JP2020157245A - バリア性フィルムの製造方法、バリア性フィルムおよびバリア性包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】水蒸気バリア性に優れたバリア性フィルムを製造可能な、バリア性フィルムの製造方法を提供する。【解決手段】少なくとも基材フィルム層とポリ塩化ビニリデン系樹脂層とを備えるバリア性フィルムの製造方法。この製造方法は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を有機溶媒に溶解して樹脂溶液とする溶解工程と、樹脂溶液を経時させて、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の少なくとも一部が析出した析出物含有液を得る析出工程と、基材フィルム上に析出物含有液を塗布し、有機溶媒を乾燥させることにより、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層を形成する塗布工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、バリア性フィルムの製造方法、バリア性フィルムおよびバリア性包装体に関する。
バリア性フィルムとして、基材フィルム層の表面に無機物層とポリ塩化ビニリデン系樹脂層とを設けたバリア性フィルムが知られている。
このようなバリア性フィルムに関する技術としては、例えば、特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1には、高分子フィルム基材(A)の少なくとも片面に、無機材料の蒸着膜(B)が形成され、さらに、該蒸着膜(B)の上に、ポリ塩化ビニリデンの塗膜(C)が積層されていることを特徴とする複合蒸着フィルムが記載されている。
特許文献1には、このような複合蒸着フィルムはガスバリア性および耐屈曲疲労性が優れると記載されている。
特開平08−39718号公報
上記のように塩化ビニリデンをバリア膜に用いる技術が提案されている。しかし、例えば食品包装の分野では、内容物の賞味期限をより長期化することが求められている。よって、水蒸気や酸素に対するバリア性のさらなる向上が求められている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明は、とりわけ水蒸気バリア性に優れたバリア性フィルムを製造可能な、バリア性フィルムの製造方法を提供しようとするものである。
本発明によれば、以下に示されるバリア性フィルムの製造方法などが提供される。
1.
少なくとも基材フィルム層とポリ塩化ビニリデン系樹脂層とを備えるバリア性フィルムの製造方法であって、
ポリ塩化ビニリデン系樹脂を有機溶媒に溶解して樹脂溶液とする溶解工程と、
前記樹脂溶液を経時させて、前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂の少なくとも一部が析出した析出物含有液を得る析出工程と、
基材フィルム上に前記析出物含有液を塗布し、有機溶媒を乾燥させることにより、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層を形成する塗布工程と、
を含む、バリア性フィルムの製造方法。
2.
1.に記載のバリア性フィルムの製造方法であって、
分光光度計を用いて光路長1cmで測定される、波長660nmにおける前記析出物含有液の吸光度は0.5以上である、バリア性フィルムの製造方法。
3.
1.または2.に記載のバリア性フィルムの製造方法であって、
前記溶解工程においては、(i)前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂を、良溶媒と貧溶媒の混合物からなる有機溶媒に溶解するか、または、(ii)前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂を、良溶媒で溶解した後に、貧溶媒を添加する、バリア性フィルムの製造方法。
4.
1.〜3.のいずれか1つに記載のバリア性フィルムの製造方法であって、
前記基材フィルムは、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムおよびアルミニウムからなる群から選択される一種または二種以上を含む無機物層を備え、
前記塗布工程では、前記析出物含有液は、前記無機物層上に塗布される、バリア性フィルムの製造方法。
5.
1.〜4.のいずれか1つに記載のバリア性フィルムの製造方法であって、
前記基材フィルム層と前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂層との間にポリウレタン系接着剤層が形成される、バリア性フィルムの製造方法。
6.
1.〜5.のいずれか1つに記載のバリア性フィルムの製造方法であって、
前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂層が、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、およびアルキッド系樹脂からなる群から選択される一種または二種以上の接着性成分を含む、バリア性フィルムの製造方法。
7.
1.〜6.のいずれか1つに記載のバリア性フィルムの製造方法により得られたバリア性フィルム。
8.
