JP2020189781A - 欠陥ドーピングによるp型酸化ガリウム薄膜の製造手順およびその利用 - Google Patents
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Abstract
【課題】不純物元素を添加せずにGa2O3のp型ドーピングを行う方法の提供。【解決手段】酸素の化学量論にのみ従って、成長温度、酸化剤ガスの性質/圧力およびまたは成長層度などを制御することにより、不純物元素の添加を必要とせずに、真性欠陥ドーピングによりp型酸化ガリウムが形成されるように、従来の薄膜成長技術を使用して、基板上で酸化ガリウムを成長させることを含む、欠陥ドーピングによる、ワイドバンドギャップp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。酸化ガリウムのp型ドーピングの活性化を強化するために、ポストアニール(インサイチュまたはエクスサイチュ)を含み、このアニールは、10nsから10時間の間継続する、p型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。【選択図】なし
Description
本発明は、p型Ga2O3(酸化ガリウム)の成長のための手順に関する。より具体的には、本発明の目的は、不純物元素を添加せずに欠陥ドーピングによりp型Ga2O3(α、β、εまたはκ相)を製造する工程、ならびに前述の工程によって得られた薄膜、および、たとえばパワーエレクトロニクス、高周波電子機器、熱電機器、UVC光検出器などにおいて、p−n接合のp型Ga2O3薄膜を利用することである。
酸化ガリウムは、三二酸化無機化合物である(すなわち、化学式Ga2O3を持つ)。それはいくつかの多形または相の形で存在する。そのような5つの相、α、β、γ、δおよびε(およびその変形κ)が認識されている。これらの中で、β相は化学的にも熱的にも最も安定しており、融点は約1900℃である。
酸化ガリウム(III)は、レーザー、発光体、発光材料での使用が研究されてきた。Ga2O3はガスセンサーで発光体として使用され、太陽電池の誘電体層として使用できる。この熱力学的に安定な酸化物は、深紫外線透明導電体として、およびパワートランジスタのチャネル層として使用できる可能性もある。
酸化ガリウムは多くの方法で合成でき、その特定の製造条件により膜の特性が決まる。精巧な薄膜の物理的特性は、一般的な成長パラメータ、基板の性質と配向によって決まり、成長方法の選択によっても決まる。酸化ガリウムβ−Ga2O3は、本質的に誘電材料である。また、特定の成長条件下で、抵抗値が10−2Ω・cmと低いn型半導体特性を示し、このことは、酸素空孔の存在または(シリコンまたはスズのような不純物元素の)外部ドーピングで説明できる。
β−Ga2O3結晶の導電率は、ガス環境を変更することにより、または不純物のドーピングにより制御できる。酸素含有量を減らすことにより、導電率を高めることができる。水素の存在も、ドープされたβ−Ga2O3で観察される電気伝導率に影響することが示唆される。さらに、他の元素によるドーピングも、β−Ga2O3結晶の電気伝導率と自由電子密度に影響を与える。たとえば、Si、Ge、SnなどのIV族元素はGaの代わりになり、ClまたはFなどのVII族元素はOの代わりになり、浅いドナーとして作用する。
米国特許出願公開第2008−0038906号公報は、Ga2O3のp型薄膜とGa2O3薄膜p−n接合を製造する方法について説明している。この方法は、酸素空孔密度が低減されたGa2O3の薄膜を製造する第1段階と、Ga2O3にアクセプターをドープすることによりp型Ga2O3膜を形成する第2段階を含む。この方法で使用されるアクセプターはマグネシウム、Mgである。
米国特許出願公開第2012−0304918号公報は、Ga2O3の成長技術、Ga2O3に基づくエレクトロルミネセンスデバイスおよびその製造方法について説明している。より具体的には、膜中のGaをH、Li、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Mn、Fe、Co、Ni、Pd、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、TlおよびPbから選択されるアクセプタードーパントで置き換えるp型Ga2O3膜の成長手順を明らかにしている。
