JP2020165187A - 鉄骨の接合構造、及びその製造方法 - Google Patents

鉄骨の接合構造、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な接合強度を有するとともに、防錆性に優れ、長期間にわたって良好な外観が維持され、しかも、低コストである鉄骨の接合構造、及びその製造方法を提供する。【解決手段】高力ボルトを用いた摩擦接合により、第一部材及び第二部材が接合されている鉄骨の接合構造であって、前記第一部材の接合面の辺縁部全周にわたり、防錆塗膜が形成されていることを特徴とする鉄骨の接合構造を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、十分な接合強度を有するとともに、防錆性に優れ、長期間にわたって良好な外観が維持される鉄骨の接合構造、及びその製造方法を提供する。
鉄骨は、高力ボルト接合により接合することが一般的である。摩擦接合は、高力ボルト接合の代表例であり、第一部材を第二部材で挟み込んで高力ボルトで締め付けるとともに、第一部材及び第二部材の接合面の間の摩擦力を一定以上に維持することにより、第一部材と第二部材を固定するものである。
鉄骨の摩擦接合面については、所定以上のすべり係数を確保する必要がある。ここで、「すべり係数」とは、「鋼構造接合部設計指針(第3版)」(一般社団法人日本建築学会、2012年発行)の「付7 すべり係数評価試験法」に記載の方法により測定されたすべり係数をいい、すべり係数が大きいほど、接合面には大きな摩擦力が働くことになる。
そのため、従来、鉄骨の摩擦接合面は、ブラスト処理面または赤錆面とすることが一般的である。しかしながら、このような接合面がブラスト処理面または赤錆面である摩擦接合構造では、接合部の隙間から雨水等が侵入した場合に、鉄骨の錆が錆汁として流れ出して、鉄骨の外表面に錆痕を残すことがあり、建築物または構造物の外観を損ねる原因となっていた。錆汁が発生した、接合面が赤錆面である従来の鉄骨の摩擦接合構造の写真を図4A、図4Bに示す。鉄骨の接合部近傍の外表面に錆痕が見られ、赤錆の発生も確認できる(図4A、図4Bはグレースケールの写真のため、赤錆は黒色に見えている。)。接合面がブラスト処理面である鉄骨の摩擦接合構造も、同様に、接合後、比較的短い期間で、鉄骨の接合部近傍の外表面に錆痕や赤錆の発生が見られるようになることがある。
このような問題に対処するため、例えば、特許文献1には、高力ボルトで締付けられる骨組構成材同士の摩擦接合面に無機系のジンクリッチペイント(無機ジンクリッチ塗料)の塗膜を各々設け、これら2面の塗膜の厚さを互いに異ならせた建物骨組の摩擦ボルト接合構造が開示されている。特許文献1には、この摩擦ボルト接合構造は、摩擦接合面の2面の塗膜厚を互いに異ならせたため、接合片等の小部材側の骨組構成材の塗膜厚を厚くすることにより、柱や梁等の大きな骨組構成材の塗膜厚を薄くしながら、2面の塗膜の合計厚さを厚くして、必要な滑り係数を確保することができ、また、摩擦接合面にジンクリッチペイントの塗膜を設けるので、骨組構成材の接合後の錆止め塗布や養生が不要で、作業性が向上し、骨組構築の機械化にも対応でき、さらに、ジンクリッチペイントの塗膜が設けられるため、耐久性も優れたものとなると記載されている。
しかしながら、接合する部材、特に、一般に寸法の大きい母材の接合面の全面に無機ジンクリッチ塗料を塗布し、塗膜を形成することは、一般的ではなく、その設備が設けられていない鉄骨の製造工場も多い。また、無機ジンクリッチ塗料は、塗膜形成(塗膜の硬化乾燥)には厳密な温湿度管理等が必要な塗料であるため、建設現場、工事現場など、母材と添接板、または母材と母材を接合させる現場で、母材の接合面に無機ジンクリッチ塗料を塗布し、塗膜を形成することは、困難である。また、一般に、鉄骨の接合面の全面に無機ジンクリッチ塗料の塗膜を形成する方法は、鉄骨の接合面をブラスト処理面または赤錆面とする方法と比較して、高コストである。
特開平05−222777号公報
本発明は、十分な接合強度を有するとともに、防錆性に優れ、長期間にわたって良好な外観が維持され、しかも、低コストである鉄骨の接合構造、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の各項に関する。
