追加の略語は、本開示の全体を通じて定義され得る。
定義
ある種の技術用語および科学用語が下に具体的に定義される。本書類中のどこかで具体的に定義されないかぎり、本明細書中で用いられる全ての他の技術用語および科学用語は、本開示が関係する技術分野の当業者により一般に理解される意味を持つ。
「約」は、数値的に定義されるパラメーター(例としてCDN STINGアゴニストの用量、または本明細書中に記載される治療での処置時間の長さ)を修飾するために用いられるとき、パラメーターがそのパラメーターについて述べられた数値を10%下回ってまたは上回って変動し得ることを意味し;適切な場合、述べられたパラメーターは、四捨五入され得る。例えば、約5mg/kgの用量は、4.5mg/kgから5.5mg/kgの間で変動し得る。
添付の特許請求の範囲を包含する本明細書中で用いられる時、言葉の単数形、例えば「a」、「an」および「the」などは、その内容が明らかに他を指示しないかぎり、それらの対応する複数形の言及を包含する。
化合物「の投与」および「を投与すること」という用語は、本明細書中に記載される化合物または薬学的に許容されるその塩、および前述のものの組成物を対象に提供することを包含するように理解されるものである。
本明細書中で用いられる時、用語「少なくとも1」のアイテムまたは「1または複数」のアイテムは、各々、リストから選択される単一のアイテムを、同様にリストから選択される2またはそれより多いアイテムの混合物を包含する。
本明細書中で用いられる時、用語「免疫応答」は、特異的免疫応答、非特異的免疫応答、特異的および非特異的の両方の応答、自然応答、一次免疫応答、適応免疫、二次免疫応答、メモリー免疫応答、免疫細胞活性化、免疫細胞増殖、免疫細胞分化およびサイトカイン発現のうちのいずれか1または複数に関する。
用語「薬学的に許容される担体」とは、治療剤の送達のための製剤における使用に適した任意の不活性物質という。担体は、付着防止剤、バインダー、コーティング、崩壊剤、賦形剤または希釈剤、保存剤(例えば抗酸化剤、抗菌剤または抗真菌剤など)、甘味料、吸収遅延剤、湿潤剤、乳化剤、バッファーなどであり得る。好適な薬学的に許容される担体の例としては、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、ブドウ糖、植物油(例えばオリーブ油など)、生理食塩水、バッファー、緩衝生理食塩水、ならびに等張化剤、例えば糖、多価アルコール、ソルビトールおよび塩化ナトリウムなどが挙げられる。
本明細書中で用いられる用語「対象」(あるいは「患者」)とは、処置、観察または実験の対象であった哺乳動物をいう。哺乳動物は、雄であっても雌であってもよい。哺乳動物は、ヒト、ウシ(例として雌ウシ)、ブタ(porcine)(例としてブタ(pig))、ヒツジ(ovine)(例としてヒツジ(sheep))、ヤギ属(例としてヤギ)、ウマ(equine)(例としてウマ(horse))、イヌ(例としてイエイヌ)、ネコ(例としてイエネコ)、ウサギ目(ウサギ)、齧歯類(例としてラットまたはマウス)、プロキオン・ロートル(Procyon lotor)(例としてアライグマ)よりなる群から選択される1または複数であり得る。特定の実施形態において、対象はヒトである。
本明細書中で用いられる用語「その必要がある対象」とは、本明細書中に定義される細胞増殖障害、例えばがんなどであると診断された、またはその診断を持つ疑いのある対象をいう。
本明細書中で用いられる時、用語「処置」および「処置すること」は、本明細書中に記載される疾患または障害の進行の緩徐化、中断、阻止、制御または停止があり得る全てのプロセスをいう。この用語は、あらゆる疾患または障害の症候の完全な除去を必ずしも指し示さない。
「生物療法剤」は、腫瘍維持および/もしくは増殖を支持するまたは抗腫瘍免疫応答を抑制する任意の生物学的経路におけるリガンド/受容体シグナル伝達を遮断する生物学的分子、例えば抗体または融合タンパク質などを意味する。
「化学療法剤」とは、がん細胞の死を引き起こすことができる、またはがん細胞の増殖、分裂、修復および/もしくは機能を妨げることができる化学的または生物学的物質をいう。化学療法剤の例としては、WO2006/129163およびUS20060153808中に開示されるものが挙げられ、これらの開示は参照により本明細書中に組み込まれる。化学療法剤の分類としては、限定されるものではないが:低メチル化剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、紡錘体毒、植物アルカロイド、細胞傷害性(cytoxic)/抗腫瘍性抗生物質、トポイソメラーゼ(topisomerase)阻害剤、光増感剤、ホルモン治療、例えば抗エストロゲン剤および選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)など、抗プロゲステロン剤、エストロゲン受容体下方制御剤(ERD)、エストロゲン受容体アンタゴニスト、黄体形成ホルモン(leutinizing hormone)放出ホルモンアゴニスト、抗アンドロゲン剤、アロマターゼ阻害剤、ならびに標的化治療、例えばキナーゼ阻害剤、EGFR阻害剤、VEGF阻害剤および異常な細胞増殖または腫瘍増殖にかかわる遺伝子の発現を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドなどが挙げられる。本開示の処置方法において有用な化学療法剤としては、細胞増殖抑制剤および/または細胞傷害剤が挙げられる。
本開示により提供される治療剤および組成物は、任意の好適な経腸投与経路または非経口投与経路を通じて投与することができる。投与の用語「経腸経路」とは、消化管の任意の部分を通じた投与をいう。経腸経路の例としては、経口、粘膜、頬側および直腸経路、または胃内経路が挙げられる。投与の「非経口経路」とは、経腸経路以外の投与経路をいう。投与の非経口経路の例としては、静脈内、筋肉内、皮内、腹腔内、腫瘍内、膀胱内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、経気管、関節内、被膜下、クモ膜下、髄腔内、硬膜外および胸骨内、皮下または局所投与が挙げられる。本開示の治療剤および組成物は、任意の好適な方法、例えば経口摂取、経鼻胃管、胃瘻管、注射、注入、埋め込み型注入ポンプおよび浸透圧ポンプなどによる方法を用いて投与することができる。投与の好適な経路および方法は、多数の因子、例えば用いられる具体的な治療剤、所望の吸収速度、用いられる具体的な製剤または剤形、処置される障害のタイプまたは重症度、具体的な作用部位および患者の状態など応じて変動し得て、当業者はこれを容易に選択することができる。
薬剤の投与との関係で本明細書中で用いられる用語「同時投与」とは、個々の薬剤が対象内に同時に存在するような薬剤の投与をいう。(同一または代替の経路を通じた)薬剤の併用投与に加えて、同時投与は、異なる時点での(同一または代替の経路を通じた)薬剤の投与を包含し得る。
本明細書および特許請求の範囲の全体を通じて用いられる「から本質的になる(consists essentially of)」およびバリエーション、例えば「から本質的になる(consist essentially of)」または「から本質的になること(consisting essentially of)」は、任意の列挙された要素または要素の群を含めること、および列挙された要素と類似したまたは異なる、定められた投薬レジメン、方法または組成物の基本的なまたは新規の性質を実質的に変化させない他の要素を含めてもよいことを指し示す。
本明細書中で用いられる「RECIST 1.1応答評価基準」は、必要に応じて応答が測定される状況に基づいて、標的病変または非標的病変についてEisenhauer,E.A. et al.,Eur.J.Cancer 45:228−247(2009)中に規定される定義を意味する。
「持続性応答」は、本明細書中に記載される処置の休止後の持続性治療効果を意味する。いくつかの実施形態において、持続性応答は、持続期間が処置期間と少なくとも同じ、または処置期間より少なくとも1.5、2.0、2.5もしくは3倍長い。
「組織切片」とは、組織の単一の部分または片、例として正常組織または腫瘍の試料から切り出した組織の薄切片をいう。
本明細書中で用いられる細胞増殖障害を「処置する」または「処置すること」は、CDN STINGアゴニスト治療を、細胞増殖障害、例えばがんなどを持つ対象、または細胞増殖障害、例えばがんなどと診断された対象に、少なくとも1つの肯定的な治療効果、例えばがん細胞数の低減、腫瘍サイズの低減、末梢器官へのがん細胞の浸潤速度の低減、または腫瘍転移もしくは腫瘍増殖の速度の低減などを達成するために投与することを意味する。かかる「処置」は、本明細書中に記載される細胞増殖障害の進行の緩徐化、中断、阻止、制御または停止をもたらし得るが、細胞増殖障害または細胞増殖障害の症候の完全な除去を必ずしも指し示すものではない。がんにおける肯定的な治療効果は、多数の方法で測定することができる(W.A.Weber,J.Nucl.Med. 50:1S−10S(2009)を参照されたい)。例えば、腫瘍増殖抑制に関して、NCI標準によると、T/C≦42%が抗腫瘍活性の最小レベルである。T/C<10%は、高い抗腫瘍活性レベルと考えられ、ここでT/C(%)=処置された腫瘍体積の中央値/対照の腫瘍体積の中央値×100である。いくつかの実施形態において、本開示の治療により達成される処置は、PR、CR、OR、PFS、DFSおよびOSのいずれかである。PFSは、「腫瘍無増悪期間(Time to Tumor Progression)」とも呼ばれ、がんが成長しない処置中および処置後の期間を指し示し、患者がCRまたはPRを経験した時間、同様に患者がSDを経験した時間を包含する。DFSとは、患者が疾患のないままである処置中および処置後の期間をいう。OSとは、ナイーブまたは未処置の個体または患者と比較した平均余命の延長をいう。いくつかの実施形態において、本開示の治療への応答は、RECIST1.1応答判断基準を用いて評価されるPR、CR、OR、PFS、DFSまたはOSのいずれかである。がん患者を処置するのに有効な、本開示の治療についての処置レジメンは、例えば患者の病態、年齢および体重、ならびに対象において抗がん応答を引き起こす治療の能力などの因子によって変動し得る。本開示の態様のうちのいずれかについての実施形態は、あらゆる対象における肯定的な治療効果の達成に有効でないかもしれないが、当該技術分野で知られている任意の統計的検定、例えばStudentのt検定、chi2検定、MannおよびWhitneyによるU検定、Kruskal−Wallis検定(H−検定)、Jonckheere−Terpstra検定ならびにWilcoxon検定などにより決定される統計的に有意な数の対象においては、そうであろう。
用語「処置レジメン」、「投薬プロトコール」および「投薬レジメン」は、本開示の治療における治療剤の用量および投与のタイミングを指すために交換可能に用いられる。
がんと診断されたまたはがんを持つ疑いのある対象に適用される「腫瘍」とは、任意のサイズの悪性または潜在的に悪性の新生物または組織塊をいい、原発性腫瘍および続発性新生物を包含する。固形腫瘍は、通常は嚢胞または液体の領域を含有しない組織の異常成長物または塊である。異なるタイプの固形腫瘍が、それらを形成する細胞のタイプによって命名されている。固形腫瘍の例は、肉腫、癌腫およびリンパ腫である。白血病(血液のがん)は、一般に固形腫瘍を形成しない(National Cancer Institute,Dictionary of Cancer Terms).