最新技術から、酸化ガリウム(α、β、εまたはκ)は本来n型であることが分かっている。また、浅いドナーとして作用する不純物元素(典型的な例は、ゲルマニウム、スズ、フッ素、塩素またはシリコン)を追加することにより、n型ドーピングを促進できることも分かっている。上記の文書で、β−Ga2O3は、浅いアクセプターとして作用できる不純物の導入による成長中の外因性ドーピングによってp型にドープされることが分かる。不純物を添加するには、Ga2O3に第3の元素を制御された再現性のある方法で導入する必要があり、これにより製造工程が大幅に複雑になる。その他の問題の中で、ドーパントはGa2O3結晶構造内で移動する可能性があり、そのため電気特性が時間とともに変化する。このようなドーパントの拡散は、高温電子機器、熱電電子機器、宇宙用電子機器、および熱的堅牢性に挑む可能性のある予期しない状況を含むその他の応用において予想されるような高温によって引き起こされることもある。
本発明は、不純物元素を添加せずにGa2O3のp型ドーピングを行う方法を提供する。この真性ドーピングのアプローチは、外因性の不純物元素のドーピングに比べて大幅に簡素化されるので、製造コストを削減できる。さらに、このようにして得られたGa2O3のp型ドーピングは、欠陥ドーパントがその影響を変えるのにより高い温度を必要とするので、より耐熱性がある。
より具体的には、本発明の目的は、欠陥ドーピングによるワイドバンドギャップp型Ga2O3(α、β、εまたはκ相)の製造工程であって、たとえば、成長温度、酸化剤ガスの性質/圧力、(酸素ラジカル原子を生成する)酸素プラズマセルの出力、または成長速度などを制御して、酸素の化学量論にのみ従って、不純物元素の添加を必要とせずに、真性欠陥ドーピングによりp型酸化ガリウムが形成されるように、(従来の薄膜成長技術を使用して)基板上で酸化ガリウムを成長させることを含む。
本発明の変形例によれば、基板は(a、c、rまたはm配向の)サファイア(Al2O3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化銅(CuOまたはCu2O)、シリコン(Si)、酸化ガリウム(Ga2O3)、炭化ケイ素(SiC−4HまたはSiC−6H)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、ガラス、石英、金属、グラフェン、グラファイト、酸化グラフェン、ポリマーなどであり得る。
本発明の変形例によれば、基板上での酸化ガリウムの成長は、液相析出、ゾルゲル、物理蒸着(PVD)、熱蒸発、電子ビーム蒸発、DCマグネトロンスパッタリング、パルスレーザー堆積(PLD)、分子線エピタキシー(MBE)、化学蒸着(CVD)、有機金属CVD、原子層堆積(ALD)などによって行うことができる。
より具体的には、成長温度を一定に保つか、または(300℃から1500℃の温度範囲で)変化させることができ、分圧も一定に保つか、または10−2から10−11Torrの間で(所望のドーピングのレベル/プロファイルに従って)変化させることができる。
酸化剤雰囲気は、ガス状分子酸素、水蒸気、ガス状オゾン、ガス状一酸化窒素または二酸化窒素(NOまたはNO2)、またはプラズマ源からの原子状酸素であり得る。
特定の変形例では、手順には酸化物または窒化物材料中に存在できる(結晶構造、格子パラメータ、結晶配向、層の厚さ、表面形態、および/または所望の粒径などの材料パラメータに対して選択される)緩衝層の使用が含まれても良い。緩衝層の厚さは、1nmから500nmまで変化し得る。
特定の変形例では、手順には酸化ガリウムのp型ドーピングの活性化を強化するために、ポストアニール(インサイチュまたはエクスサイチュ)が含まれても良い。このアニールは、10nsから10時間の間継続できる。
特定の変形例では、アニールは、熱的またはレーザーまたはランプによるものであり得る。アニールは、固定温度または可変温度で行うことができる。アニール温度は600℃から1500℃の間である。アニールのための雰囲気は、分子状酸素、NO2、NO、オゾン、N2、Ar、Krまたは空気であり得る。
特定の変形例では、レーザーアニールは、Ga2O3のバンドギャップに対応する波長以下の波長(つまり、エネルギー≧5eV)のUV光で実現できる。露出時間は10nsから1秒の間であり得る。光源のエネルギー密度は、1mJ/cm2から1kJ/cm2の間であり得る。
本発明の特定の変形例では、ランプアニールは、ハロゲンランプまたは白熱ランプまたは放電ランプを用いて行うことができ、アニール温度は1500℃までであり得る。エネルギー密度は100J/cm2を超え、100μsから300秒の間継続できる。
