JP2020201038A - X線分析装置及びピークサーチ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理時間を増加させることなく精度の高いピークサーチを実現可能なX線分析装置を提供する。【解決手段】ピークサーチ処理は、粗動スキャン処理S230と、微動スキャン処理S260とを含む。粗動スキャン処理S230は、第1波長範囲についてのプロファイルを取得する。微動スキャン処理S260は、粗動スキャン処理S230により取得されたプロファイルのピーク位置を含む、第1波長範囲よりも狭い第2波長範囲についてのプロファイルを取得する。粗動スキャン処理S230における各計測点での計測時間は、微動スキャン処理S260における各計測点での計測時間よりも短い。【選択図】図9

Description

本開示は、X線分析装置及びピークサーチ方法に関する。
電子プローブマイクロアナライザ(EPMA:Electron Probe Micro Analyzer)や蛍光X線分析装置等のX線分析装置において、波長分散型の分光器(WDS:Wavelength Dispersive Spectrometer)を備えた装置が知られている。
特開平8−31367号公報(特許文献1)には、波長分散型の分光器を備えるX線分析装置において、分光器を用いて分光された特性X線のスペクトルにおいて強度が最大となる波長(ピーク位置)を正確かつ簡単に求めることができるピークサーチ方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開平8−31367号公報
分光器により分光された特性X線のスペクトルのプロファイル(以下、単に「プロファイル」と称する場合がある。)からピーク位置を正確に求めることによって、たとえば、試料中の含有元素の濃度を測定する「定量分析」の精度を高めることができる。定量分析においては、目的の元素の濃度を測定するため、当該元素の濃度が既知である標準試料を用いてピーク位置の強度を計測した後、当該元素の濃度が未知である試料について、同じ測定条件下でピーク位置の強度を計測し、それらの強度比によって試料中の当該元素の濃度が測定される。
波長分散型の分光器を用いて得られるプロファイルは、エネルギー分散型の分光器(EDS:Energy Dispersive Spectrometer)を用いて得られるプロファイルと比較して、ピークが急峻であり、他の特性X線のピークと重なりにくいとの特長を有する一方で、分光器の機械的動作(ゴニオメータの動作)の再現性に依存した波長のシフトや、元素の化学結合状態に依存した波長のシフト等の影響を受けやすい。そのため、波長分散型の分光器を備えるX線分析装置では、目的の元素に応じて想定されるピーク位置の近傍で分光波長をスキャンし、その結果得られるプロファイルからピーク位置を正確に特定する「ピークサーチ」を行なって分光波長を合わせ込むことが一般的に行なわれている。
ピークサーチでは、検出される特性X線の波長が所定間隔刻みで変化するように分光器を作動させながら所定時間ずつ特性X線を計測することにより、ピーク位置近傍のプロファイルを取得するスキャン処理が行なわれる。一例として、予想されるプロファイルの半値幅の数倍程度(たとえば3〜4倍)にスキャン範囲を設定し、そのスキャン範囲を40点程度に刻んで各点を0.75秒ずつ計測し、トータルで30秒程度のスキャン処理が行なわれる。
しかしながら、計測されるX線信号の統計的変動により、ピークサーチにおいて得られるプロファイルの形状が変化する場合がある。プロファイルの形状が変化すると、ピーク位置を誤判定する可能性があり、真のピーク位置からずれた分光波長において計測が行なわれると、計測される強度に誤差が生じ、濃度の測定結果に誤差が出る。
統計学的には、強度(検出器による特性X線のカウント値)の誤差は、σ=√N(σは標準偏差、Nはカウント数を示す)で示されるため、たとえば、ピーク位置の強度が10000カウントのプロファイルでは、1σの標準偏差で100カウントの誤差を含んでおり、1%程度の強度のばらつきが存在する。したがって、本来のピークより強度が1%程度低い波長位置でもピーク位置と判定される可能性があり、このピーク位置の誤差が定量分析の誤差要因となり得る。
統計的変動による誤差を低減するためには、ピークサーチ処理における各計測点での計測時間を大きくする(上記のカウント値を大きくする)ことが有効であるが、仮に、誤差を半減させるためには、各計測点での計測時間を4倍にする必要があり、ピークサーチに要する時間が大幅に増加してしまう。計測時間を伸ばした分だけピークサーチのスキャン範囲を狭めることも考えられるが、スキャン範囲にピークが収まらずにピークサーチが失敗する可能性もある。
