JP2020156401A - ターメロノールbの揮発を抑制する方法 - Google Patents

ターメロノールbの揮発を抑制する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ターメロノールBを含む低水分組成物では、製造時の乾燥工程において、或いは、保存中に、ターメロノールBが揮発により低減するという課題がある。【解決手段】上記課題の解決手段として本発明は、ターメロノールBを含む低水分組成物においてターメロノールBの揮発を抑制する方法であって、水中にターメロノールBと単糖類及び二糖類から選択される1以上の糖類とを含む水溶液を乾燥して、ターメロノールBを含む低水分組成物を調製することを含む方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、ターメロノールBを含む食品などの低水分組成物の製造時又は保存時におけるターメロノールBの揮発を抑制する方法に関する。
ウコン(Curcuma longa)は東南アジアを中心に、世界中の熱帯・亜熱帯地域で栽培されるショウガ科ウコン属の植物である。独特な香気と風味を有することから香辛料として、また生薬として古くから用いられている。最近では、根茎に含まれるクルクミンに抗炎症、抗腫瘍、肝機能改善、悪酔いの防止等のさまざまな効果があることが報告され、ウコンは、健康食品としても注目されている。
今日、ウコンの有用性に着目し、ウコン成分を配合した様々な飲食品が開発されており、中でも、ウコン成分を配合した酸性飲料はウコン独特の土臭さや苦味が抑えられ、飲みやすく、人気が高い。
ウコンには、多数のセスキテルペン化合物が含まれており、ウコン由来のセスキテルペン化合物として、ターメロノールA(Turmeronol A)、ターメロノールB(Turmeronol B)等の多数のビサボラン化合物が知られている(非特許文献1)。ウコンには、これらのほかに、デヒドロジンゲロン、1−(4−ヒドロキシベンジリデン)アセトンも含まれる。
一方、特許文献1では、食品又は香粧品中でのL−メントール等の香気成分の昇華又は揮発を抑制する方法として、該香気成分の昇華及び/又は揮散温度よりも高い沸点を有する油脂又は溶媒と、該香気成分等とを混合及び/又は溶解する工程、および得られた混合物を食品又は香粧品中に包含させる工程、を含む方法が記載されている。特許文献2では、酵素処理した酵母から可溶性菌体内成分を除去した菌体残さからなる酵母細胞壁画分等からなることを特徴とする、揮発又は昇華性物質の揮発又は昇華防止剤が記載されている。特許文献3では、トレハロースを含有せしめることを特徴とする香料又は香気成分の揮散防止方法が記載されている。
特開平11−50084号公報 特開2003−95987号公報 特開2004−105191号公報
S.Li et al.,Pharmaceutical Crops,2011,2,28−54
本発明者らは、ターメロノールBを含む低水分組成物の製造時の乾燥工程或いは保存中に、ターメロノールBが揮発し含有量が低減するという課題を新たに見出した。
そこで本発明は、ターメロノールBを含む低水分組成物において、該組成物の製造時の乾燥工程及び/又は該組成物の保存中での、ターメロノールBの揮発を抑制する方法を提供する。
本明細書では、上記課題を解決するための手段として以下の発明を開示する。
(1)ターメロノールBを含む低水分組成物においてターメロノールBの揮発を抑制する方法であって、
水中にターメロノールBと単糖類及び二糖類から選択される1以上の糖類とを含む水溶液を乾燥して、ターメロノールBを含む低水分組成物を調製することを含む方法。
(2)単糖類がグルコース、エリスリトール及びソルビトールから選択される1以上であり、二糖類がスクロース、麦芽糖及びマルチトールから選択される1以上である、(1)に記載の方法。
(3)低水分組成物が、1回の摂取量当たり、20μg以上のターメロノールBを含む、(1)又は(2)に記載の方法。
本発明の方法によれば、ターメロノールBを含む低水分組成物の製造時の乾燥工程、及び/又は、ターメロノールBを含む低水分組成物の保存中における、ターメロノールBの揮発を抑制することができる。
