JP2020186237A - フルオロラクトン及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このパーフルオロジオキソランを製造する方法としては、次式に示すような、3,5,5,6-テトラフルオロ-3,6-ビス(トリフルオロメチル)-1,4-ジオキサン-2-オンを原料とする方法が知られている(例えば、特許文献1)。
本開示は、ヘキサフルオロプロピレンオキシド等から1工程でフルオロラクトン化合物を製造できる方法等を提供することを主な目的とする。
項1.
式(1):
で表される化合物の製造方法であって、
式(2):
で表される化合物と、
式(3):
R31、R32、及びR33は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いは2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物と、
式(4−1):
同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いは
2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物、及び
式(4−2):
R46は、水素原子、有機基、又は1個以上の置換基を有していてもよいアミノ基であり、
R47、R48、R49、及びR50は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いはR47及びR48は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R48及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R49及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(4)とを、
反応させる工程A
を含む製造方法。
項2.
工程Aは有機溶媒(当該有機溶媒からは、前記式(3)で表される化合物及び化合物(4)は除外される。)の存在下で行われる、項1に記載の製造方法。
項3.
前記工程Aが上液層及び下液層が生成する工程であって、これらを分液する工程Bをさらに含む、項1又は2に記載の製造方法。
項4.
前記化合物(4)は、前記式(4−1)で表される化合物である、項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
項5.
R41、R42、R43、及びR44は、同一又は異なって、水素原子又はC1−10アルキル基であるか、或いは2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい、項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
項6.
R41及びR42は、同一又は異なって、C1−5アルキル基であり、
R43及びR44は、同一又は異なって、C1−5アルキル基であるか、或いは互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成する、項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
項7.
前記式(4−1)で表される化合物は、N,N’−ジメチルプロピレンウレア、N,N’−ジメチルエチレンウレア、及びテトラメチルウレアからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
項8.
工程Aにおいて、式(2)で表される化合物がガスとして供給され、式(2)で表される化合物の量は当該ガス重量に対して70質量%〜99.8質量%であり、式(4−1)で表される化合物の量が、式(2)で表される化合物1モルに対して0.001〜0.3モルである、項4〜7のいずれかに記載の製造方法。
項9.
前記工程AはCsFを含まない、項4〜8のいずれかに記載の製造方法
項10.
前記化合物(4)は、前記式(4−2)で表される化合物である、項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
項11.
R46は、C1−4アルキル基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、1、2、又は3個のC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、或いは2つのC1−4アルキル基で置換されたアミノ基であり、
R47、R48、R49、及びR50は、同一又は異なって、水素原子又はC1−4アルキル基であるか、或いはR47及びR48は互いに結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成していてもよく、R48及びR50は互いに結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成していてもよく、R49及びR50は互いに結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成していてもよい、項1〜3又は10に記載の製造方法。
項12.
前記式(4−2)で表される化合物は、ヘキサメチルリン酸トリアミド及び/又はトリピロリジノホスフィンオキシドである、項1〜3、10又は11のいずれかに記載の製造方法。
項13.
工程Aにおいて、式(2)で表される化合物がガスとして供給され、式(2)で表される化合物の量は当該ガス重量に対して90質量%〜99.8質量%であり、式(4−2)で表される化合物の量が、式(2)で表される化合物1モルに対して0.005〜0.05モルである、項10〜12のいずれかに記載の製造方法。
項14.
式(5):
で表される化合物の製造方法であって、
前記工程A又はBで生成した式(1):
で表される化合物を、
式(9−1):
MHnFm (9−1)
[式中、Mは金属原子であり、nは0又は1であり、Mの原子価数とnの和はmである。]
で表される化合物、
式(9−2):
LR91 4F (9−2)
[式中、Lは窒素原子又はリン原子であり、R91は、同一又は異なって、C1−5アルキル基である。]
で表される化合物、及び
フッ酸又はその塩
からなる群から選択される少なくとも1種のフッ素化合物(9)
の存在下に加熱して
式(6):
で表される化合物を生成させる工程C、
該式(6)で表される化合物を塩基と反応させて式(8):
で表される化合物を生成させる工程D、及び
該式(8)で表される化合物を加熱して前記式(5)で表される化合物を生成させる工程E
を含む、方法。
項15.
前記工程Dに代えて、
前記式(6)で表される化合物を水、或いはアルキルアルコールと反応させて式(7):
で表される化合物を生成させる工程D1、及び
該式(7)で表される化合物を塩基と反応させて前記式(8)で表される化合物を生成させる工程D2
を含む、項14に記載の製造方法。
項16.
