JP6143657B2 - 魚釣用リール - Google Patents

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本発明は、スプール前方の側板間に釣糸案内体が備わる魚釣用リールに関する。
従来、両軸受型タイプの魚釣用リールには、左右側板間に回転可能に支持されたスプールに対して釣糸を均等に巻回するために、レベルワインド装置が配設されている。このレベルワインド装置は、一方の側板側に回転可能に配設されたハンドルの巻き取り操作に連動して、スプール前方で左右に往復動する釣糸案内体を備えており、釣糸案内体に釣糸が挿通されることで、スプールに対して釣糸を平行に巻回することが可能となっている。
ところで、上記した釣糸案内体は、例えば、仕掛けをキャスティングするとき、釣糸が接触して抵抗となってしまい、仕掛けの飛距離を低下させてしまうという問題がある。このような問題を解決するために、例えば、特許文献1には、釣糸案内体の釣糸案内部の形状を、上部では左右方向に横長形状にして釣糸放出時における釣糸挿通部とし、下部では中央を幅狭の溝部として釣糸巻き取り時の案内部とした構成が開示されている。そして、特許文献1では、釣糸案内体の前後方向の近傍に、クラッチの切換操作に連動して上下方向に移動可能とされたピラーを配設している。ピラーは、釣糸放出時に上方に移動され、釣糸巻き取り時に下方に移動される。ピラーが上方に移動されることで釣糸挿通部に釣糸が位置し、釣糸放出時の糸抵抗が軽減される。また、ピラーが下方に移動されることで釣糸が幅狭の溝部に案内され、スプールに巻回される糸巻状態が向上される。
特開2012−70683号
本出願人は、先の出願(特願2012−121952号)において、クラッチの切換操作に連動して釣糸案内体を回動させるようにした魚釣用リールを提案している。この魚釣用リールでは、釣糸放出時に、釣糸案内体を前方へ回動させることで、釣糸挿通部に釣糸が位置するようになっており、糸抵抗が軽減されるように構成されている。また、この魚釣用リールでは、釣糸巻き取り時に、釣糸案内体を後方へ回動させることで、上端後部で釣糸を抑えつつ溝部に釣糸が位置するようになっており、溝部を通して釣糸が巻き取られるように構成されている。
通常、魚釣用リールは、魚が掛かった際等の釣糸の引き出しに対し、制動力(以下、「ドラグ力」という)を付与するドラグ装置を備えている。このようなドラグ装置によるドラグ力に抗して釣糸が引き出される場合、釣糸は溝部を通じて引き出されるため、溝部と釣糸との間で摩擦が発生する。このため、釣糸が傷付くおそれがあった。なお、釣糸がPEラインである場合には、コーティングが剥がれ落ちるおそれもあった。さらには、釣糸案内体を通じてレベルワインド装置にも負荷が作用するため、故障の原因となるおそれもあった。
また、左右方向における釣糸案内体の位置によっては、ドラグ力にばらつきを生じることがあり、釣糸の食い込みや感度、操作性にも影響が生じる可能性があり、これを改善したいという要望があった。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、ドラグ力に抗して釣糸が引き出された際に、釣糸が傷付くことがなく、レベルワインド装置に作用する負荷を低減することができるとともに、釣糸の食い込みや感度の向上、さらには、魚釣り操作性の向上を図ることができる魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る魚釣用リールは、リール本体に回転自在に支持されたスプールと、釣糸が挿通される釣糸案内体を有し、前記スプールに釣糸を案内すべく前記釣糸案内体を左右往復移動するレベルワインド装置と、釣糸にドラグ力を付与すべく釣糸の引き出しで回転する回転体を制動するドラグ装置と、を備えた魚釣用リールであって、前記釣糸案内体は、釣糸が挿通される幅狭案内部および幅広開口部を有しており、前記スプールに釣糸を巻き取る釣糸巻き取り状態において、前記幅狭案内部に釣糸を位置させるとともに、釣糸巻き取り状態において、前記ドラグ装置により付与されたドラグ力に抗して釣糸が引き出されたときには、前記幅広開口部に釣糸を位置させることを特徴とする。
本発明の魚釣用リールによれば、スプールに釣糸を巻き取る釣糸巻き取り状態において、幅狭案内部に釣糸が位置し、幅狭案内部を通じてスプールに均等に釣糸が巻き取られる。
また、釣糸巻き取り状態において、ドラグ力に抗して釣糸が引き出されたときには、幅広開口部に釣糸が位置し、幅広開口部を通じてスプールから釣糸が引き出される。
また、本発明は、前記スプールを動力伝達状態と動力遮断状態とに切り換えるクラッチ機構を備え、前記釣糸案内体は、前記クラッチ機構により動力伝達状態に切り換えられて釣糸巻き取り状態になったときに、前記幅狭案内部に釣糸を位置させるとともに、前記クラッチ機構により動力遮断状態に切り換えられたときに、前記幅広開口部に釣糸を位置させる構成であり、前記釣糸案内体は、前記クラッチ機構により動力伝達状態に切り換えられて釣糸巻き取り状態となったときに、前記ドラグ装置により付与されたドラグ力に抗して釣糸が引き出された場合には、前記幅広開口部に釣糸を位置させることを特徴とする。
この構成では、動力伝達状態となるクラッチON状態で、釣糸は幅狭案内部に案内されてスプールに均等に巻回される。また、動力遮断状態となるクラッチOFF状態で、釣糸は幅広開口部に位置し、幅広開口部を通じて放出される。
本発明によれば、スプールに釣糸を巻き取る釣糸巻き取り状態では、幅狭案内部に釣糸が位置し、幅狭案内部を通じてスプールに釣糸が均等に巻き取られるので、釣糸をスプールに良好に平行巻きできる。
また、釣糸巻き取り状態において、ドラグ力に抗して釣糸が引き出されたときには、幅広開口部に釣糸が位置し、幅広開口部を通じて釣糸が引き出されるので、釣糸の引き出し抵抗が低減される。したがって、幅狭案内部を通じて釣糸が引き出される場合に比べて釣糸が傷付き難くなり、また、釣糸の引き出しによってレベルワインド装置に作用する負荷を低減することもできる。
また、釣糸の引き出し抵抗が低減されるので、ドラグ力にばらつきが生じ難くなり、ドラグ性能が低下する等の不具合を確実に防止することができる。したがって、所望のドラグ性能を得ることができ、釣糸の食い込みや感度、魚釣り操作性が向上する。
また、クラッチ機構の切り換えにより釣糸案内体が切り換え可能に設けられている構成では、クラッチ機構の切り換えに連動して、釣糸の好適な巻き取り、および釣糸の好適な放出を実現することができ、操作性に優れた魚釣用リールが得られる。
なお、上記した構成において、釣糸案内体は、釣糸巻き取り状態と釣糸放出状態との間で、釣糸に対する位置が変化するようにした構成を採用することができる。その場合、釣糸案内体が回動して切り換えられたり、釣糸案内体が直線的に移動して切り換えられたりする構成を採用することができる。
