JP7099301B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シート前後方向に起倒回転可能とされたシートバックの背裏部から延び出し状に設けられる操作部材を備えた乗物用シートに関する。
従来、自動車のリヤシートにおいて、シートバックの背裏部に、シートバックを移動操作するための操作レバーが設けられた構成が知られている(特許文献1)。上記操作レバーは、シートバックの背裏上部から繰り出されたストラップと、同ストラップの先端に取り付けられた取っ手と、によって構成されている。上記操作レバーは、シートバックの起立状態では、使用者がバックドアを開けた車両後方側に立った位置から、シートバックの背裏部上に掛け止められた取っ手に簡便に手を届かせてその操作を行えるようになっている。また、上記操作レバーは、シートバックが前に倒された状態においても、使用者が手を伸ばして取っ手を掴むことでその操作を行えるようになっている。
特開2011-121500号公報
上記従来技術では、操作レバーがシートバックの背裏部に丸見えの状態で設けられている。そのため、シートバックの背裏部の見栄えが損なわれやすい。また、シートバックを前に倒してラゲージフロアとして使用する際に、操作レバーの形状による段差が形成されやすく利便性が損なわれやすい。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートバックの背裏部に同背裏部の見栄えと利便性とを損なわないように操作部材を設けることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
すなわち、本発明の乗物用シートは、シート前後方向に起倒回転可能とされたシートバックの背裏部から延び出し状に設けられる操作部材を備えた乗物用シートである。この乗物用シートは、操作部材を、背裏部との繋ぎ点のまわりに背裏部に沿った格納位置と、背裏部から立ち上げた使用位置と、に上げ下げできるようにする上げ下げ構造と、格納位置に格納された操作部材を背裏側から被覆する被覆位置と、操作部材を格納位置から使用位置へと立ち上げる動作により被覆位置から押し開けられて操作部材の動きを逃がす開放位置と、に切換え可能な面状の被覆部材と、を有する。
上記構成によれば、操作部材が格納位置にあるときに被覆部材によって面状に被覆されるようになっていることで、シートバックの背裏部に操作部材があっても段差が形成されにくくなる。また、シートバックの背裏部の見栄えが損なわれにくい。なおかつ、被覆部材が操作部材の立ち上げによってその動きを逃がす形に押し開かれるようになっていることで、操作部材の使い勝手が阻害されにくい。このように、シートバックの背裏部に同背裏部の見栄えと利便性とを損なわないように操作部材を設けることができる。
また、本発明の乗物用シートは、更に次のように構成されていてもよい。操作部材の格納位置が、背裏部に形成された凹部内に格納される位置とされる。そして、被覆部材の被覆位置が、背裏部を被覆する面状の背裏カバーの一般面部と面一状を成す位置とされる。
上記構成によれば、操作部材が格納位置にあるときに、同操作部材を、シートバックの背裏部を被覆する背裏カバーの一般面部と面一状の形をとる被覆部材によって、より見栄えと利便性とを損ないにくい形に被覆することができる。
また、本発明の乗物用シートは、更に次のように構成されていてもよい。乗物用シートが、更に、被覆部材を、シートバックの背裏部に対して、操作部材が格納位置のときに延びる方向と略平行状を成す軸回りに被覆位置と開放位置との間で回転させられる形に連結する第1ヒンジ部と、被覆部材を被覆位置に弾性的に保持する弾性部材と、を有する。被覆部材が、操作部材から局所的な押し荷重を受けても面全体が動かされる面剛性のある構造を備える。
上記構成によれば、操作部材を使用位置と格納位置との間で上げ下げする動きに合わせて、被覆部材を開放位置と被覆位置とにスムーズに追従動作させることができる。
また、本発明の乗物用シートは、更に次のように構成されていてもよい。被覆部材が、背裏部を被覆する面状の背裏カバーの一般面部から延出する延出面部から成る。
上記構成によれば、被覆部材を背裏カバーの構成を利用して合理的に形成することができると共に、背裏部の見栄えと利便性とをより損ないにくくすることができる。
