JP2020504134A - 外傷性脳損傷のためのグリセリル3−ヒドロキシブチラート - Google Patents

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Abstract

3−ヒドロキシブチラートグリセリドを使用して、軽度〜中等度の非貫通性閉鎖性外傷性脳損傷及び外科的介入による軽度〜中等度のTBIの治療方法を開示する。

Description

関連出願の相互参照
該当なし
連邦政府による資金提供を受けた研究開発に関する声明
該当なし
発明の分野
本発明は、外傷性脳損傷治療の分野に関する。本発明はさらに、ケトン体の分野、さらには3−ヒドロキシブチラートグリセリドの形態のケトン体、特にケトン生成食事療法又は断食(starvation)の維持を伴わない、そして最も詳細には炭水化物等のかなりの割合のグルコース生成カロリー源を有する標準的な食事による栄養補給と同時に行なわれる、これらのグリセリドの使用に関する。
外傷性脳損傷(TBI)は、年間170万を超える新たな症例が実際に発生している一般的な疾患である(Faulら,Traumatic Brain Injury in the United States:Emergency Department Visits,Hospitalizations and Deaths 2002−2006,Centers for Disease Control and Prevention,National Center for Injury Prevention and Control,Atlanta,Georgia.入手先:http://www.cdc.gov/Traumatic Brain Injury/)。TBIは全ての年齢層の男女に影響を及ぼし、短期及び長期の両方の障害を引き起こす可能性がある。2011年、国防総省(DoD)は、TBIに対する治療及び回復力における栄養の潜在的役割を検討するための専門委員会を招集することを医学研究所(IOM)に求めた。IOM報告書(Nutrition and Traumatic Brain Injury,入手先:www.iom.edu/tbinutrition)は、栄養とTBIの主題を調査し、障害の治療に関して有望なある分野の栄養研究を提案した。IOM委員会は直ちに治療努力を改善することができる1つの有望な解決策、即ち、それらのエネルギーとタンパク質のレベルでの適切な食事による早期の栄養補給を特定した。委員会はまた、細胞エネルギープロセスの回復、酸化ストレスと炎症の減少、そして脳機能の回復に分類される潜在的な栄養学的介入を標的にするためにさらに研究を行うことを提案した。委員会はTBIに対処するための栄養学的研究の重要性を強調し、ある推定では帰還退役軍人の10〜20%が障害を持続し、一方、別の推定ではTBIが戦闘関連傷害の最大3分の1を占めると示唆している。TBIの市民の症例が追加されると、TBIの総数は確かに驚異的である。
IOM委員会の報告が発表されて以降、ケトン体がアルツハイマー病及びパーキンソン病(Alzheimer’s Parkinson’s disease)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び癲癇等の神経変性疾患の治療に有用であることを示す全体的な一連の研究出版物が発行された。治療的(2mM〜7mM)であるがアシドーシスを引き起こす程は高くない血漿中のケトン濃度を達成するために、様々な研究者らはケトン生成食事療法又は断食を利用して「生理学的」又は「治療的」ケトーシス(即ち、2mM〜7mMの範囲内の血漿中ケトン濃度)を達成した。神経変性障害を治療するためのケトン生成食事療法(単数又は複数)の使用は、Hashim及びVanItakkieによる最近の論評で論じられている(Ketone body therapy:from the ketogenic diet to the oral administration of ketone ester,J Lipid Res.55:1818−1926,2014)。健康成人対象に治療的ケトーシスを誘発するための経口サプリメントとして、ベータ−ヒドロキシブチラートの別のエステル(R−3−ヒドロキシブチルR−3−ヒドロキシブチラート)が研究され(Clarkeら,Kinetics,safety and tolerability of (R)−3−hydroxybutyl(R)−3−hydroxybutyrate in healthy adult subjects,Regul Toxicol Pharmacol 63:401−408,2012)、後に、アルツハイマー病の患者を治療するために使用され、ケトン生成食事療法や炭水化物のカロリー制限を伴うことなく、症状は著しく改善された(Newportら, A new way to produce hyperketonemia:Use of ketone ester in a case of Alzheimer’s disease.Alzheimer’s and Dementia 2014:1−5,Elsevier)。
TBIにおけるケトン体代謝の役割は、最初に実験動物で研究された。最初の脳震盪損傷(細胞喪失を引き起こさない損傷)の直後にケトン生成食を投与すると、2回目の脳震盪損傷後の認知機能が改善されるという証拠がある(Salameら,Ketogenic neuroprotection of repeat TBI in juvenile rats,Soc Neurotrauma 2012)。同じ研究で、2つの脳震盪損傷の間の24時間の間にケトン生成食を与えられたラットは、より良い認知能力を示した。したがって、この参考文献から、ケトン濃度を上昇させて、併せて炭水化物を制限することが求められ、炭水化物の摂取を制限しないことは禁忌であることが分かるであろう。さらに、Gasiorらの(Neuroprotective and disease−modifying effects of the ketogenic diet,Behav.Pharmacol.2006 Sep 17(5−6)431−439)において、著者らは、ケトン生成食事療法を用いた癲癇の治療における有益な効果は、高炭水化物を摂取すると急速に逆転したと述べている。
TBIでは、グルコース取り込みの減少、解糖の減少、リン酸経路によるグルコース使用の増加、ATP産生の減少、及び酸化的損傷の増加を特徴とする、脳によるグルコース代謝の混乱を生じる。(断食、ケトン生成食(単数又は複数)、又はケトンエステル投与を介して)使用するために脳にケトンを供給することにより、ケトンのトリカルボン酸(TCA)サイクルへのエントリーのより迅速化、ミトコンドリアフリーラジカル産生の減少、ATPによるエネルギー産生の増加、及びグルタチオンペルオキシダーゼ活性の増加がもたらされる。したがって、TBIにおけるケトン体の利用可能性によって、TBIによって誘導されるグルコース由来エネルギー生成の減少から生じるエネルギーの損失が補償される。制御されたTBIの後に脳がケトンを取り込んでそれらを利用することが例証された。成体ラットにおける制御された脳震盪損傷(CCI)の3時間後の14C−3−ベータ−ヒドロキシブチラートの静脈内注入により、ケトンの脳での取り込みがより多くなり、14CO及びATPの産生がより多くなった(Prinsら;Increased cerebral uptake and oxidation of exogenous beta HB improves ATP following traumatic brain injury,J.Neurochem 90:666−672,2004)。