前記工程D1の生成物を精製して前記式(7)で表される化合物を得る工程D1aをさらに含む、項15に記載の製造方法。
項17.
前記工程D及び工程Eに代えて、
前記式(6)で表される化合物を塩基の存在下に加熱して前記式(5)で表される化合物を生成する工程F
を含む、項14に記載の製造方法。
項18.
式(1):
で表される化合物を含有する組成物であって、
さらに、式(1)で表される化合物100質量部に対して、
式(10):
同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いは
2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物を0.00001〜1質量部、及び/又は
式(11):
R46は、水素原子、有機基、又は1個以上の置換基を有していてもよいアミノ基であり、
R47、R48、R49、及びR50は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いはR47及びR48は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R48及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R49及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物を0.00001〜1質量部
含有する組成物。
項19.
前記式(1)で表される化合物100質量部に対して、
前記式(10)で表される化合物の含有量が0.00001〜0.5質量部であり、
前記式(11)で表される化合物の含有量が0.00001〜0.5質量部である、
項18に記載の組成物。
本開示の後記説明は、実例の実施形態をより具体的に例示する。
本開示のいくつかの箇所では、例示を通してガイダンスが提供され、及びこの例示は、様々な組み合わせにおいて使用できる。
それぞれの場合において、例示の群は、非排他的な、及び代表的な群として機能できる。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願はそのまま引用により本明細書に組み入れられる。
本明細書中の記号及び略号は、特に限定のない限り、本明細書の文脈に沿い、本開示が属する技術分野において通常用いられる意味に理解できる。
本明細書中、特に断りのない限り、「有機基」は、
(1)炭化水素基、及び
(2)1個以上のヘテロ原子(例:窒素、酸素、硫黄、リン、ハロゲン)を有する炭化水素基
を包含する。
本明細書中、特に断りのない限り、「炭化水素基」の例は、
(1)1個以上の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい脂肪族炭化水素基(例:ベンジル基)、及び
(2)1個以上の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい芳香族炭化水素基
を包含する。芳香族炭化水素基は、アリール基とも称され得る。
本明細書中、特に断りのない限り、当該「脂肪族炭化水素基」は、飽和又は不飽和であることができる。
本明細書中、特に断りのない限り、当該「脂肪族炭化水素基」の例は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、及びシクロアルキル基を包含する。
その具体例は、ビニル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、及び5−ヘキセニルを包含する。
その具体例は、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、及び5−ヘキシニルを包含する。
その具体例はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、及びアダマンチルを包含する。
その具体例は、フェニル、ナフチル、フェナンスリル、アンスリル、及びピレニルを包含する。
その具体例は、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、及びフェナントレン環を包含する。
本開示の一実施態様は、式(1):
で表される化合物(本明細書中、化合物(1)と称する場合がある。)の製造方法である。
で表される化合物(本明細書中、化合物(2)と称する場合がある。)と、
式(3):
R31、R32、及びR33は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いは2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物(本明細書中、化合物(3)と称する場合がある。)と、
式(4−1):
同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いは
2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物(本明細書中、化合物(4−1)と称する場合がある。)、及び
式(4−2):
R46は、水素原子、有機基、又は1個以上の置換基を有していてもよいアミノ基であり、
R47、R48、R49、及びR50は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いはR47及びR48は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R48及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R49及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物(本明細書中、化合物(4−2)と称する場合がある。)
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(4)とを、
反応させる工程Aを含む。