(1) 高力ボルトを用いた摩擦接合により、第一部材及び第二部材が接合されている鉄骨の接合構造であって、前記第一部材の接合面の辺縁部全周にわたり、防錆塗膜が形成されていることを特徴とする鉄骨の接合構造。
(2) 前記防錆塗膜が、前記第一部材の接合面の端部から少なくとも1mm以上の領域にわたり形成されており、かつ、前記第一部材の接合面の端部から少なくとも10mm以上の領域には形成されていない、(1)に記載の鉄骨の接合構造。
(3) 前記防錆塗膜が、前記第一部材の接合面の端部から少なくとも1mm以上の領域にわたり形成されており、かつ、前記第一部材の接合面の、前記高力ボルトの座金の外周から少なくとも座金径の2倍以上の領域には形成されていない、(1)または(2)に記載の鉄骨の接合構造。
(4) 前記防錆塗膜が形成されていない領域の、前記第一部材の接合面が、赤錆面、またはブラスト処理面であり、前記第二部材の接合面が、無機ジンクリッチ塗料の塗膜が形成された面である、(1)〜(3)のいずれかに記載の鉄骨の接合構造。
(5) 前記防錆塗膜が形成されていない領域の、前記第一部材の接合面が、赤錆面、またはブラスト処理面であり、前記第二部材の接合面が、赤錆面、ブラスト処理面、または、りん酸塩処理された溶融亜鉛めっき面である、(1)〜(3)のいずれかに記載の鉄骨の接合構造。
(6) 前記第一部材の接合面の辺縁部全周にわたり形成されている防錆塗膜が、有機ジンクリッチ塗料の塗膜を含む、(1)〜(5)のいずれかに記載の鉄骨の接合構造。
(7) 高力ボルトを用いた摩擦接合により、第一部材及び第二部材が接合される、鉄骨の接合構造の製造方法であって、
第一部材の第二部材に対する接合面の辺縁部全周にわたり、防錆塗膜を形成する防錆塗膜形成工程と、
前記防錆塗膜を形成した第一部材に、第二部材を高力ボルトで接合する接合工程と
を有することを特徴とする鉄骨の接合構造の製造方法。
(8) 前記防錆塗膜形成工程の後、前記接合工程の前に、前記第一部材の接合面の、前記防錆塗膜が形成されていない領域を発錆処理して、赤錆面とする工程をさらに有する、(7)に記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
(9) 前記防錆塗膜形成工程の前に、前記第一部材の接合面の、前記防錆塗膜が形成されていない領域をブラスト処理する工程をさらに有する、(7)に記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
(10) 前記接合工程の前に、前記第二部材の第一部材に対する接合面に、無機ジンクリッチ塗料の塗膜を形成する工程をさらに有する、(7)〜(9)のいずれかに記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
(11) 前記接合工程の前に、前記第二部材の第一部材に対する接合面を発錆処理して、赤錆面とする工程をさらに有する、(7)〜(9)のいずれかに記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
(12) 前記接合工程の前に、前記第二部材の第一部材に対する接合面をブラスト処理する工程をさらに有する、(7)〜(9)のいずれかに記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
(13) 前記第二部材が、少なくとも、その第一部材に対する接合面が溶融亜鉛めっきされており、前記接合工程の前に、前記第二部材の第一部材に対する接合面の溶融亜鉛めっき面を、りん酸塩処理する工程をさらに有する、(7)〜(9)のいずれかに記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
(14) 前記防錆塗膜形成工程において形成される防錆塗膜が、有機ジンクリッチ塗料の塗膜を含む、(7)〜(13)のいずれかに記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
本発明によれば、十分な接合強度を有するとともに、防錆性に優れ、長期間にわたって良好な外観が維持され、しかも、低コストである鉄骨の接合構造、及びその製造方法を提供することができる。