7.のバリア性フィルムを備えるバリア性包装体。
本発明の製造方法によりバリア性フィルムを製造することで、水蒸気バリア性に優れたバリア性フィルムが提供される
バリア性フィルムの構造の一例を模式的に示した断面図である。 図1とは異なるバリア性フィルムの構造の一例を模式的に示した断面図である。 バリア性フィルムを赤外線吸収測定して得られる吸収スペクトルの概形と、それの読み方について補足するための図である。 実施例および比較例における、コート液の吸光度(波長660nm)と、水蒸気透過度との関係を示したグラフである。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図面はあくまで概略図である。図面中の寸法比率と実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。
文中の数字の間にある「〜」は、特に断りがなければ、以上から以下を表す。例えば、「1〜5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
<バリア性フィルムの製造方法、バリア性フィルム、バリア性包装体>
図1は、本実施形態のバリア性フィルムの製造方法により製造される、バリア性フィルム100の構造の一例を模式的に示した断面図である。
バリア性フィルム100は、基材フィルム層103と、その少なくとも片面に、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層101とを備える。
本実施形態では、少なくとも以下(1)〜(3)の3工程を経ることで、バリア性フィルム100を製造することができる。
(1)ポリ塩化ビニリデン系樹脂を有機溶媒に溶解して樹脂溶液とする溶解工程。
(2)上記(1)の樹脂溶液を経時させて、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の少なくとも一部が析出した析出物含有液を得る析出工程。
(3)基材フィルム層103の少なくとも片面に、上記(2)の析出物含有液を塗布し、有機溶媒を乾燥させることにより、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層101を形成する塗布工程。
塗布法により樹脂膜を形成する際、通常は、均一・平滑な塗布の観点から、塗布溶液は「均一な溶液」であることが好ましいと考えられる。
しかし、本発明者は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を含む塗布液の塗布の際に、敢えて、有機溶媒中にポリ塩化ビニリデン系樹脂の少なくとも一部が析出した塗布液を用いることで、バリア性フィルム100の性能を向上させることができることを知見した。
性能向上のメカニズムには不明な点もあるが、恐らくは、析出した樹脂は板状のラメラを形成し、基材フィルム上に塗布された際に、樹脂は板状結晶となると推定される。この板状結晶が、バリア膜全体の結晶化度を高めるとともに基材フィルム表面に平行に配列し、ガス透過機構におけるいわゆる「迷路効果」を発現し、バリア性能が向上していると推定される。
以下、本実施形態のバリア性フィルムの製造方法についてより具体的に説明する。
(溶解工程)
溶解工程においては、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を有機溶媒に溶解して樹脂溶液とする。溶解温度は樹脂組成にもよるが、例えば、40℃以上、好ましくは40〜60℃、より好ましくは45〜55℃の条件下で、ポリ塩化ビニリデン系樹脂を有機溶媒に溶解(好ましくは完溶)させる。
溶解工程における、有機溶媒に対するポリ塩化ビニリデン系樹脂や、その他の成分(例えば後述の接着性成分など)の使用量は、後述の析出工程でポリ塩化ビニリデン系樹脂が析出する限り、特に限定されない。析出工程での十分な量の析出、塗布工程における塗布のしやすさ、適度な膜厚のポリ塩化ビニリデン系樹脂層を形成する観点などから、樹脂溶液の不揮発成分濃度は、例えば1〜15質量%、好ましくは3〜12質量%とすることができる。
ポリ塩化ビニリデン系樹脂を溶解させる有機溶媒としては、使用するポリ塩化ビニリデン系樹脂の種類に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。
例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEKともいう)、シクロヘキサノン等のケトン類;ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THFともいう)等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;これらの混合溶媒;等が挙げられる。
溶解工程においては、(i)ポリ塩化ビニリデン系樹脂を、良溶媒と貧溶媒の混合物からなる有機溶媒に溶解するか、または、(ii)ポリ塩化ビニリデン系樹脂を、良溶媒で溶解した後に、貧溶媒を添加することが好ましい。こうすることで、析出までの時間を適度に短くしたり、析出物の結晶状態を制御してバリア性をより高めたりすることができる。
本実施形態において、良溶媒とは、50℃で溶媒100gに対しポリ塩化ビニリデン系樹脂を5g以上溶解可能なものをいう。また、貧溶媒とは、良溶媒に該当しない溶媒、つまり、50℃で溶媒100gに対しポリ塩化ビニリデン系樹脂を5g未満しか溶解できないものをいう。
上記(i)の混合物からなる有機溶媒としては、特に芳香族溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤から選ばれる少なくとも2種の混合物を含むことが好ましく、中でもテトラヒドロフランとトルエンとの混合溶媒、メチルエチルケトンとトルエンとの混合溶媒、または、テトラヒドロフランとトルエンとメチルエチルケトンとの混合溶媒が好ましい。とりわけ、良溶媒としてテトラヒドロフランを用いることが好ましい。
上記(ii)の良溶媒で溶解した後に貧溶媒を添加する態様においては、良溶媒としては例えばテトラヒドロフランを、貧溶媒には例えばトルエン、MEKまたは酢酸エチルを用いることが好ましい。
有機溶媒に溶解させるポリ塩化ビニリデン系樹脂は、構成単位として、塩化ビニリデンモノマーに由来する構造単位を含有するものであれば特に限定されない。塩化ビニリデンの含有割合が100質量%であるポリ塩化ビニリデン(PVDC)であってもよい。また、塩化ビニリデンと、塩化ビニリデンと共重合可能な単量体との共重合体であってもよい。
上記共重合体としては、塩化ビニリデンの含有割合が60質量%以上100質量%未満であり、塩化ビニリデンと共重合可能な単量体の含有割合が0質量%を超えて40質量%以下である共重合体を例示することができる。
