以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<第1実施形態>
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る回答情報収集システム1の全体構成を説明する。図1は、第1実施形態に係る回答情報収集システム1の構成の一例を示す図である。回答情報収集システム1においては、回答情報収集装置2とユーザ端末3とがネットワーク4を介して通信可能に接続されている。なお、図1ではユーザ端末3を3つ図示しているが、ユーザ端末の数は3つに限られない。
本発明は、回答収集システム1に含まれる回答情報収集装置2及びユーザ端末3などのコンピュータによって実行される各種の処理(ステップ)を含む回答情報収集方法の発明として捉えることも可能である。また、少なくとも本発明の目的を達成することが可能であれば、本実施形態で説明する各種の処理(ステップ)の一部が省略されてもよい。
回答情報収集装置2は、プログラムの演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)などの演算装置、コンピュータプログラム又はデータなどを記憶するRAM、ROM及びハードディスクドライブなどの記憶装置、インターネット又はLANなどのネットワーク4を介してデータを送受信する通信装置などを備えるコンピュータである。回答情報収集装置2では、前記演算装置によって各種の処理が実行されることにより当該回答情報収集装置2の動作が制御される。
ユーザ端末3は、ユーザが所有する通信端末であり、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。
次に、引き続き図1を参照して、本実施形態に係る回答情報収集装置2の機能構成について説明する。図1に示すように、回答情報収集装置2は、回答要求部21、回答受理部22及び追加回答要求部23を備える。具体的に、回答情報収集装置2は、前記記憶装置に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行することにより、回答要求部21、回答受理部22及び追加回答要求部23として機能する。また、回答要求部21、回答受理部22及び追加回答要求部23の一部又は全部が回路モジュールで構成されていてもよい。なお、情報提供装置2は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、回答情報収集装置2が複数の演算装置を備えており、当該回答情報収集装置2で実行される各種の処理は、複数の演算装置によって分散して実行されてもよい。
回答要求部21は、ユーザ端末3に対して回答情報の送信要求を行う。以後、回答要求部21による回答情報の送信要求を単に「回答要求」ともいう。
「回答情報」とは、質問、提案、又は要望などに対する回答となる情報である。回答情報の送信要求を行う手段は特に限定されない。例えば、ユーザ端末3に対して、質問事項を記載したメールを送信してもよい。また、質問事項を掲載したインターネット上のサイトのURLをメールで送信し、ユーザ端末3の所有者に対して当該URLへアクセスするよう促してもよい。ユーザ端末3がパーソナルコンピュータ又はスマートフォンの場合は、ユーザ端末3にインストールされているアプリケーションを介して、質問事項又は上記URLがユーザ端末3に表示されるようにしてもよい。
ユーザ端末3がスマートフォンの場合は、プッシュ通知機能を利用して、質問事項又は上記URLを通知してもよい。また、質問事項などを表示したプッシュ通知の中に返信フィールドを設けておき、ユーザがプッシュ通知の中から回答情報を返信できるようにしてもよい。ユーザは簡便且つ気軽に回答情報を送信することができ、これにより多数の回答情報を収集することが可能となる。
回答受理部22は、図1に示すように受信部221及び判定部222を備える。受信部221は、ユーザ端末3からの回答情報を受信する。受信部221は、例えば、ユーザ端末3から送信されたメールを受信することにより回答情報を受信してもよく、インターネット上のサイトを介して回答情報を受信してもよい。
判定部222は、回答情報についての判定を行う。判定部222は、例えば、受信部221が回答情報を受信したか否かを判定する。また、判定部222は、回答情報の受信を待つために設定された「待ち時間」を記憶することができ、当該待ち時間が終了したか否かの終了判定を行うことができる。また、判定部222は、待ち時間の終了前に受信部221が回答情報を受信したか否かを判定することができる。
待ち時間は、回答要求部21が回答要求を行う前に設定されてもよい。また、設定された待ち時間はその後に変更されてもよく、その場合、回答要求部21により既に実行された回答要求の結果得られた回答実績に基づいて設定されてもよい。「回答実績」とは、回答情報に関連する実績であり、回答数、回答時間、回答率などをいう。
追加回答要求部23は、回答受理部22の判定結果に応じて、回答情報の送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末3に対して回答情報の送信要求を行う。以後、追加回答要求部23による回答情報の送信要求を単に「追加回答要求」ともいう。
追加回答要求部23は、受信部221が受信した回答情報の累積数が最終目標回答数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かを判断し、最終目標回答数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、更に別のユーザ端末3に対して追加回答要求を行う。
「最終目標回答数」は、受信部221が受信する回答情報の累積数の最終的な目標数であり、任意で設定することができ、本実施形態に係る回答要求部21が回答要求を行う前に追加回答要求部23に設定されている。設定された最終目標回答数は、その後に変更されてもよい。
所定終了時間も同様に、回答要求部21が回答情報の送信要求を行う前に追加回答要求部23に設定されている。「所定終了時間」とは、追加回答要求部23が追加回答要求の処理を終了する時間のことをいう。例えば、「2015年11月1日12時00分」といったように特定の日時を所定終了時間として設定することができる。また、回答要求部21が回答情報の送信要求を行った時点からの経過時間を「所定終了時間」として設定してもよく、例えば、「回答要求部21が回答情報の送信要求を行った時点から3時間後」を所定終了時間としてもよい。設定された所定終了時間は、その後に変更されてもよい。
更に、追加回答要求部23は、既に回答情報の送信要求を受けているが、回答情報の送信をまだ行っていない未回答ユーザが所有するユーザ端末に対して回答情報の送信要求を行うこともできる。
上記回答受理部22の判定部222に設定される待ち時間は、追加回答要求部23により既に実行された回答情報の送信要求の結果得られた回答実績に基づいて設定されてもよい。
また、回答要求部21及び追加回答要求部23は、待ち時間が終了した時点で回答情報を送信していないユーザの回答権を喪失させることができる。
「回答権」とは、回答要求部21及び追加回答要求部23がユーザ端末3に回答情報の送信要求を行うことにより、当該ユーザ端末3を所有するユーザに付与される、回答情報を送信する権利のことである。回答権の付与及び喪失の詳細については後述する。
本実施形態に係る回答情報収集装置2は、更に、ユーザ情報記憶部24を備えることができる。ユーザ情報記憶部24は、ユーザ端末3に関する情報及びユーザ端末3を所有するユーザに関する情報を記憶する。ユーザ端末3に関する情報には、電話番号、メールアドレス、IPアドレスなどの情報が含まれる。ユーザに関する情報には、ユーザの年齢、性別、趣味、職業などの属性情報、或いは、現在地、購入履歴などが含まれる。この場合、回答情報収集装置2は、ユーザ情報記憶部24からユーザ情報を抽出するユーザ抽出部25を備えてもよい。ユーザ抽出部25は、回答要求部21及び追加回答要求部23により既に実行された回答情報の送信要求の結果得られた回答実績に応じてユーザを抽出してもよい。
また、本実施形態に係る回答情報収集装置2は、特典付与部26を備えることができる。特典付与部26は、回答受理部22の結果に応じて、回答情報を送信したユーザに対して特典を付与する。
回答情報収集装置2は、更に、通知部27を備えることができる。通知部27は、判定部222に設定された待ち時間が終了する前に、回答情報を送信していないユーザ端末3に対して、回答情報の送信を行うよう促すための通知を行う。例えば、通知部27は、待ち時間終了までの残り時間を通知することができる。これにより、ユーザが回答情報を送信し忘れる事態を防止して、より多くの回答情報を収集することが可能となる。
次に、図2を参照して、第1実施形態に係る回答情報収集システム1における処理の流れを説明する。図2は、第1実施形態に係る回答情報収集システム1における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず、回答情報収集装置2の回答要求部21がユーザ端末31に回答情報の送信要求を行う(ステップS101)。
ユーザ端末31は回答情報を送信し、当該回答情報を回答情報収集装置2の受信部221が受信する(ステップS102)。回答情報収集装置2の判定部222は、受信した回答情報についての判定を行い(ステップS103)、その判定結果に応じて、追加回答要求部23は、回答情報の送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末32に対して回答情報の送信要求(追加回答要求)を行う(ステップS104)。ユーザ端末32は回答情報を送信し、当該回答情報を回答情報収集装置2の受信部221が受信する(ステップS105)。回答情報収集装置2の判定部222は、受信した回答情報についての判定を行い(ステップS106)、その判定結果に応じて、追加回答要求部23が別のユーザ端末33に対して追加回答要求を行う(ステップS107)。
ここまでは、ユーザ端末3が回答情報を送信した場合における処理の流れを説明したが、逆にユーザ端末31が回答情報を送信しない場合もある。つまり、図2に示すように、判定部222がユーザ端末33から回答情報を受信しないと判定した場合に(ステップS108)、別のユーザ端末34に対して追加回答要求を行う場合もある(ステップS109)。
その後は同様にして追加回答要求が繰り返し行われ、最終目標回答数に達した場合又は所定終了時間に達した場合(ステップS110)、処理が終了する。
次に、図3を参照して、第1実施形態に係る回答情報収集方法を説明する。図3は、第1実施形態に係る回答情報収集方法の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、回答要求部21は、ユーザ端末3に対して回答情報の送信要求を行う「回答要求ステップ」を実行する(ステップS201)。次に、回答受理部22は、ユーザ端末3からの回答情報の受信及び判定を行う「回答受理ステップ」を実行する。具体的には、回答受理部22の判定部222は、受信部221がユーザ端末3から回答情報を受信したか否かを判定する(ステップS202)。判定部222が回答情報を受信したと判定した場合(ステップS202:Yes)、追加回答要求部23は、受信した回答情報の累積数が最終目標回答数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かを判断し(ステップS203)、達していないと判断した場合(ステップS203:No)、追加回答要求部23は、送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末3に対して回答情報の送信要求を行う「追加回答要求ステップ」(ステップS204)を実行する。
最終目標回答数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、ステップS202、S203及びS204を繰り返し、最終目標回答数に達した場合又は所定終了時間に達した場合(ステップS203:Yes)、処理を終了する。例えば、受信した回答情報の累積数が最終目標回答数に達するまで、前記送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末2に対して前記回答情報の送信要求を行うための前記ステップS202〜S204が繰り返し実行される場合には、最終目標回答数の回答を正確に収集することが可能である。
一方で、判定部222が回答情報を受信していないと判定した場合(ステップS202:No)、追加回答要求ステップ(ステップS204)に進む。