本発明の第1実施形態に係る魚釣用リールを示し、釣糸案内体部分を露出させた平面図である。 図1に示す魚釣用リールの内部構造を示す構造説明図である。 図1に示す魚釣用リールにおいて、クラッチ機構の動力伝達部分の構成を示す側面図(クラッチON状態)である。 図1に示す魚釣用リールにおいて、クラッチ機構の動力伝達部分の構成を示す側面図(クラッチOFF状態)である。 (a)はクラッチプレートと釣糸案内体を回動させる回動プレートとの連結部分の構造を示す断面図、(b)は切換機構の主要部の構造を示す断面図である。 図1に示す魚釣用リールの縦断面図であり、釣糸案内体が釣糸巻き取り状態(クラッチON状態)にあるときを示す図である。 (a)は釣糸案内体を拡大して示す斜視図(クラッチON状態)、(b)は図7(a)に示す釣糸案内体の正面図である。 図1に示す魚釣用リールの縦断面図であり、釣糸案内体が釣糸放出状態(クラッチOFF状態)にあるときを示す図である。 (a)は釣糸案内体を拡大して示す斜視図(クラッチOFF状態)、(b)は図9(a)に示す釣糸案内体の正面図である。 (a)は釣糸巻き取り時の作用説明図、(b)は釣糸放出時の作用説明図である。 (a)は釣糸巻き取り時にドラグ力に抗して釣糸が引き出されたときの様子を示す説明図、(b)は同じく釣糸案内体が釣糸放出状態に回動された状態を示す説明図である。 釣糸の引き出しが停止されたときの様子を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る魚釣用リールを示し、クラッチ機構の動力伝達部分の構成を示す側面図(クラッチON状態)である。 図13に示す魚釣用リールの切換機構の主要部の構造を示す断面図である。 (a)は釣糸巻き取り時の作用説明図、(b)は釣糸放出時の作用説明図である。 (a)は釣糸巻き取り時にドラグ力に抗して釣糸が引き出されたときの様子を示す説明図、(b)は同じく釣糸案内体が釣糸放出状態に回動された状態を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る魚釣用リールを示し、要部を断面で示した平面図である。 (a)は釣糸巻き取り時の作用説明図、(b)は釣糸放出時の作用説明図である。
以下、本発明に係る魚釣用リールの実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、「前後」「左右」を言うときは、図1に示した方向を基準とし、「上下」を言うときは、図3,図4に示した方向を基準とする。なお、説明において、同一の要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
本実施形態に係る魚釣用リールは、図1に示すように、左右側板1A,1Bを備えたリール本体1を有している。左右側板1A,1Bは、左右のフレーム2a,2bを左右カバー3a,3bで覆って構成される。リール本体1には、左右側板1A,1B間に位置し、図示しない釣竿に装着されるリール脚1Cが一体形成されている。また、左右のフレーム2a,2b間には、スプール軸5が軸受を介して回転可能に支持されており、スプール軸5には、釣糸Sが巻回されるスプール5Aが一体的に固定されている。さらに、左右側板1A,1B間には、スプール5Aに対して上方側に、指を載置可能なサムレスト1Dが設けられている。
本実施形態では、スプール5Aを回転駆動するハンドル8を右側板1B側に設置している。右フレーム2bと右カバー3bとの間には空間が形成され、この空間には、ハンドル8の回転駆動力をスプール軸5に伝達する公知の駆動力伝達機構10が配設されている。また、右フレーム2bと右カバー3bとの間には、スプール軸5を動力伝達状態と動力遮断状態に切り換える公知のクラッチ機構20が配設されている。クラッチ機構20は、スプール5Aの後方側の左右側板1A,1B間に配設されたクラッチ切り換え操作部材(以下、操作部材と称する)21を押し下げ操作することで、クラッチON状態(動力伝達状態であり釣糸巻き取り状態)からクラッチOFF状態(動力遮断状態であり釣糸放出状態)に切り換えるようになっている。なお、クラッチOFF状態からクラッチON状態への復帰は、後記する自動復帰機構30(図3参照)によってハンドル8を回転操作することで行うことが可能である。
さらに、右フレーム2bと右カバー3bとの間には、図2,図3,図4に示すように、切換機構70が配設されている。切換機構70は、釣糸巻き取り状態において、後記するドラグ装置8b(図2参照)により付与されるドラグ力に抗して釣糸Sが引き出されたときに、釣糸案内体60(図1,図3,図4)を回転駆動するものである。切換機構70の詳細は、後記する。
左右側板1A,1B間には、図1に示すように、スプール5Aの釣糸繰出し方向側(前側)に、レベルワインド装置50が配設されている。このレベルワインド装置50には、釣糸Sが挿通される釣糸案内体60が備わる。釣糸案内体60は、ハンドル8を回転操作することで左右に往復移動するよう構成されており、釣糸Sの巻き取り操作に伴って、スプール5Aに対して釣糸Sを均等に巻回させる機能を有する。
駆動力伝達機構10は、ハンドル8が固定されたハンドル軸8aにドラグ装置8bと関連して回転可能に装着された回転体としての駆動歯車11と、この駆動歯車11に噛合するピニオン12とを備えている。駆動歯車11は、釣糸巻き取り時にハンドル8が回転操作されると、図3中X1方向(時計回り)に回転する。また、駆動歯車11は、ドラグ装置8bにより付与されたドラグ力に抗して釣糸Sが引き出された際に、図3中Y1方向(反時計回り)に回転するようになっている。
ハンドル軸8aは、公知のように、右カバー3bとの間に設けられた一方向クラッチ(楔作用を利用した転がり式一方向クラッチ)Kにより、釣糸巻き取り方向の回転を許容し、釣糸繰り出しに伴う逆回転を防止する逆回転防止機構を構成している。
ピニオン12は、図2に示すように、スプール軸5と同軸上に設置されており、ピニオン軸(スプール軸5であってもよい)12aに沿って軸方向に移動可能となっている。また、ピニオン12の外周には、円周溝12bが形成されており、この円周溝12bに、後記するクラッチ機構20のヨーク22が係合して、ピニオン12を軸方向に移動させるように構成されている。すなわち、ピニオン12が軸方向に移動することで、スプール軸5との間で継脱がなされ、動力伝達状態(クラッチON)/動力遮断状態(クラッチOFF)に切り換えられるように構成されている。
クラッチ機構20は、図3に示すように、右フレーム2bに対して回動可能に支持されるクラッチプレート25を備えている。クラッチプレート25は、振り分けバネ23によって、図3に示す動力伝達状態(クラッチON状態)と、図4に示す動力遮断状態(クラッチOFF状態)に振り分け保持される。クラッチプレート25は、右フレーム2bに上下方向に形成された連結孔2dを介して操作部材21と連結されており、クラッチプレート25に形成された長孔25aに、右フレーム2bに突出するように設けられたピン2eが挿入されて、その回動駆動が案内されるように構成されている。
クラッチプレート25の表面には、一対のカム面26が形成されている。一対のカム面26は、ピニオン12の円周溝12b(図1参照)に係合したヨーク22と係合可能である。ヨーク22の先端側は、右フレーム2bに突設された支持ピン27によって保持されており、ヨーク22は、支持ピン27に配設されたバネ部材27aによって常時、スプール軸5側に付勢されている。なお、図3では、ヨーク22がバネ部材によってスプール軸5側に付勢された状態を示しており、このとき、ピニオン12はスプール軸5の端部に形成されている係合部5a(図2参照)に嵌合してクラッチON状態となっている。
