JP2020178803A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水量誤差によらず、炊き上がりを標準水量時の炊き上がりにより近づけることができる加熱調理器を提供することを目的とする。【解決手段】加熱調理器において、被加熱物を収容する鍋状容器と、鍋状容器を加熱する加熱部と、鍋状容器内の水量を検知する水量検知部と、加熱部を制御し、吸水工程、昇温工程、沸騰維持工程、ドライアップ工程および蒸らし工程を実行する加熱制御部と、加熱制御部における制御を変更する制御変更部と、を備え、制御変更部は、昇温工程または沸騰維持工程において、水量検知部により検知された水量が標準量より多い場合は、加熱部の加熱量を、水量が標準量の場合の加熱量よりも大きくする、または水量検知部により検知された水量が標準量より少ない場合は、加熱部の加熱量を、水量が標準量の場合の加熱量よりも小さくする。【選択図】図1

Description

本発明は、米等の食品を入れた鍋状容器を本体内に収容して加熱調理する加熱調理器に関するものである。
加熱調理器に望まれる機能としては、例えば被加熱物が米である場合は、まず第1に美味しい米飯を炊くことである。また、美味しい米飯を炊くということに加えて、炊飯準備の際の水位合わせ等の手間がない、といった使い勝手のよさも望まれる。
そこで、例えば特許文献1には、炊飯の際の水量に誤差が発生した場合も、食味低下を抑制できる炊飯器が提案されている。特許文献1の炊飯器では、鍋内の被加熱物が沸騰状態となる時点から、鍋の温度が急激に上昇するドライアップ開始の時点までの期間の長さに基づき、米量に対する水量が水位線で示される標準量より多いかまたは少ないかを推定する。そして、推定結果に応じて、加熱手段による加熱量を増加または抑制制御する構成となっている。
特許第3646047号公報
特許文献1では、ドライアップ開始後、すなわち鍋内の水分が少なくなった状態で、水量に応じた加熱制御の変更が行われる。この場合は、加熱制御の変更によって調整できる蒸気量が少ないため、水量誤差による食味低下の抑制効果が十分に得られず、標準水量時の炊き上がりと異なってしまうことがある。
本発明は、上記のような課題を解決するものであり、水量誤差によらず、炊き上がりを標準水量時の炊き上がりにより近づけることができる加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明に係る加熱調理器は、被加熱物を収容する鍋状容器と、鍋状容器を加熱する加熱部と、鍋状容器内の水量を検知する水量検知部と、加熱部を制御し、吸水工程、昇温工程、沸騰維持工程、ドライアップ工程および蒸らし工程を実行する加熱制御部と、加熱制御部における制御を変更する制御変更部と、を備え、制御変更部は、昇温工程または沸騰維持工程において、水量検知部により検知された水量が標準量より多い場合は、加熱部の加熱量を、水量が標準量の場合の加熱量よりも大きくする、または水量検知部により検知された水量が標準量より少ない場合は、加熱部の加熱量を、水量が標準量の場合の加熱量よりも小さくする。
本発明の加熱調理器によれば、被加熱物への水分吸収が小さく鍋状容器内に水分が多く残存する昇温工程または沸騰維持工程において、水量に応じた加熱制御の変更を行うため、水量誤差によらず、炊き上がりを標準水量時の炊き上がりにより近づけることができる。
実施の形態1における加熱調理器の概略構成を示す断面模式図である。 実施の形態1における制御部の機能ブロック図である。 実施の形態1において、水量が標準量の場合の炊飯工程における被加熱物温度、鍋状容器上部温度、および鍋状容器底面温度の推移、ならびに加熱部に供給される電力の推移を示す図である。 鍋状容器への加水を説明する図である。 実施の形態1の吸水工程における水量検知を説明する図である。 実施の形態1における吸水工程のフローチャートである。 実施の形態1の水量検知に用いられる上限値および下限値を含む判定基準の一例を示す表である。 実施の形態1における沸騰維持工程のフローチャートである。 実施の形態1において、水量が標準量よりも多い場合の炊飯工程における鍋状容器底面温度の推移、および加熱部に供給される電力の推移を示す図である。 実施の形態1において、水量が標準量よりも少ない場合の炊飯工程における鍋状容器底面温度の推移、および加熱部に供給される電力の推移を示す図である。 炊飯工程における鍋状容器内の米の重量、炊飯液の重量、および米の水分率を示すグラフである。 実施の形態2の昇温工程における水量検知を説明する図である。 実施の形態2における昇温工程のフローチャートである。 実施の形態2の変形例における水量検知を説明する図である。 実施の形態3における加熱調理器の概略構成を示す断面模式図である。 炊飯量と加水誤差との関係を示すグラフである。
以下、加熱調理器の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における加熱調理器100の概略構成を示す断面模式図である。加熱調理器100は、食材を入れた鍋状容器5を加熱部3で加熱することで食材を加熱調理するものである。図1に示すように、加熱調理器100は、外観が有底筒状の本体1と、本体1に取り付けられ、本体1の上部開口を開閉する蓋体10と、本体1の内部に収容される鍋状容器5と、を備えている。
(加熱調理器の構成)
本体1は、容器カバー2と、加熱部3と、鍋底温度センサー4と、蓋体10を開閉自在に支持するヒンジ部6と、時間計測部7と、加熱調理器100の各部を制御して炊飯工程を実行する制御部8とを備えている。