追加回答要求ステップ(ステップS204)においては、送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末3に加えて、更に、既に送信要求を受けているが回答情報の送信をまだ行っていない未回答のユーザが所有するユーザ端末3に対して追加回答要求を行ってもよい。
これにより、追加回答要求を行う対象となるユーザ数が増えるため、より多くの回答情報を収集することができる。
次に、図4を参照して、第1実施形態の第1変形例に係る回答情報収集方法を説明する。
本変形例においては、判定部222は、回答情報の受信を待つために設定された待ち時間を記憶している。判定部222が待ち時間が終了したと判定した場合に、追加回答要求部23は追加回答要求ステップを実行する。
図4は、第1実施形態の第1変形例に係る回答情報収集方法の手順の一例を示すフローチャートである。図4に示すように、回答要求部21は、ユーザ端末3に対して回答情報の送信要求を行う回答要求ステップを実行する(ステップS301)。回答受理部22の判定部222は、受信部221がユーザ端末3から回答情報を受信したか否かを判定する(ステップS302)。
判定部222が回答情報を受信したと判定した場合(ステップS302:Yes)、追加回答要求部23は、受信した回答情報の累積数が最終目標回答数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かを判断し(ステップS303)、達していないと判断した場合(ステップS303:No)、待ち時間の終了を待つ。
判定部222が待ち時間の終了判定をすると(ステップS304)、追加回答要求部23は、送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末3に対して回答情報の送信要求を行う、追加回答要求ステップ(ステップS305)を実行する。最終目標回答数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、ステップS302、S303、S304及びS305を繰り返し、最終目標回答数に達した場合又は所定終了時間に達した場合(ステップS303:Yes)、処理を終了する。
一方で、判定部222が回答情報を受信していないと判定した場合(ステップS302:No)、待ち時間の終了判定がなされると(ステップS304)、追加回答要求ステップ(ステップS305)に進む。
このように、本変形例に係る回答情報収集方法では、待ち時間終了までに回答情報を受信しない場合、追加回答要求ステップが実行される。そのため、待ち時間終了までに回答情報を送信しないユーザは回答情報を送信する可能性が少ないユーザであると判断して、別のユーザ端末に対して回答情報の送信要求を行うことが可能であるため、回答情報の収集をより効率的に行うことができる。また、前記回答情報の収集が、ある程度の期間内に集中して実行されることになるため、ユーザ端末3と回答情報収集装置2との間のトラフィック量(通信量)、又は回答情報収集装置2の処理負荷などを容易に想定することが可能である。これにより、例えば回答情報収集装置2から複数の質問事項について、回答要求をユーザ端末3に送信する際の送信タイミングを、前記トラフィック量又は前記処理負荷を考慮して容易に決定することが可能である。換言すれば、予め想定される前記質問事項の送信頻度又は前記回答要求の送信数などについて必要な前記トラフィック量又は前記処理負荷が許容される範囲で、回答情報収集装置2のスペックを簡素化することが可能である。
次に、図5を参照して、第1実施形態の第2変形例に係る回答情報収集方法を説明する。
本変形例においては、上述の第1変形例と同様に、判定部222が回答情報の受信を待つために設定された待ち時間を記憶している。判定部222が待ち時間の終了前に回答情報を受信したと判定した場合に、追加回答要求部23は追加回答要求ステップを実行する。
図5は、第1実施形態の第2変形例に係る回答情報収集方法の手順の一例を示すフローチャートである。図5に示すように、回答要求部21は、ユーザ端末3に対して回答情報の送信要求を行う回答要求ステップを実行する(ステップS401)。回答受理部22の判定部222は、待ち時間が終了したか否かを判定する(ステップS402)。
判定部222は、待ち時間が終了していないと判定した場合(ステップS402:No)、回答情報を受信したか否かを判定する(ステップS403)。判定部222が回答情報を受信していないと判定した場合(ステップS403:No)、ステップS402に戻る。判定部222が回答情報を受信したと判定した場合(ステップS403:Yes)、追加回答要求部23は、回答情報の累積数が最終目標回答数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かを判断し(ステップS404)、達していないと判断した場合(ステップS404:No)、追加回答要求部23は、送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末3に対して回答情報の送信要求を行う、追加回答要求ステップ(ステップS405)を実行する。最終目標回答数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、ステップS402、S403、S404及びS405を繰り返し、最終目標回答数に達した場合又は所定終了時間に達した場合(ステップS404:Yes)、処理を終了する。
一方で、判定部222が、待ち時間が終了したと判定した場合(ステップS402:Yes)、追加回答要求ステップ(ステップS405)に進む。
本変形例に係る回答情報収集方法では、回答情報を受信した場合には、待ち時間の終了を待つことなく別のユーザ端末に対して回答情報の送信要求が行われる。そのため、単位時間当たりの回答情報収集数が増加して、より短時間で最終目標回答数の回答情報を収集することが可能である。また、所定終了時間に達するまでに、より多くの回答情報を収集することが可能である。
前述した第1実施形態の第1変形例及び第2変形例に係る回答情報収集方法において、待ち時間の長さは特に限定されない。例えば、スマートフォンのプッシュ通知機能を利用して回答情報の送信要求を行う場合には5分とし、パーソナルコンピュータに対してメール送信することにより回答情報の送信要求を行う場合には1時間とするなど、ユーザ端末3の種類又は回答情報の送信要求手段などに応じて待ち時間が異なっていてもよい。
また、待ち時間は、質問事項などの内容に応じて設定してもよい。例えば、簡単な質問事項であり、ユーザが回答情報を送信するまでに時間を要しないと想定される場合には待ち時間を短く、逆に、質問事項が多岐に渡り、ユーザが回答情報を送信するまでに時間を要すると想定される場合には待ち時間を長く設定することができる。具体的には、判定部22が、前記質問事項の数が多い場合に前記質問事項の数が少ない場合に比べて長くなるように前記待ち時間を自動的に変更することが考えられる。
更に、待ち時間は、回答要求部21が回答要求ステップを行う前に設定されてもよく、回答要求部21及び/又は追加回答要求部23により既に実行された回答情報の送信要求の結果得られた回答実績に基づいて設定されてもよい。
例えば、最終目標回答数の回答情報を短期間で収集したい場合において、回答数が当初の想定よりも少ないときは、待ち時間を短縮して、単位時間当たりにより多くのユーザ端末に対して追加回答要求を行うことにより、より効率的に情報収集を行うことができる。
次に、他の変形例について説明する前に、本実施形態に係る回答情報収集方法を、ユーザが有する回答権の観点から更に説明する。
本実施形態に係る回答情報収集方法においては、回答情報収集装置2がユーザ端末3に対して回答情報の送信要求を行うことにより、回答情報の送信要求を受けたユーザ端末3を所有するユーザは、回答情報収集装置2に対して回答情報を送信する権利、即ち「回答権」を得る。このように、回答要求ステップ及び追加回答要求ステップは、回答情報の送信要求を行うステップであるとともに、ユーザに回答権を付与するステップであるといえる。
本実施形態に係る回答情報収集方法の他の変形例では、ユーザに回答権を付与するだけでなく、回答要求ステップ及び/又は追加回答要求ステップにおいて、待ち時間が終了した時点で回答情報を送信していないユーザの回答権を喪失させてもよい。
より詳細には、回答要求部21及び追加回答要求部23がユーザ端末3に対して回答情報の送信要求を行うことによりユーザ端末3を所有するユーザに対して回答権を付与した後、待ち時間終了時点でそのユーザが回答情報を送信していないと判定部222が判定した場合に、回答要求部21及び/又は追加回答要求部23はそのユーザの回答権を喪失させることができる。
回答権を喪失させる手段は特に限定されない。例えば、回答権を喪失したユーザが所有するユーザ端末からの回答情報を回答情報収集装置2が受信しないように設定されていてもよい。また、インターネット上のサイトを介して回答情報を収集する場合には、当該サイトにおいて、回答権を喪失したユーザが所有するユーザ端末3からのアクセスを拒否するように設定されていてもよい。
次に、図6を参照して、第1実施形態の第3変形例に係る回答情報収集システム1における回答情報収集方法を、ユーザが有する回答権の観点から説明する。図6は、第1実施形態の第3変形例に係る回答情報収集方法における回答権付与の流れの一例を模式的に示す図である。本変形例に係る回答情報収集方法は、回答要求ステップ及び追加回答要求ステップにおいて、待ち時間が終了した時点で回答情報を送信していないユーザの回答権を喪失させる。
図6において、矢印Xは、回答要求ステップを実行した場合における回答権付与の流れを示している。矢印Yは、追加回答要求ステップを実行した場合における回答権付与の流れを示している。まず、回答要求ステップが実行されると、回答権はユーザ1に付与される。次に追加回答要求ステップが実行されると、ユーザ1が有していた回答権は喪失され、回答権はユーザ2に付与される。次に追加回答要求ステップが実行されると、ユーザ2が有していた回答権は喪失され、回答権はユーザ3に付与される。その後、最終目標回答数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、回答権の喪失と付与が繰り返される。
本変形例に係る回答情報収集方法において、ユーザは、待ち時間が終了するまでに回答情報を送信しなければ、回答権を喪失してしまうため、より迅速に回答情報を送信するようになる。その結果、短時間でより多くの回答情報を収集することが可能となる。
上記待ち時間は、判定部22によって回答実績に基づいて設定されてもよい。例えば、回答情報の送信要求数に対する回答数の割合を回答率として算出し、当該回答率が低い場合は、待ち時間が短すぎるために多くのユーザが回答情報送信前に回答権を喪失していると考えられる。そこで、判定部22は、前記回答率を算出し、当該回答率が低くなるほど待ち時間をより長く設定することにより、回答率を高め、回答情報の収集効率を上げることが可能である。
更に、図示はしないが、本実施形態に係る回答情報収集方法は、回答要求ステップ及び/又は追加回答要求ステップにおいて回答情報の送信要求を行うユーザを、ユーザ抽出部25がユーザ情報記憶部24から抽出し、選定してもよい。ユーザ抽出部25は、ユーザ情報記憶部24に記憶されているユーザの年齢、性別、趣味、職業といった様々な属性情報、或いは、現在地、購入履歴などを参照してユーザを抽出することができる。これにより、ユーザに回答を依頼する質問提案、要望などの内容に応じて、回答を送信してくれる可能性のより高いユーザに絞り込んで回答情報の送信要求を行うことができ、結果としてより効率的に回答情報を収集することが可能となる。
また、ユーザ抽出部25により回答情報の送信要求を行うユーザを絞り込むことで、より希望に合致した回答情報を収集することも可能である。例えば、「自分の好みに合うお店を紹介してほしい」という場合に、自分と同世代の年齢で、同じ性別で、趣味が似ているユーザを抽出して回答情報の送信要求を行うことにより、希望に合致した回答が得られる可能性が高まる。
本実施形態に係る回答情報収集方法は、更に、回答受理部22が実行する回答受理ステップの結果に応じて、特典付与部26が回答情報を送信したユーザに対して特典を付与してもよい。ユーザは特典付与を目的として回答情報の送信要求をより積極的に行うようになり、より多くの回答情報を収集することが可能となる。特典の内容は特に限定されず、例えば、ポイントの付与、割引クーポン又は無料券の提供、或いは、ユーザランクアップなどが挙げられる。
特典は、回答情報を送信したユーザに対して一律に付与されてもよいが、ユーザが回答情報の送信要求を受けてから回答情報を送信するまでの時間に応じて、特典の内容が変更されてもよい。情報収集の効率を上げる観点からは、回答情報を送信するまでの時間が短いほど、より大きな特典が付与されることが考えられる。これにより、大きな特典を目当てとしたユーザは迅速に回答情報を送信するようになり、より短時間で多数の回答情報を収集することができる。
