JP2020166693A - 自動仕訳用プログラム、及び、自動仕訳システム - Google Patents

自動仕訳用プログラム、及び、自動仕訳システム Download PDF

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Abstract

【課題】コンピュータに自動仕訳を実行させる自動仕訳用プログラムにおいて、手入力による手間を軽減させる。
【解決手段】複数の取引データ6により構成された取引明細データ60を自動で仕訳するための自動仕訳用プログラムは、コンピュータ11に、取引明細データ60における複数の取引データ6の1つを仕訳対象データ6として、雛形データ55の中から、摘要辞書データ58を利用して、仕訳対象データ6の取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データ51を特定する伝票特定ステップと、伝票特定ステップで特定された仕訳済伝票データ51を複製した新伝票データ52を準備し、新伝票データ52における取引金額の入力箇所に仕訳対象データ6の取引金額を入力する金額入力ステップとを実行させる。
【選択図】図10

Description

本発明は、会計処理の自動仕訳を行う自動仕訳用プログラム等に関する。
従来から、会計処理を自動で行うためのプログラムの開発がなされている。特許文献1には、自動仕訳用プログラムが記載されている。
具体的に、特許文献1に記載の自動仕訳用プログラムは、仕訳対象として入力された明細データの内容と、明細データ記憶部から読み出した仕訳済みの明細データの内容とを照合し、あらかじめ設定された判定項目(明細データの明細項目など)の内容が一致するか否かを判定する照合手段、および、判定項目の内容が一致すると判定された場合、仕訳対象として入力された明細データに対し、既に仕訳済みの明細データに設定されている勘定科目と同じ勘定科目を設定する自動仕訳手段として、コンピュータを機能させるものである。
特開2018−163405号公報
ところで、会計処理において、仕訳帳における仕訳方法や記載内容は、会計担当者によって様々である。例えば、同じ取引に対して複合仕訳を行う場合に、会計担当者によって勘定科目の組合せが異なる場合がある。しかし、従来技術では、複合仕訳の場合に勘定科目の組合せで設定することは考えられていない。そのため、会社でこれまでに蓄積してきた仕訳方法や記載内容を踏襲するためには、多くの手入力が発生してしまう。また、単一仕訳の場合であっても、従来技術では、過去の伝票に記載した内容を再現できない虞があり、手入力が発生する虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、コンピュータに自動仕訳を実行させる自動仕訳用プログラムにおいて、雛形データを利用し自動仕訳の設定の簡略化と仕訳の手入力の手間を軽減させることを目的とする。
上述の課題を解決するべく、第1の発明は、複数の取引データにより構成された取引明細データを自動で仕訳するための自動仕訳用プログラムであって、コンピュータは、過去に会計処理が行われた所定期間分の仕訳帳データに含まれる複数の仕訳済伝票データの少なくとも一部を利用した雛形データと、雛形データに含まれる複数の仕訳済伝票データの中から取引データの取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データを特定するための摘要辞書データとを利用可能であり、コンピュータに、取引明細データにおける複数の取引データの1つを仕訳対象データとして、雛形データの中から、摘要辞書データを利用して、仕訳対象データの取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データを特定する伝票特定ステップと、伝票特定ステップで特定された仕訳済伝票データを複製した新伝票データを準備し、新伝票データにおける取引金額の入力箇所に仕訳対象データの取引金額を入力する金額入力ステップとを実行させる、自動仕訳用プログラムである。
第2の発明は、第1の発明において、摘要辞書データは、雛形データを構成する複数の仕訳済伝票データに含まれる複数の伝票側摘要の各々に対応する仕訳語句に対し、取引データの取引側摘要に対応する変換語句が対応付けられたデータであり、伝票特定ステップでは、摘要辞書データにおいて、仕訳対象データの取引側摘要に対応する変換語句に対応付けられた仕訳語句を検索した後に、雛形データにおいて、検索により見つかった仕訳語句に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データを特定する。
第3の発明は、第2の発明において、摘要辞書データを作成する摘要辞書作成ステップを、コンピュータに実行させ、摘要辞書作成ステップでは、雛形データに含まれる伝票側摘要の中から、ユーザにより入力された文字列、又は、取引明細データに含まれる取引側摘要の文字列に対応する摘要候補を検索して、検索により見つかった摘要候補から1つをユーザに選択させる選択画面を表示し、選択画面においてユーザにより選択された摘要候補を仕訳語句とし、仕訳語句に対応付ける変換語句として文字列を用いることにより、摘要辞書データを作成する。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明において、仕訳帳データから雛形データを作成する雛形作成ステップを、コンピュータに実行させ、雛形作成ステップでは、仕訳帳データの中に、勘定科目の内容及び摘要の内容が同じ仕訳済伝票データのグループが存在する場合に、グループにおいて1つの仕訳済伝票データを残して他を削除することにより、仕訳帳データから前記雛形データを作成する。