また、本発明の乗物用シートは、更に次のように構成されていてもよい。操作部材が、それ自体の重量では垂れ下がり状には撓まない棒状の部材から成る。そして、上げ下げ構造が、操作部材を背裏部に対してシート幅方向に延びる軸回りに格納位置と使用位置との間で回転させられる形に連結する第2ヒンジ部から成る。
上記構成によれば、操作部材を、あっちこっちふらつかせることなく、格納位置と使用位置との間でのみ動く出し入れのしやすい構成とすることができる。
また、本発明の乗物用シートは、更に次のように構成されていてもよい。操作部材が、シートバックの背裏部から延び出す長尺部と、長尺部の先端に設けられた取っ手と、を有し、被覆部材が、長尺部の略全体を被覆し、取っ手を外部に露出させる。
上記構成によれば、操作部材を被覆部材によって大部分を見栄え良く被覆することができるにもかかわらず、操作部材を格納位置から簡便に引き出すことができる。
また、本発明の乗物用シートは、更に次のように構成されていてもよい。乗物用シートが、乗物のバックドアにシートバックが面する最後列目のリヤシートとされる。
上記構成によれば、使用者がバックドアを開けた乗物後方側に立った位置から操作部材を掴んで操作するようなリヤシートに対して、特に効果的にシートバックの背裏部の見栄えと利便性とが損なわれないようにすることができる。
第1の実施形態に係る乗物用シートの概略構造を表した斜視図である。 操作部材を格納位置から引き上げた状態を表した斜視図である。 シートバックを起立位置へと起こし上げた状態を表した斜視図である。 操作部材を格納位置へと戻した状態を表した斜視図である。 図2のV-V線断面図である。 操作部材のシートバックに対する連結構造を表した分解斜視図である。 図4のVII-VII線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
始めに、第1の実施形態に係るリヤシート1(乗物用シート)の構成について、図1~図7を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、「シート前後方向」と示す場合には、後述するリヤシート1の前後方向を指し、「シート幅方向」と示す場合には、リヤシート1の左右方向を指すものとする。
《リヤシート1の概略構成について》
図1に示すように、本実施形態に係るリヤシート1は、3列シートを備えた自動車の最後列目の右側座席として構成されている。同リヤシート1の左隣には、同列の左側座席を構成するリヤシート1’が隣接して設けられている。上記右側のリヤシート1と左側のリヤシート1’とは、互いに左右対称となる略同一の構成とされている。したがって、以下では、これらを代表して、右側のリヤシート1の構成について詳しく説明し、左側のリヤシート1’の構成については詳しい説明を省略することとする。
上記リヤシート1は、着座乗員の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となる不図示のシートクッションと、頭凭れ部となるヘッドレスト3と、を備える。上記シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、不図示の連結ピンを介して、シートクッションの左右両サイドの後端部に回転可能にピン接合されている。上記連結により、シートバック2は、上記不図示のシートクッションに対して、背凭れとして使用可能な起立位置R1と、同起立位置R1から前倒しされて後側のラゲージフロアLと面一状となる前倒れ位置R2と、の間でシート前後方向に起倒回転することのできる構成とされている。
上記シートバック2は、その背凭れとして使用される起立位置R1にある時には、その右肩口部に設けられたロック部2Lが車両の右側壁部に設けられたストライカSにロックされることで位置固定される。同固定により、シートバック2は、着座乗員の背凭れ荷重を定位置で受け止められる状態とされる。また、上記シートバック2は、その右肩口部に設けられた不図示の解除ボタンを操作することにより、上記ストライカSに対するロック部2Lのロックが解除される。同解除により、シートバック2は、上記起立位置R1での固定状態が解かれて、使用者により上記前倒れ位置R2へと倒し込むことが可能となる。
