JP2022182703A - 液状組成物 - Google Patents

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礼子 菅谷
Reiko Sugaya
倫希 金
Yunhi Kang
宗明 朝武
Muneaki Asatake
善丈 平山
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Abstract

【課題】ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物、及び、ヒハツエキスを含む液状組成物の喫食時に感じられる不快な味を抑制する。【解決手段】本発明の一以上の実施形態は、ビサクロンを含むウコンエキス、ヒハツエキス及び1種以上のアミノ酸を含む液状組成物に関する。本発明の別の一以上の実施形態は、ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物の味を改善する方法であって、ヒハツエキス及び1種以上のアミノ酸を前記液状組成物に配合することを含む方法に関する。本発明の更に別の一以上の実施形態は、ヒハツエキスを含む液状組成物の味を改善する方法であって、1種以上のアミノ酸を前記液状組成物に配合することを含む方法に関する。【選択図】図1

Description

本発明の一以上の実施形態は液状組成物に関する。
本発明の別の一以上の実施形態は、ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物の味を改善する方法に関する。
本発明のさらに別の一以上の実施形態は、ヒハツエキスを含む液状組成物の味を改善する方法に関する。
ウコン(ショウガ科ウコン,Curcuma longa LINNE)は東南アジアを中心に、世界中の熱帯・亜熱帯地域で栽培されるショウガ科ウコン属の植物である。独特な香気と風味を有することから香辛料として、また生薬として古くから用いられている。最近では、根茎に含まれるクルクミンに抗炎症、抗腫瘍、肝機能改善、悪酔いの防止等のさまざまな効果があることが報告され、ウコン又はその抽出物であるウコンエキスは、健康食品としても注目されている。
しかしながら、ウコン又はウコンエキスは特有の苦味、後味の残り感、薬っぽさ、ウコンの香り(土臭さ)等、喫食に不適な不快な呈味/異味を有することから、摂取しづらいという問題があった。
これまでにウコン又はウコンエキスに起因する不快な呈味を改善するための方法が開発され報告されている。
特許文献1には、ビサクロンと有機酸塩とが1:95~1:3000の質量比となるように、ウコンエキスと有機酸塩とを加配して、原料とウコンエキスと有機酸塩とを混合する工程を含む、ウコンエキスに由来する異味が低減されている、pHが4.0以下の範囲にあるウコンエキス含有組成物の製造方法が記載されている。特許文献1には、有機酸塩の具体例として、クエン酸三ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム及びグルコン酸ナトリウムが記載されている。
特許文献2には、植物性成分による根茎ウコンの異臭、苦味成分の消臭、低減化処理として、γ-アミノ酪酸水溶液等を用いる方法が記載されている。特許文献2では、この方法の具体例として、根茎ウコンの裁断片を、γ-アミノ酪酸水溶液に浸漬した後脱水する第1工程、硫酸アルミニウムカリウム水溶液に浸漬した後脱水し乾燥する第2工程、人参葉柄の乾燥粗裁物によって燻蒸したのち乾燥する第3工程、及び、微粉末化する第4工程を純に行うことが記載されている。
一方、ヒハツ(Piper longum)のエキスは身体の緊張をほぐす機能を有する。
特開2015-67592号公報 特開2001-163793号公報
本明細書は第一に、ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物の、喫食時に感じられる不快な味、特に土臭さや、後味の残り感、を抑制するための手段を開示する。
本発明者らはまた、ヒハツエキスを含む液状組成物が、収斂味等の不快な味を呈することを見出した。そこで本明細書は第二に、ヒハツエキスを含む液状組成物の喫食時に感じられる不快な味を抑制するための手段を開示する。
本明細書は以下の各発明を開示する。
(1)ビサクロンを含むウコンエキス、
ヒハツエキス、及び
1種以上のアミノ酸
を含む液状組成物。
(2)前記1以上のアミノ酸が、γ-アミノ酪酸、L-アラニン、グリシン及びL-アルギニンからなる群から選択される1種以上である、(1)に記載の液状組成物。
