JP2020162483A - 魚釣用リール及びそのハンドル - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の強度を維持しつつ可及的な軽量化を図ることができるとともに、リール本体の左右重量バランスの不均衡等に起因する巻き取り性能低下を防止して繊細な巻き取り感が必要とされる釣法にも適切に対応できる操作性の良好な魚釣用リール及びそのハンドルを提供する。
【解決手段】魚釣用リールは、リール本体1Aの巻取駆動機構に連結される駆動連結部10Aと、摘み部50を支持する摘み取着部10Cと、駆動連結部10Aと摘み取着部10Cとの間で延びるアーム部10Bとから構成されるハンドル10を備える。アーム部10Bは、強化繊維に合成樹脂を含侵させて成るとともに、その長手方向の少なくとも一部に外周形状を変形させて成る外周変形部10Bb(10Bca)を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、魚釣用リール、及び、魚釣用リールに駆動力を入力するために操作されるハドルに関する。
スピニングリールや両軸受リールといった魚釣用リールにおいては、釣糸の巻き取り操作性及び放出操作性の向上を図るために、リール本体やロータ等のハウジングの軽量化が進められている現状にある。
釣糸の巻き取り操作を行なうハンドルについても軽量化に関する提案がなされているが、ハンドルは、巻取駆動機構に連結されてリール本体の側部外方に突出し巻き取り回転操作されるため、ハンドル側での重量偏倚を抑えて操作性の向上を図る必要から、特に、軽量化に配慮を要する。
このような背景を捉えて、ハンドルを軽量化し、巻き取り操作性の向上を図るようにした魚釣用リールが特許文献1で提案されている。
特開2002−291382号公報
特許文献1に開示される魚釣用リールのハンドルアームでは、金属材を鍛造又は鋳造により成形することによって内部に長孔を有する成形体を形成し、その成形体の端部開口をクロージング加工により閉塞することで中空部を内部に有するアーム本体を形成しており、あるいは、パイプ材を所望の形状に絞り加工して内部に中空部を有するアーム本体を形成している。
このような中空部を有する金属製のハンドルのアーム本体は、金型成形や切削加工によって形成される金属材の中実構造と比較すると、内部が中空に形成されている分、ハンドル全体が軽量化されるとともに、ハンドル側での重量偏倚も抑えられて巻き取り操作性が従来と比べて向上するものの、ハンドルの慣性モーメント低減の面では充分な軽量化構造とは言えず、キャスティング操作時の不用意なハンドル回転による不具合(ロータ回転によるベール誤復帰)や釣竿に対する左右重量バランス不均衡の影響による(例えば、釣竿に対する左右の振れ発生に起因する)巻き取り性能低下等を防止するハンドル構造には至っていない。そのため、特に、実釣時に軽い仕掛けの放出操作と巻き取り操作とを頻繁に行ない、感度良く仕掛けの巻き取り誘導操作等を行なう釣法には適切に対応できない課題を残している。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、所望の強度を維持しつつ可及的な軽量化を図ることができるとともに、リール本体の左右重量バランスの不均衡等に起因する巻き取り性能低下を防止して繊細な巻き取り感が必要とされる釣法にも適切に対応できる操作性の良好な魚釣用リール及びそのハンドルを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、リール本体の巻取駆動機構に連結される駆動連結部と、摘み部を支持する摘み取着部と、前記駆動連結部と前記摘み取着部との間で延びるアーム部とから構成されるハンドルを備える魚釣用リールにおいて、前記アーム部は、強化繊維に合成樹脂を含侵させて成るとともに、その長手方向の少なくとも一部に外周形状を変形させて成る外周変形部を有することを特徴とする。
