JP2020197335A - 穀物乾燥装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】建屋内に複数の穀物乾燥機を設置して運転する場合に隣接の乾燥機の運転による影響を知って適正乾燥運転を可能にする。【解決手段】建屋H内に複数の穀物乾燥機D1,D2,D3を配置した穀物乾燥装置において、複数の穀物乾燥機D1,D2,D3の内の各穀物乾燥機D1,D2,D3に減圧検出手段64d1,64d2,64d3を設け、減圧検出手段64d1,64d2,d3の減圧検出に基づいて各穀物乾燥機D1,D2,D3の排風ファン10の設定回転数における風量q0に対する低下風量Δq1,Δq2,Δq3を演算する制御部Sd1,Sd2,Sd3を備える。各穀物乾燥機D1,D2,D3の低下風量Δq1,Δq2,Δq3に基づいて排風ファン10回転数を上昇制御したり、その値に基づいて燃焼バーナ7の燃焼量を低下すべく制御する。【選択図】図10

Description

本発明は、穀物乾燥装置に関する。
穀物乾燥機において、バーナ本体の上部に吊り下げ状態に風量センサを設けて風量検出手段を構成している(特許文献1)。
特開平8−128782号公報
特許文献1によると、熱風を供給しながら穀物乾燥するものにおいて、風量検出手段からの検出風量に対してバーナによる加温度が適正燃焼状態にあるか否かを判定できる。しかしながら、建屋内に複数の穀物乾燥機を設置して運転すると隣接の乾燥機の排風ファン運転で風量が変動し易い。
この発明は、隣接乾燥機の運転による影響を判定し、併せて適正乾燥運転を継続しようとする。
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
請求項1に記載の発明は、建屋H内に複数の穀物乾燥機D1,D2,D3を配置した穀物乾燥装置において、複数の穀物乾燥機(D1,D2,D3)の内の各穀物乾燥機D1,D2,D3に減圧検出手段64d1,64d2,64d3を設け、減圧検出手段64d1,64d2,d3の減圧検出に基づいて各穀物乾燥機D1,D2,D3の排風ファン10の設定回転数における風量q0に対する低下風量Δq1,Δq2,Δq3を演算する制御部Sd1,Sd2,Sd3を備えたものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、各穀物乾燥機D1,D2,D3の低下風量Δq1,Δq2,Δq3に基づいて排風ファン10回転数を上昇制御するよう構成した。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、各穀物乾燥機D1,D2,D3の低下風量Δq1,Δq2,Δq3に基づいて燃焼バーナ7の燃焼量を低下制御するよう構成した。
請求項1に記載の発明によれば、減圧検出手段64d1,64d2,64d3の各検出出力によって排風ファン10の設定回転数での風量q0に対する低下風量Δq1,Δq2,Δq3を演算できるから、作業者は各穀物乾燥機D1,D2,D3の乾燥風量の低下を判断することができる。
請求項2に記載の発明によると、請求項1に記載の効果に加え、制御部Sd1,Sd2,Sd3は,低下風量Δq1,Δq2,Δq3を演算し、その値に基づいて排風ファン10の回転数を上昇制御するよう構成するものであるから、低下した乾燥風量を上昇制御することによって、適正な乾燥運転を実行できる。
請求項3に記載の発明によると、請求項1に記載の効果に加え、制御部Sd1,Sd2,Sd3は,低下風量Δq1,Δq2,Δq3を演算し、その値に基づいて燃焼バーナ7の燃焼量を低下すべく制御するものであるから、乾燥風量に対応した燃焼量のもとで、適正な乾燥運転を実行できる。