R31、R32、及びR33は、同一又は異なって、水素原子又はC1−5アルキル基であるか、
R31が水素原子又はC1−5アルキル基であり、R32及びR33が結合して、環上の炭素原子において1又は2個の置換基を有してもよいピロリジン環又はピペリジン環を形成し、当該置換基はメチル又はエチルであり複数ある場合は同一でも異なってもよく、或いは
R31及びR32が結合して、環上の炭素原子において1又は2個の置換基を有してもよいピロリドン環又はピペリジノン環を形成し、当該置換基はメチル又はエチルであり複数ある場合は同一でも異なってもよく、R33が水素原子又はC1−5アルキル基である。
R31、R32、及びR33は、同一又は異なって、水素原子又はC1−3アルキル基であるか、
R31が水素原子又はC1−3アルキル基であり、R32及びR33が結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成するか、或いは
R31及びR32が結合してピロリドン環又はピペリジノン環を形成し、R33が水素原子又はC1−3アルキル基である。
R31、R32、及びR33は、同一又は異なって、水素原子又はC1−3アルキル基であるか、
R31が水素原子又はC1−3アルキル基であり、R32及びR33が結合してピロリジン環を形成するか、或いは
R31及びR32が結合してピロリドン環を形成し、R33がC1−3アルキル基である。
R31、R32、及びR33は、同一又は異なって、水素原子、メチル、又はエチルであるか、
R31が水素原子、メチル、又はエチルであり、R32及びR33が結合してピロリジン環を形成するか、或いは
R31及びR32が結合してピロリドン環を形成しており、R33が水素原子、メチル、又はエチルである。
R41、R42、R43、及びR44は、同一又は異なって、水素原子又はC1−10アルキル基であるか、或いは2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成してもよい。なお、当業者が通常に理解するように、2つの基が互いに結合して環(例えばピロリジン環)を形成するときは、残りの基は、上記の定義のとおり、つまり水素原子又はC1−10アルキル基である。本明細書中、式(3)、(4−1)、及び(4−2)において2つの基により形成される環についての表現があったときも同様である。
R41及びR42は、同一又は異なって、C1−5アルキル基であり、
R43及びR44は、同一又は異なって、C1−5アルキル基であるか、或いは互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成する。
R41、R42、R43、及びR44は、同一又は異なって、水素原子又はC1−5アルキル基であるか、或いは
R41及びR42は、同一又は異なって、水素原子又はC1−5アルキル基であり、R43とR44とは互いに結合して、環上の炭素原子において1又は2個の置換基を有してもよい、テトラヒドロピリミジノン環又はイミダゾリジノン環を形成し、当該置換基は、メチル又はエチルである。
R41、R42、R43、及びR44は、同一又は異なって、水素原子又はC1−3アルキル基であるか、或いは
R41及びR42は、同一又は異なって、水素原子又はC1−3アルキル基であり、R43とR44とは互いに結合して、テトラヒドロピリミジノン環又はイミダゾリジノン環を形成する。
R41、R42、R43、及びR44は、同一又は異なって、水素原子、メチル、又はエチルであるか、或いは
R41及びR42は、同一又は異なって、水素原子、メチル、又はエチルであり、R43とR44とは互いに結合して、テトラヒドロピリミジノン環又はイミダゾリジノン環を形成する。
R41、R42、R43、及びR44は、同一に、メチル又はエチルであるか、或いはR41及びR42は、同一に、メチル又はエチルであり、R43及びR44は互いに結合して、テトラヒドロピリミジノン環を形成する。
R46は、水素原子、有機基、又は1個以上の置換基を有していてもよいアミノ基であり、
R47、R48、R49、及びR50は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いはR47及びR48は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R48及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R49及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。
R46は、C1−5アルキル基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、1、2、又は3個のC1−5アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、或いは2つのC1−5アルキル基で置換されたアミノ基であり、
R47、R48、R49、及びR50は、同一又は異なって、水素原子又はC1−4アルキル基であるか、或いはR47及びR48は互いに結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成していてもよく、R47及びR49は互いに結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成していてもよく、R49及びR50は互いに結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成していてもよい。なお、この場合において、上記フェニル基が2又は3個のC1−4アルキル基で置換されるときは当該アルキル基は同一でも異なってもよく、上記アミノ基の有する2つのC1−4アルキル基は、同一でも異なってもよい。
(1)R46がC1−4アルキル基、1、2、又は3個のC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、2つのC1−4アルキル基で置換されたアミノ基、或いは1−ピロリジニル基であり、R47及びR48が互いに結合してピロリジン環を形成し、R49及びR50が互いに結合してピロリジン環を形成する、
