JP2020198744A - 壁体補強構造及び筐体 - Google Patents

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Abstract

【課題】壁体の強度及び剛性を高めること。【解決手段】筐体(B)は、壁体(1)によって形成される。壁体の補強構造として、平坦な板状に形成される壁面形成部(10)の裏面に沿って延在する複数のフレーム(21〜25)と、交差する方向に延在する複数のフレームを接続する板状の接続部(31〜36)とを備えている。第1接続部(31)は、接続する複数のフレームのうち、一のフレームと重なる領域を形成する第1固定面部(35a)と、一のフレームとは異なる他のフレームと重なる領域を形成する第2固定面部(35b)と、第1固定面部及び第2固定面部の間の領域を形成する中間面部(35c)とを備えている。中間面部における第1固定面部及び第2固定面部それぞれの境界位置を結ぶ外周縁(35f)は、凹んで形成された円弧状の領域を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、筐体を形成する壁体を補強することができる壁体補強構造及び筐体に関する。
所定の電気機器を備えた配電盤等にあっては、箱状をなす筐体を備えて構成される。かかる筐体としては、特許文献1に開示される構成が知られている。特許文献1の筐体は、複数本の支柱を組み合わせた骨組みに外面板を取り付けることで、複数の壁体を形成して構成される。骨組みの組み合わせにおいて、相互に直交する方向に延びる3本の支柱が接続部(補強材)によって接続されている。
接続部は、相互に直交する3つの面を有しており、該面に形成された穴を通じてボルトを支柱にねじ込むことで、接続部が支柱を保持するようになる。接続部の3つの面のうちの2つの面は直角三角形状に形成され、もう1つの面はL字状に形成されている。
特開2003−164018号公報
特許文献1の補強材では、筐体の内外の圧力差等によって壁体に外力が加わると、L字状となる面の入隅部等に局所的な応力集中が生じ、壁体の強度が低下する、という問題がある。また、接続部の重量が重くなると、振動が加わったときの共振周波数が小さくなり、壁体の剛性が低下する、という問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、壁体の強度及び剛性を高めることができる壁体補強構造及び筐体を提供することを目的とする。
本発明における一態様の壁体補強構造は、筐体を形成する壁体の補強構造であって、平坦な板状に形成される壁面形成部と、前記壁面形成部の裏面に沿って延在する複数のフレームと、交差する方向に延在する前記複数のフレームを接続する接続部とを備え、前記接続部は、接続する前記複数のフレームのうち、一のフレームと重なる領域を形成する第1固定面部と、前記一のフレームとは異なる他のフレームと重なる領域を形成する第2固定面部と、前記第1固定面部及び前記第2固定面部の間の領域を形成する中間面部と、を備え、前記中間面部における前記第1固定面部及び前記第2固定面部それぞれの境界位置を結ぶ外周縁は、凹んで形成された曲線状の領域を有することを特徴とする。
本発明における一態様の筐体は、前記壁体補強構造で少なくとも1つの側面を補強していることを特徴とする。
本発明によれば、接続部の中間面部における外周縁が上述のように円弧状に凹んで形成される。これにより、従来のL字状の面形状となる接続部に比べ、壁体に外力が加わった状態で接続部に生じる応力集中を緩和でき、壁体全体における強度や耐久性を向上させることができる。しかも、外周縁を凹ませた形状とすることで接続部の軽量化を図ることができ、振動が加わったときの共振周波数を大きくして壁体の剛性を向上させることができる。このように、本発明では、応力集中の緩和による強度向上と、共振周波数の上昇による剛性向上との両立を図ることができる。
