JP2010124790A - 魚釣用リール - Google Patents
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Abstract
【課題】ハンドル軸に対して制動力回転体を締め付けたときに、締め付け力に応じた制動力を得ることができるとともに、安定した釣糸の繰り出しが可能な魚釣用リールを提供すること。
【解決手段】魚釣用リールは、ハンドル軸36に螺合された制動力調節体を回転操作することによって、ハンドル軸に回転可能に支持されたドライブギャ50をハンドル軸の軸方向に押圧して、ドライブギャのハンドル軸に対する摩擦結合力を調節して、釣糸の繰り出しの際に連動して回転するスプールの回転に対する制動力を付与する。ハンドル軸は、制動力調節体を回転操作することによりドライブギャを一側に支持する環状受座92と、この環状受座の他側に設けられ制動力調節体を回転操作することにより環状受座が前記ドライブギャの押圧により前記ドライブギャ側と反対側に撓むのを防止する撓み防止用補強部94とを有するフランジ部37を有する。
【選択図】 図2
【解決手段】魚釣用リールは、ハンドル軸36に螺合された制動力調節体を回転操作することによって、ハンドル軸に回転可能に支持されたドライブギャ50をハンドル軸の軸方向に押圧して、ドライブギャのハンドル軸に対する摩擦結合力を調節して、釣糸の繰り出しの際に連動して回転するスプールの回転に対する制動力を付与する。ハンドル軸は、制動力調節体を回転操作することによりドライブギャを一側に支持する環状受座92と、この環状受座の他側に設けられ制動力調節体を回転操作することにより環状受座が前記ドライブギャの押圧により前記ドライブギャ側と反対側に撓むのを防止する撓み防止用補強部94とを有するフランジ部37を有する。
【選択図】 図2
Description
この発明は、ハンドル軸上に設けた制動力調節体の回転操作で、釣糸の繰り出しに連動して回転するスプールに制動力を付与する制動装置を備えた魚釣用リールに関する。
釣糸の繰り出しにより連動回転する回転体、つまり、スプールの回転に制動力を付与する制動装置を備えた魚釣用リールは例えば特許文献1で知られている。この魚釣用リールの制動装置は、ハンドル軸に螺合する制動力調節体(スタードラグ)を回転操作して、ハンドル軸に回転可能に支持されたドライブギャを、ハンドル軸の軸方向に移動可能に回り止め嵌合した制動板および摩擦板で軸方向に押圧する。このように押圧することによって、ハンドル軸に回転可能に支持されたドライブギャに対する摩擦結合力(ドラグ力)を調節することができる。
実開昭63−68774号公報
ハンドル軸に回転可能に支持されたドライブギャは、制動力調節体の回転操作によってハンドル軸の基部側に押圧され、ハンドル軸の基部に形成された環状の受座(フランジ部)で、ラチェット歯車、摩擦板を介して受け止め支持されている。ハンドル軸の基部に形成された受座は、ハンドル軸自体の径よりも大きいものの、小径で環状の板状フランジ部に形成されている。そして、この受座上に、板状で大径のラチェット歯車が載せられて、受座を介してドライブギャを受け止め支持している。
しかしながら、制動力調節体を回転操作して押圧力を非常に強くしたとき、すなわち、ドラグ力を強くしたとき、受座自体が僅かに撓んでしまったり、このように撓んでしまった受座に支持されたラチェット歯車等も撓んでしまったりすることがある。
そうすると、ハンドル軸に対するドライブギャのドラグ力が低下して、制動力調節体を締め付ける回転操作に対してドラグ力が追従しない可能性がある。また、このような撓みによって、ハンドル軸に対してドライブギャのスリップ回転にムラが生じやすく、釣糸繰り出し時に張力変化が生じやすくなる。さらに、ハンドル軸に対するドライブギャの組み付け状態の精度がドラグ力によって変化するので、ピニオンギャとの噛み合い性能が安定しない可能性がある。
しかしながら、制動力調節体を回転操作して押圧力を非常に強くしたとき、すなわち、ドラグ力を強くしたとき、受座自体が僅かに撓んでしまったり、このように撓んでしまった受座に支持されたラチェット歯車等も撓んでしまったりすることがある。
そうすると、ハンドル軸に対するドライブギャのドラグ力が低下して、制動力調節体を締め付ける回転操作に対してドラグ力が追従しない可能性がある。また、このような撓みによって、ハンドル軸に対してドライブギャのスリップ回転にムラが生じやすく、釣糸繰り出し時に張力変化が生じやすくなる。さらに、ハンドル軸に対するドライブギャの組み付け状態の精度がドラグ力によって変化するので、ピニオンギャとの噛み合い性能が安定しない可能性がある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ハンドル軸に対して制動力回転体を締め付けたときに、締め付け力に応じた制動力を得ることができるとともに、安定した釣糸の繰り出しが可能な魚釣用リールを提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明に係る魚釣用リールは、ハンドル軸に螺合される制動力調節体の操作により軸方向に押圧される円盤状の摩擦板で前記ハンドル軸に有するフランジ部との間に支持されたドライブギャを圧接して前記ドライブギャに制動力を付与するものである。そして、前記ハンドル軸のフランジ部は、前記制動力調節体を回転操作することにより前記ドライブギャを一側で支持する環状受座と、この環状受座の他側に設けられ前記制動力調節体を回転操作することによる前記環状受座に対する前記ドライブギャの押圧により前記ドライブギャ側と反対側に撓むのを防止する撓み防止用補強部とを備え、前記環状受座は、前記ドライブギャと前記摩擦板とが圧接されたときに前記ドライブギャから前記摩擦板に加えられる押圧力の平均径よりも大径で、かつ、前記ドライブギャよりも小径であることを特徴とする。
