JP2020200036A - 自動二輪車のハンドルスイッチ - Google Patents
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Abstract
Description
操舵ハンドルを回転可能に支持するヘッドパイプから車体後方に延出するメインフレームを備え、コントロールユニットは、メインフレームよりも上方に位置するようにしているので、各スイッチからの信号はアナログであるためコントロールユニットとの距離を近づけてノイズが入りにくいようにする必要があり、操舵ハンドルを支持するヘッドパイプ後方のフレーム上方にコントロールユニットを配置することで操舵ハンドル近傍にコントロールユニットを設けることができる。
なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
自動二輪車1は、車体フレーム10にパワーユニットとしてのエンジン11が支持され、前輪2を支持するフロントフォーク12が車体フレーム10の前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム13が車体フレーム10の後部に設けられる車両である。
自動二輪車1は、乗員がシート14に跨るようにして着座する鞍乗り型車両であり、シート14は、車体フレーム10の後部の上方に設けられる。
図1及び図2を参照し、車体フレーム10は、車体フレーム10の前端に設けられるヘッドパイプ15と、ヘッドパイプ15から後下方に延びる左右一対のメインフレーム16と、メインフレーム16の後端から下方に延出する左右一対のピボットフレーム17と、ピボットフレーム17の上部から後上方に延出する左右一対のシートフレーム18とを備える。
メインフレーム16は、メインフレーム16の前部から下方に延出してエンジン11を支持するエンジンハンガー部16aを備える。
スイングアーム13は、左右のピボットフレーム17に支持されるピボット軸22に軸支される。ピボット軸22は、車幅方向に水平に延びる。スイングアーム13は、前端部をピボット軸22に軸支され、ピボット軸22を中心に上下に揺動する。
後輪3は、スイングアーム13の後端部に設けられる車軸3aに軸支される。
リアサスペンション24の下端は、不図示のリンク機構を介し、スイングアーム13、及び、ピボットフレーム17の下端部に連結される。
エンジン11は、車幅方向(左右方向)に水平に延びるクランク軸27を支持するクランクケース28と、クランクケース28の前部から前上方に延びるシリンダー部29とを備える。シリンダー部29には、シリンダー部29内を往復運動するピストン(不図示)が収容される。シリンダー部29のシリンダー軸線29aは鉛直に対し前傾する。
エアクリーナーボックス31は、シリンダー部29の後上方に配置される。エアクリーナーボックス31は、スロットルボディ(不図示)を介し、シリンダー部29の後面の吸気ポートに接続される。
エンジン11の排気管32は、シリンダー部29の前面の排気ポートから下方に引き出され、エンジン11の下方を通って後方に延びる。排気管32の後端は、後輪3の側方に配置されるマフラー33に接続される。
燃料タンク35は、メインフレーム16の上方で、シート14とエアクリーナーボックス31との間に配置される。
エンジン11のラジエーター36は、エンジン11の前方に配置される。
後輪3の前部を上方から覆うインナーフェンダー46は、スイングアーム13に取り付けられる。
後輪3の後部を上方から覆うリアフェンダー47は、シートフレーム18の後端部から後下方に延びる。
シート14の乗員が足を置くステップ48は、ピボットフレーム17に支持され、ピボットフレーム17の後方に配置される。
図3は、ハンドルスイッチの正面図である。図4は、ハンドルスイッチの背面図である。図5は、ハンドルスイッチの側面図である。図6は、ハンドルスイッチの内部構造を示す側面図である。図7は、ハンドルスイッチの内部構造を示す背面図である。図8は、自動二輪車の一部を示す斜視図である。
図3から図5に示すように、操舵ハンドル21には、ハンドルスイッチ50が取り付けられている。ハンドルスイッチ50は、操舵ハンドル21に取り付けられるスイッチケース51を備えている。