1996年の論文(Ritterら,Evaluation of a carbohydrate−free diet for patients with severe head injury,J Neurotrauma 13:473−485,1996)は、カロリー欠如又はケトン生成食事療法が効果的であったTBIの様々な動物モデルについて検討している。著者らは、高ケトン血症(7mMまで)を誘発するケトン生成食事療法がTBIの治療に有効であり、したがってケトン体を脳に利用可能にする多くの前臨床証拠を考慮して、臨床試験が非常に必要であると述べている。重症のTBIに罹患する成人患者20人を含む研究では、患者は標準的な経腸的栄養補給又はケトン生成食のいずれかを受けるように無作為に割り付けられた(上記のRitter、1996)。ケトン生成食を受ける患者たちは、ケトン体濃度が高くなり、血中ラクタートがより低くなり、そして尿中窒素バランスがより良好であることを示した。著者らは、ケトン生成食では安定した正常血糖を示すが、標準的な栄養食を受けたグループでは幾つかの高血糖症の発作が起こると述べた。高血糖症はTBI患者により悪い結果をもたらし、ケトン生成食事療法によって高血糖症から保護されることを意味している。
最近の「主題的」論評(Prinsら,The collective therapeutic potential of cerebral ketone metabolism in traumatic brain injury,J Lipid Res 55:2450−2457,2014)において、著者らは、脳損傷後の脳でのケトン代謝を誘導するための最適な方法を決定するさらなる研究を求めている。この論評では、著者らは、TBI直後の初期のグルコース代謝の急増とそれに続く長期間のグルコース代謝の低下を強調している。ケトンは、グルコース由来のエネルギーが低下している間、エネルギー産生に大きく貢献できる唯一の内因性燃料である。結果として損傷したニューロンがグルコースを利用できなくなると、恒常性シグナルが生成されて、グリコーゲンから追加的なグルコースを生成し、さらに適切な細胞取り込みのための追加的なインスリンを生成するが、損傷したニューロンは依然としていずれも使用できないため、高血糖は損傷後の状態で持続する。
要約すると、特に実験動物において、TBIにおけるケトン生成食事療法の有益な役割について多くの証拠がある。しかしながら、グルコース生成カロリー取り込みは関係がないケトン生成食事療法の使用、断食及びケトンを生成するエステルの使用の他の状況とは異なって、TBIに存在することが示される持続性高血糖、及びTBIにおける不良な結果との関連性、より高い高血糖には、唯一の食事誘導治療として、ケトン生成食事療法及び断食のみが残る。上記にもかかわらず、RaineroらのInsulin sensitivity is impaired in patients with migraine,Cephalagia 25:593−597,2005には、ケトン生成食事療法の間に、高頻度の片頭痛が改善した双子について報告されている。著者らは、片頭痛の病因を、脳内でのインスリン感受性の低下、及びその結果としてエネルギー源としてのグルコースの利用の低下であると仮定している。Raineroは、「我々のデータから、片頭痛ではインスリン感受性が損なわれていることが示され、片頭痛と血管疾患との併存症におけるインスリン抵抗性の役割が示唆される。」と述べている。しかしながら、Raineroは、脳内でのグルコース利用の低下の符号のみ示し、それと競合する必要のある高血糖症の問題については示していない。
ケトン生成食事療法には、炭水化物の厳しい制限が伴い、高比率の脂肪が含まれる。Neuroprotective and disease−modifying effects of the ketogenic diet, Behav.Pharmacol.2006 Sep 17(5−6)431−439)においてGasiorらによって引用されているように、最初のケトン生成食事療法は、当時利用可能な薬理学的療法に耐性がある癲癇を有する小児の治療に関連して、1921年にWilder(The effects of ketonemia on the course of epilepsy,Mayo Bull 2:307−308,1921)によって発表された。エネルギー分布の面では、元のケトン生成食事療法は脂肪90%、タンパク質8%、炭水化物2%であった。
ケトン生成食事療法は、全体的な断食の代謝状態に似ている。両方共、略同程度の高ケトン血症をもたらし、血中ケトン体濃度は2〜7mMである(Cahill,President’s address:Starvation;Trans Am Clin Climatol Assoc,94:1−21,1983)。この程度の高ケトン血症は循環により完全に緩衝されるので、アシドーシスは誘発されず、「生理的」又は「治療的」ケトーシスと呼ばれてきたことを強調することは重要である(Hashimら;Ketone body therapy:from the ketogenic diet to the oral administration of ketone ester;J Lipid Res44:1818−1826,2014)。
ケトン生成食事療法は、最も好ましい食事療法ではない。実践するのはかなり困難であり、実践する場合は、LDLコレステロール、尿酸、及び遊離脂肪酸が増加する可能性がある。時折、ケトン生成食事療法は、腎結石症及び他の深刻な合併症の発生率を高める恐れがある(Van Itallieら;Ketone metabolism’s ugly duckling;Nutr Rev.61:327−341,2003)。これらの悪影響の幾つかは、適切な水分補給(rehydration)を確実にすることによって防ぐことができ、また、高脂肪血症は、食事中の多価不飽和脂肪及び一価不飽和脂肪の割合を高めることによって回避することができる(FuehrleinらDifferential metabolic effects of saturated versus polyunsaturated fats in ketogenic diets;J Clin Endocrinol Metab89:1641−1645,2004)。さらに、中鎖トリグリセリド(脂肪酸基中に典型的には8個及び/又は10個の炭素を有する脂肪酸のグリセロールエステル)をケトン生成食事療法に含めることによって、ケトン生成食事療法の耐容性を改善することができる(Huttenlocherら;Medium−Chain triglycerides as a therapy for intractable childhood epilepsy,Neurology,Vol 11,Nov1971,pp1097−1103;Wuら,Medium−Chain Triglycerides in Infant Formulas and their Relation to Plasma Ketone Body Concentrations,Pediatric Research,Vol 20,No.4,pp338−341,1986;Baliettiら,Ketogenic diets:An historical antiepileptic therapy with promising potentialities for the aging brain,Aging Research and Reviews 9(2010)273−279。
