH4]+ calcd for C60H90NO21, 1160.0000; found, 1160.6039。
ノルハリコンドリンAメチルエステル(S−43)とC38− epi−ノルハリコンドリンAメチルエステル(S−44)の平衡:
ノルハリコンドリンAメチルエステル(S−43):H NMR(600MHz、CDOD):表1のNMRチャート参照。HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C60H84O21Na, 1163.5397; found, 1163.5366。C38− epi−ノルハリコンドリンAメチルエステル(S−44):H NMR(600MHz、CDOD):表1のNMRチャート参照。HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C60H84O21Na, 1163.5397; found, 1163.5357。
ハリコンドリンB(1)とC38− epi−ハリコンドリンB(S−45)の平衡:
ハリコンドリンB(1):参考文献16を参照。C38− epi−ハリコンドリンB(S−45):H NMR(600MHz、CDOD):表1のNMRチャート参照。HRMS (ESI) m/z: [M+H]+ calcd for C60H87O19, 1111.5836; found, 1111.5805。
ハリコンドリンC(S−46)とC38− epi−ハリコンドリンC(S−47)の平衡:
ハリコンドリンC(S−46):参考文献を参照。C38− epi−ハリコンドリンC(S−47):H NMR(600MHz、CDOD):表1のNMRチャート参照。HRMS (ESI) m/z: [M+Na]+ calcd for C60H86O20Na 1149.5605; found, 1149.5644。
化合物S−48:
グローブボックス中のCrCl(18.1mg、0.147mmol)、(S)−スルホンアミド配位子I(50.5mg、0.162mmol)、およびプロトンスポンジ(34.6mg、0.162mmol)の混合物に、MeCN(1.5mL)を添加し、室温で1時間撹拌した。別のフラスコ中で、アルデヒドS−40(30.5mg、29.4μmol)、ヨードオレフィン2328(49.0mg、58.8μmol)、NiCl・DEP(0.10mg、0.29μmol、LiCl中でドープ)、LiCl(5.0mg、0.12mmol)を一緒に混合し、Cr錯体溶液をフラスコに移した。追加のNiCl・DEP(0.10mg、0.29μmol)を30分後に加え、反応物を室温で30分間さらに撹拌した。反応物をグローブボックスから取り出し、EtOAc(1.5mL)およびセリン酸カリウム(1M水溶液、1.5mL)で希釈し、混合物を30分間激しく撹拌した。得られた混合物をEtOAcで5回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗物質を、シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中20%、30%、次いで40%のEtOAc)により精製して、アリルアルコールを得た。
CHCl(1.5mL)中の上記アリルアルコールの溶液に、NaHCO(24.7mg、0.294mmol)およびDess-Martinペルヨージナン(24.9mg、58.8μmol)を室温で添加し、反応混合物を室温で30分撹拌した。追加のDess-Martinペルヨージナン(12.5mg、29.4μmol)を添加し、反応物をさらに30分間撹拌した。反応物を10wt.%Na水溶液および飽和NaHCO水溶液でクエンチし、30分間激しく撹拌した。水相をCHClで3回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、分取TLC(ヘキサン中の40%EtOAc)により精製して、エノンS−48(2ステップで43.7mg、86%)を無色油状物として得た。
S−48:

ノルハリコンドリンA:
DMF(1.1mL)およびMeOAc(0.11mL)中のエノンS−48(18.4mg、10.5μmol)の溶液に、TBAF溶液(55μL、0.52μmol、Aldrich、0.5当量のイミダゾール塩酸塩で緩衝したTHF中0.95M)およびTBAF溶液(55μL、0.52μmol、TCI、製品番号T1125、0.5当量のイミダゾール塩酸塩で緩衝したTHF中0.95M)を室温で添加した。同じ温度で24時間撹拌した後、溶媒を窒素気流により蒸発させた。残留物をシリカゲルパッドに2回通して(2cm、溶離液:EtOAc中5%MeOH)、TBAF残留物を除去した。溶媒を除去した後、粗生成物S−49を、さらに精製することなく次のステップに使用した。
MPMエーテルS−49を、CHCl(2.1mL)、t−BuOH(42μL)、およびpH7.0のリン酸緩衝液(0.21mL)に溶解し、DDQ(23.8mg、105μmol)を溶液に室温で加えた。反応混合物を室温で30分間激しく撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液でクエンチし、さらに5分間撹拌した。水層をCHClで6回抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルに通し、CHClで洗浄してp−アニスアルデヒドを除去し、次いでEtOAc、EtOAc中の5%MeOHで洗浄した。溶媒の除去後、ベンゼンと共蒸発させ、高真空下で乾燥し、粗生成物S−50をさらに精製することなく次のステップに使用した。
ヘミアセタールS−50を、i−PrOH(2.1mL、新たにナトリウムから2回蒸留)に溶解し、ピリジニウムp−トルエンスルホネート(26mg、105μmol)を、室温で溶液に添加した。同じ温度で3時間撹拌した後、反応混合物をトリエチルアミン(50μL)でクエンチし、EtOAcで希釈し、シリカゲル(底部、1cm)/アミノシリカゲル(上部、1cm)のプラグに通し、これをEtOAc中の20%MeOHで洗浄した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、残留物をCHClで溶離するシリカゲルに通して、p−アニスアルデヒドを除去し、次いでEtOAc中20%MeOHで溶離した。溶媒を除去した後、粗H NMRは、C38位のジアステレオマー比が1:1(S−43:S−44)であることを示す。得られたS−43とS−44の粗混合物をベンゼンと共蒸発させ、高真空下でさらに乾燥した。