スイッチケース51の自動二輪車1の後方側の面には、操作スイッチとしてのメータ39の表示を操作するためのメータスイッチ59を備えており、メータスイッチ59は、それぞれ略十字状に配置された上スイッチ52、下スイッチ53、右スイッチ54、左スイッチ55をそれぞれ備えている。右スイッチ54および左スイッチ55は、1つのレバー状スイッチ56で構成されており、レバー状スイッチ56を右側に倒すと、右スイッチ54がONとなり、レバー状スイッチ56を左側に倒すと、左スイッチ55がONとなるように構成されている。
スイッチケース51のモードスイッチ57の下方には、ホーンスイッチ58が配置されている。ホーンスイッチ58は、押動操作することにより、ホーン88(図9を参照)を鳴らすことができるように構成されている。
ウインカレバー61の下方には、ハザードスイッチ65が配置されている。ハザードスイッチ65は、押動操作することにより、両側のウインカ38が同時に点滅するように構成されている。
本実施形態においては、ヘッドライト37のディマースイッチ66は、パッシングスイッチ67を兼ねており、ディマースイッチ66とパッシングスイッチ67とは、1つのレバースイッチ68で操作される。
第1スイッチ用基板保持部材71は、自動二輪車1の後方に指向するように配置されており、第1スイッチ用基板保持部材71には、第1スイッチ用基板74が取付けられている。第1スイッチ用基板74には、上スイッチ52、下スイッチ53、右スイッチ54、左スイッチ55、モードスイッチ57およびホーンスイッチ58の操作により、ONとされるスイッチ電極80がそれぞれ配置されている。
第3スイッチ用基板保持部材73(図9を参照)は、自動二輪車1の前方に指向するように、第1スイッチ用基板保持部材71の反対側に配置されており、第3スイッチ用基板保持部材73には、第3スイッチ用基板76が取付けられている。第3スイッチ用基板76には、ヘッドライト37のハイとロートを切り替えるディマースイッチ66およびパッシングスイッチ67の操作により、ONとされるスイッチ電極80が配置されている。
図9に示すように、第1スイッチ用基板74、第2スイッチ用基板75および第3スイッチ用基板76には、それぞれスイッチ電極80が設けられており、これら各スイッチ電極80は、各基板74,75,76ごとに並列に接続されている。
各スイッチ電極80の一端には、信号線81が接続されており、スイッチ電極80の他端には、グランド線82が接続されている。信号線81とグランド線82との間には、それぞれ抵抗83およびコンデンサ84が接続されている。また、各スイッチ電極80の信号線81には、異なる抵抗値の抵抗85がそれぞれ接続されている。なお、1つの基板に2つのスイッチ電極80が配置されている場合には、一方のスイッチ電極80の信号線81にのみ抵抗85が接続されている。
このように本実施形態においては、スイッチ電極80は、抵抗分圧式のスイッチで構成されることになり、各操作スイッチを操作してスイッチ電極80をONにすることで、信号線81からは異なる電圧の電流が流れることになる。
また、第2スイッチ用基板75および第3スイッチ用基板76からはそれぞれ1本ずつの信号線81が引き出される。
また、各基板のグランド線82は、それぞれ接続されて1本のグランド線82とされている。
このように構成することにより、第1スイッチ用基板74、第2スイッチ用基板75および第3スイッチ用基板76からは、4本の信号線81と1本のグランド線82がそれぞれ引き出されるように構成されている。
コントロールユニット86は、各信号線81から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dポート(図示せず)を備えている。
コントロールユニット86は、各信号線81から送られる信号の電圧値に基づいて、スイッチ電極80のうちいずれのスイッチ電極80がONにされたかを判定することができるように構成されている。そして、ONにされたスイッチ電極80に応じた電装部品の動作制御を行うように構成されている。
各スイッチ電極80からの信号はアナログ信号であるため、コントロールユニット86との距離を近づけてノイズが入りにくいようにする必要があり、操舵ハンドル21を支持するヘッドパイプ15後方のメインフレーム16の上方にコントロールユニット86を配置することで、操舵ハンドル21の近傍にコントロールユニット86を配置することが可能となる。