前記撓み防止用補強部は、前記環状受座と一体的に形成され、前記ハンドル軸から前記環状受座の外周に向かって放射状に延出された複数のリブを有することが好ましい。
前記制動力調節体と前記ドライブギャとの間には、前記ハンドル軸に対して回り止め嵌合され、前記制動力調節体を回転操作することにより前記ドライブギャを前記ハンドル軸のフランジ部に向かって押圧するように前記ハンドル軸の軸方向に沿って移動される制動板が配設され、前記制動板は、前記制動力調節体を回転操作することにより前記ハンドル軸の軸方向に沿って前記ドライブギャの方向に移動する基部と、前記基部から前記ハンドル軸の軸方向に対して径方向外方に向かって延出されるとともに、前記ドライブギャが配設される側に対して反対側に、前記基部に近接する側の少なくとも一部に補強用肉部を有する第1の補強部とを備えていることが好ましい。
前記制動板は、前記基部に対する径方向外方端に環状に形成されているとともに前記ドライブギャが配設される側とは反対方向に延出されたフランジ状の第2の補強部をさらに備えていることが好ましい。
前記制動力調節体と前記ドライブギャとの間には、前記ハンドル軸に対して回り止め嵌合され、前記制動力調節体を回転操作することにより前記ドライブギャを前記ハンドル軸のフランジ部に向かって押圧するように前記ハンドル軸の軸方向に沿って移動される制動板が配設され、前記制動板は、前記制動力調節体を回転操作することにより前記ハンドル軸の軸方向に沿って前記ドライブギャの方向に移動する基部と、前記基部から前記ハンドル軸の軸方向に対して径方向外方に向かって延出されるとともに、前記ドライブギャが配設される側に対して反対側に、前記基部に近接する側の少なくとも一部に補強用肉部を有する第1の補強部とを備えていることが好ましい。
前記制動板は、前記基部に対する径方向外方端に環状に形成されているとともに前記ドライブギャが配設される側とは反対方向に延出されたフランジ状の第2の補強部をさらに備えていることが好ましい。
ハンドル軸に螺合された制動力回転体を締め付けてドライブギャをハンドル軸の軸方向に押圧しても、ハンドル軸のフランジ部に撓み防止用補強部を有するフランジ部を設けることによって、フランジ部の変形が抑制されているので、制動力回転体の締め付けの力(摩擦結合力)を逃がすことなくドライブギャに確実に制動力を伝達することができる。このため、制動力回転体の締め付け力に応じた制動力を得ることができる。したがって、釣糸を繰り出す際にもまた、ハンドル軸に対するドライブギャの組み付け状態が安定するので、ピニオンギャとの良好な噛み合い性能が維持できるので、安定してスプールを回転させることができる。更にまた、フランジ部の環状受座がドライブギャと摩擦ライニング材とが接触したときにドライブギャから摩擦ライニング材に加えられる押圧力の平均径よりも大径であることによって、環状受座で制動力回転体の締め付けの力(摩擦結合力)を確実に受けることができる。このとき、フランジ部は変形(撓み)が防止されているので、制動力回転体の締め付けの力(摩擦結合力)を逃がすことなく制動装置に確実に伝達することができる。
撓み防止用補強部は、環状受座と一体的に形成され、ハンドル軸から環状受座の外周に向かって放射状に延出された複数のリブを有することにより、簡単な構造で確実に変形防止の効果を得ることができる。
制動力調節体とドライブギャとの間に配設される制動板が第1の補強部を有することにより、押圧操作時における制動板の変形(撓む)を防止できる。このため、制動板による押圧力を効率良く伝達できるので、ハンドル軸の環状受座の変形抑制と相俟って、安定した強い制動力が得られる。
制動力調節体とドライブギャとの間に配設される制動板が第1の補強部を有することにより、押圧操作時における制動板の変形(撓む)を防止できる。このため、制動板による押圧力を効率良く伝達できるので、ハンドル軸の環状受座の変形抑制と相俟って、安定した強い制動力が得られる。
前記制動板が第2の補強部を有することにより、ハンドル軸に対して径方向外方に離隔した部分の制動板の変形(撓み)を確実に抑制できる。このため、更に安定した良好な制動特性が得られる。
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について説明する。
まず、第1の実施の形態について図1ないし図5を用いて説明する。
まず、第1の実施の形態について図1ないし図5を用いて説明する。
図1に全体を示すように、本実施形態の魚釣用リール10は、両軸受型手巻きリールとして形成してある。この魚釣用リール10のリール本体12は、連結部材等で一体化される左右一対のフレーム14a,14bのそれぞれの外側に、例えば螺合、ビスあるいは嵌合等の結合手段により、円形状あるいは円筒状の側板16a,16bを取り付けて、全体的に剛性構造のハウジングとして形成され、図示しない取付脚部を介して釣竿に固定される。
釣糸が巻回されるスプール18は、左右のフレーム14a,14b間に回転自在に支持されている。右側板16bは、スプール18をスプール軸20を介して回転駆動させる釣糸巻取り駆動機構22を支持する。この右側板16b内には、右フレーム14bで区画された空間内に、この釣糸巻取り駆動機構22の後述する駆動力伝達系やドラグ系等の各種機構が収容される。