図1Aは、試薬として市販されているTAをGC−MSで分析したときのガスクロマトグラムである。TAのピークを矢印で示す。 図1Bは、図1Aに示すガスクロマトグラム中のTAのピークのマススペクトルを示す。 図2Aは、試薬として市販されているTBをGC−MSで分析したときのガスクロマトグラムである。TBのピークを矢印で示す。 図2Bは、図2Aに示すガスクロマトグラム中のTBのピークのマススペクトルを示す。 図3Aは、市販のウコン抽出物を含有する顆粒1を、空気を気相とするガラス製サンプルボトル中に封入し、50℃で7日間保存後のボトル内の気相中の揮発成分をGC−MSで分析したときのガスクロマトグラムである。TBのピークを矢印で示す。 図3Bは、図3Aに示すガスクロマトグラム中のTBのピークのマススペクトルを示す。
<有効成分>
ターメロノールA及びターメロノールBは、それぞれ、以下の平面構造を有する化合物である。
Figure 2020156401
Figure 2020156401
なお、ウコン抽出物から分離される天然物において、ターメロノールA及びターメロノールBは、2−メチル−2−ヘプテン−4−オンの部分構造における6位炭素の立体配置がS体であることが公知である。しかし、本発明においてターメロノールA及びターメロノールBは上記の平面構造を有していればよく、前記立体配置がS体であってもよいし、R体であってもよいし、S体とR体との混合物であってもよい。
本発明において、ターメロノールBは、好ましくは、ウコン抽出物に由来するターメロノールBである。ここで、ウコン抽出物に由来するターメロノールBは、ウコン抽出物から分離されたターメロノールBであってもよいし、ウコン抽出物中の成分として存在するターメロノールBであってもよい。ターメロノールBは、ターメロノールAと共存するものであってもよく、ターメロノールBとターメロノールAとを含むウコン抽出物の形態であってもよい。
ここでウコン抽出物とは、ショウガ科ウコン属の植物に由来する植物原料の抽出溶媒による抽出物(ウコンエキス)をいう。ウコン抽出物は、抽出溶媒による抽出により得られた溶媒抽出物に限らず、溶媒抽出物を更に、カラムクロマトグラフィー等で分画精製したものをも包含する。本発明で用いるウコン抽出物は、抽出操作(分画精製を行う場合は分画精製操作も含む)の完了した抽出液、抽出液から溶媒を部分的に除去した濃縮物、或いは、抽出液から溶媒を除去した乾燥物の形態であることができる。抽出物からの溶媒の除去は、加熱及び/又は減圧等により溶媒を揮発することにより行うことができる。これらの加熱、減圧の方法は特に限定されず、例えば従来公知の方法を使用することができる。
前記植物原料としては、ショウガ科ウコン属の植物であるCurcuma longa(ウコン)、Curcuma aromatica、Curcuma zedoaria、Curcuma phaeocaulis、Curcuma kwangsiensis、Curcuma wenyujin、及び/又は、Curcuma xanthorrhizaの根茎等が挙げられ、特に、Curcuma longaの根茎等が好適である。根茎は土中から採取したものを使用してよく、根茎の適当な部位を原型のまま、あるいは適当な寸法又は形状にカットしたもの、あるいは粉砕物の形態にしたものを使用することができる。これらの植物原料は適宜乾燥されたものであってよい。
抽出溶媒としては、水及び親水性有機溶媒からなる群から選択される少なくとも1種、ヘキサン等の液体溶媒、水蒸気、超臨界流体等が例示できる。
水及び親水性有機溶媒からなる群から選択される少なくとも1種の抽出溶媒としては、水、親水性有機溶媒、水と親水性有機溶媒の混合溶媒のいずれであってもよい。親水性有機溶媒は複数種の親水性有機溶媒の混合溶媒であってもよい。「水」とは熱水も包含する。熱水としては例えば95℃以上の熱水が使用できる。親水性有機溶媒としては少なくとも1種のアルコール(複数種のアルコールの混合溶媒であってもよい)が挙げられ、アルコールとしては、特に限定されないが、エタノールが好ましい。抽出溶媒としてアルコールと水との混合溶媒を用いる場合の混合比は特に限定されないが、例えば重量比で10:90〜90:10の範囲が好ましく、20:80〜50:50の範囲がより好ましい。