上記不図示の解除ボタンを解除する操作は、使用者が、図示しない車両のバックドアを開けた車両後方側に立った位置から不図示の解除ボタンに手を伸ばして行うことができる。そして、上記解除操作後に、使用者がシートバック2を前に押し込むように力を掛けることにより、シートバック2が上記前倒れ位置R2へと倒し込まれる。同倒れ込みにより、シートバック2は、その背裏部2Aが、後側のラゲージフロアLと面一状の上面を成す状態となる。それにより、シートバック2の背裏部2Aが、ラゲージフロアLと同じように使用することのできる状態となり、ラゲージフロアLの実質的な広さを拡張することができる。
上記シートバック2の背裏部2Aには、同シートバック2を前倒れ位置R2から起こし上げる際の握りとして使用することが可能な長尺状の操作レバー10が設けられている。上記操作レバー10は、シートバック2の背裏部2Aの左側縁部に沿って形成された縦長状の凹部2E内に格納されて設けられている。上記操作レバー10は、その縦向きに伸びた先の端部が、上記背裏部2Aの凹部2E内の上部箇所に対して、シート幅方向に軸を延ばす第2ヒンジ部13によって、起倒回転可能なようにヒンジ連結されている。ここで、上記操作レバー10が、本発明の「操作部材」に相当する。また、第2ヒンジ部13が、本発明の「上げ下げ構造」に相当する。
上記連結により、操作レバー10は、図2に示すように、上記背裏部2Aに対して、凹部2E内に格納された格納位置P1と、同格納位置P1から下部側を引き出す形で立ち上げた使用位置P2と、に上げ下げする位置切り換えが行えるようになっている。したがって、上記シートバック2を前倒れ位置R2から起こし上げる際には、使用者が、上記操作レバー10の取っ手12を掴んで上側へ引き出すことで、同操作レバー10を使用位置P2、すなわち使用者が操作しやすい高い位置へと持ち上げることができる。
そして、上記使用者が、上記掴んだ操作レバー10の取っ手12をそのまま後側へ引張ることで、図3に示すように、上記操作レバー10を介してシートバック2を前倒れ位置R2から起立位置R1へと起こし上げることができる。そして、同起こし上げによって、シートバック2の右肩口に設けられたロック部2Lが、車両の右側壁部に設けられたストライカSに前側から押し込まれてロックされる。
それにより、上記シートバック2が、上記ロックされた起立位置R1にて背凭れ角度を固定された状態となる。上記操作レバー10を介したシートバック2の起こし上げ操作は、操作レバー10がシートバック2の上部箇所(下端側の回転中心から遠い箇所)に連結されていることで、比較的軽い力で行えるようになっている。
そして、上記シートバック2の起こし上げの後、使用者が上記操作レバー10の引き上げた操作をやめて操作レバー10を下ろすことにより、図4に示すように、上記操作レバー10が上記第2ヒンジ部13に設けられた第2スプリング13Cの付勢力によって凹部2E内の初期の格納位置P1へと戻される。上記操作レバー10は、図1で前述した、シートバック2を起立位置R1から前倒れ位置R2へと倒し込む操作の際にも、倒れ込みの動きをコントロールするための握りとして使用することができる。
具体的には、上記シートバック2を起立位置R1から前倒しする際に、使用者が、上記と同様に、操作レバー10の取っ手12を掴んで後側へ引き出すことで、同操作レバー10を使用位置P2、すなわち使用者が操作しやすい高い位置へと持ち上げることができる。そして、上記使用者が、シートバック2の右肩口部に設けられた不図示の解除ボタンを解除操作した後、上記掴んだ操作レバー10の取っ手12をそのまま前側へと押し込むことで、上記操作レバー10を介してシートバック2が前に倒される動きをコントロールしながら前倒れ位置R2へと落とし込むことができる。
その際も、上記操作レバー10を介したシートバック2の倒し込み操作は、操作レバー10がシートバック2の上部箇所(下端側の回転中心から遠い箇所)に連結されていることで、比較的軽い力で行えるようになっている。そして、上記シートバック2を前倒れさせた後、使用者が上記操作レバー10の操作をやめて操作レバー10を下ろすことにより、操作レバー10が前出の第2ヒンジ部13に設けられた第2スプリング13Cの付勢力によって凹部2E内の初期の格納位置P1へと戻される。
《背裏カバー20の構成について》
