JP2019170220A - 魚釣用両軸受型リール - Google Patents

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Abstract

【課題】スプール軸の軸方向の動きを規制しつつ、釣糸繰り出し状態でスプール側に制動力を付与するとともにその制動力を釣糸巻き取り状態で解除できる制動機構をコンパクトに組み込むことができる魚釣用両軸受型リールを提供する。【解決手段】本発明の魚釣用両軸受型リールは、リール本体1の支持部3baに設けられる調節部材60の回転操作によってスプール6と一体回転するスプール軸5の回転に制動力を付与するスプール制動機構70を有する。スプール制動機構70は、調節部材60の内方に設けられる被摩擦制動部70Bと、被摩擦制動部70Bに対して接離してスプール軸5に対する制動力をON/OFF制御する摩擦制動部70Aとを有する。スプール軸5の軸方向の移動を規制する軸方向規制部62が調節部材60の内方に設けられ、軸方向規制部62の径方向外側に被摩擦制動部70Bが設けられる。【選択図】 図3

Description

本発明は、魚釣用両軸受型リールに関し、特に、スプール軸の回転に抵抗力を付与するスプール制動機構を備える魚釣用両軸受リールに関する。
この種の魚釣用両軸受型リールは、リール本体の側板間に回転自在に支持されるスプールを釣糸巻き取り状態と釣糸繰り出し状態とに切り換えるクラッチ機構と、釣糸繰り出し状態のスプールの回転に制動力を付与する制動装置とを備える。
前記制動装置は、リール本体の一方の側板に設けられる調節ツマミを回動操作することにより、スプールと一体に回転するスプール軸の端部に作用する押圧力を加減してスプール軸に所望の摩擦抵抗を付与し、スプールの回転に制動力を付与できるように構成されるが、スプールの釣糸繰り出し状態だけでなく釣糸巻き取り状態においてもスプール軸に摩擦抵抗力が作用し続けることとなるため、ハンドル回転による釣糸巻き取り操作時にハンドルの回転操作が重くなってしまうという問題がある。
そのため、このような問題を解決するべく、釣糸繰り出し状態で(クラッチOFF時に)制動力を付与し、釣糸巻き取り状態で(クラッチON時に)制動力を解除するように、クラッチ機構の切り換え操作に連動して制動装置を制御可能とする構造が特許文献1で提案されている。
具体的には、この特許文献1に開示される構造では、クラッチOFF時に、クラッチ機構を構成するピニオンギアが軸方向に移動されることにより、スプール軸に回り止め嵌合されたクラッチ部材がバネ力に抗して調節ツマミ内方の摩擦制動部材と係合して、釣糸繰り出し状態のスプールに対して制動力が付与される。一方、クラッチON時には、ドライブギアに噛合するピニオンギアがスプール軸上のクラッチ係合部に係合するように反対側のスプール側へ向けて軸方向に移動されることにより、前記クラッチ部材がバネ力により前記摩擦制動部材から離間されて、スプールに対する制動力が解除される。したがって、このような構造によれば、スプールの釣糸繰り出し状態において作用する制動力が釣糸巻き取り状態では解除されるため、釣糸巻き取り操作時にハンドルの回転操作が重くなってしまうことがない。
特開2001−025341号公報
ところで、実釣時において、仕掛けの種類、使用する糸、釣場のポイント位置、釣糸の放出速度や量、及び、釣糸放出操作時のリールの姿勢等が変動する条件下では、スプールの糸巻胴部の長手方向(軸方向)に巻回される釣糸が糸同士の僅かな抵抗を受けながら放出されるため、それに伴う力がスプール軸に対してその軸方向で作用し、その影響により、異音、振動、片当たり等のガタ付きに起因する不具合が発生し易くなる。したがって、スプール軸の軸方向の動きを規制してスプール軸の左右のガタ付き等を抑えることが求められるが、前述した特許文献1に開示される構造では、スプール軸の回転方向に制動力を付与できるものの軸方向の動きが規制されておらず、したがって、異音、振動、片当たり等のガタ付きに起因する不具合が生じ得る。