水蒸気を用いる抽出は水蒸気蒸留とも呼ばれる。
超臨界流体としては超臨界二酸化炭素が好ましい。
ウコンからターメロノールBを効率的に抽出する観点からは、抽出溶媒として、エタノール、ヘキサン又は超臨界流体を用いることが好ましい。
抽出溶媒を用いたウコン抽出物の調製方法は特に限定されない。
<低水分組成物>
低水分組成物とは、例えば、全重量あたりの水分量が10重量%以下、典型的には7重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、またはそれ以下の組成物であることができる。低水分組成物の水分量の下限値は特に限定されないが、全重量あたり3重量%以上であることができる。水分量の測定は、公知の方法を用いて測定することができる。例えば、常圧加熱乾燥法を用いたのちに乾燥助剤法(105℃で16時間)にて測定することができる。
また、低水分組成物は、水分活性(Aw)が0.7以下、典型的には0.7以下、0.6以下、0.5以下、0.4以下、またはそれ以下であることができる。水分活性の値は、組成物中に含まれる、糖質や塩等の量を調整することによって調節することができる。水分活性の測定は公知の水分活性測定装置を用いて測定することができ、例えば、ノバシーナ社製の水分活性測定装置を用いて測定することができる。
本発明における低水分組成物の形態は特に限定されず、顆粒剤、丸剤、錠剤、粉末剤、チュアブル錠等の形態とすることができるが、好ましくは、水を飲まずに摂取することができる顆粒剤やチュアブル錠、あるいは粉末飲料の形態である。
本発明における低水分組成物は、水中にターメロノールBと所定の糖類とを含む水溶液を乾燥すること以外は、一般的に用いられる手法を用いて製造することができる。
本発明における低水分組成物中でのターメロノールBの含有量は特に限定されないが、例えば、1回の摂取量当たり、20μg以上のターメロノールBを含むことができる。本発明における低水分組成物がターメロノールAを更に含む場合、例えば、1回の摂取量当たり、80μg以上のターメロノールAを含むことができる。
ターメロノールA及びターメロノールBの定量方法は特に限定されないが、例えばLC/MS分析により行うことができる。
本発明において「1回の摂取量」とは、低水分組成物が一度に摂取される量、あるいは短い時間間隔(例えば10分以下、好ましくは5分以下の時間)をおいて連続的に複数回で摂取される総量を意味する。低水分組成物の1回の摂取量は、例えば0.1g〜500g(典型的には50g、100g、150g、200g、250g、300g、350g、400g、450g又は500g)であることができる。
本発明における低水分組成物は、ターメロノールB及び所定の糖類以外に他の成分を更に含んでいてもよい。
「他の成分」としては、ウコン色素、甘味料、増粘剤、香料、酸化防止剤、ビタミン類等が挙げられる。
ウコン色素は、ウコンの根茎部分より、温時エタノールで、熱時油脂若しくはプロピレングリコールで、又は室温時〜熱時ヘキサン若しくはアセトンで抽出して得られるものであり、このようにして得られたウコン色素は主にクルクミンを含む。低水分組成物におけるウコン色素の量は一回の経口摂取量当たり、クルクミンが3〜50mg、より好ましくは5〜40mg、特に好ましくは6〜30mgとなる量のウコン色素が配合されるのがよい。
甘味料としては、果糖、ブドウ糖、液糖等の糖類、はちみつ、スクラロース、アセスルファムカリウム、ソーマチン、アスパルテーム等の高甘味度甘味料が挙げられる。
増粘剤としては、ジェランガム、キサンタンガム、ペクチン、グアーガム等の増粘多糖類が挙げられる。
酸化防止剤としては、ビタミンC、酵素処理ルチン、トコフェロール(ビタミンE)、カテキン等が挙げられる。
ビタミン類としては、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンE、ナイアシン、イノシトール等が挙げられる。
甘味料、増粘剤、香料、酸化防止剤、ビタミン類等は、当業者が食品等の経口摂取される組成物に通常採用する範囲内の量で適宜配合することができる。
<糖類>
