JP2020193086A - ピンチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】凸缶不良及び落缶の発生率を低減することのできる構造のピンチップを提供することである。【解決手段】チェーンコンベア100のピン15に回動自在に装着され、円筒状胴部を有する一方端面が開放さされた缶体500に遊びをもって進入し、前記缶体の円筒状胴部を支持する棒状のピンチップ20であって、当該ピンチップの湾曲した外周面OSにおいて、缶体500の円筒状胴部の内面を支持する側の所定範囲の支持外周面部分Pxの湾曲の程度は、他の外周面部分の湾曲の程度より、小さく、かつ、前記缶体の円筒状胴部の湾曲の程度に近い、構成となる。【選択図】図9

Description

本発明は、チェーンコンベアから突出するピンに回動自在に装着され、一方端面が開放された缶体を引っ掛け支持するピンチップに関する。
飲料缶等の缶体の製造工程は、缶体外周面に印刷を行う工程、乾燥を行う工程、缶体内面のコーティングを行う工程等、種々の処理工程を含んでいる。そのような製造工程において、缶体は、ピンチェーンコンベアにて各処理工程に搬送される(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、「長さ方向に移動駆動される帯状の被駆動体4と、この被駆動体4からその長さ方向に沿って所定間隔をおいて突出され、外周面に缶2が被せられる円柱状のピンチップ10とを備えた缶の搬送装置において、前記ピンチップ10の先端部に、先端に向かうにつれて径が漸次縮小するテーパ面10aが形成されている」缶の搬送装置が記載されている。
実開平5−44907号公報
ところで、特許文献1に記載の缶の搬送装置では、例えば、缶2がピンチップ10に移った際に、缶2の移動軌跡が急激に変わることから、ピンチップ10に引っ掛けられた状態の缶2が大きく揺れる。ピンチップ10に引っ掛けられた缶2が大きく揺れると、その揺れる缶2の内面がピンチップ10の一部に衝突して、缶2の内面のその衝突部分が凹んで外方に凸状に出っ張ってしまう(いわゆる凸状痕が缶2にできてしまう)凸缶不良が発生するおそれがある。また、缶2が大きく揺れると、落缶する可能性も大きくなってしまう。缶2の搬送速度を低下させることにより、凸缶不良や落缶の発生率を低減することができるが、搬送速度を低減させると、生産効率は低下してしまう。
そこで、本発明は、凸缶不良及び落缶の発生率を低減することのできる構造のピンチップを提供することを目的としている。
本発明に係るピンチップは、チェーンコンベアのピンに回動自在に装着され、円筒状胴部を有する一方端面が開放さされた缶体に遊びをもって進入し、前記缶体の円筒状胴部を支持する棒状のピンチップであって、当該ピンチップの湾曲した外周面において、前記缶体の円筒状胴部の内面を支持する側の所定範囲の支持外周面部分の湾曲の程度は、他の外周面部分の湾曲の程度より、小さく、かつ、前記缶体の円筒状胴部の湾曲の程度に近い、構成となる。
このような構成によれば、缶体の円筒状胴部より細い棒状のピンチップであっても、当該ピンチップの湾曲した外周面において、前記缶体の円筒状胴部の内面を支持する側の所定範囲の支持外周面部分の湾曲の程度が、他の外周面部分の湾曲の程度より、小さく、かつ、前記缶体の円筒状胴部の湾曲の程度に近いので、前記支持外周面部分にて支持される前記缶体の円筒状胴部の内面と当該支持外周面部分との隙間が、前記支持外周面部分の湾曲の程度が他の外周面部分の湾曲の程度以上の場合に比べて、小さい状態になる。従って、ピンチップの前記支持外周面部分にて前記缶体を支持することで缶体の揺れを抑制することができる。
本発明に係るピンチップにおいて、前記支持外周面部分の湾曲の程度を表す曲率は、前記缶体の円筒状胴部の曲率と実質的に同じ値である、構成とすることができる。
このような構成によれば、缶体の円筒状胴部より細い棒状のピンチップであっても、前記支持外周面部分の湾曲の程度を表す曲率が前記缶体の円筒状胴部の曲率と実質的に同じ値であるので、ピンチップの支持外表面部分にて前記缶体の円筒状胴部の内面を隙間なく実質的に面接触の状態で支持することができる。従って、ピンチップにて支持される缶体の揺れを更に小さくすることができる。
本発明に係るピンチップにおいて、前記支持外周面部分は、当該ピンチップが支持すべき前記缶体の筒状胴部の内周面全体の5%以上25%以下の部分に対応することが好ましい。更には、前記支持外周面部は、前記缶体の筒状胴部の内周面全体の5%以上15%以下の部分に対応することがより好ましい。