「進行性固形悪性腫瘍(Advanced solid tumor malignancy)」および「進行性固形腫瘍(Advanced solid tumor)」は、治癒的切除が可能でない腫瘍を指すために交換可能に用いられる。進行性固形腫瘍としては、限定されるものではないが、骨、脳、乳房、肝臓、肺、リンパ節、膵臓、前立腺および軟組織(肉腫)における転移性腫瘍が挙げられる。
「腫瘍量(tumor burden)」は、「腫瘍量(tumor load)」とも呼ばれ、全身に分布した腫瘍物質の総量をいう。腫瘍量とは、リンパ節および骨髄(bone narrow)を包含する全身のがん細胞の総数または腫瘍(複数可)の全体サイズをいう。腫瘍量は、当該技術分野で知られている種々の方法により、例として、対象から摘出した時に腫瘍(複数可)の寸法を例としてキャリパーを用いて測定することにより、または体内にある間にイメージング技術、例として超音波、骨スキャン、コンピュータ断層撮影(CT)または磁気共鳴画像(MRI)スキャンを用いることなどによって、決定することができる。
用語「腫瘍サイズ」とは、腫瘍の長さおよび幅として測定することができる腫瘍の全体サイズをいう。腫瘍サイズは、当該技術分野で知られている種々の方法により、例として、対象から摘出した時に腫瘍(複数可)の寸法を例としてキャリパーを用いて測定することにより、または体内にある間にイメージング技術、例として骨スキャン、超音波、CTまたはMRIスキャンを用いることなどによって、決定され得る。
実施形態が「含むこと」という言語を使用して本明細書中に記載される場合はいつも、「からなること」および/または「から本質的になること」という用語で記載される、その他の点で類似の実施形態も提供されることが理解される。
用語「アルキル」とは、特定された範囲内で多数の炭素原子を持つ一価の直鎖または分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素ラジカルをいう。それゆえに、例えば「C1−6アルキル」(または「C1−C6アルキル」)とは、ヘキシルアルキルおよびペンチルアルキル異性体のいずれか、同様にn−、iso−、sec−およびtert−ブチル、n−およびiso−プロピル、エチルおよびメチルをいう。別の例として、「C1−4アルキル」とは、n−、iso−、sec−およびtert−ブチル、n−およびイソプロピル、エチルならびにメチルをいう。
本明細書中で用いられる時、用語「アルキレン」とは、特定された範囲内で多数の炭素原子を持つ二価の直鎖飽和脂肪族炭化水素ラジカルをいう。
本明細書中で用いられる時、用語「アルケニル」とは、特定された範囲内で多数の炭素原子を持ち、1または複数の二重結合を包含する一価の直鎖または分岐鎖の不飽和脂肪族炭化水素ラジカルをいう。
本明細書中で用いられる時、用語「アルケニレン」とは、特定された範囲内で多数の炭素原子を持ち、1または複数の二重結合を包含する二価の直鎖不飽和脂肪族炭化水素ラジカルをいう。
本明細書中で用いられる時、用語「アルキニル」とは、特定された範囲内で多数の炭素原子を持ち、1または複数の三重結合を包含する一価の直鎖または分岐鎖の不飽和脂肪族炭化水素ラジカルをいう。
本明細書中で用いられる時、用語「アルキニレン」は、特定された範囲内で多数の炭素原子を持ち、1または複数の三重結合を包含する二価の直鎖不飽和脂肪族炭化水素ラジカルをいう。
用語「ハロゲン」(または「ハロ」)とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素をいう(あるいはフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードまたはF、Cl、BrおよびIと呼ばれる)。
用語「ハロアルキル」とは、水素原子のうちの1または複数がハロゲンで置き換えられている、上に定義されるアルキル基をいう。それゆえに、例えば「C1−6ハロアルキル」(または「C1−C6ハロアルキル」)とは、1または複数のハロゲン置換基を有する、C1からC6の直鎖または分岐鎖の、上に定義されるアルキル基をいう。用語「フルオロアルキル」は、ハロゲン置換基がフルオロに限定される以外は類似の意味を持つ。好適なフルオロアルキルとしては、(CH2)0−4CF3のシリーズ(すなわちトリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピルなど)が挙げられる。
本明細書中で用いられる時、用語「ハロアルケニル」とは、水素原子のうちの1または複数がハロゲンで置き換えられている、上に定義されるアルケニル基をいう。
本明細書中で用いられる時、用語「ハロアルキニル」とは、水素原子のうちの1または複数がハロゲンで置き換えられている、上に定義されるアルキニル基をいう。
本明細書中で用いられる時、本明細書中で用いられる用語「アルコキシ」は、単独でまたは組み合わせで、オキシに連結する原子と連結したアルキル基を包含する。用語「アルコキシ」はアルキルエーテル基も包含し、ここで用語「アルキル」は上に定義され、「エーテル」はそれらの間に酸素原子を有する2つのアルキル基を意味する。好適なアルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、メトキシメタン(「ジメチルエーテル」とも呼ばれる)およびメトキシエタン(「エチルメチルエーテル」とも呼ばれる)が挙げられる。
本明細書中で用いられる時、用語「シクロアルキル」とは、特定された数の炭素原子を持つ1つの環を含有する飽和炭化水素をいう。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
本明細書中で用いられる時、本明細書中で用いられる用語「複素環」、「ヘテロシクリル」または「複素環式」は、飽和または不飽和の、炭素原子ならびにN、OおよびSよりなる群から選択される1から2個のヘテロ原子からなる安定な3員から6員の単環式を表す。複素環式環は、安定構造の生成をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子において結合され得る。この用語は、ヘテロアリール部分を包含する。かかる複素環の構成部分の例としては、限定されるものではないが、アゼピニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾキサゾリル、クロマニル、シンノリニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、1,3−ジオキソラニル、フリル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、モルフォリニル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、オキサゾリル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペルジニル(2−oxopiperdinyl)、2−オキソピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピリジル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアモルフォリニル、チアモルフォリニルスルホキシド、チアゾリル、チアゾリニル、チエノフリル、チエノチエニル、トリアゾリルおよびチエニルが挙げられる。
本明細書中で用いられる時、用語「縮合環」とは、直鎖もしくは分岐鎖のアルカンもしくはアルケン中の離れた原子上の置換基により形成される環状基、または別の環中の離れた原子上の置換基により形成される環状基をいう。
本明細書中で用いられる時、用語「スピロ環」または「スピロ環式環」とは、単一の原子上の置換基により形成されるペンダント環状基をいう。
明確に反するように述べられないかぎり、本明細書中で引用される全ての範囲は包含的であって;すなわち、範囲は、範囲の上限および下限の値を、同様に間にある全ての値を包含する。例として、本明細書中に記載される温度範囲、パーセンテージ、当量の範囲などは、範囲の上限および下限、ならびにその間にある連続した任意の値を包含する。本明細書中で提供される数値および用語「約」の使用は、±1%、±2%、±3%、±4%、±5%、±10%、±15%および±20%の変動ならびにそれらの数値的等価物を包含し得る。全ての範囲は、必ずしも明示的に記載されていなくとも、全ての包含される部分範囲をも包含することが意図される。例えば、3から7日の範囲は、3、4、5、6および7日を包含することが意図される。加えて、本明細書中で用いられる用語「または」は、適切な場合には組み合わされ得る選択肢を示し;すなわち、用語「または」は、各々の挙げられた選択肢を別々に、同様にそれらの組み合わせとして包含する。
本開示の態様または実施形態が選択肢のマーカッシュグループまたは他のグループ分けの用語で記載される場合、本開示は、全体としてであるがグループの各メンバーが個々に挙げられたグループ全体、およびメイングループのうちの全ての可能な下位グループだけでなく、グループメンバーのうちの1または複数を欠いたメイングループをも包含する。本開示はまた、特許請求の範囲中のグループメンバーのいずれかの1または複数を明示的に除外することも想定する。
特に定義されないかぎり、本明細書中で用いられる全ての技術用語および科学用語は、本開示に関係する当業者が通例的に理解するものと同じ意味を持つ。対立する場合、本明細書が定義を含めて支配する。本明細書および特許請求の範囲の全体を通じて、語「含む(comprise)」またはバリエーション、例えば「含む(comprises)」または「含むこと」は、述べられる整数または整数のグループの包含を意味するが任意の他の整数または整数のグループの除外を意味しないものと理解される。文脈により特に必要とされないかぎり、単数形の用語は複数形を包含し、複数形の用語はその単数形を包含する。用語「例として」または「例えば」の後の任意の例(複数可)は、網羅的または限定的であると意味されない。
例示的な方法および材料は本明細書中に記載されるが、本明細書中に記載されるものと類似または同等である方法および材料もまた本開示の実施または試験において用いることができる。材料、方法および例は、説明的にすぎず、限定的であることを意図しない。
本開示は、本明細書中に定義される細胞増殖障害を処置する方法に関し、この方法は、その必要がある対象に環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストを含む治療を投与することを含む。
本開示は、細胞増殖障害を処置する方法に関し、この方法は、その必要がある対象に環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストを含む治療を投与することを含み;ここで細胞増殖障害は、固形腫瘍およびリンパ腫よりなる群から選択される。
環状ジヌクレオチドSTINGアゴニスト
本明細書中で用いられる時、「CDN STINGアゴニスト」は、STING経路を活性化する任意の環状ジヌクレオチドSTINGアゴニスト化合物、とりわけPCT国際特許出願公開No.WO2017/027646として公開されたPCT国際特許出願No.PCT/US2016/046444中に開示される、および米国特許出願公開No.US2017/0044206として公開された米国特許出願No.15/234,182中に開示される環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストを意味し、これらの文献はいずれもその全体が本明細書中に組み込まれる。CDN STINGアゴニスト、とりわけ式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(I’)、(I’a)、(I’b)、(I’c)、(I’’)、(I’’a)および(I’’b)の化合物が、本開示の治療的組み合わせにおいて用いられ得る。
実施形態において、CDN STINGアゴニストは、式(I):
の環状ジヌクレオチド化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグから選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;YおよびY
aは、各々独立して、−O−、−S−、−SO
2−、−CH
2−および−CF
2−よりなる群から選択され;X
aおよびX
a1は、各々独立して、O、CおよびSよりなる群から選択され;X
bおよびX
b1は、各々独立して、O、CおよびSよりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9、SR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;X
dおよびX
d1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;R
1およびR
1aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
1およびR
1aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
2およびR
2aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
2およびR
2aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
4およびR
4aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
4およびR
4aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
6およびR
6aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
6およびR
6aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
7およびR
7aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
7およびR
7aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
8およびR
8aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
8およびR
8aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換さ
れ;各R
9は、独立して、H、C
1−C
20アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC1−C20アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換されてもよく;R1aおよびR3は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR1aおよびR3が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位において結合するように連結され;R2aおよびR3は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR2aおよびR3が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位において結合するように連結され;R3およびR6aは、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR3およびR6aが連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位において結合するように連結され;R4およびR5は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR4およびR5が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位において結合するように連結され;R5およびR6は、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR5およびR6が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位において結合するように連結され;R7およびR8は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレンまたはC2−C6アルキニレンを形成してもよく;ならびにR7aおよびR8aは、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレンまたはC2−C6アルキニレンを形成してもよい。
この実施形態の具体的な態様において、YおよびY
aが各々Oであり、X
aおよびX
a1が各々Oであり、X
bおよびX
b1が各々Oであり、ならびにX
cおよびX
c1が各々OHまたはSHであり、X
dおよびX
d1が各々Oであり、R
1およびR
1aが各々Hであり、R
2がHであり、R
6およびR
6aが各々Hであり、R
7およびR
7aが各々Hであり、R
8およびR
8aが各々Hであり、ならびにBase
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択されるとき、R
5およびR
3の両方ともはH、FおよびOHよりなる群から選択されない。すなわち、YおよびY
aが各々Oであり、X
aおよびX
a1が各々Oであり、X
bおよびX
b1が各々Oであり、ならびにX
cおよびX
c1が各々OHまたはSHであり、X
dおよびX
d1が各々Oであり、R
1およびR
1aが各々Hであり、R
2がHであり、R
6およびR
6aが各々Hであり、R
7およびR
7aが各々Hであり、R
8およびR
8aが各々Hであり、ならびにBase
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択されるとき、R
5およびR
3のいずれか一方のみがH、FおよびOHよりなる群から選択されるか、またはR
5およびR
3のいずれもH、FおよびOHよりなる群から選択されない。この態様の具体的な例において、YおよびY
aが各々Oであり、X
aおよびX
a1が各々Oであり、X
bおよびX
b1が各々Oであり、ならびにX
cおよびX
c1が各々OHであり、X
dおよびX
d1が各々OまたはSであり、R
1およびR
1aが各々Hであり、R
2がHであり、R
6およびR
6aが各々Hであり、R
7およびR
7aが各々Hであり、R
8およびR
8aが各々Hであり、ならびにBase
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択されるとき、R5およびR3の両方ともはH、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニルよりなる群から選択されず、ここで前記C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルおよびC2−C6アルキニルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。
この実施形態のさらなる具体的な態様において、Base
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択され、ならびにR2aがFであり、ならびにR5がFであるとき、XcおよびXc1のうちの少なくとも1つはSR9である。
この実施形態の態様において、Base
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択される。特定の例において、Base
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択される。なおより特定の例において、Base
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase1およびBase2は、各々独立して0〜3個の置換基R10により置換され得て、ここで各R10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH2、C1−3アルキル、C3−6シクロアルキル、O(C1−3アルキル)、O(C3−6シクロアルキル)、S(C1−3アルキル)、S(C3−6シクロアルキル)、NH(C1−3アルキル)、NH(C3−6シクロアルキル)、N(C1−3アルキル)2およびN(C3−6シクロアルキル)2よりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、YおよびYaは、各々独立して、−O−および−S−よりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、XaおよびXa1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、XbおよびXb1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、X
cおよびX
c1は、各々独立して、O
−、S
−、OR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され、ここで各R
9は、独立してH、C
1−C
20アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R
9のC
1−C
20アルキルは、独立してOH、−O−C
1−C
20アルキル、−S−C(O)C
1−C
6アルキルおよび−C(O)OC
1−C
6アルキルよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換されてもよい。特定の例において、X
cおよびX
c1は、各々独立して、O
−、S
−、
よりなる群から選択される。この態様の全ての例において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、XdおよびXd1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R1およびR1aは、各々Hである。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R2およびR2aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、N3、C1−C6アルキルおよびC1−C6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R2およびR2aのC1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。特定の例において、R2およびR2aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N3、CF3、CH3、CH2OHおよびCH2CH3よりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R3は、H、F、Cl、I、Br、OH、N3、C1−C6アルキルおよびC1−C6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R3のC1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。特定の例において、R3は、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N3、CF3、CH3、CH2OHおよびCH2CH3よりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R4およびR4aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、N3、C1−C6アルキルおよびC1−C6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R4およびR4aのC1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。特定の例において、R4およびR4aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N3、CF3、CH3、CH2OHおよびCH2CH3よりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R5は、H、F、Cl、I、Br、OH、N3、C1−C6アルキルおよびC1−C6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R5のC1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。特定の例において、R5は、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N3、CF3、CH3、CH2OHおよびCH2CH3よりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R6およびR6aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルおよびC2−C6アルキニルよりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R7およびR7aは、各々Hである。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R8およびR8aは、各々Hである。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R1aおよびR3は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成し、ここでR1aおよびR3が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位において結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R2aおよびR3は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成し、ここでR2aおよびR3が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位において結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R3およびR6aは、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンおよび−O−C2−C6アルキニレンを形成し、ここでR3およびR6aが連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位において結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R4およびR5は、C1−C6アルキレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンにより連結され、ここでR4およびR5が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位において結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R5およびR6は、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成し、ここでR5およびR6が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位において結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R7およびR8は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレンまたはC2−C6アルキニレンを形成する。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R7aおよびR8aは、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレンまたはC2−C6アルキニレンを形成する。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、Base
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;YおよびY
aは、各々独立して、−O−、−S−、−SO
2−、−CH
2−および−CF
2−よりなる群から選択され;X
aおよびX
a1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;X
bおよびX
b1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、O
−、S
−、OR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;X
dおよびX
d1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;R
1およびR
1aは、各々Hであり;R
2およびR
2aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
2およびR
2aのC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3は、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
4およびR
4aは、各々独立して、H、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
4およびR
4aのC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、I、Br、OH、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
6およびR
6aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
6およびR
6aのC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
7およびR
7aは、各々Hであり;R
8およびR
8aは、各々Hであり;各R
9は、独立してH、C
2−C
3アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC2−C3アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される1から2個の置換基により置換されてもよく;R3およびR6aは、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンおよび−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR3およびR6aが連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンもしくは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位において結合するように連結されるか、またはR4およびR5は、C1−C6アルキレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンもしくは−O−C2−C6アルキニレンにより連結されてもよく、ここでR4およびR5が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンもしくは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位に結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、式(I)の化合物は、式(Ia):
の化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグであって、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、O
−、S
−、OR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;R
3は、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、I、BrおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、I、BrおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3およびR
5の両方ともはOH、OHで置換されたC
1−C
6アルキルおよびOHで置換されたC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択されず;ならびに各R
9は、独立してH、C
2−C
3アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC2−C3アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される1から2個の置換基により置換されてもよい。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、式(I)の化合物は、式(Ib):
の化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグであって、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9、SR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;R
1aは、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
1aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
2aは、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
2aのC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、I、BrおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3は、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、I、BrおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、I、BrおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3およびR
5の両方ともはOH、OHで置換されたC
1−C
6アルキルおよびOHで置換されたC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択されず;R
6aは、H、F、Cl、I、Br、OH、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニルおよびC
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;各R
9は、独立してH、C
2−C
3アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC2−C3アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される1から2個の置換基により置換されてもよく;ならびにR3およびR6aは、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンおよび−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR3およびR6aが連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、式(I)の化合物は、式(Ic):
の化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグであって、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9、SR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;R
3は、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、I、BrおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
4は、H、F、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
4のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、I、BrおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、I、BrおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3およびR
5の両方ともはOH、OHで置換されたC
1−C
6アルキルおよびOHで置換されたC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択されず;R
6aは、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
6aのC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、I、BrおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;各R
9は、独立してH、C
2−C
3アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC2−C3アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される1から2個の置換基により置換されてもよく;ならびにR4およびR5は、C1−C6アルキレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンにより連結されてもよく、ここでR4およびR5が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位に結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I)中で提供されるとおりである。
付加的な実施形態において、CDN STINGアゴニストは、式(I’):
の環状ジヌクレオチド化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグから選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;YおよびY
aは、各々独立して、−O−および−S−よりなる群から選択され;X
aおよびX
a1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;X
bおよびX
b1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9、SR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;X
dおよびX
d1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;R
1およびR
1aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
1およびR
1aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
2およびR
2aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
2およびR
2aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニル、および−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
4およびR
4aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
4およびR
4aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、NH
2、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CN、NR
9R
9およびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
6およびR
6aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
6およびR
6aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
7およびR
7aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
7およびR
7aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
8およびR
8aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
8およびR
8aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;各R
9は
、独立してH、C
1−C
20アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC1−C20アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換されてもよく;R1aおよびR3は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR1aおよびR3が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結され;R2aおよびR3は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR2aおよびR3が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結され;R3およびR6aは、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR3およびR6aが連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結され;R4およびR5は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR4およびR5が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位に結合するように連結され;R5およびR6は、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR5およびR6が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位に結合するように連結され;R7およびR8は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレンまたはC2−C6アルキニレンを形成してもよく;ならびにR7aおよびR8aは、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレンまたはC2−C6アルキニレンを形成してもよい。
この実施形態の具体的な態様において、YおよびY
aが各々Oであり、X
aおよびX
a1が各々Oであり、X
bおよびX
b1が各々Oであり、ならびにX
cおよびX
c1が各々OHまたはSHであり、X
dおよびX
d1が各々Oであり、R
1およびR
1aが各々Hであり、R
2がHであり、R
6およびR
6aが各々Hであり、R
7およびR
7aが各々Hであり、R
8およびR
8aが各々Hであり、ならびにBase
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択されるとき、R
5およびR
3の両方ともはH、FおよびOHよりなる群から選択されない。すなわち、YおよびY
aが各々Oであり、X
aおよびX
a1が各々Oであり、X
bおよびX
b1が各々Oであり、ならびにX
cおよびX
c1が各々OHまたはSHであり、X
dおよびX
d1が各々Oであり、R
1およびR
1aが各々Hであり、R
2がHであり、R
6およびR
6aが各々Hであり、R
7およびR
7aが各々Hであり、R
8およびR
8aが各々Hであり、ならびにBase
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択されるとき、R
5およびR
3のいずれか一方のみがH、FおよびOHよりなる群から選択されるか、またはR
5およびR
3のいずれもH、FおよびOHよりなる群から選択されない。この態様の具体的な例において、YおよびY
aが各々Oであり、X
aおよびX
a1が各々Oであり、X
bおよびX
b1が各々Oであり、ならびにX
cおよびX
c1が各々OHであり、X
dおよびX
d1が各々OまたはSであり、R
1およびR
1aが各々Hであり、R
2がHであり、R
6およびR
6aが各々Hであり、R
7およびR
7aが各々Hであり、R
8およびR
8aが各々Hであり、ならびにBase
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択されるとき、
R5およびR3の両方ともはH、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニルよりなる群から選択されず、ここで前記C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルおよびC2−C6アルキニルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。
この実施形態のさらなる態様において、Base
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択され、ならびにR2aがFであり、ならびにR5がFであるとき、XcおよびXc1のうちの少なくとも1つはSR9である。
この実施形態の態様において、Base
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択される。特定の例において、Base
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択される。より特定の例において、Base
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase1およびBase2は、各々独立して、0〜3個の置換基R10により置換され得て、ここで各R10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH2、C1−3アルキル、C3−6シクロアルキル、O(C1−3アルキル)、O(C3−6シクロアルキル)、S(C1−3アルキル)、S(C3−6シクロアルキル)、NH(C1−3アルキル)、NH(C3−6シクロアルキル)、N(C1−3アルキル)2およびN(C3−6シクロアルキル)2よりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9、SR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され、ここで各R
9は、独立してH、C
1−C
20アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R
9のC
1−C
20アルキルは、独立してOH、−O−C
1−C
20アルキル、−S−C(O)C
1−C
6アルキルおよび−C(O)OC
1−C
6アルキルよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換されてもよい。特定の例において、X
cおよびX
c1は、各々独立して、O
−、S
−、
よりなる群から選択される。この態様の全ての例において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R1およびR1aは、各々Hである。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R2およびR2aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、N3、C1−C6アルキルおよびC1−C6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R2およびR2aのC1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。特定の例において、R2およびR2aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N3、CF3、CH3、CH2OHおよびCH2CH3よりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R3は、H、F、Cl、I、Br、OH、N3、C1−C6アルキルおよびC1−C6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R3のC1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。特定の例において、R3は、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N3、CF3、CH3、CH2OHおよびCH2CH3よりなる群から選択される。より特定の例において、R3は、NH2およびN3から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R4およびR4aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、N3、C1−C6アルキルおよびC1−C6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R4およびR4aのC1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。特定の例において、R4およびR4aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N3、CF3、CH3、CH2OHおよびCH2CH3よりなる群から選択される。より特定の例において、R4およびR4aは、各々Fである。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R5は、H、F、Cl、Br、I、OH、NH2、N3、C1−C6アルキルおよびC1−C6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R5のC1−C6アルキルまたはC1−C6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CN、NR9R9およびN3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。特定の例において、R5は、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、CN、N3、CF3、CH3、CH2OHおよびCH2CH3よりなる群から選択される。なおより特定の例において、R5は、NH2およびN3から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R6およびR6aは、各々独立して、H、F、Cl、I、Br、OH、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルおよびC2−C6アルキニルよりなる群から選択される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R7およびR7aは、各々独立して、HおよびC1−C6アルキルよりなる群から選択される。特定の例において、R7およびR7aは、各々独立して、HおよびCH3よりなる群から選択される。より特定の例において、R7aはCH3である。付加的な例において、R7およびR7aは、各々Hである。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R8およびR8aは、各々独立して、HおよびC1−C6アルキルよりなる群から選択される。特定の例において、R8およびR8aは、各々独立して、HおよびCH3よりなる群から選択される。より特定の例において、R8aはCH3である。付加的な例において、R8およびR8aは、各々Hである。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R1aおよびR3は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成し、ここでR1aおよびR3が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R2aおよびR3は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成し、ここでR2aおよびR3が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R3およびR6aは、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンおよび−O−C2−C6アルキニレンを形成し、ここでR3およびR6aが連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R4およびR5は、C1−C6アルキレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンにより連結され、ここでR4およびR5が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位に結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R5およびR6は、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成し、ここでR5およびR6が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位に結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R7およびR8は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレンまたはC2−C6アルキニレンを形成する。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、R7aおよびR8aは、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレンまたはC2−C6アルキニレンを形成する。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)または上記の態様の中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、Base
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;YおよびY
aは、各々独立して、−O−および−S−よりなる群から選択され;X
aおよびX
a1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;X
bおよびX
b1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9、SR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;X
dおよびX
d1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;R
1およびR
1aは、各々Hであり;R
2およびR
2aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
2およびR
2aのC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
4およびR
4aは、各々独立して、H、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
4およびR
4aのC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、Br、I、OH、NH
2、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CN、NR
9R
9およびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
6およびR
6aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
6およびR
6aのC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
7およびR
7aは、各々Hであり;R
8およびR
8aは、各々Hであり;各R
9は、独立してH、C
2−C
3アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC2−C3アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される1から2個の置換基により置換されてもよく;R3およびR6aは、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンおよび−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR3およびR6aが連結されて−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンもしくは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結されるか、またはR4およびR5は、C1−C6アルキレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンもしくは−O−C2−C6アルキニレンにより連結されてもよく、ここでR4およびR5が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンもしくは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位に結合するように連結される。この態様の全ての例において、他の全ての基は、上の式(I’)中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、式(I’)の化合物は、式(I’a):
の化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグであって、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9、SR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;R
3は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、NH
2、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3およびR
5の両方ともは:OH、R
5 OHで置換されたC
1−C
6アルキルまたはOHで置換されたC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択されず;ならびに各R
9は、独立してH、C
2−C
3アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC2−C3アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される1から2個の置換基により置換されてもよい。この態様の全ての例において、他の全ての基は、上の式(I’)中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、式(I’)の化合物は、式(I’b):
の化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグであって、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9、SR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;R
1aは、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
1aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
2aは、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
2aのC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、NH
2、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3およびR
5の両方ともはOH、OHで置換されたC
1−C
6アルキルおよびOHで置換されたC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択されず;R
6aは、H、F、Cl、Br、I、OH、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニルおよびC
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;各R
9は、独立してH、C
2−C
3アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC2−C3アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される1から2個の置換基により置換されてもよく;ならびにR3およびR6aは、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンおよび−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR3およびR6aが連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の式(I’)中で提供されるとおりである。