エアクリーナーボックス31にコントロールユニット86を支持させるので、操舵ハンドル21近傍での取り付け自由度が高く、メインフレーム16に別途加工を必要としないでコントロールユニット86を支持することができる。
図10に示すように、操舵ハンドル21に取付けられるレバー支持部材91を備えている。レバー支持部材91は、操舵ハンドル21を挟んで取り付けるため2分割構造とされており、レバー支持部材91の一端部には、操舵ハンドル21を挟む円形状の凹部92が設けられている。
レバー支持部材91の他端部には、ブレーキレバー90の端部が揺動自在に取り付けられている。レバー支持部材91のブレーキレバー90の近傍には、ブレーキスイッチ93が取り付けられている。
スイッチ固定部材96の他端部は、スイッチケース94の表面に当接し、このスイッチ固定部材96の他端部により、スイッチケース94をレバー支持部材91に固定するように構成されている。
ブレーキレバー90の端部には、スイッチ95を動作させるためのスイッチ動作部材97が取り付けられている。これにより、ブレーキレバー90を操作することにより、スイッチ動作部材97がスイッチ95をON・OFF動作させることができるように構成されている。
ブレーキスイッチ93には、配線ケーブル98が接続されており、スイッチ95のON・OFF動作による信号を出力するように構成されている。
本実施形態において、例えば、ウインカレバー61を操作して、ウインカスイッチ60の左スイッチ55のスイッチ電極80をONにした場合に、コントロールユニット86は、信号線81から送られるアナログ信号をデジタル信号に変換し、信号線81の電圧値に基づいて、ウインカスイッチ60の左スイッチ55が操作されたことを判定し、左ウインカ38を動作させることができる。
同様に、メータ39の表示を操作するための上スイッチ52、下スイッチ53、右スイッチ54、左スイッチ55を操作することにより、コントロールユニット86を介してメータ39の表示を動作させることができる。
また、モードスイッチ57を操作して、走行モードを切り替えることにより、コントロールユニット86を介して、スロットルアクチュエータ89の少なくとも燃料噴射量を変更することで、エンジン出力を走行モードに対応した出力に制御することができる。
これにより、配線を集約することができ、また、コントロールユニット86を備えることで、電装部品を適切に操作することができる。また、各スイッチからの信号はアナログであるため、各スイッチとコントロールユニット86との距離を近づけてノイズが入りにくいようにする必要があり、操舵ハンドル21を支持するヘッドパイプ後方のフレーム上方にコントロールユニット86を配置することで操舵ハンドル21近傍にコントロールユニット86を設けることができる。
これにより、エアクリーナーボックス31(車体構成部品)に支持させるので、操舵ハンドル21近傍での取り付け自由度が高く、メインフレーム16に別途加工を必要としないでコントロールユニット86を支持することができる。
これにより、上スイッチ52と、下スイッチ53と、右スイッチ54と、左スイッチ55とからなるメータスイッチ59をハンドルスイッチ50に集約することができ、コンパクトにすることができる。
これにより、ディマースイッチ66がパッシングスイッチ67を兼ねるので、スイッチを集約することができ、コンパクトにすることができる。
これにより、モードスイッチ57を他の操作スイッチとともに集約することができ、操作性を向上させることができる。
これにより、ホーンスイッチ58をハンドルスイッチ50に集約することができ、コンパクトにすることができる。
これにより、ウインカ38を操作するウインカスイッチ60とウインカキャンセルスイッチ64とを1つの回路基板に集約することができる。
これにより、2つの回路を1つの回路基板74とすることでスペースを有効に活用することができる。
10 車体フレーム
15 ヘッドパイプ
16 メインフレーム
21 操舵ハンドル
31 エアクリーナーボックス
37 ヘッドライト
38 ウインカ
39 メータ
50 ハンドルスイッチ
51 スイッチケース
52 上スイッチ
53 下スイッチ
54 右スイッチ
55 左スイッチ
56 レバー状スイッチ
57 モードスイッチ
58 ホーンスイッチ
60 ウインカスイッチ
61 ウインカレバー
62 右ウインカスイッチ