本実施の形態に係る電気機器筐体の概略斜視図である。 本実施の形態に係る壁体補強構造が適用された壁体を内部から見た概略構成図である。 図2における第5接続部及びその周辺の拡大図である。 図2における第1接続部及びその周辺の拡大図である。 比較構造に係る壁体の図2と同様の構成図である。 壁体における変形量のシミュレーション結果を表す分布図であり、図6Aは実施の形態、図6Bは比較構造の結果である。 変形例に係る第1接続部及びその周辺の拡大図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る電気機器筐体の壁体補強構造について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施することができるものである。以下の図においては、説明の便宜上、一部の構成を省略することがある。また、以下の説明において、特に明示しない限り、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」は、各図において矢印で示した方向を基準として用いる。但し、各構成の向きは、一例にすぎず、任意の向きに変更することができる。
図1は、本実施の形態に係る電気機器筐体の概略斜視図である。図1に示す電気機器筐体(以下、「筐体」とする)Bは、図示省略した配電盤や制御盤、遮断器等の所定の電気機器を内部に収容して構成される。筐体Bは、枠体B1の開口を開閉する扉体B2を備えている。扉体B2は、以下に詳述する壁体1(図2参照)によって形成される。言い換えると、扉体B2は、枠体B1の開口周りにおけるヒンジ構造(図示省略)を介して壁体1を回動可能に設けることによって構成され、適宜なロック構造B3を介して開口の閉塞状態を維持可能に設けられる。
図2は、本実施の形態に係る壁体補強構造が適用された壁体を内部から見た概略構成図である。図2に示すように、壁体1は、鉛直方向に向けられており、左右寸法より上下寸法が大きくなる方形状に形成されている。壁体1は平坦な板状に形成される壁面形成部10を備え、壁面形成部10は、本実施の形態では1枚の金属板によって構成される。
壁面形成部10は、壁体1の平面形状と概略同一の平面形状となる方形状に形成され、前面を壁体1の主面となる壁面として形成している。壁面形成部10は、上下方向に延びる2本の長辺10aと、水平方向(左右方向)に延びる2本の短辺10bとを備えている。壁面形成部10の各長辺10a及び各短辺10bには、後方に突出する外周面部11(図1参照)が連なって設けられる。従って、壁面形成部10及び外周面部11によって後方を開放する蓋状ないし底浅の箱状となるユニットが形成される。
壁体1は、複数のフレームとして、上フレーム21、縦フレーム22、中間フレーム23、上側補強フレーム24及び下側補強フレーム25を備えて構成される。各フレーム21〜25は、帯状(平板状)となる金属板によって形成されている。各フレーム21〜25は、壁面形成部10の後面(裏面)に沿って延在しており、本実施の形態では、壁面形成部10後面に面接触した状態で溶接や、ねじ、リベット等の固定手段によって固定されている。
上フレーム21は、概略同じ長さで2本設けられ、壁面形成部10の上方の短辺10bに沿って左右に並んで配置されている。縦フレーム22は、壁面形成部10の左右の長辺10aに沿って2本ずつ設けられ、各長辺10aにて上下に並んで配置されている。上下に並ぶ縦フレーム22においては、上方の縦フレーム22の方が下方の縦フレーム22より短い長さに形成されている。中間フレーム23は、概略同じ長さで2本設けられて水平方向(左右方向)に延びつつ同一直線上に配置され、壁面形成部10の上下方向中間部に配置されている。
上側補強フレーム24は、概略同じ長さで4本設けられて中間フレーム23より上方に配置され、上フレーム21、縦フレーム22及び中間フレーム23で囲まれて配置されている。4本の上側補強フレーム24は、壁面形成部10の後面にて菱形形状をなすように配置されている。下側補強フレーム25は、中間フレーム23より下方にて概略同じ長さで2本設けられ、2本の中間フレーム23の接続部分から下方に向かうに従って次第に離れるように傾斜する方向に延出している。
壁体1は、複数の接続部として、第1〜第6接続部31〜36を更に有している。各接続部31〜36は、交差する方向に延在する複数のフレーム21〜25の少なくとも2本を接続している。なお、交差するとは実際にフレーム同士が交差している必要はなく、延長線同士が壁面形成部10近傍で交差するような位置関係であればよい。各接続部31〜36は、金属等の板状体によって形成され、接続対象となるフレーム21〜25と厚さ方向(前後方向)と重なり、各接続部31〜36の後面に面接触するよう設けられる。