上記シートバック2の背裏部2Aには、同背裏部2Aの略全域を被覆する面状の背裏カバー20が張設されている。同背裏カバー20は、上記背裏部2Aの凹部2Eの形成領域を除く一般領域を被覆する一般面部21と、同一般面部21の左側縁部から延出して凹部2Eの形成領域を被覆する延出面部22と、をシームレスに有する構成とされる。具体的には、上記背裏カバー20は、図5に示すように、板状の基材20Aと、同基材20Aの裏面側に貼着されたカーペット20Bと、の2層構造から成る。ここで、延出面部22が、本発明の「被覆部材」に相当する。
上記カーペット20Bは、上記背裏カバー20の一般面部21と延出面部22とを1枚で構成するシームレスな構成とされる。一方、基材20Aは、上記一般面部21と延出面部22とに分かれた2枚で構成され、これら一般面部21と延出面部22との境界部分には設けられない構成とされる。上記構成により、背裏カバー20は、上記カーペット20Bの一般面部21と延出面部22とを繋ぐ境界部分をインテグラルヒンジとする第1ヒンジ部23として、延出面部22を一般面部21に対して起倒回転させられるようになっている。
上記第1ヒンジ部23を構成するカーペット20Bの一般面部21と延出面部22との間の境界部分は、操作レバー10が凹部2E内の格納位置P1にある時の長尺部11が延びる方向(シートバック2の長さ方向)と略平行状に延びる形状とされている。それにより、背裏カバー20は、上記第1ヒンジ部23を中心に、延出面部22を一般面部21と面一状に凹部2Eを被覆する被覆位置Q1と、同被覆位置Q1から起こし上げられて凹部2Eを開放する開放位置Q2と、に切り換えられるようになっている。
上記延出面部22と一般面部21との間には、トーションスプリングから成る第1スプリング23Aが掛着されている。それにより、延出面部22には、常時、第1ヒンジ部23を中心に被覆位置Q1へと倒し込まれる方向の弾性的な付勢力が掛けられている。ここで、第1スプリング23Aが、本発明の「弾性部材」に相当する。
上記付勢により、背裏カバー20は、図1に示すように、操作レバー10がシートバック2の凹部2E内の格納位置P1にある時には、上記延出面部22が凹部2Eを被覆した被覆位置Q1に閉じられた状態として保持されるようになっている。また、上記背裏カバー20は、図2に示すように、上記操作レバー10が凹部2E内の格納位置P1から使用位置P2へと引き出されることにより、その動きに押されて、上記の付勢に抗して開放位置Q2へと押し動かされるようになっている。
このように、背裏カバー20は、操作レバー10の格納時に延出面部22が凹部2Eを被覆する構成であっても、操作レバー10が引き出される動きに合わせて、延出面部22を開放位置Q2へと押し動かすことができ、操作レバー10の動きを阻害しないようになっている。また、背裏カバー20は、図4に示すように、上記操作レバー10が使用位置P2から格納位置P1へと戻されることにより、その動きに合わせて、上記の付勢により凹部2Eを被覆する被覆位置Q1へと戻されるようになっている。
したがって、使用者が背裏カバー20の延出面部22を何ら操作しなくても、操作レバー10を凹部2Eから引き出したり戻したりする操作だけで、この動きに合わせて延出面部22を簡便に開放位置Q2と被覆位置Q1とに移動させることができる。
詳しくは、上記延出面部22は、カーペット20Bに基材20Aが貼着された構造とされていることにより、操作レバー10から局所的な押し荷重を受けても面全体が動かされる面剛性のある構造とされる。それにより、延出面部22は、操作レバー10が凹部2E内の格納位置P1から使用位置P2へと引き出される動きによって部分的に押し出される力を受けたとしても、スムーズに形状全体を広く開かせる形に切り換えられるようになっている。
上記背裏カバー20の延出面部22は、詳しくは、図1に示すように、シートバック2の凹部2Eの全域を被覆するのではなく、凹部2Eの下端側領域のみを外部に露出させる形に形成されている。それにより、背裏カバー20の延出面部22は、上記凹部2E内に操作レバー10が格納された際に、凹部2Eの下端側領域に配置される操作レバー10の取っ手12のみを外部に露出させるようになっている。したがって、上記背裏カバー20の延出面部22が凹部2Eを被覆した被覆位置Q1にある状態であっても、使用者が上記外部に露出する操作レバー10の取っ手12に簡便に手を掛けて操作レバー10を引き出すことができる。
《操作レバー10の構成について》