この実施形態の態様において、式(I’)の化合物は、式(I’c):
の化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグであって、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9、SR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;R
3は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
4は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
4のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、NH
2、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
6aは、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキルおよびC
1−C
6ハロアルキルよりなる群から選択され、ここで前記R
6aのC
1−C
6アルキルまたはC
1−C
6ハロアルキルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;各R
9は、独立してH、C
2−C
3アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC2−C3アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される1から2個の置換基により置換されてもよく;ならびにR4およびR5は、C1−C6アルキレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンにより連結されてもよく、ここでR4およびR5が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位に結合するように連結される。この態様において、他の全ての基は、上の第二の実施形態の式(I’)中で提供されるとおりである。
別の実施形態において、CDN STINGアゴニストは、式(I’’):
の環状ジヌクレオチド化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグから選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され;Yは、−O−および−S−よりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9およびSR
9よりなる群から選択され;X
dおよびX
d1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;R
2aは、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;R
3は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;R
4は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;R
5は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、NH
2、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;R
6aは、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;各R
9は、独立してH、C
1−C
20アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC1−C20アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよびC(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換されてもよく;ならびにR3およびR6aは、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR3およびR6aは連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結される。
この実施形態の具体的な態様において、YおよびY
aが各々Oであり、X
aおよびX
a1が各々Oであり、X
bおよびX
b1が各々Oであり、ならびにX
cおよびX
c1が各々OHまたはSHであり、X
dおよびX
d1が各々Oであり、R
1およびR
1aが各々Hであり、R
2がHであり、R
6およびR
6aが各々Hであり、R
7およびR
7aが各々Hであり、R
8およびR
8aが各々Hであり、ならびにBase
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択されるとき、R
5およびR
3の両方ともはH、FおよびOHよりなる群から選択されない。すなわち、YおよびY
aが各々Oであり、X
aおよびX
a1が各々Oであり、X
bおよびX
b1が各々Oであり、ならびにX
cおよびX
c1が各々OHまたはSHであり、X
dおよびX
d1が各々Oであり、R
1およびR
1aが各々Hであり、R
2がHであり、R
6およびR
6aが各々Hであり、R
7およびR
7aが各々Hであり、R
8およびR
8aが各々Hであり、ならびにBase
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択されるとき、R
5およびR
3のいずれか一方のみがH、FおよびOHよりなる群から選択されるか、またはR
5およびR
3のいずれもH、FおよびOHよりなる群から選択されない。この態様のさらなる具体的な例において、YおよびY
aが各々Oであり、X
aおよびX
a1が各々Oであり、X
bおよびX
b1が各々Oであり、ならびにX
cおよびX
c1が各々OHであり、X
dおよびX
d1が各々OまたはSであり、R
1およびR
1aが各々Hであり、R
2がHであり、R
6およびR
6aが各々Hであり、R
7およびR
7aが各々Hであり、R
8およびR
8aが各々Hであり、ならびにBase
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択されるとき、R5およびR3の両方ともはH、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニルよりなる群から選択されず、ここで前記C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルおよびC2−C6アルキニルは、F、Cl、Br、IおよびOHよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換される。
この実施形態のさらなる態様において、Base
1およびBase
2が各々
よりなる群から選択され、ならびにR2aがFであり、ならびにR5がFであるとき、XcおよびXc1のうちの少なくとも1つはSR9である。
この実施形態の態様において、式(I’’)の化合物は、式(I’’a):
の化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグであって、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され;Yは、−O−および−S−よりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9およびSR
9よりなる群から選択され;X
dおよびX
d1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;R
2aは、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;R
5は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、NH
2、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;R
6aは、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;ならびに各R
9は、独立してH、C
1−C
20アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R
9のC
1−C
20アルキルは、独立してOH、−O−C
1−C
20アルキル、−S−C(O)C
1−C
6アルキルおよび−C(O)OC
1−C
6アルキルよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換されてもよい。この態様の例において、Base
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され;Yは、−O−および−S−よりなる群から選択され;XcおよびXc1は、各々独立して、OR9およびSR9よりなる群から選択され;XdおよびXd1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;R2aはFであり;R5は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、NH2、N3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C1−C6ハロアルキル、C2−C6ハロアルケニル、C2−C6ハロアルキニル、−O−C1−C6アルキル、−O−C2−C6アルケニルおよび−O−C2−C6アルキニルよりなる群から選択され;R6aは、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N3、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C1−C6ハロアルキル、C2−C6ハロアルケニル、C2−C6ハロアルキニル、−O−C1−C6アルキル、−O−C2−C6アルケニルおよび−O−C2−C6アルキニルよりなる群から選択され;ならびに各R9は独立してHである。
この実施形態の態様において、式(I’’)の化合物は、R3およびR6aが、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成し、ここでR3およびR6aが連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位に結合するように連結される化合物である。
この実施形態の態様において、式(I’’)の化合物は、式(I’’b):
の化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグであって、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され;Yは、−O−および−S−よりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9およびSR
9よりなる群から選択され;X
dおよびX
d1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;R
3は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;R
4は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;R
5は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、NH
2、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;R
6aは、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され;各R
9は独立してHであり;ならびにR
3およびR
6aは、連結されることで−O−C
1−C
6アルキレン、−O−C
2−C
6アルケニレンまたは−O−C
2−C
6アルキニレンを形成し、ここでR
3およびR
6aが連結されることで−O−C
1−C
6アルキレン、−O−C
2−C
6アルケニレンまたは−O−C
2−C
6アルキニレンを形成する場合は前記OがR
3位に結合するように連結される。この態様の例において、Base
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択される。
この実施形態の態様において、式(I’’)の化合物は、Base
1およびBase
2のうちの少なくとも1つが、各々独立して、
よりなる群から選択される化合物である。
付加的な実施形態において、CDN STINGアゴニストは、
ならびに薬学的に許容されるその塩よりなる群から選択される。この実施形態の特定の態様において、化合物は、
ならびに薬学的に許容されるその塩よりなる群から選択される。この実施形態のより特定の態様において、化合物は、
ならびに薬学的に許容されるその塩よりなる群から選択される。
化合物を調製する方法
本開示のCDN STINGアゴニストは、PCT国際特許出願公開No.WO2017/027646として公開されたPCT国際特許出願No.PCT/US2016/046444中に開示される、および米国特許出願公開No.US2017/0044206として公開された米国特許出願No.15/234,182中に開示される方法に従って調製され得る。とりわけ、一般式(I)の化合物、一般式(I’)の化合物および一般式(I’’)の化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグを調製するためのいくつかの方法が、次のスキーム中に記載される。出発物質および中間体は、商業的供給者から購入されるか、公知の手法より作製されるか、またはさもなければ説明される。いくつかの場合において、反応スキームのステップを行う順番は、反応を容易にするため、または望まれない反応生成物を回避するために変え得る。
方法1
本開示の例の調製のための1つの方法が、スキーム1中に詳述される。この手法は、以前に報告された環状ジヌクレオチド合成手法(Barbara L. Gaffney et al.,One−Flask Syntheses of c−di−GMP and the [Rp,Rp] and [Rp,Sp] Thiophosphate Analogues,12 ORG.LETT. 3269−3271(2010))から適当に改変された。順序は、アミノ基がアルキルまたはフェニルカルボニル基、2’−O位におけるホスホラミダイト官能基、および5’−O位におけるDMTrエーテルで適切に保護された核酸塩基を有する改変リボヌクレオシドで始まる。これを水性TFA/ピリジン条件で、続いてt−ブチルアミンで処理することで、2’−ホスホラミダイト部分をH−ホスホネートに変換した。次いで、DMTrエーテルを酸性条件下で取り除いた。結果として得られた5’−ヒドロキシル基を、完全に保護された第二の改変リボヌクレオシドの3’−ホスホラミダイトと反応させることで、環化された化合物を与えた。これを直ちにt−ブチルヒドロペルオキシドで酸化した。次いで、第二のリボヌクレオシドの5’−ヒドロキシル基をジクロロ酢酸で脱保護した。2−クロロ−5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスフィナン 2−オキシドをカップリング試薬として用いて、第一のリボヌクレオシドの2’−OにおけるH−ホスホネートを第二のリボヌクレオシドの5’−OHと反応させることで、環状生成物を与えた。これを直ちにヨウ素水溶液で酸化した。シリル保護の場合はt−ブチルアミンおよびメチルアミン+フッ化物アニオンでの処理が用いられ、所望の環状ジヌクレオチド1Gが提供された。
方法2
本開示の例の調製のための別の方法が、スキーム2中に詳述される。この手法は、スキーム1から改変された。順序は、アミノ基がアルキルまたはフェニルカルボニル基、2’−O位におけるホスホラミダイト官能基、および5’−O位におけるDMTrエーテルで適切に保護された核酸塩基を有する改変リボヌクレオシドで始まる。これを水性TFA/ピリジン条件で、続いてt−ブチルアミンで処理することで、2’−ホスホラミダイト部分をH−ホスホネートに変換した。次いで、DMTrエーテルを酸性条件下で取り除いた。結果として得られた5’−ヒドロキシル基を、完全に保護された第二の改変リボヌクレオシドの3’−ホスホラミダイトと反応させることで、環化された化合物を与えた。これを直ちに(E)−N,N−ジメチル−N’−(3−チオキソ−3H−1,2,4−ジチアゾール−5−イル)ホルムイミドアミドでチオ化した。次いで、第二のリボヌクレオシドの5’−ヒドロキシル基をジクロロ酢酸で脱保護した。2−クロロ−5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスフィナン 2−オキシドをカップリング試薬として用いて、第一のリボヌクレオシドの2’−OにおけるH−ホスホネートを第二のリボヌクレオシドの5’−OHと反応させることで、環状生成物を与えた。これを直ちに3H−ベンゾ[c][1,2]ジチオール−3−オンでチオ化した。シリル保護の場合はt−ブチルアミンおよびメチルアミン+フッ化物アニオンでの処理が用いられ、所望の環状ジヌクレオチドジホスホロチオエート2Gが提供された。
CDN STINGアゴニストおよび薬学的に許容される担体または添加剤(複数可)は、典型的に、所望の投与経路による対象への投与に適合させた剤形に製剤化される。例えば、剤形としては、(1)経口投与に適合させたもの、例えば錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、トローチ剤、散剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁剤、溶液剤、エマルション剤、サッシェ剤およびカシェ剤など;ならびに(2)非経口投与に適合させたもの、例えば滅菌溶液剤、懸濁剤および再構成のための散剤などが挙げられる。好適な薬学的に許容される担体または添加剤は、選ばれる特定の剤形に応じて変わる。加えて、好適な薬学的に許容される担体または添加剤は、それらが組成物中で作用し得る特定の機能により選ばれ得る。実施形態において、CDN STINGアゴニストは、全身使用、すなわち対象の身体全体にわたったCDN STINGアゴニストの分布を可能にする剤形に製剤化され得て;かかる全身投与の例としては、経口投与および静脈内投与が挙げられる。付加的な実施形態において、CDN STINGアゴニストは、標的化または分離された使用を、すなわち、処置されることになる対象の身体の部分のみへのCDN STINGアゴニストの投与を可能にする剤形に製剤化され得て;かかる標的化投与の例としては、腫瘍内投与が挙げられる。
環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、1から30日毎に1回投与される。実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3から28日毎に1回投与される。特定の実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3、7、14、21または28日毎に1回投与される。
かかる方法の実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、2から36ヶ月間投与される。具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、最大で3ヶ月間投与される。
かかる方法の付加的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3、7、14、21または28日毎に1回、2から36ヶ月間投与される。さらなる実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3、7、14、21または28日毎に1回、最大で3ヶ月間投与される。具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3、7、14、21または28日毎に1回、最大で3ヶ月間投与され、その後に、投薬の時間間隔を少なくとも2倍増加させた期間が少なくとも2ヶ月続く。より具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3、7、14、21または28日毎に1回、最大で3ヶ月間投与され、その後に、投薬の時間間隔を少なくとも3倍増加させた期間が少なくとも2ヶ月続く。例えば、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストが7日毎に1回、最大で3ヶ月間投与されたならば、その後に、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストが14または21日毎に1回、最大で2年間投与される期間が続き得る。
本発明の治療は、腫瘍を摘出するための外科手術の前または後に用いられ得て、放射線照射処置の前、最中または後に用いられ得る。
