JP2020164002A - 回転シートのロック解除装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートの着座部を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減する。【解決手段】回転シート2のロック解除装置10は、フロアパネル3側に支持されるステー11と、ステー11に支持されるレバー12とを備える。ステー11は、着座部5に着座した乗員が立ち上がる際に手を掛けて荷重をかけるための荷重受部13と、荷重受部13を下方から支持する支持部14とを有する。レバー12は、乗員がステー11の荷重受部13を把持する際に、指先が掛かる位置に配置され、通常位置の着座部5のロックを解除可能なロック解除手段として機能する。【選択図】図2
Description
本開示は、回転シートのロック解除装置に関する。
特許文献1には、車両用回転シートが記載されている。シートは、シート本体部を回転機構部に取り付けて構成される。回転機構部は固定側フレームと回転側フレームからなる。回転側フレームは、上向きに開口した角皿状部材を有し、その左右方向中央部に下向き開口のコ字部材を結合してボックス部を備える。ボックス部の左右両側部に立ち上がっているブラケットに支持されてシート回転レバーが設けられている。シート回転レバーは、角皿状部材の側壁の外側で前方へ曲げられ、その先端に握り部が設けられている。シートを外向きに回転させるには、握り部を持ち上げてシート回転レバーを回動させる。すると、回転ロックピンがピン作動片に引き上げられてロックピン受け部のピン穴から抜けるので、固定側フレームに対する回転側フレームのロックが解除され、シートを回転軸周りに回転させることができる。
特許文献1に記載の車両用回転シートを有する車両では、乗員が車両から降車する場合、乗員は、シート回転レバーの握り部に向かって手を伸ばして握り部を掴み、シート回転レバーの握り部を持ち上げてロックを解除し、シート(回転シート)の着座部を回転させて、立ち上がって降車する。このように、乗員が回転シートの着座部を回転させて立ち上がる際には、シート回転レバーの握り部に向かって手を伸ばして握り部を掴み、シート回転レバーの握り部を持ち上げてロックを解除するという、ロックを解除するためだけの動作が必要となるので、回転シートの着座部を回転させて立ち上がるための操作が煩雑となる。
そこで、本開示は、回転シートの着座部を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することが可能な回転シートのロック解除装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、上下方向に延びる軸を中心として回転可能に下方のフロア側から支持される着座部を有する回転シートの着座部を、ロックされて回転が規制された通常位置から軸を中心として回転させるための回転シートのロック解除装置であって、荷重受部とロック解除手段とを備える。荷重受部は、フロア側または着座部側に支持され、着座部に着座した乗員が着座部から腰を上げる際に、手をついて下方へ荷重をかけて身体を押し上げることが可能である。ロック解除手段は、乗員が荷重受部に手をついた状態で係る手で操作可能に設けられ、通常位置の着座部のロックを解除可能である。
上記構成では、荷重受部は、着座部に着座した乗員が着座部から腰を上げる際に、手をついて下方へ荷重をかけて身体を押し上げることが可能であり、ロック解除手段は、乗員が荷重受部に手をついた状態で係る手で操作可能に設けられる。このため、乗員が回転シートを回転させて立ち上がる場合、荷重受部に手をついてロック解除手段を操作して通常位置の着座部のロック(以下、単に「ロック」という。)を解除し、手の位置はそのままの状態で着座部を通常位置から回転させた後、荷重受部に対して下方へ荷重をかけることによって身体を押し上げて腰を上げて立ち上がることができる。このように、乗員は、着座部から腰を上げるために必要な動作と、ロックを解除するために必要な動作とを一連の流れで行うことができるので、回転シートの着座部を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することができる。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様のロック解除装置であって、荷重受部は、把持可能に形成されて着座部の上面よりも上方に配置される。ロック解除手段は、荷重受部を把持する際に握ることが可能なレバーである。
