JP2020145985A - 魚釣用リール - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチ機構を構成するプレート部を軽量化できるとともに、クラッチ切り換え操作の確実性及び効率を高めることができる魚釣用リールを提供する。【解決手段】本発明の魚釣用リールのクラッチ機構12は、切り換え操作部材21に一方側が連結される金属製のプレート部20Aと、プレート部20Aの他方側に設けられる取着部40を固定するための固定部60を備えるとともにピニオンギア15をスプールの軸方向に沿って移動させる回動可能な樹脂製のカム部20とを備える。カム部20の固定部60は、スプール軸を中心とするプレート部20Aの回転方向の移動とスプール軸へと向かうプレート部20Aの径方向の移動とを規制する第1の規制部70と、スプール軸の軸方向に沿うプレート部20Aの移動を規制する第2の規制部72とを有する。【選択図】 図3

Description

本発明は、リール本体の側板間に回転自在に支持されたスプールを釣糸巻取状態と釣糸放出状態とに切換えるクラッチ機構を備える魚釣用リールに関する。
例えば、魚釣用両軸リールにおいては、リール本体の側板間(フレーム間)に回転自在に支持されるスプールを巻き取り駆動するための動力伝達状態(クラッチON)とスプールをフリー回転状態にする動力遮断状態(クラッチOFF)とに切り換えるクラッチ機構が設けられている。
クラッチ機構の切り換え操作は、一般に、スプールの後方の側板間に支持される切り換えレバーによって行なわれ、この切り換えレバーを押し下げ操作すると、クラッチ機構がクラッチON状態からクラッチOFF状態に切り換わり、スプールをフリー回転状態にして釣糸を放出できるようになっている。
このようなクラッチ機構の切り換え構造は、例えば特許文献1に開示されるように、切り換えレバーに一体的に連結固定される金属製のプレート部と、このプレート部に回り止め係合されるとともにスプール軸に動力を伝達するピニオンギアを軸方向に移動させてピニオンギアとスプール軸とを係脱制御する合成樹脂製のカム部とによって構成される。
特開2000−152737号公報
ところで、特許文献1に開示されるクラッチ機構の切り換え構造では、金属製のプレート部の一方側が折曲部を介して切り換えレバーに一体的に固定されるとともに、金属製のプレート部の他方側が合成樹脂製のカム部の外周に回り止め係合する環状部を有しており、この環状部がカム部の径方向外方の周囲に大きく張り出している。したがって、その分だけプレート部が重量化するとともに、負荷が作用している状態でクラッチ機構の切り換え操作を行なう場合に、リール本体のフレームの上面に対する環状部の接触摩擦抵抗が切り換え動作に影響を及ぼす。
また、クラッチ機構は、ピニオンギアと係合してピニオンギアを軸方向に移動させるヨークを有し、このヨークは、付勢バネによってスプール側に押圧付勢されるピニオンギアを支持するが、カム部に回り止め係合されるプレート部はこのヨークを介して軸方向の移動が規制されるようになっているため、高負荷時に切り換えレバーを押し下げてクラッチON状態からクラッチOFF状態へと切り換え操作する際に、プレート部は、切り換えレバーに連結されるその折曲部とカム部に回り止め係合するその係合部との間の部位で、リール本体のフレーム上面から浮き上がって変形する現象が生じてしまう。また、このような現象は、クラッチ切り換え操作ストロークが長ければ長いほど顕著となる。その結果、クラッチ切り換え操作時の伝達力にロスが生じ、クラッチ切り換え操作の確実性及び効率が低下してしまう。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、クラッチ機構を構成するプレート部を軽量化できるとともに、クラッチ切り換え操作の確実性及び効率を高めることができる魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、リール本体の側板間にスプール軸を介して回転自在に支持されるスプールと、前記リール本体に設けられる切り換え操作部材の操作により巻き取り駆動機構のピニオンギアを前記スプール軸の軸方向に移動させることによって釣糸巻き取り可能な動力伝達状態と釣糸放出可能な動力遮断状態とに切り換えるクラッチ機構とを備える魚釣用リールにおいて、前記クラッチ機構は、前記切り換え操作部材に一方側が連結される金属製のプレート部と、前記プレート部の他方側に設けられる取着部を固定するための固定部を備えるとともに前記ピニオンギアを前記スプールの軸方向に沿って移動させる回動可能な樹脂製のカム部とを備え、前記カム部の前記固定部は、前記スプール軸を中心とする前記プレート部の回転方向の移動と前記スプール軸へと向かう前記プレート部の径方向の移動とを規制する第1の規制部と、前記スプール軸の軸方向に沿う前記プレート部の移動を規制する第2の規制部とを有することを特徴とする。
