JP2018130040A - 魚釣用スピニングリールのハンドル及び魚釣用スピニングリール - Google Patents

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Abstract

【課題】一般的な小型の汎用の魚釣用スピニングリールにおいて、一定の巻上負荷が作用した場合、ギアを破損させることがなく、軽量化が図れるハンドルを提供する。【解決手段】一端にリール本体のハンドル軸に装着される回転基部11aと、他端にハンドルノブを回転可能に装着する支持部11fとを具備し、金属材によって形成されたアーム11を有する魚釣用スピニングリールのハンドルにおいて、アーム11は、外周面が断面略円形に形成されると共に、回転基部11aと支持部11fとの間の軸芯間の距離をL、アームの回転基部側の根元位置における直径をDとした場合、30mm≦L≦68mm、0.013L+4.6≦D≦0.027L+5.1となるように形成されていることを特徴とする。【選択図】 図3

Description

本発明は、小型、軽量化を図った魚釣用スピニングリールに関し、詳細には、ハンドル部分に特徴を備えた魚釣用スピニングリールに関する。
近年、魚釣用スピニングリール(以下、スピニングリール或いはリールとも称する)に巻回される釣糸は、PEライン等の台頭により、従来のナイロンやフロロライン等と比較して細く、強くなってきており、より多くの強い釣糸が巻けることから、リール本体のサイズも小さいものが用いられるようになっている。また、ルアーフィッシングでは、軽いリールの方が好ましいため、小さいリールを強い負荷で使用することが増えてきている。
リールの取扱い性の向上を図るためには、リール本体を小型化、軽量化を図ることが好ましく、リールの構成要素であるハンドルについても十分に検討する余地がある。また、一般的な汎用の小型リール(ルアー用のリールや浅場で用いられるようなリール)では、できるだけ低コスト(材料コスト及び製造コスト等を低コストにする)でユーザに提供できることが好ましい。
ここで、スピニングリールのハンドルの軽量化について検討する。スピニングリールをバス釣りなどのルアーフィッシングに用いる場合、釣り人は、仕掛けを投擲した後、釣竿をシェーク(小刻みに振る)する動作を行なう。このとき、ハンドルが重いと、シェーク動作と共にハンドルが回ってしまい、仕掛けを巻き上げてしまうことがある。仕掛けが巻き上げられてしまうと、狙った棚からルアー(ワーム等の疑似餌を含む)が上昇してしまい、釣果に影響を及ぼしてしまう。
また、店頭販売の場では、ユーザは、釣竿にスピニングリールを装着し、ハンドルを強く回転して離し(フリップ動作とも称される)、その振れの状況を見てスピニングリールのバランスを評価することを行っている。高価なタイプのスピニングリールは、ダブルハンドル(ノブが180°間隔で配設されている)になっており、ハンドルの回転バランスが良いことから大きく振られることはないが、例えば、特許文献1のようなシングルハンドルのタイプでは、大きな遠心力が作用してしまい、これに伴ってリール本体も大きく振られてしまう。このため、フリップ動作において、バランスを良くするためには、ハンドルはできるだけ軽量化されていることが好ましい。
特開2006−61123号
上記のように、小型化を図ったリールを市場に出すに際しては、コストはできるだけ安くした方が望ましい。したがって、ハンドルについては、特許文献1に開示されているように、シングルハンドルとし、更に、アーム部分については、円形の断面構造でアルミニウム合金によって作成するのが効果的である。すなわち、このようなハンドルは、アーム部分を旋盤加工し、所定の部位を曲げ加工すれば良いので、低コスト化を図ることが可能となる。
ところが、従来のアルミニウム合金で作成されたシングルタイプのハンドルは、高強度であることを前提としており、上記したシェーク操作における問題点、及び、フリップ動作をした際の問題点を何等考慮するものではない。また、実釣時において、大きな魚を巻き取る等、ハンドル回転時に大きな巻き上げ負荷が作用すると、内部のギアが破損等することがあるが、従来では、ハンドルとの関係でギアの破損に着目することは行われていない。