容器カバー2は、有底筒状に形成されていて、その内部に鍋状容器5が着脱自在に収容される。容器カバー2の底部中央には、鍋底温度センサー4が挿入される孔部2aが設けられている。また、容器カバー2の側面には肩部2bが設けられ、鍋状容器5の鍔部5aを容器カバー2の肩部2bに置くことで、鍋状容器5が容器カバー2内に収容される。
加熱部3は、制御部8により制御され、鍋状容器5を誘導加熱するものである。加熱部3はスパイラル状に形成された加熱コイルであり、高周波電流によって駆動される。なお、加熱部3として加熱コイルに替えてシーズヒーター等の電気ヒーターを設けてもよい。また、図1の例では、鍋状容器5の底面近傍に加熱部3を配置しているが、加熱部3の配置は図示のものに限定されない。例えば鍋状容器5の底面近傍に加えて鍋状容器5の側面に沿って加熱部3を設けてもよい。
鍋底温度センサー4は、例えばサーミスタで構成され、鍋状容器5の温度を検知する。本実施の形態の鍋底温度センサー4は、バネ等の弾性手段(図示せず)によって上方に付勢されており、容器カバー2に収容された鍋状容器5の底面に接して鍋状容器5の底面温度を検知する。鍋底温度センサー4が検知した鍋状容器5の温度は、制御部8に出力される。なお、鍋底温度センサー4の具体的構成はサーミスタに限定されず、鍋状容器5に接触して温度を検知する接触式温度センサーのほか、例えば赤外線センサー等の鍋状容器5の温度を非接触で検知する非接触式温度センサーを採用してもよい。
ヒンジ部6は、本体1の上部の一端側(図1の紙面左側)に設けられ、蓋体10を開閉自在に支持する。なお、本体1に、加熱調理器100を運搬するためのハンドル(図示せず)を設けておいてもよい。ハンドルを設ける場合には、ハンドルを本体1の側面上部の略前後中央に軸支し、ハンドルの回転方向を蓋体10の回動方向と一致させるとよい。この構成により、加熱調理器100を運搬する際には、使用者はハンドルの軸支点のほぼ直上に位置するようにハンドルを回転させて持ち上げ、ハンドルのみを持って加熱調理器100を運搬することが可能となる。
時間計測部7は、制御部8からの指示信号に基づいて経過時間をカウントする。時間計測部7がカウントした経過時間は、制御部8に出力される。なお、時間計測部7を制御部8の機能部として設けてもよい。
制御部8は、加熱調理器100全体を制御し、後述する炊飯工程を実行する。制御部8は、マイクロコンピュータまたはCPUなどの演算装置と、その上で実行されるソフトウェアとにより構成される。または、制御部8を、その機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアで構成してもよい。
蓋体10は、外蓋11と、内蓋12とを有する。外蓋11には、着脱できるカートリッジ14が設けられ、外蓋11の上面には操作表示部15が設けられている。
外蓋11は、蓋体10の上部および側部を構成し、外蓋11の下面(鍋状容器5に対向する面)には、内蓋12が着脱自在に取り付けられている。内蓋12は、例えばステンレスなどの金属で構成されており、外蓋11の本体1側の面に係止材13を介して取り付けられている。内蓋12の周縁部には、鍋状容器5の上端部外周との密閉性を確保するシール材である蓋パッキン9が取り付けられている。また、内蓋12には、内部温度センサー16を挿入させる孔部12aが形成され、外蓋11には、内蓋12の孔部12aに挿入された内部温度センサー16の外周の隙間を塞ぐパッキン11aが取り付けられている。さらに、内蓋12には、鍋状容器5内で発生した蒸気が通る蒸気口12bが設けられ、後述するカートリッジ14の蒸気取入口14aと通じている。
カートリッジ14には、炊飯中に発生する蒸気圧に応じて上下動する弁(図示せず)を備えた蒸気取入口14aと、蒸気取入口14aの弁を通過した蒸気を外部へ排出する蒸気排出口14bとが設けられている。蒸気取入口14aは、蒸気口12bに通じており、蒸気口12bを通過して蒸気取入口14aからカートリッジ14内に入ってカートリッジ14内を流れ、蒸気排出口14bからカートリッジ14の外へ流出する。
操作表示部15は、外蓋11の上面に設けられている。この操作表示部15は、使用者からの操作入力を受け付けるとともに、操作入力に関する情報および加熱調理器100の動作状態を表示する。操作表示部15に対して設定可能な項目としては、例えば、炊飯の開始、取り消し、炊飯予約、炊飯メニューがある。炊飯メニューの具体例としては、白米炊飯または玄米炊飯等の米の種類に関するもの、標準炊飯または早炊き炊飯等の炊飯時間に関するもの、かためまたはやわらかめ等の炊き上がりの米飯のかたさに関するもの等が挙げられる。操作表示部15が表示する項目としては、例えば、炊飯中または予約待機中等の加熱調理器100の状態、設定されている炊飯メニューの内容、炊き上がりの予定時刻、現在時刻、炊飯する米200の量等が挙げられる。なお、ここで示した操作表示部15の具体的構成は一例であり、その他の項目を設定または表示してもよい。
内部温度センサー16は、例えばサーミスタで構成され、鍋状容器5の内部の温度を検知する。内部温度センサー16は、外蓋11に取り付けられ、一部が内蓋12の孔部12aに挿入される。内部温度センサー16は、孔部12aを介して鍋状容器5内の温度を検知する。内部温度センサー16が検知した鍋状容器5内の温度は、制御部8に出力される。なお、内部温度センサー16の具体的構成はサーミスタに限定されず、その他の接触式温度センサーのほか、例えば赤外線センサー等の鍋状容器5内の温度を非接触で検知する非接触式温度センサーを採用してもよい。