本発明は、欠陥ドーピングによる1nmから10ミクロンの間の厚さを有するp型Ga2O3薄膜(α、β、εまたはκ相)に関し、上記の手順に従って、意図的に不純物元素を添加することなく、真性p型欠陥ドーピングにより、基板上での酸化ガリウムの成長を通じて実現されることを特徴とする。
また、本発明は、Ga2O3p-n接合における、上記の手順によって得られたp型Ga2O3薄膜(α、β、εまたはκ)の利用に関する。
さらに、本発明は、p型透明電極として、またはUVC光検出器として、または高周波スイッチとして、上記の手順によって得られたp型Ga2O3薄膜(α、β、εまたはκ)の利用に関する。
また、本発明は、高温電子機器、パワーエレクトロニクス、高周波電子機器、熱電機器、または宇宙用電子機器における、上記の工程によって得られたp型Ga2O3薄膜の利用に関する。
p型酸化ガリウムの成長工程を活用するために、たとえば、分子線エピタキシー、DCマグネトロンスパッタリング、レーザーアブレーション(パルスレーザー堆積(PLD)と呼ばれることもある)、化学蒸着(CVD)、有機金属CVD、液相析出、ゾルゲル、または原子層堆積などの薄膜堆積方法を使用できる。
基板はサファイア(Al2O3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化銅(CuOまたはCu2O)、シリコン(Si)、酸化ガリウム(Ga2O3)、炭化ケイ素(SiC−4HまたはSiC−6H)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、ガラス、石英、金属、グラフェン、グラファイト、酸化グラフェン、ポリマーなどであり得る。基板を洗浄し、脱気するために十分高い温度にする。酸化剤雰囲気は、ガス状分子酸素、水蒸気、ガス状オゾン、ガス状一酸化窒素または二酸化窒素(NOまたはNO2)、またはプラズマ源からの原子状酸素であり得る。バックグラウンド圧力は、一定に保つか、または10−2から10−11Torrの間で(所望のドーピングのレベル/プロファイルに従って)変化させることができる。
成長温度は、一定に保つか、所望のドーピングレベルに応じて300℃から1500℃の温度範囲で変化させることができる(温度が高いほど、ドーピングレベルが下がる)。膜の厚さは1nmから10ミクロンの間であり得る。典型的な成長速度は毎分約0.5nmである。
バッファ層は、p型Ga2O3層におけるキャリア濃度および/または移動度を向上させるために、またはp型Ga2O3の導電率を向上させるために使用することができる。緩衝層の厚さは、1nmから500nmの間であり得る。
p型ドーピングの活性化を高めるために、ポストアニール工程を使用することができる。アニールは、熱的またはレーザーまたはランプによるものであり得る。熱アニールの場合、アニールは固定温度または600℃から1500℃の間の可変温度で行うことができる。熱アニールは、10nsから10時間継続できる。アニールのための雰囲気は、分子状酸素、NO2、NO、オゾン、N2、Ar、Krまたは空気であり得る。
p型ドーピングの活性化を高めるために、ポストアニール工程を使用することができる。アニールは、熱的またはレーザーまたはランプによるものであり得る。熱アニールの場合、アニールは固定温度または600℃から1500℃の間の可変温度で行うことができる。熱アニールは、10nsから10時間継続できる。アニールのための雰囲気は、分子状酸素、NO2、NO、オゾン、N2、Ar、Krまたは空気であり得る。
レーザーアニール(連続波またはパルス)は、Ga2O3のバンドギャップに対応する波長以下の波長(つまり、エネルギー≧5eV)のUV光で実現できる。露出時間は10nsから1sの間であり得る。光源のエネルギー密度は、1mJ/cm2から1kJ/cm2の間であり得る。
ランプアニールの場合、光源は多くの場合ハロゲンランプである。この技術は、温度上昇に関して比較的柔軟性があり、アニールの大きな熱原動力になり得る。アニール温度は、1500℃まで可能である。エネルギー密度は100J/cm2を超え、100μsから300秒の間継続できる。
現在の最新技術におけるp型Ga2O3の薄膜の成長は、Ga2O3層中のGaがp型ドーパントによって置き換えられるようにp型ドーパントを導入することによって達成される。本発明では、ドーパントを導入しないで、その手順は、成長条件、たとえば成長温度および/または酸化剤ガスの性質/圧力および/または成長速度などを制御することにより、酸素の化学量論のみを変化させることに基づいている。本発明の手順に従って、p型酸化ガリウムは、不純物元素の添加を必要とせずに、真性欠陥ドーピングによって形成される。このアプローチは、既存の最新アプローチに比べて大幅な簡素化を意味するので、製造コストを削減できる。さらに、このようにして得られたGa2O3のp型ドーピングは、高温での不純物欠陥分布に比べて欠陥ドーパント分布が容易には変わらないので、より高い温度耐性と放射線耐性がある。