上記構成の魚釣用リールによれば、ハンドルのアーム部を金属材によって中空に形成するのではなく繊維強化樹脂によって形成するため、所望の強度を維持しつつ可及的な軽量化を図ることができるとともに、アーム部の長手方向の少なくとも一部に外周形状を変形させて成る外周変形部を有することにより、この外周変形部の変形形態に応じて、ハンドル側で大きな重量偏倚を引き起こすことなくリール本体の左右の重量バランスを調整する及び/又はハンドルの慣性モーメントを低減することも可能になる。すなわち、キャスティング操作時の不用意なハンドル回転による不具合(ロータ回転によるベール誤復帰)や釣竿に対する左右重量バランス不均衡の影響による巻き取り性能低下(釣竿に対する左右の振れ発生)等を防止することも可能になる。
つまり、上記構成のアーム部は、繊維強化樹脂に伴う材料特性と外周変形部の存在との相乗効果により、巻取駆動機構に連結されてリール本体の側部外方に突出し巻き取り回転操作されるハンドルを強度維持しつつ可及的に軽量化し、繊細な巻き取り感が必要とされる釣法に適切に対応できるようにするとともに、リール本体の左右の重量バランスの不均衡も大幅に改善できるようにして、魚釣用リールが釣竿に取着保持された状態での釣糸巻き取り操作時及び釣糸放出操作時における左右の振れを効果的に抑制し、リールの操作性を格段に向上させることができる。
また、軽量化に関しては、アーム部以外のハンドル構成要素についても考慮する必要があるが、ハンドル構成要素としての摘み取着部は、操作力を入力する部位であることから、十分な強度が必要であり、重量削減にも限界がある。そのため、駆動連結部の長さを短くするなどして更なる重量軽減を図ることも考えられるが、駆動連結部を短くしすぎると、特にスピニングリールの場合には、駆動連結部から延びるアーム部が回転するロータの外周部位と接触してしまう虞もあるため、これを回避できるような距離をロータ外周部位とアーム部との間で確保する必要がある。しかしながら、この距離を大きくしすぎると、ハンドル側で重量偏倚が大きくなる或いはハンドルの慣性モーメントが大きくなる。このような互いに相反し得る設計パラメータによる影響を相殺して調整する作用を成すことができるものが、まさしく、本発明の外周変形部である。
したがって、そのような作用を成し得る外周変形部は、リール本体の左右の重量バランスを調整する及び/又はハンドルの慣性モーメントを低減するように変形することが好ましい。特に、そのための効果的な変形形態を成す外周変形部としては、リール本体側に湾曲する湾曲部、或いは、摘み取着部に向けて縮径するテーパ部を挙げることができる。この場合、湾曲部及びテーパ部は、アーム部の一部のみに設けられてもよく、或いは、アーム部の全体にわたって設けられても構わない。
また、上記構成において、アーム部は、中空であってもよく、中実であっても構わない。また、アーム部は、断面が円形であってもよく或いは非円形であっても構わない。アーム部が中空構造を成す場合、アーム部は、強化繊維に合成樹脂を含侵させて成るプリプレグを巻回することによって筒状体に形成されることが好ましい。これにより、必要とされる強度に応じた巻回積層構造を容易に実現でき、また、所望の強度を確保しつつ所望の湾曲形状の外周変形部を形成することも容易になる。
また、上記構成において、駆動連結部及び摘み取着部は、金属材により形成されて、アーム部の端部に嵌着固定されることが好ましい。これによれば、操作力が入力される摘み取着部、及び、操作駆動力が巻取駆動機構に伝達される駆動連結部において、それに耐え得る十分な強度を容易且つ効果的に確保することができる。なお、アーム部に対する駆動連結部及び摘み取着部の嵌着形態は任意である。例えば、駆動連結部がアーム部の一端部外周に嵌着固定され、摘み取着部がアーム部の他端部内周に嵌着固定されてもよく、逆もまた同様である。
また、上記構成では、駆動連結部が巻取駆動機構の駆動軸に着脱自在に取着され、摘み取着部が摘み部を回転可能に支持する支軸に固着されてもよい。これによれば、駆動連結部を介してハンドルの交換が可能になるとともに、摘み部を通じたハンドル回転操作を良好に行なうことができるようになる。
また、本発明は、前述した特徴を有する魚釣用リールのハンドルも提供する。
本発明によれば、所望の強度を維持しつつ可及的な軽量化を図ることができるとともに、リール本体の左右重量バランスの不均衡等に起因する巻き取り性能低下を防止して繊細な巻き取り感が必要とされる釣法にも適切に対応できる操作性の良好な魚釣用リール及びそのハンドルが得られる。