本開示は、上記の問題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、処理時間を増加させることなく精度の高いピークサーチを実現可能なX線分析装置及びピークサーチ方法を提供することである。
本開示におけるX線分析装置は、波長分散型の分光器と、分光器を用いて分光される特性X線のスペクトルのピーク位置を検出するピークサーチ処理を実行するように構成された処理装置とを備える。ピークサーチ処理は、特性X線の波長が所定間隔刻みで変化するように分光器を作動させながら所定時間ずつ特性X線を計測することにより、スペクトルのプロファイルを取得するスキャン処理を含む。スキャン処理は、第1スキャン処理と、第2スキャン処理とを含む。第1スキャン処理は、第1波長範囲についてのプロファイルを取得する。第2スキャン処理は、第1スキャン処理により取得されたプロファイルのピーク位置を含む、第1波長範囲よりも狭い第2波長範囲についてのプロファイルを取得する。第1スキャン処理における所定時間である第1所定時間は、第2スキャン処理における所定時間である第2所定時間よりも短い。
また、本開示におけるピークサーチ方法は、波長分散型の分光器を用いて分光される特性X線のスペクトルのピーク位置を検出するピークサーチ方法であって、第1のステップと、第2のステップとを含む。第1ステップでは、特性X線の波長が所定間隔刻みで変化するように分光器を作動させながら第1所定時間ずつ特性X線を計測することにより、第1波長範囲についてのスペクトルのプロファイルが取得される。第2ステップでは、特性X線の波長が所定間隔刻みで変化するように分光器を作動させながら第2所定時間ずつ特性X線を計測することにより、第1ステップにおいて取得されたプロファイルのピーク位置を含む、第1波長範囲よりも狭い第2波長範囲についてのスペクトルのプロファイルが取得される。第1ステップにおける第1所定時間は、第2ステップにおける第2所定時間よりも短い。
上記のX線分析装置及びピークサーチ方法においては、スキャン処理が上記のような2段階で行なわれる。第1スキャン処理(第1のステップ)では、各計測点における計測時間が短いので、精度は低いけれども処理時間は短い。第1スキャン処理(第1のステップ)に続く第2スキャン処理(第2のステップ)では、各計測点における計測時間が第1スキャン処理よりも長いけれども、第2波長範囲にスキャン範囲を絞っているので、ピークを外すことなく短時間で高精度の計測が可能である。したがって、このX線分析装置及びピークサーチ方法によれば、処理時間を増加させることなく精度の高いピークサーチを実現することが可能となる。
本開示の実施の形態に従うX線分析装置の一例であるEPMAの全体構成図である。 特性X線のプロファイルの一例を示した図である。 図2に示すプロファイルのピーク位置近傍における信号強度を詳細に示す図である。 微動スキャンのスキャン範囲を示す図である。 粗動条件及び微動条件の一例を示す図である。 ピーク位置近傍における信号強度を示す図である。 この実施の形態に従うEPMAを用いた定量分析の手順の一例を示すフローチャートである。 図7のステップS20及びステップS40において実行される計測処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図8のステップS150において実行されるピークサーチ処理の手順の一例を示すフローチャートである。 ピーク位置近傍における信号強度を示す図である。 変形例におけるピークサーチ処理の手順の一例を示すフローチャートである。 粗動条件及び微動条件のその他の例を示した図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<X線分析装置の構成>
図1は、本開示の実施の形態に従うX線分析装置の一例であるEPMAの全体構成図である。なお、本開示によるX線分析装置は、試料に電子線を照射するEPMAに限定されるものではなく、試料にX線を照射してWDSにより特性X線を分光する蛍光X線分析装置であってもよい。
図1を参照して、EPMA100は、電子銃1と、偏向コイル2と、対物レンズ3と、試料ステージ4と、試料ステージ駆動部5と、複数の分光器6a,6bを備える。また、EPMA100は、制御部10と、データ処理部11と、偏向コイル制御部12と、操作部13と、表示部14とをさらに備える。電子銃1、偏向コイル2、対物レンズ3、試料ステージ4、及び分光器6a,6bは、図示しない計測室内に設けられ、X線の計測中は、計測室内は排気されて真空状態とされる。