このリール本体12のフレーム14a,14b間には、スプール18を装着してこのスプール18と共に回転するスプール軸20の両端部が、例えば図示のようなボール軸受22a,22bを介して回転自在に支持されている。このスプール軸20の一端側から右フレーム14bを通して突出する端部には、このスプール軸20と同軸状に配置されるピニオン軸20aを配置してある。このピニオン軸20aは、リール本体12内で、スプール軸20の右側端部に当接し、右側板16bに設けた調節ネジ24による押圧力をスプール軸20に作用させ、スプール18のガタ付きを防止しつつ軸方向の所定位置に保持する。このピニオン軸20a上には、ハンドル26の操作で回転駆動されるピニオンギャ28が移動可能に支持されている。
このピニオンギャ28は、ピニオン軸20aを挿通する筒状構造を有し、右フレーム14bおよび右側板16bで支えられた軸受30a,30bにより、リール本体12に対して回転可能かつ軸方向に移動可能に支持されている。左右のフレーム14a,14b間に配置された図示しないクラッチレバーを介して図示しないクラッチ機構をON/OFF操作することにより、ピニオンギャ28は、図1に示すようにスプール軸20に嵌合してスプール軸20と一体的に回転する係合位置と、スプール軸20との係合状態が解除された非係合位置(図示しない)との間を移動することができる。
このピニオンギャ28の移動は、ピニオンギャ28に形成された周溝28aに係合するヨーク32を、クラッチ機構のON/OFF操作に連動させて、ピニオン軸20aに沿って移動することで行うことができ、ピニオンギャ28が図1に示す係合位置に配置されたときに、クラッチONの釣糸巻取可能状態となり、図示しない非係合位置では、クラッチOFFのスプールフリー回転状態となる。なお、本実施形態の魚釣用リール10は、スプール18が自由に回転できるクラッチOFFの状態で、釣糸を放出した際にスプール18の過回転を阻止してバックラッシュを防止する磁気制動装置34が、左フレーム14a側のスプール軸20の端部に設けてある。
更に、右側板16b内には、一端にハンドル26を取付けたハンドル軸36がピニオン軸20aと平行に配置されており、このハンドル26を回転することにより、ハンドル軸36が回転駆動される。
図1および図2に示すように、このハンドル軸36は、軸受38a,38bを介して右フレーム14bおよび右側板16bに回転可能に支持されている。このハンドル軸36をハンドル26側で支える軸受38bは、右側板16bの略円筒状に突出する突出部16cに設けてあり、この突出部16c内には、ハンドル軸36の釣糸巻回方向への回転を許容し、逆方向の回転を阻止する一方向クラッチ40が逆転防止機構として配置されている。なお、符号17は、この突出部16cを覆う保護カバー部材を示す。
また、ハンドル軸36は、右フレーム14bで支えられるハンドル軸端部35に軸受38aを支持する支持部36aを形成してあり、右フレーム14bには、支持部36aとともに軸受38aが移動するのを防止する抜け止め部材42(図1参照)が固定されている。このように、抜け止め部材42によって軸受38aが抜けるのを防止することができるため、ハンドル軸36が右フレーム14bから抜けるのを防止できる。更に、ハンドル軸端部35の端面に係合する付勢部材(図示せず)が、このハンドル軸端部35を介してハンドル軸36を付勢し、ハンドル軸36の遊動間隙分を移動してハンドル軸36のスムーズな回転性を維持することができる。
このハンドル軸端部35に近接する部位には、ピニオンギャ28をスプール軸20から分離した状態でハンドル26を回転したときに、クラッチONの状態に復帰させるクラッチ復帰用回転体(逆転防止機構のラチェット歯車が兼用)46がハンドル軸36の断面非円形部36bに回り止め嵌合された状態で支持されている。このクラッチ復帰用回転体46は、ハンドル軸36に一体形成したフランジ部37に支えられている。
さらに、このハンドル軸36には、ドライブギャ50の基部51が回転自在に装着されている。ドライブギャ50の基部51は、ドライブギャ50の後述する内部空間に収容された摩擦ライニング材(第2の摩擦板)62の厚さよりもハンドル26側への突出量は小さいものの、ドライブギャ50の変形を防止するように摩擦ライニング材62が配設される部分よりも厚肉に形成されていることが好ましい。
ドライブギャ50はその底面となる押圧面50bでドーナツ状に形成された摩擦ライニング材(第1の摩擦板)52を介してクラッチ復帰用回転体46と共にフランジ部37で右フレーム14b側に支えられ、ドラグ機構(制動装置)54を介してハンドル軸36との間の摩擦結合力を調節可能に連結される。
図2に示すように、ハンドル軸36のフランジ部37に支えられたクラッチ復帰用回転体46と、ドライブギャ50の押圧面(底面)50bとの間であって、ハンドル軸36の外周には、ライニング材位置決め用ワッシャ(径方向規制環状部材)52aが嵌合されている。ワッシャ52aは、ハンドル軸36に対して回転可能または回転不能のいずれでも良いが、回転可能であることが好ましい。このワッシャ52aの外周には、上述した摩擦ライニング材52がワッシャ52aに対して回転可能に嵌合されている。摩擦ライニング材52の肉厚は、ワッシャ52aの肉厚よりも大きい(厚い)。なお、このような構造にすることにより、ドライブギャ50の歯切り、ワッシャ52a及び摩擦ライニング材52を組み込む際の基準面を、ドライブギャ50の同一の底面部(押圧面50b)とすることができる。このため、回転性能が向上する。このとき、ドーナツ状の摩擦ライニング材52の内側にワッシャ52aを配設するので、摩擦ライニング材52の位置決めを容易に行うことができる。