クラッチプレート25は、操作部材21が、図4の白抜き矢印に示すように押下げ操作されると反時計回り方向に回動する。クラッチプレート25は、この回動により、カム面26およびヨーク22を介して、ピニオン12(図2参照)を右側にバネ部材27aの付勢力に抗して移動し、スプール軸5の端部に形成されている係合部5a(図2参照)から離脱させ、クラッチOFF状態に切り換える。なお、この状態は、振り分けバネ23によって保持される。
また、クラッチプレート25には、クラッチをOFF状態からクラッチON状態にする自動復帰機構30が設けられている。自動復帰機構30は、図3に示すように、クラッチプレート25に揺動可能に連結されるキック部材31と、ハンドル軸8aに回り止め固定されるラチェット32とを備えている。キック部材31は、クラッチON状態からクラッチOFF状態に切り換えられると、図4に示すように、ラチェット32の回転軌道内に侵入するように配置される。このため、クラッチOFF状態において、ハンドル8を巻き取り操作すると、ラチェット32の回転によりキック部材31はキックされて上方に移動し、自動的にクラッチプレート25を(時計回り方に回転して)クラッチON状態に復帰させて、振り分けバネ23のバネ力で保持される。なお、クラッチの復帰は、操作部材21を押し上げ操作しても行うことが可能である。
スプール5Aの前方側の左右側板1A,1B間には、前記したようにレベルワインド装置50が配置されている。以下、レベルワインド装置50の構成について、図5から図9を併せて参照して説明する。
レベルワインド装置50は、スプール5Aに巻回された釣糸Sが挿通される釣糸案内体60を備えている。この釣糸案内体60は、軸受52(図2,図5(a)参照)を介して左右側板1A,1B間に回動可能に支持され、駆動力伝達機構10を介して回転可能に駆動される螺軸(ウォームシャフト)51によって、左右往復駆動されるよう構成されている。螺軸51の右フレーム2b側には、駆動歯車11(図5(b)参照)と隣接して入力ギャ53が設けられている。入力ギャ53は、ハンドル軸8aと一体的に回転する連結ギャ8c(図3参照)と噛合している(図2では入力ギャ53と連結ギャ8cとを離間して図示)。螺軸51は、連結ギャ8cおよび入力ギャ53を介してハンドル8の回転駆動と同期して回転駆動されるようになっている。
螺軸51は、図2に示すように、左右側板1A,1B間に回動可能に保持される管状体(筒体)55内に収容されている。管状体55の外面には、軸方向に延出する長孔55a(図7(b)参照)が形成されている。長孔55aは、螺軸51の表面に形成された螺旋溝51aを軸方向に沿って部分的に露出させている。
釣糸案内体60は、図6,図7(a)等に示すように、釣糸挿通部60Aと保持部60Bを一体的に備えており、保持部60Bが管状体55を囲繞するように設けられている。
保持部60Bは、その内部に摺動子61を保持している。摺動子61は、長孔55aを介して螺旋溝51aと係合している。摺動子61は、袋ナット62によって、保持部60Bに対して固定される。また、釣糸案内体60は、螺軸51の回転によって、螺旋溝51aと摺動子61との係合関係により、軸方向に沿って移動しつつ、管状体55の回りを回転しないように、回り止めされている。本実施形態では、管状体55の外周に軸方向に沿って延出する回り止め部55bが形成されており、この回り止め部55bに対して、保持部60Bの係合部64を係合させることで、回り止め装着されている。具体的には、回り止め部55bは、管状体55の外周に、軸方向に延出する突起(図6,図7(b)参照、180°間隔で一対設けられている)として構成されており、係合部64は、そのような突起に係合する凹部(図6参照)として構成されている。
また、釣糸案内体60は、螺軸51が回転駆動されると、摺動子61を介して左右側板1A,1B間で左右往復駆動されるとともに、クラッチ機構20のクラッチON/OFFに連動して釣糸巻き取り状態と釣糸放出状態との間で切り換えられるように構成されている。この場合、釣糸案内体60の回動駆動については、管状体55を回動駆動することで成されるように構成されている。
ここで、クラッチ機構20から管状体55への動力伝達経路を具体的に説明する。
クラッチプレート25には、図3に示すように、リール本体1の前方側に向けて突出する突片25bが形成されている。突片25bの先端には、右フレーム2b側に向けて突出する係合突起25cが一体形成されている。一方、右フレーム2bには、螺軸51が支持される部分に回動プレート59が保持されている。管状体55(図6参照)は、右フレーム2bの内面側において、回動プレート59と回り止め固定されている。回動プレート59には、径方向外方に突出する図示しない凸部が形成されており、この凸部に、管状体55の端部(内周)に形成された図示しない凹部が嵌合することで、両者は、右フレーム2bの内面側で固定された状態(一体回動可能な状態)となっている。なお、回動プレート59と管状体55とは、一体成形してもよい。
回動プレート59は、図5(a)に示すように、螺軸51を回転可能に支持する軸受52の外輪と右フレーム2bとの間で回動可能に支持されている。回動プレート59には、右フレーム2bの外面側に沿って、クラッチプレート25の突片25bと左右方向に重なる連結片59bが形成されている。連結片59bには、図3に示すように、側面視L字形の係合孔591が形成されている。係合孔591は、第1長孔592と、第1長孔592に連続する第2長孔593と、を有する。第1長孔592は螺軸51の径方向に延出しており、また、第2長孔593は、螺軸51と同心の円弧状に形成されている。
係合孔591には、クラッチプレート25の突片25bの係合突起25cが遊挿されている。これにより、回動プレート59は、図3および図4に示すように、クラッチプレート25の回動に伴って螺軸51の軸芯を中心に回動されるようになっている。したがって、回動プレート59は、振り分けバネ23によって、釣糸巻き取り状態と釣糸放出状態との間で振り分け保持されるクラッチプレート25とともに、2つの位置で切り換えられるようになっている。なお、係合孔591の第2長孔593は、後記するように切換機構70の構成要素の一部を成している。
連結片59bの下端部と右フレーム2bとの間には、復帰バネ595が取り付けられている。復帰バネ595は、回動プレート59を反時計回り方向に付勢しており、回動プレート59を釣糸巻き取り状態に保持するようになっている。
これにより、図3に示すように、釣糸巻き取り状態において、クラッチプレート25の係合突起25cは、回動プレート59の係合孔591において第1長孔592の後端部(第2長孔593の上端部)に保持されるようになっている。また、図4に示すように、釣糸放出状態において、係合突起25cは、第1長孔592の前端部に保持されるようになっている。
なお、復帰バネ595は、後記するように切換機構70の構成要素の一部を成している。
釣糸案内体60は、回動プレート59を介して管状体55が回動駆動されることで、スプール5Aの前方において前後方向に回動駆動される。ここで、釣糸案内体60の釣糸挿通部60Aの構成について、図7,図9を参照して具体的に説明する。