本発明の鉄骨の接合構造は、高力ボルトを用いた摩擦接合により、第一部材及び第二部材が接合されているものであり、第一部材の接合面の辺縁部全周にわたり、防錆塗膜が形成されていることを特徴とする。第一部材の接合面は、防錆塗膜が形成された辺縁部以外は、例えば、赤錆面またはブラスト処理面であってよい。上記のとおり、接合面が赤錆面またはブラスト処理面である従来の鉄骨の摩擦接合構造では、接合後、比較的短い期間で、鉄骨の接合部近傍の外表面に錆痕や赤錆の発生が見られるようになることがある。本発明においては、第一部材の接合面の辺縁部全周にわたり、防錆塗膜を形成することによって、十分な接合強度を維持しながら、鉄骨の接合構造の防錆性を向上させ、錆汁の発生や赤錆の発生を抑制し、長期間にわたって良好な外観を維持することを可能にしている。
なお、第一部材の接合面は、赤錆面またはブラスト処理面以外の一般的な摩擦接合面であってもよい。また、第一部材に接合させる第二部材の接合面も、赤錆面またはブラスト処理面や、その他の一般的な摩擦接合面であってよく、例えば、りん酸塩処理された溶融亜鉛めっき面や、無機ジンクリッチ塗料の塗膜が形成された面であってもよい。
本発明の鉄骨の接合構造の一例の外観を示す図である。 第一部材及び第二部材の接合される面の平面図である。 第一部材の接合面の辺縁部の拡大斜視図である。 錆汁が発生した、接合面が赤錆面である従来の鉄骨の摩擦接合構造の写真である。 錆汁が発生した、接合面が赤錆面である従来の鉄骨の摩擦接合構造の写真である。
以下、本発明の鉄骨の接合構造、及びその製造方法について、図1〜3を参照しながら説明する。
図1は、本発明の鉄骨の接合構造1の一例の外観を示す図であり、図2は、高力ボルト4を用いて接合する前の第一部材2及び第二部材3の接合される面の平面図であり、図3は、第一部材2の接合面21の辺縁部22の拡大斜視図である。
本発明の鉄骨の接合構造1は、高力ボルト4を用いた摩擦接合により、第一部材2と第二部材3が接合されているものであり、より具体的には、第一部材2と第二部材3のボルト穴41に高力ボルト4を挿入して締め付けることで、第一部材2と第二部材3が接合されている。そして、本発明の鉄骨の接合構造1においては、第一部材2の接合面21の辺縁部22全周にわたり、防錆塗膜が形成されている。なお、ここで、「接合面」とは、第一部材と第二部材とが重なり合い、接合される部分(領域)をいう。
鉄骨の接合方法としては、母材と母材を接合する一面接合と、母材と添接板を接合する二面接合がある。図1〜3に示す本発明の鉄骨の接合構造1は、二面接合であって、母材である第一部材2と、添接板である第二部材3とが接合されているものであるが、この形態に限定されるものではない。本発明の鉄骨の接合構造は、母材である第一部材と、母材である第二部材とが接合される一面接合であってもよい。母材と添接板を接合する二面接合であっても、接合面の辺縁部に防錆塗膜が形成される第一部材が添接板であり、第二部材が母材であってもよい。さらに、本発明の第一部材及び本発明の第二部材の両方が、添接板であってもよい。また、本発明の第一部材及び本発明の第二部材の一方または両方が、母材及び添接板以外の鉄骨構成部材であってもよい。
上記のように、本発明の鉄骨の接合構造1は、接合される第一部材2の接合面21の辺縁部22の全周にわたり、防錆塗膜が形成されている。一方、第一部材2に接合させる第二部材3の接合面31の辺縁部にも防錆塗膜が形成されていてもよいが、十分な接合面の摩擦力を確保し、十分な接合強度を得るためには、通常、第一部材2に接合させる第二部材3の接合面31は、その辺縁部に防錆塗膜が形成されていないことが好ましい。第二部材3の接合面31が赤錆面またはブラスト処理面である場合は、第二部材3の接合面31の辺縁部の全周にわたり、防錆塗膜が形成されていることが好ましい場合がある。
防錆塗膜は、第一部材2の接合面21の端部から少なくとも1mm以上の領域にわたり形成されていることが好ましく、接合面21の端部から少なくとも3mm以上の領域にわたり形成されていることがより好ましい。第一部材2の接合面21の端部から少なくとも1mm以上の領域にわたり防錆塗膜を形成することで、錆汁の発生や赤錆の発生をより十分に抑制でき、より長期間にわたって、鉄骨の接合構造の良好な外観を維持することができる。
また、防錆塗膜は、第一部材2の接合面21の端部から10mm以上の領域には形成されていないことが好ましく、接合面21の端部から8mm以上の領域には形成されていないことがより好ましい。第一部材2の接合面21の端部から10mm以上の領域には防錆塗膜を形成せずに、例えば、赤錆面、ブラスト処理面等の所定以上の大きなすべり係数を確保できる摩擦面とすることで、十分な接合面の摩擦力を確保し、より十分な接合構造の接合強度を得ることができる。