鍋状容器5は、有底円筒形状を有し、誘導加熱により発熱する磁性体金属を含む材料で構成される。鍋状容器5の内部には、被加熱物である米200および水201が収容される。また、本実施の形態の鍋状容器5は羽釜形状を有し、外周側面には、外側へ突出する鍔部5aが全周にわたって設けられる。容器カバー2の肩部2bに鍋状容器5の鍔部5aを置くことで、容器カバー2と鍋状容器5との間は閉ざされた空間となる。この状態で鍋状容器5を加熱すると、閉ざされた空間によって断熱されるため、鍋状容器5の鍔部5aより下方に位置する部分と、その中に収容されている米200の温度が冷めにくくなり効率的に加熱することができる。
また、本体1と容器カバー2との間の空間に断熱材17を設けてもよい。断熱材17は、容器カバー2の肩部2bの下方に配置される。これにより、容器カバー2と鍋状容器5の鍔部5aより下方に位置する部分との間の空間の断熱性を向上させることができる。
図2は、実施の形態1における制御部8の機能ブロック図である。制御部8は、プログラムを実行することによって実現される機能部として、加熱制御部81と、表示制御部82と、水量検知部83と、制御変更部84とを有する。また、制御部8は、RAM、ROMまたはフラッシュメモリなどの不揮発性または揮発性のメモリからなる記憶部85を有する。なお、記憶部85を制御部8とは別に設ける構成としてもよい。
加熱制御部81は、鍋底温度センサー4、操作表示部15および内部温度センサー16からの出力に基づいて加熱部3に通電する高周波電流を制御する。すなわち、加熱制御部81により、鍋状容器5を加熱する火力が制御される。表示制御部82は、操作表示部15における操作入力に関する情報および加熱調理器100の動作状態などを操作表示部15に表示させる。また、操作表示部15を介した使用者からの操作入力を受け付け、加熱制御部81に出力する。
水量検知部83は、鍋底温度センサー4からの出力に基づいて、鍋状容器5内の水量を検知する。制御変更部84は、水量検知部83により検知された水量が、標準量より多い場合または少ない場合に、加熱制御部81による加熱制御を変更する。記憶部85は、各機能部に用いられる各種プログラムおよび各種データを記憶する。
(加熱調理器の動作)
続いて、本実施の形態における加熱調理器100の炊飯工程について説明する。本実施の形態では、操作表示部15に対する使用者の操作入力に応じて、制御部8が記憶部85に記憶された炊飯プログラムに従って、加熱部3に高周波電流を供給し、炊飯工程を実行する。図3は、実施の形態1において、水量が標準量の場合の炊飯工程における被加熱物温度、鍋状容器上部温度、および鍋状容器底面温度の推移、ならびに加熱部3に供給される電力の推移を示す図である。
図3に示すように、本実施の形態における加熱調理器100の炊飯工程は、吸水工程と、昇温工程と、沸騰維持工程と、ドライアップ工程と、蒸らし工程とを含む。吸水工程は、鍋状容器5内の米200の内部にまで吸水を促す工程である。吸水工程では、加熱部3を間欠的にON/OFFさせ、鍋状容器5の加熱と加熱停止を繰り返すことにより、鍋状容器5内の水201の温度を上昇させる。これにより、鍋状容器5内の米200の内部への吸水を促進する。昇温工程は、吸水工程終了後から鍋状容器5内の水201が沸騰するまでの工程である。沸騰状態の検知は例えば内部温度センサー16が沸騰温度Tbを検知したこととしてよい。沸騰温度Tbは、例えば100℃である。鍋状容器5内の水201が沸騰したと検知されると、沸騰維持工程に移行する。
沸騰維持工程では、鍋状容器5内の水201が沸騰状態を維持するように加熱制御され、米200は芯のない状態になるために必要な量の水分の吸水が進み、米200のデンプンの糊化が促進される。沸騰維持工程は第1沸騰維持工程と、第1沸騰維持工程後の第2沸騰維持工程とで構成される。第1沸騰維持工程では、昇温工程で鍋状容器5内の水201の沸騰を検知した状態からさらに沸騰が進み、鍋状容器5全体に沸騰気泡が分布される状態となる。第1沸騰維持工程が、鍋状容器5内の水分が沸騰することによって発生する蒸気が最も生成される工程である。第2沸騰維持工程では、例えば加熱制御として第1沸騰維持工程より電力の通電率を下げて沸騰状態が維持される。第2沸騰維持工程では、鍋状容器5内の水分が米200に吸収されて、鍋状容器5内に残存する水分が減少する。
次のドライアップ工程は、鍋状容器5内に残った余分な水分を蒸発させる工程である。最後の蒸らし工程は、鍋状容器5内の米200を蒸らすことにより米粒中心部まで糊化を進行させ、且つ、米粒内の水分の分布を均一にする工程である。
ここで、図3は、鍋状容器5内の水量が標準量の場合の炊飯工程を示すものであるが、鍋状容器5に加水される水量が標準量と異なる場合がある。図4は、鍋状容器5への加水を説明する図である。図4に示すように、鍋状容器5には、所定量の米200を入れた場合に、所定量の米200に対し良好な食味となる標準水量を示す水位線202が示される。通常、使用者は水位線202に合わせて標準水量201aを加水する。このとき、例えば使用者が誤って水位線202より多く加水してしまった場合(201b)、または水位線202より少なく加水してしまった場合(201c)、米200の量に対する水量が適正ではなくなってしまう。そして、標準より多い水量201bが加えられた場合は柔らかく、標準より少ない水量201cが加えられた場合は硬く炊飯されてしまう。
そこで、本実施の形態では、制御部8の水量検知部83により、鍋状容器5内の水量を検知し、検知した水量が標準量より多い場合、または少ない場合には、制御変更部84により、沸騰維持工程における加熱制御を変更する。
(水量検知)
まず、本実施の形態の水量検知について説明する。本実施の形態では、制御部8の水量検知部83により、吸水工程における鍋状容器5の温度に基づき、水量が検知される。図5は、実施の形態1の吸水工程における水量検知を説明する図である。図5では、水量が水位線202に合わせた標準量の場合の鍋状容器5の温度300を実線、水量が標準量よりも多い場合の鍋状容器5の温度300aを一点鎖線、水量が標準量よりも少ない場合の鍋状容器5の温度300bを二点鎖線で示している。