建屋に配置の穀物乾燥機の斜視図である。 穀物乾燥機の正断面図である。 穀物乾燥機の乾燥室及び集穀室の側断面図である。 操作盤正面図である。 制御ブロック図である。 フローチャートである。 燃焼量−ファン回転数関係グラフである。 フローチャートである。 水分値-仮想排風絶対湿度関係グラフである。 (イ)複数穀物乾燥機配置図、(ロ)乾燥機導入直前の空気流速グラフ、(ハ)減圧状況グラフ、(ニ)排風ファン回転数に対する損失風量(低下風量)グラフ、である。 穀物乾燥機運転台数と減圧状況対応グラフである。 熱風温度変動比較図である。 フローチャートである。 乾燥機と集塵装置接続状態を示す側面図である。 運転状況管理システム概要図である。
本発明の実施の形態としての穀物乾燥機につき、図面に基づき説明する。
建屋H内に、以下に詳述する複数台(図例では3台)の穀物乾燥機D1,D2,D3を設置している。
穀物乾燥機D1,D2,D3は同形態であって、箱体1の内部には上部から下部に穀物を貯留する貯留室2と、穀物を乾燥する乾燥室3と、集穀室4を設ける。
箱体1の前側には穀物を揚穀する昇降機5と、バーナケース6を設け、バーナケース6内に熱風を生成する燃焼バーナ7を設ける。箱体1の後側には排風室8と連通する排風ダクト9を設け、排風ダクト9の後側面に排風ファン10を設ける。排風ファン10の上面には排風戻しダクト11の一端始端側を連結し、排風戻しダクト11の他端終端側を箱体1に連結する。排風戻しダクト11の排風流入口12を排風ファン10の内部と連通し、終端側の排風供給口13を後記熱風室14の上部後ろ側部に連通している。
箱体1の上部には昇降機5で揚穀された穀物を横搬送する上部ラセン樋15を設ける。
前記貯留室2の下方の乾燥室3に、左右に区分された貯留室2内の穀物をさらに左右に区分する一対の断面Y型穀物流下通路19を形成する。該乾燥室3上半部には左右一対の上側に副排風室8aが形成される。また、乾燥室3の左右中央部には熱風室14を設け、熱風室14内部には遠赤外線放射体16を前後方向に沿うように設けている。熱風室14の左右両側に穀物が流下する前記穀物流下通路19,19が配置され、穀物流下通路19,19の左右外側には排風室8,8を設ける。
穀物流下通路19の下端の左右合流部には穀物を繰り出すロータリバルブ17を設け、ロータリバルブ17の下方には穀物を昇降機5へ搬送する下部ラセン18を設ける。
前記バーナケース6は外気取り入れ用の外気取り入れスリットを多数形成している。燃焼バーナ7は本実施形態では間欠燃焼型のガンタイプのバーナ7を搭載している。
排風ファン10は、外筒24内に前後方向に沿った横軸心の回転軸20aにより回転する回転翼20と、回転翼20から排出された排風を整流する固定翼21と、回転翼20を軸支する内筒25と、回転翼20により排出された排風を排風戻しダクト11側に案内する排風案内板22とにより構成している。
固定翼21は回転翼20の排風側後方に位置し、捻れ形状の排風整流面を左右両側に備え、背面視で放射状に設定間隔毎に多数設けている。固定翼21の外端は外筒24に取り付け、固定翼21の内端は内筒25に取り付けている。
排風戻しダクト11内には排風戻しダクト11内に流入する排風量を増減調節する排風調節弁26を設ける。排風調節弁26は排風調節弁モータ27で左右方向の横軸心回りに回動角度調整可能に構成している(戻し排風量調節手段)。排風戻しダクト11は、排風ファン10の上面から上方向に延びる第一ダクト部11aと、第一ダクト部11aの上端部と箱体1の背面とを接続する前後方向に延びる第二ダクト部11bとから構成し、第一ダクト部11a内に排風調節弁26を設ける。第二ダクト部11bは前広がり状に開口面積を順次大きくする構成としている。