本発明で用いる糖類は、単糖類及び二糖類から選択される1以上の糖類である。ここで糖類には、糖だけでなく糖アルコールも含まれる。単糖類としては、グルコース、エリスリトール及びソルビトールから選択される1以上が好ましい。二糖類としては、スクロース、麦芽糖及びマルチトールから選択される1以上が好ましい。
低水分組成物において、ターメロノールBと、単糖類及び二糖類から選択される1以上の糖類との配合比は特に限定されず、ターメロノールBの揮発を抑制できるように適宜調節し得る。100重量部のターメロノールBに対して前記糖類は例えば10重量部以上、好ましくは100重量部以上であってよい。
<ターメロノールBの揮発の抑制>
本発明者らは驚くべきことに、水中にターメロノールBを含む水溶液を乾燥して低水分組成物を調製すると、ターメロノールBが乾燥時、及び/又は、低水分組成物の保存中に揮発するという問題があるのに対して、ターメロノールBを含む水溶液に更に前記糖類を含ませて乾燥を行い、低水分組成物を調製すると、乾燥時、及び/又は、低水分組成物の保存中でのターメロノールBの揮発が抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明では、水中にターメロノールBと単糖類及び二糖類から選択される1以上の糖類とを含む水溶液を形成してから、該水溶液を乾燥させる工程が必要である。水溶液を経由せずに、ターメロノールBと前記糖類とを乾燥状態で混合した混合物を乾燥させる場合は、ターメロノールBの揮発を抑制する効果は小さいのに対し、水溶液を乾燥させる本発明の方法によれば、乾燥中及び保存中のターメロノールBの揮発を抑制することができる。
ターメロノールBと前記糖類とを含む水溶液を乾燥する方法は特に限定されないが、例えば、ターメロノールBと前記糖類とを適量の水と共に混合し、噴霧乾燥、凍結乾燥、流動層乾燥、熱風乾燥等の手段により乾燥する方法が用いられる。ターメロノールBと前記糖類とを含む乾燥物を更に造粒(押出造粒等)、整粒、圧縮成型、打錠等の処理を一又は複数組み合わせて処理してもよい。
<実験1:ターメロノールA及びターメロノールBの揮発の検証>
市販のウコン抽出物を含有する顆粒1、顆粒2及び錠剤をそれぞれ1gずつ容量15mLのガラス製サンプルボトル中に封入した。ボトル内の気相は空気(1〜3回目)又は窒素ガス(4回目)とした。サンプルボトルを50℃の温度下で7日間保存した。保存前及び保存後の顆粒1、顆粒2又は錠剤中のターメロノールA及びターメロノールBを定量した。ターメロノールA及びターメロノールBについて、保存前の顆粒1、顆粒2又は錠剤での含量に対する保存後の顆粒1、顆粒2又は錠剤での含量の割合を残存率として算出した。
顆粒1、顆粒2又は錠剤中でのターメロノールA及びターメロノールBの定量は以下の条件で行った。顆粒1、顆粒2又は錠剤を粉砕して秤量し、50%アセトニトリル水溶液に溶解した。それを0.45μmフィルターでろ過して、得られた液を測定試料として、LC/MS分析に供した。LC/MS分析は以下の条件で行った。
分析装置:Waters社 Acquity UPLC
検出器:QDa
設定質量数:TA、TB:232.9m/z、内部標準(Nバニリルノナンアミド):294.1m/z
流速:0.4mL/分
移動相:LC−MS用MeOH:0.1%ギ酸水溶液(MiliQ使用)=55:45
使用カラム:COSMOS πNAP,Φ3.0mm×150mm,粒子径5μm
カラム温度:40℃
結果を表1に示す。以下の説明ではターメロノールAをTA、ターメロノールBをTBと略記する場合がある。
Figure 2020156401
顆粒1、顆粒2及び錠剤中でのTAは50℃7日間保存後も残存率が86%以上と高く安定であった。
顆粒1、顆粒2及び錠剤中でのTBは空気中で50℃7日間保存した1〜3回目において残存率が低かっただけでなく、窒素ガス中で50℃7日間保存した4回目でも残存率が低かった。このことから50℃保存中でのTBの量の低減は、酸化分解が原因ではないと推測された。
そこで本発明者らは、50℃保存中での顆粒1、顆粒2及び錠剤でのTBの低減の原因が、TBの顆粒1、顆粒2及び錠剤中での分解ではなく、TBの顆粒1、顆粒2及び錠剤からの揮発ではないかと推定し、次の実験を行った。