上記のように、吸水工程では、加熱部3がON/OFF制御され、鍋状容器5の加熱と加熱停止が繰り返される。具体的には、図5に示すように、加熱部3により鍋状容器5が加熱され、鍋底温度センサー4により検知される鍋状容器5の温度が第1閾値T1に達すると、加熱が停止される。このとき、鍋状容器5の温度は徐々に低下する。図5に示すように、標準水量時に比べて水量が多い場合は、標準水量時よりも鍋状容器5の温度の低下が早い。一方、標準水量時に比べて水量が少ない場合は、標準水量時よりも鍋状容器5の温度の低下が遅い。そのため、鍋状容器5の温度低下の速度、例えば鍋底温度センサー4により検出される鍋状容器5の温度が第1閾値T1に達してから第2閾値T2に達するまでの時間t1から、鍋状容器5内の水量を推定して検知することができる。
図6は、実施の形態1における吸水工程のフローチャートである。本実施の形態の吸水工程は、制御部8の加熱制御部81と水量検知部83とにより実行される。吸水工程では、まず加熱制御部81により、加熱部3に高周波電流が供給され、鍋状容器5の加熱が開始される(S101)。そして、鍋底温度センサー4により検出される鍋状容器5の温度Taが第1閾値T1に達したか、すなわち第1閾値T1以上となったか否かが判断される(S102)。第1閾値T1は、例えば60℃である。そして、鍋状容器5の温度Taが第1閾値T1に達していない場合は(S102:NO)、鍋状容器5の加熱が継続される。
一方、鍋状容器5の温度Taが第1閾値T1に達した場合(S102:YES)、加熱部3の加熱が停止される(S103)。そして、吸水工程における1回目の加熱停止であるか否かが判断される(S104)。ここで、2回目以降の加熱停止である場合は(S104:NO)、ステップS115へ移行する。一方、1回目の加熱停止である場合は(S104:YES)、ステップS105へ移行し、水量検知部83による水量検知を行う。
水量検知では、まず時間計測部7により、加熱を停止してからの時間t1の計測が開始される(S105)。そして、鍋底温度センサー4により検出される鍋状容器5の温度Taが第2閾値T2に達したか、すなわち第2閾値T2以下となったか否かが判断される(S106)。第2閾値T2は、第1閾値T1よりも小さい値であり、例えば40℃である。そして、鍋状容器5の温度Taが第2閾値T2に達していない場合は(S106:NO)、加熱を停止したまま待機する。一方、鍋状容器5の温度Taが第2閾値T2に達した場合(S106:YES)、鍋状容器5の温度Taが第1閾値T1に達してから第2閾値T2に達するまでの時間t1に基づき、水量が検知される。
まず、時間t1が標準範囲内である場合は(S107:tL1≦t1≦tu1)、鍋状容器5内の水量は、標準量であると判断される(S108)。一方、時間t1が標準範囲における第1下限値tL1未満であって(S107:tL1>t1)、第2下限値tL2以上である場合は(S109:YES)、鍋状容器5内の水量は、標準量より多いと判断される(S110)。また、時間t1が標準範囲における第1上限値tU1より長く(S107:tU1<t1)、第2上限値tU2以下である場合は(S112:YES)、鍋状容器5内の水量は、標準量より少ないと判断される(S113)。
一方、時間t1が第1下限値tL1未満であって(S107:tL1>t1)、第2下限値tL2未満の場合(S109:NO)は、操作表示部15を介して使用者に水量の間違いを報知して水量の再調整を促す(S111)。また、時間t1が第1上限値tU1より長く(S107:tU1<t1)、第2上限値tU2より長い場合も(S112:NO)、操作表示部15を介して使用者に水量の間違いを報知して水量の再調整を促す(S114)。
第1下限値tL1、第2下限値tL2、第1上限値tU1、および第2上限値tU2は、実験等により予め求められ、記憶部85に記憶される。図7は、実施の形態1の水量検知に用いられる上限値および下限値を含む判定基準の一例を示す表である。図7の例では、標準範囲の第1下限値tL1は25秒であり、第1上限値tU1は35秒である。すなわち、鍋状容器5の温度Taが第1閾値T1に達してから第2閾値T2に達するまでの時間t1が25秒以上35秒以下である場合は、鍋状容器5内の水量は、標準量であると判断される。
また、図7の例では、第2下限値tL2は15秒であり、第2上限値tU2は45秒である。すなわち、時間t1が15秒以上25秒未満である場合は、鍋状容器5内の水量は、標準量より多いと判断され、時間t1が35秒より大きく45秒以下である場合は、鍋状容器5内の水量は、標準量より少ないと判断される。また、時間t1が15秒未満である場合、または45秒より長い場合は、水量の間違いと判断され、水量調整が促される。
なお、水量検知に用いられる判定基準は、図7の例に限定されるものではない。また、鍋状容器5の温度低下は、加熱調理器100の周囲温度の影響を受ける。そのため、記憶部85において、周囲温度毎に複数の判定基準を記憶し、水量検知部83が加熱調理器100の周囲温度に応じて何れかの判定基準を選択してもよい。この場合は、例えば炊飯工程開始時の内部温度センサー16の検知温度を加熱調理器100の周囲温度とする。また、水201の標準量は炊飯メニュー(米200の種類または炊き上がりの米飯のかたさ)に応じて異なる。そのため、記憶部85において、炊飯メニュー毎に複数の判定基準を記憶し、水量検知部83が操作表示部15を介して使用者に入力された炊飯メニューに応じて何れかの判定基準を選択してもよい。