そして、摩擦ライニング材52は、常にワッシャ52aの外側に配設される。このため、摩擦ライニング材52は、円周の長さができるだけ長い位置でドライブギャ50およびクラッチ復帰用回転体46に接触するように形成されている。したがって、後述する制動板64と摩擦ライニング材52との接触面積を摩擦ライニング材52の中心側よりも大きくすることができる。言い換えると、摩擦ライニング材52の圧接平均径Av1を大径化(摩擦ライニング材52の内周よりも外周に近い位置に)することができ、簡単な構造で十分な制動力を得ることが可能となるとともに、ハンドル軸36上に順次組み込む工程で摩擦ライニング材52の装着が可能となり、良好な作業性も維持することができる。また、摩擦ライニング材52はドーナツ状に形成されているので、ハンドル軸36の直ぐ外周に肉部がある場合よりも摩擦ライニング材52の軽量化を図ることができる。
なお、摩擦ライニング材52の圧接平均径Av1の位置は、制動板64からドライブギャ50に力を与える位置として見ることができる位置である。
なお、摩擦ライニング材52の圧接平均径Av1の位置は、制動板64からドライブギャ50に力を与える位置として見ることができる位置である。
図1に示すように、ハンドル軸36上のドライブギャ50は、スプール18の前方側に配置したレベルワインド機構56の螺軸(ウォームシャフト)58を駆動する歯車58aと噛合している。この螺軸58は、左右のフレーム14a,14b間に延びる筒体60内に収容されており、端部に取り付けられた歯車58aがドライブギャ50で回転されたときに、外周面に形成したトラバース溝に係合する係合子60aがこの筒体60に沿って左右に摺動する。これにより、係合子60aに形成されたガイド孔を通して、釣糸がスプール18上に均等に巻回される。
ドライブギャ50は、釣糸巻取り駆動機構の一部を形成しており、ハンドル26側が開口した筒状(有底円筒状)に形成され、ハンドル26側に延出されたフランジ部50aを有する。そして、ドライブギャ50のフランジ部50aの外周部に形成した歯部がピニオンギャ28と噛合する。このドライブギャ50とハンドル軸36との間に設けられるドラグ機構54は、ドライブギャ50の内部空間に収容されたドーナツ状の摩擦ライニング材(摩擦板)62を介してドライブギャ50を押圧する略円盤状の制動板(押圧体)64を備えている。この制動板64は、クラッチ復帰用回転体46とともにドライブギャ50を支持する支持部材として機能する。
摩擦ライニング材62の内周面は、ハンドル軸36の外周面に対して離隔しており、円周の長さができるだけ長い位置でドライブギャ50および制動板64に接触するように形成されている。すなわち、摩擦ライニング材62は、より接触面積が大きい位置(圧接平均径Av2が摩擦ライニング材62の内周よりも外周に近い位置)でドライブギャ50および制動板64に接触する。また、摩擦ライニング材62はドーナツ状に形成されているので、ハンドル軸36の直ぐ外周に肉部がある場合よりも摩擦ライニング材62の軽量化を図ることができる。なお、この摩擦ライニング材62は、ドライブギャ50のフランジ部50aの内側に配設され、その上から制動板64でカバーされるので、位置決めは極めて容易である。
なお、摩擦ライニング材62の圧接平均径Av2の位置は、ドライブギャ50からクラッチ復帰用回転体46に力を与える位置として見ることができる位置である。
なお、摩擦ライニング材62の圧接平均径Av2の位置は、ドライブギャ50からクラッチ復帰用回転体46に力を与える位置として見ることができる位置である。
ハンドル軸36の外端側に螺合したスタードラグ(ドラグ操作部材)66(図1参照)を回転させると、皿バネ70および一方向クラッチ40の内周側に配置されたスリーブ68を介して制動板64を軸方向に押圧する。このとき、ハンドル軸36の基端側のフランジ部37によってドライブギャ50の軸方向の移動が規制される。このため、ハンドル軸36に対するドライブギャ50の摩擦結合力、つまり、駆動回転されるスプール18に所望のドラグ力を付与することができる。
すなわち、ハンドル26を回転操作することで、その駆動力は、ハンドル軸36からドラグ機構54を介してドライブギャ50とピニオンギャ28とスプール軸20とに伝達され、スプール18が回転される。したがって、スタードラグ66は、ドライブギャ50とハンドル軸36との間の摩擦結合力を調節する制動力調節体として機能する。
そして、魚が掛かったときに、釣糸繰出し方向にスプール18を回転する力がドラグ機構54の摩擦結合力を超えない場合は、スプール18に作用する釣糸放出方向すなわち釣糸繰出し方向の力はスプール軸20とピニオンギャ28とを介してドライブギャ50に伝達され、このドライブギャ50からドラグ機構54を介してハンドル軸36に作用し、一方向クラッチ40、又は、逆転防止機構のラチェット歯車46(クラッチ復帰用回転体)に図示しないストッパ爪部材の係合作用で回転を阻止される。
スプール18を釣糸繰出し方向に回転させる力がドラグ機構54の摩擦結合力すなわちドラグ力を超えると、ドライブギャ50が制動板64およびハンドル軸36に対して回転し、スプール18が釣糸繰出し方向に回転する。これにより、釣り糸の糸切れを防止する。このようにスプール18が釣糸繰出し方向に回転すると、ピニオンギャ28を介してスプール18と共に回転するドライブギャ50により、発音機構72を介して報知する。