いくつかの実施形態において、本発明の治療は、生物療法剤もしくは化学療法剤、標的化治療またはホルモン治療で先に処置されていない、すなわち、処置未経験の患者に投与される。他の実施形態において、治療は、生物療法剤または化学療法剤での先に行われた治療の後に持続性応答を達成することに失敗した、すなわち処置を経験した患者に投与される。
具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3から30日毎に1回、9から90日間投与され、次いで3から30日毎に1回、最大で1050日間投与されてもよい。具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3から21日毎に1回、9から63日間投与され、次いで3から21日毎に1回、最大で735日間投与されてもよい。さらなる具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、7から21日毎に1回、21から63日間投与され、次いで7から21日毎に1回、最大で735日間投与されてもよい。いっそうさらなる実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、7から10日毎に1回、21から30日間投与され、次いで21日毎に1回、最大で735日間投与されてもよい。いっそうさらなる実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、7日毎に1回、21日間投与され、次いで21日毎に1回、最大で735日間投与されてもよい。付加的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、21日毎に1回、63日間投与され、次いで21日毎に1回、最大で735日間投与されてもよい。前述のものの具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、少なくとも3回投与される。
いくつかの実施形態において、その間にCDN STINGアゴニストが投与されない1または複数の任意選択の「休薬」期間が、処置期間の中に包含され得る。具体的な実施形態において、任意選択の休薬期間は、3から30日間、7から21日間または7から14日間であり得る。休薬期間の後、CDN STINGアゴニストの投薬は、上記のように再開され得る。
細胞増殖障害
本明細書中に開示される治療は、限定されるものではないが細胞増殖障害といった疾患または障害の処置において潜在的に有用である。細胞増殖障害としては、限定されるものではないが、がん、良性乳頭腫症、妊娠性絨毛性疾患および良性新生物性疾患、例えば皮膚乳頭腫(イボ)および生殖器乳頭腫などが挙げられる。用語「がん」、「がん性の」または「悪性」とは、典型的に未制御の細胞増殖を特徴とする哺乳動物における生理的状態をいう、または記載する。
具体的な実施形態において、処置されることになる疾患または障害は、細胞増殖障害である。ある実施形態において、細胞増殖障害は、がんである。特定の実施形態において、がんは、脳および脊椎のがん、頭頸部のがん、白血病および血液のがん、皮膚がん、生殖器系のがん、消化器系のがん、肝臓および胆管のがん、腎臓および膀胱のがん、骨がん、肺がん、悪性中皮腫、肉腫、リンパ腫、腺がん、甲状腺がん、心臓腫瘍、胚細胞腫瘍、悪性神経内分泌(カルチノイド)腫瘍、正中線管がん(midline tract cancer)、ならびに原発不明のがん(すなわち、転移したがんは見つかっているが、元のがんの部位が不明であるがん)から選択される。特定の実施形態において、がんは、成人患者中に存在し;付加的な実施形態において、がんは、小児患者中に存在する。特定の実施形態において、がんは、AIDS関連である。
具体的な実施形態において、がんは、脳および脊椎のがんから選択される。特定の実施形態において、脳および脊椎のがんは、退形成性星状細胞腫、神経膠芽腫、星状細胞腫および感覚神経芽腫(estheosioneuroblastoma)(臭芽腫(olfactory blastoma)としても知られる)よりなる群から選択される。特定の実施形態において、脳がんは、星状細胞性腫瘍(例として毛様細胞性星状細胞腫、上衣下巨細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、多形性黄色星状膠細胞腫、退形成性星状細胞腫、星状細胞腫、巨細胞性神経膠芽腫、神経膠芽腫、続発性神経膠芽腫、原発性成人神経膠芽腫および原発性小児神経膠芽腫)、乏突起膠細胞性腫瘍(例として乏突起膠細胞腫および退形成性乏突起膠細胞腫)、乏突起星細胞性腫瘍(例として乏突起星細胞腫および退形成性乏突起星細胞腫)、上衣腫(例として粘液乳頭状上衣腫および退形成性上衣腫);髄芽腫、原始神経外胚葉性腫瘍、シュワン腫、髄膜腫、非定型髄膜腫、退形成性髄膜腫、脳下垂体腺腫、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳性星状細胞腫(cerebral astorcytoma)/悪性神経膠腫、視路および視床下部の神経膠腫、ならびに原発性中枢神経系リンパ腫よりなる群から選択される。これらの実施形態の具体的な例において、脳がんは、神経膠腫、多形神経膠芽腫、傍神経節腫およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍(sPNET)よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、頭頸部のがんから選択され、これらとしては、再発性または転移性の頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)、鼻咽頭がん、鼻腔および副鼻腔のがん、下咽頭がん、口腔がん(例として扁平上皮癌、リンパ腫および肉腫)、口唇がん、中咽頭がん、唾液腺腫瘍、喉頭のがん(例として喉頭扁平上皮癌、横紋筋肉腫)、ならびに眼のがんおよび眼球がんが挙げられる。特定の実施形態において、眼球がんは、眼球内黒色腫および網膜芽細胞腫よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、白血病および血液のがんから選択される。特定の実施形態において、がんは、骨髄増殖性新生物、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性新生物、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄性白血病(CML)、骨髄増殖性新生物(MPN)、post−MPN AML、post−MDS AML、del(5q)を伴う高リスクMDSまたはAML、急性転化期慢性骨髄性白血病、血管免疫芽細胞性リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病、ランゲルハンス細胞組織球症(Langerans cell histiocytosis)、ヘアリー細胞白血病、ならびに形質細胞腫および多発性骨髄腫を包含する形質細胞性腫瘍よりなる群から選択される。本明細書中で参照される白血病は、急性または慢性であり得る。
具体的な実施形態において、がんは、皮膚がんから選択される。特定の実施形態において、皮膚がんは、黒色腫、扁平細胞がんおよび基底細胞がんよりなる群から選択される。具体的な実施形態において、皮膚がんは、切除できないまたは転移性の黒色腫である。
具体的な実施形態において、がんは、生殖器系のがんから選択される。特定の実施形態において、がんは、乳がん、子宮頸がん、膣がん、卵巣がん、子宮内膜がん、前立腺がん、陰茎がんおよび精巣がんよりなる群から選択される。これらの実施形態の具体的な例において、がんは、腺管癌および葉状腫瘍腫瘍よりなる群から選択される乳がんである。これらの実施形態の具体的な例において、乳がんは、男性の乳がんまたは女性の乳がんであり得る。これらの実施形態のより具体的な例において、乳がんは、トリプルネガティブの乳がんである。これらの実施形態の具体的な例において、がんは、扁平上皮癌および腺癌よりなる群から選択される子宮頸がんである。これらの実施形態の具体的な例において、がんは、上皮がんよりなる群から選択される卵巣がんである。
具体的な実施形態において、がんは、消化器系のがんから選択される。特定の実施形態において、がんは、食道がん、胃がん(gastric cancer)(胃がん(stomach cancer)としても知られる)、消化管カルチノイド腫瘍、膵臓がん、胆嚢がん、結腸直腸がんおよび肛門がんよりなる群から選択される。これらの実施形態の例において、がんは、食道扁平上皮癌、食道腺癌、胃腺癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、胃リンパ腫、消化管リンパ腫、膵臓の固形偽乳頭腫瘍、膵芽腫、島細胞腫瘍、腺房細胞癌および管状腺癌を包含する膵臓癌、胆嚢腺癌、結腸直腸腺癌および肛門扁平上皮癌よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、肝臓および胆管のがんから選択される。特定の実施形態において、がんは、肝臓がん(肝細胞癌としても知られる)である。特定の実施形態において、がんは、胆管がん(胆管細胞癌としても知られる)であり;これらの実施形態の例において、胆管がんは、肝内胆管細胞癌および肝外胆管細胞癌よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、腎臓および膀胱のがんから選択される。特定の実施形態において、がんは、腎臓細胞がん、ウィルムス腫瘍および移行上皮がんよりなる群から選択される腎臓がんである。特定の実施形態において、がんは、尿路上皮癌(移行上皮癌)、扁平上皮癌および腺癌よりなる群から選択される膀胱がんである。
具体的な実施形態において、がんは、骨がんから選択される。特定の実施形態において、骨がんは、骨肉腫、骨の悪性線維性組織球腫、ユーイング肉腫、脊索腫(脊椎に沿った骨のがん)よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、肺がんから選択される。特定の実施形態において、肺がんは、非小細胞がん、小細胞がん、気管支腫瘍および胸膜肺芽腫よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、悪性中皮腫から選択される。特定の実施形態において、がんは、上皮中皮腫および肉腫様がんよりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、肉腫から選択される。特定の実施形態において、肉腫は、中心性軟骨肉腫(central chondrosarcoma)、中心性および骨膜の軟骨腫(central and periosteal chondroma)、線維肉腫、腱鞘の明細胞肉腫およびカポジ肉腫よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、リンパ腫から選択される。特定の実施形態において、がんは、ホジキンリンパ腫(例としてリード−スタンバーグ細胞)、非ホジキンリンパ腫(例としてびまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、菌状息肉腫、セザリー症候群、原発性中枢神経系リンパ腫)、皮膚性T細胞リンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、腺がんから選択される。特定の実施形態において、がんは、副腎皮質がん(副腎皮質癌(adrenocortical carcinoma)または副腎皮質癌(adrenal cortical carcinoma)としても知られる)、褐色細胞腫、傍神経節腫、脳下垂体腫瘍、胸腺腫および胸腺癌よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、甲状腺がんから選択される。特定の実施形態において、甲状腺がんは、甲状腺髄様癌、甲状腺乳頭癌および濾胞性甲状腺癌よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、胚細胞腫瘍から選択される。特定の実施形態において、がんは、悪性頭蓋外胚細胞腫瘍および悪性性腺外胚細胞腫瘍よりなる群から選択される。これらの実施形態の具体的な例において、悪性性腺外胚細胞腫瘍は、非精上皮腫および精上皮腫よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、がんは、心臓腫瘍から選択される。特定の実施形態において、心臓腫瘍は、悪性奇形腫、リンパ腫、横紋筋肉腫(rhabdomyosacroma)、血管肉腫、軟骨肉腫、小児性線維肉腫および滑膜肉腫よりなる群から選択される。
具体的な実施形態において、細胞増殖障害は、良性乳頭腫症、良性新生物性疾患および妊娠性絨毛性疾患から選択される。特定の実施形態において、良性新生物性疾患は、皮膚乳頭腫(イボ)および生殖器乳頭腫から選択される。特定の実施形態において、妊娠性絨毛性疾患は、胞状奇胎および妊娠性絨毛性新生物(例として侵入奇胎、絨毛癌、胎盤付着部絨毛性腫瘍および類上皮絨毛性腫瘍)よりなる群から選択される。
実施形態において、細胞増殖障害は、転移したがん、例えば結腸直腸がんからの肝臓転移である。
実施形態において、細胞増殖障害は、固形腫瘍およびリンパ腫よりなる群から選択される。特定の実施形態において、細胞増殖障害は、進行性または転移性の固形腫瘍およびリンパ腫よりなる群から選択される。より特定の実施形態において、細胞増殖障害は、悪性黒色腫、頭頸部扁平細胞癌(head and neck squamous cell carcminoma)、乳房腺癌およびリンパ腫よりなる群から選択される。かかる実施形態の態様において、リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、脾臓辺縁帯B細胞リンパ腫、粘膜関連リンパ組織(mucosa−associated lymphoid tissue、malt)の節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性浸出液リンパ腫、バーキットリンパ腫、退形成性大細胞リンパ腫(原発性皮膚型)、退形成性大細胞リンパ腫(全身型)、末梢性T細胞リンパ腫、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫、成人T細胞リンパ腫/白血病、節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫、腸管症関連T細胞リンパ腫、ガンマ/デルタ肝脾T細胞リンパ腫、皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫、菌状息肉腫およびホジキンリンパ腫よりなる群から選択される。
特定の実施形態において、細胞増殖障害は、ステージIIIのがんまたはステージIVのがんとして分類される。これらの実施形態の例において、がんは、外科的に切除可能ではない。
方法、使用および薬剤
治療として提供される製品は、組成物中にCDN STINGアゴニストを含む組成物を包含し得る。
治療はまた、1または複数の付加的な治療剤を含み得る。付加的な治療剤は、例として、化学療法剤、生物療法剤(限定されるものではないが、VEGF、VEGFR、EGFR、Her2/neu、他の増殖因子受容体、CD20、CD40、CD−40L、CTLA−4、OX−40、4−1BBおよびICOSに対する抗体といったもの)、免疫原性剤(例えば、弱毒化がん細胞、腫瘍抗原、抗原提示細胞、例えば腫瘍由来抗原または核酸でパルスされた樹状細胞など、免疫刺激性サイトカイン(例えば、IL−2、IFNα2、GM−CSF)、および免疫刺激性サイトカイン、例えば限定されるものではないがGM−CSFなどをコードする遺伝子でトランスフェクトされた細胞)であり得る。1または複数の付加的な活性剤は、CDN STINGアゴニストと共に投与(共投与)され得て、または異なる剤形でCDN STINGアゴニストと別々に投与され得る。すなわち、付加的な活性剤(複数可)は、CDN STINGアゴニストを伴う単一の剤形で投与され得て、または付加的な活性剤(複数可)はCDN STINGアゴニストを含有する剤形と別の剤形(複数可)で投与され得る。
本明細書中に開示される治療は、1または複数の他の活性剤と組み合わせて用いられ得て、この活性剤としては、限定されるものではないが、特定の疾患または状態(例として細胞増殖障害)の予防、処置、制御、寛解またはリスクの低減において用いられる他の抗がん剤が挙げられる。1つの実施形態において、本明細書中に開示される化合物は、本明細書中に開示される化合物が有用な特定の疾患または状態の予防、処置、制御、寛解またはリスクの低減における使用のための1または複数の他の抗がん剤と組み合わされる。かかる他の活性剤は、通例的に用いられる経路および量で、本開示の化合物と同時期にまたは逐次的に投与され得る。
付加的な活性剤(複数可)は、STINGアゴニスト、抗ウイルス化合物、抗原、アジュバント、抗がん剤、CTLA−4、LAG−3およびPD−1経路のアンタゴニスト、脂質、リポソーム、ペプチド、細胞傷害剤、化学療法剤、免疫調節性細胞株、チェックポイント阻害剤、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、スムーズン阻害剤(smoothen inhibitor)、アルキル化剤、抗腫瘍抗生物質、代謝拮抗剤、レチノイド、および限定されるものではないが抗がんワクチンを包含する免疫調節剤よりなる群から選択される1または複数の剤であり得る。上の付加的な治療剤の記載は重複し得ることが理解される。また、処置の組み合わせは最適化に供せられることも理解され、CDN STINGアゴニストおよび1または複数の付加的な活性剤の使用のための最良の組み合わせは個々の患者のニーズに基づいて決定されることが理解される。
本明細書中に開示される治療が1または複数の他の活性剤と同時期に用いられるとき、CDN STINGアゴニストは、1または複数の他の治療剤(複数可)と同時的に、またはその前もしくは後に投与され得る。CDN STINGアゴニストは、同じもしくは異なる投与経路により別々に、または他の剤(複数可)と同じ医薬組成物中で一緒に投与され得る。
CDN STINGアゴニストの投薬量は、変動し得るものであり、各剤の治療的有効用量に依存する。一般に、各々の治療的有効用量が用いられる。少なくとも1つのCDN STINGアゴニストおよび他の活性剤を包含する組み合わせは、一般に、治療的有効用量の各活性剤を包含する。かかる組み合わせにおいて、本明細書中で開示されるCDN STINGアゴニストと他の活性剤とは、別々にまたは合わせて投与され得る。加えて、1つの要素の投与は、他の剤(複数可)の投与の前、同時的または逐次的であり得る。
1つの実施形態において、本開示は、治療における同時、別々または逐次的な使用のための組み合わせ調合剤としての、CDN STINGアゴニストおよび少なくとも1つの他の活性剤を提供する。1つの実施形態において、治療は、細胞増殖障害、例えばがんなどの処置である。
1つの実施形態において、本開示は、2またはそれより多い別々の医薬組成物を含むキットであって、医薬組成物のうちの少なくとも1つはCDN STINGアゴニストを含有する、前記キットを提供する。1つの実施形態において、キットは、前記組成物を別々に保持する手段、例えば容器、分かれたボトルまたは分かれたホイル小包などを含む。本開示のキットは、異なる剤形、たとえば経口および非経口の剤形の投与のために、別々の組成物の異なる投薬間隔での投与のために、または別々の組成物の互いに対する用量設定のために用いられ得る。服薬順守を助けるため、本開示のキットは、典型的に、投与のための説明書を含む。
本開示はまた、細胞増殖障害を処置するためのCDN STINGアゴニストの使用であって、患者が先に(例として24時間以内に)別の剤で処置されている、前記使用も提供する。
本明細書中に開示される治療と組み合わせて用いられ得る抗ウイルス化合物としては、B型肝炎ウイルス(HBV)阻害剤、C型肝炎ウイルス(HCV)プロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤、HCV NS4A阻害剤、HCV NS5A阻害剤、HCV NS5b阻害剤およびヒト免疫不全ウイルス(HIV)阻害剤が挙げられる。
本明細書中に開示される治療と組み合わせて用いられ得る抗原およびアジュバントとしては、B7共刺激分子、インターロイキン−2、インターフェロン−γ、GM−CSF、CTLA−4アンタゴニスト、OX−40/0X−40リガンド、CD40/CD40リガンド、サルグラモスチム、レバミソール、ワクシニアウイルス、カルメット・ゲラン桿菌(BCG)、リポソーム、ミョウバン、フロイント完全または不完全アジュバント、無毒化エンドトキシン、ミネラルオイル、界面活性物質、例えばリポレシチン(lipolecithin)など、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチドおよび油または炭化水素のエマルションが挙げられる。アジュバント、例えば水酸化アルミニウムまたはリン酸アルミニウムなどは、免疫応答を引き起こす、増強するまたは延長するワクチンの能力を向上させるために加えることができる。付加的な物質、例えばサイトカイン、ケモカインおよびCpGのような細菌の核酸配列、toll様受容体(TLR)9アゴニスト、同様にリポタンパク質、リポ多糖(LPS)、モノホスホリルリピドA、リポテイコ酸、イミキモド、レシキモド、および加えてレチノイン酸誘導性遺伝子I(RIG−I)アゴニスト、例えばpoly I:Cなどといった付加的なTLR2、TLR4、TLR5、TLR7、TLR8、TLR9アゴニストもまた、別々にまたは組み合わせて用いられる、潜在的なアジュバントである。