第1接続部31は、左右の上フレーム21の内方端部と、4本の上側補強フレーム24のうちの上方2本の各上端部とを接続する。第1接続部31は、壁面形成部10の上方の短辺10bの延出方向(左右方向)中間箇所(中途位置)に設けられる。第1接続部31で接続される上フレーム21と上側補強フレーム24とのなす角度は約45°とされ、2本の上側補強フレーム24でなす角度は略直角(約90°)とされる。本実施の形態では、第1接続部31の設置位置が第1接続位置C1とされる。
第2接続部32は、壁体1の左右両側において、上下に並ぶ縦フレーム22の内方端部にそれぞれ設けられている。具体的には、第2接続部32は、上下方向において、上方の縦フレーム22における上端と、下方の縦フレーム22における中間フレーム23との接続位置との中間箇所に設置され、かかる設置位置が第2接続位置C2とされる。また、第2接続部32は、壁面形成部10の左右の長辺10aの延出方向(上下方向)中途位置に設けられる。第2接続部32は、上下に並ぶ縦フレーム22の内方端部と、4本の上側補強フレーム24のうちの上側に位置する上側補強フレーム24の下端部と、下側に位置する上側補強フレーム24の上端部とを接続する。つまり、第2接続部32は、2本の縦フレーム22と、2本の上側補強フレーム24とを接続している。第2接続部32で接続される縦フレーム22と上側補強フレーム24とのなす角度は約45°とされ、上下に位置する2本の上側補強フレーム24でなす角度は略直角(約90°)とされる。なお、第2接続部32は、第1接続部31と向きが異なるものの同一形状に形成される。
第3接続部33は、第1接続位置C1の直下位置にて左右の中間フレーム23を接続している。従って、第3接続部33は、壁面形成部10の上下及び左右方向それぞれの中間位置、言い換えると、壁面形成部10の重心位置に設置され、かかる設置位置が第3接続位置C3とされる。第3接続部33は、左右の中間フレーム23の内方端部に加え、4本の上側補強フレーム24のうちの下方2本の各下端部を接続する。また、第3接続部33は、2本の下側補強フレーム25の上端部を接続する。
第3接続部33で接続される中間フレーム23と上側補強フレーム24とのなす角度は約45°とされ、左右に位置する2本の上側補強フレーム24でなす角度は略直角(約90°)とされる。また、第3接続部33で接続される中間フレーム23と下側補強フレーム25とのなす角度は約60°とされ、左右に位置する2本の下側補強フレーム25でなす角度も約60°とされる。
第4接続部34は、壁面形成部10の左右の長辺10aの延出方向(上下方向)中間位置(中途位置)に設けられる。第4接続部34は、壁体1の左右両側において、下方の縦フレーム22における上下方向中途位置にそれぞれ設けられ、該中途位置と中間フレーム23における外方端部とを接続している。第4接続部34で接続される縦フレーム22と中間フレーム23とのなす角度は略直角(約90°)とされる。
第5接続部35は、壁体1の左右両側において、上方の縦フレーム22における上端部にそれぞれ設けられ、該上端部と上フレーム21の外方端部とを接続している。第5接続部35で接続される縦フレーム22と上フレーム21とのなす角度は略直角(約90°)とされる。
第6接続部36は、壁体1の左右両側において、下方の縦フレーム22における下端部にそれぞれ設けられ、該下端部と下側補強フレーム25の下端部とを接続している。第6接続部36で接続される縦フレーム22と下側補強フレーム25とのなす角度は約30°とされる。
続いて、図3を参照して、第5接続部35の詳細な形状について説明する。図3は、図2における第5接続部及びその周辺の拡大図である。
図3に示すように、第5接続部35は、交差する方向に延在する2本のフレームとして上フレーム(一のフレーム)21及び縦フレーム(他のフレーム)22を接続する。第5接続部35は、上フレーム21と重なる領域を形成する第1固定面部35aと、縦フレーム22と重なる領域を形成する第2固定面部35bと、第1固定面部35a及び第2固定面部35bの間の領域を形成する中間面部35cとを備えている。