防錆塗膜は、第一部材2の接合面21の、高力ボルト4の座金の外周から少なくとも座金径の2倍以上にわたる領域には形成されていないことが好ましい。なお、ここで、「高力ボルト4の座金の外周から少なくとも座金径の2倍以上にわたる領域」とは、接合面21の端部となる高力ボルト4の座金の外周から、高力ボルト4の座金の中心から座金の半径の2倍以上までの領域を意味する。高力ボルト4を用いた鉄骨の摩擦接合においては、高力ボルト4が挿入されるボルト穴41の周辺の接合面の表面状態が、接合面全体のすべり係数に特に大きな影響を及ぼす。高力ボルトの座金の外周から少なくとも座金径の2倍以上にわたる領域には防錆塗膜を形成せずに、例えば、赤錆面、ブラスト処理面等の所定以上の大きなすべり係数を確保できる摩擦面とすることで、十分な接合面の摩擦力を確保し、より十分な接合構造の接合強度を得ることができる。
第一部材2の接合面21の辺縁部22に形成される防錆塗膜の膜厚(平均膜厚)は、特に限定されないが、より長期間の良好な外観の維持と、より十分な接合構造の接合強度の確保の点から、通常、60μm〜1000μmであることが好ましく、60μm〜500μmであることがより好ましい。
第一部材2の接合面21の辺縁部22全周にわたり形成される防錆塗膜は、防錆性に優れた塗膜であれば特に限定されず、一般的に用いられている防錆塗料のいずれも用いることができる。防錆塗料としては、例えば、防錆性に優れたエポキシ樹脂塗料、アルキド樹脂塗料等が挙げられるが、防錆性に優れるとともに、良好な外観も得られる点から、第一部材2の接合面21の辺縁部22に形成される防錆塗膜は、有機ジンクリッチ塗料の塗膜であることが好ましい。
有機ジンクリッチ塗料は、主に、有機バインダー樹脂、及び亜鉛末を含有する有機系防錆塗料である。有機バインダー樹脂としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂等を挙げることができる。亜鉛末としては、特に限定されないが、例えば、平均粒子径1〜30μmの亜鉛末を挙げることができる。
なお、防錆塗膜は、2層以上の塗膜であってもよい。防錆塗膜が2層以上の塗膜である場合も、有機ジンクリッチ塗料の塗膜を含むことが好ましい。例えば、有機ジンクリッチ塗料を塗布して塗膜を形成した後、エポキシ樹脂塗料を塗布して塗膜を形成することもできる。
防錆塗膜が形成されていない領域の、第一部材2の接合面21(防錆塗膜非塗装面)は、所定以上のすべり係数を確保できる摩擦面であればよく、一般的な摩擦接合面のいずれであってもよい。
第一部材2が母材である実施態様においては、第一部材2の接合面21(防錆塗膜非塗装面)は、赤錆面またはブラスト処理面であることが好ましい。また、第一部材2の接合面21(防錆塗膜非塗装面)は、ブラスト処理された後に発錆処理された赤錆面であってもよい。
第一部材2に接合させる第二部材3の接合面31も、所定以上のすべり係数を確保できる摩擦面であればよく、一般的な摩擦接合面のいずれであってもよい。
母材と母材を接合する一面接合の場合、すなわち、第二部材3が母材である実施態様においては、第二部材3の接合面31は、赤錆面またはブラスト処理面であることが好ましい。また、第二部材3の接合面31は、ブラスト処理された後に発錆処理された赤錆面であってもよい。また、第二部材3の場合、接合面31が、りん酸塩処理された溶融亜鉛めっき面であることも好ましい。溶融亜鉛めっき鉄骨のりん酸塩処理(りん酸亜鉛処理)は一般的に行われており、そのいずれも好適に適用することができる。
母材と添接板を接合する二面接合の場合、すなわち、第二部材3が添接板である実施態様においては、第二部材3の接合面31は、無機ジンクリッチ塗料の塗膜が形成された面であることが好ましい。
無機ジンクリッチ塗料は、主に、無機バインダー樹脂、及び亜鉛末を含有する無機系防錆塗料である。無機バインダー樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アルキルシリケート等のシリケートの部分加水分解縮合物またはその変性物を挙げることができる。亜鉛末としては、特に限定されないが、例えば、平均粒子径1〜30μmの亜鉛末を挙げることができる。