CHCl(5.0mL)中の上記アセタールの溶液に、TMSOTf(100μL)を−78℃で滴下し、反応混合物を同じ温度で10分間撹拌した。反応混合物を、別のフラスコ中の飽和NaHCO水溶液(25mL)に、0℃で撹拌しつつ(希土類余剰動力撹拌子およびYazawa磁気撹拌機、型式KF−82を使用)素早く注ぎ入れた。得られた溶液を、0℃で1時間撹拌した。水層をCHClで6回抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。粗H NMRは、C38位のジアステレオマー比が>10:1(S−43:S−44)であることを示す。粗物質を、分取TLC(0.5mm厚、10×20cm、EtOAc/CHCl/MeOH=5:5:1、3回展開)により精製して、ノルハリコンドリンAメチルエステルS−43を、白色非晶質として得た。
THF(1.8mL)中のメチルエステルS−43に、LiOH溶液(1M水溶液、0.30mL)を室温で加え、反応混合物を同じ温度で2時間撹拌した。反応混合物を水(0.9mL)で希釈し、THFを窒素気流により除去した。0℃に冷却後、反応混合物を1MのHCl水溶液(0.3mL)でクエンチし、EtOAcで5回抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗物質を、分取TLC(EtOAc/CHCl/MeOH=5:5:1、3回展開)で精製して生成物を得、これをさらに、0%、25%、50%のEtOH/HOで溶出するポリスチレンカラム(50%EtOH/HOを負荷したTSK G3000S)で精製して、ノルハリコンドリンA(24、5ステップで3.5mg、30%)を白色非晶質として得た。
24:

参考文献および注釈
他の態様
特許請求の範囲において、「a」、「an」および「the」などの冠詞は、逆の指示がない限り、または文脈から明らかでない限り、1または2以上を意味することができる。群の1または2以上の構成要素の間に「または」を含む特許請求の範囲または説明は、逆の指示がない限りまたは文脈から明らかでない限り、群の構成要素の1つ、2つ以上、またはすべてが、与えられた生成物またはプロセスに存在し、用いられ、またはその他で関連する場合に、これが満たされると考えられる。本発明は、群の正確に1つの構成要素が、与えられた生成物またはプロセスに存在し、用いられ、またはその他で関連する態様を含む。本発明は、群の2つ以上またはすべての構成要素が、与えられた生成物またはプロセスに存在し、用いられ、またはその他で関連する態様を含む。
さらに、本発明は、1または2以上の列挙された請求項からの1または2以上の制限、要素、句、および説明的用語が、別の請求項に導入されるところの、すべての変形、組み合わせ、および置換を包含する。例えば、別の請求項に従属する任意の請求項は、同じ基本請求項に従属する他の請求項に見出される1または2以上の制限を含むように、変更することができる。要素がリストとして、例えば、マーカッシュグループ形式で提示される場合、要素の各サブグループも開示され、また任意の要素(単数または複数)をグループから除去することができる。一般に、本発明または本発明の側面が、特定の要素および/または特徴を含むと言及される場合、本発明のある態様または本発明の側面は、かかる要素および/または特徴からなるか、基本的にこれからなる。簡潔さの目的のために、これらの態様は本明細書では、この通りの言葉で具体的に記載されていない。用語「含む(comprising)」および「含有する(containing)」は、開かれていることを意図しており、追加の要素またはステップを含めることを可能にすることにも留意されたい。範囲が指定されている場合は、終点も含まれる。さらに、他に指示されない限り、または文脈からおよび当業者の理解から明白でない限り、範囲として表される値は、本発明の異なる態様において記載された範囲内の任意の特定の値または部分範囲の、その範囲の下限の単位の10分の1をとることができるが、ただし文脈から明らかに他が示される場合を除く。
この出願は、種々の発行された特許、公開された特許出願、学術論文、および他の刊行物を参照しており、それらはすべて、参照により本明細書に組み込まれる。組み込まれた参考文献と本明細書の間に矛盾がある場合、明細書が支配するものとする。さらに、先行技術に含まれる本発明の任意の特定の態様は、特許請求の範囲のいずれかの1または2以上から、明白に除外されてもよい。かかる態様は、当業者に知られているとみなされるので、除外が明示的にここに記載されていなくても、除外され得る。本発明の任意の特定の態様は、先行技術の存在に関係なく、何らかの理由で、任意の請求項から除外することができる。
当業者であれば、日常的な実験のみを用いて、本明細書に記載の特定の態様に対する多くの均等物を、認識または確認することができるであろう。本明細書に記載された本態様の範囲は、上記の説明に限定されることを意図せず、むしろ添付の特許請求の範囲に記載されたものである。当業者であれば、以下の特許請求の範囲で定義される本発明の精神または範囲から逸脱することなく、この説明に対する様々な変更および修正を行い得ることを、理解するであろう。

Claims (59)

  1. 式(I):
    式中、
    P1、RP2およびRP3は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  2. 化合物が、式:
    で表されるもの、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項1に記載の化合物。
  3. 式(A−1):
    式中、
    P17、RP18およびRP19は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    は、水素またはハロゲンである、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  4. 式(B−1):
    式中、
    P17およびRP18は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z2は、ハロゲンまたは脱離基であり;および
    Z3は、ハロゲンである、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  5. 式(C−1):
    式中、
    Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z2は、ハロゲンまたは脱離基であり;