このような構成により、ピンチップの支持外周面部分により、缶体における筒状胴部の内周面全体の5%以上25%以下の部分を、より好ましくは5%以上15%以下の部分を隙間がより小さい状態、あるいは、隙間のない実質的に面接触の状態で、支持することができる。
本発明に係るピンチップにおいて、チップ胴部と、前記チップ胴部の先端側に配置されるチップ先端部と、前記チップ胴部と前記チップ先端部とを分離可能に結合させる結合構造と、を有する構成とすることができる。
このような構成によれば、比較的摩耗し易いピンチップのチップ先端部をチップ胴部から分離して交換することができる。従って、ピンチップの先端部分の摩耗によりピンチップ全体を交換する必要が無く経済的であり、その交換作業もピンチップ全体を交換する場合に比べて容易である。
本発明に係るピンチップにおいて、前記結合構造は、前記チップ胴部に形成された凹部または凸部と、前記チップ先端部に形成され、前記チップ胴部の前記凹部または前記凸部に密に嵌合する凸部または凹部とにより構成される嵌め合い構造を含む、構成とすることができる。
このような構成によれば、チップ先端部とチップ胴部とが嵌め合い構造により分離可能に結合されるので、チップ先端部の交換作業を容易に行うことができる。
本発明に係るピンチップによれば、缶体の円筒状胴部より細い棒状のピンチップであっても、当該ピンチップにて支持される缶体の揺れを極力小さくすることができるので、凸缶不良及び落缶の発生率を低減することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るピンチップが適用されるピンチップコンベアの一例を示す図である。 図2は、缶体を搬送するピンチップコンベアを部分的に拡大して示す斜視図である。 図3は、ピンチップのチェーンコンベアへの取り付け構造を示す断面図である。 図4は、ピンチップの構造を示す側面図である。 図5Aは、図4に示すピンチップにおけるチップ胴部を先端側から見た図4のA−A矢視図である。 図5Bは、図4に示すピンチップにおけるチップ胴部の断面を示す図4のB−B断面図である。 図5Cは、図4に示すピンチップにおけるチップ先端部を先端側から見た図4のC―C矢視図である。 図6は、図4に示すピンチップにおけるチップ胴部の断面を示す図5AのD−D断面図である。 図7は、図4に示すピンチップにおけるチップ先端部の断面を示す図5CのE−E断面図である。 図8は、ピンチップの支持外周面部分Pxを説明する図である。 図9は、ピンチップの支持外周面部分Pxの曲率(湾曲の程度を表す)と他の外周面部分の曲率(湾曲の程度を表す)との関係の一例を示す図である。 図10Aは、ピンチップに引っ掛け支持された缶体の揺れの状態(その1)を示す図である。 図10Bは、ピンチップに引っ掛け支持された缶体の揺れの状態(その2)を示す図である。 図11は、ピンチップの支持外周面部分Pxの他の一例を示す図である。
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
本発明の実施の形態に係るピンチップが適用されるピンチップコンベアは、図1に示すように構成される。
図1において、このピンチェーンコンベアは、オーブン内に設置され、所定間隔にて並列配置されるスプロケット110、111に巻きかけられたチェーンコンベア100が、各スプロケット110、111の回転により、下降動(A方向)、水平動(B方向)及び上昇動(C方向)するようになっている。チェーンコンベア100には、複数のピンチップ20が所定間隔にて各スプロケット110、111の軸と平行となるように取付けられている。各ピンチップ20には、印刷工程を経たシームレス缶体(以下、単に缶体という)500が引っ掛け支持されており、チェーンコンベア100の移動と共にピンチップ20に引っ掛け支持された缶体500が移動するようになっている。
図2及び図3を参照して、ピンチップ20のチェーンコンベア100への取り付け構造について説明する。なお、図2は、缶体を搬送するピンチップコンベアを部分的に拡大して示す斜視図であり、図3は、ピンチップ20のチェーンコンベア100への取り付け構造を示す断面図である。