第5の発明は、第1乃至第4の何れか1つの発明において、雛形データを構成する仕訳済伝票データのうち複合仕訳の仕訳済伝票データに対し、金額入力ステップにおける金額の入力ルールを設定するための複合仕訳設定ステップを、コンピュータに実行させる。
第6の発明は、第5の発明において、複合仕訳設定ステップでは、複合仕訳の仕訳済伝票データを構成する複数の単位伝票データにおける借方及び貸方の各データ格納領域の中から、勘定科目に取引銀行が記載された箇所を、取引金額の入力箇所として自動で特定する。
第7の発明は、複数の取引データにより構成された取引明細データを自動で仕訳する自動仕訳システムであって、自動仕訳処理を実行する自動仕訳部を備え、自動仕訳部は、過去に会計処理が行われた所定期間分の仕訳帳データに含まれる複数の仕訳済伝票データの少なくとも一部を利用した雛形データと、雛形データに含まれる複数の仕訳済伝票データの中から取引データの取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データを特定するための摘要辞書データとを利用可能であり、自動仕訳処理では、取引明細データにおける複数の取引データの1つを仕訳対象データとして、雛形データの中から、摘要辞書データを利用して、仕訳対象データの取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データを特定した後に、特定された仕訳済伝票データを複製した新伝票データを準備し、新伝票データにおける取引金額の入力箇所に仕訳対象データの取引金額を入力する、自動仕訳システムである。
本発明では、仕訳対象データの自動仕訳の際に、その仕訳対象データの取引側摘要に対応する過去の仕訳済伝票データを特定し、その仕訳済伝票データから新伝票データを準備している。そのため、過去の仕訳済伝票データの仕訳方法や記載内容を新伝票データに自動で引き継ぐことができる。従って、多くの手入力が発生することなく、会社でこれまでに蓄積してきた仕訳方法や記載内容を踏襲することができる。本発明によれば、コンピュータに自動仕訳を実行させる自動仕訳用プログラムにおいて、手入力による手間を軽減させることができる。
図1は、本実施形態に係る自動仕訳システムの概略構成図である。 図2は、仕訳済みの仕訳帳データの説明図である。 図3は、雛形データの説明図である。 図4は、摘要辞書データの説明図である。 図5は、入出金明細データの説明図である。 図6は、複合仕訳設定処理の際に表示される設定ウィンドウの説明図である。 図7は、摘要辞書作成処理のフローチャートである。 図8は、摘要辞書作成処理の際に表示されるメモ入力欄及び選択ウィンドウの説明図である。 図9は、自動仕訳処理のフローチャートである。 図10は、単一仕訳の具体例の説明図である。 図11は、複合仕訳の具体例の説明図である。 図12は、複合仕訳の別の具体例の説明図である。
以下、図1−図12を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の一例であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
図1に示す自動仕訳システム10は、これから会計処理を行おうとする処理対象企業(又は企業の事業部)について、記帳用の会計ソフト(例えば、弥生会計(登録商標)など)において過去に会計処理が行われた所定期間分(例えば1年分)の仕訳済みの仕訳帳データ50を利用して、所定期間分(例えば1ヵ月分)の入出金明細データ60(「取引明細データ」に相当)の仕訳を自動で行うシステムである。自動仕訳システム10には、上述の会計ソフトからエクスポートされた仕訳済みの仕訳帳データ50がインポートされる。仕訳済みの仕訳帳データ50は、複数の仕訳済伝票データ51(仕訳帳における1つの取引に対応する伝票のデータ)から構成されている(図2参照)。
なお、自動仕訳システム10は、コンピュータ11において自動仕訳用プログラムを実行することにより構成される。自動仕訳用プログラムは、コンピュータ11にインストールされていてもよいし、クラウドに存在していてもよい。
[会計処理システムの構成]
自動仕訳システム10は、図1に示すように、初期設定部12、雛形作成部14、複合仕訳設定部16、摘要辞書作成部18、自動仕訳部20、及び、データ格納部22を備えている。初期設定部12、雛形作成部14、複合仕訳設定部16、摘要辞書作成部18、及び自動仕訳部20は、コンピュータ11のCPUが自動仕訳用プログラムを実行及び解釈することによって実現される機能ブロックである。データ格納部22は、例えばコンピュータ11に設けられたメモリーにより構成されている。
初期設定部12は、処理対象企業について初期設定及び口座登録のための処理を実行する。雛形作成部14は、仕訳済みの仕訳帳データ50から雛形データ55を作成する雛形作成処理を実行する。複合仕訳設定部16は、雛形データ55における複合仕訳の仕訳済伝票データ51に対し、自動仕訳に必要な設定を行うための複合仕訳設定処理を実行する。摘要辞書作成部18は、摘要辞書データ58を作成するための摘要辞書作成処理を実行する。自動仕訳部20は、雛形データ55及び摘要辞書データ58を利用して入出金明細データ60に対する自動仕訳処理を実行する。データ格納部22は、処理対象企業ごとに、仕訳済みの仕訳帳データ50、雛形データ55、摘要辞書データ58、及び入出金明細データ60などを格納する。
<仕訳済みの仕訳帳データ>