(3)前記ビサクロン1質量部に対して、
前記ヒハツエキスの原料換算量が50~750質量部であり、
前記1以上のアミノ酸の合計量が9~100質量部である
(1)又は(2)に記載の液状組成物。
(4)ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物の味を改善する方法であって、
ヒハツエキス及び1種以上のアミノ酸を前記液状組成物に配合することを含む方法。
(5)前記1以上のアミノ酸が、γ-アミノ酪酸、L-アラニン、グリシン及びL-アルギニンからなる群から選択される1種以上である、(4)に記載の方法。
(6)ヒハツエキスを含む液状組成物の味を改善する方法であって、
1種以上のアミノ酸を前記液状組成物に配合することを含む方法。
(7)前記1以上のアミノ酸が、γ-アミノ酪酸、L-アラニン、グリシン及びL-アルギニンからなる群から選択される1種以上である、(6)に記載の方法。
(1)~(3)のいずれかに記載の液状組成物、又は、(4)~(7)のいずれかの方法による味の改善の対象となる液状組成物は、ギニアショウガ(afromamoum melagueta)の種子、及び、発酵ショウガからなる群から選択される1以上の成分を含まないことが好ましい。
本明細書に開示する液状組成物は、ビサクロンを含むウコンエキス及びヒハツエキスに由来する不快な味が抑制されている。
本明細書に開示する方法の一以上の実施形態によれば、ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物の味を改善することができる。
本明細書に開示する方法の別の一以上の実施形態によれば、ヒハツエキスを含む液状組成物の味を改善することができる。
図1は、実験1の飲料2~8の「土臭さ」及び「後味の残り感」の評価点数の平均値を、飲料1の評価点数の平均値と対比して示す。図1において**はp値が0.05未満であることを示す。 図2は、実験2の飲料10~13の「収斂味」、「辛味」及び「後味の残り感」の評価点数の平均値を、飲料9の評価点数の平均値と対比して示す。図2において**、*はそれぞれp値が0.05未満、0.1未満であることを示す。
<1.ウコンエキス>
本明細書においてウコンエキスとは、ショウガ科ウコン属の植物に由来する植物原料より、水、及び/又は、親水性有機溶媒を抽出溶媒として用いて得られた抽出物を意味する。
前記植物原料としては、ショウガ科ウコン属の植物であるCurcuma longa(ウコン)、Curcuma aromatica、Curcuma zedoaria、Curcuma phaeocaulis、Curcuma kwangsiensis、Curcuma wenyujin、及び/又は、Curcuma xanthorrhizaの根茎等の適当な部位を原型のまま、あるいは適当な寸法又は形状にカットしたもの、あるいは粉砕物の形態にしたものを使用することができる。これらの植物原料は適宜乾燥されたものであってよい。
前記植物原料からのウコンエキスの抽出方法は特に限定されない。例えば、水、親水性有機溶媒(例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、アセトン、アセトニトリル)、又はそれらの溶媒の2種以上の混合物を用いて、植物原料から溶媒可溶性成分を抽出する。抽出溶媒としては、アルコール又は水が好ましい。アルコールとしてはエタノールが好ましい。アルコールと水を混合して用いる場合の混合比は特に限定されないが、例えば質量比で10:90~90:10の範囲が好ましく、20:80~50:50の範囲がより好ましい。得られた前記植物原料の抽出物は必要に応じてさらに、加熱、及び/又は減圧して抽出溶媒を揮発させてもよい。
本明細書において「ウコンエキス」は、好ましくは、乾燥質量にして0.15質量%以上のビサクロンを含む。
本明細書において「ビサクロン」とは、ビサボラン型セスキテルペン類に分類される化合物であり、下記の平面構造式を有する化合物又はその塩を意味する。ビサクロンは平面構造式中*印で示した位置に不斉炭素を有し、そのため数種の光学異性体が存在するが、本明細書におけるビサクロンとはそのいずれの光学異性体も包含する概念である。
Figure 2022182703000002
ウコンエキス中のビサクロンの量は、ウコンエキスを酢酸エチルと混合し、遠心分離して得られた上澄み液から酢酸エチルを減圧留去後、アセトニトリルに溶解した液を分析サンプルとして、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に付すことにより求めることができる。例えば、HPLCは以下の条件で行うことができる。