図2及び図3において、鋼製のピン15は、チェーンコンベア100の長手方向に直交する方向(図1における各スプロケット110、111の軸に平行な方向)に延びるように、その一端部がチェーンコンベア100に固定されている。ピンチップ20は、耐熱性の熱可塑性樹脂(例えば、ポリエーテル・エーテルケトン)にて形成され、断面(その長手方向に垂直な断面)の輪郭線(外周面に対応)が僅かに扁平した丸状となる中空の棒状体である。ピンチップ20は、ピン15が当該ピンチップ20の長手方向に垂直な断面の偏心した位置を通るように、当該ピン15に回動自在に装着されている。ピン15のチェーンコンベア100とピンチップ20との間の部分には2つのスリーブ11、12が遊嵌している。この2つのスリーブ11、12により、回動自在にピン15に装着されたピンチップ20のチェーンコンベア100側への移動が規制される。
中空となるピンチップ20では、長手方向に垂直な断面の偏心した位置を通るピン15に近い側の部分より遠い側の部分の厚さが大きくなっている(図3参照)。これにより、ピンチップ20は、その厚さが大きい側が下側になるようにしてピン15に回動自在に装着され、その状態が維持される。缶体500の円筒状胴部の内面は、ピン15に装着されたピンチップ20の上側の外周面部分に支持される。
ピンチップ20は、図2及び図3に示すように、チップ胴部21とチップ先端部22との2つの部分で構成される。このようなピンチップ20の更に詳細な構造について、図4〜図7を参照して説明する。なお、図4は、ピンチップ20の構造を示す側面図であり、図5Aは、チップ胴部21を先端側から見た図4のA−A矢視図であり、図5Bは、チップ胴部21の断面を示す図4のB−B断面図であり、図5Cは、チップ先端部22を先端側から見た図4のC−C矢視図である。また、図6は、チップ胴部21の断面を示す図5AのD−D断面図であり、図7は、チップ先端部22の断面を示す図5CのE−E断面図である。
ピンチップ20は、図4に示すように、チップ胴部21とチップ先端部22とを有している。チップ胴部21には、その先端面から内側に入り込む結合凹部211が形成され、チップ先端部22の後端に段付き構造にて結合凸部221が形成されている。チップ胴部21の先端側の結合凹部211とチップ先端部22の後端側の結合凸部221とは、嵌め合い構造23(結合構造)を構成し、結合凹部211と結合凸部221とが分離可能な状態で密に嵌合することによってチップ胴部21とチップ先端部22とがピンチップ20として一体化したものとなる(図3参照)。
チップ胴部21の湾曲した外周面は、図5A及び図5Bに示すように、比較的穏やかに湾曲した部分(湾曲の程度が小さい部分)とその部分より大きく湾曲した部分(湾曲の程度が大きい部分)とが滑らかに連続した形状となっている。そして、図4、図5A及び図5Bとともに、図6に示すように、チップ胴部21内には、比較的穏やかに湾曲した外周面部分の側に偏った状態で、空洞部212が形成されている。チップ胴部21の後端面には、その後端面から突出するように軸受け突起部213が形成されている。この軸受け突起部213内には、空洞部212に連通し、チップ胴部21の長手方向に延びる軸受け孔213aが形成されている。軸受け孔213aの内径は、ピン15の外径より僅かに大きく、ピン15が軸受け孔213aによって回動自在に支持され得る。
チップ先端部22の結合凸部221がチップ胴部21の結合凹部211に密に嵌合した状態で、チップ胴部21の湾曲した外周面から続くチップ先端部22の湾曲した外周面は、図4とともに図5Cに示すように、チップ胴部21と同様に、比較的緩やかに湾曲した部分(湾曲の程度が小さい部分)とその部分より大きく湾曲した部分(湾曲の程度が大きい部分)とが滑らかに連続した形状となっている。そのような外周面部分から更に先端側の部分は、図4とともに図7に示すように、丸味をもって僅かに立ち下がって、更に、缶体500のドーム状の底部分に沿って実質的に面接触するように、或いは干渉しないように(図3参照)、後方に向かう凹みをもった傾斜面として形成されている。また、チップ先端部22内には、図4とともに、図5C及び図7に示すように、結合凸部221の端面で開放する空洞部223が形成されている。チップ先端部22の内側には、結合されるチップ胴部21の軸受け突起部213(図4及び図6参照)に対応するように、軸受け部222が突出している。軸受け部222には、結合凸部221の端面で開放する軸受け凹部222aが形成されている。軸受け凹部222aの内径は、ピン15の外径より僅かに大きく、ピン15の先端部が軸受け凹部22aによって回動自在に支持され得る。