    Z3は、ハロゲンであり;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  6. 式(D−1):
    式中、
    Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z4は、−CHORZ4aまたは−CHOであり、式中RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    P4およびRP5は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  7. 式(E−1):
    式中、
    Z4は、−CHORZ4aまたは−CHOであり、式中RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    P4は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  8. 式(F−1):
    式中、
    P1、RP2、RP3、RP4、RP6およびRP7は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  9. 式(II):
    式中、
    P8は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができ;
    ただし、式(II)の化合物は、ノルハリコンドリンA:
    ではない、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  10. 式(G−1):
    式中、
    P8、RP9、RP10、およびRP11は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  11. 式(III):
    式中、
    P12およびRP13は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができ;
    ただし、式(III)の化合物は、ホモハリコンドリンA:
    ではない、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  12. 式(H−1):
    式中、
    P12、RP13、RP14、RP15およびRP16は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  13. 式(L−1):
    式中、
    P12、RP13、RP14、およびRP16は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;および
    Xはハロゲンである、
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩。
  14. 2つのRが一緒になって
    基を形成する、請求項1および6〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 2つのRが一緒になって
    基を形成する、請求項1および6〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  16. がメチルであり;メチル基が結合している炭素が、(R)または(S)立体配置である、請求項1および8〜13のいずれか一項に記載の化合物。
  17. がメチルであり;メチル基が結合している炭素が、(R)または(S)立体配置である、請求項1および8〜13のいずれか一項に記載の化合物。
  18. がメチルであり;メチル基が結合している炭素が、(R)または(S)立体配置である、請求項1および8〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  19. がメチルであり;メチル基が結合している炭素が、(R)または(S)立体配置である、請求項1および8〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 、R、RおよびRのすべてがメチルであり;各メチル基が結合している炭素が、独立して、(R)または(S)立体配置である、請求項1および8〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  21. Z2が塩素である、請求項4または5に記載の化合物。
  22. Z3が臭素である、請求項4または5に記載の化合物。
  23. がヨウ素である、請求項3に記載の化合物。
  24. がヒドロキシルであり;ヒドロキシル基が結合している炭素が、(R)または(S)立体配置である、請求項1および5〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  25. がヒドロキシルであり;ヒドロキシル基が結合している炭素が、(R)または(S)立体配置である、請求項1および5〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  26. およびRが、それらの介在原子と共に、置換または非置換の5〜6員複素環を形成する、請求項1および5〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  27. P1、RP2、RP3、RP4、RP5、RP6、RP7、RP8、RP9、RP10、RP11、RP12、RP13、RP14、RP15、RP16、RP17、RP18、およびRP19のすべてが、独立して、水素、t−ブチルジメチルシリル、アセチル、p−メトキシベンジル、またはp−メトキシフェニルである、請求項1、3、4および6〜13のいずれか一項に記載の化合物。
  28. Z1が−COMeである、請求項3〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  29. Z4が−CHORZ4aであり;RZ4aが、水素またはt−ブチルジメチルシリルである、請求項6または7に記載の化合物。
  30. が−Meである、請求項9または10に記載の化合物。
  31. C38ケタールが結合している炭素が、(S)立体配置である、請求項1、2、9、11、15〜20、24〜27、および30のいずれか一項に記載の化合物。
  32. C38ケタールが結合している炭素が、(R)立体配置である、請求項1、2、9、11、15〜20、24〜27、および30のいずれか一項に記載の化合物。
  33. 請求項1に記載の式(I)の化合物を調製する方法であって、方法が、