上記構成の魚釣用リールによれば、固定部と取着部とにより樹脂製のカム部と金属製のプレート部とを一体的に動作可能に係合させるにあたり、第1の規制部と第2の規制部とによってカム部に対するプレート部の回転方向、径方向、及び、軸方向の不要な動きを規制して固定するようにしているため、すなわち、前述した特許文献1のようにヨークのみによってプレート部の軸方向移動を規制するのではなくカム部の規制部によりプレート部の相対的な動きを確実に抑えるようにしているため、高負荷時のクラッチ切り換え操作の際のプレート部の接触摩擦抵抗や浮き上がり変形による切り換え伝達力のロス等を効果的に抑制することが可能となり、クラッチ機構の切り換え操作の確実性及び動作効率を格段に向上させることができる。
また、上記構成において、プレート部の取着部は、切り換え操作部材との連結部から屈曲形成されて側板内に延在されるとともに、屈曲形成されるその端部がカム部の第2の規制部に係止されてもよい。このような構成によれば、スプール軸の軸方向でのプレート部の浮き上がりの起点となり得る部位を効果的に押さえて、スプール軸の軸方向に沿うプレート部の移動を確実に規制できる。
また、上記構成において、第2の規制部は、カム部の固定部を形成する壁部に設けられる凹部又は凸部とプレート部との係合によりスプール軸の軸方向でのプレート部の浮き上がりを規制してもよい。このような構成によれば、既存のカム部の部位を有効利用して簡単且つ効果的にスプール軸の軸方向でのプレート部の浮き上がりを規制できる。
また、上記構成において、第1の規制部は、プレート部の取着部とカム部の固定部との間の凹凸係合によってプレート部の回転方向及び径方向の移動を規制してもよい。このような構成によれば、簡単な構成でプレート部の回転方向及び径方向の移動を規制できる。
また、上記構成において、プレート部の取着部は、略円弧状の板状部材を成してカム部の固定部の上面に取着されてもよい。このような構成によれば、特許文献1のようにプレート部がカム部の径方向外方の周囲に大きく張り出す環状部を有さないため、プレート部の軽量化を図ることができ、高負荷時のクラッチ切り換え操作の際のプレート部の接触摩擦抵抗による切り換え伝達力のロス等を生じさせないで済むとともに、プレート部の必要最小限の形状で、カム部に対するプレート部の不要な動き(回転方向、径方向、軸方向)を規制部により規制できるようになる。
本発明によれば、クラッチ機構を構成するプレート部を軽量化できるとともに、クラッチ切り換え操作の確実性及び効率を高めることができる魚釣用リールが得られる。
本発明の一実施形態に係る魚釣用リールの断面図である。 図1の魚釣用リールの上面図である。 図1の魚釣用リールにおいて、クラッチ機構の動力伝達部分の構成を示す一部断面を有する側面図(クラッチON状態)である。 図1の魚釣用リールにおいて、クラッチ機構の動力伝達部分の構成を示す一部断面を有する側面図(クラッチOFF状態)である。 クラッチ機構を構成するカム部としてのクラッチ作動板の平面図である。 クラッチ機構を構成するプレート部の平面図である。 図3のA−A線に沿うクラッチ作動板及びプレート部の断面図である。 図7のB−B線に沿う拡大断面図である。 変形例に係る図3に対応する側面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1および図2に示されるように、本実施形態に係る魚釣用リール1は、円形状又は異形状の左右フレーム2a,2bと、これら左右フレーム2a,2bに装着される左右側板3a,3bとによってリール本体が構成されている。左右フレーム2a,2bは、複数の支柱を介して一体化されており、下方の支柱には、釣竿のリールシートに装着されるリール脚2cが設けられている(図3参照)。
左右フレーム2a,2b(左右側板3a,3b)間には、スプール軸5が軸受6を介して回転可能に支持されており、このスプール軸5には、釣糸が巻回されるスプール5aが回転可能に支持されている。