無機ジンクリッチ塗料のバインダー樹脂に用いられるシリケートの具体例としては、例えば、テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラ−n−プロピルシリケート、テトライソプロピルシリケート、テトラ−n−ブチルシリケート;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン等を挙げることができる。シリケートの加水分解率としては、特に限定されないが、通常、50%〜98%が好ましい。
上記のように、第一部材2の接合面21の辺縁部22に形成される防錆塗膜には、有機ジンクリッチ塗料が好適に用いることができるが、有機ジンクリッチ塗料の塗膜は、一般に、表面が平滑で、必要なすべり係数を確保できないため、第二部材3の接合面31(摩擦接合面)に用いることは好ましくない。その一方で、無機ジンクリッチ塗料とは異なり、有機ジンクリッチ塗料は、一般に、建設現場、工事現場などで、母材などに塗布して、塗膜を形成することも容易である。
第二部材3の接合面31に形成される無機ジンクリッチ塗料の塗膜の膜厚(平均膜厚)は、特に限定されないが、より長期間の良好な外観の維持と、より十分な接合構造の接合強度の確保の点から、通常、100μm〜300μmであることが好ましく、100μm〜200μmであることがより好ましい。
本発明の鉄骨の接合構造は、摩擦接合面に必要なすべり係数が確保されているものであり、すべり係数が0.45以上であることが好ましい。すべり係数は、「鋼構造接合部設計指針(第3版)」(一般社団法人日本建築学会、2012年発行)の「付7 すべり係数評価試験法」に記載の方法により測定することができる。
本発明の鉄骨の接合構造は、第一部材の第二部材に対する接合面の辺縁部全周にわたり、防錆塗膜、好ましくは有機ジンクリッチ塗料の塗膜を形成し(防錆塗膜形成工程)、次いで、防錆塗膜を形成した第一部材に、第二部材を高力ボルトで接合する(接合工程)ことによって製造することができる。
防錆塗膜は、例えば、その辺縁部が露出するように第一部材の接合面にマスキングを施した後、防錆塗料、好ましくは有機ジンクリッチ塗料を塗布し、硬化・乾燥等することによって、第一部材の第二部材に対する接合面の辺縁部に形成することができる。なお、このとき、接合面の辺縁部以外に、第二部材との接合面以外の第一部材の表面にも防錆塗膜を形成してもよい。
マスキング、及び防錆塗膜の形成(防錆塗料の塗布、硬化・乾燥)は、公知の方法で行うことができる。
上記のように、防錆塗膜が形成されていない領域の、第一部材の接合面(防錆塗膜非塗装面)は、赤錆面またはブラスト処理面であることが好ましい。第一部材の接合面(防錆塗膜非塗装面)を赤錆面とする場合、防錆塗膜が形成される部分に錆が生じると、防錆性が低下する可能性があるため、防錆塗膜形成工程の後、第二部材との接合工程の前に、辺縁部に防錆塗膜が形成された第一部材の接合面を発錆処理して、防錆塗膜非塗装面を赤錆面とすることが好ましい。第一部材の接合面(防錆塗膜非塗装面)をブラスト処理面とする場合は、防錆塗膜を形成した後にブラスト処理を行うと、形成した防錆塗膜が除去される可能性があるため、防錆塗膜形成工程の前に、第一部材の接合面に対してブラスト処理を行い、その後、接合面の辺縁部に防錆塗膜を形成することが好ましい。ブラスト処理した後に発錆処理して赤錆面とする場合は、第一部材の接合面に対してブラスト処理を行い、その後、接合面の辺縁部に防錆塗膜を形成し(防錆塗膜形成工程)、その後、発錆処理を行って、防錆塗膜非塗装面を赤錆面とすることが好ましい。
上記のように、第二部材の接合面は、赤錆面、ブラスト処理面、りん酸塩処理された溶融亜鉛めっき面、または無機ジンクリッチ塗料の塗膜が形成された面であることが好ましい。いずれの場合も、第一部材との接合工程の前に、第二部材の接合面に対して赤錆面にするための発錆処理、ブラスト処理、りん酸塩処理(なお、この場合は、接合面は溶融亜鉛めっきされている面である)、または無機ジンクリッチ塗料の塗膜の形成を行う。
第二部材の接合面の辺縁部にも防錆塗膜を形成する場合は、上記の第一部材の接合面の辺縁部に防錆塗膜を形成する手順と同じ順序で、発錆処理および/またはブラスト処理と防錆塗膜の形成とを行うことが好ましい。
赤錆面にするための発錆処理も、ブラスト処理面にするためのブラスト処理も、建築・土木分野において一般的に行われており、公知の方法にしたがって行うことができる。なお、発錆処理は自然発錆であっても、発錆剤等の薬剤を用いる薬剤発錆であってもよい。