一般的に、小型のスピニングリールでは、ある程度の大きな負荷した状態で巻き上げ操作(3〜4Kg程度の負荷で、ハンドルの巻上力が7〜10Kg程度)を行なうと、高価なギアの方が破損してしまい、ユーザにとっては大きな負担となってしまう。すなわち、ハンドルについては、ある程度の強度が維持されて、大きな巻き上げ負荷が作用した際には、ギアが破損することなく交換が容易で低コストであるハンドルの方が破損(主に変形)してしまう方が好ましい。ただし、ハンドルを極端に軽量化したり、アーム部分を細く加工すると、逆に必要最小限の強度が得られず、また、外観上、貧弱な感覚を与えてしまうため好ましくはない。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、一般的な小型の汎用の魚釣用スピニングリールのハンドルにおいて、一定の巻き上げ負荷が作用した場合、ギアを破損させることがなく、軽量化が図れるハンドル、及び、そのようなハンドルを装着した魚釣用スピニングリールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る魚釣用スピニングリールのハンドルは、一端にリール本体のハンドル軸に装着される回転基部と、他端にハンドルノブを回転可能に装着する支持部とを具備し、金属材によって形成されたアームを有しており、前記アームは、外周面が断面略円形に形成されると共に、前記回転基部と前記支持部との間の軸芯間の距離をL、前記アームの回転基部側の根元位置における直径をDとした場合、30mm≦L≦68mm、0.013L+4.6≦D≦0.027L+5.1となるように形成されていることを特徴とする。
上記した構成のハンドルは、小型化された汎用のスピニングリールに装着されるようになっており、アームが、一端にリール本体のハンドル軸に装着される回転基部と、他端にハンドルノブを回転可能に装着する支持部とを具備し、金属材によって形成された構成となっているため、低コストで製造することが可能となる。また、アームは、回転基部と前記支持部との間の軸芯間の距離をL、アームの回転基部側の根元位置における直径をDとした場合、0.013L+4.6≦D≦0.027L+5.1となるように形成したことから、アームの直径については、必要以上に太くなることはなく、したがって、例えば、アルミニウム合金等の金属材で形成した構造において、軽量化が図れるようになる。すなわち、アームの直径Dが、0.027L+5.1を超えてしまうと、必要以上にアームが太くなり過ぎて、重量が重くなってしまうと共に、強度も高くなってしまうことから、大きな負荷が作用した際に、ギア部分が先に損傷してしまう。また、アームの直径Dが、0.013L+4.6より小さくなると、軽量化は図れるものの、アームが細くなってしまい、必要な強度が十分に得られず、また、外観上においても細い印象を与えてしまい、好ましくはない。
すなわち、ハンドルのアームの軸芯間の距離L(ハンドルの大きさ)を考慮した場合、回転基部側の根本位置における直径Dについては、0.013L+4.6≦D≦0.027L+5.1の範囲内にあると、軽量化が図れるようになり、実釣時にシェークした際、不用意にハンドルが回転することが抑制されると共に、フリップ動作をしてもリール本体が大きく振れるようなことが抑制される。また、実釣時に大きな負荷が作用しても、ハンドル部分が曲がる等、先に損傷することから、ギア部分の損傷を防止することができると共に、必要最小限の強度が確保されている。この場合、本発明では、L≦68mmと制限しているが、これは汎用の小型のスピニングリールを考慮したものである。すなわち、本発明は、遠投用の大型リールや、大きな巻上力が要求される大型のスピニングリールを対象としたハンドル構造ではない。また、30mm≦Lと制限したことで、小型のスピニングリールであっても、ルアーフィッシングを行なった際に操作し難くなるようなハンドルについては対象とするものではない。
そして、本発明は、上記したようなハンドルを装着した魚釣用スピニングリールであることを特徴とする。