上記構成では、荷重受部が、把持可能に形成され、ロック解除手段が、荷重受部を把持する際に握ることが可能なレバーである。このため、乗員が回転シートを回転させて立ち上がる場合、荷重受部に手を掛けてレバーを握ることによってロックを解除し、手の位置はそのままの状態で着座部を回転させた後、荷重受部に対して下方へ荷重をかけることによって身体を押し上げて腰を上げて立ち上がることができる。このように、乗員は、着座部から腰を上げるために必要な動作と、ロックを解除するために必要な動作とを一連の流れで行うことができるので、回転シートの着座部を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することができる。
また、荷重受部が着座部の上面よりも上方に配置されるので、乗員は手を着座部の上面よりも下方へ伸ばす必要がない。また、荷重受部が着座部の上面よりも上方に配置されるので、荷重受部に対して下方へ荷重をかけ易く、身体を押し上げる動作を容易に行うことができる。
本発明の第3の態様は、上記第1の態様のロック解除装置であって、荷重受部は、上方のロック位置と、ロック位置よりも下方のロック解除位置との間で上下移動可能であり、着座部がロックされた状態ではロック位置に保持される。ロック解除手段は、ロック位置の荷重受部が上方からの荷重を受けてロック位置からロック解除位置に移動すると、通常位置の着座部のロックを解除する。
上記構成では、荷重受部は、上方のロック位置と下方のロック解除位置との間で上下移動可能であり、着座部がロックされた状態ではロック位置に保持される。また、ロック解除手段は、荷重受部がロック位置からロック解除位置に移動すると、通常位置の着座部のロックを解除する。このため、乗員が回転シートを回転させて立ち上がる場合、ロック位置の荷重受部に手を掛けて荷重受部を下方のロック解除位置まで押し下げることによってロックを解除し、手の位置はそのままの状態で着座部を回転させた後、荷重受部に対して下方へ荷重をかけることによって身体を押し上げて腰を上げて立ち上がることができる。このように、乗員は、着座部から腰を上げるために必要な動作と、ロックを解除するために必要な動作とを一連の流れで行うことができるので、回転シートの着座部を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することができる。
本発明の第4の態様は、上記第1の態様〜上記第3の態様のいずれかのロック解除装置であって、荷重受部は、フロア側に支持される。
上記構成では、荷重受部が、フロア側に支持されるので、着座部を回転させても、荷重受部は回転しない。このため、荷重受部に手をついた状態で着座部を回転させる際、または荷重受部に対して下方へ荷重をかけて身体を押し上げる際に、荷重受部が回転方向に逃げることがなく、荷重をフロア側へ効果的に伝達することができるので、荷重受部を掴んで着座部を簡単に回転させることができ、また、荷重受部に対して下方へ荷重をかけて簡単に体を押し上げて立ち上がることができる。
本開示によれば、回転シートの着座部を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することができる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、FRは車両の前方を、UPは上方を、INは車幅方向内側をそれぞれ示す。また、以下の説明において、前後方向は車両の前後方向を意味し、左右方向は車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るロック解除装置10を適用する回転シート2は、車両1の助手席側の回転シート2であって、車両1のフロアパネル(フロア)3に固定される台座部4と、台座部4に回転自在に支持されて乗員が着座する着座部5と、台座部4に支持されて乗員を後方から支持する背面部6とを有する。すなわち、着座部5は、台座部4を介してフロアパネル3側に回転自在に支持される。なお、本開示においてフロアパネル3側(フロア側)とは、着座部5を回転させた際に回転しない側を意味し、着座部5側とは、回転する側を意味する。