(2)R46がC1−4アルキル基、1、2、又は3個のC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、2つのC1−4アルキル基で置換されたアミノ基、或いは1−ピペリジニル基であり、R47及びR48が互いに結合してピペリジン環を形成し、R49及びR50が互いに結合してピペリジン環を形成する、
(3)R46がC1−4アルキル基、1、2、又は3個のC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、或いは2つのC1−4アルキル基で置換されたアミノ基であり、R47、R48、R49、及びR50が同一又は異なって水素原子又はC1−4アルキル基でああるか、或いはR48及びR50が互いに結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成していてもよい。
(1)R46が1、2、又は3個のC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、2つのC1−4アルキル基で置換されたアミノ基、或いは1−ピロリジニル基であり、R47及びR48が互いに結合してピロリジン環を形成し、R49及びR50が互いに結合してピロリジン環を形成する、
(2)R46が1、2、又は3個のC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、2つのC1−4アルキル基で置換されたアミノ基、或いは1−ピペリジニル基であり、R47及びR48が互いに結合してピペリジン環を形成し、R49及びR50が互いに結合してピペリジン環を形成する、
(3)R46が同一の2つのC1−4アルキル基で置換されたアミノ基であり、−NR47R48及び−NR49R50が当該アミノ基と同一の基である、
(4)R46がフェニル基であり、R47、R48、R49、及びR50が同一又は異なってC1−4アルキル基である、
(5)R46がC1−4アルキル基であり、R47、R48、R49、及びR50が同一又は異なってC1−4アルキル基であるか、或いはR48及びR50が互いに結合してピロリジン環を形成していてもよい。
(1)R46が1−ピロリジニル基であり、R47及びR48が互いに結合してピロリジン環を形成し、R49及びR50が互いに結合してピロリジン環を形成する、
(2)R46が1−ピペリジニル基であり、R47及びR48が互いに結合してピペリジン環を形成し、R49及びR50が互いに結合してピペリジン環を形成する、
(3)R46がジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、又はジイソプロピルアミノであり、−NR47R48及び−NR49R50が当該アミノと同一の基である、
(4)R46がフェニル基であり、R47、R48、R49、及びR50が同一にメチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである、
(5)R46がメチル又はエチルであり、R47及びR49が同一にメチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルであり、R48及びR50が互いに結合してピロリジン環を形成する、
(6)R46がメチル又はエチルであり、R47及びR48、R49、及びR50が同一にメチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである。
工程Aにおいて化合物(2)はガスとして反応系内に供給されることが好ましい。当該ガスにおける化合物(2)の量は、当該ガス重量に対して、例えば70質量%〜99.8質量%の範囲内であり、好ましくは90質量%〜99.8質量%の範囲内であり、より好ましくは92質量%〜99.8質量%の範囲内であり、特に好ましくは95質量%〜99.8質量%の範囲内であってよい。
エステル系溶媒の好適な具体例は、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、及び酢酸n−ブチルを包含する。
ケトン系溶媒の好適な具体例は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、及びシクロヘキサノンを包含する。
飽和炭化水素系溶媒の好適な具体例は、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、及びn−ヘプタンを包含する。
ニトリル系溶媒の好適な具体例は、1,4−ジシアノブタン、アセトニトリル及びベンゾニトリルを包含する。
エーテル系溶媒の好適な具体例は、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、及び1,2−ジメトキシエタン、クラウンエーテルを包含する。
スルホキシド系溶媒の好適な具体例は、ジメチルスルホキシド及びスルホランを包含する。
ハロゲン化炭化水素系溶媒の好適な具体例は、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロベンゼン、及びクロロベンゼン、パーフルオロヘキサンを包含する。
式(9−1):
MHnFm (9−1)
[式中、Mは金属原子であり、nは0又は1であり、Mの原子価数とnの和はmである。]
で表される化合物(本明細書中、化合物(9−1)と称する場合がある。)、
式(9−2):
LR91 4F (9−2)
[式中、Lは窒素原子又はリン原子であり、R91は、同一又は異なって、C1−5アルキル基である。]
で表される化合物(本明細書中、化合物(9−2)と称する場合がある。)、及び
フッ酸又はその塩
からなる群から選択される少なくとも1種のフッ素化合物(9)(本明細書中、化合物(9)と称する場合がある。)
を含まない。