遠赤外線放射体16は、大径の第一円筒部30と、小径の第二円筒部31とで構成している。第一円筒部30の後部を狭窄部30aに構成し、該狭窄部に始端側屈曲部を介して接続して第二円筒部31を上方へ導き、前側に折り返し接続している。第一円筒部30と第二円筒部31は共に中空状で、第一円筒部30の上方に所定空間を介して第二円筒鯛31を前後方向平行状に上方に配置している。
第一円筒部30の前端開口部を燃焼バーナ7の燃焼部と対向配置し、第二円筒部31の前端を板体で閉鎖し、第二円筒部31の終端側である前側下部に左右両側に向けて開口する開口部31aを所定間隔毎に設けている。
前記バーナケース6の前側面には制御部Sを内蔵した操作パネルUを設けている。操作パネルUの正面側には、図3に示すように張込スイッチ32・通風スイッチ33・乾燥スイッチ34・排出スイッチ35・停止スイッチ36の各運転スイッチを設けている。また、乾燥運転中の熱風温度・測定水分値・乾燥運転の終了までの残時間を順次切換え表示する液晶運転表示パネル45を設けている。
また、張込量を設定するための張込量スイッチ37・到達目標水分値を設定する水分設定スイッチ38・張込量スイッチ37及び水分設定スイッチ38の設定数値を表示する設定表示パネル39、設定表示パネル39の設定値を変更する数値増減スイッチ40を設けている。また、乾燥対象の穀物種類を設定する穀物設定スイッチ41・乾燥速度を設定する乾燥速度設定スイッチ42を設けている。
前記熱風室14には熱風室14内の温度を検出する熱風温度検出センサ43を、操作パネルUの適所には外気温度を検出する外気温度センサ44を設けている。
図5に示すように、制御部Sの入力側には入力インターフェースを経由して各種スイッチ,センサが接続され、出力側には出力インターフェイスを経由して各種モータ,駆動手段が接続されている。
次に、穀物の乾燥運転について図6のフローチャートに基づき概要説明する。
オペレータが張込スイッチ32をON操作すると、昇降機5及び上部ラセン15が駆動されて張込穀物を順次貯留室2内に張込む。そして、張込運転が終了すると、オペレータは張込量スイッチ37で張込穀粒量を設定し、水分設定スイッチ38で到達目標水分値(例えば14%)を設定し、穀物設定スイッチ41で対象穀物を設定し、乾燥速度設定スイッチ42で乾燥速度を設定する(S101)。
次いで、乾燥スイッチ34をON操作すると(S102)乾燥運転が開始され、ロータリバルブ17、下部ラセン18、昇降機5、上部ラセン15の循環系が駆動を開始すると共に(S103)、燃焼バーナ7が燃焼を開始する(S104)。
そして、燃焼バーナ7で生成される熱風は排風ファン10の吸引作用で遠赤外線放射体16の内部を通過し、第二円筒部31の終端側前側部の開口部31a,31a…から熱風室14に流入する。そして、熱風室14から網体で形成される穀物流下通路19内に流入し、穀物に作用する。そして、穀物から水分を奪った熱風は排風室8へ流入し、次いで排風ダクト9を経て排風ファン10により機外へ排風として排出される。 熱と水分を帯びた排風の一部は排風戻しダクト11を経て熱風室14に供給され、乾燥作業に再利用される。穀物は熱風と、遠赤外線放射体16から発生する遠赤外線の作用と、排風戻しダクト11から戻された排風により乾燥される。
さらに図6に基づき説明すると、制御部Sは、各部スイッチ操作情報やセンサの検出情報を読み込み(S105)、燃焼量制御運転を実行し(S106)、併せて排風調節弁制御手段Aを実行する(S107)。通常に乾燥制御し、そして、水分計54による検出水分値が予め設定した仕上水分値を下回ると(S108)、各部のモータを停止し乾燥終了する(S109)。
ここで、バーナの燃焼量制御について説明する。