上述したような構造のチップ胴部21とチップ先端部22とが、結合凹部211と結合凸部221との密な嵌合により結合して一体化されるピンチップ20は、チップ胴部21の軸受け突起部213の軸受け孔213aから挿入されるピン15が空洞部212を通り、ピン15の先端部がチップ先端部22の軸受け部222の軸受け凹部222aに回動自在に嵌りこむ。なお、軸受け凹部222aの内周面はピン15の抜け止め構造となっており、これにより、ピンチップ20のチェーンコンベア100から遠ざかる方向の移動が規制される。このような規制と、上述したスリーブ11、12によるチェーンコンベア100に向かう方向の移動が規制されていることとが相まって、ピンチップ20は、ピン15に回動自在で装着された状態が安定的に維持される。
ピンチップ20(チップ胴部21、チップ先端部22)の外周面の形状について更に詳細に説明する。
図8に示すように、ピンチップ20(チップ胴部21、チップ先端部22)の湾曲した外周面OS(ピンチップ20のその延びる方向の各位置におけるその方向に垂直な断面の輪郭線に対応)では、缶体500の想定される最大の揺れ範囲(500(1)〜500(2):図8の破線円参照)に対応した比較的穏やかに湾曲した外周面部分Pにて缶体500を支持し得る。この缶体500を支持する側である前記外周面部分Pのうちの、特に、所定範囲である支持外周面部分Pxの湾曲の程度は、他の外周面部分の湾曲の程度より小さい。具体的には、図9に示すように、ピンチップ20の外周面OSにおいて、支持外周面部分Pxの湾曲の程度を表す曲率は、支持すべき缶体500の円筒状胴部の曲率(1/半径R2)と同じであって、他の外周面部分、例えば、支持外周面部分Rxのピン15を支持する軸受け孔213a(軸受け凹部222a)と逆側の外周面部分の曲率(1/半径R1)より小さい。
このような形状のピンチップ20によれば、缶体500の円筒胴部より細い(R1<R2)ピンチップ20であっても、支持外周面部分Pxの湾曲の程度が、他の外周面部分より、小さく、かつ、缶体500の円筒状胴部の湾曲の程度に近いので、具体的には、支持外周面部分Pxの曲率が缶体500の円筒状胴部の曲率(1/R2)と同じ値であるので、ピンチップ20の支持外周面部分Pxにて缶体500の円筒状内面を隙間なく面接触の状態で支持することができる。その結果、図10A及び図10Bに示すように、ピンチップ20にて支持される缶体500の揺れを小さくすることができる(図10A、図10Bにおいて破線円参照)。このように、缶体500の円筒状胴部より細い棒状のピンチップ20であっても、このピンチップ20に引っ掛け支持される缶体500の揺れを小さくすることができるので、ピンチップコンベア100において、凸缶不良及び落缶の発生率を低減することができる。
湾曲の程度が比較的小さい支持外周面部分Pxの範囲は、支持される缶体の揺れの程度を小さくする点からは、より大きいことが好ましい。しかし、支持外周面部分Pxの範囲を大きくすると、ピンチップ20が太くなり、缶体500を引っ掛け難くなる。このため、ピンチップ20の支持外周面部分Pxの範囲(図9参照)は、支持すべき缶体500の円筒胴部の内周面(周方向の長さ)全体の5%(内周面全体の18°分)以上25%(内周面全体の90°分)以下の部分に対応することが好ましい。より好ましくは、前記支持外周面部分Pxの範囲(図9参照)は、支持すべき缶体500の円筒胴部の内周面(周方向の長さ)全体の5%(内周面全体の18°分)以上15%(内周面全体の54°分)以下の部分に対応するように設定される。これは、R2=33mm(φ=66mm)の缶体500を支持するピンチップ20の場合、支持外周面部分Pxの範囲は、缶体500の円筒胴部の内周面(周方向の長さ)の約10mm以上約31mm以下の部分に対応することがより好ましいということになる。また、例えば、図9に示す例では、横幅=32mm、縦幅=27mm、R1=17mmである断面形状のピンチップ20において、支持外周面部分Pxの横幅Lx=13mm(缶体500における円筒胴部の内周面換算で約6%)に設定された。
上述した例では、ピンチップ20の支持外周面部分Pxの湾曲の程度(曲率)は、支持すべき缶体500の円筒状胴部の湾曲の程度(曲率)と同じであったが、これに限定されない。ピンチップ20の支持外周面部分Pxの湾曲の程度は、製造誤差程度の違い等、缶体500の円筒状胴部の湾曲の程度と実質的に同じであればよい。また、支持外周面部分Pxの湾曲の程度は、他の外周面部分より、小さく、かつ缶体500の円筒状胴部の湾曲の程度(曲率)に近ければよい。この場合、ピンチップ20の支持外周面部分Pxでは、缶体500が正確には面接触状態にて隙間なく支持されるようにはならない。しかし、図11に示すように、支持外周面部分Pxにて支持される缶体500の円筒状胴部の内面と当該支持外周面部分Pxとの隙間Δが、支持外周面部分Pxの湾曲の程度が他の外周面部分(例えば、反対側の部分)の湾曲の程度以上の場合に比べて、小さい状態になる。この場合であっても、ピンチップ20にて支持される缶体の揺れを極力小さくすることができる。