本発明の一実施形態に係る魚釣用リールとしての魚釣用スピニングリールの一構成を示す側面図である。 図1の魚釣用スピニングリールを後方から見た図である。 図1の魚釣用スピニングリールを上方から見た図である。 ハンドルの断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1〜図3に示されるように、本実施形態に係る魚釣用リールとしての魚釣用スピニングリール1はリール本体1Aを有する。このリール本体1Aは、釣竿(図示せず)に装着されるリール脚1Aaを備えており、その前方には回転可能に支持されたロータ3と、ロータ3の回転運動と同期して前後動可能に支持されて釣糸が巻回されるスプール5とが配設されている。
リール本体1内には、ハンドル軸(駆動軸)19が回転可能に支持されており、その突出端部にはハンドル10が連結して取り付けられている。また、ハンドル軸19には、巻取駆動機構が係合している。この巻取駆動機構は、公知のように、ハンドル軸19に取り付けられ、内歯が形成されたドライブギア(駆動歯車)と、このドライブギアに噛合すると共に、ハンドル軸19と直交する方向に延出し、内部に軸方向に延出する空洞部が形成されたピニオンギアとを備えている。
前記ピニオンギアには、スプール5を回転可能に支持するスプール軸が軸方向に前後動可能に挿通されている。このスプール軸の後方側には、公知のオシレート機構が係合しており、ハンドル10を回転操作すると、オシレート機構及びスプール軸を介してスプール5は前後に往復動される。また、前記ピニオンギアの前方側には、ロータナットを締め付けることで、ロータ3がピニオンギアに対して固定されている。これにより、ハンドル10を巻き取り操作することで、ロータ3が回転するとともに、この回転と同期してスプール5が前後に往復動され、釣糸は、ロータ3と共に回転するラインローラ(釣糸案内装置)25を介してスプール5に巻回される。なお、ロータ3には一対の支持アーム21が形成されており、両支持アーム21の先端に、ラインローラ25を装着したアームレバー29とベールホルダ28とを介して半環状のベール27が釣糸巻取位置と釣糸放出位置とに反転自在に取り付けられている。
図4に明確に示されるように、ハンドル10は、リール本体1Aの巻取駆動機構に連結される駆動連結部10Aと、摘み部50を支持する摘み取着部10Cと、駆動連結部10Aと摘み取着部10Cとの間で延びる断面が円形の中空状のアーム部10Bとから構成される。
ハンドル10を構成する駆動連結部10A及び摘み取着部10Cは、金属材により形成されて、アーム部10Bの端部に嵌着固定される。特に、本実施形態では、駆動連結部10Aの筒状のアーム取り付け部10Aaがアーム部10Bの一端部外周に例えば接着剤を用いて嵌着固定され、摘み取着部10Cの中実状のアーム取り付け部10Caがアーム部10Bの他端部内周に例えば接着剤を用いて嵌着固定される。また、駆動連結部10Aは、その駆動軸取着部10Abが巻取駆動機構のハンドル軸19に着脱自在に取着されてハンドル軸19と一体回転可能になっており、この取着部位では、カバー60がハンドル軸19側に着脱自在に取り付けられて(本実施形態では、螺着されて)交換可能になっている。また、摘み取着部10Cは、その支軸取り付け部10Cbが、摘み部50を回転可能に支持してハンドル軸19と平行に延びる支軸45に固着されている。なお、本実施形態では、駆動連結部10Aとカバー60とが別体を成しているが、駆動連結部10Aとカバー60とが一体に形成されてもよい。
一方、ハンドル10を構成するアーム部10Bは、金属製ではなく、強化繊維に合成樹脂を含侵させて成る。特に、断面が円形の中空状に形成される本実施形態のアーム部10Bは、強化繊維に合成樹脂を含侵させて成るプリプレグを巻回することによって筒状体に形成される。しかしながら、アーム部は、中実状を成していてもよく、断面が非円形断面であってもよい。