第1固定面部35a及び第2固定面部35bは、方形或いは概略方形となる平面形状に形成される。中間面部35cは、各フレーム21、22と重ならない領域となり、概略三角形となる平面形状に形成される。中間面部35cにおいて、第1固定面部35a及び第2固定面部35bそれぞれの境界位置35d、35eは直線状に形成される。そして、かかる境界位置35d、35eを結ぶ外周縁35f全体が、円弧状にカーブした形状をなし、各フレーム21、22の交差部分側に向かい凹んで形成されている。
なお、第1固定面部35a及び第2固定面部35bにおいて、ねじやリベット等の固定部材40を介して第5接続部35が各フレーム21、22に取り付けられて固定される。
続いて、図4を参照して、第1接続部31の詳細な形状について説明する。図4は、図2における第1接続部及びその周辺の拡大図である。
図4に示すように、第1接続部31にあっては、交差する方向に延在する複数本のフレームとして2本の上フレーム21及び2本の上側補強フレーム24を接続する。第1接続部31にあっては、第5接続部35における第1固定面部35a、第2固定面部35b及び中間面部35cに対応する第1固定面部31a、第2固定面部31b及び中間面部31cを3つずつ備えている。つまり、第1接続部31は、接続するフレーム21、24の本数の増加に応じ、第1固定面部31a、第2固定面部31b及び中間面部31cも増設された構成となっている。そして、第1接続部31において、第1固定面部31a、中間面部31c及び第2固定面部31bは、各フレーム21、24の各端部が集合する位置を中心とする円周方向(時計回り)にて順に繰り返し配設される。このとき、上側補強フレーム24と重なる領域では、第1固定面部31a及び第2固定面部31bの両方が形成されている。図4では、該重なる領域を図中二点鎖線で示す位置で分割して各固定面部31a、31bを形成したが、分割せずに同じ領域を両方の固定面部31a、31bとして形成してもよい。
3つの中間面部31cは、接続するフレーム21、24のなす角度に応じて大きさが異なり、各外周縁31fの長さも異なるが、上記の第5接続部35の外周縁35fと同様に各外周縁31fも全体として円弧状に凹んで形成されている。
図2に示すように、第2接続部32、第3接続部33、第4接続部34、第6接続部36は、第1接続部31に対して接続対象となるフレーム21〜25やそれらの本数が変わる場合があるものの、上述と同様の要領によって形成される。従って、上記の接続部32、33、34、36の構成についての詳細な説明は省略する。
ここで、上記各接続部31〜36による強度性能について検討する。例えば、第5接続部35において、図3に示す実施の形態の構成と、該構成に対して中間面部35cを省略した比較構造とを比べる。かかる比較構造は、図5の左上コーナー部における接続部135のように形成され、上フレーム21と重なる領域と、縦フレーム22と重なる領域とでL字形状に設けられることとなり、各領域の境界位置に90°の角度となる入隅部が形成される。
筐体B(図1参照)の内外に圧力差が発生したり、筐体Bに力が加わって壁体1が振動したりする場合、壁体1及び各フレーム21〜25が変形や変位し、この変形等によって各接続部31〜36にモーメント力が加わる。該モーメント力によって、比較構造の接続部135では上述の入隅部に、実施の形態の第5接続部35では外周縁35fに最大応力が発生する。このように発生する最大応力は、応力集中の度合いとなる応力集中係数を用いて表すことができる。
第5接続部35の外周縁35fのように円弧状に形成される場合、円弧の径寸法が大きい程、応力集中係数が小さくなり、最大応力が増大することを抑制できる。一方、応力集中係数は、かかる円弧の径寸法が0に近付くと急激に大きくなる。比較構造における接続部135の入隅部のように直線状の外縁が交差する場合には、円弧の径寸法を0とみなすことができる。よって、比較構造の接続部135では入隅部の応力集中係数が大きくなり、最大応力が局所的に増大するように発生することとなる。言い換えると、比較構造に比べて第5接続部35では応力集中を緩和し、第5接続部35の強度性能向上を図ることができる。そして、第5接続部35以外の各接続部31〜34、36においても、第5接続部35と同様に中間面部の外周縁が円弧状に形成され、応力集中を緩和して強度性能向上を図ることができる。そして、全ての接続部31〜36における強度を高めることで、壁体1全体における強度及び耐久性を向上させることができる。