回転シート2の台座部4は、着座部5及び背面部6を下方から支持する。着座部5は、その前端5a側を車両1の前方へ向けた通常位置(図1に実線で示す位置)と、前端5a側を通常位置から車幅方向外側へ移動させた乗降位置(図1に二点鎖線で示す位置)との間を、上下方向に延びる軸(図示省略)を中心として回転可能である。通常位置の着座部5は、台座部4に対して回転しないようにロック機構(図示省略)によってロックされる。背面部6は、着座部5の後方から後上方へ向かって延び、着座部5の回転時に着座部5に連動しないように、台座部4に支持される。着座部5を通常位置から乗降位置へ回転させる際には、ロック解除装置10を操作して上記ロック機構のロック(以下、単に「ロック」という。)を解除してから、着座部5を通常位置から回転させる。なお、本開示において上下方向に延びる軸とは、軸状の部材ではなく、着座部5が回転する際の回転軸(軸芯)を意味する。
ロック解除装置10は、フロアパネル3側に支持されるステー11と、ステー11に支持されるレバー(ロック解除手段)12とを備える。
ステー11は、回転シート2の背面部6の下端部6aの車幅方向外側面から前方の車幅方向外側へ延びる荷重受部13と、荷重受部13の前端部13aから下方へ延びる支持部14とを一体的に有し、通常位置と乗降位置との間の着座部5の回転を規制しない位置に配置される。荷重受部13は、着座部5に着座した乗員が立ち上がる際に手を掛けて荷重をかける部材であって、把持可能な外径を有する棒状に形成され、側面視において着座部5の後端部の上方に配置される。荷重受部13の前後位置は、着座部5の後端部と略同じ位置に設定される。荷重受部13の高さ位置は、着座部5に乗員が着座した状態で乗員の肘の高さ位置よりも下方、且つ着座部5の後端部の上面15よりも上方に設定される。例えば、図2に二点鎖線で示すように、肘掛け8を有する回転シート2の場合には、荷重受部13は、係る肘掛け8よりも下方且つ着座部5の後端部の上面15よりも上方の高さ位置に配置される。荷重受部13の後端部13bは、背面部6の下端部6aの車幅方向外側面に固定される。支持部14は、荷重受部13の前端部13aから下方へ延びる棒状に形成され、支持部14の下端部14aが台座部4に固定される。すなわち、ステー11は、回転シート2の台座部4及び背面部6を介してフロアパネル3側に支持される。支持部14は、荷重受部13を下方から支持し、乗員が着座部5に着座した状態で荷重受部13に手をついて下方へ荷重をかけた際の荷重受部13の下方への変形を防止する。荷重受部13の下方、且つ支持部14の後方には、手を挿入可能な大きさの空間16が区画される。これにより、乗員は荷重受部13に手を掛けた際に、荷重受部13の下方の空間16に手を挿入して荷重受部13を把持することが可能である。
レバー12は、棒状に形成され、ステー11の荷重受部13の下方で荷重受部13の延設方向に沿って延びる。レバー12の後端側は、荷重受部13に傾動自在に支持され、レバー12の前端側は、上下方向に傾動可能である。図2に示すように、レバー12は、乗員がステー11の荷重受部13を把持する際に、指先が掛かる位置(荷重受部13の下方近傍の高さ位置)に配置される。すなわち、レバー12は、乗員が荷重受部13に手をついた状態で係る手で操作可能に設けられる。レバー12は、ロック機構(図示省略)に対して機械的または電気的に接続され、通常位置の着座部5のロックを解除可能なロック解除手段として機能する。レバー12は、着座部5が通常位置にロックされた状態では、上記所定の高さ位置に位置し、図2に矢印で示すように、レバー12の前端側が上方へ傾動すると、通常位置の着座部5のロックを解除する。
次に、通常位置の回転シート2の着座部5に着座している乗員が車両1から降車する場合について説明する。乗員が車両1から降車する場合、乗員は、先ず、助手席側のドア(図示省略)を開放した後、ステー11の荷重受部13に上方から手を掛けて把持するとともに、指先でレバー12を引き上げて、通常位置の着座部5のロックを解除する。次に、乗員は、手の位置はそのまま(ステー11の荷重受部13を把持したまま)の状態で着座部5を通常位置から乗降位置まで回転させて、足を車外空間9に出した後、荷重受部13に対して下方へ荷重をかけることによって身体を押し上げて腰を上げて立ち上がり、車両1から降車する。