本実施の形態の燃焼バーナ7はいわゆるガンタイプバーナであり、バーナ用送風ファン52で燃焼風を供給し、燃料タンク(図示せず)からポンプ50で繰り出した燃料をノズル49から噴霧し、イグナイタ51で発火し燃焼させる。なお、ポンプ50から燃焼バーナ7への燃料供給量は、比例制御弁53にて流量制御できる構成であり、穀物種類、予め設定スイッチ42で設定した乾燥速度と実際の乾燥速度の差、外気温度等に基づいて、制御部Sは所定単位時間毎にバーナの必要燃焼量を演算し、これに見合う燃料供給量を演算して上記比例制御弁53に燃料供給量指令信号を出力する構成である。なお、燃焼バーナ7は、機器固有の性能等によって予め設定されている燃料供給量Fa(リットル/時)を基準に、これよりも大なる燃料供給量を必要とする場合に、上記比例制御弁53に付与される制御信号に基づいて、必要な燃料供給量Fbに演算される構成としている(比例燃焼運転)。ところが、前記基準の燃料供給量Fa以下を必要とされる場合には、燃焼バーナ7は燃焼工程と燃焼停止工程を交互に行ういわゆる間欠燃焼運転に切り替えられる。そして、間欠燃焼運転における燃焼工程と停止工程の周期T(例えば60秒)を一定として、燃焼工程時間Tb、停止工程時間Tsを変更することによって基準の燃料供給量Fa以下の燃焼状態を調整できる構成としている。
図7の燃焼量−ファン回転数関係グラフに一例を示すように、前記の燃焼バーナ7の比例燃焼運転においては、バーナ用送風ファン52の回転数も燃料供給量の大小変更と比例的に増減制御される構成としている。また、間欠燃焼運転時、燃焼工程においては、該燃焼量−ファン回転数表の最低回転数Raを選択して回転制御する構成である。そして、間欠燃焼運転における停止工程では、予め設定した回転数を選択して回転させる構成として、間欠燃焼運転中継続してバーナ用送風ファン52を回転連動するよう構成している。なお、間欠燃焼運転における燃焼工程と停止工程のファン回転数は同一回転でもよく、異なる回転数としてもよい。
次いで、図8のフローチャートに基づき、戻し排風量調節制御手段について説明する。排風調節弁26による排風戻し量は、排風絶対湿度によって演算でき、そして、図9に示すように仮想排風絶対湿度と水分値には密接な関係にあるとの知見に基づき、実施例では検出水分値から仮想排風絶対湿度を求め、この仮想排風絶対湿度から必要な排風戻し量を演算するよう構成している(S201〜S203)。その結果現在の排風調節弁26位置(角度)に対して補正が必要であるか否か判定されるが(S204)、排風戻し量増加の必要があると判定されると(S205)、排風調節弁モータ26mを正転すべく出力する(S206)。S205で排風戻し量減少側の補正が必要と判定されると排風調節弁モータ26mを逆転すべく出力する(S207)。なお、図示省略するが、正転も逆転も必要ない場合も想定され、この場合には排風調節弁モータ26mへの正逆出力は出されない。
なお、排風調節弁26は上例のように、排風絶対湿度との関係で調節制御されるほか、設定された張込穀物量及び乾燥速度と、水分計54で測定される穀物水分値、外気温度等の条件に基づいて調節動作がなされる。例えば、乾燥初期には穀温を上昇させるべく機外排風の排風戻しダクト11側へ戻す割合を高くし、乾燥運転の継続により、水分計53で測定される水分値が低下するにつれて排風戻しダクト11側へ戻す割合を徐々に低下させ、到達目標水分値に近づくとほとんど全ての排風を機外に排出するように排風調節弁26を制御する場合等である。
本実施の形態では、排風調節弁26が全開の場合、すなわち、最も多くの排風量を排風戻しダクト11を経て熱風室14に供給した場合でも、排風が排風案内板22のスリット22aを通過したり、排風案内板22を取り付けていない部分の固定翼21の間を通過するため、熱風室14に供給される戻り排風の割合は全機外排風量の約4割程度である。