図2は、自動仕訳システム10にインポートされた仕訳済みの仕訳帳データ50である。仕訳済みの仕訳帳データ50の各仕訳済伝票データ51は、単一仕訳の場合は1つの単位伝票データ5(伝票1行分のデータ)により構成され、複合仕訳の場合は複数の単位伝票データ5により構成されている。各単位伝票データ5は、日付、借方勘定科目、借方金額、貸方勘定科目、貸方金額、摘要、伝票番号(伝票No)、借方補助科目、消費税額(借方)、貸方補助科目、消費税額(貸方)、借方税区分、貸方税区分、借方部門、及び、貸方部門の各項目についてデータ格納領域を備えている。また、消費税額のデータ格納領域には、消費税の算出が必要となる箇所に消費税コードが付与されている。なお、本実施形態の説明において〇番目とは、図面において上側から数えた順番を表す。
<雛形データ>
図3は、上述の仕訳済みの仕訳帳データ50の少なくとも一部を利用した雛形データ55である。雛形データ55は、仕訳済みの仕訳帳データ50から、勘定科目の構成(組合せ)及び摘要などがともに同じ仕訳済伝票データ51a(以下、重複伝票データと言う。)について、1つを残して他を削除したデータである。
雛形データ55は、仕訳済みの仕訳帳データ50と同様に、複数の仕訳済伝票データ51により構成されている。仕訳済伝票データ51の各単位伝票データ5に設けられた項目は、仕訳済みの仕訳帳データ50と同じである。なお、単一仕訳の仕訳済伝票データ51では、唯一の単位伝票データ5の摘要が伝票側摘要に相当する。複合仕訳の仕訳済伝票データ51では、一番目の単位伝票データ5の摘要が伝票側摘要に相当する。また、本明細書において「摘要が同じ」とは、摘要のうち取引先を表す部分が同じであることを意味している。例えば、「A土地建物(株) 家賃10月分」と「A土地建物(株) 家賃11月分」とは摘要が同じである。
<摘要辞書データ>
図4は、摘要辞書作成部18により作成された摘要辞書データ58である。摘要辞書データ58は、複数行のデータ群8により構成され、各データ群8は、変換語句、及び、仕訳語句の各項目についてデータ格納領域を備えている。各データ群8では、変換語句と仕訳語句とが対応付けられている。摘要辞書データ58は、雛形データ55に含まれる複数の仕訳済伝票データ51の中から、取引データ6(図5参照)の取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データ51を特定するためのデータである。なお、「取引側摘要に対応する伝票側摘要」とは、例えば、取引側摘要が表す取引先と、伝票側摘要が表す取引先が同じであることを意味する。
<入出金明細データ>
図5は、インターネットバンキングにおける口座サイトからダウンロードされた入出金明細データ60である。入出金明細データ60のデータ形式は、例えばCSVデータであるが、これに限定されない。入出金明細データ60は、日付順に並ぶ複数の取引データ6(通帳の1行分のデータ)により構成されている。各取引データ6は、番号(No)、取引日、出金金額、入金金額、残高、及び、摘要の各項目についてデータ格納領域を備えている。摘要は、カタカナで記載された摘要であり、「取引側摘要」に相当する。また、出金金額及び入金金額の各々は「取引金額」に相当する。
[会計処理システムの使用方法]
自動仕訳システム10の使用方法(自動仕訳用プログラムの使用方法)について説明を行う。自動仕訳システム10では、ユーザの操作により、初期設定、口座登録、雛形データの作成、複合仕訳の設定、摘要辞書データの作成、及び、入出金明細データの自動仕訳が行われる。
<初期設定>
自動仕訳システム10においてユーザが「初期設定」を選択すると、初期設定部12は、初期設定ウィンドウ(図示省略)をモニター30に表示する。ユーザは、会社名、会計年度、勘定科目、補助科目、部門、消費税区分(課税又は免税)、課税方式(本則課税又は簡易課税)、仕入額控除(個別又は比例)、経理方式(税抜(内税、外税、或いは別記)又は税込)、税端数処理(切捨、切上、又は四捨五入)などを初期設定ウィンドウに入力することができる。初期設定部12は、初期設定ウィンドウに入力された企業を処理対象企業として、初期設定ウィンドウに入力された情報を、処理対象企業の情報としてデータ格納部22に記録する。
<口座登録>
続いて、ユーザが「口座登録」を選択すると、初期設定部12は、口座登録ウィンドウ(図示省略)をモニター30に表示する。ユーザは、銀行名、支店名、口座番号、口座種別、通帳ページ数、通帳行数、登録口座の会計科目、及び、補助科目などを口座登録ウィンドウに入力することができる。初期設定部12は、口座登録ウィンドウに入力された情報を、処理対象企業の情報としてデータ格納部22に記録する。
<雛形データの作成>
続いて、ユーザが「雛形データの作成」を選択すると、自動仕訳システム10では雛形作成処理(「雛形作成ステップ」に相当)が行われる。
雛形作成処理では、雛形作成部14が、仕訳済みの仕訳帳データ50の中から、重複伝票データ51aの判定条件を満たす仕訳済伝票データ51aのグループを、重複伝票データ51aの候補として検索する。なお、重複伝票データ51aの判定条件とは、複数の仕訳済伝票データ51aの間で、借方及び貸方の各勘定科目、借方及び貸方の各補助科目、借方及び貸方の各部門、消費税コードの箇所(消費税の算出箇所)、及び、摘要が表す取引先の何れもが同じになる条件である。「摘要が表す取引先が同じ」か否かは、摘要が一致又は部分一致する場合に「同じ」と判定される。図2では、摘要が「川越市 社宅水道代」の仕訳済伝票データ51が、重複伝票データ51aの判定条件を満たす。
次に、雛形作成部14は、検索により見つけた仕訳済伝票データ51aのグループをグループ単位で表示すると共に、重複伝票データ51aであるか否かをユーザに確認するために、削除ボタンを表示する(図示省略)。そして、雛形作成部14は、ユーザが削除ボタンを選択した場合に、表示中のグループに属する各仕訳済伝票データ51aを重複伝票データ51aと確定して、表示中のグループについて、1つの仕訳済伝票データ51aを残して他を削除する。