・カラム:Thermo ODS HYPERSIL(登録商標)250mmxΦ4.6mm(サーモサイエンティフィック社製)
・移動相:65%アセトニトリル(20分)⇒80%アセトニトリル(5分)⇒65%アセトニトリル(10分)
・流量:0.7mL/min
・温度:40℃
・検出波長:242nm
<2.ヒハツエキス>
本明細書においてヒハツエキスとは、ヒハツ(Piper longum)に由来する植物原料の抽出物を意味する。
ヒハツに由来する植物原料としてはヒハツの果実が挙げられる。果実は、果実を含む果穂の形態であってもよい。ヒハツに由来する植物原料は、原型のまま、あるいは適当な寸法又は形状にカットした形態、あるいは破砕、粉砕、又は摩砕した形態、あるいは搾汁の形態にしたものを使用することができる。ヒハツに由来する植物原料は適宜乾燥されたものであってよい。
ヒハツエキスを、植物原料から抽出するための抽出溶媒としては、水、親水性有機溶媒(例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、アセトン、アセトニトリル)、又はそれらの溶媒の2種以上の混合物が利用できる。
ヒハツエキスの調製方法は特に限定されない。例えば、ヒハツに由来する植物原料を適量の抽出溶媒(例えば植物原料に対して重量基準で0.5~20倍量)中に浸漬し、適宜撹拌又は静置して抽出溶媒中に可溶性成分を溶出させる。抽出時間は特に限定されないが、5分間~120分間、例えば、15分間~30分間とすることができる。抽出温度は特に限定されないが、60℃~125℃、例えば85℃~100℃とすることができる。抽出後、可溶性成分を含む溶媒画分と細胞壁等の固体画分とを前記固液分離手段により分離し、抽出液として取得する。得られた抽出液はそのまま抽出物として用いてもよいし、必要に応じて抽出液を更に、濃縮、溶媒分画、クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、超臨界流体クロマトグラフィー等)及び/又は再結晶等のさらなる精製手段に付した処理物を抽出物として用いてもよい。
ヒハツエキスは、粉末、顆粒等の所望の形態に製剤化されていてもよい。製剤化のためには適当な賦形剤を用いることができる。
<3.アミノ酸>
本明細書に開示する液状組成物に用いるアミノ酸は、飲食品として摂取できるものであれば特に限定されないが、γ-アミノ酪酸、L-アラニン、グリシン及びL-アルギニンからなる群から選択される1種以上が好ましい。
<4.液状組成物>
本発明の一以上の実施形態は、
ビサクロンを含むウコンエキス、
ヒハツエキス、及び
1種以上のアミノ酸
を含むことを特徴とする液状組成物に関する。
ビサクロンを含むウコンエキスを含み、ヒハツエキス及びアミノ酸を含まない液状組成物は、不快な味、特に土臭さや、後味の残り感が喫食時に感じられる。ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物に、ヒハツエキスを配合することにより土臭さを抑制することができ、ヒハツエキスに加えて1種以上のアミノ酸を更に配合することにより土臭さを更に顕著に抑制することができる。また、ビサクロンを含むウコンエキス及びヒハツエキスを含み、アミノ酸を含まない液状組成物は、後味の残り感が喫食時に感じられるのに対して、1種以上のアミノ酸を更に配合した液状組成物は、後味の残り感が抑制される。また、ビサクロンを含むウコンエキス及びヒハツエキスを含む液状組成物に、1種以上のアミノ酸を更に配合した液状組成物は、ヒハツエキスに由来する辛味、収斂味、後味の残り感といった不快な味が抑制されている。
本明細書において、「液状組成物」は飲料組成物、液状の医薬品組成物等を包含する。液状組成物は、水を主成分とし、前記成分が水中に溶解又は分散した組成物であることが好ましい。
本実施形態に係る液状組成物において、前記各成分の配合量及び配合割合は特に限定されない。例えば、本実施形態に係る液状組成物において、ビサクロン1質量部に対してヒハツエキスの原料換算量が50~750質量部であり、1以上のアミノ酸の合計量が9~100質量部であることが好ましい。本実施形態に係る液状組成物の一以上の実施形態では、ウコンエキスのビサクロンとしての含有量は0.001~0.010質量%であることが好ましく、ヒハツエキスの原料換算での含有量は0.05~0.75質量%であることが好ましく、1以上のアミノ酸の合計の含有量は0.009~0.1質量%であることが好ましい。ヒハツエキスの原料換算量とは、ヒハツエキスの量を、その抽出に用いたヒハツ植物原料の量として表したものである。