電子銃1は、試料ステージ4上の試料Sに照射される電子線Eを発生する励起源であり、収束レンズ(図示せず)を制御することによって電子線Eのビーム電流を調整することができる。偏向コイル2は、偏向コイル制御部12から供給される駆動電流により磁場を形成する。偏向コイル2により形成される磁場によって、電子線Eを偏向させることができる。
対物レンズ3は、偏向コイル2と試料ステージ4上に載置される試料Sとの間に設けられ、偏向コイル2を通過した電子線Eを微小径に絞る。電子銃1、偏向コイル2、及び対物レンズ3は、試料へ向けて電子線を照射する照射装置を構成する。試料ステージ4は、試料Sを載置するためのステージであり、試料ステージ駆動部5により水平面内で移動可能に構成される。
試料ステージ駆動部5による試料ステージ4の駆動、及び/又は偏向コイル制御部12による偏向コイル2の駆動により、試料S上における電子線Eの照射位置を2次元的に走査することができる。走査範囲が比較的狭いときは、偏向コイル2による走査が行なわれ、走査範囲が比較的広いときは、試料ステージ4の移動による走査が行なわれる。
分光器6a,6bは、電子線Eが照射された試料Sから放出される特性X線を検出するための機器である。この例では、2つの分光器6a,6bが示されているが、分光器の数は、これに限定されるものではなく、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。各分光器の構成は、分光結晶を除いて同じであり、以下では、各分光器を単に「分光器6」と称する場合がある。
分光器6aは、分光結晶61aと、検出器63aと、スリット64aとを含んで構成される。試料S上の電子線Eの照射位置と分光結晶61aと検出器63aとは、図示しないローランド円上に位置している。図示しない駆動機構によって、分光結晶61aは、直線62a上を移動しつつ傾斜され、検出器63aは、分光結晶61aに対する特性X線の入射角と回折X線の出射角とがブラッグの回折条件を満たすように、分光結晶61aの移動に応じて図示のように回動する。これにより、試料Sから放出される特性X線の波長スキャンを行なうことができる。
分光器6bは、分光結晶61bと、検出器63bと、スリット64bとを含んで構成される。分光器6bの構成は、分光結晶を除いて分光器6aと同様であるので、説明を繰り返さない。なお、各分光器の構成は、上記のような構成に限られるものではなく、公知の各種の構成を採用することができる。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)20と、メモリ(ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory))22と、各種信号を入出力するための入出力バッファ(図示せず)とを含んで構成される。CPUは、ROMに格納されているプログラムをRAM等に展開して実行する。ROMに格納されるプログラムは、制御部10の処理手順が記されたプログラムである。ROMには、各種演算に用いられる各種テーブル(マップ)も格納されている。制御部10は、これらのプログラム及びテーブルに従って、EPMA100における各種処理を実行する。処理については、ソフトウェアによるものに限られず、専用のハードウェア(電子回路)で実行することも可能である。
データ処理部11も、CPUと、メモリ(ROM及びRAM)と、各種信号を入出力するための入出力バッファとを含んで構成される(いずれも図示せず)。データ処理部11は、分析対象のX線スペクトルを作成し、これに基づく定性分析を行なう。さらに、データ処理部11は、測定対象の元素を含む標準試料及び未知試料について、当該元素に対応する特性X線のピークサーチを行ない、これに基づく定量分析を行なう。なお、データ処理部11は、制御部10と一体的に構成してもよい。
偏向コイル制御部12は、制御部10からの指示に従って、偏向コイル2へ供給される駆動電流を制御する。予め定められた駆動電流パターン(大きさ及び変更速度)に従って駆動電流を制御することにより、試料S上において電子線Eの照射位置を所望の走査速度で走査することができる。
操作部13は、EPMA100に対して分析者が各種指示を与えるための入力機器であり、たとえばマウスやキーボード等によって構成される。表示部14は、分析者に対して各種情報を提供するための出力機器であり、たとえば、分析者が操作可能なタッチパネルを備えるディスプレイによって構成される。なお、このタッチパネルを操作部13としてもよい。
<定量分析方法>
定量分析では、試料中における目的の元素(以下「対象元素」と称する。)の濃度が測定される。定量分析においては、対象元素の濃度を測定するため、対象元素の濃度が既知である標準試料を用いて、対象元素に対応する特性X線のピーク位置における強度(以下「ピーク強度」と称する。)を計測した後、対象元素の濃度が未知である試料について、同じ測定条件下でピーク強度を計測し、それらの強度比によって試料中の対象元素の濃度が測定される。
