JP2020198857A - 咀嚼トレーニング用ガムおよびそれを用いた咀嚼トレーニング - Google Patents

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Abstract

【課題】咀嚼によるトレーニングの効果や終点を、色の変化により容易に判定することができる咀嚼トレーニング用ガムの提供。【解決手段】ガム生地の色と異なる色素を配合した色素担体が、ガム生地中に分散した咀嚼トレーニング用ガム。色素担体として、ゼラチン、寒天、カラギーナン、グアーガム、ゲランガム、デンプン、セルロース、天然樹脂、天然ゴム、ワックス、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブチレン、炭酸カルシウム又はケイ酸マグネシウムを用いることができる。【選択図】なし

Description

本発明は、咀嚼トレーニング用ガムおよびそれを用いた咀嚼トレーニングに関する。
人は物を食べて生活しているが、食物を咀嚼するためには、歯や舌および周囲の筋肉などが適切に働く必要があり、この咀嚼に関する問題として、口腔機能低下や不正咬合などがある。口腔機能低下とは、口腔周囲筋の不調和により、咀嚼、飲み込み、発音などの口腔の持つ基本的機能が低下することをいう。このような口腔機能のトレーニング法として、側頭筋や咬筋などの口腔周囲筋を鍛える方法があり、その一例として食事によるトレーニングがある。この食事によるトレーニングとは、咀嚼回数の多い食品を段階的に増やして訓練する方法であるが、この方法では訓練の段階に応じて調理方法や料理の種類を変える煩雑さがある。また、口腔機能低下に対してチューインガムを咀嚼訓練に用いることが従来から行われていた(非特許文献1)。チューインガムを使用した咀嚼訓練は、口腔機能の向上に有効であるといわれているが、咀嚼訓練に用いられるチューインガムおよび訓練方法は様々であり、統一した訓練が行われていなかった。
そのような状態に鑑み、咀嚼訓練の目的に最適なチューインガムの重量、硬さ等を明確にし、咀嚼訓練用に最適なチューインガムを提供することを目的として、特許文献1には、複数の被験者に対し、硬さ、重量、寸法が各々異なる複数種のチューインガムを一種類ずつ与え、一定条件下で一定時間咀嚼させ、被験者ごとに各々のチューインガムについて一定時間における咀嚼回数、並びに咬筋および口輪筋の筋活動値を測定し、次に各チューインガムごとに全被験者の咀嚼回数並びに筋活動値の各全平均値を求めた結果、咬筋の平均筋活動値、口輪筋の平均筋活動値、咀嚼回数の各平均値の3つ全てが各平均値を上回ることを特徴とする、咀嚼訓練用チューインガムおよびそれを用いた咀嚼訓練が記載されている。
また、特許文献2には、健常有歯顎者の咀嚼進行に伴うガムの色変わり特性を分析し、色変わりチューインガムによる咀嚼力の評価に使用するためのより客観的な判定基準として使用可能なカラースケールを作成する方法を提供するための方法として、複数の健常有歯顎者に色変わりチューインガムを咀嚼させ、咀嚼後のガムの呈する色と咀嚼前後のガムの色差との回帰式を求め、さらに咀嚼回数と咀嚼前後のガムの色差との回帰式を求めることで、健常有歯顎者による咀嚼回数と咀嚼後のガムの呈する色の色差を求め、カラースケールを作成する方法が記載されている。
特開2011−62114号公報 特開2011−72559号公報
日本矯正歯科学会雑誌67(3)、132−138頁(2008年)、「硬性ガム咀嚼トレーニングが混合歯列期児童の咀嚼能力に及ぼす影響」根岸等
しかし、特許文献1に記載の方法では、咬筋および口輪筋の筋活動を表面筋電計により測定する必要があるため、トレーニングを容易に行えないという課題が存在する。また、特許文献2に記載の方法では、色の変化をカラースケールにより確認する必要があるため、咀嚼力の判定や咀嚼トレーニングの終了の判定のためには、咀嚼トレーニング用ガムを完全に口から出し、カラースケールにて測色する必要がある。また、特許文献1または2に記載の方法では、一定以上の咀嚼力を評価することが困難であるという課題が存在する。
本発明は、チューインガムの咀嚼によるトレーニングの効果や終点を、チューインガムの色の変化により容易に判定することができる咀嚼トレーニング用ガムおよび咀嚼トレーニングを提供することを目的とする。
すなわち、本発明の一の実施形態は、ガム生地の色と異なる色素を配合した色素担体が、ガム生地中に分散した咀嚼トレーニング用ガムを提供するものである。
また、本発明の別の実施形態は、該咀嚼トレーニング用ガムを用いた咀嚼トレーニングを提供するものである。