右フレーム2bおよび右側板3bには軸受8を介してハンドル軸9が回転可能に支持されており、ハンドル軸9の端部にはハンドル9aが装着されている。この場合、ハンドル9aを回転操作すると、その操作力は、駆動力伝達機構(巻き取り駆動機構)10を介してスプール5aに伝達され、スプール5aを回転駆動するようになっている。なお、ハンドル軸9は、右側板3bとの間に介在された転がり式の一方向クラッチ11(逆転防止機構)によって、釣糸巻取方向にのみ回転可能となっている。
また、右フレーム2bと右側板3bとの間には、駆動力伝達機構10の駆動力の伝達を継脱するクラッチ機構12と、魚釣時にスプール5aから釣糸が繰り出された際にスプール5aにドラグ力を付与する公知のドラグ機構13とが収容されている。
なお、ハンドル9aの近傍には、ドラグ機構13によるドラグ力の調整を行なうためのドラグ調整ノブ13aが設けられており、また、スプール5aの前側には、スプール5aに対して釣糸を均一に平行巻きするためのレベルワインド機構50が設けられている。また、スプール5aの後側(スプール5aに対してレベルワインド機構50と反対側に位置する側)の左右フレーム2a,2b(左右側板3a,3b)間には、スプール5aに当て付く指(親指)を載置できる指当て部材(サムレスト)としての機能も有するクラッチ機構12の操作部材(切り換え操作部材)21が設けられている。
駆動力伝達機構10は、ハンドル軸9に回転可能に支持された駆動歯車14と、この駆動歯車14に噛合するピニオン(ピニオンギア)15とを備えている。ピニオン15は、スプール軸5と同軸的に延出し且つ右側板3bに軸受を介して回転可能に支持されたピニオン軸5b(スプール軸5aと一体形成され又は別体に形成される)上に設けられており、このピニオン軸5bに沿って軸方向に移動できる。また、ピニオン15の外周には円周溝15aが形成されており、この円周溝15aには、ピニオン15を軸方向に移動させるクラッチ機構12の後述するヨーク22が係合している。
また、ピニオン15は、公知のようにスプール軸5の端部に形成された断面が非円形の係合部94と嵌合する嵌合部92を端部に有しており、ヨーク22によってスプール5a側に移動されると、嵌合部92がスプール軸5の係合部94に嵌合状態で係合してハンドル9aの操作力(駆動歯車14の回転駆動力)をスプール軸5(スプール5a)に伝達する(クラッチON状態(釣糸巻き取り可能な動力伝達状態))とともに、ヨーク22によって右側板3b側に移動されると、嵌合部92がスプール軸5の係合部94から外れてハンドル9aの操作力をスプール軸5(スプール5a)に伝達しない(クラッチOFF状態(釣糸放出可能な動力遮断状態))。
図3に示されるように、クラッチ機構12は、スプール軸5(ピニオン軸5b)を中心に回動可能な略環状のカム部としての樹脂製のクラッチ作動板20と、クラッチ作動板20の回動動作に連動してピニオン軸5bに沿って移動するヨーク22とを備えている。この場合、ヨーク22は、ピニオン15の円周溝15aに略180°に亘って嵌合するとともに、径方向に延出する一対の腕部22a,22bを有している。
また、クラッチ作動板20は、その外周側で周方向に沿って延びる金属製のプレート部20Aと一体動作可能に(一体的に回動するように)連結されている。具体的には、クラッチ作動板20と共にクラッチ機構12を構成するプレート部20Aは、図6にも示されるように、一方側の折曲部20Aaがフレーム2bに上下方向に形成された連結孔2dを介して操作部材21に一体的に連結されている。プレート部20Aの他方側には略円弧状の板状部材を成す取着部40が設けられており、この取着部40は、操作部材21との連結部を形成する折曲部20Aaから屈曲形成されて右側板3b内(右フレーム2bの内側)に延在されている。また、カム部としてのクラッチ作動板20は、図5に明確に示されるように、プレート部20Aの取着部40を固定するための固定部60を備える。そして、本実施形態では、プレート部20Aの取着部40がクラッチ作動板20の固定部60の上面に後述するように溶着等の固着を伴うことなく嵌め込んで係脱可能に取着されるようになっている。
操作部材21は、スプール5aを釣糸巻取状態(スプール5aの釣糸巻取方向への回転のみを許容する状態)と釣糸放出状態(スプール5aを自由に正逆回転させる状態)とに切換えるためのクラッチレバーとして構成されており、クラッチ作動板20と一体に回動して、連結孔2dに沿って上下に移動できる。