したがって、TBI患者のケトン濃度を上昇させることは望ましいが、TBIにおける食事介入の選択肢、TBI患者において維持するのが難しい治療の選択肢として、ケトン生成食事療法又は断食の使用という不適切な選択肢に託されている。
発明の目的
本発明の目的は、外傷性脳損傷(TBI)の治療において、それを必要とする対象に、断食及びケトン生成食事療法の両方を回避しながら、経口/経腸の食事介入方法を提供することである。
本発明の別の目的は、外傷性脳損傷(TBI)の治療において、それを必要とする対象に、断食及びケトン生成食事療法の両方を回避しながら、TBIのための他の医学的介入の非存在下で、経口/経腸の食事介入方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、外傷性脳損傷(TBI)の治療において、それを必要とする対象に、断食及びケトン生成食事療法の両方を回避しながら、TBIのための他の医学的介入に加えて、経口/経腸の食事介入方法を提供することである。
本発明のなおさらなる目的は、外傷性脳損傷(TBI)の治療において、それを必要とする対象に、TBIのための他の医学的介入に加えて、実質的な部分のグルコース生成カロリーを含む標準的な経腸食又は標準的な非経口的栄養補給食と併せて、経口/経腸の食事介入方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、3−ヒドロキシブチラート−グリセリドエステルを、その3−ヒドロキシブチロイル

の含量が、1日当り約0.5g/kg〜2.0g/kg(体重)のグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)

の経口投与に相当する量で、投与することによって上記の目的を達成することである。
本発明のさらなる目的は、約2〜約7.5mMの全ケトン体血中レベルをもたらすような量で、3−ヒドロキシブチロイル−グリセリドエステルを投与することによって上記の目的を達成することである。
本発明のさらに別の目的は、グリセリル−(3−ヒドロキシブチラート)エステル(1種又は複数種)を、少なくとも7日間、2〜3×/日の分割した投薬計画で投与し、その時点で、該投薬計画の再スタートのための再評価をすることによって上記の目的を達成することである。
本発明のさらなる目的は、本出願の利益を得た後、当業者に明らかになるであろう。
発明の簡単な概要
要するに、本発明の上記目的、その他は、非貫通性閉鎖性外傷性脳損傷(TBI)を受けそうか又は最近受けた対象、又は外科的に関連する外傷性脳損傷を受けた対象に、実質的なグルコース生成カロリー含量を含む標準的な通常の食事を維持しながら、グリセリル−(3−ヒドロキシブチラート)エステルを投与することによって得ることができる。このことは、文献に、TBIでは、非常に一時的にグルコースを過剰利用するが、その後、関連する高血糖が長期間続き、高血糖がより重症である程、患者に対する結果はより思わしくないことが示されている点で、驚くべきことであり、期待される。さらに、文献には、断食又はケトン生成食事療法の使用がTBIの治療に有益であることが示されている。したがって、グルコース生成食を投与して高血糖をさらに悪化させることは禁忌である。さらに、癲癇等の幾つかの症状に対して、ケトン生成食による症状の優れた抑制は、高炭水化物食を含ませることによって急速に逆転した(参照:上記のGasiorら、2006)。それにもかかわらず、本発明者は、該技術の教示に反して、標準的な経口/経腸食事療法を利用することができるようなグルコース生成カロリー摂取を制限しない食事と併せて、ケトン生成グリセロール3−ヒドロキシブチラートエステルを投与することができ、これにより、厳格な医学的監督下でも、退院して(relese)在宅ケアになった後も、TBI患者をかなりの期間従わせるのに合理的な方法で、有益なケトン血症が得られることを見出した。エステルがグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)の場合、それは典型的には1日当たり0.5g/kg〜2.0g/kg(体重)の範囲の量で、2〜3回に分割した投与量で投与され、60kgの女性の場合、約10〜40g/回(serving)で1日3回〜約15〜60g/回で1日2回であり、また70kgの男性の場合、約12〜47g/回で1日3回〜約17.5〜70g/回で1日2回である。これらの投与量及び1回分のサイズ(serving sizes)は、これらの化合物が投与される平均的な典型的対象において2mM〜7.5mMの全ケトン体血中レベル(3−ヒドロキシブチラート及びアセトアセタートの合計)血中レベルをもたらすように設計される。小児への投与量もまた、最初はmg/kg/日の範囲に基づき、このような測定値を得ることができる場合、ケトン血症に基づいて修正されるべきである。当業者には、前記投与量が正しい範囲の血中レベルをもたらさないような、非典型的な分布及び/又は代謝を示す対象について、これらの投与量を調整する方法がわかる。((家庭のペット、家畜(domesticated animals)、農場の動物、及び/又は動物園の動物である哺乳動物におけるような)獣医学的使用もまた可能であり、当業者は、本明細書に記載の種々の投与方法に基づいて治療される種に対して適切に投与方法を適合させることができる。エステルが以下でより十分に議論される他のエステルのうちの1つである場合、投与量は、ヒドロキシブチロイル部分及びアセトアセタート部分を合計した血中レベルが、最終的に上記のように投与したグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)の結果に匹敵するように計算される。(明確にするために、3−ヒドロキシブチラートはアセトアセタートに転化されるので、「匹敵する量」は、3−ヒドロキシブチラート基及びアセトアセタート基の合計濃度として計算される。実際の血中レベルを使用して対応する量を決定する場合、異なるエステルでは薬物動態が僅かに異なる場合があり、したがって、血中レベルが適切な範囲に達するまでの遅延時間は異なり得るので、施術者は、投与後の任意の特定の時点を選択して、測定値をそのように選択することができ、施術者は、各エステルについて投与後の同じ時点には限定されない。いずれにせよ、3個の3−ヒドロキシブチラート基を持っていない本発明に有用なエステルについて対応する投与量の第一近似は、グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)エステルに関して選択したエステル中の3−ヒドロキシブチラート基に基づいて、ほぼ化学量論的に等しい量を使用することである。
該当なし
発明の詳細な説明
本発明は、外傷性脳損傷(TBI)に関連する症状の1つ以上の管理、治療、又は予防、及び/又はその続発症、及び/又は症状の根底にある神経学的根拠の管理、治療、又は予防における、グリセロール基にエステル化した3−ヒドロキシブチロイル基