そこで、標準試料及び未知試料の各々について、対象元素に対応する特性X線のピーク位置を正確に求めることにより、定量分析の精度を高めることができる。波長分散型の分光器を備えるX線分析装置では、対象元素に応じて想定されるピーク位置の近傍で分光波長をスキャンし、その結果得られるプロファイルからピーク位置を正確に特定する「ピークサーチ」が行なわれる。
図2は、測定される特性X線のプロファイルの一例を示した図である。なお、ここで示されるプロファイルは、参考例として、従来手法により得られるものである。図2において、横軸は、検出される特性X線の波長(分光波長)を示し、縦軸は、検出される特性X線の信号強度(cps)を示す。
図2を参照して、プロファイルは、定性的には、略正規分布の形状を有する。曲線上の黒点は計測点を示す。すなわち、ピークサーチでは、検出される特性X線の波長が所定間隔刻みで変化するように分光器を作動させながら所定時間ずつ特性X線を計測することにより、図示のようなプロファイルを取得するスキャン処理が行なわれる。
この参考例では、過去データ等から予想されるプロファイルの半値幅の数倍程度(たとえば3〜4倍)にスキャン範囲を設定し、そのスキャン範囲を40点程度に刻んで各点を0.75秒ずつ計測し、トータルで30秒程度のスキャン処理を行なったときのものである(以下では、この計測条件を「典型条件」と称する。)。
しかしながら、プロファイルを形成する各計測点での計測値(強度)は、統計的変動(誤差)を含んでおり、この統計的変動により、ピークサーチにおいて得られるプロファイルの形状が変化する場合がある。プロファイルの形状が変化すると、ピーク位置を誤判定する可能性があり、真のピーク位置からずれた分光波長において計測が行なわれると、計測される強度に誤差が生じ、濃度の測定結果に誤差が出る。
図3は、図2に示したプロファイルのピーク位置近傍における信号強度を詳細に示した図である。図3を参照して、ここでは、ピーク位置及びその前後2点の計5点についての信号強度が拡大して示されている。
統計学的には、強度(検出器による特性X線のカウント値)の誤差は、σ=√Nで示される。この例では、ピーク位置の強度が略10000カウントであるところ、強度が10000カウントの測定値は、1σの標準偏差で100カウントの誤差を含んでおり、1%程度の強度のばらつきが存在する。したがって、本来のピークより強度が1%程度低い波長位置でもピーク位置と判定される可能性がある。
図示の例では、中央の点がピーク位置となっているが、真のピーク位置は、左側2点のいずれか或いはその近傍に存在する可能性もあり、このピーク位置の誤差が定量分析の誤差要因となり得る。
このような統計的変動による誤差を低減するためには、各計測点での計測時間を大きくする(カウント値を大きくする)ことが有効である。しかしながら、仮に、上記の統計的変動による誤差を半減させるには、各計測点での計測時間を4倍にする必要があり、このままではピークサーチに要する時間が大幅に増加してしまう。計測時間を伸ばした分だけスキャン範囲を狭めることも考えられるけれども、スキャン範囲にピークが収まらずにピークサーチが失敗する可能性もある。
そこで、本実施の形態に従うEPMA100では、ピークサーチにおいて行なわれる波長スキャンが「粗動スキャン」と「微動スキャン」との2段階で行なわれる。粗動スキャンは、短時間で大まかなピーク位置(仮ピーク位置)を特定することを目的とする。微動スキャンは、粗動スキャンに続いて実行され、粗動スキャンで得られた仮ピーク位置に基づいて、スキャン範囲を狭めて精度の高いピーク位置を特定することを目的とする。これにより、処理時間を増加させることなく精度の高いピークサーチを実現する。
図4は、微動スキャンのスキャン範囲を示す図である。図4を参照して、微動スキャンに先立って行なわれる粗動スキャンでは、たとえば、上述の典型条件と同程度のスキャン範囲(たとえば推定されるプロファイルの半値幅の数倍程度)が設定される。そして、粗動スキャンにより得られるプロファイルから仮ピーク位置(分光波長λc)が特定され、粗動スキャンに続いて行なわれる微動スキャンでは、この仮ピーク位置を含む、粗動スキャンよりも狭いスキャン範囲において、精度の高いピークサーチが行なわれる。
図5は、粗動スキャンの測定条件(粗動条件)、及び微動スキャンの測定条件(微動条件)の一例を示した図である。図5を参照して、粗動スキャンでは、たとえば、上記の典型条件と同様にスキャン範囲が40点に刻まれる。そして、各計測点で0.25秒ずつ計測が行なわれ、トータルで10秒のスキャン処理が行なわれる。