上記のように構成されたロック解除装置10では、ステー11の荷重受部13は、着座部5に着座した乗員が荷重受部13に手をついて下方へ荷重をかけた際に、身体を押し上げ可能に支持部14に下方から支持され、レバー12は、乗員が荷重受部13に手をついた状態で係る手で操作可能に設けられる。このため、乗員が回転シート2を回転させて立ち上がる場合、荷重受部13に手をついてレバー12を操作して通常位置の着座部5のロックを解除し、手の位置はそのままの状態で着座部5を通常位置から回転させた後、荷重受部13に対して下方へ荷重をかけることによって身体を押し上げて腰を上げて立ち上がることができる。このように、乗員は、着座部5から腰を上げるために必要な動作(荷重受部13に手をつく動作)と、ロックを解除するために必要な動作(レバー12を引き上げる動作)とを一連の流れで行うことができるので、回転シート2の着座部5を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することができる。
また、ステー11の荷重受部13は、着座部5の上面15よりも上方の高さ位置に配置されるので、乗員は荷重受部13に手を掛ける際に、手を着座部5の上面15よりも下方へ伸ばす必要がない。また、荷重受部13は、着座部5に乗員が着座した状態で乗員の肘の高さ位置よりも下方に配置されるので、乗員は荷重受部13に手を掛ける際に、手を肘の高さ位置よりも上方まで引き上げる必要がない。すなわち、荷重受部13に対して下方へ荷重をかけることによって身体を押し上げる際に、荷重受部13に対して荷重をかけ易い高さ位置に荷重受部13を配置することができるので、身体を押し上げる動作を容易に行うことができる。
また、ステー11の荷重受部13は、フロアパネル3側に支持されるので、着座部5を回転させても、荷重受部13は回転しない。このため、荷重受部13に手をついた状態で着座部5を回転させる際、または荷重受部13に対して下方へ荷重をかけて身体を押し上げる際に、荷重受部13が回転方向に逃げることがなく、荷重をフロアパネル3側へ効果的に伝達することができるので、荷重受部13を掴んで着座部5を簡単に回転させることができ、また、荷重受部13に対して下方へ荷重をかけて簡単に体を押し上げて立ち上がることができる。
従って、本実施形態によれば、回転シート2の着座部5を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することができる。
なお、本実施形態では、ステー11を、回転シート2の台座部4及び背面部6の双方に対して固定したが、これに限定されるものではなく、ステー11を、台座部4または背面部6のいずれか一方のみに対して固定してもよいし、またはフロアパネル3に直接的に固定してもよい。
また、本実施形態では、ステー11をフロアパネル3側に固定したが、これに限定されるものではなく、着座部5側(回転する側)に固定してもよい。この場合であっても、着座部5から腰を上げるために必要な動作(荷重受部13に手をつく動作)と、ロックを解除するために必要な動作(レバー12を引き上げる動作)とを一連の流れで行うことができるので、回転シート2の着座部5を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することができる。また、この場合、ステー11が着座部5と共に回転するので、荷重受部13を着座部5に隣接させることができ、荷重受部13に容易に手を掛けることができる。また、ステー11が着座部5と共に回転するので、着座部5の回転時に身体と手との相対位置の変位を防止することができ、身体のねじれを抑えることができる。
また、本実施形態では、レバー12を、ステー11の荷重受部13の下方に配置したが、これに限定されるものではなく、例えば、レバー12を荷重受部13の車幅方向外側に配置してもよい。
また、本実施形態では、レバー12を、ステー11の荷重受部13によって傾動自在に支持したが、これに限定されるものではなく、例えば、レバー12を、背面部6の下端部6aによって傾動自在に支持してもよい。
また、本実施形態では、通常位置の着座部5のロックを解除するロック解除手段としてレバー12を設けたが、ロック解除手段はこれに限定されるものではなく、乗員が荷重受部13に手をついた状態で係る手で操作可能であればよい。例えば、ロック解除手段は、荷重受部13に設けられるボタンまたはスイッチなどであってもよい。
また、本実施形態では、ステー11を、通常位置と乗降位置との間の着座部5の回転を規制しない位置に配置したが、これに限定されるものではなく、例えば、乗降位置の着座部5がステー11の支持部14に当接してもよい。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態のロック解除装置20は、通常位置の着座部5のロックを解除するために上下移動可能なハンドル部材21を操作する点で第1実施形態と相違する。なお、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図3及び図4に示すように、本実施形態に係るロック解除装置20は、上下移動可能なハンドル部材(ロック解除手段)21を備える。