図6に戻って、ステップS108、S110およびS113で検知された水量は、記憶部85に記憶される。そして、吸水工程を終了するか否かが判断され(S115)、吸水工程を終了しない場合は(S115:NO)、ステップS101に戻る。吸水工程を終了するか否かは、例えば吸水工程を開始してからの経過時間によって判断されるものとする。一方、吸水工程を終了すると判断された場合は(S115:YES)、吸水工程を終了し、昇温工程へ移行する。
(加熱制御の変更)
続いて、本実施の形態における加熱制御の変更について説明する。本実施の形態では、制御部8の制御変更部84により、水量検知部83により検知された水量に応じて、沸騰維持工程の加熱制御が変更される。図8は、実施の形態1における沸騰維持工程のフローチャートである。本実施の形態の沸騰維持工程は、制御部8の加熱制御部81と制御変更部84とにより実行される。図8に示すように、まず、制御変更部84により、水量検知部83により検知された水量が、標準量より多いか否かが判断される(S201)。そして、水量検知部83により検知された水量が標準量より多い場合(S201:YES)、第1沸騰維持工程の加熱制御が変更される(S202)。具体的には、制御変更部84は、第1沸騰維持工程における加熱部3の加熱量が、標準水量時の加熱部3の加熱量よりも大きくなるように、加熱部3の電力、加熱時間または加熱パターンの少なくとも1つを変更する。なお、加熱部3の加熱量の変更量は、予め実験等により求められた固定量とする。
一方、水量検知部83により検知された水量が標準量より多くない場合(S201:NO)、水量検知部83により検知された水量が標準量より少ないか否かが判断される(S203)。そして、水量検知部83により検知された水量が標準量より少ない場合(S203:YES)、第2沸騰維持工程の加熱制御が変更される(S204)。具体的には、制御変更部84は、第2沸騰維持工程における加熱部3の加熱量が、標準水量時の加熱部3の加熱量よりも小さくなるように、第2沸騰維持工程の電力、加熱時間または加熱パターンの少なくとも1つを変更する。なお、加熱部3の加熱量の変更量は、予め実験等により求められた固定量とする。
一方、水量検知部83により検知された水量が標準量より多くも少なくもない場合(S203:NO)、すなわち、標準量である場合は、加熱制御を変更することなく、ステップS205へ移行する。ステップS205では、加熱制御部81により、第1沸騰維持工程が実施される(S205)。図9は、実施の形態1において、水量が標準量よりも多い場合の炊飯工程における鍋状容器底面温度の推移、および加熱部3に供給される電力の推移を示す図である。図9の例では、制御変更部84により、第1沸騰維持工程の加熱時間tm1が標準水量時の加熱時間(図3)よりも延長されている。
図9に示すように、第1沸騰維持工程における加熱部3の加熱時間を標準水量時よりも長くすることで、鍋状容器5内全体に沸騰気泡が発生している状態を標準水量時よりも長く継続することができる。これにより、加熱調理器100から放出される蒸気が多くなり、米200に本来吸収される水201の一部を、蒸気として加熱調理器100から放出することを促進し、炊飯後の米200の軟化が抑制される。なお、水量が多い場合の加熱制御の変更は、図9の例に限定されるものではない。例えば、第1沸騰維持工程の電力を増加させること、または加熱パターンを間欠的なON/OFF制御から連続通電へ変更させること、としてもよい。
続いて第2沸騰維持工程が実施される(S206)。図10は、実施の形態1において、水量が標準量よりも少ない場合の炊飯工程における鍋状容器底面温度の推移、および加熱部3に供給される電力の推移を示す図である。図10の例では、制御変更部84により、第2沸騰維持工程の電力値Pm2が標準水量時よりも低減されるとともに、加熱時間tm2が延長されている。
第2沸騰維持工程後のドライアップ工程は、第2沸騰維持工程で鍋状容器5内に残存する水分を除去するものであり、鍋状容器5を沸騰温度付近より高いドライアップ温度Tdまで昇温する。ドライアップ温度Tdは、例えば110℃〜130℃である。そして、鍋底温度センサー4がドライアップ温度Tdを検知した後、蒸らし工程へ移行する。そのため、ドライアップ工程は、第2維持工程より高い電力または通電率が設定され、第2沸騰維持工程より蒸気が出やすい状態となっている。
言い換えると、第2沸騰維持工程はドライアップ工程より電力または通電率が低く設定され、鍋状容器5の温度を沸騰温度付近に維持する工程である。そのため加熱部3によって鍋状容器5が加熱され蒸気は生成されるものの、ドライアップ工程よりも蒸気が加熱調理器100の外へ出にくい状態である。そこで、標準水量時よりも第2沸騰維持工程における加熱部3への電力を低減し、加熱時間を長くすることで、次のドライアップ工程の時間が短縮される。その結果、加熱調理器100から外部へ放出される蒸気を抑制することができ、炊飯後の米200の硬化が抑制される。なお、水量が少ない場合の加熱制御の変更は、図10の例に限定されるものではない。例えば、第2沸騰維持工程の電力のみを低減させること、加熱時間のみを延長すること、または加熱パターンのOFF時間を長くすること、としてもよい。
以上のように、本実施の形態では、吸水工程において水量を検知し、ドライアップ工程よりも前の沸騰維持工程において、水量に応じた加熱制御の変更を行う構成となっている。図11は、炊飯工程における鍋状容器5内の米200の重量、炊飯液の重量、および米200の水分率を示すグラフである。米200の水分率は、炊飯工程が進むにつれて、米200が水201を吸収することによって増加する米200内の水分率である。図11に示すように、吸水工程終了後、昇温工程で鍋状容器5内の温度が上昇するにつれて、鍋状容器5内の水201が米200に吸収されることで、米200の重量および水分率は上昇し、鍋状容器5内に残存する炊飯液(水201)の量は減少する。この傾向は沸騰維持工程終了まで継続する。そして、沸騰維持工程終了後、すなわちドライアップ終了以降では、米200の重量および水分率は一定となり、鍋状容器5内に残存する炊飯液(水201)は無くなる。