また、特許文献1に開示される構造では、ピニオンギアの軸方向側部にクラッチ部材が配設されるとともに、ピニオンギアの移動に伴ってクラッチ部材を摩擦制動部材と係合させるためのバネ及び摩擦制動部材から離間させるためのバネがクラッチ部材の軸方向両側に配設されているため、ピニオンギア側部の軸方向長さが長くなり、リール本体が大型化するとともに、魚釣り操作性も低下する。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、スプール軸の軸方向の動きを規制しつつ、釣糸繰り出し状態でスプール側に制動力を付与するとともにその制動力を釣糸巻き取り状態で解除できる制動機構をコンパクトに組み込むことができる魚釣用両軸受型リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、リール本体の側板間に回転可能に支持されて釣糸が巻回されるスプールと、ハンドルの回転操作により回転するドライブギアに噛合するとともに、前記スプール側に係脱して前記スプールに前記ドライブギアの回転動力を伝達する釣糸巻き取り状態と前記スプールに対する前記ドライブギアの回転動力の伝達を遮断する釣糸繰り出し状態とに切換えるクラッチ機構を構成するピニオンギアと、前記リール本体の支持部に設けられる調節部材の回転操作によって前記スプールと一体回転するスプール軸の回転に制動力を付与するスプール制動機構とを備える魚釣用両軸受型リールにおいて、前記スプール制動機構は、前記調節部材の内方に設けられる被摩擦制動部と、前記クラッチ機構の切り換え操作による前記ピニオンギアの軸方向移動によって被摩擦制動部に対して接離して前記スプール軸に対する制動力をON/OFF制御する摩擦制動部とを有し、前記スプール軸の端部と対向して前記スプール軸の軸方向の移動を規制する軸方向規制部が前記調節部材の内方に設けられ、前記軸方向規制部の径方向外側に前記被摩擦制動部が設けられることを特徴とする。
上記構成の両軸受型リールによれば、スプール軸の端部と対向してスプール軸の軸方向の移動を規制する軸方向規制部が設けられるため、実釣時における様々な条件下でスプール軸に軸方向力が作用しても、スプール軸の軸方向移動が軸方向規制部によって規制されてスプール軸のガタ付きが抑えられ、異音、振動、片当たり等のガタ付きに起因する不具合の発生も防止できる。
また、上記構成によれば、このような軸方向規制部の径方向外側にスプール制動機構を構成する被摩擦制動部が調節部材の内方で設けられるため、すなわち、スプール軸の軸方向移動を規制する機能部とスプール軸に制動力を付与する機能部とを調節部材内で径方向に分離配置しているため、調節部材の内側の限られたスペース内に制動機構及び軸方向規制部をコンパクトに組み込むことができる。このような配置構成によれば、スプール軸の軸方向移動規制とスプール軸の回転制動とを1つの調節部材で効率良く実行できるため、リール本体を特に軸方向で効率的に小型化でき、したがって、魚釣り操作性の向上を図ることができる。
また、この場合、調節部材の内側底部で軸方向規制部と被摩擦制動部とが径方向に配設されれば、或いは、調節部材の内側に、その中心部から径方向外方に向けて、軸方向規制部、被摩擦制動部、及び、調節部材の回転に節度のある抵抗力を付与する回転節度発生部とが順に設けられれば、必要な機能を調節部材の内側の限られたスペース内によりコンパクトに組み込むことができ、リール本体の更なる小型化を促進できる。
また、上記構成において、軸方向規制部は、スプール軸に対する押圧量が所定範囲を超えないように設けられることが好ましい。すなわち、軸方向規制部は、その機能がスプール軸に制動力を付与することではなくスプール軸の軸方向移動を規制してそのガタつきを防止することにあるため、スプール制動機構による制動力調整と干渉しないようにスプール制動機構による制動力最大調整時(調節部材の回転操作量が最大のとき)でもスプール軸の端部を不必要に押圧しないように適度に設定(調節部材の軸方向移動を規制)することが望ましい。それにより、スプール軸の適切な軸方向規制が制動操作に関係なく維持できるようになる。