雛形作成部14は、重複伝票データ51aの候補として見つけた各グループに対し、同じ処理を行う。そして、全てのグループに対する処理が終わると、雛形データ55が完成する。図3に示す雛形データ55では、摘要が「川越市 社宅水道代」の仕訳済伝票データ51aが、1つを残して削除されている。
雛形作成処理が終了すると、雛形データ55の画像がモニター30に表示される。モニター30では、雛形データ55を構成する複数の仕訳済伝票データ51の画像が縦方向に並ぶようにリスト表示され、雛形データ55を縦方向にスクロールできる。なお、このリスト表示では、複合仕訳の仕訳済伝票データ51が単一仕訳の仕訳済伝票データ51より上側に配置され、さらに複合仕訳の仕訳済伝票データ51の中でも単位伝票データ5の数が多いものが上側に配置される。
<複合仕訳の設定>
自動仕訳システム10では、雛形データ55を構成する仕訳済伝票データ51のうち複合仕訳の仕訳済伝票データ51に対し、自動仕訳処理(金額入力ステップ)における金額の入力ルールをユーザが設定可能である。この複合仕訳の設定は、雛形データ55の画像がモニター30に表示されている時に行うことができる。
雛形データ55の画像では、複合仕訳の仕訳済伝票データ51の各画像に対し、複合仕訳の設定を行ったか否かをユーザが把握できるように、「設定済」又は「未設定」の文字が表示される。また、ユーザは、複合仕訳の仕訳済伝票データ51の表示画像の中から、操作により1つの仕訳済伝票データ51を選択可能となっている。例えば、ユーザは、複合仕訳の仕訳済伝票データ51の表示領域における、「設定済」又は「未設定」の箇所をクリックすることにより仕訳済伝票データ51の選択を行う。自動仕訳システム10では、ユーザにより選択された複合仕訳の仕訳済伝票データ51(以下、選択伝票データという。)に対し、金額の入力ルールを設定するための複合仕訳設定処理(「複合仕訳設定ステップ」に相当)が行われる。
複合仕訳設定処理では、複合仕訳設定部16が、図6に示す設定ウィンドウ41をモニター30に表示する。設定ウィンドウ41は、選択伝票データ51に対し、金額の入力ルールを設定するための画面である。ここで、選択伝票データ51の複数の単位伝票データ5における借方金額の箇所及び貸方金額の箇所のうち1つのデータ格納領域が、入出金明細データ60の取引金額の入力箇所に設定される。また、残りのデータ格納領域が、予め決めた金額だけが入力される固定金額の箇所、取引金額に基づいて計算された金額が入力される計算金額の入力箇所、又は、何も設定しない箇所の何れかに設定される。何も設定しない箇所のうち、取引金額の入力箇所とは借方と貸方が逆の列の箇所は、他の箇所に応じて変動する金額が入力される変動金額の入力箇所となる。
また、設定ウィンドウ41には、選択伝票データ51における各単位伝票データ5の借方金額の箇所及び貸方金額の箇所の各々についての設定状況を表す設定状況表42が設けられている。設定状況表42は、選択伝票データ51の伝票構成に対応した表であり、選択伝票データ51における単位伝票データ5の数と同じ行数を有し、借方金額及び貸方金額の各々に対応する列を有する。
具体的に、複合仕訳設定部16は、選択伝票データ51の複数の単位伝票データ5における借方金額の箇所及び貸方金額の箇所の中から、対応する勘定科目の箇所に取引銀行(口座登録された登録口座の会計科目)が記載された箇所を、取引金額の入力箇所として自動で特定する。例えば、図3における2番目の仕訳済伝票データ51を選択伝票データ51とする場合、「三井住友、備後」と記載された箇所に対応する1番目の貸方金額の箇所が、取引金額の入力箇所として特定される。複合仕訳設定部16は、特定した取引金額の入力箇所について、設定ウィンドウ41の上部の表示箇所41a,41bに、借方又は貸方であるかと何行目であるかを表すと共に、設定状況表42に「入力値」の文字で表す。
また、取引金額の入力箇所以外の各データ格納領域について、設定ウィンドウ41を通して、ユーザにより固定金額の箇所、計算金額の入力箇所、又は、何も設定しない箇所の何れかに設定される。設定状況表42は、各セルがユーザによりクリックされた場合に、セルの表示状態が切り替わるようになっている。具体的に、各セルについて、ユーザによりクリックされる度に、「固定金額」と表示する第1状態、「変動金額」と表示する第2状態、空白となる第3状態とに順番に切り替わる。ユーザは、固定金額の箇所に設定するセルは第1状態に、計算金額の入力箇所に設定するセルは第2状態に、何も設定しない箇所(取引金額の入力箇所とは借方と貸方が逆の列では、変動金額の入力箇所)に設定するセルは第3状態になるように、各セルをクリックする。
また、セルが計算金額の入力箇所に設定された場合に、複合仕訳設定部16は、計算方法の選択ウィンドウ(図示省略)を表示する。計算方法の選択ウィンドウは、使用頻度が高い計算方法が選択可能に表示されると共に、「その他の計算方法」を選択することで、ユーザが計算方法を入力できるようになっている。使用頻度が高い計算方法としては、例えば、源泉徴収税の計算式や、受取利息の計算式が表示される。なお、計算式ではなく、計算内容が表示されてもよい。