操作レバー10は、図6に示すように、長尺な平板形状の長尺部11と、同長尺部11の一端部(図示手前側の端部)に形成された横長リング形状の取っ手12と、を有する棒状部材から成る。上記操作レバー10は、その長尺部11の他端部(図示奥側の端部)が、シート幅方向に軸を向ける第2ヒンジ部13によって、シートバック2の骨格を成すバックフレーム2Fの左枠部分に起倒回転可能なようにヒンジ連結されている。
図5に示すように、上記バックフレーム2Fは、シートバックの外周縁部に沿って四角枠状の形に組まれたパイプフレームにより構成されている。上記バックフレーム2Fの前部には、着座乗員の背凭れ荷重を弾性的に受け止める発泡ウレタン製のバックパッド2Pが略全域に亘って前側から面状に覆い被さる形に組み付けられている。そして、更にその表面側には、上記バックパッド2Pを略全域に亘って包む形に被覆するファブリック製のバックカバー2Cが張設されている。
図6に示すように、上記第2ヒンジ部13は、具体的には、操作レバー10の長尺部11の他端部に左側から通される段付きビス13Aと、上記長尺部11の他端部に右側から通されて上記段付きビス13Aを内部に通す樹脂ブッシュ13Bと、を有する。上記段付きビス13Aは、その操作レバー10と樹脂ブッシュ13Bとに左側から通された先の端部が、上記バックフレーム2Fの左枠部分に溶着されたL字板状のブラケット2Bの側板部分に通されている。そして、上記段付きビス13Aは、上記ブラケット2Bの右側面に溶着されたウェルドナット2Nに螺合されて締結されている(図7参照)。
上記締結により、操作レバー10が、上記通された段付きビス13A及び樹脂ブッシュ13Bを介して、バックフレーム2Fの左枠部分に対して、回転可能に軸支された状態とされている。上記操作レバー10とブラケット2Bとの間には、トーションスプリングから成る第2スプリング13Cが掛着されている。それにより、操作レバー10には、常時、上記第2ヒンジ部13を中心に図4に示すように凹部2E内の格納位置P1へと倒し込まれる方向の弾性的な付勢力が掛けられている。
上記付勢により、操作レバー10は、その自由状態時には、上記凹部2E内に格納された格納位置P1にて保持されるようになっている。具体的には、上記操作レバー10は、上記付勢により凹部2E内の底面上に押し当てられて係止された状態として保持されるようになっている。また、上記操作レバー10は、図2に示すように、その取っ手12が使用者により掴まれて凹部2E内から引き出されるように操作されることにより、上記の付勢に抗して第2ヒンジ部13を中心に使用位置P2へと引き出されるようになっている。
《まとめ》
以上をまとめると、第1の実施形態に係るリヤシート1は次のような構成となっている。すなわち、シート前後方向に起倒回転可能とされたシートバック(2)の背裏部(2A)から延び出し状に設けられる操作部材(10)を備えた乗物用シート(1)である。
この乗物用シート(1)は、操作部材(10)を、背裏部(2A)との繋ぎ点のまわりに背裏部(2A)に沿った格納位置(P1)と、背裏部(2A)から立ち上げた使用位置(P2)と、に上げ下げできるようにする上げ下げ構造(13)と、格納位置(P1)に格納された操作部材(10)を背裏側から被覆する被覆位置(Q1)と、操作部材(10)を格納位置(P1)から使用位置(P2)へと立ち上げる動作により被覆位置(Q1)から押し開けられて操作部材(10)の動きを逃がす開放位置(Q2)と、に切換え可能な面状の被覆部材(22)と、を有する。
上記構成によれば、操作部材(10)が格納位置(P1)にあるときに被覆部材(22)によって面状に被覆されるようになっていることで、シートバック(2)の背裏部(2A)に操作部材(10)があっても段差が形成されにくくなる。また、シートバック(2)の背裏部(2A)の見栄えが損なわれにくい。なおかつ、被覆部材(22)が操作部材(10)の立ち上げによってその動きを逃がす形に押し開かれるようになっていることで、操作部材(10)の使い勝手が阻害されにくい。このように、シートバック(2)の背裏部(2A)に同背裏部(2A)の見栄えと利便性とを損なわないように操作部材(10)を設けることができる。
また、操作部材(10)の格納位置(P1)が、シートバック(2)の背裏部(2A)に形成された凹部(2E)内に格納される位置とされる。そして、被覆部材(22)の被覆位置(Q1)が、シートバック(2)の背裏部(2A)を被覆する面状の背裏カバー(20)の一般面部(21)と面一状を成す位置とされる。