本発明によれば、スプール軸の軸方向の動きを規制しつつ、釣糸繰り出し状態でスプール側に制動力を付与するとともにその制動力を釣糸巻き取り状態で解除できる制動機構をコンパクトに組み込むことができる魚釣用両軸受型リールが得られる。
要部の断面を部分的に含む本発明の一実施形態に係る魚釣用両軸受型リールの全体の概略正面図である。 図1の魚釣用両軸受型リールのクラッチON時の要部断面図である。 図1の魚釣用両軸受型リールのクラッチOFF時の要部断面図である。 第1の変形例に係る魚釣用両軸受型リールのクラッチON時の要部断面図である。 第2の変形例に係る魚釣用両軸受型リールのクラッチON時の要部断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る魚釣用両軸受型リールについて説明する。
なお、以下の説明及び図面の全体にわたって、「前、後」「左、右」「上、下」の方向は、図1で規定される方向を基準とする。
図1〜図3に示されるように、魚釣用両軸受型リールのリール本体1は、左右フレーム2a,2bと、これら左右フレーム2a,2bに所定の空間を隔ててそれぞれシール材を介して装着される左右側板3a,3bとを備える。左右フレーム2a,2bは複数の支柱を介して一体化されており、下方の支柱に設けられる図示しないリール脚によってリール本体1が釣竿の図示しないリールシートに装着される。
左右フレーム2a,2b(左右側板3a,3b)間には、スプール軸5が軸受4A,4Bを介して回転可能に支持されており、このスプール軸5には、釣糸が巻回されるスプール6が取り付けられる。
スプール6は、ハンドル10を回転操作することによって回転されるように構成されており、ハンドル10は、右側板3bから突出したハンドル軸7の端部に取り付けられる。
ハンドル軸7は、右フレーム2bと右側板3bとの間に、図示しない軸受を介して回転自在に支持されるとともに、右側板3bとの間に介在される図示しない一方向クラッチによって釣糸巻き取り方向にのみ回転可能に構成されている。
右フレーム2bと右側板3bとの間には、ハンドル軸7に回転自在に支持されてハンドル10の回転運動をスプール軸5側に伝達するためのドライブギア11が設けられており、また、ハンドル10の回転操作により回転するこのドライブギア11に係合して、スプール6に所定のドラグ力を付与する公知のドラグ機構12が収容されている。ドラグ機構12は、魚釣時にスプール6から釣糸が繰り出された際に、スプール6に所定のドラグ力を付与するようになっており、ドライブギア11に当接する複数の摩擦板12aを備える。このようなドラグ機構12は、ハンドル軸7の端部に配設された操作部材13を回動操作することで、ドライブギア11に対する圧接力が調節されるようになっており、スプール6に対するドラグ力を調節できるように構成される。
ドライブギア11には、クラッチ機構20の一部を構成する動力伝達部材としてのピニオンギア21(ピニオンギア21の歯21c)が噛合している。このピニオンギア21は、ドライブギア11の回転をスプール6(スプール軸5)に伝達する部材であり、軸方向に貫通する中心孔21aが形成されており、この中心孔21aにスプール軸5(又はスプール軸5の端面に当接する支持軸であってもよい)が貫通されている。
本実施形態において、スプール軸5の右端側は、大径部5Aと、この大径部5Aに連続する小径部5Bと、小径部5Bから延びる軸部5C(又は小径部5Bの端面に当接する別体の支持軸であってもよい)とから成り、軸部5Cが前述したようにピニオンギア21の中心孔21aに挿通される。また、スプール軸5は、その(軸部5Cの)右端面5aがリール本体1(右側板3b)の支持部3baに螺合される調節部材60(本実施形態ではダイヤル操作体として形成される)の内方に設けられる軸方向規制部62に当て付くことにより軸方向における移動が規制される。そして、後述するように、スプール軸5には、調節部材60が回転操作されることにより所定の押圧力が制動力として付与されるようになっている。
