JP2020204340A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】故障によりアクセルペダルの操作状態が不明であっても、退避走行時の最高速度を上げることができ、安全な場所に車両を退避するのに要する時間を短縮することができる車両の制御装置を提供すること。【解決手段】エンジンとトランスミッションとアクセルペダルセンサと車速センサとを備えた車両の制御装置であって、アクセルペダル又はアクセルペダルセンサの故障が検出された場合にエンジン回転数をアイドリング回転数に維持するエンジン制御部と、アクセルペダル及びアクセルペダルセンサのいずれの故障も検出されていない場合にアクセル開度及び車速に基づいてアップシフト制御を実行する変速制御部と、を備え、変速制御部は、アクセルペダル又はアクセルペダルセンサの故障が検出された場合には、車速に基づいてアップシフト制御を実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、車両の制御装置に関する。
特許文献1には、アクセルセンサの故障をコントロールユニットが検出したときにアイドル状態を示すアクセルスイッチの状態に応じてアクセルセンサのバックアップ信号を出力するディーゼルエンジンのアクセル制御装置が開示されている。
この特許文献1に記載のディーゼルエンジンのアクセル制御装置では、アクセルスイッチがONからOFF、即ちアイドル状態から非アイドル状態に変化した時にはアクセル開度を増加させ、逆にOFFからON、即ち非アイドル状態からアイドル状態に変化したときにはアクセル開度を減少させるようにし、アクセルセンサが故障した場合でもドライバがアクセルペダルを踏むことにより動作するアクセルスイッチの状態に応じて適当な加速または減速が可能となっている。
特許第3525478号公報
しかしながら、上述の従来のディーゼルエンジンのアクセル制御装置にあっては、アクセルペダルセンサとアクセルスイッチとがともに故障した場合には、アクセルペダルの操作状態が不明となるため、低速度での退避走行しか行うことができない。このため、安全な場所に車両を退避するのに時間がかかってしまう。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、故障によりアクセルペダルの操作状態が不明であっても、退避走行時の最高速度を上げることができ、安全な場所に車両を退避するのに要する時間を短縮することができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、エンジンと、変速比の異なる複数のギヤ段を切換可能に構成され、前記エンジンから出力された回転を前記ギヤ段に応じた変速比で変速して出力する変速機と、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサと、車速を検出する車速センサと、を備えた車両の制御装置であって、前記アクセルペダルの踏み込み量に基づいてアクセル開度を設定するアクセル開度設定部と、前記アクセルペダル又は前記アクセルペダルセンサの故障を検出するアクセル故障検出部と、前記アクセル故障検出部により前記アクセルペダル又は前記アクセルペダルセンサの故障が検出された場合に、前記エンジンの回転数をアイドリング回転数に維持するエンジン制御部と、前記アクセル故障検出部により前記アクセルペダル及び前記アクセルペダルセンサのいずれの故障も検出されていない場合に、前記アクセル開度及び前記車速に基づいてアップシフト制御を実行する変速制御部と、を備え、前記変速制御部は、前記アクセル故障検出部により前記アクセルペダル又は前記アクセルペダルセンサの故障が検出された場合には、前記車速に基づいて前記アップシフト制御を実行する構成を有する。
本発明によれば、故障によりアクセルペダルの操作状態が不明であっても、退避走行時の最高速度を上げることができ、安全な場所に車両を退避するのに要する時間を短縮することができる車両の制御装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施例に係る制御装置を搭載した車両の概略構成図である。 図2は、本発明の一実施例に係る車両に搭載されたトランスミッションコントローラによって参照される退避時変速マップの一例である。 図3は、本発明の一実施例に係る車両に搭載されたトランスミッションコントローラによって実行されるシフト制御の処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、本発明の一実施例に係る車両の退避走行時のタイミングチャートの一例を示す図である。