また、計算金額の入力箇所は、設定ウィンドウ41で設定する判定式に基づいて、複数通りの金額(固定金額)の中で入力金額を切り替える設定を行うことができる。例えば、伝票側摘要が「借入返済」の場合、一番目の借方金額の勘定科目が「長期借入金」、二番目の借方金額が「支払利息」、一番目の貸方金額の勘定科目が「普通預金」となる。この場合に、一番目の借方金額の箇所(計算金額の入力箇所)に対し、一番目の貸方金額に入力される取引金額が判定額(例えば2万5千円)未満であるか否かを判定する判定式と、取引金額が判定額未満の場合における当該計算金額の入力箇所への入力金額と、取引金額が判定額以上の場合における当該計算金額の入力箇所への入力金額とを設定する。これにより、一番目の借方金額の箇所には、取引金額が判定額未満であるか否かによって異なる金額が入力される。なお、二番目の借方金額の箇所は、変動金額の入力箇所であり、一番目の貸方金額への入力金額から、一番目の借方金額への入力金額を差し引くことにより算出された金額が入力される。
また、変動金額の入力箇所が複数存在する場合は、自動仕訳処理において各入力箇所の入力金額を算出することができない。このような場合に対処するために、設定ウィンドウ41には、未確定勘定行の追加41fの選択箇所が設けられている。ユーザにより未確定勘定行の追加41fが選択されると、複合仕訳設定部16は、選択伝票データ51に対し、勘定科目が「未確定勘定」の単位伝票データ5を追加する。これにより、後述する自動仕訳処理により得られた仕訳帳データが記帳用の会計ソフトにインポートされた場合に、未確定勘定の箇所を修正しなければ会計処理を確定させることができず、未確定勘定があるにも拘わらず、会計処理が確定されることを回避できる。
ユーザは、設定ウィンドウ41における全ての設定が終了した際に保存ボタン41cを押す。そうすると、複合仕訳設定部16は、設定状況表42の各セルの設定を、選択伝票データ51において対応する位置の各データ格納領域の設定として記録する。これにより、選択伝票データ51について、設定ウィンドウ41に設定された金額の入力ルールが記録される。なお、図6(a)は、選択伝票データ51が図11(a)の仕訳済伝票データ51の場合について、設定ウィンドウ41の設定が終了した状態を表す。図6(b)は、選択伝票データ51が図12(a)の仕訳済伝票データ51の場合について、設定ウィンドウ41の設定が終了した状態を表す。
また、ユーザがキャンセルボタン41dを押した場合、設定ウィンドウ41がモニター30から消去される。また、ユーザがクリアボタン41eを押した場合、それまで設定ウィンドウ41になされた設定がクリアされ、各セルが空白に戻る。
なお、モニター30に表示された雛形データ55の画像では、例えば、金額の入力ルールが決定済みの複合仕訳の仕訳済伝票データ51の画像と、金額の入力ルールが未決定の複合仕訳の仕訳済伝票データ51の画像とを、互いに異なる態様(例えば、異なる色)で表示してもよい。この場合、ユーザは、金額の入力ルールが未決定の仕訳済伝票データ51を認識することができる。ユーザは複合仕訳の仕訳済伝票データ51の設定を順番に行い、自動仕訳の準備を完了させる。
<摘要辞書データの作成>
続いて、ユーザが「摘要辞書データの作成」を選択すると、自動仕訳システム10では摘要辞書作成処理(摘要辞書作成ステップ)が行われる。以下では、図7のフローチャートを参照しながら、摘要辞書作成処理について説明を行う。
摘要辞書作成処理では、まずステップST1が行われる。ステップST1では、摘要辞書作成部18が、図8に示すメモ入力ウィンドウ31をモニター30に表示する。ユーザは、入出金明細データの画像、印刷物、又は、入出金明細データに対応する通帳などに記載された摘要(取引側摘要)を見ながら、メモ入力ウィンドウ31の入力欄31aに取引側摘要の文字をカナ入力する。この時、摘要辞書作成部18は、ユーザが1文字入力する度に、雛形データ55に含まれる伝票側摘要の中から、メモ入力ウィンドウ31に入力された入力文字列に対応する摘要候補(例えば、頭文字側の読みが一致する伝票側摘要)を検索する。そして、検索により見つかった摘要候補から1つをユーザに選択させる選択ウィンドウ32(選択画面に相当)を表示する。選択ウィンドウ32は、1つ又は複数の摘要候補を、ユーザが選択可能な態様で表示される。
例えば、入力欄31aに「二」と入力された時点で、伝票側摘要の読みの頭文字が「二」の摘要候補がモニター30に表示される。そして、ユーザがさらに文字を打ち込み、入力欄31aに「二ホン」と入力された時点で、図8に示すように、「日本●●事務所」及び「日本▲▲工業」が摘要候補として表示される。摘要候補は、入力文字列の文字数の増加に従って絞られていく。ユーザは任意の時点で、選択ウィンドウ32の摘要候補から、入力文字列に対応付ける摘要候補を選択することができる。そのため、ユーザは取引側摘要の全文字を入力する必要がなく作業が容易である。
なお、新規の取引先の取引側摘要を入力欄31aに入力する場合、摘要候補が表示される場合もあるが、入力する取引先に該当する摘要候補は表示されない。このような場合、ユーザは取引側摘要の入力が終了した段階で、OKボタン31bを押す。
ステップST2では、摘要辞書作成部18が、ユーザの操作に応じて、次に移行するステップを判断する。具体的に、摘要辞書作成部18は、ユーザにより摘要候補が選択された時点でステップST3に移行し、ユーザによりOKボタン31bが入力された時点でステップST4に移行する。
ステップST3では、摘要辞書作成部18が、摘要辞書データ58用の表データの1行に、選択された摘要候補を仕訳語句とし、入力欄31aの入力文字列を変換語句として、仕訳語句と変換語句を対応付けて記録する。仕訳語句に対応付ける変換語句には、入力文字列が用いられる。図4では、入力文字列が「二ホン」の状態で摘要候補のうち「日本●●事務所」が選択された結果として、「日本●●事務所」と「二ホン」とが対応付けられている。これにより、1つの取引側摘要の文字について、伝票側摘要との対応付けが完了する。ステップST3が終了すると、ステップST5に移行する。