ピニオンギア21の一部には、周方向に沿って円周溝21bが形成されており、この円周溝21bにクラッチ機構20を構成するクラッチ部材23が係合している。クラッチ部材23は、クラッチ操作部材24を操作(クラッチON状態からクラッチOFF状態へ操作)することにより、付勢部材90の付勢力に抗して図中右側に向けて駆動されるようになっており、これにより、ピニオンギア21をスプール軸5に沿って右側に移動させるようになっている。
この場合、ピニオンギア21は、その両側(ドライブギア11に噛合する歯部21cのスプール6側及び側板3b側の両側部位)がリール本体1(右フレーム2b,右側板3b、図1参照)に設けられる軸受24A,24BによりカラーC(樹脂材)を介して支持されており、軸受24A,24Bの内輪内周面に対して軸方向に移動可能に且つ回転自在に接触している。すなわち、ピニオンギア21は、スプール6に接続する側が第1の軸受24Aによって支持されるとともに、スプール6に接続する側と反対の側が第2の軸受24Bによって支持される。なお、カラーCを削除して軸受24A,24Bで直接にピニオンギア21の両側を支持してもよい。
ピニオンギア21の左端部には、スプール軸5の右端部(小径部5B)に設けられる係合突部5b,5bに係脱可能な凹部25aが設けられている。図2に示されるように、凹部25aにスプール軸5の係合突部5b,5bが係合している状態がクラッチON状態であり、図3に示されるように、クラッチ機構20(クラッチ部材23)によりピニオンギア21が図中右側に向けて移動されて凹部25aから係合突部5b,5bが脱した状態(両者の係合状態が解除された状態)がクラッチOFF状態である。
なお、ピニオンギア21は、クラッチ操作部材24を復帰操作することによって或いはハンドル10の巻き取り操作によって自動的にクラッチOFF状態からクラッチON状態へ復帰させることが可能となっている。
また、リール本体1におけるその他の構成としては、図1に示されるように、左右フレーム2a,2bの間にレベルワインド装置50が設けられており、このレベルワインド装置50は、案内筒51と、この案内筒51内に回転可能に支持される図示しないウォームシャフトと、このウォームシャフトに係合するピン(図示せず)を有する係合部材53と、この係合部材53に取り付けられた釣糸案内部54とを備える。また、前記ウォームシャフトの右側板側には、歯車(図示せず)が取り付けられており、この歯車は、ドライブギア11又はハンドル軸7と一体回転する歯車(図示せず)と噛合している。
以上のように構成される魚釣用両軸受型リールでは、図1及び図2に示されるクラッチON状態でハンドル10が回転操作されると、その回転運動が、ハンドル軸7からドラグ機構12を介してドライブギア11及び前記歯車に伝達された後、前記歯車を介してレベルワインド装置50の前記ウォームシャフト52に伝達され、このウォームシャフトが回転される。このとき、レベルワインド装置50の係合部材53が、ウォームシャフトの回転運動にしたがって左右に摺動することで、釣糸は、係合部材53の釣糸案内部54を介してスプール6に均等に巻回される。
一方、ハンドル10の回転操作によりドライブギア11に伝達された回転駆動力は、ピニオンギア21に伝達され、ピニオンギア21の凹部25aに係合している係合突部5b,5bを介してスプール軸5に伝達される。これによって、スプール6が回転駆動される。
また、このような図1及び図2に示されるクラッチON状態(釣糸巻き取り状態)からクラッチ操作部材24が移動操作(クラッチON状態からクラッチOFF状態へ操作)されると、クラッチ部材23が付勢部材90の付勢力に抗して図中右側に向けて駆動されて、ピニオンギア21が図中右側に向けて移動され、それにより、図3に示されるようにスプール軸5の係合突部5b,5bに対するピニオンギア21の凹部25aの係合が解除される。したがって、スプール6は、ドライブギアからの回転動力の伝達が遮断されるフリー回転可能状態(釣糸繰り出し状態)となる。