塩化ビニリデンと共重合可能な単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のアルキルエステルまたはシクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシブチル等の(メタ)アクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシアルキルエステルのような(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等のカルボキシル基を有するエチレン系α,β−不飽和カルボン酸およびその塩;(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等の不飽和アミド化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等のアクリル酸または(メタ)アクリル酸の炭素数2〜8のヒドロキシアルキルエステル;ポリオキシエチレンモノアクリレート、ポリオキシエチレンモノメタアクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、アリルアルコール等の水酸基含有単量体;スチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニル、ブタジエン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、イタコン酸アルキルエステル、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のその他の重合性不飽和単量体等から選択される一種または二種以上を挙げることができる。
ポリ塩化ビニリデン系樹脂としては、市販品を用いてもよい。市販品としては、旭化成社製のサラン(商標)レジンシリーズ等を好ましく使用することができる。
樹脂溶液の不揮発成分中(有機溶媒以外の成分中)の、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の比率は、通常50質量%以上、好ましくは60質量%以上、よりに好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上、とりわけ好ましくは100質量%である。樹脂溶液の不揮発成分中のポリ塩化ビニリデン系樹脂の比率を高くすることで、塗布により得られる膜中のポリ塩化ビニリデン系樹脂の比率を高くすることができる。これにより、耐ブロッキング性やバリア性の性能バランスを高めることができる。
樹脂溶液は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂のほか、様々な目的のために追加の成分を含んでもよい。
例えば、樹脂溶液は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層と、それ以外の層との接着性を向上させる観点から、さらに接着性成分を含んでもよい。ポリ塩化ビニリデン系樹脂とともに接着性成分を有機溶媒に溶解して得られる樹脂溶液を用いることにより、接着性成分を含むポリ塩化ビニリデン系樹脂層を設けることができる。
接着性成分としては、例えば、イソシアネート化合物;シランカップリング剤;ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、アルキッド系樹脂等の接着性樹脂;からなる群から選択される一種または二種以上を好ましく挙げることができる。
イソシアネート化合物としては、例えば、後述の接着剤層を形成するための成分として挙げられる多価イソシアネート等を挙げることができる。イソシアネート化合物として市販品を用いてもよい。市販品としては三井化学社の「タケネート」シリーズ等を挙げることができる。
シランカップリング剤としては、例えば、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン等のハロゲン含有シランカップリング剤;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、2−グリシジルオキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシジルオキシエチルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤;2−アミノエチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−[N−(2−アミノエチル)アミノ]エチルトリメトキシシラン、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤;2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプト基含有シランカップリング剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基含有シランカップリング剤;2−メタクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、2−メタクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン、2−アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤等が挙げられる。
シランカップリング剤を用いる場合、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(析出工程)
析出工程では、溶解工程で作製した樹脂溶液を経時させて、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の少なくとも一部が析出した析出物含有液とする。
例えば、溶解工程において、加温してポリ塩化ビニリデン系樹脂を完溶させた樹脂溶液を、完溶温度以下の温度条件下にて保管(具体的には静置)することで、析出物含有液とすることができる。
保管の際の温度は、例えば常温付近(20〜30℃、好ましくは20〜25℃)とすることができる。
保管時間は、通常24〜336時間(14日)、好ましくは72〜168時間(7日)とすることができる。
析出物含有液は、通常、白濁している。この白濁の程度が適当であることにより、製造されるバリア性フィルムのバリア性を一層高めることができる。
白濁の程度は、例えば吸光度により定量化することができる。具体的には、分光光度計を用いて光路長1cmで測定される、波長660nmにおける析出物含有液の吸光度は、典型的には0.2以上、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1.0以上、特に好ましくは3.0以上である(波長「660nm」は、THF、トルエン、MEK等の有機溶媒による吸収が少ないという観点から選択している)。吸光度が適度に大きいことは、析出物含有液中で樹脂が十分に結晶化していることと対応していると考えられ、好ましい。