また、本実施形態に係る回答情報収集方法は、更に、判定部222に設定された待ち時間が終了する前に、回答情報を送信していないユーザ端末3に対して、回答情報の送信要求を行うよう促すための通知を行ってもよい。例えば、待ち時間終了までの残り時間を通知することができる。これにより、ユーザが回答情報を送信し忘れる事態を防止して、より多くの回答情報を収集することが可能となる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態に係る回答情報収集方法では、回答情報の送信要求を行う対象を、複数のユーザ端末3によって構成されたグループ30とする。なお、以後の実施形態は、第1実施形態と異なる点について説明し、同様の点は同じ符号を付すなどして説明を割愛する。
まず、図7を参照して、第2実施形態に係る回答情報収集システム10の全体構成を説明する。図7は、第2実施形態に係る回答情報収集システム10の構成の一例を示す図である。
グループ30は、複数のユーザ端末3によって構成されたグループであり、回答情報収集装置2はグループ30に対して回答情報の送信要求を行う。
次に、引き続き図7を参照して、第2実施形態に係る回答情報収集装置2の機能構成について説明する。
回答要求部21は、グループ30に対して回答情報の送信要求を行う。回答受理部22の判定部222は、待ち時間の終了前に、受信部221における回答情報の受信状態が所定の条件を満たしたか否かを判定することができる。
所定条件は、判定部222に設定され、回答要求部21が回答要求を行う前に設定されてもよく、設定後に変更されてもよい。
上記所定条件は、グループ30内の回答数又は回答率とすることが考えられる。「グループ内の回答率」とは、グループに属するユーザ端末数に対する、回答情報を送信したユーザ端末数の割合をいう。また、判定部222に設定される待ち時間は、グループ30に属するユーザ端末3の数に基づいて設定されてもよい。
追加回答要求部23は、回答受理部22の判定結果に応じて、回答情報の送信要求をまだ行っていない別のグループに対して回答情報の送信要求を行うことができる。
次に、図8を参照して、第2実施形態に係る回答情報収集方法を説明する。図8は、第2実施形態に係る回答情報収集方法の手順の一例を示すフローチャートである。回答要求部21は、グループ30に対して回答情報の送信要求を行う回答要求ステップを実行する(ステップS501)。回答受理部22の判定部222は、待ち時間が終了したか否かを判定する(ステップS502)。
判定部222は、待ち時間が終了していないと判定した場合(ステップS502:No)、回答情報の受信状態が所定条件を満たしたか否かを判定する(ステップS503)。判定部222が所定条件を満たしていないと判定した場合(ステップS503:No)、ステップS502に戻る。判定部222が所定条件を満たしていると判定した場合(ステップS503:Yes)、追加回答要求部23は、回答情報の累積数が最終目標回答数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かを判断し(ステップS504)、達していないと判断した場合(ステップS504:No)、追加回答要求部23は、送信要求をまだ行っていない別のグループに対して回答情報の送信要求を行う、追加回答要求ステップ(ステップS505)を実行する。最終目標回答数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、ステップS502、S503、S504及びS505を繰り返し、最終目標回答数に達した場合又は所定終了時間に達した場合(ステップS504:Yes)、処理を終了する。
一方で、判定部222が、待ち時間が終了したと判定した場合(ステップS502:Yes)、追加回答要求ステップ(ステップS505)に進む。
上記追加回答要求ステップ(ステップS505)において、送信要求をまだ行っていない別のグループ30に加えて、更に、既に送信要求を受けているが回答情報の送信をまだ行っていない未回答のユーザが所有するユーザ端末3に対して追加回答要求を行ってもよい。
これにより、追加回答要求を行う対象となるユーザ数が増えるため、より多くの回答情報を収集することができる。
上記ステップS503における所定条件は、例えば、グループ30内の回答数又は回答率とすることができ、所定の回答数又は回答率に達した場合に次の処理(ステップS504)に進んでもよい。
これにより、回答数又は回答率が低いグループは、回答情報を送信するユーザが少ないグループであると判断して、別のグループに回答情報の送信要求を行うことが可能であるため、回答情報の収集をより効率的に行うことができる。
上記ステップS502における待ち時間は、グループ30に属するユーザ端末3の数に基づいて設定されてもよい。グループ30に属するユーザ端末3の数が多い場合、待ち時間を長くすることが考えられる。
これにより、待ち時間終了前に回答情報を送信することなく回答権を喪失してしまうユーザの数を低減することができ、より多くの回答情報を収集することが可能となる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態に係る回答情報収集方法は、複数のユーザ端末及び/又はグループに対して回答要求ステップが行われ、回答要求ステップ及び追加回答要求ステップにおいて、待ち時間が終了した時点で回答情報を送信していないユーザの回答権を喪失させる。その後、上記複数のユーザ端末及び/又はグループのそれぞれから、送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末、又は送信要求をまだ行っていない複数の別のユーザ端末によって構成されたグループに対して、追加回答要求ステップが並列で実行される。
なお、グループに対して回答要求ステップ及び追加回答要求ステップを実行する場合においては、グループに属する全ユーザ端末から回答情報の送信がなかったものとして、グループ内の全ユーザの回答権を喪失させた場合を図示する。回答権の喪失は、待ち時間が終了した時点で回答情報を送信していないユーザ単位で行われ、グループ単位で行われるものではない。後述する第4実施形態〜第6実施形態においても同様である。
図9を参照して、第3実施形態に係る回答情報収集方法を、ユーザが有する回答権の観点から説明する。図9は、第3実施形態に係る回答情報収集方法における回答権付与の流れの例を模式的に示す図である。
図9において、矢印X及び矢印Yは図6と同様に回答権付与の流れを示している。図9Aは、複数のユーザに対して回答要求ステップが実行される場合の一例である。図9Bは、複数のグループに対して回答要求ステップが実行される場合の一例である。図9Cは、ユーザ及びグループに対して回答要求ステップが実行される場合の一例である。
図9に示すように、同時に並列で回答情報の送信要求を行うことができるため、最終目標回答数の回答情報をより短時間で収集することが可能である。なお、図9A〜図9Cには回答権付与の流れを2列ずつ示しているが、列の数は2列に限られず、3列以上であってもよく、最終目標回答数と同数であってもよい。後述する第4実施形態〜第6実施形態においても同様である。
また、追加回答要求部23は、回答情報の累積数が最終目標回答数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かの判断を列ごとに行うことができ、最終目標回答数に達した列又は所定の終了時間に達した列は処理を終了することが可能である。後述する第4実施形態〜第6実施形態においても同様である。
最終目標回答数の回答情報をより短時間で収集する観点からは、図9Aに示すように、複数のユーザを対象として回答要求ステップ及び追加回答要求ステップを並列で実行することが考えられる。グループを設定する必要がなく、簡便かつ迅速に回答情報を収集することができるからである。この場合、より短時間で無駄なく回答情報を収集するため、並列で実行する際の列の数を最終目標回答数と同数にすることが考えられる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態に係る回答情報収集方法は、複数のユーザ及び/又はグループに対して追加回答要求ステップが行われ、回答要求ステップ及び追加回答要求ステップにおいて、待ち時間が終了した時点で回答情報を送信していないユーザの回答権を喪失させる。
図10を参照して、第4実施形態に係る回答情報収集方法を、ユーザが有する回答権の観点から説明する。図10は、第4実施形態に係る回答情報収集方法における回答権付与の流れの例を模式的に示す図である。
図10において、矢印X及び矢印Yは図6と同様に回答権付与の流れを示している。図10Aは、追加回答要求ステップが複数のユーザに対して実行される場合の一例である。図10Bは、追加回答要求ステップが複数のグループに対して実行される場合の一例である。図10Cは、追加回答要求ステップがユーザ及びグループに対して実行される場合の一例である。図10Dは、2回目以降の追加回答要求ステップが複数のユーザに対して実行される場合の一例である。
図10に示す例では、追加回答要求ステップで回答情報の送信要求を行う対象となるユーザ及びグループの数を、回答要求ステップの回答実績に応じて増加させることが可能である。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態に係る回答情報収集方法は、複数のユーザに対して追加回答要求ステップが行われ、回答要求ステップ及び追加回答要求ステップにおいて、待ち時間が終了した時点で回答情報を送信していないユーザの回答権を喪失させる。追加回答要求ステップでは、回数を重ねるごとに回答情報の送信要求を行う対象となるユーザの数を増加させる。
次に、図11を参照して、第5実施形態に係る回答情報収集方法を、ユーザが有する回答権の観点から説明する。図11は、第5実施形態に係る回答情報収集方法における回答権付与の流れの一例を模式的に示す図である。
図11において、矢印X及び矢印Yは図6と同様に回答権付与の流れを示している。回答要求ステップが実行されると、ユーザ1に回答権が付与される。1回目の追加回答要求ステップが実行されると、ユーザ2及びユーザ11の2人のユーザに回答権が付与される。2回目の追加回答要求ステップが実行されると、ユーザ3、ユーザ12及びユーザ21の3人のユーザに回答権が付与される。3回目の追加回答要求ステップが実行されると、ユーザ4、ユーザ13、ユーザ22及びユーザ31の4人のユーザに回答権が付与される。
図11に示すように、回答情報の送信要求を行う対象となるユーザを増やしていくことで、単位時間当たりの回答情報の数を増加させることが可能である。なお、本実施形態に示したユーザの一部又は全部をグループとしてもよい。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態に係る回答情報収集方法は、回答権付与の流れは第3実施形態と同様であるが、ユーザの回答実績に応じて回答情報の送信要求を行うグループを選定すること、又はグループの回答実績に応じて回答情報の送信要求を行うユーザを選定することが可能である。
図12を参照して、第6実施形態に係る回答情報収集方法を、ユーザが有する回答権の観点から説明する。図12は、第6実施形態に係る回答情報収集方法における回答権付与の流れの例を模式的に示す図である。
図12において、矢印X及び矢印Yは図6と同様に回答権付与の流れを示している。図12Aに示す例では、まずユーザ1に対して回答要求ステップが実行される。図示はしないが、ユーザ抽出部25がユーザ1の回答実績に応じてユーザ情報記憶部24からグループ1を構成する複数のユーザを選定する。その後、グループ1に対して追加回答要求ステップが実行される。
図12Aに示す例では、ユーザ1をパイロットユーザとして位置付けて回答情報の送信要求を行い、ユーザ1の回答実績に応じて回答率が高いと想定されるグループ1を選定することが可能である。
グループ1の回答率が想定よりも低い場合、効率的に回答情報を収集するためにはパイロットユーザを見直すことが有効である。そこで、ユーザ抽出部25は、新たなパイロットユーザを選定するため、グループ1の回答実績に応じてユーザ情報記憶部24からユーザ2を選定する。その後、ユーザ2に対して追加回答要求ステップが実行される。ユーザ抽出部25は、ユーザ2の回答実績に応じて、ユーザ情報記憶部24からグループ2を構成する複数のユーザを選定し、その後、グループ2に対して追加回答要求ステップが実行される。グループ2の回答率が想定よりも低い場合、同様にして、新たなパイロットユーザとしてユーザ3が選定され、ユーザ3に対して追加回答要求ステップが実行される。その後、ユーザ3の回答実績に応じてグループ3が選定され、グループ3に対して追加回答要求ステップが実行される。