を有する化合物の使用に関する。本発明の目的のために、「治療」とは、グリセリル3−ヒドロキシブチラートエステルの投与が可能な限りTBIの直後に行われ、且つグルコース生成カロリー摂取が(a)問題の患者に対して正常レベルに維持されるか、又は(b)実質的な割合のグルコース生成カロリー含量を含み、そして断食療法を排除し、そして2重量%未満の炭水化物及び8重量%未満のタンパク質を有するケトン生成食を排除し、好ましくは、2重量%以下の炭水化物及び8重量%以下のタンパク質を有する食事を排除し、より好ましくは10重量%未満の炭水化物及び15重量%未満のタンパク質の食事を排除し、最も好ましくは10重量%以下の炭水化物及び15重量%以下のタンパク質を有する食事を排除する典型的な標準経腸食事療法に制限されるかのいずれかであることを意味することを意図する。上記の食事療法の経口/経腸栄養補給は、患者が来院した後の次の食事に対して通常と考えられるいつからでも開始することができ、あるいは望ましいと考えられるグリセロール3−ヒドロキシブチラートエステルを投与後即座に又は投与の直後に、最初の投与をすることができる。
多くの場合、TBIは事故(自動車又はその他のもの)、スポーツによる損傷、又は軍事行動等の結果である。本発明の目的のために、TBIは、非貫通性且つ閉鎖性である脳損傷であると考えられるが、外科手術による損傷(閉じておらず、開いているにもかかわらず)を含み、さらには、脳卒中又は動脈瘤による脳損傷を除外し、さらにウイルス性、細菌性、真菌性、又はプリオン由来の損傷を除外する。TBIのさらなるサブセットは、スポーツ関連の脳震盪において見られるが、それはTBIを起こし易いスポーツのアスリートのみならず、多くの成人及び子供にも影響を及ぼす。(参照:http://www.merckmanuals.com/professional/injuries−poisoning/traumatic−brain−injury−tbi/sports−related−concussion)。TBI患者の別の大きいセットは、軍隊や治安部隊で奉仕している人たちである。そのような人々は、戦闘での役割及び即興爆発装置(IED)、地雷、武器等に曝されるという危険な性質のために、あらゆる種類のTBIを被る危険が頻繁にある。
本発明で使用するためのエステルが入手可能である多くのTBIの例では、損傷した当事者がエステルを経口摂取可能であると直ちに、エステルを現場で投与することができる。これは、必要に応じて医療関係者又は非医療関係者によって投与することができる。本発明で使用するためのエステルが、損傷が起こった場所で入手できない場合は、施設への移送前若しくは移送中、又は患者が輸送を辞退する前、又は医療施設に到着したらできるだけ早く、医療関係者の到着時にEMT等によってエステルを投与することができる。グリセリル3−ヒドロキシブチラートエステルは経口投与されるので、上記には、患者がエステルを経口摂取することができることという唯一の制限がある。供給チューブが必要な場合、供給チューブを適切に挿入した後、そのようなチューブを通してエステルを適切な形態で投与することができる。
エステルは、3−ヒドロキシブチロイル基

が、単一のグリセロール分子中の1個、2個、又は3個全てのヒドロキシ基をエステル化しているものであり得る。3個全てに満たないグリセロールヒドロキシ基が、3−ヒドロキシブチロイル基によってエステル化される場合、残りのグリセロールヒドロキシ基は、未エステル化のままであり、オメガ−3−脂肪酸、オメガ−6−脂肪酸、オメガ−3,6脂肪酸、中鎖脂肪酸又はそれらの混合物によってエステル化され得る。(中鎖脂肪酸は、一般的に8個及び/又は10個の炭素の炭素鎖を有する脂肪酸であり、例えば精製形態でのそのような中鎖脂肪酸の1つはカプリル酸である。)各分子中の各3−ヒドロキシブチロイル基は、独立して、D又はL型のいずれかであり、投与されるバルク化合物は、いずれかの混合物又は全て同じものであり得る(即ち、(a)全ての基がD型、(b)全ての基がL型、(c)一部がD型で一部がL型、並びに(d)(1)a及びb、(2)a及びc、そして(3)a、b、及びc、から選択される化合物の混合物である。)。3−ヒドロキシブチロイル基のD型及びL型の両方が活性であるが、L型はよりゆっくりと利用されるので、3−ヒドロキシブチロイル基は実質的に全てD型であることが好ましい。特に好ましい実施形態では、約90%〜98%、より好ましくは約96%の3−ヒドロキシブチロイル基がD型である。それにもかかわらず、他の量のD対L型の利用は本発明の範囲内であり、D100%〜L100%まで、及び任意の割合のD及びL型の混合物から選択することができる。加えて、(a)他のエステル化はない、又は(b)オメガ脂肪酸(3−オメガ、6−オメガ、若しくは3,6−オメガ、又はそれらの混合物のいずれか)でさらにエステル化されている、又は(c)中鎖脂肪酸又は異なる中鎖脂肪酸の混合物でさらにエステル化されている、又は(d)オメガ脂肪酸及び中鎖脂肪酸の両方でさらにエステル化されている、1個、2個、又は3個の(3−ヒドロキシブチロイル(3−hydroxybutyryl))基を有するエステルの混合物もまた、本発明での使用のための化合物の範囲内であると考えられる。非常に好ましい実施形態は、本発明に利用される化合物がグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)であるものであり、さらにより非常に好ましい化合物はグリセリルトリス(DL 3−ヒドロキシブチラート)であり、DLはバルク化合物を指し、必ずしも特定の分子の混合物ではなく、さらにより非常に好ましい実施形態は、グリセリルトリス(D96%/L4%3−ヒドロキシブチラート)の使用であり、D96%/L4%はバルク化合物を指し、必ずしも特定の分子の混合物ではない。これらの化合物及びその製造方法は、米国特許第7,807,718号にさらに十分に記載されており、その内容を、化合物及びそれらの製造の説明に関して本明細書に援用する。
要するに、本発明の前記目的及びその他は、TBIに罹患している対象に、グリセリル−(3−ヒドロキシブチラート)エステルを投与することによって得ることができ、TBIは、さらなる医学的介入を必要とするのに十分な重度から、それ以上の医学的介入は必要ないと思われるのに十分な軽度までの範囲であり得るが、最も軽度な場合、患者に分かる明白な症状は見られないが、血液化学及び他の検査における特徴的な変化の証拠から、実際には、軽度の損傷が起こっていることが示される。そのように、本発明はまた、患者に対する明白な身体的症状が認識されない程僅かである頭部損傷を負った患者における予防的治療としても適している。一般に、損傷の重症度に関する臨床評価は、Glasgow Coma Scale(成人)及びModified Glasgow Coma Scale(幼児及び子供用)によって決定される(参照:Merck Manual Professional Version,http://www.merckmanuals.com/professional/injuries−poisoning/traumatic−brain−injury−tbi/traumatic−brain−injuryのオンライン;2013年10月に最新の更新、及びTeasdale;Assessment of Coma and Impared Consciousness:A Practical Scale,The Lancet,July13,1974,pp.81−84.)。上記にもかかわらず、一般に、脳震盪患者と看做すのに十分な頭部外傷を患っているいかなる患者も、エステル及び食事の経口摂取が適切であるか、供給チューブによって適切であるという条件で、本発明の治療に適した患者である。本発明で使用されるエステルは経口投与されるが、投与される栄養食は通常の摂取による経口投与、供給チューブを介した経腸投与、又は望まれる場合には非経口投与のいずれかであることができる。
エステルがグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)であるとき、一般的に、
それは典型的に1日当たり0.5g/kg〜2.0g/kg(体重)の範囲内の量(より具体的には、0.5g/kg、0.55g/kg、0.6g/kg、0.65g/kg、0.7g/kg、0.75g/kg、0.8g/kg、0.85g/kg、0.9g/kg、0.95g/kg、1g/kg、1.1g/kg、1.2g/kg、1.3g/kg、1.4g/kg、1.5g/kg、1.6g/kg、1.7g/kg、1.8g/kg、1.9g/kg、又は2g/kg、及び、これらの具体的に列記した量のいずれかの間の中間の量)で、2〜3回に分割した投与量で経口/経腸投与され、60kgの女性の場合、約10〜40g/回(より具体的には、10g/回、12.5g/回、15g/回、17.5g/回、20g/回、22.5g/回、25g/回、30g/回、35g/回、40g/回、及びこれらの具体的に列記した量のいずれかの間の中間の量)で1日3回(約8時間毎)〜約15〜60g/回(より具体的には、15g/回、17.5g/回、20g/回、22.5g/回、25g/回、27.5g/回、30g/回、35g/回、40g/回、45g/回、50g/回、55g/回、又は60g/回、及びこれらの具体的に列記した量のいずれかの間の中間の量)で1日2回(約12時間毎)、並びに70kgの男性の場合、約12〜47g/回(より具体的には、12g/回、15g/回、17.5g/回、20g/回、22.5g/回、25g/回、30g/回、35g/回、40g/回、45g/回、47g/回、及びこれらの具体的に列記した量のいずれかの間の中間の量)で、1日3回(約8時間毎)〜約17.5〜70g/回(より具体的には17.5g/回、20g/回、22.5g/回、25g/回、27.5g/回、30g/回、35g/回、40g/回、45g/回、50g/回、55g/回、60g/回、65g/回、70g/回、及びこれらの具体的に列記した量のいずれかの間の中間の量)で、1日2回(約12時間毎)である。これらの投与量及び1回分のサイズは、これらの化合物が投与される平均的な典型的な対象において、全ケトン体(3−ヒドロキシブチラートとアセトアセタートとを合わせた)血中レベルが2〜7.5mM(より具体的には、2mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3mM、3.25mM、3.5mM、4mM、4.25mM、4.5mM、4.6mM、4.7mM、4.8mM、4.9mM、5.0mM、5.1mM、5.2mM、5.3mM、5.4mM、5.5mM、5.6mM、5.7mM、5.8mM、5.9mM、6.0mM、6.1mM、6.2mM、6.3mM、6.4mM、6.5mM、6.6mM、6.7mM、6.8mM、6.9mM、7.0mM、7.1mM、7.2mM、7.3mM、7.4mM、7.5mM、及びこれらの具体的に記載した濃度のいずれかの間の中間の濃度であり、これらのうちいずれかは、範囲の上限値がその範囲の下限値よりも大きいという条件で、その範囲の下限値又はその範囲の上限値として役立ち得る)となることを意図している。(アセトアセタートは、3−ヒドロキシ基が3−オキソ基によって置換されている3−ヒドロキシブチラートの酸化型である。

本発明で使用するエステルを経口摂取すると、エステルは主に膵臓リパーゼによって腸管内で加水分解され、吸収される3−ヒドロキシブチラート部分を放出し、身体は、3−ヒドロキシブチラートをアセトアセタートに転化することによって3−ヒドロキシブチラートを利用し、順に、実際に細胞で使用される。)当業者には、前記の投与量が正しい範囲の血中レベルをもたらさないような非典型的な分布及び/又は代謝を示す対象において、これらの投与量を調整する方法がわかる。(投与されるそのように修正した量は、それらが本明細書の他の箇所で記載される「1回分のサイズ」の範囲又は投与される化合物のバルクのgの範囲外であるにもかかわらず、3−ヒドロキシブチラート及びアセトアセタートの合計した血中レベルを2mM〜7.5mMの範囲内に上昇させる場合、本発明の範囲内とみなされる。)エステルが以下でより十分に議論される他のエステルのうちの1つである場合、投与量は、最終的にはグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)によって送達される3−ヒドロキシブチロイル部分とアセトアセタート部分との合計に匹敵する量を送達するように計算される。
本明細書では、特定のパラメータの値について範囲が与えられ、そのような範囲内の値がより具体的に列記されている場合はいつでも、下限値が実際に上限値よりも小さい限り、具体的な値の各々が新しい範囲限界の基礎となり得る。例として、前記の段落では、投与量範囲は、「0.5g/kg〜2.0g/kg」として与えられており、より具体的な列記としては「0.5g/kg、0.55g/kg、0.6g/kg、0.65g/kg、0.7g/kg、0.75g/kg、0.8g/kg、0.85g/kg、0.9g/kg、0.95g/kg、1g/kg、1.1g/kg、1.2g/kg、1.3g/kg、1.4g/kg、1.5g/kg、1.6g/kg、1.7g/kg、1.8g/kg、1.9g/kg、又は2g/kg」である。それに基づいて、より具体的に記載された量のいずれもが、新しい範囲の下限値であり得、任意のより大きな具体的に記載された量が、その新しい範囲の上限値であり得、そのような構築範囲の各々が本明細書に具体的に記載されていると看做される。したがって、0.5〜0.6、0.55〜1.9、0.75〜1.7、1.8〜1.9等の範囲が全て本明細書に記載されていると看做される。同じことが、体重、1回分のサイズ等に基づく投与量に関する他のパラメータについても当てはまる。
本発明において使用するためのエステル化合物は、0.5mg/kg〜2.0mg/kg(体重)のグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)が経口投与される場合と同じ量の3−ヒドロキシブチロイル及び/又はアセトアセタート部分が送達される量で投与される。再度、焦点は、2mMと7mMの間、好ましくは4.5mMと7mMの間、より好ましくは5mMと7mMの間の血中での適切なケトン体(3−ヒドロキシブチロイル濃度+アセトアセタート濃度)を達成することである。この量の実際の体積又は重量を単回の投与として与えるには負担が大き過ぎるか又は望ましくない場合、1日当り複数回の場合は望ましいサイズの複数に分割した投与量に、又は単回の投与(即ち、互いが所望の短時間内)の場合は複数の投与単位に、投与量を分割することができる。好ましくは、投与量は、24時間に亘って略等しい間隔で2〜3回に分割した投与量に分割し、その結果、1日に2回の投与は約12時間毎になり、1日に3回の投与は約8時間毎になる。例として、50gの投与が望ましい場合、それは単一剤形又は食品若しくは飲料中に分配させて50gの単回投与として投与することができ、又は1日に2回、そのような量の1/2で投与することができ、又は互いに短時間内(好ましくは実質的に単回投与が望まれる場合には互いに数秒以内)に与えられる2つの投与単位で1/2の投与量の剤形で投与することができる。1日当たり複数の投与が望まれる場合、又は単回投与で1日当たり複数の投与単位が望まれる場合、当業者には他の分割した投与及び複数の投与単位が分かり、それには、非限定的に、1日3回投与する又は実質的に同時に3単位で投与する上記の量の1/3の投与;1日に4回投与する又は実質的に同時に4単位を投与する又は2単位を1日2回投与する上記の量の1/4の投与が含まれる。その意図及び目的は、ケトン生成食事療法又は断食によって達成されるものに匹敵する2mM〜7.5mM(例えば、4.5mM、5.0mM、5.5mM、6.0mM、6.5mM、7.0mM又は7.5mM、及びこれらの明示的に記載された量のうちの任意の特定のものの間の全てのmM濃度もまた、明示的に開示されているものと看做される)の3−ヒドロキシブチロイル基