一方、粗動スキャンに続いて行なわれる微動スキャンでは、たとえば、粗動スキャンで特定された仮ピーク位置を中央とする5つの計測点において、各計測点で3.0秒ずつ計測が行なわれ、トータルで15秒のスキャン処理が行なわれる。
したがって、この例では、粗動スキャンと微動スキャンとを合わせた処理時間は、トータルで25秒となる。なお、参考例として示した典型条件では、スキャン範囲が40点に刻まれ、各点で0.75秒ずつ計測が行なわれるため、トータルで30秒の処理時間となる。このように、本実施の形態に従うEPMA100では、典型条件と同等の処理時間で、粗動スキャン及び微動スキャンの2段階のスキャン処理が実行される。そして、微動スキャンでは、各計測点につき3秒ずつ計測するので、各計測点につき0.75秒ずつ計測する典型条件で計測が行なわれる場合に比べて、統計的変動による誤差を半減させることができる。
図6は、ピーク位置近傍における信号強度を示した図である。図6を参照して、丸印は、粗動スキャンでの各計測値を示し、三角印は、微動スキャンでの各計測値を示す。粗動スキャンでは、各計測点での計測時間が短いために計測値のばらつきが大きいけれども、大まかなピークプロファイルは得られている。この例では、粗動スキャンにより得られるプロファイルのピーク位置は波長λcとなっている。
一方、微動スキャンでは、各計測点での計測時間が長いために計測値のばらつきが小さく、この例では、微動スキャンにより得られるプロファイルのピーク位置は、波長λcよりも一計測間隔分だけ短い波長となっている。微動スキャンにより得られたプロファイルは、上に凸のきれいなプロファイルとなっており、ピーク位置を精度良く特定することができる。
図7は、この実施の形態に従うEPMA100を用いた定量分析の手順の一例を示すフローチャートである。図7を参照して、まず、組成が既知である標準試料の組成条件(標準試料中における対象元素の重量パーセント等)が入力される(ステップS10)。この組成条件は、利用者が操作部13から入力してもよいし、事前の評価試験等の結果に基づいて予めメモリに記憶しておいてもよい。
次いで、データ処理部11は、組成条件が入力された標準試料について、対象元素に対応する特性X線を計測する標準試料計測処理を実行する(ステップS20)。ここで実行される計測処理の詳細については、後ほど詳しく説明する。
ステップS20の標準試料計測処理では、標準試料について、対象元素に対応する特性X線のピーク強度が計測される。そして、データ処理部11は、計測された特性X線の強度を、ステップS10において入力された組成条件を考慮して補正することにより、対象元素についての標準感度を算出する(ステップS30)。
次いで、データ処理部11は、対象元素を含む未知試料(以下「対象試料」と称する。)について、対象元素に対応する特性X線を計測する対象試料計測処理を実行する(ステップS40)。ここで実行される計測処理の手順は、ステップS20の標準試料計測処理と同じであり、後ほど詳しく説明する。
ステップS40の対象試料計測処理では、対象試料について、対象元素に対応する特性X線のピーク強度が計測される。次いで、データ処理部11は、ステップS40において算出される対象試料についてのピーク強度と、ステップS20において算出される標準試料についてのピーク強度との比(強度比)を算出する(ステップS50)。そして、データ処理部11は、ステップS50において算出された強度比から、対象試料における対象元素の濃度を算出する(ステップS60)。
図8は、図7のステップS20及びステップS40において実行される計測処理の手順の一例を示すフローチャートである。図8を参照して、まず、試料上の分析位置が設定される(ステップS110)。次いで、照射装置(電子銃1、偏向コイル2、対物レンズ3)による電子線の照射条件が設定される(ステップS120)。ここで、図7のステップS20の標準試料計測処理における照射条件と、ステップS40の対象試料計測処理における照射条件とは、同じ条件に設定される。
次いで、対象元素が指定される(ステップS130)。対象元素の指定は、利用者が操作部13から行なうことができ、複数指定することもできる。対象元素が指定されると、データ処理部11は、指定された対象元素に対応する特性X線のピーク位置(波長)の範囲を設定するとともに、対象元素(対象元素に対応する特性X線の波長)に適した分光結晶を設定する(ステップS140)。なお、元素と特性X線のピーク位置(波長)の範囲との関係、及び、元素(元素に対応する特性X線の波長)と分光結晶との関係は、予め特定されてメモリに記憶されている。
そして、上記の各種設定が完了すると、データ処理部11は、ピークサーチ処理を実行する(ステップS150)。