ハンドル部材21は、上下方向と交叉する方向へ延びる棒状の荷重受部22と、荷重受部22の前後方向の中央部から下方へ延びる棒状の支持部23とを有する略T形状に形成され、フロアパネル3に上下方向に移動自在に支持される。ハンドル部材21は、通常位置と乗降位置との間の着座部5の回転を規制しない位置に配置され、上方のロック位置(図4に実線で示す位置)と、ロック位置よりも下方のロック解除位置(図4に二点鎖線で示す位置)との間を移動可能である。荷重受部22は、把持可能な外径を有する棒状に形成され、後方から前方の車幅方向外側へ向かって、乗降位置の着座部5の左側の側面に沿って延びる。荷重受部22の前後位置は、着座部5の後端部と略同じ位置に設定される。ロック位置の荷重受部22は、着座部5の上面15よりも僅かに上方の高さ位置に設定され、ロック解除位置の荷重受部22は、着座部5の上面15よりも僅かに下方の高さ位置に設定される。支持部23の下端部23aは、フロアパネル3に上下方向に移動自在に支持される。すなわち、ハンドル部材21の荷重受部22は、支持部23を介してフロアパネル3側に支持される。着座部5が通常位置にロックされた状態では、ハンドル部材21の荷重受部22は、ロック位置に位置し、乗員が荷重受部22に手を掛けて下方へ押圧することによって、下方のロック解除位置へ移動可能である。ハンドル部材21は、ロック機構(図示省略)に対して機械的または電気的に接続され、着座部5が通常位置にロックされた状態では、ロック位置に保持され、図4に矢印で示すように、荷重受部22がロック位置からロック解除位置に移動すると、通常位置の着座部5のロックを解除する。すなわち、ハンドル部材21は、乗員が荷重受部22に手をついた状態で係る手で操作可能に設けられ、乗員が荷重受部22をロック位置からロック解除位置へ移動させることによって通常位置の着座部5のロックを解除可能なロック解除手段として機能する。ロック解除位置のハンドル部材21の支持部23は、着座部5に着座した乗員が荷重受部22に手をついて下方へ荷重をかけた際に、身体を押し上げ可能に荷重受部22を下方から支持する。
次に、通常位置の回転シート2の着座部5に着座している乗員が車両1から降車する場合について説明する。乗員が車両1から降車する場合、乗員は、先ず、助手席側のドア(図示省略)を開放した後、ハンドル部材21の荷重受部22に上方から手を掛けて把持し、荷重受部22を下方へ押圧してロック位置からロック解除位置へ移動させて、通常位置の着座部5のロックを解除する。次に、乗員は、手の位置はそのまま(ハンドル部材21の荷重受部22を把持したまま)の状態で着座部5を通常位置から乗降位置まで回転させて、足を車外空間9に出した後、ロック解除位置の荷重受部22に対して下方へ荷重をかけることによって身体を押し上げて腰を上げて立ち上がり、車両1から降車する。
上記のように構成されたロック解除装置20では、ハンドル部材21は、乗員が荷重受部22に手をついた状態で係る手で操作可能に設けられ、乗員が荷重受部22をロック位置からロック解除位置へ移動させることによって通常位置の着座部5のロックを解除可能なロック解除手段として機能する。このため、乗員が回転シート2を回転させて立ち上がる場合、ロック位置の荷重受部22に手を掛けて荷重受部22を下方のロック解除位置まで押し下げることによって通常位置の着座部5のロックを解除し、手の位置はそのままの状態で着座部5を回転させた後、ロック解除位置の荷重受部22に対して下方へ荷重をかけることによって身体を押し上げて腰を上げて立ち上がることができる。このように、乗員は、着座部5から腰を上げるために必要な動作(荷重受部22に手をつく動作)と、ロックを解除するために必要な動作(ハンドル部材21を押し下げる動作)とを一連の流れで行うことができるので、回転シート2の着座部5を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することができる。
また、ロック位置の荷重受部22は、着座部5の上面15よりも僅かに上方の高さ位置に設定されるので、乗員は荷重受部22に手を掛ける際に、手を着座部5の上面15よりも下方へ伸ばす必要がなく、容易に荷重受部22に手を掛けることができる。