この関係より、鍋状容器5内の水201の量が、標準量より多い場合、または少ない場合において加熱制御の変更で蒸気を放出または放出抑制する場合、鍋状容器5内の水分が残存する沸騰維持工程終了前に適用することが望ましいことがわかる。そのため、本実施の形態では、水量に応じて制御し得る蒸気量が大きくなり、水量誤差による炊き上がりのバラつきを抑制することができる。すなわち、水量誤差による食味低下を抑制することができ、炊き上がりを標準水量時の炊き上がりにより近づけることができる。
なお、上記実施の形態では、吸水工程の1回目の加熱停止時に水量検知を行う構成としたが、これに限定されるものではなく、2回目以降の加熱停止時に水量検知を行ってもよい。または、水量検知を複数回行って、平均値から水量を検知してもよい。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2では、昇温工程において水量検知を行う点において、実施の形態1と相違する。加熱調理器100の構成およびその他の制御は、実施の形態1と同様である。
図12は、実施の形態2の昇温工程における水量検知を説明する図である。図12に示すように、昇温工程では、鍋状容器5が加熱されることにより、鍋状容器5の温度が徐々に上昇する。図12では、水量が水位線202に合わせた標準量の場合の鍋状容器5の温度300を実線、水量が標準量よりも多い場合の鍋状容器5の温度300aを一点鎖線、水量が標準量よりも少ない場合の鍋状容器5の温度300bを二点鎖線で示している。図12に示すように、水量が多い場合は、沸騰までの時間が標準水量時よりも長くなり、水量が少ない場合は、沸騰までの時間が標準水量時よりも短くなる。そのため、鍋状容器5の温度上昇の速度、例えば鍋底温度センサー4により検出される鍋状容器5の温度が第3閾値T3に達してから第4閾値T4に達するまでの時間t1から、鍋状容器5内の水量を推定して検知することができる。
図13は、実施の形態2における昇温工程のフローチャートである。本実施の形態の昇温工程は、制御部8の加熱制御部81と水量検知部83とにより実行される。昇温工程では、まず加熱制御部81により、加熱部3に高周波電流が供給され、鍋状容器5の加熱が開始される(S301)。そして、鍋底温度センサー4により検出される鍋状容器5の温度Taが第3閾値T3に達したか否かが判断される(S302)。第3閾値T3は、例えば60℃である。そして、鍋状容器5の温度Taが第3閾値T3に達していない場合は(S302:NO)、鍋状容器5の加熱が継続される。
一方、鍋状容器5の温度Taが第3閾値T3に達した場合(S302:YES)、加熱が継続されるとともに、水量検知部83による水量検知が行われる。水量検知では、まず時間計測部7により、加熱を停止してからの時間t1の計測が開始される(S303)。そして、鍋底温度センサー4により検出される鍋状容器5の温度Taが第4閾値T4に達したか否かが判断される(S304)。第4閾値T4は、例えば80℃である。そして、鍋状容器5の温度Taが第4閾値T4に達していない場合は(S304:NO)、加熱が継続される。一方、鍋状容器5の温度Taが第4閾値T4に達した場合(S304:YES)、鍋状容器5の温度Taが第3閾値T3に達してから第4閾値T4に達するまでの時間t1に基づき、水量が判定される。
時間t1に基づく水量の判定では、実施の形態1と同じステップS107〜ステップS114が実施される。ただし、第1下限値tL1、第2下限値tL2、第1上限値tU1、および第2上限値tU2は、昇温工程における実験等により予め求められ、記憶部85に記憶されたものとする。
ステップS108、S110およびS113で検知された水量は、記憶部85に記憶される。そして、沸騰が検知されたか否かが判断される(S305)。沸騰の検知は例えば内部温度センサー16が沸騰温度Tbを検知したこととする。沸騰が検知されない場合は(S305:NO)、加熱が継続される。一方、沸騰が検知された場合は(S305:YES)、昇温工程を終了する。そして、続く沸騰維持工程において、実施の形態1と同様に、検知された水量に基づいた加熱制御の変更が行われる。
本実施の形態によると、実施の形態1と同様の効果を実現することができる。また、昇温工程は、吸水工程によって鍋状容器5内がある一定の温度で加熱された状態で開始される。そのため、昇温工程において水量検知を行うことにより、加熱調理器100の周囲温度に依らず、水量検知を行うことができ、水量検知の精度が向上する。
図14は、実施の形態2の変形例における水量検知を説明する図である。本変形例においても、昇温工程において水量検知が行われる。その際、図14に示すように、加熱部3の電力を、図12に示す場合の電力値Pr1から電力値Pr2に低減させて、水量検知を行ってもよい。この場合は、水量による昇温工程での鍋状容器5の温度差が大きくなり、水量の相違をより検知しやすくなる。また、昇温工程の電力を下げることで、米200内のでんぷんを分解し、糖を生成する酵素の活性が高くなる温度帯(例えば40〜70℃)の通過時間が長くなり、糖に起因する米200の甘さが向上する。また、炊飯量が少量の時である場合、昇温工程で電力が高い状態の場合は米200への加熱が過剰になり、食味の低下が起こってしまう場合がある。そのため、例えば加熱調理器100が少量炊飯用の炊飯器である場合は、本変形例のように昇温工程における加熱部3の電力を低減させるとよい。
実施の形態3.