図9は、図8のステップS150において実行されるピークサーチ処理の手順の一例を示すフローチャートである。図9を参照して、データ処理部11は、粗動スキャンの範囲を設定する(ステップS210)。この範囲は、たとえば、過去データ等から予想されるプロファイルの半値幅の数倍程度に設定することができる。
次いで、データ処理部11は、粗動スキャンの計測位置及び計測条件を決定する(ステップS220)。この例では、図5に示した粗動条件に従って、ステップS210において設定されたスキャン範囲を40点で刻むように計測位置(分光波長)が決定され、各計測点での計測時間が0.25秒に設定される。そして、データ処理部11は、設定された計測位置及び計測条件に従って粗動スキャン処理を実行する(ステップS230)。
粗動スキャン処理が実行されると、データ処理部11は、粗動スキャンによって得られたプロファイルから、仮のピーク位置を検出する(ステップS240)。具体的には、データ処理部11は、計測された40点の計測位置(波長)において強度が最大の位置(波長)を仮のピーク位置として検出する。
仮のピーク位置が検出されると、データ処理部11は、微動スキャンの計測位置及び計測条件を決定する(ステップS250)。この例では、図5に示した微動条件に従って、ステップS240において検出された仮ピーク位置を中央とする前後5点が計測位置として決定され、各計測点での計測時間が3.0秒に設定される。そして、データ処理部11は、決定された計測位置及び計測条件に従って微動スキャン処理を実行する(ステップS260)。
微動スキャン処理が実行されると、データ処理部11は、微動スキャンによって得られたピーク近傍のプロファイルから、ピーク位置を検出する(ステップS270)。具体的には、データ処理部11は、計測された5点の計測位置(波長)において強度が最大の位置(波長)をピーク位置として検出する。
なお、上記では、標準試料の測定(図7のステップS20)及び対象試料の測定(ステップS40)の各々においてピークサーチ処理を実行するものとしたが、標準試料の測定において特定されたピーク位置を対象試料の測定に用いてもよい。但し、標準試料の測定と対象試料の測定とで、分光器の機械的動作(ゴニオメータの動作)の再現性に依存した波長のシフトや、元素の化学結合状態に依存した波長のシフト等も起こり得ることから、上記のように、標準試料の測定及び対象試料の測定の各々においてピークサーチを実行するのが望ましい。
このように、この実施の形態においては、ピークサーチの際のスキャン処理が、粗動スキャンと微動スキャンの2段階で行なわれる。粗動スキャンでは、各計測点における計測時間が短いので、精度は低いけれども処理時間は短い。粗動スキャンに続く微動スキャンでは、各計測点における計測時間が粗動スキャンよりも長いけれども、粗動スキャンに基づく仮ピーク位置をもとにスキャン範囲を絞っているので、ピークを外すことなく短時間で高精度の計測が可能である。したがって、この実施の形態によれば、処理時間を増加させることなく精度の高いピークサーチを実現することが可能となる。
[変形例]
上記の実施の形態では、微動スキャンにおいて計測される5点の計測位置(波長)において強度が最大の位置(波長)をピーク位置として検出するものとしたが、より高精度にピーク位置を検出するために、微動スキャンの計測結果をスムージング処理してピーク位置を推定してもよい。
図10は、ピーク位置近傍における信号強度を示した図である。図10を参照して、丸印は、微動スキャンでの各計測点における計測値を示す。曲線Lは、微動スキャンの計測結果を曲線(たとえば二次関数)近似したものである。そして、曲線Lが極大をとる位置(波長)をピーク位置として検出してもよい。これにより、ピーク位置をより高精度に検出することができる。
図11は、変形例におけるピークサーチ処理の手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、図9に示したフローチャートに対応するものである。図11を参照して、ステップS310〜S360,S380の処理は、それぞれ図9のステップS210〜S270の処理と同じである。
この変形例では、ステップS360において微動スキャン処理が実行されると、データ処理部11は、微動スキャンによって得られたプロファイル(計測点5点)を平滑化するスムージング処理を実行する(ステップS370)。具体的には、データ処理部11は、微動スキャンにおいて計測された5点について曲線近似(たとえば二次関数で近似)を行ない、平滑化されたプロファイルを作成する。
そして、ステップS380では、ステップS370において得られる、平滑化されたプロファイルから、ピーク位置が検出される。
