JP2016140326A - スプールおよびこれを備えたリール - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストが安価で、優れた強度を保持しつつ大幅な軽量化を達成できる新規なスプールおよびこれを備えたリールの提供。【解決手段】ラインを巻き上げ、繰り出すための筒状の糸巻胴部21aの一端にフランジを備えた一対の糸巻胴部材21、21と、前記一対の糸巻胴部材21、21の他端部同士を突き合わせた状態で連結保持する連結部材22と、前記連結部材22に取り付けられるスプールシャフト23とを備える。これによって、各部材をそれぞれ別個に製作し、組み合わせるだけで容易に製造することができるため、製造コストが安価で、優れた強度を保持しつつ大幅な軽量化を達成できる。【選択図】図1

Description

本発明は、釣り竿に取り付けて釣糸(ライン)を巻き取るためのリールに関し、特にスプール構造に特徴があるリールに関する。
主に船釣りやルアー釣りなどに使われるベイトリールなどの両軸リールは、糸が出ていく方向がスプールの糸巻面と直交するため、巻き上げ力が強く、糸ヨレもほとんど起こらない反面、キャスト時にバックラッシュが起こりやすい。このバックラッシュは、スプールの回転慣性力が大きいほど発生しやすいことから、これを低減するためにはできるだけ軽量なスプールが望まれている。
その一方、このスプールにはラインの巻き上げ時に大きな力が加わることから、それに十分耐え得るような剛性や強度も要求される。そのため、従来のスプールは例えばアルミニウムやマグネシウム合金などの強度の高い軽金属から構成されているものが多い。その一方、アルミニウムやマグネシウム合金は腐食しやすいため、主に海で使用する場合には錆に強いステンレスやチタン、真鍮などから形成されているものが多い。
しかし、ステンレスやチタン、真鍮などはアルミニウムなどに比べて重いため、スプールの回転慣性力が大きくなり、バックラッシュ対策としては不利である。そのため、例えば以下の特許文献1では糸巻胴部に複数の貫通孔を形成することで全体の軽量化を図ったスプールが提案されている。
特開2013−158308号公報
ところで、従来のスプールは、金属材料を用いて削り出し加工や鍛造によって製造されているため、製作に手間がかかり、コストが高くなる。射出成型やプレス加工によれば比較的安価に製造できるが、このスプールは小型で形状が複雑であるため、これらの製法で作るのは容易でない。また、前記特許文献1のように糸巻胴部に複数の貫通孔を形成する方法ではある程度の剛性や強度を維持するために、その軽量化には限界がある。
そこで、本発明はこれらの課題を解決するために案出されたものであり、その目的は製造コストが安価で、かつ優れた剛性や強度を保持しつつ大幅な軽量化を達成できる新規なスプールおよびこれを備えたリールを提供することにある。
前記目的を達成するために第1の発明は、それぞれラインを巻き上げ、繰り出すための筒状の糸巻胴部の一端にフランジを備えた一対の糸巻胴部材と、前記一対の糸巻胴部材の他端部同士を突き合わせた状態で連結保持する連結部材と、前記一対の糸巻胴部材の軸心部に位置するように前記連結部材に取り付けられるスプールシャフトと、を有することを特徴とするスプールである。
このような構成によれば、一対の糸巻胴部材と連結部材とをそれぞれ別個に製作し、組み合わせるだけで容易に製造することができる。また、複数の部材から構成することにより、各部材の構造がシンプルとなるため、射出成型やプレス加工といった生産性の高い製法によって製造可能となるため、製造コストも安価になる。また、強度が要求される軸受け部分となる連結部材をチタンやアルミニウムなどの強度の高い金属で構成し、バックラッシュに影響を与えやすい糸巻胴部材を炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの軽量・高強度の材料で形成すれば、優れた剛性や強度を保持しつつ従来品に比べて大幅な軽量化を達成できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記一対の糸巻胴部材が、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなることを特徴とするスプールである。このような構成によれば、糸巻胴部に要求される剛性や強度を維持しつつ、大幅な軽量化を達成できる。