釣糸挿通部60Aは、スプール5Aからの釣糸Sを挿通させる部分であり、SUS、チタン等の釣糸抵抗が少ない材料によるフレーム体60Fとして構成され、保持部60Bとともに一体形成されている。具体的には、左右方向に幅狭(細溝状)とされた幅狭案内部67と、その幅狭案内部67の上方側で、略対称となるように左右方向に拡がる幅広開口部68とを備えている。幅広開口部68は、図9(b)に示すように、釣糸放出状態となったときの正面視(挿通される釣糸Sに沿って前方から見た正面視)で、左右方向に拡がる略楕円形状となるように形成されている。幅広開口部68の両サイド壁は、幅広開口部68の略中央の下部に形成される幅狭案内部67に向けて傾斜して釣糸Sを案内する傾斜案内面68aとなっている。
幅広開口部68を有するフレーム体60Fは、釣糸巻き取り状態で側面視した際(図6参照)、前後方向に対して傾斜した状態(後方側に向けて次第に立ち上がる形状)となっている。幅広開口部68を規定する上壁68bは、釣糸放出状態において、前後方向に沿った状態となっており(図8参照)、可能な限り広い開口を確保できるように構成されている。したがって、上壁68bの後端縁69は、釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に回動した際に、幅広開口部68内に挿通されている釣糸Sに対して、上側から当接できる位置関係となっており、釣糸Sを規制する規制部としての機能を有する(以下、後端縁を規制部69と称する)。
なお、規制部69は、フレーム体60Fとして一体形成される部分であり、釣糸案内体60がクラッチ機構20に連動して、釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に回動した状態で正面視した際(図7(b)に示すように、釣糸Sに沿って前方から見た際)、幅狭案内部67の上下長さLの範囲内となるような配置関係となっていればよい。すなわち、このような配置関係となっていれば、釣糸案内体60が、釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に回動すると、幅広開口部68のいずれかの部分に位置する釣糸Sは、規制部69によって押し付けられ、傾斜案内面68aに沿って確実に幅狭案内部67に案内することが可能となる。また、このような位置関係となっていれば、釣糸巻き取り状態で、釣糸Sを確実に幅狭案内部67から離脱しないようにすることができる。
幅狭案内部67は、上下方向に延出しており、そこに入り込んだ釣糸Sの左右方向のブレを防止して、スプール5A(図1参照)に対して、安定して釣糸を平行巻きする機能(糸巻状態を向上する機能)を有する。
なお、幅狭案内部67を規定する両壁67aは、図7(a)(b)に示すように、摺動子61(図6参照)を固定している袋ナット62の上方を覆うように伸びていることが好ましく、このような構成により、幅狭案内部67に入り込んでいる釣糸Sが、袋ナット62の部分で絡むことを効果的に防止することが可能となる。また、幅狭案内部67の底面67cは、図6に示す釣糸巻き取り状態において、前方に向けて次第に下方向に傾斜する傾斜面となっていることが好ましい。すなわち、このような底面形状にすることにより、スプールから傾斜した状態で繰り出される釣糸Sとの摩擦抵抗の低減が図れるようになる。
次に、切換機構70について説明する。切換機構70は、前記したように、ドラグ装置8b(図2参照)により付与されたドラグ力に抗して釣糸Sが引き出されたときに、釣糸案内体60(図1,図3,図4)を回転駆動するものである。切換機構70は、図3,図4に示すように、ワンウェイギャ71と、フリクションギャ72と、係合孔591と、復帰バネ595と、を備えて構成されている。
ワンウェイギャ71は、図5(b)に示すように、支軸710と、支軸710に形成された出力ギャ711と、支軸710に一方向クラッチ712を介して設けられた入力ギャ713と、を備える。ワンウェイギャ71は、駆動歯車11を通じて入力ギャ713が反時計回りに回動した際に入力ギャ713をフリー回転可能(動力遮断状態)にし、駆動歯車11を通じて入力ギャ713が時計回りに回動した際に入力ギャ713と支軸710(出力ギャ711)とを係合する(動力伝達状態にする)ように構成されている。
支軸710は、基端側がベアリング710aを介して右フレーム2bの側面に回転可能に支持され、先端側が右カバー3bの内面に設けられた支持部3b1に支持されている。出力ギャ711は、支軸710に一体的に形成されており、フリクションギャ72の入力ギャ723に噛合している。
一方向クラッチ712は、支軸710の周りに配置された保持体714と、保持体714の内側で保持体714によって転動可能に保持された複数の転がり部材(コロ)715と、を備えている。転がり部材715は、保持体714に設けられた図示しないバネによって反時計回りに押圧付勢されている。保持体714の内周面には、各転がり部材715が前記バネに抗して時計回りに移動された状態で自由回転可能な状態となる自由回転域(不図示)が形成されている。また、保持体714の内周面には、前記バネにより反時計回りに各転がり部材715が移動された状態で、楔作用により各転がり部材715の回転を阻止する阻止面(不図示)が形成されている。
入力ギャ713は、保持体714の外周に一体的に取り付けられ、ハンドル軸8aにドラグ装置8bで摩擦係合した駆動歯車11に噛合している。
このようなワンウェイギャ71において、入力ギャ713が図3中矢印Y2方向(反時計回り方向)に回転した場合には、各転がり部材715がバネの付勢力に抗して自由回転域に位置し、入力ギャ713が支軸710に対してフリー回転可能状態となる。つまり、ハンドル8が回転操作(巻き取り操作)されて駆動歯車11が図3中X1方向(時計回り方向)に回転している状態では、入力ギャ713がフリー回転し、駆動歯車11を伝わって入力された回転力(駆動力)が出力ギャ711から出力されないように構成されている。
また、入力ギャ713が図3中矢印X2方向(時計回り方向)に回転した場合には、各転がり部材715がバネの付勢力によって阻止面と楔係合し、入力ギャ713と支軸710とが一体回転可能状態となる。つまり、ドラグ装置8bによりドラグ力に抗して釣糸Sが引き出されて、駆動歯車11が図3中Y1方向(反時計回り方向)に回転した状態では、入力ギャ713と支軸710とが連結されて一体回転し、駆動歯車11を伝わって入力された回転力(引出力)が出力ギャ711からフリクションギャ72に出力される。このように、ドラグ力に抗して釣糸Sが引き出され、駆動歯車11が図3中Y1方向(反時計回り方向)に回転した場合にだけ、ワンウェイギャ71を介してフリクションギャ72が駆動されるようになっている。
フリクションギャ72は、図5(b)に示すように、支軸720と、支軸720に形成された出力ギャ721と、支軸720にフリクション機構722を介して設けられた入力ギャ723と、を備える。フリクションギャ72は、ワンウェイギャ71の回転力を後段の回動プレート59に伝達するものであり、所定のトルク以上の負荷が加わったときに空転するように構成されている。
支軸720は、基端側が右フレーム2bの側面に設けられた支持孔2b1に回転可能に支持されている。出力ギャ721は、支軸720に一体的に形成されており、回動プレート59の先端に設けられた連動ギャ59aに噛合している。