63 左ウインカスイッチ
64 ウインカキャンセルスイッチ
65 ハザードスイッチ
66 ディマースイッチ
67 パッシングスイッチ
68 レバースイッチ
74 第1スイッチ用基板
75 第2スイッチ用基板
76 第3スイッチ用基板
80 スイッチ電極
81 信号線
82 グランド線
83 抵抗
84 コンデンサ
85 抵抗
86 コントロールユニット
89 スロットルアクチュエータ
Claims (8)
- 自動二輪車(1)の電装部品であるヘッドライト(37)、ウインカ(38)、メータ(39)を備え、これら電装部品を操作する操作スイッチを操舵ハンドル21に備えてなる自動二輪車(1)のハンドルスイッチ(50)において、
前記操作スイッチは、少なくともヘッドライト(37)のハイビームを点灯するディマースイッチ(66)と、ウインカスイッチ(60)と、ウインカキャンセルスイッチ(64)と、ハザードスイッチ(65)と、メータ(39)の表示を操作するメータスイッチ(59)とを備え、
前記電装部品が接続されるコントロールユニット(86)を備え、
前記自動二輪車(1)は、前記操舵ハンドル(21)を回転可能に支持するヘッドパイプ(15)から車体後方に延出するメインフレーム(16)を備え、前記コントロールユニット(86)は、前記操舵ハンドル(21)の近傍で前記メインフレーム(16)よりも上方に位置することを特徴とする自動二輪車のハンドルスイッチ。 - 前記メインフレーム(16)は、左右一対のフレームで構成され、前記左右一対のフレーム間に支持される車体構成部品を備え、前記コントロールユニット(86)は、前記車体構成部品に支持されることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のハンドルスイッチ。
- 前記メータスイッチ(59)は、上スイッチ(52)と、下スイッチ(53)と、右スイッチ(54)と、左スイッチ(55)とを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動二輪車のハンドルスイッチ。
- 前記ヘッドライト(37)のディマースイッチ(66)は、前記ヘッドライト(37)をパッシングするパッシングスイッチ(67)を兼ねることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の自動二輪車のハンドルスイッチ。
- 前記自動二輪車(1)は、スロットル操作に応じてスロットルバルブの開度を調整するスロットルアクチュエータ(89)を備え、少なくともスロットル操作に応じた前記スロットルバルブの開度を変更することで出力を設定し自動二輪車の走行モードを変更するモードスイッチ(57)を備え、前記モードスイッチ(57)をハンドルスイッチ(50)に一体に設けることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の自動二輪車のハンドルスイッチ。
- 前記自動二輪車(1)は、電装部品であるホーン(88)を備え、前記操作スイッチは、ホーンスイッチ(58)を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動二輪車のハンドルスイッチ。
- 前記ウインカスイッチ(60)とウインカキャンセルスイッチ(64)は一体のウインカレバー(61)で操作可能とし、ハザードスイッチ(65)は別体のスイッチで独立して操作可能とし、前記ウインカスイッチ(60)とウインカキャンセルスイッチ(64)とハザードスイッチ(65)は、1つの回路基板(75)に搭載されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の自動二輪車のハンドルスイッチ。
- 前記メータスイッチ(59)が備えた上スイッチ(52)、下スイッチ(53)、右スイッチ(54)と、左スイッチ(55)は、1つの回路で構成され、前記自動二輪車(1)が備えたモードスイッチ(57)とホーンスイッチ(58)は、1つの回路で構成され、これら2つの回路は、1つの回路基板(74)上に設けられることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の自動二輪車のハンドルスイッチ。
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