次に、図12Bに示す例では、まずユーザ1に対して回答要求ステップが実行され、その後ユーザ2及びユーザ3に対して追加回答要求ステップが実行される。その後、ユーザ抽出部25は、ユーザ1、ユーザ2及びユーザ3の回答実績に応じて、ユーザ情報記憶部24からグループ1を構成する複数のユーザを選定し、グループ1に対して追加回答要求ステップが実行される。その後、更に別のグループであるグループ2及びグループ3に対して追加回答要求ステップが実行される。
図12Bに示す例では、複数のユーザをパイロットユーザとして位置づけて回答情報の送信要求を行い、これらの複数のユーザの回答実績に応じて回答率が高いと想定されるグループ1〜3を選定することが可能である。
図12示すように、ユーザの回答実績に応じてグループを設定することで、より効率的に回答情報を収集することが可能となる。
以上、本発明を実施するための形態について詳説したが、上述の各実施形態に係る回答情報収集方法を、プログラムとして作成し、コンピュータが備えるCPUなどの演算装置によって実現させることが可能である。即ち、本発明は、上述の回答情報収集方法をコンピュータに実行させるためのプログラムの発明として捉えてもよい。当該プログラムは、例えば、当該プログラムなどを記録するUSBメモリなどの不揮発性メモリ、HDD、CDなどのコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納されてもよく、また、ネットワークを介して配信されてもよい。
本発明は、以下のような形態も採用することができる。なお、以下で説明する形態における各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
(1)ネットワークを介して行われる回答情報収集方法であって、ユーザ端末に対して回答情報の送信要求を行う回答要求ステップと、前記ユーザ端末からの前記回答情報の受信及び判定を行う回答受理ステップと、前記回答受理ステップの判定結果に応じて、前記送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末に対して、前記回答情報の送信要求を行う追加回答要求ステップと、を含み、前記追加回答要求ステップは、最終目標回答数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで繰り返される、回答情報収集方法。
(2)前記追加回答要求ステップは、前記別のユーザ端末に加えて、既に送信要求を受けているが回答情報の送信をまだ行っていない未回答のユーザが所有するユーザ端末に対しても行われる、上記(1)記載の回答情報収集方法。
(3)前記追加回答要求ステップは、前記回答受理ステップにおいて前記回答情報の受信を待つために設定された待ち時間の終了判定がされた場合に実行される、上記(1)又は(2)記載の回答情報収集方法。
(4)前記追加回答要求ステップは、前記回答受理ステップにおいて前記回答情報の受信を待つために設定された待ち時間の終了前に前記回答情報を受信したと判定された場合に実行される、請求項(1)又は(2)記載の回答情報収集方法。
(5)前記回答要求ステップ及び/又は前記追加回答要求ステップにおいて前記待ち時間が終了した時点で前記回答情報を送信していない前記ユーザの回答権を喪失させる、上記(3)又は(4)記載の回答情報収集方法。
(6)前記待ち時間は、前記回答要求ステップを行う前に設定されている、上記(3)から(5)のいずれか一つに記載の回答情報収集方法。
(7)前記待ち時間は、既に実行された回答要求ステップ及び/又は追加回答要求ステップの回答実績に基づいて設定される、(3)から(5)のいずれか一つに記載の回答情報収集方法。
下記(8)〜(16)は、回答情報の送信要求の対象がグループである場合を示している。
(8)前記ユーザ端末は、複数のユーザ端末によって構成されたグループである、上記(1)記載の回答情報収集方法。
(9)前記追加回答要求ステップは、前記回答情報の送信要求をまだ行っていない別のグループに加え、既に該送信要求を受けている回答情報の送信をまだ行っていない未回答のユーザが所有するユーザ端末に対しても行われる、上記(8)記載の回答情報収集方法。
(10)前記追加回答要求ステップは、前記回答受理ステップにおいて前記回答情報の受信を待つために設定された待ち時間の終了判定がされた場合に実行される、上記(8)又は(9)記載の回答情報収集方法。
(11)前記追加回答要求ステップは、前記回答受理ステップにおいて前記回答情報の受信を待つために設定された待ち時間の終了前に前記回答情報の受信状態が所定条件を満たしたと判定された場合に実行される、上記(8)又は(9)記載の回答情報収集方法。
(12)前記所定条件は、前記グループ内の回答数又は回答率である、上記(11)記載の回答情報収集方法。
(13)前記回答要求ステップ及び/又は前記追加回答要求ステップにおいて、前記待ち時間が終了した時点で、前記回答情報を送信していない前記ユーザの回答権を喪失させる、上記(10)〜(12)のいずれか一つに記載の回答情報収集方法。
(14)前記待ち時間は、前記グループに属するユーザ端末数に基づいて設定される、上記(10)から(13)のいずれか一つに記載の回答情報収集方法。
(15)前記待ち時間は、前記回答要求ステップを行う前に設定されている、上記(10)から(14)のいずれか一つに記載の回答情報収集方法。
(16)前記待ち時間は、既に実行された回答要求ステップ及び/又は追加回答要求ステップの回答実績に基づいて設定される、上記(10)から(14)のいずれか一つに記載の回答情報収集方法。
下記(17)〜(20)は、回答情報の送信要求が複数のユーザ端末及び/又はグループに対して実施される場合を示している。
(17)前記回答要求ステップ及び/又は前記追加回答要求ステップが複数のユーザ端末に対して行われる、上記(1)から(7)のいずれか一つに記載の回答情報収集方法。
(18)前記回答要求ステップ及び/又は前記追加回答要求ステップが複数のグループに対して行われる、上記(8)から(16)のいずれか一つに記載の回答情報収集方法。
(19)前記複数のユーザ端末のそれぞれから、前記送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末又は複数のユーザ端末によって構成されたグループに対して、前記追加要求ステップが並列で行われる、上記(17)記載の回答情報収集方法。
(20)前記複数のグループのそれぞれから、前記送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末又はグループに対して、前記追加要求ステップが並列で行われる、上記(18)記載の回答情報収集方法。
下記(21)は本発明に係る回答情報収集システムを、下記(22)は本発明に係る回答情報収集装置を、下記(23)は本発明に係るプログラムを示している。
(21)ユーザ端末と回答情報収集装置とがネットワークを介して接続された回答情報収集システムであり、前記回答情報収集装置が、前記ユーザ端末に対して回答情報の送信要求を行う回答要求部と、前記ユーザ端末からの前記回答情報の受信を行う受信部と、前記回答情報についての判定を行う判定部と、を備える回答受理部と、前記回答受理部の判定結果に応じて、前記送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末に対して、前記回答情報の送信要求を行う追加回答要求部と、を備え、前記追加回答要求部は、最終目標回答数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、前記回答情報の送信要求を繰り返す、回答情報収集システム。
(22)ユーザ端末に対して回答情報の送信要求を行う回答要求部と、前記ユーザ端末からの前記回答情報の受信を行う受信部と、前記回答情報についての判定を行う判定部と、を備える回答受理部と、前記回答受理部の判定結果に応じて、前記送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末に対して、前記回答情報の送信要求を行う追加回答要求部と、を備え、前記追加回答要求部は、最終目標回答数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、前記回答情報の送信要求を繰り返す、回答情報収集装置。
(23)回答情報収集装置に、ユーザ端末に対して回答情報の送信要求を行う回答要求ステップと、前記ユーザ端末からの前記回答情報の受信及び判定を行う回答受理ステップと、前記回答受理ステップの判定結果に応じて、前記送信要求をまだ行っていない別のユーザ端末に対して、前記回答情報の送信要求を行う追加回答要求ステップと、最終目標回答数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、前記追加回答要求ステップを繰り返す処理と、を実現させるためのプログラム。
<第7実施形態>
まず、図13を参照して、本発明の第7実施形態に係るクーポン付与システム11の全体構成を説明する。図13は、第7実施形態に係るクーポン付与システム11の構成の一例を示す図である。クーポン付与システム11においては、クーポン付与装置12とユーザ端末13がネットワーク14を介して通信可能に接続されている。なお、図13ではユーザ端末13を3つ図示しているが、ユーザ端末の数は3つに限られない。
本発明は、クーポン付与システム11に含まれるクーポン付与装置12及びユーザ端末13などのコンピュータによって実行される各種の処理(ステップ)を含むクーポン付与方法の発明として捉えることも可能である。また、少なくとも本発明の目的を達成することが可能であれば、本実施形態で説明する各種の処理(ステップ)の一部が省略されてもよい。さらに、回答情報収集システム1及びクーポン付与システム11が同一のシステムで構成されていてもよく、即ち、一つのシステムが回答情報収集システム1及びクーポン付与システム11の両方の機能を備える構成も考えられる。
クーポン付与装置12は、プログラムの演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)などの演算装置、コンピュータプログラム又はデータなどを記憶するRAM、ROM及びハードディスクドライブなどの記憶装置、インターネット又はLANなどのネットワーク14を介してデータを送受信する通信装置などを備えるコンピュータである。クーポン付与装置12では、前記演算装置によって各種の処理が実行されることにより当該クーポン付与装置12の動作が制御される。
ユーザ端末13は、ユーザが所有する通信端末であり、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。
次に、引き続き図13を参照して、本実施形態に係るクーポン付与装置12の機能構成について説明する。図13に示すように、クーポン付与装置12は、権限付与部121、条件判定部122及び追加権限付与部123を備える。具体的に、クーポン付与装置12は、前記記憶装置に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行することにより、権限付与部121、条件判定部122及び追加権限付与部123として機能する。また、権限付与部121、条件判定部122及び追加権限付与部123の一部又は全部が回路モジュールで構成されていてもよい。なお、クーポン付与装置12は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、クーポン付与装置12が複数の演算装置を備えており、当該回答情報収集装置2で実行される各種の処理は、複数の演算装置によって分散して実行されてもよい。
権限付与部121は、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。より詳細には、権限付与部121は、ユーザ端末13に対してクーポンの取得権限を付与するために必要な情報を送信することにより、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。
「クーポンの取得権限の付与」とは、クーポンを取得することができる権限をユーザに付与することであり、クーポンそのものをユーザに付与することではない。クーポンを実際に取得するか否かは、取得権限を付与されたユーザが任意で決定することができる。
