JP2020158988A - 転圧車両 - Google Patents

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貴尚 長谷部
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Abstract

【課題】貯水タンクの満水時のシートバック取付面の膨張変形によりシートバック固定部材が破損する事態を防止できる転圧車両を提供する。【解決手段】後部車体5上の貯水タンク13の前面18aにシートバック取付面26を凹設し、シートバック取付面26の上部のフックブラケット33に、シートバック10bの背面上部の掛止金具35を掛止し、シートバック取付面26の下部とシートバック10bの背面下部とを締結ブラケット41を介して締結する。掛止金具35のアーム部37bを下方斜め後方に指向する直線状に形成し、屈曲部41cを境界として締結ブラケット41をクランク状に折曲形成して、シートバック取付面26からシートバック10bの背面を離間させる。これにより両部材26,10bの間に、貯水タンク13を満水にしてシートバック取付面26が膨張変形したときの前方への位置変位量Lmaxよりも大きな間隙Lを形成する。【選択図】図4

Description

本発明は、転圧車両に係り、詳しくはオペレータが搭乗して運転する搭乗型の転圧車両に関する。
この種の振動ローラやタイヤローラ等の搭乗型の転圧車両は、車体上に設けられた運転席にオペレータが着座して運転操作を行い、車体の前後に備えられた走行輪を兼ねた前部及び後部転圧輪により走行しながら、路床または路盤等に敷きつめられた砂利やアスファルト等の舗装材を締め固める作業を実施する。舗装工事の際には、転圧輪への舗装材の付着防止或いは転圧後の舗装材の冷却等を目的として、貯水タンクに貯留された水を利用して前部及び後部転圧輪や路面への散水が行われる。
従来からの転圧車両の運転席は、オペレータが着座するシートクッションと背中を支持するシートバックとを一体にした一体型が用いられていた。このような運転席を車体上に配置するために好適な形状として、貯水タンクは下槽、及び下槽の上面後部から上方に連続する上槽からなり、下槽の上側位置で且つ上槽の前側位置に運転席が配設されている。例えば運転席は、車体に設けられた左右一対の固定ブラケットにより左右を支持されて車体上に固定されている。
しかし一体型の運転席は、車体上に固定したシートクッションからシートバックを支持する構造のため、部品点数が増加して製造コストが高くなる上に、例えばシートクッションとシートバックとの何れかが傷んだときに、全体を交換するしかないため運用時のコストも高いという欠点がある。
そこで、シートクッションとシートバックとを個別に固定する分割型の運転席が備えられた転圧車両が提案されている(例えば、特許文献1参照)。当該特許文献1の転圧車両では、シートクッションについては一体型と同様に車体に固定され、シートバックは貯水タンクの上槽の前方に面したシートバック取付面に固定されている。このシートバック取付面には、貯水タンクを樹脂形成する際に斜め上方に開口する左右一対の係止孔が形成され、シートバックの後面上部に取り付けられた左右一対の係止ブラケットが各係止孔内に挿入・掛止されている。シートバックの下部は上槽のシートバック取付面に締結ブラケットを介してボルトで締結され、これによりシートバック取付面に対してシートバックが所定位置で固定されている。
特開平11−140814号公報
しかしながら、特許文献1の転圧車両では、貯水タンクの満水時にシートバックを固定している係止ブラケットや締結ブラケットが破損する場合があった。
即ち、貯水タンクを満水にすると、大面積で平坦なシートバック取付面が前方へと膨張変形してシートバックの背面を押圧する現象が発生する。この押圧力はシートバックを固定している係止ブラケットや締結ブラケットに大きな負荷を及ぼし、これらの部材が破損して正常なシートバックの固定機能が損なわれてしまうという問題があった。