    式(F−1):
    式中、
    P1、RP2、RP3、RP4、RP6およびRP7は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物、またはその塩を、
    請求項1に記載の式(I)の化合物を提供するのに十分な条件下で環化すること、および任意に、請求項1に記載の式(I)の化合物を、保護または脱保護すること、を含む、前記方法。
  34. 請求項33に記載の方法であって、さらに次のステップ:
    式(E−1):
    式中、
    Z4は、−CHORZ4aまたは−CHOであり、式中RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    P4は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物を、式(I−1):
    式中、
    P1、RP2、RP3、RP6およびRP7は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;および
    Xはハロゲンである、
    で表される化合物と、式(F−1)の化合物を提供するのに十分な条件下で結合すること、および任意に式(F−1)の化合物を保護または脱保護すること、
    を含む、前記方法。
  35. 請求項9に記載の式(II)の化合物またはノルハリコンドリンAを調製する方法であって、方法が、
    式(G−1):
    式中、
    P8、RP9、RP10、およびRP11は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物、またはその塩を、
    請求項9に記載の式(II)の化合物またはノルハリコンドリンAを提供するのに十分な条件下で環化すること、および任意に、請求項9に記載の式(II)の化合物またはノルハリコンドリンAを、保護または脱保護すること、を含む、前記方法。
  36. 請求項35に記載の方法であって、さらに次のステップ:
    式(E−1):
    式中、
    Z4は、−CHORZ4aまたは−CHOであり、式中RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    P4は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物を、式(K−1):
    式中、
    P8、RP9およびRP10は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および
    Xはハロゲンである、
    で表される化合物と、式(G−1)の化合物を提供するのに十分な条件下で結合すること、および任意に、式(G−1)の化合物を保護または脱保護すること、
    を含む、前記方法。
  37. 請求項11に記載の式(III)の化合物またはホモハリコンドリンAを調製する方法であって、方法が、
    式(H−1):
    式中、
    P12、RP13、RP14、RP15、およびRP16は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物、またはその塩を、
    請求項11に記載の式(III)の化合物またはホモハリコンドリンAを提供するのに十分な条件下で環化すること、および任意に、請求項11に記載の式(III)の化合物またはホモハリコンドリンAを、保護または脱保護すること、を含む、前記方法。
  38. 請求項37に記載の方法であって、さらに次のステップ:
    式(E−1):
    式中、
    Z4は、−CHORZ4aまたは−CHOであり、式中RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    P4は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物を、式(L−1):
    式中、
    P12、RP13、RP14、およびRP16は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;および
    Xはハロゲンである、
    で表される化合物と、式(H−1)の化合物を提供するのに十分な条件下で結合すること、および任意に、式(H−1)の化合物を保護または脱保護すること、
    を含む、前記方法。
  39. 請求項34、36および38に記載の方法であって、さらに次のステップ:
    式(D−1):
    式中、
    Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z4は、−CHORZ4aまたは−CHOであり、式中RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    P4およびRP5は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができ;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物を、
    式(E−1)の化合物を提供するのに十分な条件下で環化すること、および任意に、式(E−1)の化合物を、保護または脱保護すること、
    を含む、前記方法。
  40. 請求項39に記載の方法であって、さらに次のステップ:
    式(C−1):
    式中、
    Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z2は、ハロゲンまたは脱離基であり;
    Z3は、ハロゲンであり;
    は−ORX1であり、式中RX1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    は−ORY1であり、式中RY1は、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    およびRは、それらの介在原子と共に、置換または非置換の複素環を形成することができる、
    で表される化合物を、式(J−1):
    式中、
    Z5は、−CHORZ5aまたは−CHOであり、式中RZ5aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z4は、−CHORZ4aまたは−CHOであり、式中RZ4aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    P4およびRP5は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換アルキルであり;および