クラッチ作動板20の表面には、ヨーク22と係合可能な一対のカム面23が形成されている。これらのカム面23は、クラッチ作動板20の回動に伴ってヨーク22の各腕部22a,22bの裏面に対して係脱し、ヨーク22をピニオン軸5bに沿って移動させる。なお、ヨーク22は、右フレーム2bに突設された支持ピン25によって各腕部22a,22bが保持されており、各支持ピン25に配設されたバネ部材(図示せず)によりクラッチ作動板20に向けて常時付勢されている。
また、右フレーム2bにはボス(ネジの軸部)26が突設されるとともに、プレート部20A及びクラッチ作動板20にはそれぞれボス26が係合する周方向溝27,62が形成されている。これらの周方向溝27,62およびボス26は、周方向溝27,62の両端にボス26が突き当たることにより、一体で回動するクラッチ作動板20及びプレート部20Aの回動範囲を規定する。
右フレーム2bとクラッチ作動板20との間には、付勢手段としてのバネ28が介挿されている。このバネ28は、カム面23がヨーク22の各腕部22a,22bの裏面から離脱する位置(クラッチON状態・・・図3の状態)へとクラッチ作動板20を回動させる(図3において時計周りに回動させる)ように常時付勢する。
したがって、このような構成のクラッチ機構12において、図3に示されるクラッチON状態では、バネ28の付勢力によりクラッチ作動板20を介して操作部材21が上側に位置されている。また、このクラッチON状態では、クラッチ作動板20のカム面23が作動部材22の各腕部22a,22bの裏面から離脱して、ヨーク22と係合するピニオン15がスプール軸5と係合している。したがって、この状態でハンドル9aを回転操作すると、その操作力は、駆動歯車14及びピニオン15を介してスプール軸5に伝達され、スプール5aを釣糸巻取方向に回転させることができる。
一方、このクラッチON状態から、操作部材21に例えば親指を載置した状態で、操作部材21を押圧操作して(押圧操作力を作用させて)下方に移動させる(押し込み操作する)と、この動作がプレート部20Aを介してクラッチ作動板20に伝えられ、このクラッチ作動板20をバネ28の付勢力に抗して図3において反時計周りに回動させる。
このようにしてクラッチ作動板20が回動すると、クラッチ作動板20のカム面23は、ヨーク材22の各腕部22a,22bの裏面に係合し、各支持ピン25に配設されたバネ部材の付勢力に抗してヨーク22をクラッチ作動板20から離間させるようにピニオン軸5bに沿って移動させる。そして、この移動により、ヨーク22と係合するピニオン15がスプール軸5から完全に外れる(クラッチOFF;図4の状態)。このとき、操作部材21の完全押し込み位置では、バネ28のデッドポイトを越えるようになっており、クラッチON状態とクラッチOFF状態とが完全に振り分けられてクラッチOFF状態が機械的に保持されるようになっている。そのため、本実施形態では、クラッチをOFF状態からON状態にする自動復帰機構30(図3及び図4参照)がクラッチ作動板20に設けられている。
この自動復帰機構30は、クラッチ作動板20に揺動可能に連結されるキック部材31と、ハンドル軸9に回り止め固定されるラチェット32とを備えており、キック部材31は、クラッチON状態からクラッチOFF状態へと切り換えられると、図4に示されるように、ラチェット32の回転軌跡内に侵入するように配置、構成されている。このため、クラッチOFF状態において、ハンドル9aを巻き取り操作すると、ラチェット32の回転により、キック部材31は、キックされて自動的にクラッチ作動板20を回転させてクラッチON状態の位置に復帰させ、バネ28のバネ力で保持される。
以上のようなクラッチ機構12の構成及び作用に加えて、本実施形態では、クラッチ作動板20に対するプレート部20Aの相対的な動きを規制する規制部がクラッチ作動板20に設けられる。具体的には、クラッチ作動板20の固定部60は、スプール軸5(ピニオン軸5b)を中心とするプレート部20Aの回転方向とスプール軸5(ピニオン軸5b)へと向かうプレート部20Aの径方向の移動とを規制する2つの第1の規制部70と、スプール軸5(ピニオン軸5b)の軸方向に沿うプレート部20Aの移動を規制する第2の規制部72とを有する。本実施形態では、第1の規制部70が固定部60の周方向に沿って所定の間隔を隔てて2つ設けられるが、第1の規制部70の位置及び数は任意に設定できる。