また、ハンドル部材21は、フロアパネル3側に支持されるので、着座部5を回転させても、ハンドル部材21は回転しない。このため、荷重受部22に手をついた状態で着座部5を回転させる際、または荷重受部22に対して下方へ荷重をかけて身体を押し上げる際に、荷重受部22が回転方向に逃げることがなく、荷重をフロアパネル3側へ効果的に伝達することができるので、荷重受部22を掴んで着座部5を簡単に回転させることができ、また、荷重受部22に対して下方へ荷重をかけて簡単に体を押し上げて立ち上がることができる。
従って、本実施形態によれば、回転シート2の着座部5を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することができる。
なお、本実施形態では、ハンドル部材21を、荷重受部22と支持部23とによって略T形状に形成したが、ハンドル部材21の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、支持部23が荷重受部22の前端部又は後端部から下方へ延びる逆L形状に形成してもよいし、或いは、荷重受部22の前後の両端部から1対の支持部が下方へ延びる逆U形状に形成してもよい。
また、本実施形態では、ハンドル部材21を、フロアパネル3側から上下方向に移動自在に支持したが、これに限定されるものではなく、図5(a)及び図5(b)に示すように、ハンドル部材21を、着座部5側から上下方向に移動自在に支持してもよい。このように、ハンドル部材21が着座部5と共に回転する場合であっても、着座部5から腰を上げるために必要な動作(荷重受部22に手をつく動作)と、ロックを解除するために必要な動作(ハンドル部材21を押し下げる動作)とを一連の流れで行うことができるので、回転シート2の着座部5を回転させて立ち上がる際の操作の煩雑さを低減することができる。また、この場合、ハンドル部材21が着座部5と共に回転するので、荷重受部22を着座部5に隣接させることができ、荷重受部22に容易に手を掛けることができる。また、ハンドル部材21が着座部5と共に回転するので、着座部5の回転時に身体と手との相対位置の変位を防止することができ、身体のねじれを抑えることができる。
また、本実施形態では、ハンドル部材21を、通常位置と乗降位置との間の着座部5の回転を規制しない位置に配置したが、これに限定されるものではなく、例えば、乗降位置の着座部5がハンドル部材21の支持部23に当接してもよい。
また、本実施形態では、ロック位置の荷重受部22を、着座部5の上面15よりも僅かに上方の高さ位置に設定し、ロック解除位置の荷重受部22を、着座部5の上面15よりも僅かに下方の高さ位置に設定したが、これに限定されるものではない。例えば、ロック解除位置の荷重受部22を、着座部5の上面15よりも上方に設定してもよく、ロック位置の荷重受部22を、着座部5の上面15から上方へ離間し、且つ着座部5に着座する乗員の肘の高さ位置よりも下方(肘掛け8(図2参照)を有する場合には肘掛け8よりも下方)に設定してもよい。
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
例えば、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、本開示に係るロック解除装置10,20を、助手席側の回転シート2に適用したが、これに限定されるものではなく、運転席側の回転シート、或いは後部座席側の回転シートに適用してもよい。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、本開示に係るロック解除装置10,20を、着座部5の前端5a側が通常位置から車幅方向外側へ回転する回転シート2に適用したが、これに限定されるものではなく、着座部5の前端5a側が通常位置から車幅方向内側へ回転する回転シートに適用してもよい。例えば、本開示に係るロック解除装置10,20を、回転シートの車幅方向内側に通路を有する車両において、着座部5の前端5a側が車両の前方へ向いた通常位置から車幅方向内側(前記通路側)へ移動するように回転可能な回転シートに適用してもよい。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、車両1から降車する場合について説明したが、回転シート2の着座部5を回転させて立ち上がるための目的は車両1から降車することに限定されない。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、本開示に係るロック解除装置10,20を、着座部5の回転時に背面部6が回転しない(着座部5のみが回転する)回転シート2に適用したが、図5(a)及び図5(b)に示すように、着座部5の回転時に着座部5と共に背面部6が回転する回転シート30に適用してもよい。