図2から図3(B)に示すように、発音機構72は、ドライブギャ50の支持部材として機能する制動板64の内部に装着されかつ先端部が制動板64の外周から径方向外方に突出するように径方向外方に向けてバネ74aで付勢された音出しピン74と、この音出しピン74の先端部が係脱したときに発音する凹凸部76を内周面に配置した発音体78とを備える。本実施形態では、発音体78をリング状の板材で形成し、ドライブギャ50の内周部に一体的に嵌合してある。
図3(B)に示すように、凹凸部76は、軸長方向に延びる凹部と凸部とを周方向に沿って交互に配置して形成してある。このような凹凸部76を摩擦ライニング材62および制動板64を収容する筒状構造のドライブギャ50の内周面側に配置することにより、使用経過に伴って摩擦ライニング材52,62が磨耗し、ドライブギャ50および制動板64が移動した場合であっても、バネ74aで付勢された音出しピン74と凹凸部76との係脱状態は変化せず、同じ係脱状態を維持することができる。また、発音機構72の音出しピン74および発音体78のいずれもドライブギャ50あるいは制動板64等の他の部材と干渉することがない。このため、ドライブギャ50と制動板64との間に充分な摩擦係合面を維持することができ、発音機構72がドラグ性能を損なうことがない。したがって、この発音機構72は、支持部材である制動板64の位置に係わらず、良好なクリック性能およびドラグ性能を長期間にわたって安定して維持することができる。
また、制動板64の外周部とドライブギャ50のフランジ部50aの内周に配設された発音体78の内周部との間にシール部材としてOリング(係合部材)80を設けることにより、音出しピン74と凹凸部76とが係合する音出し部の防水・防塵化を図ることができる。
図3(A)に示すように、ドラグ機構54の制動板64は、ハンドル軸36の断面非円形部36c(図2および図4(A)参照)に回り止め嵌合された基部82と、基部82から径方向外側に延出された大径補強部(第1の補強部)84と、大径補強部84の径方向外側(基部82に対する径方向外方端)に形成された環状壁補強部(第2の補強部)86と、摩擦ライニング材押圧面88とを備えている。
図3(C)に示すように、基部82の内周面は、上述したスリーブ68に近接する側が非円形状に形成された非円形部82aであり、ドライブギャ50に近接する側が円形状に形成された円形部82bである。このため、ハンドル軸36の軸方向に沿って制動板64の基部82が移動すると、その円形部82bでハンドル軸36に嵌合されて支持され、非円形部82aで回り止め嵌合されて支持される。すなわち、制動板64が押圧された状態でハンドル26が操作されることによりハンドル軸36がその軸回りに回転する際、ハンドル軸36が円形の部分は円形部82bで、非円形の部分は非円形部82aに配設される。このため、ハンドル軸36に対する制動板64の同心度が向上し、制動板64が押圧された状態のとき、ハンドル軸36から制動板64の基部82にロスなく確実に安定した制動力を伝達することができる。したがって、制動性能の安定化を図ることができると共に回転性能の低下も防止できる。
大径補強部84は、基部82に近接する側ほど厚肉であり、基部82から離れるにしたがって薄肉に形成されている。大径補強部84のうち、環状壁補強部86に近接する部分は、略平坦に形成されている。すなわち、大径補強部84は、基部82に近接する傾斜面(補強用肉部)84aと、環状壁補強部86に近接する平坦面(補強用肉部)84bとを備えている。傾斜面84aと平坦面84bとの境界部分は段差なく滑らかに連続していることが好ましい。
なお、平坦面84bは、大径補強部84が基部82から離れるにしたがって薄肉に形成された部分であるが、音出しピン74およびバネ74aが配設される凹部65が形成されているので、凹部65を形成し、その凹部65の形状を保持する必要があるのでその分厚肉に形成されている。例えば、平坦面84bの外周側は、音出しピン74およびバネ74aの直径よりも大きく、かつ、凹部65の直径よりも大きい適度な肉厚を形成する必要がある。図3(A)および図3(B)に示す凹部65は制動板64に例えば1つ形成され、他の部分は中実であるから、平坦部84bは厚肉に形成され強度が高く形成されている。すなわち、傾斜面84aだけでなく、平坦面84bも補強されている。このため、スタードラグ66の回転操作によりスリーブ68および皿バネ70を介して制動板64を軸方向に押圧する際に、その力を確実に基部82から大径補強部84に伝えることができる。
環状壁補強部86は、大径補強部84の平坦部84bからドライブギャ50とは反対の方向に向かってフランジ状に延出されている。このため、環状壁補強部86は、平坦部84bよりも厚肉に形成されている。したがって、環状壁補強部86は、変形が防止されている。このため、スタードラグ66の回転操作により皿バネ70およびスリーブ68を介して制動板64をハンドル軸36の軸方向に押圧する際に、その力を確実に基部82から大径補強部84を介して、環状壁補強部86に伝えることができる。
なお、この環状壁補強部86の外周面には、上述した発音機構72の発音体78に係合する音出しピン(係合部材)74と、上述したOリング(係合部材)80とが配設されている。このため、音出しピン74のバネ74a自体およびOリング80自体が有する弾性力により、ドライブギャ50のフランジ部50aの内側に配設された発音体78に対して制動板64が所望の状態で係合される状態を維持する。