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3では、加熱調理器100Aが水位センサー18を備える点において、実施の形態1と相違する。実施の形態3のその他の構成は、実施の形態1と同様である。
図15は、実施の形態3における加熱調理器100Aの概略構成を示す断面模式図である。図15に示すように、本実施の形態の加熱調理器100Aは、鍋状容器5内の水201の水位を検出する水位センサー18を備える。水位センサー18は、蓋体10の外蓋11に取り付けられ、内蓋12の孔部12cに挿入される。水位センサー18は、超音波センサーであり、超音波を水面へ照射し、反射波との時間差により水位を測定する。水位センサー18は、炊飯工程が開始され、吸水工程による加熱が開始される前に鍋状容器5内の水201の水位を測定する。水位センサー18の測定結果は、制御部8の水量検知部83に送信される。水量検知部83は、標準水量時の水位センサー18の信号を基準として、測定された水位と、基準とを比較して水量の多少を検知する。水量検知に基づく加熱制御の変更は、実施の形態1と同様である。
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様の効果を実現できるとともに、水位センサー18を用いることによって、周囲温度に依らず、水量検知を行うことができ、水量検知の精度が向上する。なお、本実施の形態において、水位センサー18の信号を制御部8の制御変更部84へ送信し、水位センサー18により測定された水位に応じて加熱制御を変更してもよい。この場合は、制御部8の水量検知部83を省略することができる。また、水位センサー18として、超音波センサー以外のセンサーを用いて水位検知を行ってもよい。また、水位センサー18の位置も蓋体10に限定されるものではない。
以上が本発明の実施の形態の説明であるが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。例えば、上記実施の形態では、加熱調理器100の被加熱物として、米200を例にした場合における加熱制御について説明したが、被加熱物は米200に限定されるものではない。
また、上記実施の形態では、鍋状容器5の温度が所定の温度に達するまでの時間t1に応じて水量を検知する構成としたが、所定の時間経過後の温度に応じて水量を検知してもよい。具体的には、実施の形態1の場合、鍋状容器5の温度Taが第1閾値T1に達してから、待機時間t1が経過した後の鍋状容器5の温度Ta1に応じて水量を検知してもよい。この場合は、待機時間t1経過後の温度Ta1が低い程、水量が多いと判断される。また、実施の形態2の場合も、鍋状容器5の温度Taが第3閾値T3に達してから、待機時間t1が経過した後の鍋状容器5の温度Ta1が低い程、水量が多いと判断される。
また、加熱調理器100に炊飯量検知部を備え、炊飯量に応じて水量検知を行ってもよい。図16は、炊飯量と加水誤差との関係を示すグラフである。加水誤差は、加水が水位線から±5cmずれた場合の水量の誤差である。図16に示すように、水位線からのずれが同じであっても、炊飯量によって加水誤差が異なることがわかる。具体的には、炊飯量が少ない程、加水誤差は大きくなる。そこで、加水誤差の影響を抑制するために、炊飯量に応じて水量検知を行ってもよい。
具体的には、炊飯量検知部として、操作表示部15を介して炊飯量が入力される構成としてもよい。この場合は、操作表示部15を介した使用者からの入力に基づき、炊飯量を検知する。または、炊飯量検知部は、本体1に設けられた重量センサーであってもよい。この場合は、重量センサーによって、米200および水201が収容された鍋状容器5の重量を測定し、測定された重量から炊飯量を検知してもよい。または、炊飯量検知部は、制御部8の機能部として設けてもよい。この場合は、吸水工程における加熱ON/OFFの間欠制御時の温度変化に基づき、炊飯量を検知する。具体的には、加熱停止時の温度低下が大きい場合は炊飯量が多く、温度低下が小さい場合は炊飯量が少ないと判断する。
そして、記憶部85において、炊飯量毎に複数の判定基準を記憶し、水量検知部83が炊飯量検知部により検知された炊飯量に応じて何れかの判定基準を選択してもよい。これにより、炊飯量に応じた水量検知を行うことができ、炊飯量による加水誤差の影響を抑制することができる。
また、昇温工程において水量検知を行う場合は、昇温工程における加熱部3の電力を炊飯量に応じて変更してもよい。上記のとおり、炊飯量が少ない程、水位線からのずれによる加水誤差が大きいため、炊き上がり時のバラつきも大きくなる。そのため、炊飯量が少ない場合に、実施の形態2の変形例で説明したように、昇温工程における加熱部3の電力を小さくすることで、米200への加熱が過剰になることを抑制しつつ、標準量からのずれを検知する精度が向上する。この場合は、昇温工程における加熱部3の電力、加熱時間または加熱パターンの少なくとも1つが変更される。