本発明によれば、一般的な小型の汎用の魚釣用スピニングリールにおいて、一定の巻上負荷が作用した場合、ギアを破損させることがなく、軽量化が図れるハンドルが得られると共に、そのようなハンドルを装着した魚釣用スピニングリールが提供される。
本発明の一実施形態に係るハンドルを装着した魚釣用スピニングリールの一構成例を示す側面図。 図1に示した魚釣用スピニングリールを後方から見た図。 ハンドル部分の構成を示す図。 (a)は、図3のA−A線に沿った断面図、(b)は、アームの変形例を示す断面図、(c)は、アームの別の変形例を示す断面図。 ハンドルの大きさと太さについて、好ましい範囲を特定表示した分布図。
以下、本発明に係る魚釣用スピニングリールのハンドル、及び、そのようなハンドルを装着した魚釣用スピニングリールの実施形態について図1から図4を参照しながら具体的に説明する。
最初に、魚釣用スピニングリールの全体構成の概略について説明する。
魚釣用スピニングリールを構成するリール本体1は、釣竿に装着されるリール脚1aを備えており、その前方には回転可能に支持されたロータ3と、ロータ3の回転運動と同期して前後動可能に支持され、釣糸が巻回されるスプール5が配設されている。
前記リール本体1内には、ハンドル軸(駆動軸)が回転可能に支持されており、その突出端部にはハンドル10が取り付けられている。また、ハンドル軸には、巻取り駆動機構が係合している。巻取り駆動機構は、公知のように、ハンドル軸に取り付けられ、内歯が形成されたドライブギア(駆動歯車)と、このドライブギアに噛合すると共に、ハンドル軸と直交する方向に延出し、内部に軸方向に延出する空洞部が形成されたピニオンギアとを備えている。
前記ピニオンギアには、前記スプール5を回転可能に支持するスプール軸が軸方向に前後動可能に挿通されている。このスプール軸の後方側には、公知のオシレート機構が係合しており、ハンドル10を回転操作すると、オシレート機構及びスプール軸を介してスプール5は前後に往復動される。また、前記ピニオンギアの前方側には、ロータナットを締め付けることで、前記ロータ3がピニオンギアに対して固定されている。これにより、ハンドル10を巻き取り操作することで、ロータ3が回転すると共に、この回転と同期してスプール5は前後に往復動され、釣糸は、ロータ3と共に回転する釣糸案内装置(ラインローラ)を介してスプール5に巻回される。
次に、上記したハンドル10の構成について説明する。
ハンドル10は、一端にリール本体のハンドル軸に装着される回転基部11aと、他端にハンドルノブ20を回転可能に装着する支持部11fとを具備し、金属材によって形成されたアーム11を有している。この場合、金属材については、軽量化が図れると共に、必要以上の負荷が作用した際に曲がることが容易なアルミニウム合金を用いることが好ましいが、アルミニウム合金以外にも、アルミニウム、ステンレス、ステンレス合金等によって形成しても良い。
回転基部11aは、その表面がハンドル軸方向外方に向けて膨出する略半球形状となっており、その内部には、ハンドル軸に取り付けられるように、軸方向に延出する嵌合穴11bが形成されている。この嵌合穴11bが形成される端部側の外周面11cは、断面非円形となっており、この部分がハンドル軸に嵌合することでアームの回転はハンドル軸に伝達される。また、嵌合穴11bには、リール本体1の反対側からネジ13が螺入されるようになっており、ネジ13を螺入することで、ハンドル10は、リール本体1に対して回転可能に装着される。なお、図面では、左ハンドルを示しているが、ハンドルを同様にハンドル軸の右側端部に嵌合し、ネジ13を左側から取り付けることで右ハンドルに変更することが可能である。
支持部11fは、ハンドル軸と平行となってアーム11の他端の嵌合部11dに圧入、固定されており、その外周には、ハンドルノブ20が回転可能に支持されている。このため、前記回転基部11aの嵌合穴11bと支持部11fは、ハンドル軸と同方向に軸芯が延出しており、両者の軸芯間の距離Lがハンドルの大きさを規定する。すなわち、軸芯間の距離Lが大きくなれば、大型のスピニングリールに適したハンドル構造となる。この場合、本発明では、一般的な汎用の小型のスピニングリールに適したものに特定することから、距離Lは68mm以下のものが対象となる。また、下限については、本発明が汎用の小型のスピニングリールを対象とすることから、その巻き上げ操作性を考慮して30mm以上のものが対象となる。