本開示の式(1)で表される化合物の製造方法は、工程Aに加え、分液する工程Bをさらに含んでよい。工程Aで生成する反応液は、上液層と下液層との2層で構成され得、一方の層(好適には下液層)には化合物(1)が含まれる。このため、当該反応液を分液することで目的とする化合物(1)を含む液層を簡便に取得できる。
本開示の一実施態様は、式(5):
式(5):
で表される化合物(本明細書中、化合物(5)と称する場合がある。)の製造方法である。
当該方法は、前記工程A又はBで生成した前記式(1)で表される化合物
を、
式(9−1):
MHnFm (9−1)
[式中、Mは金属原子であり、nは0又は1であり、Mの原子価数とnの和はmである。]
で表される化合物、
式(9−2):
LR91 4F (9−2)
[式中、Lは窒素原子又はリン原子であり、R91は、同一又は異なって、C1−5アルキル基である。]
で表される化合物、及び
フッ酸又はその塩
からなる群から選択される少なくとも1種のフッ素化合物(9)(本明細書中、化合物(9)と称する場合がある。)
の存在下に加熱して
式(6):
で表される化合物(本明細書中、化合物(6)と称する場合がある。)を生成させる工程C、
該式(6)で表される化合物を塩基(本明細書中、塩基(d)と称する場合がある。)と反応させて式(8):
で表される化合物を生成させる工程D、及び
該式(8)で表される化合物(本明細書中、化合物(8)と称する場合がある。)を加熱して前記式(5)で表される化合物を生成させる工程E、
を含む。
R81は、好ましくは、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、ピリジニウム、アンモニウム、有機基で置換されていてもよいアミノであり、より好ましくは、カリウム原子、ナトリウム原子、又はアンモニウムであり、特に好ましくは、ナトリウム原子又はカリウム原子である。
工程Cでは、前記工程A又はBで生成した化合物(1)を化合物(9)の存在下に加熱して異性化し、化合物(6)を生成させる。
工程Cにおいて、前記工程A又はBで生成した化合物(1)は、単離されて使用されてもよいし、又は化合物(1)を含む前記工程Bで取得された反応液の液層を使用されてもよい。
工程Cに用いる化合物(9)の量は、化合物(1)の1モルに対して、好ましくは、0.001〜10モルの範囲内、より好ましくは0.002〜5.0モルの範囲内、さらに好ましくは0.006〜1.0モルの範囲内であってよい。
工程Dでは、化合物(6)を、塩基(d)と反応させて、化合物(8)を生成させる。化合物(8)は、当該塩基(d)に対応する、化合物(6)のカルボン酸塩である。
アルコキシド塩の例は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムブトキシド、リチウムメトキシド、及びリチウムエトキシドを包含する。
水酸化物塩の例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、及び水酸化バリウムを包含する。
水素化物塩の例は、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、及び水素化カルシウムを包含する。
アルカリ金属の例は、ナトリウム、カリウム、及びリチウムを包含する。
アミンの例は、脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミン、及び複素環式アミンを包含する。当該アミンは、好適に、第三級アミンであることができる。
塩基(d)は、より好ましくは、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭化水素ナトリウム、炭酸カリウム、及び炭酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種である。
工程Eでは、化合物(8)を加熱し、熱分解することにより化合物(5)を生成させる。化合物(5)は、樹脂材料の原料を製造するための中間体等として有用である。
前記工程Dに代えて、
前記式(6)で表される化合物を水又はアルキルアルコールと反応させて式(7):
で表される化合物(本明細書中、化合物(7)と称する場合がある。)を生成させる工程D1、及び
該式(7)で表される化合物を塩基(本明細書中、塩基(d2)と称する場合がある。)と反応させて前記式(8)で表される化合物を生成させる工程D2
を含む。
工程D1では、化合物(6)を、水又はアルキルアルコールと反応させて、対応するカルボン酸又はアルキルエステルに転換し、化合物(7)を生成させる。
工程D2では、化合物(7)を塩基(d2)と反応させて化合物(8)を生成させる。
工程D2における塩基(d2)の詳細は、特に断りのない限り、工程Dにおける塩基の詳細に関する記載が適用される。
有機溶媒は、好ましくは、メタノール、エタノール、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジシアノブタン、アセトニトリル又はテトラヒドロフランであり、1種単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
工程D1aでは、工程D1で生成する生成物(例:反応液)を精製して化合物(7)を得る。化合物(7)は、抽出、溶解、濃縮、析出、脱水、吸着、蒸留、精留、クロマトグラフィー等の慣用の方法、又はこれらの組み合わせにより単離、又は精製できる。好ましくは、工程D1で生成する反応液中の有機層を精製し、より好ましくは当該有機層を蒸留により精製して簡便に化合物(7)を得る。当該有機層は多くの場合、化合物(7)の沸点近傍の沸点を有する他の物質が含まれないか少量しか含まれないため、蒸留による精製に適している。
工程Fでは、化合物(6)を塩基(f)の存在下に加熱して前記式(5)で表される化合物を生成させる。工程Fは、公知の方法で実施してもよく、例えば、米国特許第3308107号明細書、又は米国特許第6664431号明細書に記載の方法に準じて実施してもよい。当該公報は、引用により本明細書に組み入れられる。