また、水量に応じた加熱制御の変更は、上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態1では、標準量より水量が低い場合は、第2沸騰維持工程における加熱部3の電力、加熱時間または加熱パターンの少なくとも1つを変更する構成としたがこれに限定されるものではない。第2沸騰維持工程の加熱制御の変更に替えてまたは加えて、第1沸騰維持工程における加熱部3の電力、加熱時間または加熱パターンの少なくとも1つを変更してもよい。また、加熱制御の変更は、沸騰維持工程に限定されるものではなく、鍋状容器5内に残存する水分の蒸気放出が促進される制御において行えばよい。例えば、昇温工程における加熱部3の電力、加熱時間または加熱パターンの少なくとも1つを変更してもよい。具体的には、吸水工程または昇温工程の前半にて水量検知を行い、昇温工程の後半にて加熱制御の変更を行ってもよい。
なお、水量検知の方法は、上記実施の形態1〜3に限定されるものではない。例えば、鍋底温度センサー4と内部温度センサー16との温度を用いて、水量検知を行ってもよい。具体的には、昇温工程において、鍋底温度センサー4が80℃を検知してから、内部温度センサー16が80℃を検知するまでの時間t1に基づいて、水量を検知してもよい。この場合、時間t1が標準水量時の時間よりも長い場合は、鍋状容器5内の水量は標準量より多いと判断され、時間t1が標準水量時の時間よりも短い場合は鍋状容器5内の水量は標準量より多いと判断される。
1 本体、2 容器カバー、2a 孔部、2b 肩部、3 加熱部、4 鍋底温度センサー、5 鍋状容器、5a 鍔部、6 ヒンジ部、7 時間計測部、8 制御部、9 蓋パッキン、10 蓋体、11 外蓋、11a パッキン、12 内蓋、12a 孔部、12b 蒸気口、12c 孔部、13 係止材、14 カートリッジ、14a 蒸気取入口、14b 蒸気排出口、15 操作表示部、16 内部温度センサー、17 断熱材、18 水位センサー、81 加熱制御部、82 表示制御部、83 水量検知部、84 制御変更部、85 記憶部、100、100A 加熱調理器。

Claims (8)

  1. 被加熱物を収容する鍋状容器と、
    前記鍋状容器を加熱する加熱部と、
    前記鍋状容器内の水量を検知する水量検知部と、
    前記加熱部を制御し、吸水工程、昇温工程、沸騰維持工程、ドライアップ工程および蒸らし工程を実行する加熱制御部と、
    前記加熱制御部における制御を変更する制御変更部と、を備え、
    前記制御変更部は、前記昇温工程または前記沸騰維持工程において、
    前記水量検知部により検知された前記水量が標準量より多い場合は、前記加熱部の加熱量を、前記水量が前記標準量の場合の加熱量よりも大きくする、または
    前記水量検知部により検知された前記水量が前記標準量より少ない場合は、前記加熱部の前記加熱量を、前記水量が前記標準量の場合の前記加熱量よりも小さくする加熱調理器。
  2. 前記加熱制御部は、前記沸騰維持工程において、第1沸騰維持工程と、前記第1沸騰維持工程後の第2沸騰維持工程とを実施するものであり、
    前記制御変更部は、前記水量検知部により検知された前記水量が、前記標準量より多い場合は、前記第1沸騰維持工程における前記加熱部の電力、加熱時間または加熱パターンの少なくとも1つを変更する請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記制御変更部は、前記水量検知部により検知された前記水量が、前記標準量より少ない場合は、前記第1沸騰維持工程または前記第2沸騰維持工程における前記加熱部の電力、加熱時間または加熱パターンの少なくとも1つを変更する請求項2に記載の加熱調理器。
  4. 前記水量検知部は、前記吸水工程または前記昇温工程における前記鍋状容器の温度に基づいて、前記水量を検知する請求項1〜3の何れか一項に記載の加熱調理器。
  5. 前記水量検知部は、前記鍋状容器内の水位を検知する水位センサーを含む請求項1〜4の何れか一項に記載の加熱調理器。
  6. 前記鍋状容器の周囲温度毎、炊飯量毎、または炊飯メニュー毎に、複数の判定基準を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記水量検知部は、前記周囲温度、前記炊飯量、または前記炊飯メニューに応じて、複数の前記判定基準の何れかを選択して、選択した前記判定基準を用いて前記水量を検知する請求項1〜5の何れか一項に記載の加熱調理器。
  7. 前記鍋状容器内の炊飯量を検知する炊飯量検知部をさらに備え、
    前記加熱制御部は、前記炊飯量検知部により検知される炊飯量が少ない場合、前記炊飯量検知部により検知される炊飯量が多い場合と比べて、前記昇温工程における前記加熱部の前記加熱量を小さくする請求項1〜6の何れか一項に記載の加熱調理器。
  8. 前記加熱制御部は、前記炊飯量検知部により検知される炊飯量が少ない場合、前記昇温工程における前記加熱部の電力、加熱時間または加熱パターンの少なくとも1つを変更する請求項7に記載の加熱調理器。
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