ステップST4では、摘要辞書作成部18が、摘要辞書データ58用の表データの1行に、入力文字列だけを変換語句として記録する。図4では、仕訳語句が空白の箇所が、変換語句に対応付ける仕訳語句が未確定であることを表している。ステップST4が終了すると、ステップST5に移行する。
ステップST5では、摘要辞書作成部18が、入力欄31aから文字列を消去し、ステップST2に戻る。これにより、ユーザは新たな取引側摘要を入力欄31aに入力可能となる。つまり、新たな取引側摘要の文字について、伝票側摘要との対応付けを行うことが可能となる。入出金明細データ60に含まれる多数の取引側摘要について、ユーザが、順番に伝票側摘要との対応付けを繰り返し行うことで摘要辞書データ58が最終的に完成する。なお、ユーザは、全ての取引側摘要の入力が終了した場合、又は、作業を中断する場合、終了ボタン(図示省略)を入力することで、摘要辞書作成ステップを終了又は中断させることができる。
<入出金明細データの自動仕訳>
続いて、入出金明細データ60をインポートした状態でユーザが「自動仕訳の実行」を選択すると、自動仕訳システム10では自動仕訳処理が行われる。自動仕訳処理では、取引明細データ60における複数の取引データ6の1つを仕訳対象データ6として、雛形データ55の中から、摘要辞書データ58を利用して、仕訳対象データ6の取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データ51を特定する伝票特定ステップと、伝票特定ステップで特定された仕訳済伝票データ51を複製した新伝票データ52を準備し、新伝票データ52における取引金額の入力箇所に仕訳対象データ6の取引金額を入力する金額入力ステップとが行われる。
以下では、図9のフローチャートを参照しながら、自動仕訳処理について具体的に説明を行う。自動仕訳処理では、まずステップST11が行われる。ステップST11では、自動仕訳部20が、入出金明細データ60のうち未処理の取引データ6の中から、最も日付が早い取引データ6を仕訳対象データ6として選択する。
ステップST12では、自動仕訳部20が、摘要辞書データ58において、仕訳対象データ6の取引側摘要と一致又は部分一致する変換語句に対応付けられた仕訳語句を検索する。
そして、ステップST13では、ステップST12の検索により仕訳語句が見つかった否かを判定する。そして、仕訳語句が見つかった場合(YESの場合)はステップ14に移行し、仕訳語句が見つからなかった場合(NOの場合)はステップ17に移行する。
次にステップST14では、自動仕訳部20が、雛形データ55に対し検索を行う。そして、雛形データ55において、ステップST12で見つかった仕訳語句に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データ51を特定する。ステップST12〜ステップST14は、伝票特定ステップに相当する。
次にステップST15では、ステップST14で特定した仕訳済伝票データ51を複製(コピー)することにより新伝票データ52(図10(b)参照)を準備する。新伝票データ52は、複製元の仕訳済伝票データ51に対し、摘要、勘定科目(補助科目も含む)の構成・記載内容、及び、借方及び借方の各部門の記載内容が同じとなる。また、新伝票データ52には、複製元の仕訳済伝票データ51に記録された金額の入力ルールが保持される。
なお、新伝票データ52における借方金額及び貸方金額の各データ格納領域に入力された金額について、複製元の仕訳済伝票データ51の金額を残してもよいし、固定金額の箇所の金額以外を削除してもよい。また、日付のデータ格納領域についても、残してもよいし、削除してもよい。金額や日付を残す場合は、次にステップST16で仕訳対象データ6のデータを上書きする。
次にステップST16では、自動仕訳部20が、ステップST15で準備した新伝票データ52に対し、仕訳対象データ6の日付及び取引金額等の入力を行う。ステップST15〜ステップST16は、金額入力ステップに相当する。以下では、新伝票データ52が単一仕訳のデータである場合と、複合仕訳のデータである場合とに分けて、自動仕訳の説明を行う。なお、ステップST16が終了するとステップST19に移行する。
<単一仕訳の場合>
自動仕訳部20は、新伝票データ52の日付のデータ格納領域に、仕訳対象データ6の日付のデータを格納すると共に、新伝票データ52における借方金額と貸方金額の各データ格納領域(取引金額の入力箇所)に、仕訳対象データ6の取引金額(出金金額又は入金金額)のデータを格納する。図10は、図5の一番目の取引データ6を仕訳対象データ6とする場合の処理内容を表している。図10(a)は、複製元の仕訳済伝票データ51である。図10(b)は、複製された新伝票データ52である。図10(c)は、日付と取引金額(2,888円)が入力され、さらに取引金額から算出された消費税額が入力された新伝票データ52である。
<複合仕訳の場合>
自動仕訳部20は、新伝票データ52の日付のデータ格納領域に、仕訳対象データ6の日付のデータを格納する。そして、新伝票データ52における取引金額の入力箇所に、仕訳対象データ6の取引金額を格納する。
また、新伝票データ52に固定金額の箇所が設定されている場合は、その箇所の金額を保持する。また、新伝票データ52に計算金額の入力箇所が設定されている場合は、新伝票データ52に記録された計算方法に従って取引金額から金額を算出し、算出した金額を入力箇所に格納する。また、新伝票データ52に変動金額の入力箇所が設定されている場合は、取引金額、固定金額及び計算金額に基づいて金額を算出し、算出した金額を入力箇所に格納する。