また、溶融亜鉛めっき面のりん酸塩処理(りん酸亜鉛処理)も、建築・土木分野において一般的に行われており、公知の方法にしたがって行うことができる。
無機ジンクリッチ塗料の塗膜は、第二部材の第一部材との接合面に無機ジンクリッチ塗料を塗布し、硬化・乾燥等することによって、形成することができる。無機ジンクリッチ塗料の塗膜の形成(無機ジンクリッチ塗料の塗布、硬化・乾燥)も一般的に行われており、公知の方法で行うことができる。
最後に、第二部材に対する接合面の辺縁部全周にわたり、防錆塗膜を形成した第一部材と、第二部材とを高力ボルトで接合して、本発明の鉄骨の接合構造を形成することができる。この高力ボルトによる接合は、建築・土木分野において一般的に行われており、従来公知の手法で行えばよい。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例において、測定・評価は次の方法で行った。
[すべり係数の測定]
すべり係数は、「鋼構造接合部設計指針(第3版)」(一般社団法人日本建築学会、2012年)の「付7 すべり係数評価試験法」に記載の方法にしたがって測定した。
[防錆性の評価]
防錆性は、JIS K 5600−7−1「耐中性塩水噴霧性試験」に準拠した方法で1ヶ月間試験を実施し、作製した鉄骨の接合構造からの錆汁の発生の有無を確認して、防錆性を評価した。
<実施例1>
第一部材として、長さ390mm、幅100mm、厚み28mmで、幅方向中央、長手方向の一方の端部から、55mm及び135mmの部位に2個のボルト穴(直径24mm)を開けた、母材を模した鋼鉄製の金属板2枚を用意した。第二部材として、長さ390mm、幅100mm、厚み16mmで、幅方向中央、長手方向両端部から、それぞれ55mm及び135mmの部位に4個のボルト穴(直径24mm)を開けた、添接板を模した鋼鉄製の金属板2枚を用意した。
第一部材(母材を模した金属板)の接合面の端部から5mmを露出させるように、マスキングテープでマスキングを行った後、接合面以外の部分も含め、大日本塗料株式会社製、有機ジンクリッチ塗料「ゼッタールEP−2HB」を、75μmの膜厚となるように塗布し、これを23℃で24時間乾燥させた。次いで、大日本塗料株式会社製、変性エポキシ樹脂塗料「エポオールZ」を、50μmの膜厚となるように塗布し、これを23℃で24時間乾燥させた。そして、塗膜を乾燥した後、マスキングテープを除去した。次いで、接合面の辺縁部に有機ジンクリッチ塗料の塗膜(防錆塗膜)を形成した第一部材(母材を模した金属板)の接合面に対して、株式会社イチネンケミカルズ社製の発錆剤「ヒットロックB」による発錆処理を行って、接合面の有機ジンクリッチ塗料の塗膜を形成していない領域を赤錆面とした。
第二部材(添接板を模した金属板)の接合面に、大日本塗料株式会社製、無機ジンクリッチ塗料「ゼッタールOL−HB」を、150μmの膜厚となるように塗布し、これを23℃で24時間乾燥させた。
次いで、第一部材(母材を模した金属板)と、第二部材(添接板を模した金属板)とを高力ボルトで接合して、接合構造を作製した。用いた高力ボルトの座金径は、44mmであった。第一部材(母材を模した金属板)の接合面の有機ジンクリッチ塗料の塗装部の端部と、高力ボルトの座金の外周との最短距離は、23mmであった。
作製した接合構造について、上記の方法により、すべり係数の測定と、防錆性の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例2>
第一部材(母材を模した金属板)の接合面の端部から10mmを露出させるように、マスキングテープでマスキングして、有機ジンクリッチ塗料を塗布し、塗膜を形成した以外は実施例1と同様にして、接合構造を作製した。第一部材(母材を模した金属板)の接合面の有機ジンクリッチ塗料の塗装部の端部と、高力ボルトの座金の外周との最短距離は、18mmであった。
作製した接合構造について、上記の方法により、すべり係数の測定と、防錆性の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例3>
第一部材(母材を模した金属板)の接合面の端部から1mmを露出させるように、マスキングテープでマスキングして、有機ジンクリッチ塗料を塗布し、塗膜を形成した以外は実施例1と同様にして、接合構造を作製した。第一部材(母材を模した金属板)の接合面の有機ジンクリッチ塗料の塗装部の端部と、高力ボルトの座金の外周との最短距離は、27mmであった。