このように壁体1の強度を向上することで、壁体1の吊り上げ時等の外力に対し、各フレーム21〜25に集中する応力を低減することができ、筐体B全体の変形を防止することができる。また、壁体1全体の強度を確保し、ひいては、外部環境の風圧負荷などの外部荷重に対する強度を確保することができる。
図5は、比較構造に係る壁体の図2と同様の構成図である。図5に示すように、比較構造の壁体101は、上記実施の形態の壁面形成部10及びフレーム21〜25と同様の壁面形成部110及びフレーム121〜125を備えているが、上記実施の形態に対して接続部131〜136の構成を変更している。比較構造における第1〜第3接続部131〜133及び第6接続部136は、矩形状に形成される。第5接続部135は上述したように実施の形態の第5接続部35における中間面部35cを省略した構成とされ、第4接続部134も同様に実施の形態の第4接続部34における中間面部(符号なし)を省略した構成とされる。
図2に示す実施の形態の壁体1と、図5に示す比較構造の壁体101とで接続部31〜36、131〜136の構成を変更した以外は同じ条件として、共振周波数(固有振動数)を計測するシミュレーションを行った。その結果、実施の形態では共振周波数が約11.4Hz、比較構造では共振周波数が約9.10Hzとなり、実施の形態の方が25%以上の剛性の向上が見込まれる結果となった。これは、実施の形態における第1〜第3接続部31〜33及び第6接続部36にて中間面部の外周縁を円弧状に凹ませ、軽量化できたことが理由として考えられる。特に、実施の形態では共振周波数が10Hzより大きくなるので、地震に対する耐震性能との関係で共振が発生し難くなる点で有利となる。
また、実施の形態の壁体1と、比較構造の壁体101とに対し、1kPaの圧力負荷がかかることを想定した変形量(応力)を計測するシミュレーションを行った。その結果を図6に示す。図6は、壁体における変形量のシミュレーション結果を表す分布図であり、図6Aは実施の形態、図6Bは比較構造の結果である。各壁体1、101では、左端側にヒンジ構造が設けられ、右端側における上下方向中間部にロック機構が設けられることを想定してシミュレーションを行った。図6A及び図6Bにて、右下コーナー部の符号「Dmax」で表す領域で変形量が最大となり、符号「Dmin」で表す領域で変形なし若しくは概ね変形なしとなる。そして、領域Dmaxから領域Dminに向かい、図中実線で囲まれる各分布領域を跨ぐ毎に漸次変形量が小さくなる。
図6において、実施の形態の壁体1と、比較構造の壁体101とを比べると、変形しない領域Dminが実施の形態の壁体1の方が広くなり、また変形の分布を見ても、実施の形態の壁体1の方が変形を抑制できる点が理解できる。図6に表したシミュレーション結果から、比較構造よりも実施の形態の方が25%以上の強度を確保することを確認できた。
このような実施の形態によれば、各接続部31〜36での応力集中緩和により、壁体1の強度及び耐久性を向上させることができる。更に、各接続部31〜36の軽量化により壁体1の共振周波数の上昇させることができ、壁体1の剛性を向上させることができる。言い換えると、本実施の形態の各接続部31〜36の構成によって強度向上と剛性向上とを同時に達成することができる。
また、壁体1において、上半部領域を4本の上側補強フレーム24で補強し、下半部領域を2本の下側補強フレーム25で補強したので、相対的により高い強度が要求される上半部領域を効果的に補強することができる。しかも、相対的に低い強度が許容される下半部領域の補強を弱めて軽量化を図ることができ、共振周波数を上昇して剛性を向上させることができる。つまり、各補強フレーム24、25によって、補強による強度向上効果と、軽量化による剛性向上効果をバランス良く得ることができる。
また、第1接続部31、第2接続部32及び第4接続部34は、壁面形成部10の外周を形成する長辺10aや短辺10bの延出方向中途位置に設けられるので、壁面形成部10のコーナー部以外も補強でき、壁体1全体の強度をより効率的に高めることが可能になる。