シートバック取付面にリブを形成して膨張変形を抑制する対策も可能ではあるが、樹脂成型が複雑になって製造コストが高騰するという新たな不具合が生じるため、抜本的な問題解決にはなり得なかった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、貯水タンクを満水にしたときのシートバック取付面の膨張変形に起因してシートバック固定部材が破損する事態を未然に防止でき、これにより運転席の耐久性を向上することができる転圧車両を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の転圧車両は、車体上に搭載した合成樹脂製の貯水タンクに前方に面したシートバック取付面が形成され、前記シートバック取付面にシートバック固定部材を介して運転席のシートバックが固定されてなる転圧車両において、前記シートバック取付面から前記シートバックの背面が前方に離間配置され、前記貯水タンクを満水にしたときの前記シートバック取付面の膨張変形に伴う前方への最大の位置変位量よりも大きな間隙が、前記シートバック取付面と前記シートバックの背面との間に形成されていることを特徴とする。
本発明の転圧車両によれば、貯水タンクを満水にしたときのシートバック取付面の膨張変形に起因してシートバック固定部材が破損する事態を未然に防止でき、これにより運転席の耐久性を向上することができる。
実施形態のコンバインド振動ローラを示す側面図である。 後部車体を示す斜視図である。 同じく後部車体を示す側断面図である。 貯水タンクのシートバック取付面へのシートバックの取付状態を示す図3のA部詳細図である。 同じくシートバックの取付状態を示す図4のB矢視図である。 フックブラケットへの掛止バーの掛止状態、及び締結ブラケットの締結状態を示す分解斜視図である。 別例のシートバックの取付構造を示す図4に対応する図である。
以下、本発明をコンバインド振動ローラに具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のコンバインド振動ローラを示す側面図であり、以下の説明では、車両を基準として前後方向及び左右方向を表現する。
コンバインド振動ローラ1(以下、車両と称することもある)の車体は、前部転圧輪2を備えた前部車体4と後部転圧輪3を備えた後部車体5とにより構成されている。これらの車体4,5はアーティキュレート機構6を介して連結されており、前部車体4に設けられた図示しない操舵シリンダの駆動により、アーティキュレート機構6を中心として前部及び後部車体4,5が水平方向に屈曲することで車両1の操舵が行われる。
前部転圧輪2は、ほぼ車幅と対応する長さを有する金属ドラムから構成され、前部車体4から下方に延設された左右一対の支持アーム7により回転可能に支持されている。また、後部転圧輪3は左右2本ずつ計4本のゴムタイヤから構成され、後部車体5に設けられた図示しないアクスルにより回転可能に支持されている。これらの前部及び後部転圧輪2,3は図示しない走行用の油圧モータにより駆動され、各転圧輪2,3により路面を締固めながら車両1が走行する。
後部車体5上の前側位置にはステアリング8を備えた操作台9が設置され、操作台9の後側にはベンチ式の運転席10が設置されている。締固め作業ではオペレータが運転席10に着座し、ステアリング8及び操作台9の前後進レバー11や足元のペダル12等を操作する。これらの操作に応じて上記操舵シリンダや油圧モータが作動し、車両1の操舵や走行が行われる。
運転席10の後側に相当する後部車体5上の最後部には、貯水タンク13が搭載されている。貯水タンク13には、前部及び後部転圧輪2,3の近傍に配設された転圧輪散水ノズル14f,14r及び後部車体5の後端に配設された図示しない路面散水ノズルが配管及び給水ポンプを介して接続されている。舗装作業時には、前部及び後部転圧輪2,3への舗装材の付着防止或いは転圧後の舗装材の冷却等を目的として、貯水タンク13内に貯留された水が給水ポンプにより各散水ノズル14f,14rに供給されて前部及び後部転圧輪2,3や路面へと散水される。
図2は後部車体5を示す斜視図、図3は同じく後部車体5を示す側断面図、図4は貯水タンク13のシートバック取付面へのシートバック10bの取付状態を示す図3のA部詳細図、図5は同じくシートバック10bの取付状態を示す図4のB矢視図である。
各図に示すように、後部車体5の後部には上方に面した底壁5aが形成され、底壁5a上には、左側壁5b、右側壁5c及び後壁5dにより左右側方及び後方から包囲され、且つ上方及び前方に向けて開放されたタンク収容部16が形成されている。このタンク収容部16内に貯水タンク13の下槽17が配置されて図示しないブラケットで固定され、下槽17の上面後部から上槽18が上方に向けて連続している。