また、吸光度は、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.0以下である。
析出物含有液の全固形分濃度(不揮発成分濃度)は、塗布しやすさの観点から、例えば1〜15質量%、好ましくは5〜15質量%、より好ましくは5〜10質量%である。なお、ここでの「全固形分濃度」とは、析出物含有液中の「析出物」と「析出せずに溶解したままの成分」の両方をあわせた濃度のことである。
(塗布工程)
塗布工程では、基材フィルム上に、析出工程で得られた析出物含有液を塗布し、有機溶媒を乾燥させることにより、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層を形成する。
基材フィルム(基材フィルム層103)は、好ましくは熱可塑性樹脂を含むものであり、より好ましくは熱可塑性樹脂により形成されたシート状またはフィルム状の基材により構成される。熱可塑性樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂を用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリ(1−ブテン)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン−6、ナイロン−66、ポリメタキシレンアジパミド等のポリアミド;ポリ塩化ビニル;ポリイミド;エチレン・酢酸ビニル共重合体;ポリアクリロニトリル;ポリカーボネート;ポリスチレン;アイオノマー;等から選択される一種または二種以上を挙げることができる。
これらの中でも、延伸性、透明性が良好な点から、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドが好ましい。
熱可塑性樹脂により形成された基材フィルムは、無延伸フィルムであっても、延伸フィルムであってもよい。
基材フィルムの片面または両面には、後述の無機物層や、その他の層が設けられていてもよい。また、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層との接着性を高めるために、例えば、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、プライマーコート処理等の表面活性化処理が行われていてもよい。
基材フィルムの厚さは、通常1〜200μm、好ましくは5〜150μmである。
塗布の具体的方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。例えば、エアーナイフコーター、キスロールコーター、メタリングバーコーター、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、ディップコーター、ダイコーター等の公知の塗工機を用いて塗工する方法が挙げられる。
塗布後の乾燥の具体的方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。例えば、アーチドライヤー、ストレートバスドライヤー、タワードライヤー、ドラムドライヤー、フローティングドライヤー等の公知の乾燥機を用いて乾燥する方法が挙げられる。
乾燥温度は、基材フィルムの耐熱性などにより異なるが、通常50〜200℃、好ましくは70〜150℃、より好ましくは100〜130℃である。乾燥時間は、通常5秒〜10分、好ましくは5秒〜3分、より好ましくは5秒〜1分である。
析出物含有液の塗布量ないしポリ塩化ビニリデン系樹脂層101の厚みは、特に限定されず、所望のバリア性などに基づき適宜調整すればよい。バリア性、透明性、取扱い性等のバランスの観点からは、最終的な(乾燥後の)ポリ塩化ビニリデン系樹脂層101の厚みは、好ましくは0.05〜20μm、より好ましくは0.1〜15μm、さらに好ましくは0.3〜10μm、特に好ましくは0.5〜5μm、とりわけ好ましくは0.5〜3μmである。
(エージング処理)
塗布工程後に、さらにエージング処理を行ってもよい。エージング処理により、塗布後のポリ塩化ビニリデン系樹脂の結晶化度が向上し、バリア性能が一層高まると考えられる。
例えば、塗布工程で得られた乾燥後のフィルムを、常温で静置してエージング処理を行うことも可能であるが、好ましくはオーブン等によってエージング処理を行う。
処理時間の短縮と加熱によるフィルムの毀損防止の観点から、エージング処理の温度は、フィルム基材の耐熱性や融点を鑑みて設定すればよい。例えば延伸ポリプロピレンの場合、好ましくは30〜80℃、より好ましくは35〜60℃、さらに好ましくは35〜50℃である。
エージング処理の時間は温度条件によっても異なるが、好ましくは6〜168時間、より好ましくは12〜120時間、さらに好ましくは24〜96時間、特に好ましくは48〜72時間である。
(層構成のバリエーション)
ここまで、主として、基材フィルム層103の少なくとも片面に、析出物含有液を塗布してポリ塩化ビニリデン系樹脂層101を設けた、「2層構成」のバリア性フィルムの製造方法を説明した。一方、本実施形態において、バリア性フィルムは、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層101および基材フィルム層103以外の層を備えていてもよい。
・無機物層を備える態様
図2は、バリア性フィルム100において、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層101と基材フィルム層103との間に、無機物層105がさらに積層された態様を模式的に表した図である。
無機物層105により、例えば、良好な耐ブロッキング性を維持しながら、酸素バリア性や水蒸気バリア性等のバリア性能をさらに向上させることができる。
無機物層105を構成する無機物としては、例えば、バリア性を有する薄膜を形成できる金属、金属酸化物等が挙げられる。具体的には、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の周期表2A族元素;チタン、ジルコニウム、ルテニウム、ハフニウム、タンタル等の周期表遷移元素;亜鉛等の周期表2B族元素;アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム等の周期表3A族元素;ケイ素、ゲルマニウム、錫等の周期表4A族元素;セレン、テルル等の周期表6A族元素等の単体または酸化物等から選択される一種または二種以上を挙げることができる(以上では、周期表の族名は旧CAS式で示している)。
上記無機物の中でも、バリア性、コスト等のバランスに優れていることから、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、およびアルミニウムからなる群から選択される一種または二種以上の無機物が好ましい。