また、上側補強フレーム24の両端それぞれは、壁面形成部10の外周を形成する隣り合う2辺、つまり、長辺10a及び短辺10bそれぞれの延出方向中途位置で第1接続部31及び第2接続部32に接続されている。これにより、長辺10a及び短辺10bに沿う縦フレーム22及び上フレーム21と、上側補強フレーム24とで三角形を形成し、該三角形の各コーナー部に第1接続部31、第2接続部32及び第5接続部35を用いることで、壁体1全体にかかる応力に対してより強度を高めることができる。
また、各フレーム21〜25及び各接続部31〜36の構成によれば、新規に製作する壁体1だけでなく既設の壁体1に対して追加して接合でき、既設の壁体1への補強対策を簡易に行うことができる。更に、各フレーム21〜25及び各接続部31〜36を薄板材料で形成できるので、パンチプレス加工による低コストでの加工と量産化を実現することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状、向きなどについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
上記実施の形態における接続部31〜36は、1枚の板状体によって形成される場合を説明したが、適宜分割した複数の部分形成体によって形成してもよい。以下、図7を用いて、複数の部分形成体によって第1接続部31を形成する場合を例に挙げて説明する。図7は、変形例に係る第1接続部及びその周辺の拡大図である。
図7においては、第1接続部31が3体の部分形成体51〜53を備えて構成される。各部分形成体51〜53は、第1固定面部31a、第2固定面部31b及び中間面部31cを1つずつ備え、中間面部31cの外周縁31fは円弧状に凹んで形成される。部分形成体51〜53は、それぞれ2本のフレーム21、24を接続している。具体的には、左右の部分形成体51、53は、上フレーム21と上側補強フレーム24とを接続し、中央の部分形成体52は、2本の上側補強フレーム24を接続する。
部分形成体51〜53は、接続するフレーム21、24のなす角度に応じて形状及び大きさが設定される。従って、左右の部分形成体51、53は、接続するフレーム21、24のなす角度が両方とも45°となるので、同一形状のものが用いられる。また、中央の部分形成体52は、接続する2本の上側補強フレーム24のなす角度が90°なるので、左右の部分形成体51、53より大きくなる。左右の部分形成体51、53は、フレーム21〜25の角度が45°となる別の箇所でも利用でき、中央の部分形成体52は、フレーム21〜25の角度が90°となる別の箇所でも利用可能となる。従って、中央の部分形成体52は、第5接続部35として利用でき、2枚の部分形成体52を組み合わせて第4接続部34に利用することができる。また、図示省略したが、接続するフレームのなす角度が30°の部分形成体や、該角度が60°の部分形成体を用意し、それらを組み合わせることで、第3接続部33及び第6接続部36として利用することができる。
このように、30°、45°、60°、90°用の部分形成体を組み合わせることで、様々な本数や角度となる複数のフレームを接続できる。これにより、フレームのレイアウトの自由度を高め、ひいては、壁体1の大きさや形状、要求される強度、剛性に応じたフレーム設計を容易に行うことができる。
また、各フレーム21〜25を帯状(平板状)の金属板とした場合を説明したが、断面形状がL字やH字、コ字状となるフレームを用いてもよい。但し、フレーム21〜25を帯状とした方が、全体の質量の削減及びコスト低減を図ることができ、また、前後方向にてフレーム21〜25が嵩張らないようにして筐体B内の収納スペースを確保できる。
また、各フレーム21〜25及び各接続部31〜36は、金属の他、樹脂材によって構成してもよい。更に、固定部材40は、ねじやリベットとしたが、これに代えて溶接等の固定手段を採用してもよく、複数の溶接手段を併用してもよい。
上述の実施の形態では各接続部31〜36の外周縁31f、35fは全体を円弧状としているが、応力を緩和できる凹んだ形状であれば、円弧以外の曲線状としてもよい。また、全体ではなく一部のみを曲線状としてもよい。その場合、少なくとも外周縁31f、35fにおける第1固定面部31a、35aと第2固定面部31b、35bとの中間点は曲線状に形成されることが望ましい。
また、上フレーム21、縦フレーム22及び中間フレーム23を延出方向に2本並べて設置したが、1本のフレームによって形成してもよい。