フリクション機構722は、支軸720に設けられた凹部724と、凹部724に収容された付勢バネ725と、付勢バネ725に付勢された係合部材726と、入力ギャ723の内周面の周方向に間隔を空けて形成された係合受部727と、を備えて構成されている。係合部材726は、係合受部727に押圧された状態で係合受部727に係合するよう構成されている。
このようなフリクション機構722は、所定のトルク以上の負荷が加わったときに、係合受部727に対する係合部材726の係合が解除されて、支軸720と入力ギャ723とが相対的に空転(スリップ)するように構成されている。つまり、支軸720と入力ギャ723との間に予め定められた値以上のトルクが作用したときに、両者は空転関係となり、入力ギャ723の空転が続くようになっている。したがって、必要以上の回転力(駆動力)が回動プレート59に対して加わらないように構成されている。
フリクションギャ72は、ワンウェイギャ71の出力ギャ711の回転力を受けると、図3中Y3方向(反時計回り方向)に回転し、後段の回動プレート59を図3中X4方向(時計回り方向)に回動させるように作用する。これにより、釣糸案内体60は、図3に示す釣糸巻き取り状態から図4に示す釣糸放出状態に姿勢が切り換えられる。
次に、以上のような構成を有する魚釣用リールの作用について説明する。
図10(a)に示すクラッチON状態において、操作部材21を押し下げ操作すると、クラッチプレート25が、反時計回りに回動され、振り分けバネ23(図4参照)によって、図10(b)に示す状態に保持される。このとき、図4に示すように、クラッチプレート25の表面に形成されたカム面26がヨーク22を軸方向にシフトさせ、ピニオン12をスプール軸5(図1参照)から離脱させる(クラッチOFF状態)。また、この操作によるクラッチプレート25の回動に伴って、回動プレート59が螺軸51の軸芯を中心に回動される。これにより、管状体55(図6参照)を介して釣糸案内体60が、釣糸巻き取り状態から釣糸放出状態に回動される。
このように回動された釣糸案内体60は、スプール5Aがフリー回転可能な状態(釣糸放出状態)となっており、幅狭案内部67に入り込んでいた釣糸Sは、規制部69(図7(a)参照)による規制が外れ、幅広開口部68に移動する。なお、通常、釣糸放出状態では、スプール5Aに対する釣糸Sの巻回量が多いため、規制部69の規制が外れることで、釣糸Sは、直ちに幅広開口部68に移動することができる。
この状態で、キャスティング操作等を行うことにより、釣糸Sが放出される。この場合、釣糸案内体60の幅広開口部68は、左右方向に幅広状に形成されていることから、その内面から接触抵抗を受けることが少なくなり、仕掛けの飛距離を低下させるようなことはない。すなわち、釣糸Sを放出する際に、釣糸案内体60からの放出抵抗を軽減することが可能となる。
なお、釣糸放出時には、ピニオン12がスプール軸5の係合部5aから離脱しているので、ピニオン12に噛合している駆動歯車11に動力は伝達されず、スプール5Aの回転力が切換機構70に入力されない。
そして、クラッチ機構20をON復帰させるべく、ハンドル8を巻き取り操作すると、自動復帰機構30によって、クラッチプレート25は、図3,図10(a)に示す位置に自動復帰する。このクラッチプレート25のON状態の復帰に伴って、回動プレート59を介して管状体55が回動され、釣糸案内体60が、釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に切り換えられる。このとき、図9(b)に示すように、幅広開口部68のいずれかの部分に位置している釣糸Sは、回動する規制部69が当て付くことで押し付けられ、幅広開口部68の傾斜案内面68aに沿って確実に中央の幅狭案内部67に案内される(図7(a)(b)参照)。また、図7(a)に示すように、釣糸巻き取り状態では、釣糸Sは、規制部69によって幅狭案内部67から離脱することはない。
その後、ハンドル8を巻き取り操作すると、駆動歯車11が図10(a)中X1方向(時計回り方向)に回転し、ピニオン12を介してスプール5AがY5方向(反時計回り方向、釣糸巻き取り方向)に回転する。
また、ハンドル8を巻き取り操作することで、レベルワインド装置50(図2参照)の螺軸51は、ハンドル軸8aに設けられた連結ギャ8c(図3参照)、およびこれに噛合する入力ギャ53(図5(a)参照)を介して回転駆動される。螺軸51が回転駆動されることで、釣糸案内体60は、螺軸51の外周面に形成された螺旋溝51a(図6参照)と係合する摺動子61(図6参照)を介して、管状体55に沿って左右往復動される。この場合、管状体55の外周には、軸方向に沿って延出する回り止め部55b(図6参照)が形成されているため、釣糸案内体60は、軸回りに回転することなく、左右に往復駆動される。これにより、釣糸Sは、左右方向に幅狭となった幅狭案内部67によって、スプール5Aに対して、安定して平行巻きされ、さらには、規制部69の位置によって、幅狭案内部67から離脱することもないため、常時、安定した平行巻き状態が確保される。
なお、スプール5Aに対する釣糸Sの巻回量が少ない場合、例えば、釣糸Sを多量に放出した状態では、幅狭案内部67に位置する釣糸Sは、規制部69に接触していなくてもよい。
ハンドル8の巻き取り操作時に、切換機構70では、図10(a)に示すように、ワンウェイギャ71の入力ギャ713が、駆動歯車11のX1方向(時計回り方向)の回転力を受けて、Y2方向(反時計回り方向)に空転する。したがって、フリクションギャ72に駆動歯車11の回転力が伝達されることがなく、釣糸案内体60は、復帰バネ595のバネ力によって釣糸巻き取り状態に保持される。これにより、釣糸案内体60の幅狭案内部67を通じた釣糸巻き取り状態が好適に維持される。
次に、クラッチON状態において、釣糸Sが引き出された場合の作用について説明する。
図11(a)に示すように、クラッチON状態において、ドラグ装置8b(図2参照)のドラグ力に抗してスプール5Aから釣糸Sが引き出されると、その回転力(引出力)は、スプール軸5(図2参照)からピニオン12を介して一方向クラッチKで逆転止めされているハンドル軸8aに摩擦係合している駆動歯車11に伝達され、駆動歯車11が図中Y1方向(反時計回り方向)に回動(ドラグスリップ)する。そうすると、駆動歯車11に噛合しているワンウェイギャ71の入力ギャ713が図中X2方向(時計回り方向)に回動する。図中X2方向の回動時、ワンウェイギャ71は、一方向クラッチ712(図5(b)参照)により入力ギャ713と支軸710とが一体回転可能状態となるので、駆動歯車11を伝わって入力された回転力が出力ギャ711からフリクションギャ72に伝達される。
これによりフリクションギャ72の入力ギャ723が図中Y3方向(反時計回り方向)に回動し、フリクション機構722(図5(b)参照)、支軸720(図5(b)参照)を介して出力ギャ721(図5(b)参照)が反時計回り方向に回動する。この出力ギャ721の回動により、これに噛合している回動プレート59が図中X4方向(時計回り方向)に回動され、釣糸巻き取り状態に保持されていた釣糸案内体60が螺軸51を中心として時計回り方向に回動する。これにより、釣糸案内体60が釣糸巻き取り状態から釣糸放出状態(図11(b)参照)に姿勢を変更する。
この姿勢変更により、釣糸巻き取り時に幅狭案内部67に挿通されていた釣糸Sが、図11(b)に示すように、幅広開口部68に移動され、幅広開口部68を通じて釣糸Sが引き出される状態になる。