本発明の一実施の形態に係る車両の制御装置は、エンジンと、変速比の異なる複数のギヤ段を切換可能に構成され、エンジンから出力された回転をギヤ段に応じた変速比で変速して出力する変速機と、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサと、車速を検出する車速センサと、を備えた車両の制御装置であって、アクセルペダルの踏み込み量に基づいてアクセル開度を設定するアクセル開度設定部と、アクセルペダル又はアクセルペダルセンサの故障を検出するアクセル故障検出部と、アクセル故障検出部によりアクセルペダル又はアクセルペダルセンサの故障が検出された場合に、エンジンの回転数をアイドリング回転数に維持するエンジン制御部と、アクセル故障検出部によりアクセルペダル及びアクセルペダルセンサのいずれの故障も検出されていない場合に、アクセル開度及び車速に基づいてアップシフト制御を実行する変速制御部と、を備え、変速制御部は、アクセル故障検出部によりアクセルペダル又はアクセルペダルセンサの故障が検出された場合には、車速に基づいてアップシフト制御を実行することを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係る車両の制御装置は、故障によりアクセルペダルの操作状態が不明であっても、退避走行時の最高速度を上げることができ、安全な場所に車両を退避するのに要する時間を短縮することができる。
以下、本発明の一実施例に係る制御装置を搭載した車両について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施例に係る車両1は、エンジン2と、変速機としてのトランスミッション3と、クラッチ4と、前輪5L,5Rと、後輪6L,6Rと、エンジンコントローラ20と、トランスミッションコントローラ30と、を含んで構成されている。
エンジン2には、複数の気筒が形成されている。本実施例において、エンジン2は、各気筒に対して、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程からなる一連の4行程を行うように構成されている。
トランスミッション3は、変速比の異なる複数のギヤ段を切換可能な常時噛合式又は選択摺動式の変速機によって構成されている。トランスミッション3は、ドライブシャフトを介して前輪5L,5Rに接続されている。トランスミッション3は、エンジン2から出力された回転を複数のギヤ段のいずれかに応じた変速比で変速して出力するようになっている。
本実施例において、トランスミッション3は、ギヤ段の切替操作とクラッチ4のクラッチ操作とを自動で行う、AMT(Automated Manual Transmission)によって構成されている。トランスミッション3は、例えば多段の自動変速機やCVT(Continuously Variable Transmission)等の無段変速機によって構成してもよい。
トランスミッション3で成立可能なギヤ段としては、例えば1速段から4速段までの走行用のギヤ段と、後進段とがある。走行用のギヤ段の段数は、車両1の諸元により異なり、上述の1速段から4速段に限られるものではない。
ここで、車両1には、変速モードとして、運転者の手動によるアップシフト操作又はダウンシフト操作に応じてアップシフト制御又はダウンシフト制御を行うマニュアルモードと、車両1の走行状態に応じて自動的にアップシフト制御又はダウンシフト制御を行うオートマチックモードと、が設定されている。
マニュアルモードとオートマチックモードとは、運転席の近傍に配置された図示しないセレクタレバーによって切り替えることができる。例えば、セレクタレバーの操作位置をMレンジに操作することにより変速モードをマニュアルモードに切り替えることができる。
マニュアルモードにおいては、トランスミッション3におけるギヤ段は、運転者により操作される変速操作部32の操作位置に応じて切り替えられるようになっている。変速操作部32としては、ステアリング近傍に配置されたパドルシフトが用いられる。なお、変速操作部32としては、パドルシフトに限らず、セレクタレバー、又は、パドルシフト及びセレクタレバーの両方を用いてもよい。
オートマチックモードにおいては、トランスミッション3におけるギヤ段は、車両1の速度である車速と、アクセルペダル8の踏み込み量に基づいて設定されるアクセル開度と、に応じて切り替えられるようになっている。
クラッチ4は、エンジン2とトランスミッション3との間の動力伝達経路上に設けられている。クラッチ4は、エンジン2とトランスミッション3との間で動力を伝達する係合状態と、当該動力の伝達を遮断する解放状態とを図示しないアクチュエータによって切り替え可能に構成されている。
エンジンコントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
コンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをエンジンコントローラ20として機能させるためのプログラムが格納されている。すなわち、CPUがRAMを作業領域としてROMに格納されたプログラムを実行することにより、コンピュータユニットは、本実施例におけるエンジンコントローラ20として機能する。
エンジンコントローラ20には、運転者により操作されるアクセルペダル8の踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ81等の各種センサ類が接続されている。アクセルペダルセンサ81は、アクセルペダル8の踏み込み量をアクセル開度として検出し、当該アクセル開度に応じた信号をエンジンコントローラ20に送信するようになっている。
アクセルペダルセンサ81は、例えば、電磁誘導作用を応用した非接触式センサからなり、互いに出力特性の異なるメイン回路とサブ回路との2系統でアクセル開度を検出するようになっている。
また、エンジンコントローラ20は、図示しないCAN通信線を介してトランスミッションコントローラ30等の各種コントローラと接続されており、これらコントローラとの間で制御信号等の信号の送受信を相互に行うようになっている。
エンジンコントローラ20は、アクセルペダル8の踏み込み量に基づいてアクセル開度を設定するアクセル開度設定部21としての機能を有する。
また、エンジンコントローラ20は、アクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障を検出するアクセル故障検出部22としての機能を有する。エンジンコントローラ20は、各種センサ類や各種コントローラから入力される情報を総合的に判断して、アクセルペダル8の故障を検出する。例えば平坦路において、アクセル開度が増加しているにも関わらずエンジン回転数が上昇しない場合や、アクセル開度が減少しているにも関わらずエンジン回転数が下降しない場合には、アクセルペダル8が故障していると判断することができる。
また、エンジンコントローラ20は、アクセルペダルセンサ81のメイン回路とサブ回路との電圧差によりアクセルペダルセンサ81の故障を検出する。さらに、エンジンコントローラ20は、アクセルペダルセンサ81のメイン回路及びサブ回路それぞれの出力が所定範囲外となった場合には、アクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81のいずれかが故障したと判断することができる。この場合のアクセルペダルセンサ81の故障にあっては、メイン回路及びサブ回路の2系統が同時に故障したことを意味する。
また、エンジンコントローラ20は、アクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障が検出された場合に、フェールセーフとして、運転者のアクセル操作に関わらずエンジン2の回転数(以下、「エンジン回転数」という)をアイドリング回転数に維持するエンジン制御部23としての機能を有する。フェールセーフとしてエンジン回転数がアイドリング回転数に維持された状態では、運転者によりブレーキ操作が解除されると、エンジン2のトルクがクラッチ4を介してトランスミッション3に伝達されて退避走行が可能となる。
トランスミッションコントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
コンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをトランスミッションコントローラ30として機能させるためのプログラムが格納されている。すなわち、CPUがRAMを作業領域としてROMに格納されたプログラムを実行することにより、コンピュータユニットは、本実施例におけるトランスミッションコントローラ30として機能する。
トランスミッションコントローラ30には、上述した変速操作部32のほか、車速センサ33等の各種センサ類が接続されている。車速センサ33は、車両1の速度である車速を検出し、当該車速に応じた信号をトランスミッションコントローラ30に送信するようになっている。
トランスミッションコントローラ30は、アクセル開度及び車速の少なくともいずれか一方に基づき、アップシフト制御又はダウンシフト制御を実行する変速制御部31としての機能を有する。