その後、再びハンドル10が回転操作される又はクラッチ操作部材24が操作されると、クラッチOFF状態からクラッチON状態にクラッチ機構20が復帰され、ピニオンギア21がスプール軸5側(左側)に移動される。それにより、スプール軸5の係合突部5b,5bにピニオンギア21の端面が回転しながら当接し、スプール軸5の係合突部5b,5bがピニオンギア21の凹部25aに嵌入してこれらが係合する状態(釣糸巻き取り状態)となる(図1及び図2参照)。その結果、ハンドル10の回転駆動力がピニオンギア21からスプール軸5へ伝達される。
また、本実施形態の魚釣用両軸受型リールは、リール本体1の支持部3baに設けられる前述の調節部材60の回転操作によってスプール6と一体回転するスプール軸5の回転に制動力を付与するスプール制動機構70を更に備える。この場合、スプール制動機構70は、操作部材13と干渉しないように例えば2mm程度の軸方向長さに抑えられる略有底円筒状の調節部材60の内側収容空間内に設けられる被摩擦制動部70Bと、クラッチ機構20(クラッチ操作部材24)の切り換え操作によるピニオンギア21の前述の軸方向移動によって被摩擦制動部70Bに対して接離してスプール軸5に対する制動力をON/OFF制御する摩擦制動部70Aとを有する。
摩擦制動部70Aは、例えば、必要に応じて表面処理が施されるステンレス鋼、銅合金、アルミニウム合金等の金属材によって形成されており、スプール軸5の端部(スプール6に接続する側とは反対側の端部)に軸方向移動可能に回り止め嵌合されている。すなわち、摩擦制動部70Aは、スプール軸5に対して回転することなくスプール軸5と一体に回転する一方で、スプール軸5に対して軸方向に移動できるようになっている。
また、摩擦制動部70Aは、第2の軸受24Bの側部(ピニオンギア21の歯部21cと反対側の右側)と調節部材60との間に、特に本実施形態ではリール本体1の支持部3baと調節部材60の内側底部に固定される被摩擦制動部70Bとの間に配設されており、支持部3baと調節部材60とによって画定される閉空間内で被摩擦制動部70Bと圧接可能に対向配置される。この場合、摩擦制動部70Aと調節部材60との間にはバネ部材(圧縮コイルスプリング)80が介挿されており、摩擦制動部70Aはその径方向内側の環状凹部でバネ部材80の一端を支持している。
一方、摩擦制動部70Aとともにスプール制動機構70を構成する被摩擦制動部70Bは、例えば、カーボンやパルプ等を主成分とする織布、不織布に合成樹脂を含浸させて硬化させたシート状部材によって形成されて保持体65によって保持される。この保持体65は、調節部材60の中心に位置して調節部材60の内側底部からスプール軸5側へ向けて延びる中央突出部60aの周囲の環状空間60b内に嵌着され、また、保持体65の径方向外側部位の背面と調節部材60の内側底部との間には、ピニオンギア21を介して摩擦制動部70Aを被摩擦制動部70Bに圧接させるためのクラッチ操作部材24の操作が重くならないようにその操作力を部分的に逃がす(操作力を部分的に吸収する)力吸収部材として例えばOリング64が介挿されている。なお、保持体65は、その径方向内側の環状凹部でバネ部材80の他端を支持するようになっている。
したがって、このような構成のスプール制動機構70においては、まず、図1及び図2に示されるクラッチON状態にある場合、摩擦制動部70Aがバネ部材80の付勢力によって被摩擦制動部70Bから離間された位置に保持される。そのため、スプール制動機構70による制動力がスプール6に作用せず、軽いハンドル操作で釣糸の巻き取りを行なうことができる。これに対し、クラッチ操作部材24がクラッチON状態からクラッチOFF状態へと操作されてピニオンギア21が図中右側に向けて移動されると、図3に示されるようにピニオンギア21によって摩擦制動部70Aがバネ部材80の付勢力に抗して右方向へ移動されて、摩擦制動部70Aが被摩擦制動部70Bに当接(圧接)する。そのため、調節部材60の締め付け量(回転操作量)に応じた摩擦制動力を(スプール軸5を介して)スプール6のフリー回転に対して作用させることができる。すなわち、このようなスプール制動機構70によれば、釣糸繰り出し状態でスプール6側に制動力を付与できるとともにその制動力を釣糸巻き取り状態で解除できる。