クーポンの取得権限を付与する手段は特に限定されない。例えば、ユーザ端末13に対して、クーポンデータを添付したメールを送信してもよい。また、クーポンを掲載したインターネット上のサイトのURLをメールで送信し、ユーザ端末13の所有者に対して当該URLへアクセスするよう促してもよい。例えば、権限付与部121が、ユーザー毎に対応付けてクーポンをユーザーデータベースに記憶することによりユーザー各々のクーポンの有無を管理しており、ユーザーは、ユーザ端末13を用いてクーポン付与装置12にログインすることにより、自己に対応付けられたクーポンを取得可能であることが考えられる。ユーザ端末13がパーソナルコンピュータ又はスマートフォンの場合は、ユーザ端末13にインストールされているアプリケーションを介して、クーポン又は上記URLがユーザ端末13に表示されるようにしてもよい。また、ユーザ端末13がスマートフォンの場合は、プッシュ通知機能を利用して、クーポン又は上記URLを通知してもよい。
条件判定部122は所定条件に該当するか否かの判定を行う。また、条件判定部122は、1又は2以上の目標時間を記憶することができ、当該目標時間に応じた判定を行うことができる。
より短期間に客を集めるため、上記所定条件は、第一の目標時間以内に次の(A)〜(D)のいずれか一つに該当するときであることが考えられる。
(A)ユーザからクーポンを取得した旨の情報又は取得権限を放棄した旨の情報を受信しなかった場合。
(B)ユーザからクーポンを取得した旨の情報を受信した場合。
(C)ユーザから取得権限を放棄した旨の情報を受信した場合。
(D)ユーザに対して取得権限を付与できなかった場合。
まず、上記第一の目標時間について説明する。
第一の目標時間は、任意で定めることができる。例えば、「2016年1月1日12時00分00秒」といったように、特定の日時を第一の目標時間として定めてもよい。また、権限付与部121がクーポンの取得権限を付与した時点からの経過時間を第一の目標時間として設定してもよく、例えば、「権限付与部121がクーポンの取得権限を付与した時点から30分後」を第一の目標時間として定めてもよい。
また、第一の目標時間は、権限付与部121がクーポンの取得権限を付与する前に設定されてもよい。また、設定された目標時間は、その後に変更されてもよく、この場合、クーポン取得権限を付与されたユーザの対応に応じて第一の目標時間を定めてもよい。
次に、上記(A)〜(C)の条件について説明する。
条件判定部122は、クーポンを取得した旨の情報(クーポン取得情報)又は取得権限を放棄した旨の情報(クーポン取得権限放棄情報)を受信することができ、上記第一の目標時間以内に、ユーザから、クーポン取得情報又はクーポン取得権限放棄情報を受信したか否かを判定することができる。条件判定部122は、例えば、ユーザ端末13から送信されたメールを受信することにより上記情報を受信してもよく、インターネット上のクーポンサイトを介して上記情報を受信してもよい。また、クーポン付与装置12が、クーポンの取得権限を付与するために必要な情報をプッシュ通知機能を利用してユーザ端末13に対して送信する場合、上記プッシュ通知の中に返信フィールドを設けておいてもよい。条件判定部122は、プッシュ通知の返信機能を利用してユーザが送信したクーポン取得情報又はクーポン取得権限放棄情報を受信することができる。
次に、上記(D)の条件について説明する。
ユーザに対してクーポン取得権限を付与できなかった場合とは、例えば、権限付与部121が、クーポン取得権限を付与するために必要な情報を、メールによりユーザ端末13に送信したが上記メールがユーザ端末13にまで到達しなかった場合、又はプッシュ通知機能を利用して送信したがユーザ端末13側で通知が表示されない場合などが挙げられる。
引き続き図13を参照し、追加権限付与部123について説明する。追加権限付与部123は、所定条件に基づいて、クーポンの取得権限を付与していない別のユーザに対してクーポン取得権限を付与する。より詳細には、追加権限付与部123は、所定条件に基づいて、ユーザ端末13に対してクーポンの取得権限を付与するために必要な情報を送信することにより、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。以後、追加権限付与部123によるクーポンの取得権限の付与を単に「追加権限付与」ともいう。
追加権限付与部123は、クーポンを取得したユーザの数が目標数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かを判断することができ、目標数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、更に別のユーザに対して追加権限付与を行うことができる。
目標数は、クーポン取得権限を付与されたユーザが実際に取得したクーポンの累計数の目標値であり、任意で設定することができる。目標数は、権限付与部121がクーポンの取得権限を付与する前に追加権限付与部123に設定されていてもよく、設定された目標数はその後に変更されてもよい。
所定終了時間も同様に、権限付与部121がクーポンの取得権限を付与する前に追加権限付与部123に設定されている。所定終了時間とは、追加権限付与部123が追加権限付与の処理を終了する時間のことをいう。例えば、「2016年11月1日12時00分00秒」といったように特定の日時を所定終了時間として設定することができる。また、権限付与部121がクーポンの取得権限を付与した時点からの経過時間を所定終了時間として設定してもよく、例えば、「権限付与部121がクーポンの取得権限を付与した時点から5時間後」を所定終了時間としてもよい。設定された所定終了時間は、その後に変更されてもよい。
また、追加権限付与部123は、権限付与部121又は追加権限付与部123がユーザに対してクーポンの取得権限を付与した後に、ユーザが有するクーポンの取得権限を喪失させることができる。
権限付与部121及び/又は追加権限付与部123は、ユーザ及び別のユーザに対して、内容の異なるクーポンの取得権限を付与することができる。
本実施形態に係るクーポン付与装置12は、登録ユーザ記憶部124を備えることができる。登録ユーザ記憶部124は、ユーザ端末13に関する情報及びユーザ端末13を所有するユーザの属性に関する情報を記憶する。ユーザ端末13に関する情報には、電話番号、メールアドレス、IPアドレスなどの情報が含まれる。ユーザの属性に関する情報には、ユーザの年齢、性別、住所、現在地、勤務地、好み、利用履歴、利用傾向、利用時の平均単価などが含まれる。
クーポン付与装置12は、ユーザ選定部125を備えることができる。ユーザ選定部125は、登録ユーザ記憶部124に予め登録されている登録ユーザの中から、クーポン取得権限を付与する対象となるユーザを選定する。この場合、ユーザ選定部125は、登録ユーザの属性に基づいてユーザを選定することが考えられる。
また、ユーザ選定部125は、権限付与部121及び追加権限付与部123がユーザに対してクーポン取得権限を付与した後のクーポン取得実績に応じてユーザを選定してもよい。ここで、「クーポン取得実績」とは、クーポン取得数、ユーザがクーポンを取得するまでの時間、クーポン取得率などのクーポン取得実績に関連する情報のことをいう。
また、クーポン付与装置12は、特典付与部126を備えることができる。特典付与部126は、クーポンを取得したユーザに対して特典を付与する。特典の内容は特に限定されないが、例えば、ノベルティの提供、商品の無料提供、商品の割引提供、無料クーポンの付与、割引クーポンの付与、ポイントの付与、サービス内容のグレードアップ、サービス時間の延長などが挙げられる。
特典付与部126を備える場合、第一の目標時間よりも短い時間の第二の目標時間を条件判定部122に設定し、第二の目標時間以内にクーポンを取得したユーザに対して特典が付与されてもよい。「第一の目標時間よりも短い第二の目標時間」とは、第二の目標時間の終了時間が、第一の目標の終了時間よりも前であることを意味する。
クーポン付与装置12は、通知部127を備えることができる。通知部127は、クーポンの取得権限を有するユーザがクーポンを取得していない場合に、条件判定部122に設定された目標時間が終了する前に、クーポンの取得を促す通知を行うことができる。
上記「クーポン」とは、前述の如くユーザが享受することのできる特典のことである。クーポンの使用場面は特に限定されず、例えば、商品又はサービスを提供する店舗(いわゆる「実店舗」)で使用されてもよく、EC(ElectronicCommerce)を利用したオンラインショップで使用されてもよい。実店舗は、オンラインショップと比較して営業時間の制約が大きく、営業時間内に客を呼び込むことが重要であるため、クーポンを配布してから比較的早期に集客したいというニーズは実店舗の方が大きい。このため、本実施形態に係るクーポン付与システム11は、店舗のクーポンを付与するシステムとして好適に用いられる。「店舗のクーポン」とは、実店舗を利用する際にユーザが享受することのできる特典のことである。本実施形態に係るクーポン付与システム11が店舗クーポン付与システムである場合、クーポン付与装置12は、店舗に対してクーポンを取得したユーザの情報を送信するユーザ情報送信部128を備えていてもよい。
次に、図14を参照して、第7実施形態に係るクーポン付与システム11における処理の流れの一例を説明する。図14は、第7実施形態に係るクーポン付与システム11における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
まず、クーポン付与装置12の権限付与部121がクーポンの取得権限を付与するために必要な情報をユーザ端末131に送信する(ステップS1001)。第一の目標時間以内にクーポンを取得したユーザ端末131は、クーポンを取得した旨の情報を送信し、当該情報をクーポン付与装置12の条件判定部122が受信する(ステップS1002)。クーポン付与装置12の条件判定部122は、所定条件に該当すると判定し(ステップS1003)、追加権限付与部123がクーポンの取得権限を付与していない別のユーザ端末132に対して追加権限付与を行う(ステップS1004)。
ユーザ端末132は第一の目標時間以内にクーポンの取得権限を放棄する旨の情報を送信し、当該クーポン取得権限放棄情報をクーポン付与装置12の条件判定部122が受信する(ステップS1005)。クーポン付与装置12の条件判定部122は、所定条件に該当すると判定し(ステップS1006)、追加権限付与部123が別のユーザ端末133に対して追加権限付与を行う(ステップS1007)。
ここまでは、ユーザからクーポンを取得した旨の情報を受信した場合及びユーザから取得権限を放棄した旨の情報を受信した場合における処理の流れを説明したが、ユーザからクーポン取得情報及びクーポン取得権限放棄情報を受信しない場合もある。つまり、図14に示すように、第一の目標時間以内に、ユーザ端末133からクーポン取得情報及びクーポン取得権限放棄情報を受信しなかったと条件判定部122が判定した場合に(ステップS1008)、別のユーザ端末134に対して追加権限付与を行う場合もある(ステップS1009)。
また、図14には示さないが、ユーザ端末に対してクーポン取得権限を付与するために必要な情報を送信できず、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与できなかったと条件判定部122が判定したときに、別のユーザ端末に対して追加権限付与を行う場合もある。
その後は同様にして追加権限付与が繰り返し行われ、追加権限付与部123が、クーポンを取得したユーザ数が目標数に達したと判断した場合又は所定終了時間に達したと判断した場合(ステップS1010)、処理が終了する。
次に、図15を参照して、第7実施形態に係るクーポンの付与方法を説明する。図15は、第7実施形態に係るクーポンの付与方法の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、権限付与部121は、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する「権限付与ステップ」を実行する(ステップS2001)。より詳細には、権限付与部121は、ユーザ端末13に対してクーポンの取得権限を付与するために必要な情報を送信することにより、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。
次に、条件判定部122は、所定条件に該当するか否かの判定を行う「条件判定ステップ」を実行する(ステップS2002)。条件判定部122が所定条件に該当すると判定した場合(ステップS2002:Yes)、追加権限付与部123は、クーポンを取得したユーザの数が目標数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かを判断し(ステップS2003)、達していないと判断した場合(ステップS2003:No)、追加権限付与部123は、クーポンの取得権限を付与していない別のユーザに対してクーポンの取得権限を付与する「追加権限付与ステップ」(ステップS2004)を実行する。より詳細には、追加権限付与部123は、ユーザ端末13に対してクーポンの取得権限を付与するために必要な情報を送信することにより、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。