これらの下槽17及び上槽18が協調して貯水タンク13の内部空間が形成され、上槽18の上面には給水のための補給口19が設けられている。本実施形態の貯水タンク13は合成樹脂材料を用いて回転成形により製作されているが、その製法はこれに限ることはなく任意に変更可能である。
貯水タンクの下槽17の上側位置で且つ上槽18の前側位置には、上記運転席10を含むシートユニット20が配設されている。シートユニット20は、水平姿勢のベース板21上にシートレール22を介して運転席10が取り付けられ、運転席10の左右両側にそれぞれ肘掛け23が固定されてなる。ベース板21は、後部車体5の左側壁5bと右側壁5cとの間に架け渡され、その左右両側が防振ゴム24を介して各側壁5b,5cの上縁に固定・支持されている。
本実施形態の運転席10は、オペレータが着座するシートクッション10aと背中を支持するシートバック10bとを個別に固定する分割型のため、ベース板21上に取り付けられているのはシートクッション10aだけである。シートバック10bは貯水タンク13の上槽18の前方に面したシートバック取付面26に固定されており、その取付構造の詳細を以下に説明する。
図2に示すように、上槽18の前面18aには前方に面するシートバック取付面26が段差状に凹設され、このシートバック取付面26はシートバック10bに対応する四角状をなしている。シートバック取付面26は上方に開放されると共に、左右両側及び下側が段差により形成されたリブ面26a,26b,26cに包囲されている。下側のリブ面は上下2段の第1リブ面26b及び第2リブ面26cからなり、両リブ面26b,26cの間にはシート下部固定面27が形成されている。このシート下部固定面27はシートバック取付面26の左右方向全体に亘って形成されて、シートバック10bの下部が固定されるようになっている。
シートバック取付面26の上部の左右に離間した位置には、一対のシート上部固定面28が段差状に凹設されている。各シート上部固定面28は、貯水タンク13を満水にしたときのシートバック取付面26の膨張変形による影響を受け難いように、その位置及び形状が設定されている。
貯水タンク13の満水時には、図4,5に仮想線で示すようにシートバック取付面26が膨張変形し、その前方への位置変位量はシートバック取付面26上の部位によって相違する。図2中に仮想線で示す領域29、即ちシートバック取付面26上の左右方向の中央且つ上下方向の中央やや下部に相当する領域29で最大の位置変位量Lmaxが生じる(以下、最大変位領域29と称する)。この最大変位領域29を避けた前方への位置変位量が小さい位置として、シートバック取付面26上の左右方向の両側且つ上下方向の上部が選択され、この位置に各シート上部固定面28が形成されている。従って、貯水タンク13の膨張変形に伴ってシートバック取付面26が前方に位置変位量したとしても、このような位置的な対策により各シート上部固定面28には歪みがほとんど生じない。
また、各シート上部固定面28は、後述するフックブラケット33を固定可能な程度の小さな面積を有する四角状をなし、段差状に凹設されることにより、上方に開放されると共に、左右両側及び下側が段差により形成されたリブ面28aに包囲されている。結果として各シート上部固定面28はシートバック取付面26と連続することなく、リブ面28aを介することでシートバック取付面26から隔離されている。仮にシートバック取付面26に対して各シート上部固定面28がリブ面28aを介することなく連続していると、シートバック取付面26の膨張変形の影響を受けて各シート上部固定面28に歪みが生じ、その傾向はシート上部固定面28が大面積であるほど顕著になる。
リブ面28aに包囲されることにより、シート上部固定面28は補強されて剛性が向上すると共に、シートバック取付面26から隔離されている。このため、シートバック取付面26の膨張変形による影響が遮られると共に、小面積であるが故に歪みが生じ難い。従って、このような形状的な対策によっても各シート上部固定面28の歪みの発生が防止され、結果として貯水タンク13の満水時においても、シート上部固定面28が所期の平面に保たれる。
同様の知見の下に、上記したシート下部固定面27も位置的及び形状的な対策が講じられている。即ち、最大変位領域29を避けた前方への位置変位量が小さい位置として、シートバック取付面26上の上下方向の下部が選択されてシート下部固定面27が形成されている。また、第1及び第2リブ面26b,26cに上下から挟み込まれることによりシート下部固定面27が補強されて剛性が向上し、且つ第1リブ面26bを介することでシートバック取付面26から隔離されている。このため各シート下部固定面27の歪みの発生が防止され、貯水タンク13の満水時においても所期の平面に保たれる。