また、スプール軸5の右端面5aと当て付いてスプール軸5の軸方向移動を規制する前述した軸方向規制部62は、調節部材60の内方でスプール軸5の右端面5aと対向するように調節部材60の中央突出部60aの端部に取り付け固定されている。すなわち、軸方向規制部62は、被摩擦制動部70Bに対してその径方向内側に設けられるような配置関係を成している(調節部材60の内側底部で軸方向規制部62と被摩擦制動部70Bとが径方向に配設される)。
また、本実施形態において、軸方向規制部62は、例えば金属材によって形成されて例えば金属製のスプール軸5と常時当接し得るようになっているが、スプール軸5に対する押圧量が所定範囲を超えないように設けられる。すなわち、軸方向規制部62は、その機能がスプール軸5に制動力を付与することではなくスプール軸5の軸方向移動を規制してそのガタつきを適正に維持又は防止することにあるため、スプール制動機構70による制動力調整と直接的に干渉しないようにスプール制動機構70による制動力最大調整時(調節部材60の回転操作量が最大のとき)でもスプール軸5の端部を不必要に押圧しないように規制設定されている。具体的には、例えば調節部材60の所定量の回転操作量で調節部材60に保持される軸方向規制部62がそれ以上スプール軸5側へ移動しないように軸方向規制部62と当接する度当て部が適切な位置に設けられ、それにより、スプール軸5の適切な軸方向規制が制動操作に関係なく維持できるようになっている。
また、本実施形態では、調節部材60の回転に節度のある抵抗力を付与する回転節度発生部100が調節部材60の内方に設けられている。具体的には、例えば、調節部材60によって覆われるリール本体1の支持部3ba側の部位に設けられるバネ性を有する係合凸部3baaが調節部材60の内周に形成された凹凸部100aに対して弾発的に係合することにより(発条の弾発力に抗した係止部と係止部の乗り越えとによる節度回転により)規則正しい適度な摩擦抵抗力を有するクリック音を発生するようになっており、調節部材60は、スプール制動機構70によって不用意に回転しないように抑制されている。このような回転節度発生部100の配置により、調節部材60の内側には、その中心部から径方向外方に向けて、軸方向規制部62、被摩擦制動部70B、及び、回転節度発生部100が順に限られたスペース内にコンパクトに配設される状態となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、スプール軸5の端部と対向してスプール軸5の軸方向の移動を規制する軸方向規制部62が設けられるため、実釣時における様々な条件下でスプール軸5に軸方向力が作用しても、スプール軸5の軸方向移動が軸方向規制部62によって規制されてスプール軸5のガタ付きが抑えられ、異音、振動、片当たり等のガタ付きに起因する不具合の発生も防止できる。
また、本実施形態によれば、このような軸方向規制部62の径方向外側にスプール制動機構70を構成する被摩擦制動部70Bが調節部材60の内方で設けられるため、すなわち、スプール軸5の軸方向移動を規制する機能部とスプール軸5に制動力を付与する機能部とを調節部材60内で径方向に分離配置しているため、調節部材60の内側の限られたスペース内に制動機構70及び軸方向規制部62をコンパクトに組み込むことができる。このような配置構成によれば、スプール軸5の軸方向移動規制とスプール軸5の回転制動とを1つの調節部材60で効率良く実行できるため、リール本体1を特に軸方向で効率的に小型化でき、したがって、魚釣り操作性の向上を図ることができる。
また、特に本実施形態では、調節部材60の内側底部で軸方向規制部62と被摩擦制動部70Bとが径方向に配設されるとともに、調節部材60の内側に、その中心部から径方向外方に向けて、軸方向規制部62、被摩擦制動部70B、及び、調節部材60の回転に節度のある抵抗力を付与する回転節度発生部100とが順に設けられているため、必要な機能を調節部材60の内側の限られたスペース内によりコンパクトに組み込むことができ、リール本体1の更なる小型化を促進できる。