ところで、通常、ピンチップ20に缶体500に引っ掛かる際に、ピンチップ20は、その先端部が缶体500の内面に接触しながらその缶体500内に進入していく(図2参照)。また、缶体500がピンチップ20から外れていく際に、ピンチップ20は、その先端部が缶体500内面に接触しながらその缶体500から抜けていく(図2参照)。このため、ピンチップ20では、先端部分が摩耗し易い。
上述したピンチップ20は、チップ胴部21とチップ先端部22とが、チップ胴部21側の結合凹部211とチップ先端部22の結合凸部221とによって構成される嵌め合い構造(結合構造)によって、分離可能に一体化されている。このようなピンチップ20によれば、比較的摩耗し易いピンチップ20のチップ先端部22をチップ胴部21から分離して交換することができる。従って、ピンチップ20の先端部分の摩耗によりピンチップ20全体を交換する必要が無く経済的であり、その交換作業もピンチップ20全体を交換する場合に比べて容易である。
なお、前記嵌め合い構造は、チップ胴部21側の結合凹部211とチップ先端部22側の結合凸部221とで構成されたが、チップ胴部21側の結合凸部とチップ先端部22側の結合凹部とによって構成することもできる。また、チップ胴部21とチップ先端部22とを結合させる結合構造は、前記嵌め合い構造に限定されることなく、他の構造、例えば、雄ネジと雌ネジとで構成されるネジ結合構造等であってもよい。
前述したピンチップ20では、チップ胴部21とチップ先端部22とが分離可能である必要はなく、それらが区別されることなく一体になった構造のものであってもよい。このような構造であっても、前述したのと同様に、ピンチップ20に引っ掛け支持される缶体500の揺れを小さくすることができるので、ピンチップコンベア100において、凸缶不良及び落缶の発生率を低減することができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。本発明の趣旨に基づいて種々変形することが可能であり、これらを本発明の範囲から除外するものではない。
本発明に係るピンチップは、凸缶不良及び落缶の発生率を低減することができるという効果を有し、チェーンコンベアから突出するピンに回動自在に装着され、一方端面が開放された缶体を引っ掛け支持するピンチップとして有用である。
11、12 スリーブ
15 ピン
20 ピンチップ
21 チップ胴部
22 チップ先端部
211 結合凹部
212 空洞部
213 軸受け突起部
213a 軸受け孔
221 結合凸部
222 軸受け部
222a 軸受け凹部
223 空洞部

Claims (5)

  1. チェーンコンベアのピンに回動自在に装着され、円筒状胴部を有する一方端面が開放さされた缶体に遊びをもって進入し、前記缶体の円筒状胴部を支持する棒状のピンチップであって、
    当該ピンチップの湾曲した外周面において、前記缶体の円筒状胴部の内面を支持する側の所定範囲の支持外周面部分の湾曲の程度は、他の外周面部分の湾曲の程度より、小さく、かつ、前記缶体の円筒状胴部の湾曲の程度に近い、ピンチップ。
  2. 前記支持外周面部分の湾曲の程度を表す曲率は、前記缶体の円筒状胴部の曲率と実質的に同じ値である、請求項1記載のピンチップ。
  3. 前記支持外周面部分は、当該ピンチップが支持すべき前記缶体の筒状胴部の内周面全体の5%以上25%以下の部分に対応する、請求項1または2記載のピンチップ。
  4. チップ胴部と、
    前記チップ胴部の先端側に配置されるチップ先端部と、
    前記チップ胴部と前記チップ先端部とを分離可能に結合させる結合構造と、を有する請求項1乃至3のいずれかに記載のピンチップ。
  5. 前記結合構造は、前記チップ胴部に形成された凹部または凸部と、前記チップ先端部に形成され、前記チップ胴部の前記凹部または前記凸部に密に嵌合する凸部または凹部とにより構成される嵌め合い構造を含む、請求項4記載のピンチップ。
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