第3の発明は、ラインを巻き上げ、繰り出すためのスプールを備えた両軸リールであって、前記スプールが、それぞれラインを巻き上げ、繰り出すための筒状の糸巻胴部の一端にフランジを備えた一対の糸巻胴部材と、前記一対の糸巻胴部材の他端部同士を突き合わせた状態で連結保持する連結部材と、前記一対の糸巻胴部材の軸心部に位置するように前記連結部材に取り付けられるスプールシャフトと、を有することを特徴とする両軸リールである。
このような構成によれば、第1の発明と同様にスプールの製造が容易になるため、製造コストを低く抑えることができる。また、優れた剛性および強度を保持しつつ従来品に比べて全体の大幅な軽量化を達成できる。
第4の発明は、第3の発明において、前記スプールを構成する一対の糸巻胴部材が、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなることを特徴とする両軸リールである。このような構成によれば、第2の発明と同様に、糸巻胴部に要求される剛性および強度を維持しつつ、大幅な軽量化を達成できる。
第5の発明は、ラインを巻き上げ、繰り出すための筒状の糸巻胴部を備えた根元側部材と、前記根元側部材の先端に嵌め込まれる筒状の先端側部材と、を有することを特徴とするスプールである。このような構成によれば、第1の発明と同様に根元側部材と先端側部材とをそれぞれ別個に製作し、組み合わせるだけで容易に製造することができる。また、複数の部材から構成することにより、各部材の構造がシンプルとなるため、射出成型やプレス加工といった生産性の高い製法によって製造可能となるため、製造コストも安価になる。
第6の発明は、ラインを巻き上げ、繰り出すためのスプールを備えた片軸リールであって、前記スプールが、ラインを巻き上げ、繰り出すための筒状の糸巻胴部を備えた根元側部材と、前記根元側部材の先端に嵌め込まれる筒状の先端側部材と、を有することを特徴とする片軸リールである。このような構成によれば、第1の発明の両軸リールと同様に、スプールの製造が容易になるため、製造コストを低く抑えることができる。また、優れた剛性および強度を保持しつつ従来品に比べて全体の大幅な軽量化を達成できる。
第7の発明は、第6の発明において、前記スプールを構成する根元側部材と先端側部材のいずれか一方または両方が、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなることを特徴とする片軸リールである。このような構成によれば、第2の発明と同様に、糸巻胴部に要求される剛性および強度を維持しつつ、大幅な軽量化を達成できる。
第8の発明は、第7の発明において前記スプールを構成する根元側部材と先端側部材のいずれか一方または両方が、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなることを特徴とする片軸リールである。このような構成によれば、このような構成によれば、根元側部材と先端側部材に要求される剛性および強度を維持しつつ、大幅な軽量化を達成できる。
本発明によれば、各部材をそれぞれ別個に製作し、組み合わせるだけで容易に製造することができる。また、複数の部材から構成することにより、各部材の構造がシンプルとなるため、射出成型やプレス加工といった生産性の高い製法によって製造可能となり、製造コストが安価になる。
本発明に係る両軸リール(ベイトリール)100の実施の一形態を示す斜視図である。 (A)は両軸リール(ベイトリール)100のリール本体10に設けられるスプール20の実施の一形態を示す斜視図、(B)はその分解図である。 (A)は両軸リール(ベイトリール)100のリール本体10に設けられるスプール20の実施の一形態を示す側面図、(B)はその分解図である。 (A)は連結部材22の一例を示す正面図、(B)は図4(A)に示す線分X−Xにおける断面図である。 (A)および(B)は、前述した炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなるスプール20を製造するための金型の一例を示す斜視図である。 プレス工程を示す説明図である。 プレス加工後の成形品104の一例を示す斜視図である。 プレス加工後の成形品104を加工する例を示す説明図である。 連結部材22の他の実施の形態を示す説明図である。 連結部材22の他の実施の形態を示す説明図である。 本発明に係る片軸リール(スピニングリール)200の実施の一形態を示す斜視図である。 (A)は片軸リール(スピニングリール)200のリール本体11に設けられるスプール25の実施の一形態を示す斜視図、(B)はその分解図である。 片軸リール(スピニングリール)200用のスプール25の縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る両軸リールの1つであるベイトリール100の実施の一形態を示したものである。図示するように、このベイトリール100は、リール本体10と、スプール20と、ハンドル30と、ドラグノブ40と、メカニカルブレーキ50と、レベルワインダー60と、クラッチレバー70とを主に備えた構造となっている。