したがって、制動板64の補強により、制動板64自体の変形を抑制し、制動板64の押圧面88から摩擦ライニング材62に伝えられる制動力を偏りを防止して効率良く伝達し、ドライブギャ50に制動作用を及ぼすことができる。このため、制動板64の大径補強部(第1の補強部)84および環状壁補強部(第2の補強部)86を補強したことにより、これらを相互作用させ、ドライブギャ50に対して従来よりも簡単な構造で所望の制動作用を及ぼすことができる。
このため、ドライブギャ50のうち、制動板64と反対側では、ドライブギャ50がハンドル軸36の軸方向に沿って移動すると、ドライブギャ50の押圧面50bとクラッチ復帰用回転体46との間の摩擦ライニング材52を挟持するように力が作用する。そして、ドライブギャ50の押圧面50bとクラッチ復帰用回転体46との間に配設された摩擦ライニング材52は、ハンドル軸36の外周と離れた状態で配設されている。ハンドル軸36の外周と、摩擦ライニング材52の内周面との間には、摩擦ライニング材52よりも厚さが薄いワッシャ(径方向規制環状部材)52aが配設されている。すなわち、ワッシャ52aをハンドル軸36の外周に設け、その外側に摩擦ライニング材52を設けたので、ワッシャ52aよりも大径の部分のみでドライブギャ50の底面の押圧面50bを摩擦ライニング材52に圧接することができる。
したがって、摩擦ライニング材52とドライブギャ50との圧接平均径Av1の大径化が可能となり、充分な制動性能を得ることができる。また、ハンドル軸36上にワッシャ52aとこのワッシャ52aの外側に設けられた摩擦ライニング材52を装着するだけであるから、ハンドル軸36への装着が容易であり、良好な作業性を維持することができる。また、ワッシャ52aを摩擦ライニング材52よりも薄肉に形成するので、ワッシャ52aに軽量な材料を用いることによって、軽量化を図ることもできる。
また、このとき、ハンドル軸36に一体的に形成されたフランジ部37によって、クラッチ復帰用回転体46はハンドル軸36の軸方向への移動が規制されている。
図4(A)から図5(B)に示すように、フランジ部37は、クラッチ復帰用回転体46を支持する支持面92aを有する環状受座92と、支持面92aと反対側に形成され環状受座92が撓むのを防止する撓み防止用補強部(変形防止部)94とを備えている。支持面92aは、ハンドル軸36の断面非円形部36bによって回り止めされたクラッチ復帰用回転体46を受ける平面に形成されている。補強部94の外周面、環状受座92と一体的に、例えば傘状やすり鉢状に形成されている。なお、フランジ部37は中実であり、ハンドル軸36に近接する側ほど厚肉に形成され、ハンドル軸36から離隔するにつれて次第に薄肉となるように形成されている。このフランジ部37は、補強部94の作用により、環状受座92および補強部94自体の変形を抑制することができる。なお、フランジ部37を有するハンドル軸36は、例えばアルミニウム合金、銅合金、ステンレス鋼材等により形成されている。
図4(A)から図5(B)に示すように、フランジ部37は、クラッチ復帰用回転体46を支持する支持面92aを有する環状受座92と、支持面92aと反対側に形成され環状受座92が撓むのを防止する撓み防止用補強部(変形防止部)94とを備えている。支持面92aは、ハンドル軸36の断面非円形部36bによって回り止めされたクラッチ復帰用回転体46を受ける平面に形成されている。補強部94の外周面、環状受座92と一体的に、例えば傘状やすり鉢状に形成されている。なお、フランジ部37は中実であり、ハンドル軸36に近接する側ほど厚肉に形成され、ハンドル軸36から離隔するにつれて次第に薄肉となるように形成されている。このフランジ部37は、補強部94の作用により、環状受座92および補強部94自体の変形を抑制することができる。なお、フランジ部37を有するハンドル軸36は、例えばアルミニウム合金、銅合金、ステンレス鋼材等により形成されている。
スタードラグ66の回転操作で制動板64によって軸方向に押圧される押圧力は、積層されるライニング材62、ドライブギャ50、ライニング材52、クラッチ復帰用回転体46を介してフランジ部37に作用するが、大径のフランジ部37は撓み防止用補強部94により変形を防止できる。すなわち、フランジ部37がクラッチ復帰用回転体46やドライブギャ50の押圧力によって変形する(撓む)のを防止することができる。したがって、スタードラグ66を回転操作して、制動板64の押圧力を非常に強くしても、フランジ部37の撓みを抑制できるので、安定した強い制動力を得ることができる。
このため、ハンドル軸36に対するドライブギャ50の摩擦結合力、つまり、ドラグ力をスタードラグ66の締め付けに追従して大きくすることができる。このため、ハンドル軸36に対してドライブギャ50のスリップ回転にムラが生じることを防止でき、釣糸繰り出し時に張力変化を起こすのを防止でき、ドラグ性能が安定する。また、ハンドル軸36に対するドライブギャ50の組立て精度がドラグ力によって変化するのを防止でき、ピニオンギャ28やレベルワインド機構56の螺軸58の歯車58aとの噛み合い性能を安定させることができる。
なお、環状受座92および補強部94の最大径は、右側板16bと右フレーム14bとにより区画された空間内に収めることができ、ピニオンギャ28やレベルワインド機構56の螺軸58を駆動する歯車58aの回転を邪魔しない大きさであるが、ハンドル軸36の軽量化を図るため、クラッチ復帰用回転体46の外径と同じかそれよりも小さく形成されていることが好ましい。すなわち、環状受座92および補強部94の最大径は、ドライブギャ50の外径よりも小さく形成されていることが好ましい。