酸化ケイ素には、二酸化ケイ素の他、一酸化ケイ素、亜酸化ケイ素が含有されていてもよい。
無機物層105は、単層の無機物層から構成されていてもよいし、複数の無機物層から構成されていてもよい。また、無機物層105が複数の無機物層から構成されている場合には同一種類の無機物層から構成されていてもよいし、異なった種類の無機物層から構成されていてもよい。
無機物層105の厚さは、バリア性、密着性、取扱い性等のバランスの観点から、好ましくは1〜500nm、より好ましくは2〜300nm、さらに好ましくは5〜150nmである。無機物層105の厚さは、透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡による観察画像により求めることができる。
無機物層105の形成方法は特に限定されない。例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法(CVD法)等の真空プロセスや、ゾルゲルプロセス等により、基材フィルム層103の片面または両面に無機物層105を形成することができる。
無機物層105が設けられた基材フィルム層103の、無機物層105の表面に対して、上述の(塗布工程)のようにして析出物含有液を塗布するなどして、バリア性フィルムを製造することができる。
・2層以上のバリア性樹脂層(ポリ塩化ビニリデン系樹脂含有層)を備える態様
図1で説明したような態様、または、図2で説明したような無機物層を備える態様において、さらに、追加のバリア性樹脂層(具体的には、追加のポリ塩化ビニリデン系樹脂含有層)が設けられてもよい。すなわち、バリア性フィルムは、基材層−無機物層−ポリ塩化ビニリデン系樹脂含有層−追加のポリ塩化ビニリデン系樹脂含有層、の順に積層された4層構成などであってもよい。
追加のポリ塩化ビニリデン系樹脂含有層は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の微粒子を含むラテックスにより形成された層であることが好ましい。この層は、例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の微粒子を含むラテックスを塗布し、乾燥させることにより設けることができる。
・接着剤層を備える態様
層間剥離強度を向上させる目的などのため、基材フィルム層とポリ塩化ビニリデン系樹脂含有層との間に接着剤層を設けてもよい。
接着剤層は、ポリウレタン系接着剤層であることが好ましい。ポリウレタン系接着剤層は、例えば、ポリエステルポリオールと多価イソシアネート等の硬化剤から形成されることが好ましい。
ポリエステルポリオールは、多価カルボン酸とポリオールとの反応により得られるポリエステルである。原料として用いられるポリオールは、分子内に少なくとも2つ以上の水酸基を有する化合物であって、例えば、低分子量ポリオール、高分子量ポリオールが挙げられる。
低分子量ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、アルカン(C7〜C22)ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、アルカン−1,2−ジオール(C17〜C20)、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、キシレングリコール、ビスヒドロキシエチレンテレフタレート等の低分子量ジオール;グリセリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノール、およびその他の脂肪族トリオール(C8〜C24)等の低分子量トリオール;テトラメチロールメタン、D−ソルビトール、キシリトール、D−マンニトール、D−マンニット等の水酸基を4個以上有する低分子量ポリオール等が挙げられる。
高分子量ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリオール、天然油ポリオール、シリコンポリオール、フッ素ポリオール、ポリオレフィンポリオール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、上記した低分子量ポリオールの1種または2種以上、あるいは高分子量ポリオールの1種または2種以上と、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバチン酸、その他の脂肪族ジカルボン酸(C11〜C13)、水添ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ダイマー酸、ヘット酸等のカルボン酸、および、これらのカルボン酸などから誘導される酸無水物;無水シュウ酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水2−アルキル(C12〜C18)コハク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水トリメリット酸、さらには、これらのカルボン酸等から誘導される酸ハライド;シュウ酸ジクロライド、アジピン酸ジクロライド、セバチン酸ジクロライド等と、の反応によって得られるポリエステルポリオール等が挙げられる。
ポリウレタン系接着剤層を形成するための硬化剤である多価イソシアネートは、好ましくは、分子内に少なくとも2つ以上のイソシアネート基を有する化合物である。具体的には、例えば、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)もしくはその混合物、4,4'−トルイジンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;トリフェニルメタン−4,4',4''−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン等の芳香族トリイソシアネート;4,4'−ジフェニルメタン−2,2',5,5'−テトライソシアネート等の芳香族テトライソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネート(XDI)もしくはその混合物、ω,ω'−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−または1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン(TMXDI)もしくはその混合物等の芳香脂肪族ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアネートメチルベンゼン等の芳香脂肪族トリイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(H12MDI)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)もしくはその混合物等の脂環族ジイソシアネート;1