本実施形態では、以上のシート下部固定面27及びシート上部固定面28が本発明の固定面として機能する。
各シート上部固定面28にはそれぞれ左右一対のインサートナット30が埋設され、これらのシート上部固定面28と左右方向で対応するように、シート下部固定面27上には左右一対のインサートナット31が埋設されており、これらのインサートナット30,31を利用してシートバック10bが取り付けられている。
図6はフックブラケットへの掛止バーの掛止状態、及び締結ブラケットの締結状態を示す分解斜視図であり、同図では左側のシート上部固定面28の周辺を示し、図示はしないが右側については左右対称の同一構造となる。
まず、シートバック10bの上部の取付構造を説明する。図4〜6に示すように、左右のシート上部固定面28にはそれぞれ鋼板を折曲形成したフックブラケット33が配設され、各フックブラケット33はベース面33a及びフック面33bからなる。四角平板状をなすベース面33aの左右一対のボルト孔33cには前方からボルト34が挿入されてインサートナット30に螺合し、これにより左右のシート上部固定面28にそれぞれフックブラケット33が締結されている。ベース面33aの下縁からはフック面33bが上方に折り返されるように延設され、このフック面33bは、後述する掛止バー37を上方から嵌め込み可能なように上方に向けて凹となる円弧形状をなすと共に、その先端は、掛止バー37を案内するために平板状をなして上方斜め前方を指向している。
一方、シートバック10bの背面の上部左右には、貯水タンク13のシートバック取付面26側(以下、タンク側と略す)の各フックブラケット33に掛止される掛止金具35がそれぞれ固定されている。掛止金具35は、鋼板製の四角状をなすベース面36上に金属製の丸棒を折曲形成した掛止バー37を溶接してなる。左右のベース面36の上下一対のボルト孔36aには後方からボルト38が挿入されて、シートバック10b内に設けられた図示しないシートフレームの上部ナット部に螺合し、これにより左右の掛止金具35がシートバック10bの背面に締結されている。
左右の掛止金具35のベース面36の後面にはそれぞれ掛止バー37の溶接部37aが溶接され、各溶接部37aの下端は下方斜め後方に折曲されて直線状のアーム部37bが形成されている。左右のアーム部37bの下端は互いに接近方向(シートバック10bの左右中央側)に折曲されて、左右方向に延びる直線状をなす掛止部37cが形成されている。図6に矢印で示すように、左右の掛止バー37の掛止部37cは、対応するフックブラケット33のフック面33b内に上方から嵌り込んで、シートバック10bの重量によりフック面33b内に掛止され、これによりシートバック10bの上部がタンク側のシートバック取付面26に掛止されている。
次いで、シートバック10bの下部の取付構造を説明する。図4,6に示すようにシート下部固定面27の左右のインサートナット31の箇所には、それぞれ鋼板から製作された締結ブラケット41が配設され、締結ブラケット41は屈曲部41cを境界として折曲形成されてクランク状をなしている。各締結ブラケット41の下側領域に貫設されたボルト孔41aには前方からボルト42が挿入されて対応するインサートナット31に螺合し、これによりシート下部固定面27に左右の締結ブラケット41が締結されている。
締結ブラケット41の上側領域に貫設された上下一対のボルト孔41bには後方からボルト43が挿入され、シートバック10b内の図示しないシートフレームの下部ナット部に螺合し、これにより左右の締結ブラケット41がシートバック10bの背面に締結されている。結果として左右の締結ブラケット41を介して、シートバック10bの下部がタンク側のシート下部固定面27に締結されている。
本実施形態では、以上のフックブラケット33、掛止金具35及び締結ブラケット41が本発明のシートバック固定部材として機能する。
このようにしてシートバック取付面26に取り付けられたシートバック10bはガタツキを防止されており、その取付状態を以下に説明する。