なお、環状受座92および補強部94の最大径は、右側板16bと右フレーム14bとにより区画された空間内に収めることができ、ピニオンギャ28やレベルワインド機構56の螺軸58を駆動する歯車58aの回転を邪魔しない大きさであるが、ハンドル軸36の軽量化を図るため、クラッチ復帰用回転体46の外径と同じかそれよりも小さく形成されていることが好ましい。すなわち、環状受座92および補強部94の最大径は、ドライブギャ50の外径よりも小さく形成されていることが好ましい。
以上説明したように、この実施の形態によれば、変形を抑制した制動板64によって、ドライブギャ50との間の摩擦ライニング材62との接触面積を大きくすることができるとともに、クラッチ復帰用回転体46との間の摩擦ライニング材52との接触面積を大きくすることができる。すなわち、摩擦ライニング材62,52の圧接平均径Av1,Av2を大径化することができる。また、ハンドル軸36と一体成型されたフランジ部37が補強されているので、スタードラグ66の回転操作による制動板64、摩擦ライニング材62、ドライブギャ50、摩擦ライニング材52、クラッチ復帰用回転体46の押圧力を受けるフランジ部37の変形を防止することができる。したがって、スタードラグ66を回転操作して、スプール18に所望の摩擦結合力を付与する際に、制動板64からドライブギャ50に対して効率的に摩擦結合力を付与することができるとともに、フランジ部37でその摩擦結合力を支えることができるので、摩擦結合力をスタードラグ66の締め付けに追従して大きくすることができる。
なお、この実施の形態では、図1から図3(A)に示すように、ドライブギャ50とフランジ部37の環状受座92の支持面92aとの間にクラッチ復帰用回転体46を設けた(クラッチ復帰用回転体46をフランジ部37で支持した)例について説明したが、フランジ部37の環状受座92の支持面92aで直接摩擦ライニング材52を支持するように構成しても良い。
なお、この実施の形態では、図1から図3(A)に示すように、ドライブギャ50とフランジ部37の環状受座92の支持面92aとの間にクラッチ復帰用回転体46を設けた(クラッチ復帰用回転体46をフランジ部37で支持した)例について説明したが、フランジ部37の環状受座92の支持面92aで直接摩擦ライニング材52を支持するように構成しても良い。
ハンドル軸36のフランジ部37の撓み防止用補強部94は、以下の第2から第4の実施の形態で説明するように形成して、フランジ部37の撓み抑制効果を図っても良い。
第2の実施の形態について図6を用いて説明する。
図6(A)および図6(B)に示すように、ハンドル軸36のフランジ部37の環状受座92には、クラッチ復帰用回転体46が配設される側と反対側に、ハンドル軸36から放射状に延びた複数のリブ(撓み防止用補強部)194が一体的に形成されている。各リブ194は、第1の実施の形態で説明したように、ハンドル軸36に近接する側ほど厚肉に形成され、離隔するにつれて次第に薄肉に形成されている。各リブ194は、フランジ部37に簡単に形成することができる。このように、環状受座92の他側にリブ194が形成されていることによっても、第1の実施の形態で説明したのと同様な作用および効果を得ることができる。
図6(A)および図6(B)に示すように、ハンドル軸36のフランジ部37の環状受座92には、クラッチ復帰用回転体46が配設される側と反対側に、ハンドル軸36から放射状に延びた複数のリブ(撓み防止用補強部)194が一体的に形成されている。各リブ194は、第1の実施の形態で説明したように、ハンドル軸36に近接する側ほど厚肉に形成され、離隔するにつれて次第に薄肉に形成されている。各リブ194は、フランジ部37に簡単に形成することができる。このように、環状受座92の他側にリブ194が形成されていることによっても、第1の実施の形態で説明したのと同様な作用および効果を得ることができる。
第3の実施の形態について図7を用いて説明する。
図7(A)および図7(B)に示すように、ハンドル軸36のフランジ部37の環状受座92には、クラッチ復帰用回転体46が配設される側と反対側の基部側に、厚肉状の円盤体(撓み防止用補強部)294が一体的に形成されている。この円盤体294の厚さや半径は、この実施の形態では一定に設定されている。その他、図示しないが、この円盤体294は、ハンドル軸36に近接する側ほど厚肉に形成され、離隔するにつれて次第に薄肉に形成されていることが好ましい。円盤体294はフランジ部37に簡単に形成することができる。このように、環状受座92の他側に円盤体294が形成されていることによっても、第1の実施の形態で説明したのと同様な作用および効果を得ることができる。
図7(A)および図7(B)に示すように、ハンドル軸36のフランジ部37の環状受座92には、クラッチ復帰用回転体46が配設される側と反対側の基部側に、厚肉状の円盤体(撓み防止用補強部)294が一体的に形成されている。この円盤体294の厚さや半径は、この実施の形態では一定に設定されている。その他、図示しないが、この円盤体294は、ハンドル軸36に近接する側ほど厚肉に形成され、離隔するにつれて次第に薄肉に形成されていることが好ましい。円盤体294はフランジ部37に簡単に形成することができる。このように、環状受座92の他側に円盤体294が形成されていることによっても、第1の実施の形態で説明したのと同様な作用および効果を得ることができる。