図11は、図5の二番目の取引データ6を仕訳対象データ6とする場合の処理内容を表している。図11(a)は、複製元の仕訳済伝票データ51である。図11(b)は、複製された新伝票データ52である。図11(b)では、日付が消去され、固定金額の箇所を除いて金額が消去されている。図11(c)は、日付及び取引金額等が入力された新伝票データ52である。図11(c)では、仕訳対象データ6の取引金額(223,560円)が、図6(a)に示す設定に従って、一番目の貸方金額に入力されている。また、二番目の借方金額は、変動金額の入力箇所であり、一番目の貸方金額(223,560円)から、一番目の借方金額(151,437円)と、三番目の借方金額(864円)を差し引くことにより金額(71,259円)を算出して入力されている。
図12は、図5の三番目の取引データ6を仕訳対象データ6とする場合の処理内容を表している。図12(a)は、複製元の仕訳済伝票データ51である。図12(b)は、複製された新伝票データ52である。図12(b)では、日付及び金額が消去されている。図12(c)は、日付及び取引金額等が入力された新伝票データ52である。図12(c)では、仕訳対象データ6の取引金額(48,895円)が、図6(b)に示す設定に従って、一番目の貸方金額に入力されている。また、二番目の貸方金額は、計算金額の入力箇所であり、一番目の貸方金額(48,895円)から算出された源泉所得税の金額(5,105円)が入力されている。また、一番目の借方金額は、計算金額の入力箇所であり、一番目の貸方金額と二番目の貸方金額の合計金額(54,000円)が入力されている。
ステップST17では、自動仕訳部20が、仕訳語句が見つからなかった仕訳対象データ6のために、新伝票データ52を準備する。例えば、新伝票データ52は、単一仕訳の伝票データとして準備される。また、この新伝票データ52は、勘定科目が未確定勘定に設定される。なお、記帳用の会計ソフトの種類によっては、新伝票データ52に対し未確定勘定であることを示すコードが付与される。
次にステップST18では、自動仕訳部20が、ステップST17で準備した新伝票データ52に対し、仕訳対象データ6の日付及び取引金額等の入力を行う。ステップST18が終了するとステップST19に移行する。
ステップST19では、入出金明細データ60の中に、未処理の取引データ6があるか否かを判定する。「有り」の場合(YESの場合)はステップST11に戻り、「無し」の場合(NOの場合)は自動仕訳処理を終了する。
自動仕訳処理では、未処理の取引データ6がなくなるまで、ステップST16又はステップST18が複数回に亘って行われ、複数の新伝票データ52が作成される。自動仕訳処理で作成された複数の新伝票データ52は、日付の順番に並べられて合成される。その結果、入出金明細データ60が仕訳された仕訳帳データができあがる。この仕訳帳データは、会計ソフトからエクスポートした仕訳済みの仕訳帳データ50と同じフォーマットであるため、会計ソフトにインポートすることができる。未確定勘定の伝票データへの入力は会計ソフトで行われる。
[実施形態の効果等]
本実施形態では、仕訳対象データ6の自動仕訳の際に、その仕訳対象データ6の取引側摘要に対応する過去の仕訳済伝票データ51を特定し、その仕訳済伝票データ51から新伝票データ52を準備している。そのため、過去の仕訳済伝票データ51の仕訳方法や記載内容を新伝票データ52に自動で引き継ぐことができる。従って、多くの手入力が発生することなく、会社でこれまでに蓄積してきた仕訳方法や記載内容を踏襲することができる。本実施形態によれば、コンピュータ11に自動仕訳を実行させる自動仕訳用プログラムにおいて、手入力による手間を軽減させることができる。
また、本実施形態では、複合仕訳の設定については、会計知識がある程度必要である。一方、摘要辞書データの作成については取引側摘要を見ながらカナ入力を行うという簡単な作業であり、入出金明細データの自動仕訳については自動の処理である。これらの一連の処理の操作は、会計知識をそれほど持っていない人でも行うことができる。本実施形態では、会計知識がある程度必要な操作と、そうではない操作とが分かれているため、役割分担によって会計処理を効率的に行うことができる。
[変形例]
上述の実施形態では、自動仕訳システム10の摘要辞書作成ステップにおいてユーザが取引側摘要を入力欄31aに入力するが、会計ソフトにおいて、仕訳帳データにユーザが取引側摘要を入力できる場合は、その取引側摘要を利用して、摘要辞書データ58を作成してもよい。この場合、自動仕訳システム10には、各仕訳済伝票データ51の入力メモ欄に取引側摘要が入力された仕訳済みの仕訳帳データ50がインポートされる。摘要辞書作成部18は、インポートした仕訳済みの仕訳帳データ50の各仕訳済伝票データ51の伝票側摘要に対し、その仕訳済伝票データ51のメモ欄に入力された取引側摘要を対応付けることにより摘要辞書データ58を作成する。
上述の実施形態では、摘要辞書作成ステップにおいて変換語句となる文字列をユーザが入力したが、入出金明細データ60の各取引データ6から取引側摘要を抽出し、その取引側摘要を変換語句として用いてもよい。具体的に、摘要辞書作成部18は、入出金明細データ60から1つずつ取引側摘要の抽出を行い、雛形データ55に含まれる伝票側摘要の中から、抽出した取引側摘要の文字列に対応する摘要候補を検索して、検索により見つかった摘要候補から1つをユーザに選択させる選択ウィンドウ32を表示する。そして、選択ウィンドウ32においてユーザにより選択された摘要候補を仕訳語句とし、仕訳語句に対応付ける変換語句として取引側摘要の文字列を用いる。この場合、ユーザは取引側摘要の入力が不要で、選択ウィンドウ32から摘要候補を選択するだけで、摘要辞書データ58を作成することができる。
上述の実施形態の摘要辞書作成ステップでは、雛形データ55に含まれる伝票側摘要の中から摘要候補を検索したが、仕訳済みの仕訳帳データ50に含まれる伝票側摘要の中から摘要候補を検索してもよい。