作製した接合構造について、上記の方法により、すべり係数の測定と、防錆性の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例4>
第一部材として、長さ390mm、幅100mm、厚み28mmで、幅方向中央、長手方向の一方の端部から、55mm及び135mmの部位に2個のボルト穴(直径24mm)を開けた、母材を模した鋼鉄製の金属板1枚を用意した。第二部材として、長さ390mm、幅100mm、厚み28mmで、幅方向中央、長手方向の一方の端部から、55mm及び135mmの部位に2個のボルト穴(直径24mm)を開けた、母材を模した鋼鉄製の金属板1枚を用意した。
第一部材(母材を模した金属板)、第二部材(母材を模した金属板)をともに、その接合面の端部から5mmを露出させるように、マスキングテープでマスキングを行った後、接合面以外の部分も含め、大日本塗料株式会社製、有機ジンクリッチ塗料「ゼッタールEP−2HB」を、75μmの膜厚となるように塗布し、これを23℃で24時間乾燥させた。次いで、大日本塗料株式会社製、変性エポキシ樹脂塗料「エポオールZ」を、50μmの膜厚となるように塗布し、これを23℃で24時間乾燥させた。そして、塗膜を乾燥した後、マスキングテープを除去した。次いで、接合面の辺縁部に有機ジンクリッチ塗料の塗膜(防錆塗膜)を形成した第一部材(母材を模した金属板)の接合面に対して、株式会社イチネンケミカルズ社製の発錆剤「ヒットロックB」による発錆処理を行って、接合面の有機ジンクリッチ塗料の塗膜を形成していない領域を赤錆面とした。
次いで、第二部材(母材を模した金属板)を第一部材(母材を模した金属板)に高力ボルトで接合させ、接合構造を作製した。
作製した接合構造について、上記の方法により、すべり係数の測定と、防錆性の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例5>
第一部材として、長さ390mm、幅100mm、厚み28mmで、幅方向中央、長手方向の一方の端部から、55mm及び135mmの部位に2個のボルト穴(直径24mm)を開けた、母材を模した鋼鉄製の金属板1枚を用意した。第二部材として、長さ390mm、幅100mm、厚み28mmで、幅方向中央、長手方向の一方の端部から、55mm及び135mmの部位に2個のボルト穴(直径24mm)を開けた、母材を模したりん酸塩処理された溶融亜鉛めっき製の金属板1枚を用意した。
第一部材(母材を模した金属板)の接合面の端部から5mmを露出させるように、マスキングテープでマスキングを行った後、接合面以外の部分も含め、大日本塗料株式会社製、有機ジンクリッチ塗料「ゼッタールEP−2HB」を、75μmの膜厚となるように塗布し、これを23℃で24時間乾燥させた。次いで、大日本塗料株式会社製、変性エポキシ樹脂塗料「エポオールZ」を、50μmの膜厚となるように塗布し、これを23℃で24時間乾燥させた。そして、塗膜を乾燥した後、マスキングテープを除去した。次いで、接合面の辺縁部に有機ジンクリッチ塗料の塗膜(防錆塗膜)を形成した第一部材(母材を模した金属板)の接合面に対して、株式会社イチネンケミカルズ社製の発錆剤「ヒットロックB」による発錆処理を行って、接合面の有機ジンクリッチ塗料の塗膜を形成していない領域を赤錆面とした。
そして、第二部材(母材を模したりん酸塩処理された溶融亜鉛めっき製の金属板)を第一部材(母材を模した金属板)に高力ボルトで接合させ、接合構造を作製した。
作製した接合構造について、上記の方法により、すべり係数の測定と、防錆性の評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例1>
第一部材(母材を模した金属板)の接合面に有機ジンクリッチ塗料を塗布しなかった以外は実施例1と同様にして、接合構造を作製した。
作製した接合構造について、上記の方法により、すべり係数の測定と、防錆性の評価を行った。その結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜5の接合構造は、比較例1と同様に、大きなすべり係数を有し、十分な接合強度を有しており、かつ、耐中性塩水噴霧性試験開始1ヶ月後でも錆汁の発生、流出が見られず、比較例1と比較して、長期間にわたって良好な外観が維持されていた。
1 接合構造
2 第一部材
21 接合面
22 辺縁部
3 第二部材
31 接合面