本実施形態に係る液状組成物は、水及び上記の成分に加えて1種以上の他の成分(原料)が更に含有されてもよい。
「他の成分」としては、ウコン色素が挙げられる。ウコン色素は、ウコンの根茎部分より、温時エタノールで、熱時油脂若しくはプロピレングリコールで、又は室温時~熱時ヘキサン若しくはアセトンで抽出して得られるものであり、このようにして得られたウコン色素は主にクルクミンを含む。
また、本実施形態に係る液状組成物には、飲食品、医薬品等の最終的な形態において許容される成分であって、経口摂取可能な成分を含めることができる。
本実施形態に係る液状組成物は、甘味料、酸味料、ビタミン類、ミネラル類、増粘剤、乳化剤、酸化防止剤、色素、香料、保存料、防腐剤、防かび剤等を含有することができる。
甘味料としては、ブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖、麦芽糖、パラチノース、トレハロース、キシロース等の単糖や二糖、異性化糖(ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、砂糖混合異性化糖等)、糖アルコール(エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、パラチニット、ソルビトール、還元水飴等)、はちみつ、高甘味度甘味料(スクラロース、アセスルファムカリウム、ソーマチン、ステビア、アスパルテーム等)等が挙げられる。
酸味料としては飲料の製造に一般的に利用されるものが挙げられ、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸、フィチン酸、乳酸、フマル酸、コハク酸、グルコン酸等の有機酸、リン酸等の無機酸、又はこれらの塩等があり、これらのうちの1種又は2種以上を利用することができる。
ミネラル類としては、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄等が挙げられる。
増粘剤としては、カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム、アラビアガム、タマリンドガム、グアーガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、寒天、ゼラチン、ペクチン、大豆多糖類、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、植物性ステロール、サポニン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ビタミンC、トコフェロール(ビタミンE)、酵素処理ルチン、カテキン等が挙げられる。
上記他の成分は、それぞれ当業者が飲料等の液状組成物に通常採用する範囲内の量で適宜配合することができる。
本実施形態に係る液状組成物のpHは特に限定されないが、pHが5.0以下であると、ウコンエキスに起因する不快な味が更に抑制されやすいため好ましい。pHは更に好ましくは4.0未満である。食品衛生法の食品別規格基準によれば、清涼飲料水の殺菌・除菌の方法はpH4.0を境に大きく異なっており、pH4.0未満のものの殺菌は、中心部温度を65℃、10分間加熱することが求められるのに対して、pH4.0以上のものの殺菌は、中心部温度を85℃、30分間加熱することが求められる。このため本実施形態に係る液状組成物のpH値をp4.0未満とすることによって、殺菌工程におけるエネルギー消費を抑えることができ、また殺菌工程によるウコンエキスへの負荷を小さくすることができ好ましい。なお本明細書においてpH値は品温20℃で測定された値を指す。
pH値の下限は特に限定されず、2.3以上、好ましくは3.0以上、さらに好ましくは3.1以上とすることができる。
本実施形態に係る液状組成物のpHは、上記原料を混合し、必要に応じて、適宜酸味料を加えることにより調節することができる。酸味料の例は上記の通りである。
<5.ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物の味を改善する方法>
本発明の別の一以上の実施形態は、
ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物の味を改善する方法であって、
ヒハツエキス及び1種以上のアミノ酸を前記液状組成物に配合することを含む方法に関する。
本実施形態に係る方法によれば、ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物中のウコンエキスに由来する土臭さ及び後味の残り感を抑制して、前記液状組成物の味を改善することができる。