リール本体10は、図示しないリールフットを介して釣り竿80に取り付けられるようになっており、図2に示すような構造のスプール20を、釣り竿80の長手方向と直交する方向に軸支するようにして収容している。
ハンドル30は、リール本体10の側面から突出した回転軸11に連結されており、その両端に設けられたハンドルノブ31,31の一方を左手で把持して反時計回りに回すことで回転軸11を一方向に回転駆動するようになっている。なお、図の例は左巻用であるが、このハンドル30をリール本体10の反対側に備えた右巻用のものある。そして、この回転軸11は、リール本体10に内蔵された図示しないギア機構およびドラグ機構に連結されており、その回転力がこれらの機構を介してスプール30に伝達してそのスプール30を巻き上げ方向に回転駆動するようになっている。
ドラグノブ40は、ハンドル30の内側の回転軸11上に設けられており、回転軸11を中心に前後に回転することで前記ドラグ機構によるラインの保持力を調整するようになっている。メカニカルブレーキ50は、スプール20の軸(スプールシャフト)の摩擦力を調整してバックラッシュを軽減するようになっている。レベルワインダー60は、スプール20の回転と連動してラインを引き出すガイドとして機能すると共に、ラインをスプール20に均等に巻き取る際の巻き付け位置を調整するようになっている。
クラッチレバー70は、前記ギア機構とスプール20とを繋ぐ機能を有し、これを押すことでスプール20をフリー状態にするようになっている。また、リール本体10の反対側面には、図示しないブレーキシステムが内蔵されており、磁力や遠心力を利用してバックラッシュを防止するようになっている。
図2(A)および図3(A)は、このリール本体10に設けられる両軸受けのスプール20の実施の一形態を示す斜視図および側面図、図2(B)および図3(B)はその分解図である。図示するようにこのスプール20は、一対の糸巻胴部材21,21と、これらを連結する連結部材22と、この連結部材22を貫通して設けられるスプールシャフト23とから構成されている。
糸巻胴部材21,21は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に代表される軽量・高強度プラスチック材料から構成されており、筒状の糸巻胴部21aの一端に、これより径方向外方に広がるフランジ21bを連続して備えた構造となっている。そして、連結部材22によって各糸巻胴部材21,21の他端部同士を突き合わせた状態で一体的に連結されている。
図4(A)は、この連結部材22の一例を示す正面図、図4(B)は図4(A)に示す線分X−Xにおける断面図である。図示するようにこの連結部材22は筒状の外枠部22aと、この外枠部22aの中央外周に設けられたフランジ22bと、この外枠部22aの中央内側に設けられたリブ22cと、このリブ22cの中心に設けられた軸受部22dとから構成されている。
筒状の外枠部22aは、その外径d1が、図3に示すように糸巻胴部材21の糸巻胴部21aの内径d2とほぼ同じになっており、その糸巻胴部21aの他端側からその内部にほぼ隙間なくぴったりと嵌め合わされるようになっている。一方、この外枠部22aのフランジ22bの外径d3は、図3に示すように糸巻胴部21aの外径d4とほぼ同じになっており、図3(A)のように糸巻胴部21aの他端部と密着させたときにその表面が各糸巻胴部材21,21間で連続した面一の状態となっている。
リブ22cは、外枠部22aの内部を横断するように設けられており、その外周側には軽量化のための開口22eが複数形成されている。軸受部22は、外枠部22aの軸心部に位置するようにリブ22cを中央に設けられており、その軸心部にはスプールシャフト23を貫通して取り付ける貫通孔22fが形成されている。