クーポンを取得したユーザの数が目標数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、ステップS2002、S2003及びS2004を繰り返し、目標数に達した場合又は所定終了時間に達した場合(ステップS2003:Yes)、処理を終了する。例えば、前記クーポンを取得したユーザの数が目標数に達するまで、前記取得権限を付与していない別のユーザに前記取得権限を付与するための前記ステップS2002〜S2004が繰り返し実行される場合には、目標数のクーポンを正確に配布することが可能である。
本実施形態に係るクーポンの付与方法では、所定条件に基づいて追加権限付与ステップが実行されることにより、クーポンの取得権限を付与する対象となるユーザが選定されるため、不特定多数のユーザを対象にクーポンを配布する必要がない。つまり、クーポン取得権限を付与するにあたり、早期にクーポンを取得してくれる見込みの高いユーザに対象を絞り込んだり、クーポンの早期取得をユーザに促すような条件を上記所定条件として付したりすることができる。早期にクーポンを取得したユーザは、当該クーポンに興味があり、当該クーポンを実際に利用する見込みのあるユーザであると考えられるため、クーポンを利用するべく、クーポンを取得してから短期間のうちにクーポン発行元である店舗等を訪れる可能性が高い。したがって、クーポン発行元としては短期的な集客アップを見込むことができる。
次に、第7実施形態の第1変形例に係るクーポンの付与方法を説明する。本変形例のフローチャートは、所定条件が以下の通りである以外は、図15に示す第7実施形態のフローチャートと同様である。
第7実施形態の第1変形例では、条件判定部122には第一の目標時間が設定されており、条件判定部122は、第一の目標時間以内に、次の(A)〜(D)のいずれか一つに該当するか否かを判定する。
(A)ユーザからクーポンを取得した旨の情報又は取得権限を放棄した旨の情報を受信しなかった場合。
(B)ユーザからクーポンを取得した旨の情報を受信した場合。
(C)ユーザから取得権限を放棄した旨の情報を受信した場合。
(D)ユーザに対して取得権限を付与できなかった場合。
本変形例に係るクーポンの付与方法では、条件判定部122が第一の目標時間以内に上記(B)〜(D)のいずれか一つに該当すると判定したときは、追加権限付与部123は、第一の目標時間の終了を待つことなく、別のユーザ端末に対して追加権限付与ステップを実行する。これにより、単位時間当たりにより多くのクーポン取得権限を付与することが可能であり、また、クーポン取得数が目標数に達するまでの時間を短縮することが可能であるため、クーポン取得権限の付与をより効率的に行うことができる。
第一の目標時間は、任意で定めることができる。例えば、第一の目標時間として、特定の日時を第一の目標時間として定めてもよく、クーポン取得権限を付与した時点からの経過時間を第一の目標時間として設定してもよい。
第一の目標時間の開始から終了までの時間、すなわち第一の目標時間の長さは、本発明の効果を損ねない限り特に限定されない。例えば、5分、10分、30分のように分単位で設定してもよく、1時間、5時間、10時間のように時間単位で設定してもよく、1日、2日のように日単位であってもよい。第一の目標時間の長さは、クーポンを取得するための時間的猶予をユーザに与える観点から、1分以上であることが好ましく、クーポン取得権限を付与してから早い段階で店舗等に客を呼び込んで、短期的な集客効果を上げる観点から、3日以内とすることが考えられる。
また、例えば、第一の目標時間は、クーポン取得権限付与の手段としてスマートフォンのプッシュ通知機能を利用する場合は5分とし、電子メールを利用する場合には1時間とするなど、権限付与手段に応じて第一の目標時間が異なっていてもよい。
第一の目標時間は、権限付与ステップの前に設定されてもよく、権限付与ステップ又は追加権限付与ステップによりクーポン取得権限を付与されたユーザの対応に応じて設定されてもよい。例えば、クーポンを取得したユーザの数が想定よりも少ないときは、第一の目標時間を短縮して、単位時間当たりにより多くのユーザに対してクーポン取得権限を付与することにより、より効率的にクーポン取得権限を付与することができる。
次に、図16を参照して、第7実施形態の第2変形例に係るクーポンの付与方法を説明する。図16は、第7実施形態の第2変形例に係るクーポンの付与方法の手順の一例を示すフローチャートである。
第7実施形態の第2変形例では、第1変形例の構成に加え、更に条件判定部122には第一の目標時間よりも短い第二の目標時間が設定されている。また、クーポン付与装置12は特典付与部126を備えており、第二の目標時間以内にクーポンを取得したユーザに対して特典を付与する。
図16に示すように、権限付与部121は、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する権限付与ステップを実行する(ステップS3001)。より詳細には、権限付与部121は、ユーザ端末13に対してクーポンの取得権限を付与するために必要な情報を送信することにより、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。
次に、条件判定部122は、第一の目標時間以内に、上記第1変形例において示した条件(A)〜(D)のいずれか一つに該当するか否かの判定を行う条件判定ステップを実行する(ステップS3002)。なお、前記条件判定ステップでは、条件(A)〜(D)のいずれか一つに該当するか否かの判定に限らず、例えば条件(A)に該当するか否かのみが判定されることも他の実施形態として考えられる。
そして、第一の目標時間以内に、上記条件(A)〜(D)のいずれか一つに該当すると判定した場合(ステップS3002:Yes)、条件判定部122は、該当した条件が上記条件(B)であったか否かを判定する(ステップS3003)。該当した条件が上記条件(B)であった場合、すなわち、第一の目標時間以内にユーザからクーポン取得情報を受信した場合(ステップS3003:Yes)、条件判定部122は、当該クーポン取得情報を受信した時点が第二の目標時間以内であったか否かを判定する(ステップS3004)。第二の目標時間以内であった場合(ステップS3004:Yes)、特典付与部126が、クーポンを取得したユーザに対して特典を付与する(ステップS3005)。
その後、追加権限付与部123は、クーポンを取得したユーザの数が目標数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かを判断し(ステップS3006)、達していないと判断した場合(ステップS3006:No)、追加権限付与部123は、クーポンの取得権限を付与していない別のユーザに対してクーポンの取得権限を付与する追加権限付与ステップ(ステップS3007)を実行する。より詳細には、追加権限付与部123は、ユーザ端末13に対してクーポンの取得権限を付与するために必要な情報を送信することにより、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。
一方で、条件判定部122が、該当した条件が上記条件(B)ではないと判定した場合、つまり、上記条件(A)、(C)、(D)のいずれか一つに該当すると判定した場合(ステップS3003:No)、ステップS3006に進む。また、条件判定部122が、第一の目標時間以内に上記条件(B)に該当すると判定したが(ステップS3003:Yes)、条件(B)に該当した時点が第二の目標時間以内ではないと判定した場合も(ステップS3004:No)、ステップS3006に進む。
クーポンを取得したユーザの数が目標数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、ステップS3002〜S3007を繰り返し、目標数に達した場合又は所定終了時間に達した場合(ステップS3006:Yes)、処理を終了する。
このように、本変形例に係るクーポンの付与方法では、第一の目標時間よりも短い第二の目標時間以内にクーポンを取得したユーザに対して特典を付与する。これにより、ユーザは、特典付与を目的としてより短時間でクーポンを取得するようになるため、短期的な集客効果の向上が見込める。
また、特典は、第二の目標時間以内にクーポンを取得したユーザに対して一律に付与してもよいが、クーポン取得権限を付与された時点からクーポンを取得するまでの時間に応じて、ユーザに付与する特典の内容を変更してもよい。短期的な集客効果を上げる観点からは、クーポンを取得するまでの時間が短いほど、より大きな特典を付与することが考えられる。大きな特典を目当てとしたユーザが、より迅速にクーポンを取得するようになるからである。
次に、図示はしないが、第7実施形態、第7実施形態の第1変形例及び第2変形例に係るクーポンの付与方法に共通する好適な形態について説明する。
上記第7実施形態、第7実施形態の第1変形例及び第2変形例に係るクーポンの付与方法は、予め登録されている登録ユーザの中から登録ユーザの属性に基づいてユーザを選定するユーザ選定ステップを更に行うことが考えられる。つまり、ユーザは、登録ユーザ記憶部124に記憶された登録ユーザの中から、ユーザ選定部125が属性に基づいて選定したユーザであることが考えられる。登録ユーザ記憶部124は、ユーザの年齢、性別、住所、現在地、勤務地、好み、利用履歴、利用傾向、利用時の平均単価といった様々なユーザ属性を記憶しており、ユーザ選定部125は1又は2以上の属性に基づいてユーザを選定することができる。
このような構成とすることにより、クーポンを取得する可能性のより高いユーザに絞り込んでクーポンの取得権限を付与することができるため、クーポン取得率を高めて、集客力を向上させることが可能である。また、クーポン発行元である店舗等が、従来とは異なる客層の客を新規に開拓したい場合に、新規開拓のターゲットとする客の属性に基づいてユーザを選定することができるため、クーポン取得権限を付与するユーザをクーポン発行元の戦略に応じて決定することが可能である。
ユーザは、利便性の観点から、現在地又はユーザ自身が住んでいる場所から近い店舗等を好んで利用する場合が多い。そのため、クーポン取得率をより向上させるためには、ユーザ選定部125が、登録ユーザの住所又は現在地に基づいてユーザを選定することが考えられる。現在地は、ユーザ端末3が備えるGPS機能を利用して位置情報を取得することにより把握することができる。
更に、クーポン取得権限を有するユーザがクーポンを取得していない場合には、条件判定部122に設定された目標時間が終了する前に、通知部127がユーザに対してクーポン取得を促す通知を行う、通知ステップを行うことが考えられる。いわゆるリマインドを通知することにより、クーポン取得率向上を図ることができる。
また、権限付与ステップ及び/又は追加権限付与ステップにおいて、ユーザ及び別のユーザに対して、内容の異なるクーポンの取得権限を付与することが考えられる。例えば、権限付与ステップでは、ユーザに対して商品Xの割引クーポンを取得する権限を付与し、追加権限ステップでは、別のユーザに対して商品Yの割引クーポンを取得する権限を付与することができる。
この場合において、クーポン取得率を高めて集客力を向上させる観点から、権限付与部121及び/又は追加権限付与部123は、ユーザ選定部125が選定したユーザの属性に基づいて、当該ユーザの属性に適したクーポンの内容を選択することが考えられる。
上記クーポンは、例えば、商品又はサービスを提供する店舗(いわゆる「実店舗」)で使用されるクーポンであってもよく、EC(ElectronicCommerce)を利用したオンラインショップで使用されるクーポンであってもよい。営業時間の制約が少ないオンラインショップよりも営業時間の制約が大きい実店舗の方が、クーポン配布後の営業時間内に出来るだけ早く客に来てもらいたいというニーズが大きいことから、上記クーポンは店舗のクーポンであることが好適である。上記クーポンが店舗のクーポンである場合、ユーザ情報送信部128が、クーポンを取得したユーザの情報を店舗に送信するユーザ情報送信ステップを行うことが考えられる。これにより、店舗側は、ユーザ情報送信部128から送信されてきたユーザ情報を店舗運営に活用することができる。