アーム部10Bを形成する前記プリプレグとしては、例えば、多数本の強化繊維から成る繊維束を縦方向及び横方向に配置して平織、綾織、朱子織等の織物として形成した織物シートに合成樹脂を含侵させて成る織物プリプレグ、強化繊維を引き揃え合成樹脂を含侵させて成る一方向繊維(引き揃え)プリプレグ、或いは、一方向繊維(引き揃え)プリプレグを対角方向(例えば±45°)に傾斜させた層を積層させたバイアスシートが使用される。また、プリプレグを構成する強化繊維としては、ガラス繊維やカーボン繊維などを挙げることができ、繊維の連続、不連続は問わない。また、短繊維、長繊維、又は、これらの組み合わせのいずれであっても構わない。また、強化繊維に含侵される樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を挙げることができるが、熱可塑性樹脂材であっても構わない。
また、アーム部10Bを形成するプリプレグは、ハンドル操作において必要な強度を確保できるように、例えば積層構造を成していてもよい。積層構造の場合には、例えば、アーム部10Bの軸長方向に沿って強化繊維を引き揃えた軸長方向繊維樹脂層と、アーム部10Bの軸長方向に対して所定の角度を有する交差方向に強化繊維を引き揃えた斜向繊維樹脂層と、強化繊維を編成した織物層とを有してもよい。
具体的には、例えば、本実施形態のような中空のアーム部10Bの場合、最内層をアーム部10Bの軸長方向に強化繊維を沿わせた一方向繊維層として、その外側に、アーム部10Bの中心軸(アーム軸)を中心として周回する周方向に強化繊維を沿わせた周方向繊維層を配置するとともに、最外層に、織物プリプレグの繊維方向をアーム軸に対向させた織物層を配置することによって積層構造を構成してもよい。この場合、前記一方向繊維層は、アーム部10Bの曲げ強度を確保するための層であり、アーム部10Bの軸長方向に繊維が連続していることが有益である。また、前記周方向繊維層は、アーム部10Bの潰れ強度を確保するための層である。このような周方向繊維層は、前述したように摘み取着部10Cの中実状のアーム取り付け部10Caがアーム部10Bの他端部内周に嵌着される本実施形態の取り付け構造において特に有益である。このような取り付け構造では、内嵌される中実状のアーム取り付け部10Caによって中空のアーム部10Bを広げる方向に力が加わるため、周方向繊維によってこの力に抗する必要があるからである。
また、前記織物層は、アーム部10Bのねじり強度を確保するための層である。このように最外層に織物層を配置するのは有益である。これは、後述するようにアーム部10Bが湾曲した形態を成している場合、湾曲部の外側が引き伸ばされて(伸長されて)、湾曲部の内側が押し付けられる(収縮される)ため、伸び縮みしないクロスでは皺などが入ってしまうが、織物シートであれば、繊維束の間が伸び縮みして、繊維が折れ曲がることなく織物層(強化繊維層)を形成できるからである。特にアーム部10Bの湾曲部(後述する湾曲部10Bb)には、ねじり強度が必要であるため、軸方向に対して傾斜する方向に繊維を設けることは有益である。なお、これに加えて更に、ねじり補強のために前述したバイアス層(バイアスシート)を最内層から最外層までの間に設けてもよい。
また、本実施形態のアーム部10Bは、その長手方向の少なくとも一部に外周形状を変形させて成る外周変形部を有する。特に、本実施形態において、アーム部10Bは、駆動連結部10Aからハンドル軸19に対して斜めに延びる第1の直線部10Baと、第1の直線部10Baからリール本体1A側へと湾曲するように摘み取着部10Cへ向けて延びる第1の外周変形部としての湾曲部10Bbと、湾曲部10Bbから摘み取着部10Cに達するようにハンドル軸19に対して斜めに延びる第2の直線部10Bcとにより構成され、全体として、回転するロータ3との干渉を回避するように延在する。とりわけ、本実施形態のアーム部10Bの湾曲部10Bbは、回動するアームレバー29との干渉を回避しつつハンドル10側へのアームレバー29の回動軌跡(アームレバー29を反転させるときの軌跡)を含む曲面に沿うラインC2にほぼ沿って曲がるように延在する。