(アセトアセタート基と共に)の血中レベルを特徴とする治療的高ケトン血症を誘導することである。当業者は、このテーマに関する他の変形を理解するであろう。
一般的に、経口投与では、必要な血中ケトン体濃度は、24時間以内、より通常では12時間以内、さらにより典型的には6時間以内、さらにより典型的には2時間以内に、さらによりあり得る可能性としては1時間以内に達成され得る。経口投与では、ケトン体血中レベルは急速に上昇し、約30分又は45分〜1時間でピークに達する。投与が開始されると、投与は1日2回又は3回、1日分を分割した投与量で(1日に2回の場合、1日の投与量の1/2、1日に3回の場合、1日の投与量の1/3)又は1日により頻回に投与する場合、さらにより小分割の投与量を基準として約7日間継続すべきであり、その後、患者は再評価される必要があり、必要と思われる場合には、投薬計画はさらに7日間再開され、さらに再評価される。必要に応じて、再評価は、臨床結果に応じてより短い期間又はより長い期間で行うことができるが、治療は損傷後少なくとも7日間は行うべきである。
前記のように、上記投与量範囲のグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)によって、2mM〜7mMの全ケトン体血中レベル(3−ヒドロキシブチロイル基

及びアセトアセタート)がもたらされると予想される。
以下の例は、非限定的に本発明を例示する。
例1
60kgの女性が軽微な自動車事故のためにTBIを発現する。該事故から1時間以内の最初の検査で、中等度のTBIが、見当識障害とGlasgow Coma Scale(9−13)に基づいて現場でEMTによって確認される。患者は意識があり、高血糖であり、エステルを経口摂取することができる。患者は、0.5mg/kg/日のグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)を3回に分割した投与量で経口的に開始する(即ち、10g/回で、1日3回)。患者は医療施設に移送され、グルコース生成カロリー制限のない標準的な食事の昼食を摂取することが許される。2日後、患者は見当識障害から回復したように見え、退院し(released)、普通の食事を引き続き取りつつ、さらに5日間グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)の自己投与を続け、その時点で再評価のために戻るようにアドバイスされる。患者は投薬計画を完了する。患者は、投薬計画の完了時(投薬計画の7日目)に経過観察を受け、そして完全に回復したように見える。驚くべきことに、患者は、エステルの投与直後から治療終了まで及びそれ以降も、正常血糖を維持する。
例2
2番目の60kgの女性が軽微な自動車事故のためにTBIを発現する。該事故から1時間以内の最初の検査で、中等度のTBIが、見当識障害とGlasgow Coma Scale(9−13)に基づいて現場でEMTによって確認される。患者は高血糖であり、意識があり、食物と薬を経口摂取することができる。患者は、ケトンの上昇を誘発し、そして彼女の高血糖を低下させるために、ケトン生成食事療法を開始する。患者はまだ多少見当識障害があるが、中等度の低血糖であり、2日後に退院して、症状の悪化を観察することができる介護者の下へ行き、さらに5日間ケトン生成食事療法を続けて、再評価のために戻るように指示される。患者は退院した略直後にケトン生成食事療法を放棄する。患者はケトン生成食事療法の7日目となるはずの日に経過観察を受け、糖尿病ではないが、不適切な血糖コントロールを示し、見当識障害が残っているように見え、そして脳震盪後症候群の徴候を示す。
例3
70kgの男性(ボクサー)は、スポーツ損傷脳震盪を発現するが、これ以前に、過去1年間に3回の同様の脳震盪の病歴を有する。過去の脳震盪は、標準的な医療行為によって治療されており、ケトン生成食事療法、断食、又は本発明で使用されるエステルの使用はない。最近の脳震盪損傷は、該患者が治療のために病院に運ばれる2時間前に発生する。患者は直ちに検査され、高血糖であり、そして中等度の脳震盪損傷を有すると確認される(短期間の意識喪失、長期にわたる見当識障害、及び9−13のGlasgow Coma Scaleスコアに基づく)。患者は、2.0g/kg/日のグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)を3回に分割した投与量(即ち、46.7g/回、1日3回)で開始し、70kgの男性に対して、グルコース生成カロリー制限のない通常の標準的な経口食が許可される。治療は3日間続けられる。その時点の評価で、患者は見当識障害から回復したように見え、そして退院し、さらに4日間グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)を自己投与し、再評価のために戻るように言われる。患者は投薬計画を継続して完了し、処方された投薬計画の7日目に経過観察を受け、そして完全に回復する。驚くべきことに、患者はエステル投与直後から治療終了まで正常血糖である。
例4
70kgの男性(ボクサー)は、スポーツ損傷脳震盪を発現するが、これ以前に、過去1年間に3回の同様の脳震盪の病歴を有する。過去の脳震盪は、標準的な医療行為によって治療されており、ケトン生成食事療法、断食、又は本発明で使用されるエステルの使用はない。最近の脳震盪損傷は、患者が治療のために病院に運ばれる2時間前に発生する。患者は直ちに検査され、高血糖であり、そして中等度の脳震盪損傷を有すると確認される(短期間の意識喪失、長期にわたる見当識障害、及び9−13のGlasgow Coma Scaleスコアに基づく)。患者はケトン生成食事療法を開始する。治療は3日間継続され、その時点で患者は低血糖であることが分かり、見当識障害のレベルは最初の発現から幾分低下し、退院して、症状の悪化について患者を監視することができる介護者の管理下におかれ、ケトン生成食事療法をさらに4日間継続し、再評価のために戻るように言われる。患者は即座にケトン生成食事療法計画を放棄する。ケトン生成食事療法の7日目と推定される日の経過観察で、患者は不適切な血糖コントロールを有し、継続的な見当識障害の徴候を示し、そして脳震盪後症候群の徴候を示す。
例5
70kgの男性(ボクサー)は、スポーツ損傷脳震盪を発現するが、これ以前に、過去1年間に3回の同様の脳震盪の病歴を有する。過去の脳震盪は、標準的な医療行為によって治療されており、ケトン生成食事療法、断食、又は本発明で使用されるエステルの使用はない。最近の脳震盪損傷は、患者が治療のために病院に運ばれる2時間前に発生する。患者は直ちに検査され、高血糖であり、そして中等度の脳震盪損傷を有すると確認される(短期間の意識喪失、長期にわたる見当識障害、及び9−13のGlasgow Coma Scaleスコアに基づく)。患者は断食食事療法を開始する。治療は3日間継続され、低血糖であることが分かり、見当識障害のレベルは最初の発現から幾分低下し、退院して、症状の悪化について患者を監視することができる介護者の管理下におかれ、断食食事療法をさらに4日間継続し、再評価のために戻るように言われる。患者は即座に投薬計画を放棄する。断食の7日目と推定される日の経過観察で、患者は不適切な血糖コントロールを有し、継続的な見当識障害の徴候を示し、そして脳震盪後症候群の徴候を示す。