ここで、本発明に係るp型Ga2O3の製造手順を例示する。この場合、p型Ga2O3は、パルスレーザー堆積(PLDまたはレーザーアブレーションと呼ばれることが多い)により、c面配向サファイア(c−Al2O3)基板上に形成される。基板は、アセトン、エタノール、脱イオン水に順次浸漬し、続いて乾燥窒素流で乾燥することにより洗浄される。次に、真空下(<10−6Torr)で700±150℃の間の温度まで加熱し、30分間保持して脱気する。その成長は、コヒーレントLPX200KrF(248nm)またはArF(193nm)エキシマレーザー(10±8Hzのパルス繰り返し率および30±15nsのパルス持続時間)およびGa2O3の圧縮/焼結された化学量論的4N粉末からなる固体ソースを用いて行われる。そのビームは、約108±5x107W/cm2のパワー密度を与えるために、ターゲットに焦点が当てられる。
直径2インチのcサファイアウェーハの均一な被覆は、ターゲットへの入射レーザービームの光学ラスターを使用して得られる。Al2O3ターゲットの温度は380℃から550℃の間に維持され、成長中の酸素圧は10−4Torrである。このようにして、厚さ約300nmのε/κ−Ga2O3の膜が得られる。成長速度は約5nm/minである。そして、その膜を管状炉で700±100℃で30分間空気アニールすることにより、p型キャリアを濃縮する。Ga2O3が成長するAl2O3基板は、最新技術で一般的に使用されているGa2O3バルク基板よりも安価であるという利点があり、より大きな型とはるかに大きな生産量の両方を得ることができる。これにより、p型Ga2O3の製造に対する本発明のアプローチがより安価になり、迅速な工業化により適している。
また、本発明は、上記の工程によって得られるp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)薄膜に関する。得られた膜は、成長時間に応じて1nmから10マイクロメートルの厚さを持ち得る。
また、本発明は、上記の工程によって得られるp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)膜のp-n接合における使用に関し、n型およびp型領域は両方とも、上記の工程に従って真性ドープされたGa2O3から作られる。
さらに、本発明は、上記の手順によって得られるp型Ga2O3薄膜(α、β、εまたはκ)のUVC光検出器、p型透明電極、耐放射線電子機器(例えばベタボルタイック)、高温電子機器、熱電機器、パワーエレクトロニクス、高周波電子機器、宇宙用電子機器およびその他の応用分野における使用に関する。たとえば、絶縁体上のベータ酸化ガリウムの薄膜で実現された電界効果トランジスタ(FET)の性能は、2017年1月にIEEE Electron Device Lettersで発表された「絶縁体(GOOI)電界効果トランジスタ上の高性能空乏/エンハンスメントモードβ−Ga2O3」という論文で紹介された。
p型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の非常に広いバンドギャップにより、高電圧/周波数スイッチでの使用が比較的効率的になり、この高効率により、現在高電力/周波数スイッチで使用されているシリコン系デバイスを置き換えることにより、エネルギー消費を削減するのに役立つ可能性があることが分かっている。
本発明に従って得られたp型Ga2O3膜の研究および構造的/化学的分析、ならびに電気的特性が、Materials Today Physicsの論文「p型Ga2O3酸化物;パワーおよびオプトエレクトロニクスデバイスの新しい展望」で発表された。
Claims (12)
- 欠陥ドーピングによるワイドバンドギャップp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順であって、酸素の化学量論にのみ従って、成長温度、酸化剤ガスの性質/圧力、または成長速度などを制御することにより、不純物元素の添加を必要とせずに、真性欠陥ドーピングによりp型酸化ガリウムが形成されるように、従来の薄膜成長技術を使用して、基板上で酸化ガリウムを成長させることを含むp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。