このスプールシャフト23は、金属製のシャフト本体23aの貫通部外周に平目ローレット加工部23bが施された構造となっており、この平目ローレット加工部23bが軸受部22の貫通孔22f内に圧入されることで連結部材22と一体化されている。
図5(A)および(B)は、前述した炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなるスプール20を製造するための金型の一例を示したものであり、図6乃至図8はその金型を用いた製造工程の一例を示したものである。このスプール20を製造するためには、先ず図5(A)および(B)に示すようなオス金型101とメス金型102を用意し、これを図6(A)に示すようなプレス機103に上下に向き合わせた状態でセットする。図6(A)の例では、オス金型101を下側にし、メス金型102を上側にセットしたが,こえらは上下反対であっても良い。
次に、図6(B)に示すように平織り状の炭素繊維(カーボンクロス)にエポキシ樹脂を染み込ませたシート106を2プライ(枚)用意し、これを重ねるようにしてオス金型101の外側に貼り付ける。そして、図6(C)に示すようにその上からメス金型102を嵌め込み、プレス機103で圧力を加えて成型する。このプレス機103はホットプレスであり、圧力を掛けると同時に数百℃の熱を加えることで成型体の強度を上げることができる。
図7はこのようにして得られた炭素繊維強化プラスチック製の成型体104の一例を示したものである。前述のようなホットプレスによって図示するような成型体105が得られたら、図8に示すようにフランジ21b周囲のバリ105を除去すると共に、塞がった状態の糸巻胴部21aの他端部を切断して開口する。これによって、図2および図3に示したような炭素繊維強化プラスチック製の糸巻胴部材21,21を容易に製造することができる。
一方、連結部材22は、その材質は特に限定されるものでなく、アルミニウムやステンレス、チタン、真鍮などの金属の他にプラスチックを使用することができる。金属の場合は、切削加工による製造が主となるが、プラスチックの場合は射出成型によって製造できるため、より生産性が向上する。そして、このようにして得られた一対の糸巻胴部材21,21と連結部材22とを組み合わせ、接着剤などによって一体化した後、その連結部材22の軸心部にスプールシャフト23を圧入することで本発明に係るスプール20が得られる。なお、先に連結部材22の軸心部にスプールシャフト23を圧入させてから一対の糸巻胴部材21,21と組み合わせるようにしても良い。
このような構成をした本発明に係るスプール20にあっては、一対の糸巻胴部材21,21と連結部材22をそれぞれ別個に製作し、組み合わせるだけで容易に製造することができる。また、複数の部材から構成することにより、各部材の構造がシンプルとなるため、プレス加工や射出成型といった生産性の高い製法によって製造可能となり、製造コストが安価になる。また、強度が要求される軸受け部分となる連結部材22をチタンやアルミニウムなどの強度の高い金属で構成し、バックラッシュに影響を与えやすい糸巻胴部材を軽量・高強度の炭素繊維強化プラスチックで形成したことから、優れた剛性および強度を保持しつつ大幅な軽量化を達成できる。また、リール本体10が大型化するに従ってスプール20も大型化して重くなるため、その軽量化の効果はより顕著となる。
また、各部材をそれぞれ別個に製作し、組み合わせることによって、様々な特性のスプール20を容易に製造することができる。すなわち、スプール20が軽くなればなるほどその回転慣性力が小さくなるため、バックラッシュ対策のためには望ましい。また、スプール20が軽ければ、初速の回転数が上がるため、軽量なルアーを遠くに飛ばすことができる。しかし、スプール20が軽いとその回転が失速するため、重いルアーや空気抵抗の大きいルアーの場合は、むしろ回転が失速すると距離が稼げないため、失速し難いようなある程度の重さのスプールが必要となってくる。つまり、ルアーを遠くに飛ばすためには、重さや空気抵抗といったルアーの特性に応じた最適な重量のスプール20の選択が必要となってくる。
このような要求に対し、本発明では各部材をそれぞれ別個に製作し、組み合わせることによって構成されるため、連結部材22を重さの異なる材質で形成すれば、この連結部材22の組み合わせを替えるだけでスプール20全体の重量を簡単に調整することができる。また、連結部材22を同じ材質で製造した場合でも、例えば図9に示すように糸巻胴部21aの長さL1が異なる複数の糸巻胴部材21を用意しておいてルアーに併せて最適なものを選択して組み合わせるようにすれば、同様にスプール20全体の重量を容易に調整することができる。