上記構成によれば、操作部材(10)が格納位置(P1)にあるときに、同操作部材(10)を、シートバック(2)の背裏部(2A)を被覆する背裏カバー(20)の一般面部(21)と面一状の形をとる被覆部材(22)によって、より見栄えと利便性とを損ないにくい形に被覆することができる。
また、乗物用シート(1)が、更に、被覆部材(22)を、シートバック(2)の背裏部(2A)に対して、操作部材(10)が格納位置(P1)のときに延びる方向と略平行状を成す軸回りに被覆位置(Q1)と開放位置(Q2)との間で回転させられる形に連結する第1ヒンジ部(23)と、被覆部材(22)を被覆位置(Q1)に弾性的に保持する弾性部材(23A)と、を有する。被覆部材(22)が、操作部材(10)から局所的な押し荷重を受けても面全体が動かされる面剛性のある構造を備える。
上記構成によれば、操作部材(10)を使用位置(P2)と格納位置(P1)との間で上げ下げする動きに合わせて、被覆部材(22)を開放位置(Q2)と被覆位置(Q1)とにスムーズに追従動作させることができる。
また、被覆部材(22)が、シートバック(2)の背裏部(2A)を被覆する面状の背裏カバー(20)の一般面部(21)から延出する延出面部(22)から成る。上記構成によれば、被覆部材(22)を背裏カバー(20)の構成を利用して合理的に形成することができると共に、背裏部(2A)の見栄えと利便性とをより損ないにくくすることができる。
また、操作部材(10)が、それ自体の重量では垂れ下がり状には撓まない棒状の部材から成る。そして、上げ下げ構造(13)が、操作部材(10)をシートバック(2)の背裏部(2A)に対してシート幅方向に延びる軸回りに格納位置(P1)と使用位置(P2)との間で回転させられる形に連結する第2ヒンジ部(13)から成る。上記構成によれば、操作部材(10)を、あっちこっちふらつかせることなく、格納位置(P1)と使用位置(P2)との間でのみ動く出し入れのしやすい構成とすることができる。
また、操作部材(10)が、シートバック(2)の背裏部(2A)から延び出す長尺部(11)と、長尺部(11)の先端に設けられた取っ手(12)と、を有し、被覆部材(22)が、長尺部(11)の略全体を被覆し、取っ手(12)を外部に露出させる。上記構成によれば、操作部材(10)を被覆部材(22)によって大部分を見栄え良く被覆することができるにもかかわらず、操作部材(10)を格納位置(P1)から簡便に引き出すことができる。
また、乗物用シート(1)が、乗物のバックドアにシートバック(2)が面する最後列目のリヤシート(1)とされる。上記構成によれば、使用者がバックドアを開けた乗物後方側に立った位置から操作部材(10)を掴んで操作するようなリヤシート(1)に対して、特に効果的にシートバック(2)の背裏部(2A)の見栄えと利便性とが損なわれないようにすることができる。
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、以下に示す様々な形態で実施することができるものである。
1.本発明の乗物用シートの構成は、自動車用のシートの他、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるシートや、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、乗物用シートは、複数列のシートを備えた乗物における最後列目以外のシートであっても良い。
2.操作部材は、ストラップのようなそれ自体の重量により垂れ下がり状に撓むフレキシブルな部材から成るものであっても良い。また、操作部材は、シートバックの背裏部から張り出す形で同背裏部に沿った格納位置に格納される構成であっても良い。その際、操作部材は、そのシートバックの背裏部からの張り出しが少ない薄肉状の形から成るものであることが好ましい。また、操作部材は、取っ手のない寸胴な部材から成るものであっても良い。
また、操作部材は、ストレートに延びる形状から成るものの他、一部が折れ曲がっていたり湾曲していたりする形状から成るものであっても良い。また、操作部材は、シートバックのシート幅方向の中央領域等の端領域以外の箇所に設けられるものであっても良い。