本明細書中に開示される治療と組み合わせて用いられ得る細胞傷害剤の例としては、限定されるものではないが、三酸化ヒ素(商品名TRISENOX(登録商標)の下で販売されている)、アスパラギナーゼ(L−アスパラギナーゼおよびエルウィニア(Erwinia)L−アスパラギナーゼとしても知られ、商品名ELSPAR(登録商標)およびKIDROLASE(登録商標)の下で販売されている)が挙げられる。
本明細書中に開示される治療と組み合わせて用いられ得る化学療法剤としては、酢酸アビラテロン、アルトレタミン、無水ビンブラスチン、オーリスタチン、ベキサロテン、ビカルタミド、BMS 184476、2,3,4,5,6−ペンタフルオロ−N−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、ブレオマイシン、N,N−ジメチル−L−バリル−L−バリル−N−メチル−L−バリル−L−プロリル−1−Lプロリン−t−ブチルアミド、カケクチン、セマドチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、3’,4’−ジデヒドロ−4’デオキシ−8’−ノルビン−カロイコブラスチン、ドセタキソール、ドセタキセル、シクロホスファミド、カルボプラチン、カルムスチン、シスプラチン、クリプトフィシン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン(DTIC)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン ドラスタチン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エトポシド、5−フルオロウラシル、フィナステリド、フルタミド、ヒドロキシウレアおよびヒドロキシウレアおよびタキサン類、イホスファミド、リアロゾール、ロニダミン、ロムスチン(CCNU)、MDV3100、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード)、メルファラン、イセチオン酸ミボブリン、リゾキシン、セルテネフ(sertenef)、ストレプトゾシン、マイトマイシン、メトトレキセート、タキサン類、ニルタミド、ニボルマブ、オナプリストン、パクリタキセル、ペンブロリズマブ、プレドニムスチン、プロカルバジン、RPR109881、リン酸ストラムスチン(stramustine phosphate)、タモキシフェン、タソネルミン、タキソール、トレチノイン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンスルフェートおよびビンフルニン、ならびに薬学的に許容されるそれらの塩が挙げられる。
血管内皮増殖因子(VEGF)受容体阻害剤の例としては、限定されるものではないが、ベバシズマブ(Genentech/Rocheにより商標AVASTINの下で販売されている)、アキシチニブ(PCT国際特許公開No.WO01/002369中に記載されている)、ブリバニブアラニネート((S)−((R)−1−(4−(4−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−5−イルオキシ)−5−メチルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−6−イルオキシ)プロパン−2−イル)2−アミノプロパノエート、BMS−582664としても知られる)、モテサニブ(N−(2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−1H−インドール−6−イル)−2−[(4−ピリジニルメチル)アミノ]−3−ピリジンカルボキサミド。PCT国際特許公開No.WO02/068470中に記載されている)、パシレオチド(SO 230としても知られ、PCT国際特許公開No.WO02/010192中に記載されている)およびソラフェニブ(商品名NEXAVARの下で販売されている)が挙げられる。
トポイソメラーゼII阻害剤の例としては、限定されるものではないが、エトポシド(VP−16およびリン酸エトポシドとしても知られ、商品名TOPOSAR、VEPESIDおよびETOPOPHOSの下で販売されている)およびテニポシド(VM−26としても知られ、商品名VUMONの下で販売されている)が挙げられる。
低メチル化剤およびアルキル化剤の例としては、限定されるものではないが、5−アザシチジン(商品名VIDAZAの下で販売されている)、デシタビン(DECOGENの商品名の下で販売されている)、テモゾロミド(商品名TEMODARおよびTEMODALの下で販売されている)、ダクチノマイシン(アクチノマイシン−Dとしても知られ、商品名COSMEGENの下で販売されている)、メルファラン(L−PAM、L−サルコリシンおよびフェニルアラニンマスタードとしても知られ、商品名ALKERANの下で販売されている)、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン(HMM)としても知られ、商品名HEXALENの下で販売されている)、カルムスチン(商品名BCNUの下で販売されている)、ベンダムスチン(商品名TREANDAの下で販売されている)、ブスルファン(商品名BUSULFEX(登録商標)およびMYLERAN(登録商標)の下で販売されている)、カルボプラチン(商品名PARAPLATIN(登録商標)の下で販売されている)、ロムスチン(CCNUとしても知られ、商品名CEENU(登録商標)の下で販売されている)、シスプラチン(CDDPとしても知られ、商品名PLATINOL(登録商標)およびPLATINOL(登録商標)−AQの下で販売されている)、クロラムブシル(商品名LEUKERAN(登録商標)の下で販売されている)、シクロホスファミド(商品名CYTOXAN(登録商標)およびNEOSAR(登録商標)の下で販売されている)、ダカルバジン(DTIC、DICおよびイミダゾールカルボキサミドとしても知られ、商品名DTIC−DOME(登録商標)の下で販売されている)、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン(HMM)としても知られ、商品名HEXALEN(登録商標)の下で販売されている)、イホスファミド(商品名IFEX(登録商標)の下で販売されている)、プロカルバジン(商品名MATULANE(登録商標)の下で販売されている)、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード、ムスチンおよびメクロロエタミン塩酸塩(mechloroethamine hydrochloride)としても知られ、商品名MUSTARGEN(登録商標)の下で販売されている)、ストレプトゾシン(商品名ZANOSAR(登録商標)の下で販売されている)、チオテパ(チオホスホアミド、TESPAおよびTSPAとしても知られ、商品名THIOPLEX(登録商標)下で販売されている)、ならびに薬学的に許容されるそれらの塩が挙げられる。
抗腫瘍抗生物質の例としては、限定されるものではないが、ドキソルビシン(商品名ADRIAMYCIN(登録商標)およびRUBEX(登録商標)の下で販売されている)、ブレオマイシン(商品名LENOXANE(登録商標)の下で販売されている)、ダウノルビシン(ダウオルビシン塩酸塩(dauorubicin hydrochloride)、ダウノマイシンおよびルビドマイシン塩酸塩としても知られ、商品名CERUBIDINE(登録商標)の下で販売されている)、ダウノルビシンリポソーム(daunorubicin liposomal)(クエン酸ダウノルビシンリポソーム、商品名DAUNOXOME(登録商標)の下で販売されている)、ミトキサントロン(DHADとしても知られ、商品名NOVANTRONE(登録商標)の下で販売されている)、エピルビシン(商品名ELLENCE(商標)の下で販売されている)、イダルビシン(商品名IDAMYCIN(登録商標)、IDAMYCIN PFS(登録商標)の下で販売されている)およびマイトマイシンC(商品名MUTAMYCIN(登録商標)の下で販売されている)が挙げられる。
代謝拮抗剤の例としては、限定されるものではないが、クラリビン(claribine)(2−クロロデオキシアデノシン、商品名LEUSTATIN(登録商標)の下で販売されている)、5−フルオロウラシル(商品名ADRUCIL(登録商標)の下で販売されている)、6−チオグアニン(商品名PURINETHOL(登録商標)の下で販売されている)、ペメトレキセド(商品名ALIMTA(登録商標)の下で販売されている)、シタラビン(アラビノシルシトシン(Ara−C)としても知られ、商品名CYTOSAR−U(登録商標)の下で販売されている)、シタラビンリポソーム(cytarabine liposomal)(リポソームAra−Cとしても知られ、商品名DEPOCYT(商標)の下で販売されている)、デシタビン(商品名DACOGEN(登録商標)の下で販売されている)、ヒドロキシウレア(商品名HYDREA(登録商標)、DROXIA(商標)およびMYLOCEL(商標)の下で販売されている)、フルダラビン(商品名FLUDARA(登録商標)の下で販売されている)、フロクスウリジン(商品名FUDR(登録商標)の下で販売されている)、クラドリビン(2−クロロデオキシアデノシン(2−CdA)としても知られ、商品名LEUSTATIN(商標)の下で販売されている)、メトトレキセート(アメトプテリン、メトトレキセートナトリウム(MTX)としても知られ、商品名RHEUMATREX(登録商標)およびTREXALL(商標)の下で販売されている)およびペントスタチン(商品名NIPENT(登録商標)の下で販売されている)が挙げられる。
レチノイドの例としては、限定されるものではないが、アリトレチノイン(商品名PANRETIN(登録商標)の下で販売されている)、トレチノイン(全トランス型レチノイン酸、ATRAとしても知られる、商品名VESANOID(登録商標)の下で販売されている)、イソトレチノイン(13−c/s−レチノイン酸、商品名ACCUTANE(登録商標)、AMNESTEEM(登録商標)、CLARAVIS(登録商標)、CLARUS(登録商標)、DECUTAN(登録商標)、ISOTANE(登録商標)、IZOTECH(登録商標)、ORATANE(登録商標)、ISOTRET(登録商標)およびSOTRET(登録商標)の下で販売されている)およびベキサロテン(商品名TARGRETIN(登録商標)の下で販売されている)が挙げられる。
付加的な実施形態
本開示はさらに、その必要がある対象に環状ジヌクレオチドSTINGアゴニスト化合物を含む治療を投与することを含む、細胞増殖障害を処置する方法であって、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストが1から30日毎に1回投与される、前記方法に関する。実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3から28日毎に1回投与される。特定の実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3、7、14、21または28日毎に1回投与される。
かかる方法の実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、2から36ヶ月間投与される。具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、最大で3ヶ月間投与される。
かかる方法の付加的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3、7、14、21または28日毎に1回、2から36ヶ月間投与される。さらなる実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3、7、14、21または28日毎に1回、最大で3ヶ月間投与される。具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3、7、14、21または28日毎に1回、最大で3ヶ月間投与され、その後に、投薬の時間間隔を少なくとも2倍増加させた期間が少なくとも2ヶ月続く。より具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3、7、14、21または28日毎に1回、最大で3ヶ月間投与され、その後に、投薬の時間間隔を少なくとも3倍増加させた期間が少なくとも2ヶ月続く。例えば、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストが7日毎に1回、最大で3ヶ月間投与されたならば、その後に、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストが14または21日毎に1回、最大で2年間投与される期間が続き得る。
本開示はさらに、その必要がある対象に環状ジヌクレオチドSTINGアゴニスト化合物を含む治療を投与することを含む、細胞増殖障害を処置する方法であって、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストが1から30日毎に1回、3から90日間投与され、次いで1から30日毎に1回、最大で1050日間投与されてもよい、前記方法に関する。実施形態において、CDN STINGアゴニストは、少なくとも3回投与される。
具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3から30日毎に1回、9から90日間投与され、次いで3から30日毎に1回、最大で1050日間投与されてもよい。具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、3から21日毎に1回、9から63日間投与され、次いで3から21日毎に1回、最大で735日間投与されてもよい。さらなる具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、7から21日毎に1回、21から63日間投与され、次いで7から21日毎に1回、最大で735日間投与されてもよい。いっそうさらなる実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、7から10日毎に1回、21から30日間投与され、次いで21日毎に1回、最大で735日間投与されてもよい。いっそうさらなる実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、7日毎に1回、21日間投与され、次いで21日毎に1回、最大で735日間投与されてもよい。付加的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、21日毎に1回、63日間投与され、次いで21日毎に1回、最大で735日間投与されてもよい。前述のものの具体的な実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、少なくとも3回投与される。
加えて、本開示は、その必要がある対象に環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストを含む治療を投与することを含む、細胞増殖障害を処置する方法であって、細胞増殖障害ががんである、前記方法に関する。具体的な実施形態において、がんは、1または複数の固形腫瘍またはリンパ腫として生じる。さらなる具体的な実施形態において、がんは、進行性または転移性の固形腫瘍およびリンパ腫よりなる群から選択される。いっそうさらなる具体的な実施形態において、がんは、悪性黒色腫、頭頸部扁平細胞癌、乳房腺癌およびリンパ腫よりなる群から選択される。付加的な実施形態において、リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、脾臓辺縁帯B細胞リンパ腫、粘膜関連リンパ組織(mucosa−associated lymphoid tissue、malt)の節外性辺縁帯B細胞リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、原発性浸出液リンパ腫、バーキットリンパ腫、退形成性大細胞リンパ腫(原発性皮膚型)、退形成性大細胞リンパ腫(全身型)、末梢性T細胞リンパ腫、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫、成人T細胞リンパ腫/白血病、節外性鼻型NK/T細胞リンパ腫、腸管症関連T細胞リンパ腫、ガンマ/デルタ肝脾T細胞リンパ腫、皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫、菌状息肉腫およびホジキンリンパ腫よりなる群から選択される。特定の実施形態において、細胞増殖障害は、転移したがん、例えば結腸直腸がんからの肝臓転移である。付加的な実施形態において、細胞増殖障害は、ステージIIIのがんまたはステージIVのがんとして分類されるがんである。これらの実施形態の例において、がんは、外科的に切除可能ではない。
本明細書中に開示される方法の実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、式(I’):
の化合物または薬学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物もしくはプロドラッグから選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、
よりなる群から選択され、ここでBase
1およびBase
2は、各々独立して、0〜3個の置換基R
10により置換され得て、ここで各R
10は、独立してF、Cl、I、Br、OH、SH、NH
2、C
1−3アルキル、C
3−6シクロアルキル、O(C
1−3アルキル)、O(C
3−6シクロアルキル)、S(C
1−3アルキル)、S(C
3−6シクロアルキル)、NH(C
1−3アルキル)、NH(C
3−6シクロアルキル)、N(C
1−3アルキル)
2およびN(C
3−6シクロアルキル)
2よりなる群から選択され;YおよびY
aは、各々独立して、−O−および−S−よりなる群から選択され;X
aおよびX
a1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;X
bおよびX
b1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;X
cおよびX
c1は、各々独立して、OR
9、SR
9およびNR
9R
9よりなる群から選択され;X
dおよびX
d1は、各々独立して、OおよびSよりなる群から選択され;R
1およびR
1aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
1およびR
1aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
2およびR
2aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
2およびR
2aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
3は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
3のC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
4およびR
4aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
4およびR
4aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
5は、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、NH
2、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
5のC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CN、NR
9R
9およびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
6およびR
6aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
6およびR
6aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
7およびR
7aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
7およびR
7aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;R
8およびR
8aは、各々独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、N
3、C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルよりなる群から選択され、ここで前記R
8およびR
8aのC
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、C
1−C
6ハロアルキル、C
2−C
6ハロアルケニル、C
2−C