第1の規制部70は、プレート部20Aの回転方向及び径方向の移動を規制できればどのような形態を成していてもよく、同様に、第2の規制部72もプレート部20Aの軸方向の移動を規制できればどのような形態を成していてもよいが、本実施形態では、特に、第1の規制部70が凹凸係合を可能にする凹部71を成すとともに、第2の規制部72がプレート部20Aの部分的な嵌まり込みを可能にする溝77を成している。
具体的には、第1の規制部70は、図5〜図8に明確に示されるように、プレート部20Aの取着部40とクラッチ作動板20の固定部60との間の凹凸係合によってプレート部20Aの回転方向及び径方向の移動を規制するようになっている。より具体的には、プレート部20Aの取着部40と対向するクラッチ作動板20の固定部60の上面に凹部71が設けられ、この凹部71には、固定部60と対向するプレート部20Aの取着部40の裏面に突設される突起75が係脱可能に係合するようになっている。この場合、凹部71は、クラッチ作動板20に対するプレート部20Aの回転方向及び径方向の移動を規制するように突起75とこれらの方向で係合する係合面71a,71bを有する。なお、凹凸関係が逆であってもよい。すなわち、クラッチ作動板20の固定部60に設けられる凸部がプレート部20Aの取着部40に設けられる凹部と係合するようになっていてもよい。
一方、第2の規制部72は、クラッチ作動板20の固定部60を形成するとともに前述したキック部材31の取り付け支持に関与する壁部73に設けられる凹部としての溝77がプレート部20Aと係合することによりスプール軸5(ピニオン軸5b)の軸方向でのプレート部20Aの(フレーム2bに対する)浮き上がりを規制するようになっている。具体的には、屈曲形成されるプレート部20Aの取着部40の端部79(プレート部20Aの折曲部20Aa側の周方向端部79)がクラッチ作動板20の溝77に嵌まり込んで係止され、スプール軸5(ピニオン軸5b)の軸方向から壁73が端部79と係合状態で当接する。
なお、この実施形態において、第2の規制部72は、クラッチ作動板20の固定部60を形成する壁部73に設けられる凹部とプレート部20Aとの係合によりスプール軸5の軸方向でのプレート部20Aの浮き上がりを規制するが、図9に示されるように、クラッチ作動板20の固定部60を形成する壁部に設けられると凸部87とプレート部20Aとの係合によりスプール軸5の軸方向でのプレート部20Aの浮き上がりを規制してもよい。この凸部87は、固定部60の上面の周方向に沿って所定の長さで鍔状に延在することにより、スプール軸5(ピニオン軸5b)の軸方向からプレート部20Aの取着部40のスプール軸5側の周縁部の一部と係合状態で当接する。
以上説明したように、本実施形態の魚釣用リールによれば、固定部60と取着部40とにより樹脂製のクラッチ作動板20(カム部)と金属製のプレート部20Aとを一体的に動作可能に係合させるにあたり、第1の規制部70と第2の規制部72とによってクラッチ作動板20に対するプレート部20Aの回転方向、径方向、及び、軸方向の3方向の全ての不要な動きを規制して固定するようにしているため、すなわち、前述した特許文献1のようにヨーク22のみによってプレート部20Aの軸方向移動を規制するのではなくクラッチ作動板20の規制部70,72によりプレート部20Aの相対的な動きを確実に抑えるようにしているため、高負荷時のクラッチ切り換え操作の際のプレート部20Aの接触摩擦抵抗や浮き上がり変形による切り換え伝達力のロス等を効果的に抑制することが可能となり、クラッチ機構12の切り換え操作の確実性及び動作効率を格段に向上させることができる。
また、本実施形態において、プレート部20Aの取着部40は、操作部材21との連結部から屈曲形成されて側板2b内に延在されるとともに、屈曲形成されるその端部79がクラッチ作動板20の第2の規制部72に係止されているため、スプール軸5の軸方向でのプレート部20Aの浮き上がりの起点となり得る部位を効果的に押さえて、スプール軸5の軸方向に沿うプレート部20Aの移動を確実に規制できる。
また、本実施形態において、第2の規制部72は、クラッチ作動板20の固定部60を形成する壁部73に設けられる凹部77(又は凸部87)とプレート部20Aとの係合によりスプール軸5の軸方向でのプレート部20Aの浮き上がりを規制するため、既存のクラッチ作動板20の部位を有効利用して簡単且つ効果的にスプール軸5の軸方向でのプレート部20Aの浮き上がりを防止できる。