3.被覆部材は、シートバックの背裏部を被覆する面状の背裏カバーとは別体の部材から成るものであっても良い。また、被覆部材は、格納位置に格納された操作部材を、必ずしも背裏カバーの一般面部と面一状に被覆するものでなくても良い。また、被覆部材は、操作部材に取っ手があるか否かにかかわらず、格納位置に格納された操作部材の全体を被覆する構成であっても良い。但し、その場合には、使用者が操作部材を掴むために手を差し込めるようにする開口を別途設けないと、操作部材を掴むために操作部材を手動で開く別の操作が必要となることが考えられる。
4.被覆部材をシートバックの背裏部に対して被覆位置と開放位置との間で回転させられる形に連結する第1ヒンジ部は、操作部材が格納位置のときに延びる方向と略直交状を成す軸回りに回転させられる形に連結するものであっても良い。
5.被覆部材を被覆位置に弾性的に保持する弾性部材は、テンションスプリング等のトーションスプリング以外のスプリングの他、ゴム等のスプリング以外の弾性部材から成るものであっても良い。また、弾性部材は、被覆部材とシートバックの背裏部を被覆する背裏カバーとの間に可撓性の面状部材を跨らせる形に設けることで構成しても良い。また、弾性部材は、被覆部材自体の弾性を利用した弾性構造から成るものであっても良い。
6.操作部材は、特開2017-19344号公報等の文献に開示された構成のように、折り畳まれたシート全体をフロア下の段差に落とし込んだりそこから引き上げたりするための握りとして設けられるものであっても良い。また、操作部材は、シート全体をシート前後方向にスライド操作するための握りとして設けられるものであっても良い。
また、操作部材は、特開2008-155873号公報等の文献に開示された構成のように、その引張り操作によって、シートに内蔵されたロック機構を解除する解除操作部材として構成されたものであっても良い。または、上記操作部材は、上記解除操作部材と、シートバック又はシート全体を移動操作するための握りと、を兼ねる部材として構成されたものであっても良い。
1 リヤシート(乗物用シート)
1’ リヤシート
2 シートバック
2A 背裏部
2B ブラケット
2N ウェルドナット
2F バックフレーム
2P バックパッド
2C バックカバー
2E 凹部
2L ロック部
3 ヘッドレスト
10 操作レバー(操作部材)
11 長尺部
12 取っ手
13 第2ヒンジ部(上げ下げ構造)
13A 段付きビス
13B 樹脂ブッシュ
13C 第2スプリング
20 背裏カバー
20A 基材
20B カーペット
21 一般面部
22 延出面部(被覆部材)
23 第1ヒンジ部
23A 第1スプリング(弾性部材)
P1 格納位置
P2 使用位置
Q1 被覆位置
Q2 開放位置
R1 起立位置
R2 前倒れ位置
L ラゲージフロア
S ストライカ

Claims (2)

  1. シート前後方向に起倒回転可能シートバックの背裏部から該背裏部に沿って下向きに延出する操作部材を備え乗物用シートであって、
    前記背裏部のシート幅方向の一方側の端に沿ってシート高さ方向に延びるように形成され、前記操作部材が格納される凹部と、
    前記背裏部を被覆する面状の背裏カバーの一般面部からシート幅方向に延出して前記凹部を外部に対して被覆する面状の被覆部材と、
    前記被覆部材を前記一般面部に対してシート高さ方向に延びる軸回りに回転可能なように連結する第1ヒンジ部と、
    前記操作部材の上端部を前記凹部の内部で前記背裏部に対してシート幅方向に延びる軸回りに回転可能なように連結する第2ヒンジ部と、
    前記被覆部材を、前記一般面部から面一状に延びて前記凹部を被覆する被覆位置に弾性的に保持する弾性部材と、を有し、
    前記操作部材が、自重によっては垂れ下がり状に撓まない棒状の部材から成り、
    前記被覆部材が、前記被覆位置では前記操作部材の下端に設けられる取っ手を外部に露出させつつ前記操作部材の前記第2ヒンジ部から延出する長尺部を前記第2ヒンジ部と共に被覆し、前記操作部材が前記取っ手の引き出しに伴い前記第2ヒンジ部の回りに外部へ回転することで局所的な押し荷重を受けても面全体が動かされる態様で前記第1ヒンジ部の回りに前記被覆位置から押し開かれる乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    当該乗物用シートが、乗物のバックドアに前記シートバックが面する最後列目のリヤシートとされる乗物用シート。
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