本実施形態に係る方法において、ヒハツエキス及び1種以上のアミノ酸を、ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物に配合して調製される液状組成物の好ましい特徴は、本明細書に開示する上記の液状組成物の好ましい特徴と同じである。
本実施形態に係る方法において、ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物に、ヒハツエキス及び1種以上のアミノ酸を配合する工程の手順は特に限定されない。例えば、水中にビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物を調製し、次いで、該液状組成物とヒハツエキス及び1種以上のアミノ酸とを混合してもよいし、水と、ビサクロンを含むウコンエキス、ヒハツエキス及び1種以上のアミノ酸とを任意の順で混合してもよい。
<6.ヒハツエキスを含む液状組成物の味を改善する方法>
本発明の更に別の一以上の実施形態は、
ヒハツエキスを含む液状組成物の味を改善する方法であって、
1種以上のアミノ酸を前記液状組成物に配合することを含む方法に関する。
本実施形態に係る方法によれば、ヒハツエキスを含む液状組成物中のヒハツエキスに由来する辛味、収斂味、後味の残り感といった不快な味を抑制して、前記液状組成物の味を改善することができる。
本実施形態に係る方法において、1種以上のアミノ酸を、ヒハツエキスを含む液状組成物に配合して調製される液状組成物の好ましい特徴は、本明細書に開示する上記の液状組成物の、ウコンエキス以外に関して記載した特徴以外の好ましい特徴と同じである。
本実施形態に係る方法において、ヒハツエキスを含む液状組成物に、1種以上のアミノ酸を配合する工程の手順は特に限定されない。例えば、水中にヒハツエキスを含む液状組成物を調製し、次いで、該液状組成物と1種以上のアミノ酸とを混合してもよいし、水と、ヒハツエキス及び1種以上のアミノ酸とを任意の順で混合してもよい。
1.実験1
1.1.材料
ウコンエキスは、ウコン(Curcuma longa)の根茎部分を、水を用いて抽出し、得られた抽出液を減圧加熱乾燥して水分を除去することにより調製した。ウコンエキス中のビサクロンの量は、上記条件のHPLCにより定量した。
ヒハツエキスは、ヒハツの果穂を熱水抽出し濃縮したものにデキストリンを加えて乾燥して調製した粉末である。このヒハツエキスは、1gあたり1gの果穂を用いて調製されている。
アミノ酸として、市販のγ-アミノ酪酸(GABA)、L-アラニン、グリシン、L-アルギニンを用いた。
1.2.試験
試験飲料として以下の組成の飲料1~8を調製した。表中の成分の量の単位は、ウコンエキス中のビサクロンのみmg、他の成分はgである。
Figure 2022182703000003
100gの飲料1~8を、それぞれ10名の評価者A~Jが飲み、各評価者が感じた「土臭さ」及び「後味の残り感」を、それぞれ0~10点の11段階で点数付けした。各味の点数は、全く感じられない場合を0点、非常に強く感じられる場合を10点、その間を程度に応じて段階的に1~9点とした。
1.3.結果
10名の評価者による飲料1~8の「土臭さ」及び「後味の残り感」の評価点数を下記表に示す。ステューデントt検定を行い、飲料2~8の評価点数の、飲料1の評価点数に対するp値を求めた。
図1には、飲料2~8の「土臭さ」及び「後味の残り感」の評価点数の平均値を、飲料1の評価点数の平均値と対比して示す。図1において**はp値が0.05未満であることを示す。
Figure 2022182703000004
Figure 2022182703000005
ウコンエキスを含み、ヒハツエキス及びアミノ酸を添加していない飲料1は、ウコンエキスに由来する「土臭さ」及び「後味の残り感」という好ましくない味を有していた。
ウコンエキス及びヒハツエキスを含み、アミノ酸を添加していない飲料2では、ウコンエキスに由来する「土臭さ」が有意に抑制された。しかしながら、「後味の残り感」は飲料1と同程度であった。後述する実験2の結果は、「後味の残り感」が、ウコンエキスだけでなくヒハツエキスからも生じることを示す。ウコンエキス及びヒハツエキスを含む飲料2は、ウコンエキス及びヒハツエキスに由来する「後味の残り感」を呈するという課題がある。