例えば、クーポンを取得したユーザの数が非常に多く、来客数の増加が想定される場合には、店舗側は、事前にアルバイト定員の勤務シフトを調整して増員体制で接客に臨むという対応を取ることができる。また、クーポンを取得したユーザの傾向を分析し、クーポンを取得する確率がより高いと思われるユーザに対してクーポン取得権限を付与することにより、集客効率を上げることができる。さらに、前記クーポンの取得が、ある程度の期間内に集中して実行されることになるため、ユーザ端末3とクーポン付与装置12との間のトラフィック量(通信量)、又はクーポン付与装置12の処理負荷などを容易に想定することが可能である。これにより、例えばクーポン付与装置12から複数のクーポンについて、取得権限をユーザ端末3に付与する際の付与タイミングを、前記トラフィック量又は前記処理負荷を考慮して容易に決定することが可能である。換言すれば、予め想定される前記クーポンの取得権限の付与頻度又は前記取得権限の付与数などについて必要な前記トラフィック量又は前記処理負荷が許容される範囲で、クーポン付与装置12のスペックを簡素化することが可能である。また、多数のクーポンがユーザ端末13各々に送信される場合には、ユーザーが使用しないクーポンもユーザ端末13に蓄積されることになるが、第7実施形態に係るクーポン付与システム11では、ユーザ端末13における不要なクーポンの蓄積が抑制される。
次に、第7実施形態の他の変形例について説明するが、当該説明の前に、ユーザが有するクーポン取得権限及び当該クーポン取得権限の喪失について補足する。
ユーザは、クーポン取得権限を有している場合に限りクーポンを取得することができ、クーポンを取得した時点でクーポン取得権限を喪失する。また、クーポン取得権限を放棄した場合もクーポン取得権限を喪失する。クーポン付与装置12がユーザに対してクーポン取得権限を付与できなかった場合は、ユーザはクーポン取得権限を有していないことから、クーポン取得権限の喪失という概念はあり得ない。
次に、図17を参照して、第7実施形態の第3変形例に係るクーポン付与システム11におけるクーポンの付与方法を、ユーザが有するクーポン取得権限の観点から説明する。図17は、第7実施形態の第3変形例に係るクーポンの付与方法におけるクーポン取得権限付与の流れの一例を模式的に示す図である。
追加権限付与部123は、ユーザが有するクーポン取得権限を喪失させることができる。本変形例では、第7実施形態の第2変形例における条件(A)に該当する場合、すなわち、定められた第一の目標時間以内にユーザからクーポンを取得した旨の情報又は取得権限を放棄した旨の情報を受信しなかった場合に、当該ユーザのクーポン取得権限を喪失させる。その他の処理の流れは、上記第7実施形態の第2変形例と同様であるので、説明は省略する。
図17において、矢印Xは、権限付与ステップを実行した場合におけるクーポン取得権限付与の流れを示している。矢印Yは、追加権限付与ステップを実行した場合におけるクーポン取得権限付与の流れを示している。まず、権限付与ステップを実行すると、クーポン取得権限はユーザ1に付与される。次に追加権限付与ステップを実行すると、ユーザ1が有していたクーポン取得権限は喪失され、クーポン取得権限はユーザ2に付与される。次に追加権限付与ステップを実行すると、ユーザ2が有していたクーポン取得権限は喪失され、クーポン取得権限はユーザ3に付与される。その後、クーポンを取得したユーザの数が目標数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、クーポン取得権限の喪失と付与が繰り返される。
本変形例に係るクーポンの付与方法において、ユーザは、第一の目標時間が終了するまでにクーポンを取得しなければ、クーポン取得権限を喪失してしまうため、より迅速にクーポンを取得するようになる。これにより、クーポンを利用するタイミングも早くなり、短期的な集客効果を向上させることができる。
クーポン取得権限を喪失させる手段は特に限定されない。例えば、クーポン取得権限を喪失したユーザが所有するユーザ端末からクーポンを取得できないようにクーポン付与装置を設定してもよい。また、インターネット上のサイトを介してクーポンを取得する場合には、当該サイトにおいて、クーポン取得権限を喪失したユーザが所有するユーザ端末からのアクセスを拒否するように設定してもよい。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態について説明する。本実施形態に係るクーポンの付与方法では、クーポンの取得権限を付与する対象を、複数のユーザ端末13によって構成されたグループ130とする。なお、以後の実施形態は、第7実施形態と異なる点について説明し、同様の点は同じ符号を付すなどして説明を割愛する。
まず、図18を参照して、第8実施形態に係るクーポン付与システム110の全体構成を説明する。図18は、第8実施形態に係るクーポン付与システム110の構成の一例を示す図である。
グループ130は複数のユーザ端末13によって構成されたグループであり、クーポン付与装置12は、グループ130を構成する複数のユーザ端末13に対してクーポンの取得権限を付与するために必要な情報を送信することにより、グループを構成する複数のユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。
次に、引き続き図18を参照して、第8実施形態に係るクーポン付与装置12の機能構成について説明する。
権限付与部121は、グループに属するユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。より詳細には、権限付与部121は、グループ130を構成するユーザ端末13に対してクーポンの取得権限を付与するために必要な情報を送信することにより、グループを構成する複数のユーザに対してクーポン取得権限を付与する。
追加権限付与部123は、グループ内のクーポン取得率が目標取得率に達したか否かを判断することができ、目標取得率に達するまで、更に別のユーザに対して追加権限付与を行うことができる。「グループ内の取得率」とは、グループに属しており且つクーポン取得権限を有するユーザの数に対するクーポンを取得したユーザの数の割合である。
権限付与部121及び/又は追加権限付与部123は、複数のユーザに対して、ユーザ毎に又はグループ毎に、内容の異なるクーポンの取得権限を付与することができる。
ユーザ選定部125は、登録ユーザ記憶部124に予め登録されている登録ユーザの中から、登録ユーザの属性に基づいて、グループ130を構成する複数のユーザを選定することができる。上記属性は、クーポン取得率を向上させる観点から、登録ユーザの住所又は現在地であることが考えられる。また、ユーザ選定部125は、クーポン取得実績に応じてグループを選定してもよい。
また、ユーザ選定部125は、登録ユーザ記憶部124に登録されている登録ユーザの属性に基づいて、共通の属性を有する複数のユーザを選定し、当該ユーザをグループとして設定することができる。権限付与部121及び追加権限付与部123は、ユーザ選定部125が設定したグループに属するユーザに対してクーポン取得権限を付与することができる。
次に、図19を参照して、第8実施形態に係るクーポンの付与方法を説明する。図19は、第8実施形態に係るクーポンの付与方法の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、権限付与部121は、グループに属するユーザに対してクーポンの取得権限を付与する権限付与ステップを実行する(ステップS4001)。より詳細には、権限付与部121は、グループ130に属するユーザ端末に対してクーポンの取得権限を付与するために必要な情報を送信することにより、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。
次に、条件判定部122は、所定条件に該当するか否かの判定を行う条件判定ステップを実行する(ステップS4002)。条件判定部122が所定条件に該当すると判定した場合(ステップS4002:Yes)、追加権限付与部123は、クーポンを取得したユーザの数が目標数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かを判断し(ステップS4003)、達していないと判断した場合(ステップS4003:No)、追加権限付与部123は、クーポンの取得権限を付与していないグループに対してクーポンの取得権限を付与する追加権限付与ステップ(ステップS4004)を実行する。より詳細には、追加権限付与部123は、グループ130に属するユーザに対してクーポンの取得権限を付与するために必要な情報を送信することにより、ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する。
クーポンを取得したユーザの数が目標数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで、ステップS4002、S4003及びS4004を繰り返し、目標数に達した場合又は所定終了時間に達した場合(ステップS4003:Yes)、処理を終了する。
これにより、ユーザ単位でクーポン取得権限を付与する場合と比較して権限付与対象となるユーザ数を増やすことが可能である。したがって、単位時間当たりにより多くのクーポン取得権限を付与して、クーポン取得数が目標数に達するまでの時間を短縮することが可能であるため、クーポン取得権限の付与をより効率的に行うことができる。
上記ステップS4002における所定条件は、グループ130内のクーポン取得率が目標取得率に達したときとしてもよく、当該目標取得率に達した場合に次の処理(ステップS4003)に進んでもよい。
権限付与ステップ及び/又は追加権限ステップにおいて、複数のユーザに対して、ユーザ毎に又はグループ毎に、内容の異なるクーポンの取得権限を付与することができる。例えば、Aグループに属する複数のユーザのうち、年齢が20歳代のユーザには商品Xの割引クーポン取得権限を、30歳代のユーザには商品Yの割引クーポン取得権限を付与することができる。また、Aグループに属するユーザには商品Xの割引クーポン取得権限を、Bグループに属するユーザには商品Yの割引クーポン取得権限を付与することもできる。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態について説明する。本実施形態に係るクーポンの付与方法は、複数のユーザ及び/又はグループに対して権限付与ステップが行われ、追加権限付与ステップにおいて、定められた第一の目標時間以内に、ユーザ及び/又はグループから、クーポンを取得した旨の情報又はクーポン取得権限を放棄した旨の情報を受信しなかった場合は、当該ユーザ及び当該グループに属する複数のユーザのクーポン取得権限を喪失させる。その後、上記複数のユーザ及び/又はグループのそれぞれから、クーポンの取得権限をまだ付与していない別のユーザ、又はクーポンの取得権限をまだ付与していない複数の別のユーザによって構成されたグループに対して、追加権限付与ステップが並列で実行される。
なお、説明の便宜上、図で示した権限付与ステップ及び追加権限付与ステップを実行する場合においては、第一の目標時間以内に全ユーザからクーポンを取得した旨の情報又はクーポン取得権限を放棄した旨の情報を受信しなかったものとして、全ユーザのクーポン取得権限を喪失させるものとする。クーポン取得権限喪失の対象となるユーザであるか否かの判断は、ユーザ単位で行われ、グループ単位で行われるものではない。後述する第10実施形態〜第12実施形態においても同様である。
図20を参照して、第9実施形態に係るクーポンの付与方法を、ユーザが有するクーポン取得権限の観点から説明する。図20は、第9実施形態に係るクーポンの付与方法におけるクーポン取得権限付与の流れの例を模式的に示す図である。
図20において、矢印X及び矢印Yは図17と同様にクーポン取得権限付与の流れを示している。図20Aは、複数のユーザに対して権限付与ステップが実行される場合の一例である。図20Bは、複数のグループに対して権限付与ステップが実行される場合の一例である。図20Cは、ユーザ及びグループに対して権限付与ステップが実行される場合の一例である。
図20に示すように、クーポン取得権限の付与を複数のユーザ及び/又はグループに対して並列で行うことができるため、単位時間当たりにより多くのクーポン取得権限を付与することが可能であり、また、クーポン取得数が目標数に達するまでの時間を短縮することが可能である。したがって、本実施形態は、クーポン取得権限の付与をより効率的に行うことができる。なお、図20A〜図20Cにはクーポン取得権限付与の流れを2列ずつ示しているが、列の数は2列に限られず、3列以上であってもよい。クーポンを取得したユーザ数が目標数に達するまでの時間を短縮するためには、列の数を、クーポン取得ユーザの目標数と同数とすることが考えられる。後述する第10実施形態〜第12実施形態においても同様である。