前記水分計54による水分検出は単粒測定可能に構成し、所定粒数毎に水分分布を判定できる構成としている。そして、所定粒数の水分ばらつき、例えば水分値分布幅を判定することによってばらつきの大小を判定し、この水分ばらつきが所定以上のときは、前記水分値-仮想排風絶対湿度関係グラフの標準ラインによる標準の排風戻し量に対して所定量少なく補正するよう構成する。このように構成すると、過剰な排風戻し量により結露の発生を防止できる。なお、図9に一例を示すが、標準ラインは水分ばらつきの無い又は所定以下の穀物を対象とし、ばらつき小(点線)、ばらつき大(一点鎖線)に示すように、ばらつきが大きくなるほど仮想排風絶対湿度を低下側補正している。
前記建屋Hにおいて壁部に吸気口63を備える。建屋H内で穀物乾燥機D1,D2又はD3を運転開始すると、排風ファン10の吸引作用でバーナケース6の外気取り入れ口から外気が取り込まれ、つまり、吸気口63から外気導入がなされ、一方穀物乾燥機D1,D2又はD3からの排風は穀物乾燥機D1,D2又はD3毎に建屋H壁部を貫通させた排風案内ダクト55d1,55d2,55d3にて建屋H外に排出される。ところで、穀物乾燥機D1,D2又はD3運転中、建屋H内においては稼働する穀物乾燥機D1,D2又はD3のバーナケース6の外気取り入れ口から外気を導入するとき、単一穀物乾燥機を稼働する場合には影響はないが、複数の穀物乾燥機の稼働の場合には外気取り入れ口からの導入空気流速・圧力・導入空気量に影響がある。例えば、穀物乾燥機D1が吸気口63に一番近く、次いで穀物乾燥機D2、最も遠い場所に穀物乾燥機D3が配置されている場合、穀物乾燥機D1、同D2、同D3の順に外気を取り込み易くなる。すなわち、図10に各種パラメータの傾向を示すように、吸気口63に近い側から穀物乾燥機D1,D2及びD3の順に設置し、これら全てを稼働しているものとすると、各穀物乾燥機に導入される直前の空気流速は、吸気口63に近い穀物乾燥機D1が最も影響を受け難いため流速(Vd1)は標準流速(Vd)に略近く、吸気口63からやや遠い穀物乾燥機D2、最も遠い穀物乾燥機D3の順に遅くなる(Vd2≒Vd-v2、Vd3≒Vd-v3、v2<v3)(同図(ロ))。この傾向より推定されることは、大気圧からの減圧Δp状況は、吸気口63に近い側が最も高く、穀物乾燥機D2、穀物乾燥機D3の順に低くなり(Δp1>Δp2>Δp3)(同図(ハ))、排風ファン10回転に対する導入空気損失量Δqは、穀物乾燥機D1から穀物乾燥機D2、D3の順に大となる(Δq1<Δq2<Δq3)(同図(ニ))。
上記傾向に鑑みて、建屋H内適宜箇所、又は各穀物乾燥機D1〜D3適所に減圧検出手段64d1,64d2,64d3、例えば風圧計65d1,65d2,65d3を設置し、検出出力を制御部Sd1,Sd2,Sd3にて演算処理し、減圧Δp1,Δp2,Δp3を算出する。すなわち、風圧計65d1,65d2,65d3の各検出出力p1,p2,p3によって排風ファン10の設定風量p0(D1,D2,D3のいずれも同じ能力の穀物乾燥機を設置する場合)に対する減圧Δp1(=p0-p1),Δp2(=p0-p2),Δp3(=p0-p3)を演算できる。この減圧状況から排風ファン10の設定回転数に対する導入空気損失量Δq1,Δq2,Δq3、換言すると設定風量に対する低下風量を演算できる。
前記風圧計65d1,65d2,65d3の各検出出力によって排風ファン10の設定風量q0に対する低下風量Δq1,Δq2,Δq3を演算できるから、作業者は各穀物乾燥機D1,D2,D3の乾燥風量の低下を判断することができる。