また、アーム部10Bの第2の直線部10Bcは、摘み取着部10Cに向けて縮径する第2の外周変形部としてのテーパ部10Bcaを有している。この場合、テーパ部10Bcaは、本実施形態では、内径が一定(内径寸法R1)の湾曲部10Bbから摘み取着部10Cに至るまで内径が漸進的に寸法R2まで減少する(R1>R2)ようになっているが、第2の直線部10Bcの内径を一定に維持しつつ第2の直線部10Bcの外径を摘み取着部10Cへ向けて漸進的に減少させるようになっていてもよい。或いは、湾曲部10Bb及び第2の直線部10Bcの全体にわたって内径(又は外径)が漸進的に減少するようにテーパ部(第2の外周変形部)が湾曲部10Bb及び第2の直線部10Bcの両方にわたって設けられてもよい。なお、本実施形態のアーム部10Bは、第1の外周変形部(湾曲部10Bb)と第2の外周変形部(テーパ部10Bca)とが組み合わされた外周変形部を有するが、第1の外周変形部のみ或いは第2の外周変形部のみを有していてもよい。
また、アーム部10Bの外周変形部(湾曲部10Bb及び/又はテーパ部10Bca)は、特に本実施形態では、リール本体1Aの左右の重量バランスを調整する及び/又はハンドル10の慣性モーメントを低減するように変形している。具体的には、本実施形態では、互いに平行に延びるハンドル軸19の中心軸線O1と支軸45の中心軸線O4との間の距離Lが30mm〜60mmに設定されつつ、ハンドル軸19の中心軸線O1と第1の直線部10Baの中心軸線O2との間の成す角度θ1が25°〜75°に設定され、第1の直線部10Baの中心軸線O2と第2の直線部10Bcの中心軸線O3との間の成す角度θ2が5°〜45°に設定されるとともに、第2の直線部10Bcの中心軸線O3と支軸45の中心軸線O4との間の成す角度θ3が90°〜110°に設定され、また、湾曲部10Bbが曲率半径25mm〜60mmの湾曲線C1に沿って延びている。この場合、駆動連結部10Aに対する第1の直線部10Baの取り付け角度θ1は、駆動連結部10Aのアーム取り付け部10Aaによって規定され、摘み取着部10Cに対する第2の直線部10Bcの取り付け角度θ3は、摘み取着部10Cのアーム取り付け部10Caによって規定される。
また、このような外周変形部(湾曲部10Bb及び/又はテーパ部10Bca)を有するアーム部10Bは、前述した筒状に巻回されるプリプレグを所定の製法によって曲げ成形することにより形成される。そのような曲げ成形法としては、例えば、チューブにプリプレグを積層させたものを、アーム部の外形状を伴う金型に組み入れ、前記チューブに圧力を加えながら加熱成形する内圧成形や、合成樹脂製のマンドレルにプリプレグを巻回したものを、加熱し、樹脂が軟化した段階でアーム部の外形状を伴う金型に組み入れ、加熱硬化させることにより成形する手法などを挙げることができる。
以上説明したように、本実施形態の魚釣用スピニングリール1によれば、ハンドル10のアーム部10Bを金属材によって中空に形成するのではなく繊維強化樹脂によって形成するため、所望の強度を維持しつつ可及的な軽量化を図ることができるとともに、アーム部10Bの長手方向の少なくとも一部に外周形状を変形させて成る外周変形部(湾曲部10Bb及び/又はテーパ部10Bca)を有することにより、この外周変形部の変形形態に応じて、ハンドル10側で大きな重量偏倚を引き起こすことなくリール本体1Aの左右の重量バランスを調整する及び/又はハンドル10の慣性モーメントを低減することも可能になる。すなわち、キャスティング操作時の不用意なハンドル回転による不具合(ロータ回転によるベール誤復帰)や釣竿に対する左右重量バランス不均衡の影響による巻き取り性能低下(釣竿に対する左右の振れ発生)等を防止することも可能になる。