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアネートシクロヘキサン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、3−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)−ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ(2.2.1)ヘプタン等の脂環族トリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等の脂肪族ジイソシアネート;リジンエステルトリイソシアネート、1,4,8−トリイソシアネートオクタン、1,6,11−トリイソシアネートウンデカン、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアネートヘキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアネート−5−イソシアネートメチルオクタン等の脂肪族トリイソシアネート等が挙げられる。
これらポリイソシアネートは、単独で使用してもよく、また2種以上併用してもよい。好ましくは、芳香族、芳香脂肪族、脂環族及び脂肪族のジイソシアネートが挙げられる。
接着剤層を形成する接着剤として市販品を用いてもよい。例えば、三井化学社製の「タケラック」シリーズと「タケネート」シリーズとの混合物を用いることができる。
・熱融着層を備える態様
ヒートシール性を付与するために、バリア性フィルムの少なくとも片面に熱融着層が設けられてもよい。
熱融着層は、基本的には公知の素材を適宜適用して設けることができる。例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1等のα−オレフィンの単独重合体若しくは共重合体、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(所謂LLDPE)、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレンランダム共重合体、低結晶性あるいは非晶性のエチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・ブテン−1ランダム共重合体、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体等から選択される一種または二種以上のポリオレフィンを含む樹脂組成物により形成される層、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)を含む樹脂組成物により形成される層、EVAおよびポリオレフィンを含む樹脂組成物により形成される層などが挙げられる。
・その他の層
バリア性フィルムには、例えば、滑性層、帯電防止層等の種々のコーティング層やラミネート層が設けられていてもよい。
(用途、バリア性能)
本実施形態のバリア性フィルム(特定の製法により得られたバリア性フィルム)は、例えば、バリア性能が要求される包装用フィルムとして用いることができる。具体的には、食品、医薬品、日常雑貨等を包装するための包装用フィルム;真空断熱パネル用フィルム;エレクトロルミネセンス素子、太陽電池等を封止するための封止用フィルム;等として好適に使用することができる。
また、本実施形態のバリア性フィルムは、バリア性包装体を構成するバリア性フィルムとして好適に用いることもできる。バリア性包装体は、例えば、内容物を充填することを目的として使用される本実施形態のバリア性フィルムにより構成されたバリア性包装袋自体、または、その包装袋に内容物を充填したものである。また、バリア性包装袋は用途に応じその一部にバリア性フィルムを使用してもよいし、バリア性包装袋全体にバリア性フィルムを使用してもよい。
本実施形態のバリア性フィルムは、水蒸気バリア性に優れる。具体的には、バリア性フィルム100において、温度40℃、湿度90%RHの条件で測定される水蒸気透過度は、好ましくは10g/m・day以下、より好ましくは5g/m・day以下、特に好ましくは3g/m・day以下である。水蒸気透過度は、後述の実施例に記載のように、バリア性フィルムを製袋し、その中に塩化カルシウムを入れてヒートシールし、温度40℃、湿度90%RHの環境下に保管することで求めることができる(保管前後での質量変化と、袋の内表面積より算出する)。
水蒸気透過度は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層の厚みの調整、無機物層の付加や厚みの調整、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層の結晶化度の制御などにより適宜調整することができる。
本実施形態のバリア性フィルムは、好ましくは、酸素バリア性に優れる。具体的には、JIS K 7126−2:2006に準拠し、温度20℃、湿度90%RHの条件で測定される酸素透過度は、好ましくは2.0ml/m・day・MPa以下、より好ましくは1.5ml/m・day・MPa以下、さらに好ましくは1.0ml/m・day・MPa以下、特に好ましくは0.5ml/m・day・MPa以下である。
(バリア性フィルム中のポリ塩化ビニリデン系樹脂の結晶性について)
前述のように、本実施形態では、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の少なくとも一部が析出した析出物含有液を塗布することで、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の一部は結晶状態にあると考えられる。
種々の知見によれば、この「結晶状態」を調べる上では、赤外分光分析(IR)が有用である。特に、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層101の表面を、全反射測定法(Attenuated Total Reflection法、ATR法)で測定して、そのスペクトルを解析することが有用である。
具体的には、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層101の表面をATR法で測定して得られた吸収スペクトルのベースラインを基準としたときの、1070cm−1の近傍の波数における吸収ピーク高さ(極大値)をA(1070)とし、1046cm−1の近傍の波数における吸収ピーク高さ(極大値)をA(1046)としたとき、A(1046)/A(1070)で表されるピーク比(単に「ピーク比」とも記載する)が、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層101の結晶化度の指標となる。