また、本実施形態において、軸方向規制部62は、スプール軸5に対する押圧量が所定範囲を超えないように設けられているため、スプール軸5の適切な軸方向規制が制動操作に関係なく維持できるようになる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、前述した実施形態では、調節部材60がダイヤル操作体として形成されているが、調節部材60がレバー操作体として形成されてもよい。また、前述した実施形態では、第2の軸受24Bがピニオンギア21を支持しているが、例えば図4に示されるように第2の軸受24Bがスプール軸5(軸部5C)の端部側を支持してもよい。この場合には、例えば、図4に示されるように、第2の軸受24Bとピニオンギア21との間にカラー部材120が介挿されて、クラッチOFF時にピニオンギア21の軸方向移動によりカラー部材120を介して第2の軸受24Bも摩擦制動部70Aと共に軸方向に移動されることで摩擦制動部70Aが被摩擦制動部70Bに圧接されてもよい。また、前述した実施形態においては、図5に示されるように、摩擦制動部70Aとピニオンギア21との間にワッシャや皿バネ等の弾性部材140が介挿されてもよい。このような弾性部材140は、クラッチOFF状態からクラッチON状態へ復帰される際の摩擦制動部70Aの戻り動作を助けることができる(クラッチOFF状態からクラッチON状態への復帰に要する作動抵抗を小さくできる)ため、軽い操作力でクラッチON復帰を実現できる。
1 リール本体
5 スプール軸
6 スプール
10 ハンドル
11 ドライブギア
20 クラッチ機構
21 ピニオンギア
60 調節部材
62 軸方向規制部
70 スプール制動機構
70A 摩擦制動部
70B 被摩擦制動部
100 回転節度発生部

Claims (4)

  1. リール本体の側板間に回転可能に支持されて釣糸が巻回されるスプールと、
    ハンドルの回転操作により回転するドライブギアに噛合するとともに、前記スプール側に係脱して前記スプールに前記ドライブギアの回転動力を伝達する釣糸巻き取り状態と前記スプールに対する前記ドライブギアの回転動力の伝達を遮断する釣糸繰り出し状態とに切換えるクラッチ機構を構成するピニオンギアと、
    前記リール本体の支持部に設けられる調節部材の回転操作によって前記スプールと一体回転するスプール軸の回転に制動力を付与するスプール制動機構と、
    を備える魚釣用両軸受型リールにおいて、
    前記スプール制動機構は、前記調節部材の内方に設けられる被摩擦制動部と、前記クラッチ機構の切り換え操作による前記ピニオンギアの軸方向移動によって被摩擦制動部に対して接離して前記スプール軸に対する制動力をON/OFF制御する摩擦制動部とを有し、
    前記スプール軸の端部と対向して前記スプール軸の軸方向の移動を規制する軸方向規制部が前記調節部材の内方に設けられ、前記軸方向規制部の径方向外側に前記被摩擦制動部が設けられることを特徴とする魚釣用両軸受型リール。
  2. 前記調節部材の内側底部で前記軸方向規制部と前記被摩擦制動部とが径方向に配設されることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用両軸受型リール。
  3. 前記軸方向規制部は、前記スプール軸に対する押圧量が所定範囲を超えないように設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用両軸受型リール。
  4. 前記調節部材の内側には、その中心部から径方向外方に向けて、前記軸方向規制部、前記被摩擦制動部、及び、前記調節部材の回転に節度のある抵抗力を付与する回転節度発生部が順に設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の魚釣用両軸受型リール。
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