上述の実施形態について、仕訳済みの仕訳帳データ50をそのまま雛形データ55として用いてもよい。
上述の実施形態では、未確定勘定の伝票データについて、会計ソフトで勘定科目の入力を行うが、自動仕訳システム10において勘定科目の入力が可能としてもよい。
上述の実施形態において、入出金明細データ60以外の取引明細データ(例えば、売上管理ソフトの売上明細データ)に対し自動仕訳を行ってもよい。
本発明は、会計処理の自動仕訳を行う自動仕訳用プログラム等に適用可能である。
10 自動仕訳システム
50 仕訳済みの仕訳帳データ
55 雛形データ
58 摘要辞書データ
60 入出金明細データ(取引明細データ)
51 仕訳済伝票データ
52 新伝票データ

Claims (7)

  1. 複数の取引データにより構成された取引明細データを自動で仕訳するための自動仕訳用プログラムであって、
    前記コンピュータは、
    過去に会計処理が行われた所定期間分の仕訳帳データに含まれる複数の仕訳済伝票データの少なくとも一部を利用した雛形データと、
    前記雛形データに含まれる複数の仕訳済伝票データの中から、前記取引データの取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データを特定するための摘要辞書データとを利用可能であり、
    前記コンピュータに、
    前記取引明細データにおける前記複数の取引データの1つを仕訳対象データとして、前記雛形データの中から、前記摘要辞書データを利用して、前記仕訳対象データの取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データを特定する伝票特定ステップと、
    前記伝票特定ステップで特定された仕訳済伝票データを複製した新伝票データを準備し、前記新伝票データにおける取引金額の入力箇所に前記仕訳対象データの取引金額を入力する金額入力ステップとを実行させる、自動仕訳用プログラム。
  2. 前記摘要辞書データは、前記雛形データを構成する複数の仕訳済伝票データに含まれる複数の伝票側摘要の各々に対応する仕訳語句に対し、前記取引データの取引側摘要に対応する変換語句が対応付けられたデータであり、
    前記伝票特定ステップでは、前記摘要辞書データにおいて、前記仕訳対象データの取引側摘要に対応する変換語句に対応付けられた仕訳語句を検索した後に、前記雛形データにおいて、前記検索により見つかった前記仕訳語句に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データを特定する、請求項1に記載の自動仕訳用プログラム。
  3. 前記摘要辞書データを作成する摘要辞書作成ステップを、前記コンピュータに実行させ、
    前記摘要辞書作成ステップでは、
    前記雛形データに含まれる前記伝票側摘要の中から、ユーザにより入力された文字列、又は、前記取引明細データに含まれる取引側摘要の文字列に対応する摘要候補を検索して、前記検索により見つかった摘要候補から1つをユーザに選択させる選択画面を表示し、
    前記選択画面においてユーザにより選択された摘要候補を前記仕訳語句とし、前記仕訳語句に対応付ける前記変換語句として前記文字列を用いることにより、前記摘要辞書データを作成する、請求項2に記載の自動仕訳用プログラム。
  4. 前記仕訳帳データから前記雛形データを作成する雛形作成ステップを、前記コンピュータに実行させ、
    前記雛形作成ステップでは、前記仕訳帳データの中に、勘定科目の内容及び摘要の内容が同じ仕訳済伝票データのグループが存在する場合に、該グループにおいて1つの仕訳済伝票データを残して他を削除することにより、前記仕訳帳データから前記雛形データを作成する、請求項1乃至3の何れか1つに記載の自動仕訳用プログラム。
  5. 前記雛形データを構成する前記仕訳済伝票データのうち複合仕訳の仕訳済伝票データに対し、前記金額入力ステップにおける金額の入力ルールを設定するための複合仕訳設定ステップを、前記コンピュータに実行させる、請求項1乃至4の何れか1つに記載の自動仕訳用プログラム。
  6. 前記複合仕訳設定ステップでは、前記複合仕訳の仕訳済伝票データを構成する複数の単位伝票データにおける借方金額及び貸方金額の各データ格納領域の中から、対応する勘定科目に取引銀行が記載された箇所を、前記取引金額の入力箇所として自動で特定する、請求項5に記載の自動仕訳用プログラム。
  7. 複数の取引データにより構成された取引明細データを自動で仕訳する自動仕訳システムであって、
    自動仕訳処理を実行する自動仕訳部を備え、
    前記自動仕訳部は、過去に会計処理が行われた所定期間分の仕訳帳データに含まれる複数の仕訳済伝票データの少なくとも一部を利用した雛形データと、
    前記雛形データに含まれる複数の仕訳済伝票データの中から、前記取引データの取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データを特定するための摘要辞書データとを利用可能であり、
    前記自動仕訳処理では、
    前記取引明細データにおける前記複数の取引データの1つを仕訳対象データとして、前記雛形データの中から、前記摘要辞書データを利用して、前記仕訳対象データの取引側摘要に対応する伝票側摘要を含む仕訳済伝票データを特定した後に、
    前記特定された仕訳済伝票データを複製した新伝票データを準備し、前記新伝票データにおける取引金額の入力箇所に前記仕訳対象データの取引金額を入力する、自動仕訳システム。
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