上述したように、本発明では、ハンドル部分のコストをできるだけ安くすることから、ハンドルノブ20が1つ装着されたシングルハンドルタイプとしており、本実施形態のアーム11については、外周面が略円形の断面構造でアルミニウム合金によって作成される。また、図2に示すように、ロータ3が回転する際に、ハンドルの回転操作と干渉しないように、アーム11の中間部11hは湾曲形成されている。
上記したアーム11は、柱状になったアルミニウム合金を回転しながら旋盤加工して円柱状とし、その後、曲げ加工することで形成できるので、低コスト化を図ることが可能となる。したがって、その断面形状は図4(a)に示すように円形状(直径D)となる。なお、図4(b)に示すように、円柱状に加工した後、フライス加工を施して一部に平坦面11k等を形成しても良く、本発明では、このような断面形状についても略円形として定義する。また、その内部には、図4(c)に示すように、空洞部11mを形成しても良く、全体として中空円筒形状であっても良い。このようにアーム部分を中空円筒形状とすることで、ハンドルを軽量化することが可能となる。
前記アーム11は、回転基部11aの基端(根元位置)から支持部11fに至る部分まで同一の太さ(直径Dが同一)で形成しても良いが、支持部11fに至るに従って次第に細径化(表面にテーパが形成される)する構成であっても良い。このように、表面を次第に細径化することで、ハンドルノブ側の重量が軽くなるため、回転モーメントが低減されて、実釣時にシェーク操作してもハンドルが不用意に回転することが抑制される。すなわち、アーム11は、回転基部11aの根元位置11e(回転基部からアームに移行する変曲点領域)が最も太くなる部分となる。
上述したように、本発明は、ハンドルの軽量化を図りつつ、実釣時に大きな負荷が作用した際に、先にハンドル(特にアーム部分)を屈曲等させてギアの損傷を防ぐことを目的とする。このため、アーム11の太さについては、ハンドル10の長さとの関係で最適な範囲となるように設定される。ここで、ハンドル10の大きさについては、上記したアームの軸芯間の距離Lによって特定され、その太さについては、回転基部11a側の基端11e(根元位置)である図3のA−A線に沿った断面位置で特定され、この両者の関係を適切に定めることで、その目的を達成することが可能となる。
以下、本発明で特定される両者の関係(軸芯間の距離Lと根元位置における直径D)について、図5の分布図を参照しながら具体的に説明する。
最初に、小型の汎用リールで、ハンドルの大きさ(軸芯間の距離Lで特定される)の下限値である30mmと上限値である68mmを考慮し、その根元位置における適正な太さ(直径D)について予測を行った。ここで、適正な太さとは、ハンドルに大きな回転負荷が作用した場合において、ギアが損傷する前にハンドルが曲がる等、破損するという効果が得られる太さ(最大太さ)と、見た目で細過ぎるという印象を与えることなく、かつ、ある程度の巻き上げ力に対応できるという効果が得られる太さ(最小太さ)である。この場合、最大の太さについては、従来の小型のスピニングリールに装着されているハンドル(強度が確保されている太いハンドル)を考慮してそれよりも細くしており、最小太さについては、見た目で細くなり過ぎない程度を考慮している。
Lが30mmの大きさのアルミニウム合金製のハンドルでは、最大太さは、従来よりも細い5.9mm程度、Lが68mmの大きさのハンドルでは、最大太さは、従来よりも細い6.9mm程度であれば、上記した作用効果が得られると予測される。したがって、Lが30mm〜68mmの範囲では、長さと太さの相関性を考慮し、この2点を結ぶ直線である0.027L+5.1を下回るように直径Dを定めておけば、十分に上記した作用効果を奏することが可能と思われる。