また、本実施の形態の壁体1は、扉体B2に用いることに限定されるものでなく、筐体Bにて鉛直方向に立設する少なくとも1つの壁構造(側面)や水平方向に向けられた天井構造に用いてもよい。
1 壁体
10 壁面形成部
21 上フレーム(フレーム)
22 縦フレーム(フレーム)
23 中間フレーム(フレーム)
24 上側補強フレーム(フレーム)
25 下側補強フレーム(フレーム)
31 第1接続部(接続部)
31a 第1固定面部
31b 第2固定面部
31c 中間面部
31f 外周縁
32 第2接続部(接続部)
33 第3接続部(接続部)
34 第4接続部(接続部)
35 第5接続部(接続部)
35a 第1固定面部
35b 第2固定面部
35c 中間面部
35f 外周縁
36 第6接続部(接続部)
部分形成体
B 筐体(電気機器筐体)
C1 第1接続位置
C2 第2接続位置
C3 第3接続位置

Claims (8)

  1. 筐体を形成する壁体の補強構造であって、
    平坦な板状に形成される壁面形成部と、
    前記壁面形成部の裏面に沿って延在する複数のフレームと、
    交差する方向に延在する前記複数のフレームを接続する接続部とを備え、
    前記接続部は、接続する前記複数のフレームのうち、一のフレームと重なる領域を形成する第1固定面部と、
    前記一のフレームとは異なる他のフレームと重なる領域を形成する第2固定面部と、
    前記第1固定面部及び前記第2固定面部の間の領域を形成する中間面部と、を備え、
    前記中間面部における前記第1固定面部及び前記第2固定面部それぞれの境界位置を結ぶ外周縁は、凹んで形成された曲線状の領域を有することを特徴とする壁体補強構造。
  2. 前記接続部は、前記第1固定面部、前記第2固定面部及び前記中間面部をそれぞれ複数備えて3本以上の前記フレームを接続することを特徴とする請求項1に記載の壁体補強構造。
  3. 前記接続部は、前記第1固定面部、前記第2固定面部及び前記中間面部を一つずつ有する部分形成体を複数備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の壁体補強構造。
  4. 前記壁面形成部は、上下方向に延びる長辺及び水平方向に延びる短辺を備えた方形状に形成され、
    前記複数のフレームは、上方の前記短辺に沿う上フレームと、
    前記長辺に沿う縦フレームと、
    前記縦フレームに接続されて水平方向に延びる中間フレームと、
    前記中間フレームより上方に設けられた4本の上側補強フレームと、を備え、
    前記上側補強フレームのうちの2本は、前記上フレームにおける前記短辺の延出方向中間箇所となる第1接続位置と、前記縦フレームにおける前記中間フレームより上方の第2接続位置とで接続され、
    前記上側補強フレームのうちの他の2本は、前記第2接続位置と、前記中間フレームにおける前記第1接続位置の直下位置となる第3接続位置とで接続されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の壁体補強構造。
  5. 前記複数のフレームは、前記中間フレームより下方に設けられた2本の下側補強フレームを更に備え、
    前記2本の下側補強フレームは、前記第3接続位置と、前記縦フレームの下端部とで接続されることを特徴とする請求項4に記載の壁体補強構造。
  6. 前記接続部は、少なくとも前記壁面形成部の外周を形成する辺の延出方向中途位置で前記一のフレームと前記他のフレームとを接続することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の壁体補強構造。
  7. 前記複数のフレームのうち少なくとも1本は、両端をそれぞれ前記壁面形成部の外周を形成する隣り合う2辺におけるそれぞれの辺の延出方向中途位置で前記接続部に接続されることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の壁体補強構造。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の壁体補強構造で少なくとも1つの側面を補強していることを特徴とする筐体。
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