また、本実施形態において、第1の規制部70は、プレート部20Aの取着部40とクラッチ作動板20の固定部60との間の凹凸係合によってプレート部20Aの回転方向及び径方向の移動を規制しているため、簡単な構成でプレート部20Aの回転移動及び径方向移動を防止できる。
また、本実施形態において、プレート部20Aの取着部40は、略円弧状の板状部材を成してクラッチ作動板20の固定部60の上面に取着されている。このような構成によれば、特許文献1のようにプレート部20Aがクラッチ作動板20の径方向外方の周囲に大きく張り出す環状部を有さないため、プレート部20Aの軽量化を図ることができ、高負荷時のクラッチ切り換え操作の際のプレート部20Aの接触摩擦抵抗による切り換え伝達力のロス等を生じさせないで済むとともに、プレート部20Aの必要最小限の形状で、クラッチ作動板20に対するプレート部20Aの不要な動き(回転方向、径方向、軸方向)を規制部70,72により規制できるようになる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、第1の規制部が凹凸係合を成すとともに、第2の規制部がプレート部の部分的な嵌まり込みを可能にする溝(規制鍔部)を成しているが、第1の規制部は、プレート部の回転方向及び径方向の移動を規制できればどのような形態を成していてもよく、同様に、第2の規制部もプレート部の軸方向の移動を規制できればどのような形態を成していてもよい。
2a,2b フレーム
3a,3b 側板
5a スプール
10 駆動力伝達機構(巻き取り駆動機構)
12 クラッチ機構
20 クラッチ作動板(カム部)
20A プレート部
21 操作部材(切り換え操作部材)
40 取着部
60 固定部
70 第1の規制部
72 第2の規制部
73 壁部
79 端部

Claims (5)

  1. リール本体の側板間にスプール軸を介して回転自在に支持されるスプールと、前記リール本体に設けられる切り換え操作部材の操作により巻き取り駆動機構のピニオンギアを前記スプール軸の軸方向に移動させることによって釣糸巻き取り可能な動力伝達状態と釣糸放出可能な動力遮断状態とに切り換えるクラッチ機構とを備える魚釣用リールにおいて、
    前記クラッチ機構は、前記切り換え操作部材に一方側が連結される金属製のプレート部と、前記プレート部の他方側に設けられる取着部を固定するための固定部を備えるとともに前記ピニオンギアを前記スプールの軸方向に沿って移動させる回動可能な樹脂製のカム部とを備え、
    前記カム部の前記固定部は、前記スプール軸を中心とする前記プレート部の回転方向の移動と前記スプール軸へと向かう前記プレート部の径方向の移動とを規制する第1の規制部と、前記スプール軸の軸方向に沿う前記プレート部の移動を規制する第2の規制部とを有することを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記プレート部の前記取着部は、前記切り換え操作部材との連結部から屈曲形成されて前記側板内に延在されるとともに、屈曲形成されるその端部が前記カム部の前記第2の規制部に係止されることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. 前記第2の規制部は、前記カム部の前記固定部を形成する壁部に設けられる凹部又は凸部と前記プレート部との係合により前記スプール軸の軸方向での前記プレート部の浮き上がりを規制することを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用リール。
  4. 前記第1の規制部は、前記プレート部の前記取着部と前記カム部の前記固定部との間の凹凸係合によって前記プレート部の回転方向及び径方向の移動を規制することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の魚釣用リール。
  5. 前記プレート部の前記取着部は、略円弧状の板状部材を成して前記カム部の前記固定部の上面に取着されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の魚釣用リール。
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