4 高力ボルト
41 ボルト穴

Claims (14)

  1. 高力ボルトを用いた摩擦接合により、第一部材及び第二部材が接合されている鉄骨の接合構造であって、
    前記第一部材の接合面の辺縁部全周にわたり、防錆塗膜が形成されていることを特徴とする鉄骨の接合構造。
  2. 前記防錆塗膜が、前記第一部材の接合面の端部から少なくとも1mm以上の領域にわたり形成されており、かつ、前記第一部材の接合面の端部から少なくとも10mm以上の領域には形成されていないことを特徴とする請求項1に記載の鉄骨の接合構造。
  3. 前記防錆塗膜が、前記第一部材の接合面の端部から少なくとも1mm以上の領域にわたり形成されており、かつ、前記第一部材の接合面の、前記高力ボルトの座金の外周から少なくとも座金径の2倍以上の領域には形成されていないことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄骨の接合構造。
  4. 前記防錆塗膜が形成されていない領域の、前記第一部材の接合面が、赤錆面、またはブラスト処理面であり、
    前記第二部材の接合面が、無機ジンクリッチ塗料の塗膜が形成された面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄骨の接合構造。
  5. 前記防錆塗膜が形成されていない領域の、前記第一部材の接合面が、赤錆面、またはブラスト処理面であり、
    前記第二部材の接合面が、赤錆面、ブラスト処理面、または、りん酸塩処理された溶融亜鉛めっき面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄骨の接合構造。
  6. 前記第一部材の接合面の辺縁部全周にわたり形成されている防錆塗膜が、有機ジンクリッチ塗料の塗膜を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の鉄骨の接合構造。
  7. 高力ボルトを用いた摩擦接合により、第一部材及び第二部材が接合される、鉄骨の接合構造の製造方法であって、
    第一部材の第二部材に対する接合面の辺縁部全周にわたり、防錆塗膜を形成する防錆塗膜形成工程と、
    前記防錆塗膜を形成した第一部材に、第二部材を高力ボルトで接合する接合工程と
    を有することを特徴とする鉄骨の接合構造の製造方法。
  8. 前記防錆塗膜形成工程の後、前記接合工程の前に、
    前記第一部材の接合面の、前記防錆塗膜が形成されていない領域を発錆処理して、赤錆面とする工程をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
  9. 前記防錆塗膜形成工程の前に、
    前記第一部材の接合面の、前記防錆塗膜が形成されていない領域をブラスト処理する工程をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
  10. 前記接合工程の前に、
    前記第二部材の第一部材に対する接合面に、無機ジンクリッチ塗料の塗膜を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
  11. 前記接合工程の前に、
    前記第二部材の第一部材に対する接合面を発錆処理して、赤錆面とする工程をさらに有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
  12. 前記接合工程の前に、
    前記第二部材の第一部材に対する接合面をブラスト処理する工程をさらに有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
  13. 前記第二部材が、少なくとも、その第一部材に対する接合面が溶融亜鉛めっきされており、
    前記接合工程の前に、
    前記第二部材の第一部材に対する接合面の溶融亜鉛めっき面を、りん酸塩処理する工程をさらに有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
  14. 前記防錆塗膜形成工程において形成される防錆塗膜が、有機ジンクリッチ塗料の塗膜を含むことを特徴とする請求項7〜13のいずれか1項に記載の鉄骨の接合構造の製造方法。
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