なお、回動プレート59には、螺軸51と同心円弧状の第2長孔593が形成されており、第2長孔593の上端部にクラッチプレート25の係合突起25cが係合しているので、第2長孔593の下端部に係合突起25cが位置する関係となるまで、回動プレート59が回動される。したがって、クラッチON状態のまま、クラッチプレート25を回動させることなく、釣糸案内体60を釣糸巻き取り状態から釣糸放出状態(図11(b)参照)に姿勢変更(移動)させることができる。
このように、釣糸案内体60が釣糸放出状態(図11(b)参照)に姿勢変更された後、引き続き釣糸Sが引き出されて所定のトルク以上の負荷がフリクションギャ72に加わると、図5(b)に示した係合受部727と係合部材726との係合状態が解除されて、支軸720と入力ギャ723とが相対的に空転(スリップ)する状態となる。これにより、釣糸案内体60が釣糸放出状態(図11(b)参照)に保持されつつ、必要以上の回転力(駆動力)が回動プレート59に対して加わらない状態とされる。
その後、ドラグ力に抗した釣糸Sの引き出しが停止されると、図12に示すように、復帰バネ595の付勢力によって回動プレート59が図中Y4方向(反時計回り方向)に回動され、釣糸案内体60が、釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に復帰する。
この場合、回動プレート59の図中Y4方向(反時計回り方向)の回動は、これに噛合しているフリクションギャ72の図中X3方向(時計回り方向)の回動となり、さらに、フリクションギャ72に噛合しているワンウェイギャ71の出力ギャ711の図中Y2方向(反時計回り方向)の回動となる。そして、出力ギャ711の図中Y2方向(反時計回り方向)の回動は、入力ギャ713に連結されている駆動歯車11が巻き取り回転方向(図中X1方向)に回転されることで許容される。つまり、ドラグ力に抗した釣糸Sの引き出しが停止された後に、ハンドル8が巻き取り操作されることで、釣糸案内体60が、釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に復帰することとなる。
なお、釣糸巻き取り最中に、ドラグ装置8b(図2参照)のドラグ力に抗してスプール5Aから釣糸Sが引き出された場合には、上記作用により釣糸案内体60が釣糸巻き取り状態から釣糸放出状態に回動する。その後、駆動歯車11の回転力(巻き取り回転力)に対して、スプール5Aから釣糸Sが引き出されるときの回転力(引出力)が小さくなると、上記作用により釣糸案内体60が釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に復帰する。
以上説明した本実施形態の魚釣用リールによれば、スプール5Aに釣糸Sを巻き取る釣糸巻き取り状態では、幅狭案内部67に釣糸Sが位置し、幅狭案内部67を通じてスプール5Aに釣糸Sが均一に巻き取られるので、釣糸Sをスプール5Aに良好に平行巻きできる。
また、釣糸巻き取り状態において、ドラグ力に抗して釣糸Sが引き出されたときには、幅広開口部68に釣糸Sが位置し、幅広開口部68を通じて釣糸Sが引き出されるので、釣糸Sの引き出し抵抗が低減される。したがって、幅狭案内部67を通じて釣糸Sが引き出される場合に比べて釣糸Sが傷付き難くなり、また、釣糸Sの引き出しによってレベルワインド装置50に作用する負荷を低減することができる。
また、釣糸Sの引き出し抵抗が低減されるので、ドラグ力にばらつきが生じ難くなり、ドラグ性能が低下する等の不具合を確実に防止することができる。したがって、所望のドラグ性能を得ることができ、釣糸Sの食い込みや感度、魚釣り操作性が向上する。
また、クラッチ機構20の切り換えにより釣糸案内体60が切り換え可能に設けられているので、クラッチ機構20の切り換えに連動して、釣糸Sの好適な巻き取り、および釣糸Sの好適な放出を実現することができ、操作性に優れた魚釣用リールが得られる。
(第2実施形態)
図13〜図16に第2実施形態の魚釣用リールを示す。本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、切換機構70のワンウェイギャ71Aがピニオン12に直接取り付けられている点にある。つまり、本実施形態では、図13に示すようにピニオン12の回転によりワンウェイギャ71Aが回転され、ワンウェイギャ71Aの回転力がフリクションギャ72を介して回動プレート59に伝わるように構成されている。なお、フリクションギャ72は、第1実施形態のものよりも径が大径とされているだけであり、構造および作用は同様である。また、回動プレート59およびその周辺の構造も第1実施形態のものと同様である。
ワンウェイギャ71Aは、図14に示すように、一方向クラッチ712Aと、一方向クラッチ712Aを介して設けられた出力ギャ711と、を備える。ワンウェイギャ71Aは、ピニオン12が反時計回りに回動した際に(図13中Y2方向、釣糸巻き取り状態のときに)出力ギャ711をフリー回転可能にし、ピニオン12が時計回りに回動した際に(図13中X2方向、クラッチON状態でドラグ力に抗して釣糸Sが引き出されたときに)ピニオン12と出力ギャ711とを係合するように構成されている。
一方向クラッチ712Aは、図14に示すように、ピニオン12周りに配置された保持体714Aと、保持体714Aの内側で保持体714Aによって転動可能に保持された複数の転がり部材(コロ)715と、を備えている。保持体714Aの内周面には、第1実施形態と同様の自由回転域(不図示)、および阻止面(不図示)が形成されている。
出力ギャ711は、保持体714Aの外側に取り付けられ、フリクションギャ72に噛合している。
このようなワンウェイギャ71Aにおいて、ピニオン12が図13中矢印Y2方向(反時計回り方向)に回転した場合には、各転がり部材715がバネの付勢力に抗して自由回転域に位置し、出力ギャ711がピニオン12に対してフリー回転可能状態となる。つまり、ハンドル8が回転操作(巻き取り操作)されて駆動歯車11が図13中X1方向(時計回り方向)に回転している状態では、出力ギャ711がフリー回転し、駆動歯車11からピニオン12を伝わって入力された回転力(駆動力)が出力ギャ711から出力されない。
また、ピニオン12が図3中矢印X2方向(時計回り方向)に回転した場合には、各転がり部材715がバネの付勢力によって阻止面と楔係合し、ピニオン12と出力ギャ711とが一体回転可能状態となる。つまり、ドラグ装置8bによりドラグ力に抗して釣糸Sが引き出されて、ピニオン12が図13中X2方向(時計回り方向)に回転した状態では、ピニオン12と出力ギャ711とが連結されて一体回転し、ピニオン12の回転力(引出力)が出力ギャ711からフリクションギャ72に出力される。このように、ドラグ力に抗して釣糸Sが引き出され、ピニオン12が図13中X2方向(時計回り方向)に回転した場合にだけ、ワンウェイギャ71を介してフリクションギャ72が駆動されるようになっている。
次に、以上のような構成を有する魚釣用リールの作用について説明する。