また、同じ材質で糸巻胴部21aの長さL1が同じであっても、図10(b)、(d)に示すように、開口22eの数を増減したり、糸巻胴部21aの厚さや軸受部22dの太さを調整すれば、同様にスプール20全体の重量を容易に調整することができる。また、図8に示すように、プレス直後で塞がった状態の糸巻胴部21aの他端部を切断するに際し、その位置を調整することで完成品の糸巻胴部の幅を簡単に調整することができる。
また、炭素繊維強化プラスチック製の糸巻胴部材21,21の強度は、カーボンクロスの枚数を増減することで良いに調整できる。例えば、本実施の形態では2枚(プライ)のカーボンクロスを用いた例で説明したが、さらに剛性や強度を上げるのであれば、3または4枚とすることもでき、また、より軽量化を目的とする場合にはカーボンクロスを1枚にしても良い。
また、シート106としては、カーボンプリプレグシートや熱可塑性樹脂を浸透させたカーボンシート(プリプレグ)も用いることができる。カーボンクロスに浸透させる樹脂としては、エポキシ樹脂(EP)以外にフェノール樹脂(PF)や不飽和ポリエステル樹脂(UP)などの熱硬化性樹脂の他に、ポリエチレン樹脂(PE)やポリプロピレン樹脂(PP)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂(ABS)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリメチルメタクリレート樹脂(アクリル樹脂)(PMMA)、ポリアミド樹脂(ナイロン樹脂)(PA)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)などの熱可塑性樹脂を用いることができる。
また、糸巻胴部材21,21を構成する材料としては炭素繊維以外のファイバーを用いた繊維強化プラスチックを用いることもできる。例えば、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)やガラス長繊維強化プラスチック(GMT)、ボロン繊維強化プラスチック(BFRP)、アラミド繊維強化プラスチック(AFRP,KFRP)、ポリエチレン繊維強化プラスチック(DFRP)、ザイロン強化プラスチック(ZFRP)などを用いても良い。また、接着剤としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などを用いることができる。
また、各部材の組み立て方法としてはその材質に適した接着剤の他に、ネジやピンなどで組み合わせて分解可能な構造としても良い。このような構造とすれば複数の部材(パーツ)を用意しておき、ユーザー自身で最適な組み合わせのスプールを容易に製作できるため、よりニーズに応じた楽しみ方ができる。
また、このようなスプール20の構造および製法は、片軸リールのスプールにも適用することができる。図11乃至図13は、片軸リールの1つであるスピニングリール200の実施の一形態を示したものである。図11に示すように、このスピニングリール200は、リール本体11と、このリール本体11から伸びるT字状の竿取付脚90と、リール本体11の両側に取り付けられるハンドル32と、ロータ91とを有し、このリール本体11の前方にスピニングリール用のスプール25を着脱自在に備えた構造となっている。
図12は、このスプール25の一例を示したものである。図示するようにこのスプール25は、リール本体11側に位置する筒状の根元側部材26と、この根元側部材26の先端に嵌め込まれる筒状の先端側部材27とから構成されている。根元側部材26は、図12及び図13に示すようにラインが巻き付けられる筒状の巻付胴部26aを有し、その巻付胴部26aの端部に、これより径大なスカート部26bを一体的に備えた構造となっている。
一方、先端側部材27は、筒状部27aの端部に、開口27cを有するフランジ27bを備えると共に、その内部に仕切壁27dを有し、その仕切壁27dの中央に、リール本体11側から延びる図示しない回転軸が挿通される構造となっており、この筒状部27aの部分が根元側部材26の巻付胴部26aの内側に挿入された状態で接着剤などによって根元側部材26と一体化されるようになっている。そして、このスプール25をリール本体11側から延びる図示しない回転軸に取り付けた後、その回転軸の先端にドラグ機構及びドラグノブ(図示せず)を取り付けることでリール本体11側に着脱自在に取り付けられるようになっている。