この変形例によれば、微動スキャンにより得られたプロファイルを平滑化することにより、ピーク位置をより高精度に検出することができる。
また、上記の実施の形態では、粗動スキャンにおいて、典型条件に対して各計測点における計測時間を短くすることにより粗動スキャンの処理時間を短縮するものとしたが、その他の変形例として、粗動スキャンの計測点数を減らすことによって粗動スキャンの処理時間の短縮を図ってもよい。
図12は、粗動条件及び微動条件のその他の例を示した図である。この図12は、図5に対応するものである。図12を参照して、粗動スキャンでは、典型条件と同程度のスキャン範囲(プロファイルの半値幅の数倍程度)が設定され、スキャン範囲が20点(典型条件の半分)に刻まれる。そして、各計測点では、典型条件と同様に0.75秒ずつ計測が行なわれ、トータルで15秒のスキャン処理が行なわれる。
一方、微動スキャンでは、たとえば、粗動スキャンで特定された仮ピーク位置を中央とする前後3点と、それら3点のうちの隣接する2点の各中間点とから成る5点が測定位置に設定される。そして、各計測点で3秒ずつ計測が行なわれ、トータルで15秒のスキャン処理が行なわれる。この微動条件は、図5に示した微動条件と同じである。
この例でも、粗動スキャンと微動スキャンとを合わせた処理時間は、トータルで30秒となる。したがって、この変形例によっても、典型条件と同等の処理時間で、粗動スキャン及び微動スキャンの2段階のスキャン処理が実行される。そして、微動スキャンでは、各計測点につき3秒ずつ計測するので、典型条件で計測が行なわれる場合に比べて、統計的変動による誤差を半減させることができる。
なお、上記の例では、粗動スキャンにおける各計測点の計測時間は、典型条件と同じとしたが(0.75秒)、各計測点の計測時間も短くすることにより、処理時間をさらに短縮することも可能である。
[態様]
上述した複数の例示的な実施の形態及びその変形例は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)一態様に係るX線分析装置は、波長分散型の分光器と、分光器を用いて分光される特性X線のスペクトルのピーク位置を検出するピークサーチ処理を実行するように構成された処理装置とを備える。ピークサーチ処理は、特性X線の波長が所定間隔刻みで変化するように分光器を作動させながら所定時間ずつ特性X線を計測することにより、スペクトルのプロファイルを取得するスキャン処理を含む。スキャン処理は、第1スキャン処理(粗動スキャン)と、第2スキャン処理(微動スキャン)とを含む。第1スキャン処理は、第1波長範囲についてのプロファイルを取得する。第2スキャン処理は、第1スキャン処理により取得されたプロファイルのピーク位置を含む、第1波長範囲よりも狭い第2波長範囲についてのプロファイルを取得する。第1スキャン処理における所定時間である第1所定時間は、第2スキャン処理における所定時間である第2所定時間よりも短い。
第1項に記載のX線分析装置においては、スキャン処理が上記のような2段階で行なわれる。第1スキャン処理(粗動スキャン)は、各計測点における計測時間が短いので、精度は低いけれども処理時間は短い。第1スキャン処理(粗動スキャン)に続く第2スキャン処理(微動スキャン)は、各計測点における計測時間が第1スキャン処理よりも長いけれども、第2波長範囲にスキャン範囲を絞っているので、ピークを外すことなく短時間で高精度の計測が可能である。したがって、このX線分析装置によれば、処理時間を増加させることなく精度の高いピークサーチを実現することが可能となる。
(第2項)第1項に記載のX線分析装置において、処理装置は、さらに、第2スキャン処理(微動スキャン)により取得されたプロファイルを平滑化するスムージング処理を実行するように構成されてもよい。
第2項に記載のX線分析装置によれば、第2スキャン処理により取得されたプロファイルを平滑化することにより、ピーク位置をより高精度に検出することができる。
(第3項)第1項又は第2項に記載のX線分析装置において、第1スキャン処理(粗動スキャン)における所定間隔である第1所定間隔は、第2スキャン処理(微動スキャン)における所定間隔である第2所定間隔よりも大きくてもよい。
第3項に記載のX線分析装置によれば、第1スキャン処理に要する処理時間をさらに短縮することができる。
(第4項)第1項から第3項のいずれか1項に記載のX線分析装置において、処理装置は、第2スキャン処理(微動スキャン)により取得されたプロファイルのピーク位置における特性X線の強度を用いて定量分析を実行してもよい。
第4項に記載のX線分析装置によれば、ピーク位置を高精度に検出することができるので、定量分析の精度が向上する。