塩基(f)は、さらに好ましくは、水酸化カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、塩化ナトリウム、及びヨウ化カリウムからなる群より選択される少なくとも1種である。
塩基(f)の担体は、より好ましくはアルカリ土類金属酸化物、酸化アルミニウム、及び二酸化ケイ素からなる群より選択される少なくとも1種である。
アルカリ金属酸化物の具体的な例は、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ルビジウム、及び酸化セシウムを包含する。
アルカリ土類金属酸化物の具体的な例は、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、及び酸化バリウムを包含する。
本開示の一実施形態は、前記式(1)で表される化合物を含有する組成物であって、さらに、式(1)で表される化合物100質量部に対して、
式(10):
同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いは
2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物(本明細書中、化合物(10)と称する場合がある。)を0.00001〜1質量部、及び/又は
式(11):
R46は、水素原子、有機基、又は1個以上の置換基を有していてもよいアミノ基であり、
R47、R48、R49、及びR50は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いはR47及びR48は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R48及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R49及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物(本明細書中、化合物(11)と称する場合がある。)を0.00001〜1質量部
含有する組成物である。
前記組成物に含有される前記の各種成分の量は、反応条件(例:温度、時間、原料種及び量、溶媒種及び量、触媒種及び量)を設定することにより調整し得る。また、当該各種成分の量は、化合物(1)の生成後の精製により調整し得る。
アルコール系溶媒の好適な具体例は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びtert−ブチルアルコールを包含する。
エステル系溶媒の好適な具体例は、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、及び酢酸n−ブチルを包含する。
ニトリル系溶媒の好適な具体例は、1,4−ジシアノブタン、アセトニトリル及びベンゾニトリルを包含する。
エーテル系溶媒の好適な具体例は、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、及び1,2−ジメトキシエタンを包含する。
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
ジグライム:ジエチレングリコールジメチルエーテル
GC:ガスクロマトグラフィー
HMPA:ヘキサメチルリン酸トリアミド
CsF:フッ化セシウム
化合物1a:次式(1a)で表される化合物
0.8gのテトラメチルウレア(7.0mmol)、5.1gのDMF(70 mmol)、及び9.4gのジグライム(70mmol)を反応器に加え−20℃に冷却した。前記反応器に24gの6フッ化プロピレンオキシド(0.14 mol)を−20℃で加え、室温で1時間撹拌した。6フッ化プロピレンオキシドが消失したのち、反応液を回収した。この反応液は本開示の組成物である。反応液は上層液と下層液の2層に分離していた。反応液を分液し上層液19gと下層液20gを各々回収した。下層液をGCで分析した。73GC%の化合物1aを収率70%で得た。下層中のテトラフルオロメチルウレア(化合物(10))は0.1GC%であった。なお、このテトラフルオロメチルウレアは、テトラメチルウレア中のメチル基の少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されたフッ素化物の混合物である。
0.3gのHMPA(1.6mmol)、5.7gのDMF(78 mol)、及び10gのジグライム(78 mol)を反応器に加え−20℃に冷却した。前記反応器に26gの6フッ化プロピレンオキシド(0.15 mol)を−20℃で加え、室温で1時間撹拌した。6フッ化プロピレンオキシドが消失したのち、反応液を回収した。反応液は上層液と下層液の2層に分離していた。反応液を分液し上層液19gと下層液22gを各々回収した。下層液をGCで分析した。65GC%の化合物1aを収率54%で得た。下層中の化合物(11)は0.2GC%だった。
0.83gのCsF(2.5mmol)、9.03gのDMF(0.12 mol)、及び16.6gのジグライム(0.12 mol)を反応器に加え−20℃に冷却した。前記反応器に44gの6フッ化プロピレンオキシド(0.27 mol)を加え2時間撹拌した。6フッ化プロピレンオキシドが消失したのち、反応液を回収した。反応液は上層液と下層液の2層に分離していた。反応液を分液し上層液29gと下層液40gを各々回収した。下層液をGCで分析した。63GC%の化合物1aを収率52%で得た。
4.27gのDMF(0.06 mol)を反応器に加え−27℃に冷却した。前記反応器に12gの6フッ化プロピレンオキシド(0.07 mol)を加え1時間撹拌した。撹拌後反応液を回収した。反応液をNMRで分析した。目的物の前駆体である4−フルオロ−5−オキソ−2,4−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラン−2−カルボニルフルオリドが5%の収率で得られた。本合成ではHClガスを使用しなかったため低収率になったと考えられる。前駆体の収率が非常に低かったため第2工程を実施しなかった。