また、Lが30mmの大きさのアルミニウム合金製のハンドルでは、最小太さは、見た目で細くなり過ぎないように、5.0mm程度、Lが68mmの大きさのハンドルでは、最小太さは、見た目で細くなり過ぎないように、5.5mm程度最あれば良く、少なくともこの程度の太さがあれば、ある程度の巻き上げ力にも十分、対応できると予測される。したがって、Lが30mm〜68mmの範囲では、長さと太さの相関性を考慮し、この2点を結ぶ直線である0.013L+4.6を上回るように直径Dを定めておけば、十分に上記した作用効果を奏することが可能と思われる。
図5に示す分布図において、アームの根元位置における直径Dが、0.027L+5.1を超えてしまうと、それは大きな負荷が作用した際に、ハンドルが損傷することなくギアが損傷してしまうケースに該当する(領域A,B,C)のであり、従来、一般的に市販されているスピニングリールのシングルハンドルで、アーム部分がアルミニウム合金で形成された断面略円形のハンドルは、直径Dが、0.027L+5.1の条件を大きく超えて形成されている。すなわち、実釣時に大きな魚が掛かった場合など、ハンドルに大きな巻き上げ負荷が作用しても、ハンドル部分は破損しないように設計されている。このように、十分な巻き上げ強度を有するハンドルは、シェークしたり、フリップ動作を行った場合、その重量が重いことから、上記したような問題が生じてしまう。
一方、アームの根元位置における直径Dが、0.013L+4.6を下回ってしまうと、店頭販売など、ユーザに対して、見た目で細い感じを与えてしまい好ましくないとともに、ハンドルを巻き上げ操作した際、必要最小限の巻き上げ負荷が確保できなくなってしまい、弱い巻き上げ力でもハンドル部分が曲がってしまう。
以上の観点から、アーム11を、0.013L+4.6≦D≦0.027L+5.1の条件を満たすように形成する(図5のE領域が該当)ことで、アームを必要以上に太くして高強度にすることなく軽量化が図れるとともに、大きな負荷が作用した際には、ギア部分の損傷を防止することが可能となる。また、このようなE領域にあるハンドルは、アームが細くなり過ぎることはなく、必要な強度が得られ、外観上においても細い印象を与えるようなことはない。
また、アーム11が必要以上に太い構成では、下記のような問題点が生じていたが、本発明は、アーム11が細くなることからそのような問題が生じることはない。
アームが太いと、曲げ加工した時に内側Rと、外側Rの差が大きくなって外観にしわが生じ易くなり、そのようなしわを消すための表面処理を行う必要がありコストが高くなってしまう。上記したように、アームが細くなることから、そのような表面処理工程を無くすか、簡単にすることができるため、加工コストが安くなる。また、アームが太いと、その表面積が大きくなってバフ仕上げに時間がかかるが、アームが細いと、表面仕上げが簡単になり、加工コストが安くなる。更に、アームが太くなると、その分、実釣時に風の影響で回転し易くなるが、アームが細いと風による影響を受け難くなる。
実際に、図5で示す分布図をもとにして、各領域(A〜I)に該当するサンプルハンドルをアルミニウム合金で作成し、その重さ、リール本体内に配設されるギア強度、ハンドルの強度、及び、操作性について評価試験を行った(B,Cの領域については、従来のスピニングリールに装着されているハンドルが該当する)。この評価において、重さは、ハンドル部分の重さであり、ギア強度は、大きな負荷を作用させた際にハンドルが破損する(曲がる)前にギアが壊れなかったか否かであり、強度は、ハンドルの強度であって大きな負荷を作用させた際にギアよりも先にハンドルが損傷した(曲がった)か否かであり、操作性は、ハンドルを巻き上げした際の巻き取りし易いか否か(複数人による官能評価)である。
なお、本発明は、ハンドルの大きさを(アームの距離L)30mm〜68mmに限定することから、分布図のA,D,G、及びC,F,Iの領域にあるハンドルは、本発明の対象外であるが、参考として評価結果を示す。また、Bの領域にあるハンドルは、従来のハンドルであり、Eの領域に有るハンドルは、本発明が対象とするハンドルである。Hの領域にあるハンドルは、距離Lに対して直径が細いハンドルである。