本発明の咀嚼トレーニング用ガムによれば、咀嚼による色の変化を確認することにより、容易に咀嚼トレーニングの効果や終点を判定することができる咀嚼トレーニングが提供される。
本発明の一の実施形態は、ガム生地の色と異なる色素を配合した色素担体が、ガム生地中に分散した咀嚼トレーニング用ガムに関する。
(ガム生地)
本発明の咀嚼トレーニング用ガムに含まれるガム生地は、天然ゴムおよび合成ゴム等のゴム成分およびその他の成分を含むガムベースと、甘味料、香料、色素等を含む。
(ゴム成分)
天然ゴムとは、アカテツ科、キョウチクトウ科、クワ科、トウダイグサ科等に属する樹木から採取される樹液に含まれるゴム成分であり、例えば、アカテツ科の樹木であるサポディラの樹液から得られるポリイソプレンを主成分とするチクルやキョウチクトウ科の樹木であるジェルトンの樹液から得られるイソプレンとトリテルペンの重合体を主成分とするジェルトン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、合成ゴムとしては、例えば、ポリイソブチレン、ポリイソプロピレン、イソブチレン−イソプレン共重合体、スチレンブタジエンゴム等が挙げられるが、これらの例示物質に限定されるものではない。
これらのゴム成分は、1種単独で用いることも2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。
ガムベースが含むその他の成分としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、エステルガム、ワックス、油脂、乳化剤、充填剤等が挙げられる。ポリ酢酸ビニルは噛み心地を調整する目的で用いられる。また、エステルガムはふくよかさの付与の目的で用いられる。ワックスおよび油脂はガム生地の硬さを調整する可塑剤として用いられる。乳化剤はガム生地原料の分散性の向上並びにガムの食感の軟化および歯付き防止の目的で用いられる。充填剤はガムの弾力性や噛み心地を調整する目的で用いられる。
これら成分は、ガムの目的に応じて1種単独で用いることも2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。
エステルガムには、ロジン(松脂)のグリセロールエステル、水素添加ロジンのグリセロールエステル、部分的に二量体化されたロジンのグリセロールエステル、重合されたロジンのグリセロールエステルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
ワックスとしては、例えば、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
油脂としては、例えば、大豆硬化油、ナタネ硬化油等の硬化植物油が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
乳化剤としては、例えば、ジアセトグリセリンモノラウレート、グリセリルモノステアレート、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、シュガーエステル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等が挙げられるが、これらの例示物質に限定されるものではない。
(呈味成分)
本発明の咀嚼トレーニング用ガムのガム生地は、甘味料、酸味料などの呈味成分を含んでいてもよい。
甘味料としては、例えば、高甘味度甘味料として、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、α−グルコシルトランスフェラーゼ処理ステビア、アリテーム、カンゾウ抽出物(グリチルリチン)、グリチルリチン酸三アンモニウム、グリチルリチン酸三カリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸二アンモニウム、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、クルクリン、サッカリン、サッカリンナトリウム、シクラメート、スクラロース、ステビア抽出物、ステビア粉末、タウマチン(ソーマチン)、テンリョウチャ抽出物、ナイゼリアベリー抽出物、ネオテーム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、フラクトシルトランスフェラーゼ処理ステビア、ブラジルカンゾウ抽出物、ミラクルフルーツ抽出物、ラカンカ抽出物、酵素処理カンゾウ、酵素分解カンゾウ、アドバンテーム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、高甘味度甘味料の他の甘味料として、アラビノース、ガラクトース、キシロース、グルコース、フコース、ソルボース、フルクトース、ラムノース、リボース、異性化液糖、N−アセチルグルコサミン等の単糖類;イソトレハロース、スクロース、トレハルロース、トレハロース、ネオトレハロース、パラチノース(イソマルツロース)、マルトース、メリビオース、ラクチュロース、ラクトース等の二糖類;α−サイクロデキストリン、β−サイクロデキストリン、イソマルトオリゴ糖(イソマルトース、イソマルトトリオース、パノース等)、オリゴ−N−アセチルグルコサミン、ガラクトシルスクロース、ガラクトシルラクトース、ガラクトピラノシル(β1−3)ガラクトピラノシル(β1−4)グルコピラノース、ガラクトピラノシル(β1−3)グルコピラノース、ガラクトピラノシル(β1−6)ガラクトピラノシル(β1−4)グルコピラノース、ガラクトピラノシル(β1−6)グルコピラノース、キシロオリゴ糖(キシロトリオース、キシロビオース等)、ゲンチオオリゴ糖(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース等)、スタキオース、テアンデオリゴ、ニゲロオリゴ糖(ニゲロース等)、パラチノースオリゴ糖、パラチノースシロップ、フラクトオリゴ糖(ケストース、ニストース等)、フラクトフラノシルニストース、ポリデキストロース、マルトシル−β−サイクロデキストリン、マルトオリゴ糖(マルトトリオース、テトラオース、ペンタオース、ヘキサオース、ヘプタオース等)、ラフィノース、砂糖結合水あめ(カップリングシュガー)、大豆オリゴ糖、転化糖、水あめ等のオリゴ糖類;イソマルチトール、エリスリトール、キシリトール、グリセロール、ソルビトール、パラチニット、マルチトール、マルトテトライトール、マルトトリイトール、マンニトール、ラクチトール、還元パラチノース、還元イソマルトオリゴ糖、還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、還元麦芽糖水あめ、還元水あめ等の糖アルコール;その他蜂蜜、果汁、果汁濃縮物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの甘味料は、1種単独で用いることも2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。これらの甘味料は、高甘味度甘味料については0.1重量%以上5.0重量%以下を、その他の甘味料については30.0重量%以上72.0重量%以下を咀嚼トレーニング用ガムに配合するのが好適であるが、この範囲に限定されることはない。
酸味料としては、例えば、クエン酸、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、アジピン酸、イタコン酸、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、酢酸、フィチン酸、およびリン酸等が挙げられるが、これらの例示物質に限定されるものではない。酸味料については、0.5重量%以上5.0重量%以下を咀嚼トレーニング用ガムに配合するのが好適であるが、この範囲に限定されることはない。
本発明の咀嚼トレーニング用ガムのガム生地は、香料等の成分を含んでいてもよい。
香料としては、オレンジ油、レモン油、グレープフルーツ油、ライム油、タンジェリン油、マンダリン油等の柑橘精油類、ペパーミント油、スペアミント油、のようなミント精油類;オールスパイス、アニスシード、バジル、ローレル、カルダモン、セロリー、クローブ、シナモン、クミン、ディル、ガーリック、パセリ、メース、マスタード、オニオン、パプリカ、ローズマリー、ペッパーのような公知のスパイス精油類;オレオレジン類、リモネン、リナロール、ネロール、シトロネロール、ゲラニオール、シトラール、L−メントール、オイゲノール、シンナミックアルデハイド、アネトール、ペリラアルデハイド、バニリン、γ−ウンデカラクトン、カプロン酸アリル、L−カルボン、マルトール等のような公知の単離、または合成香料、ならびに、これら柑橘精油類、ミント精油類、スパイス精油類または単離・合成香料を目的に沿った割合で混合してシトラス系香料、ミックスミント、および各種フルーツ等を表現させた調合香料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。香料については、0.1重量%以上12.0重量%以下を咀嚼トレーニング用ガムに配合するのが好適であるが、この範囲に限定されることはない。
本発明の咀嚼トレーニング用ガムのガム生地は、色素を含んでいてもよい。色素としては、水溶性色素、油溶性色素のいずれも用いることができる。
(色素担体)