- 前記基板は(a、c、rまたはm配向の)サファイア(Al2O3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化マグネシウム(MgO)、シリコン(Si)、酸化ガリウム(Ga2O3)、炭化ケイ素(SiC−4HまたはSiC−6H)、酸化ニッケル(NiO)、酸化銅(CuOまたはCu2O)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、ガラス、石英、金属、グラフェン、グラファイト、酸化グラフェン、ポリマーなどであることができる、請求項1に記載のp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。
- 前記成長温度を一定に保つか、または300℃から1500℃の温度範囲で変化させることができ、前記酸化剤ガスの分圧を一定に保つか、または10−2から10−11Torrの間で(所望のドーピングのレベル/プロファイルに従って)変化させることができる、請求項1または2に記載のp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。
- 前記酸化剤雰囲気は、ガス状分子酸素、水蒸気、ガス状オゾン、ガス状一酸化窒素または二酸化窒素(NOまたはNO2)、またはプラズマ源からの原子状酸素であることができる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。
- 酸化物または窒化物材料中に存在できる緩衝層の使用を含み、前記緩衝層の厚さは、1nmから500nmまで変化する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。
- 酸化ガリウムのp型ドーピングの活性化を強化するために、ポストアニール(インサイチュまたはエクスサイチュ)を含み、このアニールは、10nsから10時間の間継続する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。
- 熱的またはレーザーまたはランプによるアニールを含み、前記アニールは、固定温度または可変温度で行うことができ、前記アニールの温度は600℃から1500℃の間であり、前記アニールのための雰囲気は、分子状酸素、NO2、NO、オゾン、N2、Ar、Krまたは空気である、請求項6に記載のp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。
- レーザーアニールは、Ga2O3のバンドギャップに対応する波長以下の波長(つまり、エネルギー≧5eV)のUV光(連続波またはパルス)で実現でき、露出時間は10nsから1秒の間であり、前記光源のエネルギー密度は、1mJ/cm2から1kJ/cm2の間である、請求項6に記載のp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。
- ランプアニールは、ハロゲンランプまたは白熱ランプまたは放電ランプを用いて行うことができ、アニール温度は1500℃までであり、エネルギー密度は100J/cm2を超え、100μsから300秒の間継続する、請求項6に記載のp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の製造手順。
- 請求項1から9のいずれか一項に記載の前記製造手順に従って、不純物元素の添加を必要とせずに、真性欠陥ドーピングにより基板上に酸化ガリウムを成長させることにより得られる、厚さが1nmから10μmのp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)の薄膜。
- Ga2O3系p-n接合における、請求項1から9のいずれか一項に記載の前記製造手順によって得られるp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)薄膜の使用。
- UVC光検出器、高周波スイッチ、高温電子機器、パワーエレクトロニクス、熱電機器、耐放射線電子機器(例えばベタボルタイック)、および宇宙用電子機器における、請求項1から9のいずれか一項に記載の前記製造手順によって得られるp型Ga2O3(α、β、εまたはκ)薄膜のp型透明電極としての使用。
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