赤外線スペクトルにおいて、A(1070)は非晶領域を示す値であり、非晶領域が大きいほどその値は大きくなる。一方、A(1046)は結晶領域を示す値であり、結晶領域が大きいほどその値は大きくなる。したがって、ピーク比が大きいほど結晶化度が高く、小さければ結晶化度は低い。
このピーク比は、2.10以上であることが好ましい。ピーク比が2.10以上であることは、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の結晶化度が十二分に大きいことに対応する。このことにより、バリア性フィルム100の水蒸気バリア性を良好なものとすることができる。ピーク比は、より好ましくは2.20以上、さらに好ましくは2.30以上である。ピーク比の上限は特に限定されないが、例えば8.0以下、または6.0以下であることが好ましい。
ピーク比は、例えば、バリア性フィルム100から1cm×3cmの測定用サンプルを切り出し、その表面(ポリ塩化ビニリデン系樹脂層101)の赤外線吸収スペクトルをATR法により得ることにより求めることができる。
赤外線スペクトルの測定(ATR法)は、例えば、日本分光社製FT−IR350装置を用い、KRS−5(ThalliumBromide−Iodide)結晶を装着して、入射角45°、室温、分解能4cm−1、積算回数150回の条件で行うことができる。
吸収スペクトルにおける、1060cm−1近傍での吸光度の極小点と、1010cm−1での吸光度の点とを直線で結ぶ。この直線をA(1046)の値を求めるためのベースラインLとする。そして、1046cm−1の近傍の波数における吸収の極大点から、真下に直線を引き、ベースラインに交わるまでの長さをAとする。
また、吸収スペクトルにおける、1080cm−1近傍での吸光度の極小点と、1060cm−1近傍での吸光度の極小点とを直線で結ぶ。この直線をA(1070)の値を求めるためのベースラインLとする。そして、1070cm−1の近傍の波数における吸収の極大点から、真下に直線を引き、ベースラインに交わるまでの長さをBとする。
そして、A/Bの値を、ピーク比とすることができる。
参考のため、図3に、本実施形態のバリア性フィルムをATR法で測定して赤外線スペクトルのチャートの概形と、それの読み方(ベースラインの引き方、AおよびBの長さ)について補足している。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
本発明の実施態様を、実施例および比較例に基づき詳細に説明する。本発明は実施例に限定されるものではない。
<測定・評価方法>
まず、実施例および比較例における測定・評価方法を説明する。
(コート液の吸光度の測定)
日本分光社製の分光光度計「V−670」を用い、固定波長測定(波長660nm、測光モードAbs、レスポンスMedium)をオートゼロ実施後に行った。セルは、SANSYO社製ガラス2面透明セル(光路長10mm×幅10mm×高さ45mm、板厚1.25mm)を使用した。
(ピーク比(A(1046)/A(1070))の測定)
実施例・比較例で得られたバリア性フィルムから1cm×3cmの測定用サンプルを切り出し、その表面(ポリ塩化ビニリデン系樹脂層)の赤外線吸収スペクトルを、赤外線全反射測定(ATR法)により得ることにより、ピーク比(A(1046)/A(1070))を求めた。
赤外線スペクトルの測定(赤外線全反射測定:ATR法)は日本分光社製FT−IR350装置を用い、KRS−5(ThalliumBromide−Iodide)結晶を装着して、入射角45度、室温、分解能4cm−1、積算回数150回の条件で行った。
(水蒸気透過度の測定)
作製したフィルムを、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層側を内表面側にして、内表面積が0.01mになるように製袋した。得られた袋内に、内容物として塩化カルシウムを10g入れ、袋の入り口をヒートシールした。
次いで、得られた袋を温度40℃、湿度90%RHの環境下に72時間(3日間)保管した。
保管前後の質量差(つまり吸湿量)、袋の内表面積および時間から、水蒸気透過度を算出した(単位:g/(m・d))。
<樹脂溶液の作製>
(A液の作製)
旭化成社製ポリ塩化ビニリデン樹脂(サラン(商標)レジンR204)を、50℃に加温したテトラヒドロフラン中で溶解した。その後、トルエンを加えた。これにより、テトラヒドロフラン:トルエン=1:2(質量比)を溶媒とする、5質量%ポリ塩化ビニリデン溶液を作製した。この溶液をA液とする。
(B液の作製)
旭化成社製ポリ塩化ビニリデン樹脂(サラン(商標)レジンR204)を、50℃に加温したテトラヒドロフラン中で溶解した。その後、トルエンを加えた。これにより、テトラヒドロフラン:トルエン=2:1(質量比)を溶媒とする、5質量%ポリ塩化ビニリデン溶液を作製した。この溶液をB液とする。
<樹脂の析出および塗布>
全ての実施例および比較例においては、コート液の塗布直前に、そのコート液の吸光度を測定した。
また、A液とB液を混合して用いる場合は、各液を作製した後に速やかに混合して、常温で放置した。
[実施例1]
基材フィルムとして、厚み12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(ユニチカ社製、商品名エンプレットPET#12)を準備した。
これのコロナ処理面に、コート液として作製後に常温で168時間放置してポリ塩化ビニリデン樹脂の少なくとも一部を析出させたA液を、メイヤーバーで塗布した。その後、熱風ドライヤーを用いて、100℃で30秒間乾燥した。これにより、塗布量1.2g/m(固形分)のポリ塩化ビニリデン積層フィルムを得た。その後、40℃のオーブン中で3日間エージングした。
以上のようにして得られたサンプルのIRピーク比と水蒸気透過度を測定した。
[実施例2]
コート液として、A液とB液を混合(A液:B液=75:25(質量比))し、常温で168時間放置してポリ塩化ビニリデン樹脂の少なくとも一部を析出させた液を使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。そして、IRピーク比と水蒸気透過度を測定した。
[実施例3]
A液とB液を混合(A液:B液=50:50(質量比))し、常温で168時間放置してポリ塩化ビニリデン樹脂の少なくとも一部を析出させたコート液を使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。そして、IRピーク比と水蒸気透過度を測定した。
[実施例4]
A液を、作製後常温で24時間放置してポリ塩化ビニリデン樹脂の少なくとも一部を析出させたコート液を使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。そして、IRピーク比と水蒸気透過度を測定した。
[比較例1]
作製後、常温で168時間放置したB液100%をコート液として使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。そして、IRピーク比と水蒸気透過度を測定した。