本発明の咀嚼トレーニング用ガムはガム生地の色と異なる色素を配合した色素担体を含む。
色素担体としては、色素を担持することができ、咀嚼によりガム生地と均一に混練されるものであれば如何なるものも用いることができ、ガムベースに含まれるゴム成分やその他の成分を用いてもよい。例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリ酢酸ビニルなどのガムベースとして用いられる成分、ワックス、タルク、ポリイソブチレン、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムなどのガムベースに含まれるその他の成分を、色素担体として好ましく用いることができる。
また、色素担体として用いることのできる他の成分としては、天然樹脂、ゼラチン、寒天、カラギーナン、グアーガム、ゲランガム、デンプン、セルロースなどを好ましく用いることができる。天然樹脂としては、例えば、ロジンなどを挙げることができる。
色素担体として、ガムベースと異なる成分を用いる場合、食感によっても、咀嚼トレーニングの効果や終点を判定することができる。ただし、ガムベースと同じ成分として合成ゴムや、酢酸ビニル樹脂などの合成樹脂を用いる場合であれば、色素担体として用いる合成ゴムや、酢酸ビニル樹脂などの合成樹脂の重合度をガムベースで用いるものと異なるものとすることにより、食感による咀嚼トレーニングの効果や終点を判定することができる。
色素担体の粒径は、0.1mm〜5.0mm、好ましくは0.5mm〜2.0mm、より好ましくは0.7mm〜1.0mmである。また、色素担体としてゼラチン、寒天などを用いる場合、これらはカプセル化されていてもよい。
本発明の咀嚼トレーニング用ガム中の色素担体の量は、咀嚼トレーニング用ガムの総重量に対して0.1wt%〜20wt%、好ましくは1wt%〜8wt%である。
本発明の咀嚼トレーニング用ガム中の色素担体の配合量の増減、大小、種類の違いにより、咀嚼力に咀嚼回数を乗じて得られる必要咀嚼仕事量を調節することが可能である。
(色素)
ガム生地に用いる色素および色素担体に担持する色素としては、食用に用いることのできる色素であれば如何なる色素をも用いることができる。ただし、ガム生地に用いる色素および色素担体に担持する色素は互いに異なる色の色素であり、好ましくは一目で色の違いを認識できる色の色素の組み合わせで用いることが好ましい。
色素としては、水溶性色素、油溶性色素のいずれも用いることができる。例えば、ガム生地に用いる色素および色素担体に担持する色素を、水溶性色素または油溶性色素としてもよい。また、ガム生地に用いる色素を水溶性色素、色素担体に担持する色素を油溶性色素としてもよく、ガム生地に用いる色素を油溶性色素、色素担体に担持する色素を水溶性色素としてもよい。
水溶性色素としては、例えば、アナト−色素、トウガラシ色素、アカネ色素、クチナシ色素、エリスロシン、タートラジン、タマネギ色素、トマト色素、カラメル色素、ブドウ果皮色素、ベニバナ色素、ウコン色素、アカキャベツ色素、スピルリナ色素、リボフラビン、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。食用黄色4号、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色40号、食用赤色102号、食用赤色106号、食用青色1号、食用青色2号などの合成着色料も用いることができる。
油溶性色素としては、例えば、βカロチン、カロチノイド色素、オレンジ色素、カカオ色素、クロロフィル、シコン色素、マリーゴールド色素、ルテイン、銅クロロフィルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
色素として水溶性色素を用いた場合、水溶性色素は咀嚼によりガム生地および色素担体から色素が溶け出すことにより、本発明の咀嚼トレーニング用ガムに色の変化を生じさせる。一方、色素として油溶性色素を用いた場合、油溶性色素はガム生地および色素担体からほとんど色素が溶け出さないため、咀嚼による混練により本発明の咀嚼トレーニング用ガムに色の変化を生じさせる。
ガム生地中の色素の量としては、0.001重量%〜1重量%であり、好ましくは0.01重量%〜0.5重量%である。
色素担体中の色素の量としては、0.001重量%〜1重量%であり、好ましくは0.01重量%〜0.5重量%である。
(咀嚼トレーニング用ガムの製造方法)
本発明の咀嚼トレーニング用ガムは、通常のチューインガムの製造方法、例えば、以下の方法で製造することができるが、これらの例示方法に限定されるものではない。