一方、ウコンエキス、ヒハツエキス及びGABAを含む飲料3では、ウコンエキスに由来する「土臭さ」と、ウコンエキス及びヒハツエキスに由来する「後味の残り感」が飲料1と比較し有意に抑制された。GABAを飲料3の10倍量添加した飲料5も、飲料3と同様に味が改善された。また、ウコンエキス及びヒハツエキスに加えて、L-アラニン、グリシン、L-アルギニンを含む飲料6、飲料7、飲料8でも同様に、ウコンエキスに由来する「土臭さ」と、ウコンエキス及びヒハツエキスに由来する「後味の残り感」が飲料1と比較し有意に抑制された。
ウコンエキス及びGABAを含み、ヒハツエキスを添加していない飲料4では、ウコンエキスに由来する「土臭さ」及び「後味の残り感」が飲料1と比較し有意に抑制されたが、抑制の程度は飲料3には及ばなかった。また、飲料4は、ヒハツエキスを含んでいないため、当然ながらヒハツエキスによる好ましい生理作用を奏することはできない。
2.実験2
本実験では、ウコンエキスを含まないヒハツエキス含有飲料に、アミノ酸(GABA、L-アラニン、グリシン、L-アルギニン)を添加した場合の不快味の抑制効果を確認した。
2.1.材料
ヒハツエキス及びアミノ酸は実験1と同じものを用いた。
2.2.試験
試験飲料として以下の組成の飲料9~13を調製した。
飲料9~13のpHは3.6±0.15の範囲であった。
Figure 2022182703000006
100gの飲料9~13を、それぞれ10名の評価者A~Jが飲み、各評価者が感じた「収斂味」、「辛味」及び「後味の残り感」を、それぞれ0~10点の11段階で点数付けした。各味の点数は、全く感じられない場合を0点、非常に強く感じられる場合を10点、その間を程度に応じて段階的に1~9点とした。
2.3.結果
10名の評価者による飲料9~13の「収斂味」、「辛味」及び「後味の残り感」の評価点数を下記表に示す。ステューデントt検定を行い、飲料10~13の評価点数の、飲料9の評価点数に対するp値を求めた。
図2には、飲料10~13の「収斂味」、「辛味」及び「後味の残り感」の評価点数の平均値を、飲料9の評価点数の平均値と対比して示す。図2において**、*はそれぞれp値が0.05未満、0.1未満であることを示す。
Figure 2022182703000007
Figure 2022182703000008
Figure 2022182703000009
ヒハツエキスを含み、アミノ酸を添加していない飲料9は、ヒハツエキスに由来する「収斂味」、「辛味」及び「後味の残り感」という好ましくない味を有していた。
一方、ヒハツエキスに加えて、GABA、L-アラニン、グリシン、L-アルギニンを含む飲料10、飲料11、飲料12、飲料13では、ヒハツエキスに由来する「収斂味」、「辛味」及び「後味の残り感」が飲料9と比較し抑制される傾向が認められた。なかでも「辛味」がアミノ酸添加により有意に抑制された。
実験1及び実験2の結果は、ウコンエキス、ヒハツエキス及びアミノ酸を組み合わせて含む飲料は、ウコンエキスに由来する「土臭さ」及び「後味の残り感」、並びに、ヒハツエキスに由来する「収斂味」、「辛味」及び「後味の残り感」という好ましくない味が抑制されていることを裏付ける。

Claims (7)

  1. ビサクロンを含むウコンエキス、
    ヒハツエキス、及び
    1種以上のアミノ酸
    を含む液状組成物。
  2. 前記1以上のアミノ酸が、γ-アミノ酪酸、L-アラニン、グリシン及びL-アルギニンからなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載の液状組成物。
  3. 前記ビサクロン1質量部に対して、
    前記ヒハツエキスの原料換算量が50~750質量部であり、
    前記1以上のアミノ酸の合計量が9~100質量部である
    請求項1又は2に記載の液状組成物。
  4. ビサクロンを含むウコンエキスを含む液状組成物の味を改善する方法であって、
    ヒハツエキス及び1種以上のアミノ酸を前記液状組成物に配合することを含む方法。
  5. 前記1以上のアミノ酸が、γ-アミノ酪酸、L-アラニン、グリシン及びL-アルギニンからなる群から選択される1種以上である、請求項4に記載の方法。
  6. ヒハツエキスを含む液状組成物の味を改善する方法であって、
    1種以上のアミノ酸を前記液状組成物に配合することを含む方法。
  7. 前記1以上のアミノ酸が、γ-アミノ酪酸、L-アラニン、グリシン及びL-アルギニンからなる群から選択される1種以上である、請求項6に記載の方法。
JP2021090404A 2021-05-28 2021-05-28 液状組成物 Pending JP2022182703A (ja)

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