シートバック10bの上部がタンク側のシートバック取付面26に掛止され、シートバック10bの下部がシート下部固定面27に固定された状態では、掛止バー37の掛止部37cはフックブラケット33のフック面33b内で、上方への離脱のみならず前後方向への移動も規制される。結果として掛止部37cがフック面33b内にガタツキなく掛止されることから、シートバック10b全体も貯水タンク13のシートバック取付面26にガタツキなく取り付けられる。このためオペレータが安定して運転席10に着座でき、ひいては車両1の商品性を向上することができる。
一方、シートバック10bの脱着は以下の手順で行われる。
図4に示すようにシートバック10bを取り外すには、まず左右の締結ブラケット41のボルト42を取り外して、シートバック10bの下部をタンク側から離間させるように引っ張る。フック面33b内に嵌め込まれた掛止部37cの軸線CLを中心として、図4中に矢印aで示すようにシートバック10b全体が前方斜め上方に回動する。そして、仮想線の姿勢まで回動した時点でシートバック10b全体を持ち上げると、掛止部37cがフック面33b内から上方に離脱して取外作業が完了する。
またシートバック10bを取り付けるには、まず、左右の掛止バー37の掛止部37cをそれぞれのフックブラケット33のフック面33b内に嵌め込んだ上で、仮想線の姿勢からシートバック10bの下部をタンク側へと押し込む。このときも掛止部37cの軸線CLを中心として、図4中に矢印bで示すようにシートバック10b全体が後方斜め下方に回動する。そして、締結ブラケット41の下側領域をボルト42により締結すると、取付作業が完了する。
このようにフックブラケット33と掛止金具35との係合関係を利用して、シートバック10bの回動を案内するため、重量物のシートバック10bを安定して且つ大きな力を要することなく取り扱うことができ、車両1のメンテナンス性を向上できるという別の効果を達成できる。
ところで、[発明が解決しようとする課題]で述べたように、特許文献1の転圧車両では、貯水タンクの満水時に前方に膨張変形したシートバック取付面によりシートバックの背面が押圧されて、シートバックを固定している係止ブラケットや締結ブラケットが破損するという不具合があった。
その対策として本実施形態では、図4,5に示すように、貯水タンク13のシートバック取付面26に対してシートバック10bの背面を前方に離間配置し、これによりシートバック取付面26とシートバック10bの背面との間に間隙Lを形成しており、その詳細を以下に説明する。
このような間隙Lは、貯水タンク13の上槽18の前面18aにシートバック取付面26を凹設したことにより形成されたものである。そして、このシートバック取付面26に対してさらに凹設された左右のシート上部固定面28から、フックブラケット33及び掛止金具35を介してシートバック10bの上部背面を正規の前後位置(この場合は上槽18の前面18aに相当)で支持するために、掛止金具35のアーム部37bが下方斜め後方に指向する直線状をなしており、結果としてシートバック取付面26からシートバック10bの上部背面が離間して間隙Lが形成されている。
同じく、シート下部固定面27から締結ブラケット41を介してシートバック10bの下部背面を正規の前後位置で支持するために、締結ブラケット41が屈曲部41cを境界として折曲形成されており、結果としてシートバック取付面26からシートバック10bの下部背面が離間して間隙Lが形成されている。
本実施形態では、掛止金具35のアーム部37b及び締結ブラケット41の屈曲部41cが本発明の離間支持部として機能する。
以上のようにして形成された間隙Lは、図4,5に示す貯水タンク13の満水時に生じるシートバック取付面26の最大位置変位量Lmaxよりも多少大きな値に設定されている。従って、図4,5中に仮想線で示すように、膨張変形に伴ってシートバック取付面26がシートバック10bの背面に接近したとしても、互いの接触が未然に防止される。特許文献1のように、膨張変形したシートバック取付面がシートバックの背面を押圧する現象が回避されるため、フックブラケット33、掛止金具35及び締結ブラケット41等の部材の破損を未然に防止することができる。結果として運転席10の耐久性を向上でき、ひいては車両1自体の耐久性を向上させることができる。
また、上記のようにシート上部固定面28は、前方への位置変位量が小さいシートバック取付面26上の左右両側且つ上部に形成されると共に、歪みが生じ難い小面積で、且つリブ面28aにより補強されてシートバック取付面26から隔離されている。同様にシート下部固定面27は、前方への位置変位量が小さいシートバック取付面26上の下部に形成されると共に、第1及び第2リブ面26b,26cにより補強されてシートバック取付面26から隔離されている。従って、貯水タンク13の満水時であっても、各シート上部固定面28及び各シート下部固定面27は歪みを発生することなく所期の平面に保たれる。