具体的には、トランスミッションコントローラ30は、エンジンコントローラ20によってアクセルペダル8及びアクセルペダルセンサ81のいずれの故障も検出されていない場合、すなわちアクセルペダル8及びアクセルペダルセンサ81が正常である場合に、アクセル開度及び車速に基づいて図示しない変速マップを参照することにより、アップシフト制御又はダウンシフト制御を実行するようになっている。
上述の変速マップは、アクセル開度及び車速に対応してアップシフト線及びダウンシフト線が規定されたマップであり、予め実験的に求めてトランスミッションコントローラ30のROMに記憶されている。
トランスミッションコントローラ30は、エンジンコントローラ20によってアクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障が検出された場合には、車速に基づいて図2に示す退避時変速マップを参照することにより、アップシフト制御を実行するようになっている。
図2に示すように、退避時変速マップは、車速に対応してギヤ段が規定されたマップであり、予め実験的に求めてトランスミッションコントローラ30のROMに記憶されている。
退避時変速マップにおいては、車速Vが所定車速a[km/h]以下の領域では、ギヤ段が1速段(図2中、「1st」と記す)に設定され、車速Vが所定車速a[km/h]を超える領域では2速段(図2中、「2nd」と記す)に設定されるようになっている。したがって、本実施例においては、退避走行時のギヤ段の上限は2速段となる。上限のギヤ段は、2速段に限らず、3速段以降の上位のギヤ段のいずれかに設定してもよい。
前述の所定車速a[km/h]は、例えば、エンジン回転数がアイドリング回転数に維持された状態で1速段から2速段に変速したときにエンジンストールが生じるおそれのある車速の上限以上に設定されるのが好ましい。
トランスミッションコントローラ30は、変速モードがマニュアルモードであるときにエンジンコントローラ20によってアクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障が検出された場合には、車速Vが所定車速b[km/h]を超えると、上述の退避時変速マップに関わらず、ギヤ段を3速段に変速するようになっている。退避走行時のマニュアルモードでの上限の変速段は、3速段に限らず、4速段以上のいずれかとしてもよい。
前述の所定車速b[km/h]は、所定車速a[km/h]よりも高い車速であって、例えば、エンジン回転数がアイドリング回転数に維持された状態で2速段から3速段に変速したときにエンジンストールが生じるおそれのある車速の上限以上に設定されるのが好ましい。
本実施例においては、変速モードがオートマチックモードである場合には、上限のギヤ段を2速段として上述の退避時変速マップに基づきアップシフト制御が実行される。
したがって、本実施例においては、アクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障が検出された場合に実行されるアップシフト制御において、アップシフト可能なギヤ段の上限がオートマチックモードとマニュアルモードとで異なる。また、上述したように、マニュアルモードにおけるアップシフト可能なギヤ段の上限は、オートマチックモードにおけるアップシフト可能なギヤ段の上限よりも大きい。すなわち、マニュアルモードにおけるアップシフト可能な上限のギヤ段の方が、オートマチックモードにおけるアップシフト可能な上限のギヤ段よりも変速比が小さい。
次に、図3を参照して、本実施例に係るトランスミッションコントローラ30によって実行されるシフト制御の処理について説明する。図3に示すシフト制御の処理は、車両1のイグニッションがオンされてからオフされるまでの間、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
図3に示すように、トランスミッションコントローラ30は、エンジンコントローラ20によってアクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障が検出されたか否かを判定する(ステップS1)。
トランスミッションコントローラ30は、ステップS1においてアクセルペダル8及びアクセルペダルセンサ81のいずれの故障も検出されていないと判定した場合には、通常制御として、アクセルペダル8及びアクセルペダルセンサ81が正常である場合に実行されるアップシフト制御又はダウンシフト制御を実行して(ステップS2)、シフト制御の処理を終了する。
トランスミッションコントローラ30は、ステップS1においてアクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障が検出されたと判定した場合には、変速モードがオートマチックモードであるか否かを判定する(ステップS3)。