ところで、複数設置の穀物乾燥機D1,D2,D3の運転状況によって隣接する穀物乾燥機の減圧値に影響があり、図11に示すように、穀物乾燥機D1,D2,D3全部を運転する場合の減圧値Δp1,Δp2,Δp3とするとき、穀物乾燥機D1の運転OFFし穀物乾燥機D2,D3をONとすると、穀物乾燥機D2,D3の減圧状況Δp2´,Δp3´の関係は、図11(b)の一点鎖線で示すようにΔp1,Δp2を平行移動する状態と略等しくなる。また、穀物乾燥機D2の運転OFFし穀物乾燥機D1,D3をONとするときの、減圧状況Δp1″,Δp3″は、図11(c)の二点鎖線で示すように、Δp1″≒Δp1、Δp3´<Δp3″<Δp3の関係になる。なお、穀物乾燥機D3の運転OFFし穀物乾燥機D1,D2をONとするときの、減圧状況Δp2,Δp3は、全穀物乾燥機D1,D2,D3をONとするときの減圧ラインLに略一致する関係となる(図11(a)中点線)。
したがって、穀物乾燥機D1,D2,D3のそれぞれに設ける減圧検出手段64d1,64d2,64d3の減圧検出によって、他の穀物乾燥機の運転状況による影響を判定できる。
加えて、穀物乾燥機D1,D2,D3のそれぞれに設ける制御部Sd1,Sd2,Sd3に上記隣接の穀物乾燥機が運転状態にあるか否かを相互に情報連絡可能とすることによって当該穀物乾燥機の風量低下Δqは許容し得る低下状況か、あるいは他の原因による異常低下状況かを判定できる。
穀物乾燥機D1,D2,D3にそれぞれ備えた制御部Sd1,Sd2,Sd3は,導入空気損失量すなわち低下風量Δq1,Δq2,Δq3を演算し、その値に基づいて排風ファン10の回転数を上昇制御するよう構成するものである。このように構成すると、低下した乾燥風量を上昇制御することによって、適正な乾燥運転を実行できる。
また、低下風量Δqの値に基づいて燃焼バーナ7の燃焼量を低下させるよう構成するものである。このように構成すると、乾燥風量に対応した燃焼量に制御することによって、適正な乾燥運転を実行できる。
前記減圧検出手段64d1,64d2,64d3としては、前記風圧計65d1,65d2,65d3によって演算する際に、大気圧を加味することにより、減圧検出の精度ひいては風量低下演算の精度を向上できる。
また、前記減圧検出手段64d1,64d2,64d3としては、前記風圧計65d1,65d2,65d3によって演算する方法のほかに、以下の風量低下判定手段56によって行うこともできる。つまり、図12につき説明すると、縦軸を温度の高低とし、横軸を側面から見た熱風室14の内部に見立て、正常な乾燥運転時における熱風室14内の温度分布を示す標準線H1と、風量が低下したときの温度分布を示す線H2のグラフである。標準線H1では熱風室14の後部の温度が高くなっており、H2では風量低下に起因して熱風室14の後部の温度が低くなると共に熱風室14の前部の温度が上昇していることを示す。
すなわち、入口側に配置の前側熱風温度センサ43fと、出口側に配置の後側熱風温度センサ43rと、外気温度センサ44とを設け、この外気温度センサ44による外気温度To基準の対外気熱風温度Tfo,Troについて、両熱風温度センサによる対外気熱風温度の基準比率Po=Tro/Tfoが所定の基準値αo以下であれば風量低下の判定結果を出力する風量低下判定手段56を設ける。
なお、上記の風量低下判定手段56としては、外気温度を対象外とした基準比率P=Tr/Tfが所定の基準値α以下で風量低下を判定することもできる。
また、風量低下判定手段56としては、上記のほか、感知アクチュエータとポテンショメータとからなる風圧センサ形態としてもよい。
風量低下判定手段56によると、乾燥室3ない流通の熱風の状況から低下風量を演算するものであるから、より適正な風量低下を検出できる。