実施例1と同様にして得られた13gの下層液(9gの化合物1aを含む)、2.3gのCsF(15 mmol)、4.0gのジグライム(30mmol)を反応器に加え120℃で12時間加熱し反応液を得た。反応液は上層液と下層液をGCで分析した。12gの化合物6aを純度60%で得た。
実施例2と同様にして得られた純度74%の化合物6aを含む下層液9.8gを、3.2gの炭酸カリウム(0.02mol)、23gのジメトキシエタン(0.26 mol)に加え60℃で2時間撹拌し反応液を得た。反応液を濾過してろ液を取得し、ろ液を濃縮した。NMRで解析したところ8.8gの化合物8aを含む濃縮物を得た(収率44%)。
実施例3と同様にして得られた6.7gの化合物8aを反応器に加え、200℃で4時間、300℃で1時間加熱した。生成物を−78℃でトラップに回収しNMR、GCで解析したところ化合物5aを収率60%、純度95%で得た。
炭酸カリウムを0.02molの炭酸ナトリウムに代えた他は実施例3と同様にして得られた8.1gの化合物8bと24gのトリグライムを反応器に加え、120℃で0.5時間加熱した。生成物を−78℃でトラップに回収しNMR、GCで解析したところ化合物5aを転化率65%、選択率88%、化合物12を選択率12%で得た。
実施例2で得られた22gの液にメタノール3.2g(0.1 mol)及び10gの水を加えて2時間撹拌した。生成液は2層に分離しており分液により下層液を回収して化合物7aを純度50%(GC)で得た。収率は58%であった。
ガラスの反応器に70gのメタノールに0.09molの水酸化ナトリウムを加えた。このメタノール液に0.09molの化合物7aを徐々に加え20℃で1時間撹拌した。反応液から溶媒を濃縮器で留去し生成した固体を回収した。この個体を減圧乾燥して化合物8bを化学量論量で得た。
0.3gのHMPA(1.6mmol)、5.7gのDMF(78 mmol)、及び10gのジグライム(78 mmol)を反応器に加え−20℃に冷却した。前記反応器に26gの6フッ化プロピレンオキシド(0.15 mol)を−20℃で加え、室温で1時間撹拌した。6フッ化プロピレンオキシドが消失したのち、反応液を回収した。反応液は上層液と下層液の2層に分離していた。反応液を分液し上層液19gと下層液22gを各々回収した。下層液をGCで分析した。65GC%の化合物1aを収率54%で得た。下層中の化合物(11)は0.2GC%だった。
実施例1と同様にして得られた13gの下層液(9gの化合物1aを含む)、2.3gのCsF(15 mmol)、4.0gのジグライム(30mmol)を反応器に加え120℃で12時間加熱し反応液を得た。反応液は上層液と下層液をGCで分析した。12gの化合物6aを純度60%で得た。
実施例3と同様にして得られた純度74%の化合物6aを含む下層液9.8gを、3.2gの炭酸カリウム(0.02mol)、23gのジメトキシエタン(0.26 mol)に加え60℃で2時間撹拌し反応液を得た。反応液を濾過してろ液を取得し、ろ液を濃縮した。NMRで解析したところ8.8gの化合物8aを含む濃縮物を得た(収率44%)。
実施例4と同様にして得られた6.7gの化合物8aを反応器に加え、200℃で4時間、300℃で1時間加熱した。生成物を−78℃でトラップに回収しNMR、GCで解析したところ化合物5aを収率60%、純度95%で得た。
炭酸カリウムを0.02molの炭酸ナトリウムに代えた他は実施例4と同様にして得られた8.1gの化合物8bと24gのトリグライムを反応器に加え、120℃で0.5時間加熱した。生成物を−78℃でトラップに回収しNMR、GCで解析したところ化合物5aを転化率65%、選択率88%、化合物12を選択率12%で得た。
実施例3で得られた22gの液にメタノール3.2g(0.1 mol)及び10gの水を加えて2時間撹拌した。生成液は2層に分離しており分液により下層液を回収して化合物7aを純度50%(GC)で得た。収率は58%であった。
ガラスの反応器に70gのメタノールに0.09molの水酸化ナトリウムを加えた。このメタノール液に0.09molの化合物7aを徐々に加え20℃で1時間撹拌した。反応液から溶媒を濃縮器で留去し生成した固体を回収した。この個体を減圧乾燥して化合物8bを化学量論量で得た。
Claims (19)
- 式(1):
で表される化合物の製造方法であって、
式(2):
で表される化合物と、
式(3):
R31、R32、及びR33は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いは2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物と、
式(4−1):
同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いは
2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物、及び
式(4−2):
R46は、水素原子、有機基、又は1個以上の置換基を有していてもよいアミノ基であり、
R47、R48、R49、及びR50は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いはR47及びR48は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R48及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R49及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(4)とを、
反応させる工程A
を含む製造方法。 - 工程Aは有機溶媒(当該有機溶媒からは、前記式(3)で表される化合物及び化合物(4)は除外される。)の存在下で行われる、請求項1に記載の製造方法。