トランスミッションコントローラ30は、ステップS3において変速モードがオートマチックモードであると判定した場合には、退避時変速マップ(図2参照)によりギヤ段を決定する(ステップS4)。その後、トランスミッションコントローラ30は、ステップS5に処理を移行する。
トランスミッションコントローラ30は、ステップS3において変速モードがオートマチックモードでないと判定した場合には、変速モードがマニュアルモードであると判断して、運転者の手動によるアップシフト操作があるか否かを判定する(ステップS6)。
トランスミッションコントローラ30は、ステップS6において運転者の手動によるアップシフト操作がないと判定した場合には、退避時変速マップ(図2参照)によりギヤ段を決定する(ステップS7)。その後、トランスミッションコントローラ30は、ステップS5に処理を移行する。
トランスミッションコントローラ30は、ステップS6において運転者の手動によるアップシフト操作があると判定した場合には、車速Vが所定車速b[km/h]を超えているか否かを判定する(ステップS8)。
トランスミッションコントローラ30は、ステップS8において車速Vが所定車速b[km/h]を超えていないと判定した場合には、上述のステップS7の処理を実行して、ステップS5に処理を移行する。したがって、マニュアルモードにおいて車速Vが所定車速b[km/h]を超えていない場合には、アップシフト操作の有無に関わらず、車速Vに応じて退避時変速マップ(図2参照)によりギヤ段が決定される。
トランスミッションコントローラ30は、ステップS8において車速Vが所定車速b[km/h]を超えていると判定した場合には、ギヤ段を3速段(図3中、「3rd」と記す)に決定して(ステップS9)、ステップS5に処理を移行する。
ステップS5において、トランスミッションコントローラ30は、ステップS4、ステップS7又はステップS9のいずれかで決定されたギヤ段にシフトするよう、トランスミッション3及びクラッチ4を制御して、シフト制御の処理を終了する。
次に、図4を参照して、本実施例における車両1の退避走行時のタイミングチャートの一例を説明する。図4に示すタイミングチャートにおいては、時刻t0においてアクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障が検出されたものとして説明する。
図4に示すように、時刻t0においてアクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障が検出されると、エンジン回転数がアイドリング回転数(図4に示す例では、800rpm)に維持される。また、時刻t0においては、セレクタレバーの操作位置は、オートマチックモード時に選択されるDレンジであり、トランスミッション3の成立ギヤ段は、1速段である。
このとき、トランスミッションインプットシャフト回転数は、クラッチ4の係合度合いに応じて時刻t0から徐々に上昇し、これに併せて車速Vも上昇する。トランスミッションインプットシャフト回転数とは、クラッチ4に連結されたトランスミッション3の入力軸の回転数のことである。
その後、時刻t1において、車速Vが所定車速a[km/h]を超えると、アップシフト制御が実行され、ギヤ段の切替操作とクラッチ操作とが開始される。そして、時刻t2において、1速段から2速段へのギヤ段の変更、すなわち変速が完了する。
ここで、退避走行時に変速が行わない構成である場合には、退避走行時の車速の上限が所定車速aとなってしまい、低速での退避走行しかできず、安全な場所に車両を退避するのに時間がかかってしまう。
これに対し、本実施例では、上述の通り、1速段から2速段へのギヤ段の変更が行われるので、退避走行時の車速を高くすることができ、安全な場所に車両を速やかに移動させることが可能となる。
トランスミッションインプットシャフト回転数は、時刻t1において変速が開始されると、一旦は低下するが、時刻t2において変速が完了すると、徐々に上昇しアイドリング回転数に一致する。
その後、時刻t3において、セレクタレバーの操作位置がMレンジに操作されると、変速モードがオートマチックモードからマニュアルモードに切り替えられる。
その後、時刻t4において、車速Vが所定車速bを超えると、アップシフト制御が実行され、ギヤ段の切替操作とクラッチ操作とが開始される。そして、時刻t5において、2速段から3速段へのギヤ段の変更、すなわち変速が完了する。
本実施例においては、オートマチックモードでの退避走行時の変速段の上限が2速段であるため、所定車速bがオートマチックモードでの退避走行時における上限車速(図4中、「Dレンジ上限車速」と記す)となる。