    の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換アルキルであるか、または2つのR基が一緒になって
    基を形成することができる、
    で表される化合物と、式(D−1)の化合物を提供するのに十分な条件下で結合すること、および任意に、式(D−1)の化合物を保護または脱保護すること、
    を含む、前記方法。
  41. 請求項40に記載の方法であって、さらに次のステップ:
    式(B−1):
    式中、
    P17およびRP189は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z2は、ハロゲンまたは脱離基であり;および
    Z3は、ハロゲンである、
    で表される化合物を、
    式(C−1)の化合物を提供するのに十分な条件下で環化すること、および任意に、式(C−1)の化合物を、保護または脱保護すること、
    を含む、前記方法。
  42. 請求項41に記載の方法であって、さらに次のステップ:
    式(A−1):
    式中、
    P17、RP18およびRP19は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;
    Z1は−COZ1aであり、式中RZ1aは、水素、置換もしくは非置換アルキル、または酸素保護基であり;および、
    は、水素またはハロゲンである、
    で表される化合物を、式:
    式中、
    Z2は、ハロゲンまたは脱離基であり;および
    Z3は、ハロゲンである;
    で表される化合物と、式(B−1)の化合物を提供するのに十分な条件下で結合すること、および任意に、式(B−1)の化合物を保護または脱保護すること、
    を含む、前記方法。
  43. 次の群から選択される、化合物:
  44. 請求項43の化合物またはC38 epi−ホモハリコンドリンB:
    を調製する方法であって、方法が、
    C38エピマー化合物の溶液を有機溶媒中に調製すること;および
    化合物を、請求項43の化合物またはC38 epi−ホモハリコンドリンBを提供するのに十分な条件下で、酸と接触させること、
    を含む、前記方法。
  45. 次の群:
    から選択される化合物を調製する方法であって、方法が、
    C38エピマー化合物の溶液を有機溶媒中に調製すること;および
    化合物を、化合物を提供するのに十分な条件下で、酸と接触させること、
    を含む、前記方法。
  46. 請求項1、2、9、11、14〜20、24〜27、31、および32のいずれか一項に記載の化合物を、そのC38エピマーと相互変換する方法であって、方法が、
    化合物の溶液を有機溶媒中に調製すること;および
    化合物を、エピマー化合物を提供するのに十分な条件下で、酸と接触させること、
    を含む、前記方法。
  47. 有機溶媒が、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、またはメタノールである、請求項44〜46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 酸が、ピリジニウムp−トルエンスルホネート、カンファースルホン酸、またはトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートである、請求項44〜46のいずれか一項に記載の方法。
  49. 反応混合物を冷却するステップをさらに含む、請求項44〜46のいずれか一項に記載の方法。
  50. 請求項1〜32および43のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む、医薬組成物。
  51. 必要とする対象において有糸分裂を阻害する方法であって、方法が、請求項1〜32および43のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容し得る塩、または請求項50に記載の医薬組成物を、有糸分裂を阻害するのに十分な量で対象に投与することを含む、前記方法。
  52. 対象の細胞においてアポトーシスを開始させる方法であって、方法が、請求項1〜32および43のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容し得る塩、または請求項50に記載の医薬組成物を、アポトーシスを開始させるのに十分な量で対象に投与することを含む、前記方法。
  53. 必要とする対象において異常な細胞増殖に関連する状態を処置する方法であって、方法が、請求項1〜32および43のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容し得る塩、または請求項50に記載の医薬組成物を、状態を処置するのに十分な量で対象に投与することを含む、前記方法。
  54. 請求項1〜32および43のいずれか一項に記載の化合物が、微小管に結合する、請求項51〜53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 請求項1〜32および43のいずれか一項に記載の化合物が、既存の微小管のプラス末端の高親和性部位に結合する、請求項51〜53のいずれか一項に記載の方法。
  56. 請求項1〜32および43のいずれか一項に記載の化合物が、微小管動態の阻害剤である、請求項51〜53のいずれか一項に記載の方法。
  57. 状態が増殖性疾患である、請求項51〜56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 状態が、転移性乳癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、または肉腫である、請求項57に記載の方法。
  59. 請求項1〜32および43のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容し得る塩、または請求項50に記載の医薬組成物;
    容器;および
    キットを使用するための使用説明書、
    を含む、キット。
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