次いで、穀物乾燥機に共通の集塵装置を接続した構成について、図14に基づき説明する。穀物乾燥機D1,D2,D3の各排風案内ダクト55d1,55d2,55d3を集合させた集合ダクト55Tから案内された排風は、集塵装置57の入り口部に構成されるミスト発生手段58によるミストによって含まれる塵埃が捕集され、塵埃の除去された排風は排風口59から解放され、捕集された塵埃は底部の水槽に落下する構成としている。そして、集合ダクト55T途中には風量検出手段60を配置する。風量検出手段60の風量が変動する場合以下のような事態と判断することができる。例えば、穀物乾燥機D1,D2,D3の運転台数を確認し、インバータ付き集塵ファン61の回転数を最適風量が保てるよう制御するものである。
また、乾燥作業に伴って集塵装置57を作動すると、排風案内ダクト55内の風量検出手段60は所定風量を検出することができるが、何らの原因で排風案内ダクト55や集塵装置57側に不具合が生じて円滑な排風流通が阻害されると、風量低下を来し、風量検出手段60は風量低下を出力する。このような場合には、熱風室14の風量低下同様に、排風調節弁制御と風量低下時対応乾燥制御を行うことによって、乾燥機本体内に過剰な排風量を戻すことによる不具合を防止でき、適正な乾燥作業を継続できる。風量検出手段60としては、例えば感知アクチュエータとポテンショメータとからなる風圧センサ形態とする。
図15は、穀物乾燥機D1,D2,D3の夫々に配設された制御部Sd1,Sd2,Sd3の情報を授受できる運転情報管理システムを示すものである。前記穀物乾燥機D1,D2,D3が運転状態であるか否かの運転台数情報、ON状態の穀物乾燥機から運転経過情報や穀物水分情報等の運転情報を確認できる。
一台のタブレット等の管理用携帯端末Tと前記制御部Sd1,Sd2,Sd3とを近距離無線通信手段で通信可能に設ける。管理用携帯端末Tが接続する前記制御部Sd1,Sd2,Sd3を順次選択する構成であり、穀物乾燥機1台ずつ運転情報を収集するようになっている。
管理用携帯端末Tに入力された複数の穀物乾燥機D1,D2,D3の運転情報は作業者が所持する携帯端末W1,W2にインターネット等の無線通信回線Mを介して送信される。このような運転情報管理システムを利用することで、複数の穀物乾燥機D1,D2,D3の運転情報を離れた位置で取得することができる。
9 燃焼バーナ
10 排風ファン
64d1 減圧検出手段
64d2 減圧検出手段
64d3 減圧検出手段
D1 穀物乾燥機
D2 穀物乾燥機
D3 穀物乾燥機
H 建屋
Sd1 制御部
Sd2 制御部
Sd3 制御部
q0 設定風量
Δq1 低下風量
Δq2 低下風量
Δq3 低下風量

Claims (3)

  1. 建屋(H)内に複数の穀物乾燥機(D1,D2,D3)を配置した穀物乾燥装置において、前記複数の穀物乾燥機(D1,D2,D3)の内の各穀物乾燥機(D1,D2,D3)に減圧検出手段(64d1,64d2,64d3)を設け、前記減圧検出手段(64d1,64d2,d3)の減圧検出に基づいて前記各穀物乾燥機(D1,D2,D3)の排風ファン(10)の設定回転数における風量(q0)に対する低下風量(Δq1,Δq2,Δq3)を演算する制御部(Sd1,Sd2,Sd3)を備えたことを特徴とする穀物乾燥装置。
  2. 前記各穀物乾燥機(D1,D2,D3)の低下風量(Δq1,Δq2,Δq3)に基づいて前記排風ファン(10)回転数を上昇制御するよう構成した請求項1に記載の穀物乾燥装置。
  3. 前記各穀物乾燥機(D1,D2,D3)の低下風量(Δq1,Δq2,Δq3)に基づいて燃焼バーナ(7)の燃焼量を低下制御するよう構成した請求項1に記載の穀物乾燥装置。
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