トランスミッションインプットシャフト回転数は、時刻t4において変速が開始されると、一旦は低下するが、時刻t5において変速が完了すると、徐々に上昇しアイドリング回転数に一致する。
このように、マニュアルモードでの退避走行時に、ギヤ段が3速段に変更されると、マニュアルモードでの退避走行時における上限車速(図4中、「Mレンジ上限車速」と記す)まで車速Vが上昇する。
以上のように、本実施例に係る車両の制御装置は、エンジンコントローラ20によりアクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障が検出された場合には、車速Vに基づいてアップシフト制御を実行するよう構成されている。
これにより、本実施例に係る車両の制御装置は、故障によりアクセルペダル8の操作状態が不明であっても、退避走行時の最高速度を上げることができ、安全な場所に車両1を退避するのに要する時間を短縮することができる。
また、本実施例に係る車両の制御装置は、エンジンコントローラ20によりアクセルペダル8又はアクセルペダルセンサ81の故障が検出された場合に実行されるアップシフト制御において、アップシフト可能なギヤ段の上限がマニュアルモードとオートマチックモードとで異なるよう構成されている。
これにより、本実施例に係る車両の制御装置は、例えば、マニュアルモードでアップシフト操作がなされる等、運転者の車速を増加したいという意思を確認できた場合に車速を増加させるため、運転者の意思に沿って車両1を走行させることができる。
また、本実施例に係る車両の制御装置は、マニュアルモードにおけるアップシフト可能なギヤ段の上限は、オートマチックモードにおけるアップシフト可能なギヤ段の上限よりも大きいので、運転者の車速を増加したいという意思を確認できた場合に車速を増加させることができる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1 車両
2 エンジン
3 トランスミッション(変速機)
4 クラッチ
8 アクセルペダル
20 エンジンコントローラ
21 アクセル開度設定部
22 アクセル故障検出部
23 エンジン制御部
30 トランスミッションコントローラ
31 変速制御部
32 変速操作部
33 車速センサ
81 アクセルペダルセンサ

Claims (3)

  1. エンジンと、変速比の異なる複数のギヤ段を切換可能に構成され、前記エンジンから出力された回転を前記ギヤ段に応じた変速比で変速して出力する変速機と、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサと、車速を検出する車速センサと、を備えた車両の制御装置であって、
    前記アクセルペダルの踏み込み量に基づいてアクセル開度を設定するアクセル開度設定部と、
    前記アクセルペダル又は前記アクセルペダルセンサの故障を検出するアクセル故障検出部と、
    前記アクセル故障検出部により前記アクセルペダル又は前記アクセルペダルセンサの故障が検出された場合に、前記エンジンの回転数をアイドリング回転数に維持するエンジン制御部と、
    前記アクセル故障検出部により前記アクセルペダル及び前記アクセルペダルセンサのいずれの故障も検出されていない場合に、前記アクセル開度及び前記車速に基づいてアップシフト制御を実行する変速制御部と、を備え、
    前記変速制御部は、前記アクセル故障検出部により前記アクセルペダル又は前記アクセルペダルセンサの故障が検出された場合には、前記車速に基づいて前記アップシフト制御を実行することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記車両の変速モードとして、運転者の手動によるアップシフト操作に応じて前記アップシフト制御を行うマニュアルモードと、前記車両の走行状態に応じて自動的に前記アップシフト制御を行うオートマチックモードと、を有し、
    前記アクセル故障検出部により前記アクセルペダル又は前記アクセルペダルセンサの故障が検出された場合に実行される前記アップシフト制御において、アップシフト可能なギヤ段の上限が前記マニュアルモードと前記オートマチックモードとで異なることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記マニュアルモードにおけるアップシフト可能なギヤ段の上限は、前記オートマチックモードにおけるアップシフト可能なギヤ段の上限よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の車両の制御装置。


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