また、追加権限付与部123は、クーポンを取得したユーザが目標数に達したか否か、又は所定終了時間に達したか否かの判断を、列ごとに行ってもよく、目標数に達した列又は所定の終了時間に達した列から処理を終了してもよい。後述する第10実施形態〜第12実施形態においても同様である。
クーポン取得数が目標数に達するまでの時間を短縮するためには、図20Aに示すように、複数のユーザを対象として権限付与ステップ及び追加権限付与ステップを並列で実行することが考えられる。グループを設定する必要がなく、簡便かつ迅速にクーポン取得権限を付与することができるからである。
<第10実施形態>
次に、本発明の第10実施形態について説明する。本実施形態に係るクーポンの付与方法は、複数のユーザ及び/又はグループに対して追加権限付与ステップが行われ、追加権限付与ステップにおいて、定められた第一の目標時間以内にクーポンを取得した旨の情報又はクーポン取得権限を放棄した旨の情報を受信しなかったユーザ及びグループに対してクーポン取得権限を喪失させる処理を行う。
図21を参照して、第10実施形態に係るクーポンの付与方法を、ユーザが有するクーポン取得権限の観点から説明する。図21は、第10実施形態に係るクーポンの付与方法におけるクーポン取得権限付与の流れの例を模式的に示す図である。
図21において、矢印X及び矢印Yは図17と同様にクーポン取得権限付与の流れを示している。図21Aは、追加権限付与ステップが複数のユーザに対して実行される場合の一例である。図21Bは、追加権限付与ステップが複数のグループに対して実行される場合の一例である。図21Cは、追加権限付与ステップがユーザ及びグループに対して実行される場合の一例である。図21Dは、2回目以降の追加権限付与ステップが複数のユーザに対して実行される場合の一例である。
図21に示す例では、ユーザのクーポン取得実績に応じて、クーポン取得権限を付与するユーザ及びグループの数を増加させることが可能である。これにより、クーポンを取得する可能性のより高いユーザに絞り込んでクーポンの取得権限を付与することができるため、クーポン取得率を高めて、集客力を向上させることが可能である。
<第11実施形態>
次に、本発明の第11実施形態について説明する。本実施形態に係るクーポンの付与方法は、複数のユーザに対して追加権限付与ステップが行われ、追加権限付与ステップにおいて、定められた第一の目標時間以内にクーポンを取得した旨の情報又はクーポン取得権限を放棄した旨の情報を受信しなかったユーザ及びグループに対してクーポン取得権限を喪失させる処理を行う。追加権限付与ステップでは、回数を重ねるごとにクーポン取得権限を付与する対象となるユーザの数を増加させる。
次に、図22を参照して、第11実施形態に係るクーポンの付与方法を、ユーザが有するクーポン取得権限の観点から説明する。図22は、第11実施形態に係るクーポンの付与方法におけるクーポン取得権限付与の流れの一例を模式的に示す図である。
図22において、矢印X及び矢印Yは図17と同様にクーポン取得権限付与の流れを示している。権限付与ステップを実行すると、ユーザ1にクーポン取得権限が付与される。1回目の追加権限付与ステップを実行すると、ユーザ2及びユーザ11の2人のユーザにクーポン取得権限が付与される。2回目の追加権限付与ステップを実行すると、ユーザ3、ユーザ12及びユーザ21の3人のユーザにクーポン取得権限が付与される。3回目の追加権限付与ステップを実行すると、ユーザ4、ユーザ13、ユーザ22及びユーザ31の4人のユーザにクーポン取得権限が付与される。
図22に示す例では、クーポン取得権限を付与する対象となるユーザを段階的に増やすことができ、追加権限付与ステップにおいて、クーポン取得実績に応じてクーポン取得権限を付与するユーザ及びグループの数を増加させることが可能である。また、単位時間当たりにより多くのクーポン取得権限を付与して、クーポン取得数が目標数に達するまでの時間を短縮することが可能であるため、クーポン取得権限の付与をより効率的に行うことができる。なお、本実施形態に示したユーザの一部又は全部をグループとしてもよい。
<第12実施形態>
次に、本発明の第12実施形態について説明する。本実施形態に係るクーポンの付与方法は、クーポン取得権限付与の流れは第9実施形態と同様であるが、クーポン取得実績に応じて追加権限付与を行うユーザ又はグループを選定することが可能である。
図23を参照して、第12実施形態に係るクーポンの付与方法を、ユーザが有するクーポン取得権限の観点から説明する。図23は、第12実施形態に係るクーポンの付与方法におけるクーポン取得権限付与の流れの例を模式的に示す図である。
図23において、矢印X及び矢印Yは図17と同様にクーポン取得権限付与の流れを示している。図23Aに示す例では、まずユーザ1に対して権限付与ステップを実行する。図示はしないが、ユーザ選定部125がユーザ1のクーポン取得実績に応じて登録ユーザ記憶部124からグループ1を構成する複数のユーザを選定する。その後、グループ1に対して追加権限付与ステップを実行する。
図23Aに示す例では、ユーザ1をパイロットユーザとして位置付けてクーポン取得権限付与を行い、ユーザ1のクーポン取得実績に応じてクーポンを取得する可能性がより高いと想定されるグループ1を選定することが可能である。
グループ1のクーポン取得率が想定よりも低い場合、クーポン取得数を効率的に増やすためにはパイロットユーザを見直すことが有効である。そこで、ユーザ選定部125は、新たなパイロットユーザを選定するため、グループ1のクーポン取得実績に応じて登録ユーザ記憶部124からユーザ2を選定する。その後、ユーザ2に対して追加権限付与ステップを実行する。ユーザ選定部125は、ユーザ2のクーポン取得実績に応じて、登録ユーザ記憶部124からグループ2を構成する複数のユーザを選定し、その後、グループ2に対して追加権限付与ステップを実行する。グループ2のクーポン取得率が想定よりも低い場合、同様にして、新たなパイロットユーザとしてユーザ3を選定し、ユーザ3に対して追加権限付与ステップを実行する。その後、ユーザ3のクーポン取得実績に応じてグループ3を選定し、グループ3に対して追加権限付与ステップを実行する。
次に、図23Bに示す例では、まずユーザ1に対して権限付与ステップを実行し、その後ユーザ2及びユーザ3に対して追加権限付与ステップを実行する。その後、ユーザ選定部125は、ユーザ1、ユーザ2及びユーザ3のクーポン取得実績に応じて、登録ユーザ記憶部124からグループ1を構成する複数のユーザを選定し、グループ1に対して追加権限付与ステップを実行する。その後、更に別のグループであるグループ2及びグループ3に対して追加権限付与ステップを実行する。
図23Bに示す例では、複数のユーザをパイロットユーザとして位置づけてクーポン取得権限を付与し、これらの複数のユーザのクーポン取得実績に応じてクーポンを取得する可能性がより高いと想定されるグループ1〜3を選定することが可能である。
図23に示すように、ユーザのクーポン取得実績に応じてグループを設定することで、クーポンを取得する可能性のより高いユーザに絞り込んでクーポン取得権限を付与することができるため、クーポン取得率を高めて、集客力を向上させることが可能である。
以上、本発明を実施するための形態について詳説したが、上述の各実施形態に係るクーポンの付与方法を、プログラムとして作成し、コンピュータが備えるCPUなどの演算装置によって実現させることが可能である。即ち、本発明は、上述の回答情報収集方法をコンピュータに実行させるためのプログラムの発明として捉えてもよい。当該プログラムは、例えば、当該プログラムなどを記録するUSBメモリなどの不揮発性メモリ、HDD、CDなどのコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納されてもよく、また、ネットワークを介して配信されてもよい。
なお、上記複数の実施形態は、その構成・動作に矛盾が生じない範囲において、組み合わせて実施することが可能である。
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
<付記1>
ネットワークを介してクーポンを付与する方法であって、
ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する権限付与ステップと、
所定条件に基づいて、前記取得権限を付与していない別のユーザに前記取得権限を付与する追加権限付与ステップと、
を含むクーポンの付与方法。
<付記2>
前記所定条件は、定められた第一の目標時間以内に、次の(A)〜(D)のいずれか一つに該当すると判定されたときである付記14に記載のクーポンの付与方法。
(A)前記ユーザから前記クーポンを取得した旨の情報又は前記取得権限を放棄した旨の情報を受信しなかった場合。
(B)前記ユーザから前記クーポンを取得した旨の情報を受信した場合。
(C)前記ユーザから前記取得権限を放棄した旨の情報を受信した場合。
(D)前記ユーザに対して前記取得権限を付与できなかった場合。
<付記3>
前記第一の目標時間よりも短い第二の目標時間以内に、前記クーポンを取得したユーザに対して特典を付与する、付記2に記載のクーポンの付与方法。
<付記4>
前記追加権限付与ステップは、前記クーポンを取得したユーザが目標数に達するまで、又は所定終了時間に達するまで繰り返される、付記1〜3のいずれかに記載のクーポンの付与方法。
<付記5>
前記追加権限付与ステップにおいて、前記ユーザの前記取得権限を喪失させる、付記1〜4のいずれか一項に記載のクーポンの付与方法。
<付記6>
前記ユーザは、予め登録されている登録ユーザの中から前記登録ユーザの属性に基づいて選定される、付記1〜5のいずれか一項に記載のクーポンの付与方法。
<付記7>
前記属性は、前記登録ユーザの住所又は現在地である、付記6に記載のクーポンの付与方法。
<付記8>
前記権限付与ステップ及び/又は前記追加権限付与ステップにおいて、
前記ユーザ及び前記別のユーザに対して、内容の異なるクーポンの取得権限を付与する、付記1〜7のいずれか一項に記載のクーポンの付与方法。
<付記9>
前記ユーザは、複数のユーザによって構成されるグループである、付記1に記載のクーポンの付与方法。
<付記10>
前記所定条件は、前記グループ内のクーポン取得率が目標取得率に達したときである、付記9に記載のクーポンの付与方法。
<付記11>
前記グループは、共通の属性を有するユーザによって構成されている、付記9又は10に記載のクーポンの付与方法。
<付記12>
前記複数のユーザは、予め登録されている登録ユーザの中から前記登録ユーザの属性に基づいて選定され、
前記属性は、前記登録ユーザの住所又は現在地である、付記9〜11のいずれか一項に記載のクーポンの付与方法。
<付記13>
前記権限付与ステップ及び/又は前記追加権限付与ステップにおいて、
前記複数のユーザに対して、ユーザ毎に又はグループ毎に、内容の異なるクーポンの取得権限を付与する、付記9〜12のいずれか一項に記載のクーポンの付与方法。
<付記14>
前記クーポンは店舗のクーポンであり、前記店舗に対して、クーポンを取得したユーザの情報を送信するユーザ情報送信ステップを更に行う、付記1〜13のいずれか一項に記載のクーポンの付与方法。
<付記15>
前記権限付与ステップ及び/又は前記追加権限付与ステップが、複数のユーザに対して行われる、付記1〜14のいずれか一項に記載のクーポンの付与方法。
<付記16>
前記複数のユーザのそれぞれから、前記取得権限をまだ付与していない別のユーザ又は複数のユーザによって構成されたグループに対して、前記追加権限付与ステップが並列で行われる、付記15に記載のクーポンの付与方法。
<付記17>
ユーザが所有する端末とクーポン付与装置とがネットワークを介して接続されたクーポン付与システムであって、
前記クーポン付与装置が、
前記ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する権限付与部と、
所定条件の判定を行う条件判定部と、
前記条件判定部の結果に基づいて、前記取得権限を付与していない別のユーザに前記取得権限を付与する追加権限付与部と、を備えるクーポン付与システム。
<付記18>
ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する権限付与部と、
所定条件の判定を行う条件判定部と、
前記条件判定部の結果に基づいて、前記取得権限を付与していない別のユーザに前記取得権限を付与する追加権限付与部と、を備えるクーポン付与装置。
<付記19>
クーポン付与装置に、
ユーザに対してクーポンの取得権限を付与する権限付与ステップと、
所定条件に基づいて、前記取得権限を付与していない別のユーザに前記取得権限を付与する追加権限付与ステップと、を実現させるためのプログラム。