以下に、各項目の評価結果を○、△、×で示し、すべての項目を数値化して、最高得点を12点とした評価得点を示す。ここで、A領域のサンプルは、L=28mm、D=6.7mmとしたハンドルである。B領域のサンプルは、L=45mm、D=7.3mmとしたハンドルである。C領域のサンプルは、L=70mm、D=7.6mmとしたハンドルである。D領域のサンプルは、L=25mm、D=5.0mmとしたハンドルである。E領域のサンプルは、L=50mm、D=5.5mmとしたハンドルである。F領域のサンプルは、L=75mm、D=6.0mmとしたハンドルである。G領域のサンプルは、L=25mm、D=4.0mmとしたハンドルである。H領域のサンプルは、L=50mm、D=4.0mmとしたハンドルである。I領域のサンプルは、L=75mm、D=4.5mmとしたハンドルである。
表に示すように、B(A,C)の範囲にあるハンドルは、十分な強度を確保していることから重さも重く、大きな負荷が作用すると、ハンドルが破損する前にギアが損傷するという結果が得られた。このため、ハンドルの強度は十分に確保されているが、本発明のような作用効果を奏することはできない。また、H(G,I)の範囲にあるハンドルは、重さが軽過ぎることから、大きさが小さければ操作性は良いものの、大きな負荷が作用すると、ハンドルが先に損傷(曲がる)するという結果となり、更に一定の負荷が作用してもハンドルが曲がってしまうなど、ハンドルとしての強度が不足しているという結果が得られた。また、D,Fの範囲にあるハンドルを装着したスピニングリールは、ハンドルの強度としては必ずしも十分なものとはいえないが、ハンドルが小さ過ぎるか大きすぎるため、汎用の小型リールに装着した際の操作性が劣るという結果となった。
すなわち、本発明に係るハンドル(E領域に有るハンドル)、及び、そのようなハンドルを装着したスピニングリールによれば、良好な評価結果が得られており、その操作性が良く、ハンドル部分に必要最小限の強度が確保されることから、ギアが損傷するようなことはなく、一定の巻き上げ強度を確保することが可能となる。また、効果的にハンドルの軽量化が図れることから、ハンドル部分が不必要に回転することを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
上記した構成において、アームは、中間部分に湾曲部が形成されているが、その外観形状については適宜変形することが可能である。また、ハンドルのリール本体に対する装着構造や、表面の形状についても適宜変形することが可能である。さらに、アームの直径を特定する根元位置については、半球状に膨出する回転基部からアームの本体に移行する部分であれば良く、変曲点が明確であれば、その位置で特定され、変曲部分が湾曲状であれば、その中間位置で特定される。
1 リール本体
3 ロータ
5 スプール
10 ハンドル
11 アーム
11a 回転基部
11e 根元位置
11f 支持部
20 ハンドルノブ

Claims (4)

  1. 一端にリール本体のハンドル軸に装着される回転基部と、他端にハンドルノブを回転可能に装着する支持部とを具備し、金属材によって形成されたアームを有する魚釣用スピニングリールのハンドルにおいて、
    前記アームは、外周面が断面略円形に形成されると共に、前記回転基部と前記支持部との間の軸芯間の距離をL、前記アームの回転基部側の根元位置における直径をDとした場合、30mm≦L≦68mm、0.013L+4.6≦D≦0.027L+5.1となるように形成されていることを特徴とする魚釣用スピニングリールのハンドル。
  2. 前記アームは、内部に中空部が形成された円筒形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリールのハンドル。
  3. 前記アームは、前記回転基部側から支持部側に移行するにしたがって細径化するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用スピニングリールのハンドル。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載されたハンドルを装着したことを特徴とする魚釣用スピニングリール。
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