- 前記工程Aが上液層及び下液層が生成する工程であって、これらを分液する工程Bをさらに含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記化合物(4)は、前記式(4−1)で表される化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- R41、R42、R43、及びR44は、同一又は異なって、水素原子又はC1−10アルキル基であるか、或いは2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- R41及びR42は、同一又は異なって、C1−5アルキル基であり、
R43及びR44は、同一又は異なって、C1−5アルキル基であるか、或いは互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成する、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。 - 前記式(4−1)で表される化合物は、N,N’−ジメチルプロピレンウレア、N,N’−ジメチルエチレンウレア、及びテトラメチルウレアからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 工程Aにおいて、式(2)で表される化合物がガスとして供給され、式(2)で表される化合物の量は当該ガス重量に対して70質量%〜99.8質量%であり、式(4−1)で表される化合物の量が、式(2)で表される化合物1モルに対して0.001〜0.3モルである、請求項4〜7のいずれかに記載の製造方法。
- 前記工程AはCsFを含まない、請求項4〜8のいずれかに記載の製造方法
- 前記化合物(4)は、前記式(4−2)で表される化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- R46は、C1−4アルキル基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、1、2、又は3個のC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、或いは2つのC1−4アルキル基で置換されたアミノ基であり、
R47、R48、R49、及びR50は、同一又は異なって、水素原子又はC1−4アルキル基であるか、或いはR47及びR48は互いに結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成していてもよく、R48及びR50は互いに結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成していてもよく、R49及びR50は互いに結合してピロリジン環又はピペリジン環を形成していてもよい、請求項1〜3又は10に記載の製造方法。 - 前記式(4−2)で表される化合物は、ヘキサメチルリン酸トリアミド及び/又はトリピロリジノホスフィンオキシドである、請求項1〜3、10又は11のいずれかに記載の製造方法。
- 工程Aにおいて、式(2)で表される化合物がガスとして供給され、式(2)で表される化合物の量は当該ガス重量に対して90質量%〜99.8質量%であり、式(4−2)で表される化合物の量が、式(2)で表される化合物1モルに対して0.005〜0.05モルである、請求項10〜12のいずれかに記載の製造方法。
- 式(5):
で表される化合物の製造方法であって、
前記工程A又はBで生成した式(1):
で表される化合物を、
式(9−1):
MHnFm (9−1)
[式中、Mは金属原子であり、nは0又は1であり、Mの原子価数とnの和はmである。]
で表される化合物、
式(9−2):
LR91 4F (9−2)
[式中、Lは窒素原子又はリン原子であり、R91は、同一又は異なって、C1−5アルキル基である。]
で表される化合物、及び
フッ酸又はその塩
からなる群から選択される少なくとも1種のフッ素化合物(9)
の存在下に加熱して
式(6):
で表される化合物を生成させる工程C、
該式(6)で表される化合物を塩基と反応させて式(8):
で表される化合物を生成させる工程D、及び
該式(8)で表される化合物を加熱して前記式(5)で表される化合物を生成させる工程E
を含む、方法。 - 前記工程D1の生成物を精製して前記式(7)で表される化合物を得る工程D1aをさらに含む、請求項15に記載の製造方法。
- 前記工程D及び工程Eに代えて、
前記式(6)で表される化合物を塩基の存在下に加熱して前記式(5)で表される化合物を生成する工程F
を含む、請求項14に記載の製造方法。 - 式(1):
で表される化合物を含有する組成物であって、
さらに、式(1)で表される化合物100質量部に対して、
式(10):
同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いは
2つが互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物を0.00001〜1質量部、及び/又は
式(11):
R46は、水素原子、有機基、又は1個以上の置換基を有していてもよいアミノ基であり、
R47、R48、R49、及びR50は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基であるか、或いはR47及びR48は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R48及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R49及びR50は、互いに結合して、1個以上の置換基を有していてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物を0.00001〜1質量部
含有する組成物。 - 前記式(1)で表される化合物100質量部に対して、
前記式(10)で表される化合物の含有量が0.00001〜0.5質量部であり、
前記式(11)で表される化合物の含有量が0.00001〜0.5質量部である、
請求項18に記載の組成物。
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