[比較例2]
作製直後のA液100%をコート液として使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。そして、IRピーク比と水蒸気透過度を測定した。
[比較例3]
A液とB液を混合(A液:B液=75:25(質量比))した直後の液をコート液として使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。そして、IRピーク比と水蒸気透過度を測定した。
[比較例4]
A液とB液を混合(A液:B液=50:50(質量比))した直後の液を使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。そして、IRピーク比と水蒸気透過度を測定した。
[比較例5]
A液とB液を混合(A液:B液=50:50(質量比))して24時間放置した液を使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。そして、IRピーク比と水蒸気透過度を測定した。
各実施例および比較例の結果などをまとめて表1に示す。また、参考までに、図4に、全ての実施例および比較例における、コート液の吸光度(波長660nm)と水蒸気透過度との関係をプロットしたものを示す。
Figure 2020157245
実施例1〜4のバリア性フィルムの水蒸気透過度は6.5g/m・day以下であり、水蒸気バリア性に優れていた。これに対し、比較例1〜5では水蒸気透過度は実施例1〜4に比べて大きく、バリア性は明らかに劣っていた。
実施例と比較例の対比より、ポリ塩化ビニリデン系樹脂の少なくとも一部が析出したコート液を塗布してポリ塩化ビニリデン系樹脂層を形成することが、水蒸気バリア性の向上に重要なことが理解される。
また、図4より、コート液の吸光度(波長660nm)が十分に大きいコート液(つまり、ポリ塩化ビニリデン系樹脂が析出したコート液)を用いてポリ塩化ビニリデン系樹脂層を形成することで、水蒸気バリア性が良好なバリア性フィルムを得られたことが読み取れる。
さらに、IRピーク比が2.1以上であると水蒸気透過度は小さく、IRピーク比が2.1未満であると水蒸気透過度は大きかった。IRピーク比が、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層の結晶化度(ひいては水蒸気バリア性)に関係していることが読み取れる。
[実施例5]
実施例1において、コート液として使用するA液に、イソシアネート系接着剤タケネートA−50(三井化学社製)を、ポリ塩化ビニリデンの樹脂分に対して3質量%添加した以外は、同様にしてバリア性フィルムを作製した。
このフィルムの水蒸気透過度は、実施例1とほぼ同等であった。すなわち、水蒸気バリア性が良好なバリア性フィルムを得ることができた。
[実施例6]
実施例1において、基材フィルムのコロナ処理面に、ポリウレタン系接着材としてタケラックA−310(三井化学社製)とタケネートA−3(三井化学社製)を5:1(質量比)で配合し、酢酸エチルで希釈した接着材をメイヤーバーで塗布後、熱風ドライヤーを用いて70℃30秒間乾燥して厚み0.1μの接着層を形成した。その後は、同様にしてA液を接着層面に塗布してバリア性フィルムを作製した。
このフィルムの水蒸気透過度は、実施例1とほぼ同等であった。すなわち、水蒸気バリア性が良好なバリア性フィルムを得ることができた。
100 バリア性フィルム
101 ポリ塩化ビニリデン系樹脂層
103 基材フィルム層
105 無機物層

Claims (8)

  1. 少なくとも基材フィルム層とポリ塩化ビニリデン系樹脂層とを備えるバリア性フィルムの製造方法であって、
    ポリ塩化ビニリデン系樹脂を有機溶媒に溶解して樹脂溶液とする溶解工程と、
    前記樹脂溶液を経時させて、前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂の少なくとも一部が析出した析出物含有液を得る析出工程と、
    基材フィルム上に前記析出物含有液を塗布し、有機溶媒を乾燥させることにより、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層を形成する塗布工程と、
    を含む、バリア性フィルムの製造方法。
  2. 請求項1に記載のバリア性フィルムの製造方法であって、
    分光光度計を用いて光路長1cmで測定される、波長660nmにおける前記析出物含有液の吸光度は0.5以上である、バリア性フィルムの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載のバリア性フィルムの製造方法であって、
    前記溶解工程においては、(i)前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂を、良溶媒と貧溶媒の混合物からなる有機溶媒に溶解するか、または、(ii)前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂を、良溶媒で溶解した後に、貧溶媒を添加する、バリア性フィルムの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のバリア性フィルムの製造方法であって、
    前記基材フィルムは、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムおよびアルミニウムからなる群から選択される一種または二種以上を含む無機物層を備え、
    前記塗布工程では、前記析出物含有液は、前記無機物層上に塗布される、バリア性フィルムの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のバリア性フィルムの製造方法であって、
    前記基材フィルム層と前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂層との間にポリウレタン系接着剤層が形成される、バリア性フィルムの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のバリア性フィルムの製造方法であって、
    前記ポリ塩化ビニリデン系樹脂層が、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、およびアルキッド系樹脂からなる群から選択される一種または二種以上の接着性成分を含む、バリア性フィルムの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のバリア性フィルムの製造方法により得られたバリア性フィルム。
  8. 請求項7のバリア性フィルムを備えるバリア性包装体。
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