第4の実施の形態について図8を用いて説明する。
図8(A)および図8(B)に示すように、ハンドル軸36のフランジ部37の環状受座92には、クラッチ復帰用回転体46が配設される側と反対側に、ハンドル軸36から放射状に延びた複数のリブ(撓み防止用補強部)394が一体的に形成されている。各リブ394の遠位端は、第2の実施の形態とは異なり、環状受座92の外周には達せず、環状受座92の外周よりも内側にある。また、各リブ394は、厚さが均一に形成されている。各リブ394は、フランジ部37に簡単に形成することができる。このように、環状受座92の他側にリブ394が形成されていることによっても、第1の実施の形態で説明したのと同様な作用および効果を得ることができる。
図8(A)および図8(B)に示すように、ハンドル軸36のフランジ部37の環状受座92には、クラッチ復帰用回転体46が配設される側と反対側に、ハンドル軸36から放射状に延びた複数のリブ(撓み防止用補強部)394が一体的に形成されている。各リブ394の遠位端は、第2の実施の形態とは異なり、環状受座92の外周には達せず、環状受座92の外周よりも内側にある。また、各リブ394は、厚さが均一に形成されている。各リブ394は、フランジ部37に簡単に形成することができる。このように、環状受座92の他側にリブ394が形成されていることによっても、第1の実施の形態で説明したのと同様な作用および効果を得ることができる。
これまで、両軸受型手巻きリールとしての魚釣用リール10について具体的に説明したが、ハンドル軸にドラグ機構を介してドライブギャを連結するものであれば、スピニングリールにも適用することが可能である。
22…釣糸巻取り駆動機構、35…ハンドル軸端部、36…ハンドル軸、36a…支持部、36b…断面非円形部、36c…断面非円形部、37…フランジ部、38a,38b…軸受、40…一方向クラッチ、46…クラッチ復帰用回転体、50…ドライブギャ、52…摩擦ライニング材、52a…ライニング材位置決め用ワッシャ、54…ドラグ機構、62…摩擦ライニング材、64…制動板、68…スリーブ、92a…支持面、92…環状受座、94…補強部。
Claims (4)
- ハンドル軸に螺合される制動力調節体の操作により軸方向に押圧される円盤状の摩擦板で前記ハンドル軸に有するフランジ部との間に支持されたドライブギャを圧接して前記ドライブギャに制動力を付与する魚釣用リールであって、
前記ハンドル軸のフランジ部は、前記制動力調節体を回転操作することにより前記ドライブギャを一側で支持する環状受座と、この環状受座の他側に設けられ前記制動力調節体を回転操作することによる前記環状受座に対する前記ドライブギャの押圧により前記ドライブギャ側と反対側に撓むのを防止する撓み防止用補強部とを備え、
前記環状受座は、前記ドライブギャと前記摩擦板とが圧接されたときに前記ドライブギャから前記摩擦板に加えられる押圧力の平均径よりも大径で、かつ、前記ドライブギャよりも小径であることを特徴とする魚釣用リール。 - 前記撓み防止用補強部は、前記環状受座と一体的に形成され、前記ハンドル軸から前記環状受座の外周に向かって放射状に延出された複数のリブを有することを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
- 前記制動力調節体と前記ドライブギャとの間には、前記ハンドル軸に対して回り止め嵌合され、前記制動力調節体を回転操作することにより前記ドライブギャを前記ハンドル軸のフランジ部に向かって押圧するように前記ハンドル軸の軸方向に沿って移動される制動板が配設され、
前記制動板は、
前記制動力調節体を回転操作することにより前記ハンドル軸の軸方向に沿って前記ドライブギャの方向に移動する基部と、
前記基部から前記ハンドル軸の軸方向に対して径方向外方に向かって延出されるとともに、前記ドライブギャが配設される側に対して反対側に、前記基部に近接する側の少なくとも一部に補強用肉部を有する第1の補強部と
を備えていることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の魚釣用リール。 - 前記制動板は、前記基部に対する径方向外方端に環状に形成されているとともに前記ドライブギャが配設される側とは反対方向に延出されたフランジ状の第2の補強部をさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載の魚釣用リール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008304680A JP2010124790A (ja) | 2008-11-28 | 2008-11-28 | 魚釣用リール |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014087322A (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-15 | Globeride Inc | 魚釣用リール |
CN112772588A (zh) * | 2019-11-07 | 2021-05-11 | 广东赛肯科技创新股份有限公司 | 一种电动渔轮及其刹车结构 |
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2008
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