図15(a)に示すクラッチON状態において、操作部材21を押し下げ操作すると、クラッチプレート25が、図15(b)に示す状態に保持され、ピニオン12がスプール軸5の係合部5a(図14参照)から離脱する(クラッチOFF状態)。これにより、スプール5Aは回転フリー状態にされ、キャスティング操作等により釣糸Sが放出される。つまり、釣糸放出時には、切換機構70がスプール5A側から離脱した状態となる。
その後、ハンドル8の巻き取り操作でクラッチ機構20をON復帰させると、ピニオン12がスプール軸5に係合し、駆動歯車11の回転力がピニオン12を介してスプール5Aに伝達されて、スプール5Aが図15(a)中Y2方向(反時計回り方向)に回動される。つまり、釣糸巻き取り時には、切換機構70がスプール5A側に接続された状態となる。
このような釣糸巻き取り状態において、ピニオン12が図中Y2方向に回転するが、切換機構70においては、ワンウェイギャ71Aの作用により出力ギャ711が空転する。したがって、フリクションギャ72にピニオン12の回転力が伝達されることがなく、釣糸案内体60は、復帰バネ595のバネ力によって釣糸巻き取り状態に保持される。これにより、釣糸案内体60の幅狭案内部67を通じた釣糸巻き取り状態が好適に維持される。
次に、クラッチON状態において、釣糸Sが引き出された場合の作用について説明する。
図16(a)に示すように、クラッチON状態において、ドラグ装置8b(図2参照)のドラグ力に抗してスプール5Aから釣糸Sが引き出されると、ピニオン12が図中X2方向(時計回り方向)に回動する。図中X2方向の回動時、ワンウェイギャ71Aは、一方向クラッチ712A(図14参照)によりピニオン12と出力ギャ711とが一体回転可能状態となっているので、ピニオン12の回転力が出力ギャ711からフリクションギャ72に伝達される。
これによりフリクションギャ72が図中Y3方向(反時計回り方向)に回動し、これに噛合している回動プレート59が図中X4方向(時計回り方向)に回動される。これにより、釣糸巻き取り状態に保持されていた釣糸案内体60が螺軸51を中心として時計回り方向に回動し、図16(b)に示すように、釣糸放出状態にされる。
これにより、釣糸巻き取り時に幅狭案内部67に挿通されていた釣糸Sが幅広開口部68に移動され、幅広開口部68を通じて釣糸Sが引き出される状態になる。
このように、釣糸案内体60が釣糸放出状態(図11(b)参照)にされた後、引き続き釣糸Sが引き出されて所定のトルク以上の負荷がフリクションギャ72に加わると、前記のように、フリクションギャ72が空転(スリップ)する状態となり、釣糸案内体60が釣糸放出状態(図11(b)参照)に保持されつつ、必要以上の回転力(駆動力)が回動プレート59に対して加わらない状態とされる。
その後、ドラグ力に抗した釣糸Sの引き出しが停止されると、復帰バネ595の付勢力によって回動プレート59が図中Y4方向(反時計回り方向)に回動され、釣糸案内体60が、釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に復帰する。
この場合、回動プレート59の図中Y4方向(反時計回り方向)の回動は、これに噛合しているフリクションギャ72の図中X3方向(時計回り方向)の回動となり、さらに、フリクションギャ72に噛合しているワンウェイギャ71Aの出力ギャ711の図中Y2方向(反時計回り方向)の回動となる。そして、出力ギャ711の図中Y2方向(反時計回り方向)の回動は、ピニオン12を介して駆動歯車11が巻き取り回転方向(図中X1方向)に回転されることで許容される。つまり、ドラグ力に抗した釣糸Sの引き出しが停止された後に、ハンドル8が巻き取り操作されることで、釣糸案内体60が、釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に復帰することとなる。
本実施形態においても、第1実施形態で説明した作用効果と同様の作用効果が得られる。
また、ピニオン12周りのスペースを有効に利用してワンウェイギャ71Aを設けることができ、切換機構70の省スペース化を図ることができる。これにより、魚釣用リールのコンパクト化も可能となる。
また、省スペース化により、フリクションギャ72を大径化することができるので、耐久性を向上させることができる。
(第3実施形態)
図17,図18に第3実施形態の魚釣用リールを示す。本実施形態が前記第1,第2実施形態と異なるところは、公知のレバードラグ機構80を備えたリール本体1に対して、切換機構70を設けた点にある。図17に示すように、スプール軸5は、ピン5cにより左カバー3aに回り止めされて支持されており、スプール軸5にスプール5Aが回転自在に支持されている。レバードラグ機構80は、図17に示すように、スプール軸5(支軸)の右側において、右フレーム2bの側方に設けられている。レバードラグ機構80のドラグ力は、レバー81の前後方向の回動操作で調節可能である。レバードラグ機構80は、レバー81で公知のカム、ネジ機構を介して、スプール5Aの図示しない右側のフランジ側部に設けた制動部に対して、巻取駆動部側のドラグディスクの押圧力を加減することでスプール5Aの回転を制動するように構成されている。
図17に示すように、スプール5Aの左側において、左フレーム2aと左カバー3aとの間には、切換機構70が設けられている。切換機構70は、第2実施形態で説明した構成と同様の構成を有している。すなわち、切換機構70は、スプール5Aの側部に支持体5Bを一体的に設け、この支持体5Bの筒部外周に直接取り付けられたワンウェイギャ71Aと、ワンウェイギャ71Aに噛合されたフリクションギャ72と、フリクションギャ72に噛合された回動部材59A(回動プレート59に相当)と、を備えて構成されている。
ワンウェイギャ71Aは、スプール5Aが釣糸巻き取り方向に回動した際に出力ギャ711をフリー回転可能にし、スプール5Aが釣糸放出方向(釣糸引き出し方向)に回動した際にスプール軸5と出力ギャ711とを係合するように構成されている。つまり、ハンドル8が回転操作(巻き取り操作)されてスプール5Aが釣糸巻き取り方向に回転している状態では、出力ギャ711がフリー回転し、スプール軸5から入力された回転力(駆動力)が出力ギャ711から出力されないようになっている。また、レバー81により調節されたドラグ力に抗して釣糸Sが引き出され、スプール5Aが釣糸放出方向に回転した状態では、支持体5Bと出力ギャ711とが連結されて一体回転し、スプール5Aの回転力(引出力)が出力ギャ711からフリクションギャ72に出力される。このように、ドラグ力に抗して釣糸Sが引き出され、スプール5Aが釣糸放出方向に回転した場合にだけ、ワンウェイギャ71を介してフリクションギャ72が駆動されるようになっている。
なお、回動部材59Aには、左フレーム2aとの間に復帰バネ595(不図示)が取り付けられている。復帰バネ595は、釣糸案内体60を釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に復帰させる機能を有する。
次に、以上のような構成を有する魚釣用リールの作用について説明する。