まず、上記ガムベースを製造するため、ガムベースのゴム成分などをミキサーなどで混練する。混練温度および時間は、各成分が十分に混ざり合う温度および時間であれば特に限定されるものではないが、例えば60〜130℃で10〜180分である。
上記で製造したガムベースに、色素、甘味料、酸味料などを加え、ミキサーなどを用いて混練し、ガム生地を得ることができる。
混練方法としては、例えば、混練したガムベースと色素、甘味料、酸味料などを一度にミキサーで混練する方法が挙げられる。また、混練したガムベースにその他の成分、甘味料、酸味料などの一または二以上の成分を混練し、その後残りの成分を追加し、さらに混練する方法も挙げられる。この他にも、ガムベースを混練しながら、その他の成分、甘味料、酸味料などの各成分を順次加えながら混練する方法も挙げられる。混練は、各成分が十分に混ざり合えば特に条件は限定されないが、例えば約60℃で5〜30分混練する条件が挙げられる。
なお、ガム生地としては、市販のガム生地を用いてもよい。
その後、色素担体をガム生地に加え、混練、成形、熟成することで、本発明の咀嚼トレーニング用ガムを得ることができる。
混練方法としては、色素担体が、融解、溶解、崩壊しない条件であれば、いかなる条件で混練してもよいが、例えば、ガム生地の温度が約30〜60℃となるように、ミキサー混練する方法が挙げられる。
成形方法としては、エキストルーダー(押し出し機)、充填機、カッター(裁断機)、モールド等の成形装置を用いることにより成形し、板状、粒状、球状等のガムを得ることができる。その後、15〜25℃で12〜336時間熟成し、本発明の咀嚼トレーニング用ガムを得ることができる。
本発明のガムは糖衣で覆われていてもよい。糖衣による被覆は通常の方法で行うことができる。
(色素担体の製造方法)
以下の色素担体の製造方法を述べるが、これらの例示方法に限定されるものではない。
色素担体として、ゴム成分を用いる場合、上記ガムベースの製造方法と同様の方法で色素担体を製造し、成形時に咀嚼トレーニング用ガムに配合可能な大きさとすることで、色素担体が得られる。この際、色素担体とガム生地に用いられるゴム成分が同じまたは似たような物性であれば、得られた咀嚼トレーニング用ガムは咀嚼による色素担体とガム生地の混練が容易であり、色素担体由来の色素とガム生地由来の色素から生じる色むらが短時間で消失する。そのため、咀嚼トレーニング時間は短くなる。一方、色素担体とガム生地に用いられるゴム成分の物性の違いが大きいほど、咀嚼トレーニング時間は長くなる。ここで、ゴム成分の物性とは、ゴム成分の種類や、ゴム成分が合成ゴムである場合は、合成ゴムの重合度などである。
色素担体として、ポリ酢酸ビニルなどの熱可塑性樹脂のチップを用いる場合、色素担体は以下の方法で製造することができる。
まず、ポリ酢酸ビニルなどの熱可塑性樹脂をガラス転移温度または融点以上に加温し、色素を添加した後に、樹脂の色が均一になるまで混練する。その後、−10〜4℃に冷却し、粉砕後、目的のメッシュとなるように篩い分けを行い、色素担体を得ることができる。
色素担体として、ポリ酢酸ビニルなどの熱可塑性樹脂のチップを用いる場合、熱可塑性樹脂の重合度が高いほど、咀嚼トレーニング時間は長くなる。
色素担体として、ゼラチン、寒天、カラギーナン、グアーガム、ゲランガム、デンプン、セルロースなどを用いる場合、これらの色素担体をカプセルとして用いてもよい。これらの色素担体のカプセル(以下、「色素担体カプセル」ともいう。)は以下の方法で製造することができる。
まず、常法により、ゼラチン、寒天、カラギーナン、グアーガム、ゲランガム、デンプン、セルロースなどと色素を含む油液・被膜溶液を調製する。この、油液・被膜溶液を多重ノズルを用いて凝固液中に滴下することにより、真球状のカプセルとすることができる。滴下の際に、内ノズルより内容物を同時に吐出することにより、カプセル中に内容物を含ませてもよく、また内容物を含まないカプセルとして色素担体を製造してもよい。得られたカプセルを乾燥後、目的のメッシュとなるように篩い分けを行い、色素担体を得ることができる。
色素担体として、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムなどの無機粒子を用いる場合、押し出し造粒により得られるこれらの顆粒を色素により染色し、色素担体を得ることができる。
なお、色素担体として無機粒子を用いる場合、色素と色素担体の親和性から、色素は水溶性色素を用いることが好ましい。
(咀嚼トレーニング)
本発明の咀嚼トレーニング用ガムを用いた咀嚼トレーニングは、以下のように行うことができる。