6ハロアルキニル、−O−C
1−C
6アルキル、−O−C
2−C
6アルケニルおよび−O−C
2−C
6アルキニルは、F、Cl、Br、I、OH、CNおよびN
3よりなる群から選択される0から3個の置換基により置換され;各R
9は、
独立して、H、C
1−C
20アルキル、
よりなる群から選択され、ここで各R9のC1−C20アルキルは、独立してOH、−O−C1−C20アルキル、−S−C(O)C1−C6アルキルおよび−C(O)OC1−C6アルキルよりなる群から選択される0から3個の置換基により置換されてもよく;R1aおよびR3は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR1aおよびR3が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位において結合するように連結され;R2aおよびR3は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR2aおよびR3が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位において結合するように連結され;R3およびR6aは、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR3およびR6aが連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR3位において結合するように連結され;R4およびR5は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレン、C2−C6アルキニレン、−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR4およびR5が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位において結合するように連結され;R5およびR6は、連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成してもよく、ここでR5およびR6が連結されることで−O−C1−C6アルキレン、−O−C2−C6アルケニレンまたは−O−C2−C6アルキニレンを形成する場合は前記OがR5位において結合するように連結され;R7およびR8は、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレンまたはC2−C6アルキニレンを形成してもよく;ならびにR7aおよびR8aは、連結されることでC1−C6アルキレン、C2−C6アルケニレンまたはC2−C6アルキニレンを形成してもよい。
これらの実施形態の例において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは:
ならびに薬学的に許容されるその塩よりなる群から選択される。
本明細書中に開示される方法の実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、経口的に、静脈内注入による、腫瘍内注射によるまたは皮下注射によるものである。
本明細書中に開示される方法の実施形態において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、10μgから3000μgの用量で投与される。かかる実施形態の態様において、環状ジヌクレオチドSTINGアゴニストは、10μgから270μgの用量で投与される。
本開示の付加的な実施形態は、上に記載される医薬組成物、組み合わせ、使用および方法を包含し、ここで、各実施形態は、かかる組み合わせが実施形態の記載と矛盾しない範囲で、1または複数の他の実施形態と組み合わされ得ることが理解される。さらに、上に提供される実施形態は、実施形態の組み合わせから生じるような実施形態を包含する全ての実施形態を包含すると理解されることが理解される。
一般的方法
分子生物学における標準的方法は、Sambrook,Fritsch and Maniatis(1982&1989 2nd Edition,2001 3rd Edition) Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY;Sambrook and Russell(2001) Molecular Cloning,3rd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY;Wu(1993) Recombinant DNA,Vol.217,Academic Press,San Diego,CA)に記載されている。標準的な方法はまた、Ausbel,et al.(2001) Current Protocols in Molecular Biology,Vols.1−4,John Wiley and Sons,Inc.New York,NY中にも出ており、これは細菌細胞およびDNA突然変異誘発(Vol.1)、哺乳動物細胞および酵母におけるクローニング(Vol.2)、複合糖質およびタンパク質の発現(Vol.3)およびバイオインフォマティクス(Vol.4)を記載している。
免疫沈降、クロマトグラフィー、電気泳動、遠心分離および結晶化を包含するタンパク質精製方法は、記載されている(Coligan,et al.(2000) Current Protocols in Protein Science,Vol.1,John Wiley and Sons,Inc.,New York)。化学分析、化学修飾、翻訳後修飾および融合タンパク質の生産、タンパク質のグリコシル化は、記載されている(例としてColigan,et al.(2000) Current Protocols in Protein Science,Vol.2,John Wiley and Sons,Inc.,New York;Ausubel,et al.(2001) Current Protocols in Molecular Biology,Vol.3,John Wiley and Sons,Inc.,NY,NY,pp.16.0.5−16.22.17;Sigma−Aldrich,Co.(2001) Products for Life Science Research,St.Louis,MO;pp.45−89;Amersham Pharmacia Biotech(2001) BioDirectory,Piscataway,N.J.,pp.384−391を参照されたい)。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体の生産、精製および断片化は、記載されている(Coligan,et al.(2001) Current Protocols in Immunology,Vol.1,John Wiley and Sons,Inc.,New York;Harlow and Lane(1999) Using Antibodies,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY;上のHarlow and Lane)。リガンド/受容体相互作用の性質決定のための標準的技術は、利用可能である(例としてColigan,et al.(2001) Current Protocols in Immunology,Vol.4,John Wiley,Inc.,New Yorkを参照されたい)。
モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体およびヒト化抗体は、調製することができる(例としてSheperd and Dean(eds.) (2000) Monoclonal Antibodies,Oxford Univ.Press,New York,NY;Kontermann and Dubel(eds.) (2001) Antibody Engineering,Springer−Verlag,New York;Harlow and Lane(1988) Antibodies A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY,pp.139−243;Carpenter,et al.(2000) J.Immunol. 165:6205;He,et al.(1998) J.Immunol. 160:1029;Tang et al.(1999) J.Biol.Chem. 274:27371−27378;Baca et al.(1997) J.Biol.Chem. 272:10678−10684;Chothia et al.(1989) Nature 342:877−883;Foote and Winter(1992) J.Mol.Biol. 224:487−499;U.S.Pat.6,329,511を参照されたい)。
ヒト化への代替法は、ファージ上にディスプレイされたヒト抗体ライブラリーまたはトランスジェニックマウスにおけるヒト抗体ライブラリーを用いることである(Vaughan et al.(1996) Nature Biotechnol. 14:309−314;Barbas(1995) Nature Medicine 1:837−839;Mendez et al.(1997) Nature Genetics 15:146−156;Hoogenboom and Chames(2000) Immunol.Today 21:371−377;Barbas et al.(2001) Phage Display:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York;Kay et al.(1996) Phage Display of Peptides and Proteins:A Laboratory Manual,Academic Press,San Diego,CA;de Bruin et al.(1999) Nature Biotechnol. 17:397−399)。抗原の精製は、抗体作製に必要ではない。動物に目的抗原を有する細胞を免疫することができる。脾臓細胞を次いで免疫動物から単離し、脾臓細胞をミエローマ細胞株と融合することでハイブリドーマを生産することができる(例としてMeyaard et al.(1997) Immunity 7:283−290;Wright et al.(2000) Immunity 13:233−242;上のPreston et al.;Kaithamana et al.(1999) J.Immunol. 163:5157−5164を参照されたい)。
蛍光活性化細胞分取(FACS)を包含するフローサイトメトリー法は、利用可能である(例としてOwens,et al.(1994) Flow Cytometry Principles for Clinical Laboratory Practice,John Wiley and Sons,Hoboken,NJ;Givan (2001) Flow Cytometry,2nd ed.;Wiley−Liss,Hoboken,NJ;Shapiro(2003) Practical Flow Cytometry,John Wiley and Sons,Hoboken,NJを参照されたい)。例として診断薬としての使用のための、核酸プライマーおよびプローブを包含する核酸、ポリペプチドならびに抗体の修飾に適した蛍光試薬は、利用可能である(Molecular Probesy(2003) Catalogue,Molecular Probes,Inc.,Eugene,OR;Sigma−Aldrich(2003) Catalogue,St.Louis,MO)。
免疫系の組織学の標準的方法は、記載されている(例としてMuller−Harmelink(ed.) (1986) Human Thymus:Histopathology and Pathology,Springer Verlag,New York,NY;Hiatt,et al.(2000) Color Atlas of Histology,Lippincott,Williams,and Wilkins,Phila,PA;Louis,et al.(2002) Basic Histology:Text and Atlas,McGraw−Hill,New York,NYを参照されたい)。
例として抗原性断片、リーダー配列、タンパク質フォールディング、機能的ドメイン、グリコシル化部位および配列アラインメントを決定するためのソフトウェアパッケージおよびデータベースは、利用可能である(例としてGenBank,Vector NTI(登録商標) Suite(Informax,Inc.,Bethesda,MD);GCG Wisconsin Package(Accelrys,Inc.,San Diego,CA);DeCypher(登録商標)(TimeLogic Corp.,Crystal Bay,Nevada);Menne,et al.(2000) Bioinformatics 16:741−742;Menne,et al.(2000) Bioinformatics Applications Note 16:741−742;Wren,et al.(2002) Comput.Methods Programs Biomed. 68:177−181;von Heijne(1983) Eur.J.Biochem. 133:17−21;von Heijne(1986) Nucleic Acids Res. 14:4683−4690を参照されたい)。
進行性MC38マウス同系腫瘍モデル
相乗的腫瘍モデルは、特定の分子、経路または細胞型を標的とする剤の抗腫瘍効力(efficiacy)を評価するための、およびヒト腫瘍において類似した特定の分子、経路または細胞型を標的とすることが好都合な臨床転帰につながるという機序的な理論的根拠を提供するための適切なモデルであると認識されている。マウス同系MC38腫瘍モデルは、C57BL/6バックグラウンドにおける腫瘍の発癌誘発により確立されたマウス結腸腺癌細胞株である。この細胞株は免疫原性であると考えられ、免疫調節に反応する。これは、一般に、腫瘍増殖および処置への応答を評価するために皮下(SC)注射される。具体的には、100μLの無血清ダルベッコ変法イーグル培地中の1×106 MC38結腸腺癌細胞のSC用量を各動物の右下側腹内に接種する。腫瘍の進行は、Vernierキャリパーを用いて腫瘍体積を測定することによりモニターする。T.H.Corbett et al.,Tumor Induction Relationships in Development of Transplantable Cancers of the Colon in Mice for Chemotherapy Assays,with a Note on Carcinogen Structure,35(9) Cancer Res. 2434−2439(September 1,1975)を参照されたい。
[実施例]
実施例1:進行性MC38マウス同系腫瘍モデルにおけるCDN STINGアゴニスト単独の抗腫瘍効力
進行性MC38マウス同系腫瘍モデルにおいてCDN STINGアゴニストの抗腫瘍効力を評価するため、8〜12週齢の雌性C57Bl/6マウスのコホートに1×106 MC38細胞を移植する。腫瘍サイズの中央値が約350mm3に達したとき、動物を、1群あたりマウス10匹である6つの処置群へとランダム化する。
処置群A:PBSおよびmIgG1(5mg/kg)
処置群B:CDN STINGアゴニスト(5μg)およびmIgG1(5mg/kg)
CDN STINGアゴニストを3から7日毎に最大30日間、腫瘍内投与する。試験期間は投薬レジメンの開始後30日とする。
処置群Aの動物の腫瘍は、急速に進行すると予想される。処置群Bは、腫瘍退縮およびいくつかのCRが観察される。CDN STINGアゴニストは優れた効力を実証すると予想される。
前述の実験が本明細書中に記載される選択されたCDN STINGアゴニストを使用して実施された場合、処置群Aに対して処置群Bにおいて顕著な抗腫瘍活性が認められた。
実施例2:進行性/転移性の固形腫瘍またはリンパ腫を有する患者の処置においてCDN STINGアゴニストを評価する臨床試験
フェーズIの臨床試験は、進行性または転移性の固形腫瘍またはリンパ腫に対する、腫瘍内注射を通じて送達される上記のCDN STINGアゴニストの効果を部分的に評価するために実施される。本試験は、進行性/転移性の固形腫瘍またはリンパ腫を有する被験者における、CDN STINGアゴニストの単剤治療の非ランダム化2アームマルチサイトオープンラベル試験である。CDN STINGアゴニストは、腫瘍内(IT)に投与される。
試験責任医師が医学的に安全でないとみなさない限り、全ての被験者は、スクリーニングの際、CDN STINGアゴニスト投与前の、注射を受けることになる腫瘍検体および遠位からの検体を提供することを求められ、同様にサイクル3の15日目にも求められる。注射部位および非注射部位の両方において受け入れられる病変を有する被験者は、注射された病変および注射されなかった病変の両方について、サイクル6の15日目に追加の腫瘍生検を受けることがある。被験者は、サイクル1の1日目の初回用量投与後、24時間の観察期間を経験する。試験内の各サイクルは、21日サイクルである。最初の3サイクルにおける投薬は週1回(Q1W)であり、サイクル4以降における投薬は3週間毎に1回(Q3W)である。
用量漸増は、CDN STINGアゴニストについての出現する安全性および耐容性データに基づいて進める。各用量レベルについて、次に試験される用量レベルを規定するために、安全性および耐容性データの評価がなされる。処置は、CDN STINGアゴニストの最大耐用量(MTD)または最大投与用量(MAD)を同定するため、加速漸増デザイン(ATD)から始まり、その後に改変された毒性確率間隔(modified toxity probability interval、mTPI)法が続く。試験は、単一の患者コホートにおける10μg用量のCDN STINGアゴニストから始めて(パートA)、以下の3つの判断基準のうちの少なくとも1つを満たす用量までのATDで進める:1)270μgのコホートが完了する、2)いずれかの用量レベルにおける≧グレード2の非疾患関連毒性、または3)CDN STINGアゴニストの最初のサイクル中の任意の時点における、与えられた被験者についての血中の全身性TNF−αのベースライン値を≧3倍上回る上昇。上のトリガー判断基準のうちの少なくとも1つに達することによりADTフェーズが完了したら、試験は、mTPIデザインを用いた用量漸増および確認フェーズ(パートB)に進む。
CDN STINGアゴニストの被験者内用量を次の用量レベルまで増量することは、パートAおよびBにおいて認められる。被験者内用量漸増は、被験者が≧グレード2の毒性を示すことなく3サイクルの処置を受けた後に試験に残るという条件で、および用量漸増が次の用量レベルを超えて進んだという条件で、試験責任医師の裁量で行われる。
CDN STINGアゴニストの用量漸増の際、各用量レベルにおける最初の2例の被験者各々の間で、少なくとも7日間の観察が行われる。コホートあたり被験者3例までのATDへの過剰登録は、最初の2例の被験者が少なくとも7日の間をあけてCDN STINGアゴニスト処置を受けるという条件で認められる。MTD/MADを決定するためのCDN STINGアゴニストの用量漸増は、DLT率を30%とすることを狙って、mTPIデザインにより導かれる。
mTPIの際、各用量レベルにおいて最低3例の被験者が必要とされる。mTPIフェーズの被験者は、コホートあたり3から6例までであり、DLTの発生に基づいて、用量レベルあたり14例までの被験者が登録され得る。したがって、mTPIの際、用量制限毒性(DLT)の発生に応じて、用量レベルあたり14例までの被験者が登録され得る。被験者は、割り付けられた処置を処置開始から35サイクル(約2年)まで継続し得る。処置は、次のもののうちの1つが起こるまで継続し得る:疾患の進行、許容できない有害事象(複数可)、さらなる処置の投与を妨げる併発病、被験者を退かせるという試験責任医師の決定、被験者の同意の撤回、被験者の妊娠、試験処置または手順要件の不遵守、または処置の中止を必要とする管理上の理由。
試験の用量漸増および確認パートに登録される最終的な被験者の数は、経験的な安全性データ(とりわけどの用量でmTPIデザインが開始し、どの用量で予備的に推奨されるフェーズ2用量が特定されるかについてのDLTの観察)に依存する。例えば、CDN STINGアゴニストを10μgから開始し、最大用量まで継続するシナリオにおいては、パートAおよびパートBにわたるサンプルサイズは被験者約40例となり得る。管理上の解析が将来の試験計画を可能にするために試験依頼者の裁量で実施され得て、用量漸増および確認の決定ができるようにデータは継続的に調べられる。
試験は、臨床試験実施基準(Good Clinical Practice)に準拠して実施される。
有害事象(AE)は、National Cancer Institute(NCI) Common Terminology Criteria for Adverse Events(CTCAE) v4中に概説される基準に従って評価される。
上で論じたおよび他の様々な特徴および機能またはそれらの代替は、他の多くの異なるシステムまたは用途へと望ましく組み合わされ得ることが理解される。また、その中の様々な現時点で予期または予想されない代替、改変、バリエーションまたは改良が後に当業者によりなされ得て、これもまた次の特許請求の範囲に包含されることが意図される。