これらの固定面27,28が変形すると、埋設されているインサートナット30,31との間に剥離が生じ、インサートナット30,31が脱落してフックブラケット33や締結ブラケット41によるシートバック10bの上部及び下部の支持機能が損なわれる場合がある。各固定面27,28の歪みを防止することでインサートナット30,31の剥離を防止でき、この要因も運転席10の耐久性を向上させることに大きく貢献する。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、アーティキュレート機構6を備えたコンバインド振動ローラ1の後部車体5のシートバック10bの取付構造に具体化したが、車体上に貯水タンクを搭載した搭乗型の転圧車両であれば任意に変更可能である。従って、例えばアーティキュレート機構6を備えないタイヤローラ等に適用してもよい。
また上記実施形態では、貯水タンク13の上槽18の前面18aにシートバック取付面26を凹設したが、間隙Lを形成できるのであれば、必ずしもシートバック取付面26を凹設する必要はなく、前面18aをシートバック取付面26としてもよい。
また上記実施形態では、貯水タンク13のシートバック取付面26の上部に固定したフックブラケット33に、シートバック10bの背面上部に固定した掛止金具35を掛止したが、シートバック10bの取付構造はこれに限るものではない。例えば図7に示すように、下部の締結ブラケット41と同じく、屈曲部51aを境界としてクランク状に形成した締結ブラケット51を介してボルト52によりシートバック取付面26の上部とシートバック10bの背面上部とを締結してもよい。この別例では、締結ブラケット51が本発明のシートバック固定部材として機能し、その屈曲部51aが本発明の離間支持部として機能する。
1 コンバインド振動ローラ(転圧車両)
5 後部車体(車体)
10 運転席
10b シートバック
13 貯水タンク
26 シートバック取付面
26b 第1リブ面(リブ面)
26c 第2リブ面(リブ面)
27 シート下部固定面(固定面)
28 シート上部固定面(固定面)
28a リブ面
33 フックブラケット(シートバック固定部材)
35 掛止金具(シートバック固定部材)
37b アーム部(離間支持部)
41,51 締結ブラケット(シートバック固定部材)
41c,51a 屈曲部(離間支持部)

Claims (4)

  1. 車体上に搭載した合成樹脂製の貯水タンクに前方に面したシートバック取付面が形成され、前記シートバック取付面にシートバック固定部材を介して運転席のシートバックが固定されてなる転圧車両において、
    前記シートバック取付面から前記シートバックの背面が前方に離間配置され、前記貯水タンクを満水にしたときの前記シートバック取付面の膨張変形に伴う前方への最大の位置変位量よりも大きな間隙が、前記シートバック取付面と前記シートバックの背面との間に形成されている
    ことを特徴とする転圧車両。
  2. 前記シートバック固定部材は、前記シートバック取付面に形成された固定面に固定され、
    前記固定面は、前記シートバック取付面上の膨張変形に伴って最大の位置変位量が生じる領域を避けた位置に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の転圧車両。
  3. 前記シートバック固定部材は、前記シートバック取付面に形成された固定面に固定され、
    前記固定面は、前記シートバック取付面上に段差状をなして凹設され、段差により形成されたリブ面で補強されると共に、前記リブ面を介することで前記シートバック取付面から隔離されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の転圧車両。
  4. 前記シートバック固定部材は、前記シートバック取付面から前記シートバックの背面を離間させて前記間隙を形成するための離間支持部を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の転圧車両。
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