釣糸Sを放出する際には、レバー81を回動操作して、レバードラグ機構80によるドラグ力を緩めた状態にする。そして、例えば、キャスティング操作等を行うと、スプール5Aが釣糸放出方向に回転し、支持体5Bとワンウェイギャ71Aの出力ギャ711とが連結されて一体回転する。これにより、スプール5Aの回転力(引出力)が出力ギャ711からフリクションギャ72に出力され、フリクションギャ72を介して回動部材59Aが回動される。この回動により、釣糸案内体60が釣糸巻き取り状態から釣糸放出状態に回動されて姿勢変更される(図18(b)参照)。なお、姿勢変更後、引き続き釣糸Sが引き出されて所定のトルク以上の負荷がフリクションギャ72に加わると、前記のように、フリクションギャ72が空転(スリップ)する状態となり、必要以上の回転力(駆動力)が回動プレート59に加わることが防止される。
その後、スプール5Aの釣糸放出方向の回転が停止され、あるいは停止される状態に近付くと、復帰バネ595の付勢力により、釣糸案内体60が釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に復帰する(図18(a)参照)。
その後、ハンドル8を巻き取り操作すると、スプール5Aが釣糸巻き取り方向に回転し、スプール5Aに釣糸Sが均等に巻回される。
このような釣糸巻き取り状態においては、ワンウェイギャ71Aの作用により出力ギャ711が空転する状態となるので、フリクションギャ72にスプール5Aの回転力が伝達されることがなく、釣糸案内体60は、復帰バネ595のバネ力によって釣糸巻き取り状態に保持される。これにより、釣糸案内体60の幅狭案内部67を通じた釣糸巻き取り状態が好適に維持される。
次に、レバードラグ機構80により調節されたドラグ力に抗してスプール5Aから釣糸Sが引き出されると、スプール5Aが釣糸放出方向に回動し、ワンウェイギャ71Aを介してスプール5A、支持体5Bの回転力が出力ギャ711からフリクションギャ72に伝達される。
これによりフリクションギャ72が回動し、これに噛合している回動プレート59が回動されて、釣糸巻き取り状態に保持されていた釣糸案内体60が釣糸放出状態に回動される(図18(b)参照)。
これにより、釣糸巻き取り時に幅狭案内部67に挿通されていた釣糸Sが幅広開口部68に移動され、幅広開口部68を通じて釣糸Sが引き出される状態になる。
このように、釣糸案内体60が釣糸放出状態(図18(b)参照)にされた後、引き続き釣糸Sが引き出されて所定のトルク以上の負荷がフリクションギャ72に加わると、前記のように、フリクションギャ72が空転(スリップ)する状態となり、釣糸案内体60が釣糸放出状態(図18(b)参照)に保持されつつ、必要以上の回転力(駆動力)が回動プレート59に対して加わらない状態とされる。
その後、ドラグ力に抗した釣糸Sの引き出しが停止されると、復帰バネ595の付勢力によって回動プレート59が回動され、釣糸案内体60が、釣糸放出状態から釣糸巻き取り状態に復帰する(図18(a)参照)。
本実施形態においても、第1,第2実施形態で説明した作用効果と同様の作用効果が得られる。
また、本実施形態のようなクラッチ機構を有さないシンプルな構成の魚釣用リールにおいても好適に切換機構70Aを設けることができる。
また、スプール5Aの回転に基づいて、切換機構70が作動するので、釣糸案内体60の姿勢変更時の作動応答性がよい。したがって、スプール5Aに連結されたレバードラグ機構80に作用する負荷を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
例えば、前記各実施形態では、釣糸案内体60が回動して姿勢変更することで、釣糸Sの位置を変更するものについて説明したが、これに限られることはなく、釣糸案内体60が直線的(上下方向等)に移動することで、釣糸Sを幅狭案内部67または幅広開口部68に位置させるように構成してもよい。
また、釣糸案内体60を回動させたり移動させたりせずに、釣糸S自体を移動部材によって幅狭案内部67または幅広開口部68に位置させるように構成してもよい。
この場合、クラッチ機構20と連動して移動部材が作動するようにしてもよい。
また、フリクションギャ72のフリクション機構722は、粘性の流体を用いた機構を採用してもよい。
また、釣糸案内体60については、その形状を適宜、変形することが可能である。例えば、幅広開口部68を略三角形状にしたり、略円形状にする等、適宜変形することが可能である。また、規制部69については、本実施形態のように、平坦状になったフレーム体60Fの上壁68bの後端縁で形成しなくてもよく、釣糸挿通部60Aを構成するフレーム体60Fのいずれかの部分を屈曲形成するなど、その形状については適宜変形することが可能である。
また、釣糸案内体60は、釣糸と接触する部分に、耐摩耗性を有するとともに、摺動抵抗の少ない部材(釣糸接触部材)を取着しておいてもよい。このような釣糸接触部材を取着しておくことで、釣糸放出時や釣糸巻き取り時に釣糸Sが接触しても、釣糸Sが切れることを防止でき、かつ接触抵抗をさらに軽減することが可能となる。
また、上記した実施形態では、釣糸案内体60をクラッチ機構20と連動して回動するように構成したが、クラッチ機構とは連動しなくてもよい。また、釣糸案内体60を回動するに際しては、管状体55の外周に、軸方向に延出する突起を設けて回り止めしたが、管状体55に形成される長孔55aのエッジ55eによって回り止めするようにしてもよい。さらに、上記したリール本体1の左右側板1A,1B間に設けられたサムレスト1Dは、釣糸放出時の抵抗軽減のため、無くてもよいし、開閉可能に構成されていてもよい。
1 リール本体
5 スプール軸
5A スプール
8b ドラグ装置
20 クラッチ機構
50 レベルワインド装置
60 釣糸案内体
67 幅狭案内部
68 幅広開口部
S 釣糸

Claims (2)

  1. リール本体に回転自在に支持されたスプールと、
    釣糸が挿通される釣糸案内体を有し、前記スプールに釣糸を案内すべく前記釣糸案内体を左右往復移動するレベルワインド装置と、
    釣糸にドラグ力を付与すべく釣糸の引き出しで回転する回転体を制動するドラグ装置と、を備えた魚釣用リールであって、
    前記釣糸案内体は、
    釣糸が挿通される幅狭案内部および幅広開口部を有しており、
    前記スプールに釣糸を巻き取る釣糸巻き取り状態において、前記幅狭案内部に釣糸を位置させるとともに、
    釣糸巻き取り状態において、前記ドラグ装置により付与されたドラグ力に抗して釣糸が引き出されたときには、前記幅広開口部に釣糸を位置させることを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記スプールを動力伝達状態と動力遮断状態とに切り換えるクラッチ機構を備え、
    前記釣糸案内体は、前記クラッチ機構により動力伝達状態に切り換えられて釣糸巻き取り状態になったときに、前記幅狭案内部に釣糸を位置させるとともに、前記クラッチ機構により動力遮断状態に切り換えられたときに、前記幅広開口部に釣糸を位置させる構成であり、
    前記釣糸案内体は、前記クラッチ機構により動力伝達状態に切り換えられて釣糸巻き取り状態になったときに、前記ドラグ装置により付与されたドラグ力に抗して釣糸が引き出された場合には、前記幅広開口部に釣糸を位置させることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
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