つまり、本実施形態のアーム部10Bは、繊維強化樹脂に伴う材料特性と外周変形部(湾曲部10Bb及び/又はテーパ部10Bca)の存在との相乗効果により、巻取駆動機構に連結されてリール本体1Aの側部外方に突出し巻き取り回転操作されるハンドル10を強度維持しつつ可及的に軽量化し、繊細な巻き取り感が必要とされる釣法に適切に対応できるようにするとともに、リール本体1Aの左右の重量バランスの不均衡も大幅に改善できるようにして、魚釣用スピニングリール1が釣竿に取着保持された状態での釣糸巻き取り操作時及び釣糸放出操作時における左右の振れを効果的に抑制し、魚釣用スピニングリール1の操作性を格段に向上させることができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、本発明が魚釣用スピニングリールに適用されたが、本発明は両軸受リールを含む様々な魚釣用リールに適用できる。また、前述した実施形態では、外周変形部が湾曲部及び/又はテーパ部であったが、外周変形部は、直線の折れ曲がりなど、他の変形形態を成していてもよく、要は、例えばリール本体の左右の重量バランスを調整する及び/又はハンドルの慣性モーメントを低減するように変形しさえすればどのような変形形態であっても構わない。
1 魚釣用スピニングリール(魚釣用リール)
1A リール本体
10 ハンドル
10A 駆動連結部
10B アーム部
10C 摘み取着部
10Bb 湾曲部
10Bca テーパ部
19 ハンドル軸(駆動軸)
45 支軸
50 摘み部

Claims (10)

  1. リール本体の巻取駆動機構に連結される駆動連結部と、摘み部を支持する摘み取着部と、前記駆動連結部と前記摘み取着部との間で延びるアーム部とから構成されるハンドルを備える魚釣用リールにおいて、
    前記アーム部は、強化繊維に合成樹脂を含侵させて成るとともに、その長手方向の少なくとも一部に外周形状を変形させて成る外周変形部を有することを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記外周変形部は、前記リール本体の左右の重量バランスを調整する及び/又は前記ハンドルの慣性モーメントを低減するように変形することを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. 前記外周変形部は、前記リール本体側に湾曲する湾曲部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用リール。
  4. 前記外周変形部は、前記摘み取着部に向けて縮径するテーパ部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用リール。
  5. 前記アーム部は、強化繊維に合成樹脂を含侵させて成るプリプレグを巻回することによって中空の筒状体に形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の魚釣用リール。
  6. 前記駆動連結部及び前記摘み取着部は、金属材により形成されて、前記アーム部の端部に嵌着固定されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の魚釣用リール。
  7. 前記駆動連結部が前記アーム部の一端部外周に嵌着固定され、前記摘み取着部が前記アーム部の他端部内周に嵌着固定されることを特徴とする請求項6に記載の魚釣用リール。
  8. 前記駆動連結部が前記巻取駆動機構の駆動軸に着脱自在に取着され、前記摘み取着部が前記摘み部を回転可能に支持する支軸に固着されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の魚釣用リール。
  9. リール本体の巻取駆動機構に連結される駆動連結部と、摘み部を支持する摘み取着部と、前記駆動連結部と前記摘み取着部との間で延びるアーム部とから構成される魚釣用リールのハンドルにおいて、
    前記アーム部は、強化繊維に合成樹脂を含侵させて成るとともに、その長手方向の少なくとも一部に、前記リール本体の側へと湾曲する湾曲部を有することを特徴とする魚釣用リールのハンドル。
  10. リール本体の巻取駆動機構に連結される駆動連結部と、摘み部を支持する摘み取着部と、前記駆動連結部と前記摘み取着部との間で延びるアーム部とから構成される魚釣用リールのハンドルにおいて、
    前記アーム部は、強化繊維に合成樹脂を含侵させて成るとともに、前記摘み取着部へ向けて縮径するテーパ部を外周面に有することを特徴とする魚釣用リールのハンドル。
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