まず標品として、試薬として市販されているTA及びTBをGC−MSにより分析した。TAのガスクロマトグラムを図1A(TAのピークを矢印で示す)、TAのピークのマススペクトルを図1Bに示す。TBのガスクロマトグラムを図2A(TBのピークを矢印で示す)、TBのピークのマススペクトルを図2Bに示す。
上記の、市販のウコン抽出物を含有する顆粒1を、空気を気相とするガラス製サンプルボトル中に封入し、50℃で7日間保存した。保存後のボトル内の気相中の揮発成分を固相マイクロ抽出(SPME)により抽出しGC−MSにより分析した。前記揮発成分のガスクロマトグラムを図3Aに示す。図1A及び図2Aとの比較から、図3Aにおいて矢印で示すピークがTBに該当し、TAに該当するピークは存在しないと推定された。図3Bは、図3Aにおいて矢印で示すピークのマススペクトルを示す。図3Bから、図3Aにて矢印で示すピークはTBに該当することが裏付けられた。
以上の結果は、ウコン抽出物含有顆粒又は錠剤の高温保存中でのTBの低減は揮発が原因であることを示す。
固相マイクロ抽出(SPME)は以下の条件で行った。
分析装置:Agilent 5975C
SPME:65μm PDMS/DVB
抽出:ヘッドスペース法、5分間、80℃
GC−MSは以下の条件で行った。
分析装置:Agilent 7890A
設定質量数:m/z 40−300 スプリットレス
キャリヤー:1.3mL/分 He
使用カラム:DB−WAX,60m×250μm×0.25μm
カラム温度:40℃→240℃、8min
240℃→250℃、15min
250℃ホールド、10min
<実験2:凍結乾燥時のTBの揮発の抑制1>
ウコン(Curcuma longa)の根茎部分を水抽出し乾燥して得たウコン抽出物を以下の試験に用いた。
ウコン抽出物1gと、TBの揮発を抑制する可能性のある候補物質(具体的な種類及び重量は下記表に記載)とを水100mL中に溶解して水溶液とし、−20℃にて凍結し、凍結後に棚温度50℃で2日間凍結乾燥を行い、凍結乾燥物を得た。
凍結乾燥前の前記水溶液中のTA及びTBの量、並びに、凍結乾燥物全量を100mLの水中に溶解した水溶液中のTA及びTBの量を定量した。TA及びTBのそれぞれについて、凍結乾燥前の量に対する凍結乾燥後の量の割合を残存率として算出した。
定量方法はサンプルを100%アセトニトリル水溶液で2倍希釈後、それを0.45μmフィルターでろ過して、得られた液を測定試料として、LC/MS分析に供した。LC/MS分析は以下の条件で行った。
分析装置:Waters社 Acquity UPLC
検出器:QDa
設定質量数:TA、TB:232.9m/z、内部標準(Nバニリルノナンアミド):294.1m/z
流速:0.4mL/分
移動相:LC−MS用MeOH:0.1%ギ酸水溶液(MiliQ使用)=55:45
使用カラム:COSMOS πNAP,φ3.0mm×150mm,粒子径5μm
カラム温度:40℃
候補物質の種類及び重量、TA及びTBの残存率を次表に示す。
Figure 2020156401
アラビアパウダー26341、トレハロース、エリスリトールを用いたサンプル2、3、7では凍結乾燥後のTBの残存率が85%以上と高く、その他の候補物質を用いたサンプルではTBの残存率は低いことが確認された。
また、TAはウコン抽出物のみを含む水溶液を凍結乾燥したサンプル1でも凍結乾燥後の残存率は高いことから、TAはTBとは異なり揮発性は低いことが確認された。
<実験3:凍結乾燥時のTBの揮発の抑制2>
実験2の結果は、糖類がTBの揮発を防ぐ作用を有する可能性を示唆している。
実験2に記載のウコン抽出物1gと、TBの揮発を抑制する可能性のある糖類(具体的な種類及び重量は下記表に記載)とを水100mL中に溶解して水溶液とし、−20℃にて凍結し、凍結後に棚温度50℃にて2日間凍結乾燥を行い、凍結乾燥物を得た。
実験2と同じ手順で凍結乾燥後のTA及びTBの残存率を求めた。
使用した糖類の種類及び重量ならびにTA及びTBの残存率を次表に示す。サンプル1は糖類を含まないウコン抽出物水溶液の凍結乾燥物である。サンプル11は、凍結乾燥を行わないウコン抽出物である。
Figure 2020156401