このような構成をしたスピニングリール100用のスプール25は、例えば先端側部材27がアルミニウムなどの軽金属で形成されているのに対し、根元側部材26はベイトリール100のスプール20と同様に炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などのような強化プラスチックで製造されている。そして、その具体的な製法は、スピニングリール100用のスプール25と同様に専用の金型とホットプレス機を用意し、材料としてカーボンクロスに樹脂を浸透させたカーボンシート104などを用いることで容易に製造することができる。
また、このような構成をしたスプール25を用いることによって従来の金属製のスプールと同等以上の強度を発揮しつつ、大幅な軽量化を達成することができる。なお、根元側部材26だけでなく先端側部材27も炭素繊維強化プラスチックで製造しても良い。
100…ベイトリール(両軸リール)
200…スピニングリール(片軸リール)
101…オス金型
102…メス金型
103…プレス機
104…成型体
105…パリ
106…シート
10、11…リール本体
20…スプール(両軸リール用)
21…糸巻胴部材
21a…糸巻胴部
21b…フランジ
22…連結部材
22a…外枠部
22b…フランジ
22c…リブ
22d…軸受部
22e…開口
22f…貫通孔
23…スプールシャフト
23a…シャフト本体
23b…平目ローレット部
25…スプール(片軸リール用)
26…根元側部材
26a…糸巻胴部
26b…スカート部
27…先端側部材
27a…筒状部
27b…フランジ
30、32…ハンドル
40…ドラグノブ
50…メカニカルブレーキ
60…レベルワインダー
70…クラッチレバー
80…釣り竿
90…竿取付脚
91…ロータ

Claims (8)

  1. それぞれラインを巻き上げ、繰り出すための筒状の糸巻胴部の一端にフランジを備えた一対の糸巻胴部材と、
    前記一対の糸巻胴部材の他端部同士を突き合わせた状態で連結保持する連結部材と、
    前記一対の糸巻胴部材の軸心部に位置するように前記連結部材に取り付けられるスプールシャフトと、を有することを特徴とするスプール。
  2. 前記一対の糸巻胴部材が、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなることを特徴とする請求項1に記載のスプール。
  3. ラインを巻き上げ、繰り出すためのスプールを備えた両軸リールであって、
    前記スプールが、
    それぞれラインを巻き上げ、繰り出すための筒状の糸巻胴部の一端にフランジを備えた一対の糸巻胴部材と、前記一対の糸巻胴部材の他端部同士を突き合わせた状態で連結保持する連結部材と、前記一対の糸巻胴部材の軸心部に位置するように前記連結部材に取り付けられるスプールシャフトと、を有することを特徴とする両軸リール。
  4. 前記スプールを構成する糸巻胴部材が、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなることを特徴とする請求項3に記載の両軸リール。
  5. ラインを巻き上げ、繰り出すための筒状の糸巻胴部を備えた根元側部材と、前記糸巻胴部よりも径大なフランジを有し、前記根元側部材の先端に嵌め込まれる筒状の先端側部材と、を有することを特徴とするスプール。
  6. 前記スプールを構成する根元側部材と先端側部材のいずれか一方または両方が、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなることを特徴とする請求項5に記載のスプール。
  7. ラインを巻き上げ、繰り出すためのスプールを備えた片軸リールであって、
    前記スプールが、
    ラインを巻き上げ、繰り出すための筒状の糸巻胴部を備えた根元側部材と、前記糸巻胴部よりも径大なフランジを有し、前記根元側部材の先端に嵌め込まれる筒状の先端側部材と、を有することを特徴とする片軸リール。
  8. 前記スプールを構成する根元側部材と先端側部材のいずれか一方または両方が、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなることを特徴とする請求項7に記載の片軸リール。
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