(第5項)第1項から第4項のいずれか1項に記載のX線分析装置において、X線分析装置は、試料へ向けて電子線を照射するように構成された照射装置をさらに備えてもよい。
第5項に記載のX線分析装置によれば、EPMAにおいて、処理時間を増加させることなく精度の高いピークサーチを実現することが可能となる。
(第6項)また、一態様に係るピークサーチ方法は、波長分散型の分光器を用いて分光される特性X線のスペクトルのピーク位置を検出するピークサーチ方法であって、第1のステップと、第2のステップとを含む。第1ステップでは、特性X線の波長が所定間隔刻みで変化するように分光器を作動させながら第1所定時間ずつ特性X線を計測することにより、第1波長範囲についてのスペクトルのプロファイルが取得される。第2ステップでは、特性X線の波長が所定間隔刻みで変化するように分光器を作動させながら第2所定時間ずつ特性X線を計測することにより、第1ステップにおいて取得されたプロファイルのピーク位置を含む、第1波長範囲よりも狭い第2波長範囲についてのスペクトルのプロファイルが取得される。第1ステップにおける第1所定時間は、第2ステップにおける第2所定時間よりも短い。
第6項に記載のピークサーチ方法によれば、処理時間を増加させることなく精度の高いピークサーチを実現することが可能となる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 電子銃、2 偏向コイル、3 対物レンズ、4 試料ステージ、5 試料ステージ駆動部、6a,6b 分光器、10 制御部、11 データ処理部、12 偏向コイル制御部、13 操作部、14 表示部、20 CPU、22 メモリ、61a,61b 分光結晶、63a,63b 検出器、64a,64b スリット、100 EPMA、S 試料。

Claims (6)

  1. 波長分散型の分光器と、
    前記分光器を用いて分光される特性X線のスペクトルのピーク位置を検出するピークサーチ処理を実行するように構成された処理装置とを備え、
    前記ピークサーチ処理は、前記特性X線の波長が所定間隔刻みで変化するように前記分光器を作動させながら所定時間ずつ前記特性X線を計測することにより、前記スペクトルのプロファイルを取得するスキャン処理を含み、
    前記スキャン処理は、
    第1波長範囲についての前記プロファイルを取得する第1スキャン処理と、
    前記第1スキャン処理により取得された前記プロファイルのピーク位置を含む、前記第1波長範囲よりも狭い第2波長範囲についての前記プロファイルを取得する第2スキャン処理とを含み、
    前記第1スキャン処理における前記所定時間である第1所定時間は、前記第2スキャン処理における前記所定時間である第2所定時間よりも短い、X線分析装置。
  2. 前記処理装置は、さらに、前記第2スキャン処理により取得された前記プロファイルを平滑化するスムージング処理を実行するように構成される、請求項1に記載のX線分析装置。
  3. 前記第1スキャン処理における前記所定間隔である第1所定間隔は、前記第2スキャン処理における前記所定間隔である第2所定間隔よりも大きい、請求項1又は請求項2に記載のX線分析装置。
  4. 前記処理装置は、前記第2スキャン処理により取得された前記プロファイルのピーク位置における前記特性X線の強度を用いて、前記特性X線を発生する試料の定量分析を実行する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のX線分析装置。
  5. 試料へ向けて電子線を照射するように構成された照射装置をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のX線分析装置。
  6. 波長分散型の分光器を用いて分光される特性X線のスペクトルのピーク位置を検出するピークサーチ方法であって、
    前記特性X線の波長が所定間隔刻みで変化するように前記分光器を作動させながら第1所定時間ずつ前記特性X線を計測することにより、第1波長範囲についての前記スペクトルのプロファイルを取得する第1ステップと、
    前記特性X線の波長が前記所定間隔刻みで変化するように前記分光器を作動させながら第2所定時間ずつ前記特性X線を計測することにより、前記第1ステップにおいて取得された前記プロファイルのピーク位置を含む、前記第1波長範囲よりも狭い第2波長範囲についての前記プロファイルを取得する第2ステップとを含み、
    前記第1所定時間は、前記第2所定時間よりも短い、ピークサーチ方法。
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