ウコン抽出物とエリスリトール、トレハロース、砂糖、ブドウ糖、麦芽糖、マルチトール又はソルビトールとを組み合わせたサンプル2〜8では、凍結乾燥後のTBの残存率が向上し、特に砂糖を用いた場合にTBの残存率が顕著に高かったのに対して、アラビアガムを用いたサンプル9ではこのような効果はなかった。また、ウコン抽出物とアラビアガムとエリスリトールとを組み合わせたサンプル10でのTBの残存率は、ウコン抽出物とエリスリトールとを組み合わせたサンプル2でのTBの残存率と比較して低いことから、エリスリトールによるTBの揮発防止作用がアラビアガムにより弱められたと考えられる。また、実験2と同様に、糖類の有無、種類にかかわらずTAの揮発性は低いことが確認された。
<実験4:凍結乾燥時のTBの揮発の抑制3>
実験2に記載のウコン抽出物1gと、エリスリトール、砂糖又はトレハロース1g、2g又は5gとを水100mL中に溶解して水溶液とし、−20℃にて凍結し、凍結後に棚温度50℃にて2日間凍結乾燥を行い、凍結乾燥物を得た。
実験2と同じ手順で凍結乾燥後のTA及びTBの残存率を求めた。
各サンプルでのTA及びTBの残存率を次表に示す。
Figure 2020156401
エリスリトール、砂糖又はトレハロースのいずれを用いた場合でも、サンプル1(ネガティブコントロール)と比較して凍結乾燥後のTBの残存率が向上し、特に砂糖又はトレハロースを用いた場合にTBの残存率が顕著に高かった。
<実験5:凍結乾燥時のTBの揮発の抑制4>
実験2に記載のウコン抽出物1gと、デキストリン(松谷化学工業株式会社TK16)5g、砂糖5g、又は麦芽糖5gとを水100mL中に溶解して水溶液とし、−20℃にて凍結し、凍結後に棚温度50℃にて2日間凍結乾燥を行い、凍結乾燥物を得た(サンプル2、3、4)。またサンプル2、3、4に対するネガティブコントロールとして、デキストリン、砂糖及び麦芽糖を用いない以外は同じ条件でウコン抽出物水溶液の凍結乾燥物を得た(サンプル1)。
一方、実験2に記載のウコン抽出物1gと、デキストリン(松谷化学工業株式会社TK16)5g、砂糖5g、又は麦芽糖5gとを粉末状態のまま混合し、同様の条件で凍結乾燥を行い、凍結乾燥物を得た(サンプル5、6、7)。
ポジティブコントロールとして、実験2に記載のウコン抽出物1gを水に溶解し、凍結し、解凍して、水溶液を調製した(サンプル8)。
更にサンプル5、6、7に対するネガティブコントロールとして、ウコン抽出物を粉末のままの状態で−20℃にて凍結し、凍結後に棚温度50℃にて2日間凍結乾燥を行い、凍結乾燥物を得た(サンプル9)。
実験2と同じ手順で凍結乾燥後のTA及びTBの残存率を求めた。
各サンプルでのTA及びTBの残存率を次表に示す。
Figure 2020156401
ウコン抽出物と砂糖又は麦芽糖との組み合わせを水溶液とし凍結乾燥したサンプル3、4では、サンプル1(ネガティブコントロール)と比較して、凍結乾燥後のTBの残存率が顕著に向上した。デキストリンを用いたサンプル2では、サンプル1と比較して、TBの残存率が向上したものの、サンプル3、4ほど顕著な向上は無かった。
一方、ウコン抽出物とデキストリン、砂糖又は麦芽糖とを粉末状態で混合し、水溶液を経由せずに凍結乾燥したサンプル5、6、7でのTBの残存率は、サンプル9(ネガティブコントロール)と同等であった。
サンプル3又は4での、砂糖又は麦芽糖によるTBの揮発抑制作用は、TBと砂糖又は麦芽糖とを水溶液中に共存させたときに発現する作用であると考えられる。
<実験6:凍結乾燥時のTBの揮発の抑制5>
ウコン(Curcuma longa)の根茎部分を水抽出し乾燥して得たウコン抽出物を以下の試験に用いた。
このウコン抽出物を用いて以下のサンプル1〜9を調製した。
(サンプル1)
ポジティブコントロールとして、ウコン抽出物1gを100mLの水に溶解し、凍結し、解凍して、水溶液を調製した。
(サンプル2)
ネガティブコントロールとして、水1000mLあたりウコン抽出物30gを添加して水溶液とし、この水溶液を噴霧乾燥(ディスク回転25000rpm、200℃、500mL/40分、60分間)して噴霧乾燥物を得た。この噴霧乾燥物1gを100mLの水に溶解し水溶液を調製した。
(サンプル3)