被験者に、本発明の咀嚼トレーニング用ガムを噛む強度や速度などを指定しない自由咀嚼で咀嚼させることで咀嚼トレーニングを行う。咀嚼トレーニングの終了は、ガム生地由来の色と色素担体由来の色が混合することにより生じる色むらが完全に消失した時点で終了とする。本発明の咀嚼トレーニング用ガムによれば、口腔中からガムを完全に出すことなく、目視により咀嚼トレーニングの終了を判定することができる。
また、色素担体として、熱可塑性樹脂のチップや色素担体カプセルなどのガム生地と食感が異なる色素担体を用いた場合、ガム生地との食感の違いを利用することができる。咀嚼により色素担体由来の食感がなくなった時点で色むらの有無を確認することで、色むらの消失を確認する回数を大幅に低減することができる。さらに、本発明の咀嚼トレーニング用ガムによれば、各被験者の咀嚼力や咀嚼スピードが異なっても、同じガムを用いれば同じ咀嚼仕事量のトレーニングを行うことが可能である。
以下、実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[ガムの製造]
以下に示す方法で、咀嚼トレーニング用ガムを製造した。なお、色素担体は、色素として青色1号を配合し、上記に記載の方法で製造したものを用いた。
(ガム1)
ガムベース、マルチトール、軟化剤、および香料を表1に記載の含有量(重量%)でミキサーに投入し、各成分が十分に混ざり合うよう、ミキサーで混練した。その後、粒径0.7mmのゼラチンカプセルを色素担体1として表1に記載の配合に従って加え、ミキサーで十分に混練し、圧延後にカッターで切断することで成形した。その後、常温下(15℃〜25℃)で熟成し、1粒当たり3gのガム1を得た。
(ガム2〜4)
色素担体1の配合量を、表1に示す配合量とした他はガム1と同様の方法で、ガム2〜4を製造した。
Figure 2020198857
(ガム5)
色素担体1を、粒径0.7〜1.0mmの分子量10,000〜25,000のポリ酢酸ビニルのチップである色素担体2とした他はガム1と同様の方法で、ガム5を製造した。
(ガム6〜8)
色素担体2の配合量を、表2に示す配合量とした他はガム5と同様の方法で、ガム6〜8を製造した。
(ガム9)
色素担体2を、粒径0.7〜1.0mmの分子量20,000〜45,000のポリ酢酸ビニルのチップである色素担体3とした他はガム7と同様の方法で、ガム9を製造した。
(ガム10)
色素担体2を、粒径0.7〜1.0mmの分子量20,000〜100,000のポリ酢酸ビニルのチップである色素担体4とした他はガム7と同様の方法で、ガム10を製造した。
Figure 2020198857
(実施例1)
咀嚼力に問題のない3名を被験者とし、各被験者に3gのガム1を咀嚼させた。咀嚼開始後から1分ごとに、色素担体およびガム生地の色の変化を観察した。各被験者の色むらの消失までの累積咀嚼時間の平均を表3に示す。
(実施例2〜10)
ガム1を、それぞれガム2〜10に代えた他は実施例1と同様の方法で、実施例2〜10を行った。
Figure 2020198857

Claims (8)

  1. ガム生地の色と異なる色素を配合した色素担体が、ガム生地中に分散した咀嚼トレーニング用ガム。
  2. 前記色素担体が、ゼラチン、寒天、カラギーナン、グアーガム、ゲランガム、デンプン、およびセルロースから選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の咀嚼トレーニング用ガム。
  3. 前記色素担体が、天然樹脂、天然ゴム、ワックス、ポリ酢酸ビニル、およびポリイソブチレンから選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の咀嚼トレーニング用ガム。
  4. 前記色素担体が、炭酸カルシウムおよびケイ酸マグネシウムから選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項1に記載の咀嚼トレーニング用ガム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の咀嚼トレーニング用ガムを用いた咀嚼トレーニング。
  6. 色の変化により咀嚼トレーニングの終了を判定することを特徴とする、請求項5に記載の咀嚼トレーニング。
  7. 前記色の変化が、色むらの消失であることを特徴とする、請求項6に記載の咀嚼トレーニング。
  8. 前記咀嚼トレーニング用ガム中の前記色素担体の配合量の増減により、必要咀嚼仕事量の調節が可能であることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一項に記載の咀嚼トレーニング。
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