本開示に係るロック解除装置は、回転シートを有する車両に広く適用することができる。
1:車両
2,30:回転シート
3:フロアパネル(フロア)
5:着座部
10,20:ロック解除装置
12:レバー(ロック解除手段)
13,22:荷重受部
15:着座部の上面
21:ハンドル部材(ロック解除手段)
2,30:回転シート
3:フロアパネル(フロア)
5:着座部
10,20:ロック解除装置
12:レバー(ロック解除手段)
13,22:荷重受部
15:着座部の上面
21:ハンドル部材(ロック解除手段)
Claims (4)
- 上下方向に延びる軸を中心として回転可能に下方のフロア側から支持される着座部を有する回転シートの前記着座部を、ロックされて回転が規制された通常位置から前記軸を中心として回転させるための回転シートのロック解除装置であって、
前記フロア側または前記着座部側に支持され、前記着座部に着座した乗員が前記着座部から腰を上げる際に、手をついて下方へ荷重をかけて身体を押し上げることが可能な荷重受部と、
乗員が前記荷重受部に手をついた状態で係る手で操作可能に設けられ、前記通常位置の前記着座部のロックを解除可能なロック解除手段と、を備えた
ことを特徴とする回転シートのロック解除装置。 - 請求項1に記載のロック解除装置であって、
前記荷重受部は、把持可能に形成されて前記着座部の上面よりも上方に配置され、
前記ロック解除手段は、前記荷重受部を把持する際に握ることが可能なレバーである
ことを特徴とする回転シートのロック解除装置。 - 請求項1に記載のロック解除装置であって、
前記荷重受部は、上方のロック位置と、前記ロック位置よりも下方のロック解除位置との間で上下移動可能であり、前記着座部がロックされた状態では前記ロック位置に保持され、
前記ロック解除手段は、前記ロック位置の前記荷重受部が上方からの荷重を受けて前記ロック位置から前記ロック解除位置に移動すると、前記通常位置の前記着座部のロックを解除する
ことを特徴とする回転シートのロック解除装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のロック解除装置であって、
前記荷重受部は、前記フロア側に支持される
ことを特徴とする回転シートのロック解除装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019066031A JP2020164002A (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 回転シートのロック解除装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019066031A JP2020164002A (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 回転シートのロック解除装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020164002A true JP2020164002A (ja) | 2020-10-08 |
Family
ID=72715644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019066031A Pending JP2020164002A (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 回転シートのロック解除装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020164002A (ja) |
-
2019
- 2019-03-29 JP JP2019066031A patent/JP2020164002A/ja active Pending
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