水1000mLあたりウコン抽出物30g及び麦芽糖150gを添加して水溶液とし、この水溶液を噴霧乾燥(ディスク回転25000rpm、200℃、500mL/40分、60分間)して噴霧乾燥物を得た。この噴霧乾燥物6gを100mLの水に溶解し水溶液を調製した。
(サンプル4)
水1000mLあたりウコン抽出物30g及びデキストリン(松谷化学工業株式会社TK16)150gを添加して水溶液とし、この水溶液を噴霧乾燥(ディスク回転25000rpm、200℃、500mL/40分、60分間)して噴霧乾燥物を得た。この噴霧乾燥物6gを100mLの水に溶解し水溶液を調製した。
(サンプル5)
水1000mLあたりウコン抽出物30g、麦芽糖150g及びデキストリン(松谷化学工業株式会社TK16)150gを添加して水溶液とし、この水溶液を噴霧乾燥(ディスク回転25000rpm、200℃、500mL/40分、60分間)して噴霧乾燥物を得た。この噴霧乾燥物11gを100mLの水に溶解し水溶液を調製した。
(サンプル6)
サンプル2の調製の際に得た噴霧乾燥物を、50℃の温度下で7日間保存した。保存後の噴霧乾燥物1gを100mLの水に溶解し水溶液を調製した。
(サンプル7)
サンプル3の調製の際に得た噴霧乾燥物を、50℃の温度下で7日間保存した。保存後の噴霧乾燥物6gを100mLの水に溶解し水溶液を調製した。
(サンプル8)
サンプル4の調製の際に得た噴霧乾燥物を、50℃の温度下で7日間保存した。保存後の噴霧乾燥物6gを100mLの水に溶解し水溶液を調製した。
(サンプル9)
サンプル5の調製の際に得た噴霧乾燥物を、50℃の温度下で7日間保存した。保存後の噴霧乾燥物11gを100mLの水に溶解し水溶液を調製した。
(TA、TBの定量)
サンプル1〜9の水溶液中のTA及びTBの量を実施例2に記載の方法で定量した。
サンプル1のTA及びTBの量に対する、サンプル2〜5のTA及びTBの量の割合を、サンプル2〜5での残存率として算出した。
サンプル2のTA及びTBの量に対する、サンプル6のTA及びTBの量の割合を、サンプル6での残存率として算出した。
サンプル3のTA及びTBの量に対する、サンプル7のTA及びTBの量の割合を、サンプル7での残存率として算出した。
サンプル4のTA及びTBの量に対する、サンプル8のTA及びTBの量の割合を、サンプル8での残存率として算出した。
サンプル5のTA及びTBの量に対する、サンプル9のTA及びTBの量の割合を、サンプル9での残存率として算出した。
結果を次表に示す。
Figure 2020156401
ウコン抽出物のみを含む水溶液を噴霧乾燥したサンプル2ではTBの残存率が52.70%と低かったのに対して、ウコン抽出物と麦芽糖とを含む水溶液を噴霧乾燥したサンプル3ではTBの残存率が高く揮発が抑制された。ウコン抽出物とデキストリンとを含む水溶液を噴霧乾燥したサンプル4ではTBの残存率がサンプル2よりは向上したが、サンプル3の残存率には及ばなかった。ウコン抽出物とデキストリンと麦芽糖とを含む水溶液を噴霧乾燥したサンプル5は、デキストリンを含まず同量の麦芽糖を含むサンプル3と比較してTBの残存率が低いことから、麦芽糖によるTBの揮発抑制作用が、デキストリンにより阻害されていることが推定される。
サンプル6〜9での50℃保存中のTBの残存率の傾向は、サンプル2〜5での噴霧乾燥中のTBの残存率の傾向と同様であったことから、麦芽糖は、噴霧乾燥の際のTBの揮発だけでなく、50℃保存中でのTBの揮発を抑制する作用を有することが確認された。
本発明は、飲食品の分野において有用である。

Claims (3)

  1. ターメロノールBを含む低水分組成物においてターメロノールBの揮発を抑制する方法であって、
    水中にターメロノールBと単糖類及び二糖類から選択される1以上の糖類とを含む水溶液を乾燥して、ターメロノールBを含む低水分組成物を調製することを含む方法。
  2. 単糖類がグルコース、エリスリトール及びソルビトールから選択される1以上であり、二糖類がスクロース、麦芽糖及びマルチトールから選択される1以上である、請求項1に記載の方法。
  3. 低水分組成物が、1回の摂取量当たり、20μg以上のターメロノールBを含む、請求項1又は2に記載の方法。
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