例6
例3の患者は、さらなる脳震盪が発生する可能性があることが分かっているので、さらなる脳震盪の発生の影響を最小限にすることについてアドバイスを求める。患者は、脳震盪損傷をもたらす可能性がある活動に参加する前の少なくとも1回の食事期間に、グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)の投薬計画を再開するように言われる。患者は午後5時の夕食時にそのような摂取をし、午後7時に試合をする。患者は実際にさらなるTBIに罹患し、これもまた現場での検査で中等度のTBIであると確認されるが、患者は正常血糖である。医療施設への移送時に、患者は再検査され、彼が別の中等度のTBIに罹患したことを確認する。患者は2.0g/kg/日のグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)を3回に分けた投与量(即ち、46.7g/回、1日3回)で開始し、70kgの男性に対して、グルコース生成カロリー制限のない普通の標準的な経口食が許可される。翌日、患者は機敏であり、悪影響を示さず、そして15を超えるGlasgow Coma Scaleスコアであり、退院する。患者は、6日間、例3と同様にグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)投薬計画を続け、そして再評価のために戻るようにアドバイスされる。患者は推奨された6日間ではなく3日間の投薬計画を維持し、TBIからもたらされる悪影響及び長引く影響の報告はない。再検査では、症状は見られない。
例7
例2、4及び5の患者は、再評価の後直ちに、それぞれ例1、3及び3で言及された投薬計画を7日間開始し、新しく開始した投薬計画の7日目に再評価のために戻るように指示される。各患者は投薬計画を完了し、ケトン生成食事療法又は断食の7日目となるはずの日の後の評価において不十分なままであるパラメータが改善する。しかしながら、改善は例1又は3の患者ほど完全ではない。
例8
30kgの子供が、遊び場での転倒のため、中等度〜重度のTBIで(Modified Glasgow Coma Scaleに従って)救急処置室に運ばれ、高血糖であり、無意識であり、挿管され、そして1日に2回の30gのグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)の投薬計画を開始し、さらに標準的な普通の経腸食を与えられる。投薬計画は7日間続けられ、その時点で再評価される。患者の臨床的な症状は改善を示すが、まだ正常範囲にはない。治療は継続され、7日後に再評価が設定される。4日目に、子供は意識を取り戻し、その時点で再評価される。臨床的評価は正常に見えるが、治療はさらに3日間続けられ、その後子供は完全に回復したように見え、それ以上治療をすることなく退院する。
例9
中等度のTBIを発現する患者は、診断後、1又は2週間、1日に2〜3回、普通の食事と共に、本発明によるグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)の投与で治療され、そしてケトン生成食事療法(患者は推奨された治療を完全には継続しない)又は断食(患者は推奨された治療に完全には従わない)で治療したTBIを発現する適合した患者と比較される。患者はTBI後、約6か月の経過観察を受ける。本発明に従って治療されたTBI患者における長期的影響は、無くなることがない場合でも、最小限である。断食又はケトン生成食事療法を開始したが、投薬計画コースを完全には完了せず、その後短期間内に本発明の投薬計画に移行した患者では、長期間の影響がより広範囲に見られる。ケトン生成食事療法又は断食を開始したが、投薬計画コースを完全には完了せず、本発明の投薬計画に移行しない患者では、TBIの長期間の影響がさらにより広範囲に見られ、歴史的方法による治療を受けた患者に見られる程度及び重症度にほぼ近い。
例10
自動車事故又はIED又は他の戦場の原因により閉鎖性TBIを有する軍人は、彼らのTBIの重症度について評価され、投与のためのグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)が利用可能である場合には、7日間、2又は3回に分割した投与量で0.5mg/kg/日〜2.0mg/kg/日の投薬計画を開始し(該投薬計画は一般的には損傷の2又は3時間以内に開始される)、その後7日目に再評価して、TBIのさらなる治療が是認されるかどうかを評価する。これらを、損傷後最初の1週間以内に、投与のためのグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)にアクセスできなかった同様に損傷を受けた軍人と比較する。損傷の程度が同じような対象を比較すると、グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)を投与される者は、それを投与されない者よりも、急性の兆候からの回復及び長期にわたる脳震盪後症候群の両方において、はるかに良好であることが示される。
例11
例10に照らして、戦場の軍隊及びそれに関連する衛生兵に、軽度−中等度の閉鎖性TBIの状況の場合にトリアージで使用するために戦場に持っていくためのグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)を供給する。例10と比較してみると、TBIに罹患してから数分以内にグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)を受けたTBI患者は、例10のグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)治療を受けたものよりさらに良好である。
例12
例10及び11に照らして、戦場の軍隊は、軽度〜中等度の非貫通性閉鎖性TBIに罹患する場合に備えて、戦場にいる間、朝の投与量のグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラトレ)を日常的に与えられる。投与後12時間以内にそのようなTBIに罹患するこれらの軍隊の場合、急性及び長期の両方で、それらの回復は、損傷の重症度が同じような場合、損傷時にのみグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)の投与を受けたものと比較して改善される。損傷前の予防的単回投与の他に損傷後に種々の特定の投薬計画のグリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)を受けた者を同様に比較すると、損傷前の投与を受けた者はそれを受けていない者よりもかなり良好であり、さらに、損傷が投与に時間的により近い者(投与の1〜2時間後)は、投与から時間的により離れて損傷した者(投与の10〜12時間後)よりもかなり良好である。

Claims (19)

  1. 以下を含む、非貫通性閉鎖性外傷性脳損傷(TBI)又は外科的介入によるTBIの治療及び/又は管理のために、それを必要としている対象へグリセリル(3−ヒドロキシブチラート)エステルを使用する方法:
    ある量のグリセリル(3−ヒドロキシブチラート)の投与を通常の食事を維持して行うこと;前記食事は2%より多い炭水化物及び8%より多いタンパク質を有し、
    投与は前記TBIを発現している前記対象に行われる;
    前記量は対象におけるケトン体のレベルを、3−ヒドロキシブチラート及びアセトアセタートを合わせたものとして測定した場合に、約2mM〜約7.5mMの範囲の値に上昇させるのに十分な量である。
  2. 以下を充足する請求項1に記載の方法:
    グリセリル(3−ヒドロキシブチラート)が、グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)、グリセリルビス(3−ヒドロキシブチラート)、グリセリルモノ(3−ヒドロキシブチラート)、グリセリルビス(3−ヒドロキシブチラート)−モノ(3−オメガ脂肪アシルエステル)、グリセリルビス(3−ヒドロキシブチラート)−モノ(6−オメガ脂肪アシルエステル)、グリセリルモノ(3−ヒドロキシブチラート)−ジ(6−オメガ脂肪アシルエステル)、グリセリルモノ(3−ヒドロキシブチラート)−モノ(3−オメガ脂肪アシルエステル)−モノ(6−オメガ脂肪アシルエステル)、グリセリルビス(3−ヒドロキシブチラート)−モノ(3,6−オメガ脂肪アシルエステル)、グリセリルモノ(3−ヒドロキシブチラート)−ジ(3−オメガ脂肪アシルエステル)、グリセリルモノ(3−ヒドロキシブチラート)−ジ(3,6−オメガ脂肪アシルエステル)、グリセリルモノ(3−ヒドロキシブチラート)−モノ(3−オメガ脂肪アシルエステル)−モノ(3,6−オメガ脂肪アシルエステル)、グリセリルモノ(3−ヒドロキシブチラート)−モノ(6−オメガ脂肪アシルエステル)−モノ(3,6−オメガ脂肪アシルエステル)、1種以上のオメガ脂肪アシル又は中鎖脂肪アシルエステル基で置換される未エステル化ヒドロキシル基を有する前記のもののうちいずれか、及びそれらの混合物からなる群から選択され、単一分子中の複数のオメガ脂肪アシル基は同じでも異なっていてもよく、単一分子中の複数の中鎖脂肪アシル基は同じでも異なっていてもよく、そして各3−ヒドロキシブチラート基はそのD型及びL型から独立して選択される。
  3. グリセリル(3−ヒドロキシブチラート)が、グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)であり、各3−ヒドロキシブチラート基が独立してD型又はL型及びそれらの混合物である、請求項1に記載の方法。
  4. グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)が、グリセリルトリス(D−3−ヒドロキシブチラート)、グリセリルトリス(L−3−ヒドロキシブチラート)、グリセリルトリス(DL−3−ヒドロキシブチラート)、及びそれらの混合物からなる群から選択され、「DL」という表示が、ヒドロキシブチラート基のバルク全体を指し、任意の特定の分子を指すものではない、請求項3に記載の方法。
  5. グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)が、グリセリルトリス(DL−3−ヒドロキシブチラート)である、請求項4に記載の方法。
  6. グリセリルトリス(DL−3−ヒドロキシブチラート)が、D−3−ヒドロキシブチラート基対L−3−ヒドロキシブチラート基について、約96:4の比を有する、請求項5に記載の方法。
  7. 単回投与量又は分割投与量とした場合、前記量が、グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)に基づいて、約0.5g/kg(体重)/日〜約2.0g/kg(体重)/日の経口量であり、そして他のエステルの場合は、前記エステルが完全に加水分解されると仮定して、同量の3−ヒドロキシブチロイル基を提供するのに対応する量である、請求項1に記載の方法。
  8. 投与が、7日間継続され、前記投薬計画の潜在的な再開について再評価される、請求項7に記載の方法。
  9. 量が、前記グリセリル(3−ヒドロキシブチラート)化合物の投与の最初の24時間以内に、範囲の上限値が範囲の下限値よりも大きいという条件で、約2mM、2.25mM、2.5mM、2.75mM、3mM、3.25mM、3.5mM、3.75mM、4mM、4.25mM、4.5mM、5mM、5.5mM、6mM、6.5mM、7mM及び約7.5mMから選択される前記下限値及び前記上限値を有する前記範囲から選択される3−ヒドロキシブチロイル部分及びアセトアセタート部分の合計を含む全ケトン体血中レベルをもたらすのに十分である、請求項1に記載の方法。
  10. 全ケトン体血中レベルが、グリセリル(3−ヒドロキシブチラート)化合物の投与の最初の6時間以内に達成される、請求項9に記載の方法。
  11. 全ケトン体血中レベルが、グリセリル(3−ヒドロキシブチラート)化合物の投与の最初の2時間以内に達成される、請求項9に記載の方法。
  12. 全ケトン体血中レベルが、グリセリル(3−ヒドロキシブチラート)化合物の投与の最初の1時間以内に達成される、請求項9に記載の方法。
  13. 全ケトン体血中レベルが、グリセリル(3−ヒドロキシブチラート)化合物の投与の最初の3/4時間以内に達成される、請求項9に記載の方法。
  14. 以下を含む、軽度〜中等度の非貫通性閉鎖性外傷性脳損傷(TBI)をもたらす可能性があるか、又は脳細胞への潜在的損傷を伴う外科的介入を受ける予定である状況に向かっている対象を予防的に処置する方法:
    グリセリル3−ヒドロキシブチラートエステルの前記対象への投与を、前記対象が軽度〜中等度の非貫通性閉鎖性TBIを患っている場合、又は軽度〜中等度のTBIを前記外科的介入に次いで前記投与の12時間以内に患う場合、
    前記投与によりケトン体の血中レベルの上昇が前記TBIの発生時にもたらされ、前記TBIの急性の悪影響が最小限に抑えられ、
    前記グリセリル3−ヒドロキシブチラートエステルが0.166mg/kg〜1.0mg/kgの量で、グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)を投与する場合には投与され、その化学量論的な等量として前記3−ヒドロキシブチラート部分に基づく量での投与が、他のグリセリル3−ヒドロキシブチラートエステルを投与する場合にはなされる。
  15. グルセリル3−ヒドロキシブチラートエステルの投与を、1日当り2〜3回、最大で7日間、グリセリルトリス(3−ヒドロキシブチラート)を投与する場合に基づいて0.5mg/kg/日〜2.0mg/kg/日の投与量で、そして他のグリセリル3−ヒドロキシブチラートエステルを投与する場合は前記3−ヒドロキシブチラート部分に基づいてその化学量論的な等量で、継続することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 対象が哺乳動物である、請求項1に記載の方法。
  17. 哺乳動物が、家庭用ペット、家畜、農場の動物、及び動物園の動物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  18. 対象が哺乳動物である、請求項14に記載の方法。
  19. 哺乳動物が、家庭用ペット、家畜、農場の動物、及び動物園の動物からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
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